JP2005075909A - 難燃性ポリエステル系樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、作業性及び安全性に優れ、ポリエステル系樹脂の特性に悪影響を与えることなく、ハロゲン系有機化合物を使用しないで高度な難燃性を有し、かつ良好な黒の着色性を有する難燃性ポリエステル系樹脂組成物を提供するものである。
【解決手段】 ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対して、遊離モノマー成分含有率が0.5重量%未満でかつ遊離ダイマー成分含有率が2重量%未満である外観が褐色乃至黒色のノボラック型フェノール樹脂(B)5〜40重量部 、リン系難燃剤(C)5〜60重量部、強化充填材(D)0〜100重量部、分子中にエポキシ基またはビニル基、メルカプト基のいずれかの基が存在し、かつアルコキシ基を有するシランカップリング剤(E)0〜2.5重量部、染料乃至顔料(F)0〜2重量部を配合してなる難燃性ポリエステル系樹脂組成物を用いる。
【解決手段】 ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対して、遊離モノマー成分含有率が0.5重量%未満でかつ遊離ダイマー成分含有率が2重量%未満である外観が褐色乃至黒色のノボラック型フェノール樹脂(B)5〜40重量部 、リン系難燃剤(C)5〜60重量部、強化充填材(D)0〜100重量部、分子中にエポキシ基またはビニル基、メルカプト基のいずれかの基が存在し、かつアルコキシ基を有するシランカップリング剤(E)0〜2.5重量部、染料乃至顔料(F)0〜2重量部を配合してなる難燃性ポリエステル系樹脂組成物を用いる。
Description
本発明は、難燃性ポリエステル系樹脂組成物に関するものであり、作業性及び安全性に優れ、かつ、ハロゲン系の難燃剤を使用せずに、電子部品の作動不良を起こす腐食性ガスの発生が少なく、難燃性、機械特性に優れた黒色難燃性ポリエステル系樹脂組成物を提供するものである。
熱可塑性ポリエステル系樹脂は、成形加工性、電気特性、機械特性などの優れた諸特性を利用して機械機構部品、電気部品及び自動車部品などに広く用いられている。一方、これらの工業材料の中でも特に電気及び電子部品の分野では火災に対する安全性をクリアすることが重要となり、米国UL規格の難燃規制など多くの使用上の制限を受けてきている。
従来、熱可塑性ポリエステル系樹脂に難燃性を付与する方法としては、ハロゲン系有機化合物とアンチモン化合物を併用して樹脂に練り込んだのち、成型して使用する方法が一般的である。
難燃性を付与された熱可塑性ポリエステル系樹脂は、優れた耐絶縁破壊性を利用し、イグニッションコイルをはじめとした電気部品などの絶縁性材料に有用に利用されており、外観上の点から、一般的に染料乃至顔料で黒色に着色して用いられる場合が多い。
近年、ヨーロッパを中心にハロゲンを含まない難燃剤を用いることが望まれてきたが、最近になり更にハロゲン系に匹敵する難燃性がなかなか得られないことより、優れた難燃性をもつ難燃剤を求める傾向が強くなってきている。これまで本発明者らは鋭意検討し、ハロゲン系有機化合物やアンチモン化合物の代替えとして、リン系難燃剤とノボラック型フェノール樹脂を併用することで難燃化する方法(例えば、特許文献1、2参照)、リン系難燃剤とノボラック型フェノール樹脂、金属水酸化物を併用することで難燃化する方法、リン系難燃剤とノボラック型フェノール樹脂、ホウ酸亜鉛および/またはホウ酸亜鉛水和物を併用することで難燃化する方法を提案してきた。
しかしながら、ノボラック型フェノール樹脂は、一般的に淡黄色の固体である為に、黒色に着色する際、色調不良が起こらないよう染料乃至顔料の添加量を注意して行う必要があるという問題点があった。
特開2003−055539号公報(段落0034〜0041)
特開2003−049053号公報(段落0041〜0050)
従って、本発明の目的は、作業性及び安全性に優れ、ポリエステル系樹脂の機械特性に悪影響を与えることなく、ハロゲン系有機化合物を使用しないで高度な難燃性を有し、かつ良好な黒の着色性を有する難燃性ポリエステル系樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対して、原料の未反応物に起因する遊離モノマー成分含有率が0.5重量%未満でかつ反応時に高分子量化されずに残った遊離ダイマー成分含有率が2重量%未満である外観が褐色乃至黒色のノボラック型フェノール樹脂(B)5〜40重量部 、リン系難燃剤(C)5〜60重量部、強化充填材(D)0〜100重量部、分子中にエポキシ基またはビニル基、メルカプト基のいずれかの基が存在し、かつアルコキシ基を有するシランカップリング剤(E)0〜2.5重量部、染料乃至顔料(F)0〜2重量部を配合することにより、樹脂本来の優れた特長を保持しながら、混練成形時における発煙の発生、離型性の不良、金属汚染の恐れがなく、難燃性、電気特性、機械特性に優れ、かつ良好な黒の着色性を有する熱可塑性ポリエステル系樹脂が得られることを見いだし本発明に至った。
本発明の難燃性ポリエステル系樹脂組成物は、樹脂本来の優れた特長を保持しながら、混練成形時における発煙の発生、離型性の不良、金属汚染が起こることなく、高度の難燃性、電気絶縁性、機械特性に優れ、かつ良好な黒の着色性を有しており、機械機構部品、電気部品及び自動車部品において極めて有用である。
本発明におけるポリエステル系樹脂(A)としては、芳香族ジカルボン酸とジオールの重縮合により得られる線状高分子量のポリエステルが挙げられる。芳香族ジカルボン酸としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、メチルテレフタル酸、メチルイソフタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸等とそのエステル類が好ましいものとして挙げられ、特にテレフタル酸が好ましい。これらは1種単独あるいは2種以上一緒に用いることができる。
また、ジオールとしては、例えばエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族ジオールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族ジオールを挙げられ、特にエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール等が好ましい。これらの脂肪族ジオールおよび脂環族ジオールは1種単独あるいは2種以上一緒に用いることができる。
本発明におけるノボラック型フェノール樹脂(B)としては、原料の未反応物に起因する遊離モノマー成分含有率が0.5重量%未満、好ましくは0.1重量%未満であり、かつ反応時に高分子量化されずに残った遊離ダイマー成分含有率が2重量%未満、好ましくは1.5重量%未満である外観が褐色乃至黒色のノボラック型フェノール樹脂(B)が挙げられる。
ここで、ノボラック型フェノール樹脂中に原料の未反応物に起因する遊離モノマー成分や反応時に高分子量化されずに残った遊離ダイマー成分の含有量が多く残存していると、ポリエステル系樹脂と溶融混練した場合、該成分が熱分解を起こし、その分解ガスによって製造現場の環境を著しく悪化させるという問題があり、そこで本発明者らは鋭意検討した結果、ノボラック型フェノール樹脂(B)中の原料の未反応物に起因する遊離モノマー成分含有率が0.5重量%未満でかつ反応時に高分子量化されずに残った遊離ダイマー成分の含有率が2重量%未満とすることにより、ポリエステル系樹脂が混練成形される通常の温度で分解を起こさない耐熱性に優れるノボラック型フェノール樹脂が得られることを見出した。
また、本発明におけるノボラック型フェノール樹脂(B)の外観としては、褐色乃至黒色のものが挙げられる。一般的にノボラック型フェノール樹脂は、淡黄色の固体である為に、ポリエステル系樹脂を黒色に着色する際、色調不良が起こらないよう染料乃至顔料の添加量を注意して行う必要があった。そこで本発明者らは鋭意検討し、ノボラック型フェノール樹脂(B)の外観を褐色乃至黒色とすることにより、染料乃至顔料の添加量の違いによる色調不良が起こりにくいノボラック型フェノール樹脂が得られることを見出した。
上記したノボラック型フェノール樹脂(B)の外観が褐色乃至黒色かの判断は、色数(ガードナー)により判断する。
色数(ガードナー)は、ノボラック型フェノール樹脂とテトラヒドロフランを同量の割合で混合させ、完全溶解した時の液について、ガードナー色数標準液の色番号で評価する。色番号(ガードナー)9以上を褐色乃至黒色であると判断する。色数(ガードナー)の分析法は、JIS K5400「塗料一般試験方法」に示された測定方法に準じて測定した値を意味している。
上記したノボラック型フェノール樹脂(B)の製造方法としては、攪拌機、熱交換器、温度計のついた反応装置で、フェノール類とアルデヒド類とを無触媒または触媒の存在下で反応させて、ノボラック型フェノール樹脂の初期縮合反応物を得、つづいて、常圧または減圧下で初期縮合反応物に水蒸気を供給配合し、初期縮合反応時の未反応物である遊離モノマー成分を0.5重量%未満、不十分な反応により発生する遊離ダイマー成分を2重量%未満となるまで蒸留することにより、外観が褐色乃至黒色であるノボラック型フェノール樹脂を得ることができる。
上記したノボラック型フェノール樹脂(B)中の遊離モノマー、遊離ダイマー成分の含有率は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(溶離液:テトラヒドロフラン)分析法により容易に測定できる。
本発明のノボラック型フェノール樹脂(B)の製造方法としては、上記した方法に限定されるものではなく、目的とした初期縮合反応物が得られる公知の方法に従ってもよい。
フェノール類としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、ナフトール、ブチルフェノール、フェニルフェノール、ビフェノール、ジヒドロキシベンゼン、ビスフェノールA、ビスフェノールF等の1価ならびに多価フェノール類、及びそれらの置換体が挙げられる。
アルデヒド類としては、通常ホルムアルデヒドの37%水溶液として市販されているものが一般的であるが、その水和重合物であるパラホルムアルデヒドやポリオキシメチレン、トリオキサン、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等もその類である。
フェノール類とアルデヒド類とを反応させるために使用する触媒としては、塩酸、硫酸、スルファミン酸などの無機酸、しゅう酸、マレイン酸、ぎ酸、安息香酸、サリチル酸、パラトルエンスルホン酸、酸性リン酸エステル、有機ホスホン酸などの有機酸、鉛、カルシウム、錫、亜鉛などの2価金属からなるカルボン酸塩やナフテン酸などの有機酸金属塩が挙げられる。
フェノール類とアルデヒド類とを反応させるために使用する触媒は、1種単独で用いても良く、必要に応じて2種以上併用しても良い。
ノボラック型フェノール樹脂(B)の添加量としては、ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対し5〜40重量部が好ましい。更に好ましくは10〜40重量部である。添加量が5重量部未満であると難燃性が十分でなく、40重量部を超えると成形品の機械特性が低下する。
本発明で用いているリン系難燃剤(C)は、ポリエステル系樹脂(A)の難燃性向上に効果があり、更にノボラック型フェノール樹脂(B)と併用することにより顕著に難燃性が向上する。
本発明におけるリン系難燃剤(C)としては、トリフェニルホスファイト等のホスファイト類、トリフェニルホスフェート、トリチオフェニルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、1,3−フェニレンビス(2, 6−ジキシレニルホスフェート)、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、ハイドロキノンビス(ジフェニルホスフェート)、ビスフェノール−Aビス(ジフェニルホスフェート)、レゾルシノールビス(ジキシリルホスフェート)、ハイドロキノンビス(ジキシリルホスフェート)、ビスフェノール−Aビス(ジトリルホスフェート)、ビフェノール−Aビス(ジキシリルホスフェート)、ビスフェノール−Sビス(ジキシリルホスフェート)等のモノリン酸エステル類または縮合リン酸エステル類、赤燐、ポリリン酸アンモニウム、リン酸アミド、ポリリン酸アミド、ポリリン酸メラミン等のリン酸メラミン類、フェノキシホスファゼンオリゴマー等のホスファゼン系化合物等が挙げられる。
上記の中でも特に、成形加工性が良好で、難燃性に優れ、取り扱いも容易である縮合リン酸エステル類、赤燐、リン酸メラミン類、ホスファゼン系化合物が好ましい。リン系難燃剤(C)は、1種単独を用いても良く、必要に応じて2種以上併用しても良い。
リン系難燃剤(C)の添加量としては、ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対し5〜60重量部が好ましい。更に好ましくは5〜50重量部である。5重量部未満では難燃性が不十分であり、60重量部を超えると成形品の機械的特性が低下する。
本発明における強化充填材(D)としては、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ガラスパウダー、炭素繊維、金属繊維、セラミック繊維、チタン酸カリ繊維、炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等が挙げられ、特にガラス繊維が好ましい。これらは1種単独あるいは2種類以上用いることができる。
強化充填材(D)の添加量として、ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対し0〜100重量部が好ましい。100重量部を越えると樹脂の流動性が悪くなる。
強化充填材(D)を使用する場合でも、本発明のノボラック型フェノール樹脂(B)とリン系難燃剤(C)の併用により優れた難燃性が得られるものの、更なる難燃性の向上を望む場合、シランカップリング剤(E)を添加するのが好ましい。
本発明におけるシランカップリング剤(E)としては、分子中にエポキシ基またはビニル基、メルカプト基のいずれかの基が存在し、かつアルコキシ基を有する化合物が挙げられる。具体的には、γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ―グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4―エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、γ―メルカプトトリメトキシシン等が挙げられる。
シランカップリング剤(E)としては、エポキシ基やビニル基、メルカプト基が分子中にあることが重要であり、強化充填材(D)を添加することによって燃えやすくなった樹脂の状態を、改善するのに大きな役割を果たしていると思われる。
シランカップリング剤(E)の添加方法としては、前もって強化充填材(D)表面にシランカップリング剤(E)を処理した後、この処理した強化充填材とノボラック型フェノール樹脂(B)、リン系難燃剤(C)を樹脂に練り込む方法、強化充填材(D)とノボラック型フェノール樹脂(B)、リン系難燃剤(C)を樹脂に練り込む時に同時に練り込む方法、ノボラック型フェノール樹脂(B)、リン系難燃剤(C)とシランカップリング剤(E)を前もってブレンドしておき、強化充填材(D)とともに樹脂に練り込む方法などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
シランカップリング剤(E)の添加量としては、ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対し0〜2.5重量部が好ましい。2.5重量部を越えると難燃性が低下する。
また、本発明のノボラック型フェノール樹脂(B)とリン系難燃剤(C)を併用することにより、優れた難燃性ポリエステル系樹脂組成物が得られるが、樹脂に要求される性能を更に高める目的で、本発明の目的を損なわない範囲においてシリコン系やふっ素系のドリップ防止剤を添加しても良い。
本発明における染料乃至顔料(F)としては、公知の有機顔料、無機顔料等がいずれも使用できる。有機顔料としては、縮合アゾ等のアゾ系顔料、アントラキノン系、ペリノン系、ペリレン系、チオインジゴ系等のスレン系、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、ピロロピロール系、アニリンブラック、有機蛍光顔料等が挙げられる。無機顔料としては、クレー、バライト、雲母等の天然物、紺青等のフェロシアン化物、硫化亜鉛等の硫化物、硫酸バリウム等の硫酸塩、酸化クロム、亜鉛華、チタン白、弁柄、鉄黒等の酸化物、水酸化アルミニウム等の水酸化物、珪酸カルシウム、群青等のケイ酸塩、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩、カーボンブラック、グラファイト等の炭素、アルミニウム粉、ブロンズ粉、亜鉛粉等の金属粉、その他焼成顔料等が挙げられる。これらの染料乃至顔料は1種単独あるいは2種類以上混合して用いられる。
染料乃至顔料(F)の添加量としては、ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対し0〜2重量部が好ましい。更に好ましくは0〜1重量部である。2重量部を越えると絶縁破壊電圧が低下を起こしやすい。
本発明の樹脂組成物には、その目的を損なわない範囲で他の熱可塑性樹脂を併用することができる。例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリスチレン、AS、ABS、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンサルファイド、ポリブタジエン、ポリオレフィンなどを配合することが可能である。
本発明の樹脂組成物には、耐熱性、耐候性、耐衝撃性を著しく損なわない範囲で、他の公知の難燃剤を配合しても良く、更に、他の各種の添加剤、例えば紫外線吸収剤、可塑剤、着色剤、酸化防止剤、光安定剤、抗菌剤、滑剤、核剤、離型剤、帯電防止剤、粘着付与剤、防曇剤、界面活性剤、金属不活性化剤、熱安定剤、分散剤、耐衝撃性向上剤等を添加してもよい。
以下、本発明を、合成例及び実施例、比較例を挙げて具体的に説明するが本発明は、その要旨をこえない限り、以下の記載例に制約されるものではない。
また、実施例の遊離モノマー成分含有率が0.5重量%未満でかつ遊離ダイマー成分の含有率が2重量%未満である外観が褐色乃至黒色のノボラック型フェノール樹脂については、以下に記載の合成例によって合成したものを使用した。
<合成例1>
攪拌機、温度計、還流器を装備した、容量が500ミリリットルの4つ口のセパラブルフラスコにフェノール94g(1モル)と37%ホルマリン44.6g(0.55モル)を仕込み、触媒を加えて還流する温度で3時間以上反応させた後、水を流出させながら内温100〜150℃の温度で更に3時間以上反応させた。つづいて、50torr以下の減圧下、内温150〜250℃で脱水、脱モノマー、脱ダイマーを行った。こうして得られた生成物は黒色の固体であり、色数(ガードナー)14、軟化点が127℃で、遊離モノマーが0%、遊離ダイマーが1.7%であった。
攪拌機、温度計、還流器を装備した、容量が500ミリリットルの4つ口のセパラブルフラスコにフェノール94g(1モル)と37%ホルマリン44.6g(0.55モル)を仕込み、触媒を加えて還流する温度で3時間以上反応させた後、水を流出させながら内温100〜150℃の温度で更に3時間以上反応させた。つづいて、50torr以下の減圧下、内温150〜250℃で脱水、脱モノマー、脱ダイマーを行った。こうして得られた生成物は黒色の固体であり、色数(ガードナー)14、軟化点が127℃で、遊離モノマーが0%、遊離ダイマーが1.7%であった。
<実施例1〜5、比較例1〜5>
表1に記載の割合で秤量し、ブレンダーで混合した。得られた混合物を、二軸押出機(池貝鉄工社製、型式:PCM30)によって、シリンダー温度230〜250℃として溶融混練し、ペレット状の樹脂組成物を得た。得られたペレットを120℃で4時間乾燥した後、射出成形機(東芝機械社製、型式:IS60B)によって、シリンダー温度250℃として、試験片を作成し、下記の項目について評価試験を行った。評価試験結果を表1に示した。
表1に記載の割合で秤量し、ブレンダーで混合した。得られた混合物を、二軸押出機(池貝鉄工社製、型式:PCM30)によって、シリンダー温度230〜250℃として溶融混練し、ペレット状の樹脂組成物を得た。得られたペレットを120℃で4時間乾燥した後、射出成形機(東芝機械社製、型式:IS60B)によって、シリンダー温度250℃として、試験片を作成し、下記の項目について評価試験を行った。評価試験結果を表1に示した。
<評価方法>
混練成形時の発煙量:ノズルの先からでる煙の量を目視で観察し、ほとんど発煙してい
ないを「○」、少し発煙がみられるを「△」、作業環境上好ましくない発煙が
あるを「×」と表示した。
成形時の離型性:成形の際に、金型から試験片が離型する状態を目視で観察し、離型性
が良好なものを「○」、離型性が不良なものを「×」と表示した。
色調判定:目視により色調を判定し、その色目を表示した。
難燃性:厚さ1/32“の試験片につき、UL94の試験法に準拠して垂直燃焼
試験を行い、結果を表に表示した。
引張試験:JISK7113に準拠して測定した。
混練成形時の発煙量:ノズルの先からでる煙の量を目視で観察し、ほとんど発煙してい
ないを「○」、少し発煙がみられるを「△」、作業環境上好ましくない発煙が
あるを「×」と表示した。
成形時の離型性:成形の際に、金型から試験片が離型する状態を目視で観察し、離型性
が良好なものを「○」、離型性が不良なものを「×」と表示した。
色調判定:目視により色調を判定し、その色目を表示した。
難燃性:厚さ1/32“の試験片につき、UL94の試験法に準拠して垂直燃焼
試験を行い、結果を表に表示した。
引張試験:JISK7113に準拠して測定した。
Claims (1)
- ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対して、遊離モノマー成分含有率が0.5重量%未満でかつ遊離ダイマー成分含有率が2重量%未満である外観が褐色乃至黒色のノボラック型フェノール樹脂(B)5〜40重量部 、リン系難燃剤(C)5〜60重量部、強化充填材(D)0〜100重量部、分子中にエポキシ基またはビニル基、メルカプト基のいずれかの基が存在し、かつアルコキシ基を有するシランカップリング剤(E)0〜2.5重量部、染料乃至顔料(F)0〜2重量部を配合してなる難燃性ポリエステル系樹脂組成物。
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JP2011231150A (ja) * | 2010-04-23 | 2011-11-17 | Kaneka Corp | 非ハロゲン難燃性ポリエステル系樹脂組成物、及びその成形体 |
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