JP2005053307A - ブレーキ液圧発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブレーキ操作手段の消費液量変動・液圧変動によるブレーキ操作量の変動を簡素な構造で抑制できるようにするとともに、倍力機能失陥時に運転者のブレーキ操作力で得られるブレーキ液圧を高める機能をもたせる。
【解決手段】入力軸28と、入力軸にブレーキ操作量に応じたストロークと反力を与えるストロークシミュレータ29と、制御弁37とを有する負圧式倍力装置21と、ブレーキ液圧を発生させるマスタシリンダ22と、圧力室22bの液圧を検出して検出液圧に応じた反力を制御弁の弁部材40に加える圧力検出部材23とを設け、制御弁が、ストロークシミュレータを介して伝達される入力と圧力検出部材からの反力を対抗して受けて入力に対して反力をバランスさせ、さらに、倍力機能失陥時にはパワープレート33を初期位置に残してバルブピストン35が前進し、圧力検出部材経由で入力がマスタシリンダピストン22aに直接加わるようにした。
【選択図】図1

Description

この発明は、倍力装置の出力を制御弁で調整し、その調整された出力でマスタシリンダを作動させてブレーキ操作量に応じたブレーキ液圧を発生させる車両用のブレーキ液圧発生装置、特に、ブレーキ回路の消費液量変動・液圧変動によるブレーキ操作量(操作ストローク)の変動や操作フィーリングの悪化を防止し、併せて、倍力機能失陥時に運転者のブレーキ操作力で得られるブレーキ液圧を高める機能を付加したブレーキ液圧発生装置に関する。
倍力装置を備えるブレーキ液圧発生装置は、ブレーキ操作力を倍力装置で増幅してその増幅した力をマスタシリンダに加える構成になっている。倍力装置としては負圧式倍力装置や液圧式倍力装置などが用いられている。その倍力装置を備えるブレーキ液圧発生装置の中に、ブレーキペダルの操作量とマスタシリンダからの吐出液量が直接対応する構造のものがあるが、これは、車両のアンチロック制御、回生協調ブレーキ制御、車両安定制御(VSC)などが実行されときにブレーキ回路の消費液量増加の影響がブレーキ操作手段、例えばブレーキペダルの操作量に反映されて運転者の操作フィーリングが悪くなることを避けられない。
その問題の対応策として、下記特許文献1は、運転者の意思によらない液圧制御が実行されてブレーキ回路の消費液量が変動してもブレーキ操作量の変動が抑制されるブレーキ液圧発生装置の様々な形態を詳しく紹介している。
特開2002−173016号公報
この特許文献1の図4とほぼ同じ構造を図5に示す。特許文献1には、この構成について詳しい説明がなされているが、ここでも簡単に述べる。
パワープレート15aの内側にパワープレート15aに対して軸方向に相対移動できるバルブピストン5b(第2弁要素)を配置し、入力軸4と一体の第1弁要素に設けた大気圧弁座5b3 と、バルブピストン5bに設けた負圧弁座5b4 と、バルブピストン5bの内部に配置した弁体5とで変圧室(動力室)15bの圧力を制御してパワープレート15aの出力を調整する制御弁を構成している。
また、バルブピストン5bと固定シェル(ハウジング)2との間及びバルブピストン5bとパワープレート15aとの間にそれぞれスプリング(ストローク−力変換装置)7、18を設けている。
図示のブレーキ液圧発生装置は、パワープレート15aが変圧室15bの圧力と定圧室(負圧室)15cの圧力の差を受けて入力を増幅した力を出力し、その出力でマスタシリンダピストン16aが作動してマスタシリンダ16がブレーキ操作量に応じたブレーキ液圧を発生させ、その液圧がブレーキ回路(ホイールシリンダ9側)に供給される。さらに、入力軸4がその液圧を反力として受ける。
入力軸4のストロークはバルブピストン5bのストロークとほぼ等しい。この入力軸4のストロークは、変圧室15bの圧力によってバルブピストン5bに生じる推力がスプリング7の反発力と釣り合う位置までスプリング7が圧縮されることによって決まる。一方、ブレーキペダル操作時の反力は、入力軸4が先端部にマスタシリンダ16が発生させた液圧(マスタシリンダの出力液圧)を受けて発生するが、マスタシリンダの出力液圧は変圧室15bの圧力に応じて発生するので、結局、ブレーキペダルのストロークとブレーキペダルに加わる反力との関係をブレーキ回路の消費液量と無関係に設定できることになる。
上記特許文献1が開示しているブレーキ液圧発生装置は、入力軸4と一体の第1弁要素と第1弁要素に対して軸方向の相対移動を可能にした第2弁要素(バルブピストン5b)が入力操作に応じて共に移動する構造になっているため、ブレーキ回路の消費液量の変動によるブレーキ操作量の変動を無くす必要上、バルブピストン5bの位置制御のための複雑なストローク−力変換装置を設ける必要があり、コストや小型化等の面で不利なものになっている。
また、定圧室15cに負圧が導入されない倍力機能失陥時には、スプリング7やパワープレート15aの図示されていない復帰スプリングを圧縮して運転者のブレーキ操作力をマスタシリンダピストン16aに伝えるため、ブレーキ操作力の伝達ロスが生じて得られるブレーキ液圧が低くなると言う不具合もあった。
この発明は、ブレーキ操作手段の望ましいストローク特性を有利に実現するために、ブレーキ回路の消費液量変動・液圧変動によるブレーキ操作量の変動を簡素な構造で抑制できるようにし、併せて倍力機能失陥時に得られるブレーキ液圧を高める機能を付加することを課題としている。
上記の課題を解決するため、この発明においては、ブレーキ操作によって作動する入力軸と、この入力軸にブレーキ操作量に応じたストロークと反力を与えるストロークシミュレータと、このストロークシミュレータを経由して受けた入力を増幅して出力するパワーピストン及びそのパワーピストンの出力を前記ブレーキ操作手段の操作量に応じて調整する制御弁を備え、前記入力軸と前記ストロークシミュレータと前記制御弁とを内蔵した入力部と前記パワーピストンとが軸方向相対移動可能になっている倍力装置と、この倍力装置の出力をマスタシリンダピストンに加えてブレーキ液圧を発生させるマスタシリンダと、このマスタシリンダの出力液圧を検出して検出液圧に応じた反力を前記制御弁に加える圧力検出部材とを備えさせ、前記制御弁が、前記ストロークシミュレータを介して前記入力軸から伝達される入力と前記圧力検出部材からの反力を対抗して受けて前記入力に対して前記反力をバランスさせ、なおかつ、前記制御弁に加えた入力が前記圧力検出部材を介して前記マスタシリンダピストンに直接伝達されるようにした。
前記倍力装置は、負圧式倍力装置、液圧式倍力装置を問わない。
また、マスタシリンダは、外径の異なる2つのマスタシリンダピストンを直列に配置し、装置が正常なときにはその2つのマスタシリンダピストンを倍力装置の出力で同時に押し動かし、倍力機能が失陥したときには運転者のブレーキ操作力で小径マスタシリンダピストンを押し動かすものを用いてもよい。
ブレーキ回路の消費液量が増加すると制御弁に加わる反力も増大するが、この発明のブレーキ液圧発生装置は、制御弁が入力に対して反力をバランスさせるので反力の変動とその反力の変動による圧力検出部材の変位が小さく抑えられ、ブレーキ回路の消費液量増加によるブレーキ操作力の変化、入力軸のストローク変化(すなわちブレーキ操作量の変化)が殆ど起こらない。ブレーキ回路の液圧が上昇したときにも同様の作用によってブレーキ操作力とブレーキ操作量の変動が抑制される。
また、車輪ブレーキとして、車両の燃費改善やブレーキ振動の低減を狙った低引きずり特性の、マスタシリンダからの供給液量が多くなるブレーキキャリパ等を使用する場合にも、ブレーキ操作手段の操作量に影響がでない。
さらに、運転者のブレーキフィーリング特性は入力軸と制御弁との間に介在したストロークシミュレータによって一義的に決定されるため、ブレーキ回路の消費液量が変動してもブレーキフィーリングには影響が出ず、良好なブレーキフィーリングが得られる。
また、倍力機能が失陥したときには、制御弁に加えた入力がパワーピストンを経由せずにマスタシリンダピストンに直接伝わるため、パワーピストンの復帰スプリングによる力の伝達ロスが発生せず、人力で高いブレーキ液圧を発生させることができる。
この発明のブレーキ液圧発生装置の実施形態(実施例1)を図1に示す。図示のブレーキ液圧発生装置は、負圧式倍力装置の出力でマスタシリンダを作動させてブレーキ液圧を発生させるものである。
図中20はブレーキペダル、21は負圧式倍力装置、22はマスタシリンダ、23は圧力検出部材、24はリザーバ、25は、ブレーキ液圧制御装置26と車輪ブレーキ27とを有するブレーキ回路である。
負圧式倍力装置21は、ブレーキペダル20から操作力を受けて作動する入力軸28と、この入力軸28にブレーキ操作量に応じたストロークと反力を与えるストロークシミュレータ29と、エンジンの吸気マニフォルドなどの負圧源に接続される定圧室30と、ブレーキ操作時にブレーキ操作量に応じた大気が導入される変圧室31と、定圧室30と変圧室31を外部から画する固定シェル32(32aは負圧導入口)と、定圧室30の圧力と変圧室31の圧力を対抗して受けるパワープレート33と、パワープレート33の復帰スプリング34と、ストロークシミュレータ29と後述する制御弁37とを内蔵したバルブピストン35と、このバルブピストン35を後ろ向きに付勢するスプリング36と、定圧室30と変圧室31との間の差圧を調整する制御弁37とを備えている。
ブレーキペダル20には、回動支点の部分においてスプリング(図示せず)による復帰力を加えている。ストロークシミュレータ29は、対向配置のリテーナ29a、29bと、両リテーナ29a、29b間に配置した弾性体29cとで構成されている。弾性体29cは、図示のもの、即ち、スプリング29c-1とゴム部材29c-2とを併用してブレーキ操作量に対する反発力が途中から増加するようにしたものが好ましい。
入力軸28、ストロークシミュレータ29及び制御弁37を内蔵して入力部を構成するバルブピストン35は、パワーピストンであるパワープレート33の円筒部33aの内側に、パワープレート33との軸方向相対移動が許容されるように挿入され、パワープレート33との間に縮設したスプリング36の力で図示の位置に保持されている。
制御弁37は、定圧室30と変圧室31との間の通路を開閉する負圧弁38と、変圧室31と固定シェル32の外部との間の通路を開閉する大気弁39とから成る。負圧弁38は、バルブピストン35の内部に配置した伸縮可能な弁体39aとバルブピストン35に形成した弁座38aとで構成され、また、大気弁39は、前記弁体39aと、弁部材40に形成した弁座39bと、弁体39aとリテーナ29bとの間に縮設されて弁体39aを閉弁方向に付勢するスプリング39c及び弁部材40及び弁体39aを後ろ向きに付勢するスプリング39dとで構成されている。
弁部材40は、バルブピストン35に対して軸方向に相対移動できるようにしてあり、この弁部材40の変位によって負圧弁38と大気弁39が開閉される。
パワープレート33は、パワーピストンであり、変圧室31と定圧室30との間に生じた差圧を受けて前進し、入力を増幅した力を出力する。その出力でマスタシリンダピストン22aが復帰スプリング22cを圧縮して押し動かされて圧力室22bにブレーキ操作量に応じたブレーキ液圧が発生する。
圧力検出部材23は、マスタシリンダ22で発生させた液圧(マスタシリンダの出力液圧)を検出して検出液圧に応じた反力を弁部材40に加える。この圧力検出部材23の長手途中に膨出部23aを形成し、その膨出部23aをマスタシリンダピストン22aの後部に当接させて弁部材40が受けた入力を圧力検出部材23経由でマスタシリンダピストン22aに直接伝達しうるようにしている。
弁部材40は、ストロークシミュレータ29を介して入力軸28から加えられる入力と前記反力を対抗して受け、入力に対して反力がバランスするように定圧室30と変圧室31との間に発生させる差圧を調整する。
図2は、第2実施例である。このブレーキ液圧発生装置は、マスタシリンダ220のピストンを、外径がφAの大径マスタシリンダピストン22a-1と外径がφBの小径マスタシリンダピストン22a-2の2つに分け、復帰スプリング22c-1の力を受けた大径マスタシリンダピストン22a-1で第1圧力室22b-1のブレーキ液を、また、復帰スプリング22c-2の力を受けた小径マスタシリンダピストン22a-2で第2圧力室22b-2のブレーキ液を各々加圧するようにしている。大径マスタシリンダピストン22a-1と小径マスタシリンダピストン22a-2は直列に配置されており、パワープレート33から大径マスタシリンダピストン22a-1に力を加えると第1圧力室22b-1の圧力で小径マスタシリンダピストン22a-2も同時に押し動かされるようになっている。第1圧力室22b-1とリザーバ24とは、逆止弁41(リリーフ弁でもよい)を有する連通路42を介して接続されている。
圧力検出部材23は、大径マスタシリンダピストン22a-1を貫通させて先端に第1圧力室22b-1の圧力を反力として受けるようにしている。また、この圧力検出部材23を介して倍力機能失陥時に弁部材40から小径マスタシリンダピストン22a-2に入力が直接伝わるようにしている。第1圧力室22b-1には逆止弁41を通してリザーバ24よりブレーキ液が補充される。
その他の構成は、図1のブレーキ液圧発生装置と同じであるので、図1と同一要素に同一符号を付して説明を省く。
以下に、例示のブレーキ液圧発生装置の通常作動時、ブレーキ回路の消費液量変動時、負圧式倍力装置の失陥時の動作を項分けして説明する。
−通常作動時−
図1のブレーキ液圧発生装置は、非作動時には図に示すように大気弁39が閉じ、負圧弁38が開いている。従って、定圧室30と変圧室31は互いに連通して同じ圧力になっており、パワープレート33は図示の初期位置に保持されている。
この状態からブレーキペダル20が踏み込まれると、ストロークシミュレータ29経由で伝達される入力によって弁部材40が図中左方に押し動かされ、その弁部材40に弁体39aが追従して負圧弁38が閉じ、定圧室30と変圧室31の連通を遮断する。その後、弁部材40が弁体39aから離れて大気弁39が開き、変圧室31に大気が流入する。このために、定圧室30と変圧室31との間に差圧(圧力差)が生じ、その差圧を受けたパワープレート33が前進してマスタシリンダピストン22aを図中左方に押す。これによりマスタシリンダ22が作動して圧力室22bにブレーキ操作量に応じた液圧P1を発生させる。
圧力検出部材23は、液圧P1を先端に受けて制御弁37の弁部材40に反力を図中右向きに加える。制御弁37はその反力とブレーキペダル20からの入力が釣り合うまで大気弁39を開弁させ、弁部材40に加わる入力と反力がバランスしたら大気弁39を閉じる。
なお、バルブピストン35は、パワープレート33の前進量にかかわらず、スプリング36の力で初期位置に保たれる。また、ブレーキペダル20に加わる反力は、弾性体29cの選定によって任意に設定することができる。
この通常作動時は、ペダル踏力(ブレーキペダル20に加えられる踏力)をF1、弾性体29cの弾性係数をk1、入力軸28のストロークをL1とすると、それらの関係は式(1)で示されるものになる。
L1=F1/k1 ・・・・(1)
また、パワープレート33に加わる力のバランス式は、パワープレート33のストロークをL2、パワープレート33の出力をF2、ブレーキ回路の消費液量をM1とすると、それらの関係が式(2)で示されるものになる。
M1=(F2/P1)×L2 ・・・・(2)
ここで、マスタシリンダピストン22aの断面積をS22、圧力検出部材23の断面積をS23とすると、それらの面積比k2は、
k2=S23/S22 ・・・・(3)
となる。ブレーキ回路の消費液量にかかわらず、圧力検出部材23とパワープレート33に加わる圧力が面積比k2に比例して等しくなるように制御弁37が変圧室31への大気導入量を調整する。そのため、上式(2)に於ける消費液量M1が大きい場合には、変圧室31への大気導入量が増え、パワープレート33のストロークL2が大きくなって入力と反力がバランスすることになり、ペダル踏力F1と入力軸28のストロークL1(即ちブレーキ操作量)は変化しない。
−ブレーキ回路の消費液量変動・液圧変動時−
例えば、回生協調ブレーキ制御、車両安定制御(VSC)等の実行に伴い、車輪ブレーキ27側のブレーキ液圧Pwの制御がブレーキ液圧制御装置26によって行われた場合、そのときの消費液量をM2とすると、前記式(2)の消費液量M1がM2に変化するが、その変化量に応じて制御弁37が定圧室30と変圧室31との間の差圧を調整し、パワープレート33の出力F2を変化させる。
例えば、ブレーキ回路の消費液量がM1からM2に増加したとすると、圧力室22b内の液量が増加して圧力室22bの液圧P1が高まり、圧力検出部材23から弁部材40に伝達される反力も大きくなるが、この状況になると、弁部材40が大気弁39を閉じた状態で負圧弁38を僅かに開弁させる。そのために変圧室31の圧力が低下してパワープレート33が後退し、パワープレート33の出力F2が小さくなって液圧P1および液圧P1による反力が低下する。
これにより、ペダル踏力F1と入力軸28のストロークL1の変動がほぼ無い状態で弁部材40に加わる入力と反力がバランスする。入力変動の無いときにブレーキ回路の液圧が変動した場合も同様である。
図3に、入力軸28のストロークとペダル踏力とブレーキの効きの関係を示す。図中実線は、この発明のブレーキ液圧発生装置(発明装置)の特性、2点鎖線はブレーキペダルの操作量とマスタシリンダからの吐出液量が直接対応する負圧式倍力装置を備えた従来のブレーキ液圧発生装置(比較例)の特性である。
この特性図から分かるように、この発明のブレーキ液圧発生装置は同じブレーキの効きを小さな操作量で確保することができ、従って、車両の燃費改善やブレーキ振動の低減を狙った低引きずり特性のブレーキキャリパ等を使用する場合にも、その有効性が発揮される。
このように、この発明のブレーキ液圧発生装置は同じブレーキの効きを小さな操作量で確保することができ、従って、車両の燃費改善やブレーキ振動の低減を狙った低引きずり特性のブレーキキャリパ等を使用する場合にも、その有効性が発揮される。
図2のブレーキ液圧装置も、ブレーキ液の加圧が大径マスタシリンダピストン22a-1と小径マスタシリンダピストン22a-2の2者によってなされる違いはあるが、通常作動時およびブレーキ回路の消費液量変動・液圧変動時の動作は図1のブレーキ液圧発生装置と殆ど変わらないものになる。
−倍力機能失陥時−
・図1のブレーキ液圧発生装置
ブレーキペダル20が踏み込まれると、図4に示すようにストロークシミュレータ29が図中左方に動いて弁部材40を押し、弁部材40がバルブピストン35に当たって入力がバルブピストン35に伝わる。スプリング36の力は復帰スプリング34の力よりも弱いため、バルブピストン35がストロークシミュレータ29と制御弁37を伴って図中左方に移動し、運転者のブレーキ操作力が圧力検出部材23を介してマスタシリンダピストン22aに直接伝わる。このときには、定圧室30には負圧が導入されておらず、パワープレート33は初期位置に残されたままになる。従って、負圧式倍力装置21による助勢力は得られないが、復帰スプリング34の力を受けずに運転者のブレーキ操作力でマスタシリンダ22を直接作動させることができるため、操作力のロスが減少して高いブレーキ液圧を発生させることができる。
・図2のブレーキ液圧発生装置
倍力機能失陥時にはパワープレート33を初期位置に残したままバルブピストン35が押し込まれて入力が圧力検出部材23経由で小径マスタシリンダピストン22a-2に伝わる。この図2のブレーキ液圧発生装置は、通常作動時にはマスタシリンダピストンの有効径がAとなるため大液量を加圧でき、また、倍力機能失陥時にはマスタシリンダピストンの有効径がBに減少するため、少液量ながらも高液圧を小ストロークで発生させることができる。
第1実施形態のブレーキ液圧発生装置を示す断面図 第2実施形態のブレーキ液圧発生装置を示す断面図 入力軸のストロークとペダル踏力とブレーキの効きの関係を示す図 図1のブレーキ液圧発生装置の倍力機能失陥時の作動状態を示す断面図 従来のブレーキ液圧発生装置の一例を示す断面図
符号の説明
20 ブレーキペダル
21 負圧式倍力装置
22、220 マスタシリンダ
22a マスタシリンダピストン
22a-1 大径マスタシリンダピストン
22a-2 小径マスタシリンダピストン
22b 圧力室
22b-1 第1圧力室
22b-2 第2圧力室
22c、22c-1、22c-2 復帰スプリング
23 圧力検出部材
24 リザーバ
25 ブレーキ回路
26 ブレーキ液圧制御装置
27 車輪ブレーキ
28 入力軸
29 ストロークシミュレータ
29a、29b リテーナ
29c 弾性体
29c-1 スプリング
29c-2 ゴム部材
30 定圧室
31 変圧室
32 固定シェル
32a 負圧導入口
33 パワープレート
33a 円筒部
34 復帰スプリング
35 バルブピストン
36 スプリング
37 制御弁
38 負圧弁
38a 弁座
39 大気弁
39a 弁体
39b 弁座
39c、39d スプリング
40 弁部材
41 逆止弁
42 連通路

Claims (1)

  1. ブレーキ操作によって作動する入力軸と、この入力軸にブレーキ操作量に応じたストロークと反力を与えるストロークシミュレータと、このストロークシミュレータを経由して受けた入力を増幅して出力するパワーピストンと、そのパワーピストンの出力を前記ブレーキ操作手段の操作量に応じて調整する制御弁とを備え、前記入力軸と前記ストロークシミュレータと前記制御弁とを内蔵した入力部と前記パワーピストンとが軸方向相対移動可能になっている倍力装置と、この倍力装置の出力をマスタシリンダピストンに加えてブレーキ液圧を発生させるマスタシリンダと、このマスタシリンダの出力液圧を検出して検出液圧に応じた反力を前記制御弁に加える圧力検出部材とを有し、前記制御弁が、前記ストロークシミュレータを介して前記入力軸から伝達される入力と前記圧力検出部材からの反力を対抗して受けて前記入力に対して前記反力をバランスさせ、なおかつ、前記制御弁に加えた入力が前記圧力検出部材を介して前記マスタシリンダピストンに直接伝達されるように構成されたブレーキ液圧発生装置。
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