JP2005037721A - 液晶表示装置の製造用スペーサ分散液 - Google Patents

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Abstract

【課題】スペーサをインクジェット方式によって液晶表示装置基板の非表示部分に精度よく配置することができ、強固に固着させることで、スペーサに起因する光抜け等がなく、優れた表示品質を発現する液晶表示装置の製造用スペーサ分散液を提供する。
【解決手段】インクジェット方式によってスペーサを基板上の任意の位置に配置してなる液晶表示装置の製造用スペーサ分散液であって、上記スペーサ分散液に分散されているスペーサが、母粒子の表面に樹脂微粒子が存在してなる複合粒子である液晶表示装置の製造用スペーサ分散液、好ましくは樹脂微粒子が、親水性樹脂であるスペーサ分散液、好ましくは複合粒子が、上記母粒子の表面に、イオン性基を有する樹脂微粒子を、液相中で付着させてなる複合粒子であるスペーサ分散液、好ましくは母粒子の表面が、イオン性基を有するスペーサ分散液。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット方式によってスペーサを基板上の任意の位置に配置してなる液晶表示装置の製造用スペーサ分散液に関する。
液晶表示装置は、現在、パソコン、携帯電子機器等に広く用いられている。図1は液晶表示装置の一例を示す断面図である。図1に示されるように、一般に液晶表示装置は、内側に透明電極3、配向膜8、カラーフィルタ4、ブラックマトリクス5等が配置され、外側に偏光板2が配置された2枚の透明基板1が、これらの周囲に配設されたシール材9を介して対向配置され、形成された空隙に液晶6が封入された構成となされている。この液晶表示装置において、2枚の透明基板1の間隔を規制し、適正な液晶層の厚み(セルギャップ)を維持する目的で使用されているのがスペーサ7である。
従来の液晶表示装置の製造方法においては、画素電極が形成された基板上にスペーサをランダムかつ均一に散布するため、画素電極上すなわち液晶表示装置の表示部(画素領域)にもスペーサが配置されてしまう。スペーサは一般的に合成樹脂やガラス等から形成されており、画素電極上にスペーサが配置されると、偏光が乱されて偏光性を失うという現象、いわゆる消偏現象が生じて、スペーサ部分が光り漏れを起こすという問題点が発生する。また、スペーサ表面での液晶の配向が乱れることにより、光抜けが起こりコントラストや色調が低下して表示品質が悪化するという問題点が発生する。また、TFT液晶表示装置においては、基板上にTFT素子が配置されているが、スペーサがこのTFT素子上に配置されると、基板に圧力がかかったときにTFT素子を破損させてしまうという重大な問題点が発生する。
このようなスペーサのランダムかつ均一散布にともなう問題点の発生を抑制するために、スペーサを遮光層(画素領域を画する部分)下にのみ配置することが検討されている。このようにスペーサを特定の位置にのみ配置する方法として、例えば、開口部を有するマスクの開口部と配置させたい位置とを合わせた後にスペーサを開口部に相当する位置にのみ配置するカラー液晶パネルが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、感光体に静電的にスペーサを吸着させた後に透明基板に転写する液晶表示装置およびその製造方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、これらの方法は、基板上にマスクや感光体が直接接触するために、基板上の配向膜が損傷しやすくなって、表示品質の低下を来すという問題点がある。
また、基板上の画素電極に電圧を印加して帯電させたスペーサを散布することにより、静電的斥力によって特定の位置にスペーサを配置させる液晶表示装置の製造方法が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
しかし、この方法は、配置させるパターンに従った電極を必要とするため、スペーサを完全に任意の位置に配置することは不可能であり、適用できる液晶表示装置の種類が制約されるという問題点がある。
一方、対向面に透明電極が被着形成された透光性電極基板間の間隙部にスペーサ及び液晶を介在させた液晶表示素子において、スペーサをインクジェット装置を用いて電極基板上に分散配置する、すなわち、インクジェットプリント方式によってスペーサを配置する液晶表示装置の製造方法が開示されている(例えば、特許文献4参照。)。この方法は、前記方法のように基板そのものに直接接触することがなく、また、任意の位置に任意のパターンでスペーサを配置することができるので、有効な方法であるといえる。
しかし反面、吐出するスペーサ分散液中には1〜10μm程度の大きさのスペーサが含まれているため、まっすぐに吐出するためには、インクジェット装置のヘッドのノズル径を大きくせざるを得ず、その結果、基板上に吐出されたスペーサ分散液の液滴が大きくなって、基板上の遮光領域を狙ってスペーサ分散液を吐出しても、スペーサ分散液の液滴が遮光領域から画素領域にはみ出すという問題点がある。
こうなると、スペーサ分散液の液滴を遮光領域上の着弾点を中心として乾燥縮小させ、それにともなってスペーサを上記着弾点に集めるなどの何らかの工夫をしない限り、スペーサが画素領域にまで配置されてしまい、コントラストや色調等の画質すなわち表示品質を向上させるという所期の効果が得られないことになる。しかし一方で、スペーサが液滴中で、あるいは乾燥中液滴とともに移動しやすくなっているために、液滴を乾燥させ、熱処理でスペーサを基板に固着させた後の、スペーサの固着性は乏しいということがあった。スペーサの固着性が乏しいと、液晶を注入するなどした際にスペーサが移動するという問題点が発生したりする。
特開平4−198919号公報 特開平6―258647号公報 特開平10−339878号公報 特開昭57−58124号公報
本発明は、上記現状に鑑み、スペーサをインクジェット方式によって液晶表示装置基板の非表示部分に精度よく配置することができ、強固に固着させることで、スペーサに起因する光抜け等がなく、優れた表示品質を発現する液晶表示装置を得ることのできる液晶表示装置の製造用スペーサ分散液を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、インクジェット方式によってスペーサを基板上の任意の位置に配置してなる液晶表示装置の製造用スペーサ分散液であって、上記スペーサ分散液に分散されているスペーサが、母粒子の表面に樹脂微粒子が存在してなる複合粒子である液晶表示装置の製造用スペーサ分散液を提供する。
また、請求項2記載の発明は、樹脂微粒子が、親水性樹脂である請求項1記載の液晶表示装置の製造用スペーサ分散液を提供する。
また、請求項3記載の発明は、複合粒子が、上記母粒子の表面に、イオン性基を有する樹脂微粒子を、液相中で付着させてなる複合粒子である請求項1記載の液晶表示装置の製造用スペーサ分散液を提供する。
また、請求項4記載の発明は、母粒子の表面が、イオン性基を有する請求項3記載の液晶表示装置の製造用スペーサ分散液を提供する。
また、請求項5記載の発明は、イオン性基を有する樹脂微粒子が、上記母粒子と反応する官能基(a)を有しており、上記母粒子も上記官能基(a)と反応する官能基(b)を有する請求項3又は4記載の液晶表示装置の製造用スペーサ分散液を提供する。
また、請求項6記載の発明は、イオン性基を有する樹脂微粒子が、架橋しているか又は後で架橋しうる樹脂微粒子である請求項3、4又は5記載の液晶表示装置の製造用スペーサ分散液を提供する。
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明の液晶表示装置の製造用スペーサ分散液は、インクジェット方式によってスペーサを基板上の任意の位置に配置してなる液晶表示装置の製造用スペーサ分散液(以下、単に「スペーサ分散液」ともいう)である。
[スペーサ]
本発明のスペーサ分散液に分散されているスペーサは、母粒子の表面に樹脂微粒子が存在してなる複合粒子である。
上記複合粒子の母粒子としては特に限定されず、シリカ粒子等の無機系粒子又は有機高分子粒子等の有機系粒子であればよく、また、上記複合粒子の樹脂微粒子としては特に限定されず、有機高分子粒子等の樹脂からなるものであればよい。なかでも、液晶表示装置の基板上に形成された配向膜を傷つけない適度の硬度を有し、熱膨張や熱収縮による厚みの変化に追随しやすく、更にセル内部でのスペーサの移動が比較的少ない等の長所を有していることから、母粒子、樹脂微粒子ともに、有機高分子粒子が好適に用いられる。
上記母粒子を構成する材料としては特に限定されず、従来公知の有機材料又は無機材料を用いることができる。
上記有機材料としては特に限定されず、通常は強度等から単官能単量体と多官能単量体とからなる樹脂が使用される。この際、多官能単量体の配合量は80重量%以下が好ましい。多官能単量体の配合量が80重量%を超えると、得られる樹脂の強度や硬度が高くなりすぎることがある。
上記母粒子として、例えば有機高分子粒子を用いる場合には、上記樹脂が使用される。なお、以下、この樹脂を「母粒子を構成する樹脂」ともいう。
上記単官能単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、メチルペンテン等のオレフィン類及びその誘導体;スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン誘導体;フッ化ビニル、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;アクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、エチレングリコール(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。これら単官能単量体は単独で用いてもよく、2種以上を併用しても良い。なお、ここで言う例えば「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」又は「メタクリル」を意味する。
上記多官能単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート及びその異性体、トリアリルイソシアヌレート及びその誘導体、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及びその誘導体、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート及びその誘導体、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4-(メタクリロキシエトキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート、2,2−水添ビス[4−(アクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシポリプロポキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート及びその異性体、トリアリルイソシアヌレート及びその誘導体、トリアリルイソシアネート、ベンゾグアナミン等が挙げられる。これら多官能単量体は単独で用いてもよく、2種以上を併用しても良い。
上記単官能単量体からなる樹脂としては、例えば、上記単官能単量体を用いた重合体の他、ポリエチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン;ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリアミド、(不)飽和ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルフォン、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルフォン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル、ナイロン、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン、アクリロニトリル/スチレン樹脂、スチレン/ブタジエン樹脂、ABS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキシド、糖、澱粉、セルロース、ポリペプチド等を主成分とする縮合体、重合体等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用しても良い。
上記単官能単量体と多官能単量体からなる樹脂としては、上記単官能単量体と上記多官能単量体を用いた重合体等が挙げられる。
上記無機材料としては特に限定されず、例えば、金属、金属酸化物、シリカ等が挙げられる。また、上記母粒子は、上記有機材料と無機材料との複合構造を有していてもよい。
本発明における樹脂微粒子を構成する樹脂としては、上記母粒子を構成する樹脂で述べた樹脂が使用できる。上記樹脂は単独で用いてもよく、2種以上を併用しても良い。なお、以下、この樹脂を「樹脂微粒子を構成する樹脂」ともいう。
上記樹脂微粒子を構成する樹脂のなかでも、ビニル基を有する単量体を共重合した樹脂が好適に使用される。上記ビニル基を有する単量体は、上記母粒子を構成する樹脂で述べた単官能単量体から適宜選択される。
本発明における樹脂微粒子は、複合粒子の分散性を高めるため、親水性樹脂であることが好ましい。すなわち、後述する様に、複合粒子が分散されたスペーサ分散液はインクジェット方式で吐出しやすいよう複合粒子を分散する媒体としては親水性溶媒が好適に用いられており、これに分散しやすいよう樹脂微粒子も親水性樹脂であることが好ましい。
上記樹脂微粒子を親水性樹脂にするためには、上記樹脂微粒子を構成する樹脂がポリビニルアルコールやその架橋体のような親水性があるような樹脂にするか、あるいは、そのような親水性樹脂を含むものを使用するか、あるいは、上記重合性単量体として水酸基やカルボキシル基、アミノ基、エチレングリコール基を含有する単量体を重合したものを使用するか、あるいは、後述するイオン性基を付与すればよい。
本発明における母粒子は、その表面が、アニオン性基あるいはカチオン性基等のイオン性基を有することが好ましい。
上記母粒子にイオン性基を付与するためには、通常、官能基を導入することが行われる。上記官能基を導入する方法としては、イオン性の界面活性剤を例えば樹脂からなる母粒子の表面に吸着させるか、又は、母粒子の重合時にイオン性の単量体を共重合させる方法等が好適に使用される。
イオン性の界面活性剤を母粒子の表面に吸着させる場合の、アニオン性の界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸塩;アルキルスルホン酸ナトリウム、アルキルスルホン酸アンモニウム等のアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。
母粒子の重合時にイオン性の単量体を共重合させる場合の、アニオン性の単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等の重合性不飽和結合を有するカルボン酸;重合性不飽和結合を有するリン酸エステル;重合性不飽和結合を有するスルホン酸エステル;重合性不飽和結合を有するスルホニウム塩等が挙げられる。これらのアニオン性の単量体は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
イオン性の界面活性剤を母粒子の表面に吸着させる場合の、カチオン性の界面活性剤としては、例えば、脂肪族アミン塩、ベンザルコニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩等が挙げられる。
母粒子の重合時にイオン性の単量体を共重合させる場合の、カチオン性の単量体としては、例えば、ジメチルアミノエチルメタクリレート4級塩、ジエチルアミノエチルメタクリレート4級塩等の重合性基を有するアミンの塩;ビニルピリジン等の重合性基を有する含窒素芳香族化合物の塩;メタクリル酸フェニルジメチルスルホニウムメチル硫酸塩等の重合性基を有するスルホニウム塩等が挙げられる。
なかでも、母粒子の重合時にイオン性の単量体を共重合させる方法は、母粒子にイオン性基が固定され、脱離がないという利点を有するのでより好ましい。
本発明における樹脂微粒子もまた、アニオン性基又はカチオン性基のイオン性基を有することが好ましい。これらは、上述した、イオン性基を母粒子に導入するところで使用したイオン性基と同じものが使用できる。導入する方法も同様である。このイオン性基を介して樹脂微粒子は母粒子に付着する。
本発明においては、イオン性基を有する樹脂微粒子が、上記母粒子と反応する官能基(a)を有しており、上記母粒子も上記官能基(a)と反応する官能基(b)を有することが好ましい。
樹脂微粒子に存在する官能基(a)と反応する官能基(b)を母粒子に有していると、母粒子に樹脂微粒子を強固に結合させることができる。
上記官能基(a)及び官能基(b)は反応の種類によってそれぞれ適宜選択され、それぞれの粒子に付与される。
上記反応としては、例えば、ウレタン反応(イソシアネート基と水酸基、アミノ基又はカルボキシル基)、エステル反応(カルボキシル基又は酸無水物と水酸基又はアミノ基)、エポキシ反応(エポキシ基とアミノ基、あるいは、両粒子にエポキシ基があり酸触媒で反応する)、オキセタン反応(オキセタン基とアミノ基、あるいは、両粒子にオキセタン基があり酸触媒で反応する)、イミン反応(イミン(アジリジン)基とカルボキシル基)、オキサゾリン反応(オキサゾリン基とカルボキシル基又はチオール基等)、アクリロールの縮合反応(両粒子にアクリロール基があり加熱により縮合する)等が挙げられ、上記官能基(a)と官能基(b)の組み合わせとしては、上述したそれぞれの反応で示した組み合わせのものが挙げられる。
これらの官能基を母粒子あるいは樹脂微粒子に付与する方法としては、母粒子あるいは樹脂微粒子の重合時にそれらの官能基を有する単量体を共重合する方法、母粒子あるいは樹脂微粒子を作製する際に、それらの官能基を有する重合体を混合し、それら粒子中にそれらの官能基を取り込む方法等が挙げられる。
上記官能基を有する単量体としては、例えば、イソシアネート基であればメタクリロイロキシエチルイソシアネート、水酸基であれば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、アミノ基であればアミノエチル(メタ)アクリレート、カルボキシル基であれば(メタ)アクリル酸、酸無水物であればマレイン酸、エポキシ基であればグリシジル(メタ)アクリレート、チオール基であればメルカプトエチル(メタ)アクリレート、アクリロール基であればN−ブトキシメチルアクリルアミド、オキサゾリン基であれば2−イソプロペニル−2−オキサゾリン等が挙げられる。
上記官能基を有する重合体としては、例えば、水酸基であればポリビニルアルコール、カルボキシル基であればポリアクリル酸、イミン基であればN,N’−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキサミド)等が挙げられる。
本発明におけるイオン性基を有する樹脂微粒子は、耐溶剤性を付与するために、架橋しているか又は後で架橋しうる樹脂微粒子であることが好ましい。
上記樹脂微粒子が架橋しているか又は架橋しうるものとするためには、例えば、架橋性を有する単量体を共重合することにより得られる。上記架橋性を有する単量体としては、上記母粒子を構成する樹脂で述べた多官能単量体のように共重合時に架橋するものや、エポキシ基やアクリロール基を有する重合性単量体のように共重合した後に架橋するものが挙げられる。
具体的には、上記樹脂微粒子が架橋しているものとするためには、例えば、ジビニルベンゼン、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の多官能単量体を用い、共重合時に架橋させる。また、上記樹脂微粒子が後で架橋しうるものとするためには、例えば、エポキシ基を有するグリシジル(メタ)アクリレートやアクリロール基を有するN−ブトキシメチルアクリルアミド等の重合性単量体を用いる。エポキシ基やアクリロール基を有する重合性単量体を用いた場合は、樹脂微粒子が得られた後に熱等で後架橋させる。樹脂微粒子を重合する際の安定性や粒子径のばらつきを考慮すると、後架橋性の単量体を共重合し、後架橋させる方が好ましい。
上記樹脂微粒子に接着性を付与するために、ガラス転移点の低い単量体を共重合してもよい。上記ガラス転移点の低い単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。
上記母粒子の粒子径は、得られる複合粒子の用途によって適宜決定されればよいが、得られた複合粒子を表示素子のスペーサとして使用する場合は、0.5〜100μmであることが好ましく、なかでも液晶表示装置のスペーサとして使用する場合は、1〜10μmであることがより好ましい。
上記樹脂微粒子の粒子径は、母粒子の粒子径及び得られる複合粒子の用途や樹脂微粒子による母粒子の被覆率によって適宜決定されればよい。
例えば、得られた複合粒子を接着粒子として使用する場合、上記樹脂微粒子の粒子径は、母粒子の粒子径の1/10以下であることが好ましい。1/10を超えると、複合粒子の粒子径が大きくなりすぎて、母粒子を用いる効果が期待できなくなる。また、得られた複合粒子を液晶表示装置用接着性スペーサとして用いる場合、上記樹脂微粒子の粒子径は、5〜1000nmであることが好ましい。5nm未満であると、接着性が不充分となったり、1000nmを超えると、圧着する際に必要な圧力が大きくなったり、ギャップ精度が低下したりすることがある。より好ましくは10〜500nmである。
上記樹脂微粒子の粒子径は、そろっていなくてもかまわないが、得られた複合粒子を液晶表示装置のスペーサとして表示不良を無くすべくギャップ精度を厳密に制御したり、母粒子の樹脂微粒子による被覆率を均一にしたりする場合は、粒子径分布を表す粒子径の変動係数(CV値:粒子径分布の標準偏差を平均粒子径で除して百分率とした値)が20%以下であることが好ましい。より好ましくは1〜10%である。
上記母粒子や上記樹脂微粒子を製造する方法は、従来公知の方法を用いることができ特に限定されないが、例えば、懸濁重合法、シード重合法、分散重合法、ソープフリー析出重合法、ミニエマルジョン重合法、エマルジョン重合法、転相乳化重合法、マイクロサスペンジョン重合法等が挙げられる。懸濁重合法は、粒子径分布が比較的広く、多分散の粒子を得ることができるので、多品種の粒子径の粒子を製造する目的に適している。但し、懸濁重合法による粒子をスペーサとして用いる場合には分級操作を行って、所望の粒子径や粒子径分布を有するものを選別して用いることが好ましい。また、シード重合法、分散重合法、ソープフリー析出重合法は、分級操作を必要とせず、単分散の粒子を得ることができるので、特定の粒子径の粒子を大量に製造する目的に適している。
上記重合の際には、分散媒、重合開始剤が用いられる。
上記重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサカルボニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物等が挙げられる。なお、上記重合開始剤の使用量は、前記単量体100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましい。
懸濁重合法とは、媒体として単量体の貧溶媒を用い、単量体および重合開始剤からなる単量体組成物を、目的とする粒子径や粒子径分布となるように上記媒体中に分散して重合する方法である。懸濁重合における媒体(貧溶媒)としては、通常、水に分散安定剤を添加したものが用いられる。上記分散安定剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド等の水溶性高分子等が挙げられる。また、ノニオン性あるいはイオン性の界面活性剤等も適宜使用される。
懸濁重合の重合条件は、使用する重合開始剤や単量体の種類により適宜決定されればよく、特に限定されるものではないが、通常、重合温度が50〜80℃であって、重合時間が3〜24時間であることが好ましい。
シード重合法とは、ソープフリー重合法や乳化重合法で作製した単分散の種粒子を、さらに単量体を吸収させることにより、狙いの粒子径にまで膨らませる重合方法である。上記種粒子に用いられる単量体としては、特に限定されるものではないが、シード重合時の相分離を抑制するために、シード重合時に用いられる単量体と近似の単量体が好適に用いられるが、なかでも、粒子系分布の単分散性が良好であることから、スチレン及びその誘導体等がより好適に用いられる。
上記種粒子の粒子径分布は、シード重合後の粒子径分布にも反映されるので、できるだけ単分散であることが好ましく、CV値として5%以下であることが好ましい。シード重合時には種粒子との相分離が起きやすいため、シード重合時に種粒子に吸収させる単量体は、できるだけ種粒子の作製に用いられた単量体と近似の単量体であることが好ましい。例えば、種粒子がスチレン系樹脂からなる場合、種粒子に吸収させる単量体は芳香族系ジビニル単量体であることが好ましく、種粒子がアクリル系樹脂からなる場合、種粒子に吸収させる単量体はアクリル系マルチビニル単量体であることが好ましい。
上記シード重合に際しては、必要に応じて、分散安定剤が用いられてもよい。上記分散安定剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド等の水溶性高分子が挙げられる。また、ノニオン性あるいはイオン性の界面活性剤等も適宜使用される。
シード重合において、種粒子に対する上記単量体の添加量は、特に限定されるものではないが、種粒子1重量部に対して、単量体20〜100重量部であることが好ましい。種粒子1重量部に対する単量体の添加量が20重量部未満であると、最終的にできる架橋粒子の破壊強度が十分でないことがあり、種粒子1重量部に対する単量体の添加量が100重量部を越えると、シード重合時に粒子同士の合着が起こって粒子径分布が広がることがあるので好ましくない。
分散重合法とは、単量体は溶解するが、生成した重合体は溶解しない貧溶媒を媒体として重合を行い、この重合系に高分子系分散安定剤を添加することにより、生成した重合体を粒子形状で析出させる方法である。一般に架橋性単量体を含有する単量体を分散重合法により重合すると、粒子の凝集が起きやすく、単分散の架橋粒子を安定的に得ることは難しいが、重合条件を選定することにより、架橋性単量体を含有する単量体を安定的に重合することが可能となる。
上記架橋性単量体を含有する単量体中における架橋性単量体の含有量は、特に限定されるものではないが、分散重合時の粒子の凝集や得られる架橋粒子の強度等を考慮すると、30重量%以上であることが好ましい。架橋性単量体を含有する単量体中における架橋性単量体の含有量が30重量%未満であると、重合時に生成した粒子の表面が媒体中で柔らかくなるため、粒子同士の衝突によって合着が起こり、得られる架橋粒子の粒子径分布が好ましくない程度にまで広がったり、凝集体となってしまうことがある。また、たとえ単分散性を保っても、架橋密度が低くなって、スペーサとして必要な破壊強度を十分に得られなくなることがある。
分散重合における媒体としては、使用する単量体によって適宜決定されるが、一般的に好適な有機溶媒としては、例えば、アルコール類、セロソルブ類、ケトン類、炭化水素等を挙げることができ、更にこれらを単独あるいはこれらと互いに相溶しあう他の有機溶剤や水等との混合溶媒として用いることができる。具体的には、好適な有機溶媒としては、例えば、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、酢酸エチル、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、2−ブタノン等のケトン類等を挙げることができる。
本発明における複合粒子を得るために、樹脂微粒子を母粒子の表面に存在させる方法としては、例えば、静電相互作用、高速攪拌機やハイブリダイザー等を用いたドライブレンド法、融解分散冷却法、溶解分散乾燥法、スプレードライ法、界面重合法、ヘテロ凝集法等が挙げられる。
本発明における複合粒子は、上記母粒子の表面に、イオン性基を有する樹脂微粒子を、液相中で付着させてなる粒子であることが好ましい。
なかでも、水系媒体又は有機溶剤中で、静電気力により樹脂微粒子を母粒子表面に凝集させるヘテロ凝集法により得られた複合粒子は、母粒子の表面に均一且つ迅速に樹脂微粒子が付着されており、また、必要以上の圧力を与えず系全体の温度も上昇しないため母粒子への負荷が小さくなっており、好ましい。
上記ヘテロ凝集法に使用される上記水系媒体としては、水又は水と水に可溶な有機溶剤との混合溶媒が挙げられる。この水に可溶な有機溶剤としては、樹脂微粒子を溶解しないものであれば特に限定されず、公知の有機溶剤を使用することができる。
上記水系媒体中には、界面活性剤が多く含まれないことが好ましい。界面活性剤が多く含まれると、系内の粒子が安定に分散するためにヘテロ凝集が起きにくくなる。上記界面活性剤の量は、上記水系媒体中に0.1重量%以下であることが好ましい。
上記複合粒子は、樹脂微粒子による母粒子の表面の被覆率が5%以上であることが好ましい。5%未満であると、被覆による効果が弱くなる。特に得られた複合粒子を、スペーサとして用いられる本発明では、被覆率は10〜100%であることが好ましい。被覆率が10%未満であると、被覆が不充分で、スペーサの基板に対する固着力が十分に発揮できないことがある。
上記被覆率は、樹脂微粒子表面の電荷密度、水及び/又は有機溶剤のpHやイオン強度等によって制御することができる。上記被覆率を上げるためには、例えば、水系媒体中に塩や有機溶媒を添加する方法等を用いることができ、なかでも塩化ナトリウムを添加することが好ましい。
本発明において用いられる複合粒子は、液晶表示装置のスペーサ(ギャップ材)として用いられるので、一定の圧縮強度等の強度を有していることが好ましい。複合粒子の圧縮強度を示す指標として、複合粒子の直径が10%変位した時の圧縮弾性率(10%K値)を採ると、液晶表示装置のスペーサとしては、複合粒子の上記圧縮弾性率(10%K値)が2000〜15000MPaであることが好ましい。複合粒子の上記圧縮弾性率(10%K値)が2000MPa未満であると、液晶表示装置を組立てる際のプレス圧により、スペーサが変形して適切なギャップが出にくくなることがあり、15000MPaを越えると、スペーサが液晶表示装置に組み込まれた際に、基板上の配向膜を傷つけて表示異常が発生することがある。
なお、上記圧縮弾性率(10%K値)とは、柔軟な複合粒子の硬さを正確に把握するために、以下の方法で測定した値を意味する。
〔圧縮弾性率(10%K値)の測定方法〕
例えば特表平6−503180号公報に記載されているように、測定装置として微小圧縮試験器(型式「PCT−200」、島津製作所製)を用いて、ダイヤモンド製の直径50μmの円柱の平滑な端面で複合粒子を圧縮し、複合粒子の直径が10%変位したときの圧縮荷重を求める。
上記複合粒子は、液晶表示装置の表示品質の1つであるコントラストを向上させるために、着色されていてもよい。上記複合粒子の着色方法としては特に限定されるものではないが、例えば、カーボンブラック、分散染料、酸性染料、塩基性染料、金属酸化物等の着色剤による着色処理法や、複合粒子の表面に有機物の膜を形成し、この有機物の膜を高温で分解もしくは炭化させて着色する方法等が挙げられ、いずれの着色方法が採られてもよい。なお、複合粒子を形成する材質自体が着色している場合には、着色処理を施すことなく、そのまま用いてもよい。
また、上記複合粒子は、表面にさらに接着層が設けられてもよいし、液晶表示装置に用いる場合に、複合粒子周辺の液晶の配向を乱さないための表面修飾が施されていてもよい。
上記表面修飾の方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、特開平1−247154号公報に開示されているようにスペーサ表面に樹脂を析出させて修飾する方法、特開平9−113915号公報に開示されているようにスペーサ表面の官能基と反応する化合物を作用させて表面修飾する方法、特開平11−223821号公報や特願2002−102848号に開示されているようにスペーサ表面でグラフト重合を行って表面修飾する方法等が挙げられ、なかでも、液晶表示装置のセル中で表面修飾層の剥離や液晶への溶出という不具合が起こりにくいことから、スペーサ表面に化学的に結合した表面層を形成して表面修飾する方法が好ましく、とりわけ、密度の高い表面層を十分な厚みで形成することができることから、上記特開平9−113915号公報に開示されているように表面に還元性基を有するスペーサに酸化剤を反応させ、スペーサ表面にラジカルを発生させてスペーサ表面にグラフト重合を行うことにより表面修飾する方法がより好ましい。
[スペーサ分散液]
本発明のスペーサ分散液は、上述したスペーサが分散媒体中に分散されてなる。
上記分散媒体としては、インクジェット装置のヘッドのノズルから吐出される温度で液体であって、スペーサを分散させることができるものであれば如何なる化合物であっても良く、特に限定されるものではないが、なかでも、水や親水性有機溶媒が好適に用いられる。
一部のインクジェット装置のヘッドは水系分散媒体に適するものとなされているので、そのようなヘッドを用いる場合には、分散媒体が疎水性の強い有機溶媒であると、ヘッドを構成する部材が分散媒体に侵されたり、部材の接着に用いられた接着剤の一部が分散媒体中に溶出する等の問題が生じる。従って、スペーサ分散液の分散媒体は、水や親水性有機溶媒であることが好ましい。
上記水としては、特に限定されるものではないが、例えば、イオン交換水、純水、地下水、水道水、工業用水等が挙げられる。これらの水は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記親水性有機溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−ヘキサノール、1−メトキシ−2−プロパノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコールなどのモノアルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコールなどのエチレングリコール類;プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコールなどのプロピレングリコール類;エチレングリコール類やプロピレングリコール類のモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノイソプロピルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテルなどの低級モノアルキルエーテル類;エチレングリコール類やプロピレングリコール類のジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジプロピルエーテルなどの低級ジアルキルエーテル類;エチレングリコール類やプロピレングリコール類のモノアセテート、ジアセテートなどのアルキルエステル類;1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−ヘキセン−2,5−ジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどのジオール類;ジオール類のエーテル誘導体;ジオール類のアセテート誘導体;グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコール類;多価アルコール類のエーテル誘導体;多価アルコール類のアセテート誘導体等や、ジメチルスルホキシド、チオジグリコール、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジン、スルホラン、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、α−テルピネオール、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ビス−β−ヒドロキシエチルスルホン、ビス−β−ヒドロキシエチルウレア、N,N−ジエチルエタノールアミン、アビエチノール、ジアセトンアルコール、尿素等が挙げられる。これらの親水性有機溶媒は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。また、上記水および親水性有機溶媒は、それぞれ単独で用いられても良いし、両者が併用されても良い。
本発明における分散媒体には、沸点が100℃未満の親水性有機溶媒が含有されていることが好ましく、より好ましくは沸点が70℃以上100℃未満の親水性有機溶媒が含有されていることである。なお、本発明で言う沸点とは、1気圧の条件下での沸点を意味する。
上記沸点が100℃未満の親水性有機溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノールなどの低級モノアルコール類やアセトン等が挙げられる。これらの沸点が100℃未満の親水性有機溶媒は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記沸点が100℃未満の親水性有機溶媒は、スペーサ分散液を基板上に吐出して乾燥させる際に、比較的低い温度で揮発する。分散媒体が高温で配向膜に接触すると配向膜を汚染して液晶表示装置の表示品質を損なうことがあるため、乾燥温度をあまり高くすることができない。従って、上記沸点が100℃未満の親水性有機溶媒を用いることが好ましい。ただし、上記沸点が100℃未満の親水性有機溶媒が室温で揮散しやすいと、スペーサ分散液の製造時や貯蔵時に凝集粒子が発生しやすくなったり、インクジェット装置のノズル付近に位置するスペーサ分散液が乾燥しやすくなって、インクジェット装置による吐出性が損なわれたりするので、室温で揮散しやすい親水性有機溶媒は好ましくない。
分散媒体中における沸点が100℃未満の親水性有機溶媒の含有量は、特に限定されるものではないが、10〜80重量%であることが好ましい。
分散媒体中における沸点が100℃未満の親水性有機溶媒の含有量が10重量%未満であると、沸点が100℃未満の親水性有機溶媒を含有させることによる上記効果を十分に得られないことがあり、逆に分散媒体中における沸点が100℃未満の親水性有機溶媒の含有量が80重量%を超えると、スペーサ分散液の製造時や貯蔵時に乾燥しやすくなって、凝集粒子が発生したり、インクジェット装置のノズル近辺のスペーサ分散液が過剰に乾燥して、吐出性や吐出精度が損なわれることがある。
また、本発明における分散媒体には、沸点が150℃以上の親水性有機溶媒が含有されていることが好ましく、より好ましくは沸点が150〜200℃の親水性有機溶媒が含有されていることである。
上記沸点が150℃以上の親水性有機溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテルなどの低級アルコールエーテル類等が挙げられる。これらの沸点が150℃以上の親水性有機溶媒は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記沸点が150℃以上の親水性有機溶媒は、スペーサ分散液の製造時や貯蔵時に乾燥して凝集粒子が発生するのを抑制したり、インクジェット装置のノズル近辺でスペーサ分散液が過剰に乾燥して吐出性や吐出精度が損なわれるのを抑制する。
分散媒体中における沸点が150℃以上の親水性有機溶媒の含有量は、特に限定されるものではないが、0.1〜80重量%であることが好ましく、より好ましくは0.2〜40重量%である。
分散媒体中における沸点が150℃以上の親水性有機溶媒の含有量が0.1重量%未満であると、沸点が150℃以上の親水性有機溶媒を含有させることによる上記効果を十分に得られないことがあり、逆に分散媒体中における沸点が150℃以上の親水性有機溶媒の含有量が80重量%を超えると、スペーサ分散液の乾燥時間が著しく長くなって生産性が低下したり、配向膜が汚染されて液晶表示装置の表示品質が損なわれることがある。
上記沸点が100℃未満の親水性有機溶媒は、特に限定されるものではないが、20℃における表面張力が25mN/m以下であることが好ましい。また、上記沸点が150℃以上の親水性有機溶媒は、特に限定されるものではないが、20℃における表面張力が30mN/m以上であることが好ましい。
一般にインクジェット装置は、吐出するスペーサ分散液の20℃における表面張力が30〜50mN/mである場合に良好な吐出精度を示す。一方、基板上に吐出されたスペーサ分散液の液滴の表面張力は高い方がスペーサを乾燥過程で移動させるのに適している。
沸点が100℃未満の親水性有機溶媒の20℃における表面張力が25mN/m以下であると、吐出時においてはスペーサ分散液の表面張力が比較的低い状態にあるので、良好な吐出精度を得ることが可能となり、基板上に着弾後はスペーサ分散液中の他の分散媒体成分より先に揮散して、スペーサ分散液の表面張力が高くなるので、乾燥過程におけるスペーサの移動が容易となる。
また、沸点が150℃以上の親水性有機溶媒の20℃における表面張力が30mN/m以上であると、スペーサ分散液の液滴が基板上に着弾後、より低沸点の水や親水性有機溶媒が揮散した後に、スペーサ分散液の表面張力が高く保たれるので、乾燥過程におけるスペーサの移動が容易となる。
本発明のスペーサ分散液は、特に限定されるものではないが、上記各種有機溶媒を1種類以上混合して、20℃における表面張力が[基板の表面エネルギー−5]〜50mN/mとなるように調整することが好ましい。
スペーサ分散液の20℃における表面張力が[基板の表面エネルギー−5]mN/m未満であると、疎水性の強いすなわち表面エネルギーの小さい配向膜等を使用した基板の場合でも、基板上に吐出されたスペーサ分散液の液滴の基板に対する接触角を大きくすることができず、スペーサ分散液の液滴が基板上に濡れ拡がった状態となって、スペーサの配置間隔を狭くすることができなくなることがあり、逆にスペーサ分散液の20℃における表面張力が50mN/mを超えると、インクジェット装置のノズル内に気泡が残存して、吐出を円滑に行うことができなくなることがある。
また、本発明のスペーサ分散液は、特に限定されるものではないが、基板面との接触角が30〜90度であることが好ましい。
スペーサ分散液の基板面との接触角が30度未満であると、基板上に吐出されたスペーサ分散液の液滴が基板上に濡れ拡がった状態となって、スペーサの配置間隔を狭くすることができなくなることがあり、逆にスペーサ分散液の基板面との接触角が90度を超えると、少しの振動でスペーサ分散液の液滴が基板上を動き回って、スペーサの配置精度が悪くなったり、基板面に対するスペーサの密着性が悪くなったりすることがある。
さらに、本発明のスペーサ分散液は、特に限定されるものではないが、吐出時における粘度が0.5〜15mPa・sであることが好ましく、より好ましくは5〜10mPa・sである。
スペーサ分散液の吐出時における粘度が0.5mPa・s未満であると、吐出量の制御が困難となって、安定的に吐出することができなくなることがあり、逆にスペーサ分散液の吐出時における粘度が15mPa・sを超えると、インクジェット装置での吐出が困難となることがある。なお、スペーサ分散液の吐出時における粘度を上記好ましい範囲とするために、好ましくは−5℃〜50℃の温度範囲でインクジェット装置のヘッドの温度をベルチェ素子や冷媒などにより冷却したり、ヒーターなどにより加温したりして、スペーサ分散液の吐出時における液温を調整しても良い。
本発明のスペーサ分散液中における前記スペーサの固形分濃度は、特に限定されるものではないが、0. 01〜5重量%であることが好ましく、より好ましくは0. 1〜2重量%である。
スペーサ分散液中におけるスペーサの固形分濃度が0.01重量%未満であると、吐出されたスペーサ分散液の液滴中に有効量のスペーサが含まれなくなることがあり、逆にスペーサ分散液中におけるスペーサの固形分濃度が5重量%を超えると、インクジェット装置のノズルが閉塞しやすくなったり、吐出されたスペーサ分散液の液滴中のスペーサの含有量が過剰となって、乾燥過程におけるスペーサの移動が困難となることがある。
また、本発明のスペーサ分散液においては、前記スペーサが前記分散媒体中に単粒子状に分散していることが好ましい。スペーサが分散媒体中に単粒子状に分散していなくて凝集物が存在すると、吐出性や吐出精度が低下したり、インクジェット装置のノズル閉塞が起こることがある。
本発明のスペーサ分散液には、必要に応じて、例えば、粘接着性を向上させるための粘接着性付与剤、スペーサの分散性を向上させたり、表面張力、基板面との接触角、粘度などの物理的特性を制御して、吐出精度やスペーサの移動性等を向上させるための界面活性剤(乳化剤)、粘性調整剤、pH調整剤、消泡剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤等の各種添加剤の1種類もしくは2種類以上が添加されていても良い。
[インクジェット装置]
次に、上述したスペーサ分散液を基板上に吐出するインクジェット装置について説明する。
本発明におけるインクジェット装置としては、特に限定されるものではないが、例えば、ピエゾ素子の振動によって液体をノズルから吐出するピエゾ方式、急激な加熱による液体の膨張を利用して液体をノズルから吐出するサーマル方式、発熱素子の急激な加熱によって液体をノズルから吐出するバブルジェット(登録商標)方式等が挙げられ、いずれの方式のインクジェット装置を用いても良い。
上記インクジェット装置のノズル口径は、特に限定されるものではないが、複合粒子(スペーサ)の粒子径の7倍以上であり、150μm以下であることが好ましい。インクジェット装置のノズル口径が複合粒子の粒子径の7倍未満であると、通常、粒子径が1〜10μm程度のスペーサを含有するスペーサ分散液を吐出した場合にスペーサの粒子径に対してノズル口径が小さすぎて、吐出精度が低下したり、ノズル閉塞を起こして吐出不能となることがあり、逆にインクジェット装置のノズル口径が150μmを越えると、吐出されたスペーサ分散液の液滴の径が大きくなって、基板上に着弾した液滴の径(着弾径)も大きくなるので、スペーサの配置精度が粗くなることがある。
スペーサ分散液の吐出精度が低下する理由は以下のように説明される。ピエゾ方式のインクジェット装置においては、ピエゾ素子の振動によりピエゾ素子に近接したインク室にインクを吸引し、インク室からインクをノズル先端を通過させて吐出している。液滴の吐出法としては、吐出の直前にノズル先端のメニスカス(インクと気体との界面)を引き込んでから液を押し出す引き打ち法と、メニスカスが待機停止している位置から直接液を押し出す押し打ち法とがあるが、一般のインクジェット装置においては、より小さな液滴を吐出できることから、前者の引き打ち法が主流である。
本発明のスペーサ分散液の吐出においては、インクジェット装置のノズル口径がある程度大きく、且つ、小液滴の吐出が要求されるため、この引き打ち法が有効である。一方、引き打ち法の場合、吐出直前にメニスカスを引き込むため、インクジェット装置のノズル口径が複合粒子の粒子径の7倍未満と小さい場合、引き込んだメニスカス近傍にスペーサが存在すると、メニスカスが軸対称に引き込まれなくなるため、メニスカスを引き込んだ後にスペーサ分散液を押し出す際に、液滴が直進せず曲がってしまい、吐出精度が低下することがあるので好ましくない。逆に、インクジェット装置のノズル口径が150μm超と大きい場合、吐出される液滴が大きくなって着弾径も大きくなるため、スペーサの配置精度が粗くなることがあるので好ましくない。
インクジェット装置のノズルから吐出されるスペーサ分散液の液滴量は、特に限定されるものではないが、10〜80pLであることが好ましい。上記液滴量を制御する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、インクジェット装置のノズル口径を最適化する方法やインクジェット装置のヘッドを制御する電気信号を最適化する方法等が挙げられ、いずれの方法を採っても良い。特にピエゾ方式のインクジェット装置を用いる場合には、後者の方法を採ることが好ましい。
インクジェット装置におけるヘッドには、上述したようなノズルが、複数個かつ一定の配置方式(ヘッドの移動方向に対して直交する方向に等間隔で例えば64個や128個などの複数個)で設けられている。また、これらが例えば2列などの複数列で配置されている場合もある。このノズル間の間隔は、ピエゾ素子などの構造やノズル口径等の制約を受けるので、スペーサ分散液をこの間隔以外で基板に吐出する場合、その吐出間隔それぞれにヘッドを準備するのは難しい。従って、ヘッドの間隔より小さい場合には、ヘッドのスキャン(移動)方向に通常は直角に配置されているヘッドを基板と平行を保ったまま基板と平行な面内で傾ける(回転させる)方法を採るのが好ましく、また、ヘッドの間隔より大きい場合には、全てのノズルで吐出するのではなく、一定のノズルのみで吐出したり、加えて、ヘッドを傾けたりする方法を採ることが好ましい。
また、生産性を向上させるために、このようなヘッドを複数個インクジェット装置に取り付けることも可能であるが、取り付けるヘッド数を増やすと制御の点で複雑になるので注意を要する。
[スペーサ分散液の吐出方法および液滴の着弾方法]
スペーサ分散液を吐出する対象となる基板としては、液晶表示装置のパネル基板として一般的に用いられるもので良く、特に限定されるものではないが、例えば、ガラス基板や樹脂基板等が挙げられ、いずれの基板を用いても良い。
これらの基板は2枚1組で構成されているが、その内の一方の基板は、一定のパターンに従って配列された画素領域(表示部分)と画素領域を画する遮光領域(非表示部分)とからなる。具体的には、その基板はカラーフィルタ基板であって、一定のパターンに従って配列された画素領域がカラーフィルタであり、これら画素領域が実質的にほとんど光を通さないクロムなどの金属やカーボンブラック等が分散された樹脂等からなる遮光領域(ブラックマトリクス)で画されている。
本発明における液晶表示装置の製造方法は、インクジェット装置を用いて、液晶表示装置を構成する少なくとも一方の基板の遮光領域または遮光領域に相当する領域中に予め形成された低エネルギー表面を有する箇所にスペーサ分散液の液滴を着弾させ、スペーサ分散液の液滴を乾燥して、スペーサを上記遮光領域または遮光領域に相当する領域中に留めることが好ましい。
ここで言う遮光領域に相当する領域とは、例えば、基板がカラーフィルタ基板であればブラックマトリクスのことを意味し、また、2枚1組の基板の内の他方の基板(TFT液晶パネルであればTFTアレイ基板)を上記遮光領域を有する基板と重ね合わせた際に、その遮光領域に相当する上記他方の基板上の領域(TFTアレイ基板であれば配線部等)のことも意味する。
上記低エネルギー表面を有する箇所は、一方の基板のみの遮光領域または遮光領域に相当する領域中に形成されていても良いし、双方の基板の遮光領域または遮光領域に相当する領域中に形成されていても良い。また、スペーサ分散液の液滴は、一方の基板の遮光領域または遮光領域に相当する領域中に形成された低エネルギー表面を有する箇所のみに着弾させても良いし、双方の基板の遮光領域または遮光領域に相当する領域中に形成された低エネルギー表面を有する箇所に着弾させても良い。
上記低エネルギー表面を有する箇所は、表面エネルギー(SE)が45mN/m以下であることが好ましく、より好ましくは40mN/m以下である。
上記低エネルギー表面を有する箇所の表面エネルギーが45mN/mを超えると、インクジェット装置で吐出できる程度の表面張力を有するスペーサ分散液を使用する限り、スペーサ分散液の液滴が低エネルギー表面を有する箇所で大きく濡れ拡がってしまい、乾燥するにつれ、液滴が遮光領域または遮光領域に相当する領域中へと縮まりにくくなったり、液滴中のスペーサが遮光領域または遮光領域に相当する領域に移動しにくくなって、スペーサが基板の遮光領域または遮光領域に相当する領域からはみ出してしまうことがある。
このような低エネルギー表面を有する箇所を形成する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、フッ素系樹脂やシリコーン系樹脂などからなるフッ素系樹脂膜やシリコーン系樹脂膜などの低エネルギー表面を有する樹脂膜を塗設する方法や、液晶分子の配向を規制するために基板上に設けられる配向膜(通常は、厚み0.1μm以下の樹脂薄膜)そのものを低エネルギー表面を有する箇所として利用する方法等が挙げられ、なかでも、液晶表示装置の製造工程が簡略になり、作業性も良好であることから、配向膜そのものを低エネルギー表面を有する箇所として利用する方法を採ることが好ましい。上記低エネルギー表面を有する箇所を形成する方法は、単独で用いられても良いし、複数の方法が併用されても良い。
上記配向膜には、一般的にポリイミド樹脂膜が用いられる。ポリイミド樹脂膜は、有機溶媒に可溶なポリアミック酸を塗設した後に熱重合させたり、可溶性ポリイミド樹脂を塗設した後に乾燥させる等の方法により得られる。これらのポリイミド樹脂膜のなかでも、長鎖の主鎖や側鎖を有するポリイミド樹脂膜が、低エネルギー表面を有する箇所として特に好適に用いられる。
上記配向膜は、液晶の配向を制御するために、塗設後、表面をラビング処理される。なお、前記スペーサ分散液の分散媒体としては、この配向膜中に浸透したり、配向膜を溶解させる等の配向膜汚染性のないものを選択して用いることが好ましい。
上記配向膜などからなる低エネルギー表面を有する箇所は、少なくとも一方の基板の遮光領域または遮光領域に相当する領域中に部分的に形成されていても良いし、遮光領域または遮光領域に相当する領域の全面に形成されていても良いし、また、パターニングなどの工程を考慮すると、基板の全面に形成されていても良い。
本発明における液晶表示装置の製造方法においては、液晶表示装置を構成する少なくとも一方の基板の遮光領域または遮光領域に相当する領域中に上記低エネルギー表面を有する箇所が形成されており、この低エネルギー表面を有する箇所を狙ってスペーサ分散液を吐出し、スペーサ分散液の液滴をこの低エネルギー表面を有する箇所に着弾させることが好ましいが、この低エネルギー表面を有する箇所中には、周囲と高低差を有する段差部分が形成されていても良い。
低エネルギー表面を有する箇所中に段差部分を形成することにより、低エネルギー表面を有する箇所中に着弾したスペーサ分散液の液滴が段差部分を含むように着弾するため、着弾したスペーサ分散液の液滴を乾燥する最終段階で液滴の乾燥中心が段差部分に擬似的に固定されるので、スペーサ分散液の液滴が乾燥した後に、スペーサを低エネルギー表面を有する箇所中に存在する段差部分の周辺のごく限られた位置に効率的に集めることができ、ひいてはスペーサを基板の遮光領域または遮光領域に相当する領域中により効率的かつより簡便に集めることができる。
上記段差部分は、特に限定されるものではなく、例えば、基板上に設けられた配線等によって生じた非意図的な凹凸部であっても良いし、スペーサをより効率的に遮光領域または遮光領域に相当する領域中に集めるために意図的に設けられた凹凸部であっても良い。すなわち、本発明で言う段差部分とは、表面凹凸形状における凹部または凸部と平坦部(基準面)との段差部分を意味する。上記段差部分(凹凸部)の構造や形状は如何なる構造や形状であっても良く、特に限定されるものではない。また、表面下の構造も特に限定されるものではない。また、上記段差部分は、全体が低エネルギー表面を有する箇所中に存在していても良いし、一部が低エネルギー表面を有する箇所からはみ出した状態で存在していても良い。
上記段差部分の具体例としては、特に限定されるものではないが、例えば、TFT液晶パネルでのTFTアレイ基板におけるゲート電極やソース電極による段差部分、同じくTFTアレイ基板におけるアレイによる段差部分、カラーフィルタ基板におけるブラックマトリクス上での画色カラーフィルター間の凹部段差等が挙げられる。
本発明における液晶表示装置の製造方法においては、スペーサの粒子径をD(μm)、上記段差部分の高低差をB(μm)とした時に、段差部分の高低差が、0.01<|B|<0.95Dの範囲内にあることが好ましい。なお、ここで言う高低差とは、段差部分が凸部である場合は平坦部(基準面)に対する凸部の高さを意味し、段差部分が凹部である場合は平坦部(基準面)に対する凹部の深さ(低さ)を意味する。
上記|B|が0.01μm未満であると、スペーサ分散液の液滴に段差部分を含ませて、乾燥後のスペーサを遮光領域または遮光領域に相当する領域中により効率的かつより簡便に集めることが困難となることがあり、逆に上記|B|が0.95Dμmを越えると、スペーサによる基板のギャップ調整効果を十分に得られなくなることがある。
段差部分がない場合には、低エネルギー表面を有する箇所中に一定の間隔(S1=S2)でスペーサ分散液を吐出しても、乾燥の過程で液滴端部のいずれかの箇所が何らかの理由で固定されてしまい、乾燥後のスペーサがそれぞれの場所で1カ所に集まったとしても、その間隔は一定ではなくなり(L1≠L2)、スペーサが画素領域中にはみ出してしまう。これに対し、段差部分がある場合には、たとえ乾燥の過程で液滴端部のいずれかの箇所が何らかの理由で固定されてしまったとしても、さらに乾燥が進むにつれ、今度は段差部分で液滴端部が固定される。この段差部分での固定力が強いため、先ほどの液滴端部の固定は解除され、最終的に段差部分を含むように乾燥していくので、乾燥後のスペーサはそれぞれの箇所で1カ所に集まり、かつ、その間隔はほぼ一定(L1≒L2)となって、画素領域中にはみ出すことはない。
乾燥後のスペーサが最終的に残留する位置は、段差部分が凸部であればその凸部の角であることが多く、段差部分が凹部であればその凹部の中であることが多い。
また、配線等により段差部分が形成されていたり、配線等の近傍に配向膜等の薄膜を挟んで段差部分が形成されていると、金属が存在するため、スペーサに表面修飾が施されている場合や荷電制御剤が含有されている場合には、静電的相互作用いわゆる静電的な電気泳動効果により、液滴中でスペーサがその部分に移動、吸着されていくとも考えられる。この場合、配線等の金属種を変えたり、例えばイオン性の官能基を使用するなど表面修飾に使用する化合物の官能基等を変えたり、荷電制御剤の種類を調整して含有させたり、あるいは、例えばソース配線やゲート配線などの配線や基板全面に回路が破損しない程度の正または負の電圧を印加したりすること等により、スペーサを静電的に寄り集まらせることもできる。
本発明における液晶表示装置の製造方法においては、下記式(1)以上の間隔をもって、スペーサ分散液を基板に対して吐出することが好ましい。なお、上記間隔は、着弾したスペーサ分散液の液滴が乾燥しない間に次の液滴が吐出される場合のそれら液滴間の最低間隔である。
Figure 2005037721
ここで、Dはスペーサの粒子径(μm)であり、θはスペーサ分散液と基板面との接触角である。
式(1)未満の間隔で吐出しようとすると、インクジェット装置のノズル口径を小さくしない場合には、吐出された液滴径(液滴量)が大きいままなので着弾径も大きくなって、液滴同士の合着が起きる。液滴同士の合着が起きると、乾燥過程でスペーサの凝集方向が一カ所に向かって起こることがなくなるため、結果として乾燥後のスペーサの配置精度が悪くなることがある。また、吐出された液滴径(液滴量)を小さくするためにインクジェット装置のノズル口径を小さくすると、相対的にスペーサの粒子径がノズル口径に対して大きくなってしまうため、インクジェット装置のノズルから安定的(常に同一方向に直線的)にスペーサ分散液を吐出することが困難となって、飛行曲がりによりスペーサ分散液の液滴の着弾位置精度が低下したり、さらに悪化するとスペーサによるノズル閉塞が起こることがある。
式(1)以上の間隔で吐出された結果として、スペーサの配置個数(スペーサ密度)は通常50〜350個/mm2 であることが好ましい。このスペーサ密度を満たす範囲であれば、ブラックマトリクスや配線等による遮光領域または遮光領域に相当する領域のどのような部分にどのようなパターンで配置しても良いが、画素領域(表示部分)へのはみ出しをより効果的に防止するためには、格子状の遮光領域または遮光領域に相当する領域からなるカラーフィルタに対しては、一方の基板上の格子状の遮光領域または遮光領域に相当する領域の格子点を狙って配置することが好ましい。
また、このように、スペーサ分散液を吐出して液滴を基板上の狙いの位置に着弾させるためには、インクジェット装置のヘッドのスキャン(移動)を1回で行っても良いし、複数回に分けて行っても良い。特に、スペーサを配置しようとする間隔が式(1)未満の間隔である場合には、その間隔の整数倍の間隔で吐出し、いったん乾燥した後、その間隔分だけ位置をずらして再度吐出する等の方法を採っても良い。また、インクジェット装置のヘッドのスキャン方向についても、1回毎に交互に変えて吐出(往復吐出)しても良いし、片方向への移動時のみに吐出(単方向吐出)しても良い。
さらに、このような配置方法として、例えば、インクジェット装置のヘッドを基板面に対する垂線と角度を持つように傾け、スペーサ分散液の液滴の吐出方向を変え(通常は基板面に対する垂線と平行) 、さらにヘッドと基板との相対速度をコントロールすることにより、着弾する液滴径を小さくして、よりいっそう遮光領域または遮光領域に相当する領域中にスペーサをおさめやすくすることもできる。
[乾燥方法]
次に、基板上に着弾したスペーサ分散液の液滴中の分散媒体を乾燥する工程について説明する。上記液滴中の分散媒体を乾燥する方法は、特に限定されるものではなく、例えば、次のように行えば良い。
上記乾燥に当たっては、インクジェット装置のノズルから基板上に吐出されたスペーサ分散液の液滴を乾燥した後に、スペーサが、基板上に吐出された直後のスペーサ分散液の液滴の径より小さい径の円内に存在するように乾燥することが好ましい。
このように乾燥過程において、スペーサを吐出された直後のスペーサ分散液の液滴の中央部付近に寄せ集めるためには、分散媒体の沸点、乾燥温度、乾燥時間、分散媒体の表面張力、分散媒体の配向膜に対する接触角、スペーサの濃度等を適切な条件に設定することが重要であるが、特に乾燥条件が重要である。
すなわち、スペーサが基板上を移動する間に分散媒体がなくなってしまわないようにある程度の時間幅をもって乾燥することが好ましい。このため分散媒体が急激に乾燥してしまうような乾燥条件は好ましくない。また、分散媒体は、高温で長時間配向膜と接触すると、配向膜を汚染して液晶表示装置の表示品質を損なうことがあるので、高温長時間の乾燥条件は好ましくない。また、分散媒体が常温で揮散しやすいと、インクジェット装置のノズル近辺のスペーサ分散液が乾燥しやすくなって吐出性が損なわれたり、スペーサ分散液の製造時や貯蔵タンク内での貯蔵時に乾燥によるスペーサの凝集が起こることがあるので、常温で揮散しやすい分散媒体は好ましくない。さらに、基板の表面温度が比較的低い条件であっても、乾燥時間が著しく長くなると液晶表示装置の生産性が低下するので、低温長時間の乾燥条件も好ましくない。
このような制約条件を考慮すると、スペーサ分散液の液滴が基板上に着弾した時点での基板の表面温度は、特に限定されるものではないが、スペーサ分散液の分散媒体中に含まれる最も低沸点の分散媒体成分の沸点より20℃以上低い温度であることが好ましい。
上記基板の表面温度がスペーサ分散液の分散媒体中に含まれる最も低沸点の分散媒体成分の沸点より20℃未満しか低くないと、最も低沸点の分散媒体成分が急激に揮散して、乾燥過程においてスペーサが移動できなくなったり、甚だしい場合には、最も低沸点の分散媒体成分の急激な沸騰によって、スペーサが液滴ごと基板上を動き回り、スペーサの配置精度が著しく低下することがある。
また、スペーサ分散液の液滴が基板上に着弾した後に基板の表面温度を徐々に上昇させながら分散媒体を揮散させる乾燥方法においては、スペーサ分散液の液滴が基板上に着弾した時点での基板の表面温度は、特に限定されるものではないが、スペーサ分散液の分散媒体中に含まれる最も低沸点の分散媒体成分の沸点より20℃以上低い温度であって、かつ、乾燥が完了するまでの間の基板の表面温度が90℃以下であることが好ましく、より好ましくは70℃以下であることである。
スペーサ分散液の液滴が基板上に着弾した時点での基板の表面温度が最も低沸点の分散媒体成分の沸点より20℃未満しか低くないと、最も低沸点の分散媒体成分が急激に揮散して、乾燥過程においてスペーサが移動できなくなったり、甚だしい場合には、最も低沸点の分散媒体成分の急激な沸騰によって、スペーサが液滴ごと基板上を動き回り、スペーサの配置精度が著しく低下することがある。また、乾燥が完了するまでの間の基板の表面温度が90℃を超えると、配向膜を汚染して、液晶表示装置の表示品質を損なうことがある。なお、ここで言う乾燥の完了とは、基板上に吐出されたスペーサ分散液の液滴が消失した時点を意味する。
乾燥終了後、スペーサの基板上への固着性を高めたり、母粒子と樹脂微粒子の結合力を強めたり、樹脂微粒子を架橋させ樹脂微粒子の耐溶剤性(耐液晶汚染性)を高めたりするために、さらに100〜260℃の間の温度で加熱することが、さらに好ましい。
[液晶表示装置の組立]
上述の方法でスペーサを選択的に配置した基板と対向する基板とを周辺シール材を介して加熱圧着し、基板間に形成された空隙に液晶を充填することにより、所望の液晶表示装置を得ることができる。
(作用)
本発明の液晶表示装置の製造用スペーサ分散液は、分散液に分散されているスペーサとして、母粒子の表面に樹脂微粒子が存在してなる複合粒子が用いられているので、スペーサをインクジェット方式によって液晶表示装置の基板の非表示部分(遮光領域)に精度よく配置した上で、強固に固着させることができ、スペーサによる光抜け等がなく優れた表示品質の液晶表示装置を得ることができる。
母粒子の表面に樹脂微粒子が存在してなる複合粒子を用いると、液晶表示装置の基板に強固に固着させることができるのは、表面に樹脂微粒子のない通常の粒子に比べ、表面に微小な凹凸が多く接触面積が大きくなるためと考えられる。
本発明は、上述の構成よりなるので、スペーサをインクジェット方式によって液晶表示装置基板の非表示部分に精度よく配置することができ、強固に固着させることで、スペーサに起因する光抜け等がなく、優れた表示品質を発現する液晶表示装置を得ることのできる液晶表示装置の製造用スペーサ分散液を得ることが可能となった。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳しく説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[樹脂微粒子の作製]
・樹脂微粒子(A)の作製(イオン性)
4ツ口セパラブルカバー、攪拌翼、三方コック、冷却管、温度プローブを取り付けた500mLセパラブルフラスコにスチレン320mmol、メタクリル酸フェニルジメチルスルホニウムメチル硫酸塩3.2mmol、イオン交換水160gを入れ、45分間窒素置換した後、開始剤として2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩3.2mmolを加え、窒素雰囲気下で撹拌速度200rpm、60℃で6時間重合を行った。反応後、100メッシュのふるいで凝集物を濾別した。合成した樹脂微粒子は遠心分離を行い、上澄み液を捨てた後、イオン交換水で再分散させた。この操作を3回繰り返しラテックスの精製を行った後、樹脂微粒子の水分散液を凍結乾燥し、平均粒子径216nm、CV値3.3%の樹脂微粒子の粉末を得た。これを樹脂微粒子(A)とした。
・樹脂微粒子(B)の作製(イオン性)
4ツ口セパラブルカバー、攪拌翼、三方コック、冷却管、温度プローブを取り付けた100mLセパラブルフラスコにスチレン64mmol、アクリル酸ブチル15mmol、メタクリル酸フェニルジメチルスルホニウムメチル硫酸塩0.64mmol、イオン交換水36gを入れ、45分間窒素置換した後、開始剤として2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩0.64mmolを加え、窒素雰囲気下で撹拌速度200rpm、60℃で6時間重合を行った。反応後、100メッシュのふるいで凝集物を濾別した。合成した樹脂微粒子は遠心分離を行い、上澄み液を捨てた後、イオン交換水で再分散させた。この操作を3回繰り返しラテックスの精製を行った後、樹脂微粒子の水分散液を凍結乾燥し、平均粒子径155nm、CV値4.5%の樹脂微粒子の粉末を得た。これを樹脂微粒子(B)とした。
・樹脂微粒子(C)の作製(イオン性)
4ツ口セパラブルカバー、攪拌翼、三方コック、冷却管、温度プローブを取り付けた100mLセパラブルフラスコにスチレン64mmol、アクリル酸ブチル32mmol、メタクリル酸フェニルジメチルスルホニウムメチル硫酸塩0.64mmol、イオン交換水36gを入れ、45分間窒素置換した後、開始剤として2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩0.64mmolを加え、窒素雰囲気下で撹拌速度200rpm、60℃で6時間重合を行った。反応後、100メッシュのふるいで凝集物を濾別した。合成した樹脂微粒子は遠心分離を行い、上澄み液を捨てた後、イオン交換水で再分散させた。この操作を3回繰り返しラテックスの精製を行った後、樹脂微粒子の水分散液を凍結乾燥し、平均粒子径242nm、CV値5.6%の樹脂微粒子の粉末を得た。これを樹脂微粒子(C)とした。
・樹脂微粒子(D)の作製(親水性)
4ツ口セパラブルカバー、攪拌翼、三方コック、冷却管、温度プローブを取り付けた100mLセパラブルフラスコにスチレン64mmol、ブチルアクリレート32mmol、テトラエチレングリコールアクリレート14mmol、イオン交換水36gを入れ、45分間窒素置換した後、開始剤として2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩0.64mmolを加え、窒素雰囲気下で撹拌速度200rpm、60℃で6時間重合を行った。反応後、100メッシュのふるいで凝集物を濾別した。合成した樹脂微粒子は遠心分離を行い、上澄み液を捨てた後、イオン交換水で再分散させた。この操作を3回繰り返しラテックスの精製を行った後、樹脂微粒子の水分散液を凍結乾燥し、平均粒子径322nm、CV値5.0%の樹脂微粒子の粉末を得た。これを樹脂微粒子(D)とした。
・樹脂微粒子(E)の作製(反応性官能基)
4ツ口セパラブルカバー、攪拌翼、三方コック、冷却管、温度プローブを取り付けた100mLセパラブルフラスコにスチレン64mmol、ブチルアクリレート32mmol、グリシジルメタアクリレート4mmol、イオン交換水36gを入れ、45分間窒素置換した後、開始剤として2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩0.64mmolを加え、pHを8〜9に保ちながら、窒素雰囲気下で撹拌速度200rpm、60℃で6時間重合を行った。反応後、100メッシュのふるいで凝集物を濾別した。合成した樹脂微粒子は遠心分離を行い、上澄み液を捨てた後、イオン交換水で再分散させた。この操作を3回繰り返しラテックスの精製を行った後、樹脂微粒子の水分散液を凍結乾燥し、平均粒子径185nm、CV値4.8%の樹脂微粒子の粉末を得た。これを樹脂微粒子(E)とした。
・樹脂微粒子(F)の作製(架橋)
4ツ口セパラブルカバー、攪拌翼、三方コック、冷却管、温度プローブを取り付けた100mLセパラブルフラスコにスチレン64mmol、ブチルアクリレート32mmol、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート0.01mmol、イオン交換水36gを入れ、45分間窒素置換した後、開始剤として2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩0.64mmolを加え、窒素雰囲気下で撹拌速度200rpm、60℃で6時間重合を行った。反応後、100メッシュのふるいで凝集物を濾別した。合成した樹脂微粒子は遠心分離を行い、上澄み液を捨てた後、イオン交換水で再分散させた。この操作を3回繰り返しラテックスの精製を行った後、樹脂微粒子の水分散液を凍結乾燥し、平均粒子径355nm、CV値5.5%の樹脂微粒子の粉末を得た。これを樹脂微粒子(F)とした。
・樹脂微粒子(G)の作製(後架橋)
4ツ口セパラブルカバー、攪拌翼、三方コック、冷却管、温度プローブを取り付けた100mLセパラブルフラスコにスチレン64mmol、ブチルアクリレート16mmol、N−ブトキシメチルアクリルアミド20mmol、イオン交換水36gを入れ、45分間窒素置換した後、開始剤として2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩0.64mmolを加え、窒素雰囲気下で撹拌速度200rpm、60℃で6時間重合を行った。反応後、100メッシュのふるいで凝集物を濾別した。合成した樹脂微粒子は遠心分離を行い、上澄み液を捨てた後、イオン交換水で再分散させた。この操作を3回繰り返しラテックスの精製を行った後、樹脂微粒子の水分散液を凍結乾燥し、平均粒子径258nm、CV値5.1%の樹脂微粒子の粉末を得た。これを樹脂微粒子(G)とした。
・樹脂微粒子(H)の作製
4ツ口セパラブルカバー、攪拌翼、三方コック、冷却管、温度プローブを取り付けた100mLセパラブルフラスコにヒドロキシエチルメタクリレート40mmol、イソブチルメタアクリレート30mmol、メタアクリル酸5mmol、イオン交換水36gを入れ、45分間窒素置換した後、開始剤として2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩0.64mmolを加え、窒素雰囲気下で撹拌速度200rpm、60℃で6時間重合を行った。反応後、100メッシュのふるいで凝集物を濾別した。合成した樹脂微粒子は遠心分離を行い、上澄み液を捨てた後、イオン交換水で再分散させた。この操作を3回繰り返しラテックスの精製を行った後、樹脂微粒子の水分散液を凍結乾燥し、平均粒子径322nm、CV値4.3%の樹脂微粒子の粉末を得た。これを樹脂微粒子(H)とした。
[母粒子の作製]
・母粒子(M1)の作製(表面にイオン性基を有する)
セパラブルフラスコに、ジビニルベンゼン15重量部、イソオクチルアクリレート4.5重量部、メタクリル酸0.5重量部および重合開始剤として過酸化ベンゾイル1.3重量部を投入し、均一に攪拌混合した。次に、ポリビニルアルコール(商品名「クラレポバールGL−03」、クラレ社製)の3重量%水溶液20重量部およびドデシル硫酸ナトリウム0.5重量部を投入し、均一に攪拌混合した後、イオン交換水140重量部を投入した。次いで、窒素気流下、この混合溶液を攪拌しながら80℃で15時間重合反応を行って粒子を得た。得られた粒子を熱水及びアセトンで十分に洗浄した後、分級操作を行い、アセトンを揮散させて、平均粒子径4.5μm、CV値3.0%の粒子を得た。これを母粒子(M1)とした。
・母粒子(M2)の準備
市販の粒子径4.5μmの架橋樹脂粒子(商品名「ミクロパールSP」、積水化学工業社製)を母粒子(M2)として準備した。
[複合粒子の作製]
・樹脂微粒子(A)を用いた複合粒子(CA1)の作製
樹脂微粒子(A)0.015gを蒸留水5mLに分散し、母粒子(M2)0.1gを加え、撹拌速度40rpmで24時間撹拌した。得られた複合粒子を3000rpmで5分間遠心分離し、上澄み液を捨てイオン交換水で再分散させた。この遠心分離操作を3回繰り返し複合粒子の精製を行った。これを複合粒子(CA1)とした。
得られた複合粒子(CA1)の被覆率は32%であった。
なお、複合粒子の被覆率、すなわち母粒子の樹脂微粒子による被覆率は、電子顕微鏡観察により被覆個数を求め、下記の式にて算出した。
被覆率(%)={被覆個数/最大被覆個数(理論値)}×100
・電解質水溶液中での樹脂微粒子(A)を用いた複合粒子(CA2)の作製
樹脂微粒子(A)0.015gを、電解質として塩化ナトリウム100mmolを溶解した電解質水溶液5mLに分散し、母粒子(M2)0.1gを加え、複合粒子(CA1)と同様の操作にて複合粒子を得た。これを複合粒子(CA2)とした。
得られた複合粒子(CA2)の被覆率は64%であった。
・樹脂微粒子(B)を用いた複合粒子(CB1)の作製
樹脂微粒子(B)0.015gを蒸留水5mLに分散し、母粒子(M2)0.1gを加え、複合粒子(CA1)と同様の操作にて複合粒子を得た。これを複合粒子(CB1)とした。
得られた複合粒子(CB1)の被覆率は28%であった。
・電解質水溶液中での樹脂微粒子(B)を用いた複合粒子(CB2)の作製
樹脂微粒子(B)0.015gを、電解質として塩化ナトリウム300mmolを溶解した電解質水溶液5mLに分散し、母粒子(M2)0.1gを加え、複合粒子(CA1)と同様の操作にて複合粒子を得た。これを複合粒子(CB2)とした。
得られた複合粒子(CB2)の被覆率は55%であった。
・電解質水溶液中での樹脂微粒子(B)を用いた複合粒子(CB3)の作製
樹脂微粒子(B)0.015gを、電解質として塩化ナトリウム300mmolを溶解した電解質水溶液5mLに分散し、母粒子(M1)0.1gを加え、複合粒子(CA1)と同様の操作にて複合粒子を得た。これを複合粒子(CB3)とした。
得られた複合粒子(CB3)の被覆率は75%であった。
・樹脂微粒子(C)を用いた複合粒子(CC1)の作製
樹脂微粒子(C)0.015gを蒸留水5mLに分散し、母粒子(M2)0.1gを加え、複合粒子(CA1)と同様の操作にて複合粒子を得た。これを複合粒子(CC1)とした。
得られた複合粒子(CC1)の被覆率は21%であった。
・電解質水溶液中での樹脂微粒子(C)を用いた複合粒子(CC2)の作製
樹脂微粒子(C)0.015gを、電解質として塩化ナトリウム300mmolを溶解した電解質水溶液5mLに分散し、母粒子(M2)0.1gを加え、複合粒子(CA1)と同様の操作にて複合粒子を得た。これを複合粒子(CC2)とした。
得られた複合粒子(CC2)の被覆率は52%であった。
・アルコール混合溶媒中での樹脂微粒子(C)を用いた複合粒子(CC3)の作製
樹脂微粒子(C)0.015gを水/メタノールの1:1(重量比)混合溶媒10mLに分散し、母粒子(M2)0.1gを加え、複合粒子(CA1)と同様の操作にて複合粒子を得た。これを複合粒子(CC3)とした。
得られた複合粒子(CC3)の被覆率は74%であった。
・電解質水溶液中での樹脂微粒子(D)を用いた複合粒子(CD1)の作製
樹脂微粒子(D)0.015gを、電解質として塩化ナトリウム300mmolを溶解した電解質水溶液5mLに分散し、母粒子(M2)0.1gを加え、複合粒子(CA1)と同様の操作にて複合粒子を得た。これを複合粒子(CD1)とした。
得られた複合粒子(CD1)の被覆率は55%であった。
・電解質水溶液中での樹脂微粒子(E)を用いた複合粒子(CE1)の作製
樹脂微粒子(E)0.015gを、電解質として塩化ナトリウム300mmolを溶解し、若干量の酢酸を加えることでpHを3〜4に調整した電解質水溶液5mLに分散し、母粒子(M2)0.1gを加え、温度を40℃に保ちながら撹拌速度40rpmで24時間撹拌し、樹脂微粒子(E)を母粒子(M2)に凝集させるとともに反応させた。得られた複合粒子を3000rpmで5分間遠心分離し、上澄み液を捨てイオン交換水で再分散させた。この遠心分離操作を3回繰り返し複合粒子の精製を行った。これを複合粒子(CE1)とした。
得られた複合粒子(CE1)の被覆率は58%であった。
・電解質水溶液中での樹脂微粒子(F)を用いた複合粒子(CF1)の作製
樹脂微粒子(F)0.015gを、電解質として塩化ナトリウム300mmolを溶解した電解質水溶液5mLに分散し、母粒子(M2)0.1gを加え、複合粒子(CA1)と同様の操作にて複合粒子を得た。これを複合粒子(CF1)とした。
得られた複合粒子(CF1)の被覆率は51%であった。
・電解質水溶液中での樹脂微粒子(G)を用いた複合粒子(CG1)の作製
樹脂微粒子(G)0.015gを、電解質として塩化ナトリウム300mmolを溶解した電解質水溶液5mLに分散し、母粒子(M2)0.1gを加え、複合粒子(CA1)と同様の操作にて複合粒子を得た。これを複合粒子(CG1)とした。
得られた複合粒子(CG1)の被覆率は62%であった。
・高速気流中衝撃法による複合粒子(CH1)の作製
樹脂微粒子(H)1.0gと母粒子(M2)3.0gを用いて混合した後、特開2000−347191号公報の実施例1に開示されているようにハイブリダイゼーションシステム(型式「NHS−0」、奈良機械製作所社製)を使用して、高速気流中衝撃法によって母粒子の表面に樹脂微粒子を付着させ、複合粒子を得た。これを複合粒子(CH1)とした。
得られた複合粒子(CH1)の被覆率は42%であった。
(実施例1)
[スペーサ分散液の調製]
上記で得られたスペーサ(複合粒子(CA1))0.15gを、イソプロピルアルコール15.0g、エチレングリコール40.0g、水45.0gからなる組成の溶媒にゆっくり添加し、ソニケータによって十分に撹拌混合して均一に分散させた後、目開き10μmのステンレスメッシュで濾過し、スペーサ分散液を調製した。
[分散性の評価]
スペーサの溶媒に対する分散性に関しては、スペーサ分散液の調整時に、スペーサ分散液を目開き10μmのステンレスメッシュで濾過し、下記判定基準により評価した。
〔判定基準〕
◎ … ステンレスメッシュにほとんど目詰まりがなく分散液はスムーズに濾過できた。
○ … 分散液はステンレスメッシュを通過したが、濾過後のメッシュに若干の目詰まりが認められた。また、経時で沈降したスペーサは容器を振ることで簡単に再分散できた。
△ … ステンレスメッシュに目詰まりが多く、スムーズには濾過できなかったが時間をかけることにより濾過できた。しかし、経時で沈降したスペーサは容器を振っても再分散しなかった。
× … ステンレスメッシュの目詰まりが甚だしく、濾過できなかった。
結果は表1に示した。
[基板の準備]
液晶表示セル用の基板として、カラーフィルタ基板およびTFTアレイ基板に存在する段差を模したTFTアレイモデル基板を準備した。上記カラーフィルタ基板は、従来公知の方法により、ガラス基板の上に金属クロムからなるブラックマトリクス(幅:25μm、縦:150μm間隔、横:75μm間隔、厚み:0.2μm)を設け、赤、緑、青の3色からなるカラーフィルタ画素(厚み:1.5μm)をその間に形成した。更に、その上にオーバーコート層およびITO透明電極を設け、その上に、スピンコート法によってポリイミド樹脂溶液(商品名「サンエバーSE1211」、日産化学社製)を均一に塗布し、150℃で乾燥した後に230℃で1時間焼成して硬化させ、配向膜を形成した。
TFTアレイモデル基板は、ガラス基板上にカラーフィルタ基板のブラックマトリクスに相対する位置に銅箔からなる段差部分(幅:8μm、厚み:0.2μm)を設けておいた。そして、銅箔の上にITO透明電極を設け、さらに上記方法で配向膜を形成した。
[インクジェット装置によるスペーサの配置]
取り付けられたヒーターで45℃に加熱されたステージ上に、上述の段差を有するTFTアレイモデル基板を載せ、ピエゾ方式のヘッド先端に口径50μmのノズルを搭載したインクジェット装置にて、上記カラーフィルタ基板のブラックマトリクスに対応する段差部分を狙って、縦のライン1列おきに、縦のラインの上に110μm間隔でスペーサ分散液の液滴を吐出し、縦110μm×横150μmのピッチでスペーサを配置した。なお、吐出の際のノズル(ヘッド面)と基板との間隔は0.5mmとし、ダブルパルス方式を用いた。このようにして配置したスペーサの散布密度は180個/mm2 であった。ステージ上の基板に吐出されたスペーサ分散液が目視で完全に乾燥したのを確認した後、更に残留した分散媒体を除去し、スペーサを基板に固着させるために、150℃に加熱されたホットプレート上に移して加熱し、15分放置した。
[液晶表示セルの作製]
上記のようにしてスペーサを配置したTFTアレイモデル基板と対向基板であるカラーフィルタ基板との周辺部をシール材を介して貼り合わせ、シール材を150℃で1時間加熱することにより硬化させて、セルギャップがスペーサの粒子径となるような空セルを作製した後、この空セルに真空法で液晶(商品名「ZLI−4720−000」、メルク社製)を充填し、封口剤で注入口を封止して、液晶表示セルを作製した。
[性能評価]
上記で得られた液晶表示セルの性能(1.固着性、2.液晶純度、3.表示画質)を以下の方法で評価した。その結果は表1に示した。
1.固着性
固着性は、貼り合わせる前の、基板にスペーサが散布され熱処理された基板に対し、エアーガンにて風を当てる前後での1.0mm2 の範囲の粒子数を計測し、残存した粒子数の割合を計算し百分率で求めた。なお、この際のエアーブロー条件としては、エアーブロー圧4.0Kg/cm2 、ノズル口径2mm、垂直距離5mm、時間15秒の条件を用いた。
2.液晶純度
液晶純度(耐液晶汚染性)は、スペーサ0.1gを上記液晶2mL中に分散させ、85℃、300時間放置した後、液晶を回収し、ガスクロマトグラフィーにて液晶の純度を測定することで求めた。
3.表示画質
液晶表示セルに所定の電圧を印加して、スペーサに起因する光抜け等の表示不良の有無を電子顕微鏡で観察し、下記判定基準により表示画質を評価した。
〔判定基準〕
○ … 表示領域中にスペーサがほとんど認められず、スペーサ起因の光抜けがなく良好な画質であった。
△ … 表示領域中に若干のスペーサが認められ、スペーサ起因の光抜けがあった。
× … 表示領域中にスペーサが多数認められ、スペーサ起因の光抜けがあった。
(実施例2〜13)および(比較例1)
表1のようにスペーサ種(複合粒子の種類)を変えた以外は実施例1と同様にして、スペーサ分散液の調製、分散性の評価、基板の準備、インクジェット装置によるスペーサの配置、液晶表示セルの作製、及び性能評価を行った。その結果は表1に示した。
Figure 2005037721
表1より、樹脂微粒子がイオン性基を含むなどして親水性になっている実施例1〜9、12は特に分散性に優れていた。また、樹脂微粒子が架橋していたり、反応性官能基により母粒子と結合していたりする実施例10〜12は、液晶純度(耐液晶汚染性)が特に優れていた。
その結果、実施例ではスペーサは精度良くほとんど非表示領域に配置され、固着性が良いので移動することもなく、表示画質に優れていた。しかし、比較例1では、スペーサの配置精度が悪く表示領域にまで配置され、表示画質が劣っていた。これは、固着性に劣っているため液晶注入時にスペーサが移動したためと考えられる。
液晶表示装置の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 透明基板
2 偏光板
3 透明電極
4 カラーフィルタ
5 ブラックマトリクス
6 液晶
7 スペーサ
8 配向膜
9 シール材

Claims (6)

  1. インクジェット方式によってスペーサを基板上の任意の位置に配置してなる液晶表示装置の製造用スペーサ分散液であって、上記スペーサ分散液に分散されているスペーサが、母粒子の表面に樹脂微粒子が存在してなる複合粒子であることを特徴とする液晶表示装置の製造用スペーサ分散液。
  2. 樹脂微粒子が、親水性樹脂であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置の製造用スペーサ分散液。
  3. 複合粒子が、上記母粒子の表面に、イオン性基を有する樹脂微粒子を、液相中で付着させてなる複合粒子であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置の製造用スペーサ分散液。
  4. 母粒子の表面が、イオン性基を有することを特徴とする請求項3記載の液晶表示装置の製造用スペーサ分散液。
  5. イオン性基を有する樹脂微粒子が、上記母粒子と反応する官能基(a)を有しており、上記母粒子も上記官能基(a)と反応する官能基(b)を有することを特徴とする請求項3又は4記載の液晶表示装置の製造用スペーサ分散液。
  6. イオン性基を有する樹脂微粒子が、架橋しているか又は後で架橋しうる樹脂微粒子であることを特徴とする請求項3、4又は5記載の液晶表示装置の製造用スペーサ分散液。
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