JP2005039187A - 積層コイル部品 - Google Patents

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康誌 齋藤
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Abstract

【課題】 電流重畳時のインピーダンス低下が小さい積層コイル部品を提供する。
【解決手段】 積層コイル1は、複数のコイル用導体パターン9と引出し導体パターン11と層間接続用ビアホール7とを設けた磁性体セラミックグリーンシート13と、層間接続用ビアホール7を設けた磁性体セラミックグリーンシート15と、複数のコイル用導体パターン10を設けた磁性体セラミックグリーンシート14と、外層用の磁性体セラミックグリーンシート16などで構成されている。そして、コイル用導体パターン9とコイル用導体パターン10が交互に電気的に直列に接続して螺旋状コイルL1を形成する。螺旋状コイルL1のコイルピッチPは60μm以上に設定されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は積層コイル部品、特に、積層インダクタや積層インピーダンス素子などの積層コイル部品に関する。
従来の積層コイル部品として、例えば図13に示すような構造を有するものがある。この積層コイル101は、コイル用導体パターン105を表面に設けた磁性体セラミックグリーンシート106と、引出し用ビアホール107を設けた磁性体セラミックグリーンシート109とで構成されている。これらシート106,109を積み重ねて圧着して積層体110(図14参照)を形成した後、焼成し、入出力用外部電極111,112を形成している。
複数のコイル用導体パターン105は層間接続用ビアホール104を介して電気的に直列に接続され、螺旋状コイルL10を積層体110内部に形成している。この積層コイル101は、螺旋状コイルL10のコイル軸が積層体110の積み重ね方向に平行であり、かつ、積層体110の両端部に、螺旋状コイルL10の両端部に電気的に接続された入出力用外部電極111,112が設けられている、いわゆる「縦積層縦巻型」のコイルである。
なお、螺旋状コイルのコイル軸が積層体の積み重ね方向と直交し、かつ、積層体の両端面に、螺旋状コイルの両端部に電気的に接続された入出力用外部電極が設けられている、いわゆる「縦積層横巻型」のコイルとしては、特許文献1に記載のものがある。
ところで、従来の積層コイル101は、小さいサイズで高インピーダンスを得るために、コイルピッチPを小さくして螺旋状コイルL10の巻回数を多くとるようにしていた。コイルピッチPを小さくするには、シート106の厚みを薄くしてコイル用導体パターン105の間隔を狭くするとよい。具体的には、シート106の厚みは10〜50μmであった。
しかしながら、螺旋状コイルL10の巻回数を多くすると、螺旋状コイルL10の直流抵抗が大きくなり、挿入損失が大きくなるという問題がある。
また、この積層コイル101は、例えば大容量映像記録装置(DVDプレイヤ)やデジタルカメラ、ビデオなどの電子機器の電源ラインのノイズカットのために、電源ラインに繋ぎ込まれて使用されている。電子機器の電源ラインでノイズカット用にコイルを使用した場合、0.1A程度の直流電流が電源ラインに流れる。
しかし、一般に知られているように積層コイルは電流重畳によってインピーダンスが低下する。例えば、現在多く普及している積層コイル(サイズ:1.6mm×0.8mm×0.8mm)は、電流重畳がなければ、規格値600Ω(100MHz)のインピーダンスを有しているが、0.1Aの電流重畳によってインピーダンスが規格値の40%以下に低下してしまう。所望のノイズ除去効果を得るためには、実際の使用状況(電流重畳している状況)で規格値の約50%以上のインピーダンスが必要である。そのため、所望のノイズ除去効果が得られないという問題があった。
特開2002−252117号公報
そこで、本発明の目的は、電流重畳時のインピーダンス低下が小さい積層コイル部品を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係る積層コイル部品は、
(a)複数の磁性体層と複数のコイル用導体とを積み重ねて構成した積層体と、
(b)コイル用導体を電気的に接続して積層体内部に形成された螺旋状コイルとを備え、
(c)螺旋状コイルのコイルピッチPが60μm以上であること、
を特徴とする。
電流重畳によってインピーダンスが低下するのは、磁性体が磁気飽和することが原因である。そこで、螺旋状コイルのコイルピッチPを60μm以上に設定する。これにより、コイル用導体間の磁性体量が多くなり、積層体内に分布する磁束の密度が減るので、磁気飽和が起きにくくなる。
さらに、本発明に係る積層コイル部品は、螺旋状コイルのコイルピッチPに対して、コイル軸方向に隣接するコイル用導体間ギャップGの比率が45%以下であることを特徴とする。
螺旋状コイルのコイルピッチPを大きくすると、隣接するコイル用導体間のギャップGが大きくなり、ギャップGからの磁束の漏れが増加する。つまり、コイルピッチPを大きくすると、磁束がギャップGから漏れるため、螺旋状コイル全体を周回するのではなく、個々のコイル用導体の周辺で局所的に周回してしまう。従って、局所的に磁束密度が大きくなって磁気飽和が起き易くなる。そこで、螺旋状コイルのコイルピッチPに対する隣接コイル用導体間ギャップGの比率を45%以下にして、コイルピッチPが大きくなっても、ギャップGが大きくならないようにする。これにより、ギャップGからの磁束の漏れが抑えられ、局所的な磁気飽和が起きにくくなる。
また、本発明に係る積層コイル部品は、螺旋状コイルのコイル軸が積層体の積み重ね方向と直交し、かつ、積層体の両端面に、螺旋状コイルの端部に電気的に接続された入出力用外部電極が設けられていることを特徴とする。
以上の構成により、積層コイル部品は、いわゆる縦積層横巻型構造となる。そして、螺旋状コイルのコイルピッチPや隣接コイル用導体間ギャップGは、磁性体層上に形成された複数のコイル用導体の配置によって任意に確実かつ容易に決めることができる。
また、本発明に係る積層コイル部品は、螺旋状コイルのコイル軸が積層体の積み重ね方向と直交し、かつ、積層体の積み重ね方向の上面に、螺旋状コイルの端部に電気的に接続された入出力用外部電極が設けられており、該入出力用外部電極は積層体に接着された薄板状もしくは箔状の金属からなることを特徴とする。
本発明によれば、螺旋状コイルのコイルピッチPを60μm以上にしているので、コイル用導体間の磁性体量が多くなり、積層体内に分布する磁束密度が減るので、磁気飽和が起きにくくなる。この結果、電流重畳時のインピーダンス低下が小さい積層コイル部品を提供することができる。
さらに、螺旋状コイルのコイルピッチPに対して、コイル軸方向に隣接するコイル用導体間ギャップGの比率を45%以下にすることにより、コイルピッチPが大きくなっても、ギャップGは小さくなる。従って、ギャップGからの磁束の漏れを抑えることができ、局所的な磁気飽和が起きにくく、電流重畳時のインピーダンス低下をより一層抑えることができる。
以下、本発明に係る積層コイル部品の実施例について添付の図面を参照して説明する。
図1に示すように、積層コイル1は、複数のコイル用導体パターン9と引出し導体パターン11と層間接続用ビアホール7とを設けた磁性体セラミックグリーンシート13と、層間接続用ビアホール7を設けた磁性体セラミックグリーンシート15と、複数のコイル用導体パターン10を設けた磁性体セラミックグリーンシート14と、外層用の磁性体セラミックグリーンシート16などで構成されている。
磁性体セラミックグリーンシートは、例えばFe−Ni−Cu系のフェライト粉末を結合剤などと一緒に混練したものを、ドクターブレード法などの方法でシート状にしたものである。コイル用導体パターン9,10や引出し導体パターン11は、Ag,Pd,Cu,Auやこれらの合金などからなり、スクリーン印刷などの方法により形成される。また、コイル用導体である層間接続用ビアホール7は、レーザビームなどを用いてビアホールの孔を明け、この孔にAg,Pd,Cu,Auやこれらの合金などの導電性ペーストを充填することによって形成される。
コイル用導体パターン9およびコイル用導体パターン10はそれぞれ、シート13,14上に平行に配置されている。層間接続用ビアホール7は、軸心がシート13〜16の積み重ね方向に配設されており、連接されている。そして、コイル用導体パターン9の端部が、層間接続用ビアホール7を介してコイル用導体パターン10の端部に電気的に接続することにより、コイル用導体パターン9とコイル用導体パターン10が交互に電気的に直列に接続して螺旋状コイルL1を形成する。
螺旋状コイルL1の両端部は引出し導体パターン11に電気的に接続されている。引出し導体パターン11はシート13の左右の辺にそれぞれ露出している。
各シート13〜16は積み重ねられて圧着された後、一体的に焼成されて図2に示すような直方体形状を有する積層体21とされる。積層体21の左右の端面には、入出力用外部電極22,23が形成されている。外部電極22,23は、塗布焼付、スパッタリング、あるいは蒸着などの方法により形成される。外部電極22,23には、引出し導体パターン11がそれぞれ接続されている。
以上の構成からなる積層コイル1は、積層体21の内部に、コイル軸が積層体の積み重ね方向と直交する螺旋状コイルL1が配設されている。そして、積層コイル1の左右の両端面に、螺旋状コイルL1の両端部に電気的に接続された入出力用外部電極22,23が配設されている。従って、積層コイル1は、いわゆる「縦積層横巻型」のコイルとなっている。縦積層横巻型のコイル1は、螺旋状コイルL1のコイルピッチPや隣接コイル用導体間ギャップGを任意に確実かつ容易に決めることができるという特長を有している。
すなわち、図13に示した「縦積層縦巻型」のコイルの場合には、コイルピッチPや隣接コイル用導体間ギャップGが磁性体セラミックグリーンシートの厚みによって決まる。しかし、磁性体セラミックグリーンシートの厚みは、セラミックグリーンシートの成形や圧着の際の加工条件により制約があり、任意に厚く設定できないことがある。
一方、「縦積層横巻型」のコイル1の場合には、コイルピッチPや隣接コイル用導体間ギャップGが、シート13,14の表面に形成されたコイル用導体パターン9,10の間隔やシート15に形成されたビアホール7の間隔によって決まる。コイル用導体パターン9,10の間隔やビアホール7の間隔には加工条件の制約はなく、任意に広く設定できる。
ここで、螺旋状コイルL1のコイルピッチPと、コイル軸方向に隣接するコイル用導体間ギャップGとを種々に変更した積層コイル1を試作した。
積層コイル1のサイズは1.6mm×0.8mm×0.8mmである。そして、図3に示すように、コイル用導体パターン9,10の配設ピッチPを変えることにより、螺旋状コイルL1のコイルピッチPが20μm、40μm、60μm、80μm、125μm、250μmの6種のものを試作した。また、コイル用導体パターン9,10の導体幅を変えることにより、コイル用導体間ギャップGが15μm、30μm、45μmの3種のものを試作した。
こうして試作した積層コイル1の各々に対して、0.1Aの直流電流を重畳させながら、測定周波数100MHzでのインピーダンス残存率を測定した。測定結果を図4のグラフに示す。グラフから、コイルピッチPを大きくすることにより、インピーダンス残存率が大きくなることがわかる。コイルピッチPが大きくなると、積層体21内に分布する磁束密度が減るので、その分だけ磁気飽和を起こしにくくなるからである。
そして、実用上必要とされるインピーダンス残存率50%を確保するには、コイルピッチPが60μm以上あればよいことがわかる(コイル用導体間ギャップGが15μmの場合のグラフを参照)。これにより、電子機器の電源ラインに、この積層コイル1をノイズフィルタとして組み込んで使用することができる。つまり、0.1A程度の直流電流が電源ラインに流れても、積層コイル1のインピーダンスは低下しにくく、所望のノイズ除去効果が維持される。
なお、コイルピッチPが250μmに達すると、いずれの積層コイル1もインピーダンス残存率が70%程度となる。磁性体セラミック内に直線状の導体を設けた積層コイル(フェライトビーズ)を作成し、0.1Aの直流電流を重畳した時のインピーダンス残存率を測定したところ、70%程度であった。このフェライトビーズはコイルピッチPが無限大であるとみることができるから、コイルピッチPを250μm以上にしても、それ以上のインピーダンス残存率向上は殆ど期待できないことがわかる。
さらに、グラフから、コイル用導体間ギャップGを小さくすることにより、インピーダンス残存率が大きくなることがわかる。コイル用導体間ギャップGが小さくなると、ギャップGからの磁束の漏れが少なくなり、磁束が螺旋状コイルL1全体を周回するようになり、磁気飽和が起きにくくなるからである。つまり、コイルピッチPは大きく、かつ、コイル用導体間ギャップGは小さく設計することが好ましい。これにより、積層コイル1のインピーダンス残存率をさらに大きくすることができる。
さらに、コイル用導体間ギャップGを小さくすると、積層コイル1に直流電流を流したときのインダクタンス残存率も大きくすることができる。そこで、次に、螺旋状コイルL1のコイル軸方向に隣接するコイル用導体間ギャップGを種々変更した積層コイル1を試作した。
螺旋状コイルL1のコイルピッチPは290μm、巻回数は9.5ターンとし、コイル用導体間ギャップGが0μm、65μm(コイルピッチPに対するギャップGの比率:22.4%)、105μm(比率:36.2%)、125μm(比率:43.1%)、140μm(比率:48.3%)、225μm(比率:77.6%)の6種類のものを試作した。
ここで、コイル用導体間ギャップGの設定において、コイル用導体パターン9同士およびコイル用導体パターン10同士のギャップG1と、層間接続用ビアホール7同士のギャップG2とは基本的に等しくなるようにした。ビアホール7の横断面形状は、楕円でも円でも構わない。ただし、楕円にした方が、螺旋状コイルL1の内径を大きくすることができ、積層コイル1のインダクタンスを大きくできる。
また、コイル用導体間ギャップGが0μmの積層コイル1は、図5および図6に示すように、水平方向に隣接するコイル用導体パターン9,10を段違いに形成し、平面視したときの見掛け上のギャップG1を0μmにしたものである。この場合、層間接続用ビアホール7同士のギャップG2は65μmとした。こうして試作した積層コイル1の各々に対して直流電流を流してインダクタンス残存率を測定した。測定結果を図7の実線31にて表示する。図7のグラフは、横軸がコイルピッチPに対するギャップGの比率であり、縦軸がインダクタンス残存率が70%になる電流値(=定格電流)である。
グラフから、ギャップGの比率が45%以下のときには、定格電流が高く、インダクタンス残存率が高いことがわかる。ギャップGを小さくすることで、ギャップGからの磁束の漏れが抑えられ、螺旋状コイルL1内の磁束密度が均一化される。これにより、積層コイル1が磁気飽和しにくくなり、インダクタンスが低下しにくくなるからである。
さらに、コイル用導体パターン9,10同士のギャップG1を固定し、層間接続用ビアホール7同士のギャップG2を変えた場合に定格電流がどう変わるかを調べた。コイル用導体パターン9,10は段違い構造でギャップG1を0μmにした。そして、層間接続用ビアホール7の横断面形状を楕円にして長手方向の長さを変え、ギャップG2が65μm(比率22.4%)、105μm(比率:36.2%)、125μm(比率:43.1%)、140μm(比率:48.3%)、225μm(比率:77.6%)の5種類の積層コイル1を試作した。
こうして試作した積層コイル1の各々に対して直流電流を流してインダクタンス残存率を測定した。測定結果を図7の実線32にて表示する。コイルピッチPに対するギャップG2の比率が45%以下のときには定格電流が高く、インダクタンス残存率が高いことがわかる。
また、層間接続用ビアホール7同士のギャップG2を固定し、コイル用導体パターン9,10同士のギャップG1を変えた場合に定格電流がどう変わるかを調べた。層間接続用ビアホール7同士のギャップG2は225μmにした。そして、コイル用導体パターン9同士およびコイル用導体パターン10同士のギャップG1が0μm、65μm(比率22.4%)、105μm(比率:36.2%)、125μm(比率:43.1%)、140μm(比率:48.3%)、225μm(比率:77.6%)の6種類の積層コイル1を試作した。
こうして試作した積層コイル1の各々に対して直流電流を流してインダクタンス残存率を測定した。測定結果を図7の実線33にて表示する。コイルピッチPに対するギャップG1の比率が45%以下のときには定格電流が高く、インダクタンス残存率が高いことがわかる。
さらに、図8に示すように、層間接続用ビアホール7を千鳥状に配置することで、コイル用導体パターン9同士およびコイル用導体パターン10同士のギャップG1と、層間接続用ビアホール7同士のギャップG2とをそれぞれ見掛け上0μmにできる。この場合、積層コイル1の定格電流は390mAとなり、最も高くなった。
また、図9に示すように、引出し導体パターン11を設ける代わりに、引出し用ビアホール42を外層用シート16に設け、螺旋状コイルL1の両端部が引出し用ビアホール42を介して積層体21の一面に引き出されるようにしてもよい。
各シート13〜16は積み重ねられて圧着された後、一体的に焼成されて図10に示すような直方体形状を有する積層体21とされる。積層体21の一面の左右には、入出力用外部電極45,46が形成されている。外部電極45,46は導電性接着剤などを用いて積層体21の一面に接着され、引出し用ビアホール42がそれぞれ接続されている。
積層コイル1は、図11に示すように、導体ランド52,53を設けた回路基板51にワイヤボンディングにて実装される。すなわち、積層コイル1は、外部電極45,46を上にして回路基板51に載置され、ボンディングワイヤ54にて外部電極45,46と導体ランド52,53が電気的に接続される。この場合、外部電極45,46は、薄いCu(AgやAuでもよい)板もしくはCu箔(例えば厚さが20μm程度のもの)にAuめっきを施したもの、または、薄いCu板もしくはCu箔にNi−Auめっきを施したものからなる。
あるいは、積層コイル1は、図12に示すように、導体ランド62,63を設けた回路基板61に、はんだや導電性接着剤にて実装される。すなわち、積層コイル1は、外部電極45,46を下にして回路基板61に載置され、はんだや導電性接着剤64にて外部電極45,46と導体ランド62,63が電気的に接続される。この場合、外部電極45,46は、薄いCu板もしくはCu箔にNi−Snめっきを施したもの、または、薄いCu板もしくはCu箔にNi−Auめっきを施したものからなる。
以上の構成からなる積層コイル1は、ワイヤボンディング用外部電極45,46を安価なCu板もしくはCu箔にAuめっきを施したものにて形成できる。さらに、Cu板を用いた場合には、Cu板が積層体21の表面の凸凹を抑えるので、ワイヤボンディングの接続性が向上する。また、外部電極45,46は積層体21の片面だけに形成されるので、積層コイル1の高さを低くできる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。積層コイル部品としては、積層インダクタの他に、例えば積層インピーダンス素子、積層LCフィルタ、積層トランスなどがある。
また、積層コイル部品は、図13および図14に示すように、螺旋状コイルL10のコイル軸が積層体110の積み重ね方向に平行であり、かつ、積層体110の両端面に、前記螺旋状コイルL10の両端部に電気的に接続された入出力用外部電極111,112が設けられている、いわゆる「縦積層縦巻型」のものであってもよい。あるいは、図13に示す構造の積層体110の上下面に入出力用外部電極111,112を設けた後、横に倒して使用する、いわゆる「横積層横巻型」のものであってもよい。
また、前記実施形態は個産品の例で説明したが、量産の場合には、複数の積層コイル部品を含んだマザー積層ブロックの状態で製造してもよいことは言うまでもない。さらに、前記実施形態は部品サイズが1.6mm×0.8mm×0.8mmの積層コイルを例にして説明したが、その他の部品サイズのコイル部品に対しても同様の効果が得られる。
また、積層コイル部品を製造する場合、コイル用導体パターンやビアホールを設けた磁性体セラミックシートを積み重ねた後、一体的に焼成する工法に必ずしも限定されない。磁性体セラミックシートは予め焼成されたものを用いてもよい。また、以下に説明する工法によって積層コイル部品を製造してもよい。すなわち、印刷などの手法によりペースト状の磁性体セラミック材料を塗布して磁性体層を形成した後、その磁性体層の上からペースト状の導電性材料を塗布してコイル用導体パターンやビアホールを形成する。さらにペースト状の磁性体セラミック材料を上から塗布して磁性体層とする。こうして順に重ね塗りをすることにより、積層構造を有するコイル部品が得られる。
本発明に係る積層コイル部品の一実施例を示す分解斜視図。 図1に示した積層コイル部品の外観斜視図。 積層コイル部品の平面透視図。 積層コイル部品のインピーダンス残存率を示すグラフ。 積層コイル部品の変形例を示す分解斜視図。 図5に示した積層コイル部品の断面図。 積層コイル部品のインダクタンス残存率が70%になる定格電流を示すグラフ。 積層コイル部品の別の変形例を示す分解斜視図。 積層コイル部品のさらに別の変形例を示す分解斜視図。 図9に示した積層コイル部品の外観斜視図。 図10に示した積層コイル部品を回路基板に実装した状態を示す正面図。 図10に示した積層コイル部品を別の回路基板に実装した状態を示す正面図。 従来の積層コイル部品を示す分解斜視図。 図13に示した積層コイル部品の外観斜視図。
符号の説明
1…積層コイル
7…層間接続用ビアホール
9,10…コイル用導体パターン
13〜16…磁性体セラミックグリーンシート
21…積層体
22,23,45,46…入出力用外部電極
42…引出し用ビアホール
L1…螺旋状コイル
P…コイルピッチ
G…コイル用導体間ギャップ

Claims (4)

  1. 複数の磁性体層と複数のコイル用導体とを積み重ねて構成した積層体と、
    前記コイル用導体を電気的に接続して前記積層体内部に形成された螺旋状コイルとを備え、
    前記螺旋状コイルのコイルピッチPが60μm以上であること、
    を特徴とする積層コイル部品。
  2. 前記螺旋状コイルのコイルピッチPに対して、コイル軸方向に隣接するコイル用導体間ギャップGの比率が45%以下であることを特徴とする請求項1に記載の積層コイル部品。
  3. 前記螺旋状コイルのコイル軸が前記積層体の積み重ね方向と直交し、かつ、前記積層体の両端面に、前記螺旋状コイルの端部に電気的に接続された入出力用外部電極が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層コイル部品。
  4. 前記螺旋状コイルのコイル軸が前記積層体の積み重ね方向と直交し、かつ、前記積層体の積み重ね方向の上面に、前記螺旋状コイルの端部に電気的に接続された入出力用外部電極が設けられており、該入出力用外部電極は前記積層体に接着された薄板状もしくは箔状の金属からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層コイル部品。
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