JP2005075167A - 車両の前部車体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】
この発明は、所謂三つ又フレームを採用した車両の前部車体構造において、より大きな荷重が入力された場合でも、フロントフレームの前端位置が車体内方側に変位(内倒れ)せず、フロントフレームを十分に座屈変形させることができる車両の前部車体構造を提供することを目的とする。
【解決手段】
この発明の車両の前部車体構造は、内方側メンバ部材113を車両中央側の上方に大きく延設し、その延設した部分に車両中央側斜め上方に延びる膨出部分113dを形成し、その膨出部分113dとダッシュパネル31との間で閉断面部34を構成している。
【選択図】 図3

Description

この発明は、車両の前部車体構造、特にフロントフレーム後端をフロアパネルのトンネル部、サイドシル、及びフロアフレームの三部材に連結するように構成した車両の前部車体構造に関する。
従来より、正面衝突時にフロントフレームに入力される荷重を、車両前後方向に延びる複数のメンバ部材に適切に分配することで、車両の衝突性能を向上することが知られている。(例えば特許文献1参照)。
すなわち、特許文献1に記載されているように、フロントフレーム後端を、車両前後方向に延びるトンネルメンバ、サイドシル、及びフロアフレームの三つの部材に連結するよう三つ又に構成することで、正面衝突時にフロントフレームに入力される衝突荷重を適切に三つの部材に伝達して、衝突荷重の分散を図り、車両の衝突性能を向上するものが知られている。
特開2003−63455号公報。
ところで、フロントフレームの衝突荷重吸収は、一般に座屈変形によって行われるため、衝突初期から中後期にかけて、フロントフレームの前端が左右上下に変位せず、そのまま後退する方がよい。
この点、前述の、所謂三つ又フレームを採用した車体構造の場合、確かにフレーム後端が三方に分かれているため、正面衝突時にフロントフレームの前端は左右上下に変位しにくい。
しかしながら、それぞれ衝突荷重を受ける部材を見てみると、サイドシルやフロアフレームが断面積を充分に確保した完全な閉断面のメンバ部材で構成されるのに対し、トンネル部に設けられるメンバ部材等は、車両の構成部材(例えば、排気管、プロペラシャフト等)や、車室容積確保のため、充分な断面積を確保することができず、充分な剛性が得られない。
このようにトンネル部のメンバ部材等のみ充分な断面積を有しないため、三つ又フレームを採用した場合であっても、大きな衝突荷重が入力された場合には、相対的に、フロントフレーム後端のトンネル部側の剛性が、サイドシル側に比して弱まり、フロントフレームの前端が車体内方側に変位(内倒れ)してしまい、フロントフレームを十分に座屈変形させることができないという問題があった。
特に、オープンカーなど、衝突荷重をアンダーボディでしか受けられない車両においては、こうした問題が生じやすい。
そこで、この発明は、所謂三つ又フレームを採用した車両の前部車体構造において、より大きな荷重が入力された場合でも、フロントフレームの前端位置が車体内方側に変位(内倒れ)せず、フロントフレームを十分に座屈変形させることができる車両の前部車体構造を提供することを目的とする。
この発明による車両の前部車体構造は、車室前端壁を構成するダッシュパネルと、該ダッシュパネルの下端から車両後方に延びるフロアパネルとを備え、該フロアパネルの車幅方向中央に車両前後方向に延びるトンネル部を形成し、該フロアパネルの車幅方向側端に車両前後方向に延びるサイドシルを設ける共に、該トンネル部とサイドシルの間のフロアパネル下面に車両前後方向に延びるフロアフレームを設け、さらに前記ダッシュパネルの前方には車両前後方向に延びて、後端が該トンネル部、サイドシル及びフロアフレームに連結されるフロントフレームとを備えた車両の前部車体構造にあって、前記フロントフレーム後端のトンネル部連結部分に、前記ダッシュパネルに対して荷重伝達を増加させる荷重伝達増加手段を設けたものである。
すなわち、フロントフレーム後端をトンネル部、サイドシル及びフロアフレームにそれぞれ連結する、所謂三つ又フレームとして構成した車両の前部車体構造において、トンネル部連結部分に、ダッシュパネルに対して荷重伝達を増加させる荷重伝達増加手段を設け、トンネル部側に伝達される衝突荷重をダッシュパネルにも増加して伝達するものである。
上記構成によれば、荷重伝達増加手段によりトンネル部側に伝達される衝突荷重をダッシュパネルにも伝達することになるため、ダッシュパネルでトンネル部側の衝突荷重を一部受けることができる。
よって、相対的に低いトンネル部側の剛性を、ダッシュパネルの剛性を利用して高めることができる。
なお、この荷重伝達増加手段の具体的な実施の形態としては、フロントフレーム後端のトンネル部連結部分の板厚を増加させる構成や、フロントフレーム後端のトンネル部連結部分に別のパネル材を貼設する構成、さらにフロントフレーム後端のトンネル部連結部分にダッシュパネルに対して延びるリブを複数形成する構成等が考えられる。
この発明の一実施態様においては、前記荷重伝達増加手段を、フロントフレーム後端からダッシュパネルに延びる閉断面部として構成したものである。
上記構成によれば、閉断面部を荷重伝達増加手段としたので、板厚を増加したり、別部材を設けるものよりも車体重量を増加させることなく、ダッシュパネルに対して荷重伝達を行うことができる。
よって、相対的に低いトンネル部側の剛性を、車体重量を増加させることなく高めることができる。
この発明の一実施態様においては、前記閉断面部を車両中央側斜め上方に向かって延びるように構成したものである。
すなわち、ダッシュパネルに対して荷重伝達を行う閉断面部を、車両中央側斜め上方に延びるよう傾斜して形成したものである。
上記構成によれば、ダッシュパネルに荷重伝達する位置を、フロントフレーム位置よりも車両中央側斜め上方に設定することになるため、サイドシルとフロアフレームの設置位置(車両側部及び車両下部)に対して、ちょうどフロントフレームを挟んで対向する位置で荷重を伝達することになる。
このようにサイドシルとフロアフレームの対向位置である車両中央側斜め上方位置で、ダッシュパネルに荷重伝達することにより、よりフロントフレーム後端の上下方向及び左右方向の剛性が均一になるため、さらに確実にフロントフレーム前端の車体内方側の変位(内倒れ)が抑えられ、フロントフレームを確実に座屈変形させることができる。
この発明の一実施態様においては、前記ダッシュパネルの後方に車両前後方向に延びるトンネル補強部材を設け、該トンネル補強部材とダッシュパネルとの間で第2閉断面部を形成すると共に、該第2閉断面部を前記荷重伝達増加手段の車両後方側に設定したものである。
上記構成によれば、トンネル補強部材で形成される第2閉断面部が荷重伝達増加手段の車両後方側に設定されることで、荷重伝達増加手段によりダッシュパネルに対する荷重伝達が増加しても、ダッシュパネルの剛性を充分に確保することができるため、荷重伝達増加手段をより確実に機能させることができる。
この発明の一実施態様においては、前記フロントフレームは左右一対設けられ、前記荷重伝達増加手段と前記第2閉断面部により、該左右一対のフロントフレーム間を連結するように構成したものである。
上記構成によれば、荷重伝達増加手段と前記第2閉断面部により左右一対のフロントフレーム間を連結することで、さらに車幅方向においてフレーム剛性を高めることができ、左右のフレーム間のねじれ剛性も高めることができる。よって、車両全体の車体剛性も向上することができる。
この発明によれば、所謂三つ又フレームとして構成した車両の前部車体構造において、トンネル部連結部分に、ダッシュパネルに対して荷重伝達を増加させる荷重伝達増加手段を設け、トンネル部側に伝達される衝突荷重をダッシュパネルにも増加して伝達するという構成を採ることにより、ダッシュパネルでトンネル部側の衝突荷重を一部受けることができ、相対的に低いトンネル部側の剛性を、ダッシュパネルの剛性を利用して高めることができる。
よって、三つ又フレームを採用した車両の前部車体構造において、より大きな荷重が入力された場合でも、フロントフレームの前端位置が車体内方側に変位(内倒れ)せず、フロントフレームを十分に座屈変形させることができる車両の前部車体構造を提供することができる。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図1は本発明の前部車体構造を採用した車両の下部車体構造の概略平面図である。
本実施例の車両は、車室上部を開放ボディした所謂オープンカーであり、アンダーボディである下部車体で衝突荷重を吸収するよう構成している。
すなわち、具体的な車体構造としては、図1に示すように、車両前方側に左右一対のフロントサイドフレーム11,11を設け、これら左右一対のフロントサイドフレーム11,11ではその中間部および前部を車両の前後方向に延びる車体剛性部材として構成する一方、このフロントサイドフレーム11の後端部では、前後方向に延びる主要部11aと、車幅方向に延びる車幅方向内方の幅広部11bと、車幅方向外方の幅広部11cとを一体または一体的に形成し、さらに内方側の幅広部11bにはトンネル部(図2参照)の車外側面に沿って後方に延びる延長部11cを一体形成している。
また、左右一対のフロントサイドフレーム11,11の主要部11aの延長線上には後方に向けてフロアフレーム部12およびリヤサイドフレーム13をそれぞれ一体的に延設している。ここで、前述のフロアフレーム部12はフロアパネル17(図2参照)の下部車外側面に接合されて閉断面を形成して車両の前後方向に延びる車体剛性部材であって、フロントサイドフレーム11の主要部11aはこのフロアフレーム部12に接続されている。
前述のフロントサイドフレーム11,11の前部相互間には図1に示すように、車幅方向に延びるフロントクロスメンバ(いわゆるNo.1クロスメンバ)14を設ける一方、ダッシュパネルの下部と対応するようにフロントサイドフレーム11の後端部車外側には、車幅方向に延びるトルクボックス15を設け、このトルクボックス15の外側端部にはフロアフレーム部12と略平行して車両の前後方向に延びるサイドシル16を取付けている。
図1に示すように、前述のフロントサイドフレーム11の外方の幅広部11cは後述のダッシュパネル31の前部車外側面に沿って車幅方向に延び、その車幅方向側部がトルクボックス15およびサイドシル16に接合されている。ここで、前述のトルクボックス15はフロアフレーム部12とサイドシル16とを連結すべく車幅方向に延びる車体剛性部材である。
一方、フロントサイドフレーム11の内方の幅広部11bも後述のダッシュパネル31の前部車外側面に沿って車幅方向に延び、その車幅方向中央部がトンネル部18側に接合される。
しかも、その幅広部11bから後方に延びる前述の各延長部11d,11dは断面ハット状(断面門形状)のトンネル部18の下面車外側における上部両角部(コーナ部)に接合され、一対の閉断面を形成している。
前述のトンネル部18は、フロアパネル17の略中央部を上方に突出して車両の前後方向に延びように形成され、このトンネル部18のほぼ全長にわたって該トンネル部18の車室内側上面にはトンネルメンバ19(いわゆるハイマウント・バックボーンフレーム)を取付けて、トンネル部18とトンネルメンバ19との間には車両の前後方向に延びる閉断面20,20(図2、図5に示す)を形成して、車体剛性の向上を図っている。ここで、前述のトンネルメンバ19はトンネル部18に沿って車両の前後方向に延びるものである。
また、このトンネルメンバ19の前方には、ダッシュパネルの車室側面とトンネルメンバ前端とを車両前後方向に延びて連結するトンネルレインフォースメント21を設置している。このトンネルレインフォースメント21により、正面衝突の際の衝突荷重をトンネルメンバ19に伝達することができる。
なお、図1に示すように、トンネルメンバ19の後端部とリヤサイドフレーム13,13との間は、リヤ側の連結フレーム22で連結され、またサイドシル16の後部とトンネル部18との間は車幅方向に延びるリヤクロスメンバ23で連結されている。
次に、車両の前部車体構造の詳細構造について、図2〜図6を利用して詳述する。図2は前部車体構造を示す要部の平面図、図3は前部車体構造の正面図、図4はフロントサイドフレーム後端の詳細斜視図、図5は前部車体構造の車室内方側の詳細斜視図、図6は図3のA−A線矢視断面図である。
まず、車室前壁を形成するダッシュパネル31は、車幅方向で且つ上下方向に延び、車幅方向中央では、その下部を前述のトンネル部18に対応するよう上方に凹設し、さらにその上部にも車両後方側に凹む凹部31aを形成している。また、ダッシュパネル31の車室側側面には、車幅方向に延びるダッシュクロスメンバ32を接合している。このダッシュクロスメンバ32は、ダッシュパネル31との間で閉断面を構成し、前述のフロントフレーム11後端に略一致する高さに接合すると共に、その両端をトンネル部18と、トルクボックス15を介してサイドシル16(図2〜図6では図示せず)に接合している。
また、ダッシュパネル31の下端には、車幅方向で且つ前後方向に延びるフロアパネル17を接合している。このフロアパネル17には、前述の如く車幅方向中央に前後方向に延びるトンネル部18を形成している。このトンネル部の前部では、その内部(車室外側)にエンジン・変速機等のパワーユニットの一部を収納するため、上方及び車幅方向への突出量を大きく設定している。
さらに、このトンネル部18の上部には、前述のトンネルメンバ19とトンネルレインフォースメント21を前後方向に延びるように接合している。このうちトンネルレインフォースメント21はその前端の接合フランジ21aを、前述のダッシュクロスメンバ32のトンネル部18側の接合部32aよりさらに後方からダッシュパネル31側に接合し、このトンネルレインフォースメント21の前端で左右のダッシュクロスメンバ32を連結するように構成している。
なお、トンネルメンバ19の中央には、変速機から延びるシフトレバーを挿通するため挿通穴19aが穿設されている(図5参照)。
また、フロアパネル17の下面には、前述のフロアフレーム部12が左右一対で前後方向に延びるように接合される一方、フロアパネル17の上面には、トンネル部18とサイドシル16を車幅方向に伸びて連結するフロアメンバ33(図5参照)が左右一対で接合されている。
そして、ダッシュパネル31の車両前方側には、前述の左右一対のフロントサイドフレーム11が前後方向に延びるように配置されている。このフロントサイドフレーム11の後端は前述の如く、その主要部11aをフロアフレーム部12に、車幅方向外方の幅広部11cをトルクボックス15及びサイドシル16に、車幅方向内方の幅広部11b及び延長部11dをトンネル部18に、それぞれ接合することで所謂三つ又構造としている(図2参照)。
すなわち、図3、図4に示すように、フロントサイドフレーム11の後端は、フロントサイドフレームの主要部11aを構成する主要部メンバ部材111、車幅方向外方の幅広部11cの側壁を構成する外方側メンバ部材112、車幅方向内方の幅広部11bの側壁を構成する内方側メンバ部材113、及びこれらメンバ部材の上方に位置しフロントサイドフレーム後端の上壁を構成する上方側プレート部材114の4部材で構成している。
この4つの部材は、それぞれの接合フランジ111a〜114aでダッシュパネル31前面に接合される共に、各膨出部111b〜113bでダッシュパネルとの間で閉断面を形成し、フロントサイドフレーム11後端のフレーム断面を構成している。また、この4つの部材はそれぞれの間の接合フランジ111c〜114cで相互に接合され、一体としてフロントサイドフレーム11の後端を構成している。
なお、主要部メンバ部材111とフロアフレーム部12との接合位置には、その前方に補強部材115が接合され、主要部メンバ部材111とフロアフレーム部12との接合強度を高めている。
ここで、前述の内方側メンバ部材113には、さらにダッシュパネル上方の凹部31aに対して荷重伝達を増加させる閉断面部34を設けている。すなわち、内方側メンバ部材113を車両中央側の上方に大きく延設し(図3参照)、その延設した部分に車両中央側斜め上方に延びる膨出部分113dを形成し、その膨出部分113dとダッシュパネル31との間で閉断面部34を構成している。
この閉断面部34は、その前端をフロントサイドフレーム後端11側面から滑らかに立ち上がるように形成し、その後端をダッシュパネル上方の凹部31aの縦壁に直交するように形成することで、確実にフロントサイドフレーム11前方からの衝突荷重をダッシュパネル上方の凹部31aに伝達するように構成している(図4参照)。
このように衝突荷重がダッシュパネル31にも増加して伝達されることで、内方側メンバ部材113が受け持つ衝突荷重が、トンネル部18以外のダッシュパネル31にも積極的に伝達され、トンネル部に伝達される衝突荷重が軽減される。
この閉断面部34のダッシュパネル31後方側には図6に示すように、トンネルレインフォースメント21とダッシュパネル31との間で構成される第2閉断面部35を設定している。この第2閉断面部35は前述の閉断面部34の後方に位置することで、ダッシュパネルの凹部31aの剛性を高める共に閉断面部34によって増加した衝突荷重を適切に受けることができる。
また、この第2閉断面部35は、トンネル部18の上方に位置し、左右一対の閉断面部34を連結するように設定されている。すなわち、左右一対のフロントサイドフレーム11は、左右一対の閉断面部34と第2閉断面部35によって連結されるように構成している。このように左右のフロントサイドフレーム11が連結されることで、車幅方向のフレーム剛性が高まり、左右のフレーム間のねじれ剛性も高めることができる。
さらに、閉断面部34と第2閉断面部35との間には、図6に示すようにダッシュパネル31とダッシュクロスメンバ32との間で構成される第3閉断面部36を設定している。この第3閉断面部36は車幅方向に延びてダッシュパネル31の車幅方向の位置を規制するため、さらにダッシュパネルの凹部31aの剛性を高めることができる。
なお、図2に示す37は、フロントドアのヒンジ等を固定するフロントピラーである。
次に、以上のように構成した本実施例の車両の前部車体構造の作用及び効果について、詳述する。
このように本実施例の前部車体構造は、車室前端壁を構成するダッシュパネル31と、該ダッシュパネルの下端から車両後方に延びるフロアパネル17とを備え、該フロアパネル17の車幅方向中央に車両前後方向に延びるトンネル部18を形成し、該フロアパネルの車幅方向側端に車両前後方向に延びるサイドシル16を設ける共に、該トンネル部18とサイドシル16の間のフロアパネル17下面に車両前後方向に延びるフロアフレーム部12を設け、さらに前記ダッシュパネルの前方には車両前後方向に延びて、後端が該トンネル部18、サイドシル16及びフロアフレーム部12に連結されるフロントサイドフレーム11とを備えた車両の前部車体構造にあって、前記フロントサイドフレーム11後端のトンネル部18連結部分に、前記ダッシュパネル31に対して荷重伝達を増加させる閉断面部34を設けたものである。
すなわち、フロントサイドフレーム11後端をトンネル部18、サイドシル16及びフロアフレーム部12にそれぞれ連結する、所謂三つ又フレームとして構成した車両の前部車体構造において、トンネル部18連結部分たる内方側メンバ部材113に、ダッシュパネル31に対して荷重伝達を増加させる閉断面部34を設け、トンネル部18側に伝達される衝突荷重をダッシュパネル31にも増加して伝達するものである。
上記構成によれば、閉断面部34によりトンネル部18側に伝達される衝突荷重をダッシュパネル31にも伝達することになるため、ダッシュパネル31でトンネル部18側の衝突荷重を一部受けることができる。
よって、相対的に低いトンネル部18側の剛性を、ダッシュパネル31の剛性を利用して高めることができる。
このように、相対的に低いトンネル部18側の剛性を、ダッシュパネル31の剛性を利用して高めることにより、三つ又フレームを採用した車両の前部車体構造において、より大きな荷重が入力された場合でも、フロントサイドフレーム11の前端位置が車体内方側に変位(内倒れ)せず、フロントサイドフレーム11を十分に座屈変形させることができる。
なお、この閉断面部以外、荷重伝達を増加させる他の実施形態としては、フロントサイドフレーム後端のトンネル部連結部分の板厚を増加させる構成や、フロントサイドフレーム後端のトンネル部連結部分に別のパネル材を貼設する構成、さらにフロントサイドフレーム後端のトンネル部連結部分にダッシュパネルに対して延びるリブを複数形成する構成などが考えられる。
また、この実施例では、荷重伝達を増加させる手段を、フロントサイドフレーム11後端からダッシュパネル31に延びる閉断面部34として構成したものである。
上記構成によれば、閉断面部34を荷重伝達を増加させる手段としたので、板厚を増加したり、別部材を設けるものよりも車体重量を増加させることなく、ダッシュパネル31に荷重伝達することができる。
よって、相対的に低いトンネル部18側の剛性を、車体重量を増加させることなく高めることができる。
また、この実施例では、前記閉断面部34を車両中央側斜め上方に向かって延びるように構成したものである。
すなわち、ダッシュパネル31に対して荷重伝達を行う閉断面部34を、車両中央側斜め上方に延びるよう傾斜して形成したものである。
上記構成によれば、ダッシュパネル31に対して荷重伝達する位置を、フロントサイドフレーム11位置よりも車両中央側斜め上方に設定することになるため、サイドシル16とフロアフレーム部12の設置位置(車両側部及び車両下部)に対して、ちょうどフロントサイドフレーム11を挟んで対向する位置に荷重を伝達することになる。
このようにサイドシル16とフロアフレーム部12の対向位置である車両中央側斜め上方位置で、ダッシュパネル31に荷重伝達することで、よりフロントサイドフレーム11後端の上下方向及び左右方向の剛性が均一になるため、さらに確実にフロントサイドフレーム11前端の車体内方側の変位(内倒れ)が抑えられ、フロントサイドフレーム11を確実に座屈変形をさせることができる。
また、この実施例では、前記ダッシュパネル31の後方に車両前後方向に延びるトンネルレインフォースメント21を設け、該トンネルレインフォースメント21とダッシュパネル31との間で第2閉断面部35を形成すると共に、該第2閉断面部35を前記閉断面部34の車両後方側に設定したものである。
上記構成によれば、トンネルレインフォースメント21で形成される第2閉断面部35が閉断面部34の車両後方側に設定されることで、閉断面部34によりダッシュパネル31に対する荷重伝達が増加しても、ダッシュパネル31の剛性を充分に確保することができるため、閉断面部34をより確実に機能させることができる。
また、この実施例では、前記フロントサイドフレーム11,11が左右一対設けられ、前記閉断面部34と前記第2閉断面部35により、該左右一対のフロントフレーム11,11間を連結するように構成したものである。
上記構成によれば、前記閉断面部34と前記第2閉断面部により左右一対のフロントサイドフレーム11,11間を連結することで、さらに車幅方向においてフレーム剛性を高めることができ、左右のフレーム間のねじれ剛性も高めることができる。よって、車両全体の車体剛性も向上することができる。
なお、本実施例ではオープンカーの車体構造で説明したが、一般的なクローズドボディの車体構造で実施してもよい。
以上、この発明の構成と、前述の実施例との対応において、
この発明のフロントフレームは、実施例のフロントサイドフレーム11,11に対応し、
以下同様に、
荷重伝達増加手段は、閉断面部34に対応し、
フロアフレームは、フロアフレーム部12に対応し、
トンネル補強部材は、トンネルレインフォースメント21に対応するも、
この発明は、前述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
本発明を採用した下部車体構造の概略平面図。 前部車体構造を示す要部の平面図。 前部車体構造の正面図。 フロントサイドフレーム後端の詳細斜視図。 前部車体構造の車室内方側の詳細斜視図。 図3のA−A線矢視断面図。
符号の説明
11…フロントサイドフレーム(フロントフレーム)
12…フロアフレーム部(フロアフレーム)
16…サイドシル
18…トンネル部
31…ダッシュパネル
34…閉断面部(荷重伝達増加手段)

Claims (5)

  1. 車室前端壁を構成するダッシュパネルと、
    該ダッシュパネルの下端から車両後方に延びるフロアパネルとを備え、
    該フロアパネルの車幅方向中央に車両前後方向に延びるトンネル部を形成し、
    該フロアパネルの車幅方向側端に車両前後方向に延びるサイドシルを設ける共に、
    該トンネル部とサイドシルの間のフロアパネル下面に車両前後方向に延びるフロアフレームを設け、
    さらに前記ダッシュパネルの前方には車両前後方向に延びて、後端が該トンネル部、サイドシル及びフロアフレームに連結されるフロントフレームとを備えた車両の前部車体構造にあって、
    前記フロントフレーム後端のトンネル部連結部分に、前記ダッシュパネルに対して荷重伝達を増加させる荷重伝達増加手段を設けた
    車両の前部車体構造。
  2. 前記荷重伝達増加手段を、フロントフレーム後端からダッシュパネルに延びる閉断面部として構成した
    請求項1記載の車両の前部車体構造。
  3. 前記閉断面部を車両中央側斜め上方に向かって延びるように構成した
    請求項2記載の車両の前部車体構造。
  4. 前記ダッシュパネルの後方に車両前後方向に延びるトンネル補強部材を設け、該トンネル補強部材とダッシュパネルとの間で第2閉断面部を形成すると共に、該第2閉断面部を前記荷重伝達増加手段の車両後方側に設定した
    請求項1、2又は3記載の車両の前部車体構造。
  5. 前記フロントフレームは左右一対設けられ、前記荷重伝達増加手段と前記第2閉断面部により、該左右一対のフロントフレーム間を連結するように構成した
    請求項4記載の車両の前部車体構造。

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