JP3402010B2 - 光学走査装置 - Google Patents

光学走査装置

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JP3402010B2
JP3402010B2 JP25373095A JP25373095A JP3402010B2 JP 3402010 B2 JP3402010 B2 JP 3402010B2 JP 25373095 A JP25373095 A JP 25373095A JP 25373095 A JP25373095 A JP 25373095A JP 3402010 B2 JP3402010 B2 JP 3402010B2
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light beam
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    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
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    • G02B26/08Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
    • G02B26/10Scanning systems
    • G02B26/12Scanning systems using multifaceted mirrors

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機あるいはレ
ーザプリンタなどのようにレーザビームを走査して画像
の記録や表示を行ったり、画像の読み取りを行うための
光学走査装置に係り、詳細には、回転多面鏡(ポリゴン
ミラー)などのような偏向手段で偏向した後のレーザビ
ームを感光体などの走査面に結像するための光学系に特
徴を持った光学走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光学走査装置は、感光体に光ビームを用
いて静電潜像を形成することにより画像の記録を行う複
写機やレーザプリンタに広く用いられている。
【0003】図2は、このような光学走査装置の1例と
してのレーザプリンタの概要を表したものである。この
レーザプリンタ11は、ワークステーションやコンピュ
ータに代表されるプリンタ制御装置12とケーブル13
で接続されており、画像データの供給を受け、画像のプ
リントアウトを行うようになっている。
【0004】このようなレーザプリンタ11の多くは一
定の速度で回転する感光体ドラム15を備えている。感
光体ドラム15の周囲には、ドラム表面を一様に帯電さ
せるためのチャージコロトロン16と、静電潜像の現像
を行う現像装置17と、現像によって得られたトナー像
を記録用紙18に転写するトランスファコロトロン19
と、転写後のドラム表面を除電するディスチャージコロ
トロン21と、ドラム表面に残留したトナーを除去する
ためのクリーニング装置22が備えられている。半導体
レーザ制御装置24は画像データに応じて半導体レーザ
25のオン・オフ制御(変調)を行うようになってい
る。半導体レーザ25から出力されるレーザビーム26
は、コリメータレンズ等からなる整形光学系27を経て
ポリゴンミラー28に入射し、ここで反射された後、結
像光学系29を経て感光体ドラム15上に結像するよう
になっている。
【0005】ポリゴンミラー28は、ポリゴンミラー駆
動モータ31によって高速回転しているので、これから
反射されたレーザビームは偏向され、チャージコロトロ
ン16と現像装置17の間のドラム表面をライン単位で
走査することになる。この結果として、感光体ドラム1
5の表面には画像データに対応した静電潜像が形成さ
れ、これが現像装置17によって現像されることにな
る。
【0006】半導体レーザ制御装置24は、このレーザ
プリンタ11の全体を制御するための装置制御部33に
よって制御される。このレーザプリンタ11の給紙系も
同様の制御を受ける。すなわち、カセットトレイ35に
収容された記録用紙18は、送りロール36によって1
枚ずつ送りだされ、点線で示した経路を進行する。そし
て、まず感光体ドラム15とトランスファコロトロン1
9の間を通ってトナー像の転写を受け、1対のロールか
らなる定着装置37の間を通過して熱又は圧力によって
トナー像の定着が行われる。このようにして得られた記
録済みの記録用紙は排出ロール38から排出され、排出
トレイ39内に排出されるようになっている。
【0007】結像光学系29には、従来からfθレンズ
系が広く使用されている。fθレンズ系は、レーザビー
ム26を感光体ドラム15等の感光体に光スポットとし
て集光させる役割と、この光スポットを感光体表面で等
速で移動させるという2つの役割を担っている。このよ
うな結像光学系29はレーザビーム26の走査される面
と直交する面内において偏向点の位置と感光体上の位置
とがほぼ共役関係になるように構成されることが多く、
ポリゴンミラーの反射面の傾きを光学系で補正するため
の、いわゆる面倒れ補正光学系を構成している。
【0008】面倒れ補正光学系としては、従来からシリ
ンドリカルレンズやトーリック・レンズを用いたものが
知られている。
【0009】しかしながら、シリンドリカルレンズを使
用した場合には、良好な結像性能を得ることが困難であ
り、一方、トーリック・レンズについてはその製造が非
常に困難である、という問題が生じる。
【0010】そこで、特公平4−56962号公報に
は、シリンドリカルミラーとfθレンズ系を組み合わせ
た光学系が開示されている。
【0011】図6は、シリンドリカルミラーとfθレン
ズ系を組み合わせた光学系として特公平4−56962
号公報に記載された内容を表したものである。なお、こ
の図において、図2と同一の部分には、同一の符号を付
してこれらの説明を適宜省略することにする。この公報
に記載された光学走査装置で、ポリゴンミラー28から
反射されたレーザビームは凹型レンズ素子41及び凸型
レンズ素子42を通過した後、凹円柱鏡43によって反
射されて感光体ドラム15上に到達し、このドラム表面
を軸方向に1ライン毎に走査するようになっている。
【0012】ここで、(イ)凹型レンズ素子41、
(ロ)凸型レンズ素子42及び(ハ)円柱鏡43は、順
に、(イ)球面レンズ、(ロ)シリンダ面と球面からな
るレンズ、(ハ)シリンドリカルミラー、の組み合わせ
であってもよいし、(イ)シリンダ面と平面からなるレ
ンズ、(ロ)シリンダ面とこれと直交する方向のパワー
を持つシリンダ面とからなるレンズ、(ハ)シリンドリ
カルミラー、の組み合わせであってもよい。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の図6に示した光学系では、いずれの場合も、凸型レ
ンズ素子42は形状が複雑なため、生産が容易でなく高
価になる、という問題が生じる。
【0014】また、上記光学系を、fθレンズを回転多
面鏡への入射と出射の2回通過する構成(ダブルパス)
で、かつ走査角の中心から回転多面鏡へビームを入射さ
せる構成(正面入射)の方式に適用しようとすると、f
θレンズ及び光学走査装置を偏平にすることができず
(図3(A)、図3(B))、高価になるばかりでな
く、画像形成装置の大型化もまねくことになる、という
問題が生じる。
【0015】本発明は上記事実を考慮し、副走査方向の
面倒れが高精度で補正されると共に、生産がきわめて容
易で小型化可能な光学走査装置を提供することを目的と
する。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、光源からの光ビームの径を整形
して主走査方向と対応する方向に長い線像として結像さ
せるビーム径整形光学系と、前記線像の結像位置または
該結像位置の近傍に反射面を持ち、入射された光ビーム
を主走査方向と対応する方向に等角速度で偏向させる偏
向手段と、前記偏向手段の光ビーム反射側に配置され、
前記主走査方向と直交する副走査方向にのみ光ビームを
収束させるパワーを有しかつ被走査面上に光ビームを収
束させるシリンドリカルミラーと、前記偏向手段と前記
シリンドリカルミラーとの間に配置され、主走査方向に
のみ光ビームを収束させるパワーを有しかつ光スポット
が等速度で走査されるように入射された光ビームを前記
シリンドリカルミラーを介して前記被走査面上に収束さ
せるfθレンズと、を備え、前記偏向手段へ入射する光
ビームと前記偏向手段によって反射偏向された光ビーム
とが共に前記fθレンズを透過するように配置し、かつ
反射偏向された光ビームが成す走査角の中心から前記偏
向手段へ光ビームを入射させるようにしたことを特徴と
している。
【0017】請求項1の発明では、光源から光ビームが
射出されると、ビーム径整形光学系によって光ビームの
径が整形され、該光ビームは走査角の中心方向すなわち
正面からfθレンズに入射する。fθレンズを通過した
光ビームは、偏向手段の有する反射面または反射面の近
傍において主走査方向と対応する方向に長い線像として
結像し、偏向手段の反射面で反射してから再びfθレン
ズを通過する。fθレンズを通過した光ビームは、fθ
レンズによって被走査面上で等速度で走査されると共
に、fθレンズの主走査方向のみのパワーにより被走査
面上で主走査方向にのみ収束されるように作用され、シ
リンドリカルミラーに至る。シリンドリカルミラーに至
った光ビームは、該シリンドリカルミラーによって被走
査面上へ反射される。ここで、シリンドリカルミラーの
副走査方向のみのパワーによって、被走査面上に収束さ
れる光スポットは、偏向手段の反射面の倒れに起因して
生じる副走査方向の位置ずれが小さくなるように補正さ
れる。このように本発明に係る光学走査装置は、fθレ
ンズに主走査方向にのみパワーを有するレンズを使用し
ても被走査面上に照射される光スポットの位置ずれを小
さく補正することを可能にしている。これによって、f
θレンズを製造する時に副走査方向にパワーを有するよ
うに加工する必要はなくなり、レンズの形状を単純にで
きるためfθレンズの製造がきわめて容易となる。
た、fθレンズは副走査方向にパワーを有しないので、
通過した光ビームは副走査方向に屈折されることなく進
行する。これによって、偏向手段を小型化できると共
に、光源をfθレンズの光軸に近い位置に配置すること
ができるので、装置全体を偏平化することができる。ま
た、fθレンズを副走査方向に偏平な形状にすることが
でき、fθレンズも小型化できる。さらに、光ビームが
fθレンズに正面から入射する構成としたので、光学系
の対称性が確保される。
【0018】請求項2の発明は、請求項1の前記fθレ
ンズを、各々一方の面が平面でかつ他方の面が主走査方
向にのみ光ビームを収束させるパワーを有する面で形成
された2枚のレンズで構成したことを特徴とする。
【0019】請求項2の発明では、fθレンズの一方の
面のみが主走査方向にパワーを有し、他方の面が平面と
なるように構成されており、しかも単純な2枚構成なの
で、fθレンズの製造をさらに容易にすることができ
る。特に、請求項2の発明のfθレンズを、2枚のレン
ズの平面同士が対向するように構成することにより、f
θレンズを最も小型に形成することができる。
【0020】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
の発明において、前記シリンドリカルミラーの反射面と
前記被走査面との間の光学距離を、前記偏向手段の反射
面と前記シリンドリカルミラーの反射面との間の光学距
離で除算した値を前記副走査方向の倍率Mとしたとき、 0.2<M<0.6 であるように設定されていることを特徴とする。
【0021】請求項1及び請求項2の発明では、像面歪
曲を小さく抑えることと副走査方向の面倒れの補正能力
とを同時に満たすために副走査方向の倍率Mが請求項3
に記載の上記不等式を満たすことが特に好ましい。
【0022】すなわち、シリンドリカルミラーの曲率半
径の公差が±1 mm、光学系そのものが持っているセン
ターとサイドの共役点のずれが1mm程度であるとして
両者を加味すると、センター若しくはサイドで倒れ補正
の共役点は±2mm程度ずれることから、M≦0.2と
した場合、副走査方向の位置ずれが人間の目の分解能で
視認できる最小間隔である6μmを越えて、画質上のハ
ンディングが許容レベルでなくなってしまうからであ
る。
【0023】一方、M≧0.6とした場合、副走査方向
の像面湾曲が2mmを越えるという問題が生じる。ある
走査角の場合であるが、現在は感光体上のビーム径は5
0μm程度が主流であるため、深度は±2mm程度しか
確保できず、部品の公差及び調整上の公差を考えると、
かかる場合にはビーム径の太りを15μm程度に収める
ことが困難となり、画質へのインパクト(細線の太りな
ど)が発生してしまうからである。
【0024】
【0025】
【0026】請求項の発明は、請求項の前記fθレ
ンズの光軸が前記偏向手段の反射面と垂直な面に対して
所定の角度αを成し、かつ前記fθレンズに入射する光
ビームの入射角度が小さくなる方向に傾けて前記fθレ
ンズを配置すると共に、前記fθレンズに入射する光ビ
ームが前記偏向手段の反射面と垂直な面に対して成す角
度をβとしたとき、 α > β を満足するようにしたことを特徴とする。
【0027】請求項の発明では、fθレンズに光ビー
ムが入射すると、1部の光ビームがfθレンズの各構成
面上で反射されるが、fθレンズはα>βとなるように
傾けられているので、反射光は被走査面上に至ることは
ない。これにより、反射光による画質への悪影響が回避
される。
【0028】請求項の発明は、請求項の発明におい
て、 α < 5β をさらに満足するようにしたことを特徴とする。
【0029】請求項の発明では、αの上限として、請
求項に記載の上記不等式を満たすことが特に好まし
い。
【0030】すなわち、α≧5βとした場合、1例とし
て、センターとサイドで倒れ補正の共役点が2mm以上
ずれることとなり、被走査面上の全エリアで良好な画質
(バンディングが良い)を保つことができなくなるから
である。
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、図面を参照して本発明に係
る実施の形態を説明する。
【0037】図1に示すように、第1の実施の形態に係
る光学走査装置は、光ビームの偏向手段としてのポリゴ
ンミラー28と、該ポリゴンミラー28によって反射偏
向された光ビームが照射される画像記録用の感光体が塗
布された感光体ドラム15と、光源として用いられるレ
ーザダイオードアセンブリ70とを含んで構成されてい
る。
【0038】ポリゴンミラー28は、正多角柱の形状を
有しており、その側面部を形成する各々の偏向面28A
は平面のミラー面で形成され、略鉛直方向の回転軸Oを
中心として図示しないモータ等の駆動手段によって所定
の角速度で矢印P方向に回転され、光源からの光ビーム
が等角速度で偏向されるように構成されている。
【0039】なお、以下では、このポリゴンミラー28
によって反射偏向された光ビームによって形成される面
を主走査面、該主走査面と後述する感光体ドラムとが交
わって形成される方向を主走査方向、該主走査面に直交
する方向を副走査方向とする。また、ポリゴンミラー2
8のすべての偏向面28Aに略直角に交わる面上にあっ
て、走査された光ビームが成す走査角の中心部を通過す
る軸を当該装置の光軸49とする。
【0040】感光体ドラム15は、光ビームに感光する
感光材料がその表面に塗布された細長い略円柱状の形状
を有しており、図示しない光学走査装置の筐体のポリゴ
ンミラー28と反対側の端部において矢印79によって
示された走査方向が該感光体ドラム15の長手方向に略
一致するように配置されている。この感光体ドラム15
は、回転軸を中心として図示しない駆動手段によって予
め定められた一定の回転速度で矢印Q方向に回転するよ
うに構成されている。
【0041】レーザダイオードアセンブリ70は、本光
学走査装置の側部に配置され、主走査方向に対応する方
向における拡がり角が副走査方向に対応する方向におけ
る拡がり角よりも大きい拡散光である発散光束を射出す
る半導体レーザ25と、該半導体レーザ25から射出さ
れた光束を整形するためのコリメータレンズ14と、ビ
ーム成形用の開口絞り72とから構成されている。な
お、この半導体レーザ25は、図示しない変調手段によ
り画像信号に応じてオン・オフ制御されるようになって
おり、コリメータレンズ71の焦点位置よりも内側に配
置されている。
【0042】また、開口絞り72の射出側で隣接する位
置には、透過した光ビームをfθレンズ系75を介して
副走査方向に対応する方向においてのみポリゴンミラー
28の偏向面28Aまたはその近傍で収束させることに
より、主走査方向と対応する方向に細長い線像として結
像させるためのシリンドリカルレンズ73が配置されて
いる。
【0043】また、レーザダイオードアセンブリ70か
ら放出される光ビームの軸上であって、本光学走査装置
の底部には、該光ビームをポリゴンミラー28に正面か
ら入射させるための平面ミラー74が配置されている。
【0044】また、この平面ミラー74とポリゴンミラ
ー28との間には、ポリゴンミラー28によって反射偏
向された光ビームを感光体ドラム15に光スポットとし
て集光させて結像させると共に、該光スポットを感光体
ドラム15の表面で等速で移動させるためのfθレンズ
系75が配置されている。このfθレンズ系75は、平
面ミラー74によってポリゴンミラー28に正面から入
射された光ビーム及びポリゴンミラー28によって反射
偏向された光ビームが共に入射するように配置されてい
る。すなわち、ポリゴンミラー28による反射偏向の前
後2回、光ビームがこのfθレンズ系75を通過するよ
うになっており、本光学系は全体として、いわゆる正面
入射/ダブルパス光学系を形成している。
【0045】ここで、正面入射/ダブルパス光学系の利
点を説明するために、ポリゴンミラー28の反射側の光
学系の側面図と上面図とを、各々図4(A)と図4
(B)に概略的に示す。
【0046】図4(A)に示されるように、半導体レー
ザ25から射出された光ビーム及びポリゴンミラー28
によって反射された光ビームが共にfθレンズ系75を
通過する。これにより、fθレンズ系75と比較したポ
リゴンミラー28を小型化できることがわかる。また、
図4(B)に示されるように、fθレンズ系75へ正面
から光ビームが入射するので、光学性能の左右対称性が
確保されることがわかる。
【0047】さて、fθレンズ系75は、レンズ75−
1及びレンズ75−2という2群2枚のレンズから構成
されている。このうち、レンズ75−1は、ポリゴンミ
ラー28に近い側の面が主走査方向にのみパワーを有す
る凹状の面であって、かつ他方の面が平面となるように
成形されている。また、一方のレンズ75−2は、ポリ
ゴンミラー28に遠い側の面が主走査方向にのみパワー
を有する凸状の面であって、かつ他方の面が平面となる
ように成形されている。後述するように、これらのレン
ズ75−1及びレンズ75−2は、きわめて偏平なレン
ズとして構成されている。
【0048】また、ポリゴンミラー28によって反射偏
向された光ビームが走査される主走査面において当該ラ
インの走査開始位置(Start Of Scan ;以下「SOS」
と略す)に収束する光ビームをfθレンズ系75の光軸
と直交する方向に反射する平面ミラー82がfθレンズ
系75を挟んでレーザダイオードアセンブリ70とは反
対側に配置されている。
【0049】そして、平面ミラー82によって反射され
たSOSビームの光路上であって、光ビームが走査され
る領域の外側には、SOSビームを検出するSOSセン
サー81が配置されている。このSOSセンサー81
は、図示しない制御装置に接続されており、SOSビー
ムが検出されると、所定時間経過後に当該ラインにおけ
る画像信号の変調が開始されるようになっている。すな
わち、SOSセンサー81の検出信号は、各々のライン
における走査開始のタイミングを決定する。
【0050】また、ポリゴンミラー28の反射方向であ
ってfθレンズ系75の光ビーム出射側には、主走査方
向に細長い矩形上の平面ミラー76が副走査方向に光ビ
ームを反射させるように斜めに傾けられて配置されてい
る。
【0051】この平面ミラー76によって反射された光
ビームの光路上には、副走査方向にのみパワーを有する
細長いシリンドリカルミラー77がその長手方向が主走
査方向に略一致するように配置されている。ここで、シ
リンドリカルミラー77の主走査方向のパワーFmは次
式を満たすように設定されている。
【0052】 Fm = { R × cos(θ/2)}/2 ・・・・・(1) 但し、Rはシリンドリカルミラー77の曲率半径、θは
シリンドリカルミラー77に入射する光ビームと該シリ
ンドリカルミラー77によって反射された光ビームとが
成す角度である。
【0053】ここで、ポリゴンミラー28の反射側の概
略的な光学系を図7に示す。図7において、d0 はポリ
ゴンミラー28の基準位置(例えば光軸49と偏向面2
8Aとが垂直になった位置)とレンズ75−1との光軸
上の間隔、t1 はレンズ75−1の光軸上における厚
さ、d1 はレンズ75−1とレンズ75−2との光軸上
の間隔、t2 はレンズ75−1の光軸上における厚さ、
2 はレンズ75−2とシリンドリカルミラー77の光
軸上の間隔、L1 はポリゴンミラー28とシリンドリカ
ルミラー77との光軸上の間隔、L2 はシリンドリカル
ミラー77と感光体ドラム15の表面との光学距離を示
している。
【0054】図7に示されたように、シリンドリカルミ
ラー77は、その副走査方向のパワーによって、ポリゴ
ンミラー28の偏向面28Aの面倒れに起因する光ビー
ムの感光体ドラム15上での位置ずれを小さく補正でき
る位置に配置されている。また、この面倒れの補正能力
と像面湾曲を少なくさせることとを同時に満足させるよ
うに、副走査方向の共役倍率Mが設定されている。
【0055】ここで、副走査方向の共役倍率Mは、ポリ
ゴンミラー28とシリンドリカルミラー77との光学距
離をL1 ’とすれば次式で表される。
【0056】 M = L2 / L1 ’ ・・・・・(2) また、光学距離L1 ’は、レンズ75−1及びレンズ7
5−2の屈折率を各々n1 、n2 とすれば次式で表され
る。
【0057】 L1 ’ = L1 −(t1 (1−1/n1 )+t2 (1−1/n2 )) ・・・・・(3) なお、図7より、ポリゴンミラー28とシリンドリカル
ミラー77との間隔L 1 は次式で表される。
【0058】 L1 = d0 +t1 +d1 +t2 +d2 ・・・・・(4) このシリンドリカルミラー77は、主走査方向にのみパ
ワーを有するfθレンズ系75と共にポリゴンミラー2
8の偏向面28Aと感光体ドラム15における走査面と
を光学的に共役な関係に保たせる役割を有している。
【0059】次に、本実施の形態における作用について
説明する。半導体レーザ25は、主走査方向に対応する
方向における拡がり角が副走査方向に対応する方向にお
ける拡がり角よりも大きい拡散光である光ビームを照射
する。この半導体レーザ25はコリメータレンズ71の
焦点位置よりも内側に配置されているため、光ビームは
コリメータレンズ71によって、副走査方向に対応する
方向に略平行に進むと共に、主走査方向に対応する方向
に緩く発散する発散光とされる。発散光とされた光ビー
ムは、開口絞り72によって副走査方向に対応する方向
のビーム幅が制限される。
【0060】次に、開口絞り72を通過した光ビームは
シリンドリカルレンズ73によって、副走査方向に対応
する方向においてのみ収束する収束光とされる。シリン
ドリカルレンズ16を通過した光ビームは平面ミラー7
4により反射されてfθレンズ系75のレンズ75−
2、次いでレンズ75−1に入射する。ここで、fθレ
ンズ系75を通過した光ビームは、fθレンズ系75が
主走査方向にのみパワーを有するため、副走査方向には
屈折されずに直進し、ポリゴンミラー28の偏向面28
Aに入射する。偏向面28Aに入射された光ビームは、
副走査方向に対応する方向において該偏向面28Aの表
面近傍に収束する。この時、各偏向面28Aの面幅は、
収束光とされた光ビームよりも小さいため、該光ビーム
は、複数の偏向面28Aにまたがる主走査方向に長い線
像として結像する。
【0061】この結像された光ビームは、複数の偏向面
28Aで反射偏向されて再びfθレンズ系75に入射す
る。fθレンズ系75に入射した光ビームは、該fθレ
ンズ系75の主走査方向のみのパワーによって、主走査
方向において感光体ドラム15の表面近傍に収束するよ
うに収束される。そして、fθレンズ系75を通過する
と、光ビームは平面ミラー76によって反射された後、
シリンドリカルミラー77に至って反射される。
【0062】シリンドリカルミラー77によって反射さ
れた光ビームは、感光体ドラム15の表面に照射され
る。この時、光ビームは、副走査方向においてはシリン
ドリカルレンズ73による作用、主走査方向においては
fθレンズ系75の作用、の各々によって感光体ドラム
15の表面近傍に収束し、感光体ドラム15の表面15
上に所定の照射ビーム径Kの略円形の光スポットとして
照射されると共に主走査方向に等速度で走査される。
【0063】ここで、シリンドリカルミラー77は副走
査方向にのみパワーを有しているので、図7に示された
ように、ポリゴンミラー28の面倒れによって生じた感
光体ドラム15上での光スポットの副走査方向の位置ず
れを小さくできる。
【0064】また、ポリゴンミラー28は矢印P方向に
略等角速度で回転していることから、偏向面28Aで反
射される光ビームの進行方向は変動し、これに伴い感光
体ドラム15の表面上に照射される光スポットの位置も
変動する。この時、該光スポットは、fθレンズ系の作
用によって感光体ドラム15の表面を矢印79の方向
(主走査方向)に略等速度でライン単位に走査される。
【0065】そして、既に述べたように感光体ドラム1
5は、軸Wを中心として矢印Q方向に予め定められた一
定の回転速度で回転しているため、この感光体ドラム1
5の一定の回転速度での回転及び光スポットの矢印79
方向への略等速度での移動によって、感光体ドラム15
の表面が所定の走査速度で走査されることになる。な
お、各々のライン単位の画像信号の変調は、SOSセン
サー81がSOSビームを検出した時から所定時間経過
後に開始される。
【0066】ところで、上記構成の光学走査装置では、
ポリゴンミラー28の面倒れを補正する能力と、副走査
方向の像面湾曲を補正する能力を同時に満たすために
は、副走査方向の倍率Mが 0.2 < M < 0.6 ・・・・・(5) であることが好ましい。
【0067】(5)式が成立する理由として次のことが
挙げられる。なお、この理由の説明において主走査方向
にのみパワーを有するfθレンズ系75とシリンドリカ
ルミラー77より構成された走査光学系をダブルパス/
正面入射方式の構成に適用した場合を想定している。
【0068】すなわち、M≦0.2とした場合、ポリゴ
ンミラー28の現状の総合面倒れの実力値を前提とし、
シリンドリカルミラー77の曲率半径の公差(±1 m
m)を鑑み、光学系そのものが持っているセンターとサ
イドの共役点のずれ(1mm程度)を加味すると、セン
ター若しくはサイドで倒れ補正の共役点は±2mm程度
ずれることから、ポリゴンミラー28が1回転する毎に
発生する副走査方向の位置ずれが6μmを越えて、画質
上のハンディングが許容レベルでなくなるという問題が
生じる。
【0069】一方、M≧0.6の場合、副走査方向の像
面湾曲が2mmを越えるという問題が生じる。ある走査
角の場合であるが、現在は感光体上のビーム径は50μ
m程度が主流であるため、深度は±2mm程度しか確保
できず、部品の公差及び調整上の公差を考えると、ビー
ム径の太りを15μm程度に収めることが困難となり、
画質へのインパクト(細線の太りなど)が発生する。参
考のため図5に、焦点位置から離れるにつれてビーム径
が太くなる様子を、3つの異なるビーム径を有する光ビ
ームの各々について示した。
【0070】このように本実施の形態に係る光学走査装
置では、fθレンズ系75に主走査方向にのみパワーを
有するレンズを使用しても感光体ドラム15上に照射さ
れる光スポットの位置ずれを小さく補正することを可能
にしている。
【0071】これによって、次のような利点が生じる。
すなわち、正面入射/ダブルパス光学系においては、図
3(A)に示されるように、従来の副走査方向にもパワ
ーを有するレンズ41及びレンズ42からなるfθレン
ズ系を用いた場合、光ビームが副走査方向にも屈折され
るので、半導体レーザ25をfθレンズ系の光軸から比
較的離れた位置に配置しなければならない。これに対
し、本実施の形態においては、レンズ75−1及びレン
ズ75−2が副走査方向にパワーを有していないので、
図3(B)に示されるように光ビームは副走査方向に屈
折されることなく直進する。従って、図3(A)の従来
例よりも半導体レーザ25等をレンズ光軸に近い位置に
配置することができる。これによって、fθレンズ系7
5及び光学走査装置を偏平にすることができ、これを用
いた画像形成装置等の装置全体の小型化、低価格化に寄
与することができる。特に、本実施の形態では、fθレ
ンズ系75を、2枚のレンズの平面同士が対向するよう
に構成したので、fθレンズ系75を最も小型に形成す
ることができる。
【0072】また、主走査方向にのみパワーを有するf
θレンズ系75を用いることによって、製造面において
も利点が生じる。すなわち、図9に示されたように、最
初に1枚の平凸形状のレンズをシリンドリカルレンズ9
1を作成しておき、該シリンドリカルレンズ91を等間
隔で輪切りにすることによってレンズ75−2を多数製
造することができる。これによって、レンズ1枚毎に副
走査方向にもパワーを有するように製造しなければなら
ない従来と比較し、1枚当たりのレンズ価格を大幅に低
減させることができる。
【0073】さらに、次のような利点も生じる。図10
に、ポリゴンミラー28から反射された光ビームが2枚
のレンズ75−1’及びレンズ75−2’を通過する場
合の様子を示す。なお、図10では、主走査方向にのみ
パワーを有するレンズ75−1’及びレンズ75−2’
を実線で、副走査方向にもパワーを有する従来のレンズ
を一点鎖線で表している。図10に示されたように、従
来のレンズは、副走査方向にもパワーを持たせるため偏
平なレンズとして構成することはできず、球面レンズと
して構成されている。このため、レンズ75−1’及び
レンズ75−2は、従来のレンズと比較して、材量を節
約できると共に光学走査装置の小型化に寄与できる。
【0074】以上のように、主走査方向にのみパワーを
有するfθレンズ系75と副走査方向にのみパワーを有
するシリンドリカルミラー77よりなる走査光学系を採
用すれば、安価で高性能な光学走査装置を提供すること
ができる。
【0075】(第2の実施の形態)ダブルパス/正面入
射の光学系では、半導体レーザ25からfθレンズ系7
5への入射光が反射して感光体ドラム15上に至り、画
質に悪影響を及ぼすという問題が発生するため、fθレ
ンズ系75の光軸をポリゴンミラー28の各偏向面28
Aに垂直な面に対して傾ける必要がある。これを第2の
実施の形態として以下に開示する。
【0076】fθレンズ系75を傾けて配置した2通り
の場合のポリゴンミラー28の反射側の光学系の概略側
面図を各々図8(A)及び図8(B)に示す。なお、図
8(A)及び図8(B)において、第1の実施の形態と
同一の構成要件には同一の符号を付して説明を省略す
る。
【0077】まず、図8(A)に示されたように、レン
ズ75−1及びレンズ75−2は、その光軸がポリゴン
ミラー28のすべての偏向面28Aに垂直な面(光軸4
9を含む)に対して所定の角度α(α>0)をなすよう
に、半導体レーザ25からの入射ビームのfθレンズ系
75への入射角度が小さくなる方向に傾けられて配置さ
れている。ここで、入射ビームが光軸49に対してなす
角度をβとすれば、αとβとの関係が次式になるように
設定されている。
【0078】α > β ・・・・・(6) すなわち、光軸49に対するfθレンズ系75の光軸が
なす角度αが光軸49に対する入射ビームの角度より大
きくなるように設定されている。
【0079】上記のような光学系の構成で半導体レーザ
25から入射ビームが射出されると、1部の光ビームは
fθレンズ系75の表面で反射される。反射された反射
光47は、図の点線で示された光路に沿って進行し、光
学部材101に入射することなく、入射ビームを挟んで
感光体ドラム15と反対側の光路を進行し、感光体ドラ
ム15に至ることはない。これによって、反射光47に
よる画質への悪影響が防止される。
【0080】但し、角度αの上限として次式のように設
定されることが好ましい。 α < 5β ・・・・・(7) すなわち、α≧5βとした場合、センターとサイドで倒
れ補正の共役点が2mm以上ずれることとなり、感光体
の全エリアで良好な画質(バンディングが良い)を保つ
ことができなくなるからである。
【0081】なお、レンズ75−1とレンズ75−2の
傾ける角度は、(6)式の条件を満足するのであれば、
各々異なっていても良い。
【0082】次に、図8(A)のfθレンズ系75の傾
けられた方向とは異なる方向にfθレンズ系75が傾け
られて配置されている場合の概略側面図を図8(B)に
示す。
【0083】図8(B)に示されるように、レンズ75
−1及びレンズ75−2は、その光軸がポリゴンミラー
28のすべての偏向面28Aに垂直な面(光軸49を含
む)に対して所定の角度αをなすように、入射ビームの
fθレンズ系75への入射角度が大きくなる方向に傾け
られて配置されている。また、ポリゴンミラー28の反
射方向でfθレンズ系から最も遠い位置には、副走査方
向のサイズがzである光学部材101が配置されてい
る。この光学部材101として、例えば反射ミラーや防
塵用のウィンドウなどがある。
【0084】そして、図8(B)に示されたように、ポ
リゴンミラー28の偏向面28Aから光学部材101ま
での光学距離を光軸49上に投影した距離をL、偏向面
28Aからレンズ75−2でポリゴンミラー28から最
も遠い面までの距離をBとした場合、次式が成立するよ
うに上記光学系が設定されている。
【0085】 tan(2α+β)×L−tanβ×(B+L)>Z/2 ・・・・・(8) 上記のような光学系の構成で半導体レーザ25から入射
ビームが射出されると、1部の光ビームはfθレンズ系
75の表面で反射される。反射された反射光47は、図
の点線で示された光路に沿って進行し、光学部材101
に入射することなく、その下部を通過していく。すなわ
ち、反射光47は、光学部材101を通過して感光体ド
ラム15の感光体に至ることはない。これによって、反
射光47による画質への悪影響が防止される。
【0086】但し、角度αの上限として次式のように設
定されることが好ましい。 α < 2β ・・・・・(9) すなわち、α≧2βとした場合、サイドにおける主走査
方向のビーム径が太くなり、実使用レベルでなくなるか
らである。
【0087】また、fθレンズ系が2枚組である場合に
は、ポリゴンミラー28から遠い側のレンズ75−2の
反射光が光学部材101に入射し易いため、レンズ75
−2の傾ける角度さえ(8)式の条件を満たせば、ポリ
ゴンミラー28側のレンズ75−1を傾ける角度は、必
ずしも同条件を満たす必要はない。
【0088】なお、通常はfθレンズ系75を傾けると
光学性能が劣化する場合が多いが、fθレンズの傾け角
度、及びfθレンズへの入射光の角度にある条件を設け
ることによって一層の光学性能の向上を図ることができ
る。
【0089】以上が本発明に係る実施の形態であるが、
上記例のみに限定されるものではない。例えば、ダブル
パス/正面入射光学系以外の光学系、例えば図11に示
されるような光学系にも適用可能である。なお、図11
では、図1と同様の構成要件については同一の符号を付
して説明を省略する。
【0090】図11の光学系では、レーザダイオードア
センブリ70から射出された光ビームは、光軸49に対
し、主走査面で所定の角度を成すような方向からfθレ
ンズ系75を通過することなく直接ポリゴンミラー28
に入射するように構成されている。
【0091】
【実施例】第1の実施の形態に係る光学走査装置の光学
系の実施例として以下のような設計例を示す。
【0092】 ポリゴンミラー28とレンズ75−1の間隔 ; d0 = 18.5mm レンズ75−1のポリゴンミラー側の曲率半径(主走査方向のみ); S1−R = −170.43mm レンズ75−1のポリゴンミラー28から遠い側の曲率 ; S2−R = ∞ レンズ75−1の厚さ ; t1 = 9mm レンズ75−1とレンズ75−2の間隔 ; d1 = 25.998mm レンズ75−2のポリゴンミラー28側の曲率 S1−R = ∞ レンズ75−1のポリゴンミラー28から遠い側の曲率半径(主走査方向のみ ); S2−R = 122.67mm レンズ75−2の厚さ ; t2 = 10mm レンズ75−2の屈折率 ; n2 = 1.712268(波長=780n m) レンズ75−2とシリンドリカルミラー77の間隔 ; d2 =291.8mm シリンドリカルミラー77の曲率半径(副走査方向のみ) ; R = −163.95mm シリンドリカルミラー77への入出射の角度 ; θ = 71.24° シリンドリカルミラー77と感光体ドラム15の間隔 ; L2 = 82.5mm ポリゴンミラー28とシリンドリカルミラー77の間隔 ; L1 = d0 +t1 +d1 +t2 +d2 =355.298mm ポリゴンミラー28とシリンドリカルミラー77の間の光路長 ; L1 ’ = L1 −(t1 (1−1/n1 )+t2 (1−1/n2 ))=3 47.24mm 副走査方向の共役倍率 ; M = L2 /L1 ’= 0.238 上記の構成では、主走査方向のスポットサイズのセンタ
ーとサイドの差を10μm以内、副走査方向の共役点の
センターとサイドの差を0.7mm、副走査方向の像面
湾曲(センターとサイドの差で見て)を1mm以内に収
めることができる。
【0093】次に、第2の実施の形態における光学走査
装置の光学系の設計例を以下に示す。
【0094】まず、レンズ75−1及びレンズ75−2
が、入射ビームのfθレンズ系75への入射角度が小さ
くなる方向に傾けられて配置された図8(A)の場合の
設計値を示す。
【0095】α = 4° β = 1.2° これより(6)式と(7)式が同時に成立することとな
るので、反射光による画質への悪影響が防止されると共
に、感光体の全エリアで良好な画質を保つことができ
る。また、上記設計値とすることで、主走査方向の感光
体ドラム15上の光スポットのサイズのセンターとサイ
ドとの差を2μm程度に抑えることができる。
【0096】次に、レンズ75−1及びレンズ75−2
が、入射ビームのfθレンズ系75への入射角度が大き
くなる方向に傾けられて配置された図8(B)の場合の
設計値を以下に示す。
【0097】B = d0 +t1 +d1 +t2 −(t1
(1−1/n1 )+t2 (1−1/n2 ))= 55.
44mm L = 200mm Z = 10mm α = 1.5° β = 1.2° (8)式の左辺に上の設計値を代入すれば、tan(2
α+β)×L−tanβ×(B+L) = 9.3mm
が得られる。この値は、(8)式の右辺に上の設計値を
代入して得られたZ/2=5mmより大きいので、
(8)式の条件が満たされていることとなる。同様に
(9)式も成立している。
【0098】以上のように(8)式及び(9)式が同時
に成立しているので、反射光による画質への悪影響が防
止されると共に、サイドにおける主走査方向のビーム径
を一定値以下に抑えて感光体の全エリアで良好な画質を
保つことができる。また、上記設計値とすることで、副
走査方向の倒れ補正の共役点のセンターとサイドとの差
を0.3mm、副走査方向の像面湾曲のセンターとサイ
ドとの差を0.5mmとすることができる。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、主走査方向にのみパワーを有するfθレンズを
用いたので、fθレンズの形状を単純化かつ小型化でき
るので、生産がきわめて容易となる、という効果が得ら
れる。また、偏向手段への入射と出射の光ビームが共に
fθレンズを通過するように配置し、かつ反射偏向され
た光ビームがなす走査角の中心から偏向手段へ光ビーム
を入射させるようにしたので、光学性能を保ちながらf
θレンズや装置全体をさらに偏平化、小型化することが
できる、という効果が得られる。
【0100】請求項2の発明によれば、2枚のfθレン
ズを一方の面のみが主走査方向にパワーを有し、他方の
面が平面となるように構成したので、fθレンズの生産
をさらに容易にすることができる、という効果が得られ
る。
【0101】請求項3の発明は、副走査方向の倍率Mが
0.2<M<0.6を満たすように光学系を配置したの
で、像面歪曲を小さく抑えることと副走査方向の面倒れ
の補正能力とを同時に満たすことができる、という効果
が得られる。
【0102】
【0103】請求項4又は請求項5の発明によれば、f
θレンズを所定の角度で傾けて配置するようにしたの
で、fθレンズの各構成面上で反射された反射光が被走
査面上に至らず、反射光による画質への悪影響が回避さ
れる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る光学走査装置の構成図
である。
【図2】従来のレーザプリンタの概略的な構成を示した
構成図である。
【図3】(A)は、従来の光学系にダブルパス/正面入
射の方式を適用した場合の側面図、(B)は、第1の実
施の形態に係る光学系にダブルパス/正面入射の方式を
適用した場合の側面図である。
【図4】ダブルパス/正面入射の方式の利点を説明する
ための第1の実施の形態の光学系の概略図であって、
(A)は側面図、(B)は上面図である。
【図5】焦点位置から離れた位置で、ビームサイズが太
くなる様子を説明するためのグラフである。
【図6】従来の光学走査装置における光学系の要部を示
した斜視図である。
【図7】第1の実施の形態の光学パラメータを説明する
ための、ポリゴンミラーの反射側の光学系の概念図であ
る。
【図8】第2の実施の形態に係る光学走査装置の光学系
の概略図であって、(A)は、入射ビームのfθレンズ
系への入射角度が小さくなる方向に傾けられて配置され
た場合の図、(B)は、入射ビームのfθレンズ系への
入射角度が大きくなる方向に傾けられて配置された場合
の図である。
【図9】第1の実施の形態に係るfθレンズ系を構成す
る平凸のシリンドリカルレンズの製造の様子を原理的に
示した斜視図である。
【図10】従来の球面レンズをfθレンズ系に用いた場
合と、本発明に係る主走査方向のみパワーを有する偏平
なレンズをfθレンズ系に用いた場合とを比較するため
の図である。
【図11】ダブルパス/正面入射方式以外で本発明を適
用可能な光学系の概略図である。
【符号の説明】
15 感光体ドラム 25 半導体レーザ 28 ポリゴンミラー 71 コリメータレンズ 72 開口絞り 73 シリンドリカルレンズ 75 fθレンズ系 77 シリンドリカルミラー

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの光ビームの径を整形して主走
    査方向と対応する方向に長い線像として結像させるビー
    ム径整形光学系と、 前記線像の結像位置または該結像位置の近傍に反射面を
    持ち、入射された光ビームを主走査方向と対応する方向
    に等角速度で偏向させる偏向手段と、 前記偏向手段の光ビーム反射側に配置され、前記主走査
    方向と直交する副走査方向にのみ光ビームを収束させる
    パワーを有しかつ被走査面上に光ビームを収束させるシ
    リンドリカルミラーと、 前記偏向手段と前記シリンドリカルミラーとの間に配置
    され、主走査方向にのみ光ビームを収束させるパワーを
    有しかつ光スポットが等速度で走査されるように入射さ
    れた光ビームを前記シリンドリカルミラーを介して前記
    被走査面上に収束させるfθレンズと、を備え、 前記偏向手段へ入射する光ビームと前記偏向手段によっ
    て反射偏向された光ビームとが共に前記fθレンズを透
    過するように配置し、かつ反射偏向された光ビームが成
    す走査角の中心から前記偏向手段へ光ビームを入射させ
    るようにしたことを特徴とする光学走査装置。
  2. 【請求項2】 前記fθレンズは、各々一方の面が平面
    でかつ他方の面が主走査方向にのみ光ビームを収束させ
    るパワーを有する面で形成された2枚のレンズで構成さ
    れていることを特徴とする請求項1の光学走査装置。
  3. 【請求項3】 前記シリンドリカルミラーの反射面と前
    記被走査面との間の光学距離を、前記偏向手段の反射面
    と前記シリンドリカルミラーの反射面との間の光学距離
    で除算した値を前記副走査方向の倍率Mとしたとき、 0.2<M<0.6 となるように設定したことを特徴とする請求項1又は請
    求項2の光学走査装置。
  4. 【請求項4】 前記fθレンズの光軸が前記偏向手段の
    反射面と垂直な面に対して所定の角度αを成し、かつ前
    記fθレンズに入射する光ビームの入射角度が小さくな
    る方向に傾けて前記fθレンズを配置すると共に、 前記fθレンズに入射する光ビームが前記偏向手段の反
    射面と垂直な面に対して成す角度をβとしたとき、 α > β を満足するようにしたことを特徴とする請求項3の光学
    走査装置。
  5. 【請求項5】α < 5β をさらに満足するようにしたことを特徴とする請求項4
    の光学走査装置。
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