JP2005060824A - 合金微粒子の製造方法及び合金薄膜の製造方法 - Google Patents

合金微粒子の製造方法及び合金薄膜の製造方法 Download PDF

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Masahiro Izumoto
政博 巖本
Emiko Ekusa
恵美子 江草
Kotaro Kuroda
浩太郎 黒田
Noriko Ikutake
範子 生武
Shigehiko Hayashi
茂彦 林
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Abstract

【課題】 溶媒に再分散可能な高濃度の合金微粒子の製造方法及びこの合金微粒子を用いて電気抵抗値の低い合金薄膜を製造する方法を提供する。
【解決手段】 少なくとも一種が貴金属である複数種の金属からなる合金の微粒子を製造するにあたって、これら複数種の金属のイオンと金属微粒子保護剤と還元剤を含有する有機溶媒を攪拌した後、沈殿物を除去したろ過液を濃縮することを特徴とする合金微粒子の製造方法、及び合金微粒子を含むペーストを基板上に展開して薄膜を形成し、これを200〜350℃の温度で焼成することを特徴とする合金薄膜の製造方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、少なくとも貴金属を含む合金の微粒子の製造方法に関するものであり、また
この合金微粒子を用いた合金薄膜の製造方法に関するものである。
導電ペーストや触媒などに合金微粒子が従来から用いられている。そしてこのような合
金微粒子を製造する方法としては、1種類のみの金属イオン含有液を還元して得られた金
属コロイド液を調製し、このように調製される金属の種類が異なった金属コロイド液を複
数種混合する方法が知られている(例えば特許文献1等参照)。
また、高分子で保護したCu/Pdコロイドを、ポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)
の存在下、窒素雰囲気において、グリコール溶液中で水酸化銀と水酸化パラジウムを加熱
還流することによって、複合金属微粒子を得ることができるという報告もある(例えば非
特許文献1等参照)。
特開2002−60805号公報 Toshima,N.;Wang,Y.:Chem.Lett.1993.1611.
しかし、コロイド保護剤として高分子を用い、また水/アルコール系の一相系で製造さ
れる従来の方法では、高濃度の複合金属微粒子を得ることは困難であり、得られた合金微
粒子は溶媒に再分散不可能であるという問題があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、溶媒に再分散可能な高濃度の合金微粒
子の製造方法を提供することを目的とするものであり、さらにこの合金微粒子を用いて電
気抵抗値の低い合金薄膜を製造する方法を提供することを目的とするものである。
すなわち本願請求項1記載の発明は、少なくとも一種が貴金属である複数種の金属からなる合金の微粒子を製造するにあたって、これら複数種の金属のイオンと金属微粒子保護剤と還元剤を含有する有機溶媒を攪拌した後、沈殿物を除去したろ過液を濃縮することを特徴とする合金微粒子の製造方法である。
請求項2記載の発明は、各金属のイオンの一種ずつと金属微粒子保護剤を含有する有機溶媒を用意し、これらの有機溶媒を混合し、この混合有機溶媒に還元剤を添加して攪拌することを特徴とする請求項1に記載の合金微粒子の製造方法である。
請求項3記載の発明は、複数種の金属のイオンと金属微粒子保護剤を含有する有機溶媒に還元剤を添加し、これを攪拌することを特徴とする請求項1に記載の合金微粒子の製造方法である。
請求項4記載の発明は、金属微粒子保護剤が、チオール、アミン、カルボン酸、アミド、カルボニトリル、そしてエステルから選ばれる少なくとも一種のものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の合金微粒子の製造方法である。
請求項5記載の発明は、金属微粒子保護剤が一種以上のカルボン酸と一種以上のアミンの混合物であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の合金微粒子の製造方法である。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の合金微粒子の製造方法で得られた合金微粒子を含むペーストを基板上に展開して薄膜を形成し、これを200〜350℃の温度で焼成することを特徴とする合金薄膜の製造方法である。
請求項1記載の発明によれば、有機溶媒中の金属イオンを還元剤で同時に還元することによって、金属微粒子保護剤で保護した状態で、合金微粒子を得ることができ、溶媒に安定して分散する合金微粒子を高濃度で製造することができる。
請求項2記載の発明によれば、有機溶媒中の金属イオンを還元剤で同時に還元することによって、金属微粒子保護剤で保護した状態で、合金微粒子を得ることができ、溶媒に安定して分散する合金微粒子を高濃度で製造することができる。
請求項3記載の発明によれば、有機溶媒中の金属イオンを還元剤で同時に還元することによって、金属微粒子保護剤で保護した状態で、合金微粒子を得ることができ、溶媒に安定して分散する合金微粒子を高濃度で製造することができる。
請求項4記載の発明によれば、有機溶媒中の金属イオンを還元剤で同時に還元することによって、金属微粒子保護剤で保護した状態で、合金微粒子を得ることができ、溶媒に安定して分散する合金微粒子を高濃度で製造することができる。
請求項5記載の発明によれば、有機溶媒中の金属イオンを還元剤で同時に還元することによって、金属微粒子保護剤で保護した状態で、合金微粒子を得ることができ、溶媒に安定して分散する合金微粒子を高濃度で製造することができる。
請求項6記載の発明によれば、合金微粒子ペーストを200〜350℃の比較的低温で焼成することによって、電気抵抗値の低い導電膜として合金薄膜を形成することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明において合金微粒子は、複数の金属の合金からなるものであり、複数種の金属のうち少なくとも一種は貴金属である。貴金属としては、金、銀、パラジウムなどから選ばれるものを用いることができる。また貴金属以外の金属としては、銅、インジウム、コバルトなどを用いることができる。
ここで、金イオンを含む有機溶媒を調製する金化合物としては、塩化第一金、塩化第二金、塩化金酸などを用いることができる。
また銀イオンを含む有機溶媒を調製する銀化合物としては、安息香酸銀、酢酸銀、クエ
ン酸銀等のカルボン酸銀や、硝酸銀、塩化銀、硝酸銀等の無機酸銀などを用いることができる。
またパラジウムイオンを含む有機溶媒を調整するパラジウム化合物としては、塩化パラジウム、硫酸パラジウム、硝酸パラジウム、酢酸パラジウムなどを用いることができる。
また銅イオンを含む有機溶媒を調製する銅化合物としては、酢酸銅、ギ酸銅、ナフテン酸銅、クエン酸第二銅、サリチル酸第二銅、酒石酸第二銅、ステアリン酸第二銅、パルミチン酸銅等のカルボン酸銅や、硫酸銅、硝酸銅等の無機酸銅などを用いることができる。
またインジウムイオンを含む有機溶媒を調製するインジウム化合物としては、酢酸インジウム、ギ酸インジウム、クエン酸インジウム、ステアリン酸インジウム、ナフテン酸インジウム、ラウリン酸インジウム等のカルボン酸インジウムや、硫酸インジウム、硝酸インジウム等の無機酸インジウムなどを用いることができる。
またコバルトイオンを含む有機溶媒を調製するコバルト化合物としては、酢酸コバルト、ギ酸コバルト、クエン酸コバルト、ステアリン酸コバルト、ナフテン酸コバルト、ラウリン酸コバルト等のカルボン酸コバルトや、硫酸コバルト、硝酸コバルト等の無機酸コバルトなどを用いることができる。
金属微粒子保護剤としては、チオール、アミン、カルボン酸、アミド、カルボニトリル、エステルを用いることができ、金属微粒子保護剤の添加量は金属イオンの0.1〜10倍モル程度に設定するのが好ましい。
チオールとしては、炭素数5〜20のアルカンチオールが好適であり、具体的には、ペンタンチオール、ヘキサンチオール、ヘプタンチオール、オクタンチオール、ノナンチオール、デカンチオール、ウンデカンチオール、ドデカンチオール、ヘキサデカンチオール、オクタデカンチオールなどを挙げることができる。
アミンとしては、炭素数5〜20のアルキルアミンが好適であり、具体的には、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミンなどを挙げることができる。
カルボン酸としては、炭素数4〜30のカルボン酸あるいはその混合物が好適であり、具体的には、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、ノナデカン酸、イコサン酸、ヘンイコサン酸、ドコサン酸、トリコサン酸、テトラコサン酸、ペンタコサン酸、ヘキサコサン酸、ヘプタコサン酸、オクタコサン酸、ノナコサン酸、トリアコンタン酸、ペンテン酸、ヘキセン酸、ヘプテン酸、ウンデシレン酸、安息香酸、シクロヘキシルプロピオン酸、2−エチルヘキサン酸、シス−9−オクタデセン酸、シス−9−シス−12−オクタデカジエン酸、9,12,15−オクタデカトリエン酸などを挙げることができ、カルボン酸の混合物であるナフテン酸も範疇に含まれる。
アミドとしては、炭素数5〜20のカルボン酸アミドや環状アミドが好適であり、具体的には、ペンタンアミド、ヘキサンアミド、ヘプタンアミド、ノナンアミド、デカンアミド、ウンデカンアミド、ドデカンアミド、ヘキサデカンアミド、オクタデカンアミド、ベンズアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどを挙げることができる。
カルボニトリルとしては、炭素数5〜20のカルボニトリルが好適であり、具体的には、ペンタニトリル、ヘキサニトリル、ヘプタニトリル、オクタニトリル、ノナニトリル、デカニトリル、ウンデカニトリル、ドデカニトリル、ヘキサデカニトリル、オクタデカニトリルなどを挙げることができる。
エステルとしては、炭素数5〜20のエステルが好適であり、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸ブチル、ペンタン酸メチル、ペンタン酸エチル、ペンタン酸ブチル、ヘキサン酸メチル、ヘキサン酸エチル、ヘキサン酸ブチル、ヘキサン酸イソブチル、ヘキサン酸イソプロピル、ヘプタン酸メチル、ヘプタン酸エチル、ヘプタン酸ブチル、オクタン酸メチル、オクタン酸エチル、オクタン酸ブチル、ノナン酸メチル、ノナン酸エチル、ノナン酸ブチル、デカン酸メチル、デカン酸エチル、デカン酸ブチル、ウンデカン酸メチル、ウンデカン酸エチル、ウンデカン酸ブチル、ドデカン酸メチル、トリデカン酸メチル、テトラデカン酸メチル、ペンタデカン酸メチル、ヘキサデカン酸メチル、ヘプタデカン酸メチル、オクタデカン酸メチル、ノナデカン酸メチルなどを挙げることができる。
上記の各種金属微粒子保護剤のうち、カルボン酸については炭素数が4未満、その他の金属微粒子保護剤については炭素数が5未満のものであると、揮発性が高くなり好ましくない。一方カルボン酸については炭素数が30を超えるもの、その他の金属微粒子保護剤については炭素数が20を超えるものであると、融点が高くなり、取扱いが困難になるため好ましくない。
そして有機溶媒としては、例えば主鎖の炭素数が6〜18の有機溶媒を用いることが好ましい。炭素数が6未満であると、揮発性が高すぎて取り扱いが困難になり、逆に炭素数が18を超えると、粘性が高すぎて取り扱いが困難になり、また濃縮も困難になるためいずれも好ましくない。具体的には、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、トリメチルペンタン等の炭化水素あるいは、トルエン、キシレン等が好ましい。金属化合物の濃度は、0.01〜1mol/lの範囲が好ましい。また金属微粒子保護剤の配合量は、金属イオンの0.1〜10倍モルの範囲が好ましい。
上記各金属のイオンの一種ずつと金属微粒子保護剤を含む有機溶媒を用意し、これらを複数混合することによって、複数種の金属イオン及び金属微粒子保護剤を含む有機溶媒を得ることができる。次に、この複数種の金属イオン及び金属微粒子保護剤を含む有機溶媒に還元剤を添加して攪拌する。
還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム等の水素化ホウ素金属塩、水素化アルミニウムリチウム、水素化アルミニウムカリウム、水素化アルミニウムセシウム、水素化アルミニウムベリリウム、水素化アルミニウムマグネシウム、水素化アルミニウムカルシウム等の水素化アルミニウム塩、ヒドラジン化合物、クエン酸及びその塩、コハク酸及びその塩、アスコルビン酸及びその塩などを用いることができ、これらは水あるいは、エタノール、プロパノール等のアルコールに0.01〜0.1mol/l程度の濃度で溶解して使用することができる。還元剤の添加量は、特に制限されるものではないが、全金属イオンの1〜10倍モル程度が好ましい。
このように複数種の金属イオン及び金属微粒子保護剤を含む有機溶媒に還元剤を添加して攪拌することによって、複数種の金属イオンを同時に還元することができ、有機溶媒内に複数種の金属の合金の微粒子が生成される。このとき、有機溶媒には金属微粒子保護剤が含有されているので、有機溶媒内で生成される合金の微粒子を保護して、合金微粒子が凝集することを防止することができ、合金微粒子の収率を向上することができる。そしてこの有機溶媒を濾過して沈殿物を除去し濾過液を採取し、この濾過液を濃縮した後に、濃縮液に貧分散媒を加える。貧分散媒としてはメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコールを用いることができる。このように濃縮液に貧分散媒を加えることによって、合金微粒子を析出させることができ、この合金微粒子を沈殿させて濾過することによって、合金微粒子を得ることができる。このようにペースト状で得られる合金微粒子は後述のように合金薄膜の製造に用いることができる。また濃縮液に上記のように貧分散媒を加えることによって、還元剤等の不純物は貧分散媒に溶解して除去することができる。
そして上記の各方法で得られた、合金微粒子を含有するペーストを、スクリーン印刷法
、ディップコート法、スピンコート法、インクジェット法等の方法で、ガラス基板や配線
基板などの任意の基板の表面に展開して、膜厚0.1〜1.0μm程度に成膜し、これを
マッフル炉等を用いて焼成することによって、低抵抗値で電気伝導性の高い合金薄膜を形
成することができ、合金薄膜で電気回路などを形成することができる。ここで、従来の導電ペーストの場合は焼成温度は500℃以上が必要であったが、本発明では焼成温度は200〜350℃の範囲で十分であり、比較的低温の焼成で導電性の合金薄膜を形成することが可能になる。焼成時間は特に限定されるものではないが、10〜30分間程度が好適である。
(実施例1)
酢酸銅0.327g、酢酸銀2.704g、金属微粒子保護剤としてナフテン酸24.3g及びオクチルアミン23.3gをイソオクタン1400mlに加え、室温で攪拌して溶解させた。この混合溶液を攪拌しながら、還元剤として0.1mol/l水素化ホウ素ナトリウムプロパノール溶液200mlを20minで滴下し、銅及び銀を同時還元した。さらに3時間攪拌して、沈殿物を吸引ろ過により除去した後、ろ過液をエバポレータで濃縮し、黒色の液体を得た。
この液体にメタノール1lを加えて褐色の沈殿物を生成させた後、吸引ろ過により沈殿物を回収した。回収した沈殿物はイソオクタンに再分散した(銅−銀合金微粒子の収率87%)。
また、得られた黒色の液体をガラス基板上にスピンコートによって展開し、300℃に設定したマッフル炉で30分間焼成することによって、体積抵抗率2.9μΩ・cm、膜厚0.6μm、薄膜中の銅の割合6.5atom%の銅−銀合金薄膜を得た。
(実施例2)
酢酸銅を0.654g、酢酸銀を2.404gにした以外は、実施例1と同様にして、銅−銀合金微粒子を生成した(収率77%)。そして実施例1と同様に、300℃に設定したマッフル炉で30分間焼成して、薄膜中の銅の割合12.6atom%、体積抵抗率3.0μΩ・cm、膜厚0.5μmの銅−銀合金薄膜を得た。
(実施例3)
酢酸銅を0.491g、酢酸銀を2.554gにした以外は、実施例1と同様にして、銅−銀合金微粒子を生成した(収率82%)。そして実施例1と同様に、300℃に設定したマッフル炉で30分間焼成して、薄膜中の銅の割合10atom%、体積抵抗率2.9μΩ・cm、膜厚0.6μmの銅−銀合金薄膜を得た。
(実施例4)
イソオクタンを700mlにした以外は、実施例1と同様にして、銅−銀合金微粒子を生成した(収率85%)。そして実施例1と同様に、300℃に設定したマッフル炉で30分間焼成して、薄膜中の銅の割合4.5atom%、体積抵抗率3.9μΩ・cm、膜厚0.8μmの銅−銀合金薄膜を得た。
(実施例5)
イソオクタンを350mlにした以外は、実施例1と同様にして、銅−銀合金微粒子を生成した(収率85%)。そして実施例1と同様に、300℃に設定したマッフル炉で30分間焼成して、薄膜中の銅の割合9.5atom%、体積抵抗率3.7μΩ・cm、膜厚0.5μmの銅−銀合金薄膜を得た。
(実施例6)
イソオクタンを350ml、0.1mol/l水素化ホウ素ナトリウムプロパノール溶液を100mlにした以外は、実施例1と同様にして、銅−銀合金微粒子を生成した(収率85%)。そして実施例1と同様に、300℃に設定したマッフル炉で30分間焼成して、薄膜中の銅の割合8.8atom%、体積抵抗率3.0μΩ・cm、膜厚0.5μmの銅−銀合金薄膜を得た。
(実施例7)
イソオクタンを140ml、0.1mol/l水素化ホウ素ナトリウムプロパノール溶液を100mlにした以外は、実施例1と同様にして、銅−銀合金微粒子を生成した(収率96%)。そして実施例1と同様に、300℃に設定したマッフル炉で30分間焼成して、薄膜中の銅の割合8.2atom%、体積抵抗率8.9μΩ・cm、膜厚0.4μmの銅−銀合金薄膜を得た。
(実施例8)
イソオクタンを70ml、0.1mol/l水素化ホウ素ナトリウムプロパノール溶液を100mlにした以外は、実施例1と同様にして、銅−銀合金微粒子を生成した(収率96%)。そして実施例1と同様に、300℃に設定したマッフル炉で30分間焼成して、薄膜中の銅の割合8.2atom%、体積抵抗率2.7μΩ・cm、膜厚0.3μmの銅−銀合金薄膜を得た。
(実施例9)
ナフテン酸を14.6g、オクチルアミンを14.0g、イソオクタンを140ml、0.1mol/l水素化ホウ素ナトリウムプロパノール溶液を100mlにした以外は、実施例1と同様にして、銅−銀合金微粒子を生成した(収率88%)。そして実施例1と同様に、300℃に設定したマッフル炉で30分間焼成して、薄膜中の銅の割合8.6atom%、体積抵抗率2.8μΩ・cm、膜厚0.4μmの銅−銀合金薄膜を得た。
(実施例10)
イソオクタンを70ml、0.1mol/l水素化ホウ素ナトリウムプロパノール溶液を67mlに、また攪拌反応時間を1時間にした以外は、実施例1と同様にして、銅−銀合金微粒子を生成した(収率99%)。そして実施例1と同様に、300℃に設定したマッフル炉で30分間焼成して、薄膜中の銅の割合6.0atom%、体積抵抗率3.2μΩ・cm、膜厚0.3μmの銅−銀合金薄膜を得た。
(実施例11)
ナフテン酸を14.6g、オクチルアミンを14.0g、イソオクタンを70ml、0.1mol/l水素化ホウ素ナトリウムプロパノール溶液を67mlに、また攪拌反応時間を1時間にした以外は、実施例1と同様にして、銅−銀合金微粒子を生成した(収率93%)。そして実施例1と同様に、300℃に設定したマッフル炉で30分間焼成して、薄膜中の銅の割合8.0atom%、体積抵抗率2.4μΩ・cm、膜厚0.3μmの銅−銀合金薄膜を得た。
(実施例12)
イソオクタンの代りにイソプロパノールを用いるようにした以外は、実施例10と同様にして、銅−銀合金微粒子を生成した(収率89%)。そして実施例1と同様に、300℃に設定したマッフル炉で30分間焼成して、薄膜中の銅の割合7.6atom%、体積抵抗率2.1μΩ・cm、膜厚0.2μmの銅−銀合金薄膜を得た。
(実施例13)
0.1mol/l水素化ホウ素ナトリウムプロパノール溶液を0.07mlにした以外は、実施例10と同様にして、銅−銀合金微粒子を生成した(収率92%)。そして実施例1と同様に、300℃に設定したマッフル炉で30分間焼成して、薄膜中の銅の割合7.8atom%、体積抵抗率3.9μΩ・cm、膜厚0.6μmの銅−銀合金薄膜を得た。
(実施例14)
ナフテン酸を4.86g、オクチルアミンを6.98gにした以外は、実施例10と同様にして、銅−銀合金微粒子を生成した(収率82%)。そして実施例1と同様に、300℃に設定したマッフル炉で30分間焼成して、薄膜中の銅の割合4.9atom%、体積抵抗率3.3μΩ・cm、膜厚0.4μmの銅−銀合金薄膜を得た。
(実施例15)
ナフテン酸を9.72g、オクチルアミンを13.6gにした以外は、実施例10と同様にして、銅−銀合金微粒子を生成した(収率89%)。そして実施例1と同様に、300℃に設定したマッフル炉で30分間焼成して、薄膜中の銅の割合4.5atom%、体積抵抗率3.5μΩ・cm、膜厚0.3μmの銅−銀合金薄膜を得た。
(実施例16)
酢酸銅を2.6g、酢酸銀を0.6gにした以外は、実施例10と同様にして、銅−銀合金微粒子を生成した(収率28%)。そして実施例1と同様に、300℃に設定したマッフル炉で30分間焼成して、薄膜中の銅の割合20.5atom%、体積抵抗率3.6μΩ・cm、膜厚0.3μmの銅−銀合金薄膜を得た。
(実施例17)
酢酸銅を1.6g、酢酸銀を1.5gにした以外は、実施例10と同様にして、銅−銀合金微粒子を生成した(収率82%)。そして実施例1と同様に、300℃に設定したマッフル炉で30分間焼成して、薄膜中の銅の割合11.7atom%、体積抵抗率2.8μΩ・cm、膜厚0.4μmの銅−銀合金薄膜を得た。
(実施例18)
酢酸インジウム0.3mmol、酢酸銀15mmol、金属微粒子保護剤としてナフテン酸20.25g及びオクチルアミン150mmolを2,2,4,−トリメチルペンタン1.05l(リットル)に加え、室温で撹拌して溶解させた。その後この中に0.03mol/l水素化ホウ素ナトリウム2−プロパノール溶液550mlを10ml/minで滴下し、60分間撹拌した後、エバポレータで濃縮し、褐色の液体を得た。得られた液体の組成を蛍光X線測定装置にて測定したところ、金属分中のインジウムの割合は0.8atom%であった。紫外可視分光光度計及び透過型電子顕微鏡を用いて銀−インジウム合金微粒子を確認した。
(実施例19)
ナフテン酸20.25gの代わりにドデカン酸76mmolとした以外は、実施例18と同様にしてに、銀−インジウム合金微粒子を生成した。金属分中のインジウムの割合は2.1atom%であった。紫外可視分光光度計及び透過型電子顕微鏡を用いて銀−インジウム合金微粒子を確認した。
高濃度の合金微粒子の製造方法を提供し、またこの合金微粒子を用いて電気抵抗値の低い合金薄膜を製造する方法を提供する。

Claims (6)

  1. 少なくとも一種が貴金属である複数種の金属からなる合金の微粒子を製造するにあたって、これら複数種の金属のイオンと金属微粒子保護剤と還元剤を含有する有機溶媒を攪拌した後、沈殿物を除去したろ過液を濃縮することを特徴とする合金微粒子の製造方法。
  2. 各金属のイオンの一種ずつと金属微粒子保護剤を含有する有機溶媒を用意し、これらの有機溶媒を混合し、この混合有機溶媒に還元剤を添加して攪拌することを特徴とする請求項1に記載の合金微粒子の製造方法。
  3. 複数種の金属のイオンと金属微粒子保護剤を含有する有機溶媒に還元剤を添加し、これを攪拌することを特徴とする請求項1に記載の合金微粒子の製造方法。
  4. 金属微粒子保護剤が、チオール、アミン、カルボン酸、アミド、カルボニトリル、そしてエステルから選ばれる少なくとも一種のものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の合金微粒子の製造方法。
  5. 金属微粒子保護剤が一種以上のカルボン酸と一種以上のアミンの混合物であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の合金微粒子の製造方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の合金微粒子の製造方法で得られた合金微粒子を含むペーストを基板上に展開して薄膜を形成し、これを200〜350℃の温度で焼成することを特徴とする合金薄膜の製造方法。
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