JP2005061052A - 型枠パネル及びそれを使用した建築用型枠及びコンクリート製の基礎 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 型枠パネルは、対向する一対の格子体1,1aで網状物2を挟むことにより構成されている。一方の格子体1の各縦線材11に他方の格子体1aの各縦線材11aが、横線材12,12aの軸線方向に隣接または近接して並設するように、一対の格子体1,1aを横線材12,12aの軸線方向にずらして重ね合わせることにより、網状物2の一部は、隣接または近接して並設した縦線材11,11a同士間に挟み込まれて、横線材12,12aの軸線方向と交差する方向に曲げられている。
【選択図】 図3
Description
更に詳しくは、線材で形成した格子体に網状物を固定して構成される型枠パネルであって、外部から受けた力や衝撃によって網状物が格子体から容易に外れないようにしたもの及びそれを使用した建築用型枠及びコンクリート製の基礎に関する。
また、型枠パネルの張設作業を円滑に行うことができ、またコンクリート打設後の基礎の面もフラットに美しく構築できるようにした型枠パネル及びそれを使用した建築用型枠及びコンクリート製の基礎に関する。
そこで本発明の目的は、線材で形成した格子体に金網等の網状物を固定して構成される型枠パネルであって、外部から受けた力や衝撃によって網状物が格子体から容易に外れないようにしたものを提供することにある。
第1の発明にあっては、
平行に設けてある各第1線材が、平行に設けてある各第2線材と交差することで形成されている格子体に、網状物を固定することで構成される型枠パネルであって、
対向する一対の格子体で網状物を挟むことにより構成され、
一方の格子体の各第1線材に他方の格子体の各第1線材が、第2線材の軸線方向に隣接または近接して並設するように、一対の格子体を第2線材の軸線方向にずらして重ね合わせることにより、
網状物の一部は、隣接または近接して並設した第1線材同士間に挟み込まれて、第2線材の軸線方向と交差する方向に曲げられていることを特徴とする、
型枠パネルである。
縦線材が横線材と交差することで形成されている格子体に網状物を固定することで構成される型枠パネルであって、
対向する一対の格子体で網状物を挟むことにより構成され、
一方の格子体の各縦線材に他方の格子体の各縦線材が、横線材の軸線方向に隣接または近接して並設するように、一対の格子体を横線材の軸線方向にずらして重ね合わせることにより、
網状物の一部は、隣接または近接して並設した縦線材同士間に挟み込まれて、横線材の軸線方向と交差する方向に曲げられていることを特徴とする、
型枠パネルである。
対向する格子体の各横線材は、網状物を間に挟んだ状態で向かい合わせになっていることを特徴とする、
第2の発明に係る型枠パネルである。
線材を格子状に組み合わせて形成してある格子体が向かい合わせに配置してあり、格子体の間で網状物を挟んで形成されている型枠パネルであって、
上記向かい合う格子体を構成している線材が広がり方向に並列になっている箇所では、上記網状物は並列になっている線材の箇所で曲げられて該線材間で挟まれていることを特徴とする、
型枠パネルである。
線材を格子状に組み合わせて形成してある格子体が向かい合わせに配置してあり、格子体の間に網状物が挟まれており、上記向かい合う格子体を構成している線材が広がり方向に並列になっている箇所では、上記網状物は並列になっている線材の箇所で曲げられて該線材間で挟まれている型枠パネルであって、
該型枠パネルは、連結される両側に連結部を有し、連結部の一方は、一方の格子体が無く他方の格子体と網状物が有り、連結部の他方は、一方の格子体が有り他方の格子体と網状物が無い構成を有し、型枠パネルを連結したとき、連結部は向かい合う格子体の間で網状物が挟まれる構成となっており、連結された型枠パネルの両面は本質的に面一となることを特徴とする、
型枠パネルである。
網状物が全面にわたって固定されている一方の格子体に対して、対向する他方の格子体は型枠パネルが張設される方向と本質的に平行にずらして固定されていることを特徴とする、
第1,2,3または第4の発明に係る型枠パネルである。
第1,2,3,4,5または第6の発明に係る型枠パネルを用いたことを特徴とする、
建築用型枠である。
第7の発明に係る建築用型枠を用いて構築したことを特徴とする、
コンクリート製の基礎である。
格子体(具体的には、格子体を構成する線材)と網状物の材料としては、金属、プラスチック(繊維強化プラスチック(FRP)等)、木材、あるいはそれらの組み合わせ等やその他の材料を挙げることができる。
網状物の具体例としては、エキスパンドメタル、パンチングメタル、亀甲金網、クリンプ金網、ラス、溶接金網等を挙げることができる。
本発明に係る型枠パネルは、次のように作用する。
(a)本発明に係る型枠パネルは、対向する一対の格子体で網状物を挟むことにより構成されている。そして、一方の格子体の各第1線材(縦線材)に他方の格子体の各第1線材(縦線材)が、第2線材(横線材)の軸線方向に隣接または近接して並設するように、一対の格子体を第2線材(横線材)の軸線方向にずらして重ね合わせることにより、網状物の一部は、隣接または近接して並設した第1線材(縦線材)同士間に挟み込まれて、第2線材(横線材)の軸線方向と交差する方向に曲げられている。
したがって、網状物の張設方向と交差する方向から網状物に力が加わった場合でも、曲げられている部分が第1線材(縦線材)に引っ掛かって、網状物は力が加わった部分へ向けてずれにくく、結果的にその部分に凹みは形成されにくい。
(a)本発明に係る型枠パネルによれば、網状物の張設方向と交差する方向から網状物に力が加わった場合でも、曲げられている部分が第1線材(縦線材、並列になっている線材)に引っ掛かって、網状物は力が加わった方向へずれにくく、結果的にその部分に凹みは形成されにくい。このように、本発明に係る型枠パネルによれば、外部から受けた力や衝撃によって網状物が格子体から容易に外れないような、十分な強度を備えている。
したがって、型枠パネルを重ねると重ねた部分が型枠パネル二枚分の厚さになるものと相違して、型枠パネルを直線的に張設することができる。
また、ずらしている部分を目安に型枠パネル同士を重ね合わせれば良いので、重ねる位置が容易に判断でき、張設作業を円滑に行うことができる。
更に、型枠パネルを段差を生じさせることなく直線的に張設して建築用型枠を形成することができるので、コンクリート打設後の基礎の面もフラットに美しく構築できる。
図2は、型枠パネルの製造方法を説明するための分解斜視説明図、
図3は、型枠パネルの製造方法を説明するための部分拡大説明図であり、組上がり時における図2のII−II部分に対応する断面の一部を示している。
なお、図3では、金網2と横線材12,12aの位置関係がよく分かるように、横線材12,12aにハッチングを入れて示している。
言い換えれば、向かい合う格子体1,1aを構成している縦線材11,11aが広がり方向に並列になっている箇所では、金網2は並列になっている縦線材11,11aの箇所で曲げられて縦線材11,11a間で挟まれている。
これにより、金網2全体としては波形状に起伏した状態となっている。以下、説明の都合上、この曲がった部分を曲部13とする。
特許文献2(図9参照)に記載の従来の型枠パネルCと比較しながら、本実施例に係る型枠パネルA1の作用を説明する。
これに対し本実施例では、図1に示すように、対向する格子体1,1aの各横線材12,12a(背面側の横線材12aは隠れて見えず)で金網2を挟んでいると共に、図3(b)に示すように、隣接または近接する縦線材11,11a同士で金網2を挟み込んでいる。即ち、本実施例では、格子状に配置された線材全体で金網2を両側から挟んでいるため、従来のものに比べて、線材に対する金網2の固定が強固である。
図5は、図2に示す第1の実施例に係る型枠パネルの端辺部を重ねて接合した場合の重ね合わせ部分を示す一部拡大説明図である。
例えば、図5に示すように、実施例1で説明した型枠パネルA1,A1を重ねると、重ねた部分が型枠パネル二枚分の厚さになる。このため、外側(例えば図5で上側)に重ねた型枠パネルA1の更に右側に重ねる次の型枠パネル(図示せず)は、前の型枠パネルA1の内側に重ねないと、型枠パネルA1,A1の張設位置が外側へ次々とずれてしまう。よって、型枠パネルA1を、内側、外側・・・と端辺側を互い違いに張設しないと、型枠パネルA1・・・を直線的に張設することができないため、その作業性は煩雑で手間がかかる。
また、ずらしている部分を目安に型枠パネルA2,A3同士を重ね合わせれば良いので、重ねる位置が容易に判断でき、張設作業を円滑に行うことができる。
更に、型枠パネルA2,A3を段差を生じさせることなく直線的に張設して建築用型枠を形成することができるので、コンクリート打設後の基礎の面もフラットに美しく構築できる。
1,1a 格子体
2 金網
11,11a 縦線材
12,12a 横線材
13 曲部
Claims (8)
- 平行に設けてある各第1線材(11)(11a)が、平行に設けてある各第2線材(12)(12a)と交差することで形成されている格子体(1)(1a)に、網状物(2)を固定することで構成される型枠パネルであって、
対向する一対の格子体(1)(1a)で網状物(2)を挟むことにより構成され、
一方の格子体(1)の各第1線材(11)に他方の格子体(1a)の各第1線材(11a)が、第2線材(12)(12a)の軸線方向に隣接または近接して並設するように、一対の格子体(1)(1a)を第2線材(12)(12a)の軸線方向にずらして重ね合わせることにより、
網状物(2)の一部は、隣接または近接して並設した第1線材(11)(11a)同士間に挟み込まれて、第2線材(12)(12a)の軸線方向と交差する方向に曲げられていることを特徴とする、
型枠パネル。 - 縦線材(11)(11a)が横線材(12)(12a)と交差することで形成されている格子体(1)(1a)に網状物(2)を固定することで構成される型枠パネルであって、
対向する一対の格子体(1)(1a)で網状物(2)を挟むことにより構成され、
一方の格子体(1)の各縦線材(11)に他方の格子体(1a)の各縦線材(11a)が、横線材(12)(12a)の軸線方向に隣接または近接して並設するように、一対の格子体(1)(1a)を横線材(12)(12a)の軸線方向にずらして重ね合わせることにより、
網状物(2)の一部は、隣接または近接して並設した縦線材(11)(11a)同士間に挟み込まれて、横線材(12)(12a)の軸線方向と交差する方向に曲げられていることを特徴とする、
型枠パネル。 - 対向する格子体(1)(1a)の各横線材(12)(12a)は、網状物(2)を間に挟んだ状態で向かい合わせになっていることを特徴とする、
請求項2記載の型枠パネル。 - 線材(11)(12)(11a)(12a)を格子状に組み合わせて形成してある格子体(1)(1a)が向かい合わせに配置してあり、格子体(1)(1a)の間で網状物(2)を挟んで形成されている型枠パネルであって、
上記向かい合う格子体(1)(1a)を構成している線材(11)(11a)が広がり方向に並列になっている箇所では、上記網状物(2)は並列になっている線材(11)(11a)の箇所で曲げられて該線材(11)(11a)間で挟まれていることを特徴とする、
型枠パネル。 - 線材(11)(12)(11a)(12a)を格子状に組み合わせて形成してある格子体(1)(1a)が向かい合わせに配置してあり、格子体(1)(1a)の間に網状物(2)が挟まれており、上記向かい合う格子体(1)(1a)を構成している線材(11)(11a)が広がり方向に並列になっている箇所では、上記網状物(2)は並列になっている線材(11)(11a)の箇所で曲げられて該線材(11)(11a)間で挟まれている型枠パネルであって、
該型枠パネルは、連結される両側に連結部を有し、連結部の一方は、一方の格子体(1)が無く他方の格子体(1a)と網状物(2)が有り、連結部の他方は、一方の格子体(1)が有り他方の格子体(1a)と網状物(2)が無い構成を有し、型枠パネルを連結したとき、連結部は向かい合う格子体(1)(1a)の間で網状物(2)が挟まれる構成となっており、連結された型枠パネルの両面は本質的に面一となることを特徴とする、
型枠パネル。 - 網状物(2)が全面にわたって固定されている一方の格子体(1a)に対して、対向する他方の格子体(1)は型枠パネルが張設される方向と本質的に平行にずらして固定されていることを特徴とする、
請求項1,2,3または4記載の型枠パネル。 - 請求項1,2,3,4,5または6記載の型枠パネルを用いたことを特徴とする、
建築用型枠。 - 請求項7記載の建築用型枠を用いて構築したことを特徴とする、
コンクリート製の基礎。
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