JP2005037502A - 光走査装置、画像形成装置および光ビーム位置調整方法 - Google Patents

光走査装置、画像形成装置および光ビーム位置調整方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005037502A
JP2005037502A JP2003198068A JP2003198068A JP2005037502A JP 2005037502 A JP2005037502 A JP 2005037502A JP 2003198068 A JP2003198068 A JP 2003198068A JP 2003198068 A JP2003198068 A JP 2003198068A JP 2005037502 A JP2005037502 A JP 2005037502A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light source
prism
source unit
light
optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2003198068A
Other languages
English (en)
Inventor
Migaku Amada
天田  琢
Toshihiro Suzuki
俊宏 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2003198068A priority Critical patent/JP2005037502A/ja
Priority to US10/840,369 priority patent/US7450274B2/en
Publication of JP2005037502A publication Critical patent/JP2005037502A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】複数光源を備えた複数の光源部から被走査面へ照射されたビームスポット間隔(ビームピッチ)の変動を抑制する光走査装置、画像形成装置および光ビーム位置調整方法を提供する。
【解決手段】それぞれ2個の半導体レーザを備えた光源部41、42と、光源部41、42からの光ビームを合成するビーム合成プリズム17との間における少なくとも1つの光ビームの光路上に、入射ビームを所定角度偏向する楔形状プリズム40を設ける。楔形状プリズム40は、光軸に略平行な軸で回転することにより、入射ビームを偏向させる角度を調整することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光走査装置、画像形成装置および光ビーム位置調整方法に関し、特に光走査装置、画像形成装置および光ビーム位置調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、被走査媒体上に光ビームを射出して像を書き込む光走査装置において、記録速度を向上させる手段として偏向手段であるポリゴンミラーの回転速度を上げる方法があった。しかし、この方法では、ポリゴンミラーを駆動するモータの耐久性や騒音、振動、及びレーザの変調スピード等が問題となり、設定可能な回転速度に限界がある。そこで、一度に複数の光ビームを走査して複数ラインを同時に記録する方法がある。
【0003】
複数のレーザビームを出射するマルチビーム光源装置の方式として、例えば1つのパッケージ内に複数の発光点(発光チャンネル)をもつマルチビーム半導体レーザ(例えば、半導体レーザアレイ)を用いる方式があった。
しかしながら、マルチビーム半導体レーザは、製造プロセス上チャンネル数を増加することが困難であり、また熱的/電気的なクロストークの影響を除去することが難しく、短波長化が困難であるといった理由により、高価な光源手段となっている。
【0004】
一方、シングルビーム半導体レーザは、現在でも短波長化が比較的容易であり、低コストにて製造することが可能であるため、種々の工業分野にて汎用的に用いられている。このシングルビーム半導体レーザ(あるいは上記のマルチビーム半導体レーザ)を光源とし、ビーム合成手段を用いて複数のレーザビームを合成する光源装置及び複数ビーム走査装置に関する提案が、従来より多数行われていた。
【0005】
上述のように、ビーム合成手段を用いて複数のレーザビームを合成する方法では、短波長化、低コスト化等の面で多くのメリットを有している。さらに、被走査面における副走査方向のビームスポット間隔(ビームピッチ;走査線間隔)を調整(設定)する場合にも、各レーザビームの出射方向を微小偏向させることにより容易に達成することができるメリットがある。
【0006】
なお、半導体レーザアレイを光源として利用した場合、ビームスポット間隔を変更するには、半導体レーザアレイを略光軸回りに回転させる必要があり、そのため半導体レーザアレイを出射するレーザ光の発散角の分布によっては光量が不十分になり被走査面でのビームスポットの小径化が困難になる場合がある。
【0007】
しかしながら、半導体レーザアレイを光源手段として用いる方法と比較して、ビーム合成手段を用いて複数のレーザビームを合成する方法の場合には、環境変動/経時等の影響により、各レーザビームの出射方向が変化しやすく、被走査面におけるビームスポット間隔が変動するといった問題が発生しやすかった。
【0008】
上述のような問題を解決するための従来技術として、特許文献1が開示するところの光ビーム走査装置があった。
特許文献1では、複数の光源から出射される光ビームをビーム合成プリズムを用いて合成していた。また、特許文献1では、ポリゴンミラーの反射面上に線像を形成するためのシリンドリカルレンズを副走査方向にシフトすることにより、光ビームの出射方向を調整することで、被走査面上のビームスポット位置を調整していた。
【0009】
また、特許文献2が開示するところのマルチビーム走査方法およびマルチビーム走査装置では、複数の光源から出射される光ビームをハーフミラーを用いて合成していた。また、特許文献2では、光路中に設けられたガルバノミラーの傾き調整及び光源装置の傾き調整により、光ビームの出射方向を調整することで、被走査面上のビームスポット位置を調整していた。
【0010】
また、特許文献3が開示するところの光学偏向器では、電気光学効果を有する電気光学材料(ニオブ酸リチウム等)の屈折率変化を利用して、レーザビームを偏向していた。
【0011】
また、特許文献4が開示するところのマルチビーム走査装置における光ビーム調整方法およびマルチビーム走査装置および光走査装置では、複数の発光部を有し、複数光ビームを射出する光源部からの複数の光ビームのうち少なくとも1つの光ビーム光路中に、結像機能を持たない2個の屈折光学系を配置し、屈折光学系の空間的な状態を変化させることにより、屈折光学系を透過する光ビームの位置および向きのうちの少なくとも一方を調整していた。
【0012】
【特許文献1】
特開平10−215351号公報
【特許文献2】
特開平9−189873号公報
【特許文献3】
特開平10−282531号公報
【特許文献4】
特開2002−174785号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特許文献1および特許文献2の場合には、調整感度の設計が困難である可能性が高い。また、特許文献3では、装置の大型化/高駆動電圧等の問題が生じる可能性があった。また、特許文献4では、1つの光路中に2個の屈折光学系を配置する必要があった。
【0014】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、複数光源を備えた複数の光源部から被走査面へ照射されたビームスポット間隔(ビームピッチ)の変動を抑制する光走査装置、画像形成装置および光ビーム位置調整方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、本発明は、2個の発光素子を有する第一の光源部と、2個の発光素子を有する第二の光源部と、第一の光源部から出射される光ビームと第二の光源部から出射される光ビームとを近接して合成し、出射するビーム合成手段と、ビーム合成手段から出射された光ビームを偏向して被走査面上を走査する偏向走査手段と、第一の光源部および第二の光源部のうちの少なくとも一方とビーム合成手段との間の少なくとも1つの光ビームの光路上に配設され、入射ビームを回転することにより所定角度偏向して出射する透過型プリズムと、を有することを特徴とする。
【0016】
また、本発明によれば、第一の光源部および第二の光源部は、共通の保持部材に保持されていることを特徴とする。
【0017】
また、本発明によれば、保持部材における、第一の光源部と第二の光源部を保持する取付面は、同一平面であることを特徴とする。
【0018】
また、本発明によれば、異なる発光素子から出射される光ビームの光路は、偏向走査面内で互いに非平行であることを特徴とする。
【0019】
また、本発明によれば、透過型プリズムの入射面および出射面が、偏向走査面と垂直になるように透過型プリズムが配置される状態を初期状態とし、対応する光ビームの光軸に略平行な回転軸回りに透過型プリズムが回転可能に保持されていることを特徴とする。
【0020】
また、本発明によれば、透過型プリズムは、制御可能なアクチュエータにより回転駆動されることを特徴とする。
【0021】
また、本発明によれば、透過型プリズムは、アクチュエータに接続されたプリズムセルに内挿されており、かつプリズムセル内部で回転可能に保持されていることを特徴とする。
【0022】
また、本発明によれば、透過型プリズムの入射面および出射面が、偏向走査面と垂直になるように透過型プリズムが配置される状態を初期状態とすると、第一の光源部および第二の光源部のうち、偏向走査手段までの光路長が長い光源部から出射される光ビームの光路上に配設される透過型プリズムの頂角は、初期状態においては、互いに他方の発光素子から出射される光ビームの光路側を向いており、第一の光源部および第二の光源部のうち、偏向走査手段までの光路長が短い光源部から出射される光ビームの光路上に配設される透過型プリズムの頂角は、初期状態においては、互いに他方の発光素子から出射される光ビームの光路とは逆側を向いていることを特徴とする。
【0023】
また、本発明によれば、透過型プリズムの入射面および出射面が、偏向走査面と垂直になるように透過型プリズムが配置される状態を初期状態とすると、初期状態においては、同一の光源部における2個の発光素子から出射される光ビームの光路に各々1つの透過型プリズムが配設された場合に2つの透過型プリズムの頂角は同じ側を向いていること、かつ第一の光源部から出射される光ビームの光路に配設された透過型プリズムの頂角と、第二の光源部から出射される光ビームの光路に配設された透過型プリズムの頂角とは、互いに逆側を向いていることを特徴とする。
【0024】
また、本発明によれば、第一の光源部および第二の光源部を、主走査方向に変位させて共通の保持部材の同一面に取り付けたことを特徴とする。
【0025】
また、本発明によれば、第一の光源部における2個の発光素子から出射する光ビームの光路が偏向走査面内で交わる角度および第二の光源部における2個の発光素子を出射する光ビームの光路が偏向走査面内で交わる角度をθ、透過型プリズムの頂角をα、透過型プリズムの内部屈折率をnとすると、θ≧4×(n−1)×αであることを特徴とする。
【0026】
また、本発明によれば、透過型プリズムは、非平行な2平面を入射面および出射面とする楔形状プリズムであることを特徴とする。
【0027】
また、本発明によれば、楔形状プリズムの入射面および出射面の少なくとも一方に曲率を付加したことを特徴とする。
【0028】
また、本発明によれば、上記の光走査装置を画像形成装置の露光手段として使用することを特徴とする。
【0029】
また、本発明によれば、上記の光走査装置が、透過型プリズムの回転により、被走査面上の光ビーム位置を調整することを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例における光走査装置は、レーザ書込光学系の光書込ユニットとして利用可能であり、レーザプリンタ、デジタル複写機、レーザファクシミリ等の画像形成装置における露光手段として適用することが可能である。
【0031】
[実施例1]
(光走査装置及び楔形状プリズムの概要)
図1は、本発明の実施例1における光走査装置(4ビーム走査装置)18の構成を示す図である。また、図2は、本発明の実施例1における第1の光源部41(第2の光源部42)の構成を示す図である。
以下、図1および図2を用いて、本実施例における光走査装置18の構成および動作について説明する。
【0032】
図1に示されるように、光走査装置18は、シリンドリカルレンズ13と、ポリゴンミラー(偏向器)14と、走査光学系(走査手段)15と、ビーム合成プリズム(ビーム合成手段)17と、楔形状プリズム40(例えば4個)と、光源部41、42と、光学ハウジング53と、側壁54とを有する。
【0033】
図2に示されているように、光源部41は、1組の半導体レーザ11a、11bと、半導体レーザ11a、11bからそれぞれ出射されるレーザ光をカップリングするためのカップリングレンズ12a、12bと、半導体レーザ11a、11b、カップリングレンズ12a、12bを保持するベース部材43aとを有して構成される。半導体レーザ11a、11bはベース部材43aに対し圧入により固定されている。
【0034】
また、光源部42は、1組の半導体レーザ11c、11dと、半導体レーザ11c、11dからそれぞれ出射されるレーザ光をカップリングするためのカップリングレンズ12c、12dと、半導体レーザ11c、11d、カップリングレンズ12c、12dを保持するベース部材43bとを有して構成される。半導体レーザ11c、11dはベース部材43bに対し圧入により固定されている。
【0035】
カップリングレンズ12a〜12dは、出射ビームの特性(コリメート性及び射出光軸方向)が走査光学系15の特性に応じて半導体レーザ11a〜11dとの相対位置関係を調整された後、UV接着により固定されている。なお半導体レーザ11a〜11d及びカップリングレンズ12a〜12dの固定方法は上記工法に限定されず、周知のいかなる工法を採用しても構わない。
【0036】
なお、『発光素子』である半導体レーザは、1つの発光点を有するシングルビーム半導体レーザでも良いし、モノリシックに形成され複数の発光点を有するマルチビーム半導体レーザでも構わない。また、マルチビーム半導体レーザから出射した複数のレーザビームの『光路』とは、複数の発光点の「中心位置(1つの仮想的な発光点)」から出射した1本のレーザビームの光路を指すものとする。
【0037】
第一の光源部41と第二の光源部42は、共通の保持部材に保持することが望ましい。
図3は、本発明の実施例1における楔形状プリズム40の配置例を示す図である。図1及び図3等に示すように、共通の保持部材(側壁54)に2つの光源部41、42を保持することにより、温度変化/経時等に伴う光源部の姿勢の変化(特に光源部間の相対的な姿勢変化)を有効に抑制することが可能となる。
【0038】
図4は、本発明の実施例1におけるビーム合成プリズム17によるレーザビームの合成を示す図である。
図4に示すように、光源部41から出射されたレーザビームと光源部42から出射されたレーザビームは、ビーム合成プリズム17により、近接して合成される。
図4のビーム合成プリズム17は、三角形の部分と四角形の部分とに分けられるが、これらの界面に、レーザビームの持つ偏光特性を利用した合成手段であるPBS面、又はハーフミラー等を具備することで、レーザビームの合成を行うことができる。
【0039】
再び図1において、ビーム合成プリズム17により合成された4本のレーザビームは、シリンドリカルレンズ17の作用により、(主走査方向に長い線像として)ポリゴンミラー14の偏向反射面上に副走査方向に結像し、反射された後、走査光学系15を介して被走査面16となる感光体ドラム16表面(被走査面)に至る。
【0040】
(4本のレーザビームを偏向面内で非平行とする効果)
光源部41、42から出射される4ビームを、偏向面内(主走査断面内)においてポリゴンミラー14の偏向反射面付近で交差する構成を採用することで、各レーザビームの反射点の差異に起因する感光体ドラム16表面での光学性能(結像特性、等速走査性、有効書込幅等)の劣化及び偏差の発生を有効に低減することができる。
【0041】
図5の(a)は、本発明の実施例1において、光源部41、42の取付面を同一平面とした場合の側壁54を示す図であり、(b)は、その場合の光源部41、42から射出される4本のレーザビームの光路の一部が平行であることを示す図である。
また、図6の(a)は、本発明の実施例1において、光源部41、42の取付面を非平行とした場合の側壁54a、54bを示す図であり、(b)は、その場合の光源部41、42から射出される4本のレーザビームの光路が偏向面(主走査断面内)非平行であることを示す図である。
また、図7は、本発明の実施例1において、(a)は、光源部41、42の取付面を同一平面とした場合の被走査面(感光体ドラム16表面)上のビームスポット配列を示す図であり、(b)は、光源部41、42の取付面を非平行とした場合の被走査面(感光体ドラム16表面)上のビームスポット配列を示す図である。
なお、図5(b)および図6(b)における光路図は、光源部41、42からポリゴンミラー14までの光路を、図示しないビーム合成プリズム17部分の光路を展開して、表示したものである(シリンドリカルレンズ13は図示省略)。
【0042】
図6の(a)、(b)および図7の(a)は、4本のレーザビームを偏向面内で非平行とした構成の一例を示す。
図6の(b)に示されているように、光源部41が出射する2本のレーザビーム、および光源部42が出射する2本のレーザビームは、角度θで交差するように構成されている。
一方、図6の(a)に示されるように、光源部41に対応する取付面(側壁54a)と、光源部42に対応する取付面(側壁54b)とは、角度Δθだけ(偏向面内で)傾いて設けられている。
そのため、被走査面16上でのビームスポット配列は、図7の(a)のようになる。いま、走査光学系15は略等速走査性が確保されているものとし、その主走査方向の焦点距離をFとすると、周知の『Fθ特性』に従い、図7の(a)中に示される主走査方向のビームスポット間隔(F・θ又はF・Δθ)が得られる。
【0043】
ところで、後述のように、一般に経時/温度変化に伴いビームスポット位置が変動する恐れがある。
そのため、本光走査装置18を画像形成装置の露光手段として使用する場合には、各走査線の書込開始タイミングを決定するための同期信号を、4本のレーザビームに対して独立に検出する必要がある(同期信号を得るためには、図1記載の同期検知センサ19を用いればよい)。そのためには、4個のビームスポットの主走査方向の間隔をある程度以上(走査速度、同期検知センサ19の応答速度等に依存するが、概ね数100μm以上)確保する必要がある。
図6の(c)の構成の場合、Δθを適宜設定することで、最適な主走査ビームスポット間隔(F・Δθ)を取得することが可能となる。
【0044】
例えば、走査光学系の主走査焦点距離F=200[mm]、取付面の傾け角度Δθ=0.15°=(0.15゜/180゜)×π[rad]の場合、
主走査ビームスポット間隔ΔY=200×{(0.15゜/180゜)×π}=0.52[mm]
が得られる。
【0045】
(楔形状プリズムを配設する構成)
図3に示すように、本実施例では、「光源部41、42」と「ビーム合成プリズム17」との間に、各レーザビームの光路に対応して、『楔形状プリズム』40a〜40dが、回転可能に配設されている。
楔形状プリズム40a〜40dは、互いに非平行な2平面を入射面及び出射面とする「透過型プリズム」であり、レーザビームの光路を微小角度偏向する機能を有する。
【0046】
図8は、本発明の実施例1における楔形状プリズムの配置の他の例を示す図である。
楔形状プリズムは全てのレーザビームの光路に配設する必要はなく、図8に示すように3個(あるいはそれ以下)としても構わない。
【0047】
図9の(a)は、本発明の実施例1において、主走査断面における楔形状プリズムによる光路偏向の模式図であり、(b)は、被走査面と平行な面における楔形状プリズムによる光路偏向の模式図である。
【0048】
図9の(a)に示されているように、頂角αを有する楔形状プリズムにレーザビームを入射した場合、楔形状プリズムにてレーザビームが屈折され、(αが比較的小さい範囲では)光路がφ=(n−1)αだけ偏向される。
すなわち、楔形状プリズムの頂角αを(組み合わせる光学系の特性に応じて)適宜設計することで、所望の偏向角φを容易に達成することが可能となる。
このとき、楔形状プリズムをレーザビームの光軸に略平行な回転軸回りに回転(γ回転と呼ぶ)させることで、レーザビームの出射方向を半径φの円周に沿って可変させることができる。
【0049】
いま、楔形状プリズムの入射面及び出射面が、偏向面と垂直になるように楔形状プリズムが配置される状態を初期状態とし、この状態から楔形状プリズムをγ回転させることができる。
これにより、図9の(b)に示されるように、出射ビームの主走査方向を大きく変化させることなく、副走査方向成分だけを有効に可変させることが可能となる。
【0050】
後述する『楔形状プリズムのγ回転による走査線間隔の調整』のように、コリメートレンズの焦点距離をfcol、光学系全系の副走査横倍率をmz、楔形状プリズムの回転軸回りの調整角をΔγとしたとき、被走査面上のビームスポット位置(副走査方向)の補正量Δzは以下の式で表される。
Δz=mz×fcol×tan(φ×sinΔγ) ・・・(式1)
すなわち、楔形状プリズムの回転角度Δγを制御することにより、被走査面上のビームスポット位置を実質的に副走査方向に移動させる(所望の値に調整する)ことが可能となる。
【0051】
このような楔形状プリズムのγ回転を手動で行っても構わないが、電気信号等により制御可能なアクチュエータ、例えばステッピングモータや超音波モータ等を用いて行うことで、実使用上操作性を飛躍的に向上させることができる。
【0052】
(楔形状プリズムの入射面及び出射面に曲率半径を付加する効果)
また、『楔形状プリズム』は、その入射面及び出射面を非平行な2平面にて構成されているとしてもよい。しかしながら一般的には、材質(ガラス、樹脂等)や加工法(切削、成形等)によらず、平面を高精度に加工することは困難である。そのため、予め入射面及び出射面の少なくとも一方に曲率を付加しておくとしてもよい。
【0053】
楔形状プリズムにおいてパワーを有さないことが望ましい場合には、略等しい曲率半径を有する2曲面を(凹凸又は凸凹の組み合わせで)入射面及び出射面とすれば良く、また積極的にパワーを付加したい場合には、それに応じた曲率半径を付加すれば良い。
【0054】
図10は、本発明の実施例1における楔形状プリズム40の基本形状およびその変形例を示す図である。
(a)は、入射面及び出射面をともに平面とした場合の楔形状プリズム40を示す図である。
(b)は、入射面及び出射面を、略等しい曲率半径を有する凹凸2曲面とした場合の楔形状プリズム40を示す図である。(b)の楔形状プリズム40は、実質的にパワーを有していない。
(c)は、入射面及び出射面のうちのいずれか一方を平面とし、他方を凹曲面とした場合の楔形状プリズム40を示す図である。(c)の楔形状プリズム40は、パワーを利用可能である。
(d)は、入射面及び出射面を凸曲面とした場合の楔形状プリズム40を示す図である。(d)の楔形状プリズム40は、パワーを利用可能である。
【0055】
(光源部41/光源部42のγ回転による走査線間隔の調整)
図11は、本発明の実施例1における感光体ドラム16でのビームスポット配列の一例を示す図である。
図11において、LD1及びLD2は光源部41から出射される2本のレーザビームのビームスポット位置(走査線位置)を表し、LD3及びLD4は光源部42から出射される2本のレーザビームのビームスポット位置を表す。
【0056】
また、図11におけるC1及びC2は各々、「LD1とLD2の中心位置」及び「LD3とLD4の中心位置」を表しており、光源部41及び光源部42の中心から出射される「仮想的なレーザビーム」のスポット位置を表す。
【0057】
4ビーム走査装置の組立時には、光源部41のγ回転(図3中の矢印Δγ1の回転)にてLD1とLD2との間のビームピッチ(走査線間隔)の調整を行うことができ、本調整後、光源部41を、ねじ45等により側壁54に固定すればよい。
【0058】
同様な調整/固定を第二の光源部42に対して実施(Δγ2)することで、LD3とLD4との間のビームピッチの調整が可能である。
【0059】
例えば、光源部41から出射される2ビーム(LD1及びLD2)が偏向面内で交差する角度(必ずしもポリゴンミラー近傍で交差する必要はない)を2Θ=θ、カップリングレンズの焦点距離をfcol、全系(発光点から被走査面まで)の副走査倍率をmz、光源部の略光軸回りの回転角度をγ、LD1とLD2との間のビームピッチの変動量をΔpとすると、下記の式2が成り立つ。
Δp=mz×fcol×tanΘ×sinγ ・・・(式2)
具体的な数値として、mz=10倍、fcol=15[mm]、Θ=2[°]、Δp=50[μm]=0.050[mm]の場合、光源部のγ回転角度は、
γ=sin−1{Δp/(m×fcol×tanΘ)}
=sin−1{0.050/(10×15×tan2゜)}
=0.55[°]である。
【0060】
(楔形状プリズムのγ回転による走査線間隔の調整)
光走査装置18の組立時に、上述した式2に従い、光源部41及び光源部42のγ回転により、LD1とLD2との走査線間隔及びLD3とLD4との走査線間隔の調整を行うことができる。但し、光源部41、42のγ回転の分解能(精度)が不足している場合や、光源部41、42の固定(ねじ締結)時に調整値がずれてしまう恐れがある場合等、所望の調整精度を達成できない場合がある。
このような場合には、楔形状プリズムのγ回転(楔形状プリズムを略光軸に平行な回転軸回りに回転させること)により、より高精度な走査線間隔の調整を達成することが可能となる。
【0061】
図9に示すような楔形状プリズムを光軸回りに回転することにより、屈折により最大φだけ偏向角度を可変できる。なお、最大偏向角φは、頂角αは楔形状プリズムの屈折率をnとしたとき下記の式3で表される。
φ=(n−1)×α ・・・(式3)
また、コリメートレンズの焦点距離をfcol、光学系全系の副走査横倍率をm、楔形状プリズムの回転軸回りの調整角をΔγとしたとき、被走査面上のビームスポット位置(副走査方向)の補正量Δzは以下の式で表される。
Δz=m×fcol×tan(φ×sinΔγ) ・・・(式1)
【0062】
(ステッピングモータを用いた楔形状プリズムのγ回転機構の一例)
図12は、本発明の実施例1における楔形状プリズム40を回転軸回りに回転させる調整機構の一例を示す図である。
図12に示されているように、楔形状プリズム40の回転調整手段は、ステッピングモータを駆動源とするリードスクリュー型のアクチュエータである。
楔形状プリズム40は、円筒部から延ばされた押圧部(ステッピングモータのナット部により押圧される)を有するプリズムセル55に挿入されている。
【0063】
図13および図14は、本発明の実施例1における楔形状プリズム40を回転軸回りに回転させる調整機構の他の例を示す図である。図13は、他の例の調整機構を光軸方向から見た図であり、図14は、他の例の調整機構を副走査方向から見た図である。
【0064】
図12には、保持部材に設けられた「V形状溝」にプリズムセル55を接触させる構成が示されている。一方、図13および図14には、保持部材に設けられた挿入孔にプリズムセル55を挿入し、回動保持する構成の例が示されている。
【0065】
なお、図12、図13及び図14に示される調整機構では、回転変位を出力するステッピングモータとリードスクリューとを組み合わせて構成したが、リードスクリューを内蔵し、直進変位を出力可能なステッピングモータを使用しても構わない。また駆動手段としては、ステッピングモータだけではなく、圧電素子を用いる方式や超音波モータ等を用いる方式を採用しても構わない。
【0066】
このようなステッピングモータとリードスクリューを組み合わせたアクチュエータにて、楔形状プリズムを回転駆動させた場合の、被走査面でのビームスポットの副走査方向の移動量Δzは、下記載の諸元を用いて(式4)のように表すことができる。
fcol:コリメートレンズの焦点距離
mz:全系(光源から被走査面まで)の副走査倍率
my:全系(光源から被走査面まで)の主走査倍率
α:楔形状プリズムの頂角
n:楔形状プリズムの屈折率
β0:楔形状プリズムでの偏向角=(n−1)×α
N:入力パルス(ステップ数)
Δγ:Nパルス当たりの三角プリズムの回転角度=tan−1((ω/360゜)×P×N/R)
ω:ステッピングモータのステップ角(1パルス当たり)
P:リードスクリューのピッチ
R:楔形状プリズムセルのスパンの長さ(回転半径)
fcyl:シリンドリカルレンズの焦点距離
m1:ポリゴン前光学系の副走査倍率
m2:ポリゴン後光学系の副走査倍率
Figure 2005037502
【0067】
式4に従い、入力パルス数に対して副走査ビームスポット位置(すなわち走査線間隔:副走査ビームピッチ)を調整することが可能となる。また楔形状プリズム40の頂角αを適宜設定する(組み合わせる走査光学系15に合わせて設計する)ことにより、上記調整の感度(入力ステップ数に対する、副走査ビームスポット位置変動量)の最適化を図ることが可能となる。
【0068】
例えば、mz=10倍、my=15倍、fcol=15[mm]、n=1.514、α=1.5[°]、ω=18[°]、P=0.25[mm]、N=1、R=16[mm]の場合、
Figure 2005037502
となり、ステッピングモータへの入力パルス:1パルス当たり、1.6[μm]にてビームスポットを可変させることができる。
従って、いま2つの中心位置C1及びC2の間隔の調整量ΔC=100[μm]=0.100[mm]の場合には、64ステップのパルス入力にて調整可能である。
【0069】
また、被走査面16でのビームスポットの主走査方向の移動量Δyは、(式5)で表される。
Figure 2005037502
【0070】
図15の(a)は、本発明の実施例1における楔形状プリズム40のγ回転による副走査方向の位置変動(調整量)を示す図であり、式4の副走査ビームスポット位置変動Δz(μm)を縦軸、入力パルスN(パルス数)を横軸にとったグラフを示している。
【0071】
また、図15の(b)は、本発明の実施例1における楔形状プリズム40のγ回転による主走査方向の位置変動(調整量)を示す図であり、式5の主走査ビームスポット位置変動Δy(μm)を縦軸、入力パルスN(パルス数)を横軸にとったグラフを示している。
【0072】
図15の(a)および(b)から、入力パルス数Nに従い、主走査ビームスポット位置に及ぼす影響が少ない状態で、副走査ビームスポット位置をほぼ線形的に移動(調整)することが可能であることが分かる。
【0073】
以上説明したように、本実施例によれば、それぞれ2個の半導体レーザを備えた光源部41、42と、光源部41、42からの光ビームを合成するビーム合成プリズム17との間における少なくとも1つの光ビームの光路上に、入射ビームを所定角度偏向する楔形状プリズム40を設ける。楔形状プリズム40は、光軸に略平行な軸で回転することにより、入射ビームを偏向させる角度を調整することができる。
このことにより、被走査面16上に照射するビームスポットの位置を調整することが可能となる。
【0074】
また、本実施例によれば、光源部41、42は、共通の保持部材である側壁54(または側壁54a、54b)に保持される。
このことにより、経時または温度変化に伴い発生する光源部41、42からの出射ビームの光軸変動を低減させることが可能となる。
【0075】
また、本実施例によれば、例えば、光源部41、42は、光源部41に対応する取付面に対して光源部42に対応する取付面は、角度Δθだけ傾いている。
このことにより、光源部41、42を出射するレーザビームを偏向面内で非平行としたので、各レーザビームの同期信号を独立に検出するための被走査面16における所定幅以上の主走査ビームピッチを確保することが可能となる。
【0076】
また、本実施例によれば、楔形状プリズム40の入射面及び出射面が偏向面と垂直な状態を初期状態とすることで、楔形状プリズム40の回転により、主走査ビームスポット位置に顕著な影響を及ぼすことなく、副走査ビームスポット位置を移動させる(調整する)ことが可能となる。
【0077】
また、本実施例によれば、楔形状プリズム40をアクチュエータにより駆動するため、容易にビームスポット位置の調整を行うことが可能となる。
【0078】
また、本実施例によれば、非平行な2平面を入射面及び出射面とする楔形状プリズム40を「透過型プリズム」としたので、その頂角を適宜設計することで「透過型プリズム」により所望の偏向角を容易に得ることが可能となる。
【0079】
また、本実施例によれば、楔形状プリズム40の入射面及び出射面のうちの少なくとも一方に曲率を付加したので、楔形状プリズム40の材質(ガラス、樹脂等)、加工法(切削、成形等)によらず、高精度な面形状を容易に得ることが可能となる。
【0080】
[実施例2]
以下、本発明の実施例2について説明するが、特記しない限り、本実施例における構成および動作は、第1の実施例と同様であるとして説明を進める。
【0081】
(光源部41、42の取付面を同一平面とする場合)
図16は、ビーム合成プリズム17及び保持部材(側壁)54が、『理想的に』構成されている場合である。このような場合には、光源部41、42を出射された互いに平行なレーザビームは、ビーム合成プリズム17により近接して合成された後にも、平行な状態を保つ。
【0082】
図17の(a)は、光源部41、42の取付面が平面でないために生じるビーム合成誤差を示す図であり、(b)は、ビーム合成プリズム17に加工誤差が発生したために生じるビーム合成誤差を示す図である。また、図17の(c)は、ビーム合成誤差が発生した場合におけるビームスポット位置を示す図である。
以下、図17を用いて、実使用時に2本の出射ビームが平行にならない場合について説明する。
【0083】
(i)取付面が平面ではない場合:図17の(a)
光源部41、42のうちの少なくとも一方の取付姿勢精度が不十分となり、光源部41、42を出射するレーザビームが非平行となる。
【0084】
(ii)ビーム合成プリズムの精度が不十分な場合:図17の(b)
▲1▼ビーム合成プリズム17における三角形の部分と四角形の部分の屈折率に差異がある場合、光源部41、42を出射するレーザビームが非平行となる。
▲2▼ビーム合成プリズム17における三角形の部分及び四角形の部分の少なくとも一方の加工誤差(角度、平行度誤差)がある場合、光源部41、42を出射するレーザビームが非平行となる。
【0085】
(i)又は(ii)のように、ビーム合成誤差が発生した場合、光源部41から出射した2本のレーザビームの中心位置C1と光源部42から出射した2本のレーザビームの中心位置C2が、狙い値から大きくずれる恐れがある。
例えば、mz=10倍、fcol=15.0[mm]、Δφ=10’の場合、図17の(c)に示すように、
C2−C1=mz×fcol×tanΔφ
=10×15.0×tan(10’)=0.436[mm]=436[μm]
である。
【0086】
図5の(a)に示すように、側壁(保持部材)54を同一平面とすることにより、光源部41、42のうちの少なくとも一方の取付姿勢精度が不十分となり、光源部41、42を出射するレーザビームが非平行となることを抑制することが可能となる。
【0087】
(楔形状プリズム40をプリズムセル内で回転可能とする場合)
本発明の実施例1における(楔形状プリズムのγ回転による走査線間隔の調整)にて示したとおり、楔形状プリズムを用いて走査線間隔を調整することができる。
【0088】
上述した光走査装置18の組立時のみならず、経時/環境変動により走査線間隔が変動した場合にも、楔形状プリズム40のγ回転を利用して、これを補正することが可能である。このような場合には、予め記録された変動量補正データ、または変動量検出手段により計測された変動量データ等に基づきステッピングモータへの入力パルス数を導出し駆動することで、走査線間隔の変動を補正することが可能である。
【0089】
ところで、上述した(光源部41、42の取付面を同一平面にする場合)にて示した「ビーム合成誤差Δφ」のオーダは数10[分]であるのに対し、経時/温度変化に伴うレーザビームの光軸ずれは高々数[分]程度である。
従って、光走査装置18の組立時のみに問題になる誤差である「ビーム合成誤差Δφ」を補正するために、図12に示すステッピングモータ等のアクチュエータを用いて楔形状プリズム40(及びプリズムセル55)を駆動することは、不合理である。
【0090】
そこで、図13に示すように、楔形状プリズム40の(入射側から見た;X方向に平行に見た)外形形状を円形状、あるいは外形形状の一部を円形状(Dカット形状、小判形状)として、プリズムセル55に挿入することができる。組立時には、治具等を用いてプリズムセル55内部で楔形状プリズム40を回転(図13中の矢印γ2回転)させればよい。経時/温度変化に伴う走査線間隔変動の補正には、(図示しない)ステッピングモータ等のアクチュエータにより駆動(図中の矢印γ1回転)させればよい。
【0091】
このように、「光走査装置の組立時(γ2)」と「経時/温度変化に伴う走査線間隔補正(γ1)」の機能を配分することで、アクチュエータの動作範囲(図12に示すステッピングモータでは、ナットの移動量)を小さくすることが可能となる。これにより、『楔形状プリズム40のγ回転機構』の小型化/軽量化を図ることが可能となる。
【0092】
以上説明したように、本実施例によれば、例えば、光源部41、42は、同一平面上に保持される。
このことにより、取付面の精度(平面度)を確保することができ、ビーム合成プリズム17での高いビーム合成精度を確保することが可能となる。
【0093】
また、本実施例によれば、楔形状プリズム40をプリズムセル55内に回転可能に保持したので、「光走査装置の組立時のビームスポット位置変動の補正」と「経時/温度変化に伴うビームスポット位置変動の補正」の機能を分担することができ、アクチュエータの駆動範囲を狭くすることができ、楔形状プリズム40の調整機構の小型化を実現することが可能となる。
【0094】
[実施例3]
以下、本発明の実施例3について説明するが、特記しない限り、本実施例における構成および動作は、第1の実施例と同様であるとして説明を進める。
【0095】
(楔形状プリズムの配置(向き)▲1▼)
[検討事項1]
上述した(4本のレーザビームを偏向面内で非平行とする場合)のとおり、光路を偏向面内で非平行とすることにより、4本のレーザビームの同期信号を独立に検出することが容易となる。
[検討事項2]
一方、(光源部41、42の取付面を同一平面にする場合)にて示したとおり、光源部41、42の取付面を同一平面とすることにより、光源部41、42のうちの少なくとも一方の取付姿勢精度が不十分となり、光源部41、42を出射するレーザビームが非平行となることを抑制することが可能となる。
[検討事項3]
図18は、楔形状プリズム40を配設する前のレーザビームの光路を示す図である。図18に示されるように、ビーム合成プリズム17を用いてビーム合成を行った場合には、「光源部41からポリゴンミラー14までの距離」と「光源部42からポリゴンミラー14までの距離」との間に差異(ビーム合成プリズム17内部の光路長差)が発生し、交差位置のずれδXが生じる。この交差位置のずれにより、ポリゴンミラー14の偏向反射面での反射点が各ビーム毎に異なり、結果として被走査面16での光学性能劣化若しくは光学性能偏差が発生する恐れがあった。
【0096】
図19は、本発明の実施例3における楔形状プリズム40を配設した後のレーザビームの光路を示す図である。
図19に示すように、上記3項目の検討事項を考慮して、楔形状プリズム40a〜40dを各レーザビームの光路内に配置することができる。
【0097】
図19の場合に示されているように、走査線間隔調整前の初期状態においては、光源部41から出射したレーザビーム21a及び22bの光路内にそれぞれ配設された楔形状プリズム40a及び40bは、各々その頂角を他方の光路側に向けた状態となっている。
一方、光源部42から出射したレーザビーム21c及び22dの光路内にそれぞれ配設された楔形状プリズム40c及び40dは、各々その頂角を他方の光路とは逆側に向けた状態となっている。
図19に示されているような構成を採用することにより、両光源部41、42の取付面を同一面とした状態で、4本のレーザビームの光路を非平行とし、且つ光路の交差位置のずれδXを低減することが可能となる。
【0098】
例えば、楔形状プリズムの頂角α=0.5°、内部屈折率n=1.514、交差角θ=6.0°、楔形状プリズムからポリゴンミラー偏向反射面までの光路長=150[mm]、走査光学系の主走査焦点距離F=200[mm]、ビーム合成プリズム内部での光路長差(すなわち交差位置のずれ)δX=28[mm]とすると、
楔形状プリズムでの光路偏向角φ=(n−1)×α=(1.514−1)×0.5°=0.257°であることから、上記δXをほぼゼロに補正でき(4本のレーザビームが交差する位置をポリゴンミラー反射面上で一致させることができる)、かつ主走査ビームピッチはそれぞれ下記のようになる。
なお、楔形状プリズム40a〜40dにて、各レーザビームの光路がφ偏向されているため、LD1とLD3との主走査方向の間隔およびLD2とLD4との主走査方向の間隔はF・2φとなる。
LD1とLD3との主走査ビームピッチ:2×F×φ=1.8[mm]
LD2とLD4との主走査ビームピッチ:2×F×φ=1.8[mm]
LD1とLD2との主走査ビームピッチ:F×(θ−2φ)=19.1[mm]
【0099】
なお、本実施例では、全てのレーザビームの光路に楔形状プリズム40a〜40dを配設したが、達成すべき仕様に応じて楔形状プリズムの個数を低減しても構わない。
【0100】
ところで、図19の構成において、『θ≧4φ』が成り立つことが望ましい。
図20の(a)は、楔形状プリズム40を配設する前の光源部41、42からのレーザビームによる被走査面16上のビームスポット配列を示す図であり、(b)は、本発明の実施例3における楔形状プリズム40を配設した後の光源部41、42からのレーザビームによる被走査面16上のビームスポット配列を示す図である。
図20(b)より、θ=4φの場合に、LD1〜LD4が(主走査方向に)等間隔に配列することになる。一方θ<4φとなると、LD1とLD2との主走査ビームピッチがさらに狭くなると同時に、レーザビーム21c(LD3に対応)と21d(LD4に対応)とが偏向面内で交差する角度が大きくなりすぎ、被走査面での両ビームスポットの光学性能の劣化(又は偏差の発生)をもたらす恐れがある。
αが小さい場合には、φ=(n−1)×αであるので、
θ≧4×(n−1)×α ・・・[条件式1]
が成立すれば、光学性能を劣化することなく、上記検討事項3項目を考慮した構成を実現することが可能となる。
【0101】
以上説明したように、本実施例によれば、光源部41及び光源部42の取付面が同一平面であった場合にも、各レーザビームの同期信号を独立に検出するために十分な主走査ビームピッチを確保することが可能となる。
【0102】
また、本実施例によれば、条件式1を満足することで、像面湾曲/有効書込幅等に顕著な影響を及ぼすことなく、各レーザビームの同期信号を独立に検出するために十分な主走査ビームピッチを確保することが可能となる。
【0103】
[実施例4]
以下、本発明の実施例4について説明するが、特記しない限り、本実施例における構成および動作は、第1の実施例と同様であるとして説明を進める。
【0104】
(楔形状プリズムの配置(向き)▲2▼)
[検討事項1]
上述した(4本のレーザビームを偏向面内で非平行とする場合)のとおり、光路を偏向面内で非平行とすることにより、4本のレーザビームの同期信号を独立に検出することが容易となる。
[検討事項2]
一方、(光源部41、42の取付面を同一平面にする場合)にて示したとおり、光源部41、42の取付面を同一平面とすることにより、光源部41、42のうちの少なくとも一方の取付姿勢精度が不十分となり、光源部41、42を出射するレーザビームが非平行となることを抑制することが可能となる。
図22は、本発明の実施例4における楔形状プリズム40を配設した後のレーザビームの光路を示す図である。
上記2項目の検討事項を考慮して、図22に示すように、楔形状プリズム40a〜40dを各レーザビームの光路内に配置することができる。
【0105】
図21は、楔形状プリズム40を配設する前のレーザビームの光路を示す図である。
また、図23の(a)は、楔形状プリズム40を配設する前の光源部41、42からのレーザビームによる被走査面16上のビームスポット配列を示す図である。
図21に示すように、光源部41と光源部42を主走査方向にシフト(平行移動)させても、レーザビーム21a(LD1に対応)と21c(LD3に対応)は平行であり、またレーザビーム21b(LD2に対応)と21d(LD4に対応)は平行である。
従って、被走査面でのビームスポット配列は、図23の(a)に示す状態(主走査方向では、LD1とLD3とが重なり、LD2とLD4とが重なる状態)となる。
【0106】
一方、本実施例4を説明する図22の場合には、走査線間隔調整前の初期状態においては、光源部41から出射したレーザビーム21a及び22bの光路内に配設された楔形状プリズム40a及び40bは、各々その頂角を「同じ路側に向けた状態」となっている。一方、光源部42から出射したレーザビーム21c及び22dの光路内に配設された楔形状プリズム40c及び40dは、各々その頂角を「楔形状プリズム40a及び40bとは逆向きを向いた状態」となっている。
このような構成を採用することにより、両光源部41、42の取付面を同一面とした状態で、4本のレーザビームの光路を非平行とすることが可能となる。
さらに、光源部41と光源部42を主走査方向にシフトして配置しているので、楔形状プリズム40a〜40dによる偏向面内の光軸ずれ(すなわちポリゴンミラー14の偏向反射面での反射位置の、主走査方向のずれの発生)を補正することができる。
【0107】
例えば、楔形状プリズムの頂角α=0.5°、内部屈折率n=1.514、交差角θ=6.0°、楔形状プリズムからポリゴンミラー偏向反射面までの光路長=150[mm]、走査光学系の主走査焦点距離F=200[mm]とすると、
楔形状プリズムでの光路偏向角φ=(n−1)×α=(1.514−1)×0.5°=0.257°であることから、主走査ビームピッチはそれぞれ下記のようになる。
LD1とLD3との主走査ビームピッチ:2×F×φ=1.8[mm]
LD2とLD4との主走査ビームピッチ:2×F×φ=1.8[mm]
LD2とLD3との主走査ビームピッチ:F×(θ−2φ)=19.1[mm]
【0108】
なお、本実施例では、全てのレーザビームの光路に楔形状プリズムを配設したが、達成すべき仕様に応じて楔形状プリズムの個数を低減しても構わない。
【0109】
ところで、図22の構成において、『θ≧4 φ』が成り立つことが望ましい。
図23の(b)は、本発明の実施例4における楔形状プリズム40を配設した後の光源部41、42からのレーザビームによる被走査面16上のビームスポット配列を示す図である。
図23(b)において、θ=4φの場合に、LD1〜LD4が(主走査方向に)等間隔に配列することになる。一方、θ/2<2φとなると、LD2とLD3との主走査ビームピッチがさらに狭くなると同時に、レーザビーム21a(LD1に対応)と21d(LD4に対応)とが偏向面内で交差する角度が大きくなりすぎ、被走査面での両ビームスポットの光学性能の劣化(又は偏差の発生)をもたらす恐れがある。
αが小さい場合には、φ=(n−1)×αであるので、
θ≧4×(n−1)×α ・・・[条件式2]
が成立すれば、光学性能を劣化することなく、上記検討事項の2項目を考慮した構成を実現することが可能となる。
【0110】
なお、組み合わされる走査光学系の特性及び求められる光学性能(仕様)に応じて、実施例3の構成又は実施例4の構成を選択すればよい。
例えば、実施例3における[検討事項3]に対して、楔形状プリズムの頂角αが大きすぎて過剰補正(光源部42から出射される2ビーム21cと21dの交差位置が、光源部41から出射される2ビーム21aと21bの交差位置より、補正前のδX以上に光源側に移動してしまうような補正)となる場合等において、光学仕様に対して走査光学系の余裕度が高い場合には、実施例4の構成を採用することができる。
【0111】
以上説明したように、本実施例によれば、光源部41及び光源部42の取付面が同一平面であった場合にも、各レーザビームの同期信号を独立に検出するための主走査ビームピッチを確保することが可能となる。
【0112】
また、本実施例によれば、光源部41及び光源部42を主走査方向にシフトして取り付けたので、楔形状プリズムでの(偏向面内の)光路偏向による、ポリゴンミラー14偏向反射面における各レーザビームの反射位置のずれを補正することができる。
【0113】
また、本実施例によれば、条件式2を満足することで、像面湾曲/有効書込幅等に顕著な影響を及ぼすことなく、各レーザビームの同期信号を独立に検出するための主走査ビームピッチを確保することが可能となる。
【0114】
[実施例5]
(光走査装置18を露光装置として用いた画像形成装置)
実施例1〜4における光走査装置18は走査線間隔を高精度に維持することが可能である。本実施例では、従って、実施例1〜4における光走査装置18を露光装置として光走査装置に用いることで、高品位な出力画像を得ることが可能となる。
【0115】
図24は、本発明の実施例5における光走査装置18を有するカラー画像形成装置の構成を示す図である。図24では、一例として、画像形成装置をタンデム型カラー画像形成装置として実施した例を示す。
【0116】
まず、装置内の下部側には水平方向に配設されて給紙カセット1から給紙される転写紙(図示せず)を搬送する搬送ベルト2が設けられている。この搬送ベルト2上にはイエローY用の感光体3Y,マゼンタM用の感光体3M,シアンC用の感光体3C及びブラックK用の感光体3Kが上流側から順に等間隔で配設されている。なお、以下、符号に対する添字Y,M,C,Kを適宜付けて区別するものとする。これらの感光体3Y,3M,3C,3Kは全て同一径に形成されたもので、その周囲には、電子写真プロセスに従いプロセス部材が順に配設されている。感光体3Yを例に採れば、帯電チャージャ4Y、走査結像光学系5Y、現像装置6Y、転写チャージャ7Y、クリーニング装置8Y等が順に配設されている。他の感光体3M,3C,3Kに対しても同様である。即ち、本実施の形態では、感光体3Y,3M,3C,3Kを各色毎に設定された被照射面とするものであり、各々に対して走査結像光学系5Y,5M,5C,5Kが1対1の対応関係で設けられている。
【0117】
また、搬送ベルト2の周囲には、感光体5Yよりも上流側に位置させてレジストローラ9と、ベルト帯電チャージャ10が設けられ、感光体5Kよりも下流側に位置させてベルト分離チャージャ61、除電チャージャ62、クリーニング装置63等が順に設けられている。また、ベルト分離チャージャ61よりも搬送方向下流側には定着装置64が設けられ、排紙トレイ65に向けて排紙ローラ66で結ばれている。
【0118】
以上説明したように、本実施例では、ビームスポット位置調整可能な光走査装置18を画像形成装置の露光装置として採用したので、高品位な出力画像を得ることが可能となる。
【0119】
また、実施例1〜5における演算処理は、光走査装置が有するコンピュータプログラムにより実行されるが、上記のプログラムは、光記録媒体、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、または半導体等の記録媒体に記録され、上記の記録媒体からロードされるようにしてもよいし、所定のネットワークを介して接続されている外部機器からロードされるようにしてもよい。
【0120】
なお、上記の実施形態は本発明の好適な実施の一例であり、本発明の実施形態は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能となる。
【0121】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数光源を備えた複数の光源部から被走査面へ照射されたビームスポット間隔(ビームピッチ)の変動を抑制することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における光走査装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施例1における光源部の構成を示す図である。
【図3】本発明の実施例1における楔形状プリズムの配置例を示す図である。
【図4】本発明の実施例1におけるビーム合成プリズムによるレーザビームの合成を示す図である。
【図5】(a)は、本発明の実施例1において、2個の光源部の取付面を同一平面とした場合の側壁を示す図であり、(b)は、その場合の2個の光源部から射出される4本のレーザビームの光路の一部が平行であることを示す図である。
【図6】(a)は、本発明の実施例1において、2個の光源部の取付面を非平行とした場合の側壁を示す図であり、(b)は、その場合の光源部から射出される4本のレーザビームの光路が偏向面非平行であることを示す図である。
【図7】本発明の実施例1において、(a)は、2個の光源部の取付面を同一平面とした場合の被走査面上のビームスポット配列を示す図であり、(b)は、2個の光源部の取付面を非平行とした場合の被走査面上のビームスポット配列を示す図である。
【図8】本発明の実施例1における楔形状プリズムの配置の他の例を示す図である。
【図9】(a)は、本発明の実施例1において、主走査断面における楔形状プリズムによる光路偏向の模式図であり、(b)は、被走査面と平行な面における楔形状プリズムによる光路偏向の模式図である。
【図10】(a)は、入射面及び出射面をともに平面とした場合の楔形状プリズムを示す図であり、(b)は、入射面及び出射面を、略等しい曲率半径を有する凹凸2曲面とした場合の楔形状プリズムを示す図であり、(c)は、入射面及び出射面のうちのいずれか一方を平面とし、他方を凹曲面とした場合の楔形状プリズムを示す図であり、(d)は、入射面及び出射面を凸曲面とした場合の楔形状プリズムを示す図である。
【図11】本発明の実施例1における感光体ドラムでのビームスポット配列の一例を示す図である。
【図12】本発明の実施例1における楔形状プリズムを回転軸回りに回転させる調整機構の一例を示す図である。
【図13】本発明の実施例1における楔形状プリズム40を回転軸回りに回転させる他の例の調整機構を光軸方向から見た図である。
【図14】本発明の実施例1における楔形状プリズム40を回転軸回りに回転させる他の例の調整機構を副走査方向から見た図である。
【図15】(a)は、本発明の実施例1における楔形状プリズムのγ回転による副走査方向の位置変動を示す図であり、(b)は、本発明の実施例1における楔形状プリズムのγ回転による主走査方向の位置変動を示す図である。
【図16】ビーム合成プリズム及び保持部材(側壁)の構成の一例を示す図である。
【図17】(a)は、光源部の取付面が平面でないために生じるビーム合成誤差を示す図であり、(b)は、ビーム合成プリズムに加工誤差が発生したために生じるビーム合成誤差を示す図であり、(c)は、ビーム合成誤差が発生した場合におけるビームスポット位置を示す図である。
【図18】楔形状プリズムを配設する前のレーザビームの光路を示す図である。
【図19】本発明の実施例3における楔形状プリズムを配設した後のレーザビームの光路を示す図である。
【図20】(a)は、楔形状プリズムを配設する前の光源部からのレーザビームによる被走査面上のビームスポット配列を示す図であり、(b)は、本発明の実施例3における楔形状プリズム40を配設した後の光源部からのレーザビームによる被走査面上のビームスポット配列を示す図である。
【図21】楔形状プリズムを配設する前のレーザビームの光路を示す図である。
【図22】本発明の実施例4における楔形状プリズムを配設した後のレーザビームの光路を示す図である。
【図23】(a)は、楔形状プリズム40を配設する前の光源部からのレーザビームによる被走査面上のビームスポット配列を示す図であり、(b)は、本発明の実施例4における楔形状プリズムを配設した後の光源部からのレーザビームによる被走査面上のビームスポット配列を示す図である。
【図24】本発明の実施例5における光走査装置を有するカラー画像形成装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 給紙カセット
2 搬送ベルト
3Y、3M、3C、3K 感光体
4Y 帯電チャージャ
5Y、5M、5C、5K 走査結像光学系
6Y 現像装置
7Y 転写チャージャ
8Y、63 クリーニング装置
9 レジストローラ
10 ベルト帯電チャージャ
11a〜11d 半導体レーザ
12a〜12d カップリングレンズ
13 シリンドリカルレンズ
14 ポリゴンミラー
15 走査光学系
16 感光体ドラム
17 ビーム合成プリズム
18 光走査装置
19 光パワー検出手段
21a〜21d レーザビーム
40、40a〜40d 楔形状プリズム
41、42 光源部
43a、43b ベース部材
53 光学ハウジング
54、54a、54b 側壁
55 プリズムセル
61 ベルト分離チャージャ
62 除電チャージャ
64 定着装置
65 排紙トレイ
66 排紙ローラ

Claims (15)

  1. 2個の発光素子を有する第一の光源部と、
    2個の発光素子を有する第二の光源部と、
    前記第一の光源部から出射される光ビームと前記第二の光源部から出射される光ビームとを近接して合成し、出射するビーム合成手段と、
    前記ビーム合成手段から出射された光ビームを偏向して被走査面上を走査する偏向走査手段と、
    前記第一の光源部および前記第二の光源部のうちの少なくとも一方と前記ビーム合成手段との間の少なくとも1つの光ビームの光路上に配設され、入射ビームを回転することにより所定角度偏向して出射する透過型プリズムと、
    を有することを特徴とする光走査装置。
  2. 前記第一の光源部および前記第二の光源部は、共通の保持部材に保持されていることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  3. 前記保持部材における、前記第一の光源部と前記第二の光源部を保持する取付面は、同一平面であることを特徴とする請求項2記載の光走査装置。
  4. 異なる前記発光素子から出射される光ビームの光路は、偏向走査面内で互いに非平行であることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  5. 前記透過型プリズムの入射面および出射面が、前記偏向走査面と垂直になるように前記透過型プリズムが配置される状態を初期状態とし、対応する光ビームの光軸に略平行な回転軸回りに前記透過型プリズムが回転可能に保持されていることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  6. 前記透過型プリズムは、制御可能なアクチュエータにより回転駆動されることを特徴とする請求項5記載の光走査装置。
  7. 前記透過型プリズムは、前記アクチュエータに接続されたプリズムセルに内挿されており、かつ該プリズムセル内部で回転可能に保持されていることを特徴とする請求項6記載の光走査装置。
  8. 前記透過型プリズムの入射面および出射面が、前記偏向走査面と垂直になるように前記透過型プリズムが配置される状態を初期状態とすると、
    前記第一の光源部および前記第二の光源部のうち、前記偏向走査手段までの光路長が長い光源部から出射される光ビームの光路上に配設される前記透過型プリズムの頂角は、前記初期状態においては、互いに他方の発光素子から出射される光ビームの光路側を向いており、
    前記第一の光源部および前記第二の光源部のうち、前記偏向走査手段までの光路長が短い光源部から出射される光ビームの光路上に配設される前記透過型プリズムの頂角は、前記初期状態においては、互いに他方の発光素子から出射される光ビームの光路とは逆側を向いていることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  9. 前記透過型プリズムの入射面および出射面が、前記偏向走査面と垂直になるように前記透過型プリズムが配置される状態を初期状態とすると、
    前記初期状態においては、同一の前記光源部における2個の発光素子から出射される光ビームの光路に各々1つの前記透過型プリズムが配設された場合に該2つの透過型プリズムの頂角は同じ側を向いていること、
    かつ前記第一の光源部から出射される光ビームの光路に配設された透過型プリズムの頂角と、前記第二の光源部から出射される光ビームの光路に配設された透過型プリズムの頂角とは、互いに逆側を向いていることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  10. 前記第一の光源部および前記第二の光源部を、主走査方向に変位させて共通の保持部材の同一面に取り付けたことを特徴とする請求項9記載の光走査装置。
  11. 前記第一の光源部における2個の発光素子から出射する光ビームの光路が前記偏向走査面内で交わる角度および前記第二の光源部における2個の発光素子を出射する光ビームの光路が前記偏向走査面内で交わる角度をθ、前記透過型プリズムの頂角をα、前記透過型プリズムの内部屈折率をn、とすると、
    θ≧4×(n−1)×αであることを特徴とする請求項8または9記載の光走査装置。
  12. 前記透過型プリズムは、非平行な2平面を入射面および出射面とする楔形状プリズムであることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の光走査装置。
  13. 前記楔形状プリズムの入射面および出射面の少なくとも一方に曲率を付加したことを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の光走査装置。
  14. 請求項1から13のいずれか1項に記載の光走査装置を露光手段として使用することを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項1から13のいずれか1項に記載の光走査装置が、前記透過型プリズムの回転により、前記被走査面上の光ビーム位置を調整することを特徴とする光ビーム位置調整方法。
JP2003198068A 2003-05-07 2003-07-16 光走査装置、画像形成装置および光ビーム位置調整方法 Withdrawn JP2005037502A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003198068A JP2005037502A (ja) 2003-07-16 2003-07-16 光走査装置、画像形成装置および光ビーム位置調整方法
US10/840,369 US7450274B2 (en) 2003-05-07 2004-05-07 Optical scanning apparatus, image forming apparatus, and beam positioning method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003198068A JP2005037502A (ja) 2003-07-16 2003-07-16 光走査装置、画像形成装置および光ビーム位置調整方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005037502A true JP2005037502A (ja) 2005-02-10

Family

ID=34207988

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003198068A Withdrawn JP2005037502A (ja) 2003-05-07 2003-07-16 光走査装置、画像形成装置および光ビーム位置調整方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005037502A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009025261A1 (ja) * 2007-08-21 2009-02-26 Hoya Corporation マルチビーム走査装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009025261A1 (ja) * 2007-08-21 2009-02-26 Hoya Corporation マルチビーム走査装置
US8248679B2 (en) 2007-08-21 2012-08-21 Prsym, Inc. Multibeam scanning device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7450274B2 (en) Optical scanning apparatus, image forming apparatus, and beam positioning method
US8045248B2 (en) Optical scanning device and image forming apparatus
US7297936B2 (en) Optical beam scanning device and image forming apparatus
US8553061B2 (en) Optical scanning device and image forming apparatus using the same
JP4922118B2 (ja) 光走査装置及び画像形成装置
US8223418B2 (en) Optical scanning device and image forming apparatus
US7561319B2 (en) Optical scanning device and image forming apparatus using the same
US8670013B2 (en) Light scanning device, light scanning device production method, and color image forming apparatus
US8624951B2 (en) Optical scanning device and image forming apparatus
US8837027B2 (en) Optical scanning device and image forming apparatus
JP4015249B2 (ja) マルチビーム露光装置
US8094179B2 (en) Light source device, optical scanning device, and image forming apparatus
US8913098B2 (en) Optical scanning device and image forming apparatus
JP2004109658A (ja) 光走査装置及び光路調整方法並びに画像形成装置
US6963433B2 (en) Multibeam scanning optical device and image forming apparatus using the same
JP3402010B2 (ja) 光学走査装置
US7375847B2 (en) Optical scanning device and image forming apparatus using the same
JP2005037502A (ja) 光走査装置、画像形成装置および光ビーム位置調整方法
US20080062495A1 (en) Laser scanning unit and image forming apparatus having the same
JP4260539B2 (ja) 光走査装置および画像形成装置
JP4411054B2 (ja) 光走査装置及びそれを用いた画像形成装置
US8817059B2 (en) Optical scanning apparatus and image forming apparatus having a multi-beam light source with a controller for controlling the multi-beam light source
US20020015090A1 (en) Scanning optical apparatus and image forming apparatus
JP2005258244A (ja) 光走査装置、光路調整方法及び画像形成装置
JP3946037B2 (ja) マルチビーム光源装置、光走査装置および画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20061003