JP2005038532A - メモリ制御装置及び方法、再生装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 早送り再生時に早く音出しを開始する。
【解決手段】 記録媒体から圧縮データをn(n>1)ブロック単位で読み出す第1の読出部3と、第1の読出部3により読み出されたnブロック単位の圧縮データをメモリに書き込む書込部3と、書込部3によりメモリ4に書き込まれた圧縮データが所定量に達したときに、メモリ4から圧縮データを読み出す第2の読出部40と、メモリ4から所定のデータ間隔で圧縮データを読み出すように第2の読出部40を制御する制御部と、早送り再生を行う旨の早送り再生信号を生成し、当該早送り再生信号を制御部に供給する信号生成部とを備え、制御部は、信号生成部から上記早送り再生信号が供給されたときに、メモリ4から当該早送り再生信号に基づくデータ間隔で圧縮データを読み出すように第2の読出部40を制御する。
【選択図】 図13
【解決手段】 記録媒体から圧縮データをn(n>1)ブロック単位で読み出す第1の読出部3と、第1の読出部3により読み出されたnブロック単位の圧縮データをメモリに書き込む書込部3と、書込部3によりメモリ4に書き込まれた圧縮データが所定量に達したときに、メモリ4から圧縮データを読み出す第2の読出部40と、メモリ4から所定のデータ間隔で圧縮データを読み出すように第2の読出部40を制御する制御部と、早送り再生を行う旨の早送り再生信号を生成し、当該早送り再生信号を制御部に供給する信号生成部とを備え、制御部は、信号生成部から上記早送り再生信号が供給されたときに、メモリ4から当該早送り再生信号に基づくデータ間隔で圧縮データを読み出すように第2の読出部40を制御する。
【選択図】 図13
Description
本発明は、記録媒体に記録されているデータを再生する際のメモリの制御を行うメモリ制御装置及び方法と、再生装置及び方法に関する。
記録媒体に記録された圧縮されている音楽データ(以下「圧縮データという。」)を読み出し、再生する再生装置は、音楽データの再生中にユーザの操作に応じて早送り再生等の特殊再生を行う。例えば、再生装置は、10倍速の早送り再生を行う場合には、記録媒体から6セクタ(1セクタは2332バイト)分の圧縮データを読み出して次の54セクタ分のデータを読み飛ばし、そして再び6セクタ分のデータを読み出す動作を繰り返し行う。
再生装置は、記録媒体から読み出した6セクタ分の圧縮データをメモリに書き込み、メモリに書き込んだ圧縮データが所定量に達したときに、圧縮データをメモリから読み出し、伸張して、データの再生を行う(例えば、特許文献1。)。
しかしながら、再生装置では、通常再生を行っているときに、早送り再生を行う旨の操作がされた場合、メモリに書き込んであったデータを消去し、新たに早送り再生に基づくデータ間隔で圧縮データを記録媒体から読み出し、読み出した圧縮データをメモリに書き込むので、同じデータを記録媒体から何度も読み出す必要があり、早送り再生の動作に多くの電力を要する問題があり、また、早送り再生の音だしが遅れる問題がある。
また、再生装置は、早送り再生を行う場合、記録媒体から当該早送り再生に基づくデータ間隔で圧縮データを取り出す必要があり、記録媒体にアクセスし、圧縮データの読み出しを行う光学系のサーボ機構の制御に高い技術が必要となるため当該装置が高価なものとなる問題がある。
さらに、再生装置は、記録媒体に記録されている圧縮データが所定のブロック単位で記録されており、当該ブロックごとにデータを読み出す構成であった場合には、早送り再生が不可能となる。
そこで、本発明は、上述したような実情に鑑みて提案されたものであり、通常再生を行っているときに早送り再生を行う旨の操作がされても、早送り再生の音出しが早く、かつ早送り再生の動作に多くの電力を要さず、また、記録媒体にアクセスする光学系のサーボ機構に高い技術の制御を行う必要のないメモリ制御装置及び方法、再生装置及び方法を提供することを目的とする。
本発明に係るメモリ制御装置は、上述の課題を解決するために、圧縮データが書き込まれているメモリから圧縮データを読み出す読出手段と、上記メモリから所定のデータ間隔で圧縮データを読み出すように上記読出手段を制御する制御手段と、早送り再生を行う旨の早送り再生信号を生成し、当該早送り再生信号を上記制御手段に供給する信号生成手段とを備え、上記制御手段は、上記信号生成手段から上記早送り再生信号が供給されたときに、上記メモリから当該早送り再生信号に基づくデータ間隔で圧縮データを読み出すように上記読出手段を制御する。
また、本発明に係るメモリ制御装置は、上述の課題を解決するために、メモリに書き込まれている圧縮データを所定のデータ間隔で抜き出し、抜き出した圧縮データを当該メモリの所定の場所に転写する転写手段と、上記メモリに書き込まれている圧縮データを読み出す読出手段と、上記メモリから圧縮データを読み出すように上記読出手段を制御する制御手段と、早送り再生を行う旨の早送り再生信号を生成し、当該早送り再生信号を上記制御手段に供給する信号生成手段とを備え、上記制御手段は、上記信号生成手段から上記早送り再生信号が供給されたときに、上記メモリの所定の場所に転写されている圧縮データを読み出すように上記読出手段を制御する。
また、本発明に係るメモリ制御方法は、上述の課題を解決するために、圧縮データをメモリに書き込み、当該メモリから圧縮データを読み出すメモリ制御方法において、各種の再生動作を操作する操作部から早送り再生を行う旨の早送り再生信号が供給されたとき、上記メモリから当該早送り再生信号に基づくデータ間隔で圧縮データを読み出す。
また、本発明に係るメモリ制御方法は、上述の課題を解決するために圧縮データをメモリに書き込み、当該メモリから圧縮データを読み出すメモリ制御方法において、メモリに書き込まれている圧縮データを所定のデータ間隔で抜き出し、抜き出した圧縮データを当該メモリの所定の場所に転写し、各種の再生動作を操作する操作部から早送り再生を行う旨の早送り再生信号が供給されたとき、上記メモリの所定の場所に転写されている圧縮データを読み出す。
また、本発明に係る再生装置は、上述の課題を解決するために、圧縮データが所定のブロック単位で記録されている記録媒体から圧縮データを読み出し、再生する再生装置において、上記記録媒体から上記圧縮データをn(n>1)ブロック単位で読み出す第1の読出手段と、上記第1の読出手段により読み出されたnブロック単位の圧縮データをメモリに書き込む書込手段と、上記書込手段により上記メモリに書き込まれた圧縮データが所定量に達したときに、当該メモリから圧縮データを読み出す第2の読出手段と、上記メモリから所定のデータ間隔で圧縮データを読み出すように上記第2の読出手段を制御する制御手段と、早送り再生を行う旨の早送り再生信号を生成し、当該早送り再生信号を上記制御手段に供給する信号生成手段とを備え、上記制御手段は、上記信号生成手段から上記早送り再生信号が供給されたときに、上記メモリから当該早送り再生信号に基づくデータ間隔で圧縮データを読み出すように上記第2の読出手段を制御する。
また、本発明に係る再生装置は、上述の課題を解決するために、圧縮データが所定のブロック単位で記録されている記録媒体から圧縮データを読み出し再生する再生装置において、上記記録媒体から圧縮データをn(n>1)ブロック単位で読み出す第1の読出手段と、上記第1の読出手段で読み出したnブロック単位の圧縮データをメモリに書き込む書込手段と、上記書込み手段によりメモリに書き込まれた圧縮データを所定のデータ間隔で抜き出し、抜き出した圧縮データを当該メモリの所定の場所に転写する転写手段と、上記メモリに書き込まれている圧縮データを読み出す第2の読出手段と、上記メモリから圧縮データを読み出すように上記第2の読出手段を制御する制御手段と、早送り再生を行う旨の早送り再生信号を生成し、当該早送り再生信号を上記制御手段に供給する信号生成手段とを備え、上記制御手段は、上記信号生成手段から上記早送り再生信号が供給されたときに、上記メモリの所定の場所に転写されている圧縮データを読み出すように上記読出手段を制御する。
また、本発明に係る再生方法は、上述の課題を解決するために、圧縮データが所定のブロック単位で記録されている記録媒体から圧縮データを再生する再生方法において、各種の再生動作を操作する操作部から早送り再生を行う旨の早送り再生信号が供給されたとき、上記記録媒体からn(n>1)ブロック単位で圧縮データを読み出し、読み出したnブロック単位の圧縮データをメモリに書き込み、上記メモリから当該早送り再生信号に基づくデータ間隔で圧縮データを読み出す。
さらに、本発明に係る再生方法は、上述の課題を解決するために、圧縮データが所定のブロック単位で記録されている記録媒体から圧縮データを再生する再生方法において、メモリに書き込まれている圧縮データを所定のデータ間隔で抜き出し、抜き出した圧縮データを当該メモリの所定の場所に転写し、各種の再生動作を操作する操作部から早送り再生を行う旨の早送り再生信号が供給されたとき、上記メモリの所定の場所に転写されている圧縮データを読み出す。
本発明に係るメモリ制御装置及び方法は、通常再生から早送り再生に動作が切り替わったときに、メモリに書き込まれた圧縮オーディオデータを所定のデータ間隔で読み出すので、記録されている圧縮データがブロック単位で管理されており、圧縮データを読み出す際に所定数のブロック単位でしか読み出せない構成の記録媒体あっても、早送り再生を行なうことができる。
また、本発明に係る再生装置及び方法は、記録媒体から圧縮データを所定のブロック単位で読み出し、読み出した圧縮データをメモリに書き込み、メモリに書き込んだ圧縮オーディオデータを所定のデータ間隔で読み出すので、通常再生から早送り再生に再生動作が変わっても、同じデータを記録媒体から何度も読み出さず、高速な早送り再生を実現でき、かつ、早送り再生時の電力消費を従来の装置よりも低く抑えることができ、また、再生動作の別にかかわらず記録媒体から圧縮データを所定のブロック単位で一定のタイミングで読み出すので、記録媒体から直接圧縮オーディオデータを読み出す読出部のサーボ機構を高精度なものにする必要がなく、低廉な構成とすることができ、さらに、記録されている圧縮データがブロック単位で管理されており、圧縮データを読み出す際に所定数のブロック単位でしか読み出せない構成の記録媒体あっても、早送り再生を行なうことができる。
以下、本発明の実施の形態としての記録再生装置及びその記録再生方法について説明する。
この実施の形態では、一例として、磁界変調方式でデータ記録が行われる光磁気ディスクであるミニディスク(MD)に対する記録再生システム(ミニディスクシステム)に対応したものとする。説明は、1.ディスク仕様及びエリア構造、2.ディスクの管理構造、3.UTOC、4.クラスタ構造、5.データトラックにおけるFATファイルシステム実現例、6.記録再生装置の構成、の順番で説明する。
1.ディスク仕様及びエリア構造
本実施例で採用するディスクは、ミニディスク方式のディスク上に、所定のディスクフォーマットに基づきオーディオデータを記録できるとともに、例えばコンピュータユースの各種データを記録できるものである。なお、説明上の区別のため本明細書では、「オーディオトラック」、「データトラック」、「MDオーディオデータ」及び「高密度データ」という文言を用いる。
本実施例で採用するディスクは、ミニディスク方式のディスク上に、所定のディスクフォーマットに基づきオーディオデータを記録できるとともに、例えばコンピュータユースの各種データを記録できるものである。なお、説明上の区別のため本明細書では、「オーディオトラック」、「データトラック」、「MDオーディオデータ」及び「高密度データ」という文言を用いる。
「オーディオトラック」は、ミニディスクシステムにおけるオーディオデータの1区画であり、例えば音楽等の場合の1曲に相当する。このオーディオトラックとして記録されるオーディオデータは、ATRAC(Adaptive Transform Acoustic Coding)圧縮方式で圧縮され、ACIRC誤り訂正方式及びEFM変調としての「第1の変調方式」で変調されたデータである。そして、この「オーディオトラック」に記録される第1の変調方式によるオーディオデータを「MDオーディオデータ」とする。
「データトラック」は、例えばパーソナルコンピュータや配信システム等において利用できる汎用データが記録された区画(トラック)である。詳しくは、後述するが、「データトラック」内は、例えばFATファイルシステム等の汎用ファイルシステムが構築される。記録される実際のデータ種別としては、コンピュータ用途のソフトウェアデータ、アプリケーションプログラム、テキストファイル、画像(動画/静止画)ファイル、音楽等のオーディオデータファイル等多様であり、用途に応じてあらゆるデータ記録に利用できる。
そして、これら各種データは、RLL(1−7)PP変調、RS−LDC誤り訂正方式及びビタビ復調方式を用いることで高密度記録を実現する「第2の変調方式」によるデータとして記録される。そして、「データトラック」に記録される第2の変調方式によるデータを「高密度データ」とする。
図1に、オーディオ用ミニディスク(及びMD−DATA)と、本実施例で採用するディスクの規格を比較して示す。ミニディスク(及びMD−DATA)のフォーマットとしては、トラックピッチは、1.6μm、ビット長は、0.59μm/bitとなる。また、レーザ波長λ=780nmとされ、光学ヘッドの開口率NA=0.45とされる。
記録方式としては、グルーブ記録方式を採っている。つまり、グルーブ(ディスク盤面上の溝)をトラックとして記録再生に用いるようにしている。
アドレス方式としては、シングルスパイラルによるグルーブ(トラック)を形成したうえで、このグルーブの両側に対してアドレス情報としてのウォブルを形成したウォブルドグルーブを利用する方式を採るようにされている。
なお、本明細書では、ウォブリングにより記録される絶対アドレスをADIP(Address in Pregroove)とも呼ぶ。
記録データの変調方式としては、EFM(8−14変換)方式を採用している。また、誤り訂正方式としては、ACIRC(Advanced Cross Interleave Reed-Solomon Code)が採用され、データインターリーブには、畳み込み型を採用している。データの冗長度は、46.3%となる。
また、データの検出方式は、ビットバイビット方式である。ディスク駆動方式としては、CLV(Constant Linear Velocity)が採用されており、CLVの線速度としては、1.2m/sとされる。
そして、記録再生時の標準のデータレートとしては、133kB/sとされ、記録容量としては、164MB(MD−DATAでは、140MB)となる。また、クラスタというデータ単位がデータの最小書換単位とされるが、このクラスタは、32個のメインセクタと4個のリンクセクタによる36セクタで構成される。
一方、本実施例で採用するディスクは、トラックピッチは、1.3μm、ビット長は、0.16μm/bitとされ、ともにオーディオ用ミニディスクよりも短くなっていることが分かる。
但し、レーザ波長λ=780nm、光学ヘッドの開口率NA=0.45、記録方式は、グルーブ記録方式、アドレス方式は、シングルスパイラルによるグルーブ(トラック)を形成したうえで、このグルーブの両側に対してアドレス情報としてのウォブルを形成したウォブルドグルーブを利用する方式を採る。つまりこれらの点では、オーディオ用ミニディスクと同様であり、記録再生装置での光学系の構成やADIPアドレス読出方式、サーボ処理については、同様となることから互換性が維持される。
記録データの変調方式としては、高密度記録に適合するとされるRLL(1,7)PP方式(RLL;Run Length Limited、PP:Parity preserve/Prohibit rmtr(repeated minimum transition runlength))が採用され、誤り訂正方式としては、より訂正能力の高いBIS(Burst Indicator Subcode)付きのRS−LDC(Reed Solomon−Long Distance Code)方式を用いている。データインターリーブには、ブロック完結型が採用される。データの冗長度は、20.50%とされる。また、データの検出方式は、パーシャルレスポンスPR(1,2,1)MLを用いたビタビ復号方式とされる。
また、ディスク駆動方式は、CLVで、その線速度としては、2.7m/sとされ、記録再生時の標準のデータレートとしては、614kB/sとされる。そして、記録容量としては、297MBを得ることができる。変調方式がEFMからRLL(1,7)PP方式とされることでウインドウマージンが0.5から0.666となり、この点で、1.33倍の高密度化が実現できる。
また、物理フォーマットとしてCIRC方式から、BIS付きのRS−LDC方式とセクタ構造の差異とビタビ復号を用いる方式とされることで、データ効率は、53.7%から79.5%となり、この点で1.48倍の高密度化が実現できる。
これらにより総合的には、1.97倍(約2倍)のデータ容量が実現される。つまり記録容量は、297MBという、オーディオ用ミニディスクの約2倍にすることができる。データの最小書換単位とされるクラスタは、16セクタで構成される。
なお、上述したように本実施例で採用するディスクは、オーディオトラックとデータトラックを混在記録できるものである。そして本実施例で採用するディスクにオーディオトラックが記録される場合、MDオーディオデータの変調方式は、オーディオ用ミニディスクにおいて示したようにEFM変調及びACIRC方式となる。
本実施例で採用するディスク上の各種のエリア構造例を図2,図3,図4に模式的に示す。図2,図3,図4のそれぞれに示すように、ディスクの最内周側は、PTOC(プリマスタードTOC)領域とされ、ここは、物理的な構造としては、プリマスタードエリアとなる。すなわち、エンボスピットによる再生専用データが記録されるエリアであり、その再生専用データとして管理情報であるPTOCが記録される。
プリマスタードエリアより外周は、レコーダブルエリア(光磁気記録可能な領域)とされ、記録トラックの案内溝としてのグルーブが形成された記録再生可能領域となっている。
このレコーダブルエリアの最内周側は、UTOC領域とされる。なお、詳しい説明は、省略するが、UTOC領域では、プリマスタードエリアとの緩衝エリアや、レーザ光の出力パワー調整等のために用いられるパワーキャリブレーションエリアが設けられ、また、UTOC領域内の特定の3クラスタの区間にUTOCデータが3回繰り返し記録される。
UTOCの内容について詳しくは、後述するが、1つのクラスタ(後述するADIPクラスタ)内の32個の各メインセクタ(SC00〜SC1F)においてデータフォーマットが規定され、それぞれ所定の管理情報が記録される。すなわち、プログラムエリアに記録されている各トラックのアドレス、フリーエリアのアドレス等が記録され、また、各トラックに付随するトラックネーム、記録日時等の情報が記録できるようにUTOCセクタが規定されている。
レコーダブルエリアにおいてUTOC領域より外周側がデータエリアとなり、このデータエリアは、オーディオトラックやデータトラックの記録に用いられるエリアとなる。
本実施例で採用するディスクにおけるデータエリアの使用態様としては、オーディオトラックとデータトラックをランダムに混在記録可能とすることが考えられる。
この場合、例えば図2のように、データエリアにおいて、1又は、複数のオーディオトラックが記録されたオーディオ記録領域AAと、1又は、複数のデータトラックが記録された高密度データ記録領域DAが、それぞれ任意の位置に形成される。なお、後にUTOCの説明においても述べるが、1つのオーディオトラックや1つのデータトラックは、ディスク上で必ずしも物理的に連続して記録される必要はなく、複数のパーツ(パーツとは、物理的に連続して記録される区間)に分けられていてもよい。従って、例えば図2のように物理的に離れた2つの高密度データ記録領域DAが存在する場合でも、データトラックの数としては、1つの場合もあり、複数の場合もある。
また、本実施例で採用するディスクにおけるデータエリアのほかの使用態様としては、オーディオトラックが記録される領域とデータトラックが記録される領域を分割することも考えられる。例えば、予めPTOCの管理により領域を分割設定したり、ディスクを使用する前の初期化/フォーマット等により領域の分割を行う場合である。この場合、例えば図3のように、ディスク内周側に1又は、複数のデータトラックが記録される高密度データ記録領域DAが設定され、ディスク外周側に1又は、複数のオーディオトラックが記録されるオーディオ記録領域AAが設定される。このように高密度データ記録領域DAとオーディオ記録領域AAがディスク上で分割設定される場合、記録再生装置は、記録再生対象がMDオーディオデータであるか高密度データであるかにより、それぞれ対応する領域にアクセスして記録/再生を行うものとなる。
なお、領域設定は、図2の場合とは、逆に、ディスク外周側が高密度データ記録領域DA、ディスク内周側がオーディオ記録領域AAとされてもよいし、物理的に離間した複数の高密度データ記録領域DAや、同じく物理的に離間した複数のオーディオ記録領域AAが形成されてもよい。但し、図2のように高密度データ記録領域DAが内周側に設定されると、アクセスの点で有利となる。高密度データ記録領域DAに記録されるデータトラックは、例えばコンピュータ用途のデータが記録されるが、その場合、MDオーディオデータの場合に比べて短いデータ区間でアクセスが繰り返し行われることが多いことが想定される。ここで本実施例で採用するディスクは、CLV方式であり、内周側の方がディスク1回転に要する時間が短いという事情を鑑みると、内周側は、アクセスの際のディスク回転待ち時間が外周側に比べて短縮されることを意味し、つまりアクセス時間を短くできることになるためである。
また、本実施例で採用するディスクにおけるデータエリアのさらに他の使用態様としては、図4に示すように、データエリアの全域を、データトラックが記録される高密度データ記録領域DAとすることも考えられる。
図2に示したように、オーディオトラックとデータトラックを任意に混在記録可能とする場合は、結果的にデータトラックのみが記録され、図4の状態となることもあるが、予め、図4のようにデータトラックの記録のための専用ディスクとされてもよいものである。
2.ディスクの管理構造
図5により本実施例で採用するディスクの管理構造を説明する。上述したように、管理情報としては、まず通常のミニディスクシステムで採用されているPTOC、UTOCが記録される。PTOCは、書き換え不能な情報としてピットにより記録される。このPTOCには、ディスクの基本的な管理情報として、ディスクの総容量、UTOC領域におけるUTOC位置、パワーキャリブレーションエリアの位置、データエリアの開始位置、データエリアの終了位置(リードアウト位置)等が記録されている。
図5により本実施例で採用するディスクの管理構造を説明する。上述したように、管理情報としては、まず通常のミニディスクシステムで採用されているPTOC、UTOCが記録される。PTOCは、書き換え不能な情報としてピットにより記録される。このPTOCには、ディスクの基本的な管理情報として、ディスクの総容量、UTOC領域におけるUTOC位置、パワーキャリブレーションエリアの位置、データエリアの開始位置、データエリアの終了位置(リードアウト位置)等が記録されている。
一方、レコーダブルエリアに記録されるUTOCは、トラック(オーディオトラック/データトラック)の記録、消去等に応じて書き換えられる管理情報であり、各トラック(トラックを構成するパーツ)について開始位置、終了位置及びモードを管理する。また、データエリアにおいて未だトラックが記録されていないフリーエリア、つまり書込可能領域としてのパーツも管理する。
図5では、一例として、データエリア内に、3つのオーディオトラックと1つのデータトラックが存在する状態を示しているが、この場合、UTOCでは、この合計4つのトラックをそれぞれ管理することになる。
3つのオーディオトラックは、例えば3つの楽曲データとされ、これは、ATRAC圧縮され、ACIRC及びEFM方式(第1の変調方式)で変調されたMDオーディオデータによるトラックとなる。なお、UTOC及びPTOCも、所定のディスクシステムに準拠する方式で記録されるものであり、つまりUTOC及びPTOCとしてのデータは、第1の変調方式のデータとされる。
一方、データトラックは、RS−LDC及びRLL(1−7)PP方式(第2の変調方式)で変調された高密度データによって形成されるトラックとされる。後述するが、UTOC上では、このデータトラック全体を、MDオーディオデータによらない1つのトラックとして管理する。つまりUTOCからは、ディスク上における、データトラックの全体としての1又は、複数のパーツ位置を管理するものとなる。
後述するが、データトラックは、後述する高密度データクラスタを最小記録単位として構成される。データトラック内には、該データトラックに含まれる高密度データクラスタを管理するクラスタアトリビュートテーブル(以下「CAT」という。)が記録される。CATでは、データトラックを構成する高密度データクラスタのそれぞれについての属性(公開可能/不可、正常/不良等)を管理する。
このデータトラック内で公開不可とされる高密度データクラスタを用いて、著作権保護等のために用いられる、ディスクに固有のユニークID(UID)や、データ改竄チェックのためのハッシュ値(hash)が記録される。もちろんこれ以外にも、各種の非公開情報が記録されてもよい。この公開不可とされる領域には、特別に許可された機器のみが限定的にアクセスすることができるものとする。
データトラック内で公開可能とされる高密度データクラスタによる領域(エクスポータブルエリア)は、例えばUSBやSCSI等の汎用データインターフェイスを経由して、外部のコンピュータ等がアクセスし、記録領域として利用できる領域とされる。例えば、この図5の場合、エクスポータブルエリアには、FAT及びFAT管理のデータファイルによる、FATファイルシステムが構築されている状態を示している。
つまり、エクスポータブルエリアに記録されるデータは、UTOCによっては、管理されず、FAT等の汎用的な管理情報により管理される形態となり、ミニディスクシステムに準拠しない外部のコンピュータ等によって認識可能なデータとなる。
なお、このような構造のデータトラックが、ディスク上に複数記録される場合もある。その場合、各データトラックが、それぞれ1つのトラックとしてUTOCから管理され、それぞれのデータトラック内のエクスポータブルエリア内のデータについては、FAT等により管理される。例えば、各データトラックがそれぞれ独自にFATファイルシステムを持つものとなる。或いは複数のデータトラックにわたって1つのFATファイルシステムが記録されるようにしてもよい。
また、ユニークID等の情報は、データトラック内であって、FAT管理されないデータとする例を述べたが、FAT管理されない情報とするなら、どのような論理形態で記録されてもよい。例えば、UTOCから直接的に管理されるトラックとして、非公開情報用のトラックを設けるようにしたり、或いはUTOC/PTOC内に記録してもよい。さらに、UTOC領域内で、UTOCに使用されていない部分を用いて、非公開情報用の記録領域を設けてもよい。
3.UTOC
UTOCの管理方式について説明する。UTOCには、ディスク上に記録されるMDオーディオデータによるトラック及び高密度データによるデータトラックについてトラック単位で管理を行う。
UTOCの管理方式について説明する。UTOCには、ディスク上に記録されるMDオーディオデータによるトラック及び高密度データによるデータトラックについてトラック単位で管理を行う。
なお、所定のディスクシステムでは、ウォブリンググルーブによるADIPが物理アドレスとして付与されており、オーディオトラック(ミニディスクシステムにおける音楽等のトラック)のデータについては、ADIPによって規定されるクラスタ(以下「ADIPクラスタ」という。)が最小書換単位となる。
このクラスタの構造については、後述するが、1つのADIPクラスタは、32個のメインセクタと4個のリンクセクタによる36セクタ(2352バイトのADIPセクタ)で構成される。ADIPとしての物理アドレスは、セクタ単位で付与されている。つまり物理アドレスは、上位値としてのADIPクラスタアドレスと下位値としてのADIPセクタアドレスからなる。
UTOCデータは、上述したUTOC領域における特定のADIPクラスタにおいて記録される。そしてUTOCデータとしては、当該ADIPクラスタ内のセクタ毎に、その内容が定義されている。UTOCセクタ0(当該ADIPクラスタ内の先頭のADIPセクタ)は、トラックやフリーエリアとしてのパーツを管理する。UTOCセクタ1,セクタ4は、トラックに対応して文字情報を管理する。
UTOCセクタ2は、トラックに対応して記録日時を管理する。ここでは、セクタ1、セクタ2、セクタ4については、説明を省略し、UTOCセクタ0について述べる。
UTOCセクタ0は、記録された楽曲等のオーディオトラックや新たにトラックが記録可能なフリーエリア、さらにデータトラックについての管理情報が記録されているデータ領域とされる。例えば、ディスクにトラックの記録を行おうとする際には、記録再生装置は、UTOCセクタ0からディスク上のフリーエリアを探し出し、ここにデータ(MDオーディオデータ又は高密度データ)を記録していくことになる。また、再生時には、再生すべきトラックが記録されているエリアをUTOCセクタ0から判別し、そのエリアにアクセスして再生動作を行う。
図6にUTOCセクタ0の構造を示す。TOCセクタ0のデータ領域(2352バイト(4バイト×588))は、先頭位置にオール0又は、オール1の1バイトデータが並んで形成される同期パターンが記録される。
続いてADIPアドレスに対応した値として、クラスタアドレス(Cluster H)(Cluster L)及びセクタアドレス(Sector)となるアドレスが3バイトにわたって記録され、さらにモード情報(MODE)が1バイト付加され、これらをまとめてヘッダとされる。ここでの3バイトのアドレスは、そのセクタ自体のアドレスである。
続いて所定バイト位置に、メーカーコード、モデルコード、最初のトラックのトラックナンバ(First TNO)、最後のトラックのトラックナンバ(Last TNO)、セクタ使用状況(Used sectors)、ディスクシリアルナンバ、ディスクID等のデータが記録される。
さらに、使用者が録音を行って記録されているトラック(楽曲等)の領域やフリーエリア等を後述するテーブル部に対応させることによって識別するため、ポインタ部として各種のポインタ(P-DFA,P-EMPTY,P-FRA,P-TNO1〜P-TNO255)が記録される領域が用意されている。
そして、ポインタ(P-DFA〜P-TNO255)に対応させることになるテーブル部として(01h)〜(FFh)までの255個のパーツテーブルが設けられ、それぞれのパーツテーブルには、あるパーツについて起点となるスタートアドレス、終端となるエンドアドレス、そのパーツのモード情報(トラックモード)が記録されている。スタートアドレス、エンドアドレスは、ADIPアドレスとしてのクラスタ/セクタアドレスに相当する値とされる。さらに各パーツテーブルで示されるパーツが他のパーツへ続いて連結される場合があるため、その連結されるパーツのスタートアドレス及びエンドアドレスが記録されているパーツテーブルを示すリンク情報が記録できるようにされている。なお、パーツとは、1つのトラック内で、データが物理的に連続して記録されているトラック部分のことをいう。そして、スタートアドレス、エンドアドレスとして示されるアドレスは、1つの楽曲(トラック)を構成する1又は、複数の各パーツを示すアドレスとなる。
この種の記録再生装置では、1つの楽曲等のトラックのデータを物理的に不連続に、すなわち、複数のパーツにわたって記録されていてもパーツ間でアクセスしながら再生していくことにより再生動作に支障はないため、使用者が記録する楽曲等については、記録可能エリアの効率使用等の目的から、複数パーツに分けて記録する場合もある。
そのため、リンク情報が設けられ、例えば、各パーツテーブルに与えられたナンバ(01h)〜(FFh)によって、連結すべきパーツテーブルを指定することによってパーツテーブルが連結できるようになされている。つまりUTOCセクタ0におけるテーブル部においては、1つのパーツテーブルは、1つのパーツを表現しており、例えば3つのパーツが連結されて構成される楽曲については、リンク情報によって連結される3つのパーツテーブルによって、そのパーツ位置の管理が行われる。
なお、実際には、リンク情報は、所定の演算処理によりUTOCセクタ0内のバイトポジションとされる数値で示される。すなわち、304+(リンク情報)×8(バイト目)としてパーツテーブルを指定する。
UTOCセクタ0のテーブル部における(01h)〜(FFh)までの各パーツテーブルは、ポインタ部におけるポインタ(P-DFA,P-EMPTY,P-FRA,P-TNO1〜P-TNO255)によって、以下のようにそのパーツの内容が示される。
ポインタP-DFAは、ディスク上の欠陥領域について示しており、傷等による欠陥領域となるトラック部分(=パーツ)が示された1つのパーツテーブル又は、複数のパーツテーブル内の先頭のパーツテーブルを指定している。つまり、欠陥パーツが存在する場合は、ポインタP-DFAにおいて(01h)〜(FFh)のいづれかが記録されており、それに相当するパーツテーブルには、欠陥パーツがスタート及びエンドアドレスによって示されている。また、他にも欠陥パーツが存在する場合は、そのパーツテーブルにおけるリンク情報として他のパーツテーブルが指定され、そのパーツテーブルにも欠陥パーツが示されている。そして、さらに他の欠陥パーツがない場合は、リンク情報は、例えば『00h』とされ、以降リンクなしとされる。
ポインタP-EMPTYは、テーブル部における1又は、複数の未使用のパーツテーブルの先頭のパーツテーブルを示すものであり、未使用のパーツテーブルが存在する場合は、ポインタP-EMPTYとして、(01h)〜(FFh)のうちのいづれかが記録される。
未使用のパーツテーブルが複数存在する場合は、ポインタP-EMPTYによって指定されたパーツテーブルからリンク情報によって順次パーツテーブルが指定されていき、全ての未使用のパーツテーブルがテーブル部上で連結される。
ポインタP-FRAは、ディスク上のデータの書込可能なフリーエリア(消去領域を含む)について示しており、フリーエリアとなるトラック部分(=パーツ)が示された1又は、複数のパーツテーブル内の先頭のパーツテーブルを指定している。つまり、フリーエリアが存在する場合は、ポインタP-FRAにおいて(01h)〜(FFh)のいづれかが記録されており、それに相当するパーツテーブルには、フリーエリアであるパーツがスタート及びエンドアドレスによって示されている。また、このようなパーツが複数個有り、つまりパーツテーブルが複数個有る場合は、リンク情報により、リンク情報が『00h』となるパーツテーブルまで順次指定されている。
図7にパーツテーブルにより、フリーエリアとなるパーツの管理状態を模式的に示す。これは、パーツ(03h)(18h)(1Fh)(2Bh)(E3h)がフリーエリアとされている時に、この状態がポインタP-FRAに引き続きパーツテーブル(03h)(18h)(1Fh)(2Bh)(E3h)のリンクによって表現されている状態を示している。なお、上記した欠陥領域や未使用パーツテーブルの管理形態もこれと同様となる。
ポインタP-TNO1〜P-TNO255は、ディスクに記録されたトラックについて示しており、例えばポインタP-TNO1では、第1トラックのデータが記録された1又は、複数のパーツのうちの時間的に先頭となるパーツが示されたパーツテーブルを指定している。例えば、第1トラック(オーディオトラック)とされた楽曲がディスク上でトラックが分断されずに、つまり1つのパーツで記録されている場合は、その第1トラックの記録領域は、ポインタP-TNO1で示されるパーツテーブルにおけるスタート及びエンドアドレスとして記録されている。
また、例えば第2トラック(オーディオトラック)とされた楽曲がディスク上で複数のパーツに離散的に記録されている場合は、その第2トラックの記録位置を示すため各パーツが時間的な順序に従って指定される。つまり、ポインタP-TNO2に指定されたパーツテーブルから、さらにリンク情報によって他のパーツテーブルが順次時間的な順序に従って指定されて、リンク情報が『00h』となるパーツテーブルまで連結される(上記、図7と同様の形態)。このように例えば2曲目を構成するデータが記録された全パーツが順次指定されて記録されていることにより、このUTOCセクタ0のデータを用いて、2曲目の再生時や、その2曲目の領域への上書き記録を行う際に、記録再生ヘッドをアクセスさせ離散的なパーツから連続的な音楽情報を取り出したり、記録エリアを効率使用した記録が可能になる。
データトラックが記録された場合には、あるポインタP-TNOxに指定されるパーツテーブルに、そのデータトラックのスタートアドレス、エンドアドレス、トラックモードが記録される。もちろんデータトラックが複数のパーツで構成される場合は、オーディオトラックの場合と同様に、複数のパーツテーブルがリンク情報でリンクされて管理される。
ところで、各パーツテーブルには、1バイトのトラックモードが記録されるが、これは、トラックの属性情報となる。1バイトを構成する8ビットを、d1(MSB)〜d8(LSB)とすると、このトラックモードは、次のように定義されている。
d1・・・0:ライトプロテクテッド(上書き消去、編集禁止)、1:ライトパーミッテッド
d2・・・0:著作権有り、1:著作権無し
d3・・・0:オリジナル、1:第1世代以上
d4・・・0:オーディオデータ、1:他
d5,d6・・・01:ノーマルオーディオ、その他:未定義
d7・・・0:モノラル、1:ステレオ
d8・・・0:エンファシスオフ、1:エンファシスオン
ここで、オーディオトラックについてのパーツテーブルのトラックモードでは、上記d4=0として、MDオーディオデータによるトラックであることが示される。一方、データトラックについてのパーツテーブルのトラックモードでは、上記d4=1として、MDオーディオデータによるトラックではないことが示される。本実施例の場合、d4=1が高密度データによるデータトラックであることを示す情報となる。
d1・・・0:ライトプロテクテッド(上書き消去、編集禁止)、1:ライトパーミッテッド
d2・・・0:著作権有り、1:著作権無し
d3・・・0:オリジナル、1:第1世代以上
d4・・・0:オーディオデータ、1:他
d5,d6・・・01:ノーマルオーディオ、その他:未定義
d7・・・0:モノラル、1:ステレオ
d8・・・0:エンファシスオフ、1:エンファシスオン
ここで、オーディオトラックについてのパーツテーブルのトラックモードでは、上記d4=0として、MDオーディオデータによるトラックであることが示される。一方、データトラックについてのパーツテーブルのトラックモードでは、上記d4=1として、MDオーディオデータによるトラックではないことが示される。本実施例の場合、d4=1が高密度データによるデータトラックであることを示す情報となる。
図8に、UTOCによるトラックの管理例を各種示す。図8(a)(b)(c)は、図2に示したようにデータエリア上で任意の位置にオーディオトラック及びデータトラックを記録できる場合である。
図8(a)では、UTOCセクタ0で管理されるトラックTK1、TK3がオーディオトラックとされ、トラックTK2がデータトラックとされている場合である。この場合、ポインタP-TNO1に示されるパーツテーブルにオーディオトラックTK1のスタートアドレス、エンドアドレス、トラックモードが記述される。また、ポインタP-TNO2に示されるパーツテーブルにデータトラックTK2のスタートアドレス、エンドアドレス、トラックモードが記述される。このトラックモードのd4=1とされる。
ポインタP-TNO3に示されるパーツテーブルにオーディオトラックTK3のスタートアドレス、エンドアドレス、トラックモードが記述される。また、ポインタP-FRAに示されるパーツテーブルにフリーエリアのスタートアドレス、エンドアドレスが記述される。
図8(b)は、UTOCセクタ0で管理されるトラックTK1がデータトラックとされ、かつ、このデータトラックは、2つのパーツTK1-1、TK1-2で形成されている場合である。
この場合、ポインタP-TNO1に示されるパーツテーブルにデータトラックTK1の第1パーツTK1-1のスタートアドレス、エンドアドレス、トラックモードが記述され、また、そのパーツテーブルからリンクされるパーツテーブルにデータトラックTK1の第2パーツTK1-2のスタートアドレス、エンドアドレス、トラックモードが記述される。これらのパーツテーブルでは、トラックモードのd4=1とされる。
図8(c)は、UTOCセクタ0で管理されるトラックTK1、TK3の2つのトラックがデータトラックとされている場合である。この場合、ポインタP-TNO1に示されるパーツテーブルにデータトラックTK1のスタートアドレス、エンドアドレス、トラックモードが記述される。また、ポインタP-TNO3に示されるパーツテーブルにデータトラックTK3のスタートアドレス、エンドアドレス、トラックモードが記述される。これらのパーツテーブルでは、トラックモードのd4=1とされる。
図8(d)は、例えば図3に示したようにデータエリア内でオーディオ記録領域AAと高密度データ記録領域DAが分割設定される場合等の状態であり、内周側にトラックTK1としてデータトラックが記録され、外周側にオーディオトラックTK2,TK3が記録されている場合である。この場合、ポインタP-TNO1に示されるパーツテーブルにデータトラックTK1のスタートアドレス、エンドアドレス、トラックモードが記述される。
図8(e)(f)は、例えば図4に示したようにデータエリアの全域が高密度データ記録領域DAとされる場合の例である。図8(e)は、データエリア全域にわたる1つのデータトラックTK1が記録された例である。この場合、ポインタP-TNO1に示されるパーツテーブルにデータトラックTK1のスタートアドレス、エンドアドレス、トラックモードが記述される。また、図8(f)は、データエリアに2つのデータトラックTK1、TK2が記録された例である。この場合、ポインタP-TNO1に示されるパーツテーブルにデータトラックTK1のスタートアドレス、エンドアドレス、トラックモードが記述され、ポインタP-TNO2に示されるパーツテーブルにデータトラックTK2のスタートアドレス、エンドアドレス、トラックモードが記述される。
これらの例に示すように、UTOCによっては、オーディオトラックは、トラック単位で管理され、また、データトラックも、そのトラック単位で管理される。データトラック内での実際の管理は、上述したように、例えばFATファイルシステムが構築される等して行われる。
4.クラスタ構造
続いて本実施例で採用するディスクに採用されるクラスタ構造を説明する。
続いて本実施例で採用するディスクに採用されるクラスタ構造を説明する。
オーディオ用のミニディスクシステムでは、ADIPとしての物理アドレスに対応したクラスタ/セクタ構造が採られ、本実施例で採用するディスクでも、オーディオトラックの記録再生に関しては、そのクラスタ/セクタ構造がそのまま用いられる。
まず、このADIPに応じたクラスタ/セクタ構造を図9(a)(b)で説明する。なお、本明細書では、説明上の区別のため、ADIPに応じたクラスタ/セクタを、「ADIPクラスタ」及び「ADIPセクタ」という。また、後述するが、データトラックの記録再生に関しては、異なるクラスタ/セクタ構造が採られるが、これを「高密度データクラスタ」及び「高密度データセクタ」と呼ぶ。
MDオーディオデータについては、記録データとしてADIPクラスタという単位毎のデータストリームが形成されるが、ミニディスクシステムでの記録トラック上は、図9(b)のようにクラスタCL(CL#(n)、CL#(n+1)・・・)が連続して形成されており、1ADIPクラスタがMDオーディオデータの記録時の最小単位とされる。
そして、1ADIPクラスタCLは、図9(a)にADIPセクタSCFC〜SCFFとして示す4個のリンクセクタと、ADIPセクタSC00〜SC1Fとして示す32個ののメインセクタから形成されている。すなわち、1ADIPクラスタは、36ADIPセクタで構成される。1ADIPセクタは、2352バイトで形成されるデータ単位である。
リンクセクタSCFC〜SCFFは、記録動作の切れ目としての緩衝領域や各種動作調整その他、或いはサブデータとして設定された情報の記録に用いることができる。
そして、上述したPTOCデータ、UTOCデータ、MDオーディオデータ等の記録は、32セクタのメインセクタSC00〜SC1Fに行われる。リンクセクタとメインセクタは、物理的には同一のものである。
ここで、このような物理的なクラスタ/セクタ構造を有するディスクに対してデータトラックを記録する場合、つまり上述した第2の変調方式によりデータ記録の線密度がMDオーディオデータより高められた高密度データを記録する場合を考える。
線密度の高い高密度データを記録すると、ディスクに元々記録されているADIPから得られるアドレスと、実際に記録する信号のアドレスが一致しなくなる。ランダムアクセスは、ADIPアドレスを基準に行うことになるが、データ読出の場合は、ADIPアドレスに基づいておおよその位置にアクセスして記録されたデータを読み出すようにすればよく、さほど大きな問題とはならない。ところが、データ書込の場合は、正確な位置にアクセスして書込を行うようにしなければ、既に記録されているデータを上書きにより消去してしまうおそれがある。また、再生時も正確な位置にアクセスできる方が、迅速なデータ読み出しのために好適であることはいうまでもない。
従って、高密度データの記録再生についての高密度データクラスタ/高密度データセクタも、ADIPアドレスから正確に把握できるようにすることが適切である。そこで、ディスクに成型記録されたADIPアドレスを所定規則で変換して得られるデータ単位として、高密度データクラスタが把握できるようにする。
さらにこの場合において、ADIPアドレス単位であるADIPセクタの整数倍が、高密度データクラスタとなるようにする。これによって、任意の位置への高密度データの記録時に、ディスクからのADIPアドレスが得られてから、いつも同じタイミングで書込を開始することができるようになる。
また、ADIPアドレス単位であるADIPクラスタ内に、整数個の高密度データクラスタが含まれるようにする。すると、ADIPクラスタアドレスから高密度データクラスタアドレスへのアドレス変換規則が単純化され、換算のための回路又は、ソフトウェア構成が簡略化できる。
このような考え方に基づいて、1ADIPクラスタに2つの高密度データクラスタが書き込まれるようにする例を図9(c)(d)に示す。図9(c)のように、各高密度データクラスタdCL(dCL#(2n)、dCL#(2n+1)・・・)は、1/2ADIPクラスタの区間に形成される。すなわち、2高密度データクラスタ区間=1ADIPクラスタ区間となり、18ADIPセクタ区間=1高密度データクラスタ区間となる。
したがって、ある区画(パーツ)において、その先頭からのADIPクラスタ数(=ADIPクラスタオフセット)が#nであるADIPクラスタCL#(n)に記録される2つの高密度データクラスタのオフセットは、それぞれ#2n、#2n+1となる。つまり図9(b)(c)に示すように、ADIPクラスタCL#(n)には、高密度データクラスタdCL#(2n)、dCL#(2n+1)が記録される。高密度データクラスタdCL#(2n)は、ADIPクラスタCL#(n)におけるADIPセクタSCFC〜SC0Dの区間、高密度データクラスタdCL#(2n+1)は、ADIPクラスタCL#(n)におけるADIPセクタSC0E〜SC1Fの区間となる。
このような高密度データクラスタが、高密度データについての最小書換単位となる。そして高密度データクラスタは、16個の高密度データセクタが含まれる構造とされる。すなわち、図9(d)に示すように、1つの高密度データクラスタの区間は、その前端にプリアンブル、後端にポストアンブルが形成され、プリアンブルとポストアンブルに挟まれた区間に16個の高密度データセクタdSC#0〜dSC#15が配される。
1つの高密度データセクタは、例えば4096バイトとされる。この高密度データセクタは、ADIPアドレスと直接的な相関関係にあるものではない。なお、図9では、1つのADIPクラスタに2つの高密度データクラスタを配する例を示したが、1つのADIPクラスタに3以上の高密度データクラスタを配するようにすることも考えられる。もちろん1つの高密度データクラスタが、18ADIPセクタの区間に限定されるものではない。
これらは、第1の変調方式と第2の変調方式のデータ記録密度の差や高密度データクラスタを構成するセクタ数、1セクタのサイズの設定等、各種の設計条件に応じて決定されればよい。
5.データトラックにおけるFATファイルシステム実現例
高密度データとして各種データが記録されるデータトラックの構造例を図10で説明する。図5において述べたように、データトラックには、エクスポータブルエリアとして外部コンピュータ機器等に解放される領域が形成され、また、外部に対しては、非公開の領域が設定されて、ユニークIDやハッシュ値が記録される。また、データトラックを構成する高密度データクラスタは、クラスタアトリビュートテーブル(CAT)で管理される。図10では、エクスポータブルエリアにおいてFATファイルシステムが実現されている例を示している。
高密度データとして各種データが記録されるデータトラックの構造例を図10で説明する。図5において述べたように、データトラックには、エクスポータブルエリアとして外部コンピュータ機器等に解放される領域が形成され、また、外部に対しては、非公開の領域が設定されて、ユニークIDやハッシュ値が記録される。また、データトラックを構成する高密度データクラスタは、クラスタアトリビュートテーブル(CAT)で管理される。図10では、エクスポータブルエリアにおいてFATファイルシステムが実現されている例を示している。
この例の場合は、図10(d)(e)に示すように、ディスク上で1つのデータトラックが、UTOCにおいて2つのパーツとして管理される状態で記録されているものとしている。データトラックの第1のパーツは、図示するADIPクラスタ#0〜#2の区間、第2のパーツは、ADIPクラスタ#3の区間とされているとする。この場合、2つのパーツは、図10(e)に模式的に示すように物理的に離れた位置となっている。
このデータトラックは、4つのADIPクラスタにおいて形成されることになるが、図9で説明したクラスタ構造の場合は、図10(c)に示す8個の高密度データクラスタ#0〜#7によってデータトラックが構成されることになる。
この高密度データクラスタ#0〜#7は、CATにより管理され、CATによってある高密度データクラスタは、図5に示したエクスポータブルエリア、ある高密度データクラスタは、外部から見えないエリア(ヒドゥン(セキュア)データエリア)とされる。この例では、高密度データクラスタ#0がヒドゥンデータエリアとされて、ここにユニークIDとしてのディスクIDやハッシュ値が記録される。また、この例では、高密度データクラスタ#1〜#7がエクスポータブルエリアとされる。
このエクスポータブルエリアは、USBやSCSIといったインターフェイスを介して外部のコンピュータ装置等から自由にアクセスできるエリアとなる。エクスポータブルエリアでの書込/読出の単位は、一般的には、512バイト、1024バイト、2048バイト等となりデータトラックの書換単位である高密度データクラスタよりも小さい。
エクスポータブルエリアの使用方法は、接続されたコンピュータのOS等に依存するが、この例では、エクスポータブルエリアにFATファイルシステムが記録されるものとしている。
すなわち、図10(b)のように、例えば8192バイトのFATクラスタ#0〜#55が形成される。また、1つのFATクラスタは、各2048バイトの4つのFATセクタ#0〜#3で形成される。ここでいうFATセクタ、FATクラスタは、FATファイルシステムでの扱い単位であり、上述したADIPクラスタ又は、高密度データクラスタ、ADIPセクタ又は、高密度データセクタに依存するものではない。例えば、このFATクラスタ#0〜#55において、FAT及びFAT管理によるデータファイルにより構成されるFATファイルシステムが格納されることになる。
なお、FATファイルシステムでのデータの扱いは、コンピュータ上では、FATセクタ単位で行われる。しかしながら、ディスクに対する書換単位は、高密度データクラスタとなるため、例えば、ある1つのFATセクタの書換の場合も、ディスク上での書換は、そのFATセクタが含まれる高密度データクラスタの単位で行われることになる。
例えば、このようにディスク上のデータトラックとして記録されたFATファイルシステムに対するFATセクタのデータの書込/読出については後述する。
ヒドゥンデータエリアとされた高密度データクラスタ#0に記録されるユニークIDやハッシュ値は、FATファイルシステムのデータについての認証、改竄チェック等に用いられる。また、ヒドゥンデータエリアに対する書込/読出は、特定の機器のみが可能とされるが、その場合別途定められる相互認証のうえで暗号化して行われる。
なお、図10では、先頭の高密度データクラスタ#0をヒドゥンデータエリアとしたが、もちろんデータトラックを構成するどの高密度データクラスタをヒドゥンデータエリアとしてもよい。
6.記録再生装置の構成
図11、図12により、本実施例で採用するディスクに対応する記録再生装置の構成を説明する。図11には、本発明に係る記録再生装置1が、例えばパーソナルコンピュータ100と接続可能なものとして示している。
図11、図12により、本実施例で採用するディスクに対応する記録再生装置の構成を説明する。図11には、本発明に係る記録再生装置1が、例えばパーソナルコンピュータ100と接続可能なものとして示している。
記録再生装置1は、メディアドライブ部2、メモリ転送コントローラ3、クラスタバッファメモリ4、補助メモリ5、USBインターフェイス6,8、USBハブ7、システムコントローラ9、オーディオ処理部10を備える。
メディアドライブ部2は、装填された本実施例で採用するディスク90に対する記録/再生を行う。なお、メディアドライブ部2の内部構成について図12を用いて後述する。
メモリ転送コントローラ3は、メディアドライブ部2からの再生データやメディアドライブ部2に供給する記録データについての受け渡しの制御を行う。クラスタバッファメモリ4は、メモリ転送コントローラ3の制御に基づいて、メディアドライブ部2によってディスク90のデータトラックから高密度データクラスタ単位で読み出されたデータのバッファリングを行う。補助メモリ5は、メモリ転送コントローラ3の制御に基づいて、メディアドライブ部2によってディスク90から読み出された各種管理情報や特殊情報を記憶する。すなわち、UTOCデータ、CATデータ、ユニークID、ハッシュ値等を記憶する。
システムコントローラ9は、記録再生装置1内の全体の制御を行うとともに、接続されたパーソナルコンピュータ100との間の通信制御を行う。すなわち、システムコントローラ9は、USBインターフェイス8、USBハブ7を介して接続されたパーソナルコンピュータ100との間で通信可能とされ、書込要求、読出要求等のコマンドの受信やステイタス情報その他の必要情報の送信等を行う。
システムコントローラ9は、例えばディスク90がメディアドライブ部2に装填されることに応じて、ディスク90からの管理情報等の読み出しをメディアドライブ部2に指示し、メモリ転送コントローラ3によって読み出した管理情報等を補助メモリ5に格納させる。
システムコントローラ9は、PTOC、UTOCの管理情報を読み込ませることで、ディスク90のトラック記録状態を把握でき、また、CATを読み込ませることによりデータトラック内の高密度データクラスタ構造を把握でき、パーソナルコンピュータ100からのデータトラックに対するアクセス要求に対応できる状態となる。また、ユニークIDやハッシュ値により、ディスク認証その他の処理を行ったり、或いはこれらの値をパーソナルコンピュータ100に送信して処理させることができる。
また、パーソナルコンピュータ100からのあるFATセクタの読み出し要求があった場合は、システムコントローラ9は、メディアドライブ部2に、当該FATセクタを含む高密度データクラスタの読出を実行させる。読み出された高密度データクラスタは、メモリ転送コントローラ3によってクラスタバッファメモリ4に書き込まれる。但し、既に当該FATセクタのデータがクラスタバッファメモリ4に格納されていた場合は、メディアドライブ部2による読出は、必要ない。そしてシステムコントローラ9は、クラスタバッファメモリ4に書き込まれている高密度データクラスタのデータから、要求されたFATセクタのデータを読み出させ、USBインターフェイス6,USBハブ7を介してパーソナルコンピュータ100に送信させる制御を行う。
パーソナルコンピュータ100からのあるFATセクタの書込要求があった場合は、システムコントローラ9は、メディアドライブ部2に、まず当該FATセクタを含む高密度データクラスタの読み出しを実行させる。読み出された高密度データクラスタは、メモリ転送コントローラ3によってクラスタバッファメモリ4に書き込まれる。但し、既に当該FATセクタのデータがクラスタバッファメモリ4に格納されていた場合は、メディアドライブ部2による読み出しは必要ない。そして、システムコントローラ9は、パーソナルコンピュータ100からのFATセクタのデータ(記録データ)をUSBインターフェイス6を介してメモリ転送コントローラ3に供給させ、クラスタバッファメモリ4上で該当するFATセクタのデータの書換えを実行させる。
そして、システムコントローラ9は、メモリ転送コントローラ3に指示して、必要なFATセクタが書き換えられた状態でクラスタバッファメモリ4に記憶されている高密度データクラスタのデータを、記録データとしてメディアドライブ部2に転送させる。メディアドライブ部2では、当該高密度データクラスタの記録データを第2の変調方式で変調してディスク90に書き込む。
なお、以上は、データトラックの記録再生のための制御であり、MDオーディオデータ(オーディオトラック)の記録再生時のデータ転送は、オーディオ処理部10を介して行われる。
ここで、データトラック及びオーディオトラックの両方について記録再生を行う機能を有するものとしてのメディアドライブ部2の構成を図12で説明する。
メディアドライブ部2においては、装填されたディスク90をスピンドルモータ29によってCLV方式で回転駆動させる。このディスク90に対しては、記録/再生時に光学ヘッド19によってレーザ光が照射される。
光学ヘッド19は、記録時には、記録トラックをキュリー温度まで加熱するための高レベルのレーザ出力を行い、また、再生時には、磁気カー効果により反射光からデータを検出するための比較的低レベルのレーザ出力を行う。このため、光学ヘッド19には、ここでは、詳しい図示は、省略するがレーザ出力手段としてのレーザダイオード、偏光ビームスプリッタや対物レンズ等からなる光学系及び反射光を検出するためのディテクタが搭載されている。光学ヘッド19に備えられる対物レンズとしては、例えば2軸機構によってディスク半径方向及びディスクに接離する方向に変位可能に保持されている。
また、ディスク90を挟んで光学ヘッド19と対向する位置には、磁気ヘッド18が配置されている。磁気ヘッド18は、記録データによって変調された磁界をディスク90に印加する動作を行う。また、図示しないが光学ヘッド19全体及び磁気ヘッド18をディスク半径方向に移動させためスレッドモータ及びスレッド機構が備えられている。
このメディアドライブ部2では、光学ヘッド19、磁気ヘッド18による記録再生ヘッド系、スピンドルモータ29によるディスク回転駆動系のほかに、記録処理系、再生処理系、サーボ系等が設けられる。
記録処理系では、オーディオトラックの記録時に第1の変調方式の変調(EFM変調・ACIRCエンコード)を行う部位と、データトラックの記録時に第2の変調方式(RLL(1−7)PP変調、RS−LDCエンコード)の変調を行う部位が設けられる。
再生処理系では、オーディオトラックの再生時に第1の変調方式に対する復調(EFM復調・ACIRCデコード)を行う部位と、データトラックの記録時に第2の変調方式に対する復調(パーシャルレスポンスPR(1,2,1)及びビタビ復号を用いたデータ検出に基づくRLL(1−7)復調、RS−LDCデコード)を行う部位が設けられる。
光学ヘッド19のディスク90に対するレーザ照射によりその反射光として検出された情報(フォトディテクタによりレーザ反射光を検出して得られる光電流)は、RFアンプ21に供給される。RFアンプ21では、入力された検出情報に対して電流−電圧変換、増幅、マトリクス演算等を行い、再生情報としての再生RF信号、トラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FE、グルーブ情報(ディスク90にトラックのウォブリングにより記録されているADIP情報)等を抽出する。
オーディオトラック再生時には、RFアンプで得られた再生RF信号は、EFM復調部24及びACIRCデコーダ25で処理される。すなわち、再生RF信号は、EFM復調部24で2値化されてEFM信号列とされた後、EFM復調され、さらにACIRCデコーダ25で誤り訂正及びデインターリーブ処理される。すなわち、この時点でATRAC圧縮データの状態となる。そして、オーディオトラック再生時には、セレクタ26は、B接点側が選択されており、当該復調されたATRAC圧縮データがディスク90からの再生データとして出力される。この場合、再生データは、メモリ転送コントとローラ3を介して、オーディオ処理部10に供給される。
一方、データトラック再生時には、RFアンプ21で得られた再生RF信号は、RLL(1−7)PP復調部22及びRS−LDCデコーダ23で処理される。すなわち、再生RF信号は、RLL(1−7)PP復調部22において、PR(1,2,1)及びビタビ復号を用いたデータ検出によりRLL(1−7)符号列としての再生データを得、このRLL(1−7)符号列に対してRLL(1−7)復調処理が行われる。そして、RS−LDCデコーダ23で誤り訂正及びデインターリーブ処理される。
そして、データトラック再生時には、セレクタ26は、A接点側が選択されており、当該復調されたデータがディスク90からの再生データとして出力される。この場合、図11のメモリ転送コントローラ3に復調データが供給されることになる。
RFアンプ21から出力されるトラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FEは、サーボ回路27に供給され、グルーブ情報は、ADIPデコーダ30に供給される。
ADIPデコーダ30は、グルーブ情報に対してバンドパスフィルタにより帯域制限してウォブル成分を抽出した後、FM復調、バイフェーズ復調を行ってADIPアドレスを抽出する。抽出された、ディスク90の絶対アドレス情報であるADIPアドレスは、ドライブコントローラ31に供給される。ドライブコントローラ31では、ADIPアドレスに基づいて、所要の制御処理を実行する。また、グルーブ情報は、スピンドルサーボ制御のためにサーボ回路27に供給される。
サーボ回路27は、例えばグルーブ情報に対して再生クロック(デコード時のPLL系クロック)との位相誤差を積分して得られる誤差信号に基づき、CLVサーボ制御のためのスピンドルエラー信号を生成する。
また、サーボ回路27は、スピンドルエラー信号や、上記のようにRFアンプ21から供給されたトラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号、或いはドライブコントローラ31からのトラックジャンプ指令、アクセス指令等に基づいて各種サーボ制御信号(トラッキング制御信号、フォーカス制御信号、スレッド制御信号、スピンドル制御信号等)を生成し、モータドライバ28に対して出力する。すなわち、上記サーボエラー信号や指令に対して位相補償処理、ゲイン処理、目標値設定処理等の必要処理を行って各種サーボ制御信号を生成する。
モータドライバ31では、サーボ回路27から供給されたサーボ制御信号に基づいて所要のサーボドライブ信号を生成する。ここでのサーボドライブ信号としては、二軸機構を駆動する二軸ドライブ信号(フォーカス方向、トラッキング方向の2種)、スレッド機構を駆動するスレッドモータ駆動信号、スピンドルモータ29を駆動するスピンドルモータ駆動信号となる。このようなサーボドライブ信号により、ディスク90に対するフォーカス制御、トラッキング制御及びスピンドルモータ29に対するCLV制御が行われることになる。
ディスク90に対して記録動作が実行される際には、メモリ転送コントローラ3からの高密度データ、或いはオーディオ処理部10からのATRAC圧縮データが供給される。
オーディオトラック記録時には、セレクタ16がB接点に接続され、従ってACIRCエンコーダ14及びEFM変調部15が機能することになる。この場合、オーディオ処理部10からの圧縮データは、メモリ転送コントローラ3を介してACIRCエンコーダ14に供給され、ACIRCエンコーダ14でインターリーブ及びエラー訂正コード付加が行われた後、EFM変調部15でEFM変調が行われる。
そしてEFM変調データがセレクタ16を介して磁気ヘッドドライバ17に供給され、磁気ヘッド18がディスク90に対してEFM変調データに基づいた磁界印加を行うことでオーディオトラックの記録が行われる。
データトラック記録時には、セレクタ16がA接点に接続され、従ってRS−LDCエンコーダ12及びRLL(1−7)PP変調部13が機能することになる。この場合、メモリ転送コントローラ3からの高密度データは、RS−LDCエンコーダ12でインターリーブ及びRS−LDC方式のエラー訂正コード付加が行われた後、RLL(1−7)PP変調部13でRLL(1−7)変調が行われる。
そして、RLL(1−7)符号列としての記録データがセレクタ16を介して磁気ヘッドドライバ17に供給され、磁気ヘッド18がディスク90に対して変調データに基づいた磁界印加を行うことでデータトラックの記録が行われる。
レーザドライバ/APC20は、上述した再生時及び記録時においてレーザダイオードにレーザ発光動作を実行させるが、いわゆるAPC(Automatic Laser Power Control)動作も行う。すなわち、図示していないが、光学ヘッド19内には、レーザパワーモニタ用のディテクタが設けられ、そのモニタ信号がレーザドライバ/APC20にフィードバックされる。レーザドライバ/APC20は、モニタ信号として得られる現在のレーザパワーを、設定されているレーザパワーと比較して、その誤差分をレーザ駆動信号に反映させることで、レーザダイオードから出力されるレーザパワーが、設定値で安定するように制御している。なお、レーザパワーとしては、再生レーザパワー、記録レーザパワーとしての値がドライブコントローラ31によって、レーザドライバ/APC20内部のレジスタにセットされる。
ドライブコントローラ31は、システムコントローラ9からの指示に基づいて、以上の各動作(アクセス、各種サーボ、データ書込、データ読出の各動作)が実行されるように制御を行う。なお、図12において一点鎖線で囲ったA部、B部は、例えば1チップの回路部として構成できる。
ところで、ディスク90が図3のように、予めデータトラック記録領域DAとオーディオトラック記録領域AAが分割されるように領域設定されている場合は、システムコントローラ9は、記録再生するデータがオーディオトラックかデータトラックかに応じて、当該領域設定に基づいたアクセスをメディアドライブ部2のドライブコントローラ31に指示することになる。また、ディスク90として、図4のように全域がデータトラック記録領域DAとされた専用ディスクが装填された場合は、システムコントローラ9は、当該ディスクに対しては、オーディオトラックの記録を禁止する制御を行う。つまりオーディオ処理部10を機能させないように制御する。
ここで、記録再生装置1が通常再生から早送り再生に動作を切り換えたときのオーディオ処理部10の動作について以下に述べる。なお、ディスク90は、圧縮されたオーディオデータ(以下「圧縮データ」という。)が16kBごとにブロック化されているものとする。また、記録再生装置1では、メディアドライブ部2のサーボ機構の負担を考慮して、再生動作の別にかかわらずディスクからは一定のタイミングで圧縮データをn(nは自然数であり、1よりも大きい(n>1)ものとする。)ブロック単位で読み出すこととする。
オーディオ処理部10は、図13に示すように、メモリ転送コントローラ3から供給された圧縮データにデコード処理を行うATRAC圧縮デコーダ(以下「ATRAC部」という。)40からなる。
メモリ転送コントローラ3は、図14のフローチャートに示すように、メディアドライブ部2から供給された圧縮データをクラスタバッファメモリ4に書き込む(ステップS1)。クラスタバッファメモリ4に供給された圧縮データが所定量に達したときに、ATRAC部40は、ユーザの操作に応じて所定の操作信号を生成する操作部41から供給される操作信号に基づき、クラスタバッファメモリ4から圧縮データを読み出し、読み出した圧縮データをデコード処理する(ステップS2)。
ATRAC部40は、操作部41から供給された操作信号が早送り再生を行う旨の操作信号かどうかを判断する(ステップS3)。ATRAC部40は、操作部41から供給された操作信号が早送り再生を行う旨の操作信号でないと判断した場合には、通常再生を行うべくクラスタバッファメモリ4から順々に圧縮データを読み出す(ステップS4)。一方、ATRAC部40は、操作部41から供給された操作信号が早送り再生を行う旨の操作信号であると判断した場合には、早送り再生を行うべく、供給された操作信号に基づき現在の読み出し位置から所定のデータ間隔で圧縮データをクラスタバッファメモリ4から読み出す(ステップS5)。なお、ATRAC部40は、ステップS2〜ステップS5において、直接クラスタバッファメモリ4からデータを読み出してきても良いし、メモリ転送コントローラ3を介してデータを読み出しても良い。
また、オーディオ処理部10は、早送り再生を行うときにクラスタバッファメモリ4から所定のデータ間隔で圧縮データを読み出せる構成であれば上述した構成でなくても良い。以下に、オーディオ処理部10の他の構成について、図15を用いて説明する。なお、図13に示す構成に対応する部分には同一符号を付すこととする。
オーディオ処理部10は、図15に示すように、圧縮データが書き込まれているクラスタバッファメモリ4から当該圧縮データを所定のデータ間隔で抜き出し、抜き出した圧縮データを当該クラスタバッファメモリ4の所定の場所に転写する転写部42と、クラスタバッファメモリ4からデータを読み出し、読み出したデータにデコード処理を行うATRAC部40を有する。
ここで、通常再生から早送り再生に動作が切り替わったときのオーディオ処理部10の動作を図16に示すフローチャートにしたがって説明する。
メモリ転送コントローラ3は、メディアドライブ部2から供給された圧縮データをクラスタバッファメモリ4に書き込む(ステップS10)。転写部42は、クラスタバッファメモリ4に書き込まれた圧縮データを所定のデータ間隔で抜き出し、抜き出した圧縮データを当該クラスタバッファメモリ4の所定の場所に転写する(ステップS11)。クラスタバッファメモリ4に供給された圧縮データが所定量に達したときに、ATRAC部40は、ユーザの操作に応じて所定の操作信号を生成する操作部41から供給される操作信号に基づき、クラスタバッファメモリ4から圧縮データを読み出し、読み出した圧縮データをデコード処理する(ステップS12)。ATRAC部40は、操作部41から供給された操作信号が早送り再生を行う旨の操作信号かどうかを判断する(ステップS13)。ATRAC部40は、操作部41から供給された操作信号が早送り再生を行う旨の操作信号でないと判断した場合には、通常再生を行うべくクラスタバッファメモリ4から順々に圧縮データを読み出す(ステップS14)。一方、ATRAC部40は、操作部41から供給された操作信号が早送り再生を行う旨の操作信号であると判断した場合には、早送り再生を行うべく、ステップS11でクラスタバッファメモリ4の所定の場所に転写してある圧縮データを読み出す(ステップS15)。なお、ATRAC部40は、ステップS11〜ステップS15において、直接クラスタバッファメモリ4からデータを読み出してきても良いし、メモリ転送コントローラ3を介してデータを読み出しても良い。
また、クラスタバッファメモリ4は、第1のメモリ及び第2のメモリからなっていても良い。この場合には、メディアドライブ部2から供給された圧縮データは、第1のメモリに書き込まれる。転写部42は、ステップS11において、第1のメモリから圧縮オーディオデータを所定のデータ間隔で抜き出し、抜き出した圧縮オーディオデータを第2のメモリに転写する。ATRAC部40は、操作部41から供給された操作信号が早送り再生を行う旨の操作信号でないと判断した場合には、ステップS14において、第1のメモリから圧縮データを読み出す。一方、ATRAC部40は、操作部41から供給された操作信号が早送り再生を行う旨の操作信号であると判断した場合には、ステップS15において、第2のメモリから圧縮データを読み出す。
したがって、本発明に係る記録再生装置1は、ディスク90から圧縮データを所定のブロック単位で読み出し、読み出した圧縮データを図13又は図15に示す構成のオーディオ処理部10に入力し、操作部41から早送り再生を行う旨の操作信号が供給された場合に、早送り再生を行うべく、ATRAC部40でクラスタバッファメモリ4から所定のデータ間隔で圧縮データを読み出すので、通常再生から早送り再生に再生動作が変わっても、同じデータをディスク90から何度も読み出さず、高速な早送り再生を実現でき、かつ、早送り再生時の電力消費を従来の記録再生装置よりも低く抑えることができ、また、再生動作の別にかかわらずディスク90から圧縮データを所定のブロック単位で一定のタイミングで読み出すので、メディアドライブ部2のサーボ機構を高精度なものにする必要がなく、当該装置を低廉なものとしてユーザに提供することができる。
また、本発明に係る記録再生装置1は、ディスク90から圧縮データを所定のブロック単位で読み出し、読み出した圧縮データを図13又は図15に示す構成のオーディオ処理部10に入力し、操作部41から早送り再生を行う旨の操作信号が供給された場合に、早送り再生を行うべく、ATRAC部40でクラスタバッファメモリ4から所定のデータ間隔で圧縮データを読み出すので、記録されている圧縮データがブロック単位で管理されており、圧縮データを読み出す際に所定数のブロック単位でしか読み出せない構成のディスク90であっても、早送り再生を行なうことができる。
なお、本発明に係る実施の形態では、記録媒体の一例としてディスク90を用いたが、圧縮データの記録及び再生ができる媒体であれば何でも良く、ディスクに限らず、半導体メモリ等でも良い。
また、本発明に係る実施の形態では、ディスク90から読み出すものとして圧縮オーディオデータを用いたが、これに限らず、例えば、圧縮ビデオデータであっても良い。
1 記録再生装置、2 メディアドライブ部、3 メモリ転送コントローラ、4 クラスタバッファメモリ、5 補助メモリ、6,8 USBインターフェイス、7 USBハブ、9 システムコントローラ、10 オーディオ処理部、40 ATRAC部、41 操作部、42 転写部
Claims (13)
- 圧縮データが書き込まれているメモリから圧縮データを読み出す読出手段と、
上記メモリから所定のデータ間隔で圧縮データを読み出すように上記読出手段を制御する制御手段と、
早送り再生を行う旨の早送り再生信号を生成し、当該早送り再生信号を上記制御手段に供給する信号生成手段とを備え、
上記制御手段は、上記信号生成手段から上記早送り再生信号が供給されたときに、上記メモリから当該早送り再生信号に基づくデータ間隔で圧縮データを読み出すように上記読出手段を制御することを特徴とするメモリ制御装置。 - 上記読出手段は、上記メモリから読み出した圧縮オーディオデータを伸長することを特徴とする請求項1記載のメモリ制御装置。
- 上記読出手段は、上記メモリにブロック単位で書き込まれている圧縮オーディオデータを読み出すことを特徴とする請求項1記載のメモリ制御装置。
- メモリに書き込まれている圧縮データを所定のデータ間隔で抜き出し、抜き出した圧縮データを当該メモリの所定の場所に転写する転写手段と、
上記メモリに書き込まれている圧縮データを読み出す読出手段と、
上記メモリから圧縮データを読み出すように上記読出手段を制御する制御手段と、
早送り再生を行う旨の早送り再生信号を生成し、当該早送り再生信号を上記制御手段に供給する信号生成手段とを備え、
上記制御手段は、上記信号生成手段から上記早送り再生信号が供給されたときに、上記メモリの所定の場所に転写されている圧縮データを読み出すように上記読出手段を制御することを特徴とするメモリ制御装置。 - 上記メモリは、第1のメモリと第2のメモリからなっており、
上記転写手段は、圧縮オーディオデータが書き込まれている第1のメモリから圧縮オーディオデータを所定のデータ間隔で抜き出し、抜き出した圧縮オーディオデータを第2のメモリに転写し、
上記制御手段は、上記信号生成手段から上記早送り再生信号が供給されたときに、上記第2のメモリに転写された圧縮オーディオデータを読み出すように上記読出手段を制御することを特徴とする請求項4記載のメモリ制御装置。 - 圧縮データをメモリに書き込み、当該メモリから圧縮データを読み出すメモリ制御方法において、
各種の再生動作を操作する操作部から早送り再生を行う旨の早送り再生信号が供給されたとき、上記メモリから当該早送り再生信号に基づくデータ間隔で圧縮データを読み出すことを特徴とするメモリ制御方法。 - 圧縮データをメモリに書き込み、当該メモリから圧縮データを読み出すメモリ制御方法において、
メモリに書き込まれている圧縮データを所定のデータ間隔で抜き出し、抜き出した圧縮データを当該メモリの所定の場所に転写し、各種の再生動作を操作する操作部から早送り再生を行う旨の早送り再生信号が供給されたとき、上記メモリの所定の場所に転写されている圧縮データを読み出すことを特徴とするメモリ制御方法。 - 圧縮データが所定のブロック単位で記録されている記録媒体から圧縮データを読み出し、再生する再生装置において、
上記記録媒体から上記圧縮データをn(n>1)ブロック単位で読み出す第1の読出手段と、
上記第1の読出手段により読み出されたnブロック単位の圧縮データをメモリに書き込む書込手段と、
上記書込手段により上記メモリに書き込まれた圧縮データが所定量に達したときに、当該メモリから圧縮データを読み出す第2の読出手段と、
上記メモリから所定のデータ間隔で圧縮データを読み出すように上記第2の読出手段を制御する制御手段と、
早送り再生を行う旨の早送り再生信号を生成し、当該早送り再生信号を上記制御手段に供給する信号生成手段とを備え、
上記制御手段は、上記信号生成手段から上記早送り再生信号が供給されたときに、上記メモリから当該早送り再生信号に基づくデータ間隔で圧縮データを読み出すように上記第2の読出手段を制御することを特徴とする再生装置。 - 上記第2の読出手段は、上記メモリから読み出した圧縮オーディオデータを伸長することを特徴とする請求項8記載の再生装置。
- 圧縮データが所定のブロック単位で記録されている記録媒体から圧縮データを読み出し再生する再生装置において、
上記記録媒体から圧縮データをn(n>1)ブロック単位で読み出す第1の読出手段と、
上記第1の読出手段で読み出したnブロック単位の圧縮データをメモリに書き込む書込手段と、
上記書込み手段によりメモリに書き込まれた圧縮データを所定のデータ間隔で抜き出し、抜き出した圧縮データを当該メモリの所定の場所に転写する転写手段と、
上記メモリに書き込まれている圧縮データを読み出す第2の読出手段と、
上記メモリから圧縮データを読み出すように上記第2の読出手段を制御する制御手段と、
早送り再生を行う旨の早送り再生信号を生成し、当該早送り再生信号を上記制御手段に供給する信号生成手段とを備え、
上記制御手段は、上記信号生成手段から上記早送り再生信号が供給されたときに、上記メモリの所定の場所に転写されている圧縮データを読み出すように上記読出手段を制御することを特徴とする再生装置。 - 上記メモリは、第1のメモリと第2のメモリからなっており、
上記転写手段は、圧縮オーディオデータが書き込まれている第1のメモリから圧縮オーディオデータを所定のデータ間隔で抜き出し、抜き出した圧縮オーディオデータを上記第2のメモリに転写し、
上記制御手段は、上記信号生成手段から上記早送り再生信号が供給されたときに、上記第2のメモリに転写されている圧縮オーディオデータを読み出すように上記第2の読出手段を制御することを特徴とする請求項10記載の再生装置。 - 圧縮データが所定のブロック単位で記録されている記録媒体から圧縮データを再生する再生方法において、
各種の再生動作を操作する操作部から早送り再生を行う旨の早送り再生信号が供給されたとき、上記記録媒体からn(n>1)ブロック単位で圧縮データを読み出し、
読み出したnブロック単位の圧縮データをメモリに書き込み、
上記メモリから当該早送り再生信号に基づくデータ間隔で圧縮データを読み出すことを特徴とする再生方法。 - 圧縮データが所定のブロック単位で記録されている記録媒体から圧縮データを再生する再生方法において、
メモリに書き込まれている圧縮データを所定のデータ間隔で抜き出し、抜き出した圧縮データを当該メモリの所定の場所に転写し、
各種の再生動作を操作する操作部から早送り再生を行う旨の早送り再生信号が供給されたとき、上記メモリの所定の場所に転写されている圧縮データを読み出すことを特徴とする再生方法。
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