JP2005044417A - ディスク再生装置及びディスク再生方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンテンツの特定箇所に遷移した後で元の再生箇所へ戻る際の煩わしい操作を不要とし、操作性の向上を図ると共に、車載用として用いた場合に操作の際の安全性を確保することができるディスク再生装置及びディスク再生方法を提供すること。
【解決手段】ディスクに記録されたコンテンツを再生するディスク再生装置において、コンテンツの再生中に、コンテンツの特定箇所を検索して当該箇所に遷移させるための機能キーが操作されたときに(S2)、その操作時点でのコンテンツの再生箇所(位置)の情報をメモリに格納し(S3)、さらに「戻り」キーが操作されたときに(S6)、メモリに格納された情報を参照し、その「戻り」キーの操作時点で再生中の箇所から元の再生箇所へ戻り(S7)、その再生箇所からコンテンツの再生を行う(S8)。
【選択図】 図2
【解決手段】ディスクに記録されたコンテンツを再生するディスク再生装置において、コンテンツの再生中に、コンテンツの特定箇所を検索して当該箇所に遷移させるための機能キーが操作されたときに(S2)、その操作時点でのコンテンツの再生箇所(位置)の情報をメモリに格納し(S3)、さらに「戻り」キーが操作されたときに(S6)、メモリに格納された情報を参照し、その「戻り」キーの操作時点で再生中の箇所から元の再生箇所へ戻り(S7)、その再生箇所からコンテンツの再生を行う(S8)。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、DVD(Digital Versatile Disk)やCD(Compact Disk)等のディスクに記録された映像情報や音声情報その他のコンテンツを再生するディスク再生技術に関し、より詳細には、コンテンツの特定箇所に遷移した後で元の再生箇所へ戻る際の操作性を高めるのに有用なディスク再生装置及びディスク再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、DVD等の「映像有り」のメディアを例にとると、従来の大容量データ記録を可能にしたDVD−ROMディスクには、DVDビデオ規格に基づいて映像情報や音声情報等のコンテンツが記録されている。かかるコンテンツを再生するDVD再生装置は、コンテンツの再生中にその特定箇所を検索して当該箇所に遷移させるための機能(スキップ、サーチ、早送り、早戻し、スロー、ステップなど)を有している。
【0003】
このようなDVD再生装置では、ディスクに記録されたコンテンツを再生中に当該コンテンツの特定箇所へのスキップや再生箇所の時間指定によるタイムサーチ等の機能を実行させた場合、その特定箇所(サーチ箇所)からの再生が開始される。このとき、スキップやタイムサーチ等の機能を実行した箇所(つまり、当該機能に係るキー操作を行った時点におけるコンテンツの再生箇所)へ戻るためには、別のキー操作により、時間をかけて当該箇所を捜し出している。その場合の処理の一例を、図4を参照しながら説明する。
【0004】
先ず、ユーザがディスクに記録されたコンテンツの特定箇所(図示の例では、Aで示す位置)で「印象的なシーン」を見た後、引き続き「再生」機能を実行している状態で(図4(a))、ユーザがその印象的なシーンをもう一度見るために、現在の再生箇所(図示の例では、Bで示す位置)から「早戻し」機能を実行し、その特定箇所Aをサーチする(図4(b))。
【0005】
そして、その印象的なシーンを見た後、「早戻し」を実行した箇所(つまり、元の再生箇所A)へ戻るためには、例えば、図4(c)のケース1に示すように「再生」機能を実行したり、あるいはケース2に示すように「早送り」機能を実行しなければならない。実際上は、その特定箇所(印象的なシーンの箇所)Aから再生箇所Bまでのコンテンツは既に見ているので、ケース2の「早送り」で対処するのが一般的である。
【0006】
上記の従来技術に関連する技術としては、例えば、光ディスクに記録されている映像を早送り再生、或いは巻戻し再生するときに、一定の時間間隔で、シーン毎の先頭フレームを順次再生するようにして、所望のシーンの映像を効率よく見つけ出すことができるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−44611号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように従来のDVD再生装置では、コンテンツの再生中にその特定箇所に遷移させるための特定の機能(スキップ、サーチ、早送り、早戻しなど)を有しており、この機能により、再生中にコンテンツの特定箇所へのスキップや再生箇所の時間指定によるタイムサーチ等を行うことで、その特定箇所(サーチ箇所)からの再生動作を実現することができる。
【0009】
しかしながら、その特定箇所(サーチ箇所)に遷移した後、気が変わった場合や、操作ミスによりもう一度サーチ前の再生箇所へ戻りたい場合には、図4に関連して説明したように、キー操作により時間をかけて当該再生箇所を捜し出さなければならなかった。つまり、時間をかけて面倒な操作を行い、元の再生箇所を探し出さなければならないため、ユーザにとっては非常に煩わしく、操作性がよいとはいえなかった。
【0010】
また、かかるDVD再生装置を車載用として使用した場合、操作に必要な時間が長いため、安全性の面で問題があった。特に、「早送り」や「早戻し」を行っているときは画面確認を行う必要があるため、走行中のときは安全面で大いに問題があった。
【0011】
上述した課題は、DVD等の「映像有り」のメディアに特有のものではなく、映像の無いメディア、例えば、オーディオデータが記録されたCD−DA(コンパクト・ディスク・デジタル・オーディオ)や、MP3(MPEG1、オーディオ・レイヤ3)、AAC(アドバンスト・オーディオ・コーディング)等のオーディオ圧縮技術によって圧縮されたオーディオデータが記録されたCD−Rなどについても、同様に起こり得る。
【0012】
本発明は、かかる従来技術における課題に鑑み創作されたもので、コンテンツの特定箇所に遷移した後で元の再生箇所へ戻る際の煩わしい操作を不要とし、操作性の向上を図ると共に、車載用として用いた場合に操作の際の安全性を確保することができるディスク再生装置及びディスク再生方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述した従来技術の課題を解決するため、本発明に係るディスク再生装置は、ディスクを駆動すると共に、前記ディスクに記録された映像情報や音声情報等のコンテンツを読み取って再生する駆動/再生部と、少なくとも、前記コンテンツの特定箇所を検索して当該箇所に遷移させるための機能キーと、特定の戻りキーを備えた操作部と、前記コンテンツの再生箇所の情報を格納しておくためのメモリ部と、前記駆動/再生部、前記操作部及び前記メモリ部に動作可能に接続された制御部とを具備し、前記制御部は、前記駆動/再生部によるコンテンツの再生中に前記機能キーが操作されたときに、該機能キーの操作時点での当該コンテンツの再生箇所の情報を前記メモリ部に格納し、さらに前記戻りキーが操作されたときに、前記メモリ部に格納された情報を参照し、該戻りキーの操作時点で再生中の箇所から元の再生箇所へ戻らせて当該再生箇所から再生を行わせることを特徴とする。
【0014】
本発明に係るディスク再生装置によれば、コンテンツの再生中に特定の機能キーが操作されたときに、その操作時点でのコンテンツの再生箇所の情報を記憶しておき、さらに特定の戻りキーが操作されたときに、その記憶した情報(元の再生箇所)を参照して元の再生箇所へ戻るようにしている。
【0015】
このように、機能キーの操作によりコンテンツの特定箇所に遷移した後、戻りキーの1回の操作(簡単な操作)により元の再生箇所へ戻ることができるので、従来のように元の再生箇所へ戻る際の煩わしい操作が不要となり、ユーザにとって、操作性を向上させることができる。
【0016】
特に、車載用として用いた場合、操作の手間と、例えば「早送り」等を行っているときの画面確認の手間を省くことができるので、安全性を十分に確保することができる。
【0017】
また、本発明の他の形態によれば、ディスクを駆動し、前記ディスクに記録されたコンテンツを再生する駆動/再生部と、機能キー及び特定の戻りキーを有する操作部と、メモリ部とを備えたディスク再生装置において、前記駆動/再生部によるコンテンツの再生中に前記機能キーが操作されたときに、該機能キーの操作時点での当該コンテンツの再生箇所の情報をメモリ部に記憶し、前記機能キーにより指示された当該コンテンツの特定箇所を検索して当該特定箇所からコンテンツを再生し、前記特定の戻りキーが操作されたときに、前記メモリ部に記憶された情報に基づき、該戻りキーの操作時点で再生中の箇所から元の再生箇所へ戻って当該再生箇所からコンテンツを再生することを特徴とするディスク再生方法が提供される。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施形態に係るDVD再生装置の構成をブロック図の形態で一部模式的に示したものである。
【0019】
本実施形態に係るDVD再生装置50は、車両に搭載され、特に図示はしないが他の車載機器、例えば、ナビゲーションユニットやCD再生装置等の他のオーディオユニットなどに接続されている。
【0020】
図示のDVD再生装置50において、10はDVD再生装置50に装填されたディスク(DVD)、11はディスク10を一定の線速度で回転駆動するスピンドルモータ、12はディスク10の記録面にレーザ光を照射してその反射光により、ディスク10に記録されているデータを読み出す光ピックアップ、13は光ピックアップ12が取り付けられたスレッド(図示せず)をディスク10の半径方向に移動させる送りモータ(例えば、ステッピングモータ、DCモータ等)、14は光ピックアップ12から出力されたRF(Radio Frequency) 信号を可変増幅するRFアンプを示し、RF信号からフォーカスサーチ及びトラッキング等の制御信号を分離して出力するものである。
【0021】
また、15は後述するシステムコントローラ30によって制御されるサーボ制御部を示し、その機能として、光ピックアップ12のフォーカス制御及びトラッキング制御、送りモータ13の駆動制御、及びスピンドルモータ11の回転制御を行う。すなわち、サーボ制御部15は、RFアンプ14から供給される制御信号に基づいて、光ピックアップ12からのレーザ光の焦点がディスク10の信号面に合うように光ピックアップ12のフォーカスアクチュエータ(図示せず)を駆動制御し、またレーザ光がディスク10のトラックを追跡できるように光ピックアップ12のトラッキングアクチュエータ(図示せず)を駆動制御し、送りモータ13を駆動制御し、さらにスピンドルモータ11を回転制御する。このサーボ制御部15は、RFアンプ14に対し、その可変増幅動作に係るゲインを調整する機能も有している。
【0022】
また、16は後述するシステムコントローラ30によって制御されるデジタル信号処理部を示し、例えばDSP(デジタルシグナルプロセッサ)により構成されている。このデジタル信号処理部16は、RFアンプ14から供給される再生RF信号をデジタル信号処理し、一部の制御信号を分離する。分離された制御信号は、システムコントローラ30に送られると共に、サーボ制御部15に対し、各サーボ制御(フォーカス制御、トラッキング制御、送り駆動制御、回転制御)を行うタイミングをとるための同期信号として供給される。17はデジタル信号処理部16の信号処理に伴ってデータが一時的に格納されるRAM等のメモリを示す。
【0023】
また、18は後述するシステムコントローラ30によって制御されるストリーム分離部を示し、デジタル信号処理部16から出力された制御信号以外のデータ信号を、オーディオビットストリーム、メインピクチャ(映像情報)ビットストリーム及びサブピクチャ(文字情報)ビットストリームに分離するものである。ここに、メインピクチャビットストリームはMPEG2のフォーマットに従って圧縮された信号であり、サブピクチャビットストリームはランレングス圧縮方式に従って圧縮された信号である。
【0024】
また、19はストリーム分離部18で分離されたオーディオビットストリームをオーディオ信号の種類(リニアPCM、AC−3、MPEGオーディオ等)に応じて復号化処理し、デジタルオーディオ信号を出力するオーディオデコーダ、20はオーディオデコーダ19の復号化処理に伴ってデータが一時的に格納されるRAM等のメモリ、21はストリーム分離部18で分離されたメインピクチャビットストリームを復号化処理するビデオデコーダ、22はビデオデコーダ21の復号化処理に伴ってデータが一時的に格納されるRAM等のメモリ、23はストリーム分離部18で分離されたサブピクチャビットストリームを復号化処理するサブピクチャデコーダ、24はサブピクチャデコーダ23の復号化処理に伴ってデータが一時的に格納されるRAM等のメモリを示す。
【0025】
また、25は後述するシステムコントローラ30によって制御されるビデオプロセッサを示し、ビデオデコーダ21から出力されるメインピクチャと、サブピクチャデコーダ23から出力されるサブピクチャとをデジタル合成するものである。26はビデオプロセッサ25から出力されたデジタルビデオ信号をアナログビデオ信号に変換するデジタル/アナログ(D/A)変換部を示し、このD/A変換部26から出力されたビデオ信号は、CRTや液晶パネル等の表示装置(図示せず)に送られる。
【0026】
一方、27はオーディオデコーダ19から出力されたデジタルオーディオ信号をアナログオーディオ信号に変換するD/A変換部を示し、このD/A変換部27から出力されたオーディオ信号は、アンプ(図示せず)を介してスピーカ(図示せず)に送られる。
【0027】
また、30はマイクロコンピュータにより構成されたシステムコントローラを示し、このシステムコントローラ30には、ユーザが指示する情報を入力するための各種操作キーを備えた操作部31と、RAM等のメモリ32が接続されている。システムコントローラ30は、操作部31から入力された信号、デジタル信号処理部16からの信号及びストリーム分離部18からの信号に基づいて、サーボ制御部15、デジタル信号処理部16、ストリーム分離部18及びビデオプロセッサ25を制御する。特定的には、後述するように本装置50が行うコンテンツの特定箇所への遷移後の元の再生箇所への「戻り」に係る再生処理を制御する機能を有している。
【0028】
操作部31には、各種操作キーとして、ディスク(DVD)10に記録された映像情報や音声情報等のコンテンツを再生させるための「再生」キー、再生動作等を停止させるための「停止」キー、コンテンツの再生中にその特定箇所を検索して当該箇所に遷移させるための機能(スキップ、サーチ、早送り、早戻し、スロー、ステップなど)に係る機能キー、本発明を特徴付ける「戻り」キー、上記の機能キーの操作に基づく処理をキャンセルする動作モードに設定するためのキャンセルモード設定キー、本装置50の電源のオン/オフを切り換えるための電源スイッチなどが設けられている。また、メモリ(RAM)32には、システムコントローラ30の制御に伴ってデータが一時的に格納され、特定的には、後述するように機能キー(「スキップ」キー、「早送り」キーなど)の操作時点でのコンテンツの再生箇所(位置)の情報が格納される。
【0029】
以上の構成(DVD再生装置50)において、11〜27で示す各機能ブロックは協働して「駆動/再生部」を構成し、また、RAM32は「メモリ部」に、システムコントローラ30は「制御部」にそれぞれ対応している。
【0030】
以下、本実施形態に係るDVD再生装置50が行うコンテンツの特定箇所への遷移後の元の再生箇所への「戻り」に係る再生処理について、その処理フローの一例を示す図2と、その処理フローを補足説明するための図3を参照しながら説明する。
【0031】
先ず、本装置50の初期状態において、ディスク(DVD)10に記録された映像情報等のコンテンツを再生している状態にあるものとする。図3(a)の例では、Chapter 2のコンテンツを再生している状態にある。
【0032】
この状態で、最初のステップS1では、システムコントローラ30において、操作部31からキャンセルモード設定キーが「オン」に設定された(YES)か否(NO)かを判定する。判定結果がYESの場合にはステップS2に進み、判定結果がNOの場合にはキャンセルモードが「オン」に設定されるまでその判定処理を繰り返す。
【0033】
キャンセルモードが「オン」の状態で、次のステップS2では、システムコントローラ30において、操作部31から特定の機能キーが操作された(YES)か否(NO)かを判定する。図3(b)の例では、「スキップ」キーが2回操作されている。そして、判定結果がYESの場合にはステップS3に進み、判定結果がNOの場合には本処理フローは「終了」となる。つまり、何らかの機能キーが操作されなかった場合には、図3(a)に示したように通常の再生動作が続行される。
【0034】
次のステップS3では、システムコントローラ30により、当該機能キーが操作された時点でのコンテンツの再生箇所(位置)の情報を、光ピックアップ12からRFアンプ14、デジタル信号処理部16及びストリーム分離部18を介して取得し、その取得した再生箇所の情報をメモリ(RAM32)に格納する。図3(b)の例では、Chapter 2の「現在の再生箇所」の位置情報を格納する。
【0035】
この場合、当該機能キーの操作時点でのコンテンツの再生箇所(位置)は、DVDビデオ規格に従った再生制御情報を用いて、メモリ(RAM32)に格納される。ここでいう「再生制御情報」とは、ビデオオブジェクトユニットの再生を制御するナビゲーションデータを指し、例えば、本件出願人が以前に提案した特願2001−112243の明細書及び図面(特開2002−313029号公報、特に図7、図8及び明細書中の関連箇所)に記載されている。よって、ここではその詳細な説明は省略する。
【0036】
次のステップS4では、システムコントローラ30により、当該機能キーにより指示された特定箇所をサーチする。図3(b)の例では、Chapter 2の「現在の再生箇所」から2回の「スキップ」キーの操作によって遷移したChapter 4の開始位置(特定箇所)をサーチする。
【0037】
次のステップS5では、システムコントローラ30からの制御に基づいて再生系(11〜27で示す各機能ブロックのうち11,13及び15の各機能ブロックを除いたもの)により、当該特定箇所からコンテンツを再生する。図3(b)の例では、Chapter 4の開始位置からコンテンツを再生している。
【0038】
次のステップS6では、システムコントローラ30において、操作部31から特定の「戻り」キーが操作された(YES)か否(NO)かを判定する。判定結果がYESの場合にはステップS7に進み、判定結果がNOの場合には本処理フローは「終了」となる。つまり、「戻り」キーが操作されなかった場合には、図3(b)に示したようにChapter 4からの再生動作が続行される。
【0039】
次のステップS7では、システムコントローラ30が、メモリ(RAM32)に格納された情報を参照して、再生系(11〜27で示す各機能ブロックのうち11,13及び15の各機能ブロックを除いたもの)に対し、「戻り」キーが操作された時点で再生中の箇所(図3(c)の例では、Chapter 4の「再生中の箇所」)から元の再生箇所への「戻り」を行わせる。これによって、「スキップ」キーの2回の操作に基づく処理がキャンセルされたことになる。
【0040】
最後のステップS8では、ステップS5で行った処理と同様にして、システムコントローラ30と再生系(11〜27で示す各機能ブロックのうち11,13及び15の各機能ブロックを除いたもの)とが協働して、元の再生箇所からコンテンツを再生する。図3(b)の例では、Chapter 4の開始位置からコンテンツを再生する。そして、本処理フローは「終了」となる。
【0041】
以上説明したように、本実施形態に係るDVD再生装置50によれば、ディスク(DVD)10に記録された映像情報等のコンテンツを再生している状態で、特定の機能キー(「スキップ」キーなど)が操作されたときに、その操作時点でのコンテンツの再生箇所(位置)の情報をメモリ32に記憶しておき、当該機能キーにより指示された特定箇所をサーチし、その特定箇所からのコンテンツの再生を開始した後、「戻り」キーが操作されたときに、その記憶した情報(元の再生箇所)を参照して元の再生箇所へ戻るようにしている。
【0042】
つまり、機能キーの操作によりコンテンツの特定箇所に遷移した後、「戻り」キーの1回の操作といった簡単な操作により元の再生箇所へ戻ることができるので、従来技術に見られたような元の再生箇所へ戻る際の煩わしい操作が不要となり、操作性を高めることができる。
【0043】
また、上記のように操作の手間と、例えば「早送り」や「早戻し」等を行っているときの画面確認の手間を省くことができるので、本実施形態のように車両に搭載された場合でも、安全性を十分に確保することができる。
【0044】
上述した実施形態では、映像の有るメディア(DVD)に対して「コンテンツの特定箇所への遷移後の元の再生箇所への戻り」機能を実現する場合を例にとって説明したが、この「戻り」機能の対象とするメディアは「映像の有るもの」に限定されないことはもちろんである。本発明の要旨からも明らかなように、この「戻り」機能は、映像の無いメディア(CD−DAや、MP3等のオーディオ圧縮技術を利用したCD−R等)を含めた全てのメディアに対して同様に実現することが可能である。
【0045】
また、上述した実施形態では、操作部31に「戻り」キーとキャンセルモード設定キーをそれぞれ別個に設けた場合を例にとって説明したが、両者の機能を1つのキーで兼用させることも可能である。例えば、「プッシュ」タイプのキーであれば、そのキーを軽く押したときにキャンセルモードを「オン」とし、さらに深く押しこんだときに上記の「戻り」機能を実行させるようにしてもよい。あるいは、その「プッシュ」タイプの特定のキーを押したときにキャンセルモードを「オン」とし、再度そのキーを押して元の位置に戻したときに上記の「戻り」機能を実行させるようにしてもよい。
【0046】
さらに、上述した実施形態では、操作部31にキャンセルモード設定キーを設けた場合を例にとって説明したが、この「キャンセルモード設定キー」は必ずしも設ける必要はなく、省略することも可能である。例えば、システムコントローラ30により、本装置50の初期設定時(操作部31の電源スイッチを「オン」にした時)に当該キャンセルモードを「オン」に設定するようにしてもよい。この場合、省略したキャンセルモード設定キーの占有スペースが不要となるので、操作部31の小型化に寄与することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、コンテンツの再生中にその特定箇所に遷移した後で元の再生箇所へ戻すための専用の「戻り」キーを設けることにより、従来のように元の再生箇所へ戻る際の煩わしい操作が不要となり、操作性を向上させることができる。また、車載用として用いた場合に、操作の際の安全性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るDVD再生装置の構成を一部模式的に示すブロック図である。
【図2】図1のDVD再生装置が行うコンテンツの特定箇所への遷移後の元の再生箇所への「戻り」に係る再生処理の一例を示すフロー図である。
【図3】図2の処理フローを補足説明するための図である。
【図4】従来技術におけるコンテンツの特定箇所への遷移後の元の再生箇所への「戻り」に係る問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
10…ディスク(DVD)、
11…スピンドルモータ(駆動/再生部)、
13…送りモータ(駆動/再生部)、
14…RFアンプ(駆動/再生部)、
15…サーボ制御部(駆動/再生部)、
16…デジタル信号処理部(駆動/再生部)、
19…オーディオデコーダ(駆動/再生部)、
21…ビデオデコーダ(駆動/再生部)、
23…サブピクチャデコーダ(駆動/再生部)、
25…ビデオプロセッサ(駆動/再生部)、
30…システムコントローラ(制御部)、
31…操作部、
32…RAM(メモリ部)、
50…DVD再生装置(ディスク再生装置)。
【発明の属する技術分野】
本発明は、DVD(Digital Versatile Disk)やCD(Compact Disk)等のディスクに記録された映像情報や音声情報その他のコンテンツを再生するディスク再生技術に関し、より詳細には、コンテンツの特定箇所に遷移した後で元の再生箇所へ戻る際の操作性を高めるのに有用なディスク再生装置及びディスク再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、DVD等の「映像有り」のメディアを例にとると、従来の大容量データ記録を可能にしたDVD−ROMディスクには、DVDビデオ規格に基づいて映像情報や音声情報等のコンテンツが記録されている。かかるコンテンツを再生するDVD再生装置は、コンテンツの再生中にその特定箇所を検索して当該箇所に遷移させるための機能(スキップ、サーチ、早送り、早戻し、スロー、ステップなど)を有している。
【0003】
このようなDVD再生装置では、ディスクに記録されたコンテンツを再生中に当該コンテンツの特定箇所へのスキップや再生箇所の時間指定によるタイムサーチ等の機能を実行させた場合、その特定箇所(サーチ箇所)からの再生が開始される。このとき、スキップやタイムサーチ等の機能を実行した箇所(つまり、当該機能に係るキー操作を行った時点におけるコンテンツの再生箇所)へ戻るためには、別のキー操作により、時間をかけて当該箇所を捜し出している。その場合の処理の一例を、図4を参照しながら説明する。
【0004】
先ず、ユーザがディスクに記録されたコンテンツの特定箇所(図示の例では、Aで示す位置)で「印象的なシーン」を見た後、引き続き「再生」機能を実行している状態で(図4(a))、ユーザがその印象的なシーンをもう一度見るために、現在の再生箇所(図示の例では、Bで示す位置)から「早戻し」機能を実行し、その特定箇所Aをサーチする(図4(b))。
【0005】
そして、その印象的なシーンを見た後、「早戻し」を実行した箇所(つまり、元の再生箇所A)へ戻るためには、例えば、図4(c)のケース1に示すように「再生」機能を実行したり、あるいはケース2に示すように「早送り」機能を実行しなければならない。実際上は、その特定箇所(印象的なシーンの箇所)Aから再生箇所Bまでのコンテンツは既に見ているので、ケース2の「早送り」で対処するのが一般的である。
【0006】
上記の従来技術に関連する技術としては、例えば、光ディスクに記録されている映像を早送り再生、或いは巻戻し再生するときに、一定の時間間隔で、シーン毎の先頭フレームを順次再生するようにして、所望のシーンの映像を効率よく見つけ出すことができるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−44611号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように従来のDVD再生装置では、コンテンツの再生中にその特定箇所に遷移させるための特定の機能(スキップ、サーチ、早送り、早戻しなど)を有しており、この機能により、再生中にコンテンツの特定箇所へのスキップや再生箇所の時間指定によるタイムサーチ等を行うことで、その特定箇所(サーチ箇所)からの再生動作を実現することができる。
【0009】
しかしながら、その特定箇所(サーチ箇所)に遷移した後、気が変わった場合や、操作ミスによりもう一度サーチ前の再生箇所へ戻りたい場合には、図4に関連して説明したように、キー操作により時間をかけて当該再生箇所を捜し出さなければならなかった。つまり、時間をかけて面倒な操作を行い、元の再生箇所を探し出さなければならないため、ユーザにとっては非常に煩わしく、操作性がよいとはいえなかった。
【0010】
また、かかるDVD再生装置を車載用として使用した場合、操作に必要な時間が長いため、安全性の面で問題があった。特に、「早送り」や「早戻し」を行っているときは画面確認を行う必要があるため、走行中のときは安全面で大いに問題があった。
【0011】
上述した課題は、DVD等の「映像有り」のメディアに特有のものではなく、映像の無いメディア、例えば、オーディオデータが記録されたCD−DA(コンパクト・ディスク・デジタル・オーディオ)や、MP3(MPEG1、オーディオ・レイヤ3)、AAC(アドバンスト・オーディオ・コーディング)等のオーディオ圧縮技術によって圧縮されたオーディオデータが記録されたCD−Rなどについても、同様に起こり得る。
【0012】
本発明は、かかる従来技術における課題に鑑み創作されたもので、コンテンツの特定箇所に遷移した後で元の再生箇所へ戻る際の煩わしい操作を不要とし、操作性の向上を図ると共に、車載用として用いた場合に操作の際の安全性を確保することができるディスク再生装置及びディスク再生方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述した従来技術の課題を解決するため、本発明に係るディスク再生装置は、ディスクを駆動すると共に、前記ディスクに記録された映像情報や音声情報等のコンテンツを読み取って再生する駆動/再生部と、少なくとも、前記コンテンツの特定箇所を検索して当該箇所に遷移させるための機能キーと、特定の戻りキーを備えた操作部と、前記コンテンツの再生箇所の情報を格納しておくためのメモリ部と、前記駆動/再生部、前記操作部及び前記メモリ部に動作可能に接続された制御部とを具備し、前記制御部は、前記駆動/再生部によるコンテンツの再生中に前記機能キーが操作されたときに、該機能キーの操作時点での当該コンテンツの再生箇所の情報を前記メモリ部に格納し、さらに前記戻りキーが操作されたときに、前記メモリ部に格納された情報を参照し、該戻りキーの操作時点で再生中の箇所から元の再生箇所へ戻らせて当該再生箇所から再生を行わせることを特徴とする。
【0014】
本発明に係るディスク再生装置によれば、コンテンツの再生中に特定の機能キーが操作されたときに、その操作時点でのコンテンツの再生箇所の情報を記憶しておき、さらに特定の戻りキーが操作されたときに、その記憶した情報(元の再生箇所)を参照して元の再生箇所へ戻るようにしている。
【0015】
このように、機能キーの操作によりコンテンツの特定箇所に遷移した後、戻りキーの1回の操作(簡単な操作)により元の再生箇所へ戻ることができるので、従来のように元の再生箇所へ戻る際の煩わしい操作が不要となり、ユーザにとって、操作性を向上させることができる。
【0016】
特に、車載用として用いた場合、操作の手間と、例えば「早送り」等を行っているときの画面確認の手間を省くことができるので、安全性を十分に確保することができる。
【0017】
また、本発明の他の形態によれば、ディスクを駆動し、前記ディスクに記録されたコンテンツを再生する駆動/再生部と、機能キー及び特定の戻りキーを有する操作部と、メモリ部とを備えたディスク再生装置において、前記駆動/再生部によるコンテンツの再生中に前記機能キーが操作されたときに、該機能キーの操作時点での当該コンテンツの再生箇所の情報をメモリ部に記憶し、前記機能キーにより指示された当該コンテンツの特定箇所を検索して当該特定箇所からコンテンツを再生し、前記特定の戻りキーが操作されたときに、前記メモリ部に記憶された情報に基づき、該戻りキーの操作時点で再生中の箇所から元の再生箇所へ戻って当該再生箇所からコンテンツを再生することを特徴とするディスク再生方法が提供される。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施形態に係るDVD再生装置の構成をブロック図の形態で一部模式的に示したものである。
【0019】
本実施形態に係るDVD再生装置50は、車両に搭載され、特に図示はしないが他の車載機器、例えば、ナビゲーションユニットやCD再生装置等の他のオーディオユニットなどに接続されている。
【0020】
図示のDVD再生装置50において、10はDVD再生装置50に装填されたディスク(DVD)、11はディスク10を一定の線速度で回転駆動するスピンドルモータ、12はディスク10の記録面にレーザ光を照射してその反射光により、ディスク10に記録されているデータを読み出す光ピックアップ、13は光ピックアップ12が取り付けられたスレッド(図示せず)をディスク10の半径方向に移動させる送りモータ(例えば、ステッピングモータ、DCモータ等)、14は光ピックアップ12から出力されたRF(Radio Frequency) 信号を可変増幅するRFアンプを示し、RF信号からフォーカスサーチ及びトラッキング等の制御信号を分離して出力するものである。
【0021】
また、15は後述するシステムコントローラ30によって制御されるサーボ制御部を示し、その機能として、光ピックアップ12のフォーカス制御及びトラッキング制御、送りモータ13の駆動制御、及びスピンドルモータ11の回転制御を行う。すなわち、サーボ制御部15は、RFアンプ14から供給される制御信号に基づいて、光ピックアップ12からのレーザ光の焦点がディスク10の信号面に合うように光ピックアップ12のフォーカスアクチュエータ(図示せず)を駆動制御し、またレーザ光がディスク10のトラックを追跡できるように光ピックアップ12のトラッキングアクチュエータ(図示せず)を駆動制御し、送りモータ13を駆動制御し、さらにスピンドルモータ11を回転制御する。このサーボ制御部15は、RFアンプ14に対し、その可変増幅動作に係るゲインを調整する機能も有している。
【0022】
また、16は後述するシステムコントローラ30によって制御されるデジタル信号処理部を示し、例えばDSP(デジタルシグナルプロセッサ)により構成されている。このデジタル信号処理部16は、RFアンプ14から供給される再生RF信号をデジタル信号処理し、一部の制御信号を分離する。分離された制御信号は、システムコントローラ30に送られると共に、サーボ制御部15に対し、各サーボ制御(フォーカス制御、トラッキング制御、送り駆動制御、回転制御)を行うタイミングをとるための同期信号として供給される。17はデジタル信号処理部16の信号処理に伴ってデータが一時的に格納されるRAM等のメモリを示す。
【0023】
また、18は後述するシステムコントローラ30によって制御されるストリーム分離部を示し、デジタル信号処理部16から出力された制御信号以外のデータ信号を、オーディオビットストリーム、メインピクチャ(映像情報)ビットストリーム及びサブピクチャ(文字情報)ビットストリームに分離するものである。ここに、メインピクチャビットストリームはMPEG2のフォーマットに従って圧縮された信号であり、サブピクチャビットストリームはランレングス圧縮方式に従って圧縮された信号である。
【0024】
また、19はストリーム分離部18で分離されたオーディオビットストリームをオーディオ信号の種類(リニアPCM、AC−3、MPEGオーディオ等)に応じて復号化処理し、デジタルオーディオ信号を出力するオーディオデコーダ、20はオーディオデコーダ19の復号化処理に伴ってデータが一時的に格納されるRAM等のメモリ、21はストリーム分離部18で分離されたメインピクチャビットストリームを復号化処理するビデオデコーダ、22はビデオデコーダ21の復号化処理に伴ってデータが一時的に格納されるRAM等のメモリ、23はストリーム分離部18で分離されたサブピクチャビットストリームを復号化処理するサブピクチャデコーダ、24はサブピクチャデコーダ23の復号化処理に伴ってデータが一時的に格納されるRAM等のメモリを示す。
【0025】
また、25は後述するシステムコントローラ30によって制御されるビデオプロセッサを示し、ビデオデコーダ21から出力されるメインピクチャと、サブピクチャデコーダ23から出力されるサブピクチャとをデジタル合成するものである。26はビデオプロセッサ25から出力されたデジタルビデオ信号をアナログビデオ信号に変換するデジタル/アナログ(D/A)変換部を示し、このD/A変換部26から出力されたビデオ信号は、CRTや液晶パネル等の表示装置(図示せず)に送られる。
【0026】
一方、27はオーディオデコーダ19から出力されたデジタルオーディオ信号をアナログオーディオ信号に変換するD/A変換部を示し、このD/A変換部27から出力されたオーディオ信号は、アンプ(図示せず)を介してスピーカ(図示せず)に送られる。
【0027】
また、30はマイクロコンピュータにより構成されたシステムコントローラを示し、このシステムコントローラ30には、ユーザが指示する情報を入力するための各種操作キーを備えた操作部31と、RAM等のメモリ32が接続されている。システムコントローラ30は、操作部31から入力された信号、デジタル信号処理部16からの信号及びストリーム分離部18からの信号に基づいて、サーボ制御部15、デジタル信号処理部16、ストリーム分離部18及びビデオプロセッサ25を制御する。特定的には、後述するように本装置50が行うコンテンツの特定箇所への遷移後の元の再生箇所への「戻り」に係る再生処理を制御する機能を有している。
【0028】
操作部31には、各種操作キーとして、ディスク(DVD)10に記録された映像情報や音声情報等のコンテンツを再生させるための「再生」キー、再生動作等を停止させるための「停止」キー、コンテンツの再生中にその特定箇所を検索して当該箇所に遷移させるための機能(スキップ、サーチ、早送り、早戻し、スロー、ステップなど)に係る機能キー、本発明を特徴付ける「戻り」キー、上記の機能キーの操作に基づく処理をキャンセルする動作モードに設定するためのキャンセルモード設定キー、本装置50の電源のオン/オフを切り換えるための電源スイッチなどが設けられている。また、メモリ(RAM)32には、システムコントローラ30の制御に伴ってデータが一時的に格納され、特定的には、後述するように機能キー(「スキップ」キー、「早送り」キーなど)の操作時点でのコンテンツの再生箇所(位置)の情報が格納される。
【0029】
以上の構成(DVD再生装置50)において、11〜27で示す各機能ブロックは協働して「駆動/再生部」を構成し、また、RAM32は「メモリ部」に、システムコントローラ30は「制御部」にそれぞれ対応している。
【0030】
以下、本実施形態に係るDVD再生装置50が行うコンテンツの特定箇所への遷移後の元の再生箇所への「戻り」に係る再生処理について、その処理フローの一例を示す図2と、その処理フローを補足説明するための図3を参照しながら説明する。
【0031】
先ず、本装置50の初期状態において、ディスク(DVD)10に記録された映像情報等のコンテンツを再生している状態にあるものとする。図3(a)の例では、Chapter 2のコンテンツを再生している状態にある。
【0032】
この状態で、最初のステップS1では、システムコントローラ30において、操作部31からキャンセルモード設定キーが「オン」に設定された(YES)か否(NO)かを判定する。判定結果がYESの場合にはステップS2に進み、判定結果がNOの場合にはキャンセルモードが「オン」に設定されるまでその判定処理を繰り返す。
【0033】
キャンセルモードが「オン」の状態で、次のステップS2では、システムコントローラ30において、操作部31から特定の機能キーが操作された(YES)か否(NO)かを判定する。図3(b)の例では、「スキップ」キーが2回操作されている。そして、判定結果がYESの場合にはステップS3に進み、判定結果がNOの場合には本処理フローは「終了」となる。つまり、何らかの機能キーが操作されなかった場合には、図3(a)に示したように通常の再生動作が続行される。
【0034】
次のステップS3では、システムコントローラ30により、当該機能キーが操作された時点でのコンテンツの再生箇所(位置)の情報を、光ピックアップ12からRFアンプ14、デジタル信号処理部16及びストリーム分離部18を介して取得し、その取得した再生箇所の情報をメモリ(RAM32)に格納する。図3(b)の例では、Chapter 2の「現在の再生箇所」の位置情報を格納する。
【0035】
この場合、当該機能キーの操作時点でのコンテンツの再生箇所(位置)は、DVDビデオ規格に従った再生制御情報を用いて、メモリ(RAM32)に格納される。ここでいう「再生制御情報」とは、ビデオオブジェクトユニットの再生を制御するナビゲーションデータを指し、例えば、本件出願人が以前に提案した特願2001−112243の明細書及び図面(特開2002−313029号公報、特に図7、図8及び明細書中の関連箇所)に記載されている。よって、ここではその詳細な説明は省略する。
【0036】
次のステップS4では、システムコントローラ30により、当該機能キーにより指示された特定箇所をサーチする。図3(b)の例では、Chapter 2の「現在の再生箇所」から2回の「スキップ」キーの操作によって遷移したChapter 4の開始位置(特定箇所)をサーチする。
【0037】
次のステップS5では、システムコントローラ30からの制御に基づいて再生系(11〜27で示す各機能ブロックのうち11,13及び15の各機能ブロックを除いたもの)により、当該特定箇所からコンテンツを再生する。図3(b)の例では、Chapter 4の開始位置からコンテンツを再生している。
【0038】
次のステップS6では、システムコントローラ30において、操作部31から特定の「戻り」キーが操作された(YES)か否(NO)かを判定する。判定結果がYESの場合にはステップS7に進み、判定結果がNOの場合には本処理フローは「終了」となる。つまり、「戻り」キーが操作されなかった場合には、図3(b)に示したようにChapter 4からの再生動作が続行される。
【0039】
次のステップS7では、システムコントローラ30が、メモリ(RAM32)に格納された情報を参照して、再生系(11〜27で示す各機能ブロックのうち11,13及び15の各機能ブロックを除いたもの)に対し、「戻り」キーが操作された時点で再生中の箇所(図3(c)の例では、Chapter 4の「再生中の箇所」)から元の再生箇所への「戻り」を行わせる。これによって、「スキップ」キーの2回の操作に基づく処理がキャンセルされたことになる。
【0040】
最後のステップS8では、ステップS5で行った処理と同様にして、システムコントローラ30と再生系(11〜27で示す各機能ブロックのうち11,13及び15の各機能ブロックを除いたもの)とが協働して、元の再生箇所からコンテンツを再生する。図3(b)の例では、Chapter 4の開始位置からコンテンツを再生する。そして、本処理フローは「終了」となる。
【0041】
以上説明したように、本実施形態に係るDVD再生装置50によれば、ディスク(DVD)10に記録された映像情報等のコンテンツを再生している状態で、特定の機能キー(「スキップ」キーなど)が操作されたときに、その操作時点でのコンテンツの再生箇所(位置)の情報をメモリ32に記憶しておき、当該機能キーにより指示された特定箇所をサーチし、その特定箇所からのコンテンツの再生を開始した後、「戻り」キーが操作されたときに、その記憶した情報(元の再生箇所)を参照して元の再生箇所へ戻るようにしている。
【0042】
つまり、機能キーの操作によりコンテンツの特定箇所に遷移した後、「戻り」キーの1回の操作といった簡単な操作により元の再生箇所へ戻ることができるので、従来技術に見られたような元の再生箇所へ戻る際の煩わしい操作が不要となり、操作性を高めることができる。
【0043】
また、上記のように操作の手間と、例えば「早送り」や「早戻し」等を行っているときの画面確認の手間を省くことができるので、本実施形態のように車両に搭載された場合でも、安全性を十分に確保することができる。
【0044】
上述した実施形態では、映像の有るメディア(DVD)に対して「コンテンツの特定箇所への遷移後の元の再生箇所への戻り」機能を実現する場合を例にとって説明したが、この「戻り」機能の対象とするメディアは「映像の有るもの」に限定されないことはもちろんである。本発明の要旨からも明らかなように、この「戻り」機能は、映像の無いメディア(CD−DAや、MP3等のオーディオ圧縮技術を利用したCD−R等)を含めた全てのメディアに対して同様に実現することが可能である。
【0045】
また、上述した実施形態では、操作部31に「戻り」キーとキャンセルモード設定キーをそれぞれ別個に設けた場合を例にとって説明したが、両者の機能を1つのキーで兼用させることも可能である。例えば、「プッシュ」タイプのキーであれば、そのキーを軽く押したときにキャンセルモードを「オン」とし、さらに深く押しこんだときに上記の「戻り」機能を実行させるようにしてもよい。あるいは、その「プッシュ」タイプの特定のキーを押したときにキャンセルモードを「オン」とし、再度そのキーを押して元の位置に戻したときに上記の「戻り」機能を実行させるようにしてもよい。
【0046】
さらに、上述した実施形態では、操作部31にキャンセルモード設定キーを設けた場合を例にとって説明したが、この「キャンセルモード設定キー」は必ずしも設ける必要はなく、省略することも可能である。例えば、システムコントローラ30により、本装置50の初期設定時(操作部31の電源スイッチを「オン」にした時)に当該キャンセルモードを「オン」に設定するようにしてもよい。この場合、省略したキャンセルモード設定キーの占有スペースが不要となるので、操作部31の小型化に寄与することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、コンテンツの再生中にその特定箇所に遷移した後で元の再生箇所へ戻すための専用の「戻り」キーを設けることにより、従来のように元の再生箇所へ戻る際の煩わしい操作が不要となり、操作性を向上させることができる。また、車載用として用いた場合に、操作の際の安全性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るDVD再生装置の構成を一部模式的に示すブロック図である。
【図2】図1のDVD再生装置が行うコンテンツの特定箇所への遷移後の元の再生箇所への「戻り」に係る再生処理の一例を示すフロー図である。
【図3】図2の処理フローを補足説明するための図である。
【図4】従来技術におけるコンテンツの特定箇所への遷移後の元の再生箇所への「戻り」に係る問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
10…ディスク(DVD)、
11…スピンドルモータ(駆動/再生部)、
13…送りモータ(駆動/再生部)、
14…RFアンプ(駆動/再生部)、
15…サーボ制御部(駆動/再生部)、
16…デジタル信号処理部(駆動/再生部)、
19…オーディオデコーダ(駆動/再生部)、
21…ビデオデコーダ(駆動/再生部)、
23…サブピクチャデコーダ(駆動/再生部)、
25…ビデオプロセッサ(駆動/再生部)、
30…システムコントローラ(制御部)、
31…操作部、
32…RAM(メモリ部)、
50…DVD再生装置(ディスク再生装置)。
Claims (6)
- ディスクを駆動すると共に、前記ディスクに記録された映像情報や音声情報等のコンテンツを読み取って再生する駆動/再生部と、
少なくとも、前記コンテンツの特定箇所を検索して当該箇所に遷移させるための機能キーと、特定の戻りキーを備えた操作部と、
前記コンテンツの再生箇所の情報を格納しておくためのメモリ部と、
前記駆動/再生部、前記操作部及び前記メモリ部に動作可能に接続された制御部とを具備し、
前記制御部は、前記駆動/再生部によるコンテンツの再生中に前記機能キーが操作されたときに、該機能キーの操作時点での当該コンテンツの再生箇所の情報を前記メモリ部に格納し、さらに前記戻りキーが操作されたときに、前記メモリ部に格納された情報を参照し、該戻りキーの操作時点で再生中の箇所から元の再生箇所へ戻らせて当該再生箇所から再生を行わせることを特徴とするディスク再生装置。 - 前記操作部は、前記機能キーの操作に基づく処理をキャンセルする動作モードに設定するためのキャンセルモード設定キーを備え、
前記制御部は、前記キャンセルモード設定キーがオン状態のときに、前記戻りキーの操作に基づく処理を行わせることを特徴とする請求項1に記載のディスク再生装置。 - 前記操作部の前記戻りキーに、前記機能キーの操作に基づく処理をキャンセルする動作モードに設定するためのキャンセルモード設定機能を兼用させたことを特徴とする請求項1に記載のディスク再生装置。
- 前記制御部は、前記機能キーの操作に基づく処理をキャンセルする動作モードに設定するためのキャンセルモード設定機能を有し、前記ディスク再生装置の初期設定時に当該キャンセルモードをオンに設定することを特徴とする請求項1に記載のディスク再生装置。
- 車両に搭載されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のディスク再生装置。
- ディスクを駆動し、前記ディスクに記録されたコンテンツを再生する駆動/再生部と、機能キー及び特定の戻りキーを有する操作部と、メモリ部とを備えたディスク再生装置において、
前記駆動/再生部によるコンテンツの再生中に前記機能キーが操作されたときに、該機能キーの操作時点での当該コンテンツの再生箇所の情報をメモリ部に記憶し、
前記機能キーにより指示された当該コンテンツの特定箇所を検索して当該特定箇所からコンテンツを再生し、
前記特定の戻りキーが操作されたときに、前記メモリ部に記憶された情報に基づき、該戻りキーの操作時点で再生中の箇所から元の再生箇所へ戻って当該再生箇所からコンテンツを再生することを特徴とするディスク再生方法。
Priority Applications (1)
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JP2003201283A JP2005044417A (ja) | 2003-07-24 | 2003-07-24 | ディスク再生装置及びディスク再生方法 |
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JP2003201283A Pending JP2005044417A (ja) | 2003-07-24 | 2003-07-24 | ディスク再生装置及びディスク再生方法 |
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2003
- 2003-07-24 JP JP2003201283A patent/JP2005044417A/ja active Pending
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