JP2005053814A - ダニ・害虫防除剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境適合性に優れかつ優れたダニ・害虫忌避効果を有する化合物を提供すること。
【解決手段】式C2nO(n=14〜18)により表される脂肪族ケトン化合物(但し、フィトンを除く)を含むダニ・害虫防除剤。
【選択図】なし

Description

本発明は広範な種類のダニおよび害虫に適用可能なダニ・害虫防除剤に関する。本防除剤は、自然の食物連鎖等のバランスを崩さず、環境適合性に優れた防ダニ・防虫剤として有用である。
ダニや害虫は農作物に被害を及ぼしたり、人間に不快感や吸血危害を与えたりするのみではなく、日本脳炎、マラリア、赤痢、ペストなどの重篤な病気を媒介したり、家畜の疾病を媒介したりすることがよく知られている。昨今の食品輸入量の増大や航空旅客のグローバル化により海外からの害虫侵入の危険性は増大しており、また、地球温暖化と家屋の平均温度の上昇により害虫が越冬する可能性が生じることが予想される。さらに、特定の地域固有の農作物害虫が他の地域へと伝播したり、マラリア蚊や西ナイル熱病蚊等を始めとする熱帯性害虫が温帯地方へ上陸したりする可能性も高くなってきている。加えて、在来種のダニや害虫に関しても、自然界の食物連鎖によってダニや害虫の個体数のバランスを自然に取る能力は、従来の農薬漬け防除によって崩れてきており、また、昨今の低農薬、無農薬の流れが家庭用防虫剤の世界にも及ぶことによってダニや害虫の過剰繁殖の歯止めがなくなり、ダニ・害虫が大発生する可能性は大きい。また、外来種のダニや害虫は一旦上陸すると、天敵がいない環境とその旺盛な繁殖力により、短期間に大発生して人間、家畜および農作物に被害を与えることが予想され、これらの事態への対策が求められている。
従来、ダニ・害虫防除剤として有機リン系、カルバメート系などの殺虫効果を有する薬剤が多用されてきたが、これらは、ヒトや家畜に対する有害性が問題となっている。近年、低毒性のピレスロイド系の薬剤が多数出現してきたものの、その有効性発現機序が殺生物活性に基づく限り、ヒトや家畜の健康および環境に対する影響の危惧は排除できない。
一方、殺虫活性ではなく、忌避効果に基づくダニ・害虫防除剤が知られている。殺生物活性を有さない忌避効果に基づく薬剤には、高い安全性と害虫防除能の両立を期待することができる。従来、カ、アリ、アブ、ゴキブリなどの幅広い種類の害虫に対して忌避効果を発揮する薬剤としてDEET(N,N−ジエチル−m−トルアミド)が知られているが、DEETは環境において生分解され難いこと、若干の神経障害性があること、大気中で比較的短時間で揮散してしまうため、その忌避効果を長時間にわたって維持することが困難であることなどの問題を有している。
チェダー・チーズに含まれる2−ヘプテノン、2−オクタノン、2−ノナノン、2−ノナ−8−エン等のケトンはケナガコナダニの誘引物質として、他のダニやアリの警報ホルモンとして使用されることが知られている。また、イネの中に含まれるp−アミノアセトフェノン(ケトン)はニカメイガの幼虫に対する誘引物質として知られている。さらに、特許文献1には2−ウンデカノンがゴキブリに対する忌避効果を有する化合物として提案されている。
このように、比較的分子量の低い脂肪族ケトン類には、害虫に魅力的なあるいは忌避すべき臭いとして感知され易い性質を有する比較的安全性の高い物質であり、自然界に放出された場合にも生分解されやすく、環境に影響を与えにくい。
特開平9−30906号公報
本発明者らは、従来の害虫防除技術には環境に対する配慮が十分になされていなかったことを鑑み、環境適合性に優れたダニ・害虫防除剤、すなわち自然界にて分解し易くかつ優れたダニ・害虫忌避効果を有する化合物を提供することを課題とした。
本発明者らは、上記課題を解決すべく種々のケトン化合物の評価を行ったところ、ケトン化合物の分子量が小さすぎると忌避効果が発現せず、また、分子量が大きすぎると忌避効果を示さなくなり、特定の分子量範囲に属する脂肪族ケトン化合物のみが優れた害虫忌避効果を示すことを見出した。さらに、そのような脂肪族ケトン化合物を配合したダニ・害虫防除剤を適切な手段を用いてダニや害虫の忌避に用いることによって、非常に優れた防ダニ・防虫効果が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕 式C2nO(n=14〜18)により表される脂肪族ケトン化合物(但し、フィトンを除く)を含有する、ダニ・害虫防除剤。
〔2〕 式C2nO(n=14〜18)により表される脂肪族ケトン化合物(但し、フィトンを除く)を含有する薬剤を使用することを含む、ダニ・害虫の防除方法。
〔3〕 式C2nO(n=14〜18)により表される脂肪族ケトン化合物(但し、フィトンを除く)を含有する薬剤用の貯留手段を備える、ダニ・害虫の防除装置。
〔4〕 さらに前記薬剤の気化増強手段を備える、〔3〕に記載の装置。
本明細書におけるダニ・害虫の忌避効果とは、ダニや害虫を殺滅することなく、ダニや害虫の忌避を意図する空間内からその空間外へとダニや害虫を追い出すか、またはダニや害虫の忌避を意図する空間内へその空間外からダニや害虫が侵入するのを阻止する効果を意味するものである。
本発明に使用される脂肪族ケトン化合物は、一般式C2nO(n=14〜18)により表されるものであれば特に限定されず(但し、フィトンは除く)、直鎖状であっても分枝鎖状であってもよいが、直鎖状のものが好ましい。以下、本発明に使用される脂肪族ケトン化合物を、単に、本発明のケトン化合物ともいう。炭素数n=14の場合を例にとって具体的に説明すると、本発明のケトン化合物は、2−テトラデカノン、3−テトラデカノン、4−テトラデカノン、5−テトラデカノン、6−テトラデカノン、7−テトラデカノンといったカルボニル基が任意の位置にある直鎖状の脂肪族ケトン化合物であってもよく、また、12−メチルトリデカン−2−オン、7,11−ジメチルドデカン−2−オン、4,8−ジメチルドデカン−2−オン、6,8,10−トリメチルウンデカン−2−オンといった任意の位置に側鎖を有する脂肪族ケトン化合物であってもよい。同様に、本発明では、ペンタデカノン、ヘキサデカノン、ヘプタデカノン、オクタデカノン等の脂肪族ケトン化合物も好適に使用できる。
本発明のケトン化合物を含有するダニ・害虫防除剤(以下、本発明の防除剤ともいう)は、特定の本発明のケトン化合物1種のみを有効成分として含有するものであってもよいが、2種類以上の本発明のケトン化合物を含有してもよい。また、本発明のケトン化合物以外にダニ・害虫防除に有効な他の成分または添加剤等を配合し、種々の相加・相乗作用を本発明の防除剤に付与してもよい。併用可能な他の成分としては、ダニ・害虫に対して忌避効果を有する化合物であれば特に限定されないが、その中でも、天然物あるいは天然物と同じ構造を有する合成物が、自然界で容易に生分解される点から好ましい。そのような成分としては、ファルネシルアセトン、ヒノキチオール、メントール、p−メンタン−3,8−ジオール、カンファー、カンファーキノンまたはその還元物、シネオール、タンニン酸などが挙げられる。
本発明の防除剤は、必要に応じ各種添加剤を使用して、種々の剤形に製剤化することができる。すなわち、本発明の防除剤は、液剤、乳剤、懸濁剤、エアゾール、散剤、錠剤、ペレット、カプセル、クリーム、軟膏、シートを始めとする成形物、本発明のケトン化合物を含む塗料など、いかなる剤形をもとり得る。
本発明の防除剤を液剤とする場合に用いる希釈剤としては、本発明のケトン化合物に悪影響を及ぼさないものであれば、無機・有機を問わず、任意の希釈剤を使用することができる。そのような希釈剤としては、溶剤、保香剤、保湿剤などが挙げられる。中でも、医薬品や化粧品用の原料として使用されている安全性の高いものが望ましい。好ましい希釈剤には、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、アセトンなどのケトン類、酢酸エチルなどのエステル類(低沸点物)、シリコーンオイル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ホホバオイル、スクアラン、流動パラフィン、菜種油、綿実油、桐油、椿油、その他の植物油(高沸点油)などが挙げられる。その使用量は製剤全体に対して10〜99重量%の範囲であるのが好ましく、50〜95重量%の範囲であるのがより好ましい。
本発明の防除剤を水和剤とする場合に用いる乳化剤としては、本発明のケトン化合物の忌避効果に悪影響を及ぼさないものであれば、任意の乳化剤を使用することができる。そのような乳化剤には、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、長鎖アルキル基を含む4級アンモニウム塩、脂肪族モノまたはジエタノールアミド、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪族エーテル、モノグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキルフェニルポリオキシエチレンエーテル、N−アルキルベタイン型またはスルホベタイン型の界面活性剤などが挙げられる。中でも、オクチルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートなどの化粧品原料としても使用されている安全性の高いものが好ましい。その使用量は製剤全体に対して0.01〜10重量%の範囲であるのが好ましく、0.1〜5重量%の範囲であるのがより好ましい。
本発明の防除剤を乳化剤とする場合、製剤の保存安定性を高めるために増粘剤を加えることもできる。増粘剤としては、本発明のケトン化合物の忌避効果に悪影響を与えないものであればいかなる化合物でも使用可能であるが、例えば、ポリビニルアルコール、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、マクロゴール、アラビアゴム、デンプンなどが挙げられる。
本発明の防除剤をエアゾール剤とする場合、用いることのできる液化ガスには、液化石油ガス、液化プロパンガス、ジメチルエーテル等が挙げられる。
本発明の防除剤を散剤や粉剤とする場合、本発明のケトン化合物を種々の担体に担持させて用いることができる。また、本発明のケトン化合物をマイクロカプセル化することもできる。散剤、粉剤はそのまま用いてもよいが、後述の成形体の中に練りこんで使用してもよいし、繊維を始めとする成形体の表面にバインダーを用いて付着させて使用してもよいし、塗料に配合して、壁等に塗布することもできる。
本発明の防除剤を散剤や粉剤とする場合に用いられる担体は、本発明のケトン化合物の忌避効果に悪影響を与えないものであればいかなる担体でも使用可能であるが、例えば合成あるいは天然の多孔質無機系粒体、小麦粉や桃の実の殻粉、籾殻、木粉、木のチップなどが挙げられる。
多孔質無機系粒体とは、難溶性ないしは不溶性の無機粉体からなる多孔質粒体であり、具体例には、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムなどのケイ酸金属塩類、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの金属炭酸塩類、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウムなどの金属硫酸塩類、リン酸ジルコニウム、リン酸カルシウム等のリン酸塩、カオリン、モンモリロナイト、タルク、パイロフィライト、ゼオライトなどの粘土鉱物、その他珪藻土、軽石を砕いたもの等の天然に産出する鉱物等が挙げられる。その大きさは1〜200μm、より好ましくは2〜20μmの平均粒子径を有し、50m/g以上、より好ましくは100m/g以上のBET表面積を有するものである。この平均粒子径とは、レーザー回折式粒度分布測定装置など一般的な粒度分布測定装置によって粒子径を測定し、その値の平均を求めたものである。多孔質無機系粒体は、金属アルコキシド等を用いたゾル・ゲル法、金属の可溶性塩を用いたイオン交換法等により合成したものを使用してもよいし、天然から得られたものを精製してまたはそのまま使用してもよい。この合成あるいは天然より得られた無機物が多孔質の固体である場合には、この多孔質固体を粉砕・篩別等の手段を用いて適宜使用し易い大きさに調整したものを担体として、これに本発明のケトン化合物を含浸させてもよいが、いきなりそのような手法がとれない場合には、合成あるいは天然から得られた無機物を水等の溶媒に懸濁させたものをスプレードライ法により造粒したり、スラリーまたは粉末を乾燥させながら回転させる造粒機等により所望の粒子径に造粒して、大きさを整え、必要な場合にはこれを焼結するなどして粒の安定性を確保し、担体とすることができる。また変法として、4級アンモニウム塩類で処理して層間を拡大した粘土鉱物を担体として用いたり、無機粉末どうしの結合を良くするための有機高分子物質から構成されるバインダーと、本発明のケトン化合物とを同時に造粒して無機質担体の中に一挙に本発明のケトン化合物を導入することもできるし、本発明のケトン化合物を含有する有機高分子物質をバインダーとしてこれらの無機粉末と混合し、その混合粉末を一緒に造粒することもできる。
また、本発明の防除剤を散剤、粉剤として使用する場合には、本発明のケトン化合物を含むマイクロカプセルを使用してもよい。そのようなマイクロカプセルとしては、界面重合法、in situ重合法、液中硬化被覆法、コアセルベーション法、物理的・機械的製法またはこれら公知の方法を組み合わせて調製されたマイクロカプセルが使用される。マイクロカプセルの壁材としては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリウレア、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ乳酸樹脂、アクリル樹脂、セルロース系樹脂、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、ゼラチン、アルブミンなどが挙げられる。マイクロカプセルの平均粒子径は特に限定されるものではないが、10μm〜1mmの範囲であるのが好ましく、20μm〜500μmの範囲であるのがより好ましい。この平均粒子径とは、レーザー回折式粒度分布測定装置など一般的な粒度分布測定装置によって粒子径を測定し、その値の平均を求めたものである。この範囲が好ましい理由は、マイクロカプセルの粒子が細か過ぎる場合には、短期間に内部の本発明のケトン化合物が放出され、酸化されて、マイクロカプセル化した本発明の防除剤の有効期間が短くなる。一方、あまりにマイクロカプセルの粒子が粗い場合には、成形品への練り込み等が困難になり、これを配合し得る物品の種類が限定される。例えば、繊維製品にバインダーを用いて粒子が粗すぎるマイクロカプセルを接着させた場合、マイクロカプセルが明らかな異物と見なされて人為的に排除されたり、意図的に押し潰されて繊維製品を汚したりすることが予想される。
本発明の防除剤をペレットやシートなどの成形体とする場合には、本発明のケトン化合物を成形体の原料となる保持物質中に吸収させて用いることができる。この保持物質としては、例えば、熱可塑性樹脂、ワックス類、ゲル類などがあり、本発明のケトン化合物が有する忌避効果に悪影響を与えないものであれば、いかなる保持物質でも使用可能である。成形体としては、顆粒状、ペレット状、棒状、シート状、塊状、フレーク状、スポンジ状など、任意の形状であってもよく、押入散布剤、床下散布剤などとして、また室内装飾用物品、例えば床の間の置物、花瓶、カレンダーやタペストリー、蝋燭などとしても使用することができる。また、成形体はそのまままたは本発明のケトン化合物が容易に気化し得る容器に入れて屋内要所に置いて使用される。
使用される熱可塑性樹脂としては、例えば(メタ)アクリル酸エステル共重合体からなる軟質アクリル系樹脂、ゴム状部分と硬質樹脂部分とがコアシェル構造をなすように調製された軟質アクリル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリトランスイソプレン樹脂、スチレンとブタジエンまたはイソプレンなどをブロック共重合させて調製された熱可塑性エラストマー、ポリ−ε−カプロラクトン、ポリ−D,L−デカラクトン、ウレタン系樹脂、ポリ乳酸等のような低融点樹脂、軟化点の低い樹脂などが挙げられる。熱可塑性樹脂に配合される本発明のケトン化合物の量は、実験的に樹脂から本発明のケトン化合物のブリードが起こらない上限の配合量を決定し、その限度内で可能な限り多い量が本発明の防除剤の有効期間を長くする観点から好ましい。例えば、熱可塑性樹脂として軟質アクリル系樹脂を用いる場合、本発明のケトン化合物の配合量は10〜50重量%の範囲であるのが好ましい。
使用されるワックス類としては、例えば、高級アルコール、キャンデリラワックス、ライスワックス、カルナバワックス、モクロウ、ミツロウ、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、ステアリン酸、パラフィンワックス、ワセリン、鯨油、牛脂などが挙げられる。これらのワックスに配合される本発明のケトン化合物の量は、実験的にワックスから本発明のケトン化合物のブリードが起こらない上限の配合量を決定し、その限度内で可能な限り多い量が本発明の防除剤の有効期間を長くする観点から好ましい。例えば、ワックスとしてステアリン酸を用いる場合、本発明のケトン化合物の配合量は10〜60重量%の範囲であるのが好ましい。
使用されるゲル類としては、多量の本発明のケトン化合物を含ませるため、油性ゲルとなり得るものが好ましい。例えば、本発明のケトン化合物にステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸アルミニウム、2−エチルヘキサン酸アルミニウム、ジベンジリデンソルビトールなどのゲル化成分を配合し、少量のアルコールや水を用いてゲル状物を調製する。このようなゲルへの本発明のケトン化合物の配合量は10〜60重量%であることが好ましい。
本発明の防除剤をより使い易いものとするため、必要に応じて他の成分、例えば、塗料、香料、着色料などを配合または併用することもできる。
本発明のケトン化合物を配合する、あるいは本発明のケトン化合物を含む粉剤等を配合する塗料としては、本発明のケトン化合物の忌避効果に悪影響を与えない塗料であれば、いかなる塗料でも使用可能である。そのような塗料には、例えば、ワニス、エナメル、アセチルセルロースラッカー、エチルセルロースラッカー、アルキド樹脂塗料、塩化ビニル系や酢酸ビニル−メタクリル系やスチレン−ブタジエン系などのビニル塗料、顔料系の油性堅練ペイントなどが挙げられる。これら塗料に本発明のケトン化合物を配合する場合には、実験的に乾燥後の塗料がべたつかない上限の配合量を決定し、その限度内で可能な限り多い量が本発明の防除剤の有効期間を長くする観点から好ましい。例えばワニスに配合する場合には塗料中への本発明のケトン化合物の配合量は1〜10%の範囲であることが好ましい。
使用される香料としては、本発明のケトン化合物の忌避効果に悪影響を与えないものであれば、天然香料であるか合成香料であるかを問わず、いかなる香料でも使用可能である。本発明のケトン化合物には木材の削り屑のような植物性の香りが有るが、本発明の防除剤が人間の通常の生活空間内で使用されることが多いであろうことを考慮すると、その香りをカバーし得るような香料や、人間に心地よさを感じさせる香料の添加が好ましい。言うまでもなく生活空間内で本発明の防除剤を使用する場合には特に安全性の高い香料を使用するのが好ましい。天然香料としては、例えば、ベルガモット油、ハッカ油、レモングラス油、ユーカリ油、ヒバ油、シトロネラ油、サンダルウッド油などが挙げられ、合成香料としては、例えば、リナロール、酢酸リナリル、ゲラニオール、ネロリドール、シトラール、シネオール、ボルネオールなどが挙げられる。
以上の説明でも述べてきたが、本発明の防除剤は、油剤、水和剤、エアゾール、くん蒸剤、シート、粉剤、マイクロカプセルなどの任意の剤形に、公知の方法によって調製することができる。これら剤形の本発明の防除剤は、各種の素材、例えば、織布、編布、湿式不織布(紙)、乾式不織布(紙)、合板、合成樹脂シート、合成樹脂板、木材などに噴霧、塗布、含浸、展延などの操作により付与できる。本発明の防除剤の有効成分である本発明のケトン化合物を、各種の樹脂中に配合し、繊維、フィルム、シート、板などの成形品に加工し、これらの成形品を各種の建材、タタミ、寝具、カーペット、ふとん綿などの住居内のダニや害虫の生息域となる生活資材の製造原料として使用し、また該成形品をダニ・害虫防除のための部材として使用する場合、ダニ・害虫忌避効果を発現する前記の成形品、生活資材および各種部材も本発明の範囲に含まれる。製剤化した場合の本発明の防除剤における本発明のケトン化合物の含有量は、0.1〜99重量%の範囲であるのが好ましく、5〜99重量%の範囲であるのがより好ましい。
本発明の防除剤の使用量は、ダニ・害虫忌避効果が発現される限り特段の制限はないが、例えば、噴霧、塗布、含浸、展延などの操作の対象となる物品の単位面積1平方メートル当たり、本発明のケトン化合物換算で0.01〜10g程度の範囲であるのが好ましく、0.1〜3g程度の範囲であるのがより好ましい。本発明のケトン化合物を各種の樹脂中に配合し、繊維、フィルム、シート、板などの成形品に加工する場合、これらの成形品における本発明のケトン化合物の含有量は、1〜60重量%程度の範囲であるのが好ましく、10〜50重量%程度の範囲であるのがより好ましい。
本発明の防除剤がマイクロカプセルである場合、害虫忌避濃度を達成するためのマイクロカプセルの使用量は、底面積1m当たり1g以上であるのが好ましく、5g以上であるのがより好ましい。マイクロカプセルからの本発明のケトン化合物の放出は非常に少なく制限されており、多量に使用する場合においても、生活環境的に問題は生じないが、経済的な理由、また非常に臭気に敏感で本発明のケトン化合物の臭気を好まない人も存在するであろうことを考慮すれば、上述の例の場合には、底面積1m当り50g以下であるのが好ましく、10g以下であるのがより好ましい。
本発明の防除剤を上述のような熱可塑性樹脂に練り込んで成形することにより、ダニ・害虫忌避効果が付与されたテープ、フィルム、シート、繊維、その他成形品とすることもできる。これらの成形品を加工することにより、ダニ・害虫忌避効果が付与された押入れ用敷材、配置材、衣装用敷材、家具裏用配置材、畳下敷材、床用敷材、絨毯用敷材、自動車用内装材、ベッドマット、マットレス、動物用害虫駆除バンド(首輪)、ペット動物用衣料、ペット動物用敷材などを作製することができる。また、本発明の防除剤をバインダーを用いて繊維製品に付着させることにより、広範な繊維製品にダニ・害虫忌避効果を付与することができ、ダニ・害虫忌避効果が付与された寝具やコタツ用布団などの繊維製品に加工することができる。本発明の防除剤は塗料、糊剤や噴霧剤に配合することができ、建材用塗料、接着材に配合して用いたり、ペットや動物の小屋やその備品、または動物の体に吹きかけたりすることにより、小屋や動物の体に付いたダニや害虫を追い出すことができる。
以上の説明にて述べてきた本発明の防除剤は、気体状の本発明のケトン化合物をダニ・害虫の忌避を意図する空間に漂わせる方法およびそのための装置によってさらに効果的にそのダニ・害虫忌避作用を発揮することができる。本発明でいう「気体状」には、気化条件、周囲の環境条件などにより、ミスト状態も含まれる。上述してきた本発明の防除剤は、本発明の方法や装置における、本発明のケトン化合物を含有する薬剤として転用される。
ダニ・害虫の忌避を意図する空間は、気体状の本発明のケトン化合物の忌避有効濃度を達成するように本発明のケトン化合物の使用量や使用方法を調整すればよいため、大きさや形状等に特に制限はない。
本明細書における「忌避有効濃度」とは、ダニや害虫を殺滅することなく、ダニや害虫の忌避を意図する空間内からその空間外へとダニや害虫を追い出すか、またはダニや害虫の忌避を意図する空間内へその空間外からダニや害虫が侵入するのを阻止するのに十分な濃度をいい、その濃度は忌避の対象とするダニや害虫の種類に依存する。一度に複数種のダニや害虫を対象としてもよい。
前記ダニ・害虫の忌避を意図する空間における気体状の本発明のケトン化合物の忌避有効濃度を達成するのに十分な量の液状の本発明のケトン化合物を含有する薬剤を気化させる方法としては、その目的を達成することができる方法であれば、特に限定されない。以下に、そのような方法およびこれを達成するための装置を具体的に例示する。
装置に関しては、ダニ・害虫の忌避を意図する空間を小さな空間に分け、適正濃度範囲の本発明のケトン化合物の気体をその小さな空間に充満させるに適する能力を有する小型装置を一つのユニットとし、ダニ・害虫の忌避を意図する空間全体の大きさに応じてユニットの数を適宜増減するものであってもよいし、本発明のケトン化合物を気化させるキャパシティーを適切な範囲に調節する手段を有する単一の装置であってもよい。
本発明の一実施態様では、本発明の装置は、本発明のケトン化合物を含有する薬剤用の貯留手段を備える。
本発明のさらなる実施態様では、本発明の装置は、本発明のケトン化合物を含有する薬剤用の貯留手段と、本発明の化合物を気化させる気化面積拡張手段を備える。
本発明のさらなる実施態様では、本発明の装置は、本発明のケトン化合物を含有する薬剤用の貯留手段と、本発明のケトン化合物を気化させる気化面積拡張手段及び/または加熱手段及び/または送風手段を備える。該装置は、気化面積を連続的あるいは段階的に調節することが可能な装置であってもよいし、加熱のために使用するエネルギーを連続的あるいは段階的に調節することが可能な装置であってもよいし、送風量を調節することが可能な装置であってもよい。
一例として、素焼きの陶器や焼結金属等の多孔質の壁を有する容器を用い、その内部に本発明のケトン化合物を含有する薬剤を入れ、本発明のケトン化合物を含有する薬剤が容器の外表面にまで染み出すことによって、外表面の略全体より本発明のケトン化合物を気化させる方法が挙げられる。当該方法における多孔質の壁を有する容器は、本発明の装置でいう本発明のケトン化合物を含有する薬剤用の貯留手段に相当するものであり、また気化面積拡張手段でもある。本発明のケトン化合物を含有する薬剤用の貯留手段は上記の容器に限らず、本発明のケトン化合物を含有する薬剤をその気化に備えて貯留し得るものであれば、特に制限はなく、例えば、本発明のケトン化合物を含有する薬剤をガラス製やプラスチック製のビンなどの容器に収納し、密閉して流通させ、使用開始時に該容器の一部を切開するか、フタを開けて内容物を気化面積拡張手段を兼ねた容器に移す形態の貯留手段であってもよく、さらに下記に説明する気化面積拡張手段もその態様によって貯留手段たり得る。この素焼きや焼結金属の容器の気化面積を調節する手段としては、素焼きや焼結金属の容器の外表面の一部にフィルムやテープを貼ったり、一部をマスキング材で被覆したりしておくことによって気化面積を減少させることも可能であるが、素焼きや焼結金属の容器の大きさを小空間用の小さなものとしておき、空間の大きさに従って、容器を設置する個数を増減することも調節手段として有効である。
また別の方法としては、布状、紐状もしくはスポンジ状の広い表面積を有する気化面積拡張手段の一端を本発明のケトン化合物を含有する薬剤用の貯留手段に浸漬することにより、毛管現象によって気化面積拡張手段に本発明のケトン化合物を含有する薬剤を染込ませるか、または気化面積拡張手段に本発明のケトン化合物を含有する薬剤用の貯留手段から本発明のケトン化合物を含有する薬剤を連続的に供給することにより染込ませ、気化面積拡張手段の表面より本発明のケトン化合物を蒸発させる方法が挙げられる。この方法で使用される気化面積拡張手段の例としては、パルプ、綿、麻などの天然繊維、ポリエステルなどの合成繊維、ガラス繊維などから製造された紙、織物、編物、フェルト、不織布、合成樹脂やガラスを多孔質構造にしたスポンジ状の成形体、さらには、合成樹脂やガラスから製造された中空糸からなる束、編物、織物などが挙げられるが、本発明のケトン化合物を含有する薬剤の気化面積を拡張するものであれば特に限定されない。またその気化に必要な広い表面積は、気化面積拡張手段の素材等の条件によって変化し、害虫の忌避を意図する空間の体積が異なり得るために具体値を示すことは困難であるが、表面積が広ければ広いほど効率的に気化を促すことが可能である。多孔質の物質の表面積や繊維製品の表面積を測定するのは非常に困難であるが、少なくとも5cm、好ましくは10cm以上の表面積を有していることが実用的である。
この気化面積拡張手段の表面積は、空気中に露出している布状、紐状もしくはスポンジ状の広い表面積を有する気化面積拡張手段の面積を増減することにより調節可能であり、アルコールランプの芯を引っ張り出してより大きな炎を発生させようにする操作と同様に、気化面積拡張手段をより多く空気中に引っ張り出して摩擦力でその出し具合を固定する方法であってもよいし、石油ランプや石油ストーブの灯芯をハンドルで上下するように、気化面積拡張手段を歯車のような調節具で任意の位置に引っ張り出したり、その位置を固定したりするものであってもよい。
また、加熱手段や送風手段を用いて本発明のケトン化合物の気化量を増やす装置の場合には、加熱手段や送風手段に供給する電圧を制御する手段を用いて、気化促進に用いられる熱量や空気の量を調節することができる。
上記加熱手段としては、ニクロム線などの電熱線、パイロットランプのような低エネルギー光源による発熱などが挙げられる。また、上記温度制御手段としては、バイメタルが最も簡便であるが、熱電対、サーミスタなどで検出した温度をCPUに入力して熱電線に供給する電力を制御する方式であってもよい。
また、送風手段を気化増強手段として用いる場合、本発明のケトン化合物を含有する薬剤を染込ませた気化面積拡張手段に送風手段を用いて送風することによって本発明のケトン化合物を強制的に気化させる装置の使用が例示される。そのような送風手段としては、プロペラ式、シロッコ式などのファン、膜と弁を有するポンプ(例えば、金魚の飼育で水槽に空気をバブリングするといった使われ方をするようなポンプ)などが挙げられる。
また、前段で述べた目的を達成するための別の方法としては、広い表面積を有する気化面積拡張手段に本発明のケトン化合物を含有する薬剤を塗布または散布する方法が挙げられる。この場合、気化面積拡張手段は本発明のケトン化合物を含有する薬剤用の貯留手段にも相当するものである。そのような塗布・散布手段の例としては、刷毛、スプレー、ビン状の容器からの直接散布、スポイトを用いる滴下、ジョウロを使用する散布などが挙げられる。この薬剤を塗布または散布する対象となる物品としては、例えば、絨毯、畳、布団、ぬいぐるみ、花筒、花瓶、置物、造花、その他通常家屋内に配置される物品が挙げられる。気化面積拡張手段への塗布および散布は、単回でも複数回でもよいし、塗布・散布を適宜組み合わせて行ってもよい。複数回塗布または散布を行う場合、各塗布または散布間の期間を本発明のケトン化合物の消失時間の実測ないしは理論的推定により算出し、その期間が切れる前または切れる毎に塗布または散布することが好ましく、その旨を記載した使用説明書を添付することを推奨する。
このような使用法で用いるための本発明の一実施態様として、本発明のケトン化合物を含有する薬剤をフローリングワックスやその他の艶だし剤に配合し、ディスポーザブルモップや再生可能なモップなどに含浸させて、窓や扉の敷居、網戸などに塗布する方法も挙げられるが、かかる方法に使用する薬剤としては、本発明のケトン化合物と、本発明のケトン化合物よりも残効期間の長い有効成分とをともに含有する薬剤を用いることが好ましく、その薬剤を広い表面積から蒸発させ、室内または塗布面近傍に本発明のケトン化合物の蒸気を充満させることにより、ダニや害虫の侵入を防ぎかつ追い出すことができる。かかる本発明のケトン化合物を含有する薬剤を付着された物品は本発明のケトン化合物を含有する薬剤用の貯留手段と気化面積拡張手段に相当するものである。
本発明のケトン化合物を気体状にするための手段・方法には、ダニ・害虫防除剤を使用する目的に応じてダニ・害虫防除剤の使用量を正確に管理する方法もある。例えば、植物の芽が出る時期には害虫を忌避し、花が咲く時期には昆虫に受粉させる場合のように、ある期間のみに効果を発揮して、それ以降は忌避効果を消失させる必要がある場合や、倉庫の中に貯蔵した食物等に対し倉庫内に在る間は害虫の接近を防ぐ必要があるが、食物等を倉庫から出した後には速やかに忌避効果が消失して欲しい場合の用途もある。また、ある害虫の産卵時期にはその害虫の人畜への接近を阻止したいが、産卵時期が過ぎればその害虫の存在は問題にならないケースもある。これらの場合には、ダニ・害虫防除剤に配合する有効成分として残効期間の長い化合物は併用せず、比較的沸点の低い本発明のケトン化合物を使用し、忌避させたい期間に応じてダニ・害虫防除剤中の本発明のケトン化合物の含有濃度とダニ・害虫防除剤の使用量を管理することにより使用目的に応じたダニ・害虫忌避効果をあげることができる。本発明の防除剤を、本発明のケトン化合物の気体濃度を適正濃度範囲で存在させるに適切な一回分の使用量を分包容器に入れ、ダニや害虫の忌避を意図する空間の体積あたりの使用量を推奨して供給することが好ましい。例えば、空間内に本発明のケトン化合物の気体を忌避有効濃度で存在させ続けるに必要な量の薬剤を1アンプルに入れたものを流通させ、使用時にダニ・害虫の防除を希望する空間の体積に応じた数のアンプルを開封、気化させて、限定した期間のみダニ・害虫忌避効果を奏するように適宜調節することも可能である。
また、本発明のケトン化合物の長期有効性を得るため、本発明のケトン化合物の気化を抑制的に調節する必要が生じる場合も考えられ、そのためには本発明のケトン化合物を前述したマイクロカプセルに入れたり、高沸点の液体に溶解させてモル分率を下げたり、熱可塑性樹脂やワックスや油性ゲルの中に含ませたりすることによって処理し、その処理したものを、ダニ・害虫の忌避を望む空間内に本発明のケトン化合物の気体を忌避有効濃度で存在させることができる量使用するか、あるいはその処理したものを忌避有効濃度で存在させることのできる装置を使用して、その目的を達成することができる。
本発明が防除対象とするダニ・害虫は、具体的には、昆虫綱、クモ綱、ムカデ綱、コムカデ綱、ヤスデ綱、ヤスデモドキ綱、腹足綱、ヒル綱に属するものである。これには、例えば、
コナダニ科、ヒョウヒダニ科、ツメダニ科、ニクダニ科、ホコリダニ科、ハリクチダニ科、オオサシダニ科、ヒゼンダニ科、ハダニ科、ヒメハダニ科、フシダニ科、サトウダニ科、ツツガムシ科などのダニ目に属するダニ;
ミゾガシラシロアリ科、レイビシロアリ科、オオシロアリ科、シロアリ科などの等翅目に属する害虫、
チャバネゴキブリ科、ゴキブリ科、バッタ科、キリギリス科、コオロギ科、ケラ科などの直翅目に属する害虫、
アブラムシ科、ウンカ科、ヨコバイ科、ヒメヨコバイ科、カメムシ科、ツチカメムシ科、マルカメムシ科、ツノカメムシ科、ヘリカメムシ科、ナガカメムシ科、メクラカメムシ科、コナカイガラムシ科、カタカイガラムシ科、マルカイガラムシ科、コナジラミ科、キジラミ科などの半翅目に属する害虫、
カツオブシムシ科、コガネムシ科、テントウムシ科、カミキリムシ科、ハムシ科、キクイムシ科、ゾウムシ科、オサゾウムシ科、マメゾウムシ科などの甲虫目に属する害虫、
アリ科、ハバチ科、スズメバチ科、キバチ科、タマバチ科などの膜翅目に属する害虫、
カ科、イエバエ科、タマバエ科、キモグリバエ科、ミバエ科、ハモグリバエ科、ユスリカ科、ハナバエ科などの双翅目に属する害虫、
スガ科、ヤガ科、ヒロズコガ科、ハモグリガ科、ホソガ科、コハモグリ科、スズメガ科、スカシバガ科、ハマキガ科、メイガ科、ドクガ科、スズメガ科、アゲハチョウ科、シロチョウ科などの鱗翅目に属する害虫
など昆虫綱に属する害虫;
コガネグモ科、ヒメグモ科、サクラグモ科、ハエトリグモ科、コモリグモ科、カニグモ科などのクモ目に属する害虫、
ブトウス科などのサソリ目に属する害虫
などクモ綱に属する害虫;
ナメクジ科などの腹足綱に属する害虫;ヒル綱に属する害虫
などが挙げられる。
さらに具体的には、例えば、以下のものが例示される。
I.昆虫綱
・ミゾガシラシロアリ科
ヤマトシロアリ、イエシロアリなど
・レイビシロアリ科
サツマシロアリなど
・オオシロアリ科
オオシロアリなど
・チャバネゴキブリ科
チャバネゴキブリ、ヒメチャバネゴキブリなど
・ゴキブリ科
クロゴキブリ、ワモンゴキブリなど
・バッタ科
ツチバッタ、ツチイナゴなど
・アブラムシ科
エンドウヒゲナガアブラムシ、リンゴアブラムシ、ダイコンアブラムシなど
・ウンカ科
ヒメトビウンカなど
・ヨコバイ科
イネマダラヨコバイ、リンゴマダラヨコバイなど
・カメムシ科
アオクサカメムシ、イネカメムシなど
・コナカイガラムシ科
イネネコナカイガラムシ、ミカンコナカイガラムシなど
・コナジラミ科
イチゴコナジラミ、オンシツコナジラミなど
・キジラミ科
リンゴキジラミ、ナシキジラミなど
・カツオブシムシ科
ヒメマルカツオブシムシ、ヒメカツオブシムシなど
・コガネムシ科
カナブン、クロコガネ、ハナムグリなど
・テントウムシ科
ジュウニマダラテントウ、ニジュウヤホシテントウなど
・カミキリムシ科
ゴマダラカミキリ、リンゴカミキリ、ノコギリカミキリなど
・ハムシ科
ウリハムシ、イチゴハムシ、イネネクイハムシなど
・キクイムシ科
ニホンキクイムシ、マツノキクイムシ、ミカンノキクイムシなど
・アリ科
クロオオアリ、ミカドオオアリ、クロヤマアリなど
・ハバチ科
イチゴハバチ、モモハバチなど
・スズメバチ科
スズメバチ、キイロスズメバチなど
・カ科
アカイエカ、コガタアカイエカなど
・イエバエ科
イエバエ、クロイエバエ、オオイエバエなど
・タマバエ科
ミカンツボミタマバエ、リンゴツボミタマバエなど
・キモグリバエ科
イネキモグリバエ、ムギキモグリバエなど
・ミバエ科
ミカンバエ、ウリミバエ、カボチャミバエなど
・ハモグリバエ科
イネハモグリバエ、アブラナハモグリバエなど
・ユスリカ科
イネユスリカなど
・スガ科
コナガ、リンゴスガなど
・ヤガ科
タマナキンウワバ、イネヨトウなど
・ヒロズコガ科
コクガ、イガなど
・ハモグリガ科
モモハモグリガなど
・ホソガ科
リンゴホソガ、ナシホソガなど
・コハモグリガ科
ミカンハモグリガ、ブドウハモグリガなど
・スズメガ科
ブドウスズメ、モモスズメなど
・スカシバガ科
コスカシバ、ブドウスカシバなど
・ハマキガ科
リンゴモンハマキ、イチゴオオハマキなど
・メイガ科
モモノメイガ、ニカメイガなど
・ドクガ科
マイマイガ、リンゴドクガなど
・スズメガ科
モモスズメなど
・シロチョウ科
モンシロチョウ、モンキチョウなど
・アゲハチョウ科
アゲハ、クロアゲハなど
II.クモ綱
・コナダニ科
ケナガコナダニ、ゴミコナダニなど
・ヒョウヒダニ科
コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニなど
・ツメダニ科
ミナミツメダニ、クワガタツメダニなど
・ニクダニ科
イエニクダニなど
・ホコリダニ科
ナミホコリダニなど
・ハリクチダニ科
イエハリクチダニなど
・オオサシダニ科
イエダニなど
・ヒゼンダニ科
ヒゼンダニなど
・ハダニ科
アシノワハダニ、ナミハダニ、スミスハダニなど
・ヒメハダニ科
ブドウヒメハダニなど
・フシダニ科
ブドウサビダニ、ブドウハモグリダニなど
・サトウダニ科
サトウダニなど
・ツツガムシ科
フトゲツツガムシ、タテツツガムシなど
・コガネグモ科
オニグモ、トゲグモなど
・ヒメグモ科
オオヒメグモ、カグヤヒメグモなど
・サクラグモ科
サクラグモなど
・ハエトリグモ科
ネコハエトリグモなど
・コモリグモ科
ハラクロコモリグモ、イソコモリグモなど
・カニグモ科
カニグモ、ワカバグモ、ハナグモなど
III.サソリ綱
ダイオウサソリなど
IV.ムカデ綱
アカズムカデ、イッスンムカデ、ゲジ、ヨコジムカデなど
V.コムカデ綱
ナミコムカデ、ミゾコムカデ、サヤコムカデなど
VI.ヤスデ綱
キシャヤスデ、ヒメヤスデ、ミコシヤスデ、フトケヤスデなど
VII.ヤスデモドキ綱
ヤスデモドキなど
VIII.腹足綱
チャコウラナメクジ、フタスジナメクジ、キイロナメクジなど
IX.ヒル綱
チスイヒル、シマイシヒルなど
このように広範囲のダニ・害虫に適用可能であることから、本発明の防除剤は、農作物や貯蔵穀物などの保護、生活環境など安全衛生面の改善などに有効に利用される。
本発明の防除剤は、昆虫綱に属する害虫、クモ綱に属するダニに適用するのが好ましく、害虫の中でも等翅目、直翅目、半翅目、膜翅目、双翅目に属する害虫に適用するのがより好ましい。本発明の防除剤は、特に、ミゾガシラシロアリ科、レイビシロアリ科、オオシロアリ科、チャバネゴキブリ科、ゴキブリ科、アリ科、カ科に属する害虫、ヒョウヒダニ科、ハダニ科に属するダニに適用するのがさらに好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
参考例1:N,N−ジエチル−m−トルアミドの生分解性試験
大倉電気株式会社製クーロメーター3001A型を用い、無機培地液(JIS規格の標準試験培養液)300mLに、岡山県倉敷市玉島下水処理場より試験開始当日に入手した活性汚泥9mg、N,N−ジエチル−m−トルアミド(DEET;東京化成工業株式会社)31.1mgまたは2−ペンタデカノン30.5mg、6,10,14−トリメチルペンタデカン−2−オン31.5mgまたは生分解の標準対照物質としてアニリン30.54mgを加え、25℃で28日間培養し、生分解により消費された酸素量を経時的に測定することにより生分解率を求めた。
対照物質であるアニリンを生分解させる系では、14日目までに急速に酸素を消費して60%台の分解率に到達し活性汚泥が健全であることを裏付けた。
DEETを生分解させる系では、21日目まではほとんど酸素の消費はなく、28日目に至って少量の酸素の消費が認められ、分解率は6.3%であった。
2−ペンタデカノンを生分解させる系では、アニリンが酸素を消費する速度よりは遅いが着実に酸素を消費し続け、21日目には77%、28日目には86%の分解率を示した。
また、6,10,14−トリメチルペンタデカン−2−オンを生分解させる系も着実に酸素を消費し続け、21日目には71%、28日後には82%の分解率を示した。
以上の結果より、DEETは難分解性物質と分類され、2−ペンタデカノンおよび6,10,14−トリメチルペンタデカン−2−オンは良分解性物質と分類された。
1)イエシロアリに対する忌避試験
表1に示す供試材料1%濃度のアセトン溶液に直径8mmの濾紙を浸漬することによって供試材料を含ませ、この濾紙を風乾して試験試料とした。供試材料を含まないアセトンに浸漬し風乾した直径8mmの濾紙を対照試料とした。
直径9cmのシャーレの下皿に、適度に吸水させた石英砂を、シャーレの底面を試験区と対照区の2つの区域に分けるようシャーレ中央部に約5mmの溝ができるようにして、1mm程度の厚みで敷き詰めた。
シャーレ上の試験区に上記の試験試料を3枚、対照区に対照試料を3枚設置し、イエシロアリの職蟻10匹を投入し、温度28±2℃、湿度70%以上の恒温恒湿器内で飼育し、所定時間ごとに観察して試験区および対照区にいるイエシロアリの数をそれぞれ数えた。この試験を3回繰り返し、3回分の結果を総合して忌避率を計算した。結果を表1に示す。
忌避率を以下の式を用いて計算し、%表示した。
Figure 2005053814
Figure 2005053814
上記の結果から、本発明のケトン化合物は、短時間経過後および長時間経過後の両方において、イエシロアリに対する優れた忌避効果を示すことが明らかとなった。一方、比較例の供試材料は、短時間経過後および長時間経過後のいずれか一方のみを見れば、本発明のケトン化合物と同等の忌避効果を示している化合物もあるが、短時間経過後および長時間経過後の両方において、本発明のケトン化合物と同等またはそれ以上の忌避効果を示しているものはない。
2)ヤケヒョウヒダニに対する忌避試験
表2に示す供試材料1%濃度のアセトン溶液に一片2cmの正方形の濾紙を浸漬することによって供試材料を含ませ、この濾紙を風乾して試験試料とした。無処理の一片2cmの正方形の濾紙を対照試料とした。
飽和食塩水で調湿した直径9cmのシャーレの中央に、直径7cmのシャーレを配置し、その中の一端に試験試料、もう一端に対照試料を配置し、その中央にヤケヒョウヒダニ約150匹を投入後、光の下で飼育し、所定時間後にそれぞれの濾紙上または下に潜り込んでいるダニの数を測定した。忌避率を以下の式を用いて計算し、%表示した。
Figure 2005053814
結果を表2に示す。
Figure 2005053814
上記結果から、本発明のケトン化合物は、ヤケヒョウヒダニに対し優れた忌避効果を示すことがわかる。
3)オオクロアリに対する忌避試験
表3に示す供試材料1%濃度のアセトン溶液に直径10cmの濾紙を浸漬することによって供試材料を含ませ、この濾紙を風乾して試験試料とした。無処理のものを対照試料とした。
初夏の晴天の日中に活発なオオクロアリの巣を1つ選び、試験当日に作成した上記試験試料のうち1つをオオクロアリの巣の入口を中心とする直径50cmの同心円を三等分した地点におき、試験試料の中心に粉砂糖約1gをおいた。1時間経過後に、試験試料上の砂糖に集まったアリを透明な粘着シートで捕獲する試験を、試験試料の位置を変えながら3回続けて繰り返した。捕獲されたアリの数を計数した結果を表3に示す。
Figure 2005053814
上記結果から本発明のケトン化合物が、オオクロアリに対する優れた忌避効果を示すことがわかった。
4)ヤブカに対する忌避試験
表4に示す供試材料5%濃度のアセトン溶液を調製し、これを試験溶液とした。
盛夏の正午過ぎより夕方にかけて試験を行った。半袖シャツを着用した被験者の右前腕部(試験側)に試験溶液をスプレーし、左前腕部(対照側)にはスプレーしなかった。被験者が周囲に木立のある畑地にて1時間読書を行い、その間に、試験溶液をスプレーした右前腕部より吸血した蚊の数と、スプレーしなかった左前腕部より吸血した蚊の数とを比較した。
Figure 2005053814
上記結果から、本発明のケトン化合物は、ヤブカに対する優れた忌避効果を有することが明らかとなった。
6)ゴキブリに対する忌避試験
2−ペンタデカノン10gを軟質アクリル系樹脂(商品名パラペットSA−N、株式会社クラレ製)100gに混合し、室温にて15分なじませてから2本ロール混錬機にて130℃にて1分間溶融混錬し、135℃にて50kg/cmで1分間プレス成型して、厚み0.3mmの軟らかいゴム状シートを試作した。このゴム状シートを切断して幅1cmのテープを作成し、このテープを住居の冷蔵庫の下と、床と壁との接合部に貼り付けておいたところ、このテープを貼付した部屋にはゴキブリが出没しなくなった。2−ペンタデカノン自体には木質系の臭気があるが、上記のテープを貼付した部屋においては特に異質な臭いを認知することもなく、2−ペンタデカノンの臭いは実用上問題とはならなかった。
7)ムカデ等に対する忌避
2−ペンタデカノン10gのアセトン溶液をタルク1kgに染み込ませた後、乾燥させて2−ペンタデカノンを含む粉末を試作し、これを山の近くの古い住居の床下および犬走りに撒いたところ、ムカデ、ヤスデ、アリ、クモ等の出没が見られなくなった。
本発明によれば、自然の食物連鎖等のバランスを崩さず、従来のダニや害虫駆除剤に見られる耐性の発現等を生じることなく、効果的にダニ・害虫を防除することができる。

Claims (4)

  1. 式C2nO(n=14〜18)により表される脂肪族ケトン化合物(但し、フィトンを除く)を含有する、ダニ・害虫防除剤。
  2. 式C2nO(n=14〜18)により表される脂肪族ケトン化合物(但し、フィトンを除く)を含有する薬剤を使用することを含む、ダニ・害虫の防除方法。
  3. 式C2nO(n=14〜18)により表される脂肪族ケトン化合物(但し、フィトンを除く)を含有する薬剤用の貯留手段を備える、ダニ・害虫の防除装置。
  4. さらに前記薬剤の気化増強手段を備える、請求項3に記載の装置。
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