JP3883448B2 - 作業線量管理システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、原子力発電所などの放射線取扱い施設で作業する作業従事者の放射線管理区域への入退域の管理および作業線量の管理を行なう作業線量管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のシステムとしては、放射線管理区域の入退域口にゲート手段を有する入退域管理装置(ARG)を設置し、これを、各種放射線関連設備機器を監視・制御する放管計算機とオンラインで接続してなるものが知られている。
放管計算機には施設への入所に必要な従事者登録手続きを済ませた全作業従事者の情報が記録されており、従来のシステムでは、入所時に登録された個人情報と放射線管理区域への入域に際し入退域管理装置から送信されてくる個人情報とを照合するようにして、放管計算機による入域資格判定を行ない、この判定結果を放管計算機から入退域管理装置へ送信することにより、従事者の放射線管理区域への入域をコントロールするようにしている。
【0003】
なお、被爆線量を作業件名と対応づけて管理している都合から、入退域管理装置で予定している実施作業件名を従事者に選択させるようにしているものもある。入退域管理装置で実施作業件名を選択しなかった場合、作業開始にあたっては、作業現場に設置されている作業情報入力装置(WID)を使用し、各人の携帯する線量計に作業件名を入力することが必要となる。
【0004】
また、入退域管理装置には、次の2種類のタイプが存在する。
1つは、従事者が携帯する線量計とIDカード等の個人情報媒体が所定の部位にセットされると処理を開始するタイプのものであり、線量計とIDカード等のセット、放管計算機との交信、実施作業件名の選択など、入域処理を完了する迄にトータルで約8秒〜15秒程度の時間を要する。
【0005】
もう1つは、IDカード等の個人識別情報媒体がセットされると処理を開始し、入域資格のある従事者に対してのみ線量計を貸し出すようにしたタイプのものであり、IDカードのセット、放管計算機との交信、実施作業件名の選択、線量計の排出など、入域処理を完了する迄には同様に約8秒〜15秒程度の時間を要している。
【0006】
いずれのタイプの入退域管理装置とも放管計算機とオンラインで接続されている事が必須であり、システムの設置工事が大掛かりにならざるを得ない。また、従事者が放射線管理区域に到着した時点で、入退域管理装置側からオンライン接続されている放管計算機側へデータを送り、放管計算機で入域資格の判定処理を実行しているため、処理時間を短縮することは困難であり、従事者の操作も含め1人当たり15秒程度の時間を要していることから、特に始業時など従事者が集中する時間帯では、入退域管理装置の前で行列が発生する場合もある。
【0007】
また、従来のシステムでは、放射線管理区域からの退域処理に関しても、作業を終えた従事者が放射線管理区域出口(入退域口)に来てから処理を開始しているため、時間がかかっている。すなわち、作業者が携帯する線量計から入退域管理装置にて個人情報、積算線量などを読み取って放管計算機に送信し、放管計算機側で線量データの格納とともに退域資格判定を行い、この資格判定結果を放管計算機から入退域管理装置へ送信することにより、放射線管理区域からの退域をコントロールしている。入域処理の際と同様に、従事者の操作を含めて8〜15秒程度の処理時間が必要となり、休憩、終業時などの従事者が多い時間帯には行列が発生する場合もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上述の問題点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、入退域の処理時間を短縮して入退域口での待ち時間を解消すると共に処理操作の面で従事者の負担を軽減することができ、しかも、大掛かりな工事を伴うことのない低コストな作業線量管理システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するため、請求項1の発明では、線量計(40)から線量情報を読取る読取部と、メモリと、外部と無線交信可能な交信部を有する線量計携帯ケース(30)と、前記作業従事者の識別情報と作業内容情報と各種資格情報とを記録しておくデータベースを備えた放管計算機(90)と、少なくとも前記作業従事者の識別情報および実施予定作業情報を含む予約情報を入力するための手段を有するとともに、放管計算機とオンラインで接続され、前記予約情報を放管計算機へ送信する一方、入域資格判定処理の結果として放管計算機側から与えられた当該作業従事者の立入資格情報を含むデータを、予め前記線量計携帯ケース(30)に書き込む予約装置(請負事業者用端末10,WID20)と、複数の線量計(40)をロックした状態で収納する収納部と、前記線量計携帯ケース(30)に記録されているデータを読み取る読取部を有し、作業従事者が所持する前記線量計携帯ケースに記録された立入資格情報に基づき、ロックを解除して当該作業従事者への線量計(40)の貸出しを可能にする放射線管理区域へ到る経路上に設置された線量計充電・貸出し装置(50)とからなり、前記立入資格情報が"立入可"である作業従事者のみに線量計(40)の貸出しを行ない、放射線管理区域への入域を許可するようにした。
【0010】
また、上記請求項1の発明において、放射性物質による汚染の可能性が低い場所での作業についての従事許可情報を含むデータを、全ての前記線量計携帯ケース(30)に対し、自動的に書き込むようにしても良い(請求項2の発明)。
また、上記請求項1の発明においては、放射線管理区域への入域に際し、作業従事者が線量計(40)を線量計携帯ケース(30)に正規に装着し所持しているかをチェックするための携帯チェック装置(60)であって、線量計(40)貸出後一定時間が経過する迄の間に線量計(40)が線量計携帯ケースに装着されたか否かを検知する第1の検知手段と、作業従事者が当該携帯チェック装置を通過する期間中に線量計携帯ケース(30)に付加したタグからの信号の有無を検知する第2の検知手段と、この第1、第2の検知手段の出力に基づいて警報を発生する警報発生手段、とからなる携帯チェック装置 (60) を放射線管理区域の入口に設置することが好ましい(請求項3の発明)。
【0011】
また、請求項4の発明は、線量計(40)から線量情報を読取る読取部と、メモリと、外部と無線交信可能な交信部を有する線量計携帯ケース(30)と、前記作業従事者の識別情報と作業内容情報と各種資格情報とを記録しておくデータベースを備えた放管計算機(90)と、放射線管理区域内(E2)の出口手前に設置されるとともに、前記線量計携帯ケース(30)と交信し線量情報を収集して前記放管計算機へ送信する先読み装置(70)と、放射線管理区域出口に設置した線量計携帯ケース(30)との交信が可能な退域通信装置(80)とを具備してなり、
前記放管計算機 (90) は、前記先読み装置 (70) から収集される作業従事者の線量情報を用い、今回作業による被爆線量と過去の被爆線量の加算値が所定値を超えているか否かについての退域資格一次判定結果と、放射線管理区域への次回の入域を許可するか否かについての次回入域可否判定結果と、今回作業による被爆線量に基づいて変更した警報設定値を含む情報を、前記退域通信装置 (80) へ送出し、
前記退域通信装置 (80) は、作業従事者が放射線管理区域の出口に到達した時点で体表面汚染の測定を開始し、この測定結果が所定値を越えているか否かの退域資格二次判定を行い、該退域資格二次判定の結果と、前記放管計算機 (90) から既に送信されている当該作業従事者に関する退域資格一次判定結果とに基づいて、放射線管理区域 (E2) からの退域を許可するか否かの退域資格判定を行うとともに、当該作業従事者が所持する前記線量計携帯ケース(30)に記録されている入域資格と警報設定値についての情報を書き換えるようにしたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、この発明に係る作業線量管理システムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
図1は、この発明に係る作業線量管理システムの概要を示すブロック図である。また、図2は入域処理のフローを説明するための図、図3は退域処理のフローを説明するための図である。
【0013】
図1に示すように、この作業線量管理システム100は、業者ハウスE1(請負事業者詰め所)に設けられた請負事業者用端末装置10、施設内の非管理区域に設置された線量計充電・貸出し装置50、放射線管理区域E2の入退域口付近に設けられた携帯チェック装置60、放射線管理区域E2内の作業エリアE3に設けられた複数台のWID20、先読み装置70、退域通信装置80、および放管計算機90などから構成されている。なお、請負事業者用端末装置10、退域通信装置80、および先読み装置70は、バスBを介して放管計算機90にオンライン接続されている。なお、図1中の白抜き矢印は作業従者の移動経路を示している。
【0014】
(従事者指定登録)
初めに作業従事者は、業者ハウスE1内にある放管計算機90に接続された請負事業者用端末10を利用して、施設の入所に必要な従事者指定登録の手続きを済ませておく。具体的には、個人情報(氏名、所属)、放射線防護教育の受講履歴、健康診断の有効期限、及びWBC受検の有無、等の各項目について入力を行い、これらのデータを施設側の放管計算機90へ送信する。
【0015】
これを受けて施設側では、上述のデータと放管手帳の記録とを照合し、入力ミスの有無、真偽などを確認して、問題がなければ作業従事者としての登録を承認する。そして、個人識別番号(従事者ID)を発行し、先のデータとともに放管計算機90のデータベースに記録する。この手続完了以降、作業従事者は、IDをもとに放管計算機90にアクセスすることが可能になる。
【0016】
なお、放射線管理区域内での作業は被爆線量に応じて複数の作業種別に区分されており、放射性物質による汚染の可能性が低い場所での作業は第3種作業と定義されている。そこで、この従事者指定登録の際、全従事者について「第3種作業」の従事許可情報を自動登録するようにしても良い。このようにしておくと、危険性のない第3種作業のみ実施する従事者に関しては、実施作業情報(件名)の入力を行なう必要が無くなる。
【0017】
(入域予約)
各作業従事者が当日に行なう放射線管理区域内での作業内容は、当日あるいは前日に確定されることが多く、通常、放射線管理区域への入域前には最終確認のためのミーティング(TBM)が行なわれている。作業従事者は、請負事業者用端末10を利用し、このTBMで指示された実施予定作業の情報(作業件名)を含む予約情報を、放管計算機90へ送信する。すると、放管計算機90は、データベースに記録してある作業従事者の情報を参照し、資格判定処理を行い、立入資格情報を含むデータを請負事業者用端末10側へ送信する。作業可能と判断されれば、立入資格情報を「立入可」としたデータが請負事業者用端末10側へ送信される。
【0018】
作業従事者は、放管計算機90から請負事業者用端末10へ送信されたデータを、各人に渡されている線量計携帯ケース30のメモリへ書き込む。この際、データを書き込む対象は線量計携帯ケース30でなく、他の記録媒体、例えばICカードなどでも構わない。線量計携帯ケース30以外を記録媒体として使用する場合、その記録媒体と線量計40との交信手段は別途設けるものとする。
【0019】
なお、実施予定作業の情報(作業件名)については、端末装置10に接続されたWID20(作業情報入力装置)を利用して、入力できるようにしておくことが望ましい。この業者ハウスE1に設置されるWID20を、後述する作業エリアE3内に設置される作業情報入力装置と同一のものとすれば、現場での経験のない作業従事者に対しても、不安を感じさせることなく操作の手順を指導することができ好都合である。
【0020】
線量計携帯ケース30への諸データの書き込みを完了した作業従事者は、放射線区域E2へ向かい移動する。
(入域)
放射線管理区域E2に到る経路の途上には、線量計充電・貸出し装置50が設置されている。線量計充電・貸出し装置50は、複数の線量計40をロックした状態で収納する収納部と、線量計携帯ケース30に記録されているデータを読み取るための読取部(受信部)を備えており、立入資格情報が“立入可”になっていることを条件にロックを解除し、線量計40を排出して貸し出し可能にするものである。
【0021】
線量計携帯ケース30以外の記録媒体を使用する場合、立入資格情報を線量計40で判断し“立入不可”の場合に線量計40にアラームを発生させるようにすることも可能である。このとき、線量計充電・貸出し装置50において線量計40をロックする必要は無く、任意の線量計40を取り出すことができる。
なお、この線量計充電・貸出し装置50は収納状態にある線量計40を充電する機能も有している。
【0022】
この線量計充電・貸出し装置50のところで、作業従事者は、線量計携帯ケース30を線量計充電・貸出し装置50の読取部に向け、ロックの解除された線量計40を取り出して、線量計40を線量計携帯ケース30に装着する。このとき、線量計携帯ケース30と線量計40との間でデータの送受が行なわれ、線量計40に警報設定値が書込まれる。ICカード等の記録媒体を線量計40との間でデータ交信できるようにし、線量計携帯ケース30の代わりに使用しても良い。この場合、線量計充電・貸出し装置50では線量計40をロックしないので任意の線量計40を取り出すことができる。
【0023】
次に、作業従事者は、放射線管理区域E2の入域口へ向かうことになるが、入域口の手前には携帯チェック装置60が設置されている。この携帯チェック装置60は、放射線管理区域E2への入域に際し、作業従事者が線量計40を線量計携帯ケース30に正規に装着した状態で所持しているかどうかをチェックするためのものである。線量計携帯ケース30以外の記録媒体を使用する場合、記録媒体と線量計40の所持と相互の交信が確立されていることをチェックするために使用する。
【0024】
この実施例では、線量計充電・貸出し装置50による線量計40貸出後一定時間が経過する迄の間に線量計40が線量計携帯ケース30に装着されたか否かを検知する第1の検知手段と、作業従事者の通過中に線量計携帯ケース30に付加したタグからの応答信号の有無を検知する第2の検知手段と、この第1、第2の検知手段の出力に基づいて判定を行ない、警報発生手段に対して警報発生要否の判定信号を与える判定部とから構成されている。線量計携帯ケース30以外の記録媒体を使用する場合、線量計40と記録媒体との交信が確立されたか否かを検知する第1の検知手段と、作業従事者の通過中に線量計40もしくは記録媒体に付加したタグからの応答信号の有無を検知する第2の検知手段の出力に基づいて判定を行なうものとなる。なお、警報発生手段については、携帯チェック装置60に設けるようにしても良いし、線量計40が備えている警報発生器を利用するようにしても良い。
【0025】
また、表1に携帯チェック装置60の判定テーブルを示す。
【0026】
【表1】
(作業現場)
携帯チェック装置60の前を通過した作業従事者は、放射線管理区域E2内の作業エリアE3で実施予定していた作業を行なう。なお、「第3種作業」以外の作業を行なう必要が生じた場合には、各作業場(作業場A,作業場B,・・・N)に設置されているWID20を利用して、線量計携帯ケース30へ実施作業件名の入力を行なう。
【0027】
なお、各作業場に設置するWID20としては、無線交信部を有し、バーコードによる情報入力も可能な公知の装置を使用することでも良いが、本実施例では、それぞれのWID20にタッチパネル式のディスプレイを付加している。WID20の交信部に線量計携帯ケース30をかざすと、線量計携帯ケース30に記憶されている実施作業情報を読み出し画面表示が行なわれる。作業従事者は表示された作業件名から該当するものを選択するだけで簡単に作業件名入力を済ませることができる。なお、選択された作業件名に、作業開始時刻、作業開始時積算線量を加えた情報が実施作業情報として、線量計携帯ケース30に記録される。なお、線量計40によって測定される今回の作業による被爆線量値は、線量計携帯ケース30にも記録される。
(退域)
作業従事者は、作業エリアE3内での作業を終了すると、放射線管理区域E2の入退域口(出口)に到る途中に配置された先読み装置70に近づいて、線量計携帯ケース30に記憶された線量データを読み取らせる。この線量データは、ID、放射線被ばく線量当量、作業時間、作業件名などのデータである。
【0028】
図4は、先読み装置70の概要を示す図である。図に示すように、線量計携帯ケース30の交信部31が、先読み装置70の読取部71と交信を行なうことによって、線量計携帯ケース30の線量データが先読み装置70側に読み込まれる。読み取られた線量データは、信号処理部72によって処理された後、放管計算機90に伝送される。
【0029】
放管計算機90側では、先読み装置70から送信された線量データをデータベースに格納する。そうして、今回の被爆線量と既に管理されている過去の被爆線量とを加算し、この加算値が所定値を超えているか否かの退域資格一次判定を行い、この退域資格一次判定結果を退域通信装置80へ送出する。さらに、放管計算機90は、放射線管理区域E2への次回の入域を許可するか否かの入域可否判定を行い、この次回入域可否判定結果と、今回の被爆線量に基づいて変更した当該作業従者の警報設定値を含む更新情報とを、退域通信装置90へ送出する。
【0030】
先読み装置70を通過した作業従事者は、放射線管理区域E2の入退域口(出口)手前に設置されている退域通信装置80に到る。作業従事者が退域通信装置80の交信部に線量計携帯ケース30をかざすと、退域通信装置80は、体表面汚染の測定を開始し、この測定結果が所定値を超えているか否かの退域資格二次判定を行なう。そして、この二次判定結果と放管計算機90から既に送信されている当該作業従事者の退域資格一次判定結果とに基づいて、放射線管理区域E2からの退域を許可するか否かの退域資格判定を行なう。否となった作業従事者については、除染の後、再度の判定が行なわれる。
【0031】
また、退域通信装置80は、放管計算機90から送信されている全ての判定結果、および警報設定値などの更新情報を、線量計携帯ケース30に書き込む。線量計携帯ケース30の代わりに他の記録媒体を使用している場合、その記録媒体に判定結果、更新情報を書き込む。退域通信装置80での処理を終えた作業従事者は、放射線管理区域E2から出た後、線量計携帯ケース30から線量計40を取り外し、線量計充電・貸出し装置50の収納部に線量計40を挿入するようにして返却を行なう。線量計携帯ケース30以外の記録媒体を使用した場合、線量計40から記録媒体を取り外してから線量計充電・貸出し装置50に返却する。なお、線量計携帯ケース30もしくはその代わりとなる記録媒体には、最新の更新情報が記録されているので、休憩などで放射線管理区域E2から一時的に退域した場合、業者ハウスE1に戻って端末操作をせずとも、速やかに放射線管理区域E2へ再入域することが可能である。
【0032】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、作業従事者の立入資格情報を含むデータを、予め線量計携帯ケースに書き込む予約装置を設け、立入資格情報が"立入可"である作業従事者のみに放射線管理区域への入域を許可するようにしているので、放射線管理区域への入域時に放管計算機との間でデータの送受を行なう必要がなくなり、入域待ち時間を格段に短縮することができるという効果を奏する。また、線量計充電・貸出し装置を放管計算機とオンラインで接続する必要がなく、しかも、線量計充電・貸出し装置に入退域管理装置としての機能を持たせているので、設置工事も簡単でコスト低減を図ることができる。
【0033】
請求項2の発明によれば、放射性物質による汚染の可能性が低い場所での作業(第3種作業)の従事許可情報を含むデータを、全ての線量計携帯ケースに自動的に書き込むようにしたので、実施予定作業情報の入力を行なう必要が無くなり、合理的な運行が可能になる。請求項3の発明によれば、放射線管理区域への入域に際し、作業従事者が線量計を線量計携帯ケースに正規に装着し所持しているかをチェックするための携帯チェック装置を設けるようにしているので、線量データの収集がより確実に行なわれる。
【0034】
請求項4の発明によれば、放射線管理区域内の出口手前に、線量計携帯ケースと交信し線量情報を収集して放管計算機へ送信する先読み装置を設け、線量情報に基づき放管計算機にて実行した退域資格判定の情報(退域資格一次判定結果)および入域資格、警報設定値に関する更新情報を含むデータを、まえもって退域通信装置に与えようにしているので、退域処理の時間を短縮することができるという効果を奏する。また、前記線量計携帯ケースに記録されている情報を書き換えるようにしているので、放射線管理区域E2から一時的に退域した場合でも、速やかに放射線管理区域E2へ再入域することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る作業線量管理システムの概要を示すブロック図である。
【図2】入域処理のフローを説明するための図である。
【図3】退域処理のフローを説明するための図である。
【図4】先読み装置70の概要を示す斜視図である。
【符号の説明】
10…請負事業者用端末、20…作業情報入力装置(WID)、30…線量計携帯ケース、40…線量計、50…線量計充電・貸出し装置、60…携帯チェック装置、70…先読み装置、80…退域通信装置、90…放管計算機、E1…業者ハウス、E2…放射線管理区域、E3…作業エリア、B…バス、100…作業線量管理システム。
Claims (4)
- 放射線管理区域内で作業する作業従事者の放射線管理区域への入退域および作業線量の管理を行なう作業線量管理システムにおいて、
線量計から線量情報を読取る読取部と、メモリと、外部と無線交信可能な交信部を有する線量計携帯ケースと、
前記作業従事者の識別情報と作業内容情報と各種資格情報とを記録しておくデータベースを備えた放管計算機と、
少なくとも前記作業従事者の識別情報および実施予定作業情報を含む予約情報を入力するための手段を有するとともに、放管計算機とオンラインで接続され、前記予約情報を放管計算機へ送信する一方、入域資格判定処理の結果として放管計算機側から与えられた当該作業従事者の立入資格情報を含むデータを、予め前記線量計携帯ケースに書き込む予約装置と、
複数の線量計をロックした状態で収納する収納部と、前記線量計携帯ケースに記録されているデータを読み取る読取部を有し、作業従事者が所持する前記線量計携帯ケースに記録された立入資格情報に基づき、ロックを解除して当該作業従事者への線量計の貸出しを可能にする放射線管理区域へ到る経路上に設置された線量計充電・貸出し装置とからなり、
前記立入資格情報が"立入可"である作業従事者のみに線量計の貸出しを行ない、放射線管理区域への入域を許可するようにしたことを特徴とする作業線量管理システム。 - 放射性物質による汚染の可能性が低い場所での作業についての従事許可情報を含むデータを、全ての前記線量計携帯ケースに対し、自動的に書き込むようにしたことを特徴とする請求項1に記載の作業線量管理システム。
- 放射線管理区域への入域に際し、作業従事者が線量計を線量計携帯ケースに正規に装着し所持しているかをチェックするための携帯チェック装置であって、
線量計貸出後一定時間が経過する迄の間に線量計が線量計携帯ケースに装着されたか否かを検知する第1の検知手段と、作業従事者が当該携帯チェック装置を通過する期間中に線量計携帯ケースに付加したタグからの信号の有無を検知する第2の検知手段と、この第1、第2の検知手段の出力に基づいて警報を発生する警報発生手段、とからなる携帯チェック装置を放射線管理区域の入口に設置してなることを特徴とする請求項1に記載の作業線量管理システム。 - 放射線管理区域内で作業する作業従事者の放射線管理区域への入退域および作業線量の管理を行なう作業線量管理システムにおいて、
線量計から線量情報を読取る読取部と、メモリと、外部と無線交信可能な交信部を有する線量計携帯ケースと、
前記作業従事者の識別情報と作業内容情報と各種資格情報とを記録しておくデータベースを備えた放管計算機と、
放射線管理区域内の出口手前に設置されるとともに、前記線量計携帯ケースと交信し線量情報を収集して前記放管計算機へ送信する先読み装置と、
放射線管理区域出口に設置した線量計携帯ケースとの交信が可能な退域通信装置とを具備してなり、
前記放管計算機は、前記先読み装置から収集される作業従事者の線量情報を用い、今回作業による被爆線量と過去の被爆線量の加算値が所定値を超えているか否かについての退域資格一次判定結果と、放射線管理区域への次回の入域を許可するか否かについての次回入域可否判定結果と、今回作業による被爆線量に基づいて変更した警報設定値を含む情報を、前記退域通信装置へ送出し、
前記退域通信装置は、作業従事者が放射線管理区域の出口に到達した時点で体表面汚染の測定を開始し、この測定結果が所定値を越えているか否かの退域資格二次判定を行い、該退域資格二次判定の結果と、前記放管計算機から既に送信されている当該作業従事者に関する退域資格一次判定結果とに基づいて、放射線管理区域からの退域を許可するか否かの退域資格判定を行うとともに、当該作業従事者が所持する前記線量計携帯ケースに記録されている入域資格と警報設定値についての情報を書き換えるようにしたことを特徴とする作業線量管理システム。
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