JP2005025566A - 手書き入力装置、手書き入力方法、手書き入力プログラム、および、プログラム記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】記憶部2は、入力部1から手書き入力されたストロークの集合に関する情報を手書き情報として記憶する。候補生成部3は、上記記憶部2に記憶されている手書き情報から検索対象手書き情報を決定し、この検索対象手書き情報に基づいて手書き情報辞書を検索し、上記検索対象手書き情報にマッチングする辞書エントリを予測候補として生成し、表示部5に表示する。候補選択部4は、表示された予測候補の中から予測候補を選択し、表示部5に表示する。こうして、入力部1から手書き入力された情報をイメージのまま処理する際に、操作者は、所望の予測候補が生成されるまで手書き入力を行えば良く、操作者の手書き入力の負担を軽減できる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、手書き入力装置,手書き入力方法,手書き入力プログラムおよびプログラム記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
タブレット等の座標入力装置を介して操作者が文字や図形を手書き入力する装置が知られている。これらの装置では、入力した文字や図形に対して文字認識や図形認識が行われ、その認識結果を手書きの文字や図形に置き換えることによって、入力や編集等の処理が行われる。また、文字認識や図形認識等を行わずに、入力された文字や図形をイメージのまま処理する技術も知られている。
【0003】
上記文字認識や図形認識等を行う前者の技術に関しては、手書きで文字を入力する際の操作者の負荷を軽減するために、文字列の一部を省略して入力することを可能にする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1には、入力したい文字列の途中または続きに省略記号を入力することによって、単語辞書および用例辞書等を検索して省略部を補完した文字列候補を提示する文章入力装置が開示されている。
【0004】
また、上記文字認識や図形認識等を行わない後者の技術に関しては、手書きで入力された文字や図形等の情報を検索する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この特許文献2には、以前に入力された手書き情報を検索するに際し、検索指定のために操作者が入力した手書き情報に類似している手書き情報を手書き情報辞書から検索する手書き文字記号処理装置が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平7‐191986号公報
【特許文献2】
特開平10‐214267号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の文章入力装置および手書き文字記号処理装置には、以下のような問題がある。
【0007】
すなわち、上記特許文献1に記載された文章入力装置では、単語辞書および用例辞書等を検索して省略部を補完するようにしている。したがって、最終的な出力が活字である場合における文字入力時の負担を軽減することは可能である。ところが、操作者が入力した手書き情報を入力イメージのまま処理する場合には活用することができないと言う問題がある。
【0008】
一方、上記特許文献2に記載の手書き文字記号処理装置では、操作者が手書き入力した文字や図形をイメージのままで処理して、以前に入力した手書き情報を検索することが可能になっている。ところが、上述のように、検索指定のために操作者は入力を意図している文字や図形の総てを手書き入力する必要があり、手書き入力時の負荷を軽減することは全く考慮されてはいない。
【0009】
そこで、この発明の目的は、操作者が入力した手書き情報をイメージのまま処理するに際して手書き入力時の操作者の負荷を軽減することが可能な手書き入力装置,手書き入力方法,手書き入力プログラムおよびプログラム記録媒体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の手書き入力装置は、手書きによって文字や図形等の手書き情報が入力される入力部と、上記入力部から入力された手書き情報に基づいて入力を意図している手書き情報の予測候補を生成する予測候補生成部と、上記入力手書き情報および予測候補を表示する表示部と、操作者によって操作されると共に,上記表示部によって表示された予測候補から所望の予測候補を選択する予測候補選択部を備えて、上記表示部は、上記予測候補選択部によって予測候補の選択が行われた場合には、この選択された予測候補を表示するようになっている。
【0011】
ここで、上記「手書き情報」とは、本明細書においては、1つ以上のストロークの集合に関する情報を意味する。また、上記「予測候補」とは、本明細書においては、操作者が最終的に入力したい手書き情報を予測した際に得られた各候補を指す。
【0012】
上記構成によれば、操作者によって、上記表示部に所望の予測候補が表示されるまで上記入力部から手書き情報が入力され、上記表示された所望の予測候補が選択される。こうして、入力を意図している手書き情報(文字や図形)の総てを実際に手書き入力することなく、文字や図形の入力が行われる。したがって、入力した手書き情報をイメージのまま処理するに際して、手書き入力の手間が大きく軽減され、入力効率が大幅に向上される。
【0013】
また、この発明の手書き入力装置は、手書きによって文字や図形等の手書き情報が入力される入力部と、種々の手書き情報が辞書エントリとして登録された手書き情報辞書と、上記入力部から入力された手書き情報の一部あるいは全てを検索対象手書き情報として,上記手書き情報辞書から上記検索対象手書き情報と一部が類似している辞書エントリを抽出し,この抽出された辞書エントリから上記検索対象手書き情報に類似している部分を削除することによって入力を意図している手書き情報の予測候補を生成する予測候補生成部と、上記検索対象手書き情報を含む入力手書き情報および予測候補を表示する表示部と、操作者によって操作されると共に,上記表示部によって表示された予測候補から所望の予測候補を選択する予測候補選択部を備えて、上記表示部は、上記予測候補選択部によって予測候補の選択が行われた場合には、この選択された予測候補を上記検索対象手書き情報と共に表示するようになっている。
【0014】
上記構成によれば、操作者によって、上記表示部に所望の予測候補が表示されるまで上記入力部から手書き情報が入力され、上記表示された所望の予測候補が選択される。こうして、入力を意図している手書き情報(文字や図形)の総てを実際に手書き入力することなく、文字や図形の入力が行われる。したがって、入力した手書き情報をイメージのまま処理するに際して、手書き入力の手間が大きく軽減され、入力効率が大幅に向上される。
【0015】
また、この発明の手書き入力装置は、手書きによって文字や図形等の手書き情報が入力される入力部と、種々の手書き情報が辞書エントリとして登録された手書き情報辞書と、上記入力部から入力された手書き情報の一部または全てを検索対象手書き情報として,上記手書き情報辞書から上記検索対象手書き情報と一部が類似している辞書エントリを抽出し,この抽出された辞書エントリに基づいて入力を意図している手書き情報の予測候補を生成する予測候補生成部と、上記検索対象手書き情報を含む入力手書き情報および予測候補を表示する表示部と、操作者によって操作されると共に,上記表示部によって表示された予測候補から所望の予測候補を選択する予測候補選択部を備えて、上記表示部は、上記予測候補選択部によって予測候補の選択が行われた場合には、この選択された予測候補から上記検索対象手書き情報に類似している部分を削除して上記検索対象手書き情報と共に表示するようになっている。
【0016】
上記構成によれば、操作者によって、上記表示部に所望の予測候補が表示されるまで上記入力部から手書き情報が入力され、上記表示された所望の予測候補が選択される。こうして、入力を意図している手書き情報(文字や図形)の総てを実際に手書き入力することなく、文字や図形の入力が行われる。したがって、入力した手書き情報をイメージのまま処理するに際して、手書き入力の手間が大きく軽減され、入力効率が大幅に向上される。
【0017】
また、この発明の手書き入力装置は、手書きによって文字や図形等の手書き情報が入力される入力部と、種々の手書き情報が辞書エントリとして登録された手書き情報辞書と、上記入力部から入力された手書き情報の一部あるいは全てを検索対象手書き情報として,上記手書き情報辞書から上記検索対象手書き情報と一部が類似している辞書エントリを抽出し,この抽出された辞書エントリに基づいて入力を意図している手書き情報の予測候補を生成する予測候補生成部と、上記検索対象手書き情報を含む入力手書き情報および予測候補を表示する表示部と、操作者によって操作されると共に,上記表示部によって表示された予測候補から所望の予測候補を選択する予測候補選択部を備えて、上記表示部は、上記予測候補選択部によって予測候補の選択が行われた場合には、既に表示している上記検索対象手書き情報を非表示状態とした後、上記選択された予測候補を表示するようになっている。
【0018】
上記構成によれば、操作者によって、上記表示部に所望の予測候補が表示されるまで上記入力部から手書き情報が入力され、上記表示された所望の予測候補が選択される。こうして、入力を意図している手書き情報(文字や図形)の総てを実際に手書き入力することなく、文字や図形の入力が行われる。したがって、入力した手書き情報をイメージのまま処理するに際して、手書き入力の手間が大きく軽減され、入力効率が大幅に向上される。
【0019】
また、1実施例の上記手書き情報辞書を有する手書き入力装置では、上記予測候補生成部は、上記検索対象手書き情報のサイズおよび方向と、上記抽出された辞書エントリにおける上記検索対象手書き情報に類似している部分のサイズおよび方向とが一致するように、当該辞書エントリ全体のサイズおよび方向を変更した後に、この全体のサイズおよび方向が変更された当該辞書エントリに基づいて上記予測候補を生成するようになっている。
【0020】
この実施例によれば、上記検索対象手書き情報と形状は似ているが、サイズや方向が異なる辞書エントリに基づいて予測候補を生成する場合に、見栄えが上記入力を意図する手書き情報に近い予測候補が生成される。
【0021】
また、1実施例の上記手書き情報辞書を有する手書き入力装置では、上記表示部は、上記予測候補生成部によって生成された予測候補を表示する場合には、当該予測候補における上記検索対象手書き情報に類似している部分の位置あるいは上記部分が存在していた位置が、上記検索対象手書き情報の位置に合うように表示するようになっている。
【0022】
この実施例によれば、上記検索対象手書き情報と予測候補とが連続した状態で表示される。したがって、操作者は、上記表示された予測候補を選択した場合のイメージを確認することが可能になる。
【0023】
また、1実施例の上記手書き情報辞書を有する手書き入力装置では、上記表示部は、上記予測候補選択部によって選択された予測候補を表示する場合には、当該選択予測候補の生成に用いられた辞書エントリにおける上記検索対象手書き情報に類似している部分のサイズおよび方向の上記検索対象手書き情報のサイズおよび方向に対するずれの度合を求め、このずれの度合に応じて当該選択予測候補全体のサイズおよび方向を変更した後に、当該選択予測候補における上記検索対象手書き情報に類似している部分の位置または上記部分が存在していた位置が、上記検索対象手書き情報の位置に合うように表示するようになっている。
【0024】
この実施例によれば、サイズおよび方向が上記検索対象手書き情報と合っていない予測候補が生成・表示された場合であっても、所望の予測候補を選択した場合には、サイズおよび方向を上記検索対象手書き情報に合わせた選択予測候補が表示される。したがって、入力を意図している手書き情報により近い選択予測候補が表示される。
【0025】
また、1実施例の手書き入力装置では、上記表示部は、上記予測候補を上記入力手書き情報とは異なる表示形態で表示するようになっている。
【0026】
この実施例によれば、上記表示部に表示された実際に手書き入力された上記検索対象手書き情報と上記予測候補との識別が容易になる。
【0027】
また、1実施例の手書き入力装置では、上記予測候補選択部は、上記表示部によって上記予測候補の近傍に表示されたボタンあるいはメニューで構成されている。
【0028】
この実施例によれば、上記表示部に表示された予測候補から所望の予測候補を選択する際の操作が容易になり、操作性が向上される。
【0029】
また、1実施例の手書き入力装置では、上記予測候補選択部は、上記表示部によって上記検索対象手書き情報の筆記終了点の近傍に表示されたボタンあるいはメニューで構成されている。
【0030】
この実施例によれば、上記表示部に表示された予測候補から所望の予測候補を選択する際の操作が容易になると共に、手書き入力後の予測候補選択を素早く行うことが可能になり、操作性が向上される。
【0031】
また、1実施例の手書き入力装置では、上記予測候補選択部は、上記表示部によって上記予測候補の筆記終了点の近傍に表示されたボタンあるいはメニューで構成されている。
【0032】
この実施例によれば、上記表示部に表示された予測候補から所望の予測候補を選択する際の操作が容易になると共に、予測候補選択後の次の手書き入力への移行が容易になり、操作性が向上される。
【0033】
また、この発明の手書き入力方法は、手書きによって文字や図形等の手書き情報を入力する入力ステップと、上記入力された手書き情報に基づいて入力を意図している手書き情報の予測候補を生成する予測候補生成ステップと、上記入力手書き情報および予測候補を表示する表示ステップと、上記表示された予測候補から所望の予測候補を選択する予測候補選択ステップと、上記選択された予測候補を表示する選択予測候補表示ステップを有している。
【0034】
上記構成によれば、入力を意図している手書き情報(文字や図形)の総てを実際に手書き入力することなく、文字や図形の入力が行われる。したがって、入力した手書き情報をイメージのまま処理するに際して、手書き入力の手間が大きく軽減され、入力効率が大幅に向上される。
【0035】
また、この発明の手書き入力方法は、手書きによって文字や図形等の手書き情報を入力する入力ステップと、上記入力された手書き情報の一部あるいは全てを検索対象手書き情報として,手書き情報辞書から上記検索対象手書き情報と一部が類似している辞書エントリを抽出し,この抽出された辞書エントリから上記検索対象手書き情報に類似している部分を削除することによって入力を意図している手書き情報の予測候補を生成する予測候補生成ステップと、上記検索対象手書き情報を含む入力手書き情報および予測候補を表示する表示ステップと、上記表示された予測候補から所望の予測候補を選択する予測候補選択ステップと、上記選択された予測候補を上記検索対象手書き情報と共に表示する選択予測候補表示ステップを有している。
【0036】
上記構成によれば、入力を意図している手書き情報(文字や図形)の総てを実際に手書き入力することなく、文字や図形の入力が行われる。したがって、入力した手書き情報をイメージのまま処理するに際して、手書き入力の手間が大きく軽減され、入力効率が大幅に向上される。
【0037】
また、この発明の手書き入力方法は、手書きによって文字や図形等の手書き情報を入力する入力ステップと、上記入力された手書き情報の一部あるいは全てを検索対象手書き情報として,手書き情報辞書から上記検索対象手書き情報と一部が類似している辞書エントリを抽出し,この抽出された辞書エントリに基づいて入力を意図している手書き情報の予測候補を生成する予測候補生成ステップと、上記検索対象手書き情報を含む入力手書き情報および予測候補を表示する表示ステップと、上記表示された予測候補から所望の予測候補を選択する予測候補選択ステップと、上記選択された予測候補から上記検索対象手書き情報に類似している部分を削除して上記検索対象手書き情報と共に表示する選択予測候補表示ステップを有している。
【0038】
上記構成によれば、入力を意図している手書き情報(文字や図形)の総てを実際に手書き入力することなく、文字や図形の入力が行われる。したがって、入力した手書き情報をイメージのまま処理するに際して、手書き入力の手間が大きく軽減され、入力効率が大幅に向上される。
【0039】
また、この発明の手書き入力方法は、手書きによって文字や図形等の手書き情報を入力する入力ステップと、上記入力された手書き情報の一部あるいは全てを検索対象手書き情報として,手書き情報辞書から上記検索対象手書き情報と一部が類似している辞書エントリを抽出し,この抽出された辞書エントリに基づいて入力を意図している手書き情報の予測候補を生成する予測候補生成ステップと、上記検索対象手書き情報を含む入力手書き情報および予測候補を表示する表示ステップと、上記表示された予測候補から所望の予測候補を選択する予測候補選択ステップと、既に表示されている上記検索対象手書き情報を非表示状態とした後,上記選択された予測候補を表示する選択予測候補表示ステップを有している。
【0040】
上記構成によれば、入力を意図している手書き情報(文字や図形)の総てを実際に手書き入力することなく、文字や図形の入力が行われる。したがって、入力した手書き情報をイメージのまま処理するに際して、手書き入力の手間が大きく軽減され、入力効率が大幅に向上される。
【0041】
また、この発明の手書き入力プログラムは、コンピュータを、この発明の手書き入力装置における上記入力部,予測候補生成部,表示部および予測候補選択部として機能させる。
【0042】
上記構成によれば、入力を意図している手書き情報(文字や図形)の一部を手書き入力するだけで、文字や図形の入力が行われる。したがって、入力した手書き情報をイメージのまま処理するに際して、手書き入力の手間が大きく軽減され、入力効率が大幅に向上される。
【0043】
また、この発明のプログラム記録媒体は、この発明の手書き入力プログラムが記録されている。
【0044】
上記構成によれば、手書き入力プログラムをコンピュータで読み出して実行することによって、入力を意図している手書き情報(文字や図形)の総てを実際に手書き入力することなく、文字や図形の入力が行われる。したがって、入力した手書き情報をイメージのまま処理するに際して、手書き入力の手間が大きく軽減され、入力効率が大幅に向上される。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0046】
・第1実施の形態
図1は、本実施の形態の手書き入力装置における機能的構成を示す機能ブロック図である。この手書き入力装置は簡単なコンピュータ上に構成されて、入力部1,記憶部2,候補生成部3,候補選択部4および表示部5を含んで構成されている。
【0047】
上記入力部1はタブレット等を含んで構成され、操作者によって文字や図形等のストロークが手書き入力される。そして、入力部1から手書き入力されたストロークの集合から成る手書き情報は記憶部2に記憶される。候補生成部3は、記憶部2に記憶されている入力手書き情報に基づいて、入力を意図している手書き情報(すなわち、操作者が最終的に入力したい手書き情報)を予測し、予測候補を生成する。候補選択部4は、入力部1を構成するタブレット等の特定の領域で構成され、または、キーボードやボタン等の入力部1とは異なるハードウェアによって構成されており、操作者からの指示によって上記予測候補の選択を行う。表示部5は、入力部1から入力された上記手書き情報や候補生成部3によって生成された予測候補を表示する。さらに、候補選択部4によって選択された予測候補を表示する。
【0048】
ここで、上記ストロークとは、入力部1の入力面への接触開始時点から接触終了時点までの間に得られた筆記の軌跡を指す。また、ストローク情報とは、入力部1から得られるストロークの座標列情報またはベクトル列情報またはイメージ情報を指す。尚、上記ストローク情報は、入力時刻や筆記に要した時間等の時間情報,筆記速度情報,筆圧情報,外接矩形情報,ストロークの長さ情報等を含んでいても差し支えない。
【0049】
また、上記手書き情報とは1つ以上のストロークの集合に関する情報を指し、包含するストロークの情報に加えて、全体の外接矩形情報や手書き情報同志の形状照合に使用する各種情報を含んでもよい。
【0050】
尚、上記入力部1及び表示部5は、個別に設けても良いし、表示装置上に透明のタブレットを積層配置して成る表示一体型タブレットとして設けても差し支えない。また、入力部1は、カメラ等を用いて筆跡を取得するような装置や、ペンや指先等の3次元位置を取得して筆跡を取得するような装置で構成してもよい。
【0051】
図1に示す手書き入力装置のハードウェア構成を図2に示す。この手書き入力装置は、後述する各種処理を実行するプログラムを含む各種プログラムを記憶するプログラムメモリ11、記憶部2を構成して上記手書き情報を含む各種情報を記憶するデータメモリ12、入力部1および予測候補選択部4を構成する入力装置13、表示部5を構成する表示装置14、外部のインターネット等の通信ネットワーク15と本手書き入力装置とを接続する通信I/F16、CD‐ROM(コンパクトディスク・リード・オンリ・メモリ)等の外部記録媒体17がセットされてこの外部記録媒体17をアクセスする外部記憶媒体ドライバ18、プログラムメモリ11,データメモリ12,入力装置13,表示装置14,通信I/F16および外部記憶媒体ドライバ18を制御して、手書き入力処理動作等を実行するCPU(中央演算処理装置)19を含んで構成されている。
【0052】
図3は、上記CPU19による制御の下に実行される手書き入力処理動作のフローチャートである。以下、図3に従って、上記手書き入力処理動作について詳細に説明する。尚、この手書き入力処理動作は、入力部1に対してストローク入力が開始される毎に行われ、操作者によって入力部1へのストローク入力が開始されるとスタートする。
【0053】
ステップS1で、上記表示部5によって、入力中のストロークがリアルタイムに表示される。それと同時に、記憶部2によって、上記ストローク情報が記憶される。ステップS2で、入力部1からの情報に基づいて、ストローク入力が終了したか否かが判別される。その結果、終了している場合にはステップS3に進む一方、終了していなければ上記ステップS1に戻って入力中のスロトークの処理が続行される。こうして、操作者によるストローク入力の終了が検知されるまで上記ステップS1による処理が繰り返される。ステップS3で、候補生成部3による予測候補の生成を開始するか否かが判別される。その結果、予測候補の生成を開始する場合にはステップS4に進む一方、開始しない場合にはそのまま手書き入力処理動作を終了する。
【0054】
ここで、上記予測候補の生成開始の判別方法については特に限定しないが、例えば以下のような方法が効果的である。
(A1) ストローク入力後、次のストロークの入力操作や後述する予測候補の選択操作等が行われないまま所定時間が経過した場合に、上記予測候補の生成を開始すると判別する。
(A2) 入力済のストロークの合計数が所定値に達した場合に、上記予測候補の生成を開始すると判別する。
(A3) 入力済のストロークの合計長が所定値に達した場合に、上記予測候補の生成を開始すると判別する。
(A4) 最初の入力ストロークの筆記開始時点から経過時間が所定時間に達した場合に、上記予測候補の生成を開始すると判別する。
(A5) 入力部1あるいは別途設けられた予測候補生成指示部(図示せず)に対して操作者によって指示が行われた場合に、上記予測候補の生成を開始すると判別する。
【0055】
但し、上述した判別方法は、何れか1つの判別方法のみを用いてもよいし、任意の2つ以上の判別方法を組み合わせて用いても差し支えない。また、上記判別方法(A5)における「上記入力部1に対する指示」としては、入力部1に手書き情報と同様に手書き入力されるジェスチャを用いてもよい。尚、上記ジェスチャとは、予め定められた1以上のストロークで構成された形状によって定義され、特定の処理を実行するためのトリガとなるものである。また、文字や図形の手書き情報と上記ジェスチャとを判別する方法としては、入力部1に文字や図形を入力する「文字図形入力モード」と上記ジェスチャを入力する「ジェスチャ入力モード」との2つのモードを設ける方法や、特にモードは設けずに入力されたストロークの形状からジェスチャであるか否かを逐次判定する方法が、特に知られている。
【0056】
ステップS4で、上記候補生成部3によって、記憶部2に記憶されている手書き情報に基づいて上記予測候補が生成される。尚、上記予測候補の生成方法に関しては後述する。ステップS5で、表示部5によって、上記ステップS4において生成された予測候補が表示される。そして、候補選択部4によって所望の予測候補が選択されると、この選択予測候補が表示される。尚、上記予測候補の表示方法に関しては後述する。そうした後、手書き入力処理動作を終了する。
【0057】
尚、図3に示すフローチャートにおいては、説明が煩雑になるので省略しているが、上記ステップS4およびステップS5においては、次のストロークが入力されて次の手書き入力処理動作が開始され、次の手書き入力処理動作における上記ステップS3において予測候補生成開始の判別が開始された場合には、上記予測候補生成および予測候補表示の処理を中止するようになっている。
【0058】
また、図3に示すフローチャートにおける上記ステップS3において用いられる判別方法(A1)の「所定時間(何も行われない経過時間)」,判別方法(A2)の「所定値(ストローク数)」,判別方法(A3)の「所定値(ストローク長)」および判別方法(A4)の「所定時間(筆記開始からの経過時間)」の夫々を複数設ける。そして、夫々の所定値に達した際に上記予測候補を生成し直すようにしてもよい。その場合における上記複数の所定値は、5→10→15のごとく一定間隔で増加するように設定してもよいし、5→8(+3)→10(+2)のごとく増加幅に変化を持たせてもよい。
【0059】
さらに、2番目以降の所定値(上述の例では「10」,「15」または「8」,「10」)に達した場合には、それまでに生成した予測候補とは異なる予測候補を生成することもできる。そうすることによって、例えば3ストローク毎に上記予測候補を生成する場合、操作者が「シ」と筆記した時点で生成・表示された予測候補に意中のものが無い場合に、続けて「シャー」まで筆記した時点で生成・表示される予測候補では、前回まで生成された予測候補(つまり、意中ではない予測候補)は除外されている。したがって、生成される予測候補の正解率を上げることができるのである。
【0060】
次に、上記図3に示す手書き入力処理動作における上記ステップS4において実行される予測候補生成処理動作について、さらに詳細に説明する。この発明においては、予測候補生成方法については特に限定しないが、手書き情報検索技術を応用して以下のように生成する方法が考えられる。すなわち、予測候補として生成したい手書き情報を辞書エントリとし、辞書エントリを集めた手書き情報辞書から入力手書き情報と類似する辞書エントリを検索することによって、予測候補を生成するのである。
【0061】
上記手書き情報辞書は、図1においては省略されているが、候補生成部3によって検索可能に設けられている。その場合、手書き情報辞書には、予め総ての辞書エントリを用意してもよいし、操作者の手書き入力に応じて適宜辞書エントリを追加・更新・削除してもよい。
【0062】
前者の場合、例えば、図4に示すような手書き情報を予め上記手書き情報辞書内に用意しておけば、顔の輪郭に相当する○を筆記した時点で、色々な種類の顔イラストを予測候補として生成し、表示させることが可能になる。他にも、簡単なストロークの入力で予測候補を表示できるような様々なイラスト等を上記手書き情報辞書内に用意しておけば、イラスト等を描くのが苦手な人であっても表現力豊かな手書きイメージを作成することが可能になる。また、後者の場合には、テストの添削を行う際に、手書きした解答を一度入力しておけば、先頭数ストロークを筆記した時点で上記解答を予測することが可能となり、各答案に対する解答入力の手間を大幅に軽減することができるのである。当然ながら、これらの方法は適宜組み合わせて使用しても効果的である。
【0063】
図5は、上記予測候補生成処理動作のフローチャートである。以下、図5に従って、図3に示す手書き入力処理動作の上記ステップS4において実行される上記予測候補生成処理動作について説明する。上記手書き入力処理動作の上記ステップS3において予測候補の生成を開始すると判別されると、予測候補生成処理動作がスタートする。
【0064】
ステップS11で、上記記憶部2に記憶されている入力手書き情報から、上記手書き情報辞書を検索する際に使用する検索用情報が生成される。ここで、上記記憶されている入力手書き情報から検索対象となる入力手書き情報を決定する方法としては、大きく以下の2つの方法に分けられる。
(B1) 上記記憶部2に記憶されている全てのストロークを対象とする。
(B2) 上記記憶部2に記憶されている一部のストロークを対象とする。
【0065】
さらに、上記方法(B2)において、記憶部2に記憶されているストロークのうちから対象となるストロークを抽出する方法としては、次のものが考えられる。
(B2a) 上記記憶部2に記憶されているストロークのうち、入力時刻順に最新のストロークから所定数分のストロークを対象とする。
(B2b) 上記記憶部2に記憶されているストロークのうち、入力時刻順に最新のストロークから合計長が所定値に達するまでのストロークを対象とする。
(B2c) 上記記憶部2に記憶されているストロークのうち、現時点より所定時間前の時点以降に入力された総てのストロークを対象とする。
(B2d) あるストロークの入力終了から次のストロークの入力開始までの経過時間が所定値を超えた場合をタイムアウトとし、記憶部2に記憶されているストロークのうち、最新のタイムアウト発生以降に入力されたストロークを対象とする。
(B2e) 上記記憶部2に記憶されているストロークのうち、別途設けられた検索対象手書き情報指示部(図示せず)からの操作者の指示によって指定されたストロークを対象とする。
【0066】
上記抽出方法(B2a)および抽出方法(B2b)においては、各ストロークの入力時刻順序を得る必要があるが、これは記憶部2に各ストロークを配列やリスト等のデータ構造で入力時刻順に記憶したり、記憶部2に上記ストローク情報として入力時刻をも記憶したりすることによって、実現可能である。
【0067】
また、上記抽出方法(B2e)における上記検索対象手書き情報指示部からの操作者による指示は、上記判別方法(A5)における「上記入力部1に対する指示」の場合と同様に、入力部1に手書き情報と同様に手書き入力されるジェスチャを用いてもよい。その場合、ジェスチャと判定されたストロークとジェスチャ以外の手書き文字や図形のストロークとの位置関係に応じて、検索対象手書き情報を決定する。
【0068】
尚、上記抽出方法(B2a)〜抽出方法(B2e)以外にも、これらに類する抽出方法によって抽出した一部のストロークを探索対象としても差し支えない。更に、上記方法(B1)および方法(B2)(=抽出方法(B2a)〜抽出方法(B2e))は、何れか1つのみを用いてもよいし、任意の2つ以上を組み合わせて用いてもよい。
【0069】
上述のようにして決定されたストローク群でなる手書き情報が、検索対象手書き情報すなわち検索用情報として決定される。
【0070】
ステップS12で、上記生成された検索用情報に基づいて上記手書き情報辞書が検索され、上記検索用情報である検索対象手書き情報と部分的にマッチする辞書エントリが抽出される。ここで、上記検索対象手書き情報と手書き情報辞書との照合方法は特に限定しないが、オンライン文字認識やOCR(Optical Character Reader:光学式文字読み取り装置)等で使用される各種パターンマッチング法が適用可能である。
【0071】
以下、一例として、上記ストローク情報として座標列を保持し、DP(Dynamic Programing:動的計画法)マッチングを用いて照合する場合について、図6および図7に従って説明する。
【0072】
図6(a)は検索対象手書き情報を示し、図6(b)は1つの辞書エントリを示している。尚、図6(a)および図6(b)において、ストローク上の黒丸が各座標を表わしている。これらの座標を用いて直接DPマッチングを行ってもよい。しかしながら、処理量を減らすために、図6(c)および図6(d)に示すように、サンプリング等による折れ線近似処理を行い、この折れ線の両端部や折れ部の座標を用いてDPマッチングを行うのが一般的である。
【0073】
上記折れ線近似によって、図6(c)に示す検索手書き情報の座標列Ps1〜Ps7と、図6(d)に示す辞書エントリの座標列Pd1〜Pd27とが得られたものとする。但し、上記辞書エントリの座標については後の説明で不要な座標のラベルPd10〜Pd26を省略している。尚、上記辞書エントリの折れ線近似座標列は、予め算出して辞書エントリと共に保持しておいてもよい。この場合、上記手書き情報辞書の記憶容量は増加するが、照合時の処理量を減らすことができる。
【0074】
上記DPマッチングでは、図6(c)に示す各座標と図6(d)に示す各座標との対応が取られる。本照合は部分マッチでよいので、図6(c)に示す各座標が図6(d)に示す何れかの座標との対応が取れた時点でDPマッチングを終了すればよい。
【0075】
図7(a)は検索手書き情報と辞書エントリとの対応を2次元で表わしたものであり、縦軸が図6(c)における各座標であり、横軸が図6(d)の各座標であり、黒丸が対応を表わしている。すなわち、図7(a)によれば、図7(b)に示すような対応関係が得られている。上述のマッチング方法の場合は、辞書エントリ内のあるストロークの途中の座標までしか対応が取れない場合があり得るので、何れかのストロークの終了点までで対応付けを終了してもよい。
【0076】
こうして対応付けが終了した時点で、形状類似の評価スコアが得られる。この評価スコアの順に辞書エントリをソートすることによって、類似度の高い順に並んだ辞書エントリリストが取得される。尚、最終的に抽出される辞書エントリの数は、最も信頼度が高い辞書エントリを1つだけ抽出してもよいし、信頼度の高い順に複数の辞書エントリを抽出してもよい。
【0077】
ステップS13で、上記抽出された辞書エントリに基づいて予測候補が生成された後、図3に示す手書き入力処理動作の上記ステップS5にリターンする。
【0078】
その場合における上記予測候補は、上記抽出された辞書エントリのストロークをそのまま用いて生成してもよいし、上記辞書エントリから上記ステップS12でのDPマッチングにおいて上記検索対象手書き情報のストロークとマッチした部分を削除して生成してもよい。例えば、図6および図7に示す例においては、辞書エントリの座標列Pd1〜Pd8が検索対象手書き情報に対応しているので、座標列Pd9〜Pd27に関する折れ線近似前の座標列に基づいて予測候補を生成すればよいのである。
【0079】
尚、上記抽出された辞書エントリのストロークをそのまま用いて予測候補を生成する場合、上記生成された予測候補が選択された際には、この予測候補から検索対象手書き情報のストロークとマッチする部分を削除して表示する、または、上記検索対象手書き情報を削除して予測候補のみを表示することになるが、これについては後述する。
【0080】
また、図8に示すように、サイズや方向は異なるものの形状は類似している辞書エントリ(図8(b))の場合でも抽出可能なパターンマッチング手法が知られている。このパターンマッチング手法を利用した場合には、上記検索対象手書き情報のサイズおよび方向と、抽出された辞書エントリにおける上記検索対象手書き情報に類似している部分のサイズおよび方向とが一致するように、当該辞書エントリ全体のサイズおよび方向を変更した後に、この全体のサイズおよび方向が変更された当該辞書エントリに基づいて上記予測候補を生成してもよい。その場合には、当該辞書エントリのサイズおよび方向の変更に基づいて上記手書き情報辞書の内容を更新してもよいし、予測候補生成のために仮に当該辞書エントリのサイズおよび方向を変更するのみで上記手書き情報辞書の内容は更新しないようにしてもよい。
【0081】
上記辞書エントリのサイズおよび方向の変更は、例えば、図9に示すように、上記検索対象手書き情報における筆記開始点とこの筆記開始点から最も離れている座標点とを結ぶベクトルv1と、抽出された辞書エントリにおける上記ベクトルv1に対応するベクトルv2とが、等しくなるように(つまり、両ベクトルv1,v2の方向と大きさとが等しくなるように)、当該辞書エントリを回転およびリサイズしたものに基づいて予測候補を生成することによって実現できる。
【0082】
次に、上記図3に示す手書き入力処理動作における上記ステップS5において実行される予測候補表示処理について、さらに詳細に説明する。本実施の形態においては、上記予測候補の表示方法を限定するものではないが、以下のような表示方法が考えられる。
(C1) 全予測候補を特定領域に表示する方法。
(C2) 第1予測候補のみを検索対象手書き情報の位置,サイズおよび方向に合わせて表示する方法。
(C3) 第1予測候補を検索対象手書き情報の位置,サイズおよび方向に合わせて表示し、第2以降の予測候補は特定領域に表示する方法。
【0083】
上記表示方法(C1)の場合、上記表示部5における予測候補表示用に予め定められた領域に表示してもよいし、図10に示すように検索対象手書き情報の近傍にウィンドウ表示してもよい。
【0084】
図10において、図10(a)は、上記検索対象手書き情報に対応する部分を含む予測候補を生成した場合の表示結果を示している。つまり、入力中の文字「テ」21が検索対象手書き情報である場合に、検索対象手書き情報「テ」に対応する部分をも含む予測候補22〜24が表示されている。また、図10(b)は、検索対象手書き情報に対応する部分を削除した予測候補を生成した場合の表示結果を示している。つまり、入力中の文字「テ」25に対応する部分が削除された予測候補26〜28が表示されている。ここで、図10(a)におけるボタン29,30および図10(b)におけるボタン31,32は、現在表示されている予測候補22〜24,26〜28以外の予測候補を表示させるためのボタンである。
【0085】
尚、図10においては、上述したように、上記検索対象手書き情報のサイズおよび方向に合わせて生成した予測候補を表示しているが、抽出された辞書エントリのサイズおよび方向をそのまま反映させた予測候補を表示してもよい。あるいは、画面サイズの制約や複数予測候補の一覧性を考慮して、縮小した予測候補を表示してもよい。
【0086】
図11は、上記表示方法(C2)による表示例である。図11(a)は、検索対象手書き情報に対応する部分を含む予測候補を生成した場合の表示結果を示している。つまり、入力中の文字「シ」(図11(a)中の太線部:検索対象手書き情報)に対応する部分をも含む第1予測候補「シャープ」(図11(a)中の細線部)が、検索対象手書き情報に重畳して表示されている。また、図11(b)は、検索対象手書き情報に対応する部分を削除して予測候補を生成した場合の表示結果を示している。つまり、入力中の文字「シ」(図11(b)中の太線部)に対応する部分が削除された第1予測候補「ャープ」(図11(b)中の細線部)が表示されている。これらの表示は、図9に示すように、2つのベクトルv1およびv2が等しくなるように回転およびリサイズした後、これらのベクトルv1,v2が重なるように予測候補を表示すればよい。ここで、図11(a)におけるボタン41および図11(b)におけるボタン42は、現在表示されている予測候補以外の予測候補を表示させるためのボタンである。
【0087】
尚、図11(a)においては、上記検索対象手書き情報と予測候補とを線の太さを変えて識別できるように表示しているが、色や濃度を変えたり予測候補を点滅表示させることも効果的である。
【0088】
また、図10および図11の何れの表示方法においても、上記表示された予測候補に対して選択が行われずに筆記が継続された場合には、現在生成されている予測候補を非表示にしたり、色や濃度をより薄く表示する等表示形態を変えて表示したりすれば、筆記時の視認性を向上させる効果を得ることができる。
【0089】
続いて、上述のように図3の手書き入力処理動作によって表示部5に予測候補が表示された際に、操作者が候補選択部4を操作して行う予測候補の選択について説明する。先ず、候補選択部4の構成について補足説明を行う。
【0090】
上記候補選択部4は、上述したように、入力部1を構成するタブレット等の特定の領域、または、キーボードやボタン等の入力部1とは異なるハードウェア、によって構成されている。ここで、入力部1の特定の領域としては、例えば、図10における予測候補22〜24,26〜28の夫々が包含されている矩形領域である。この場合には、矩形領域内に対してペンダウン等の指示があると、その矩形に含まれている予測候補が選択されるのである。あるいは、図12に示すように、複数の予測候補の夫々が包含されている矩形領域内に表示されたボタン領域43〜45を、上記入力部1の特定の領域としてもよい。この場合には、ボタン領域43〜45に対してペンダウン等の指示があると、当該ボタン領域に対応している矩形領域内の予測候補が選択されるのである。尚、ボタン領域43〜45以外の矩形領域内の部分は手書き入力可能である。
【0091】
ここで、上記矩形領域の全体を選択用領域とする前者の場合には、上記矩形領域内への手書き入力は不可能であるため、検索対象手書き情報の表示位置近傍に上記矩形領域を設定すると、何れの予測候補をも選択せずに続けて筆記する場合に不都合が生じる。ところが、上記矩形領域内にボタン領域43〜45を設ける後者の場合には、ボタン領域43〜45以外の矩形領域内の部分は手書き入力が可能であるため、検索対象手書き情報の表示位置近傍に上記矩形領域を設定しても、不具合は生じ難いのである。
【0092】
さらに、図11に示すように、上記検索対象手書き情報の位置,サイズおよび方向に合わせて第1予測候補のみを表示する場合には、予測候補の選択方法として以下の2通りが考えられる。
(D1) 図13(a)に示すように、上記検索対象手書き情報の筆記終了点Pe1の近傍に、予測候補選択用のボタン46を表示する方法。
(D2) 図13(b)に示すように、表示された予測候補の筆記終了点Pe2の近傍に、予測候補選択用のボタン47を表示する方法。
【0093】
ここで、上記選択方法(D2)における予測候補の筆記終了点とは、上記予測候補の手書き情報が実際の筆記によって入力された場合の最終ストロークの筆記終了点を指す。例えば、手書き情報に含まれるストローク情報およびストロークの座標列情報を時系列で保持している場合であれば、最終ストロークの最終座標がそれに当る。
【0094】
選択方法(D1)の場合には、上記検索対象手書き情報の筆記終了点(手書き入力終了点)から予測候補選択用のボタン46までの距離が短いため、手書き入力から予測候補選択までの動作を素早く行うことができ、操作性が向上する。これに対して、選択方法(D2)の場合には、入力を意図していた手書き情報を予測候補の選択を行わずに入力部1から実際に筆記した場合の筆記終了点に近い位置で予測候補選択の操作が終了するため、操作者はその近傍から次の手書き入力を開始することが可能になり、入力効率および操作感が向上する。何れの選択方法においても、検索対象手書き情報および予測候補の視認性を妨げない位置に表示するか、または、ボタン46,47を半透明表示にするなどの視認正を妨げない表示方法にすることが望ましい。
【0095】
上述した選択方法(D1)の場合において、上記検索対象手書き情報および予測候補の視認性を妨げないボタンの表示位置の決定方法例を、以下に示す。
(E1) 図14(a)に示すように、上記検索対象手書き情報および予測候補の外接矩形Rを求め、さらに外接矩形Rの辺上であって検索対象手書き情報「シ」の筆記終了点Peに最も近い点Pbを求め、その点Pbに接するように予測候補選択用のボタンを表示する方法。
(E2) 図14(b)に示すように、上記検索対象手書き情報「シ」の筆記終了点Peからの距離がd1となる点(○で表示)を複数求め、それらの点のうち、予測候補選択用のボタンを表示した際に検索対象手書き情報および予測候補の各ストロークと接触しない点の位置に、予測候補選択用のボタンを表示する方法。
【0096】
表示位置決定方法(E1)の場合には、上記検索対象手書き情報のみの外接矩形を対象にしてもよい。但し、その場合は、予測候補選択用のボタンと予測候補とが接触する可能性があるので、予測候補に接触しない点のうち最も近い点に接するようにボタンを表示するか、ボタンを半透明表示する必要がある。尚、予測候補の筆記終了点近傍に表示する場合も同様である。この表示位置決定方法(E1)は、処理量が少なくて済む反面、上記外接矩形の中心近くに筆記終了点がある場合には、筆記終了点の周囲に空間が空いていてもボタンが遠く表示されてしまうという欠点がある。
【0097】
表示位置決定方法(E2)の場合には、表示位置を、上記検索対象手書き情報の筆記終了点を中心とした正多角形の頂点に設定すればよい。図14(b)においては正六角形としている。尚、正多角形の何れの頂点においても検索対象手書き情報または予測候補の各ストロークと接触する場合には、筆記終了点からの距離がd2(>d1)となる複数の点について同様の処理を行えばよい。上記距離がd2でも接触する場合には、さらにd3(>d2)となる複数の点について同様の処理を行う。以下、同様に、最終的に接触が無い点が見つかるまで筆記終了点からの距離を大きくして同様の処理を繰り返し、最終的に得られた点の位置にボタンを表示する。尚、予測候補の筆記終了点近傍に表示する場合も同様である。さらに、この表示位置決定方法(E2)は、表示位置決定方法(E1)よりも処理量は大きくなるが、上述したような外接矩形内の中心近くに筆記終了点がある場合でも、周囲に空間がある場合には終了点近傍にボタンを表示することが可能になる。
【0098】
上述した上記候補選択部4の構成において、候補選択用のボタンの代わりに、選択以外の処理指示も可能なメニュー等を用いても効果的である。
【0099】
次に、上記構成の候補選択部4によって予測候補の選択が行われた場合における選択予測候補の表示処理について説明する。この処理は、図10に示すように複数の予測候補を表示する場合と、図11に示すように第1予測候補のみを表示する場合とによって異なるため、夫々について順に説明する。
【0100】
先ず、図10に示すごとく複数の予測候補を表示する場合のうち、図10(a)に示すように、上記検索対象手書き情報に対応する部分を含む予測候補をウィンドウ表示する場合、または、予め定められた表示領域に同様の表示を行う場合には、以下の2通りの選択予測候補の表示処理方法がある。
(F1) 上記検索対象手書き情報に合わせて、選択された予測候補のサイズおよび方向を変更した後に、検索対象手書き情報に対応する部分を削除し、上記検索対象手書き情報の位置に合わせて入力手書き情報と同様の表示形態で表示する方法。
(F2) 上記検索対象手書き情報に合わせて、選択された予測候補のサイズおよび方向を変更した後に、検索対象手書き情報を削除(つまり、非表示状態に)し、検索対象手書き情報が存在していた位置に合わせて入力手書き情報と同様の表示形態で表示する方法。
【0101】
表示処理方法(F1)の場合における表示例を図15に示す。図15から分るように、表示処理方法(F1)は、実際に手書き入力されたストロークをそのまま用いる方法である。一方、表示処理方法(F2)の場合における表示例を図16に示す。図16から分るように、表示処理方法(F2)は、入力したストロークに代えて予測候補を用いる方法である。
【0102】
尚、上記表示処理方法(F1),(F2)においては、上記選択された予測候補のサイズおよび方向を検索対象手書き情報に合わせて変更するようにしているが、上述した予測候補生成時にこの処理が既に行われている場合には不要である。また、当然ながら、予測候補のサイズおよび方向は変更しないようにすることも可能である。
【0103】
次に、図10(b)に示すように、上記検索対象手書き情報に対応する部分を削除した予測候補をウィンドウ表示する場合、または、予め定められた表示領域に同様の表示を行う場合における選択予測候補の表示処理方法について説明する。この場合には、上記検索対象手書き情報に合わせて、選択された予測候補のサイズおよび方向を変更した後に、検索対象手書き情報が存在していた位置に合わせて検索対象手書き情報と同様の表示形態で表示すればよい。図10(a)の場合と同様に、サイズおよび方向の変更は上述した予測候補生成時に既に行われている場合は不要である。図17に、この表示処理方法を用いた場合の表示例を示す。
【0104】
次に、図11に示す如く第1予測候補のみを表示する場合のうち、図11(a)に示すように、上記検索対象手書き情報に対応する部分を含む予測候補を、検索対象手書き情報の位置,サイズおよび方向に合わせて表示する場合には、以下の2通りの選択予測候補の表示処理方法がある。
(G1) 上記予測候補から検索対象手書き情報に対応する部分を削除して、検索対象手書き情報の位置に合わせて入力手書き情報と同様の表示形態で表示する方法。
(G2) 上記検索対象手書き情報を削除(非表示状態に)して、予測候補を検索対象手書き情報が存在していた位置に合わせて入力手書き情報と同様の表示形態で表示する方法。
【0105】
上記表示処理方法(G1),(G2)による表示例を図18に示す。尚、図18における方法1は上記表示処理方法(G1)に相当し、表示された予測候補「シャープ」のうちの先頭文字「シ」が検索対象手書き情報の「シ」に置き換えられている。一方、方法2は上記表示処理方法(G2)に相当し、表示された予測候補「シャープ」がそのまま表示されている。
【0106】
最後に、図11(b)に示すように、上記検索対象手書き情報に対応する部分を削除した予測候補を、検索対象手書き情報の位置,サイズおよび方向に合わせて表示する場合の表示処理方法について説明する。この場合には、選択された予測候補を、検索対象手書き情報と同様の表示形態で表示するだけでよい。表示例を図19に示す。
【0107】
ところで、上記選択予測候補を表示するに際して行われる選択予測候補のサイズおよび方向の変更と上記検索対象手書き情報との位置合せとの方法は、特に限定するものではないが、例えば以下のようにして行う。
【0108】
先ず、上記候補生成部3が当該選択予測候補を生成した際に用いた辞書エントリを読み出す。そして、当該辞書エントリにおける検索対象手書き情報に対応する部分の図9(b)に示すベクトルv2と、上記検索対象手書き情報の図9(a)に示すベクトルv1とを比較して、ベクトルv2のサイズおよび方向のベクトルv1のサイズおよび方向に対するずれの度合を求める。次に、このずれの度合に応じて当該選択予測候補全体のサイズおよび方向を変更して、当該選択予測候補のサイズおよび方向が上記検索対象手書き情報のサイズおよび方向に略一致するようにする。そうした後に、当該選択予測候補における上記検索対象手書き情報に対応する部分の位置(または、当該選択予測候補における上記検索対象手書き情報に対応する部分が存在していた位置)を、上記検索対象手書き情報が存在していた位置(または、上記検索対象手書き情報の位置)に合わせて表示するのである。
【0109】
以上のごとく、本実施の形態においては、入力部1から手書き入力されたストロークの集合に関する情報が手書き情報として記憶部2に記憶される。また、こうして入力された手書き情報や予め用意された手書き情報を辞書エントリとする手書き情報辞書を形成して記憶しておく。そして、上記入力部1から順次入力されて記憶部2に記憶されるストロークの集合に基づいて予測候補の生成開始が判別されると、候補生成部3によって、記憶部2に記憶されている手書き情報から検索対象手書き情報が決定される。さらに、この検索対象手書き情報に基づいて上記手書き情報辞書が検索され、検索対象手書き情報にマッチングする辞書エントリに基づいて予測候補が生成される。そして、表示部5に表示された予測候補の中から候補選択部4によって選択された選択予測候補が、恰も入力部1から入力された手書き情報のごとく表示部5に表示される。
【0110】
したがって、上記入力部1から手書き入力された情報をイメージのまま処理するに際して、操作者は、所望の予測候補が生成・表示されるまで入力部1から手書き入力を行えば良く、所望の予測候補が表示された段階で入力を意図している手書き情報に相当する予測候補を得ることができる。こうして、操作者の手書き入力の負担を軽減することができるのである。
【0111】
尚、上記実施の形態においては、上記候補生成部3による予測候補生成処理および予測候補表示処理と、候補選択部4による予測候補選択処理とについて、複数の処理方法を例示すると共に、何れかを選択的に実行するようにしている。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、操作者の指示により、適宜切り換え実行が可能な構成にしても差し支えない。
【0112】
・第2実施の形態
本実施の形態は、上記第1実施の形態において述べた各種機能を実現するための手書き入力プログラムおよびこの手書き入力プログラムが記録されたコンピュータ読み出し可能な記録媒体に関するものである。
【0113】
この記録媒体は、図2に示す手書き入力装置によって手書き入力処理を行うために必要なメモリであり、例えばプログラムメモリ11自体がプログラムメディアであってもよいし、外部記憶媒体ドライバ18としてのプログラム読み取り装置に装着されて読み取りが行われるプログラムメディア(磁気テープやCD‐ROM等)であってもよい。何れの場合においても、上記プログラムメディアに格納されているプログラムは、CPU19によって直接アクセスされて実行される構成であってもよいし、一旦読み出されて図2における所定のプログラム記憶エリア(例えば、プログラムメモリ11のプログラム記憶エリア)にロードされた後にCPU19によって読み出されて実行される構成であってもよい。尚、上記ロード用のプログラムは、予め当該装置に格納されているものとする。
【0114】
すなわち、上記プログラムメディアとは、装置本体と分離可能に構成され、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスク,ハードディスク等の磁気ディスクやCD‐ROM,MO(光磁気)ディスク,MD(ミニディスク),DVD(ディジタル多用途ディスク)等の光ディスクのディスク系、IC(集積回路)カード(メモリカードを含む)や光カード等のカード系、マスクROM,EPROM(紫外線消去型ROM),EEPROM(電気的消去型ROM),フラッシュROM等の半導体メモリ系を含めた、固定的にプログラムを坦持する媒体であればよいのである。
【0115】
つまり、本実施の形態における記録媒体とは、上記構成を有するプログラムメディアに、上記第1実施例における図3に示す手書き処理動作および図5に示す予測候補生成処理動作とその具体的処理例とを実行する手書きプログラムが記録したものなのである。
【0116】
尚、上記第1実施の形態における手書き入力装置は、インターネットを含む通信ネットワーク15と通信I/F16を介して接続可能な構成を有している。したがって、上記プログラムメディアは、通信ネットワーク15からのダウンロード等によって流動的にプログラムを坦持する媒体であっても差し支えない。その場合における上記通信ネットワーク15からダウンロードするためのダウンロード用プログラムは、予め当該装置に格納されているものとする。あるいは、別の外部記録媒体から予め当該装置本体にインストールされるものとする。
【0117】
また、上記記録媒体に記録されるものはプログラムのみに限定されるものではなく、データも記録することが可能である。
【0118】
また、上述した各実施の形態は全ての点において例示であって、制限的なものではない。この発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0119】
【発明の効果】
以上より明らかなように、この発明によれば、操作者は、表示部に所望の予測候補が表示されるまで入力部から手書き情報を入力し、表示された所望の予測候補を選択することによって、意図している手書き情報(文字や図形)を入力することができるので、意図している文字や図形の総てを実際に手書き入力することなく入力することができる。したがって、入力された手書き情報をイメージのまま処理するに際して、操作者の手書き入力時の労力を軽減し、入力効率および操作性を大幅に向上させることができる。
【0120】
また、手書きイラスト等が苦手な人であっても、簡単な手書き入力だけで複雑な凝ったイラスト等を入力することができ、表現力に富んだ手書きイメージの作成が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の手書き入力装置における機能ブロック図である。
【図2】図1に示す手書き入力装置の具体的ハードウェア構成を示す図である。
【図3】図2におけるCPUによる制御の下に実行される手書き入力処理動作のフローチャートである。
【図4】手書き情報辞書内に予め用意される手書き情報の一例を示す図である。
【図5】図3に示す手書き入力処理動作において実行される予測候補生成処理動作のフローチャートである。
【図6】DPマッチングの対象となる検索対象手書と辞書エントリとの一例を示す図である。
【図7】図6に示す検索手書き情報と辞書エントリとの対応関係を示す図である。
【図8】サイズや方向は異なる検索対象手書き情報と辞書エントリとの一例を示す図である。
【図9】図8において辞書エントリのサイズおよび方向を検索対象手書き情報に合わせて予測候補を生成する場合の説明図である。
【図10】選択された予測候補をウィンドウ表示する場合の一例を示す図である。
【図11】図10とは異なる予測候補の表示例を示す図である。
【図12】図1における候補選択部を入力部に表示されたボタン領域で構成した場合の一例を示す図である。
【図13】図12とは異なるボタン領域の構成例を示す図である。
【図14】図13に示すボタン領域の表示位置決定の説明図である。
【図15】選択予測候補の表示方法の一例を示す図である。
【図16】図15とは異なる選択予測候補の表示方法を示す図である。
【図17】検索対象手書き情報に対応する部分を削除した予測候補をウインドウ表示している場合における選択予測候補の表示例を示す図である。
【図18】検索対象手書き情報に対応する部分を含む予測候補を検索対象手書き情報の位置,サイズおよび方向に合わせて表示している場合における選択予測候補の表示例を示す図である。
【図19】検索対象手書き情報に対応する部分を削除した予測候補を検索対象手書き情報の位置,サイズおよび方向に合わせて表示している場合における選択予測候補の表示例を示す図である。
【符号の説明】
1…入力部、
2…記憶部、
3…候補生成部、
4…候補選択部、
5…表示部、
11…プログラムメモリ、
12…データメモリ、
13…入力装置、
14…表示装置、
15…通信ネットワーク、
16…通信I/F、
17…外部記録媒体、
18…外部記憶媒体ドライバ、
19…CPU、
21,25…入力中の文字、
22〜24,26〜28…予測候補、
29,30,31,32,41,42,46,47…ボタン、
43〜45…ボタン領域。
Claims (17)
- 手書きによって文字や図形等の手書き情報が入力される入力部と、
上記入力部から入力された手書き情報に基づいて、入力を意図している手書き情報の予測候補を生成する予測候補生成部と、
上記入力手書き情報および予測候補を表示する表示部と、
操作者によって操作されると共に、上記表示部によって表示された予測候補から所望の予測候補を選択する予測候補選択部
を備えて、
上記表示部は、上記予測候補選択部によって予測候補の選択が行われた場合には、この選択された予測候補を表示するようになっている
ことを特徴とする手書き入力装置。 - 手書きによって文字や図形等の手書き情報が入力される入力部と、
種々の手書き情報が辞書エントリとして登録された手書き情報辞書と、
上記入力部から入力された手書き情報の一部あるいは全てを検索対象手書き情報として、上記手書き情報辞書から上記検索対象手書き情報と一部が類似している辞書エントリを抽出し、この抽出された辞書エントリから上記検索対象手書き情報に類似している部分を削除することによって入力を意図している手書き情報の予測候補を生成する予測候補生成部と、
上記検索対象手書き情報を含む入力手書き情報および予測候補を表示する表示部と、
操作者によって操作されると共に、上記表示部によって表示された予測候補から所望の予測候補を選択する予測候補選択部
を備えて、
上記表示部は、上記予測候補選択部によって予測候補の選択が行われた場合には、この選択された予測候補を上記検索対象手書き情報と共に表示するようになっている
ことを特徴とする手書き入力装置。 - 手書きによって文字や図形等の手書き情報が入力される入力部と、
種々の手書き情報が辞書エントリとして登録された手書き情報辞書と、
上記入力部から入力された手書き情報の一部あるいは全てを検索対象手書き情報として、上記手書き情報辞書から上記検索対象手書き情報と一部が類似している辞書エントリを抽出し、この抽出された辞書エントリに基づいて入力を意図している手書き情報の予測候補を生成する予測候補生成部と、
上記検索対象手書き情報を含む入力手書き情報および予測候補を表示する表示部と、
操作者によって操作されると共に、上記表示部によって表示された予測候補から所望の予測候補を選択する予測候補選択部
を備えて、
上記表示部は、上記予測候補選択部によって予測候補の選択が行われた場合には、この選択された予測候補から上記検索対象手書き情報に類似している部分を削除して上記検索対象手書き情報と共に表示するようになっている
ことを特徴とする手書き入力装置。 - 手書きによって文字や図形等の手書き情報が入力される入力部と、
種々の手書き情報が辞書エントリとして登録された手書き情報辞書と、
上記入力部から入力された手書き情報の一部あるいは全てを検索対象手書き情報として、上記手書き情報辞書から上記検索対象手書き情報と一部が類似している辞書エントリを抽出し、この抽出された辞書エントリに基づいて入力を意図している手書き情報の予測候補を生成する予測候補生成部と、
上記検索対象手書き情報を含む入力手書き情報および予測候補を表示する表示部と、
操作者によって操作されると共に、上記表示部によって表示された予測候補から所望の予測候補を選択する予測候補選択部
を備えて、
上記表示部は、上記予測候補選択部によって予測候補の選択が行われた場合には、既に表示している上記検索対象手書き情報を非表示状態とした後、上記選択された予測候補を表示するようになっている
ことを特徴とする手書き入力装置。 - 請求項2乃至請求項4の何れか一つに記載の手書き入力装置において、
上記予測候補生成部は、上記検索対象手書き情報のサイズおよび方向と、上記抽出された辞書エントリにおける上記検索対象手書き情報に類似している部分のサイズおよび方向とが一致するように、当該辞書エントリ全体のサイズおよび方向を変更した後に、この全体のサイズおよび方向が変更された当該辞書エントリに基づいて上記予測候補を生成するようになっている
ことを特徴とする手書き入力装置。 - 請求項5に記載の手書き入力装置において、
上記表示部は、上記予測候補生成部によって生成された予測候補を表示する場合には、当該予測候補における上記検索対象手書き情報に類似している部分の位置あるいは上記部分が存在していた位置が、上記検索対象手書き情報の位置に合うように表示するようになっている
ことを特徴とする手書き入力装置。 - 請求項2乃至請求項4の何れか一つに記載の手書き入力装置において、
上記表示部は、上記予測候補選択部によって選択された予測候補を表示する場合には、当該選択予測候補の生成に用いられた辞書エントリにおける上記検索対象手書き情報に類似している部分のサイズおよび方向の上記検索対象手書き情報のサイズおよび方向に対するずれの度合を求め、このずれの度合に応じて当該選択予測候補全体のサイズおよび方向を変更した後に、当該選択予測候補における上記検索対象手書き情報に類似している部分の位置あるいは上記部分が存在していた位置が、上記検索対象手書き情報の位置に合うように表示するようになっている
ことを特徴とする手書き入力装置。 - 請求項1乃至請求項4の何れか一つに記載の手書き入力装置において、
上記表示部は、上記予測候補を、上記入力手書き情報とは異なる表示形態で表示するようになっている
ことを特徴とする手書き入力装置。 - 請求項1乃至請求項4の何れか一つに記載の手書き入力装置において、
上記予測候補選択部は、上記表示部によって上記予測候補の近傍に表示されたボタンあるいはメニューで構成されている
ことを特徴とする手書き入力装置。 - 請求項1乃至請求項4の何れか一つに記載の手書き入力装置において、
上記予測候補選択部は、上記表示部によって上記検索対象手書き情報の筆記終了点の近傍に表示されたボタンあるいはメニューで構成されている
ことを特徴とする手書き入力装置。 - 請求項1乃至請求項4の何れか一つに記載の手書き入力装置において、
上記予測候補選択部は、上記表示部によって上記予測候補の筆記終了点の近傍に表示されたボタンあるいはメニューで構成されている
ことを特徴とする手書き入力装置。 - 手書きによって文字や図形等の手書き情報を入力する入力ステップと、
上記入力された手書き情報に基づいて、入力を意図している手書き情報の予測候補を生成する予測候補生成ステップと、
上記入力手書き情報および予測候補を表示する表示ステップと、
上記表示された予測候補から所望の予測候補を選択する予測候補選択ステップと、
上記選択された予測候補を表示する選択予測候補表示ステップ
を有することを特徴とする手書き入力方法。 - 手書きによって文字や図形等の手書き情報を入力する入力ステップと、
上記入力された手書き情報の一部あるいは全てを検索対象手書き情報として、手書き情報辞書から上記検索対象手書き情報と一部が類似している辞書エントリを抽出し、この抽出された辞書エントリから上記検索対象手書き情報に類似している部分を削除することによって入力を意図している手書き情報の予測候補を生成する予測候補生成ステップと、
上記検索対象手書き情報を含む入力手書き情報および予測候補を表示する表示ステップと、
上記表示された予測候補から所望の予測候補を選択する予測候補選択ステップと、
上記選択された予測候補を上記検索対象手書き情報と共に表示する選択予測候補表示ステップ
を有することを特徴とする手書き入力方法。 - 手書きによって文字や図形等の手書き情報を入力する入力ステップと、
上記入力された手書き情報の一部あるいは全てを検索対象手書き情報として、手書き情報辞書から上記検索対象手書き情報と一部が類似している辞書エントリを抽出し、この抽出された辞書エントリに基づいて入力を意図している手書き情報の予測候補を生成する予測候補生成ステップと、
上記検索対象手書き情報を含む入力手書き情報および予測候補を表示する表示ステップと、
上記表示された予測候補から所望の予測候補を選択する予測候補選択ステップと、
上記選択された予測候補から上記検索対象手書き情報に類似している部分を削除して上記検索対象手書き情報と共に表示する選択予測候補表示ステップ
を有することを特徴とする手書き入力方法。 - 手書きによって文字や図形等の手書き情報を入力する入力ステップと、
上記入力された手書き情報の一部あるいは全てを検索対象手書き情報として、手書き情報辞書から上記検索対象手書き情報と一部が類似している辞書エントリを抽出し、この抽出された辞書エントリに基づいて入力を意図している手書き情報の予測候補を生成する予測候補生成ステップと、
上記検索対象手書き情報を含む入力手書き情報および予測候補を表示する表示ステップと、
上記表示された予測候補から所望の予測候補を選択する予測候補選択ステップと、
既に表示されている上記検索対象手書き情報を非表示状態とした後、上記選択された予測候補を表示する選択予測候補表示ステップ
を有することを特徴とする手書き入力方法。 - コンピュータを、
請求項1乃至請求項4の何れか一つにおける上記入力部,予測候補生成部,表示部および予測候補選択部
として機能させることを特徴とする手書き入力プログラム。 - 請求項16に記載の手書き入力プログラムが記録されたことを特徴とするコンピュータ読出し可能なプログラム記録媒体。
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