JP2005037159A - 薬剤管理装置および薬剤管理システム - Google Patents

薬剤管理装置および薬剤管理システム Download PDF

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Keiichiro Shibata
圭一郎 柴田
Takuro Honda
琢郎 本多
Yuichi Morimoto
裕一 森本
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Abstract

【課題】放射性薬剤および非放射性薬剤の在庫量管理の労力を低減する。
【解決手段】薬剤管理装置20の薬剤情報取得部223が、所定期間ごとに、前記放射能検出情報、および非放射性薬剤の在庫量を示す非放射性薬剤在庫量検出情報を取得し、薬剤管理情報記憶部233が、前記放射性薬剤の種類と、入庫日時と、薬剤情報取得部223から取得された放射能検出情報に含まれる放射性薬剤の放射能量と、現在の放射性薬剤の放射能量と、非放射性薬剤の種類と、入庫日時と、薬剤情報取得部223から取得された非放射性薬剤在庫量検出情報に含まれる非放射性薬剤の在庫量とを記憶する構成とした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薬剤管理装置および薬剤管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、ガンを始めとする疾病の検査方法として、放射性薬剤を用いた撮影方法がある。放射性薬剤を用いた撮影方法には、例えばSPECT(単光子放出型CT)やPET(Positron Emission Tomography)があり、それぞれの撮影方法に応じた放射性薬剤が使用される。
かかる検査方法は検査の精度が高く、また、ガン診断を行う18F−FDG(Fluoro Deoxy Glucose)検査にも保険が適用され、今後このような放射性薬剤を用いた検診の需要は、飛躍的に増大するといわれている。
したがって、今後このような放射性薬剤を用いた検査の需要増大に伴い、放射性薬剤の管理の手間を軽減することは重要な課題である。併せて、その原材料となる薬剤、試薬および洗浄用薬剤等の管理について考慮することも重要である。
【0003】
従来、このような放射性薬剤等の管理は、まず医療従事者が検診予約を受け付け、受診者の人数等から、検診に必要な放射性薬剤、その原材料となる薬剤、試薬および洗浄用薬剤等の量を決定する。そして、医療従事者は、各薬剤の在庫量に関する情報とあわせて、今後必要となる各薬剤の量を予測し、薬剤の発注を行っていた。
ここで、放射性薬剤は放射性壊変(崩壊)をするので、検査を行わない場合でもその容量(放射能)は時間の経過とともに減衰するという性質を持つ。放射能の減衰の度合いは、放射性薬剤の種類ごとに特定される半減期によって表されるが、一般的にPETに使用される放射性薬剤の半減期は110分程度で、SPECTに使用される放射性薬剤の半減期は5日程度である。
すなわち、放射性薬剤については時間とともに減衰する放射能の強さ(Bq)を考慮して発注業務を行う必要がある。
【0004】
また、放射性薬剤の管理に関しては、放射性薬剤の核種を同定し、正確な放射能測定を行う放射能測定装置がある(特許文献1参照)。また、非放射性薬剤の管理に関しては、重量測定装置により薬剤ごとに出庫量を計測し、この出庫量をコンピュータが管理するシステムがある(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−52061号公報([0008]〜[0010])
【特許文献2】
特開2002−345928号公報([0007]〜[0013]、[0035]、[0044])
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の発明は、放射能量の測定を行うのみで、このデータをPC(Personal Computer)等に取り込み、管理を行うものではない。また、放射性薬剤の試薬等、放射性薬剤の生産や管理に必要な薬剤(非放射性薬剤)の管理については考慮されていない。また、特許文献2に記載の発明は、薬剤ごとの出庫量を計測し、この出庫量をコンピュータが管理するシステムであるが、放射性薬剤の容量(放射能量)の測定をするものではない。
したがって、従来の技術では、所定期間ごとに在庫放射性薬剤の放射能量(Bq)を検出し、このデータを記憶する等して放射性薬剤の在庫量の管理をするものはなかった。また、その放射性薬剤の生産や管理に必要な薬剤(非放射性薬剤)の在庫容量(g)も併せて管理するものはなく、医療従事者の放射性薬剤の管理負担が大きいという課題があった。
【0007】
本発明は、かかる課題を鑑みてなされたものであり、放射性薬剤の管理の手間を軽減し、放射性薬剤の効率的使用を可能とする薬剤管理装置および薬剤管理システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために創案されたものであり、放射性薬剤の在庫量(放射能)の管理の手間を軽減するため、放射性薬剤を管理する薬剤管理装置(PC等)が、所定期間ごとに、各放射性薬剤保管装置内の放射性薬剤の放射能量を取得し、薬剤管理情報記憶部に記憶することを特徴とする。
この構成によれば、薬剤の管理者が目視等により各放射性薬剤の在庫量を点検しに行かなくても、現在の在庫量を把握することができる。また、薬剤管理装置の各放射性薬剤の在庫量を取得する間隔(前記所定期間)を短期にすれば、より正確な在庫量を把握することができる。
【0009】
また、この放射性薬剤の種類(核種)と、入庫日時と、放射性薬剤の放射能の半減期と、現在の日時とを参照して、放射性薬剤の放射能量の減衰を考慮した放射能量を算定し、これを記憶する。
この構成によれば、薬剤管理装置の各放射性薬剤の在庫量を取得したあと、次の在庫量の取得のタイミングを待たずに現在の放射性薬剤の放射能量(在庫量)について把握できる。
【0010】
また、薬剤管理装置は、所定期間ごとに、非放射性薬剤の保管用装置から非放射性薬剤の在庫量を取得するため、放射性薬剤の放射能量のほか、その放射性薬剤の生産や管理に必要な薬剤(非放射性薬剤)の在庫量を同じ薬剤管理装置で管理できる。
【0011】
また、放射性薬剤の現在の放射能量(在庫量)と、放射能の半減期と、非放射性薬剤の在庫量と、各薬剤の1日の使用量と、在庫下限値と、納品までに要する日数とから、各薬剤の発注時期等も自動で算出することを特徴とする。
この構成によれば、薬剤の管理者は、薬剤の発注時期の管理の手間を軽減することができる。
【0012】
また、放射性薬剤保管用装置は、保管容器内の放射性薬剤の核種を検出する放射能検出手段を備えることを特徴とする。
この構成によれば、薬剤管理装置が各保管容器内から検出された放射性薬剤の核種(例えば、18Fや133Xe)を取得するので、例えば、薬剤の管理者が、PET用の放射性薬剤を、誤ってSPECT用の放射性薬剤の保管容器に入れるといったミスを防止することができる。
したがって、以上のような構成によれば放射性薬剤の管理の手間を軽減し、放射性薬剤の効率的使用を可能とすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
≪第1の実施の形態≫
まず、本発明の第1の実施の形態について、図1を用いて説明する。図1は第1の実施の形態の薬剤管理システムの構成を示した図である。
第1の実施の形態の薬剤管理システムは、放射性薬剤保管装置10で検出された放射性薬剤の核種と放射能量とを所定期間(時間)ごとに取得し、薬剤管理情報記憶部233に記憶する。そして、この放射性薬剤の放射能の半減期と、現在の日時とを参照して、放射能量の減衰を考慮した現在の放射性薬剤の放射能量(在庫量)を算定し、これを薬剤管理情報記憶部233に記憶する機能を有する。
【0015】
したがって、本実施の形態の薬剤管理システムは、放射性薬剤を保管し、放射性薬剤の放射能量を検出し、この放射能検出情報を外部に伝送する放射性薬剤保管装置10と、放射性薬剤保管装置10が検出した放射性薬剤の放射能量等を所定時間ごとに取得し、放射能量の減衰を考慮した現在の放射性薬剤の放射能量(在庫量)を記録する薬剤管理装置20とを含んで構成される。
なお、放射性薬剤保管装置10は1個のみであってもよいし、2個以上であってもよい。
【0016】
(放射性薬剤保管装置)
まず、放射性薬剤保管装置10について、図2を用いて説明する。図2は放射性薬剤保管装置10の構成を示すブロック図である。
放射性薬剤保管装置10は、放射性薬剤を保管する容器としての機能のほかに、放射性薬剤保管装置10の中の放射性薬剤の核種(例えば、18Fや133Xe)と放射能量とを検出し、この検出情報を薬剤管理装置20へ伝送する機能を有する。
このため、放射性薬剤保管装置10は、放射性薬剤の核種(例えば、18Fや133Xe)と放射能量を検出する放射能検出手段11と、放射性薬剤を保管するための保管容器12と伝送手段13とを含んで構成される。
【0017】
放射能検出手段11は、保管容器12の中の放射性薬剤121から放出されるγ線エネルギーと放射線量とを取得する放射線取得部111と、取得されたγ線エネルギーから放射性薬剤121の核種を同定(特定)し、取得された放射線量から放射性薬剤121の放射能量を算出する処理部112と、処理部112により同定された放射性薬剤121の核種と、算出された放射能量とを伝送手段13を介して外部(薬剤管理装置20)へ伝送する出力部114と、記憶部113に格納された放射性薬剤121の核種と放射能量とを表示する表示部115とを含んで構成される。
【0018】
なお、放射線取得部111は、例えばGaAs等の半導体検出素子と、検出した放射線の波高値(エネルギー)を計測する手段と、検出した放射線の数をカウントする計数手段とを含んで構成されるものとする。
伝送手段13は、放射能検出手段11が検出した放射能検出情報を薬剤管理装置20へ伝送(送信)する手段であり、有線であってもよいし、無線であってもよい。
表示部115は、記憶部113に格納された放射能検出情報を表示するものであり、例えば、液晶モニタ等で構成されている。
【0019】
ここで、γ線エネルギーとは、放射性原子核が崩壊時に放出するγ線のエネルギーであり、多くの場合、核種ごとに固有の値である。例えば、PET用放射性薬剤に含まれる18Fの場合、γ線エネルギーは約511keVであり、SPECT用放射性薬剤に含まれる133Xeの場合、γ線エネルギーは約81keVである。
なお、「放射能」とは放射線を出す能力のことであり、放射線量とは、1秒間に何個の原子核が崩壊するかという量を示すものである。1秒間に1個の原子核が崩壊しているときの放射能を1ベクレル(Bq)とする。
【0020】
放射能検出手段11の処理部112は、記憶部113の核種テーブル110を参照して、放射線取得部111から取得されたγ線エネルギーから、放射性薬剤121の核種を同定(特定)する。
表1に、記憶部113に格納される核種テーブル110の例を示す。
【0021】
【表1】
Figure 2005037159
【0022】
例えば、放射線取得部111から取得されたγ線エネルギーが511keVであった場合、処理部112は、核種テーブル110を参照して、放射性薬剤121の核種を18Fと同定(特定)し、取得されたγ線エネルギーが81keVであった場合は、放射性薬剤121の核種を133Xeと同定(特定)する。
このように、放射性薬剤保管装置10の放射能検出手段11が放射性薬剤の核種の同定を行うことにより、薬剤の管理者等が、放射性薬剤保管装置10に誤った(本来入れるべきでない)放射性薬剤を入れた場合、これをすぐに検出することができる。
なお、放射線取得部111の感度の関係から核種テーブルには、閾値が設けてあり、たとえばγ線エネルギーが500keV以上のときは、核種を18Fと同定するようになっている。
【0023】
また、処理部112は、放射線取得部111から取得された放射線量から放射性薬剤121の放射能量を算出し、同定された放射性薬剤121の核種と、算出した放射能量とを記憶部113に書き込む。放射性薬剤121の放射能量の算出は、保管容器12の高さや放射線取得部111の取り付け位置、方向、形状および大きさ(面積)から算出されるものとする。
【0024】
このように、放射性薬剤121の放射能量を算出することにより、各放射性薬剤の在庫量を正確に把握することができる。
【0025】
記憶部113は、処理部112により同定された放射性薬剤121の核種と、算出された放射能量とからなる放射能検出情報(放射性薬剤検出情報)を記憶した核種テーブル110を格納している。
出力部114は、伝送手段13に接続され、薬剤管理装置20からの要求に基づき、記憶部113に記憶された放射性薬剤121の放射性薬剤検出情報を伝送(出力)する。また、放射性薬剤保管装置10が複数個の場合には、放射性薬剤保管装置10ごとに割り振られた保管装置ID等も伝送する。
表示部115は、記憶部113に格納された放射性薬剤検出情報を表示するものであり、例えば、液晶モニタ等で構成されている。
【0026】
保管容器12は、PETやSPECTによる検査を行うまで、放射性薬剤121を保管するための容器であり、放射線が外部に漏れないよう遮蔽された構造を有する。
【0027】
(薬剤管理装置)
次に、図1に戻って、薬剤管理装置20について説明する。前記したとおり、薬剤管理装置20は、所定期間(時間)ごとに、各放射性薬剤保管装置10で検出された放射性薬剤の核種と放射能量とからなる放射性薬剤検出情報を取得し、この情報を薬剤管理情報記憶部233に記憶する機能を有する。
【0028】
したがって、図1に示されるように、薬剤管理装置20は、所定期間(時間)ごとに放射性薬剤保管装置10から放射性薬剤検出情報の取得や各種情報の入力を受け付けるインターフェース部22と、取得した放射性薬剤検出情報から放射性薬剤を同定し、この放射性薬剤の情報を薬剤情報記憶部23に書き込む薬剤管理部21と、放射性薬剤に関する各種情報を記憶する薬剤情報記憶部23とを含んで構成される。
なお、「放射性薬剤を同定する」とは、放射性薬剤保管装置10に入れられた放射性薬剤(薬剤)が、当該放射性薬剤保管装置10に保管されるべき放射性薬剤と同じ薬剤であるかを判定(判断)することである。
【0029】
(インターフェース部)
インターフェース部22は、所定期間(時間)ごとに、各放射性薬剤保管装置10から放射性薬剤検出情報を取得する薬剤情報取得部223と、薬剤情報記憶部23に格納されている各種情報の追加・更新・削除の入力を受け付ける入力部222と、薬剤情報記憶部23に格納されている各種情報を表示する表示部221とを含んで構成される。
【0030】
入力部222は、数値や文字を入力可能なキーボードやマウス等から構成され、例えば、薬剤の管理者が薬剤管理情報記憶部233の薬剤管理情報や、放射性薬剤同定テーブルの内容を入力する際の入力情報を受け付ける。表示部221は、例えば液晶モニタ等から構成される。
【0031】
薬剤情報取得部223は、薬剤管理部21の現在日時取得部212の現在の日時を参照して、所定時間ごとに放射性薬剤保管装置10から放射性薬剤検出情報を取得する。
【0032】
このように薬剤情報取得部223が、所定時間ごとに自動で放射性薬剤検出情報を取得することによって、薬剤の管理担当者が薬剤の在庫情報等を入力する手間や、それに伴う入力ミス等を低減することができる。
また、薬剤情報取得部223が、所定時間ごとに自動で放射性薬剤検出情報を取得することにより、薬剤の管理者は、放射性薬剤の盗難や容器の破損といった保管状態も把握することもできる。
例えば、取得された放射能量の減少量(増加量)が所定の値以上であったとき、これをトリガとして薬剤管理装置20の表示部221に警報を表示することで、薬剤の入れ間違え、容器の破損や盗難等を、薬剤の管理者へいち早く通報することができる。
【0033】
なお、薬剤情報取得部223が、放射性薬剤保管装置10から放射性薬剤検出情報を取得する間隔(所定期間)は、薬剤情報取得部223が薬剤情報記憶部23の半減期テーブル231の情報を参照して自動的に設定するようにしてもよい。
【0034】
例えば、放射性薬剤保管装置10が保管する放射性薬剤が133Xe(半減期5日程度)を含む放射性薬剤であれば、薬剤情報取得部223が、半減期テーブル231を参照して、放射性薬剤検出情報を取得する間隔を12時間程度に設定し、放射性薬剤保管装置10が保管する放射性薬剤が18F(半減期110分程度)を含む放射性薬剤であれば、放射性薬剤検出情報を取得する間隔を10分程度に設定するようにしてもよい。
このように、放射性薬剤保管装置10ごとに放射性薬剤検出情報を取得する時間間隔を異なる値に設定できるようにすれば、薬剤管理装置20が取得する各放射性薬剤の放射能量は、より正確なものとなる。
【0035】
(薬剤管理部)
次に、薬剤管理部21の説明をする。薬剤管理部21は、各放射性薬剤保管装置10から取得した放射性薬剤検出情報に基づき、放射性薬剤を同定(特定)し、この放射性薬剤検出情報を薬剤情報記憶部23に書き込む。
また、薬剤管理情報記憶部233に定期的にアクセスして、放射性薬剤の放射能量を現在の放射能量(減衰後の放射能量)に書き換え、各放射性薬剤の現在の放射能量(在庫量)から薬剤を発注すべき時期を算出する機能を有する。
【0036】
したがって、薬剤管理装置20は、放射性薬剤の核種から放射性薬剤の種類を同定する放射性薬剤同定部213と、薬剤管理情報記憶部233の薬剤管理情報を書き換える薬剤情報書き換え部215と、放射性薬剤の半減期を示す半減期テーブル231を参照して減衰後の放射能を算出する放射能算出部211と、薬剤の在庫量から薬剤を発注すべき時期を算出する発注時期算出部214と、現在の日時を取得する現在日時取得部212とを含んで構成される。
【0037】
放射能算出部211は、放射性薬剤の核種の半減期から減衰後の放射能を算出する機能を有する。具体的には、放射能算出部211は、薬剤情報記憶部23の薬剤管理情報記憶部233に記憶された薬剤管理情報(図3参照)から、放射性薬剤の種類と、入庫日時(T)と、放射能量(S)とを読み込む。次に、放射性薬剤の種類に関する情報から薬剤情報記憶部23の半減期テーブル231を参照して、その放射性薬剤の半減期(X)を取得する。
そして、放射能算出部211は、現在日時取得部212から現在の日時(t)を取得し、前記した情報と以下の式(1)に基づいて、現在の放射性薬剤の放射能量(V)を算出する。
【0038】
V=S・(1/2)((t−T)/X)・・・(1)
【0039】
放射能算出部211は、算出された現在の放射性薬剤の放射能量(V)を、薬剤情報書き換え部215に出力し、薬剤情報書き換え部215が薬剤管理情報記憶部233の薬剤管理情報の現在の放射性薬剤の放射能量を示す「放射能量(減衰あり)(V)」の数値を書き換える。
なお、薬剤管理情報記憶部233の薬剤管理情報の構成は、後記する薬剤管理情報記憶部233の説明で詳述する。
【0040】
発注時期算出部214は、薬剤の在庫量から、薬剤を発注すべき時期(日数)を算出する機能を有する。発注時期算出部214は、薬剤情報記憶部23の薬剤管理情報記憶部233に格納されている薬剤管理情報から、放射性薬剤の種類と、放射能量(S)と、入庫日時(T)と、在庫下限値(L)と、1日の使用量(U)と、発注から納品までの日数(N)とを読み込む。次に、放射性薬剤の種類に関する情報から薬剤情報記憶部23の半減期テーブル231を参照して、その放射性薬剤の半減期(X)を取得する。
そして、発注時期算出部214は、以下の式(2)により、入庫日時(T)から薬剤を発注するまでの日数(D)を算出する。
【0041】
D=(S・(1/2)(D/X)−L)/U+N・・・(2)
【0042】
そして、発注時期算出部214により算出された薬剤を発注するまでの日数(D)を、薬剤管理情報の入庫日時(T)に加算し、薬剤管理情報の発注時期(T+D)を算出する。この情報を薬剤情報書き換え部215に出力し、薬剤情報書き換え部215が、薬剤管理情報記憶部233の薬剤管理情報の「発注時期」(T+D)の値を書き換える。
【0043】
(薬剤情報記憶部)
次に、薬剤情報記憶部23について説明する。薬剤情報記憶部23は、各放射性薬剤に関する情報を記憶する機能を有するものであり、現在の各薬剤の在庫量等に関する情報である薬剤管理情報を記憶する薬剤管理情報記憶部233と、放射性薬剤保管装置10が保管する放射性薬剤の核種を示した放射性薬剤同定テーブル232と、各放射性薬剤の放射能の半減期を示した半減期テーブル231とを含んで構成される。
【0044】
(薬剤管理情報記憶部)
薬剤管理情報記憶部233は、現在の各薬剤の在庫量等に関する情報である薬剤管理情報を格納する。
この薬剤管理情報は、薬剤管理部21の薬剤情報書き換え部215により、所定期間(時間)ごとに最新の情報に書き換えられるので、管理者は、現時点で放射性薬剤保管装置10に保管されている薬剤の在庫量に近い値またはデータを把握することができる。
【0045】
図3に、薬剤管理情報記憶部233に格納される、薬剤管理情報2331を例示する。
図3に例示されるように、薬剤管理情報2331は、放射性薬剤保管装置10を識別する記号である「保管装置ID」と、放射性薬剤の種類を示す「薬剤種類」と、放射性薬剤が放射性薬剤保管装置10へ入庫した入庫日時を示す「入庫日時(T)」と、入庫日時における入庫量を示す「入庫量」と、この薬剤を使用する予定日時を示す「使用日時」と、現在までの使用量を示す「使用量」と、放射性薬剤保管装置10から検出された放射性薬剤の放射能量を示す「放射能量(S)」と、放射能算出部211が算出した最新の情報である現在の日時における放射能量を示す「放射能量(V)」と、放射性薬剤保管装置10で最低限保管(維持)しなければならない放射性薬剤の放射能量を示す「在庫下限値(L)」と、その放射性薬剤を発注してから配送されるまでに要する日数を示す「配送までに要する日数(N)」と、その薬剤の1日の使用量を示す「1日の使用量(U)」と、発注時期算出部214により算出された次回この放射性薬剤を発注すべき時期を示す「発注時期(T+D)」とを含んで構成される。
この薬剤管理情報2331により各薬剤の在庫状況や使用状況および次回の発注時期が把握される。
【0046】
次に、放射性薬剤同定テーブル232について説明する。放射性薬剤同定テーブル232は、放射性薬剤保管装置10が保管すべき放射性薬剤の核種を示した情報であり、放射性薬剤同定部213が放射性薬剤保管装置10から取得した放射性薬剤検出情報から、放射性薬剤保管装置10に保管されている薬剤が、放射性薬剤保管装置10が保管すべき放射性薬剤であるかチェックするための情報である。
表2に、薬剤情報記憶部23に格納される、放射性薬剤同定テーブル232を例示する。
【0047】
【表2】
Figure 2005037159
【0048】
表2に例示されるように、放射性薬剤同定テーブル232は、放射性薬剤保管装置10を識別する薬剤保管装置IDと放射性薬剤の核種と放射性薬剤の種類に関する情報とで構成される。
例えば、薬剤保管装置IDが「A1」の放射性薬剤保管装置10が保管すべき放射性薬剤は、核種「18F」の「R1」という放射性薬剤であることを示している。
【0049】
次に、半減期テーブル231について説明する。半減期テーブル231は、放射性薬剤の種類と、その放射性薬剤の放射能量の半減期との対応関係を示す情報である。表3に、薬剤管理情報記憶部233に格納される、半減期テーブル231を例示する。
【0050】
【表3】
Figure 2005037159
【0051】
表3に例示されるように、半減期テーブル231は、放射性薬剤の種類と、その放射性薬剤の放射能量の半減期に関する情報から構成される。例えば、放射性薬剤の種類が「R1」の薬剤は、放射能量の半減期が「110分」であり、放射性薬剤の種類が「R2」の薬剤は、放射能量の半減期が「5.2日」であることを示している。
【0052】
次に、図1、図2を適宜参照して、図4のフローチャートに沿って、本実施の形態の薬剤管理システムの処理手順を説明する。
なお、放射性薬剤保管装置10が、放射性薬剤の放射能量と核種とを検出する手順は、前記した放射性薬剤保管装置10の説明で述べたので説明を省略し、薬剤管理装置20が放射性薬剤保管装置10から放射性薬剤検出情報を取得してから、薬剤情報記憶部23に薬剤管理情報を記録(格納)するまでの処理手順を述べることとする。
【0053】
(ステップS101)
ステップS101では、薬剤管理装置20の薬剤情報取得部223は、現在日時取得部212の現在の日時を取得する等して所定の日時(タイミング)で、放射性薬剤保管装置10から、放射性薬剤の核種と放射能量(放射性薬剤検出情報)を取得する。また、複数の放射性薬剤保管装置10から放射性薬剤検出情報を取得する場合には、放射性薬剤保管装置10ごとに割り振られた保管装置ID等も放射性薬剤検出情報の1つとして取得する。
ここでは、薬剤情報取得部223が取得した放射性薬剤検出情報は、「保管装置ID『A1』の放射性薬剤保管装置10が保管する放射性薬剤の核種は『18F』で、放射能量は『8(Bq)』」であったとする。
【0054】
(ステップS102)
ステップS102では、薬剤管理部21の放射性薬剤同定部213が、薬剤情報取得部223から放射性薬剤検出情報を取得する。そして、薬剤情報記憶部23の放射性薬剤同定テーブル232を参照して、放射性薬剤の核種から放射性薬剤の種類を同定する。
例えば、放射性薬剤同定部213は、放射性薬剤検出情報の「保管装置ID『A1』の放射性薬剤保管装置10が保管している放射性薬剤の核種は『18F』」という情報から、表2に例示される放射性薬剤同定テーブル232を参照して、保管装置ID『A1』の放射性薬剤保管装置10が保管すべき放射性薬剤の核種が「18F」であるか、つまり、放射性薬剤の種類が「R1」であるか否かを確認する。
【0055】
例えば、放射性薬剤同定テーブル232に記載された保管装置IDと放射性薬剤の核種との組み合わせが「A1」と「18F」とである場合、すなわち、放射性薬剤同定部213により取得された放射性薬剤検出情報の保管装置IDと放射性薬剤の核種の情報が、放射性薬剤同定テーブル232に記載された保管装置IDと放射性薬剤の核種の情報とマッチする場合には、放射性薬剤保管装置10に本来入れられるべき放射性薬剤(薬剤)が入れられたと判断されるので、ステップS105へ進む(ステップS103Yes)。
放射性薬剤同定テーブル232に記載された保管装置IDと放射性薬剤の核種の組み合わせが「A1」と「18F」でない場合、すなわち、放射性薬剤同定テーブル232に記載された保管装置IDと放射性薬剤の核種の情報とマッチしない場合には、放射性薬剤保管装置10に本来入れられるべきではない放射性薬剤(薬剤)が入れられたと判断し、ステップS104へ進む(ステップS103No)。
【0056】
(ステップS104)
ステップS104では、放射性薬剤保管装置10に本来入れられるべきではない放射性薬剤が入れられたことを薬剤の管理者等に伝えるため、薬剤管理装置20から警報等を出す。
【0057】
(ステップS105)
ステップS105では、薬剤管理部21の薬剤情報書き換え部215が、放射性薬剤検出情報から薬剤管理情報記憶部233の薬剤管理情報を書き換える。
例えば、放射性薬剤検出情報が「保管装置ID『A1』の放射性薬剤保管装置10が保管する放射性薬剤の核種は『18F』で、放射能量は『8(Bq)』」であった場合、薬剤情報書き換え部215は、図3に例示される薬剤管理情報の保管装置ID「A1」の「放射能量」の値を「8(Bq)」に書き換える。
【0058】
ここで、放射性薬剤保管装置10から取得された放射能量の値と、薬剤管理情報に記録された前回の放射能量の値とを比較して、その差が所定の値以上であった場合や、薬剤管理情報に記録された使用予定日時とはまったく異なる日時に放射能量が減少した場合は、薬剤の盗難や破損を薬剤の管理者等に伝えるため薬剤管理装置20の表示部221に警報を表示してもよい。
【0059】
そして、放射性薬剤検出情報に基づき、薬剤管理情報を書き換える処理をいったん終了し、薬剤管理装置20の薬剤情報取得部223に設定された所定の日時(タイミング)が来た段階で、ステップS101からステップS105の処理を繰り返す。
【0060】
以上、本実施の形態の薬剤管理システムの薬剤管理装置20が放射性薬剤保管装置10から放射性薬剤検出情報を取得してから、この情報を薬剤情報記憶部23に薬剤管理情報を記録(更新)するまでの処理手順を説明した。
この薬剤管理システムによれば、薬剤の取り違えや薬剤の盗難や破損等をいち早く把握することができるため、放射性薬剤の管理の手間を軽減し、放射性薬剤の効率的使用を可能とすることができる。また、放射性薬剤の半減期を考慮した在庫量を把握できるので、管理者が次回の放射性薬剤の発注時期を算定する労力を軽減することができる。
【0061】
≪第2の実施の形態≫
次に、本発明の第2の実施の形態について、図5のブロック図を参照して説明する。図5は第2の実施の形態の薬剤管理システムの構成を示した図である。第2の実施の形態は、第1の実施の形態の薬剤管理システムに、放射性薬剤の調剤や管理に必要な薬剤(非放射性薬剤)の保管装置を組み合わせ、放射性薬剤と非放射性薬剤の在庫量等を管理するシステムである。したがって、第1の実施の形態と同一の構成については、同一の符号を用いて説明を省略する。
【0062】
まず、非放射性薬剤保管装置30について説明する。非放射性薬剤保管装置30は、保管されている非放射性薬剤の在庫量(g)を保管容器ごとに検出する機能を有する。したがって、保管されている非放射性薬剤の在庫量を保管容器ごとに検出する精密秤31(請求項における非放射性薬剤在庫検出手段)と、非放射性薬剤を入れる保管容器32と、この保管容器内の非放射性薬剤の在庫量検出情報を有線または無線により外部に伝送する伝送手段34とを含んで構成される。
【0063】
なお、保管容器32および精密秤31は単数であってもよいが、ここでは複数の薬品を管理することを想定し、保管容器32は複数個とする。保管容器32の形状や大きさはすべて同じでもよいが、保管容器ごとに異なる形状や大きさとしてもよい。また、これらの容器の転倒を防止するため、保管容器ケース33も含んで構成される。また、精密秤31は保管容器32ごとの在庫量を検出できるよう、各保管容器32の下部に設置されている。
【0064】
また、保管容器ケース33における、保管容器32の収納スペースの形状や大きさはすべて同じでもよいが、前記したように、保管容器32の形状や大きさが異なれば、これに合わせた形状や大きさであってもよい。
このように保管容器32の形状や大きさと、これを収納する保管容器ケース33のスペースの形状や大きさとを合わせることで、薬剤の管理者等が保管容器32(非放射性薬剤)を非放射性薬剤保管装置30の中に戻すときに間違った置き場所(スペース)に置くことを防止することができる。したがって、放射性薬剤保管装置10が、保管容器33に保管された薬剤の在庫量を誤って検出することを防止できる。
【0065】
また、非放射性薬剤保管装置30も、前記した第1の実施の形態の放射性薬剤保管装置10と同様に、保管容器32内の薬剤の在庫量検出情報を有線または無線により外部に伝送する伝送手段34を備えている。この伝送手段34は、各精密秤31に接続され、非放射性薬剤の在庫量検出情報を、薬剤管理装置20へ伝送する。
【0066】
ここで、伝送(出力)される非放射性薬剤の在庫量検出情報とは、例えば、「保管装置ID『B1』の非放射性薬剤保管装置30が保管する非放射性薬剤の在庫量は『8(g)』」といった情報である。
【0067】
次に、薬剤管理装置40について説明する。薬剤管理装置40は、放射性薬剤と非放射性薬剤の在庫量等とを管理するものである。したがって、薬剤情報記憶部23の薬剤管理情報記憶部233が格納する薬剤管理情報は、放射性薬剤の薬剤管理情報2331と非放射性薬剤の薬剤管理情報2332とを含んで構成される。
放射性薬剤放射性薬剤の薬剤管理情報2331は、第1の実施の形態で述べた薬剤管理情報と同様であるので説明を省略し、非放射性薬剤の薬剤管理情報2332について説明する。
【0068】
図6に、薬剤管理情報記憶部233に格納される、非放射性薬剤の薬剤管理情報2332を例示する。
図6に例示されるように、非放射性薬剤の薬剤管理情報2332は、非放射性薬剤保管装置30を識別する記号である「保管装置ID」と、非放射性薬剤の種類を示す「薬剤種類」と、非放射性薬剤の入庫日を示す「入庫日(Ty)」と、入庫日時における入庫量を示す「入庫量」と、この薬剤を使用する予定日を示す「使用日」と、現在までの使用量を示す「使用量」と、非放射性薬剤保管装置30から取得された非放射性薬剤の在庫量を示す「在庫量(Sy)」と、非放射性薬剤保管装置30で最低限保管(維持)しなければならない非放射性薬剤の在庫量を示す「在庫下限値(Ly)」と、その非放射性薬剤を発注してから納品されるまでに要する日数示す「納品までに要する日数(Ny)」と、その薬剤の1日の使用量を示す「1日の使用量(Uy)」と、発注時期算出部214により算出された非放射性薬剤を次回発注すべき時期を示す「発注時期(Ty+Dy)」とを含んで構成される。
この薬剤管理情報2332により各薬剤の在庫状況や使用状況、次回の発注時期を把握できるので、薬剤の管理をしやすくなる。
【0069】
非放射性薬剤の薬剤管理情報2332の「在庫量(Sy)」は、薬剤情報取得部223が非放射性薬剤の在庫量検出情報を取得すると、薬剤情報書き換え部215により書き換えられる。
また、非放射性薬剤の薬剤管理情報2332の「発注時期(Ty+Dy)」は、以下のようにして算出される。まず、発注時期算出部214が非放射性薬剤の薬剤管理情報から、保管装置IDと、在庫量(Sy)と、入庫日(Ty)と、在庫下限値(Ly)と、1日の使用量(Uy)と、発注から納品までの日数(Ny)とを読み込む。次に、発注時期算出部214が、これらの情報と以下の式(3)とに基づき発注までに要する日数(Dy)を算出する。そして、入庫日(Ty)にこの発注までの日数(Dy)を加算して、発注時期(Ty+Dy)を算出し、薬剤管理情報2332の「発注時期」を書き換える。
【0070】
Dy=(Sy−Ly)/Uy+Ny・・・(3)
【0071】
また、非放射性薬剤保管装置30から取得された非放射性薬剤の在庫量の値と、薬剤管理情報2332に記録された前回の在庫量の値(Sy)とを比較して、その差が所定の値以上であった場合には、薬剤管理装置20の表示部221に警報を表示する等してもよい。
【0072】
以上、本発明の好適な実施の形態について例を示したが、本発明は前記実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
例えば、各実施の形態において、各薬剤の発注時期は薬剤管理情報記憶部233の薬剤管理情報の「発注時期」に記載されることとしたが、薬剤の管理者が各薬剤の発注時期を把握しやすいように、表示部221の画面のカレンダ上に表示させてもよい。
図7は、各薬剤の発注時期を表示部221の画面のカレンダ上に表示させた場合の画面例である。図7に例示されるように、カレンダの各日にちの欄に、その日に発注すべき薬剤の種類を示すID等が表示される。例えば、「6月11日」に発注すべき薬剤は「Y4」と「R4」であり、「6月12日」に発注すべき薬剤は「Y3」であることを示している。また、薬剤の管理者が、薬剤の発注時期を経過した薬剤を把握しやすいように、発注時期を過ぎた薬剤のIDを画面上に赤色で点滅表示させるようにしてもよい。
【0073】
また、各実施の形態において、薬剤管理情報記憶部233の薬剤管理情報の「1日の使用量」は、薬剤の管理者が予め設定した値としたが、薬剤管理情報記憶部233の薬剤管理情報の「使用量」のデータから1日あたりの薬剤使用量の平均値を算出して決定した値でもよい。
また、第1の実施の形態において、薬剤管理情報記憶部233の薬剤管理情報の「発注時期」は、発注時期算出部214が、放射能量(S)と、入庫日時(T)と、在庫下限値(L)と、1日の使用量(U)と、発注から納品までの日数(N)と、その放射性薬剤の半減期(X)とから、算出することとしたが、以下の表4に例示されるような検診予約管理情報の「検査日」、「開始日時」、「終了時刻」等を参照して算出してもよい。
【0074】
【表4】
Figure 2005037159
【0075】
このように薬剤の発注時期の算出において、検診予約管理情報との連携を行えば、放射性薬剤(非放射性薬剤)の需要時期や需要量を正確に把握することができるので、薬剤の管理者は放射性薬剤(非放射性薬剤)を過不足のないように発注することができる。
【0076】
また、薬剤管理装置20は、放射性薬剤および非放射性薬剤の管理のみを行う構成としたが、これに限定されず、様々な情報を管理することができる。
例えば、薬剤管理情報記憶部233で、検診により発生する放射性廃棄物の管理情報(表5参照)や従業員の被ばく管理情報(表6参照)を格納して、放射性廃棄物の管理や従業員の被ばく管理を行うようにしてもよい。
すなわち、薬剤管理部21が薬剤情報記憶部23の検診予約管理情報(図7参照)と半減期テーブル231と放射性廃棄物の情報(表5参照)とを参照して、放射性廃棄物の処理する日時(タイミング)を算出するようにしたり、検診予約管理情報と半減期テーブル231と従業員の被ばく管理情報(表6参照)とを参照して、今後の各従業員の検診シフトを算出できるようにしてもよい。
【0077】
【表5】
Figure 2005037159
【0078】
【表6】
Figure 2005037159
【0079】
このように、薬剤管理装置20で、放射性薬剤の在庫管理のみならず、放射性廃棄物の処理スケジュールや検診スケジュール等の管理も行うことで、放射性薬剤の管理者の管理労力の軽減を図ることができる。
また、各実施の形態では、PETやSPECTに用いる放射性薬剤の管理を主な目的としたが、この目的に限定されることはなく、様々な放射性物質または薬剤の管理に適用することができる。その他についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0080】
【発明の効果】
本発明によれば、放射性薬剤や非放射性薬剤の在庫量を自動で取得するので、薬剤の管理者が、各薬剤の現在の在庫量を確認する手間を軽減することができる。また、所定期間ごとに薬剤の情報を取得するので、薬剤の入れ間違え(出し間違え)、薬剤の盗難や破損をいち早く把握することもできる。また、発注時期等も自動で算出することができるので、薬剤の管理担当者の管理の手間を軽減し、放射性薬剤の効率的使用を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の薬剤管理システムの構成を示した図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の放射性薬剤保管装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の各実施の形態の薬剤管理情報記憶部に格納される、薬剤管理情報を例示した図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の薬剤管理装置が放射性薬剤保管装置から放射性薬剤検出情報を取得してから、薬剤情報記憶部に薬剤管理情報を記録するまでの処理手順を示したフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施の形態の薬剤管理システムの構成を示した図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態の薬剤管理情報記憶部に格納される、非放射性薬剤の薬剤管理情報を例示した図である。
【図7】本発明の各実施の形態において、各薬剤の発注時期を表示部の画面のカレンダ上に表示させた場合の画面例である。
【符号の説明】
10 放射性薬剤保管装置
11 放射能検出手段
12 保管容器
13 伝送手段
20、40 薬剤管理装置
211 放射能算出部
213 放射性薬剤同定部
214 発注時期算出部
223 薬剤情報取得部
233 薬剤管理情報記憶部
30 非放射性薬剤保管装置
31 精密秤
32 保管容器
34 伝送手段

Claims (6)

  1. 放射性薬剤を管理する薬剤管理装置であって、
    所定期間ごとに、放射性薬剤の核種と放射能量とからなる放射能検出情報を取得する薬剤情報取得部と、
    前記取得した放射性薬剤の核種から放射性薬剤の種類を同定する放射性薬剤同定部と、
    前記同定された放射性薬剤の種類と、入庫日時と、前記放射能検出情報と、前記放射性薬剤の放射能量の半減期と、現在の日時とから放射能量の減衰を考慮した現在の放射性薬剤の放射能量を算出する放射能算出部と、
    前記放射性薬剤の種類と、入庫日時と、前記放射性薬剤の放射能量と、前記放射能量の減衰を考慮した現在の放射性薬剤の放射能量とを記憶する薬剤管理情報記憶部と、
    を含んで構成されることを特徴とする薬剤管理装置。
  2. 前記薬剤情報取得部が、所定期間ごとに、前記放射能検出情報、および非放射性薬剤の在庫量を示す非放射性薬剤在庫量検出情報を取得し、
    前記薬剤管理情報記憶部が、前記放射性薬剤の種類と、入庫日時と、前記薬剤情報取得部から取得された前記放射能検出情報に含まれる前記放射性薬剤の放射能量と、前記放射能量の減衰を考慮した現在の放射性薬剤の放射能量と、非放射性薬剤の種類と、入庫日時と、前記薬剤情報取得部から取得された非放射性薬剤在庫量検出情報に含まれる非放射性薬剤の在庫量とを記憶する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の薬剤管理装置。
  3. 前記薬剤管理装置が、前記放射能量の減衰を考慮した現在の放射性薬剤の放射能量と、1日の使用量と、在庫下限値と、配送までに要する時間と、前記放射性薬剤の放射能量の半減期とから放射性薬剤の発注時期を算出する発注時期算出部を含んで構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の薬剤管理装置。
  4. 前記薬剤管理装置が、前記放射能量の減衰を考慮した現在の放射性薬剤の放射能量と、1日の使用量と、在庫下限値と、納品までに要する時間と、前記放射性薬剤の放射能量の半減期とから放射性薬剤の発注時期を算出する機能、または、前記非放射性薬剤の在庫量と、1日の使用量と、在庫下限値と、配送までに要する時間とから前記非放射性薬剤の発注時期を算出する機能の少なくとも一方を備える発注時期算出部を含んで構成されることを特徴とする請求項3に記載の薬剤管理装置。
  5. 放射性薬剤を管理するシステムであって、
    請求項2または請求項4のいずれか1項に記載の薬剤管理装置と、
    放射線薬剤の保管容器と、この保管容器内の前記放射性薬剤の核種とこの薬剤に含まれる放射能量とを検出する放射能検出手段と、前記放射能検出手段の放射能検出情報を有線または無線により外部に伝送する伝送手段とを少なくとも備えた放射性薬剤保管装置と、
    を含んで構成されることを特徴とする薬剤管理システム。
  6. 放射性薬剤を含む薬剤を管理するシステムであって、
    請求項2または請求項4のいずれか1項に記載の薬剤管理装置と、
    放射線薬剤の保管容器、この保管容器内の前記放射性薬剤の核種とこの薬剤に含まれる放射能量とを検出する放射能検出手段、および前記放射能検出手段が検出した放射能検出情報を有線または無線により外部に伝送する伝送手段を少なくとも備えた放射性薬剤保管装置と、
    1以上の非放射線薬剤の保管容器と、前記保管容器内の前記非放射性薬剤の在庫量を保管容器ごとに検出する非放射性薬剤在庫量検出手段と、前記非放射性薬剤在庫量検出手段の在庫量検出情報を有線または無線により外部に伝送する伝送手段とを少なくとも備えた非放射性薬剤保管装置と、
    を含んで構成されることを特徴とする薬剤管理システム。
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