JP2005046049A - 新規発酵豆乳およびその製造方法 - Google Patents

新規発酵豆乳およびその製造方法 Download PDF

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強 宮腰
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史子 三浦
Sakiko So
咲子 荘
Akihiko Sukeno
彰彦 助野
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NIPPON SHOKUHIN KAIHATSU KENKY
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Abstract

【課題】嗜好性が向上し、かつ機能性に優れた新規の大豆製品の提供、および該新規の大豆製品の製造方法の提供。
【解決手段】大豆、麹および水を共存させる工程を含む発酵豆乳の製造方法、および該製造方法により得られる発酵豆乳。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規の発酵豆乳およびその製造方法に関する。
従来、発酵豆乳の製造方法は主に乳酸菌を豆乳に添加して乳酸発酵させるものであり、製造されるものは、乳酸による酸味を有する、いわゆる乳酸飲料である(例えば特許文献1)。該従来の発酵豆乳は、その強い酸味故、豆乳や調製豆乳と全く嗜好が異なり、また食材としての用途範囲が限定される。
また、機能性の付加(γ−アミノ酪酸の増加:特許文献2)や大豆アレルゲンの低減(特許文献3)を目的として豆乳に麹を添加したものが知られているが、それらは風味や嗜好性について通常の豆乳、調製豆乳と何ら変わらなかったとしている。
一方、豆乳、調製豆乳については、大豆臭の存在がその嗜好性を悪くしているが、この大豆臭は原料の大豆に含まれるリノール酸等の不飽和脂肪酸が、同じく大豆に含まれる酸化酵素であるリポキシゲナーゼの作用により過酸化脂質を生成し、次いで脱離酵素であるハイドロペルオキシドリアーゼの作用により大豆臭の主成分であるn−ヘキサナールを生成するためである。豆乳、調製豆乳の大豆臭を生じないようにする方法として、大豆を80℃以上の高温水と共に磨砕してリポキシゲナーゼを失活させる方法(特許文献4)や、リポキシゲナーゼを完全に欠損させた大豆(農林103号、九州111号)を用いる方法等が知られている。
また、豆乳には大豆臭だけでなく、サポニンや大豆蛋白由来の苦味、ゲニスチンやダイジンといったイソフラボノイド由来の収斂味等いわゆる不快味がある。これを改善するため、豆乳に酵素処理を施し、後味が改善したことが報告されている。
しかし、上記の豆乳の改良は、いずれも従来大豆や豆乳の微細な改良にすぎず、従来の豆乳から大幅な味の改善までは至っていない。
大豆食品は、栄養学的に優れており、また機能性についても近年様々な報告がされて注目を集めている。特に、こうした大豆食品の持つ有効成分を効率よく摂取することができる機能性食品として豆乳が注目されている。しかし、上記のように従来の豆乳は、原料の大豆に起因する大豆臭、苦味や収斂性等の不快味が大きな問題となっている。これを改善するため、乳酸菌を豆乳に添加して発酵させる方法や、豆乳を酵素剤で処理する方法が報告されているが、乳酸菌発酵した豆乳は、酸味が強く、酵素剤で処理した豆乳は、蛋白分解酵素により疎水性のアミノ酸が増え、苦味が出る。
したがって、万人に好まれる嗜好性の高い新規の大豆製品の開発が望まれている。
特開平11−46685号公報 特開平11−103825号公報 特開平7−203890号公報 特開平11−46685号公報
本発明は、新規の大豆製品の提供、および該新規の大豆製品の製造方法の提供を目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、大豆、麹および水を共存させて発酵させることで、嗜好性が向上し、かつ機能性に優れた新規発酵豆乳が得られることを見出して、本発明を完成させるに至った。即ち、本発明の新規発酵豆乳は、豆乳本来の美味しさが保たれ、麹に由来する適度な甘みや香気、および濃厚さが付加され、麹菌の産出する種々の酵素が適度に作用することにより大豆臭が減少し、麹に由来する糖などによりマスキングされて苦味や収斂性等の不快味が緩和される等した嗜好性の向上した発酵豆乳であり、かつ、麹菌の産出する種々の酵素が適度に作用することにより、栄養価および消化吸収が向上した機能性に優れた発酵豆乳である。したがって、本発明の新規発酵豆乳は、食材として用途範囲の広いものである。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]大豆、麹および水を共存させる工程を含む発酵豆乳の製造方法。
[2]水を加えながら大豆を磨砕して懸濁液を得て、得られた懸濁液に麹を添加する工程を含む上記[1]記載の製造方法。
[3]さらに、ろ過する工程を含む、上記[1]または[2]に記載の製造方法。
[4]麹に由来する酵素が作用し得る条件下で行う、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]麹に由来する酵素が、糖質関連酵素または蛋白質分解酵素である、上記[4]記載の製造方法。
[6]大豆が、乾燥大豆、水煮大豆、大豆粉末、または脱脂大豆から選ばれる大豆である、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7]上記[1]〜[6]のいずれかの製造方法により製造される発酵豆乳。
本発明によれば、麹に由来する適度な甘味や香気、濃厚さの付加により嗜好性を向上し、更に麹菌の産出する種々酵素が適度に作用することにより、栄養価および消化吸収の向上、大豆臭の減少等を生じ、また、麹に由来する糖などによりマスキングされて苦味や収斂性等の不快味が緩和された、万人に美味しい、食材としての用途範囲の広い今までにない新規発酵豆乳を得ることができる。
本発明にいう麹とは、麹菌を穀物(例えば米、麦、豆等)等の食品素材に接種して生育させたものをいう。麹菌は本発明に有効な酵素を生成するものであって、食して害のない菌であれば特に制限はなく、例えば、アスペルギルス(Aspergillus)属、ペニシリウム(Penicillium)属、ムコール(Mucor)属、リゾーブス(Rhizopus)属、モナスカス(Monascus)属、または、アブシディア(Absidia)属に属する微生物が挙げられ、具体例としては、例えば、アスペルギルス(Aspergillus)属のオリゼー(oryzae)等が挙げられる。
麹菌は接種する相手(穀物等の食品素材)の種類によって米麹、麦麹、豆麹等となる。本発明ではこれらのいずれを用いてもよいが米麹が好ましい。米麹とは蒸米に麹菌を繁殖させたものであり、例えば商品名:菱六米こうじ、株式会社菱六製等が挙げられる。
麹菌はその種類によって多種多様な酵素を生成し、また、同じ麹菌であってもその生育過程の違い、例えば品温経過の違い等によって生成する酵素のバランスが異なるが、本発明に有効な酵素を生成するものであればこれらのいずれを用いてもよい。
麹に由来する酵素としては、特に限定されず、例えば糖質関連酵素、蛋白質分解酵素等が挙げられる。糖質関連酵素とは、澱粉、繊維素、ヘミセルロース、ペクチン等の多糖類及びそれらを構成する単糖、オリゴ糖に作用する酵素をいい、例えば、α−アミラーゼ、α−グルコシダーゼ、グルコアミラーゼ、イソアミラーゼ、トランスフェラーゼ、β−グルカナーゼ、β−グルコシダーゼ、キシラナーゼ、ガラクトマンナナーゼ、ペクチナーゼ、ペクチンエステラーゼ等が挙げられる。
蛋白質分解酵素としては、例えば酸性プロテアーゼ、中性プロテアーゼ、酸性カルボキシペプチダーゼ、アミノペプチダーゼ等が挙げられる。
麹は、公知方法により上記麹菌を任意の原料(穀物等の食品素材)に接種し生育させて得ることができるが、市販されているもの(例えば商品名:菱六米こうじ、株式会社菱六製等)を用いてもよい。
(1)大豆、麹および水を共存させる工程
本発明は、大豆、麹および水を共存させて発酵させることを特徴とする。具体的には、例えば、上記麹菌を任意の原料(穀物等の食品素材)に接種することで得られた麹を磨砕した大豆に添加してその混合物を含水状態に維持し、雑菌の繁殖を抑える温度帯で任意の時間処理して発酵させることが挙げられる。
大豆、麹および水を共存させるための添加の順序等は特に限定されない。大豆、麹および水を共存させるには、例えば、水を加えながら大豆を磨砕して懸濁液を得て、得られた懸濁液に麹を添加する方法、また、大豆粉末に水を加えた後、麹を添加する方法等が挙げられる。
原料である大豆は、加工等したものであってもよく、例えば乾燥大豆、水煮大豆、大豆粉末、脱脂大豆等のいずれも用いることができる。例えば脱脂した大豆粉等であってもよい。
ここに、乾燥大豆とは丸大豆を乾燥させた通常流通しているものをいう。水煮大豆とは丸大豆を水に浸漬後、蒸煮して組織を軟化させたものをいう。大豆粉末とは丸大豆を粉砕したものをいう。脱脂大豆とは、一般に脱脂大豆と言われる丸大豆の油を工業的に取った残りで油分約0.9%であるものの他、低脂大豆(油分約5〜6%)、高脂大豆(油分約15%)等も含む概念である。
大豆は、磨砕したものを用いることが好ましい。
大豆の磨砕は、大豆加工食品の分野で自体公知の方法等により行えばよい。磨砕の程度は特に限定されない。
乾燥大豆を用いる場合は、大豆の組織を軟化させるために、予め磨砕前に水に浸漬しておくことが好ましい。
麹の使用量は、大豆と水の総量(100重量部)に対して、通常5重量部〜50重量部、好ましくは10重量部〜30重量部である。
水の使用量は、使用する大豆の状態(乾燥、水煮等)等によっても異なるが、一般に、乾燥大豆100重量部に対して、通常500重量部〜2000重量部、好ましくは600重量部〜1000重量部である。
本工程は、使用する麹に由来する酵素が作用し得る条件下で行うことが好ましい。
例えば、通常5〜85℃、好ましくは40〜65℃の条件下で行うことが挙げられる。
本工程は、また、雑菌の繁殖を抑制する観点からは、他の微生物が繁殖しにくい温度帯、例えば60℃以上で行うことが好ましい。
また、麹の作用を受けやすくするために、麹を後で添加する場合において麹を添加する前に、大豆と水との混合物を80〜130℃で、10秒〜60分、加熱処理しておくことが好ましい。
本工程は、通常1〜72時間、好ましくは3〜7時間で行う。
(2)ろ過する工程
本発明では、上記の工程(1)の後、ろ過することが好ましい。ろ過は通常の方法により行うことができるが、例えば、局方ガーゼによるろ過、布袋によるろ過、連続遠心分離機(スクリューデカンター)による固液分離等が挙げられる。
このようにして得られた本発明の新規発酵豆乳は、そのまま発酵豆乳飲料としても良く、また、様々な食品(例えば製パン、焼菓子、たれ、ソース類等)の調味ベースとして用いることもできる。
以下、本発明を詳細に説明するために実施例を記載するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
大豆150gを600mLの水に一夜浸漬して、磨砕処理した後、得られた混合物に沸騰した等量の熱湯を加えて混合し、そのまま10分間弱火で煮た。その後60℃まで冷却し、米麹(蒸米に麹菌(株式会社菱六保存菌株)を繁殖させ、分生子が殆ど生じない時期を目標として仕上げたもの)を160g添加して60℃で5時間保持し、局方ガーゼでろ過して、本発明の発酵豆乳を得た。

Claims (7)

  1. 大豆、麹および水を共存させる工程を含む発酵豆乳の製造方法。
  2. 水を加えながら大豆を磨砕して懸濁液を得て、得られた懸濁液に麹を添加する工程を含む請求項1記載の製造方法。
  3. さらに、ろ過する工程を含む、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 麹に由来する酵素が作用し得る条件下で行う、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 麹に由来する酵素が、糖質関連酵素または蛋白質分解酵素である、請求項4記載の製造方法。
  6. 大豆が、乾燥大豆、水煮大豆、大豆粉末、または脱脂大豆から選ばれる大豆である、請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかの製造方法により製造される発酵豆乳。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2007000980A1 (ja) * 2005-06-27 2009-01-22 和弘 堤 大豆類クエン酸飲料及びその製造方法
JP2021122266A (ja) * 2020-01-31 2021-08-30 株式会社元気にやせる研究所 発酵食品の製造方法、クッキー状発酵食品の製造方法、睡眠導入剤

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