JP4015249B2 - マルチビーム露光装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数ドラム方式カラープリンタ装置、複数ドラム方式カラー複写機、多色カラープリンタ、多色カラー複写機、単色の高速レーザプリンタ、単色の高速デジタル複写機等に使用され、複数の光ビームを走査するマルチビーム露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、複数の感光体ドラムを含む画像形成ユニットを用いたカラープリンタ装置またはカラー複写装置などの画像形成装置では、色分解された色成分に対応する複数の画像データすなわち少なくとも画像形成ユニットの数に等しい複数の光ビームを提供する露光装置が利用されている。
【0003】
この種の露光装置は、色分解された色成分毎の画像データに対応する所定数の光ビームを放射する複数の半導体レーザ素子、各半導体レーザ素子を放射された光ビームの断面ビーム径を所定の大きさおよび形状に絞り込む第1のレンズ群、第1のレンズ群により所定の大きさおよび形状に絞り込まれた光ビーム群を、各光ビームにより形成された画像を保持する記録媒体が搬送される方向と直交する方向に連続的に反射することで偏向する偏向装置、偏向装置により偏向された光ビームを記録媒体の所定の位置に結像させる第2のレンズ群などを有している。
【0004】
上述した露光装置は、適用される画像形成装置に合わせ、各画像形成ユニットのそれぞれに対応した複数の露光装置を用いる例と複数の光ビームを1つの露光装置で提供可能なマルチビーム露光装置を用いる例とに分類されている。なお、今日、画像形成速度の高速化および解像度の向上のために、同一色の画像データを並列に露光することで、高解像度の画像を形成可能でしかも高速度の画像形成が可能な高速プリンタ装置も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した露光装置において、画像形成装置の高速化および解像度を向上するために偏向装置の反射面の回転数を増大させると、反射面を回転可能に保持する軸受け機構に、高価な空気軸受けが必要となる。また、モータの回転数にも上限が存在するとともに、高速回転可能なモータは、単体のコストが大きくしかもモータを回転させるための駆動回路も高価であり、コストの増大に見合う回転数の増加が見込めない問題がある。なお、反射面の回転数を増大することは、反射面の風損を加速するとともに、風切り音が増大される問題がある。
【0006】
これに対して、反射面の数を増大させるとモータの回転数の増加を抑えることができるが、画像周波数が増大されることから、画像信号(画像データ)に重畳される虞れの高いノイズ成分が増大する問題がある。また、画像周波数を高めることは、制御回路の回路設計あるいは実装において、さまざまな制約をもたらす問題がある。
【0007】
このため、複数の光ビームを一度に偏向(走査)することで、反射面の回転数および画像周波数のそれぞれを低減することのできる上述したマルチビーム露光が既に提案されている。
【0008】
ところで、マルチビーム露光においては、色成分に分解された色成分毎に複数の光源を用い、それぞれの光源から出射された光ビームを色成分単位で合成して1本の光ビームとして偏向(走査)する方法が利用されており、また光源としては、半導体レーザ素子が用いられている。
【0009】
しかしながら、半導体レーザ素子から放射される光ビーム(レーザビーム)の波長は、レーザ素子が設置される環境の温度により、発光波長が変化することが知られている。また、半導体レーザ素子は、個々に、温度変化に対する発光波長の変動量が異なる。この場合、各半導体レーザ素子の周辺で温度がばらついたり、各レーザ素子の経時変化の度合いに差がでてくると、それぞれの光源から出る光ビームの波長にばらつきがでてきてしまう。
【0010】
さらに、半導体レーザ素子の特徴として、0.1°C程度の温度変化に対して発光波長が1.5nm程度変化するモードホッピング現象が存在することから、例え、ある条件下で発光波長を一致させたとしても、広い環境温度範囲で全てのレーザ素子の発光波長を均一に揃えることは困難である。
【0011】
このように、温度変化によってそれぞれの半導体レーザ素子から放射される光ビームの発光波長が変動することは、例えば像面と等価な位置に水平同期検出用のビーム検知センサを配置して、センサをビームが通過するタイミングより前に光ビームを発光させて光ビームがセンサに入射したことを検知し、その検知したタイミング時に光ビームが同じ位置にあることとして、その後一定時間後に画像領域に入るとして画像を書き込む、水平同期の検出および書き出し位置の特定において、光ビームがセンサに入射するタイミングが同じであっても、偏向装置の各反射面に光ビームが案内される際の振り角が異なる角度になることになる。
【0012】
すなわち、ビーム検知センサの位置は固定であるから、温度変化によって発光波長が変動した場合、光ビームがセンサに入射したことを検知した一定時間後に画像を書き込むと、画像の書き出し位置は概ね一定に維持されるが書き出し位置と反対側の画像の露光の終了位置においては、温度の変化によって変化した波長の変化分により偏向装置の各反射面上での振り角の変化量をΔθとすると、2倍の(2×Δθの)変化が生じてしまう問題がある。
【0013】
このことは、カラープリンタ装置においては、色ずれや、予定された色を再現できない等の現象を生じさせ、高速プリンタ装置においては、画像を構成するドット(感光体上の光ビームの集合体)の外径および形状を変動させることによる解像度の低下やジッタを生じさせる問題がある。
【0014】
この発明の目的は、複数のビームを走査する露光装置において、各ビーム相互のずれを低減して画像を正確に形成し、色ずれあるいは解像度の低下の生じない露光装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上述した問題点に基づきなされたもので、複数の光源と、この複数の光源からの光に所定の特性を与える偏向前光学手段と、この偏向前光学手段からの光を第1の方向へ偏向する偏向手段と、この偏向手段によって偏向された光を所定の像面に等速度で結像させるレンズと、前記レンズを通過した光を検出して所定の信号を出力する光検知手段と、を有するマルチビーム露光装置において、前記偏向手段と前記検知手段との間の光路中に、プリズムを、前記プリズムへ入射する光と前記プリズムの入射面のなす角度と、前記プリズムから出射する光と前記プリズムの出射面のなす角度が等しくなるように配置し前記偏向手段の反射面が同一の回転角である場合に、温度の変化により波長が変動した光を前記光検知手段の所定の信号を出す位置に案内するようにしたことを特徴とするマルチビーム露光装置を提供するものである。
【0018】
またさらに、この発明のプリズムは、入射面と出射面に挟まれる角を頂角とし、それぞれの面の長さが等しい二等辺三角形の断面を有することを特徴とする。
【0019】
さらにまた、この発明のプリズムの頂角は、偏向手段により偏向された光が前記レンズに入射するとき、前記偏向手段での光の反射点と前記レンズとの間の距離が最小となる方向に向けられていることを特徴とする。
【0022】
またさらにこの発明は、複数の光源と、この複数の光源からの光を1本の光と見なすことのできるようまとめて所定の特性を与える偏向前光学手段と、この偏向前光学手段からの光を第1の方向へ偏向する偏向手段と、上記第1の方向に延出され、前記偏向手段によって偏向された光を、所定像面上に等速度で結像させるレンズと、上記所定像面と光学的に等価の距離に定義され、前記レンズを通過した光が到達する位置であって、前記所定像面のうちの画像領域以外の領域に配置され、前記レンズを通過した光を検出して所定の信号を出力する光検知手段と、を有するマルチビーム露光装置において、前記レンズと前記検知手段との間の光路中に、プリズムを、前記プリズムへ入射する光と前記プリズムの入射面のなす角度と、前記プリズムから出射する光と前記プリズムの出射面のなす角度が等しくなるように配置し前記偏向手段の反射面が同一の回転角である場合に、温度の変化により波長が変動した光を前記光検知手段の所定の信号を出す位置に案内するようにしたことを特徴とするマルチビーム露光装置を提供するものである。
【0023】
さらにまたこの発明は、複数の光源と、この複数の光源からの光を1本の光と見なすことのできるようまとめて所定の特性を与える偏向前光学手段と、この偏向前光学手段からの光を第1の方向へ偏向する偏向手段と、上記第1の方向に延出され、前記偏向手段によって偏向された光を、所定像面上に等速度で結像させるレンズと、上記所定像面と光学的に等価の距離に定義され、前記レンズを通過した光が到達する位置であって、前記所定像面のうちの画像領域以外の領域に配置され、前記レンズを通過した光を検出して所定の信号を出力する光検知手段と、前記レンズと前記検知手段との間の光路中に配置され、前記第1の方向に関して、前記複数の光源からの光の温度の変化による波長の変動にあわせて出射角を変え、波長の差によって前記レンズにより発生する前記所定像面上での位置ずれ量と量が同じで逆向きの方向に光が到達する位置をずらすことにより、前記偏向手段の反射面が同一の回転角である場合に、温度の変化により波長が変動した光を前記検出手段の検出面上の同じ位置に案内するプリズムと、を有するマルチビーム露光装置において、前記プリズムへ入射する光と前記プリズムの入射面のなす角度と、前記プリズムから出射する光と前記プリズムの出射面のなす角度が等しくなるように配置したことを特徴とするマルチビーム露光装置を提供するものである。
【0024】
またさらにこの発明は、複数の光源と、この複数の光源からの光を1本の光と見なすことのできるようまとめて所定の特性を与える偏向前光学手段と、この偏向前光学手段からの光を第1の方向へ偏向する偏向手段と、上記第1の方向に延出され、前記偏向手段によって偏向された光を、所定像面上に等速度で結像させるレンズと、上記所定像面と光学的に等価の距離に定義され、前記レンズを通過した光が到達する位置であって、前記所定像面のうちの画像領域以外の領域に配置され、前記レンズを通過した光を検出して所定の信号を出力する光検知手段と、前記レンズと前記検知手段との間の光路中に配置され、前記第1の方向に関して、前記複数の光源からの光の温度の変化による波長の変動にあわせて出射角を変え、波長の差によって前記レンズにより発生する位置ずれ量と量が同じで逆向きの方向に光が到達する位置をずらすことにより、基準波長と波長が異なる光により書き出しタイミングがずれることにより生じた上記第1の方向の書き出し位置と反対側での主走査方向位置のずれを低減するプリズムと、を有するマルチビーム露光装置において、前記プリズムへ入射する光と前記プリズムの入射面のなす角度と、前記プリズムから出射する光と前記プリズムの出射面のなす角度が等しくなるように配置したことを特徴とするマルチビーム露光装置を提供するものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0026】
図1には、この発明の実施の形態であるマルチビーム露光装置が組み込まれるカラー画像形成装置が示されている。なお、この種のカラー画像形成装置では、通常、減法混色により任意の色を表示するために、Y(イエロー)すなわち「黄」、M(マゼンタ)すなわち「深紅」、C(シアン)すなわち「青紫」およびB(ブラック)すなわち「黒」(但し、黒は、イエロー、マゼンタおよびシアンのそれぞれが重なり合って黒を表示する画像領域を単色で置き換える墨入れと文字原稿などの黒色単色画像の形成のために利用される)の各色成分ごとに色分解された4種類の画像データと、Y,M,CおよびBのそれぞれに対応して各色成分ごとに画像を形成するさまざまな装置が4組利用されることから、各参照符号に、Y,M,CおよびBを付加することで色成分ごとの画像データとそれぞれに対応する装置を識別することとする。
【0027】
図1に示されるように、画像形成装置100は、色分解された色成分毎に画像を形成する第1ないし第4の画像形成部50Y,50M,50Cおよび50Bを有している。
【0028】
それぞれの画像形成部50(Y,M,CおよびB)は、図2および図3を用いて後段に詳述するマルチビーム光走査装置1の第1の折り返しミラー33Bおよび第3の折り返しミラー37Y,37Mおよび37Cにより各色成分の画像情報を露光するためのレーザビームL(Y,M,CおよびB)が出射される位置のそれぞれに対応する光走査装置1の下方に、50Y,50M,50Cおよび50Bの順で直列に配置されている。
【0029】
各画像形成部50(Y,M,CおよびB)の下方には、それぞれの画像形成部50(Y,M,CおよびB)を介して形成された画像を転写される転写材を搬送する搬送ベルト52が配置されている。
【0030】
搬送ベルト52は、図示しないモータにより、矢印の方向に回転されるベルト駆動ローラ56ならびにテンションローラ54に掛け渡され、ベルト駆動ローラ56が回転される方向に所定の速度で回転される。
【0031】
各画像形成部50(Y,M,CおよびB)は、矢印方向に回転可能な円筒状に形成され、光走査装置1により露光された画像に対応する静電潜像が形成される感光体ドラム58Y,58M,58Cおよび58Bを有している。
【0032】
各感光体ドラム58(Y,M,CおよびB)の周囲には、各感光体ドラム58(Y,M,CおよびB)表面に所定の電位を提供する帯電装置60Y,60M,60Cおよび60B、各感光体ドラム58(Y,M,CおよびB)の表面に形成された静電潜像に対応する色が与えられているトナーを供給することで現像する現像装置62Y,62M,62Cおよび62B、各感光体ドラム58(Y,M,CおよびB)との間に搬送ベルト52を介在させた状態で搬送ベルト52の背面から各感光体ドラム58(Y,M,CおよびB)に対向され、搬送ベルト52により搬送される記録媒体すなわち記録用紙Pに、各感光体ドラム58(Y,M,CおよびB)のトナー像を転写する転写装置64Y,64M,64Cおよび64B、各転写装置64(Y,M,CおよびB)による用紙Pへのトナー像の転写の際に転写されなかった感光体ドラム58(Y,M,CおよびB)上の残存トナーを除去するクリーナ66(Y,M,CおよびB)ならびに各転写装置64(Y,M,CおよびB)によるトナー像の転写のあとに感光体ドラム58(Y,M,CおよびB)上に残った残存電位を除去する除電装置68(Y,M,CおよびB)が、各感光体ドラム58(Y,M,CおよびB)が回転される方向に沿って、順に、配置されている。
【0033】
搬送ベルト52の下方には、各画像形成部50(Y,M,CおよびB)により形成された画像が転写される記録用紙Pを収容している用紙カセット70が配置されている。
【0034】
用紙カセット70の一端であって、テンションローラ54に近接する側には、おおむね半月状に形成され、用紙カセット70に収容されている用紙Pを最上部から1枚ずつ取り出す送り出しローラ72が配置されている。
【0035】
送り出しローラ72とテンションローラ54の間には、カセット70から取り出された1枚の用紙Pの先端と画像形成部50B(黒)の感光体ドラム58Bに形成されたトナー像の先端を整合させるためのレジストローラ74が配置されている。
【0036】
レジストローラ74と第1の画像形成部50Yの間のテンションローラ54の近傍であって、実質的に、テンションローラ54と搬送ベルト52が接する位置に対応する搬送ベルト52の外周上に対向される位置には、レジストローラ72により所定のタイミングで搬送される1枚の用紙Pに、所定の静電吸着力を提供する吸着ローラ76が配置されている。
【0037】
搬送ベルト52の一端かつベルト駆動ローラ56の近傍であって、実質的に、ベルト駆動ローラ56と接した搬送ベルト52の外周上には、搬送ベルト52に形成された画像または用紙Pに転写された画像の位置を検知するためのレジストセンサ78および80が、ベルト駆動ローラ56の軸方向に所定の距離をおいて配置されている(図1は、正面断面図であるから、図1において紙面前方に位置される第1のセンサ78は見えない)。
【0038】
ベルト駆動ローラ56と接した搬送ベルト52の外周上であって、搬送ベルト52により搬送される用紙Pと接することのない位置には、搬送ベルト52上に付着したトナーあるいは用紙Pの紙かすなどを除去する搬送ベルトクリーナ82が配置されている。
【0039】
搬送ベルト52を介して搬送された用紙Pがテンションローラ56から離脱されてさらに搬送される方向には、用紙Pに転写されたトナー像を用紙Pに定着する定着装置84が配置されている。
【0040】
図2および図3には、図1に示した画像形成装置に組み込まれるマルチビーム露光装置が示されている。
【0041】
図2および図3に示されるように、マルチビーム露光装置1は、図1に示した第1ないし第4の画像形成部50Y,50M,50Cおよび50Bのそれぞれに向けて光ビームを出力する光源3Y,3M,3Cおよび3B、各光源3(Y,M,CおよびB)を放射された光ビームを所定の位置に配置された像面すなわち図1に示した第1ないし第4の画像形成部50Y,50M,50Cおよび50Bの感光体ドラム58Y,58M,58Cおよび58Bの外周面に向かって所定の線速度で偏向(走査)する偏向手段としてのただ1つの光偏向装置7を有している。なお、光偏向装置7と各光源3(Y,M,CおよびB)との間には、偏向前光学系5(Y,M,CおよびB)が、光偏向装置7と像面との間には、偏向後光学系9が、それぞれ、配置されている。また、光偏向装置7により各レーザビームが偏向(走査)される方向を主走査方向と示し、主走査方向および光偏向装置が走査(偏向)したレーザビームが主走査方向となるよう光偏向装置がレーザビームに与える偏向動作の基準となる軸線のそれぞれに直交する方向を副走査方向と示す。従って、マルチビーム露光装置1により偏向されたレーザビームの副走査方向は、図1に示した画像形成装置100において、記録用紙が搬送される方向すなわち各画像形成部50(Y,M,CおよびB)の感光体ドラム58(Y,M,CおよびB)が回転される方向および搬送ベルト52が移動される方向に一致される。また、主走査方向は、記録用紙が搬送される方向と直交する方向となる。
【0042】
各光源3(Y,M,CおよびB)は、色分解された色成分すなわちY(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン)およびB(ブラックすなわち黒)毎に、2つの半導体レーザ素子3Yaおよび3Yb,3Maおよび3Mb,3Caおよび3Cb,3Baおよび3Bbが所定の配列には位置されて構成されている。
【0043】
偏向前光学系5は、各光源であるレーザ3Yaおよび3Yb,3Maおよび3Mb,3Caおよび3Cb,3Baおよび3Bbのそれぞれから出射されたレーザビームLYaとLYb、LMaとLMb、LCaとLCb、およびLBaとLBbを同一色成分毎に1本のレーザビームにまとめる群合成ミラー15Y,15M,15Cおよび15Bによりそれぞれ1本に合成され、カラー合成ミラー19M,19Cおよび19Bのそれぞれによりさらに1本のレーザビームL{(LYa+LYb)=LY,(LMa+LMb)=LM,(LCa+LCb)=LC、ならびに(LBa+LBb)=LB}として合成されて、光偏向装置7に向けて案内される。
【0044】
なお、光源3(Y,M,CおよびB)と群合成ミラー15(Y,M,CおよびB)、群合成ミラー15Y,15M,15Cおよび15Bのそれぞれとカラー合成ミラー19M,19Cおよび19Bのそれぞれとの間には、図4、図6および図8を用いて後段に詳述する有限焦点レンズ13、絞り14、シリンダレンズ17が設けられている。
【0045】
光偏向装置7は、例えば8面の平面反射面(平面反射鏡)が正多角形状に配置された多面鏡本体7aと多面鏡本体7aを主走査方向に所定の速度で回転させるモータ7bとを有している。なお、多面鏡本体7aは、モータ7bの回転軸に、一体的に形成されている。
【0046】
多面鏡本体7aは、たとえば、アルミニウムにより形成される。また、多面鏡7aの各反射面は、副走査方向に沿って切り出されたのち、切断面に、たとえば、二酸化ケイ素(SiO2)等の表面保護層が蒸着されることで提供される。
【0047】
偏向後光学系9は、多面鏡7aにより偏向(走査)されたレーザビームL(Y,M,CおよびB)の像面上での形状および位置を最適化する2枚組み結像レンズ21すなわち第1および第2の結像レンズ21aおよび21b、光偏向装置7で偏向され、2枚組結像レンズ21を通過されたそれぞれのレーザビームL(Y,M,CおよびB)の水平同期を整合させるために、各レーザビームLを検知する水平同期用光検出器23、水平同期用光検出器23に向けて、各レーザビームLを折り返す水平同期用折り返しミラー25、折り返しミラー25と水平同期検出用光検出器23との間に配置され、折り返しミラー25により水平同期検出用光検出器23に向けて反射された各レーザビームLを、各レーザビームLの波長がレーザ素子(光源3(Y,M,CおよびB))の配置されている部分(環境)の温度の変化に起因して変化した場合であっても、水平同期検出用光検出器23の検出面上の入射位置を概ね一致させることのできる光路補正素子27、2枚組み結像レンズ21の第2の結像レンズ21bを出射された各レーザビームL(Y,M,CおよびB)を、それぞれのレーザビームLと対応される感光体ドラム58(Y,M,CおよびB)に案内する複数のミラー33Y(イエロー第1)、35Y(イエロー第2)、37Y(イエロー第3)、33M(マゼンタ第1)、35M(マゼンタ第2)、37M(マゼンタ第3)、33C(シアン第1)、35C(シアン第2)、37C(シアン第3)、33B(黒専用)、ならびに上述した多くの光学要素を含む光走査装置1を防塵する防塵ガラス39(Y,M,CおよびM)を有している。
【0048】
次に、各光源3(Y,M,CおよびB)を構成するレーザ3Ya,3Yb,3Ma,3Mb,3Ca,3Cb,3Baおよび3Bbのそれぞれと光偏向装置7との間の偏向前光学系5について、それぞれのレーザ毎に詳細に説明する。
【0049】
各光源3Y,3M,3Cおよび3Bは、図2に示したように、それぞれレーザビームLYを出射するイエロー第1レーザ3Yaおよびイエロー第2レーザ3Ybと、レーザビームLMを出射するマゼンタ第1レーザ3Maおよびマゼンタ第2レーザ3Mbと、レーザビームLCを出射するシアン第1レーザ3Caおよびシアン第2レーザ3Cbと、レーザビームLBを出射する黒第1レーザ3Baおよび黒第2レーザ3Bbを有している。なお、各光源を構成するレーザ3Ya,3Yb,3Ma,3Mb,3Ca,3Cb,3Baおよび3Bbのそれぞれから出射されたレーザビームLYaおよびLYb、LMaおよびLMb、LCaおよびLCbならびにLBaおよびLBbは、同一色成分毎に、入射レーザビームの概ね50%を反射し、概ね50%を透過する群合成ミラー(ハーフミラーすなわち第1の合成ミラー)15Y,15M,15Cおよび15Bによりそれぞれ合成され、カラー合成ミラー(第2の合成ミラー)19M,19Cおよび19Bにより合成されて光偏向装置7に向けて案内される。また、各光源を構成するレーザ3Ya,3Ma,3Caおよび3Baのそれぞれから出射されたレーザビームLYa,LMa,LCaおよびLBaは、ハーフミラー15Y,15M,15Cおよび15Bにより対をなすレーザビームLYb,LMb,LCbおよびLBbのそれぞれと合成される前に、対応するガルバノミラー18Y,18M,18Cおよび18Bの反射角が所定の角度に設定されることにより、副走査方向の間隔が所定の間隔に設定される。
【0050】
偏向前光学系5は、図4(任意のレーザビームLを代表として示している)を用いて詳述するように、レーザ3を出射されたレーザビームLに所定の集束性を与える有限焦点レンズ13、有限焦点レンズ13を通過したレーザビームLに任意の断面ビーム形状を与える絞り14、ハーフミラー(第1の合成ミラー)15、ハーフミラー15により合成されたレーザビームLに副走査方向に関してさらに所定の集束性を与えるシリンダレンズ17を含み、レーザ3を出射されたレーザビームLの断面ビーム形状を所定の形状に整えて、光偏向装置7の反射面に案内する。なお、有限焦点レンズ13は、例えば非球面ガラスレンズあるいは球面ガラスレンズのレーザ入射面および出射面の少なくとも一方の面に、例えばUV(Urtra−Violet=紫外線)硬化型の図示しないプラスチックレンズを貼り合わせた(または図示しないプラスチックレンズを一体成形した)レンズが利用される。また、レーザ3、有限焦点レンズ13および絞り14は、図5を用いて以下に説明するレンズホルダ11により一体に保持されている。
【0051】
図5(任意のレーザ3と対応するレンズホルダ11を代表として示している)に示されるように、レンズホルダ11は、例えば高い加工精度を有しその一方で温度の変化に対する形状変化の少ないアルミダイカスト製であって、偏向前光学系5の構成要素を保持するベースプレート10の凹部10a上に、凹部10a上を矢印X方向に沿って凹部10a上を移動可能に配置されている。なお、ベースプレート10は、露光装置1の中間ベース1a上に位置されている。
【0052】
レンズホルダ11は、レンズホルダ11と実質的に等しい材質のアルミニウムにより形成されたアルミダイカスト製のレーザホルダ12に固定されたレーザ3と有限焦点レンズ13を所定の間隔に維持して保持するホルダ本体11aを有し、レーザ3の発光点すなわちレーザホルダ12とホルダ本体11aとが接触される位置から所定の距離の位置に、有限焦点レンズ13を保持する。すなわち、有限焦点レンズ13は、フランジ部分が円筒状に形成された円筒フランジ付きレンズであって、レンズホルダ11のホルダ本体11aの底部11bの側方からホルダ本体11aの側面11cに向けて加圧可能に配置された板ばね16によりレンズホルダの側面11cに押しつけられることで、レンズホルダ11に固定される。従って、有限焦点レンズ13は、レーザ3から有限焦点レンズ13を通ってシリンダレンズ17に向かう光軸oに沿ってホルダ本体11aを移動可能で、レーザ支持体12に固定されたレーザ3との間隔が所定の間隔となるようレンズホルダ11に固定される。また、絞り14は、図6を用いて以下に説明するように、有限焦点レンズ13の後ろ側焦点位置に位置されるよう、レンズホルダ11の所定位置すなわち絞り保持部11dに固定されている。なお、光軸oは、ベースプレート10の凹部10aが延出される方向と概ね平行に規定されている。
【0053】
図6(任意のレーザビームLを代表として示している)は、レンズホルダ11内の有限焦点レンズ13と絞り14とを、光軸oに沿って抜き出した概略図である。図6に示されるように、絞り14を、有限焦点レンズ13の後ろ側焦点位置に配置することで、レーザ3(Y,M,CおよびBのいづれか)aと対応する組のレーザ3(Y,M,CおよびBのいづれか)bのそれぞれを放射されたレーザビームL(Y,M,CおよびBのいづれか)aとレーザビームL(Y,M,CおよびBのいづれか)bの双方の効率を概ね等しくできる。
【0054】
再び図2および図3を参照すれば、ハーフミラー15(Y,M,CおよびB)は、例えば厚さtが5mmに形成された平行平板ガラスの一方の面に金属膜が蒸着されることで、透過率および反射率が所定の大きさとなるよう制御されたもので、レーザ3(Y,M,CおよびBのいづれか)aと対応する組のレーザ3(Y,M,CおよびBのいづれか)bから放射される2本のレーザビームのうちの所定の1本のレーザビーム、例えばレーザビームL(Y,M,CおよびB)aまたはL(Y,M,CおよびB)bを水平同期検出器23で検知して得られる水平同期およびビーム位置信号に基づいて、図7を用いて以下に説明するミラー保持機構20により、主走査方向および副走査方向のそれぞれの方向に関して反射角が設定される。
【0055】
なお、それぞれのレーザビームLYa,LMa,LCaおよびLBaは、上述したように、それぞれハーフミラー15(Y,M,CおよびB)を透過され、レーザ3Yb,3Mb,3Cbおよび3Bbを出射されたそれぞれのレーザビームLYb,LMb,LCbおよびLBbは、ハーフミラー15(Y,M,CおよびB)で反射される。また、各レーザビームL(Ya,Yb,Ma,Mb,Ca,Cb,BaおよびBb)がハーフミラー15(Y,M,CおよびB)を透過する回数は、上述したように、1または0回となる。具体的には、LBa,LMa,LCaおよびLYaは、ハーフミラー15(Y,M,CおよびB)を1回だけ透過し、それ以外のレーザビームLBb,LMb,LCbおよびLYbは、ハーフミラー15(Y,M,CおよびB)で反射される。なお、それぞれのハーフミラー15(Y,M,CおよびB)は、各ハーフミラー15(Y,M,CおよびB)を透過して光偏向装置7に向かうレーザビームLBa,LMa,LCaおよびLYaのそれぞれに対して同一の方向に、同一量(角度)傾けられる。この場合、それぞれのハーフミラー15(Y,M,CおよびB)が傾けられる角度Uは、それぞれ、45°に設定される。
【0056】
ここで、それぞれのハーフミラー15(Y,M,CおよびB)の反射率と透過率の比を1:1とすることで、各光源3(Y,M,CおよびB)の各レーザ素子3Yaおよび3Yb、3Maおよび3Mb、3Caおよび3Cbならびに3Baおよび3Bbの出力を実質的に同一に設定できる。これにより、結像面での出力を同一とすることが可能となり、各レーザビームL(Ya,Yb,Ma,Mb,Ca,Cb,BaおよびBb)の結像特性を等しくすることが容易となる。
【0057】
図7は、ハーフミラー15(Y,M,CおよびB)の光入射面および光出射面(光反射面)の傾きを、任意のレーザビームを代表として、主走査方向および副走査方向のそれぞれの方向に関連した方向に調整可能とするミラー保持機構20を説明する概略図である。
【0058】
図7に示されるように、ハーフミラー15は、ベースプレート10の所定位置に、ベースプレート10と一体に形成された突起状のミラー保持部10bとこのミラー保持部10bに向けて加圧可能に配置された板ばね20aにより、光軸oに対して任意の傾きを示すよう固定される。
【0059】
ミラー保持機構20は、詳細には、ミラー保持部10bの底部すなわちベースプレート10に近接する側に設けられた第1の調整ねじ20b、ベースプレート10から所定の距離に設けられた第2および第3の調整ねじ20cおよび20dを有し、それぞれのねじ20b,20cおよび20dの繰り出し量を個々に設定することで、板ばね20aからの押しつけ力により押しつけられるミラー15の傾きを、3本のねじ20b,20cおよび20dの繰り出し量により設定される方向および角度に設定できる。なお、板ばね20aは、ミラー15の外郭部のみに接するよう、ベースプレート10との固定部分を除いて2本の帯状領域に分割され、ミラー保持部10bは、20b,20cおよび20dが設けられる領域を除いて欠き取られた構造であり、ミラー15に対して、ミラー保持部10b側と板ばね20a側の双方からのレーザビームの入射あるいは反射を可能とする。
【0060】
シリンダレンズ17は、例えばポリメチルメタクリル(PMMA)等に代表されるプラスチック材料により副走査方向断面形状が円筒面の一部となる形状に形成されることで空気と接するレンズ面に副走査方向のパワーが与えられてレーザ3側に配置されたプラスチックレンズ17aと、例えばLAH78等のガラス材料から形成され、光偏向装置7側に配置されたガラスレンズ17bとが、接着によりまたは図示しない位置決め部材に向かって所定の方向から押圧されることで一体に形成されたハイブリッド(複合)レンズである。従って、プラスチックシリンダレンズ17aのガラスレンズ17bと接する面とガラスシリンダレンズ17bのプラスチックレンズ17aと接する面の副走査方向の曲率は、等しく設定される。また、ガラスシリンダレンズ17bにプラスチックシリンダレンズ17aが一体に成型されてもよい。
【0061】
図8は、光偏向装置7の多面鏡7aの前段(上流側)における各レーザビームL(Y,M,CおよびB)とカラー合成ミラー19M,19Cおよび19Bとの副走査方向の間隔を説明する概略図である。
【0062】
図8に示されるように、副走査方向に関して隣り合うレーザビームL(Y,M,CおよびB)は、それぞれ、レーザビーム毎に所定の間隔で光偏向装置7に案内される。すなわち、図8から明らかなように、レーザビームLBとレーザビームLCとの間の間隔は、例えば1.45mmに、レーザビームLCとレーザビームLMとの間の間隔は、例えば1.71mmに、レーザビームLMとレーザビームLCとの間の間隔は、例えば2.26mmに、それぞれ設定される。
【0063】
次に、光偏向装置7の反射面に案内され、反射面で偏向(走査)されたレーザビームLYaおよびLYb、LMaおよびLMb、LCaおよびLCbならびにLBaおよびLBbのそれぞれと光偏向装置7と像面との間に位置される偏向後光学系9について、それぞれのレーザ毎に詳細に説明する。
【0064】
光偏向装置7に案内されたレーザビームLYaおよびLYbは、光偏向装置7の多面鏡7aの各反射面の回転により、概ね等速度で偏向されて、偏向後光学系9すなわち2枚組結像レンズ21の第1の結像レンズ21aの入射面に、所定の角度で入射される。
【0065】
以下、レーザビームLYaおよびLYbは、感光体ドラム58Yの表面上でのビームスポットの形状および大きさが所定の形状および大きさになるよう、第2の結像レンズ21bにより所定の収束性ならびに方向性が与えられ、ミラー33Yおよび35Yで順に反射され、ミラー37Yにより所定の角度で反射されて、防塵ガラス39Yを通って、感光体ドラム58Yの所定の位置に照射される。
【0066】
同様に、レーザビームLMaおよびLMb、LCaおよびLCbのそれぞれは、光偏向装置7の多面鏡7aの各反射面の回転により、概ね等速度で偏向されて、偏向後光学系9すなわち2枚組結像レンズ21の第1の結像レンズ21aの入射面に所定の角度で入射され、感光体ドラム58Mおよび58Cの表面上でのビームスポットの形状および大きさが所定の形状および大きさになるよう、第2の結像レンズ21bにより所定の収束性ならびに方向性が与えられ、ミラー33M,33C、35Mおよび35Cで順に反射され、ミラー37Mおよび37Cにより所定の角度で反射されて、防塵ガラス39Mおよび37Cを通って、感光体ドラム58Mおよび58Cの所定の位置に照射される。
【0067】
光偏向装置7に案内されたレーザビームLBaおよびLBbは、光偏向装置7の多面鏡7aの各反射面の回転により、概ね等速度で偏向されて、偏向後光学系9すなわち2枚組結像レンズ21の第1の結像レンズ21aの入射面に、所定の角度で入射される。
【0068】
以下、レーザビームLBaおよびLBbは、感光体ドラム58Bの表面上でのビームスポットの形状および大きさが所定の形状および大きさになるよう、第2の結像レンズ21bにより所定の収束性ならびに方向性が与えられ、ミラー33Bのみにより所定の角度で反射されて、防塵ガラス39Mを通って、感光体ドラム58Bの所定の位置に照射される。
【0069】
なお、各レーザビームL(Y,MおよびC)のそれぞれに対応して設けられている第3ミラー37(Y,MおよびC)は、図9に示す反射角および平行度調整機構40により、各レーザビームL(Y,MおよびC)を任意の方向に反射可能に保持されるとともに感光体ドラム58(Y,MおよびC)の長手方向の両端部のビームスポット径の変動量を任意の大きさに設定可能に形成されている。
【0070】
反射角および平行度調整機構40は、各ミラー37(Y,MおよびC)の長手方向の両端部に対応して露光装置1の中間ベース1aから突出された一対の突起部41,41とそれぞれの突起部41,41向けて押しつけ力を提供する一対の板ばね43,43と、突起部41,41に設けられた第1ないし第3の調整ねじ41a,41bおよび41cを含み、それぞれのねじ41a,41bおよび41cの繰り出し量を個々に設定することで、板ばね43,43からの押しつけ力により押しつけられるミラー37の傾きを、3本のねじ41a,41bおよび41cの繰り出し量により設定される方向および角度に設定できる。なお、各ミラー37(Y,MおよびC)は、ミラー33Bにより感光体ドラム58Bに向けて案内されたレーザビームLBを基準として、対応する感光体ドラム58(Y,MおよびC)に導かれた各レーザビーム(Y,MおよびC)により得られる画像が、感光体ドラム58Bにより提供される画像と等しい間隔およびビームスポット径(線幅)となるよう、画像形成装置100の搬送ベルト52上に提供される画像を、詳述しないモニタ機構を用いてモニタすることで、設定される。
【0071】
なお、偏向前光学系5および偏向後光学系9に用いられる各レンズならびに各レーザビームに対して所定の特性を与える光学部材すなわち有限焦点レンズ13(偏向前光学系)、ハーフミラー15(偏向前光学系)、ガラスシリンダレンズ17a(シリンダレンズ17)、プラスチックシリンダレンズ17b(シリンダレンズ17)、第1の結像レンズ21a(偏向後光学系)、第2の結像レンズ21b(偏向後光学系)および防塵ガラス39(偏向後光学系)の光学特性は、表1ないし表3に示す通りである。また、偏向前光学系において、レーザビームLYに利用される要素とレーザビームLBに利用される要素は、副走査方向において光軸oを挟んで対称である。なお、表2におけるCUXおよびCUYは、第1および第2の結像レンズ21aおよび21bのそれぞれにおける入射面と出射面のレンズ面形状を(1)式に示す多項式で示したときの計数である。
【0072】
【表1】
Figure 0004015249
【0073】
【表2】
Figure 0004015249
【0074】
【表3】
Figure 0004015249
【0075】
【数1】
Figure 0004015249
次に、シリンダレンズと偏向後光学系との間の光学特性について詳細に説明する。
【0076】
偏向後光学系9すなわち2枚組みレンズ21の第1および第2の結像レンズ21aおよび21bは、プラスチック、たとえば、PMMAにより形成されることから、周辺温度が、たとえば、0°Cから50°Cの間で変化することで、屈折率nが、1.4876から1.4789まで変化することが知られている。この場合、第1および第2の結像レンズ21aおよび21bを通過されたレーザビームが実際に集光される結像面、すなわち、副走査方向における結像位置は、±4mm程度変動してしまう。
【0077】
これに対して、図4に示した偏向前光学系5に、偏向後光学系9に利用されるレンズの材質と同一の材質のレンズを、曲率を最適化した状態で組み込むことで、温度変化による屈折率nの変動に伴って発生する結像面の変動を、±0.5mm程度に抑えることができる。すなわち、偏向前光学系5がガラスレンズで、偏向後光学系9がプラスチックレンズにより構成されるような周知の光学系に比較して、偏向後光学系21の第1および第2のレンズ21aおよび21bの温度変化による屈折率の変化に起因して発生する副走査方向の色収差が補正できる。
【0078】
ところで、補正可能な色収差の補正量は、プラスチックシリンダレンズ17bのパワー、すなわちプラスチックシリンダレンズ17bの入射面曲率と出射面曲率との差に応じて決まることから、プラスチックシリンダレンズ17bの入射面を平面とすれば、ガラスシリンダレンズ17aの曲率が特定される。
【0079】
このことから、ガラスシリンダレンズ17aに利用される材料が特定されるとシリンダレンズ17の焦点距離が決定される。従って、偏向後光学系21の光学特性が特定されると、副走査方向のビームスポットの最小径は、シリンダレンズ17の焦点距離のみによって設定可能となる。しかしながら、このことは、設計自由度をせまくするので、目標とするビームスポットを得ることおよび色消しを両立しなくなることも考慮する必要を生じさせる。なお、ガラス材料を変更することにより屈折率を変えてガラスシリンダレンズ17aの焦点距離を調整することによりシリンダレンズ17としての焦点距離を設定する方法もあるが、ガラスの材質によっては、研削性、保管あるいは運送に際して必ずしも有益とは限らず、自由度が低くなることは避けられない。
【0080】
このような観点から、ガラスシリンダレンズ17aの入射面と出射面に曲率を与えることでプラスチックシリンダレンズ17bのパワーとシリンダレンズ17のパワーを独立の関数とする方法もことも可能である。
【0081】
しかしながら、成型により作成するプラスチックシリンダレンズ17bの入射面と出射面の両面に曲率を与え、プラスチックシリンダレンズ17bのパワーとシリンダレンズ17のパワーを独立の関数とする上記方法により最もコストを低減できる。
【0082】
図10は、図3に示した光偏向装置の多面鏡の所定の反射面と感光体ドラムとの間のレーザビームと副走査方向の光軸との関係を示す光路図である。
【0083】
図10に示されるように、光偏向装置7の多面鏡7aの各反射面で反射されたレーザビームL(Y,M,CおよびB)は、それぞれ、第1の結像レンズ21aと第2の結像レンズ21bとの間で、副走査方向に関し、光軸oと交差して像面(感光体ドラム58)に案内される。
【0084】
ところで、光偏向装置の各反射面で反射されたレーザビームL(Y,M,CおよびB)は、第1ないし第2の結像レンズ21aおよび21bにより所定の収差特性が与えられ、折り返しミラー33B,37Y,37Mおよび37Cにより、所定の方向に折り返される。
【0085】
このとき、レーザビームLBは、第1の折り返しミラー33Bで反射されたのち、そのまま防塵ガラス39Bを通って感光体ドラム58bに案内される。これに対し、残りのレーザビームLY,LMおよびLCは、それぞれ、第2の折り返しミラー35Y,35Mおよび35Cに案内され、第2の折り返しミラー35Y,35Mおよび35Cによって、第3の折り返しミラー37Y,37Mおよび37Cに向かって反射され、さらに、第3の折り返しミラー37Y,37Mおよび37Cで反射されたのち、それぞれ、防塵ガラス39Y,39Mおよび39Cにより、おおむね等間隔でそれぞれの感光体ドラムに結像される。この場合、第1の折り返しミラー33Bで出射されたレーザビームLBとレーザビームLBに隣り合うレーザビームLCも、おおむね等間隔で感光体ドラム58Bおよび58Cのそれぞれに結像される。なお、図3に示されるように、レーザビームLBは、多面鏡5aの各反射面で偏向された後は、折り返しミラー33Bで反射されるのみで、光走査装置1から感光体ドラム58に向かって出射される。
【0086】
このレーザビームLBは、光路中に複数のミラーが存在する場合に、ミラーの数に従って増大(逓倍)される結像面での像のさまざまな収差特性の変動あるいは主走査線曲がりなどに関し、残りのレーザビームL(Y,MおよびC)を相対的に補正する際の基準光線として有益である。
【0087】
なお、光路中に複数のミラーが存在する場合には、それぞれのレーザビームLY,LM,LCおよびLBごとに利用されるミラーの枚数を奇数または偶数に揃えることが好ましい。すなわち、図3に示されるように、レーザビームLBに関与する偏向後光学系内のミラーの枚数は、光偏向装置7の多面鏡7aを除いて1枚(奇数)で、レーザビームLC,LMおよびLYに関与する偏向後光学系内のミラーの枚数は、それぞれ、多面鏡7aを除いて3枚(奇数)である。ここで、いづれか1つのレーザビームLC,LMおよびLYに関し、第2のミラー35が省略されたと仮定すれば、第2のミラー35が省略された光路(ミラーの枚数は偶数)を通るレーザビームのレンズなどの傾きなどによる主走査線曲がりの方向は、他のレーザビームすなわちミラーの枚数が奇数のレンズなど傾きなどによる主走査線曲がりの方向と逆になり、所定の色を再現する際に有害な問題である色ズレを引き起こす。このことから、全てのレーザビームLY,LM,LCおよびLBを重ねて所定の色を再現する際には、レーザビームLY,LM,LCおよびLBの偏光後光学系9の光路中に配置されるミラーの枚数は、実質的に、奇数か偶数に統一される。
【0088】
図11は、偏向後光学系の水平同期用折り返しミラーの形状を説明するもので、水平同期用折り返しミラー25は、レーザビームL(Y,M,CおよびB)を、主走査方向には水平同期検出器23に同じタイミングで反射させるとともに、副走査方向には水平同期検出器23上で実質的に同一の高さを提供できるよう、主走査方向へは同じ角度および副走査方向へは異なる角度に形成された第1ないし第4の折り返しミラー面25Y,25M,25Cおよび25Bとそれらを一体に保持するミラーブロック25aを有している。ミラーブロック25aは、例えばPMMA(ポリメチルメタクリル)などにより成型される。また、各ミラー25(Y,M,CおよびB)は、所定の角度で成型されたブロック25aの対応する位置に、例えば、アルミニウムなどの金属が蒸着されて形成される。また、ミラーブロック25aは、型のミラー面が1つにブロックから切削加工により作成可能に設計され、アンダーカットを必要とせずに、型から抜けるよう工夫されている。
【0089】
折り返しミラー25は、光偏向装置7で偏向された各レーザビームLY,LM,LCおよびLBを1つの検出器23の同一の検出位置に入射させることが可能で、例えば検出器が複数個配置される際に問題となる各検出器の感度あるいは位置ずれに起因する水平同期信号のずれが除去できる。なお、電源投入時、用紙と用紙の間すなわち紙間等の印字以外の時間に、水平同期検出器23に、水平同期用折り返しミラー25により主走査方向1ラインあたりレーザビーム群LY,LM,LCおよびLBが合計8回入射される。また、検出器23における検出位置は、経時変化による変動が他の要素に比較して小さいため、印字以外の時間に測定したあるレーザビームに対するずれを図示しないメモリに記憶させ、画像出力時には、このずれに基づいて印字信号の出射タイミングを変化することで、色ずれのない画像を容易に提供できる。
【0090】
次に、上述したマルチビーム露光装置1により感光体ドラム58(Y,M,CおよびB)の外周面に案内されるレーザビーム(Y,M,CおよびB)の特性について詳細に説明する。
【0091】
図2に示されるように、イエロー第1レーザ3Yaを出射されたレーザビームLYaは、有限焦点レンズ13Yaにより、主走査方向および副走査方向のそれぞれに関して概ね平行(わずかに収束光)に変換され、絞り14Yaを通って所定の断面ビーム形状が与えられる。絞り14Yaを通って所定の断面ビーム形状が与えられたレーザビームLYaは、反射面が任意の方向に設定可能な半固定ミラー18Yにより所定の方向に折り曲げられ、ハーフミラー15Yに案内される。なお、半固定ミラー18は、図7に示したミラー保持機構20に類似した固定装置または図示しない超音波モータにより任意の方向に反射面の角度が設定可能なガルバノミラーである。
【0092】
ハーフミラー15Yに案内されたレーザビームLYaは、ハーフミラー15Yを透過し、ハーフミラー15Yにより、以下に説明するイエロー第2レーザ3YbからのレーザビームLYbと重ね合わせられて、レーザビームLYとして、シリンダレンズ17Yに案内される。シリンダレンズ17Yに案内されたレーザビームLYは、シリンダレンズ17Yにより副走査方向に関してさらに集束されて光偏向装置7の多面鏡7aに案内される。なお、ハーフミラー15Yは、レーザビームLYaに対して、副走査方向の反射角が所定の角度になるよう配置されている。また、ハーフミラー15Yの副走査方向の傾きは、後段に説明する偏向後光学系9の水平同期および副走査ビーム位置検出器23により得られるビーム位置データに基づいて設定される。
【0093】
イエロー第2レーザ3Ybを出射されたレーザビームLYbは、有限焦点レンズ13Ybにより、主走査方向および副走査方向のそれぞれに関して概ね平行(わずかに収束光)に変換され、絞り14Ybを通って所定の断面ビーム形状が与えられる。絞り14Ybを通って所定の断面ビーム形状が与えられたレーザビームLYbは、ハーフミラー15Yで反射され、ハーフミラー15Yにより、上述したイエロー第1レーザ3YaからのレーザビームLYaと重ね合わせられて、光偏向装置7の多面鏡7aに案内される。
【0094】
マゼンタ第1レーザ3Maを出射されたレーザビームLMaは、有限焦点レンズ13Maにより、主走査方向および副走査方向のそれぞれに関して概ね平行(わずかに収束光)に変換され、絞り14Maを通って所定の断面ビーム形状が与えられる。絞り14Maを通って所定の断面ビーム形状が与えられたレーザビームLMaは、ハーフミラー15Mに案内される。ハーフミラー15Mに案内されたレーザビームLMaは、ハーフミラー15Mを透過し、ハーフミラー15Mにより、以下に説明するマゼンタ第2レーザ3MbからのレーザビームLMbと重ね合わせられて、レーザビームLMとして、シリンダレンズ17Mに案内される。シリンダレンズ17Mに案内されたレーザビームLMは、シリンダレンズ17Mにより副走査方向に関してさらに集束されて光偏向装置7の多面鏡7aに案内される。なお、ハーフミラー15Mは、レーザビームLMaに対して、副走査方向の反射角が所定の角度になるよう配置されている。また、ハーフミラー15Mの副走査方向の傾きは、後段に説明する偏向後光学系9の水平同期および副走査ビーム位置検出器23により得られるビーム位置データに基づいて設定される。
【0095】
マゼンタ第2レーザ3Mbを出射されたレーザビームLMbは、有限焦点レンズ13Mbにより、主走査方向および副走査方向のそれぞれに関して概ね平行(わずかに収束光)に変換され、絞り14Mbを通って所定の断面ビーム形状が与えられる。絞り14Mbを通って所定の断面ビーム形状が与えられたレーザビームLMbは、ハーフミラー15Mで反射され、ハーフミラー15Mにより、上述したマゼンタ第1レーザ3MaからのレーザビームLMaと重ね合わせられて、光偏向装置7の多面鏡7aに案内される。
【0096】
シアン第1レーザ3Caを出射されたレーザビームLCaは、有限焦点レンズ13Caにより、主走査方向および副走査方向のそれぞれに関して概ね平行(わずかに収束光)に変換され、絞り14Caを通って所定の断面ビーム形状が与えられる。絞り14Caを通って所定の断面ビーム形状が与えられたレーザビームLCaは、ハーフミラー15Cに案内される。ハーフミラー15Cに案内されたレーザビームLCaは、ハーフミラー15Cを透過し、ハーフミラー15Cにより、以下に説明するシアン第2レーザ3CbからのレーザビームLCbと重ね合わせられて、レーザビームLCとして、シリンダレンズ17Cに案内される。シリンダレンズ17Cに案内されたレーザビームLCは、シリンダレンズ17Cにより副走査方向に関してさらに集束されて光偏向装置7の多面鏡7aに案内される。なお、ハーフミラー15Cは、レーザビームLCaに対して、副走査方向の反射角が所定の角度になるよう配置されている。また、ハーフミラー15Cの副走査方向の傾きは、後段に説明する偏向後光学系9の水平同期および副走査ビーム位置検出器23により得られるビーム位置データに基づいて設定される。
【0097】
シアン第2レーザ3Cbを出射されたレーザビームLCbは、有限焦点レンズ13Cbにより、主走査方向および副走査方向のそれぞれに関して概ね平行(わずかに収束光)に変換され、絞り14Cbを通って所定の断面ビーム形状が与えられる。絞り14Cbを通って所定の断面ビーム形状が与えられたレーザビームLCbは、ハーフミラー15Cで反射され、ハーフミラー15Cにより、上述したシアン第1レーザ3CaからのレーザビームLCaと重ね合わせられて、光偏向装置7の多面鏡7aに案内される。
【0098】
黒第1レーザ3Baを出射されたレーザビームLBaは、有限焦点レンズ13Baにより、主走査方向および副走査方向のそれぞれに関して概ね平行(わずかに収束光)に変換され、絞り14Baを通って所定の断面ビーム形状が与えられる。絞り14Baを通って所定の断面ビーム形状が与えられたレーザビームLBaは、反射面が任意の方向に設定可能な半固定ミラー18Bにより所定の方向に折り曲げられ、ハーフミラー15Bに案内される。ハーフミラー15Bに案内されたレーザビームLBaは、ハーフミラー15Bを透過し、ハーフミラー15Bにより、以下に説明する黒第2レーザ3BbからのレーザビームLBbと重ね合わせられて、シリンダレンズ17Bに案内される。シリンダレンズ17Bに案内されたレーザビームLBは、シリンダレンズ17Bにより副走査方向に関してさらに集束されて光偏向装置7の多面鏡7aに案内される。なお、ハーフミラー15Bは、レーザビームLBaに対して、副走査方向の反射角が所定の角度になるよう配置されている。また、ハーフミラー15Bの副走査方向の傾きは、後段に説明する偏向後光学系9の水平同期および副走査ビーム位置検出器23により得られるビーム位置データに基づいて設定される。
【0099】
黒第2レーザ3Bbを出射されたレーザビームLBbは、有限焦点レンズ13Bbにより、主走査方向および副走査方向のそれぞれに関して概ね平行(わずかに収束光)に変換され、絞り14Bbを通って所定の断面ビーム形状が与えられる。絞り14Bbを通って所定の断面ビーム形状が与えられたレーザビームLBbは、ハーフミラー15Bで反射され、ハーフミラー15Bにより、上述した黒第1レーザ3BaからのレーザビームLBaと重ね合わせられて、光偏向装置7の多面鏡7aに案内される。
【0100】
なお、イエロー第1レーザ3Yaから出射されたレーザビームLYaおよび黒第1レーザ3Baから出射されたレーザビームLBaの光路に位置される半固定ミラー18Yおよび18Bは、例えば図7に示したハーフミラー15を保持するミラー保持機構20に類似したミラー保持機構により、主走査方向および副走査方向のそれぞれの方向にレーザビームの反射方向および角度を変更可能に、配置されている。
【0101】
ハーフミラー15M,11Cおよび11Bによりまとめられた3本×2群=6本のレーザビームLM,LCおよびLBは、それぞれのレーザビームL(M,CおよびB)に対応され、ハーフミラー15(Y,M,CおよびB)および半固定ミラー18Yおよび18Bと同様に、図7に示したハーフミラー15を保持するミラー保持機構20に類似したミラー保持機構により、主走査方向および副走査方向のそれぞれの方向にレーザビームの反射方向および角度を変更可能に、配置されているカラー合成ミラー(すなわち第2の合成ミラー)19M,19Cおよび19Bにより所定方向に折り返されて光偏向装置7に案内される。このとき、各レーザビームL(M,CおよびB)は、図8を用いて説明したように、副走査方向に関し、所定の間隔を維持した状態で光偏向装置7に案内される。
【0102】
なお、ハーフミラー15Yにより2本のレーザビームLYaとLYbがまとめられたレーザビームLYは、途中で折り返されることなく、光偏向装置7に向けて直線で案内される。すなわちレーザビームLYは、カラー合成ミラー19M,19Cおよび19Bのそれぞれに対し、光偏向装置7の多面鏡7aの反射面の回転軸方向に距離を置いたどのミラーからも遮られることのない空間を通って、光偏向装置7に案内される。また、このレーザビームLYは、図8を用いて既に説明したように、副走査方向に関し、隣り合うレーザビーム(LYは、LMにとなり合う)との間隔が最大となるよう、光偏向装置7に案内される。
【0103】
以下、上述した偏向前光学系5により1まとめにまとめられ、光偏向装置7に案内されて、光偏向装置7の各反射面で偏向(走査)された4色=4本のレーザビームLは、偏向後光学系9により所定の特性が与えられて、各感光体ドラム58の所定の位置に結像される。
【0104】
なお、画像書き込み時以外の際、例えば画像形成装置が起動されて画像データを書き込み始める前、もしくは連続して画像を形成している途中、または用紙上に走査光学系による印字の影響が無いタイミング、さらには一定時間間隔のいづれかあるいはその任意の組み合わせにより、副走査方向については、各々の画像形成部に導かれる対をなすレーザビーム相互間距離、すなわちLYaとLYb,LMaとLMb,LCaとLCbおよびLBaとLBbの相対位置関係を計測し、その計測結果に基づいて、その相対位置関係が所定の間隔となるよう、各レーザビーム位置を、ガルバノミラー18Y,18M,18Cおよび18Bの反射角度が制御される。また、主走査方向についても、画像書き込み時以外の際、例えば画像形成装置が起動されて画像データを書き込み始める前、または連続して画像を形成している途中で用紙上に走査光学系による印字の影響が無いタイミング、あるいは一定時間間隔で、各々の画像形成部に導かれるレーザビーム相互間距離、すなわちLYaとLYb,LMaとLMb,LCaとLCbおよびLBaとLBbの相対通過タイミング関係を計測し、その値を保持しておいて、その計測結果に基づいて、その通過タイミングのずれをキャンセルするように、光源3Yaと3Yb,3Maと3Mb,3Caと3Cbおよび3Baと3Bbの発光タイミングが制御される。
【0105】
また、レジストセンサ80を用いて各画像形成部で書き込まれた画像のずれを検知した結果により、それぞれのレーザビームLY(=LYa+LYb),LM(=LMa+LMb),LC(=LCa+LCb)およびLB(=LBa+LBb)相互間の主走査方向のずれおよび副走査方向のずれを検知し、副走査方向のずれに関しては、画像を書き込むタイミングにより、主走査方向のずれに関しては、画像を書き込むタイミング及び画像周波数により、ずれを補正できる。
【0106】
ところで、従来技術の欄でも説明したように、半導体レーザ素子は、個々に、温度変化に対する発光波長の変動量が異なる。この場合、各半導体レーザ素子の周辺で温度がばらついたり、各レーザ素子の経時変化の度合いに差がでてくると、それぞれの光源から出る光ビームの波長にばらつきがでてきてしまう。さらに、半導体レーザ素子の特徴として、0.1°C程度の温度変化に対して発光波長が1.5nm程度変化するモードホッピング現象が存在することから、例え、ある条件下で発光波長を一致させたとしても、広い環境温度範囲で全てのレーザ素子の発光波長を均一に揃えることは困難である。
【0107】
一方、レーザ素子を放射されるレーザビームの波長が変動すると、光偏向装置7の各反射面の回転角が同一であるにもかかわらわず、(波長が変化した)レーザビームと、基準とした波長のレーザビームのレンズ21a,21bで屈折される角度に差が生ずる。
【0108】
多くの場合、偏向後光学系9の2枚組レンズ21の各レンズの有効画角の両端の色収差が「0」であることは少なく、レーザ素子から放射されたレーザビームの波長が変化した場合、2枚組レンズ21の各レンズ21a,21bを順に通過したレーザビームは、水平同期用光検出器23に対し、基準とした波長のレーザビームが入射されるタイミングとは異なるタイミングで入射される。
【0109】
しかしながら、光路補正素子27に、以下に示す特性を与えることにより、主走査方向に関して、各光源3のレーザ素子3Ya,3Yb,3Ma,3Mb,3Ca,3Cb,3Baおよび3Bbのそれぞれから放射されるレーザビームの波長に合わせて水平同期検出用光検出器23の光検出面に向かう出射角を変えることで、光偏向装置7の各反射面の回転角が同一角度である場合に、水平同期検出用光検出器23の光検出面上におけるレーザビームの位置を、概ね等しくすることができる。
【0110】
詳細には、光路補正素子27に、図12に示すような断面形状が二等辺三角形であるプリズムを用いることで、光源を出射されたレーザビームの波長が温度の変化により変化することによって光偏向装置7の各反射面が同一の回転角度であるにもかかわらず異なる位置に照射されて反射されることで、実際には同一のタイミングで水平同期検出用光検出器23の異なる位置に案内される現象の影響を低減できる。
【0111】
図13は、半導体レーザ素子のモードホッピングにより、環境温度が変動した場合に、発光波長が変動する様子を示すグラフである。
【0112】
図13に示されるように、ある半導体レーザ素子から放射されるレーザビームの発光波長は、環境温度(この場合、レーザ素子の発光チップを取り巻くケースの温度とする)が10°c上昇する毎に、概ね2nm長くなる(発振周波数が、下がる)ことが認められる。
【0113】
しかしながら、図13のA部またはB部に示されるように、温度の変化と波長とは、局所的には、非線形であり、既に説明したように、温度変化が極わずかであっても波長が1nm以上変動することがある。なお、この局所的な波長変動が生じる温度はレーザ素子単体毎に異なり、現在のところ、特定できない。
【0114】
図14は、図12に示したプリズム(光路補正素子)27の特性を特定するために、レーザ素子を出射されたレーザビームの波長が変化した場合に、2枚組レンズ21の各レンズ21a,21bを通過して像面に結像されるレーザビームの位置の変化を、主走査方向の相対位置として示すグラフである。
【0115】
図14に示すように、波長が680nm(曲線a)のレーザビームを基準として、665nm(曲線b),670nm(曲線c),675nm(曲線d),685nm(曲線e),690nm(曲線f)および695nm(曲線g)の波長のレーザビームの主走査方向の結像位置は、光偏向装置7の各反射面の振り角の変動と関連して、最大で0.045mm程度変化することが認められる。なお、図14に示されるように、波長が短い場合と長い場合とで、結像位置が変化する極性は、逆向きとなる。また、図13に示したように、レーザ素子は、局所的な波長変動を生じることが多く、従って、図14に示した相対値の大きさは、実際には、さらに大きく変動する要素を含むことになる。
【0116】
図15は、図2および図3に示したこの発明の実施の形態であるマルチビーム露光装置1から光路補正素子27を取り外した状態で、各レーザ素子からのレーザビームの波長が図14に示したような温度−波長変化を示すとした場合の像面に結像されるビーム位置の変化を主走査方向の相対位置として示すグラフである。なお、図15においては、各曲線αないしζは、波長が5nm異なる条件毎の差、すなわち波長665−670の差(曲線α)、波長670−675の差(曲線β)、波長675−680の差(曲線γ)、波長680−685の差(曲線δ)、波長685−690の差(曲線ε)、波長690−695の差(曲線ζ)を、それぞれ示している。なお、図15においても、図13に示した局所的な波長変動を生じた場合には、さらに大きく変動することになる。
【0117】
ところで、図16に示すように、光偏向装置7の各反射面が回転される方向をプラス(+)方向からマイナス(−)方向とし、各レーザビームは、像面上で、マイナス(−)からプラス(+)方向へ移動されるとすると、水平同期検出用光検出器23が設けられる位置を、主走査方向位置の−160mmとすると、波長が675nmのレーザビームを検出するタイミングと波長680nmのレーザビームを検出するタイミングとの間で、光偏向装置7の各反射面の回転角度ΔθがΔθ=7.5μradだけずれることが認められる。このことは、水平同期検出用光検出器23が設けられる位置が、主走査方向で概ね7.5nmだけ、プラス(+)側へ移動したと同様の挙動を示す。
【0118】
また、上述した水平同期用検出器23の見かけ上のずれは、全ての画像領域において、Δθ=7.5μradずれた状態で画像の書き込みを行うことに他ならず、結果として、波長が異なる2つのレーザビーム相互間の書き込み開始位置の相対位置ずれ量は、図15に示した0.0675−0.0680で表されたビーム位置のずれ量7.5μmと、書き出しタイミング基準を波長により位置が異なる端部の主走査位置とするために生じた光偏向装置7の各反射面の回転角度Δθの分だけずれた影響分、すなわち主走査方向位置yがy=y+Δyとなり、Δy=7.5μmが加えられた大きさとなる。
【0119】
このことから、図17に示すように、主走査方向位置yが、y=−160付近では、概ね等しくなるが、その反対側のy=160付近では、ビーム位置のずれ量7.5μmに加え、水平同期位置でのビームの主走査方向相対位置ずれ量Δy=7.5μmとの合計により、計15μmのずれが生してしまうことになる。
【0120】
再び、図12を参照すれば、二等辺三角形のプリズム27は、図13ないし図17に示した温度によるレーザビームの波長変化により書き出し位置が主走査方向にずれる量を元に戻して、所定の位置に設けられている水平同期検出用光検出器23の検出面上の基準となる波長のレーザビームが入射される位置に入射することのできる光学素子であって、詳細には、プリズム27の頂角を「A」、プリズムの屈折率を「n」、波長λのレーザビームが入射角αで入射したとき、入射レーザビームと出射レーザビームとのなす角すなわち偏角をBとするとき、
sinα=nsin(A/2) (1)
であり、
(B+A)/2=α (2)
から、
Figure 0004015249
が導かれる。
【0121】
式(1)ないし(3)から、基準となるレーザビームの波長をλ、温度変化により変動したレーザビームの波長をλ+Δλとすると、入射角αでプリズム27に波長λのレーザビームが入射したときに比較して、λ+Δλの波長のレーザビームが入射したときの偏角Bの変化量ΔBと波長の変化分Δλは、
ΔB/Δλ
=ΔB/Δn×Δn/Δλ
=2sin(A/2)/(1−n2 sin2 (A/2))(1/2)
×Δn/Δλ (4)
で示される。
【0122】
また、プリズム27と水平同期検出用光検出器23との間の距離をDとすると、
Δy/Δλ
=−D×ΔB/Δλ
=−D×2sin(A/2)/(1−n2 sin2 (A/2))(1/2)
×Δn/Δλ (5)
が満足されるように、プリズム27の形状および位置を設定することで、レーザビームの波長λがλ+Δλに変動した場合の2枚組レンズでのレーザビーム位置の変動を、キャンセルすることができる。
【0123】
なお、(5)式におけるΔy/Δλは、図2および図3に示したマルチビーム露光装置1のプリズム(光路補正素子)27を取り外し、水平同期検出用光検出器23の検出面において、波長λのレーザビームが入射する位置と波長λ+Δλのレーザビームが入射する位置のそれぞれを、2枚組レンズ21のそれぞれのレンズ21a,21bの特性から計算し、その結果を、ysns とysns +Δyとすることにより求められる。
【0124】
従って、(5)式に基いて、D,A,n及びΔnを設定すればよいことになる。なお、nおよびΔnは、プリズム27に利用されるガラスの材質により特定されることから、ガラスの材質が決まると、プリズム27が配置可能なDおよびAの範囲が設定される。
【0125】
ここで、Dを先に決めてAを計算する場合、(5)式をAについて解き、
A=2arcsin((Δy/Δλ)/(4D2 (Δn/Δλ)2
+n2 (Δy)/Δλ)2 (1/2) ) (6)
が導かれる。
【0126】
この場合の入射角および出射角αは、
α=arcsin(nsin(A/2)) (7)
により求めることができる。
【0127】
より詳細には、図2および図3に示したマルチビーム露光装置1からプリズム27を取り外すと、水平同期検出用光検出器23に入射するレーザビームは、図14に示したように、波長λが5nm変動すると、7.5μmずれた位置に案内されることから、(5)式より、
Δy/Δλ=7.5×10-3/5
=1.5×10-3(mm/nm) (8)
となる。
【0128】
このとき、プリズム27の材質をBK7(光学ガラス)とすると、その屈折率nおよび屈折率変化/波長変化Δn/Δλは、
n=1.513605
Δn/Δλ=−2.8486×10-5(1/nm)
により示される。
【0129】
また、プリズム27と水平同期検出用光検出器23との間の距離を123mmとすると、(6)式より
Figure 0004015249
により、DとAが求められる。
【0130】
以下に、コンピュータシミュレーションによる光線追跡の結果から最適化したプリズム27の位置、副走査方向のレーザビームの位置および主走査方向の水平同期検出用光検出器23からの距離、2枚組レンズ21の第2レンズ21bを出射したレーザビームの主光線に対する入射角αの組み合わせ、および(6)式および(7)式から求めた頂角Aと入射角αを、プリズム27の材質をBK7としたときの特性を、表4に示す。なお、表4において、x1 、y1 は、2枚組レンズ21の第2レンズ21bの出射面の光軸とレンズ面の交点を原点として、プリズム27へのレーザビームの入射面と第2レンズ21bから出射したレーザビームの主光線との交点の相対座標を示している。また、表4に示す各パラメータ、すなわちθ1 ,θ2 ,D3 ,θ4 ,θ5 ,D6 ,θ7 ,y7 は、それぞれ、光路補正素子すなわちプリズム27を光偏向装置7の反射面の回転角が0°である位置を主走査方向の中心とするときに、−160mmの位置にレーザビームの主光線が入射されることを示し、その入射位置における入射面とのなす角、対応する(図12で定義した)角度γ、入射面と出射面との間の距離、出射面に対する(図12で定義した)角度γ、図12に示した角度αに対応する角度、プリズム27を出射した主光線が水平同期検出器23の表面ガラスに入射するまでの距離、水平同期検出器23の表面ガラスと水平同期検出器23の表面ガラスに入射する主光線とのなす角、厚さ0.4mmの水平同期検出器23の表面ガラスによって主光線が主走査方向に移動される量、をそれぞれ、示している。なお、Aは、図12を用いて定義した頂角であり、(6)式および(7)式により、A/2が概ねθ4 が概ねA/2となり、θ5 が概ねαとなる。
【0131】
【表4】
Figure 0004015249
以上説明したように、水平同期検出用光検出器23の検出面と水平同期検出用折り返しミラー25との間に、2枚組レンズ21の第2レンズ21bを出射したレーザビームの温度の変化による波長の変化に対応して、レーザビームの方向を変化させる光路補正素子として図12に示したような二等辺三角形のプリズム27を、所定の条件で挿入することにより、光源3Yaと3Yb、3Maと3Mb、3Caと3Cbおよび3Baと3Bbの相互間の温度の変化に伴う発光波長のばらつきに起因して、各レーザビームが像面に投影される位置が主走査方向にずれることが防止できる。
【0132】
なお、図12に示したプリズム27は、角度をβ倍、位置を1/βとする機能を持つため、βが1を取らない場合、すなわち集光光が入射した場合に、結像位置がずれてしまうことになる。例えば、ビーム径hのレーザビームが収束角uで入射してきた場合、プリズム27が存在しない場合には、その径hを持つ場所から、l=h/uの位置で結像するが、プリズム27が存在する場合、ビーム径hは、h=β×h、収束角uは、u=u/βとなるため結像位置lが、
Figure 0004015249
となってしまう。
【0133】
その一方で、副走査方向に関しては、波長の変動によりレーザビームの位置が変化すると、水平同期検出用光検出器23の検出面の感度むらあるいはエッジ部形状による変動等の影響が出てしまうため、入射面と出射面を平行にする必要がある。
【0134】
また、2枚組レンズ21の第2レンズから画像領域に案内されるレーザビームは、プリズム27が存在しない場合に、主走査方向および副走査方向のそれぞれに関して概ね等しい位置で結像されることから、βが1とならない場合は、等価像面に位置される水平同期検出用光検出器23の検出面上においても主走査方向と副走査方向の結像位置に、
l−l’=(1−β2 )×l
の差がでてしまうため、大きな非点収差を持つことになってしまう。
【0135】
このため、フレアが発生し易くなる、ビーム径が変動し易くなる等、検知部での結像状態が不安定となり、検知精度が劣化してしまう。
【0136】
この現象の発生を防ぐためには、β=1にする必要があり、これは、プリズム頂角に関して、入射光と屈折光が対称となる場合であるにのみ満足される。
【0137】
このことから、プリズム27の頂角Aに関して、入射光と屈折光が対称となる関係とし、主走査方向と副走査方向のレーザビームのそれぞれが同じ場所で収束されるよう頂角Aを設定することにより、フレアの発生あるいはレーザビーム径の変動を抑え、光検出器23の検出面での結像状態を安定化し、検知精度を向上させることができる。
【0138】
なお、プリズム27は、その頂角Aが図2に示されるように、画像領域の方向すなわち光偏向装置7により偏向されたレーザビームが第2レンズ21bに入射するときに、光偏向装置7の反射面でのレーザビームの反射点と第2レンズ21bとの間の距離が最小となる方向に向けて配置されている。これは、各レーザ素子を出射されたレーザビームの波長が短くなる場合に、2枚組レンズ21の第1レンズ21a,第2レンズ21bを通過したレーザビームがレンズ21a,21bの主走査方向の中心に向けて過剰に屈折されることに対応するものである。
【0139】
以上説明したように、光偏向装置7と像面との間の結像レンズ21と水平同期検出用光検出器23との間の光路中に、主走査方向に関して、光源からのレーザビームの温度の変化による波長の変動にあわせて出射角を変え、波長の差によって結像レンズにより発生する位置ずれ量と量が同じで逆向きの方向にビーム位置をずらすことのできるプリズム27を用いることにより、光偏向装置7の反射面が同一の回転角である場合に、温度の変化により波長が変動したレーザビームを水平同期検出用光検出器の検出面上の同じ位置に案内できる。
【0140】
このため、基準波長と波長が異なるレーザビームにより書き出しタイミングがずれることにより生じた主走査方向の書き出し位置と反対側での主走査方向位置のずれを、約1/2とすることが可能となる。
【0141】
図18および図19は、図2および図3に示したマルチビーム露光装置の別の実施の形態を示す概略図である。なお、図18および図19に示すマルチビーム露光装置は、図2および図3に示した露光装置の水平同期検出用ミラー25を、以下に説明する回折格子と置き換え、図2および図3に示した露光装置に示したプリズム27を取り除いたものであるから、同一の構成には同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0142】
図18および図19に示されるように、回折格子(すなわちレーザビーム方向変換素子)29は、偏向後光学系9の2枚組結像レンズ21の第2のレンズ21bと、水平同期検出用光検出器23との間の光路中に配置されている。
【0143】
なお、回折格子29は、2枚組レンズ21の第2レンズ21bから出射された全てのレーザビームが水平同期検出用光検出器23へ向かうように、副走査方向に傾きをもっており、また、主走査方向へは、格子全体の平面に対する法線から見て、入射角と出射角が方向が反対で、なす角が等しくなるようになっている。なお、回折格子29の格子は、副走査方向と平行な方向に溝が形成されており、主走査方向へは、以下に説明する所定のピッチで形成されている。また、回折格子29は、等価像面に位置されている水平同期検出用光検出器23に向けて、全てのレーザビームを反射により、案内する。
【0144】
図13ないし図16を用いて既に説明したように、マルチビーム露光装置においては、回折格子29を挿入しない場合、光源であるレーザ素子から放射されるレーザビームの波長が5nm長くなる毎に、像面に案内されたレーザビームの主走査方向位置が7.5μmずれることから
Δy/Δλ=7.5×10-3/5
=1.5×10-3(mm/nm)
となる。
【0145】
また、レーザビームの基準とする波長は680nmで有るため、λ=680×10-6であり、回折格子29の種類としては、副走査方向と平行に格子を設け、格子の方向と直交する方向の断面の形が図19に示すような鋸歯状のエシェレット格子である。
【0146】
以下、回折格子29の格子の特性について詳細に説明する。
【0147】
回折格子すなわちエシェレット格子29において、回折格子29に平行光束が入射した場合の格子定数をa、入射角をΨ、回折角をΨ’と示すと、それぞれの溝表面での反射光と格子表面全体からの回折光の方向が一致するとき(Ψ+Ψ’=2θbとなるとき)、回折光率が最大となる。また、入射光と回折光のなす角(偏角)を(Ψ−Ψ’)とすると、斜面と格子29の平面部とのなす角θbは、以下に示す(11)式を満たす際に、回折効率を最大とすることができる。
Figure 0004015249
が成り立ち、
(12)式を微分して、角度分散ΔΨ’/Δλは、
Figure 0004015249
により求められる。
【0148】
以下、プリズム27を使用する際と同様に回折格子29を取り外し、水平同期検出用光検出器23の検出面において、波長λのレーザビームが入射する位置と波長λ+Δλのレーザビームが入射する位置のそれぞれを、2枚組レンズ21のそれぞれのレンズ21a,21bの特性から計算し、その結果を、ysns とysns +Δyとすると、Δy/Δλを求めることができる。
【0149】
ここで、回折格子29と水平同期検出用光検出器23との間の距離をDとすると、
Figure 0004015249
が満足されるように、回折格子29の形状および挿入位置を設定することで、レーザビームの波長λがλ+Δλに変動した場合の2枚組レンズでのレーザビーム位置の変動を、キャンセルすることができる。なお、Ψは、以下に示す(15)式により求められる。
Figure 0004015249
を求めることができる。
【0150】
以下、(15)式に基いて、a,m,DおよびΨを設定し、このΨと(12)式からΨ’を、(11)式からθbを、それぞれ求める。なお、Ψ’は、
Figure 0004015249
と書き表される。
【0151】
以下に、コンピュータシミュレーションによる光線追跡の結果から最適化した回折格子29と水平同期検出用光検出器23との距離、回折格子29への入射角、回折格子29からの出射角および回折格子29の入射面の局所的な角度θbを表5に示す。
【0152】
【表5】
Figure 0004015249
以上説明したように、回折格子29を用いても、光源3Yaと3Yb、3Maと3Mb、3Caと3Cbおよび3Baと3Bbの相互間の温度の変化に伴う発光波長のばらつきに起因して同じ偏向角時に、各レーザビームが像面に投影される位置が主走査方向にずれることが防止できる。
【0153】
すなわち、光偏向装置7と像面との間の結像レンズ21と水平同期検出用光検出器23との間の光路中に、主走査方向に関して、光源からのレーザビームの温度の変化による波長の変動にあわせて出射角を変え、波長の差によって結像レンズにより発生する位置ずれ量と量が同じで逆向きの方向にビーム位置をずらすことのできる回折格子29を用いることにより、光偏向装置7の反射面が同一の回転角である場合に、温度の変化により波長が変動したレーザビームを水平同期検出用光検出器の検出面上の同じ位置に案内できる。
【0154】
このため、基準波長と波長が異なるレーザビームにより書き出しタイミングがずれることにより生じた主走査方向の書き出し位置と反対側での主走査方向位置のずれを、約1/2とすることが可能となる。
【0155】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明のマルチビーム露光装置は、光偏向装置7と像面との間の結像レンズ21と水平同期検出用光検出器23との間の光路中に、主走査方向に関して、光源からのレーザビームの温度の変化による波長の変動にあわせて出射角を変え、波長の差によって結像レンズにより発生する位置ずれ量と量が同じで逆向きの方向にビーム位置をずらすことのできるプリズム27を用いることにより、光偏向装置7の反射面が同一の回転角である場合に、温度の変化により波長が変動したレーザビームを水平同期検出用光検出器の検出面上の同じ位置に案内できる。
【0156】
また、この発明のマルチビーム露光装置は、光偏向装置7と像面との間の結像レンズ21と水平同期検出用光検出器23との間の光路中に、主走査方向に関して、光源からのレーザビームの温度の変化による波長の変動にあわせて出射角を変え、波長の差によって結像レンズにより発生する位置ずれ量と量が同じで逆向きの方向にビーム位置をずらすことのできる回折格子29を用いることにより、光偏向装置7の反射面が同一の回転角である場合に、温度の変化により波長が変動したレーザビームを水平同期検出用光検出器の検出面上の同じ位置に案内できる。
【0157】
これにより、レーザビームの主走査方向の位置のずれを、書き出し基準と反対側において、概ね1/2に低減できる。
【0158】
従って、色ずれのないカラー画像を提供可能なカラー画像形成装置および線画の輪郭のぼけおよびにじみのない高速度の画像形成装置を提供できる。
【0159】
なお、偏向装置は、1個のみであるから、装置の大きさが低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態であるマルチビーム露光装置が組み込まれるカラー画像形成装置の一例を示す概略図。
【図2】図1に示したカラー画像形成装置のマルチビーム露光装置の概略平面図。
【図3】図2に示したマルチビーム露光装置を、光偏向装置の反射点を含む副走査断面で切断した概略断面図。
【図4】図2に示した露光装置における偏向前光学系の要部を説明する概略図。
【図5】図2に示した露光装置に用いられるレンズホルダおよび光源の構成を示す概略図。
【図6】図5に示したレンズホルダ内の光源と絞りとの位置関係を説明する概略図。
【図7】図2に示した露光装置において、ハーフミラー、半固定ミラーおよびカラー合成ミラーを保持する機構を説明する概略図。
【図8】図2に示した露光装置におけるカラー合成ミラーにより合成される2本×4色のレーザビーム相互の副走査方向間隔を説明する概略図。
【図9】図2に示した露光装置において、折り返しミラーを保持する機構を説明する概略図。
【図10】図2に示した露光装置において、光偏向装置の多面鏡の所定の反射面と感光体ドラムとの間のレーザビームと副走査方向の光軸との関係を示す光路図
【図11】図2に示した露光装置において、水平同期検出器に向けて2本×4色のレーザビームを所定のタイミングで案内する水平同期用折り返しミラーの一例を示す概略図。
【図12】図2に示した露光装置に用いられる光路補正素子を光入射面に対する断面方向からみた概略図。
【図13】半導体レーザ素子のモードホッピングにより、環境温度が変動した場合に発光波長が変動する様子を示すグラフ。
【図14】図12に示したプリズムの特性を特定するために、レーザ素子を出射されたレーザビームの波長が変化した場合に、2枚組レンズを通過して像面に結像されるレーザビームの位置の変化を、主走査方向の相対位置として示すグラフ
【図15】図2に示したマルチビーム露光装置からプリズムを取り外した状態で、各レーザ素子からのレーザビームの波長が図14に示したような温度−波長変化を示すとした場合の像面に結像されるビーム位置の変化を主走査方向の相対位置として示すグラフ。
【図16】主走査方向位置の書き出し位置を−160mmとしたときに、波長が675nmのレーザビームを検出するタイミングと波長680nmのレーザビームを検出するタイミングとの間で、光偏向装置の各反射面の回転角度ΔθがΔθ=7.5μradだけずれた場合に、水平同期検出用光検出器23が設けられる位置が、主走査方向に関して移動する量を示すグラフ。
【図17】主走査方向位置の書き出し位置を−160mmとしたときに、書き出し位置と反対の側の主走査方向位置のずれの程度を示すグラフ。
【図18】図2に示したマルチビーム露光装置の別の実施の形態を示す概略図。
【図19】図18に示したマルチビーム露光装置に組み込まれる回折格子の特性の一例を示す概略図。
【符号の説明】
1 ・・・マルチビーム露光装置、
3 ・・・光源、
5 ・・・偏向前光学系、
7 ・・・光偏向装置、
9 ・・・偏向後光学系、
10 ・・・ベースプレート、
11 ・・・レンズホルダ、
12 ・・・レーザ支持体、
13 ・・・有限焦点レンズ、
14 ・・・絞り、
15 ・・・群合成ミラー(ハーフミラー)、
16 ・・・板ばね、
17 ・・・シリンダレンズ、
18 ・・・半固定ミラー、
19 ・・・カラー合成ミラー(第2の合成ミラー)、
20 ・・・ミラー保持機構、
21 ・・・2枚組レンズ、
21a・・・第1の結像レンズ、
21b・・・第2の結像レンズ、
23 ・・・ビーム位置検出器(水平同期用光検出器)、
25 ・・・水平同期検出用ミラー、
27 ・・・光路補正素子(プリズム)、
29 ・・・光路補正素子(回折格子)、
33 ・・・第1露光ミラー、
35 ・・・第2露光ミラー、
37 ・・・第3露光ミラー、
39 ・・・防塵ガラス、
40 ・・・平行度調整機構
100 ・・・カラー画像形成装置。

Claims (6)

  1. 複数の光源と、
    この複数の光源からの光に所定の特性を与える偏向前光学手段と、
    この偏向前光学手段からの光を第1の方向へ偏向する偏向手段と、
    この偏向手段によって偏向された光を所定の像面に等速度で結像させるレンズと、
    前記レンズを通過した光を検出して所定の信号を出力する光検知手段と、
    を有するマルチビーム露光装置において、
    前記偏向手段と前記検知手段との間の光路中に、プリズムを、前記プリズムへ入射する光と前記プリズムの入射面のなす角度と、前記プリズムから出射する光と前記プリズムの出射面のなす角度が等しくなるように配置し前記偏向手段の反射面が同一の回転角である場合に、温度の変化により波長が変動した光を前記光検知手段の所定の信号を出す位置に案内するようにしたことを特徴とするマルチビーム露光装置。
  2. 前記プリズムは入射面と出射面に挟まれる角を頂角とし、それぞれの面の長さが等しい二等辺三角形の断面を有することを特徴とする請求項1記載のマルチビーム露光装置。
  3. 前記頂角は、前記偏向手段により偏向された光が前記レンズに入射するとき、前記偏向手段での光の反射点と前記レンズとの間の距離が最小となる方向に向けられていることを特徴とする請求項2記載のマルチビーム露光装置。
  4. 複数の光源と、
    この複数の光源からの光を1本の光と見なすことのできるようまとめて所定の特性を与える偏向前光学手段と、
    この偏向前光学手段からの光を第1の方向へ偏向する偏向手段と、
    上記第1の方向に延出され、前記偏向手段によって偏向された光を、所定像面上に等速度で結像させるレンズと、
    上記所定像面と光学的に等価の距離に定義され、前記レンズを通過した光が到達する位置であって、前記所定像面のうちの画像領域以外の領域に配置され、前記レンズを通過した光を検出して所定の信号を出力する光検知手段と、
    を有するマルチビーム露光装置において、
    前記レンズと前記検知手段との間の光路中に、プリズムを、前記プリズムへ入射する光と前記プリズムの入射面のなす角度と、前記プリズムから出射する光と前記プリズムの出射面のなす角度が等しくなるように配置し前記偏向手段の反射面が同一の回転角である場合に、温度の変化により波長が変動した光を前記光検知手段の所定の信号を出す位置に案内するようにしたことを特徴とするマルチビーム露光装置。
  5. 複数の光源と、
    この複数の光源からの光を1本の光と見なすことのできるようまとめて所定の特性を与える偏向前光学手段と、
    この偏向前光学手段からの光を第1の方向へ偏向する偏向手段と、
    上記第1の方向に延出され、前記偏向手段によって偏向された光を、所定像面上に等速度で結像させるレンズと、
    上記所定像面と光学的に等価の距離に定義され、前記レンズを通過した光が到達する位置であって、前記所定像面のうちの画像領域以外の領域に配置され、前記レンズを通過した光を検出して所定の信号を出力する光検知手段と、
    前記レンズと前記検知手段との間の光路中に配置され、前記第1の方向に関して、前記複数の光源からの光の温度の変化による波長の変動にあわせて出射角を変え、波長の差によって前記レンズにより発生する前記所定像面上での位置ずれ量と量が同じで逆向きの方向に光が到達する位置をずらすことにより、前記偏向手段の反射面が同一の回転角である場合に、温度の変化により波長が変動した光を前記検出手段の検出面上の同じ位置に案内するプリズムと、
    を有するマルチビーム露光装置において、
    前記プリズムへ入射する光と前記プリズムの入射面のなす角度と、前記プリズムから出射する光と前記プリズムの出射面のなす角度が等しくなるように配置したことを特徴とするマルチビーム露光装置。
  6. 複数の光源と、
    この複数の光源からの光を1本の光と見なすことのできるようまとめて所定の特性を与える偏向前光学手段と、
    この偏向前光学手段からの光を第1の方向へ偏向する偏向手段と、
    上記第1の方向に延出され、前記偏向手段によって偏向された光を、所定像面上に等速度で結像させるレンズと、
    上記所定像面と光学的に等価の距離に定義され、前記レンズを通過した光が到達する位置であって、前記所定像面のうちの画像領域以外の領域に配置され、前記レンズを通過した光を検出して所定の信号を出力する光検知手段と、
    前記レンズと前記検知手段との間の光路中に配置され、前記第1の方向に関して、前記複数の光源からの光の温度の変化による波長の変動にあわせて出射角を変え、波長の差によって前記レンズにより発生する位置ずれ量と量が同じで逆向きの方向に光が到達する位置をずらすことにより、基準波長と波長が異なる光により書き出しタイミングがずれることにより生じた上記第1の方向の書き出し位置と反対側での主走査方向位置のずれを低減するプリズムと、
    を有するマルチビーム露光装置において、
    前記プリズムへ入射する光と前記プリズムの入射面のなす角度と、前記プリズムから出射する光と前記プリズムの出射面のなす角度が等しくなるように配置したことを特徴とするマルチビーム露光装置。
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