JP2005072339A - 光源装置とその製造方法、並びに投射型表示装置 - Google Patents

光源装置とその製造方法、並びに投射型表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 チップを流体によって直接冷却する場合における、チップの劣化防止、チップ表面に生じる熱応力の緩和、更には流体を介した電極間の短絡防止を実現する。
【解決手段】 チップ12と、このチップ12を冷却用流体Fによって直接冷却する機構とを備えてなるLED1において、チップ実装後に、チップ12及び基台10の表面に無機絶縁材料を蒸着し、流体Fに露出されるチップ12及び基台10の外表面を全て透光性絶縁膜からなる保護膜17で覆う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光源装置とその製造方法、並びにこの光源装置を備えた投射型表示装置に関する。
従来のプロジェクタ(投射型表示装置)では、その光源として、古くはハロゲンランプ、近年は高輝度高効率である高圧水銀ランプ(UHP)が多く用いられてきた。放電型のランプであるUHPを用いた光源は高圧の電源回路を要し、大型で重く、プロジェクタの小型軽量化の妨げになっていた。また、ハロゲンランプよりは寿命が長いものの依然短寿命である他、光源の制御(高速の点灯、消灯、変調)が略不可能で、また立ち上げに数分という長い時間を要していた。
そこで、近年、新しい光源としてLEDが注目されている。LEDは超小型・超軽量、長寿命である。また、駆動電流の制御によって、点灯・消灯、出射光量の調整が自由にできる。この点でプロジェクタの光源としても有望であり、既に小型・携帯用の小画面プロジェクタへの応用開発が始まっている。
ところで、LEDでは通常、チップを保護するために、このチップを透光性樹脂で覆っているが、樹脂は一般的に熱伝導性が低いため、チップで発生した熱の大半はLEDパッケージの底面(金属の基台)やリード線を通じて放熱している。しかし、LEDの高輝度化・高出力化が進むにつれて、前記構造では十分な放熱性が得られなくなっている。
そこで、容器内に充填したアルコール等の液体によって直接LEDチップを冷却する構造(特許文献1参照)や、絶縁性かつ不活性な透光性液体にLEDチップを浸透させ、その液体を流入・流出させることで効率的にチップの冷却を行なう構造(特許文献2〜特許文献4参照)が提案されている。この構造においては、低温の流体を強制的に循環させれば、より高い冷却性能を得ることができる。
特開平11−163410号公報 特開2001−36148号公報 特開2001−36149号公報 特開2001−36153号公報
しかしながら、プロジェクタの光源等に用いられる高輝度・高出力のLEDチップの発熱は大きく、これを冷却するためには相当量の液体を流す必要がある。このことがLEDの信頼性に悪影響を及ぼす要因となっている。
すなわち、LEDチップを直接強制的に冷却すればLEDチップ内部に大きな温度差を生ずることになるが、チップを構成する各層は熱膨張率が異なるため、この温度差によって熱変形に伴う応力が生じる。このような応力はチップの層内に欠陥を生じさせ、短寿命化の原因となる。
また、上記構造では、用いる流体によっては電極間で短絡が生じたり、素子が劣化したりすることがある。例えば液体によってチップを直接冷却する場合には、冷却効率を高めるために液体内にフィラー等を混ぜることがあるが、この場合、このフィラー等によって液体に導電性が生じ、電極間に短絡が生じる。また、流体としてHO等を用いた場合、この流体との化学反応によってチップが劣化する虞がある。
さらに、フェースアップ実装してワイヤボンディングを施した構造のものでは、流体の圧力によって、電極とワイヤとの接合部にはがれが生じる虞があった。
よって、流体によるチップ直接冷却方式のLEDを実用化するためには、これらの問題を解決することが必要であった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、冷却によって生じるチップ表面での熱応力を緩和するとともに、冷却用流体を介した電極間の短絡や流体によるチップの劣化を防止できるようにした光源装置と、この光源装置の製造方法、並びにこの光源装置を備えた投射型表示装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の光源装置は、固体光源と、この固体光源を冷却用流体によって直接冷却する機構とを備えてなる光源装置であって、少なくとも上記流体に対する固体光源の露出面が全て覆われるように、上記固体光源のその電極を含む外表面に透光性絶縁材料からなる保護膜が設けられたことを特徴とする。
本発明は、固体光源及びこの固体光源の電極に対して保護膜を設けることで、冷却用流体との化学反応による固体光源の劣化や、流体を介した電極間の短絡等を防止するようにしたものである。このように固体光源に保護膜を設けた例としては、例えば特開平7−202269号公報に開示された構造のものがあるが、この技術は、基板上に固体光源を製造するプロセスにおいて生じる熱応力の緩和を目的としており、保護膜の形成は電極ボンディングの前に実施している。このため、ボンディングの際に電極上の保護膜を除去する必要があり、流体を介した電極間の短絡を防止することはできない。これに対して、本発明では、保護膜を固体光源の電極上にも設け、冷却用流体に露出される部分の固体光源(この固体光源の電極を含む)の外表面を全て保護膜で覆うため、このような電気的短絡を確実に防止することができる。
また、本構成では、固体光源(電極を含む)は冷却用流体から完全に隔離されるため、これらが冷却用流体との間の化学反応によって劣化することはない。
また、このように流体と固体光源との間に保護膜を配置した場合、流体との界面に生じる温度変化(温度勾配)はこの保護膜によって一部吸収されるため、固体光源表面に生じる温度勾配は、保護膜がない場合に比べて小さくなる。このため、固体光源の層間で生じる熱応力を従来に比べて緩和することができ、素子の寿命を長寿命化することができる。
また、本構成では、固体光源の電極部を保護膜で覆うことで、電極の接合部を固定することができるため、素子の信頼性が高まる。特に、フェースアップ実装を行なってワイヤボンディングを施した構造のものでは、固体光源の電極とワイヤとの接合部は流体の圧力によって剥がれやすくなっているため、本発明の効果は大きい。
本発明では、保護膜は、上記固体光源が実装された基台の、上記流体に対する露出面を覆うように設けられることが好ましい。
このように、固体光源だけでなく、この固体光源を支持する基台の表面をも覆うように保護膜を設けることで、上記冷却用流体との化学反応による基台の変質や腐食を防止することができる。また、基台が金属製である場合には、この基台自体を固体光源の電極として用いる構成も想定されるが、このような場合であっても、本発明のように基台の表面を保護膜で覆うことで、電極と基台、或いは、ボンディングワイヤ(フェースアップ実装の場合)と基台との短絡を確実に防止することが可能となる。
また、上記保護膜は無機材料からなることが好ましい。
上述の保護膜には有機材料を用いることも可能であるが、発光強度が大きくなった場合には、発光光によって保護膜自体が劣化し、絶縁性や透明性が低下する虞がある。このため、保護膜をこのような光劣化のない無機材料によって構成することで、素子の信頼性を高めることができる。
また、本発明では、上記保護膜を互いに屈折率の異なる複数の絶縁膜の積層膜とし、これらの絶縁膜を、上記固体光源に対して屈折率の高い順に積層させることが好ましい。
通常、固体光源の構成材料は高屈折率(例えば、屈折率が3程度)の材料からなるため、これを流体(例えば、屈折率は1.5程度)に直接暴露すると、発光光の多くが固体光源と流体との界面で全反射されてしまう。このように反射された光は照明に寄与しないだけでなく、熱に変換されることで、素子の発光特性を劣化させる要因となる。このため、光取り出し効率を高めるために、固体光源と流体との間にその中間の屈折率を有する材料(本発明では、保護膜がこの中間材料として構成される)を配置する必要がある。しかし、前述のように、固体光源と流体との屈折率差は極めて大きいため、固体光源−流体間の膜を1層としただけでは十分な効果が得られない。このため、保護膜を積層膜とし、固体光源側から順に屈折率が小さくなるように膜材料を設計することが好ましい。このように固体光源側から流体側に向けて屈折率を徐々に変化させると、各境界面(固体光源−絶縁膜間の界面、隣接する絶縁膜間の界面、絶縁膜−流体間の界面)では、全反射が生じる臨界角が大きくなり、全反射される光の割合が小さく、即ち、光の取り出し効率が高くなる。
固体光源−流体間に配置する絶縁膜の膜厚や層数は、絶縁性,放熱性,生産性等の観点から自由に決めることができるが、3層程度の積層膜であれば生産性を損なうことなく十分な性能を発揮することができる。例えば上記保護膜を、固体光源側から順に第1,第2,第3の3層の絶縁膜が積層された積層膜とした場合には、例えば第1の絶縁膜にTiO,Ta,ZnO,ZrOのいずれか、第2の絶縁膜にMgO,Alのいずれか、第3の絶縁膜にSiO,MgFのいずれかを用いることで、効率的な光の取り出しが可能となる。なお、各絶縁膜は1種類の材料によって構成してよく、上述した材料の内のいくつかを含む構成としてもよい。
また、本発明では、冷却用流体は無機材料からなることが好ましい。
冷却用流体には、有機材料を用いることも可能であるが、発光強度が大きくなった場合には、発光光によって冷却用流体自体が劣化する虞がある。また、保護膜に光触媒作用を有する材料(例えばTiO等)を用いた場合には、その劣化の程度は更に大きくなる。このため、冷却用流体をこのような光劣化のない無機材料によって構成することで、素子の信頼性を高めることができる。
また、本発明では、冷却用流体は液状材料からなることが好ましい。勿論、上記流体として気体(例えば、N等の不活性ガス)を用いることもできるが、より熱伝導性の高い液状材料(例えば、シリコンオイル等)を用いることで、放熱効率を高めることができる。
また、本発明では、保護膜の膜厚は、絶縁性や放熱性の観点から任意に決めることができるが、この膜厚が0.8μm以上、1.5μm以下であれば、本発明の効果を十分に得ることができる。
また、本発明の光源装置の製造方法は、固体光源と、この固体光源を冷却用流体によって直接冷却する機構とを備えてなる光源装置の製造方法であって、基台上に固体光源を実装する実装工程と、少なくとも上記流体に対する固体光源の露出面が全て覆われるように、この実装された固体光源のその電極を含む外表面に絶縁材料からなる透光性の保護膜を形成する保護膜形成工程とを備えたことを特徴とする。
本製造方法は、保護膜の形成を固体光源の実装工程後に行なうことで、固体光源(電極を含む)の冷却用流体への露出面を全て保護膜で覆うようにしたものである。例えば、前述の特開平7−202269号公報に開示された素子では、保護膜は実装工程前に行なわれるため、実装時に電極上に位置する保護膜を除去する必要がある。このため、少なくともこの電極部において、前述した本発明の光源装置の効果(即ち、流体との化学反応による固体光源の劣化防止、冷却時に固体光源の表面近傍に生じる熱応力の緩和、流体を介した電極間の短絡防止、ボンディング強度の向上)は得られない。これに対して、本方法では、保護膜を固体光源の電極上にも設けることができるため、冷却用流体に露出される部分の固体光源の外表面は全て保護膜で覆われることとなり、上述の効果を確実にすることができる。
また、上記保護膜形成工程では、上記保護膜を、上記基台の上記流体に対する露出面を覆うように形成することが好ましい。
このように保護膜を、固体光源表面だけでなく、この固体光源を支持する基台の表面をも覆うように形成することで、上記冷却用流体との化学反応による基台の変質や腐食を防止することができる。また、基台が金属製である場合には、この基台自体を固体光源の電極として用いる構成も想定されるが、このような場合であっても、本発明のように基台の表面を保護膜で覆うことで、電極と基台、或いは、ボンディングワイヤ(フェースアップ実装の場合)と基台との短絡を確実に防止することが可能となる。
また、上記保護膜は無機材料からなることが好ましい。これにより、固体光源の発光光による保護膜の劣化を防止することができる。
また、上記保護膜形成工程では、少なくとも固体光源との界面に位置する保護膜を蒸着法により形成することが好ましい。
保護膜の形成方法としては、蒸着法(スパッタ法,プラズマCVD法,EB蒸着法等)や液体塗布法(ゾル−ゲル法,SOG(Spin On Glass)法等)等の各種の成膜方法を用いることができるが、蒸着法で形成された膜(蒸着膜)は液体塗布法で形成された膜(塗布膜)に比べて均一性や緻密性の面で優れているため、本発明のように保護膜に高い絶縁性が求められる場合には、塗布膜よりも蒸着膜の方が適している。
また、上記保護膜形成工程では、上記保護膜を回転斜方蒸着法(即ち、基台を回転させながら、固体光源に対して斜め方向から絶縁材料を蒸着する方法)により形成することが好ましい。
この方法によれば、固体光源の全面に均一に膜を形成することができる。特に、固体光源をフェースアップ実装してワイヤボンディングを施した場合には、このボンディングワイヤの影になる部分に保護膜が十分に形成されない虞があるが、本方法を用いれば、このような不具合を回避することができる。また、LED等の半導体発光素子では、光の取り出し効率を高めるために、基台に凹部(例えば基台表面から離れるに従って開口面積が広くなるようなテーパ状の傾斜面を有する凹部)を設け、この中に固体光源を配置した構造のものが既に開発されているが、この構造に回転斜方蒸着法を適用した場合には、凹部の内壁面にも十分な厚みの保護膜を形成することができる。
また、上記保護膜形成工程では、互いに屈折率の異なる複数の絶縁膜を屈折率の高いものから順に積層形成することが好ましい。これにより、発光光の取り出し効率を高めることができる。
また、上記実装工程において上記固体光源を基台上にフェースダウン実装(フリップチップ実装)した場合には、上記保護膜形成工程では、上記保護膜の少なくとも一部を液体塗布法により形成することが好ましい。
前述のように、保護膜の形成には、より緻密な膜を形成することのできる蒸着法が適しているが、フェースダウン実装のように固体光源と基台との間に僅かな隙間が生じる場合には、蒸着法ではこの隙間に十分な膜形成を行なうことはできない。したがって、このような場合には、小さな隙間にも膜形成を行なうことのできる液体塗布法が適している。
しかし、塗布膜は緻密性の面で課題があるため、例えば、保護膜を複数の絶縁膜の積層膜として、この一部の絶縁膜を塗布法で形成し、他の絶縁膜を蒸着法で形成する等の方法を採ることが好ましい。この場合、固体光源を緻密な膜によって確実に保護するために、最も固体光源側に配置される絶縁膜を蒸着法により形成し、固体光源から最も離れた位置に配置される絶縁膜を液体塗布法により形成することが望ましい。また、このように保護膜の一部を液体塗布法で形成する場合には、クラックの発生を防止するために、液体塗布法により形成する部分の保護膜の膜厚を0.3μm以下とすることが望ましい。
また、本発明の投射型表示装置は、上述の光源装置と、上記光源装置から出射された光を変調する光変調装置と、変調された光を投射する投射レンズとを備えたことを特徴とする。
本構成によれば、上述の光源装置を備えたことで、明るく且つ信頼性の高い投射型表示装置を提供することができる。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
[第1実施形態]
図1は本発明の第1実施形態に係る光源装置の一例である半導体発光素子(LED)の概略構成を示す断面図、図2はこのLEDに備えられた固体光源(LEDチップ)の要部構成を示す拡大断面図、図3はこのLEDの製造方法を説明するための概略工程図である。なお、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の膜厚や寸法の比率などは適宜異ならせてある。
図1に示すように、本実施形態の光源装置1は、固体光源としてのLEDチップ12を金属製の基台10の上にフェースアップ実装したものである。
チップ12は、例えばAlGaInPからなる活性層をn型及びp型のクラッド層によって挟んだダブルへテロ構造の半導体チップであり、n型クラッド層上に設けられたn側電極を下にして、Agペーストによって基台10にマウントされている。なお、チップサイズは例えば1mm×1mmである。
基台10は高反射率の金属材料(例えばAl合金)からなり、この基台10はチップ12の発光光を反射するリフレクターとしても機能する。また、このLED1では、チップ12からの光の取り出し効率を高めるために、チップ12を基台10に設けた凹部Gの中に配置している。この凹部Gは、基台表面から離れるに従って開口面積が広くなるようなテーパ形状の傾斜面10aを有しており、チップ12からこのチップの実装面に対して水平方向(チップの配置された基台底面に平行な方向)に発した光を、実装面に垂直な方向に反射して取り出せるようになっている。
この凹部Gの底面には、凹部としての埋め込み溝gが設けられており、この埋め込み溝gの内部に絶縁膜13を介してリード電極14が埋め込まれている。このリード電極14は例えば金線のボンディングワイヤ16によってチップ12のp側電極(基台10と反対側の電極)15に接続されている。そして、基台10には、この凹部Gの上方に被さるように、樹脂等からなる透明なレンズキャップ18が取り付けられている。なお、チップ12とレンズキャップ18との間隔は例えば2mm程度とされている。
また、基台10には、凹部Gに通じる孔10bが設けられている。この孔10bは、基台10内部を、基台10の主面に平行な方向に貫通しており、この孔内には、チップ冷却用の流体Fを流通させるための絶縁性の流路パイプ11a,11bが挿入・固定されている。これらのパイプ11a、11bは放熱部(図示略)を介してつながっており、冷却用流体Fは、この環状の流路内を循環されるようになっている。つまり、流体Fは、一方のパイプ11aを介して、凹部Gとキャップ18とによって囲まれた空間Aに導入される。そして、ここでチップ12を冷却した後、他方のパイプ11bから排出され、放熱部で冷却されて、再びパイプ11aを介して空間Aに導入される。
なお、パイプ11a,11bのサイズは例えばΦ2とされている。また、流体Fとしては、シリコンオイルや水,アルコール等の液状材料、或いは、窒素ガス等の気体のいずれを用いてもよい。本実施形態では、流体Fとして例えば窒素ガスを用い、この窒素ガスの温度を20℃,流量を2cm/sとする。
また、本実施形態では、素子1を流体Fから保護するために、少なくとも空間A内において流体Fに露出された部材の表面を、透光性無機絶縁材料からなる保護膜17で覆っている。この保護膜17は、チップ12を基台10に実装した後に絶縁材料を蒸着等することにより形成される。
この保護膜17では、発光光の取り出し効率を高めるために、屈折率がチップ側から流体側に徐々に変化される構成とすることが好ましい。具体的には、保護膜17を多層膜とし、この保護膜を構成するそれぞれの絶縁膜をチップ側から順に屈折率の高い順に配置することが好ましい。この保護膜の層数は、絶縁性,放熱性,生産性等の観点から自由に決めることができるが、3層程度の積層膜であれば生産性を損なうことなく十分な性能を発揮することができる。例えば本実施形態では、保護膜17を、チップ側から順に第1,第2,第3の3層の絶縁膜によって構成する。
これらの絶縁膜の材料としては、例えば最もチップ12側に配置された第1の絶縁膜171ではTiO(2.3〜2.55),Ta(2.1),ZnO(2.1),ZrO(2.05)、その上に配置された第2の絶縁膜172ではMgO(1.74),Al(1.63)、チップから最も離れた位置に配置される第3の絶縁膜ではMgO(1.74),Al(1.63)を用いることができる。括弧内はそれぞれの絶縁膜材料の屈折率である。
なお、各絶縁膜は1種類の材料によって構成してもよく、上述した材料の内のいくつかを含む構成としてもよい。また、TiOは光触媒作用を有するため、保護膜としてTiOを用いる場合には冷却用流体を無機材料とする、或いは、冷却用流体を有機材料とした場合には、TiO膜が流体と接触しないように、TiO膜の上に1層以上絶縁膜を積層することが望ましい。また、MgOは耐水性が低いので、このMgOを保護膜に使用する場合には冷却用流体に水を用いないようにする、或いは、冷却用流体に水を使用した場合には、MgO膜が流体と接触しないように、MgO膜の上に1層以上絶縁膜を積層することが望ましい。
このようにチップ12側から流体F側に向けて屈折率を徐々に変化させた場合には、各境界面(チップ−絶縁膜間の界面、隣接する絶縁膜間の界面、絶縁膜−流体間の界面)では、全反射が生じる臨界角が大きくなり、全反射される光の割合が小さく、即ち、光の取り出し効率が高くなる。
なお、本実施形態では、例えば第1の絶縁膜をTa,第2の絶縁膜をAl,第3の絶縁膜をSiOとする。また、本実施形態では保護膜の膜厚を0.8μm以上、1.5μm以下とする。
絶縁膜171〜173の形成方法としては、スパッタ法,プラズマCVD法,EB蒸着法等の蒸着法や、ゾル−ゲル法,SOG(Spin On Glass)法,ディッピング法等の液体塗布法など、各種の成膜方法を用いることができるが、より緻密な膜を得るためには、蒸着法を用いることが好ましい。
上述のLED1は以下の手順によって製造することができる。
まず、図3(a)に示すような凹部Gに通じる孔10bを備えたリフレクター一体型の基台10を用意する。そして、この基台10の凹部GにAgペーストによってチップ12をマウントし、ワイヤボンディングを施す(実装工程)。図3(b)はチップ実装後の状態を示す図である。
そして、このようにチップ12が実装された状態で、保護膜17の形成を行なう(保護膜形成工程)。この保護膜形成工程では、チップ12(電極15を含む)の表面及びチップ12の実装された基台10の表面を全て覆うように保護膜17を形成する。具体的には、まず、第1の絶縁膜171としてTaを斜め方向スパッタによりチップ12及び基台10の表面に成膜する。このとき、凹部の内壁面10aやボンディングワイヤ16の影になる部分にも絶縁膜171を十分に形成できるように、スパッタは基台10を回転させながら行なう。次に、第2の絶縁膜172としてAlをCVDによって、更に第3の絶縁膜173としてSiOを蒸着によってそれぞれ成膜する。以上により、チップ表面に保護膜17が形成される。図3(c)は保護膜形成後の状態を示す図である。なお、各絶縁膜の膜厚は、例えば第1の絶縁膜が250nm,第2の絶縁膜が500nm,第3の絶縁膜が250nmとされている。
このように保護膜17が形成されたら、次に、流路パイプ11a,11bを装着し、その後、樹脂等からなる透明なレンズキャップ18を凹部Gの上方に被さるように取り付ける。以上により、LED1が製造される。
なお、保護膜形成工程では、必ずしも基台全面に保護膜を形成する必要はない。つまり、保護膜17は流体Fからの保護を目的としているため、この保護膜17は少なくともチップ12及び基台10が流体Fに対して露出される面を全て覆うように形成されればよい。したがって、保護膜17を選択的に形成可能な成膜方法であれば、空間A(図1参照)内に配置された部材の表面にのみ保護膜17を形成してもよい。
このように本実施形態では、冷却用流体Fに露出される部分のチップ12の外表面を全て保護膜17で覆っているため、流体Fを介した電極間の短絡を防止することができる。特に本実施形態では、保護膜17の形成をチップ実装後に行なっているため、チップ12の電極15や基台10の表面も保護膜17で覆われることとなり、このような短絡をより確実に防止できる。
また、本実施形態では、チップ12や基台10は保護膜17によって冷却用流体Fから完全に隔離されるため、流体Fとの化学反応によってチップ12が劣化したり、基台10が変質,腐食したりすることはない。
また、このように流体Fとチップ12との間に保護膜17を配置した場合、流体Fとの界面に生じる温度変化(温度勾配)はこの保護膜17によって一部吸収されるため、チップ表面に生じる温度勾配は、保護膜がない場合に比べて小さくなる。例えば、流体Fの冷却によって、流体Fとの界面をなす1μm程度の膜厚の範囲に数十℃の温度勾配が生じるとする。保護膜がない場合には、これが直接チップ表面の温度勾配となるが、チップの表面には通常、この1μm程度の厚み範囲に、熱膨張率の異なる複数の層が配置されているため、その熱膨張率の差によってこれらの層間には大きな歪みが生じることとなる。この歪みは、チップの発光特性を変化させるだけでなく、チップ内に欠陥を生じさせることで、短寿命化の原因となる。これに対して、本実施形態の構成では、この1μm程度の厚み範囲に生じる温度勾配の大部分は保護膜17に吸収されるため、チップ自体に生じる温度勾配は小さくなる。実際、本実施形態の構造のLEDでは、個体差はあるものの、保護膜のない従来のものに比べて、半減期が1.2倍くらいに向上した。
また、本実施形態では、チップ12の電極15が保護膜17で覆われることで、ワイヤ16と電極15との接合部が固定されるため、素子の機械的強度も高まる。実際、フェースアップ実装を行なう場合には、流体による直接冷却を行なわない従来の構造でも、ワイヤの接続信頼性は重要な課題となっており、本実施形態のようにワイヤ16の接合部に流体Fの負荷がかかる構造のものでは、この接合部の剥がれの問題が顕在化する虞がある。したがって、保護膜17によってこの接合部を補強できる本実施形態の構成は、このような観点からも有効である。
また、本実施形態では保護膜17及び流体Fを無機材料としているため、これがチップからの発光光によって光劣化することがなく、このことは更なる素子の信頼性向上につながる。
[第2実施形態]
次に、図4を参照しながら、本発明の第2実施形態に係る光源装置について説明する。なお、本実施形態では、上記第1実施形態と同様の部材又は部位については同じ符号を付し、その説明を一部省略する。
本実施形態のLED(光源装置)2は、固体光源としてのLEDチップ22を半導体材料基板29にフェースダウン実装(フリップチップ実装)し、この基板29を金属製の基台20の上に配置したものである。
チップ22は、例えばInGaN系混晶からなり、そのアノード及びカソードの両電極をハンダバンプ等により半導体基板29上の配線251,252に接続されている。また、各配線251,252は、例えば金線のボンディングワイヤ261,262によってそれぞれ基台20に形成されたリード電極241,242に接続されている。なお、チップサイズは例えば1mm×1mmである。
基台20は高反射率の金属材料(例えばAl合金)からなり、この基台20はチップ22の発光光を反射するリフレクターとしても機能する。また、このLED2では、チップ22からの光の取り出し効率を高めるために、チップ22を基台20に設けた凹部Gの中に配置している。この凹部Gは、基台表面から離れるに従って開口面積が広くなるようなテーパ形状の傾斜面20aを有しており、チップ22からこのチップの実装面に対して水平方向(チップの配置された基台底面に平行な方向)に発した光を、実装面に垂直な方向に反射して取り出せるようになっている。
この凹部Gの底面には、凹部としての埋め込み溝g1,g2が設けられており、この埋め込み溝g1,g2の内部にそれぞれ絶縁膜231,232を介してリード電極241,242が埋め込まれている。このリード電極241,242はそれぞれボンディングワイヤ261,262によって半導体基板29上の電極251,252に接続されている。そして、基台20には、この凹部Gの上方に被さるように、樹脂等からなる透明なレンズキャップ28が取り付けられている。なお、チップ22とレンズキャップ28との間隔は例えば2mm程度とされている。
また、基台20には、凹部Gに通じる孔20bが設けられている。この孔20bは、基台20内部を、基台20の主面に平行な方向に貫通しており、この孔内には、チップ冷却用の流体Fを流通させるための絶縁性の流路パイプ21a,21bが挿入・固定されている。これらのパイプ21a、21bは放熱部(図示略)を介してつながっており、冷却用流体Fは、この環状の流路内を循環されるようになっている。なお、パイプ21a,21bのサイズは例えばΦ2とされている。また、本実施形態では、流体Fをシリコンオイルとし、このオイルの温度を25℃,流量を0.2cm/sとする。
また、本実施形態では、素子2を流体Fから保護するために、少なくとも空間A内において流体Fに露出された部材の表面を、透光性無機絶縁材料からなる保護膜27で覆っている。この保護膜27は、光の取り出し効率を高めるために、例えばチップ側から順にZrO,Al,SiOの3層構造とされている。
前述のように、保護膜の形成には、より緻密な膜を形成することのできる蒸着法が適している。しかし、フェースダウン実装のように基台20や半導体基板29とチップ22との間に僅かな隙間が生じる場合には、蒸着法ではこの隙間に十分な膜形成を行なうことはできない。したがって、本実施形態では、この保護膜27の形成方法として液体塗布法が適している。しかし、塗布膜は緻密性の面で課題があるため、保護膜27の一部のみを塗布法で形成し、他の部分を蒸着法で形成することが好ましい。
具体的には、チップ22を基台20に実装してワイヤボンディングを行った後、まず、第1の絶縁膜271としてZrOを斜め方向スパッタによりチップ22及び基台20の表面に成膜する。このとき、絶縁膜がチップ22及び基台20の表面に均一に成膜されるように、スパッタは基台20を回転させながら行なう。次に、第2の絶縁膜272としてAlをCVDによって成膜する。そして、このようにチップ及び基台の表面を緻密な絶縁膜によって覆った後、チップ22と基台20との間の空間にSOG法によって第3の絶縁膜を成膜する。この塗布膜の形成工程では、例えばSiOが5%程度の濃度で有機溶媒中に溶けた溶液をチップ22及び電極251,252の上に塗布し、約300℃で2時間程度焼成してガラス質の膜とする。これにより、SiOからなる第3の絶縁膜が形成される。なお、各絶縁膜の膜厚は、例えば第1の絶縁膜が250nm,第2の絶縁膜が500nm,第3の絶縁膜が300nmとされている。
このように本実施形態でも、保護膜によりチップ内の温度分布の勾配が緩やかになり、熱膨張率の違いによって生じる熱応力が緩和される。また、保護膜によってボンディングワイヤとリード電極との接合部や、チップと半導体基板との接合部が固定されることで、流体Fの流れによるボンディングワイヤの破損や半導体基板からのチップの剥がれが防止される。さらに、保護膜によってチップや基台を流体から隔離することで、チップ等の劣化やを防止することができる。したがって、チップの信頼性が向上し、高輝度化を達成できる。
[第3実施形態]
次に、図5を参照しながら、本発明の第3実施形態に係る光源装置について説明する。なお、本実施形態では、上記第1,第2実施形態と同様の部材又は部位については同じ符号を付し、その説明を一部省略する。
本実施形態のLED(光源装置)3は、固体光源としてのLEDチップ32を金属製の基台30の上にフェースダウン実装したものである。
チップ32は、例えばInGaN系混晶からなり、そのアノード及びカソードの両電極をハンダバンプ等により基台30のリード電極341,342に接続されている。なお、チップサイズは例えば1mm×1mmである。
基台30は高反射率の金属材料(例えばAl合金)からなり、この基台30はチップ32の発光光を反射するリフレクターとしても機能する。また、このLED3では、チップ32からの光の取り出し効率を高めるために、チップ32を基台30に設けた凹部Gの中に配置している。この凹部Gは、基台表面から離れるに従って開口面積が広くなるようなテーパ形状の傾斜面30aを有しており、チップ32からこのチップの実装面に対して水平方向(チップの配置された基台底面に平行な方向)に発した光を、実装面に垂直な方向に反射して取り出せるようになっている。
この凹部Gの底面には、凹部としての埋め込み溝g1,g2が設けられており、この埋め込み溝g1,g2の内部にそれぞれ絶縁膜331,332を介してリード電極341,342が埋め込まれている。このリード電極341,342はそれぞれハンダバンプ等によりチップ32のアノード電極,カソード電極に接続されている。そして、基台30には、この凹部Gの上方に被さるように、樹脂等からなる透明なレンズキャップ38が取り付けられている。なお、チップ32とレンズキャップ38との間隔は例えば2mm程度とされている。
また、基台30には、凹部Gに通じる孔30bが設けられている。この孔30bは、基台30内部を、基台30の主面に平行な方向に貫通しており、この孔内には、チップ冷却用の流体Fを流通させるための絶縁性の流路パイプ31a,31bが挿入・固定されている。これらのパイプ31a、31bは放熱部(図示略)を介してつながっており、冷却用流体Fは、この環状の流路内を循環されるようになっている。なお、パイプ31a,31bのサイズは例えばΦ2とされている。また、本実施形態では、流体Fを純水とし、この純水の温度を25℃,流量を0.2cm/sとする。
また、本実施形態では、素子3を流体Fから保護するために、少なくとも空間A内において流体Fに露出された部材の表面を、透光性無機絶縁材料からなる保護膜37で覆っている。この保護膜37は、光の取り出し効率を高めるために、例えばチップ側から順にZrO,Al,SiOの3層構造とされている。この保護膜37は上記第2実施形態のものと同様の手順によって形成することができる。すなわち、チップ側に配置された第1の絶縁膜であるZrOと、第2の絶縁膜であるAlとを蒸着法により形成し、チップ32から最も離れた位置に配置された第3の絶縁膜であるSiOを液体塗布法により形成する。この保護膜37の形成工程はチップ実装後に行なう。
このように本実施形態でも、保護膜によりチップ内の温度分布の勾配が緩やかになり、熱膨張率の違いによって生じる熱応力が緩和される。また、保護膜によってチップや基台を流体から隔離することで、チップ等の劣化やを防止することができる。したがって、チップの信頼性が向上し、高輝度化を達成できる。
[投射型表示装置]
次に、図6を参照しながら、本発明の投射型表示装置について説明する。
本実施の形態の投射型表示装置は、R(赤)、G(緑)、B(青)の異なる色毎に透過型液晶ライトバルブを備えた3板式の投射型カラー液晶表示装置である。図6はこの投射型液晶表示装置を示す概略構成図であって、図中、符号100R,100G,100Bは照明装置、111,112はフライアイレンズ、200R,200G,200Bは液晶ライトバルブ(光変調装置)、300はクロスダイクロイックプリズム(色合成手段)、400は投射レンズを示している。
色合成手段としてのダイクロイッククロスプリズム300の3つの光入射面には、それぞれ光変調装置としてのライトバルブ200R,200G,200Bが対向して配置され、各ライトバルブの背面側(クロスダイクロイックプリズム300と反対側)にはそれぞれR(赤),G(緑),B(青)の色光を出射可能な照明装置100R,100G,100Bが配置されている。これらの照明装置は、上述の光源装置が基板上に複数並置されてなるものである。
照明装置100R,100G,100Bとこれに対応するライトバルブ200R,200G,200Bとの間には、照明光の照度分布をライトバルブ上で均一化させるための照度均一化手段110として、照明装置側から第1のフライアイレンズ111、第2のフライアイレンズ112が順次設置されている。第1のフライアイレンズ111は複数の2次光源像を形成し、第2のフライアイレンズ112は被照明領域であるライトバルブの設置位置においてそれらを重畳する重畳レンズとしての機能を有する。これにより、照明装置から出射された光を、その光の密度分布に関係なくライトバルブ全面に均一な密度で照射することができる。
ダイクロイッククロスプリズム300は、4つの直角プリズムが貼り合わされた構造を有し、その貼り合わせ面300a,300bには誘電体多層膜からなる光反射膜(図示略)が十字状に形成されている。具体的には、貼り合わせ面300aには、光変調装置200Rで形成された赤色の画像光を反射し、それぞれ光変調装置200G,200Bで形成された緑色及び青色の画像光を透過する光反射膜が設けられ、貼り合わせ面300bには、光変調装置200Bで形成された青色の画像光を反射し、それぞれ光変調装置200R,200Gで形成された赤色及び緑色の画像光を透過する光反射膜が設けられている。そして、これらの光反射膜によって導光された各色の画像光は投射レンズ40によってスクリーン500に投射される。
このように、本実施形態の投射型表示装置は上述の光源装置を照明装置として備えているため、明るく且つ信頼性の高い投射型表示装置を実現することができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上述のLED1〜3では保護膜を3層構造として説明したが、これを2層又は4層以上の多層膜とすることも可能である。
また、上記実施形態では光源装置を半導体発光素子とした例について説明したが、この光源装置は有機EL素子であってもよい。
また、上記実施形態で示した光源装置の構成はほんの一例に過ぎず、これ以外の構成を採用することも可能である。いずれにしても、光源装置が、固体光源と、この固体光源を冷却用流体によって冷却する冷却機構を備え、固体光源の流体に対する露出面が全て保護膜で覆われていればよい。
本発明の第1実施形態に係る光源装置の概略構成を示す断面図。 同、光源装置の要部構成を示す拡大断面図。 同、光源装置の製造方法を説明するための工程図。 本発明の第2実施形態に係る光源装置の概略構成を示す断面図。 本発明の第3実施形態に係る光源装置の概略構成を示す断面図。 本発明の投射型表示装置の概略構成を示す図。
符号の説明
1,2,3…LED(光源装置)、10,20,30…基台、12,22,32…LEDチップ(固体光源)、15,251,252…電極、17,27,37…保護膜、100R,100G,100B…照明装置、200R,200G,200B…液晶ライトバルブ(光変調装置)、400…投射レンズ、171・・・第1の絶縁膜、172・・・第2の絶縁膜、173…第3の絶縁膜、F…冷却用流体

Claims (15)

  1. 固体光源と、この固体光源を冷却用流体によって直接冷却する機構とを備えてなる光源装置であって、
    少なくとも上記流体に対する固体光源の露出面が全て覆われるように、上記固体光源のその電極を含む外表面に透光性絶縁材料からなる保護膜が設けられたことを特徴とする、光源装置。
  2. 上記保護膜が、上記固体光源が実装された基台の、上記流体に対する露出面を覆うように設けられたことを特徴とする、請求項1記載の光源装置。
  3. 上記保護膜が無機材料からなることを特徴とする、請求項1又は2記載の光源装置。
  4. 上記保護膜が互いに屈折率の異なる複数の絶縁膜の積層膜からなり、これらの絶縁膜は、上記固体光源に対して屈折率の高い順に積層されたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかの項に記載の光源装置。
  5. 上記保護膜が、固体光源側から順に第1,第2,第3の3層の絶縁膜が積層された構造を有し、上記第1の絶縁膜がTiO,Ta,ZnO,ZrOのいずれかを含み、第2の絶縁膜がMgO,Alのいずれかを含み、第3の絶縁膜がSiO,MgFのいずれかを含むことを特徴とする、請求項4記載の光源装置。
  6. 上記冷却用流体が無機材料からなることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかの項に記載の光源装置。
  7. 上記冷却用流体が液状材料からなることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかの項に記載の光源装置。
  8. 上記保護膜の膜厚が0.8μm以上、1.5μm以下であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかの項に記載の光源装置。
  9. 固体光源と、この固体光源を冷却用流体によって直接冷却する機構とを備えてなる光源装置の製造方法であって、
    基台上に固体光源を実装する実装工程と、
    少なくとも上記流体に対する固体光源の露出面が全て覆われるように、この実装された固体光源のその電極を含む外表面に絶縁材料からなる透光性の保護膜を形成する保護膜形成工程とを備えたことを特徴とする、光源装置の製造方法。
  10. 上記保護膜形成工程では、少なくとも固体光源との界面に位置する保護膜を蒸着法により形成することを特徴とする、請求項9記載の光源装置の製造方法。
  11. 上記保護膜形成工程では、上記保護膜を回転斜方蒸着法により形成することを特徴とする、請求項10記載の光源装置の製造方法。
  12. 上記実装工程は上記固体光源を基台上にフェースダウン実装する工程であり、上記保護膜形成工程では、上記保護膜の少なくとも一部を液体塗布法により形成することを特徴とする、請求項9又は10記載の光源装置の製造方法。
  13. 上記保護膜形成工程は上記保護膜を複数の絶縁膜の積層膜として形成する工程であり、この保護膜形成工程では、最も固体光源側に配置される絶縁膜を蒸着法により形成し、固体光源から最も離れた位置に配置される絶縁膜を液体塗布法により形成することを特徴とする、請求項12記載の光源装置の製造方法。
  14. 液体塗布法により形成する部分の保護膜の膜厚が0.3μm以下であることを特徴とする、請求項12又は13記載の光源装置の製造方法。
  15. 請求項1〜8のいずれかの項に記載の光源装置と、上記光源装置から出射された光を変調する光変調装置と、変調された光を投射する投射レンズとを備えたことを特徴とする、投射型表示装置。

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