JP2005060546A - クロロプレン系ゴム組成物およびその加硫物 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロール加工の際にロールに粘着することなく、また、加硫の際に金型汚染を発生させないクロロプレン系ゴム組成物およびその加硫物を提供する。
【解決手段】加硫可能なクロロプレン系ゴム組成物は、(ア)クロロプレンゴムを含み、更に該クロロプレンゴム100重量部あたり(イ)塩素化ポリエチレンが1重量部〜50重量部の割合で含まれ、更に選択的に(ア)クロロプレンゴム100重量部あたり、(ウ)加硫剤が0.1重量部〜20重量部の割合で含まれることを特徴とする。また、ゴム加硫物は当該クロロプレン系ゴム組成物を加硫してなる。
【選択図】なし
【解決手段】加硫可能なクロロプレン系ゴム組成物は、(ア)クロロプレンゴムを含み、更に該クロロプレンゴム100重量部あたり(イ)塩素化ポリエチレンが1重量部〜50重量部の割合で含まれ、更に選択的に(ア)クロロプレンゴム100重量部あたり、(ウ)加硫剤が0.1重量部〜20重量部の割合で含まれることを特徴とする。また、ゴム加硫物は当該クロロプレン系ゴム組成物を加硫してなる。
【選択図】なし
Description
本発明は、クロロプレン系ゴム組成物に関し、更にその加硫物に関する。
一般に、クロロプレン系ゴム組成物は、その加硫物の優れた耐熱性、耐油性、耐候性、耐オゾン性、耐磨耗性により、ゴム製品や樹脂製品の材料として、あるいは接着剤原料や塗料原料として幅広く用いられている。しかし、従来のクロロプレン系ゴム組成物は、ロール加工の際にロールに粘着し易く、また加硫の際に金型汚染を発生し易い等、加工性に問題があった。
本発明は、従来技術の上記問題点に鑑み、ロール加工の際にロールに粘着することなく、また、加硫の際に金型汚染を発生させないクロロプレン系ゴム組成物を提供することを目的とするものである。
本発明者らは上記の課題を解決するため種々検討を重ねた結果、加硫可能なクロロプレン系ゴム組成物において、適当量の塩素化ポリエチレンを共存させることが、ロール加工の際のロールに対する粘着性を改良し、また、金型成形時において金型汚染性の改良に効果的であることの知見を得、本発明を完成するに至った。
本第一発明は、すなわち、加硫可能なクロロプレン系ゴム組成物において、(ア)クロロプレンゴムを含み、更に該クロロプレンゴム100重量部あたり(イ)塩素化ポリエチレンが1重量部〜50重量部の割合で含まれることを特徴とするクロロプレン系ゴム組成物に関する。
本第一発明は、また、(ア)クロロプレンゴム100重量部あたり、上記所定量含まれる(イ)塩素化ポリエチレンに加えて更に(ウ)加硫剤が0.1重量部〜20重量部の割合で含まれることを特徴とする上記クロロプレン系ゴム組成物に関する。
本第一発明は、更に、(ウ)クロロプレンゴム100重量部あたり上記所定量含まれる(イ)塩素化ポリエチレンおよび上記所定量含まれる(ウ)加硫剤に加えて、更に(ウ)加硫剤1重量部あたり(エ)加硫促進剤が0.05重量部〜5重量部の割合で含まれることを特徴とする上記クロロプレン系ゴム組成物に関する。
本第一発明は、また、(ア)クロロプレンゴム100重量部あたり、上記所定量含まれる(イ)塩素化ポリエチレンに加えて更に(ウ)加硫剤が0.1重量部〜20重量部の割合で含まれることを特徴とする上記クロロプレン系ゴム組成物に関する。
本第一発明は、更に、(ウ)クロロプレンゴム100重量部あたり上記所定量含まれる(イ)塩素化ポリエチレンおよび上記所定量含まれる(ウ)加硫剤に加えて、更に(ウ)加硫剤1重量部あたり(エ)加硫促進剤が0.05重量部〜5重量部の割合で含まれることを特徴とする上記クロロプレン系ゴム組成物に関する。
また、本第二発明は、(ア)クロロプレンゴム100重量部に対して、(イ)塩素化ポリエチレンを1重量部〜50重量部および(ウ)加硫剤を0.1重量部〜20重量部配合してなるクロロプレン系ゴム組成物に関する。
本第二発明は、また、(ア)クロロプレンゴム100重量部に対して、(イ)塩素化ポリエチレンを1重量部〜50重量部、(ウ)加硫剤を0.1重量部〜20重量部、および(ウ)加硫剤1重量部あたり(エ)加硫促進剤を0.05重量部〜5重量部配合してなるクロロプレン系ゴム組成物に関する。
本第二発明は、また、(ア)クロロプレンゴム100重量部に対して、(イ)塩素化ポリエチレンを1重量部〜50重量部、(ウ)加硫剤を0.1重量部〜20重量部、および(ウ)加硫剤1重量部あたり(エ)加硫促進剤を0.05重量部〜5重量部配合してなるクロロプレン系ゴム組成物に関する。
更に、本第三発明は、上記いずれかのクロロプレン系ゴム組成物を加硫してなるゴム加硫物に関する。
本発明を実施することにより、加硫物の耐熱性等の優れた特性を維持しつつ、クロロプレン系ゴム組成物のロール練り時のロール粘着性および加硫時の金型汚染性を大幅に改善することができる。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明によるクロロプレン系ゴム組成物の主体を成すクロロプレンゴムは、一般的な市販品であってよい。一般に市販されているクロロプレンゴムとしては、例えばネオプレン(デュポン社製),スカイプレン(東ソー(株)製)等の商品名で市販されているクロロプレンゴムを好ましく挙げることができる。クロロプレンゴムのムーニー粘度は特に限定されず、またイオウ変性、非イオウ変性のタイプを問わず使用することができる。
本発明によるクロロプレン系ゴム組成物の主体を成すクロロプレンゴムは、一般的な市販品であってよい。一般に市販されているクロロプレンゴムとしては、例えばネオプレン(デュポン社製),スカイプレン(東ソー(株)製)等の商品名で市販されているクロロプレンゴムを好ましく挙げることができる。クロロプレンゴムのムーニー粘度は特に限定されず、またイオウ変性、非イオウ変性のタイプを問わず使用することができる。
本発明に使用される塩素化ポリエチレンは特に限定されず、ポリエチレン粉末または粒子を水性懸濁液中もしくは有機溶媒中で塩素化することにより得られるものであってよく、特に水性懸濁液中での塩素化によって得られる塩素化ポリエチレンが好ましい。
塩素化ポリエチレンの原料となるポリエチレンは、エチレン単独重合体が基本となるが、エチレンおよびエチレンと共重合可能なコモノマーの共重合体であってもよい。コモノマーの例としては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−ペンテン−1等のα−オレフィン類;ビニルアセテート、エチルアセテート等のアセテート類;(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。
またポリエチレンの重合方式は高圧法、中圧法、低圧法のいずれでもよく、低圧法を採用する場合の重合触媒も制限されず、例えばメタロセンPEであってもよい。重合により得られるポリエチレンの重量平均分子量は好ましくは4万〜70万、より好ましくは5万〜30万である。好ましく使用できるポリエチレンの具体例としては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、直鎖状超低密度ポリエチレン、EVA、EEA等が挙げられる。またこれらの2以上のポリエチレンをブレンドして使用してもよい。
本発明において使用される塩素化ポリエチレンの塩素含量は、20〜50重量%が好ましく、更に好ましくは25〜45重量%が望ましい。塩素含有量を調整することで加硫物の硬度を制御することができる。塩素化ポリエチレンは非晶性もしくは結晶性のいずれであっても良い。塩素化ポリエチレンのムーニー粘度は、加硫物の引張強度および圧縮永久ひずみ性を考慮すれば20〜150の範囲が好ましい。塩素含有量が20〜50重量%かつムーニー粘度が20から150の塩素化ポリエチレンが最も好ましい。
クロロプレンゴムに対する塩素化ポリエチレンの配合部数は、本発明の効果を得るためには、クロロプレンゴム100重量部あたり塩素化ポリエチレンの配合部数が1重量部〜50重量部であるが、好ましくはクロロプレンゴム100重量部あたり塩素化ポリエチレンの配合部数が5重量部〜25重量部であり、特に好ましくはクロロプレンゴム100重量部あたり塩素化ポリエチレンの配合部数が10重量部〜20重量部である。
クロロプレンゴム100重量部あたり塩素化ポリエチレンの配合部数が1重量部未満であると、ロール粘着性、および金型汚染性が改良されない。一方クロロプレンゴム100重量部あたり塩素化ポリエチレンの配合部数が50重量部を上回ると、ロール粘着性および金型汚染性は改良されるが、引張試験に定める引張応力もしくは引張強さが低下したり、圧縮永久ひずみ性が悪化する欠点が発生するため好ましくない。
加硫剤としては、亜鉛華、酸化マグネシウム、鉛丹等の金属化合物を好ましく挙げることができる。他の加硫剤として、硫黄、過酸化物等を挙げることができる。加硫剤は亜鉛華が最も好ましい。
加硫促進剤としては、エチレンチオウレア(促進剤#22)、ジベンゾチアジルジスルフィド(促進剤DM)、テトラメチルチウラムジスルフィド(促進剤TT)がクロロプレンゴムの加硫剤として一般的であるが、通常ゴム促進剤として用いられる公知の加硫促進剤、例えばアルデヒドアンモニア系促進剤、アルデヒドアミン系促進剤、グアニジン系促進剤、チアゾール系促進剤、スルフェンアミド系促進剤、チウラム系促進剤およびジチオカルバミン酸系促進剤等も用いることが可能である。加硫促進剤は促進剤エチレンチオウレア、ジベンゾチアジルジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィドが好ましく、エチレンチオウレアが最も好ましい。
クロロプレンゴム100重量部に対して(ウ)加硫剤は通常、0.1重量部〜20重量部が好ましく、より好ましくは0.2重量部〜10重量部であり、最も好ましくは0.5重量部〜3重量部である。一方、(エ)加硫促進剤は(ウ)加硫剤1重量部あたり通常0.05重量部〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.2重量部〜3重量部であり、最も好ましくは0.5重量部〜2重量部である。
また、塩素化ポリエチレンの加硫時の受酸剤として用いられる、周期表第II族(2族および12族)金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、カルボン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩、亜リン酸塩、周期表第IV族(4族および14族)金属の酸化物、塩基性炭酸塩、塩基性カルボン酸塩、塩基性亜リン酸塩、塩基性亜硫酸塩、三塩基性硫酸塩等の金属化合物を併用することは可能である。このような受酸剤の具体的な例としては、マグネシア、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、生石灰、消石灰、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、フタル酸カルシウム、亜リン酸カルシウム、亜鉛華、酸化錫、リサージ、鉛丹、鉛白、二塩基性フタル酸鉛、二塩基性炭酸鉛、ステアリン酸錫、塩基性亜リン酸鉛、塩基性亜リン酸錫、塩基性亜硫酸鉛、三塩基性硫酸鉛、および合成ハイドロタルサイト類等がある。
合成ハイドロタルサイト類は、下記一般式(1)及び(2)で示されものである。
(但し、x、yはそれぞれx+y=1〜10の関係を満たす0以上の実数であり、zは1〜5の実数である。また、wは0〜10の実数を表す。)
(但し、xおよびyはそれぞれ1〜10の実数である。また、wは0〜10の実数を表す。)
ハイドロタルサイト類を例示すれば、Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O、Mg4.5Al2(OH)13CO3、Mg4Al2(OH)12CO3・3.5H2O、Mg6Al2(OH)16CO3・4H2O、Mg3Al2(OH)10CO3・1.7H2O等を挙げることができる。
また塩素化ポリエチレン配合物の熱安定性を向上させるために通常添加されるスズ系安定剤、エポキシ系安定剤も添加してもよい。
本発明組成物には、当該技術分野において通常用いられる各種の配合剤、例えば充填剤、補強剤、可塑剤、安定剤、老化防止剤、滑剤、粘性賦与剤、顔料、難燃剤、紫外線吸収剤、発泡剤、加硫調整剤等を適宜添加することができる。また、強度、剛性の向上のため短繊維等を添加することもできる。
またクロロプレンゴムと他のゴム,例えば天然ゴム、SBR、NBR、EPDM等とのブレンド、およびPE,PP、EVA,EEA、PVC、ナイロン、ポリエステル等の合成樹脂とのブレンドも可能である。
本発明のクロロプレン系ゴム組成物は、通常のミキシングロール、バンバリーミキサー、2軸混練押出機、各種ニーダー等を用いて、上記配合材料を混練りし、得られた混練物をオープンロール等でシート状のような所要形状に加工することができる。
上記クロロプレン系ゴム組成物を加硫することによって、良好な加硫物性を有する加硫物を得ることができる。加硫は、プレス、押し出し機、射出成形機等を用いて行い、所要形状のゴム製品に成型することができる。加硫条件は100〜200℃で数分間〜2時間の範囲で適宜選んでよい。加硫条件は140℃〜160℃で5分間〜60分間が好ましい。
この場合、塩素化ポリエチレンが加硫剤の影響を受けて同時に加硫架橋されているか否かは実質的に本発明の効果に影響を与えないが、塩素化ポリエチレンを架橋させた場合には得られる加硫物自体の物性制御のための加硫操作に更なる技術が要求されるため、その結果塩素化ポリエチレンが加硫されていない加硫物が好ましい。
この場合、塩素化ポリエチレンが加硫剤の影響を受けて同時に加硫架橋されているか否かは実質的に本発明の効果に影響を与えないが、塩素化ポリエチレンを架橋させた場合には得られる加硫物自体の物性制御のための加硫操作に更なる技術が要求されるため、その結果塩素化ポリエチレンが加硫されていない加硫物が好ましい。
以下、本発明の実施例・比較例を挙げて説明する。但し、本発明はその要旨を逸脱しない限り以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜5、比較例1、2]
(1)表1に示す配合に従って、クロロプレンゴム、塩素化ポリエチレン(表1の配合量)、可塑剤(比較例1以外は表1の配合量の1/2量、比較例1はこのステージでは加えない)、酸化マグネシウム、老化防止剤、ステアリン酸を1Lニーダーで2分間混練、ついでSRFブラック、可塑剤(比較例1以外は表1の配合量の1/2量、比較例1は表1の配合量全量)を添加し3分間混練した後、70〜80℃に加熱されたロールで亜鉛華とエチレンチオウレア(促進剤#22)を加え5分間混練りし、厚さ2〜3mmのシート状のゴム組成物を作製した。
(1)表1に示す配合に従って、クロロプレンゴム、塩素化ポリエチレン(表1の配合量)、可塑剤(比較例1以外は表1の配合量の1/2量、比較例1はこのステージでは加えない)、酸化マグネシウム、老化防止剤、ステアリン酸を1Lニーダーで2分間混練、ついでSRFブラック、可塑剤(比較例1以外は表1の配合量の1/2量、比較例1は表1の配合量全量)を添加し3分間混練した後、70〜80℃に加熱されたロールで亜鉛華とエチレンチオウレア(促進剤#22)を加え5分間混練りし、厚さ2〜3mmのシート状のゴム組成物を作製した。
(2)該70〜80℃に加熱されたロールで亜鉛華とエチレンチオウレア(促進剤#22)を加え5分間混練り時に、ロール粘着性を,○:粘着性なし、△:ほとんど粘着性なし、×:粘着性ありの3段階で評価した。
(3)また、該ゴム組成物を、15×15cmの金型に入れてプレス機にて、155℃で15分間加熱して、加硫物を得て、表1に示す引張試験を行った。また155℃で20分間加熱して、圧縮永久歪試験片を作成し、圧縮永久歪試験を行った。
(5)実施例および比較例で用いた配合材料の詳細は下記の通りである。
・ネオプレンWRT:非硫黄変性クロロプレンゴム、デュポン社製
・塩素化ポリエチレンI;ダイソー社製「ダイソラックH135」、塩素含有量35%、非結晶性、ムーニー粘度50
・塩素化ポリエチレンII;ダイソー社製「ダイソラックG235」、塩素含有量35%、半結晶性、ム−ニー粘度33
・補強剤;FEFカーボンブラック、東海カーボン社製「シーストSRF」
・可塑剤:DIDIA、新日本理化(株)社製「サンソサイザーDIDA」
・老化防止剤:大内新興(株)社製「ノクラックWhite」
・ネオプレンWRT:非硫黄変性クロロプレンゴム、デュポン社製
・塩素化ポリエチレンI;ダイソー社製「ダイソラックH135」、塩素含有量35%、非結晶性、ムーニー粘度50
・塩素化ポリエチレンII;ダイソー社製「ダイソラックG235」、塩素含有量35%、半結晶性、ム−ニー粘度33
・補強剤;FEFカーボンブラック、東海カーボン社製「シーストSRF」
・可塑剤:DIDIA、新日本理化(株)社製「サンソサイザーDIDA」
・老化防止剤:大内新興(株)社製「ノクラックWhite」
(6)各種測定法とその測定結果を示す。
(a)ムーニースコーチ試験のVm、t5 ;JIS K6300のムーニースコーチ試験に定める最低粘度及びムーニースコーチ時間であり、125℃で測定した。
(b)保存安定性は、混練り直後のクロロプレンゴム組成物のJIS K6300(未加硫ゴム物理試験方法)に規定するムーニースコーチ試験のVm値(最低ムーニー粘度)と、混練り後、35℃で75%湿度下にて3日放置後に測定したムーニースコーチ試験のVm値の差から求めた(以下ΔVmとする。)。
(c)引張試験は以下のように行った。 塩素化ポリエチレンのブレンド量が50重量部までは、M300、Tb、圧縮永久歪の低下は少なかった。
・M300 ;JIS K6251『加硫ゴムの引張試験法』に定める、300%伸び時の引張応力。
・Tb ;JIS K66251に定める、引張強さ。
・Eb ;JIS K6251に定める、切断時伸び。
・Hs ;JIS K6253のデュロメータ硬さ試験に定める、タイプA。
・C.S.;JIS K6262の圧縮永久ひずみ試験に定める、圧縮永久ひずみ(%)。但し、圧縮の割合は25%であり、熱処理温度および時間はそれぞれ100℃および72時間である。
(a)ムーニースコーチ試験のVm、t5 ;JIS K6300のムーニースコーチ試験に定める最低粘度及びムーニースコーチ時間であり、125℃で測定した。
(b)保存安定性は、混練り直後のクロロプレンゴム組成物のJIS K6300(未加硫ゴム物理試験方法)に規定するムーニースコーチ試験のVm値(最低ムーニー粘度)と、混練り後、35℃で75%湿度下にて3日放置後に測定したムーニースコーチ試験のVm値の差から求めた(以下ΔVmとする。)。
(c)引張試験は以下のように行った。 塩素化ポリエチレンのブレンド量が50重量部までは、M300、Tb、圧縮永久歪の低下は少なかった。
・M300 ;JIS K6251『加硫ゴムの引張試験法』に定める、300%伸び時の引張応力。
・Tb ;JIS K66251に定める、引張強さ。
・Eb ;JIS K6251に定める、切断時伸び。
・Hs ;JIS K6253のデュロメータ硬さ試験に定める、タイプA。
・C.S.;JIS K6262の圧縮永久ひずみ試験に定める、圧縮永久ひずみ(%)。但し、圧縮の割合は25%であり、熱処理温度および時間はそれぞれ100℃および72時間である。
(d)金型汚染性の測定は、170℃の金型に鉄板(JIS G3141(SPCC)、冷間圧延鋼板)とともにゴム組成物を入れ、3分間プレス加硫し、同鉄板を繰り返し使用し、ゴム組成物のみを入れ替えて、5回プレス加硫を繰り返した後、鉄板の表面を観察し評価した。同鉄板の表面状態に変化が見られなかった場合に○、表面に、曇り、さびの発生等で、変化が見られた場合に×の評価をし、結果を表1に示した。上記表1から明らかなように、塩素化ポリエチレンを配合をすることにより、クロロプレンゴム組成物の金型汚染性が大幅に向上したことが判る。
(e)耐熱性の試験は、JIS K6257に定める空気加熱老化試験の引張強さ残留率及び切断時伸び残留率を測定した、但し老化条件は100℃×72時間である。また同条件で老化した前後のデュロメータ硬さ試験タイプAの差も測定した。塩素化ポリエチレンのブレンドは耐熱性には影響がなかった。
本発明のクロロプレンゴム組成物は、加硫処理加工することで自動車用各種ブーツ類、自動車用各種インテークホース、自動車用各種ガスケット、建築用各種ガスケット、およびホース類、ゴム板等のゴム製品に応用することができる。
Claims (8)
- 加硫可能なクロロプレン系ゴム組成物において、(ア)クロロプレンゴムを含み、更に該クロロプレンゴム100重量部あたり(イ)塩素化ポリエチレンが1重量部〜50重量部の割合で含まれることを特徴とするクロロプレン系ゴム組成物。
- 更に(ア)クロロプレンゴム100重量部あたり、(ウ)加硫剤が0.1重量部〜20重量部の割合で含まれることを特徴とする請求項1記載のクロロプレン系ゴム組成物。
- 更に(ウ)加硫剤1重量部あたり、(エ)加硫促進剤が0.05重量部〜5重量部の割合で含まれることを特徴とする請求項2記載のクロロプレン系ゴム組成物。
- (ア)クロロプレンゴム100重量部に対して、(イ)塩素化ポリエチレンを1重量部〜50重量部および(ウ)加硫剤を0.1重量部〜20重量部配合してなるクロロプレン系ゴム組成物。
- 更に(ウ)加硫剤1重量部あたり、(エ)加硫促進剤を0.05重量部〜5重量部配合してなる請求項4記載のクロロプレン系ゴム組成物。
- 塩素化ポリエチレンの塩素含有量が20〜50重量%であり、かつ、塩素化ポリエチレンのムーニー粘度が20〜150であることを特徴とする請求項1〜5記載のクロロプレン系ゴム組成物。
- 請求項1〜6記載のクロロプレン系ゴム組成物を加硫してなるゴム加硫物。
- ゴム加硫物中に含まれる塩素化ポリエチレンが実質的に加硫されていないことを特徴とする請求項7記載のゴム加硫物。
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