JP2005196850A - データ記録再生装置及びデータ記録再生方法 - Google Patents

データ記録再生装置及びデータ記録再生方法 Download PDF

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Abstract

【課題】大容量記録媒体に対して高い編集特性を有するデータ記録再生装置において電源起動直後又は記録媒体装着直後の記録動作の応答性を向上する。
【解決手段】データ記録再生装置内に新たにトラック暗号化情報等の管理データを展開する読込用のトラック暗号化情報メモリ3aと、外部より入力した音楽データ等の新規記録データを暗号化する暗号化処理部4と、暗号化処理部4にて暗号化する際に生成された暗号化情報を記憶する書込用のトラック暗号化情報メモリ3bとを設ける。記録動作の際には、記録中のコンテンツデータに関する暗号化情報を読込用トラック暗号化情報メモリ(暗号化データ展開領域)3aに展開し、書込用トラック暗号化情報メモリ3b上に作成された新規記録データ分の暗号化データ情報をコンテンツデータ単位の暗号化情報テーブルと併合して記録動作が完了した後にディスクに書き戻す。
【選択図】図1

Description

本発明は、データ記録再生装置及びデータ記録再生方法に関し、特に、大容量記録媒体に対して高い編集特性を備えたデータ記録再生装置及びデータ記録再生方法に関する。
近年、ディスク等の記録媒体は、大容量化のための技術が各種開発されている。また、1つのメディアについて多様なデータ、例えば、オーディオデータ、コンピュータ用途のデータ等を自在に記録再生できるようにすることも求められている。しかし、汎用的なメディアの開発に関しては、旧来の記録再生装置等の互換性、整合性も重要とされる。また、物理的にみても、旧来の資産を有効利用できることが好ましい。
現在広く普及しているミニディスク(Mini Disc;MD(登録商標))を例にあげる。ミニディスクは、公知のとおり、直径64mmの光磁気ディスクであって、音楽等のオーディオデータを記録再生できる。ミニディスクでは、オーディオデータは、ATRAC方式によってデータ量が1/5〜1/10に圧縮されて記録される。オーディオデータを例にとると、80〜160分程度の記録が可能となっている。また、ミニディスクは、記録データに対して、分割(ディバイド)、連結(コンバイン)、消去(イレーズ)、移動(トラックナンバムーブ)等、編集性を考慮したファイルシステムになっている。
CD−DA(Compact Disc Digital Audio)、DVD(Digital Versatile Disc)等のパッケージメディアに記録された音楽、映像等のコンテンツデータをパーソナルコンピュータ(PC)にて再生し、PCのHDD(Hard Disc Drive)を1次記録媒体として、2次記録媒体であるミニディスクに複製(コピー)又は移動(ムーブ)する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1では、PCと端末間におけるデータ転送時に転送用データを暗号化し、更にコンテンツデータ(トラックとも呼ばれる楽曲等の単位となるデータ)を編集してもコンテンツの権利管理を行うこと、及びSDMI(Secure Digital Music Initiative)方式におけるいわゆるチェックイン(権利譲渡)/チェックアウト(権利返却)の整合性をとることを実現している。
オーディオ用のミニディスクは、ユーザが容易に入手可能であることから、このミニディスクをコンピュータ用のデータストレージメディア等、音楽用途以外に幅広く利用できるようになると都合がよいのであるが記録容量が160MB程度と小さいうえ、メディア固有のID等の著作権保護情報を記録する領域が用意されていない。そのため、広範囲なデータストレージとして音楽映像配信等に利用することを想定した場合、配信したコンテンツの著作権保護等の要請に対応できないといった問題点がある。また、オーディオデータ記録領域以外の固有の管理領域による管理方式(PTOC(Premastered Table Of Contents)、UTOC(User Table Of Contents))を採用しているため、例えば、FATシステム等の汎用のファイルシステム用途への対応が困難である。更に、UTOC管理下のトラックにオーディオ以外のデータを記録した場合、多くのオーディオ機器(MDプレーヤ)で再生時に異音が発生する等の不具合が生じてしまう。つまり、オーディオ用ミニディスクを汎用的なストレージメディアとして利用することを想定した場合、記録容量、管理システム、著作権保護関係等の特殊情報、旧来機種での不具合等が問題になっていた。
ミニディスクシステムにおいてオーディオデータ以外のデータ記録を目的とした規格として、“MD−DATA”、又は“MD−CLIP”と呼ばれるディスク規格が既に開発されているがMD−DATAは、オーディオ用MDとは異なる専用ディスクである点、また、MD−DATA対応の専用の記録再生装置でないと利用できない点、記録容量が140MB程度である点等、上記要望を満たすものではない。また、MD−CLIPは、オーディオ用MDが使用でき、またUTOC管理対象外であった内周部分を利用することから、従来のオーディオ機器において不都合はないが汎用データ記録領域が2MB程度しかないために自ずと用途が限定されてしまっていた。
そこで、トラックピッチを狭くし、線速度及び変調方式を変更する等の改良を加えることで記録データの高密度化を実現し、更に、通常の記録領域と認証によって使用可能となる秘匿領域(セキュア領域)とを設けることによって、上述の不具合を解決した次世代ミニディスクが提案されている。これら次世代ミニディスクは、UTOCとは異なる新たな管理データ構成を採用し、ディスク記録時には平文にて記録されていた従来ミニディスクと異なり、データは暗号化されてディスク上に記録されるようになっている。また、次世代ミニディスクでは、著作権が発生する音楽コンテンツ、映像コンテンツ等のデータは、所定フォーマットでセキュア領域に記録され、セキュア領域を参照可能な装置によってのみ再生できるようになっている。
記録媒体に対する一般的な記録動作として、記録再生装置は、まず記録媒体上の記録済領域(トラック)の情報を読み込んで装置内のメモリに展開し、続いて媒体に対する記録処理を実行し、記録済領域の情報を更新してディスクに書き戻す必要がある。
しかし、特に、データを暗号化して記録媒体に記録する上述の次世代ミニディスクを扱うようなタイプの記録システムでは、暗号化されたデータとともに暗号化に際して必要となる暗号化鍵等の暗号化情報もまた同時にメモリに展開しなくてはならない。次世代ミニディスクでは、まず大量に記録できるコンテンツのコンテンツ単位(楽曲データであれば、トラック)の暗号化情報を全てメモリに読み込まなくてはならない。コンテンツ単位の記録領域が既に使用されているか否かはコンテンツ単位毎の暗号化情報を全て展開ないと知ることができないため、記録領域を使用不使用に関わらず、記録済領域の情報及び記録されたデータの暗号化情報は一旦全部装置内メモリに用意される。
このため、電源起動直後又はディスク挿入直後に即時記録を実行しようとすると、これら大量の管理データを装置内メモリ上の暗号化情報テーブルに読み込む動作と、記録によって作成された新たな暗号化情報をテーブルに書き込む動作とが衝突してしまうという問題がある。そのため、ディスクの暗号化情報等の管理データを装置内メモリに読み込む期間はメモリの更新動作を待機しなくてはならず、特に、ストリーミング記録をする場合にデータ冒頭部分(記録開始部分)の記録ができない等の弊害が生じていた。
特開2002−373470号公報
本発明は、大容量記録媒体に対して高い編集特性を有するデータ記録再生装置において、電源起動直後又は記録媒体装着直後の記録動作の応答性を向上することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明に係るデータ記録再生装置は、記録媒体に記録されたコンテンツデータのコンテンツ単位毎の暗号化情報を読み出す読出手段と、読み出した暗号化情報を記憶する第1の暗号化情報記憶手段と、外部から新規コンテンツデータを取得するコンテンツ取得手段と、取得したコンテンツデータを暗号化する暗号化手段と、暗号化手段にてコンテンツデータを暗号化する際に記録媒体に記録するときのコンテンツ単位毎に新規暗号化情報を作成する暗号化情報作成手段と、作成された新規暗号化情報を記憶する第2の暗号化情報記憶手段と、第2の暗号化情報記憶手段に記憶した新規暗号化情報及び暗号化されたコンテンツデータを上記記録媒体に記録する記録手段とを有し、読出手段で読み出した暗号化情報を第1の暗号化情報記憶手段に読み出し、記録するコンテンツデータを記録するための新規暗号化情報は、第2の暗号化情報記憶手段に作成し、両暗号化情報を併合し、併合後の暗号化情報を記録媒体に書き戻す。
本発明において、コンテンツ単位毎の暗号化情報とは、コンテンツデータのコンテンツ単位毎に対応する暗号化方式、暗号化鍵、及び該コンテンツ単位が同一ファイルの一部であることを示すパーツポインタ情報を管理するパーツ情報テーブルへのエントリを示すポインタ情報を含むデータ管理情報であり、コンテンツデータが楽曲データである場合、コンテンツ単位とは楽曲毎の区切りとしてのトラックである。
また、上述の目的を達成するために、本発明に係るデータ記録再生方法は、記録媒体に記録されたコンテンツデータのコンテンツ単位毎の暗号化情報を読み出す読出工程と、読み出した暗号化情報を第1の暗号化情報記憶手段に記憶する記憶工程と、外部から新規コンテンツデータを取得するコンテンツ取得工程と、取得したコンテンツデータを暗号化する暗号化工程と、暗号化工程にてコンテンツデータを暗号化する際に記録媒体に記録するときのコンテンツ単位毎に新規暗号化情報を作成する暗号化情報作成工程と、作成された新規暗号化情報を第2の暗号化情報記憶手段に記憶する記憶工程と、新規暗号化情報及び暗号化されたコンテンツデータを記録媒体に記録する記録工程と、第2の暗号化情報記憶手段に記憶した新規暗号化情報を記録媒体に書き戻す工程とを有し、読出工程にて読み出した暗号化情報を第1の暗号化情報記憶手段に読み出し、記録するコンテンツデータを記録するための新規暗号化情報は、第2の暗号化情報記憶手段に作成し、両暗号化情報を併合し併合後の暗号化情報を記録媒体に書き戻す。
ここで、コンテンツ単位毎の暗号化情報とは、コンテンツデータのコンテンツ単位毎に対応する暗号化方式、暗号化鍵、及び該コンテンツ単位が同一ファイルの一部であることを示すパーツポインタ情報を管理するパーツ情報テーブルへのエントリを示すポインタ情報を含むデータ管理情報である。この場合、読出工程では、各コンテンツ単位の再生順序を示す再生順序テーブルから一のコンテンツ単位を選択し、各コンテンツ単位に対応する暗号化方式、暗号化鍵、及び同一ファイルの一部であることを指し示すパーツポインタ情報を管理するパーツ情報テーブルへのエントリを指し示すポインタ情報を含むデータ管理情報テーブルから上記選択されたコンテンツ単位に対応するコンテンツ単位の情報を読み出し、上記パーツ情報テーブルから上記パーツ情報テーブルポインタ情報に対応するパーツ情報を読み出し、上記パーツ情報内のパーツポインタ情報に対応する上記ファイルの一部を読み出す。また、本発明においてコンテンツデータが楽曲データである場合、コンテンツ単位とは楽曲毎の区切りとしてのトラックである。
本発明に係るデータ記録再生装置及びデータ記録再生方法によれば、記録媒体へのコンテンツデータ記録時にトラック情報の符号化方式、暗号化鍵等の暗号化情報を記録専用の領域に作成することによって、コンテンツの記録と記録媒体からのトラック暗号化情報の読み込みとを同時に行うことを可能とした。これにより、特に電源起動直後又は記録媒体装着直後の記録動作の応答性が向上する。
本発明に係るデータ記録再生装置は、例えば、オーディオデータ、PCデータ等のように異なるフォーマットで作成された異なるデータを扱うことができる記録媒体の記録再生装置である。記録媒体は、大容量記録が可能であることを特徴とした記録媒体であれば、半導体メモリ、ディスク状記録媒体等制限なく使用できるが、本具体例ではディスク状の光磁気記録媒体であるミニディスク(登録商標)を用いる。特に、本具体例として示すデータ記録再生装置は、従来のミニディスクのほか、トラックピッチを狭くし線速度及び変調方式を変更する等の改良を加えることで記録データの高密度化を実現し、更に、通常の記録領域と認証によって使用可能となる秘匿領域(セキュア領域)とを設けた次世代ミニディスクにも対応している。
この次世代ミニディスクは、ディスク記録時には平文にて記録されていた従来ミニディスクと異なり、データは暗号化されてディスク上に記録される。また、このミニディスクでは、著作権が発生する音楽コンテンツ、映像コンテンツ等のデータは、所定フォーマットで秘匿領域に記録され、この秘匿領域を参照可能な装置によってのみ再生できるようになっている。本具体例では、コンテンツとして音楽コンテンツを取り上げ、ATRAC(登録商標)形式のオーディオデータがこの秘匿領域に記録可能な特定データとして扱われるものとする。MP3(MPEG1 Audio Layer-3)形式、WMA(Windows Media Audio)形式等、ATRAC以外のオーディオデータ、画像データ、テキストデータ等のデータは、通常記録領域に記録される。秘匿領域と通常記録領域とを有する次世代ミニディスクの詳細については後述する。
本発明に係るデータ記録再生装置1の概略を図1に示す。データ記録再生装置1にて使用可能なミニディスク2では、記録データの高密度化及び暗号化記録のために、記録する音楽データに対して暗号化情報等の大量の管理データが必要になる。そこで生じる上述した問題点を回避するため、このデータ記録再生装置1は、装置内に新たにトラック暗号化情報等の管理データを展開する読込用のトラック暗号化情報メモリ3aと、外部より入力した音楽データ等の新規記録データを暗号化する暗号化処理部4と、暗号化処理部4にて暗号化する際に生成された暗号化情報を記憶する書込用のトラック暗号化情報メモリ3bとを設けた。
そして、記録中のコンテンツデータに関する暗号化情報を読込用トラック暗号化情報メモリ(暗号化データ展開領域)3aに展開し、書込用トラック暗号化情報メモリ3b上に作成された新規記録データ分の暗号化データ情報をコンテンツデータ単位の暗号化情報テーブルと併合して記録動作が完了した後にディスクに書き戻すようにした。データ記録再生装置1は、これにより管理データをメモリに読み込みつつ記録データの暗号化が実行可能になった。
以下、本発明の具体例として示すデータ記録再生装置について、図面を参照して詳細に説明する。本具体例にて適用するミニディスクにおいて秘匿領域に記録されるデータは、オーディオファイルであって、ここでは、ATRAC(Adaptive TRansform Acoustic Coding)方式、ATRAC3方式、ATRAC3plus方式に基づくデータである。
データ記録再生装置1は、図2に示すように、メディアドライブ部11と、メモリ転送コントローラ12と、クラスタバッファメモリ13と、読出用補助メモリ14と、USBインタフェース15、16と、USBハブ17と、システムコントローラ18と、音声データ処理部19とを備えている。データ記録再生装置1は、パーソナルコンピュータ(以下、PCと記す。)100と接続でき、ミニディスクをオーディオデータ記録メディアとして使用できるほか、PC等の外部ストレージとしても使用できる。
データ記録再生装置1におけるメディアドライブ部11は、装填されたミニディスク90に対する記録及び/又は再生を行う。メディアドライブ部11の内部構成は、後段にて説明する。
メモリ転送コントローラ12は、メディアドライブ部11からの再生データ又はメディアドライブ部11に供給する記録データの送受制御を行う。クラスタバッファメモリ13は、メディアドライブ部11によってミニディスク90のデータトラックから高密度データクラスタ単位で読み出されたデータをメモリ転送コントローラ12の制御に基づいてバッファリングする。読出用補助メモリ14は、メディアドライブ部11によってミニディスク90から読み出されたUTOCデータ等の各種管理情報、秘匿領域に記録される著作権保護のための情報、データ改竄チェックのための情報、限定的にアクセスを許可する外部機器情報等をメモリ転送コントローラ12の制御に基づいて記憶する。
また、データ記録再生装置1は、書込用補助メモリ20を備える点が特徴である。書込用補助メモリ20は、外部から入力された記録データに対して暗号化に際して生成された管理情報としてのトラック暗号化情報(コンテンツキー)をメモリ転送コントローラ12の制御に基づいて記憶する。
システムコントローラ18は、USBインタフェース16、USBハブ17を介して接続されたPC100との間で通信可能であり、このPC100との間の通信制御を行って、書込要求、読出要求等のコマンドの受信、ステイタス情報、その他の必要情報の送信等を行うとともにデータ記録再生装置1全体を統括制御している。システムコントローラ18は、例えば、ミニディスク90がメディアドライブ部11に装填されると、ミニディスク90から管理情報等を読み出すようメディアドライブ部11に指示し、メモリ転送コントローラ12によって読み出されたPTOC、UTOC等の管理情報等を読出用補助メモリ14に格納させる。システムコントローラ18は、これらの管理情報を読み込むことによってミニディスク90のトラック記録状態を把握している。また、システムコントローラ18は、ミニディスク90に記録するPTOC、UTOC等の管理情報、及び記録データの暗号化情報等の管理情報を生成し、メモリ転送コントローラ12を介して書込用補助メモリ20に格納させる。
そして、システムコントローラ18は、PC100からあるFATセクタの読出要求があった場合、メディアドライブ部11に対して、このFATセクタを含むデータクラスタの読出を実行する旨の信号を与える。読み出されたデータクラスタは、メモリ転送コントローラ12によってクラスタバッファメモリ13に書き込まれる。但し、既にFATセクタのデータがクラスタバッファメモリ13に格納されていた場合、メディアドライブ部11による読出は必要ない。このとき、システムコントローラ18は、クラスタバッファメモリ13に書き込まれている高密度データクラスタのデータから、要求されたFATセクタのデータを読み出す信号を与え、USBインタフェース15、USBハブ17を介して、PC100に送信する、又はオーディオ再生処理するための制御を行う。
また、システムコントローラ18は、PC100から、あるFATセクタへの書込要求があった場合、メディアドライブ部11に対して、読出用補助メモリ14に基づいてこのFATセクタを含むデータクラスタの読出を実行させる。読み出されたデータクラスタは、メモリ転送コントローラ12によってクラスタバッファメモリ13に書き込まれる。但し、既にこのFATセクタのデータがクラスタバッファメモリ13に格納されていた場合は、メディアドライブ部11による読出は必要ない。システムコントローラ18は、PC100から送信されたFATセクタのデータ(記録データ)を、USBインタフェース15を介してメモリ転送コントローラ12に供給し、クラスタバッファメモリ13上で該当するFATセクタのデータの書換えを実行させる。このとき、書込用補助メモリ20に展開した管理情報を更新する。更にシステムコントローラ18は、メモリ転送コントローラ12に指示して、必要なFATセクタが書き換えられた状態でクラスタバッファメモリ13に記憶されているデータクラスタのデータを記録データとしてメディアドライブ部11に転送させる。このとき、メディアドライブ部11は、装着されているミニディスクが対応している変調方式でデータクラスタの記録データを変調して書き込む。
ところで本具体例のように、ミニディスク90が秘匿領域と通常記録領域とを有し、各領域に記録されるデータが予め決められている場合には、システムコントローラ18は、記録再生するデータがオーディオトラックかデータトラックかに応じて指定された記録領域に基づいたアクセスをメディアドライブ部に指示することになる。データ記録再生装置1では、装着されたミニディスク90に対して、PC用のデータ又はオーディオデータの何れか一方のみを記録許可し、これ以外のデータの記録を禁止する制御を行うようにもできる。すなわち、PC用のデータとオーディオデータとを混在しないように制御することもできる。
なお、本具体例として示すデータ記録再生装置1において、上述した記録再生制御は、データトラックを記録再生する際の制御であり、MDオーディオデータ(オーディオトラック)を記録再生する際のデータ転送は、音声データ処理部19を介して行われる。
音声データ処理部19は、入力系として、例えば、ライン入力回路/マイクロフォン入力回路等のアナログ音声信号入力部、A/D変換器、及びデジタルオーディオデータ入力部を備える。また、音声データ処理部19は、ATRAC圧縮エンコーダ/デコーダ、圧縮データのバッファメモリを備える。更に、音声データ処理部19は、出力系として、デジタルオーディオデータ出力部、D/A変換器及びライン出力回路/ヘッドホン出力回路等のアナログ音声信号出力部を備えている。
ミニディスク90に対してオーディオトラックが記録されるのは、音声データ処理部19にデジタルオーディオデータ(又は、アナログ音声信号)が入力される場合である。入力されたリニアPCMデジタルオーディオデータ、或いはアナログ音声信号で入力された後、A/D変換器で変換されて得られたリニアPCMオーディオデータは、ATRAC圧縮エンコードされ、バッファメモリに蓄積される。その後、所定タイミング(ADIPクラスタ相当のデータ単位)でバッファメモリから読み出され、メディアドライブ部11に転送される。メディアドライブ部11では、転送された圧縮データをEFM変調方式又はRLL(1−7)PP変調方式で変調してミニディスク90の秘匿領域にオーディオトラックとして書き込む。ATRAC以外の圧縮方式で圧縮されたデータは、通常記録領域に一般データとして書き込まれる。
メディアドライブ部11は、ミニディスク90からオーディオトラックを再生する場合、再生データをATRAC圧縮データ状態に復調して音声データ処理部19に転送する。音声データ処理部19は、ATRAC圧縮デコードを行ってリニアPCMオーディオデータとし、デジタルオーディオデータ出力部から出力する。或いは、D/A変換器によりアナログ音声信号としてライン出力/ヘッドホン出力を行う。
なお、図2に示す構成は一例であって、例えば、データ記録再生装置1をPC100に接続してデータトラックのみ記録再生する外部ストレージ機器として使用する場合、音声データ処理部19は不要になる。一方、オーディオ信号を記録再生することを主たる目的とする場合、音声データ処理部19を備え、更にユーザインタフェースとして操作部及び表示部を備えることが好適である。また、PC100との接続は、USBに限らず、例えば、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers,Inc.:アメリカ電気・電子技術者協会)の定める規格に準拠した、いわゆるIEEE1394インタフェースのほか、汎用の接続インタフェースが適用できる。
続いて、データ記録再生装置1によるデータ記録処理について図3を用いて説明する。データ記録再生装置1は、ステップS1において、起動とほぼ同時にユーザからコンテンツデータの記録指示を受けると、ステップS2としてディスク上のTOCを読み取る。このミニディスクが例えば2048曲分の楽曲データを記録可能であるならば、1〜2048の全トラック分のトラック暗号化情報を読出用補助メモリ14に展開する。このとき、同時にコンテンツデータの記録が行われている。すなわち、ステップS3として、データ記録再生装置1は、記録データを暗号化する。このとき、トラック暗号化情報が生成される。次に、ステップS4において、生成されたトラック暗号化情報を書込用補助メモリ20に保存する。記録処理が終了するとステップS5において、読出用補助メモリ14に記憶されたトラック暗号化情報と書込用補助メモリ20に記憶されたトラック暗号化情報とを併合(マージ)し、ステップS6において、マージしたトラック暗号化情報をミニディスクに書き戻す。これにより、データ記録再生装置1は、TOCリード中に新規記録データの暗号化を実行することができる。
次に、本具体例にて用いるミニディスク90の仕様例について説明する。従来ミニディスク(及びMD−DATA)の物理フォーマットは、以下のように定められている。トラックピッチは、1.6μm、ビット長は、0.59μm/bitとなる。また、レーザ波長λは、λ=780nmであり、光学ヘッドの開口率は、NA=0.45としている。記録方式としては、グルーブ(ディスク盤面上の溝)をトラックとして記録再生に用いるグルーブ記録方式を採用している。また、アドレス方式としては、ディスク盤面上にシングルスパイラルのグルーブを形成し、このグルーブの両側に対して所定の周波数(22.05KHz)で蛇行したウォブル(Wobble)を形成し、絶対アドレスを上記周波数を基準にFM変調してウォブルドグルーブトラックに記録する方式を採っている。なお、本明細書では、ウォブルとして記録される絶対アドレスをADIP(Address in Pre-groove)ともいう。
従来のMDでは、メインデータ部である32セクタにリンクセクタである4セクタを付加して合計36セクタを1クラスタ単位として記録を行っている。上記ADIP信号はクラスタアドレス、セクタアドレスから構成される。上記クラスタアドレスは、8ビットのクラスタHと8ビットのクラスタLとから構成され、セクタアドレスは、4ビットのセクタから構成される。また、従来のミニディスクでは、記録データの変調方式としてEFM(8−14変換)変調方式が採用されている。また、誤り訂正方式としては、ACIRC(Advanced Cross Interleave Reed-Solomon Code)を用いている。データインタリーブには、畳み込み型を採用している。これにより、データの冗長度は、46.3%となっている。
また、従来のミニディスクにおけるデータの検出方式は、ビットバイビット方式であって、ディスク駆動方式としては、CLV(Constant Linear Velocity)が採用されている。CLVの線速度は、1.2m/sである。記録再生時の標準のデータレートは、133kB/s、記録容量は、164MB(MD−DATAでは、140MB)である。また、データの最小書換単位(単位クラスタ)は、上述のように32個のメインセクタと4個のリンクセクタによる36セクタで構成されている。
本具体例に用いるデータ記録再生装置1は、従来のミニディスクのほか、トラックピッチを狭くし線速度及び変調方式を変更する等の改良を加えることで記録データの高密度化を実現し、更に、通常の記録領域と認証によって使用可能となる秘匿領域(セキュア領域)とを設けた次世代ミニディスクにも対応している。次世代ミニディスクには、2つのタイプが提案されている。
次世代MD1は、上述した従来のミニディスクと記録媒体の物理的仕様は、同一である。そのため、トラックピッチは1.6μm、レーザ波長λはλ=780nmであり、光学ヘッドの開口率は、NA=0.45である。記録方式としては、グルーブ記録方式を採用している。また、アドレス方式は、ADIPを利用する。このように、ディスクドライブ装置における光学系の構成やADIPアドレス読出方式、サーボ処理は、従来のミニディスクと同様であるため、従来ディスクとの互換性が達成されている。次世代MD1は、記録データの変調方式として、高密度記録に適合したRLL(1−7)PP変調方式(RLL;Run Length Limited、PP:Parity preserve/Prohibit rmtr(repeated minimum transition runlength))を採用している。また、誤り訂正方式としては、より訂正能力の高いBIS(Burst Indicator Subcode)付きのRS−LDC(Reed Solomon−Long Distance Code)方式を用いている。以上のデータ構造において、データインタリーブは、ブロック完結型とする。これによりデータの冗長度は、20.50%になる。また、データの検出方式として、PR(1,2,1)MLによるビタビ復号方式を用いる。
ディスク駆動方式には、CLV方式を用い、その線速度は、2.4m/sとする。記録再生時の標準データレートは、4.4MB/sである。この方式を採用することにより、総記録容量を300MBにすることができる。変調方式をEFMからRLL(1−7)PP変調方式とすることによって、ウインドウマージンが0.5から0.666となるため、1.33倍の高密度化が実現できる。また、データの最小書換単位であるクラスタは、16セクタ、64kBで構成される。このように記録変調方式をCIRC方式からBIS付きのRS−LDC方式及びセクタ構造の差異とビタビ復号を用いる方式にすることで、データ効率が53.7%から79.5%となるため、1.48倍の高密度化が実現できる。これらを総合すると、次世代MD1は、記録容量を従来ミニディスクの約2倍である300MBにすることができる。
一方、次世代MD2は、例えば、磁壁移動検出方式(DWDD:Domain Wall Displacement Detection)等の高密度化記録技術を適用した記録媒体であって、上述した従来ミニディスク及び次世代MD1とは、物理フォーマットが異なっている。次世代MD2は、トラックピッチが1.25μm、ビット長が0.16μm/bitであり、線方向に高密度化されている。また、従来ミニディスク及び次世代MD1との互換を採るため、光学系、読出方式、サーボ処理等は、従来の規格に準じて、レーザ波長λは、λ=780nm、光学ヘッドの開口率は、NA=0.45とする。記録方式は、グルーブ記録方式、アドレス方式は、ADIPを利用した方式とする。また、筐体外形も従来ミニディスク及び次世代MD1と同一規格とする。
但し、従来ミニディスク及び次世代MD1と同等の光学系を用いて、上述のように、従来は狭いトラックピッチ及び線密度(ビット長)を読み取る際、デトラックマージン、ランド及びグルーブからのクロストーク、ウォブルのクロストーク、フォーカス漏れ、CT信号等における制約条件を解消する必要がある。そのため、次世代MD2では、グルーブの溝深さ、傾斜、幅等を変更した点が特徴的である。具体的には、グルーブの溝深さを160nm〜180nm、傾斜を60°〜70°、幅を600nm〜800nmの範囲と定める。
また、次世代MD2は、記録データの変調方式として、高密度記録に適合したRLL(1−7)PP変調方式(RLL;Run Length Limited、PP:Parity preserve/Prohibit rmtr(repeated minimum transition runlength))を採用している。また、誤り訂正方式としては、より訂正能力の高いBIS(Burst Indicator Subcode)付きのRS−LDC(Reed Solomon−Long Distance Code)方式を用いている。データインタリーブは、ブロック完結型とする。これによりデータの冗長度は、20.50%になる。またデータの検出方式は、PR(1,−1)MLによるビタビ復号方式を用いる。また、データの最小書換単位であるクラスタは、16セクタ、64kBで構成されている。
ディスク駆動方式には、ZCAV(Zone Constant Angular Velocity)方式を用い、その線速度は、2.0m/sとする。記録再生時の標準データレートは、9.8MB/sである。したがって、次世代MD2では、DWDD方式及びこの駆動方式を採用することにより、総記録容量を1GBにできる。
本具体例に示す次世代MD1の盤面上のエリア構造例を図4、図5に模式的に示す。次世代MD1は、従来ミニディスクと同じ媒体であって、ディスクの最内周側は、プリマスタードエリアとして、PTOC(Premastered Table Of Contents)が設けられている。ここには、ディスク管理情報が物理的な構造変形によるエンボスピットとして記録されている。プリマスタードエリアより外周は、光磁気記録可能なレコーダブルエリアとされ、記録トラックの案内溝としてのグルーブが形成された記録再生可能領域である。このレコーダブルエリアの最内周側は、UTOC(User Table Of Contents)領域であって、このUTOC領域には、UTOC情報が記述されるとともに、プリマスタードエリアとの緩衝エリアや、レーザ光の出力パワー調整等のために用いられるパワーキャリブレーションエリアが設けられている。
次世代MD2は、図5に示すように、高密度化を図るためにプリピットを用いない。したがって、次世代MD2には、PTOC領域がない。次世代MD2には、レコーダブルエリアの更に内周領域に、著作権保護のための情報、データ改竄チェックのための情報、他の非公開情報等を記録するユニークIDエリア(Unique ID;UID)が設けられている。このUIDエリアは、次世代MD2に適用されるDWDD方式とは異なる記録方式で記録されている。
なお、ここで説明した各ディスクには、音楽データ用のオーディオトラックとデータトラックとを混在記録することもできる。この場合、例えば、図6に示すように、データエリアに少なくとも1つのオーディオトラックが記録されたオーディオ記録領域AAと、少なくとも1つのデータトラックが記録されたPC用データ記録領域DAとがそれぞれ任意の位置に形成されることになる。一連のオーディオトラックやデータトラックは、ディスク上で必ずしも物理的に連続して記録される必要はなく、複数のパーツに分割して記録されていてもよい。パーツとは、物理的に連続して記録される区間を示す。すなわち、ディスク上で物理的に離れた2つのPCデータ記録領域が存在する場合でも、データトラックの数としては1つの場合もあり、複数の場合もある。
続いて、データ記録再生装置1におけるメディアドライブ部11及び音声データ処理部19の周辺構成について、図7を用いて詳細に説明する。
メディアドライブ部11は、ミニディスク90を記録再生するために、特に、記録処理系として、従来ミニディスクの記録のためのEFM変調・ACIRCエンコードを実行する構成と、次世代ミニディスクに対して記録するためのRLL(1−7)PP変調・RS−LDCエンコードを実行する構成とを備える点が特徴的である。また、再生処理系として、従来ミニディスクの再生のためのEFM復調・ACIRCデコードを実行する構成と、次世代ミニディスクの再生にPR(1,2,1)ML及びビタビ復号を用いたデータ検出に基づくRLL(1−7)復調・RS−LDCデコードを実行する構成を備えている点が特徴的である。
メディアドライブ部11は、装填されたミニディスク90をスピンドルモータ21によってCLV方式又はZCAV方式にて回転駆動する。記録再生時には、このミニディスク90に対して、光学ヘッド22からレーザ光が照射される。
光学ヘッド22は、記録時に記録トラックをキュリー温度まで加熱するための高レベルのレーザ出力を行い、また再生時には、磁気カー効果により反射光からデータを検出するための比較的低レベルのレーザ出力を行う。このため、光学ヘッド22は、レーザ出力手段としてのレーザダイオード、偏光ビームスプリッタや対物レンズ等からなる光学系及び反射光を検出するためのディテクタが搭載されている。光学ヘッド22に備えられる対物レンズとしては、例えば2軸機構によってディスク半径方向及びディスクに接離する方向に変位可能に保持されている。
また、本具体例では、媒体表面の物理的仕様が異なる従来ミニディスク及び次世代ミニディスクに対して最大限の再生特性を得るために、両ディスクに対してデータ読取時のビットエラーレートを最適化できる位相補償板を、光学ヘッド22の読取光光路中に設ける。
ミニディスク90を挟んで光学ヘッド22と対向する位置には、磁気ヘッド23が配置されている。磁気ヘッド23は、記録データによって変調された磁界をミニディスク90に印加する。また、図示しないが光学ヘッド22全体及び磁気ヘッド23をディスク半径方向に移動させためのスレッドモータ及びスレッド機構が備えられている。
このメディアドライブ部11では、光学ヘッド22、磁気ヘッド23による記録再生ヘッド系、スピンドルモータ21によるディスク回転駆動系のほかに、記録処理系、再生処理系、サーボ系等が設けられる。記録処理系としては、従来ミニディスクに対する記録時にEFM変調、ACIRCエンコードを行う部位と、次世代MD1及び次世代MD2に対する記録時にRLL(1−7)PP変調、RS−LDCエンコードを行う部位とが設けられる。
また、再生処理系としては、従来ミニディスクの再生時にEFM変調に対応する復調及びACIRCデコードを行う部位と、次世代MD1及び次世代MD2の再生時にRLL(1−7)PP変調に対応する復調(PR(1,2,1)ML及びビタビ復号を用いたデータ検出に基づくRLL(1−7)復調)、RS−LDCデコードを行う部位とが設けられる。
光学ヘッド22のミニディスク90に対するレーザ照射によりその反射光として検出された情報(フォトディテクタによりレーザ反射光を検出して得られる光電流)は、RFアンプ24に供給される。RFアンプ24では、入力された検出情報に対して電流−電圧変換、増幅、マトリクス演算等を行い、再生情報としての再生RF信号、トラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FE、グルーブ情報(ミニディスク90にトラックのウォブリングにより記録されているADIP情報)等を抽出する。
従来ミニディスクの再生時には、RFアンプで得られた再生RF信号は、コンパレータ25、PLL回路26を介して、EFM復調部27及びACIRCデコーダ28で処理される。再生RF信号は、EFM復調部27で2値化されてEFM信号列とされた後、EFM復調され、更にACIRCデコーダ28で誤り訂正及びデインタリーブ処理される。オーディオデータであれば、この時点でATRAC圧縮データの状態となる。このとき、セレクタ29は、従来ミニディスク信号側が選択されており、復調されたATRAC圧縮データがミニディスク90からの再生データとしてデータバッファ30に出力される。この場合、図2のオーディオ処理部19に圧縮データが供給される。
一方、次世代MD1又は次世代MD2の再生時には、RFアンプで得られた再生RF信号は、A/D変換回路31、イコライザ(EQ)32、PLL回路33、PRML回路34を介して、RLL(1−7)PP復調部35及びRS−LDCデコーダ36で信号処理される。再生RF信号は、RLL(1−7)PP復調部35において、PR(1,2,1)ML及びビタビ復号を用いたデータ検出によりRLL(1−7)符号列としての再生データを得て、このRLL(1−7)符号列に対してRLL(1−7)復調処理が行われる。更に、RS−LDCデコーダ36にて誤り訂正及びデインタリーブ処理される。この場合、セレクタ29は、次世代MD1・次世代MD2側が選択され、復調されたデータがミニディスク90からの再生データとしてデータバッファ30に出力される。このとき、図2のメモリ転送コントローラ12に対して復調データが供給される。
RFアンプ24から出力されるトラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FEは、サーボ回路37に供給され、グルーブ情報は、ADIPデコータ38に供給される。
ADIPデコータ38は、グルーブ情報に対してバンドパスフィルタにより帯域制限してウォブル成分を抽出した後、FM復調、バイフェーズ復調を行ってADIPアドレスを抽出する。抽出された、ディスク上の絶対アドレス情報であるADIPアドレスは、従来ミニディスク及び次世代MD1の場合であれば、MDアドレスデコーダ39を介し、次世代MD2の場合であれば、次世代MD2アドレスデコーダ40を介してドライブコントローラ41に供給される。
ドライブコントローラ41では、各ADIPアドレスに基づいて、所定の制御処理を実行する。またグルーブ情報は、スピンドルサーボ制御のためにサーボ回路37に戻される。
サーボ回路37は、例えばグルーブ情報に対して再生クロック(デコード時のPLL系クロック)との位相誤差を積分して得られる誤差信号に基づき、CLVサーボ制御及びZCAVサーボ制御のためのスピンドルエラー信号を生成する。
またサーボ回路37は、スピンドルエラー信号や、上記のようにRFアンプ24から供給されたトラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号、或いはドライブコントローラ41からのトラックジャンプ指令、アクセス指令等に基づいて各種サーボ制御信号(トラッキング制御信号、フォーカス制御信号、スレッド制御信号、スピンドル制御信号等)を生成し、モータドライバ42に対して出力する。すなわち、上記サーボエラー信号や指令に対して位相補償処理、ゲイン処理、目標値設定処理等の必要処理を行って各種サーボ制御信号を生成する。
モータドライバ42では、サーボ回路37から供給されたサーボ制御信号に基づいて所定のサーボドライブ信号を生成する。ここでのサーボドライブ信号としては、2軸機構を駆動する2軸ドライブ信号(フォーカス方向、トラッキング方向の2種)、スレッド機構を駆動するスレッドモータ駆動信号、スピンドルモータ21を駆動するスピンドルモータ駆動信号となる。このようなサーボドライブ信号により、ミニディスク90に対するフォーカス制御、トラッキング制御、及びスピンドルモータ21に対するCLV制御又はZCAV制御が行われる。
ミニディスク90に対して記録動作が実行される際には、図2に示したメモリ転送コントローラ12から高密度データ、或いはオーディオ処理部19からの通常のATRAC圧縮データが供給される。
従来ミニディスクに対する記録時には、セレクタ43が従来ミニディスク側に接続され、ACIRCエンコーダ44及びEFM変調部45が機能する。この場合、オーディオ信号であれば、オーディオ処理部19からの圧縮データは、ACIRCエンコーダ44でインタリーブ及びエラー訂正コード付加が行われた後、EFM変調部45においてEFM変調される。EFM変調データがセレクタ43を介して磁気ヘッドドライバ46に供給され、磁気ヘッド23がミニディスク90に対してEFM変調データに基づいた磁界印加を行うことで変調されたデータが記録される。
次世代MD1及び次世代MD2に対する記録時には、セレクタ43が次世代MD1・次世代MD2側に接続され、RS−LCDエンコーダ47及びRLL(1−7)PP変調部48が機能する。この場合、メモリ転送コントローラ12から送られた高密度データは、RS−LCDエンコーダ47でインタリーブ及びRS−LDC方式のエラー訂正コード付加が行われた後、RLL(1−7)PP変調部48にてRLL(1−7)変調される。
RLL(1−7)符号列に変調された記録データは、セレクタ43を介して磁気ヘッドドライバ46に供給され、磁気ヘッド23がミニディスク90に対して変調データに基づいた磁界印加を行うことでデータが記録される。
レーザドライバ/APC49は、上記のような再生時及び記録時においてレーザダイオードにレーザ発光動作を実行させるが、いわゆるAPC(Automatic Laser Power Control)動作も行う。具体的には、図示しないが、光学ヘッド22内には、レーザパワーモニタ用のディテクタが設けられており、このモニタ信号がレーザドライバ/APC49にフィードバックされるようになっている。レーザドライバ/APC49は、モニタ信号として得られた現在のレーザパワーを予め設定されているレーザパワーと比較して、その誤差分をレーザ駆動信号に反映させることによって、レーザダイオードから出力されるレーザパワーが設定値で安定化されるように制御している。ここで、レーザパワーは、ドライブコントローラ41によって、再生レーザパワー及び記録レーザパワーとしての値がレーザドライバ/APC49内部のレジスタにセットされる。
ドライブコントローラ41は、システムコントローラ18からの指示に基づいて、以上の各動作(アクセス、各種サーボ、データ書込、データ読出の各動作)が実行されるように各構成を制御する。なお、図7において一点鎖線で囲った各部は、1チップの回路として構成することもできる。
ところで、ミニディスク90が図6のように、予めデータトラック記録領域とオーディオトラック記録領域とが分割して領域設定されている場合、システムコントローラ18は、記録再生するデータがオーディオトラックかデータトラックかに応じて、設定された記録領域に基づいたアクセスをメディアドライブ部11のドライブコントローラ41に指示することになる。また、装着されたミニディスク90に対して、PC用のデータ又はオーディオデータの何れか一方のみを記録許可し、これ以外のデータの記録を禁止する制御を行うようにもできる。すなわち、PC用のデータとオーディオデータとを混在しないように制御することもできる。
上述した仕様のミニディスク90に対してデータ記録再生装置1にてコンテンツデータを記録再生するときの管理方式の一例について、具体的に説明する。
新たな変調方式を採用したミニディスクでは、高音質の音楽データを長時間記録再生することを可能にしたことから、1枚のディスクで管理される楽曲数が膨大になっている。また、このミニディスクは、FATシステムを使って管理することによりコンピュータとの親和性が図られている。しかし、これは、使い勝手の向上が図れるというメリットがある反面、コンピュータ等のHDDに音楽データを取込むことでほかの記録媒体に際限なく違法に複製され、著作権者の保護が図られなくなる可能性がある。そこで、この次世代ミニディスクは、このようないわゆるマルチメディアディスクとしての使用に耐えうるデータ管理方式を採用している。
図8乃至図24は、オーディオデータの管理方式の一例を示したものである。図8に示すように、ディスク上には、トラックインフォメーションファイルと、オーディオデータファイルとが生成される。トラックインフォメーションファイル及びオーディオデータファイルは、FATシステムで管理されるファイルである。トラックインフォメーションファイルは、コンテンツデータに関する暗号化情報に相当する。なお、図8に示す管理構造には、次世代MD1及び次世代MD2に特徴的なセキュリティ情報及びコンテンツ世代管理情報のファイルも含まれている。セキュリティ情報及びコンテンツ世代管理情報としては、記録媒体の記録再生装置であるセット毎の再生許可情報としてのEKB(Enabling Key Block)、コンテンツの改竄チェック情報としてのトラックMAC等がある。
オーディオデータファイルは、図9に示すように、複数の音楽データが1つのファイルとして納められたものであり、FATシステムでオーディオデータファイルをみると、巨大なファイルに見える。オーディオデータファイルに含まれるオーディオブロックは、複数で1つのトラックを形成している。オーディオデータファイルは、その内部がパーツとして区切られ、オーディオデータはパーツの集合として扱われる。このパーツの区切りとトラックの区切りとは必ずしも一致しない。
図8に示すトラックインフォメーションファイルは、オーディオデータファイルに納められた音楽データを管理するための各種の情報が記述されたファイルである。トラックインフォメーションファイルは、図10に示すように、プレイオーダテーブルと、プログラムドプレイオーダテーブルと、グループインフォメーションテーブルと、トラックインフォメーションテーブルと、パーツインフォメーションテーブルと、ネームテーブルとからなる。
プレイオーダテーブルは、デフォルトで定義された再生順序を示すテーブルである。プレイオーダテーブルは、図11に示すように、各トラックナンバ(曲番)についてのトラックインフォメーションテーブルのトラックデスクリプタ(図15)へのリンク先を示す情報INF1、INF2、...が格納されている。トラックナンバは、例えば「1」から始まる連続したナンバである。
プログラムドプレイオーダテーブルは、再生手順を各ユーザが定義したテーブルである。プログラムドプレイオーダテーブルには、図12に示すように、各トラックナンバについてのトラックデスクリプタへのリンク先の情報トラック情報PINF1、PINF2、...が記述されている。グループインフォメーションテーブルには、図13、図14に示すように、グループに関する情報が記述されている。グループは、連続したトラックナンバをもつ1 つ以上のトラックの集合、又は連続したプログラムドトラックナンバをもつ1 つ以上のトラックの集合である。グループインフォメーションテーブルは、図13に示すように、各グループのグループデスクリプタで記述されている。グループデスクリプタには、図13に示すように、そのグループが開始されるトラックナンバと、終了トラックのナンバと、グループネームと、フラグが記述される。
トラックインフォメーションテーブルは、図15、図16に示すように、各曲に関する情報が記述される。トラックインフォメーションテーブルは、図15に示すように、各トラック毎(各曲毎)のトラックデスクリプタからなる。また、各トラックデスクリプタには、図16に示すように、符号化方式、著作権管理情報、コンテンツの復号鍵情報、その楽曲が開始するエントリとなるパーツナンバへのポインタ情報、アーチストネーム、タイトルネーム、元曲順情報、録音時間情報等が記述されている。アーチストネーム、タイトルネームは、ネームそのものではなく、ネームテーブルへのポインタ情報が記述されている。符号化方式は、コーデックの方式を示し復号情報となる。
パーツインフォメーションテーブルは、図17、図18に示すように、パーツナンバから実際の楽曲の位置をアクセスするポインタが記述されている。パーツインフォメーションテーブルは、図17に示すように、各パーツ毎のパーツデスクリプタからなる。パーツとは、1トラック(楽曲)の全部、又は1トラックを分割した各パーツである。パーツデスクリプタのエントリは、トラックインフォメーションテーブル(図16)により指し示される。各パーツデスクリプタは、図18に示すように、オーディオデータファイル上のそのパーツの先頭のアドレスと、そのパーツの終了のアドレスと、そのパーツに続くパーツへのリンク先とが記述される。
なお、パーツナンバのポインタ情報、ネームテーブルのポインタ情報、オーディオファイルの位置を示すポインタ情報として用いるアドレスとしては、ファイルのバイトオフセット、FATのクラスタナンバ、記録媒体として用いられるディスクの物理アドレス等を用いることができる。
ネームテーブルは、ネームの実体となる文字を表すためのテーブルである。ネームテーブルは、図19に示すように、複数のネームスロットからなる。各ネームスロットは、ネームを示す各ポインタからリンクされて呼び出される。ネームを呼び出すポインタは、トラックインフォメーションテーブルのアーチストネーム、タイトルネーム、グループインフォメーションテーブルのグループネーム等がある。また、各ネームスロットは、複数から呼び出されることが可能である。各ネームスロットは、図20に示すように、文字情報であるネームデータと、この文字情報の属性であるネームタイプと、リンク先とからなる。1つのネームスロットで収まらないような長いネームは、複数のネームスロットに分割して記述することが可能である。そして、1つのネームスロットで収まらない場合には、それに続くネームが記述されたネームスロットへのリンク先が記述される。
この発明が適用されたシステムにおけるオーディオデータの管理方式の一例では、図21に示すように、プレイオーダテーブル(図11)により、再生するトラックナンバが指定されると、トラックインフォメーションテーブルのリンク先のトラックデスクリプタ(図15)が読み出され、このトラックデスクリプタから、符号化方式、著作権管理情報、コンテンツの復号鍵情報、その楽曲が開始するパーツナンバへのポインタ情報、アーチストネーム及びタイトルネームのポインタ、元曲順情報、録音時間情報等が読み出される。
トラックインフォメーションテーブルから読み出されたパーツナンバの情報から、パーツインフォメーションテーブル(図17及び図18)にリンクされ、このパーツインフォメーションテーブルから、そのトラック(楽曲)の開始位置に対応するパーツの位置のオーディオデータファイルがアクセスされる。オーディオデータファイルのパーツインフォメーションテーブルで指定される位置のパーツのデータがアクセスされたら、その位置から、オーディオデータの再生が開始される。このとき、トラックインフォメーションテーブルのトラックデスクリプタから読み出された符号化方式に基づいて復号化が行われる。オーディオデータが暗号化されている場合には、トラックデスクリプタから読み出された鍵情報が使われる。
そのパーツに続くパーツがある場合には、そのパーツのリンク先にはパーツデスクリプタが記述されており、このリンク先にしたがってパーツデスクリプタが順に読み出される。このパーツデスクリプタのリンク先を辿り、オーディオディデータファイル上で、そのパーツデスクリプタで指定される位置にあるパーツのオーディオデータを再生していくことにより所望のトラック(楽曲)のオーディオディオデータが再生できる。また、トラックインフォメーションテーブルから読み出されたアーチストネーム又はタイトルネームのポインタにより指し示される位置にあるネームテーブルのネームスロット(図19及び図20)が呼び出され、その位置にあるネームスロットからネームデータが読み出される。
なお、前述したように、ネームテーブルのネームスロットは、複数参照が可能である。例えば、同一のアーチストの楽曲を複数記録するような場合がある。この場合、図22に示すように、複数のトラックインフォメーションテーブルからアーチストネームとして同一のネームテーブルが参照される。図22の例では、トラックデスクリプタ「1」とトラックデスクリプタ「2」とトラックデスクリプタ「4」は、全て同一のアーチスト「DEF BAND」の楽曲であり、アーチストネームとして同一のネームスロットを参照している。また、トラックデスクリプタ「3」とトラックデスクリプタ「5」とトラックデスクリプタ「6」は、全て同位置のアーチスト「GHQ GIRLS」の楽曲であり、アーチストネームとして同一のネームスロットを参照している。このように、ネームテーブルのネームスロットを複数のポインタから参照可能にしておくと、ネームテーブルの容量を節約できる。
これとともに、例えば、同一のアーチストネームの情報を表示するのに、このネームテーブルへのリンクが利用できる。例えば、アーチスト名が「DEF BAND」の楽曲の一覧を表示したいような場合には、「DEF BAND」のネームスロットのアドレスを参照しているトラックデスクリプタが辿られる。この例では、「DEF BAND」のネームスロットのアドレスを参照しているトラックデスクリプタを辿ることにより、トラックデスクリプタ「1」とトラックデスクリプタ「2」とトラックデスクリプタ「4」の情報が得られる。これにより、このディスクに納められている楽曲の中で、アーチスト名が「DEF BAND」の楽曲の一覧が表示できる。なお、ネームテーブルは複数参照が可能とされるため、ネームテーブルからトラックインフォメーションテーブルを逆に辿るリンクは設けられていない。
新たにオーディオデータを記録する場合には、FATテーブルにより、所望の数のレコーディングブロック以上、例えば、4つのレコーディングブロック以上連続した未使用領域が用意される。所望のレコーディングブロック以上連続した領域を確保するのは、なるべく連続した領域にオーディオデータを記録した方がアクセスに無駄がないためである。
オーディオデータを記録するための領域が用意されたら、新しいトラックデスクリプションがトラックインフォメーションテーブル上に1つ割り当てられ、このオーディオデータを暗号化するためのコンテンツの鍵が生成される。そして、入力されたオーディオデータが暗号化され、用意された未使用領域に、暗号化されたオーディオデータが記録される。このオーディオデータが記録された領域がFATのファイルシステム上でオーディオデータファイルの最後尾に連結される。
新たなオーディオデータがオーディオデータファイルに連結されたのに伴い、この連結された位置の情報が作成され、新たに確保されたパーツデスクリプションに、新たに作成されたオーディオデータの位置情報が記録される。そして、新たに確保されたトラックデスクリプションに、鍵情報やパーツナンバが記述される。更に、必要に応じて、ネームスロットにアーチストネームやタイトルネーム等が記述され、トラックデスクリプションに、そのネームスロットにアーチストネームやタイトルネームにリンクするポインタが記述される。そして、プレイオーダーテーブルに、そのトラックデスクリプションのナンバが登録される。また著作権管理情報の更新がなされる。
オーディオデータを再生する場合には、指定されたトラックナンバに対応する情報がプレイオーダーテーブルから求められ、再生すべきトラックのトラックデスクリプタが取得される。
トラックインフォメーションテーブルのそのトラックデスクリプタから、鍵情報が取得され、また、エントリのデータが格納されている領域を示すパーツデスクリプションが取得される。所望のオーディオデータが格納されているパーツの先頭のオーディオデータファイルにおける位置がそのパーツデスクリプションから取得され、その位置に格納されているデータが取り出される。そして、その位置から再生されるデータに対して、取得された鍵情報を用いて暗号が解読され、オーディオデータの再生がなされる。パーツデスクリプションにリンクがある場合には、指定されてパーツにリンクされて、同様の手順が繰り返される。
プレイオーダテーブル上で、トラックナンバ「n」であった楽曲をトラックナンバ「n+m」に変更する場合には、プレイオーダテーブル内のトラック情報TINFnからそのトラックの情報が記述されているトラックデスクリプションDnが得られる。トラック情報TINFn+1からTINFn+mの値(トラックデスクリプションナンバ)が全て1つ前に移動される。そして、トラック情報TINFn+mに、トラックデスクリプションDnのナンバが格納される。
プレイオーダテーブルで、トラックナンバ「n」であった楽曲を削除する場合には、プレイオーダテーブル内のトラック情報TINFnからそのトラックの情報が記述されているトラックデスクリプタDnが取得される。プレイオーダテーブル内のトラック情報TINFn+1から後の有効なトラックデスクリプタナンバが全て1つ前に移動される。取得されたトラックデスクリプタDnからトラックインフォメーションテーブルで、そのトラックに対応する符号化方式、復号鍵が取得されるとともに、先頭の音楽データが格納されている領域を示すパーツデスクリプタPnのナンバが取得される。パーツデスクリプタPnによって指定された範囲のオーディオブロックがFATのファイルシステム上で、オーディオデータファイルから切り離される。更に、このトラックインフォメーションテーブルのそのトラックのトラックデスクリプタDnが消去される。
例えば、図23において、パーツA、パーツB、パーツCはそれまで連結しており、その中からパーツBを削除するものとする。パーツA及びパーツBは、同じオーディオブロックを(且つ同じFATクラスタを)共有しており、FATチェーンが連続しているとする。パーツCは、オーディオデータファイルの中ではパーツBの直後に位置しているがFATテーブルを調べると、実際には離れた位置にあるとする。
この例の場合には、図24に示すように、パーツBを削除したときに、実際にFATチェーンから外す(空き領域に戻す)ことができるのは、現行のパーツとクラスタを共有していない、2つのFATクラスタである。すなわち、オーディオデータファイルとしては4オーディオブロックに短縮される。パーツC及びそれ以降にあるパーツに記録されているオーディオブロックのナンバは、これに伴い全て4だけ小さくなる。
なお、削除は、1トラック全てではなく、そのトラックの一部に対して行うことができる。トラックの一部が削除された場合には、残りのトラックの情報は、トラックインフォメーションテーブルでそのパーツデスクリプタPnから取得されたそのトラックに対応する符号化方式、復号鍵を使って復号することが可能である。
プレイオーダテーブル上のトラックnとトラックn+1とを連結する場合には、プレイオーダテーブル内のトラック情報TINFnからそのトラックの情報が記述されているトラックデスクリプタナンバDnが取得される。また、プレイオーダテーブル内のトラック情報TINFn+1からそのトラックの情報が記述されているトラックデスクリプタナンバDmが取得される。プレイオーダテーブル内のTINFn+1から後の有効なTINFの値(トラックデスクリプタナンバ)が全て1つ前のTINFに移動される。プログラムドプレイオーダテーブルを検索して、トラックデスクリプタDmを参照しているトラックが全て削除される。新たな暗号化鍵を発生させ、トラックデスクリプタDnからパーツデスクリプタのリストが取り出され、そのパーツデスクリプタのリストの最後尾に、トラックデスクリプタDmから取り出したパーツデスクリプタのリストが連結される。
トラックを連結する場合には、双方のトラックデスクリプタを比較して、著作権管理上問題のないことを確認し、トラックデスクリプタからパーツデスクリプタを得て、双方のトラックを連結した場合にフラグメントに関する規定が満たされるかどうか、FATテーブルで確認する必要がある。また、必要に応じて、ネームテーブルへのポインタの更新を行う必要がある。
トラックnをトラックnとトラックn+1に分割する場合には、プレイオーダテーブル内のTINFnからそのトラックの情報が記述されているトラックデスクリプタナンバDnが取得される。プレイオーダテーブル内のトラック情報TINFn+1からそのトラックの情報が記述されているトラックデスクリプタナンバDm取得される。そして、プレイオーダテーブル内のTINFn+1から後の有効なトラック情報TINFの値(トラックデスクリプタナンバ)が全て1つ後に移動される。トラックデスクリプタDnについて、新しい鍵が生成される。トラックデスクリプタDnからパーツデスクリプタのリストが取り出される。新たなパーツデスクリプタが割り当てられ、分割前のパーツデスクリプタの内容がそこにコピーされる。分割点の含まれるパーツデスクリプタが分割点の直前までに短縮される。また分割点以降のパーツデスクリプタのリンクが打ち切られる。新たなパーツデスクリプタが分割点の直後に設定される。
したがって、データ記録再生装置1では、書込用トラック暗号化情報メモリとしての書込用補助メモリ20を用意することにより、以上説明したコンテンツデータの管理方式にてコンテンツデータを管理する際に、コンテンツデータに関する暗号化情報に相当するトラックインフォメーションを読込用トラック暗号化情報メモリに展開している間であっても、記録データの暗号化を行うことができる。作成された新規記録データ分の暗号化情報テーブルは、記録動作が完了した後にディスクに書き戻される。
なお、上述した具体例において、書込用トラック暗号化情報メモリと読込用トラック暗号化情報メモリとは、それぞれ独立して設けられるように示してあるが、同一メモリの論理領域を分けたものであってもよい。
本発明は、大容量記録が可能であって暗号化記録等により複雑化した管理データを有するファイルフォーマットを有する記録媒体を扱うことのできるデータ記録再生装置であれば適用可能である。
本発明に係るデータ記録再生装置の概略を説明する図である。 本発明の具体例として示すデータ記録再生装置を説明する図である。 上記データ記録再生装置によるデータ記録処理を説明するフローチャートである。 上記データ記録再生装置にて使用される次世代MD1のディスク盤面上のエリア構成を説明する模式図である。 上記データ記録再生装置にて使用される次世代MD2のディスク盤面上のエリア構成を説明する模式図である。 次世代ミニディスクにオーディオデータとPC用データとを混在記録した場合の盤面上のエリア構成を説明する模式図である。 上記データ記録再生装置におけるメディアドライブ部及び音声データ処理部の周辺構成を説明する図である。 オーディオデータの管理方式の一例を説明する図である。 オーディオデータの管理方式の一例によるオーディオファイルを説明する図である。 オーディオデータの管理方式の一例によるトラックインフォメーションファイルを説明する図である。 オーディオデータの管理方式の一例によるプレイオーダテーブルを説明する図である。 オーディオデータの管理方式の一例によるプログラムドプレイオーダテーブルを説明する図である。 オーディオデータの管理方式の一例によるグループインフォメーションテーブルを説明する図である。 オーディオデータの管理方式の一例によるグループインフォメーションテーブルを説明する図である。 オーディオデータの管理方式の一例によるトラックインフォメーションテーブルを説明する図である。 オーディオデータの管理方式の一例によるトラックインフォメーションテーブルを説明する図である。 オーディオデータの管理方式の一例によるパーツインフォメーションを説明する図である。 オーディオデータの管理方式の一例によるパーツインフォメーションを説明する図である。 オーディオデータの管理方式の一例によるネームテーブルを説明する図である。 オーディオデータの管理方式の一例によるネームテーブルを説明する図である。 オーディオデータの管理方式の一例を説明する図である。 オーディオデータの管理方式の一例による各ネームスロットが複数参照可能であることを説明する図である。 オーディオデータの管理方式の一例においてオーディオデータファイルからパーツを削除する処理を説明する図である。 オーディオデータの管理方式の一例においてオーディオデータファイルからパーツを削除する処理を説明する図である。
符号の説明
1 データ記録再生装置, 2 ミニディスク, 3a 読込用トラック暗号化情報メモリ, 3b 書込用トラック暗号化情報メモリ, 4 暗号化処理部,
11 メディアドライブ部, 12 メモリ転送コントローラ, 13 クラスタバッファメモリ, 14 読出用補助メモリ, 15,16 USBインタフェース, 17 USBハブ, 18 システムコントローラ, 19 音声データ処理部, 20 書込用補助メモリ

Claims (7)

  1. 記録媒体に記録されたコンテンツデータのコンテンツ単位毎の暗号化情報を読み出す読出手段と、
    上記読み出した暗号化情報を記憶する第1の暗号化情報記憶手段と、
    外部から新規コンテンツデータを取得するコンテンツ取得手段と、
    上記取得したコンテンツデータを暗号化する暗号化手段と、
    上記暗号化手段にてコンテンツデータを暗号化する際に上記記録媒体に記録するときのコンテンツ単位毎に新規暗号化情報を作成する暗号化情報作成手段と、
    上記作成された新規暗号化情報を記憶する第2の暗号化情報記憶手段と、
    上記第2の暗号化情報記憶手段に記憶した新規暗号化情報及び上記暗号化されたコンテンツデータを上記記録媒体に記録する記録手段と
    を備えることを特徴とするデータ記録再生装置。
  2. 上記コンテンツ単位毎の暗号化情報とは、コンテンツデータのコンテンツ単位毎に対応する暗号化方式、暗号化鍵、及び該コンテンツ単位が同一ファイルの一部であることを示すパーツポインタ情報を管理するパーツ情報テーブルへのエントリを示すポインタ情報を含むデータ管理情報であることを特徴とする請求項1記載のデータ記録再生装置。
  3. 上記コンテンツデータが楽曲データである場合、上記コンテンツ単位とは楽曲毎の区切りとしてのトラックであることを特徴とする請求項1記載のデータ記録再生装置。
  4. 記録媒体に記録されたコンテンツデータのコンテンツ単位毎の暗号化情報を読み出す読出工程と、
    上記読み出した暗号化情報を第1の暗号化情報記憶手段に記憶する記憶工程と、
    外部から新規コンテンツデータを取得するコンテンツ取得工程と、
    上記取得したコンテンツデータを暗号化する暗号化工程と、
    上記暗号化工程にてコンテンツデータを暗号化する際に上記記録媒体に記録するときのコンテンツ単位毎に新規暗号化情報を作成する暗号化情報作成工程と、
    上記作成された新規暗号化情報を第2の暗号化情報記憶手段に記憶する記憶工程と、
    上記新規暗号化情報及び上記暗号化されたコンテンツデータを上記記録媒体に記録する記録工程と、
    上記第2の暗号化情報記憶手段に記憶した新規暗号化情報を上記記録媒体に書き戻す工程と
    を有することを特徴とするデータ記録再生方法。
  5. 上記コンテンツ単位毎の暗号化情報とは、コンテンツデータのコンテンツ単位毎に対応する暗号化方式、暗号化鍵、及び該コンテンツ単位が同一ファイルの一部であることを示すパーツポインタ情報を管理するパーツ情報テーブルへのエントリを示すポインタ情報を含むデータ管理情報であることを特徴とする請求項4記載のデータ記録再生方法。
  6. 上記読出工程では、各コンテンツ単位の再生順序を示す再生順序テーブルから一のコンテンツ単位を選択し、各コンテンツ単位に対応する暗号化方式、暗号化鍵、及び同一ファイルの一部であることを指し示すパーツポインタ情報を管理するパーツ情報テーブルへのエントリを指し示すポインタ情報を含むデータ管理情報テーブルから上記選択されたコンテンツ単位に対応するコンテンツ単位の情報を読み出し、上記パーツ情報テーブルから上記パーツ情報テーブルポインタ情報に対応するパーツ情報を読み出し、上記パーツ情報内のパーツポインタ情報に対応する上記ファイルの一部を読み出すことを特徴とする請求項5記載のデータ記録再生方法。
  7. 上記コンテンツデータが楽曲データである場合、上記コンテンツ単位とは楽曲毎の区切りとしてのトラックであることを特徴とする請求項4記載のデータ記録再生方法。
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