JP2005034178A - 薬液注入システム - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構造で被験者に複数の薬液を順番に注入できる薬液注入システムを提供する。
【解決手段】薬液が充填されている薬液シリンジ200と被験者に連結される延長チューブとが薬液保持部材500を介して連結されており、この薬液保持部材500は、細長い流路に薬液シリンジ200とは相違する所定容量の薬液が充填されている。薬液シリンジ200のピストン部材210がピストン部材220に圧入されると、その薬液シリンジ200の薬液により薬液保持部材500の薬液が押し出され、この薬液が完全に押し出されると薬液シリンジ200の薬液が薬液保持部材500を通過して押し出されるので、被験者には薬液保持部材500と薬液シリンジ200との薬液が順番に注入される。
【選択図】 図1
【解決手段】薬液が充填されている薬液シリンジ200と被験者に連結される延長チューブとが薬液保持部材500を介して連結されており、この薬液保持部材500は、細長い流路に薬液シリンジ200とは相違する所定容量の薬液が充填されている。薬液シリンジ200のピストン部材210がピストン部材220に圧入されると、その薬液シリンジ200の薬液により薬液保持部材500の薬液が押し出され、この薬液が完全に押し出されると薬液シリンジ200の薬液が薬液保持部材500を通過して押し出されるので、被験者には薬液保持部材500と薬液シリンジ200との薬液が順番に注入される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被験者に薬液シリンジの薬液を薬液注入装置で注入する薬液注入システムに関し、特に、被験者に2種類の薬液を順番に注入する薬液注入システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、被験者の透視画像を撮像する透視撮像装置としては、CT(Computed Tomography)スキャナ、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、PET(Positron Emission Tomography)装置、超音波診断装置、アンギオ装置、MRA(MR Angio)装置、等がある。
【0003】
上述のような装置を使用するとき、被験者に造影剤や生理食塩水などの薬液を注入することがあり、この注入を自動的に実行する薬液注入装置も実用化されている。上述のような薬液注入装置は注入ヘッドを有しており、この注入ヘッドに薬液シリンジが着脱自在に装着される。
【0004】
薬液シリンジは、薬液が充填されるシリンダ部材を有しており、このシリンダ部材にピストン部材がスライド自在に挿入されている。より詳細には、シリンダ部材は、前端部分が閉塞して後端部分が開口した中空の円筒状に形成されており、前面と内部空間とを連通させる貫通孔が形成されている。この貫通孔は通常は前方に突出した導管部として形成されており、この導管部に注射針や延長チューブが装着される。
【0005】
ピストン部材は、通常は全体的に円柱状に形成されており、細長形状のピストンロッドの前端に柔軟なピストンヘッドが装着されている。なお、一般的な薬液シリンジでは、シリンダ部材の後端外周にはフランジ部として円環状のシリンダフランジが形成されており、ピストン部材の後端外周にはフランジ部として円環状のピストンフランジが形成されている。
【0006】
薬液注入装置を使用する場合、薬液が充填されている薬液シリンジのシリンダ部材を延長チューブで被験者に連結し、その薬液シリンジを薬液注入装置のシリンジ保持部材に装着する。一般的な薬液注入装置では、薬液シリンジのシリンダ部材およびシリンダフランジに対応した形状の凹部がシリンジ保持部材の上面に形成されているので、この凹部にシリンダ部材およびシリンダフランジを装填すれば薬液シリンジが保持される。
【0007】
さらに、薬液注入装置はシリンジ駆動機構によりピストンフランジをシリンダ部材とは別個に保持し、そのシリンジ駆動機構でピストン部材をスライドさせる。これで薬液シリンジから被験者に薬液を注入することができ、必要ならば、薬液シリンジに薬液タンクなどから薬液を吸入させることもできる。
【0008】
前述のように透視撮像装置で透視画像が撮像される被験者に造影剤を注入するときは、最初に造影剤を所定容量まで注入してから、生理食塩水を所定容量まで注入することが一般的である。これを実現する薬液注入装置は、造影剤が充填されている薬液シリンジと生理食塩水が充填されている薬液シリンジとを並列に保持する構造となっており、最初に造影剤の薬液シリンジを駆動してから生理食塩水の薬液シリンジを駆動する。
【0009】
このような薬液注入装置では、撮像部位に造影剤を適量のみ注入できるので、高価な造影剤の消費を削減することができ、被験者の身体の負担も軽減することができる。なお、上述のような薬液注入装置は、本出願人などにより過去に発明されて出願されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0010】
【特許文献1】
特開2002−11096号
【特許文献2】
特開2002−102343号
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のような薬液注入装置では、造影剤の薬液シリンジと生理食塩水の薬液シリンジとを個々に用意して装着する必要があるので作業が煩雑であり、造影剤の薬液シリンジと生理食塩水の薬液シリンジとを個々に保持する必要があるので薬液注入装置を小型化することが困難である。
【0012】
さらに、造影剤と生理食塩水との薬液シリンジが同形同寸のこともあり、このような場合は、薬液注入装置に一種類の2本の薬液シリンジを装着することも可能であるため、被験者に造影剤や生理食塩水が一方のみ多量に注入される医療ミスなどを防止することができない。
【0013】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、簡単かつ確実に複数の薬液を順番に被験者に注入することができる薬液注入システムを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の薬液注入システムは、薬液シリンジ、延長チューブ、薬液保持部材、を有しており、薬液シリンジは、薬液が充填されているシリンダ部材にピストン部材がスライド自在に挿入されており、延長チューブは、薬液シリンジのシリンダ部材と被験者とを連結する。薬液保持部材は、薬液シリンジとは相違する所定容量の薬液が充填される細長い流路が形成されており、この薬液保持部材を介してシリンダ部材と延長チューブとが連結されている。
【0015】
従って、本発明の薬液注入システムでは、薬液シリンジのピストン部材がシリンダ部材に圧入されると、そのシリンダ部材の薬液により薬液保持部材の薬液が押し出され、この薬液が完全に押し出されるとシリンダ部材の薬液が薬液保持部材を通過して押し出されるので、被験者には薬液保持部材と薬液シリンジとの薬液が順番に注入される。
【0016】
なお、本発明で云う各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、例えば、複数の構成要素が1個の部材として形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等が可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照して以下に説明する。なお、以下では図示するように前後左右上下の方向を規定して説明するが、これは各部の相対関係の説明を簡単とするために便宜的に規定するものであり、本発明の装置の製造時や使用時などの方向を限定するものではない。
【0018】
[実施の形態の構成]
本発明の実施の形態の薬液注入システム1000は、図1ないし図3に示すように、薬液注入装置100、薬液シリンジ200、透視撮像装置であるMRI装置300、延長チューブ400、薬液保持部材500、を有しており、詳細には後述するが、被験者(図示せず)に薬液として造影剤と生理食塩水とを順番に注入する。
【0019】
MRI装置300は、図3に示すように、撮像実行機構である透視撮像ユニット301と撮像制御ユニット302とを有しており、その透視撮像ユニット301と撮像制御ユニット302とは通信ネットワーク(図示せず)で有線接続されている。透視撮像ユニット301は被験者から透視画像を撮像し、撮像制御ユニット302は透視撮像ユニット301を動作制御する。
【0020】
薬液シリンジ200は、図1および図4に示すように、シリンダ部材210とピストン部材220からなり、シリンダ部材210にピストン部材220がスライド自在に挿入されている。シリンダ部材210は、円筒形の中空の本体部211を有しており、この本体部211の閉塞した先端面に導管部212が形成されている。
【0021】
シリンダ部材210の本体部211の末端面は開口されており、この開口から本体部211の内部にピストン部材220が挿入されている。シリンダ部材210の末端外周にはシリンダフランジ213が形成されており、ピストン部材220の末端外周にはピストンフランジ221が形成されている。
【0022】
なお、薬液シリンジ200は、事前に薬液が充填されているプレフィルドタイプからなり、シリンダ部材210に薬液として“25(ml)”程度の容量の生理食塩水が充填されて導管部212に封カバー(図示せず)が装着された状態で出荷されている。
【0023】
本形態の薬液注入装置100は、図2に示すように、注入制御ユニット101と注入装置本体である注入ヘッド110とが別体に形成されており、その注入制御ユニット101と注入ヘッド110とは通信ケーブル102で有線接続されている。
【0024】
注入ヘッド110は、装着される薬液シリンジ200を駆動して被験者に薬液を注入し、注入制御ユニット101は、注入ヘッド110を動作制御する。このため、注入制御ユニット101はマイクロコンピュータ(図示せず)が内蔵されており、MRI装置300の撮像制御ユニット302とも通信ネットワーク(図示せず)で有線接続されている。
【0025】
注入制御ユニット101は、操作パネル103、ディスプレイパネルであるタッチパネル104、スピーカユニット105、等が本体ハウジング106の前面に配置されており、別体のコントローラユニット107が接続コネクタ108で有線接続されている。
【0026】
注入ヘッド110は、キャスタスタンド111の上端に可動アーム112で装着されており、図1に示すように、そのヘッド本体113の上面には、薬液シリンジ200が着脱自在に装着される半円筒形の溝状の凹部114が形成されている。
【0027】
この凹部114の前部には、薬液シリンジ200のシリンダフランジ211を着脱自在に保持するシリンダ保持機構120が形成されており、凹部114の後方には、ピストンフランジ221を保持してスライド移動させるシリンジ駆動機構130が配置されている。
【0028】
シリンダ保持機構120は、シリンダフランジ211の下部を保持する三分の一の円弧状の不動保持部材121が底部に配置されており、この不動保持部材121の両端上方には、シリンダフランジ211の上部を左右から保持する三分の一の円弧状の可動保持部材122が開閉自在に配置されている。
【0029】
シリンジ駆動機構130は、駆動源として磁界を発生しない超音波モータ(図示せず)を有しており、この超音波モータが、燐青銅合金(Cu+Sn+P)、チタン合金(Ti−6Al−4V)、マグネシウム合金(Mg+Al+Zn)、などの非磁性体で形成されている。また、注入ヘッド110の前端には、例えば、曲折された線材からなる部材保持機構140が装着されており、この部材保持機構140により薬液保持部材500が着脱自在に保持される。
【0030】
延長チューブ400は、図4に示すように、被験者の血管に挿通される先鋭な注射針401が先端に装着されており、末端が薬液保持部材500に着脱自在に連結される。この薬液保持部材500は、図1および図5に示すように、中空の円筒状に巻回されているチューブ部材501からなり、その両端には延長チューブ400の末端と薬液シリンジ200の導管部212とに着脱自在に連結されるコネクタ部材502が装着されている。
【0031】
チューブ部材501は、中空の樹脂チューブからなり、その内部が流路として機能する。チューブ部材501は、例えば、内径が“1.4(mm)”程度で全長が“60(cm)”程度に形成されているので、“10(ml)”程度の容量が確保されている。
【0032】
さらに、チューブ部材501は、外径が“9.0(cm)”程度の中空の円筒形に巻回されており、薬液として造影剤が充填されて両端に封止カバー(図示せず)が装着された状態で出荷されている。なお、円筒形に巻回されたチューブ部材501は、容易に剥離する接着剤により固着されている。また、薬液保持部材500に充填されている造影剤は白濁しており、チューブ部材501は透明で淡赤色の樹脂で形成されている。
【0033】
本形態の薬液注入システム1000では、上述のように薬液シリンジ200と薬液保持部材500との充填容量が規定されているので、これが薬液注入装置100のコンピュータユニットに事前にデータ登録されており、このコンピュータユニットはデータ登録されている充填容量に対応してピストン駆動機構130を動作制御する。
【0034】
さらに、薬液注入装置100のコンピュータユニットは、上述のように薬液シリンジ200と薬液保持部材500との充填容量に対応してピストン駆動機構130を動作制御するとき、MRI装置300の注入制御ユニット101と各種データを相互通信するので、薬液注入装置100とMRI装置300とは協調して各種の動作を連動させる。
【0035】
[実施の形態の作用]
上述のような構成において、本形態の薬液注入システム1000では、MRI装置300で被験者から透視画像を撮像することができ、その被験者に造影剤と生理食塩水とを順番に注入することができる。その場合、図4に示すように、造影剤の薬液保持部材500と生理食塩水の薬液シリンジ200とを用意し、その薬液シリンジ200に薬液保持部材500と延長チューブ400とを順番に連結する。
【0036】
つぎに、その延長チューブ400を被験者に連結し、図1に示すように、薬液シリンジ200と薬液保持部材500とを薬液注入装置100の注入ヘッド110に保持させる。このとき、薬液シリンジ200のシリンダ部材210がシリンダ保持機構120に保持されるとともにピストン部材220がピストン駆動機構130に保持され、薬液保持部材500が部材保持機構140に保持される。
【0037】
そして、例えば、作業者が薬液注入装置100の操作パネル103に薬液シリンジ200と薬液保持部材500との使用を入力操作すると、この入力操作に対応して薬液注入装置100は薬液シリンジ200と薬液保持部材500との充填容量などの各種データを読み出して動作モードを設定する。
【0038】
このような状態で、作業者が薬液注入装置100の操作パネル103に作業開始を入力操作すると、図6に示すように、これを検知した薬液注入装置100は(ステップS1)、作業開始をMRI装置300にデータ送信する(ステップS2)。
【0039】
薬液注入装置100は、上述のデータ送信に対応してMRI装置300から作業開始がデータ返信されると(ステップS3)、一連の作業を開始するが(ステップS9〜)、作業開始をデータ受信しない場合やエラーガイダンスをデータ受信した場合は(ステップS3)、“××エラーです。MRI装置を確認して下さい”などのエラーガイダンスをタッチパネル104やスピーカユニット105で報知出力して初期状態に復帰する(ステップS7)。
【0040】
なお、MRI装置300は、その撮像制御ユニット302に作業開始が入力操作されていない状態で、図7に示すように、上述のように薬液注入装置100から作業開始をデータ受信すると(ステップT4)、自己の状態を診断し(ステップT5)、これでエラーが検知されないと作業開始を薬液注入装置100にデータ返信する(ステップT8)。
【0041】
なお、MRI装置300は、上述の自己診断でエラーが検知されると(ステップT5)、エラーガイダンスを薬液注入装置100にデータ返信し(ステップT6)、“××エラーです。〜を確認して下さい”などのエラーガイダンスを報知出力して初期状態に復帰する(ステップT7)。
【0042】
また、作業者が最初に薬液注入装置100ではなくMRI装置300に作業開始を入力操作した場合も、図7および図6に示すように、上述の場合と同様にMRI装置300と薬液注入装置100との相互通信により作業開始が相互に確認される(ステップT1〜T3,S4〜S8)
そして、図6に示すように、作業開始を確認した薬液注入装置100は、最初に薬液保持部材500の充填容量の薬液を薬液シリンジ200が吐出するだけ、そのシリンダ部材210にピストン部材220をピストン駆動機構130で圧入する(ステップS9,S10)。
【0043】
これで薬液シリンジ200から薬液保持部材500に生理食塩水が注入されるので、この生理食塩水に押圧される造影剤が薬液保持部材500から被験者に注入される。この注入が完了すると(ステップS10)、薬液注入装置100はピストン駆動機構130を一時停止させ(ステップS11)、注入完了をMRI装置300にデータ送信する(ステップS12)。
【0044】
すると、図7に示すように、この注入完了をデータ受信したMRI装置300は(ステップT9)、造影剤が注入された被験者から透視画像を撮像し(ステップT10)、この撮像が完了すると薬液注入装置100に撮像完了をデータ送信する(ステップT11,T12)。
【0045】
図6に示すように、この撮像完了をデータ受信した薬液注入装置100は(ステップS13)、薬液シリンジ200の残存容量に対応してピストン駆動機構130を作動させるので(ステップS14〜S16)、これで薬液シリンジ200から薬液保持部材500を介して被験者に生理食塩水が注入される。
【0046】
[実施の形態の効果]
本発明の薬液注入システム1000では、上述のように被験者に造影剤の薬液保持部材500を介して生理食塩水の薬液シリンジ200が連結されることにより、被験者に造影剤と生理食塩水とを順番に注入することができる。このため、薬液注入装置100に2個の薬液シリンジを装着する必要がないので、造影剤と生理食塩水との一方のみが多量に被験者に注入される医療ミスを防止することができ、注入ヘッド110の小型軽量化と部品数削減とを実現することもできる。
【0047】
特に、薬液保持部材500が細長いチューブ部材501からなるので、薬液シリンジ200の生理食塩水で薬液保持部材500の造影剤を押し出しても、その生理食塩水と造影剤とが過度に混合されることがない。しかも、薬液保持部材500は市販のチューブ部材501からなるので、その構造が簡単で生産性が良好である。
【0048】
それでいて、薬液保持部材500では長大なチューブ部材501が円筒状に巻回されているので、その占有容積が削減されており、取り扱いも容易である。さらに、薬液保持部材500はチューブ部材501が中空の円筒状に巻回されており、薬液注入装置100は曲折された線材からなる部材保持機構140が注入ヘッド110の前端に装着されているので、薬液注入装置100が薬液保持部材500を簡単な構造で適切な位置に着脱自在に保持することができる。
【0049】
また、薬液保持部材500の円筒形に巻回されたチューブ部材501は接着剤により固定されているが、その接着剤が容易に剥離するので、所望により薬液保持部材500からチューブ部材501を自在に引き出すことができる。さらに、薬液保持部材500に充填されている造影剤は白濁しているが、チューブ部材501は透明で淡赤色の樹脂で形成されているので、造影剤の有無や注入状態を容易に確認することができる。
【0050】
さらに、薬液注入装置100は、薬液シリンジ200と薬液保持部材500との充填容量が事前にデータ登録されており、ピストン駆動機構130の動作をデータ登録されている充填容量に対応して動作制御するので、被験者に造影剤と生理食塩水とを的確に注入することができる。
【0051】
さらに、薬液注入装置100とMRI装置300とが協調して各種動作を連動させるので、MRI装置300は造影剤の注入に対応した適切なタイミングに透視画像の撮像を実行することができ、薬液注入装置100は透視画像の撮像に対応した適切なタイミングに薬液シリンジ200から造影剤と生理食塩水とを注入することができる。
【0052】
しかも、本形態の薬液注入システム1000では、薬液注入装置100の駆動源が非磁性体で形成されていて磁界を発生しない超音波モータからなり、薬液シリンジ200と延長チューブ400と薬液保持部材500との各部が非磁性体で形成されているので、MRI装置300の近傍で薬液注入装置100や薬液シリンジ200を問題なく利用することができる。
【0053】
なお、本形態の薬液注入システム1000では、薬液シリンジ200の生理食塩水で薬液保持部材500の造影剤を押し出すので、最後に薬液保持部材500に収容された生理食塩水は使用できない。しかし、この生理食塩水は安価であり、薬液保持部材500の充填容量は薬液シリンジ200の充填容量より充分に少量なので、生理食塩水の無駄は問題とはならない。
【0054】
[実施の形態の変形例]
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、上記形態では薬液注入システム1000が透視撮像装置としてMRI装置300を有することを例示したが、このような透視撮像装置としては、CTスキャナ、PET装置、超音波診断装置、アンギオ装置、MRA装置、等も可能である。
【0055】
また、上記形態では薬液シリンジ200と薬液保持部材500との充填容量が薬液注入装置100に事前にデータ登録されており、その登録データに対応して薬液注入装置100が注入動作を制御することを例示したが、例えば、薬液シリンジ200と薬液保持部材500との複数種類の充填容量が薬液注入装置100に事前にデータ登録されており、その登録データを作業者が手動操作で選択操作することも可能であり、薬液シリンジ200と薬液保持部材500との充填容量を作業者が薬液注入装置100に毎回入力することも可能である。
【0056】
その場合、作業者が操作パネル103やタッチパネル104の手動操作で充填容量を数値入力することも可能であるが、例えば、薬液保持部材500と薬液シリンジ200とに充填容量や薬液種別などがデータ登録されたバーコードマークを付与しておき、そのバーコードマークを薬液注入装置100がバーコードリーダで読取走査することも可能である(図示せず)。
【0057】
さらに、上記形態では薬液保持部材500のチューブ部材501が中空の円筒状に巻回されていることを例示したが、例えば、チューブ部材501を渦巻き状に巻回して円盤状に成形しておくことや、その円盤を積層させて中空でない円柱状に成形することや、ジグザグに配置して平板状に成形しておくことなども可能である(何れも図示せず)。
【0058】
また、上記形態では薬液保持部材500と延長チューブ400とが別体に形成されていることを例示したが、これを一体に形成することも可能である。同様に、薬液保持部材500と薬液シリンジ200とも別体に形成されていることを例示したが、これを一体に形成することも可能である。
【0059】
その場合、単純に薬液保持部材500のチューブ部材501を薬液シリンジ200の導管部212に一体に連結しておくことも可能であるが、例えば、薬液シリンジ200と薬液保持部材500とを機械的にも接合しておくことが好適である。
【0060】
例えば、図8に例示する薬液保持部材510は、チューブ部材501の巻回の内径がシリンダ部材210の外径と同等であり、巻回されているチューブ部材501がシリンダ部材210の外周面上に配置されている。この場合、薬液保持部材510と薬液シリンジ200とを1個の構造体として容易に取り扱うことができ、薬液保持部材510と薬液シリンジ200との全体的な占有容積を略最少とすることができる。
【0061】
また、図9に例示する薬液保持部材520は、チューブ部材501の巻回の外径がシリンダ部材210の外径と同等であり、巻回されているチューブ部材501がシリンダ部材210の先端面上に配置されている。この場合も、薬液保持部材520と薬液シリンジ200とを1個の構造体として容易に取り扱うことができ、薬液保持部材520と薬液シリンジ200との全体的な占有容積を削減することができる。なお、上述のような薬液保持部材510,520は、薬液シリンジ200に固定的に接合した状態で出荷することも可能であり、別体の薬液シリンジ200に一体に接合される部品として出荷することも可能である。
【0062】
さらに、上記形態では薬液保持部材500が市販のチューブ部材501で形成されていることを例示したが、専用の部品で形成することも可能である。例えば、図10に例示する薬液保持部材530は、複数種類の流路部材531〜534からなり、中央に貫通孔231が形成されている薬液シリンジ230の前面に一体に装着されている。
【0063】
流路部材531〜534は、各々が円盤状に形成されており、流路部材531は、中央から外周近傍まで螺旋形状の流路536が形成されている。流路部材532は、外周近傍に流路536が貫通されており、流路部材533は、中央に流路536が貫通されている。流路部材534は、中央に流路536となる導管部537が形成されており、例えば、薬液保持部材530は、流路部材531,532,531,533,531,…,532,531,534、などの順番に積層されている。
【0064】
このような薬液保持部材530では、専用の部品を形成する必要があるが、全体を剛体として強固に形成することができ、その内部空間からデッドスペースを略完全に排除することもできる。特に、上述のように薬液保持部材530を薬液シリンジ230を延長する外形に形成しておくことにより、全体を従来の薬液シリンジ200と同等な外形とすることができる。
【0065】
また、上記形態では作業者が操作する薬液注入装置100が薬液シリンジ200のシリンダ部材210にピストン部材220を圧入することを例示したが、この圧入を作業者が手動操作で実行することも可能である。さらに、上記形態では延長チューブ400も柔軟で長大なチューブ部材と先鋭な注射針からなることを例示したが、例えば、延長チューブが注射針のみからなることも可能である。
【0066】
【発明の効果】
本発明の薬液注入システムでは、薬液シリンジのピストン部材がシリンダ部材に圧入されると、そのシリンダ部材の薬液により薬液保持部材の薬液が押し出され、この薬液が完全に押し出されるとシリンダ部材の薬液が薬液保持部材を通過して押し出されるので、簡単かつ確実に薬液保持部材と薬液シリンジとの薬液を順番に被験者に注入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の薬液注入システムで薬液注入装置に薬液シリンジと薬液保持部材とが着脱される状態を示す斜視図である。
【図2】薬液注入装置の外観を示す斜視図である。
【図3】透視撮像装置であるMRI装置の外観を示す斜視図である。
【図4】薬液シリンジと薬液保持部材と延長チューブとが連結された状態を示す模式図である。
【図5】薬液保持部材の外観を示す斜視図である。
【図6】薬液注入装置の処理動作を示すフローチャートである。
【図7】MRI装置の処理動作を示すフローチャートである。
【図8】第1の変形例の薬液保持部材と薬液シリンジとの外観を示す分解斜視図である。
【図9】第2の変形例の薬液保持部材と薬液シリンジとの外観を示す分解斜視図である。
【図10】第3の変形例の薬液保持部材と薬液シリンジとの外観を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
100 薬液注入装置
140 部材保持機構
200 薬液シリンジ
210 シリンダ部材
220 ピストン部材
400 延長チューブ
500,510,520,530 薬液保持部材
501 チューブ部材
536 流路
1000 薬液注入システム
【発明の属する技術分野】
本発明は、被験者に薬液シリンジの薬液を薬液注入装置で注入する薬液注入システムに関し、特に、被験者に2種類の薬液を順番に注入する薬液注入システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、被験者の透視画像を撮像する透視撮像装置としては、CT(Computed Tomography)スキャナ、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、PET(Positron Emission Tomography)装置、超音波診断装置、アンギオ装置、MRA(MR Angio)装置、等がある。
【0003】
上述のような装置を使用するとき、被験者に造影剤や生理食塩水などの薬液を注入することがあり、この注入を自動的に実行する薬液注入装置も実用化されている。上述のような薬液注入装置は注入ヘッドを有しており、この注入ヘッドに薬液シリンジが着脱自在に装着される。
【0004】
薬液シリンジは、薬液が充填されるシリンダ部材を有しており、このシリンダ部材にピストン部材がスライド自在に挿入されている。より詳細には、シリンダ部材は、前端部分が閉塞して後端部分が開口した中空の円筒状に形成されており、前面と内部空間とを連通させる貫通孔が形成されている。この貫通孔は通常は前方に突出した導管部として形成されており、この導管部に注射針や延長チューブが装着される。
【0005】
ピストン部材は、通常は全体的に円柱状に形成されており、細長形状のピストンロッドの前端に柔軟なピストンヘッドが装着されている。なお、一般的な薬液シリンジでは、シリンダ部材の後端外周にはフランジ部として円環状のシリンダフランジが形成されており、ピストン部材の後端外周にはフランジ部として円環状のピストンフランジが形成されている。
【0006】
薬液注入装置を使用する場合、薬液が充填されている薬液シリンジのシリンダ部材を延長チューブで被験者に連結し、その薬液シリンジを薬液注入装置のシリンジ保持部材に装着する。一般的な薬液注入装置では、薬液シリンジのシリンダ部材およびシリンダフランジに対応した形状の凹部がシリンジ保持部材の上面に形成されているので、この凹部にシリンダ部材およびシリンダフランジを装填すれば薬液シリンジが保持される。
【0007】
さらに、薬液注入装置はシリンジ駆動機構によりピストンフランジをシリンダ部材とは別個に保持し、そのシリンジ駆動機構でピストン部材をスライドさせる。これで薬液シリンジから被験者に薬液を注入することができ、必要ならば、薬液シリンジに薬液タンクなどから薬液を吸入させることもできる。
【0008】
前述のように透視撮像装置で透視画像が撮像される被験者に造影剤を注入するときは、最初に造影剤を所定容量まで注入してから、生理食塩水を所定容量まで注入することが一般的である。これを実現する薬液注入装置は、造影剤が充填されている薬液シリンジと生理食塩水が充填されている薬液シリンジとを並列に保持する構造となっており、最初に造影剤の薬液シリンジを駆動してから生理食塩水の薬液シリンジを駆動する。
【0009】
このような薬液注入装置では、撮像部位に造影剤を適量のみ注入できるので、高価な造影剤の消費を削減することができ、被験者の身体の負担も軽減することができる。なお、上述のような薬液注入装置は、本出願人などにより過去に発明されて出願されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0010】
【特許文献1】
特開2002−11096号
【特許文献2】
特開2002−102343号
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のような薬液注入装置では、造影剤の薬液シリンジと生理食塩水の薬液シリンジとを個々に用意して装着する必要があるので作業が煩雑であり、造影剤の薬液シリンジと生理食塩水の薬液シリンジとを個々に保持する必要があるので薬液注入装置を小型化することが困難である。
【0012】
さらに、造影剤と生理食塩水との薬液シリンジが同形同寸のこともあり、このような場合は、薬液注入装置に一種類の2本の薬液シリンジを装着することも可能であるため、被験者に造影剤や生理食塩水が一方のみ多量に注入される医療ミスなどを防止することができない。
【0013】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、簡単かつ確実に複数の薬液を順番に被験者に注入することができる薬液注入システムを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の薬液注入システムは、薬液シリンジ、延長チューブ、薬液保持部材、を有しており、薬液シリンジは、薬液が充填されているシリンダ部材にピストン部材がスライド自在に挿入されており、延長チューブは、薬液シリンジのシリンダ部材と被験者とを連結する。薬液保持部材は、薬液シリンジとは相違する所定容量の薬液が充填される細長い流路が形成されており、この薬液保持部材を介してシリンダ部材と延長チューブとが連結されている。
【0015】
従って、本発明の薬液注入システムでは、薬液シリンジのピストン部材がシリンダ部材に圧入されると、そのシリンダ部材の薬液により薬液保持部材の薬液が押し出され、この薬液が完全に押し出されるとシリンダ部材の薬液が薬液保持部材を通過して押し出されるので、被験者には薬液保持部材と薬液シリンジとの薬液が順番に注入される。
【0016】
なお、本発明で云う各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、例えば、複数の構成要素が1個の部材として形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等が可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照して以下に説明する。なお、以下では図示するように前後左右上下の方向を規定して説明するが、これは各部の相対関係の説明を簡単とするために便宜的に規定するものであり、本発明の装置の製造時や使用時などの方向を限定するものではない。
【0018】
[実施の形態の構成]
本発明の実施の形態の薬液注入システム1000は、図1ないし図3に示すように、薬液注入装置100、薬液シリンジ200、透視撮像装置であるMRI装置300、延長チューブ400、薬液保持部材500、を有しており、詳細には後述するが、被験者(図示せず)に薬液として造影剤と生理食塩水とを順番に注入する。
【0019】
MRI装置300は、図3に示すように、撮像実行機構である透視撮像ユニット301と撮像制御ユニット302とを有しており、その透視撮像ユニット301と撮像制御ユニット302とは通信ネットワーク(図示せず)で有線接続されている。透視撮像ユニット301は被験者から透視画像を撮像し、撮像制御ユニット302は透視撮像ユニット301を動作制御する。
【0020】
薬液シリンジ200は、図1および図4に示すように、シリンダ部材210とピストン部材220からなり、シリンダ部材210にピストン部材220がスライド自在に挿入されている。シリンダ部材210は、円筒形の中空の本体部211を有しており、この本体部211の閉塞した先端面に導管部212が形成されている。
【0021】
シリンダ部材210の本体部211の末端面は開口されており、この開口から本体部211の内部にピストン部材220が挿入されている。シリンダ部材210の末端外周にはシリンダフランジ213が形成されており、ピストン部材220の末端外周にはピストンフランジ221が形成されている。
【0022】
なお、薬液シリンジ200は、事前に薬液が充填されているプレフィルドタイプからなり、シリンダ部材210に薬液として“25(ml)”程度の容量の生理食塩水が充填されて導管部212に封カバー(図示せず)が装着された状態で出荷されている。
【0023】
本形態の薬液注入装置100は、図2に示すように、注入制御ユニット101と注入装置本体である注入ヘッド110とが別体に形成されており、その注入制御ユニット101と注入ヘッド110とは通信ケーブル102で有線接続されている。
【0024】
注入ヘッド110は、装着される薬液シリンジ200を駆動して被験者に薬液を注入し、注入制御ユニット101は、注入ヘッド110を動作制御する。このため、注入制御ユニット101はマイクロコンピュータ(図示せず)が内蔵されており、MRI装置300の撮像制御ユニット302とも通信ネットワーク(図示せず)で有線接続されている。
【0025】
注入制御ユニット101は、操作パネル103、ディスプレイパネルであるタッチパネル104、スピーカユニット105、等が本体ハウジング106の前面に配置されており、別体のコントローラユニット107が接続コネクタ108で有線接続されている。
【0026】
注入ヘッド110は、キャスタスタンド111の上端に可動アーム112で装着されており、図1に示すように、そのヘッド本体113の上面には、薬液シリンジ200が着脱自在に装着される半円筒形の溝状の凹部114が形成されている。
【0027】
この凹部114の前部には、薬液シリンジ200のシリンダフランジ211を着脱自在に保持するシリンダ保持機構120が形成されており、凹部114の後方には、ピストンフランジ221を保持してスライド移動させるシリンジ駆動機構130が配置されている。
【0028】
シリンダ保持機構120は、シリンダフランジ211の下部を保持する三分の一の円弧状の不動保持部材121が底部に配置されており、この不動保持部材121の両端上方には、シリンダフランジ211の上部を左右から保持する三分の一の円弧状の可動保持部材122が開閉自在に配置されている。
【0029】
シリンジ駆動機構130は、駆動源として磁界を発生しない超音波モータ(図示せず)を有しており、この超音波モータが、燐青銅合金(Cu+Sn+P)、チタン合金(Ti−6Al−4V)、マグネシウム合金(Mg+Al+Zn)、などの非磁性体で形成されている。また、注入ヘッド110の前端には、例えば、曲折された線材からなる部材保持機構140が装着されており、この部材保持機構140により薬液保持部材500が着脱自在に保持される。
【0030】
延長チューブ400は、図4に示すように、被験者の血管に挿通される先鋭な注射針401が先端に装着されており、末端が薬液保持部材500に着脱自在に連結される。この薬液保持部材500は、図1および図5に示すように、中空の円筒状に巻回されているチューブ部材501からなり、その両端には延長チューブ400の末端と薬液シリンジ200の導管部212とに着脱自在に連結されるコネクタ部材502が装着されている。
【0031】
チューブ部材501は、中空の樹脂チューブからなり、その内部が流路として機能する。チューブ部材501は、例えば、内径が“1.4(mm)”程度で全長が“60(cm)”程度に形成されているので、“10(ml)”程度の容量が確保されている。
【0032】
さらに、チューブ部材501は、外径が“9.0(cm)”程度の中空の円筒形に巻回されており、薬液として造影剤が充填されて両端に封止カバー(図示せず)が装着された状態で出荷されている。なお、円筒形に巻回されたチューブ部材501は、容易に剥離する接着剤により固着されている。また、薬液保持部材500に充填されている造影剤は白濁しており、チューブ部材501は透明で淡赤色の樹脂で形成されている。
【0033】
本形態の薬液注入システム1000では、上述のように薬液シリンジ200と薬液保持部材500との充填容量が規定されているので、これが薬液注入装置100のコンピュータユニットに事前にデータ登録されており、このコンピュータユニットはデータ登録されている充填容量に対応してピストン駆動機構130を動作制御する。
【0034】
さらに、薬液注入装置100のコンピュータユニットは、上述のように薬液シリンジ200と薬液保持部材500との充填容量に対応してピストン駆動機構130を動作制御するとき、MRI装置300の注入制御ユニット101と各種データを相互通信するので、薬液注入装置100とMRI装置300とは協調して各種の動作を連動させる。
【0035】
[実施の形態の作用]
上述のような構成において、本形態の薬液注入システム1000では、MRI装置300で被験者から透視画像を撮像することができ、その被験者に造影剤と生理食塩水とを順番に注入することができる。その場合、図4に示すように、造影剤の薬液保持部材500と生理食塩水の薬液シリンジ200とを用意し、その薬液シリンジ200に薬液保持部材500と延長チューブ400とを順番に連結する。
【0036】
つぎに、その延長チューブ400を被験者に連結し、図1に示すように、薬液シリンジ200と薬液保持部材500とを薬液注入装置100の注入ヘッド110に保持させる。このとき、薬液シリンジ200のシリンダ部材210がシリンダ保持機構120に保持されるとともにピストン部材220がピストン駆動機構130に保持され、薬液保持部材500が部材保持機構140に保持される。
【0037】
そして、例えば、作業者が薬液注入装置100の操作パネル103に薬液シリンジ200と薬液保持部材500との使用を入力操作すると、この入力操作に対応して薬液注入装置100は薬液シリンジ200と薬液保持部材500との充填容量などの各種データを読み出して動作モードを設定する。
【0038】
このような状態で、作業者が薬液注入装置100の操作パネル103に作業開始を入力操作すると、図6に示すように、これを検知した薬液注入装置100は(ステップS1)、作業開始をMRI装置300にデータ送信する(ステップS2)。
【0039】
薬液注入装置100は、上述のデータ送信に対応してMRI装置300から作業開始がデータ返信されると(ステップS3)、一連の作業を開始するが(ステップS9〜)、作業開始をデータ受信しない場合やエラーガイダンスをデータ受信した場合は(ステップS3)、“××エラーです。MRI装置を確認して下さい”などのエラーガイダンスをタッチパネル104やスピーカユニット105で報知出力して初期状態に復帰する(ステップS7)。
【0040】
なお、MRI装置300は、その撮像制御ユニット302に作業開始が入力操作されていない状態で、図7に示すように、上述のように薬液注入装置100から作業開始をデータ受信すると(ステップT4)、自己の状態を診断し(ステップT5)、これでエラーが検知されないと作業開始を薬液注入装置100にデータ返信する(ステップT8)。
【0041】
なお、MRI装置300は、上述の自己診断でエラーが検知されると(ステップT5)、エラーガイダンスを薬液注入装置100にデータ返信し(ステップT6)、“××エラーです。〜を確認して下さい”などのエラーガイダンスを報知出力して初期状態に復帰する(ステップT7)。
【0042】
また、作業者が最初に薬液注入装置100ではなくMRI装置300に作業開始を入力操作した場合も、図7および図6に示すように、上述の場合と同様にMRI装置300と薬液注入装置100との相互通信により作業開始が相互に確認される(ステップT1〜T3,S4〜S8)
そして、図6に示すように、作業開始を確認した薬液注入装置100は、最初に薬液保持部材500の充填容量の薬液を薬液シリンジ200が吐出するだけ、そのシリンダ部材210にピストン部材220をピストン駆動機構130で圧入する(ステップS9,S10)。
【0043】
これで薬液シリンジ200から薬液保持部材500に生理食塩水が注入されるので、この生理食塩水に押圧される造影剤が薬液保持部材500から被験者に注入される。この注入が完了すると(ステップS10)、薬液注入装置100はピストン駆動機構130を一時停止させ(ステップS11)、注入完了をMRI装置300にデータ送信する(ステップS12)。
【0044】
すると、図7に示すように、この注入完了をデータ受信したMRI装置300は(ステップT9)、造影剤が注入された被験者から透視画像を撮像し(ステップT10)、この撮像が完了すると薬液注入装置100に撮像完了をデータ送信する(ステップT11,T12)。
【0045】
図6に示すように、この撮像完了をデータ受信した薬液注入装置100は(ステップS13)、薬液シリンジ200の残存容量に対応してピストン駆動機構130を作動させるので(ステップS14〜S16)、これで薬液シリンジ200から薬液保持部材500を介して被験者に生理食塩水が注入される。
【0046】
[実施の形態の効果]
本発明の薬液注入システム1000では、上述のように被験者に造影剤の薬液保持部材500を介して生理食塩水の薬液シリンジ200が連結されることにより、被験者に造影剤と生理食塩水とを順番に注入することができる。このため、薬液注入装置100に2個の薬液シリンジを装着する必要がないので、造影剤と生理食塩水との一方のみが多量に被験者に注入される医療ミスを防止することができ、注入ヘッド110の小型軽量化と部品数削減とを実現することもできる。
【0047】
特に、薬液保持部材500が細長いチューブ部材501からなるので、薬液シリンジ200の生理食塩水で薬液保持部材500の造影剤を押し出しても、その生理食塩水と造影剤とが過度に混合されることがない。しかも、薬液保持部材500は市販のチューブ部材501からなるので、その構造が簡単で生産性が良好である。
【0048】
それでいて、薬液保持部材500では長大なチューブ部材501が円筒状に巻回されているので、その占有容積が削減されており、取り扱いも容易である。さらに、薬液保持部材500はチューブ部材501が中空の円筒状に巻回されており、薬液注入装置100は曲折された線材からなる部材保持機構140が注入ヘッド110の前端に装着されているので、薬液注入装置100が薬液保持部材500を簡単な構造で適切な位置に着脱自在に保持することができる。
【0049】
また、薬液保持部材500の円筒形に巻回されたチューブ部材501は接着剤により固定されているが、その接着剤が容易に剥離するので、所望により薬液保持部材500からチューブ部材501を自在に引き出すことができる。さらに、薬液保持部材500に充填されている造影剤は白濁しているが、チューブ部材501は透明で淡赤色の樹脂で形成されているので、造影剤の有無や注入状態を容易に確認することができる。
【0050】
さらに、薬液注入装置100は、薬液シリンジ200と薬液保持部材500との充填容量が事前にデータ登録されており、ピストン駆動機構130の動作をデータ登録されている充填容量に対応して動作制御するので、被験者に造影剤と生理食塩水とを的確に注入することができる。
【0051】
さらに、薬液注入装置100とMRI装置300とが協調して各種動作を連動させるので、MRI装置300は造影剤の注入に対応した適切なタイミングに透視画像の撮像を実行することができ、薬液注入装置100は透視画像の撮像に対応した適切なタイミングに薬液シリンジ200から造影剤と生理食塩水とを注入することができる。
【0052】
しかも、本形態の薬液注入システム1000では、薬液注入装置100の駆動源が非磁性体で形成されていて磁界を発生しない超音波モータからなり、薬液シリンジ200と延長チューブ400と薬液保持部材500との各部が非磁性体で形成されているので、MRI装置300の近傍で薬液注入装置100や薬液シリンジ200を問題なく利用することができる。
【0053】
なお、本形態の薬液注入システム1000では、薬液シリンジ200の生理食塩水で薬液保持部材500の造影剤を押し出すので、最後に薬液保持部材500に収容された生理食塩水は使用できない。しかし、この生理食塩水は安価であり、薬液保持部材500の充填容量は薬液シリンジ200の充填容量より充分に少量なので、生理食塩水の無駄は問題とはならない。
【0054】
[実施の形態の変形例]
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、上記形態では薬液注入システム1000が透視撮像装置としてMRI装置300を有することを例示したが、このような透視撮像装置としては、CTスキャナ、PET装置、超音波診断装置、アンギオ装置、MRA装置、等も可能である。
【0055】
また、上記形態では薬液シリンジ200と薬液保持部材500との充填容量が薬液注入装置100に事前にデータ登録されており、その登録データに対応して薬液注入装置100が注入動作を制御することを例示したが、例えば、薬液シリンジ200と薬液保持部材500との複数種類の充填容量が薬液注入装置100に事前にデータ登録されており、その登録データを作業者が手動操作で選択操作することも可能であり、薬液シリンジ200と薬液保持部材500との充填容量を作業者が薬液注入装置100に毎回入力することも可能である。
【0056】
その場合、作業者が操作パネル103やタッチパネル104の手動操作で充填容量を数値入力することも可能であるが、例えば、薬液保持部材500と薬液シリンジ200とに充填容量や薬液種別などがデータ登録されたバーコードマークを付与しておき、そのバーコードマークを薬液注入装置100がバーコードリーダで読取走査することも可能である(図示せず)。
【0057】
さらに、上記形態では薬液保持部材500のチューブ部材501が中空の円筒状に巻回されていることを例示したが、例えば、チューブ部材501を渦巻き状に巻回して円盤状に成形しておくことや、その円盤を積層させて中空でない円柱状に成形することや、ジグザグに配置して平板状に成形しておくことなども可能である(何れも図示せず)。
【0058】
また、上記形態では薬液保持部材500と延長チューブ400とが別体に形成されていることを例示したが、これを一体に形成することも可能である。同様に、薬液保持部材500と薬液シリンジ200とも別体に形成されていることを例示したが、これを一体に形成することも可能である。
【0059】
その場合、単純に薬液保持部材500のチューブ部材501を薬液シリンジ200の導管部212に一体に連結しておくことも可能であるが、例えば、薬液シリンジ200と薬液保持部材500とを機械的にも接合しておくことが好適である。
【0060】
例えば、図8に例示する薬液保持部材510は、チューブ部材501の巻回の内径がシリンダ部材210の外径と同等であり、巻回されているチューブ部材501がシリンダ部材210の外周面上に配置されている。この場合、薬液保持部材510と薬液シリンジ200とを1個の構造体として容易に取り扱うことができ、薬液保持部材510と薬液シリンジ200との全体的な占有容積を略最少とすることができる。
【0061】
また、図9に例示する薬液保持部材520は、チューブ部材501の巻回の外径がシリンダ部材210の外径と同等であり、巻回されているチューブ部材501がシリンダ部材210の先端面上に配置されている。この場合も、薬液保持部材520と薬液シリンジ200とを1個の構造体として容易に取り扱うことができ、薬液保持部材520と薬液シリンジ200との全体的な占有容積を削減することができる。なお、上述のような薬液保持部材510,520は、薬液シリンジ200に固定的に接合した状態で出荷することも可能であり、別体の薬液シリンジ200に一体に接合される部品として出荷することも可能である。
【0062】
さらに、上記形態では薬液保持部材500が市販のチューブ部材501で形成されていることを例示したが、専用の部品で形成することも可能である。例えば、図10に例示する薬液保持部材530は、複数種類の流路部材531〜534からなり、中央に貫通孔231が形成されている薬液シリンジ230の前面に一体に装着されている。
【0063】
流路部材531〜534は、各々が円盤状に形成されており、流路部材531は、中央から外周近傍まで螺旋形状の流路536が形成されている。流路部材532は、外周近傍に流路536が貫通されており、流路部材533は、中央に流路536が貫通されている。流路部材534は、中央に流路536となる導管部537が形成されており、例えば、薬液保持部材530は、流路部材531,532,531,533,531,…,532,531,534、などの順番に積層されている。
【0064】
このような薬液保持部材530では、専用の部品を形成する必要があるが、全体を剛体として強固に形成することができ、その内部空間からデッドスペースを略完全に排除することもできる。特に、上述のように薬液保持部材530を薬液シリンジ230を延長する外形に形成しておくことにより、全体を従来の薬液シリンジ200と同等な外形とすることができる。
【0065】
また、上記形態では作業者が操作する薬液注入装置100が薬液シリンジ200のシリンダ部材210にピストン部材220を圧入することを例示したが、この圧入を作業者が手動操作で実行することも可能である。さらに、上記形態では延長チューブ400も柔軟で長大なチューブ部材と先鋭な注射針からなることを例示したが、例えば、延長チューブが注射針のみからなることも可能である。
【0066】
【発明の効果】
本発明の薬液注入システムでは、薬液シリンジのピストン部材がシリンダ部材に圧入されると、そのシリンダ部材の薬液により薬液保持部材の薬液が押し出され、この薬液が完全に押し出されるとシリンダ部材の薬液が薬液保持部材を通過して押し出されるので、簡単かつ確実に薬液保持部材と薬液シリンジとの薬液を順番に被験者に注入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の薬液注入システムで薬液注入装置に薬液シリンジと薬液保持部材とが着脱される状態を示す斜視図である。
【図2】薬液注入装置の外観を示す斜視図である。
【図3】透視撮像装置であるMRI装置の外観を示す斜視図である。
【図4】薬液シリンジと薬液保持部材と延長チューブとが連結された状態を示す模式図である。
【図5】薬液保持部材の外観を示す斜視図である。
【図6】薬液注入装置の処理動作を示すフローチャートである。
【図7】MRI装置の処理動作を示すフローチャートである。
【図8】第1の変形例の薬液保持部材と薬液シリンジとの外観を示す分解斜視図である。
【図9】第2の変形例の薬液保持部材と薬液シリンジとの外観を示す分解斜視図である。
【図10】第3の変形例の薬液保持部材と薬液シリンジとの外観を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
100 薬液注入装置
140 部材保持機構
200 薬液シリンジ
210 シリンダ部材
220 ピストン部材
400 延長チューブ
500,510,520,530 薬液保持部材
501 チューブ部材
536 流路
1000 薬液注入システム
Claims (22)
- 薬液が充填されているシリンダ部材にピストン部材がスライド自在に挿入されている薬液シリンジと、この薬液シリンジのシリンダ部材と被験者とを連結する延長チューブと、を有している薬液注入システムであって、
前記薬液シリンジとは相違する所定容量の薬液が充填される細長い流路が形成されている薬液保持部材も有しており、
この薬液保持部材を介して前記シリンダ部材と前記延長チューブとが連結されている薬液注入システム。 - 前記薬液保持部材が所定形状に纏められている長大なチューブ部材からなる請求項1に記載の薬液注入システム。
- 前記チューブ部材が円筒状に巻回されている請求項2に記載の薬液注入システム。
- 前記薬液保持部材は前記チューブ部材の巻回の外径が前記シリンダ部材の外径と同等であり、
巻回されている前記チューブ部材が前記シリンダ部材の先端面上に配置されている請求項3に記載の薬液注入システム。 - 前記薬液保持部材は前記チューブ部材の巻回の内径が前記シリンダ部材の外径と同等であり、
巻回されている前記チューブ部材が前記シリンダ部材の外周面上に配置されている請求項3に記載の薬液注入システム。 - 巻回された前記チューブ部材が接着剤で剥離自在に固着されている請求項3ないし5の何れか一項に記載の薬液注入システム。
- 前記シリンダ部材と前記薬液保持部材とが一体に形成されている請求項1ないし6の何れか一項に記載の薬液注入システム。
- 前記チューブ部材と前記延長チューブとが一体に形成されている請求項2ないし7の何れか一項に記載の薬液注入システム。
- 前記チューブ部材が充填されている前記薬液とは相違する発色で透明な樹脂により形成されている請求項1ないし8の何れか一項に記載の薬液注入システム。
- 前記被験者から透視画像を撮像する透視撮像装置も有しており、
前記薬液保持部材は前記薬液として前記透視画像を造影する造影剤が充填されており、
前記薬液シリンジは前記薬液として生理食塩水が充填されている請求項1ないし9の何れか一項に記載の薬液注入システム。 - 前記薬液シリンジの前記シリンダ部材と前記ピストン部材とを相対移動させる薬液注入装置も有しており、この薬液注入装置は、
前記薬液シリンジと前記薬液保持部材との充填容量をデータ記憶しているデータ記憶手段と、
前記シリンダ部材と前記ピストン部材との相対移動をデータ記憶されている前記充填容量に対応して動作制御する動作制御手段と、
を有している請求項1ないし10の何れか一項に記載の薬液注入システム。 - 前記薬液シリンジの前記シリンダ部材と前記ピストン部材とを相対移動させる薬液注入装置も有しており、この薬液注入装置は、前記薬液シリンジと前記薬液保持部材との充填容量をデータ記憶しているデータ記憶手段と、前記シリンダ部材と前記ピストン部材との相対移動をデータ記憶されている前記充填容量に対応して動作制御する動作制御手段と、を有しており、
前記薬液注入装置の注入動作と前記透視撮像装置の撮像動作とが連動する請求項10に記載の薬液注入システム。 - 前記薬液シリンジの前記シリンダ部材と前記ピストン部材とを相対移動させる薬液注入装置も有しており、この薬液注入装置が前記薬液保持部材を着脱自在に保持する部材保持機構を有している請求項1ないし12の何れか一項に記載の薬液注入システム。
- 請求項1ないし13の何れか一項に記載の薬液注入システムの薬液保持部材であって、
前記薬液シリンジとは相違する所定容量の薬液が充填される細長い流路が形成されていて前記シリンダ部材と前記延長チューブとに連結される薬液保持部材。 - 所定形状に纏められている長大なチューブ部材からなる請求項14に記載の薬液保持部材。
- 前記チューブ部材が円筒状に巻回されている請求項14または15の何れか一項に記載の薬液保持部材。
- 前記シリンダ部材と一体に形成されている請求項14ないし16の何れか一項に記載の薬液保持部材。
- 前記チューブ部材が前記延長チューブと一体に形成されている請求項14ないし17の何れか一項に記載の薬液保持部材。
- 請求項1ないし13の何れか一項に記載の薬液注入システムの薬液シリンジであって、
前記薬液保持部材が前記シリンダ部材に連結されている薬液シリンジ。 - 透視撮像装置で透視画像が撮像される前記被験者に最初に注入される造影剤が前記薬液として前記薬液保持部材に充填されており、
前記造影剤に引き続き注入される生理食塩水が前記シリンダ部材に充填されている請求項19に記載の薬液シリンジ。 - 請求項11ないし13の何れか一項に記載の薬液注入システムの薬液注入装置であって、
前記薬液シリンジと前記薬液保持部材との充填容量をデータ記憶しているデータ記憶手段と、
前記シリンダ部材と前記ピストン部材との相対移動をデータ記憶されている前記充填容量に対応して動作制御する動作制御手段と、
を有している薬液注入装置。 - 請求項13に記載の薬液注入システムの薬液注入装置であって、
前記薬液保持部材を着脱自在に保持する部材保持機構を有している薬液注入装置。
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008246194A (ja) * | 2005-04-06 | 2008-10-16 | Mallinckrodt Inc | 医療流体及びその容器に関する情報を管理するシステム及び方法 |
JP2010538761A (ja) * | 2007-09-14 | 2010-12-16 | メドラッド インコーポレーテッド | 重力流れを防ぐ流路セット |
JP2015506249A (ja) * | 2012-02-07 | 2015-03-02 | レニショー(アイルランド)リミテッド | 薬物保存装置 |
JP2016193137A (ja) * | 2015-04-01 | 2016-11-17 | 浜松ホトニクス株式会社 | 薬液注入装置 |
US10086187B2 (en) | 2012-02-07 | 2018-10-02 | Renishaw (Ireland) Limited | Drug delivery apparatus |
-
2003
- 2003-07-15 JP JP2003197107A patent/JP2005034178A/ja active Pending
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