JP2005012423A - 撮像装置及び信号処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像記録時におけるズーミング等の画角操作による構図(画角)を画像記録後に好適に修正できるようにした撮像装置及び信号処理装置を提供する。
【解決手段】デジタルカメラ等の動画記録時において電子ズームによるズーム操作が行われた場合に、CCD50の全有効画素から得られた全画素範囲の画像データを記録媒体62に記録すると共に、電子ズームにより拡大表示する画像の画素範囲(ズーム範囲)をズーミング情報として記録媒体62に記録する。
【選択図】 図3
【解決手段】デジタルカメラ等の動画記録時において電子ズームによるズーム操作が行われた場合に、CCD50の全有効画素から得られた全画素範囲の画像データを記録媒体62に記録すると共に、電子ズームにより拡大表示する画像の画素範囲(ズーム範囲)をズーミング情報として記録媒体62に記録する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は撮像装置及び信号処理装置に係り、特に動画記録可能なデジタルカメラ等に適用される撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラやデジタルビデオカメラなどでのズーム機能にはいわゆる光学ズームと電子ズーム(デジタルズーム)がある。光学ズームは撮影レンズを構成する一部のレンズを動かして撮影レンズの焦点距離を変更し、像を拡大する方式である。一方、電子ズームは撮像した画像の一部を電気的な処理により拡大する方式である。
【0003】
一般に電子ズームの場合、撮像素子の一部の画素範囲で撮像した画像を拡大するために画質が劣化する。そのため、光学ズームと電子ズームの併用が可能なカメラでは、通常、光学ズームが優先され、光学ズームのズーム倍率が最大に達した後、更にズーム倍率を上げたい場合に電子ズームに切り替わるようになっている。
【0004】
また、電子ズームによりズーミングを行う場合、通常、撮像素子の全有効画素範囲のうち、モニタなどの表示系に出力する画像データの画素範囲は、電子ズームのズーム倍率によって決定される。これに対して特許文献1には、その画素範囲の位置を変更できるようにし、カメラの方向を変えることなく撮像素子の有効画素範囲内で撮像されている所望の被写体を電子ズームで拡大できるようにした発明が提案されている。
【0005】
また、近年のデジタルカメラやデジタルムービーカメラでは、静止画記録と動画記録の両方を行うことができるものも多い。一般に静止画記録の場合の画像サイズの方が動画記録の場合の画像サイズよりも大きい。特に、静止画の画像サイズは、撮像素子の画素数と共に増加している。一方、動画を表示する表示系の解像度はハイビジョンやPCモニタなどがあるものの静止画ほどの解像度は要求されていない。動画の画像サイズは、通常、VGA(640×480画素)サイズである。従って、静止画記録と動画記録が可能なカメラでは、静止画記録の場合には撮像素子の全有効画素によって得られる画像サイズの画像が記録され、動画記録の場合には、撮像素子の全有効画素によって得られる画像を間引き処理して縮小した画像サイズの画像が記録されるようになっている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−271381号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、動いている被写体を撮影する場合等に、ズーミングやパンニングなど画角操作を行うと、被写体がフレームアウトする等、意図した構図にすることが難しい。また、記録媒体に記録した画像の構図を画像処理で修正するにしてもその画像に含まれない被写体までを画角内に収めることはできないなどの限界がある。しかしながら、電子ズームを使用してズーミングを行う場合には、撮像素子の有効画素の範囲内であれば画像記録時にズーム倍率に対応した画素範囲外の画像も読み取ることが可能であり、画像記録時の画角よりも広い範囲で構図を修正できる可能性がある。
【0008】
また、従来は光学ズームと電子ズームとを併用できるカメラでは光学ズームが優先されているが、静止画記録と動画記録が可能なカメラでの動画記録時のように、撮像素子の全有効画素によって得られる画像サイズよりも小さい画像サイズの画像を記録する場合、その記録用の画像サイズが得られる画素範囲まで電子ズームのズーム倍率を上げても画質は低下しない。従って、このような場合には、必ずしも光学ズームを電子ズームに優先させる必要性はない。
【0009】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、画像記録時におけるズーミング等の画角操作による構図(画角)を画像記録後に好適に修正できるようにした撮像装置及び信号処理装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、光学系によって結像された光学像を撮像する撮像素子と、ズーム操作を受入するズーム操作部と、前記撮像素子により得られる画像データのうち表示系に出力する画像データを取得する画素範囲を示すズーム範囲を、前記ズーム操作部のズーム操作に基づいて設定するズーム範囲設定手段と、前記撮像素子により得られる画像データのうち前記ズーム範囲設定手段により設定されたズーム範囲より少なくとも大きい画素範囲の画像データを記録媒体に記録すると共に、前記ズーム範囲設定手段により設定されたズーム範囲を示すズーミング情報を前記記録媒体に記録する記録手段と、を備えたことを特徴としている。
【0011】
即ち、ズーム範囲は、撮像素子により得られる画像データのうち、電子ビューファインダなどの表示系に電子ズームにより画像を拡大して表示する画素範囲を示しており、本発明によれば、その電子ズームのズーム範囲の画像データのみを記録媒体に記録するのではなく、それよりも大きな画素範囲の画像データを記録媒体に記録し、ズーム範囲をズーミング情報として記録するようにしたため、記録媒体には画像記録時におけるズーミング等の画角操作による構図に含まれない被写体の画像も記録される。従って、画像記録時には意図せずにフレームアウトしてしまった被写体の画像であっても画像記録後に電子ズームのズーム範囲を修正することによってその被写体の画像を構図内に収めることができる等、構図の修正に好適である。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記撮像素子の全有効画素により得られる画像データの画像サイズが前記表示系に出力する画像データの画像サイズよりも大きい場合において、前記ズーム操作部のズーム操作により変更可能な前記ズーム範囲の大きさは、前記表示系に出力する画像データに一致する画像サイズ、又は、前記表示系に出力する画像データより大きな画像サイズに制限されると共に、前記ズーム範囲から取得される画像データの画像サイズを縮小した画像データを、前記表示系に出力する画像データとすることを特徴としている。
【0013】
例えば、静止画記録と動画記録が可能なデジタルカメラ等の場合、撮像素子の全有効素子により得られる画像データの画像サイズは動画の画像データを表示系に出力する場合の画像サイズよりも大きい。このとき動画記録時における電子ズームのズーム範囲の大きさを、表示系に出力する動画の画像データに一致する画像サイズ、又は、それより大きな画像サイズに制限することによって電子ズームによる画質の低下を防止することができる。
【0014】
また、請求項3に記載の発明は、光学ズームが可能な請求項2に記載の撮像装置において、前記ズーム範囲が前記制限された画像サイズより大きい場合には前記光学ズームを実行せず、前記ズーム範囲が前記制限された画像サイズに一致した状態で前記ズーム操作部によりズーム倍率を上げるズーム操作が行われた場合には前記光学ズームを実行することを特徴としている。即ち、電子ズームを光学ズームよりも優先する。これによれば、電子ズームによる画質の低下もなく、また、ズーム操作を行った場合には表示系に出力する画像データよりも常に大きな画素範囲の画像データが記録媒体に記録されるため、記録画像の構図を適切に修正することができる。
【0015】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のうちいずれか1に記載の発明において、前記記録手段により前記記録媒体に記録される画像データは動画の画像データであることを特徴としている。
【0016】
また、請求項5に記載の発明は、信号処理装置において、請求項1乃至3に記載の記録媒体に記録されたズーミング情報が示すズーム範囲の位置又は大きさを変更する機能を備えたことを特徴としている。これによれば、記録媒体に記録された画像の構図を修正することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係る撮像装置及び信号処理装置の好ましい実施の形態について詳説する。
【0018】
図1、図2はそれぞれ本発明が適用されるデジタルカメラの一実施の形態を示す正面図と背面図である。これらの図に示すようにデジタルカメラ10の正面には、撮影レンズ12、ファインダー窓14等が設けられ、上面にはシャッターボタン16が設けられている。背面にはファインダー18、電源ボタン20、モードレバー22、十字ボタン24、メニュー/OKボタン26、キャンセルボタン28、液晶モニタ30、及び、モードダイヤル32等が設けられている。また、図示しない側面にはメモリカード(例えば、スマートメディア)を挿入するためのカードスロット挿入口等が設けられている。
【0019】
モードレバー22を回動操作して設定位置を切り替えると、カメラのモードを記録モードと再生モードとで切り替えることができ、更に、記録モードにおいてモードダイヤル32の設定位置を切り替えると、例えば、静止画記録を行う静止画撮影モードと、動画記録を行う動画撮影モードとに切り替えることができるようになっている。
【0020】
静止画撮影モード又は動画撮影モードを選択した場合、液晶モニタ30には撮影範囲の画像(スルー画)が表示されるようになっており、スルー画を参照して構図を決め、シャッターボタン16を全押しすると、メモリカードへの画像の記録が実行されるようになっている。静止画撮影モードでは、シャッターボタン16を全押しするごとに1枚の静止画像が記録され、動画撮影モードではシャッターボタン16を全押しした後からシャッターボタン16を再度全押しするまでの間の映像(動画像)が記録される。
【0021】
また、静止画撮影モード又は動画撮影モード時において十字ボタン24の上下方向の操作を行うと、撮影画角をワイド側又はテレ側に変更するズーム操作を行うことができるようになっている。
【0022】
図3は、上述のようなデジタルカメラにおいて、動画撮影モードで動画記録を行う際の画像データの流れを示したブロック図である。被写体からの光は、同図に示す撮影レンズ12により結像され、光学像を形成する。その光学像は撮像素子(CCD)50によって光電変換されて画像信号としてCCD50から出力される。CCD50から出力された画像信号はA/Dコンバータ52によりデジタルの画像データに変換されてデータ制御部54に入力される。尚、アナログの画像信号及びデジタルの画像データは、図示しない信号処理回路により各種信号処理が施される。
【0023】
このようにしてデータ制御部54にはCCD50から得られた画像データが順次入力されており、データ制御部54に入力された画像データは更に詳細を後述するように表示制御部56と動画処理部60とに与えられる。表示制御部56はデータ制御部54から与えられる画像データに基づいて動画表示用の映像信号を生成し、その映像信号を上記液晶モニタ30や、外部表示機器が接続される映像信号出力端子等の表示系58に出力する。これにより液晶モニタ30等に現在撮影中の映像(スルー画)が表示される。
【0024】
一方、動画処理部60は、上記シャッターボタン16が押されて動画記録の実行が指示された場合、データ制御部54から与えられる画像データに基づいて動画記録用の信号(モーションJPEG等の動画の画像データ)を生成する。そして、その動画の画像データをメモリカードなどの記録媒体62に記録する。尚、動画の画像データは、動画記録を開始してから終了するまでの各フレームの画像を連続的に記録したもので、1つの動画ファイルとして記録媒体62に記録される。
【0025】
また、データ制御部54には上記十字ボタン24のようにズーム操作を行うためのズーム操作部64からその操作に応じたズーム操作信号が与えられる。データ制御部54は、ズーム操作信号に基づいて電子ズームのズーム倍率を変更する。即ち、CCD50の全有効画素の範囲(CCD50の全有効画素により得られる画像データの全画素範囲)に対して、電子ズームによって画像データを切り出して画像を拡大表示する画素範囲であって、表示系58に出力する画像データの画素範囲(以下、電子ズームのズーム範囲という)をズーム操作信号に基づいて変更する。電子ズームのズーム範囲が全画素範囲に一致している状態では電子ズームのズーム倍率は1であり、ズームがワイド端に設定されている状態(ズームなしの状態)となる。
【0026】
データ制御部54はCCD50から得られた全画素範囲の画像データのうちズーム範囲の画像データを表示制御部56に与え、表示系58にズーム範囲の画像を出力させる。これによって表示系58に出力される画像、例えば、液晶モニタ30に表示される画像(スルー画)はズーム操作に従って拡大、縮小する。
【0027】
これに対して動画処理部60には撮像素子50から得られた全画素範囲の画像データを与えると共に、ズーム範囲を示すズーミング情報を与える。動画処理部60は、ズーム倍率にかかわらず動画の画像データとしてCCD50の全有効画素から得られた全画素範囲の画像データを記録媒体62に記録させると共に、ズーム範囲を示すズーミング情報を記録媒体62に記録する。尚、ズーミング情報は例えば動画の画像データと共に1つの動画ファイルの情報として記録される。また、ズーム範囲は、動画記録の実行中のズーム操作に応じて変化するが、ズーミング情報では動画の画像データを構成する各フレームの画像データに対してそのとき設定されたズーム範囲が対応付けて記憶される。また、ズーム範囲を示すズーミング情報の具体例としてはズーム範囲の中心点が常に全画素範囲における中心点に一致するものとすればズーム範囲のサイズ(縦、横の画素サイズ)を記憶しておくことが考えられる。
【0028】
ここで、本実施の形態では、光学ズームよりも電子ズームが優先され、ズーム倍率がワイド端の値(1)から所定値となるまでの範囲では電子ズームにより画像が拡大されるようになっている。
【0029】
例えば、CCD50の全有効画素により得られる画像の画像サイズを2048×1536画素とし、表示系58に出力する動画の画像サイズを640×480画素とする。このとき、上記ズーム範囲が、CCD50の全有効画素により得られる画像の画像サイズ2048×1536から動画の画像サイズ640×480画素までの範囲にある場合には電子ズームを優先し、ズーム操作信号に基づいてズーム範囲を変更する。これにより、ズーム範囲は、動画の画像サイズよりも大きく、ズーム範囲の画像を画面に表示する際に画質が劣化することはない。尚、ズーム範囲の中心は、CCD50から得られる画像データの全画素範囲の中心に固定されるが、ズーム操作と共に所定の操作で変更できるようにしてもよい。
【0030】
次に、カメラのモードが再生モードに設定されている場合について説明すると、再生モードでは、記録媒体62に記録した所望の動画の画像データを所定の操作によって再生することができるようになっている。このとき、動画の画像データと共にズーミング情報が動画処理部60によって記録媒体62から読み出され、それらの情報がデータ制御部54に与えられる。データ制御部54は、動画記録時と同様に、CCD50から得られた全画素範囲の画像データが記録されている動画の画像データのうちズーミング情報で示されるズーム範囲の画像データを表示制御部56に与え、表示系58にズーム範囲の画像を出力させる。これによって表示系58に出力される画像、例えば、液晶モニタ30に再生表示される画像は、動画記録時のズーム操作に従って拡大、縮小する。
【0031】
また、動画の画像データと共に記録媒体62に記録したズーミング情報を修正する機能を上記デジタルカメラに搭載することも可能であり、この場合について説明する。例えば、記録媒体62から動画の画像データ及びズーミング情報をデータ制御部54に読み出し、全画素範囲の動画の画像データを表示制御部56に与えて、全画素範囲の画像を液晶モニタ30に表示させる。これと同時にズーミング情報を表示制御部56に与えて液晶モニタ30にズーム範囲を示す枠を表示させる。そして、操作者が液晶モニタ30を見ながら所定の操作によってズーム範囲の枠の大きさや位置を好適な構図となるように修正すると、その修正したズーム範囲の情報を新たなズーミング情報として記録媒体62に記録できるようにする。これによって、次からの再生モード時にその修正したズーム範囲の画像を表示系58に再生出力できるようになる。
【0032】
尚、このようなズーム範囲を修正する機能は、動画記録したカメラで行えるようにするのではなく、他の信号処理装置(パソコン等)で行えるようにしてもよい。
【0033】
次に、上記CCD50により得られる画像データと、記録媒体62に記録される動画の画像データ及びズーミング情報と、動画記録時及び再生時に表示系58に出力される画像データとの関係を図4〜図6を用いて説明する。図4は、ズーム操作が行われていない場合、即ち、電子ズームのズーム倍率がワイド端の値(1)の場合を示している。同図(A)に示すようにCCD50により得られる画像データの画像サイズが2048×1536画素であり、同図に示すような画像が得られたとする。このとき、動画記録時又は再生時において表示系58には同図(B)に示すようにCCD50により得られた全画素範囲の画像が表示される。尚、表示系58の画素数が640×480画素であるとすると、CCD50から得られた全画素範囲の画像データは間引き処理されて表示系58に表示される。
【0034】
また、記録媒体62には同図(C)に示すようにCCD50により得られた全画素範囲の画像データが2048×1536画素の画像サイズで記録される。そして、ズーム範囲は全画素範囲であることからズーミング情報は省略される。
【0035】
図5は、ズーム操作が行われ、少なくとも電子ズームのズーム倍率がワイド端よりもテレ側の値となった場合を示している。図4(A)と同じく図5(A)に示すようにCCD50により得られる画像データの画像サイズが2048×1536画素であり、同図に示すような画像が得られたとする。また、ズーム操作に基づいてズーム範囲が図5(A)の枠線Zに示すように設定されたとする。このとき、動画記録時又は再生時において表示系58には、同図(B)に示すようにズーム範囲Z内の画像が表示される。一方、記録媒体62には同図(C)に示すようにCCD50により得られた全画素範囲の画像データが2048×1536画素の画像サイズで記録される。また、ズーム範囲Zを示すズーミング情報が記録媒体62に記録される。
【0036】
以上のように電子ズームのズーム倍率が変更され、電子ズームのズーム倍率が最大(ズーム範囲が最小)に達した場合には、光学ズームが実行される。このときズーム範囲は最小の状態(電子ズームのズーム倍率が最大の状態)で固定される。図6は、図5に対して光学ズームによってCCD50により得られた画像が拡大された場合であって、図6(A)に示すズーム範囲Zが最小の範囲で固定された状態を示している。この場合においても図5の場合と全く同様に表示と記録の処理が行われ、図6(B)に示すようにズーム範囲Z内の画像が表示系58に表示される。記録媒体62には同図(C)に示すようにCCD50により得られた全画素範囲の画像データが2048×1536画素の画像サイズで記録される。また、ズーム範囲Zを示すズーミング情報が記録媒体に記録される。
【0037】
以上、上記実施の形態では、動画の画像データを記録する場合について説明したが、本発明は、静止画の画像データを記録する場合にも同様に適用できる。また、本発明はデジタルカメラ以外の撮像装置においても適用できる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る撮像装置及び信号処理装置によれば、電子ズームによるズーミングの操作を行った場合に電子ズームにより画像を拡大表示するズーム範囲の画像データのみを記録媒体に記録するのではなく、それよりも大きな画素範囲の画像データを記録媒体に記録し、ズーム範囲をズーミング情報として記録するようにしたため、記録媒体には画像記録時におけるズーミング等の画角操作による構図に含まれない被写体の画像も記録される。従って、画像記録時には意図せずにフレームアウトしてしまった被写体の画像であっても画像記録後に電子ズームのズーム範囲を修正することによってその被写体の画像を構図内に収めることができる等、構図の修正を好適に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるデジタルカメラの一実施の形態を示した正面図。
【図2】本発明が適用されるデジタルカメラの一実施の形態を示した背面図。
【図3】動画撮影モードで動画記録を行う際の画像データの流れを示したブロック図。
【図4】CCDにより得られる画像データと記録媒体に記録される動画の画像データ及びズーミング情報と動画記録時及び再生時に表示系に出力される画像データとの関係を示した図。
【図5】CCDにより得られる画像データと記録媒体に記録される動画の画像データ及びズーミング情報と動画記録時及び再生時に表示系に出力される画像データとの関係を示した図。
【図6】CCDにより得られる画像データと記録媒体に記録される動画の画像データ及びズーミング情報と動画記録時及び再生時に表示系に出力される画像データとの関係を示した図。
【符号の説明】
10…デジタルカメラ、12…撮影レンズ、22…モードレバー、30…液晶モニタ、32…モードダイヤル、50…撮像素子(CCD)、52…A/Dコンバータ、54…データ制御部、56…表示制御部、58…表示系、60…動画処理部、62…記録媒体、64…ズーム操作部
【発明の属する技術分野】
本発明は撮像装置及び信号処理装置に係り、特に動画記録可能なデジタルカメラ等に適用される撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラやデジタルビデオカメラなどでのズーム機能にはいわゆる光学ズームと電子ズーム(デジタルズーム)がある。光学ズームは撮影レンズを構成する一部のレンズを動かして撮影レンズの焦点距離を変更し、像を拡大する方式である。一方、電子ズームは撮像した画像の一部を電気的な処理により拡大する方式である。
【0003】
一般に電子ズームの場合、撮像素子の一部の画素範囲で撮像した画像を拡大するために画質が劣化する。そのため、光学ズームと電子ズームの併用が可能なカメラでは、通常、光学ズームが優先され、光学ズームのズーム倍率が最大に達した後、更にズーム倍率を上げたい場合に電子ズームに切り替わるようになっている。
【0004】
また、電子ズームによりズーミングを行う場合、通常、撮像素子の全有効画素範囲のうち、モニタなどの表示系に出力する画像データの画素範囲は、電子ズームのズーム倍率によって決定される。これに対して特許文献1には、その画素範囲の位置を変更できるようにし、カメラの方向を変えることなく撮像素子の有効画素範囲内で撮像されている所望の被写体を電子ズームで拡大できるようにした発明が提案されている。
【0005】
また、近年のデジタルカメラやデジタルムービーカメラでは、静止画記録と動画記録の両方を行うことができるものも多い。一般に静止画記録の場合の画像サイズの方が動画記録の場合の画像サイズよりも大きい。特に、静止画の画像サイズは、撮像素子の画素数と共に増加している。一方、動画を表示する表示系の解像度はハイビジョンやPCモニタなどがあるものの静止画ほどの解像度は要求されていない。動画の画像サイズは、通常、VGA(640×480画素)サイズである。従って、静止画記録と動画記録が可能なカメラでは、静止画記録の場合には撮像素子の全有効画素によって得られる画像サイズの画像が記録され、動画記録の場合には、撮像素子の全有効画素によって得られる画像を間引き処理して縮小した画像サイズの画像が記録されるようになっている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−271381号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、動いている被写体を撮影する場合等に、ズーミングやパンニングなど画角操作を行うと、被写体がフレームアウトする等、意図した構図にすることが難しい。また、記録媒体に記録した画像の構図を画像処理で修正するにしてもその画像に含まれない被写体までを画角内に収めることはできないなどの限界がある。しかしながら、電子ズームを使用してズーミングを行う場合には、撮像素子の有効画素の範囲内であれば画像記録時にズーム倍率に対応した画素範囲外の画像も読み取ることが可能であり、画像記録時の画角よりも広い範囲で構図を修正できる可能性がある。
【0008】
また、従来は光学ズームと電子ズームとを併用できるカメラでは光学ズームが優先されているが、静止画記録と動画記録が可能なカメラでの動画記録時のように、撮像素子の全有効画素によって得られる画像サイズよりも小さい画像サイズの画像を記録する場合、その記録用の画像サイズが得られる画素範囲まで電子ズームのズーム倍率を上げても画質は低下しない。従って、このような場合には、必ずしも光学ズームを電子ズームに優先させる必要性はない。
【0009】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、画像記録時におけるズーミング等の画角操作による構図(画角)を画像記録後に好適に修正できるようにした撮像装置及び信号処理装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、光学系によって結像された光学像を撮像する撮像素子と、ズーム操作を受入するズーム操作部と、前記撮像素子により得られる画像データのうち表示系に出力する画像データを取得する画素範囲を示すズーム範囲を、前記ズーム操作部のズーム操作に基づいて設定するズーム範囲設定手段と、前記撮像素子により得られる画像データのうち前記ズーム範囲設定手段により設定されたズーム範囲より少なくとも大きい画素範囲の画像データを記録媒体に記録すると共に、前記ズーム範囲設定手段により設定されたズーム範囲を示すズーミング情報を前記記録媒体に記録する記録手段と、を備えたことを特徴としている。
【0011】
即ち、ズーム範囲は、撮像素子により得られる画像データのうち、電子ビューファインダなどの表示系に電子ズームにより画像を拡大して表示する画素範囲を示しており、本発明によれば、その電子ズームのズーム範囲の画像データのみを記録媒体に記録するのではなく、それよりも大きな画素範囲の画像データを記録媒体に記録し、ズーム範囲をズーミング情報として記録するようにしたため、記録媒体には画像記録時におけるズーミング等の画角操作による構図に含まれない被写体の画像も記録される。従って、画像記録時には意図せずにフレームアウトしてしまった被写体の画像であっても画像記録後に電子ズームのズーム範囲を修正することによってその被写体の画像を構図内に収めることができる等、構図の修正に好適である。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記撮像素子の全有効画素により得られる画像データの画像サイズが前記表示系に出力する画像データの画像サイズよりも大きい場合において、前記ズーム操作部のズーム操作により変更可能な前記ズーム範囲の大きさは、前記表示系に出力する画像データに一致する画像サイズ、又は、前記表示系に出力する画像データより大きな画像サイズに制限されると共に、前記ズーム範囲から取得される画像データの画像サイズを縮小した画像データを、前記表示系に出力する画像データとすることを特徴としている。
【0013】
例えば、静止画記録と動画記録が可能なデジタルカメラ等の場合、撮像素子の全有効素子により得られる画像データの画像サイズは動画の画像データを表示系に出力する場合の画像サイズよりも大きい。このとき動画記録時における電子ズームのズーム範囲の大きさを、表示系に出力する動画の画像データに一致する画像サイズ、又は、それより大きな画像サイズに制限することによって電子ズームによる画質の低下を防止することができる。
【0014】
また、請求項3に記載の発明は、光学ズームが可能な請求項2に記載の撮像装置において、前記ズーム範囲が前記制限された画像サイズより大きい場合には前記光学ズームを実行せず、前記ズーム範囲が前記制限された画像サイズに一致した状態で前記ズーム操作部によりズーム倍率を上げるズーム操作が行われた場合には前記光学ズームを実行することを特徴としている。即ち、電子ズームを光学ズームよりも優先する。これによれば、電子ズームによる画質の低下もなく、また、ズーム操作を行った場合には表示系に出力する画像データよりも常に大きな画素範囲の画像データが記録媒体に記録されるため、記録画像の構図を適切に修正することができる。
【0015】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のうちいずれか1に記載の発明において、前記記録手段により前記記録媒体に記録される画像データは動画の画像データであることを特徴としている。
【0016】
また、請求項5に記載の発明は、信号処理装置において、請求項1乃至3に記載の記録媒体に記録されたズーミング情報が示すズーム範囲の位置又は大きさを変更する機能を備えたことを特徴としている。これによれば、記録媒体に記録された画像の構図を修正することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係る撮像装置及び信号処理装置の好ましい実施の形態について詳説する。
【0018】
図1、図2はそれぞれ本発明が適用されるデジタルカメラの一実施の形態を示す正面図と背面図である。これらの図に示すようにデジタルカメラ10の正面には、撮影レンズ12、ファインダー窓14等が設けられ、上面にはシャッターボタン16が設けられている。背面にはファインダー18、電源ボタン20、モードレバー22、十字ボタン24、メニュー/OKボタン26、キャンセルボタン28、液晶モニタ30、及び、モードダイヤル32等が設けられている。また、図示しない側面にはメモリカード(例えば、スマートメディア)を挿入するためのカードスロット挿入口等が設けられている。
【0019】
モードレバー22を回動操作して設定位置を切り替えると、カメラのモードを記録モードと再生モードとで切り替えることができ、更に、記録モードにおいてモードダイヤル32の設定位置を切り替えると、例えば、静止画記録を行う静止画撮影モードと、動画記録を行う動画撮影モードとに切り替えることができるようになっている。
【0020】
静止画撮影モード又は動画撮影モードを選択した場合、液晶モニタ30には撮影範囲の画像(スルー画)が表示されるようになっており、スルー画を参照して構図を決め、シャッターボタン16を全押しすると、メモリカードへの画像の記録が実行されるようになっている。静止画撮影モードでは、シャッターボタン16を全押しするごとに1枚の静止画像が記録され、動画撮影モードではシャッターボタン16を全押しした後からシャッターボタン16を再度全押しするまでの間の映像(動画像)が記録される。
【0021】
また、静止画撮影モード又は動画撮影モード時において十字ボタン24の上下方向の操作を行うと、撮影画角をワイド側又はテレ側に変更するズーム操作を行うことができるようになっている。
【0022】
図3は、上述のようなデジタルカメラにおいて、動画撮影モードで動画記録を行う際の画像データの流れを示したブロック図である。被写体からの光は、同図に示す撮影レンズ12により結像され、光学像を形成する。その光学像は撮像素子(CCD)50によって光電変換されて画像信号としてCCD50から出力される。CCD50から出力された画像信号はA/Dコンバータ52によりデジタルの画像データに変換されてデータ制御部54に入力される。尚、アナログの画像信号及びデジタルの画像データは、図示しない信号処理回路により各種信号処理が施される。
【0023】
このようにしてデータ制御部54にはCCD50から得られた画像データが順次入力されており、データ制御部54に入力された画像データは更に詳細を後述するように表示制御部56と動画処理部60とに与えられる。表示制御部56はデータ制御部54から与えられる画像データに基づいて動画表示用の映像信号を生成し、その映像信号を上記液晶モニタ30や、外部表示機器が接続される映像信号出力端子等の表示系58に出力する。これにより液晶モニタ30等に現在撮影中の映像(スルー画)が表示される。
【0024】
一方、動画処理部60は、上記シャッターボタン16が押されて動画記録の実行が指示された場合、データ制御部54から与えられる画像データに基づいて動画記録用の信号(モーションJPEG等の動画の画像データ)を生成する。そして、その動画の画像データをメモリカードなどの記録媒体62に記録する。尚、動画の画像データは、動画記録を開始してから終了するまでの各フレームの画像を連続的に記録したもので、1つの動画ファイルとして記録媒体62に記録される。
【0025】
また、データ制御部54には上記十字ボタン24のようにズーム操作を行うためのズーム操作部64からその操作に応じたズーム操作信号が与えられる。データ制御部54は、ズーム操作信号に基づいて電子ズームのズーム倍率を変更する。即ち、CCD50の全有効画素の範囲(CCD50の全有効画素により得られる画像データの全画素範囲)に対して、電子ズームによって画像データを切り出して画像を拡大表示する画素範囲であって、表示系58に出力する画像データの画素範囲(以下、電子ズームのズーム範囲という)をズーム操作信号に基づいて変更する。電子ズームのズーム範囲が全画素範囲に一致している状態では電子ズームのズーム倍率は1であり、ズームがワイド端に設定されている状態(ズームなしの状態)となる。
【0026】
データ制御部54はCCD50から得られた全画素範囲の画像データのうちズーム範囲の画像データを表示制御部56に与え、表示系58にズーム範囲の画像を出力させる。これによって表示系58に出力される画像、例えば、液晶モニタ30に表示される画像(スルー画)はズーム操作に従って拡大、縮小する。
【0027】
これに対して動画処理部60には撮像素子50から得られた全画素範囲の画像データを与えると共に、ズーム範囲を示すズーミング情報を与える。動画処理部60は、ズーム倍率にかかわらず動画の画像データとしてCCD50の全有効画素から得られた全画素範囲の画像データを記録媒体62に記録させると共に、ズーム範囲を示すズーミング情報を記録媒体62に記録する。尚、ズーミング情報は例えば動画の画像データと共に1つの動画ファイルの情報として記録される。また、ズーム範囲は、動画記録の実行中のズーム操作に応じて変化するが、ズーミング情報では動画の画像データを構成する各フレームの画像データに対してそのとき設定されたズーム範囲が対応付けて記憶される。また、ズーム範囲を示すズーミング情報の具体例としてはズーム範囲の中心点が常に全画素範囲における中心点に一致するものとすればズーム範囲のサイズ(縦、横の画素サイズ)を記憶しておくことが考えられる。
【0028】
ここで、本実施の形態では、光学ズームよりも電子ズームが優先され、ズーム倍率がワイド端の値(1)から所定値となるまでの範囲では電子ズームにより画像が拡大されるようになっている。
【0029】
例えば、CCD50の全有効画素により得られる画像の画像サイズを2048×1536画素とし、表示系58に出力する動画の画像サイズを640×480画素とする。このとき、上記ズーム範囲が、CCD50の全有効画素により得られる画像の画像サイズ2048×1536から動画の画像サイズ640×480画素までの範囲にある場合には電子ズームを優先し、ズーム操作信号に基づいてズーム範囲を変更する。これにより、ズーム範囲は、動画の画像サイズよりも大きく、ズーム範囲の画像を画面に表示する際に画質が劣化することはない。尚、ズーム範囲の中心は、CCD50から得られる画像データの全画素範囲の中心に固定されるが、ズーム操作と共に所定の操作で変更できるようにしてもよい。
【0030】
次に、カメラのモードが再生モードに設定されている場合について説明すると、再生モードでは、記録媒体62に記録した所望の動画の画像データを所定の操作によって再生することができるようになっている。このとき、動画の画像データと共にズーミング情報が動画処理部60によって記録媒体62から読み出され、それらの情報がデータ制御部54に与えられる。データ制御部54は、動画記録時と同様に、CCD50から得られた全画素範囲の画像データが記録されている動画の画像データのうちズーミング情報で示されるズーム範囲の画像データを表示制御部56に与え、表示系58にズーム範囲の画像を出力させる。これによって表示系58に出力される画像、例えば、液晶モニタ30に再生表示される画像は、動画記録時のズーム操作に従って拡大、縮小する。
【0031】
また、動画の画像データと共に記録媒体62に記録したズーミング情報を修正する機能を上記デジタルカメラに搭載することも可能であり、この場合について説明する。例えば、記録媒体62から動画の画像データ及びズーミング情報をデータ制御部54に読み出し、全画素範囲の動画の画像データを表示制御部56に与えて、全画素範囲の画像を液晶モニタ30に表示させる。これと同時にズーミング情報を表示制御部56に与えて液晶モニタ30にズーム範囲を示す枠を表示させる。そして、操作者が液晶モニタ30を見ながら所定の操作によってズーム範囲の枠の大きさや位置を好適な構図となるように修正すると、その修正したズーム範囲の情報を新たなズーミング情報として記録媒体62に記録できるようにする。これによって、次からの再生モード時にその修正したズーム範囲の画像を表示系58に再生出力できるようになる。
【0032】
尚、このようなズーム範囲を修正する機能は、動画記録したカメラで行えるようにするのではなく、他の信号処理装置(パソコン等)で行えるようにしてもよい。
【0033】
次に、上記CCD50により得られる画像データと、記録媒体62に記録される動画の画像データ及びズーミング情報と、動画記録時及び再生時に表示系58に出力される画像データとの関係を図4〜図6を用いて説明する。図4は、ズーム操作が行われていない場合、即ち、電子ズームのズーム倍率がワイド端の値(1)の場合を示している。同図(A)に示すようにCCD50により得られる画像データの画像サイズが2048×1536画素であり、同図に示すような画像が得られたとする。このとき、動画記録時又は再生時において表示系58には同図(B)に示すようにCCD50により得られた全画素範囲の画像が表示される。尚、表示系58の画素数が640×480画素であるとすると、CCD50から得られた全画素範囲の画像データは間引き処理されて表示系58に表示される。
【0034】
また、記録媒体62には同図(C)に示すようにCCD50により得られた全画素範囲の画像データが2048×1536画素の画像サイズで記録される。そして、ズーム範囲は全画素範囲であることからズーミング情報は省略される。
【0035】
図5は、ズーム操作が行われ、少なくとも電子ズームのズーム倍率がワイド端よりもテレ側の値となった場合を示している。図4(A)と同じく図5(A)に示すようにCCD50により得られる画像データの画像サイズが2048×1536画素であり、同図に示すような画像が得られたとする。また、ズーム操作に基づいてズーム範囲が図5(A)の枠線Zに示すように設定されたとする。このとき、動画記録時又は再生時において表示系58には、同図(B)に示すようにズーム範囲Z内の画像が表示される。一方、記録媒体62には同図(C)に示すようにCCD50により得られた全画素範囲の画像データが2048×1536画素の画像サイズで記録される。また、ズーム範囲Zを示すズーミング情報が記録媒体62に記録される。
【0036】
以上のように電子ズームのズーム倍率が変更され、電子ズームのズーム倍率が最大(ズーム範囲が最小)に達した場合には、光学ズームが実行される。このときズーム範囲は最小の状態(電子ズームのズーム倍率が最大の状態)で固定される。図6は、図5に対して光学ズームによってCCD50により得られた画像が拡大された場合であって、図6(A)に示すズーム範囲Zが最小の範囲で固定された状態を示している。この場合においても図5の場合と全く同様に表示と記録の処理が行われ、図6(B)に示すようにズーム範囲Z内の画像が表示系58に表示される。記録媒体62には同図(C)に示すようにCCD50により得られた全画素範囲の画像データが2048×1536画素の画像サイズで記録される。また、ズーム範囲Zを示すズーミング情報が記録媒体に記録される。
【0037】
以上、上記実施の形態では、動画の画像データを記録する場合について説明したが、本発明は、静止画の画像データを記録する場合にも同様に適用できる。また、本発明はデジタルカメラ以外の撮像装置においても適用できる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る撮像装置及び信号処理装置によれば、電子ズームによるズーミングの操作を行った場合に電子ズームにより画像を拡大表示するズーム範囲の画像データのみを記録媒体に記録するのではなく、それよりも大きな画素範囲の画像データを記録媒体に記録し、ズーム範囲をズーミング情報として記録するようにしたため、記録媒体には画像記録時におけるズーミング等の画角操作による構図に含まれない被写体の画像も記録される。従って、画像記録時には意図せずにフレームアウトしてしまった被写体の画像であっても画像記録後に電子ズームのズーム範囲を修正することによってその被写体の画像を構図内に収めることができる等、構図の修正を好適に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるデジタルカメラの一実施の形態を示した正面図。
【図2】本発明が適用されるデジタルカメラの一実施の形態を示した背面図。
【図3】動画撮影モードで動画記録を行う際の画像データの流れを示したブロック図。
【図4】CCDにより得られる画像データと記録媒体に記録される動画の画像データ及びズーミング情報と動画記録時及び再生時に表示系に出力される画像データとの関係を示した図。
【図5】CCDにより得られる画像データと記録媒体に記録される動画の画像データ及びズーミング情報と動画記録時及び再生時に表示系に出力される画像データとの関係を示した図。
【図6】CCDにより得られる画像データと記録媒体に記録される動画の画像データ及びズーミング情報と動画記録時及び再生時に表示系に出力される画像データとの関係を示した図。
【符号の説明】
10…デジタルカメラ、12…撮影レンズ、22…モードレバー、30…液晶モニタ、32…モードダイヤル、50…撮像素子(CCD)、52…A/Dコンバータ、54…データ制御部、56…表示制御部、58…表示系、60…動画処理部、62…記録媒体、64…ズーム操作部
Claims (5)
- 光学系によって結像された光学像を撮像する撮像素子と、
ズーム操作を受入するズーム操作部と、
前記撮像素子により得られる画像データのうち表示系に出力する画像データを取得する画素範囲を示すズーム範囲を、前記ズーム操作部のズーム操作に基づいて設定するズーム範囲設定手段と、
前記撮像素子により得られる画像データのうち前記ズーム範囲設定手段により設定されたズーム範囲より少なくとも大きい画素範囲の画像データを記録媒体に記録すると共に、前記ズーム範囲設定手段により設定されたズーム範囲を示すズーミング情報を前記記録媒体に記録する記録手段と、
を備えたことを特徴とする撮像装置。 - 前記撮像素子の全有効画素により得られる画像データの画像サイズが前記表示系に出力する画像データの画像サイズよりも大きい場合において、前記ズーム操作部のズーム操作により変更可能な前記ズーム範囲の大きさは、前記表示系に出力する画像データに一致する画像サイズ、又は、前記表示系に出力する画像データより大きな画像サイズに制限されると共に、前記ズーム範囲から取得される画像データの画像サイズを縮小した画像データを、前記表示系に出力する画像データとすることを特徴とする請求項1の撮像装置。
- 光学ズームが可能な撮像装置において、前記ズーム範囲が前記制限された画像サイズより大きい場合には前記光学ズームを実行せず、前記ズーム範囲が前記制限された画像サイズに一致した状態で前記ズーム操作部によりズーム倍率を上げるズーム操作が行われた場合には前記光学ズームを実行することを特徴とする請求項2の撮像装置。
- 前記記録手段により前記記録媒体に記録される画像データは動画の画像データであることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1に記載の撮像装置。
- 請求項1乃至3に記載の記録媒体に記録されたズーミング情報が示すズーム範囲の位置又は大きさを変更する機能を備えたことを特徴とする信号処理装置。
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