JP2005043421A - 光ファイバケーブルおよびその製造方法 - Google Patents
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A30/00—Adapting or protecting infrastructure or their operation
Abstract
【課題】伝送損失の増加が発生することなく介在体の充填量を増加させ、さらに、光ファイバ心線に引き留め力を大幅に向上させる。
【解決手段】光ファイバケーブル1は、単数または複数の素線またはテープ心線からなる光ファイバ心線3と、この光ファイバ心線3の周囲に巻付けて配置した第1介在体5と、この第1介在体5の周囲に縦添えにて配置した第2介在体7と、前記光ファイバ心線3の延伸方向に沿って光ファイバ心線の両側に配置された光エレメント用抗張力体9とをケーブルシース11で被覆した長尺の光エレメント部13からなる。また、前記各光エレメント用抗張力体9を結んだ第1方向に対して直交した第2方向の前記光ファイバ心線3の両側におけるケーブルシース11の表面にそれぞれ少なくとも一つのノッチ部15を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】光ファイバケーブル1は、単数または複数の素線またはテープ心線からなる光ファイバ心線3と、この光ファイバ心線3の周囲に巻付けて配置した第1介在体5と、この第1介在体5の周囲に縦添えにて配置した第2介在体7と、前記光ファイバ心線3の延伸方向に沿って光ファイバ心線の両側に配置された光エレメント用抗張力体9とをケーブルシース11で被覆した長尺の光エレメント部13からなる。また、前記各光エレメント用抗張力体9を結んだ第1方向に対して直交した第2方向の前記光ファイバ心線3の両側におけるケーブルシース11の表面にそれぞれ少なくとも一つのノッチ部15を有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、多心の引き落とし光ファイバケーブルおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
構内、架空用の引き落とし光ファイバケーブル(ドロップケーブル)としては1、2心程度が通常であるが、FTTH(Fiber to the home)の拡大と共に小規模マンションやビルなどに、4〜10心程度の多心化の需要が予想される。
【0003】
また、後分岐作業性の観点から、収納される光ファイバ心線としては、単独の素線(または2心程度のテープ光ファイバ心線)を用いたものが有効と考える。
【0004】
単光ファイバ心線を入れた多心の引き落とし光ファイバケーブルを設計しようとした場合、ルースチューブケーブルやスロットケーブルなどが考えられるが、いずれも外径が大きくなる上コスト高であるため、図15に示されているような細径でシンプルなドロップ・インドアケーブル101を踏襲したケーブルが有効である。すなわち、図15において、ドロップ・インドアケーブル101は単心の光ファイバ心線103と、この近傍に平行で両脇に配置された光エレメント用抗張力体105とをケーブルシース107で被覆したもので、前記各光エレメント用抗張力体105を結んだ方向に対して直交した方向の前記光ファイバ心線103の両側(図15において上下)におけるケーブルシース107の表面にノッチ部109を形成せしめたものである(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、図16を参照するに、光ファイバドロップケーブル111は、上記のドロップ・インドアケーブル101のケーブルシース107に、支持線113をケーブルシース107と同じ樹脂のシース材115で被覆した長尺のケーブル支持線部117を互いに平行に首部119を介して一体化されたものである(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−171673号公報
【0007】
【特許文献2】
特開2001−83385号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図17に示されているように、ドロップ・インドアケーブル101に単心の光ファイバ心線103の代わりに多心の素線121を収容しようとした場合、複数の素線121を束にして充実でシースすると、内部にシース材107が食い込み、口出し性に支障が生じる。
【0009】
一方、図18に示されているように、多心の素線121を押出ヘッドにおけるニップルの通し穴に連結されたパイプ内に入れてパイプから押し出すと、スカスカになるため施工後に光ファイバ心線を構成する素線121がケーブル内で移動してしまう恐れがある(クロージャ内で光ファイバ心線が曲がりロス増する恐れがある)。
【0010】
この発明は上述の課題を解決するためになされたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明の光ファイバケーブルは、光ファイバ心線と、
前記光ファイバ心線に巻付けられた第1介在体と、
この第1介在体を取り巻くよう縦添えされた第2介在体と、
前記光ファイバ心線の延伸方向に沿って光ファイバ心線の両側に配置された抗張力体と、
前記光ファイバ心線、第1介在体、第2介在体、及び抗張力体を被覆するケーブルシースであって、前記延伸方向に垂直な面内において前記抗張力体を結ぶ第1方向に直交する第2方向の前記光ファイバ心線の両側におけるケーブルシースの表面にそれぞれ少なくとも1つのノッチ部が形成されたケーブルシースと、を備える長尺の光エレメント部を有することを特徴とするものである。
【0012】
したがって、細径でかつ損失特性、施工性に優れた光ファイバが提供される。しかも、光ファイバ心線の周囲に第1介在体を巻付けることにより、光ファイバ心線が光ファイバ収納部の中心近傍に安定的に位置するので伝送損失の劣化が防止される。さらに、第1介在体の外側に第2介在体を縦添えすることにより、この第2介在体がケーブルシースの内面と第1介在体との間でアンカーの役割を果たすために心線引抜力が大幅に向上する。その結果、架空配線時の心線移勤が抑止される。
【0013】
この発明の光ファイバケーブルは、前記光ファイバケーブルにおいて、支持線をシースで被覆した長尺のケーブル支持線部であって、前記光エレメント部に平行に配置され且つ一体化されたケーブル支持線部を有することが好ましい。
【0014】
この発明の光ファイバケーブルは、前記光ファイバケーブルにおいて、前記光ファイバ収納部における第1介在体と第2介在体の充填率が、0.2〜0.5であることが好ましい。したがって、第1,第2介在体の充填率が0.2より大きいことにより、光ファイバケーブルの光エレメント部の内部での光ファイバの自由度が制限され、重力に従って光ファイバが下方に移動し、最も位置が低い箇所でマクロベンディングが発生し、曲げ損失が生じるという傾向が防止される。一方、前記充填率が0.5より小さいことにより、第1,第2介在体が光ファイバ心線を圧迫することがなく伝送損失が抑制される。
【0015】
この発明の光ファイバケーブルは、前記光ファイバケーブルにおいて、前記光ファイバ心線は、単数または複数の素線またはテープ心線を有することが好ましい。したがって、単数または複数の素線またはテープ心線の光ファイバ心線に幅広く適用される。
【0016】
この発明の光ファイバケーブルは、前記光ファイバケーブルにおいて、前記第1,第2介在体は、耐熱性のプラスチックヤーンまたは有機系繊維もしくは無機系繊維を有することが好ましい。したがって、ノッチ部からケーブルシースを裂いて光ファイバ心線の口出しを行う際に、ケーブルシースは耐熱性のプラスチックヤーンまたは有機系繊維もしくは無機系繊維からなる第1,第2介在体に阻まれて光ファイバ心線内部まで食い込まないため容易に口出しが行われる。また、細径に製造されると共に第1,第2介在体の例えば繊維が光ファイバ心線のクッションとなるので損失特性が安定する。
【0017】
この発明の光ファイバケーブルは、前記光ファイバケーブルにおいて、前記第1,第2介在体の融解温度は、ケーブルシースの融解温度より十分高いものであることが好ましい。したがって、第1,第2介在体は溶融したケーブルシースと接触した時に溶融されることがない。
【0018】
この発明の光ファイバケーブルは、前記光ファイバケーブルにおいて、前記延伸方向に直交する面内において、前記各ノッチ部の、前記光ファイバ心線に最も近い点を結ぶ直線が、前記光ファイバ心線及び介在体によりシースに形成される孔の形状の境界線と交わるものであることが好ましい。したがって、ノッチ部からケーブルシースを裂いて光ファイバ心線の口出しを行う際に、容易に口出しが行われる。
【0019】
この発明の光ファイバケーブルは、前記光ファイバケーブルにおいて、前記直線は、前記面内において、前記第2方向に平行であることが好ましい。したがって、ノッチ部からケーブルシースを裂いて光ファイバ心線の口出しを行う際に、容易に口出しが行われる。
【0020】
この発明の光ファイバケーブルの製造方法は、光ファイバ心線と、前記光ファイバ心線に巻付けられた第1介在体と、この第1介在体を取り巻くよう縦添えされた第2介在体と、前記光ファイバ心線の延伸方向に沿って光ファイバ心線の両側に配置される抗張力体と、をそれぞれ走行させて押出ヘッドに供給する工程と、
前記押出ヘッドに熱可塑性樹脂を押出す工程と、
前記光ファイバ心線、第1介在体、第2介在体、及び抗張力体をケーブルシースで被覆した光エレメント部を成形する工程であって、前記延伸方向に垂直な面内において前記抗張力体を結ぶ第1方向に直交する第2方向の前記光ファイバ心線の両側におけるケーブルシースの表面にノッチ部を形成する工程を含んだ光エレメント部を成形する工程と、を有するものである。
【0021】
したがって、この製造方法で得られた光ファイバケーブルは、細径でかつ損失特性、施工性に優れた光ファイバが提供される。しかも、光ファイバ心線の周囲に第1介在体を巻付けることにより、光ファイバ心線が光ファイバ収納部の中心近傍に安定的に位置するので伝送損失の劣化が防止される。さらに、第1介在体の外側に第2介在体を縦添えすることにより、この第2介在体がケーブルシースの内面と第1介在体との間でアンカーの役割を果たすために心線引抜力が大幅に向上する。その結果、架空配線時の心線移勤が抑止される。
【0022】
この発明の光ファイバケーブルの製造方法は、光ファイバ心線と、前記光ファイバ心線に巻付けられた第1介在体と、この第1介在体を取り巻くよう縦添えされた第2介在体と、前記光ファイバ心線の延伸方向に沿って光ファイバ心線の両側に配置される抗張力体と、支持線をそれぞれ走行させて押出ヘッドに供給する工程と、
前記押出ヘッドに熱可塑性樹脂を押出す工程と、
前記光ファイバ心線、第1介在体、第2介在体、及び抗張力体をケーブルシースで被覆した光エレメント部と、前記支持線をシースで被覆したケーブル支持線部と、を平行に配置し且つ一体的に成形する工程であって、前記光ファイバ心線の延伸方向に垂直な面内において前記抗張力体を結ぶ第1方向に直交する第2方向の前記光ファイバ心線の両側におけるケーブルシースの表面にノッチ部を形成する工程を含んだ成形する工程と、を有するものである。
【0023】
この発明の光ファイバケーブルの製造方法は、上記の光ファイバケーブルの製造方法と同様の作用が得られる。
【0024】
この発明の光ファイバケーブルの製造方法は、前記光ファイバケーブルの製造方法において、前記ケーブルシース内における第1介在体と第2介在体の充填率が、0.2〜0.5であることが好ましい。したがって、第1,第2介在体の充填率が0.2より大きいことにより、光ファイバケーブルの光エレメント部の内部での光ファイバの自由度が制限され、重力に従って光ファイバが下方に移動し、最も位置が低い箇所でマクロベンディングが発生し、曲げ損失が生じるという傾向が防止される。一方、前記充填率が0.5より小さいことにより、第1,第2介在体が光ファイバ心線を圧迫することがなく伝送損失が抑制される。
【0025】
この発明の光ファイバケーブルの製造方法は、前記光ファイバケーブルの製造方法において、前記光ファイバ心線に巻付けた第1介在体・第2介在体・抗張力体を押し出しヘッドへ供給する工程と、熱可塑性樹脂を押し出しヘッドへ供給する工程は、同時に行われることが好ましい。したがって、光ファイバケーブルが一連の連続工程で迅速に製造される。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0027】
図1を参照するに、この発明の第1の実施形態の光ファイバケーブル1は、複数の素線からなる光ファイバ心線3を有する。この光ファイバ心線3の周囲には例えば耐熱性のプラスチックヤーンまたは有機系繊維もしくは無機系繊維からなる第1介在体5が取り巻くように巻付けて配置されており、第1介在体5の外周には耐熱性のプラスチックヤーンまたは有機系繊維もしくは無機系繊維からなる第2介在体7が縦添えにて配置されている。この第2介在体7の両側(図1において左右)の近傍位置に、第2介在体7に平行して、光エレメント用抗張力体9が配置されている。
【0028】
光ファイバ心線3、第1介在体5、第2介在体7及び光エレメント用抗張力体9は、熱可塑性樹脂からなるケーブルシース11で被覆され、長尺の光エレメント部13を構成する。ファイバ心線3の延伸方向に直交する面内において、光エレメント用抗張力体9の配置方向(第1方向)に直交する方向(図1において上下方向;第2方向)において第2介在体7の両側(図1において上下)に位置するケーブルシース11の表面には、ノッチ部15が形成されている。
【0029】
上記構成においては、ケーブルシース11は繊維状の第1,第2介在体5,7に阻まれて光ファイバ心線3の内部まで食い込まない。従って、ノッチ部15からケーブルシース11を裂いて光ファイバ心線3の口出しを行う際に、容易に口出しを行うことができる。また、ケーブル1を細径に製造することができると共に第1,第2介在体5,7が光ファイバ心線3のクッションとなるので損失特性を安定化せしめることができる。その結果、光ファイバケーブル1がシンプルとなり、集合工程がなくなり、加工費を小さくすることができる。
【0030】
図1に示す光ファイバケーブル1の場合、ケーブルシース11の中空部17内に前記光ファイバ心線3、第1,第2介在体5,7が配置される。そして、対向するノッチ部15を結ぶ面19が光ファイバ心線3及び第1,第2介在体5,7を収容するケーブルシース11の中空部17と交差するようにノッチ部15を設ければよい。このようにノッチ部15の位置の許容範囲が広いため、光ファイバ心線3の位置に対するノッチ部15の形成位置は、従来のように正確に位置決めする必要はない。従って、光ファイバケーブル1の製造をより容易にすることができる。
【0031】
また、図1の光ファイバケーブル1は、ケーブルシース11の中空部17内において、第2介在体7の相互の間或いは第2介在体7とシース11の間には空隙が形成されている。これにより、ケーブルに温度変化(特に低温)が生じた場合、シースの収縮応力が光ファイバ心線3に伝わりにくくなるため、損失の安定性が向上するメリットがある。
【0032】
また、前記ケーブルシース11の内部、つまり中空部17における第1介在体5と第2介在体7の充填率は、0.2〜0.5となるようにしている。なお、この充填率とは、下記の計算式によって算出される値である。
【0033】
(充填率)=(単位長の光ファイバケーブル1の製造に使用される第1,第2介在体5,7の重量)/{(光エレメント部13の内部面積)−(光ファイバ心線3の総断面積)}×(単位長)×(第1,第2介在体5,7の密度)
上記の第1,第2介在体5,7の充填率が0.2より大きいことにより、光ファイバケーブル1の光エレメント部13の内部での光ファイバ心線3の自由度が制限され、重力に従って光ファイバ心線3が下方に移動することにより、最も位置が低い箇所でマクロベンディングが発生し、曲げ損失が生じるという傾向が防止される。
【0034】
一方、前記充填率が0.5より小さいことにより、第1,第2介在体5,7が光ファイバ心線3を圧迫することがなく、伝送損失が抑制される。
【0035】
要するに、第1介在体5を光ファイバ心線3の周囲に巻付けることにより、光ファイバ心線3が中空部17内の中央部に位置することが可能となり、伝送損失の増加が発生することなく、第1介在体5の充填量を増加させることが可能となる。さらに、光ファイバ心線3の周囲に巻付けた第1介在体5の外側に第2介在体7を縦添えすることにより、この縦添えされた第2介在体7がアンカーの役割を果たし、光ファイバ心線3に引き留め力を大幅に向上させることが可能となる。
【0036】
図2及び図3は、この発明の第2の実施形態の光ファイバケーブル1を示す。この光ファイバケーブル1は、図1と同様な長尺の光エレメント部13を有する。光ファイバケーブル1は、支持線21をシース23で被覆した長尺のケーブル支持線部25をさらに備える。支持線21は、例えば鋼線からなる。シース23は、熱可塑性樹脂であり、ケーブルシース11と一体的に成形される。よって、ケーブル支持線部25は、光エレメント部13に対して平行に首部27を介して一体化されている。なお、ファイバ心線3の延伸方向に直交する面内において、前記支持線21及び一対の抗張力体9及びファイバ心線3は前記第1方向に沿って整列されて配置される。
【0037】
上記構成によりこの光ファイバケーブル1は、前記光エレメント部13に、支持線21をシース23で被覆した長尺のケーブル支持線部25が互いに平行に首部27を介して一体化されていることにより、光ファイバドロップケーブルとして利用することができると共に、図1における効果と同様の効果を有する。
【0038】
前記光ファイバ心線3は、複数の素線の他に単数の素線またはテープ心線を用いるようにしても構わない。特に、0.25mmの素線が最も好適に使用されるが、2心テープ心線や、0.4〜0.9mm程度の単心線なども使用される。また、第1,第2介在体5,7としての有機系繊維もしくは無機系繊維には、例えばナイロンやPET(あるいは、ポリプロピレン)などの耐熱プラスチックのヤーンやケブラー繊維、ガラスウール、コットン糸などが好適に使用されるものである。
【0039】
また、第1,第2介在体5,7の融解温度は、熱可塑性樹脂からなるケーブルシースの融解温度より十分に高いことが好ましい。ここで、十分に高いとは、溶融したシース用熱可塑性樹脂と接触したときに、第1,第2介在体5,7が融解しないことを意味する。さらに、前記光エレメント用抗張力体9としては、鋼線やFRPなどが好適に使用されると共に支持線21には鋼線が使用される。
【0040】
なお、上述した第1,第2の実施の形態では、ケーブルシース11の中空部17内において、第2介在体7の相互の間或いは第2介在体7とシース11の間には空隙が形成されるように構成されているが、押出成形時に第2介在体7とシース11の間が充実に押し出されて密着した状態であっても構わない。この場合は、図1に示すように、光ファイバ心線3の延伸方向に直交する面内において、各ノッチ部15の、光ファイバ心線3に最も近い点15a、15bを結ぶ直線14は、前記光ファイバ心線3及び介在体5によりケーブルシース11に形成される孔17の形状の境界線と交わるようにすることが望ましい。
【0041】
つぎに、図2に示す光ファイバケーブル1の製造方法について説明する。
【0042】
図4を参照するに、押出ヘッド29の断面図が示されており、この押出ヘッド29の中心部には図5に示されているようなニップル部31が設けられていると共に、このニップル部31の外周には図6に示されているように、例えば図2の光ファイバケーブル1の断面の外周形状とほぼ同形状のダイス孔33を備えたダイス部35が設けられている。この場合、ダイス孔33にはノッチ部15を形成するための突起部37a,37bが光エレメント部13のほぼ中央位置の図2のケーブル1のノッチ部15に該当する位置に設けられている。このダイス部35と前記ニップル部31との間にはシースとしての熱可塑性樹脂Pが押し出される流路39が設けられている。
【0043】
また、前記ニップル部31には図4に示されているように、光ファイバ心線3と第1介在体5が通る通り穴としての例えばニップル孔41が形成されており、このニップル孔41は断面ほぼ円形状であると共にニップル孔41の前方(図5において左方)には押出し方向(図4において左方向)に向かってダイス孔33の先端まで延伸する断面ほぼ円形状のパイプ43が連結されている。また、ニップル孔41の両外側には光エレメント用抗張力体9が通るニップル孔45が設けられ、図5において左側のニップル孔45の外側(左側)には支持線21が通るニップル孔47が形成されている。
【0044】
上記構成により、図4、図5において、右側に設けられた図示省略のリールに巻かれている光ファイバ心線3、複数の繊維などの第1介在体5及び第2介在体7、2本の光エレメント用抗張力体9、支持線21がそれぞれ引き出され、押出ヘッド29内へ送られる。複数の光ファイバ心線3と第1介在体5と第2介在体7が押出ヘッド29内のニップル部31のニップル孔41およびパイプ43を通る際に、予め第1介在体5が複数の各光ファイバ心線3の周りに巻付けられていると共に第1介在体5の周囲に第2介在体7が縦添えされる。したがって、これら各光ファイバ心線3、第1介在体5、第2介在体7は中空部17に配置される。
【0045】
また、2本の光エレメント用抗張力体9はニップル部31の各ニップル孔45を通って、さらには1本の支持線21はニップル孔47を通って図4、図5において左方向へ走行すると共にダイス部35の流路39から溶融した熱可塑性樹脂Pが押し出されることにより、図2に示されているような、光ファイバケーブル1を得ることができる。
【0046】
要するに、上記光ファイバケーブル1の製造方法は、以下の特徴を有する。すなわちこの製造方法では、押出ヘッド29を使用し、この押出ヘッド29は、以下を有する。
【0047】
▲1▼先端部が円錐台(或いは断頭円錐)形状を有し且つその先端面(或いは断頭面)31aに、ファイバ心線3及び複数の第1,第2介在体5,7を通過させるためのニップル孔41及び、一対の抗張力体9を通過させるための一対のニップル孔45を備えたニップル部31
▲2▼ダイス部35であって、前記ニップル部31の円錐表面に対して所定の間隔もって平行に配置された円錐形内周面を有し且つファイバ心線3及び複数の第1,第2介在体5,7と共にシース用熱可塑性樹脂Pを押し出すためのダイス孔33及び、ノッチ部15を形成するために、ダイス孔33へ突出する突起部37a、37bを備えたダイス部35
ここにニップル孔41の断面積は、ニップル孔45の断面積より大きい。またニップル孔45は、前記先端面31a上の第1方向において、ニップル孔41の両側に配置される。更に、突出部37a、37bは、先端面31aと平行な面内において前記第1方向と直交する第2方向に相互に対向して設けられる。
【0048】
また、前記第1方向において、突出部37a、37bの先端部は、ニップル孔41の中心とほぼ同じデカルト座標値を有することが望ましい。
【0049】
そしてこの製造方法は、以下の工程を有する。
【0050】
▲1▼ニップル孔41から、ファイバ心線3及び第1,第2介在体5,7を(ファイバ心線3を第1,第2介在体5,7が取り囲む状態で)引き出す工程
▲2▼ニップル孔45から抗張力体9を引き出す工程
▲3▼ダイス孔33から、ファイバ心線3及び複数の第1,第2介在体5,7と共に熱可塑性樹脂Pを押し出す工程
▲4▼前記押し出し方向におけるダイス孔33の前方で、熱可塑性樹脂Pが、ファイバ心線3及び第1,第2介在体5,7の集合体及び抗張力体9を取り囲んだ状態で、熱可塑性樹脂Pを固化させ前記集合体及び抗張力体9を一体化する工程
ここにニップル孔41からのファイバ心線3及び第1,第2介在体5,7の引き出し工程と、ニップル孔45からの抗張力体9の引き出し工程と、ダイス孔33からの熱可塑性樹脂P等の押し出し工程とは、同時に行われる。
【0051】
又、上記製造方法によれば、光ファイバ心線3及び第1,第2介在体5,7、抗張力体9、シース11,17及び支持線21を備える光ファイバケーブル1を一連の連続工程で迅速に製造することが出来る。
【0052】
上記構成により、ニップル部31とダイス部35の間の流路39から押し出される溶融した熱可塑性樹脂Pは、パイプ43とダイス孔33の間を通過中に(すなわちニップル孔33から送り出される第2介在体7と接触する前に)固化する。従って、図1に示されるように、ケーブルシース11の中空部17内において、第2介在体7の相互の間或いは第2介在体7とシース11の間に空隙が形成された(すなわち、充填率0.2〜0.5)の光ファイバケーブル1を得ることができる。
【0053】
なお、上記の支持線21を供給せずに、別のダイス部を使用して図1に示したような光ファイバケーブル1を得ることができる。
【0054】
又、この製造方法によれば、図4〜図6に於ける製造方法と同様、光ファイバ心線3及び第1介在体5、第2介在体7、抗張力体9、シース11を備える光ファイバケーブル1を一連の連続工程で迅速に製造することが出来る。
【0055】
次に、この発明の実施の形態の光ファイバケーブル1の性能を詳細に説明する。
【0056】
図2及び図3に示したこの実施の形態の光ファイバケーブル1と、比較例1としての光ファイバケーブル49と、比較例2としての光ファイバケーブル53を製作し、これらの特性評価を実施した。その結果が表1に示されている。なお、これらは、中空部17の内部構成を除いて他の構成、つまり形状や材質を同一にしている。すなわち、比較例1の光ファイバケーブル49は、図7及び図8に示されているように8本の光ファイバ心線3の周囲にアラミド繊維からなる介在体51を巻付けており、他は光ファイバケーブル1と同様であるので、詳しい説明は省略する。比較例2としての従来の光ファイバケーブル53は、図9及び図10に示されているように8本の光ファイバ心線3の周囲にアラミド繊維からなる介在体55を縦添えしている。
【0057】
なお、この光ファイバケーブル53の場合は、図11に示されているように電柱61の吊架金物63により留められて配線されると、電柱61の間の光ファイバケーブル53のほぼ中央が自重により垂れた状態になり、光ファイバケーブル53内の光ファイバ心線3が矢印の方向に移動する。その結果、図12に示されているように光ファイバ心線3にマクロベンディングが発生し、曲げ損失が増加することになる。ちなみに、正常な状態では、図13に示されているように光ファイバ心線3にマクロベンディングが生じていない。また、光ファイバケーブル53内の光ファイバ心線3が移動し、接続クロージャ内或いは成端キャビネット内に光ファイバ心線3が突出したり、接続クロージャ内或いは成端キャビネットからケーブル側に光ファイバ心線3が引き込まれたりすると、光ファイバ心線3に局部的な曲がりが生じ、伝送損失が増加する恐れがある。
【0058】
【表1】
なお、表1中の伝送損失は、波長1.55μmで「パルス試験法(OTDR法)・・・JISC 6823の9」にて測定した。このパルス試験法は、図14に示されているように各光ファイバケーブル1、49、53の両端の光ファイバ心線3を口出しし、ケーブルシース11又は107の被覆長を10mとして、片端の光ファイバ心線3を張力計53で引っ張る。このとき、反対側の端末で、口出しした光ファイバ心線3を観察し、この光ファイバ心線3が動き始めた時の張力、つまり心線引抜力を測定する方法である。
【0059】
表1から分かるように、比較例2の光ファイバケーブル53では、介在充填率を約30%とすると損失増加が発生するが、この実施の形態の光ファイバケーブル1では、伝送損失が0.25dB/km以下となり、良好な特性を示し、心線引抜力も約2倍に向上することが確認された。また、比較例1の光ファイバケーブル49では、介在充填率が約33%のとき伝送損失が0.25dB/km以下であるが、心線引抜力は約30Nであり、この比較例1の光ファイバケーブル49の心線引抜力に対してこの実施の形態の光ファイバケーブル1では3倍以上を示している。
【0060】
また、この実施の形態の光ファイバケーブル1では、架空配線時に温度変化や風圧の影響により光ファイバケーブル1が伸縮した場合を想定して、光ファイバケーブル1に0.3%の伸びを与えた時の光ファイバ心線3の引き込み量を測定したところ、10mm/端末以下と微少であり、架空配線時の光ファイバ心線3の移動抑止に効果があることを確認した。
【0061】
この実施の形態によれば、以下の利点がある。
【0062】
ノッチ部からケーブルシースを裂いて光ファイバ心線の口出しを行う際に、ケーブルシースは耐熱性のプラスチックヤーンまたは有機系繊維もしくは無機系繊維からなる第1,第2介在体に阻まれて光ファイバ心線内部まで食い込まないため容易に口出しを行うことができる。また、細径に製造できると共に第1,第2介在体の例えば繊維が光ファイバ心線のクッションとなるので損失特性を安定させることができる。
【0063】
光ファイバ心線3の周囲に繊維状の第1介在体5を巻付けることにより、光ファイバ心線3が押出成形時のパイプ43の中心近傍に、換言すれば中空部17の中心近傍に安定的に位置することで伝送損失の劣化を防止することができる。さらに、光ファイバ心線3の周囲に巻付けた第1介在体5の外側に繊維状の第2介在体7を縦添えすることにより、この縦添えした第2介在体7がケーブルシース11の内面と光ファイバ心線3の周囲に巻付けた第1介在体5との間でアンカーの役割を果たし、光ファイバ心線3の引抜力が大幅に向上する。したがって、伝送特性を損なうことなく心線引抜力を大幅に向上せしめることにより、架空配線時の心線移勤を抑止することが可能となる。光ファイバドロップケーブルとして利用できる。
【0064】
第1,第2介在体の充填率を0.2〜0.5とすることにより、マクロベンディングによる曲げ損失及び伝送損失増加の発生を抑えることができる。
【0065】
単数または複数の素線またはテープ心線の光ファイバ心線に幅広く適用できる。
【0066】
第1,第2介在体は溶融したケーブルシースと接触した時に溶融されることがない。
【0067】
この製造方法により得られた光ファイバケーブルは、請求項1記載の効果と同様に、光ファイバ心線の周囲に第1介在体を巻付けることにより、光ファイバ心線が光ファイバ収納部の中心近傍に安定的に位置するので伝送損失の劣化を防止することができる。さらに、第1介在体の外側に第2介在体を縦添えすることにより、この第2介在体がケーブルシースの内面と第1介在体との間でアンカーの役割を果たすために心線引抜力を大幅に向上できる。その結果、架空配線時の心線移勤を抑止できる。光ファイバケーブルを一連の連続工程で迅速に製造できる。
【0068】
なお,この発明は前述した実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他の態様で実施し得るものである。
【0069】
【発明の効果】
以上のごとき発明の実施の形態の説明から理解されるように、この発明によれば、細径でかつ損失特性、施工性に優れた光ファイバを提供することができる。しかも、ノッチ部からケーブルを裂いて光ファイバ心線の口出しを容易に行うことができる。
【0070】
また、光ファイバ心線の周囲に第1介在体を巻付けることにより、光ファイバ心線が光ファイバ収納部の中心近傍に安定的に位置するので伝送損失の劣化を防止することができる。さらに、第1介在体の外側に第2介在体を縦添えすることにより、この第2介在体がケーブルシースの内面と第1介在体との間でアンカーの役割を果たすために心線引抜力を大幅に向上できる。その結果、架空配線時の心線移勤を抑止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の光ファイバケーブルの断面図である。
【図2】この発明の別の実施の形態の光ファイバケーブルの断面図である。
【図3】図2の光ファイバケーブルの斜視図である。
【図4】押出ヘッド部の断面図である。
【図5】ニップル部の斜視図である。
【図6】ダイス部の斜視図である。
【図7】比較例1の光ファイバケーブルの断面図である。
【図8】図7の光ファイバケーブルの斜視図である。
【図9】比較例1の光ファイバケーブルの断面図である。
【図10】図9の光ファイバケーブルの斜視図である。
【図11】光ファイバケーブルを架空したときの状態説明図である。
【図12】マクロベンディングが発生した時の図11のA部の拡大断面図である。
【図13】正常な状態の図11のA部の拡大断面図である。
【図14】パルス試験法の概略説明図である。
【図15】従来の光ファイバケーブルの断面図である。
【図16】従来の他の光ファイバケーブルの断面図である。
【図17】従来の別の光ファイバケーブルの断面図である。
【図18】従来の別の光ファイバケーブルの断面図である。
【符号の説明】
1 光ファイバケーブル
3 ファイバ心線
5 第1介在体
7 第2介在体
9 光エレメント用抗張力体
11 ケーブルシース
13 光エレメント部
15 ノッチ部
17 中空部
21 支持線
23 シース
25 ケーブル支持線部
27 首部
29 押出ヘッド
35 ダイス部
49、53 光ファイバケーブル
【発明の属する技術分野】
この発明は、多心の引き落とし光ファイバケーブルおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
構内、架空用の引き落とし光ファイバケーブル(ドロップケーブル)としては1、2心程度が通常であるが、FTTH(Fiber to the home)の拡大と共に小規模マンションやビルなどに、4〜10心程度の多心化の需要が予想される。
【0003】
また、後分岐作業性の観点から、収納される光ファイバ心線としては、単独の素線(または2心程度のテープ光ファイバ心線)を用いたものが有効と考える。
【0004】
単光ファイバ心線を入れた多心の引き落とし光ファイバケーブルを設計しようとした場合、ルースチューブケーブルやスロットケーブルなどが考えられるが、いずれも外径が大きくなる上コスト高であるため、図15に示されているような細径でシンプルなドロップ・インドアケーブル101を踏襲したケーブルが有効である。すなわち、図15において、ドロップ・インドアケーブル101は単心の光ファイバ心線103と、この近傍に平行で両脇に配置された光エレメント用抗張力体105とをケーブルシース107で被覆したもので、前記各光エレメント用抗張力体105を結んだ方向に対して直交した方向の前記光ファイバ心線103の両側(図15において上下)におけるケーブルシース107の表面にノッチ部109を形成せしめたものである(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、図16を参照するに、光ファイバドロップケーブル111は、上記のドロップ・インドアケーブル101のケーブルシース107に、支持線113をケーブルシース107と同じ樹脂のシース材115で被覆した長尺のケーブル支持線部117を互いに平行に首部119を介して一体化されたものである(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−171673号公報
【0007】
【特許文献2】
特開2001−83385号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図17に示されているように、ドロップ・インドアケーブル101に単心の光ファイバ心線103の代わりに多心の素線121を収容しようとした場合、複数の素線121を束にして充実でシースすると、内部にシース材107が食い込み、口出し性に支障が生じる。
【0009】
一方、図18に示されているように、多心の素線121を押出ヘッドにおけるニップルの通し穴に連結されたパイプ内に入れてパイプから押し出すと、スカスカになるため施工後に光ファイバ心線を構成する素線121がケーブル内で移動してしまう恐れがある(クロージャ内で光ファイバ心線が曲がりロス増する恐れがある)。
【0010】
この発明は上述の課題を解決するためになされたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明の光ファイバケーブルは、光ファイバ心線と、
前記光ファイバ心線に巻付けられた第1介在体と、
この第1介在体を取り巻くよう縦添えされた第2介在体と、
前記光ファイバ心線の延伸方向に沿って光ファイバ心線の両側に配置された抗張力体と、
前記光ファイバ心線、第1介在体、第2介在体、及び抗張力体を被覆するケーブルシースであって、前記延伸方向に垂直な面内において前記抗張力体を結ぶ第1方向に直交する第2方向の前記光ファイバ心線の両側におけるケーブルシースの表面にそれぞれ少なくとも1つのノッチ部が形成されたケーブルシースと、を備える長尺の光エレメント部を有することを特徴とするものである。
【0012】
したがって、細径でかつ損失特性、施工性に優れた光ファイバが提供される。しかも、光ファイバ心線の周囲に第1介在体を巻付けることにより、光ファイバ心線が光ファイバ収納部の中心近傍に安定的に位置するので伝送損失の劣化が防止される。さらに、第1介在体の外側に第2介在体を縦添えすることにより、この第2介在体がケーブルシースの内面と第1介在体との間でアンカーの役割を果たすために心線引抜力が大幅に向上する。その結果、架空配線時の心線移勤が抑止される。
【0013】
この発明の光ファイバケーブルは、前記光ファイバケーブルにおいて、支持線をシースで被覆した長尺のケーブル支持線部であって、前記光エレメント部に平行に配置され且つ一体化されたケーブル支持線部を有することが好ましい。
【0014】
この発明の光ファイバケーブルは、前記光ファイバケーブルにおいて、前記光ファイバ収納部における第1介在体と第2介在体の充填率が、0.2〜0.5であることが好ましい。したがって、第1,第2介在体の充填率が0.2より大きいことにより、光ファイバケーブルの光エレメント部の内部での光ファイバの自由度が制限され、重力に従って光ファイバが下方に移動し、最も位置が低い箇所でマクロベンディングが発生し、曲げ損失が生じるという傾向が防止される。一方、前記充填率が0.5より小さいことにより、第1,第2介在体が光ファイバ心線を圧迫することがなく伝送損失が抑制される。
【0015】
この発明の光ファイバケーブルは、前記光ファイバケーブルにおいて、前記光ファイバ心線は、単数または複数の素線またはテープ心線を有することが好ましい。したがって、単数または複数の素線またはテープ心線の光ファイバ心線に幅広く適用される。
【0016】
この発明の光ファイバケーブルは、前記光ファイバケーブルにおいて、前記第1,第2介在体は、耐熱性のプラスチックヤーンまたは有機系繊維もしくは無機系繊維を有することが好ましい。したがって、ノッチ部からケーブルシースを裂いて光ファイバ心線の口出しを行う際に、ケーブルシースは耐熱性のプラスチックヤーンまたは有機系繊維もしくは無機系繊維からなる第1,第2介在体に阻まれて光ファイバ心線内部まで食い込まないため容易に口出しが行われる。また、細径に製造されると共に第1,第2介在体の例えば繊維が光ファイバ心線のクッションとなるので損失特性が安定する。
【0017】
この発明の光ファイバケーブルは、前記光ファイバケーブルにおいて、前記第1,第2介在体の融解温度は、ケーブルシースの融解温度より十分高いものであることが好ましい。したがって、第1,第2介在体は溶融したケーブルシースと接触した時に溶融されることがない。
【0018】
この発明の光ファイバケーブルは、前記光ファイバケーブルにおいて、前記延伸方向に直交する面内において、前記各ノッチ部の、前記光ファイバ心線に最も近い点を結ぶ直線が、前記光ファイバ心線及び介在体によりシースに形成される孔の形状の境界線と交わるものであることが好ましい。したがって、ノッチ部からケーブルシースを裂いて光ファイバ心線の口出しを行う際に、容易に口出しが行われる。
【0019】
この発明の光ファイバケーブルは、前記光ファイバケーブルにおいて、前記直線は、前記面内において、前記第2方向に平行であることが好ましい。したがって、ノッチ部からケーブルシースを裂いて光ファイバ心線の口出しを行う際に、容易に口出しが行われる。
【0020】
この発明の光ファイバケーブルの製造方法は、光ファイバ心線と、前記光ファイバ心線に巻付けられた第1介在体と、この第1介在体を取り巻くよう縦添えされた第2介在体と、前記光ファイバ心線の延伸方向に沿って光ファイバ心線の両側に配置される抗張力体と、をそれぞれ走行させて押出ヘッドに供給する工程と、
前記押出ヘッドに熱可塑性樹脂を押出す工程と、
前記光ファイバ心線、第1介在体、第2介在体、及び抗張力体をケーブルシースで被覆した光エレメント部を成形する工程であって、前記延伸方向に垂直な面内において前記抗張力体を結ぶ第1方向に直交する第2方向の前記光ファイバ心線の両側におけるケーブルシースの表面にノッチ部を形成する工程を含んだ光エレメント部を成形する工程と、を有するものである。
【0021】
したがって、この製造方法で得られた光ファイバケーブルは、細径でかつ損失特性、施工性に優れた光ファイバが提供される。しかも、光ファイバ心線の周囲に第1介在体を巻付けることにより、光ファイバ心線が光ファイバ収納部の中心近傍に安定的に位置するので伝送損失の劣化が防止される。さらに、第1介在体の外側に第2介在体を縦添えすることにより、この第2介在体がケーブルシースの内面と第1介在体との間でアンカーの役割を果たすために心線引抜力が大幅に向上する。その結果、架空配線時の心線移勤が抑止される。
【0022】
この発明の光ファイバケーブルの製造方法は、光ファイバ心線と、前記光ファイバ心線に巻付けられた第1介在体と、この第1介在体を取り巻くよう縦添えされた第2介在体と、前記光ファイバ心線の延伸方向に沿って光ファイバ心線の両側に配置される抗張力体と、支持線をそれぞれ走行させて押出ヘッドに供給する工程と、
前記押出ヘッドに熱可塑性樹脂を押出す工程と、
前記光ファイバ心線、第1介在体、第2介在体、及び抗張力体をケーブルシースで被覆した光エレメント部と、前記支持線をシースで被覆したケーブル支持線部と、を平行に配置し且つ一体的に成形する工程であって、前記光ファイバ心線の延伸方向に垂直な面内において前記抗張力体を結ぶ第1方向に直交する第2方向の前記光ファイバ心線の両側におけるケーブルシースの表面にノッチ部を形成する工程を含んだ成形する工程と、を有するものである。
【0023】
この発明の光ファイバケーブルの製造方法は、上記の光ファイバケーブルの製造方法と同様の作用が得られる。
【0024】
この発明の光ファイバケーブルの製造方法は、前記光ファイバケーブルの製造方法において、前記ケーブルシース内における第1介在体と第2介在体の充填率が、0.2〜0.5であることが好ましい。したがって、第1,第2介在体の充填率が0.2より大きいことにより、光ファイバケーブルの光エレメント部の内部での光ファイバの自由度が制限され、重力に従って光ファイバが下方に移動し、最も位置が低い箇所でマクロベンディングが発生し、曲げ損失が生じるという傾向が防止される。一方、前記充填率が0.5より小さいことにより、第1,第2介在体が光ファイバ心線を圧迫することがなく伝送損失が抑制される。
【0025】
この発明の光ファイバケーブルの製造方法は、前記光ファイバケーブルの製造方法において、前記光ファイバ心線に巻付けた第1介在体・第2介在体・抗張力体を押し出しヘッドへ供給する工程と、熱可塑性樹脂を押し出しヘッドへ供給する工程は、同時に行われることが好ましい。したがって、光ファイバケーブルが一連の連続工程で迅速に製造される。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0027】
図1を参照するに、この発明の第1の実施形態の光ファイバケーブル1は、複数の素線からなる光ファイバ心線3を有する。この光ファイバ心線3の周囲には例えば耐熱性のプラスチックヤーンまたは有機系繊維もしくは無機系繊維からなる第1介在体5が取り巻くように巻付けて配置されており、第1介在体5の外周には耐熱性のプラスチックヤーンまたは有機系繊維もしくは無機系繊維からなる第2介在体7が縦添えにて配置されている。この第2介在体7の両側(図1において左右)の近傍位置に、第2介在体7に平行して、光エレメント用抗張力体9が配置されている。
【0028】
光ファイバ心線3、第1介在体5、第2介在体7及び光エレメント用抗張力体9は、熱可塑性樹脂からなるケーブルシース11で被覆され、長尺の光エレメント部13を構成する。ファイバ心線3の延伸方向に直交する面内において、光エレメント用抗張力体9の配置方向(第1方向)に直交する方向(図1において上下方向;第2方向)において第2介在体7の両側(図1において上下)に位置するケーブルシース11の表面には、ノッチ部15が形成されている。
【0029】
上記構成においては、ケーブルシース11は繊維状の第1,第2介在体5,7に阻まれて光ファイバ心線3の内部まで食い込まない。従って、ノッチ部15からケーブルシース11を裂いて光ファイバ心線3の口出しを行う際に、容易に口出しを行うことができる。また、ケーブル1を細径に製造することができると共に第1,第2介在体5,7が光ファイバ心線3のクッションとなるので損失特性を安定化せしめることができる。その結果、光ファイバケーブル1がシンプルとなり、集合工程がなくなり、加工費を小さくすることができる。
【0030】
図1に示す光ファイバケーブル1の場合、ケーブルシース11の中空部17内に前記光ファイバ心線3、第1,第2介在体5,7が配置される。そして、対向するノッチ部15を結ぶ面19が光ファイバ心線3及び第1,第2介在体5,7を収容するケーブルシース11の中空部17と交差するようにノッチ部15を設ければよい。このようにノッチ部15の位置の許容範囲が広いため、光ファイバ心線3の位置に対するノッチ部15の形成位置は、従来のように正確に位置決めする必要はない。従って、光ファイバケーブル1の製造をより容易にすることができる。
【0031】
また、図1の光ファイバケーブル1は、ケーブルシース11の中空部17内において、第2介在体7の相互の間或いは第2介在体7とシース11の間には空隙が形成されている。これにより、ケーブルに温度変化(特に低温)が生じた場合、シースの収縮応力が光ファイバ心線3に伝わりにくくなるため、損失の安定性が向上するメリットがある。
【0032】
また、前記ケーブルシース11の内部、つまり中空部17における第1介在体5と第2介在体7の充填率は、0.2〜0.5となるようにしている。なお、この充填率とは、下記の計算式によって算出される値である。
【0033】
(充填率)=(単位長の光ファイバケーブル1の製造に使用される第1,第2介在体5,7の重量)/{(光エレメント部13の内部面積)−(光ファイバ心線3の総断面積)}×(単位長)×(第1,第2介在体5,7の密度)
上記の第1,第2介在体5,7の充填率が0.2より大きいことにより、光ファイバケーブル1の光エレメント部13の内部での光ファイバ心線3の自由度が制限され、重力に従って光ファイバ心線3が下方に移動することにより、最も位置が低い箇所でマクロベンディングが発生し、曲げ損失が生じるという傾向が防止される。
【0034】
一方、前記充填率が0.5より小さいことにより、第1,第2介在体5,7が光ファイバ心線3を圧迫することがなく、伝送損失が抑制される。
【0035】
要するに、第1介在体5を光ファイバ心線3の周囲に巻付けることにより、光ファイバ心線3が中空部17内の中央部に位置することが可能となり、伝送損失の増加が発生することなく、第1介在体5の充填量を増加させることが可能となる。さらに、光ファイバ心線3の周囲に巻付けた第1介在体5の外側に第2介在体7を縦添えすることにより、この縦添えされた第2介在体7がアンカーの役割を果たし、光ファイバ心線3に引き留め力を大幅に向上させることが可能となる。
【0036】
図2及び図3は、この発明の第2の実施形態の光ファイバケーブル1を示す。この光ファイバケーブル1は、図1と同様な長尺の光エレメント部13を有する。光ファイバケーブル1は、支持線21をシース23で被覆した長尺のケーブル支持線部25をさらに備える。支持線21は、例えば鋼線からなる。シース23は、熱可塑性樹脂であり、ケーブルシース11と一体的に成形される。よって、ケーブル支持線部25は、光エレメント部13に対して平行に首部27を介して一体化されている。なお、ファイバ心線3の延伸方向に直交する面内において、前記支持線21及び一対の抗張力体9及びファイバ心線3は前記第1方向に沿って整列されて配置される。
【0037】
上記構成によりこの光ファイバケーブル1は、前記光エレメント部13に、支持線21をシース23で被覆した長尺のケーブル支持線部25が互いに平行に首部27を介して一体化されていることにより、光ファイバドロップケーブルとして利用することができると共に、図1における効果と同様の効果を有する。
【0038】
前記光ファイバ心線3は、複数の素線の他に単数の素線またはテープ心線を用いるようにしても構わない。特に、0.25mmの素線が最も好適に使用されるが、2心テープ心線や、0.4〜0.9mm程度の単心線なども使用される。また、第1,第2介在体5,7としての有機系繊維もしくは無機系繊維には、例えばナイロンやPET(あるいは、ポリプロピレン)などの耐熱プラスチックのヤーンやケブラー繊維、ガラスウール、コットン糸などが好適に使用されるものである。
【0039】
また、第1,第2介在体5,7の融解温度は、熱可塑性樹脂からなるケーブルシースの融解温度より十分に高いことが好ましい。ここで、十分に高いとは、溶融したシース用熱可塑性樹脂と接触したときに、第1,第2介在体5,7が融解しないことを意味する。さらに、前記光エレメント用抗張力体9としては、鋼線やFRPなどが好適に使用されると共に支持線21には鋼線が使用される。
【0040】
なお、上述した第1,第2の実施の形態では、ケーブルシース11の中空部17内において、第2介在体7の相互の間或いは第2介在体7とシース11の間には空隙が形成されるように構成されているが、押出成形時に第2介在体7とシース11の間が充実に押し出されて密着した状態であっても構わない。この場合は、図1に示すように、光ファイバ心線3の延伸方向に直交する面内において、各ノッチ部15の、光ファイバ心線3に最も近い点15a、15bを結ぶ直線14は、前記光ファイバ心線3及び介在体5によりケーブルシース11に形成される孔17の形状の境界線と交わるようにすることが望ましい。
【0041】
つぎに、図2に示す光ファイバケーブル1の製造方法について説明する。
【0042】
図4を参照するに、押出ヘッド29の断面図が示されており、この押出ヘッド29の中心部には図5に示されているようなニップル部31が設けられていると共に、このニップル部31の外周には図6に示されているように、例えば図2の光ファイバケーブル1の断面の外周形状とほぼ同形状のダイス孔33を備えたダイス部35が設けられている。この場合、ダイス孔33にはノッチ部15を形成するための突起部37a,37bが光エレメント部13のほぼ中央位置の図2のケーブル1のノッチ部15に該当する位置に設けられている。このダイス部35と前記ニップル部31との間にはシースとしての熱可塑性樹脂Pが押し出される流路39が設けられている。
【0043】
また、前記ニップル部31には図4に示されているように、光ファイバ心線3と第1介在体5が通る通り穴としての例えばニップル孔41が形成されており、このニップル孔41は断面ほぼ円形状であると共にニップル孔41の前方(図5において左方)には押出し方向(図4において左方向)に向かってダイス孔33の先端まで延伸する断面ほぼ円形状のパイプ43が連結されている。また、ニップル孔41の両外側には光エレメント用抗張力体9が通るニップル孔45が設けられ、図5において左側のニップル孔45の外側(左側)には支持線21が通るニップル孔47が形成されている。
【0044】
上記構成により、図4、図5において、右側に設けられた図示省略のリールに巻かれている光ファイバ心線3、複数の繊維などの第1介在体5及び第2介在体7、2本の光エレメント用抗張力体9、支持線21がそれぞれ引き出され、押出ヘッド29内へ送られる。複数の光ファイバ心線3と第1介在体5と第2介在体7が押出ヘッド29内のニップル部31のニップル孔41およびパイプ43を通る際に、予め第1介在体5が複数の各光ファイバ心線3の周りに巻付けられていると共に第1介在体5の周囲に第2介在体7が縦添えされる。したがって、これら各光ファイバ心線3、第1介在体5、第2介在体7は中空部17に配置される。
【0045】
また、2本の光エレメント用抗張力体9はニップル部31の各ニップル孔45を通って、さらには1本の支持線21はニップル孔47を通って図4、図5において左方向へ走行すると共にダイス部35の流路39から溶融した熱可塑性樹脂Pが押し出されることにより、図2に示されているような、光ファイバケーブル1を得ることができる。
【0046】
要するに、上記光ファイバケーブル1の製造方法は、以下の特徴を有する。すなわちこの製造方法では、押出ヘッド29を使用し、この押出ヘッド29は、以下を有する。
【0047】
▲1▼先端部が円錐台(或いは断頭円錐)形状を有し且つその先端面(或いは断頭面)31aに、ファイバ心線3及び複数の第1,第2介在体5,7を通過させるためのニップル孔41及び、一対の抗張力体9を通過させるための一対のニップル孔45を備えたニップル部31
▲2▼ダイス部35であって、前記ニップル部31の円錐表面に対して所定の間隔もって平行に配置された円錐形内周面を有し且つファイバ心線3及び複数の第1,第2介在体5,7と共にシース用熱可塑性樹脂Pを押し出すためのダイス孔33及び、ノッチ部15を形成するために、ダイス孔33へ突出する突起部37a、37bを備えたダイス部35
ここにニップル孔41の断面積は、ニップル孔45の断面積より大きい。またニップル孔45は、前記先端面31a上の第1方向において、ニップル孔41の両側に配置される。更に、突出部37a、37bは、先端面31aと平行な面内において前記第1方向と直交する第2方向に相互に対向して設けられる。
【0048】
また、前記第1方向において、突出部37a、37bの先端部は、ニップル孔41の中心とほぼ同じデカルト座標値を有することが望ましい。
【0049】
そしてこの製造方法は、以下の工程を有する。
【0050】
▲1▼ニップル孔41から、ファイバ心線3及び第1,第2介在体5,7を(ファイバ心線3を第1,第2介在体5,7が取り囲む状態で)引き出す工程
▲2▼ニップル孔45から抗張力体9を引き出す工程
▲3▼ダイス孔33から、ファイバ心線3及び複数の第1,第2介在体5,7と共に熱可塑性樹脂Pを押し出す工程
▲4▼前記押し出し方向におけるダイス孔33の前方で、熱可塑性樹脂Pが、ファイバ心線3及び第1,第2介在体5,7の集合体及び抗張力体9を取り囲んだ状態で、熱可塑性樹脂Pを固化させ前記集合体及び抗張力体9を一体化する工程
ここにニップル孔41からのファイバ心線3及び第1,第2介在体5,7の引き出し工程と、ニップル孔45からの抗張力体9の引き出し工程と、ダイス孔33からの熱可塑性樹脂P等の押し出し工程とは、同時に行われる。
【0051】
又、上記製造方法によれば、光ファイバ心線3及び第1,第2介在体5,7、抗張力体9、シース11,17及び支持線21を備える光ファイバケーブル1を一連の連続工程で迅速に製造することが出来る。
【0052】
上記構成により、ニップル部31とダイス部35の間の流路39から押し出される溶融した熱可塑性樹脂Pは、パイプ43とダイス孔33の間を通過中に(すなわちニップル孔33から送り出される第2介在体7と接触する前に)固化する。従って、図1に示されるように、ケーブルシース11の中空部17内において、第2介在体7の相互の間或いは第2介在体7とシース11の間に空隙が形成された(すなわち、充填率0.2〜0.5)の光ファイバケーブル1を得ることができる。
【0053】
なお、上記の支持線21を供給せずに、別のダイス部を使用して図1に示したような光ファイバケーブル1を得ることができる。
【0054】
又、この製造方法によれば、図4〜図6に於ける製造方法と同様、光ファイバ心線3及び第1介在体5、第2介在体7、抗張力体9、シース11を備える光ファイバケーブル1を一連の連続工程で迅速に製造することが出来る。
【0055】
次に、この発明の実施の形態の光ファイバケーブル1の性能を詳細に説明する。
【0056】
図2及び図3に示したこの実施の形態の光ファイバケーブル1と、比較例1としての光ファイバケーブル49と、比較例2としての光ファイバケーブル53を製作し、これらの特性評価を実施した。その結果が表1に示されている。なお、これらは、中空部17の内部構成を除いて他の構成、つまり形状や材質を同一にしている。すなわち、比較例1の光ファイバケーブル49は、図7及び図8に示されているように8本の光ファイバ心線3の周囲にアラミド繊維からなる介在体51を巻付けており、他は光ファイバケーブル1と同様であるので、詳しい説明は省略する。比較例2としての従来の光ファイバケーブル53は、図9及び図10に示されているように8本の光ファイバ心線3の周囲にアラミド繊維からなる介在体55を縦添えしている。
【0057】
なお、この光ファイバケーブル53の場合は、図11に示されているように電柱61の吊架金物63により留められて配線されると、電柱61の間の光ファイバケーブル53のほぼ中央が自重により垂れた状態になり、光ファイバケーブル53内の光ファイバ心線3が矢印の方向に移動する。その結果、図12に示されているように光ファイバ心線3にマクロベンディングが発生し、曲げ損失が増加することになる。ちなみに、正常な状態では、図13に示されているように光ファイバ心線3にマクロベンディングが生じていない。また、光ファイバケーブル53内の光ファイバ心線3が移動し、接続クロージャ内或いは成端キャビネット内に光ファイバ心線3が突出したり、接続クロージャ内或いは成端キャビネットからケーブル側に光ファイバ心線3が引き込まれたりすると、光ファイバ心線3に局部的な曲がりが生じ、伝送損失が増加する恐れがある。
【0058】
【表1】
なお、表1中の伝送損失は、波長1.55μmで「パルス試験法(OTDR法)・・・JISC 6823の9」にて測定した。このパルス試験法は、図14に示されているように各光ファイバケーブル1、49、53の両端の光ファイバ心線3を口出しし、ケーブルシース11又は107の被覆長を10mとして、片端の光ファイバ心線3を張力計53で引っ張る。このとき、反対側の端末で、口出しした光ファイバ心線3を観察し、この光ファイバ心線3が動き始めた時の張力、つまり心線引抜力を測定する方法である。
【0059】
表1から分かるように、比較例2の光ファイバケーブル53では、介在充填率を約30%とすると損失増加が発生するが、この実施の形態の光ファイバケーブル1では、伝送損失が0.25dB/km以下となり、良好な特性を示し、心線引抜力も約2倍に向上することが確認された。また、比較例1の光ファイバケーブル49では、介在充填率が約33%のとき伝送損失が0.25dB/km以下であるが、心線引抜力は約30Nであり、この比較例1の光ファイバケーブル49の心線引抜力に対してこの実施の形態の光ファイバケーブル1では3倍以上を示している。
【0060】
また、この実施の形態の光ファイバケーブル1では、架空配線時に温度変化や風圧の影響により光ファイバケーブル1が伸縮した場合を想定して、光ファイバケーブル1に0.3%の伸びを与えた時の光ファイバ心線3の引き込み量を測定したところ、10mm/端末以下と微少であり、架空配線時の光ファイバ心線3の移動抑止に効果があることを確認した。
【0061】
この実施の形態によれば、以下の利点がある。
【0062】
ノッチ部からケーブルシースを裂いて光ファイバ心線の口出しを行う際に、ケーブルシースは耐熱性のプラスチックヤーンまたは有機系繊維もしくは無機系繊維からなる第1,第2介在体に阻まれて光ファイバ心線内部まで食い込まないため容易に口出しを行うことができる。また、細径に製造できると共に第1,第2介在体の例えば繊維が光ファイバ心線のクッションとなるので損失特性を安定させることができる。
【0063】
光ファイバ心線3の周囲に繊維状の第1介在体5を巻付けることにより、光ファイバ心線3が押出成形時のパイプ43の中心近傍に、換言すれば中空部17の中心近傍に安定的に位置することで伝送損失の劣化を防止することができる。さらに、光ファイバ心線3の周囲に巻付けた第1介在体5の外側に繊維状の第2介在体7を縦添えすることにより、この縦添えした第2介在体7がケーブルシース11の内面と光ファイバ心線3の周囲に巻付けた第1介在体5との間でアンカーの役割を果たし、光ファイバ心線3の引抜力が大幅に向上する。したがって、伝送特性を損なうことなく心線引抜力を大幅に向上せしめることにより、架空配線時の心線移勤を抑止することが可能となる。光ファイバドロップケーブルとして利用できる。
【0064】
第1,第2介在体の充填率を0.2〜0.5とすることにより、マクロベンディングによる曲げ損失及び伝送損失増加の発生を抑えることができる。
【0065】
単数または複数の素線またはテープ心線の光ファイバ心線に幅広く適用できる。
【0066】
第1,第2介在体は溶融したケーブルシースと接触した時に溶融されることがない。
【0067】
この製造方法により得られた光ファイバケーブルは、請求項1記載の効果と同様に、光ファイバ心線の周囲に第1介在体を巻付けることにより、光ファイバ心線が光ファイバ収納部の中心近傍に安定的に位置するので伝送損失の劣化を防止することができる。さらに、第1介在体の外側に第2介在体を縦添えすることにより、この第2介在体がケーブルシースの内面と第1介在体との間でアンカーの役割を果たすために心線引抜力を大幅に向上できる。その結果、架空配線時の心線移勤を抑止できる。光ファイバケーブルを一連の連続工程で迅速に製造できる。
【0068】
なお,この発明は前述した実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他の態様で実施し得るものである。
【0069】
【発明の効果】
以上のごとき発明の実施の形態の説明から理解されるように、この発明によれば、細径でかつ損失特性、施工性に優れた光ファイバを提供することができる。しかも、ノッチ部からケーブルを裂いて光ファイバ心線の口出しを容易に行うことができる。
【0070】
また、光ファイバ心線の周囲に第1介在体を巻付けることにより、光ファイバ心線が光ファイバ収納部の中心近傍に安定的に位置するので伝送損失の劣化を防止することができる。さらに、第1介在体の外側に第2介在体を縦添えすることにより、この第2介在体がケーブルシースの内面と第1介在体との間でアンカーの役割を果たすために心線引抜力を大幅に向上できる。その結果、架空配線時の心線移勤を抑止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の光ファイバケーブルの断面図である。
【図2】この発明の別の実施の形態の光ファイバケーブルの断面図である。
【図3】図2の光ファイバケーブルの斜視図である。
【図4】押出ヘッド部の断面図である。
【図5】ニップル部の斜視図である。
【図6】ダイス部の斜視図である。
【図7】比較例1の光ファイバケーブルの断面図である。
【図8】図7の光ファイバケーブルの斜視図である。
【図9】比較例1の光ファイバケーブルの断面図である。
【図10】図9の光ファイバケーブルの斜視図である。
【図11】光ファイバケーブルを架空したときの状態説明図である。
【図12】マクロベンディングが発生した時の図11のA部の拡大断面図である。
【図13】正常な状態の図11のA部の拡大断面図である。
【図14】パルス試験法の概略説明図である。
【図15】従来の光ファイバケーブルの断面図である。
【図16】従来の他の光ファイバケーブルの断面図である。
【図17】従来の別の光ファイバケーブルの断面図である。
【図18】従来の別の光ファイバケーブルの断面図である。
【符号の説明】
1 光ファイバケーブル
3 ファイバ心線
5 第1介在体
7 第2介在体
9 光エレメント用抗張力体
11 ケーブルシース
13 光エレメント部
15 ノッチ部
17 中空部
21 支持線
23 シース
25 ケーブル支持線部
27 首部
29 押出ヘッド
35 ダイス部
49、53 光ファイバケーブル
Claims (12)
- 光ファイバ心線と、
前記光ファイバ心線に巻付けられた第1介在体と、
この第1介在体を取り巻くよう縦添えされた第2介在体と、
前記光ファイバ心線の延伸方向に沿って光ファイバ心線の両側に配置された抗張力体と、
前記光ファイバ心線、第1介在体、第2介在体、及び抗張力体を被覆するケーブルシースであって、前記延伸方向に垂直な面内において前記抗張力体を結ぶ第1方向に直交する第2方向の前記光ファイバ心線の両側におけるケーブルシースの表面にそれぞれ少なくとも1つのノッチ部が形成されたケーブルシースと、を備える長尺の光エレメント部を有する光ファイバケーブル。 - 支持線をシースで被覆した長尺のケーブル支持線部であって、前記光エレメント部に平行に配置され且つ一体化されたケーブル支持線部を有する請求項1に記載の光ファイバケーブル。
- 前記ケーブルシース内における第1介在体と第2介在体の充填率が、0.2〜0.5であることを特徴とする請求項1又は2記載の光ファイバケーブル。
- 前記光ファイバ心線は、単数または複数の素線またはテープ心線を有する請求項1乃至3の何れかに記載の光ファイバケーブル。
- 前記第1,第2介在体は、耐熱性のプラスチックヤーンまたは有機系繊維もしくは無機系繊維を有する請求項1乃至4の何れかに記載の光ファイバケーブル。
- 前記第1,第2介在体の融解温度は、ケーブルシースの融解温度より十分高い請求項1乃至5の何れかに記載の光ファイバケーブル。
- 前記延伸方向に直交する面内において、前記各ノッチ部の、前記光ファイバ心線に最も近い点を結ぶ直線が、前記光ファイバ心線及び第1、第2介在体によりシースに形成される孔の形状の境界線と交わる請求項1乃至6の何れかに記載の光ファイバケーブル。
- 前記直線は、前記面内において、前記第2方向に平行である請求項7に記載の光ファイバケーブル。
- 光ファイバ心線と、前記光ファイバ心線に巻付けられた第1介在体と、この第1介在体を取り巻くよう縦添えされた第2介在体と、前記光ファイバ心線の延伸方向に沿って光ファイバ心線の両側に配置される抗張力体と、をそれぞれ走行させて押出ヘッドに供給する工程と、
前記押出ヘッドに熱可塑性樹脂を押出す工程と、
前記光ファイバ心線、第1介在体、第2介在体、及び抗張力体をケーブルシースで被覆した光エレメント部を成形する工程であって、前記延伸方向に垂直な面内において前記抗張力体を結ぶ第1方向に直交する第2方向の前記光ファイバ心線の両側におけるケーブルシースの表面にノッチ部を形成する工程を含んだ光エレメント部を成形する工程と、を有する光ファイバケーブルの製造方法。 - 光ファイバ心線と、前記光ファイバ心線に巻付けられた第1介在体と、この第1介在体を取り巻くよう縦添えされた第2介在体と、前記光ファイバ心線の延伸方向に沿って光ファイバ心線の両側に配置される抗張力体と、支持線をそれぞれ走行させて押出ヘッドに供給する工程と、
前記押出ヘッドに熱可塑性樹脂を押出す工程と、
前記光ファイバ心線、第1介在体、第2介在体、及び抗張力体をケーブルシースで被覆した光エレメント部と、前記支持線をシースで被覆したケーブル支持線部と、を平行に配置し且つ一体的に成形する工程であって、前記光ファイバ心線の延伸方向に垂直な面内において前記抗張力体を結ぶ第1方向に直交する第2方向の前記光ファイバ心線の両側におけるケーブルシースの表面にノッチ部を形成する工程を含んだ成形する工程と、を有する光ファイバケーブルの製造方法。 - 前記ケーブルシース内における第1介在体と第2介在体の充填率が、0.2〜0.5であることを特徴とする請求項9又は10記載の光ファイバケーブルの製造方法。
- 前記光ファイバ心線に巻付けた第1介在体・第2介在体・抗張力体を押し出しヘッドへ供給する工程と、熱可塑性樹脂を押し出しヘッドへ供給する工程は、同時に行われる請求項9乃至11の何れかに記載の光ファイバケーブルの製造方法。
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JP2015166806A (ja) * | 2014-03-04 | 2015-09-24 | 株式会社フジクラ | 光ケーブル及び光ケーブルの製造方法 |
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-
2003
- 2003-07-22 JP JP2003199975A patent/JP2005043421A/ja active Pending
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