JP2005012285A - 動画像処理装置、動画像処理プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

動画像処理装置、動画像処理プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】動画像の種類に応じた適切な表示品位が得られるように色補正する。
【解決手段】RUV/RGB変換処理部15は、Y信号とV信号の値に応じたR信号の値が記憶されたLUTからR信号の値を取得し、Y信号とU信号の値に応じたB信号の値が記憶されたLUTからB信号の値を取得し、Y信号、U信号、V信号のシフト演算と加減算とを行ってG信号の値を取得する。最適テーブル選択処理部19は、EPG抽出処理部14にて抽出されたジャンル情報や番組記述情報を元に、管理テーブル18から最も適した色補正テーブル17を選択し、そのテーブル情報をRGB色補正処理部16に送信する。RGB補正処理部16は、色補正情報に従ってルックアップテーブルを作成し、入力された映像信号をRGB空間で色補正し、液晶表示装置20に出力する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置などの動画像表示装置において、動画像の表示品位を向上させることができる動画像処理装置、動画像処理プログラムおよびその動画像処理プログラムが記録された機械読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の動画像処理装置において、例えば、TVの映像信号やMPEG2などの動画像ファイルでは、輝度を表すY信号、色差を表すU信号およびV信号からなるYUV色空間データが用いられている。また、液晶表示装置に代表される表示装置では、光の三原色を表すR信号、G信号およびB信号からなるRGB色空間データが用いられている。
【0003】
したがって、例えばMPEG2ファイルの動画像を液晶表示装置で表示する場合には、YUV色空間データからRGB色空間データに色空間変換処理を行う必要がある。YUV色空間データからRGB色空間データに色変換処理を行う場合には、下記式(1)に示すような変換式が用いられる。
【0004】
【数1】
Figure 2005012285
【0005】
しかしながら、YUV色空間データで表された動画像に対して、上記式(1)に示すような変換式を用いて色変換処理を行う場合には、入力されたYUV信号に対して加算4回と積算4回とを行う必要がある。特に、近年では、動画像の解像度が高くなる傾向にあるため、上記式(1)に示すような変換式をそのまま用いる場合には、変換に要する時間が増大するという問題がある。
【0006】
この問題に対して、特許文献1には、ルックアップテーブル(LUT)を用いた3次元補間方法が提案されている。この特許文献1の従来技術は、色空間を複数の空間領域に分割し、その頂点に位置する色空間データの組み合せに対する色修正情報テーブルを用意しておき、入力される色空間データの組み合せ点を含む空間領域の頂点に対する色修正情報を色修正テーブルから読み出して、修正された色空間データを算出するというものである。
【0007】
この特許文献1の従来技術によれば、色修正テーブルを参照することによって色空間変換後の値を求めることができるため、処理速度を速くすることができる。
【0008】
また、特許文献2には、LUTの入力色値を離散的な格子点状に取り、格子点間に対応する出力値を算出するための補間方法として偏微分を用いることによって、補間精度を向上させる方法が提案されている。
【0009】
また、従来の動画像処理装置において、RGB色空間内で色補正を行う場合に、LUTが用いる方法が知られている。しかしながら、この方法によれば、動画像処理装置が固定のLUTを有することになり、動画像の種類に応じた色補正を行うことが困難になるという問題がある。
【0010】
また、従来の動画像処理装置において、RGB色空間内で色補正を行う場合にカラーマッチング行うために、International Color Consortium(ICC)によって規定されるプロファイル(ICCプロファイル)を用いる方法がある。ICCプロファイルは、液晶モニター、CRTモニターなどの表示装置、スキャナーなどの画像入力装置において、各機種固有の色再現範囲に依存せずに色データをやりとりするための規格である。このICCプロファイルに対応している装置は、機種固有のRGB3原色の入出力特性(γ特性)および色度点などの情報を、データとして所有している。
【0011】
ICCプロファイルによるカラーマッチングでは、Microsoft社のICMやApple社のColorSyncなどを代表とするパーソナルコンピュータのOS(オペレーティングシステム)レベルで色補正が行われることになる。この色補正においては、下記式(2)および(3)に示すような3×3マトリックス演算処理とRGB3原色の入出力特性に基づく値変換(γ逆変換)処理とが行われる。
【0012】
【数2】
Figure 2005012285
【0013】
【数3】
Figure 2005012285
【0014】
このICCプロファイルを用いたカラーマッチングによれば、YUV色空間で色補正を行うよりも客観的な色補正を行うことができる。また、ICCプロファイルで扱われるデータサイズはYUV色空間で扱われるデータサイズよりも大きいため、精度の点でも有利である。
【0015】
さらに、例えば特許文献3には、一つの画面に対して、入力される動画像の内容によって、輝度、コントラスト、色の濃さ、シャープネス、色合い、黒レベル、映像信号処理の種類などの画質設定を自動的に調整できるようにした画像制御装置が開示されている。
【0016】
【特許文献1】
特開昭63−162248号公報
【特許文献2】
特開2002−237961号公報
【特許文献3】
特開2002−158941号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の特許文献1によれば、色修正テーブルを参照することによって色空間変換後の値を求めることができるため、処理速度を速くすることができる。しかしながら、この方法では、8ビット3チャンネルの入力に対して48メガバイトのメモリが必要になり、色修正データが膨大になる上にデータの作成が煩雑になるとういう問題がある。
【0018】
また、上記従来の特許文献2によれば、偏微分を用いることによって色補正データの補間精度を向上させることができる。しかしながら、この方法では、補間処理が増加することが予想されるため、動画像表示には適さないという問題がある。また、上記ICCプロファイルを用いたカラーマッチングによれば、YUV色空間で色補正を行うよりも客観的な色補正を行うことができる。しかしながら、入力された動画像のRGB信号に対して、少なくとも加算6回と積算9回とを行う必要がある。特に、近年では、動画像の解像度が高くなる傾向にあるため、上記式(2)および(3)に示すような変換式をそのまま用いる場合、変換に要する時間が大幅に増大するという問題がある。
【0019】
さらに、上記従来の特許文献3によれば、一つの画面に対して、入力される動画像の内容によって、輝度、コントラスト、色の濃さ、シャープネス、色合い、黒レベル、映像信号処理の種類などの画質設定を自動的に調整することができる。この方法では、TVの映像信号が扱われているのでYUV色空間で補正処理を行っていると想定されるが、調整値については主観に基づいて決められており、客観性においては何ら判断がなられておらず、精度に対する評価が困難である。また、調整される項目が多いため、作業が煩雑になるという問題がある。さらに、複数画面に対して各画面個別の色補正を行うことはできないという問題がある。
【0020】
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、動画像に対する色補正において色変換に要する時間を短縮化し、色変換のために必要なデータ作成や調整作業の煩雑さを削減できると共に、動画像の種類に応じて色補正を行って適切な表示品位に調整できる動画像処理装置、動画像処理プログラムおよびその動画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像処理装置は、YUV色空間の動画像信号が入力される動画像入力手段と、入力されたYUV色空間の動画像信号をRGB色空間の動画像信号に変換する色空間変換手段と、色空間変換されたRGB色空間の動画像信号にRGB色空間で色補正を行う色補正手段と、色補正後のRGB色空間の動画像を出力する手段とを有し、そのことにより上記目的が達成される。
【0022】
また、好ましくは、本発明の画像処理装置における色空間変換手段は、Y信号とV信号の値に応じたR信号の値を記憶したルックアップテーブルによりR信号を取得し、Y信号とU信号の値に応じたB信号の値を記憶したルックアップテーブルによりB信号を取得し、Y信号、U信号、V信号へのシフト演算の後、加減算を行うことによりG信号を取得してYUV色空間からRGB色空間に変換する。
【0023】
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置において、画像信号入力時に動画像種別情報を入手する手段を有し、前記色補正手段は、動画像種別毎に複数の動画像種別色補正手段が設けられ、入力される動画像種別毎に適正な動画像種別色補正手段を動画像種別情報に基づいて選択し、選択された動画像種別色補正手段を用いて色補正を行って動画像信号を出力する。
【0024】
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置において、入力される動画像信号をYUV色空間からRGB色空間に色空間変換し、色空間変換されたRGB色空間で色補正する際に、入力される動画像信号の画像領域を出力時の画像領域に変換の後、前記色空間変換手段による色空間変換と前記色補正手段による色補正を行う。
【0025】
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置における色空間変換手段は、Y信号およびV信号の値に応じたR信号の値を記憶したR信号用ルックアップテーブルと、Y信号およびU信号の値に応じてB信号の値を記憶したB信号用ルックアップテーブルと、Y信号、U信号およびV信号のシフト演算および加減算を行うG信号用演算処理部とを有する。
【0026】
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置における複数の動画像種別色補正手段は、前記動画像種別毎に色補正情報が格納された複数の色補正テーブルであり、前記色補正手段は、動画像の種類によって色補正テーブルを選択して色補正処理部に色補正情報を供給する最適テーブル選択手段を更に有し、該色補正処理部は、選択された色補正テーブルの情報を元に、入力される動画像の種類に応じた色補正処理を行う。
【0027】
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置における色補正処理部において、前記最適テーブル選択手段から供給された色補正情報を用いてルックアップテーブルが作成され、作成されたルックアップテーブルから色補正後の値を取得する。
【0028】
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置における色補正手段は、前記色補正テーブルの色補正情報を管理する管理テーブルをさらに有し、前記最適テーブル選択手段は、該管理テーブルの情報を用いて入力される動画像の種類に応じた色補正テーブルを選択する。
【0029】
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置において、指定される任意の画像出力領域に対して、前記色空間変換手段による色空間変換処理および前記色補正手段による色補正処理が行われるように、該色空間変換手段および該色補正手段を制御する表示制御手段を有する。
【0030】
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置における色補正手段は、色補正処理部が複数設けられており、複数の画像出力領域が指定された場合に、それぞれの各画像出力領域に対応する色補正処理部毎に色補正処理をそれぞれ行う。
【0031】
本発明の画像処理プログラムは、入力されるYUV色空間の動画像信号をRGB色空間の動画像信号に変換する色空間変換処理と、色空間変換されたRGB色空間の動画像信号にRGB色空間で色補正を行う色補正処理とを含む各処理手順をコンピュータに実行させることにより、入力されるYUV色空間仕様の動画像信号を色空間変換処理にてRGB色空間の動画像信号に変換の後、色補正処理にて色補正を行い、RGB色空間仕様の動画像信号として出力させるものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0032】
また、好ましくは、本発明の画像処理プログラムにおける色空間変換処理は、Y信号およびV信号の値に応じたR信号の値が格納されているR信号用ルックアップテーブルからR信号の値を取得し、Y信号およびU信号の値に応じてB信号の値が格納されているB信号用ルックアップテーブルからB信号の値を取得し、Y信号、U信号およびV信号のシフト演算を行った後、加減算を行うことによってG信号の値を取得する。
【0033】
さらに、好ましくは、本発明の画像処理プログラムにおける色補正処理は、入力される動画像の種類に関する情報を抽出する動画像種別情報抽出処理と、動画像種別毎に色補正情報が格納された複数の色補正テーブルから動画像の種類によって最適な色補正テーブルを選択する最適テーブル選択処理とをさらに含み、選択された色補正テーブルの情報を元に、入力される動画像信号の種類に応じた色補正を行う。
【0034】
さらに、好ましくは、本発明の画像処理プログラムにおいて、指定される任意の画像出力領域に対してそれぞれ、前記色空間変換処理および色補正処理を行う。
【0035】
本発明の記録媒体は、請求項11〜14の何れかに記載の動画像処理プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能なものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0036】
上記構成により、以下に、本発明の作用について説明する。
【0037】
本発明にあっては、動画像入力手段からYUV色空間データとして入力される動画像信号が、色空間変換手段によってYUV色空間からRGB色空間に色空間変換され、RGB色空間に変換された動画像が色補正手段によって色補正され、色補正された動画像信号がRGB色空間データとして動画像出力手段から出力される。
【0038】
YUV色空間からRGB色空間への変換は、Y信号とV信号の値に応じたR信号の値が格納されたR信号用LUTと、Y信号とU信号の値に応じたB信号の値が格納されたB信号用LUTと、Y信号、V信号およびU信号のシフト演算と加減算とを行うG信号用演算処理部とによって行われる。
【0039】
2次元のLUT二つと、シフト演算および加減算を行う演算処理部によって色空間変換を行うことができるため、3次元LUTを用いた従来技術に比べてメモリ容量を減らすことが可能である。また、格子点間の補間処理を行う従来技術のように、複数個の補間領域の頂点データおよび補間係数の積和を行う必要がなく、処理が速いシフト演算と加減算とによって、処理時間を短くすることが可能である。
【0040】
また、動画像種別情報抽出手段(動画像種別情報を入手する手段)によって動画像の種類に関する情報を抽出し、動画像種別毎に色補正情報が格納された複数の色補正テーブルから、最適テーブル選択手段によって最適な色補正テーブルを選択し、色補正手段によって、選択された色補正テーブルの情報を元に、入力される動画像の種類に応じた色補正を行うことができる。これによって、動画像の種類に応じた最適な表示品位に調整することができる。
【0041】
色補正手段では、最適テーブル選択手段から供給された色補正情報を用いてLUTを作成し、作成されたLUTから色補正後の値を取得することができる。色補正情報を用いることによって、固定されたLUTではなく、動画像の種類に応じたLUTを容易に作成することができる。また、LUTを参照することによって、色補正処理部による色補正処理を高速化することができる。さらに、管理テーブルによって色補正テーブルの色補正情報を管理することによって、最適テーブル選択手段では、管理テーブルの情報を用いて動画像の種類に応じた色補正テーブルを容易に選択することができる。
【0042】
また、表示制御手段(実施形態2では表示コントローラ59)によって、指定される任意の画像出力領域に対して、色空間変換処理および色補正処理が行われるように、制御することができる。これによって、複数の画像出力領域(表示画面の領域)に対して個別に色補正を行うことができる。
【0043】
さらに、色補正処理手段を複数設けて、複数の画像出力領域に対して並列して色補正処理を行うことによって、処理時間をさらに短縮化することができる。
【0044】
本発明の動画像処理プログラムを機械読み取り可能な記録媒体(コンピュータ読み取り可能な記録媒体)に記録させることによって、例えばパーソナルコンピュータなどのコンピュータによって、動画像の種類に応じた最適な表示品位に調整して、液晶表示装置等の表示装置に高品位に表示させることができる。
【0045】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
以下に、本発明の動画像処理装置の実施形態1,2について、図面を参照しながら説明する。
【0046】
図1は、本発明の動画像処理装置の実施形態1における要部構成を示すブロック図である。
【0047】
図1において、この動画像処理装置100は、動画像入力手段としてのアンテナ10およびチューナー/復調器11と、TSデコーダ12と、MPEGデコーダ13と、動画像種別情報抽出手段としてのEPG抽出処理部14と、色空間変換手段としてのYUV/RGB変換処理部15と、色補正手段としてのRGB色補正処理部16と、色補正テーブル17と、管理テーブル18と、色補正テーブル17および管理テーブル18が格納されるRAMなどの記憶部(図示せず)と、最適テーブル選択手段としての最適テーブル選択処理部19と、動画像出力手段としてRGB色補正済みの動画像を表示する表示手段としての液晶表示装置20とを有している。
【0048】
チューナー/復調器11は、アンテナ10によって受信された受信電波から目的の放送局の電波が選択され、これが復調されて一つのトランスポートストリーム(TS)が復元される。
【0049】
TSデコーダ12では、TSがデスクランブル処理された後に、映像データ、音声データ、データ放送用各種データ、EPG表示用データなどのコンテンツに分離される。
【0050】
MPEGデコーダ13では、TSデコーダ12から分離された映像データが映像信号に変換される。この映像信号は、YUV空間データとして表されている。
【0051】
EPG抽出処理部14では、TSデコーダ12によって分離されたEPG表示用データから、現在受信されているデータのジャンル情報や番組記述情報が抽出される。このジャンル情報や番組記述情報は、現在受信されている動画像の種類に関する情報として最適テーブル選択処理部19に供給される。
【0052】
YUV/RGB変換処理部15では、MPEGデコーダ13から供給された映像信号がYUV色空間データからRGB色空間データに変換される。
【0053】
最適テーブル選択処理部19では、EPG抽出処理部14から供給されたジャンル情報や番組記述情報を元に、管理テーブル18を介して最適な色補正テーブル17が選択され、RGB色補正処理部16に選択された色補正テーブル17の情報が供給される。なお、色補正テーブル17は、一つまたは二つ以上の色補正テーブルによって構成されており、最適テーブル選択処理部19では、管理テーブル18の情報を用いて色補正テーブル17が選択されるようになっている。
【0054】
RGB色補正処理部16では、YUV/RGB変換処理部15によってYUV空間データからRGB色空間データに変換された映像信号が、最適テーブル選択処理部19によって選択された色補正テーブル17の情報を元に色補正される。これによって、入力される動画像の種類に応じた色補正が行われる。
【0055】
液晶表示装置20には、RGB色補正処理部16によって色補正された後のRGB色空間データが、映像信号として供給される。これによって、液晶表示装置20では、色補正された動画像が表示される。
【0056】
以上のように構成された本実施形態1の動画像処理装置100における各構成部分およびその動作について、さらに詳細に説明する。
【0057】
まず、YUV/RGB変換処理部15について説明する。
【0058】
図2は、図1のYUV/RGB変換処理部15の要部構成を示すブロック図である。
【0059】
図2において、このYUV/RGB変換処理部15は、R信号用LUTとしてのLUT−R 15Rと、B信号用LUTとしてのLUT−B 15Bと、G信号用演算処理部としての加減算およびシフト演算部15Gとを有している。
【0060】
LUT−R 15Rには、Y信号およびV信号の値に応じたR信号の値が格納されており、LUT−B 15Bには、Y信号およびU信号の値に応じたB信号の値が格納されている。また、加減算およびシフト演算部15Gでは、加減算処理およびシフト演算処理が行われる。
【0061】
MPEGでコーダ13から供給される映像信号は、Y信号、U信号およびV信号によって構成されている。Y信号およびU信号はLUT−R 15Rに入力されてR信号に変換される。また、Y信号およびV信号はLUT−B 15Bに入力されてB信号に変換される。さらに、Y信号、U信号およびV信号は、加減算およびシフト演算部15Gに入力されて、下記式(数4)に示すような変換式にしたがってG信号に変換される。
【0062】
【数4】
Figure 2005012285
【0063】
上記式(数4)中、「>>」はシフト演算を表す。
【0064】
なお、R信号およびB信号への変換順序については、特に規則はなく、任意の順序で変換処理を行うことができる。G信号への変換順序については、シフト演算の後、加減算の順序で処理を行う。シフト演算と加減算の順序を固定化する。
【0065】
従来技術において、YUV色空間データからRGB色空間データに色空間変換を行う場合には、R信号およびB信号への変換処理として、それぞれ、積算2回、加算2回が必要であり、G信号への変換処理として、積算3回、加算3回が必要であった。
【0066】
これに対して、本実施形態1では、R信号およびB信号への変換処理としてそれぞれ、1回のLUT参照を行えばよく、また、G信号への変換処理として、加算2回、減算6回、シフト演算8回を行えばよいため、処理を簡略化することができる。
【0067】
例えば、YUV/RGB変換処理部15において加算、減算およびシフト演算の処理速度を1とした場合、積算の処理速度は10と見積もることができる。したがって、従来の変換処理方法では処理速度が77になるのに対して、本実施形態1では、処理速度が18となり、大幅に処理速度を向上させることができる。
【0068】
また、本実施形態1では、2次元のLUT二つと、シフト演算および加減算とによって色空間変換を行うことができるため、3次元LUTを用いた従来技術に比べてメモリ容量を大幅に減らすことができる。
【0069】
以上のようにYUV/RGB変換処理部15の変換処理を簡略化することによって、YUV/RGB色変換精度は若干低くなるものの、動画像においては高速に処理することができるため、表示される動画像には何ら影響は生じない。
【0070】
次に、最適テーブル選択処理部19について説明する。
【0071】
図3は、図1の最適テーブル選択処理部19において、EPG抽出処理部14によって抽出された動画像の種類に関する情報が供給されたときの動作を示すフローチャートである。
【0072】
図3に示すように、まず、最適テーブル選択処理部19は、ステップS11において、EPG抽出処理部14からジャンル情報や番組記述情報など、動画像の種類に関する情報(データ)が供給されると、RAMなどの記憶部(図示せず)に格納されている管理テーブル18を開き、供給されたデータの値に該当する行番目のデータ一式を読み出す。
【0073】
さらに、ステップS12では、読み出したデータ一式から色補正情報ファイル名を取得する。
【0074】
なお、管理テーブル18には、最低限、色補正情報を補正するためのファイル名が格納されていればよい。図4に、管理テーブル18の一例を示している。この例では、動画像の種類(番組のジャンル)に応じて色補正情報ファイル名が格納されている。このように、番組の種類毎に色補正テーブルを変える理由は、映画番組のときには輝度が低めであるために輝度を高める補正が必要であり、ニュース番組のときは輝度が高めであるために輝度を下げる補正が必要であるなど、番組の種類によって色補正の情報が異なるからである。
【0075】
次に、ステップS13では、取得された色補正情報ファイル名が、RAMなどの記憶部(図示せず)内に格納されている色補正テーブル17に存在するか否かを判断する。ステップS13において、色補正情報ファイル名が色補正テーブル17に存在しない場合には、ステップS14でデフォルト時の色補正情報ファイル名を生成した後、ステップS15で色補正テーブル17からデフォルト時の色補正情報ファイル名に対応する色補正テーブルを開き、RGB色補正処理部16に、色補正処理に必要な色補正情報を供給する。
【0076】
また、ステップS13において、色補正情報ファイル名が色補正テーブル17に存在する場合には、ステップ15で色補正テーブル17から色補正情報ファイル名に対応する色補正テーブルを開き、RGB色補正処理部16に、色補正処理に必要な色補正情報を供給する。
【0077】
以上のように、EPU抽出処理部14によって番組のジャンルや番組記述情報など、動画像の種類に関する情報を抽出し、動画像種別毎に色補正情報が格納された複数の色補正テーブル17から、最適テーブル選択処理部19によって最適な色補正テーブルを選択することによって、RGB色補正処理部16では、選択された色補正テーブルの情報を元に、入力される動画像の種類に応じた色補正を行うことができる。また、色補正情報ファイル名など、色補正テーブル17の色補正情報を管理する情報を管理テーブル18に格納しておくことによって、最適テーブル選択処理部19では、管理テーブル18の情報を用いて動画像の種類に応じた色補正テーブルを容易に選択することができる。
【0078】
なお、色補正テーブルに格納されている色補正情報としては、例えばRGB信号のγ特性に関するデータ、RGB信号の色度点に関するデータ、白色点に関するデータなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0079】
次に、RGB色補正処理部16について説明する。
【0080】
図5は、図1のRGB色補正処理部16の要部構成を示すブロック図である。
【0081】
図5において、このRGB色補正処理部16は、R信号用LUTとしてのLUT−RR 16Rと、G信号用LUTとしてのLUT−GG 16Gと、B信号用LUTとしてのLUT−BB 16Bとを有している。
【0082】
LUT−RR 16Rには、入力R信号の値(R)に応じた出力R信号の値(R’)が格納されており、LUT−GG 16Gには、入力G信号の値(G)に応じた出力G信号の値(G’)が格納されており、LUT−BB 16Bには、入力B信号の値(B)に応じた出力B信号の値(B’)が格納されている。
【0083】
YUV/RGB変換処理部15から供給される映像信号は、R信号、G信号およびB信号によって構成されている。R信号はLUT−RR 16Rに入力されて補正されたR’信号に変換される。G信号はLUT−GG 16Gに入力されて補正されたG’信号に変換される。B信号はLUT−BB 16Bに入力されて補正されたB’信号に変換される。
【0084】
なお、補正されたR’信号、G’信号およびB’信号への変換順序については、特に規則はなく、任意の順序で変換処理を行うことができる。
【0085】
図6は、図3に示すLUT−RR16R、LUT−GG 16GおよびLUT−BB 16B内のテーブルデータ作成動作を説明するためのフローチャートである。
【0086】
図6に示すように、まず、RGB色補正処理部16は、ステップS21において、最適テーブル選択処理部19からRGB色補正処理に必要な色補正情報が供給されると、R信号、G信号およびB信号の各々に対する例えばγ特性に関するデータを取得し、各々の信号に対して理想的なγ特性値との比を取る。このときに得られた比の値は、R信号、G信号およびB信号の各々に対して、一時バッファ(B11、B12、B13)に保存する。
【0087】
次に、ステップS22では、上記RGB色補正処理に必要な色補正情報から、R信号、G信号およびB信号の色度点に関するデータおよび白色点に関するデータを取得し、R信号、G信号およびB信号が全て最大値になった場合のR信号、G信号およびB信号の値を各々算出する。
【0088】
ステップS23では、ステップS22で算出された値と、R信号、G信号およびB信号の各々の最大値との比を取る。このときに得られた比の値は、R信号、G信号およびB信号の各々に対して、一時、バッファ(B21、B22、B23)に保存する。
【0089】
ステップS24では、上記RGB色補正処理に必要な色補正情報から、G信号およびB信号の各々に対するγ特性に関するデータを取得した後、双方で比を取る( 例えば、「G信号のγ特性/B信号のγ特性」という計算でしょうか )。
【0090】
ステップS25では、ステップ24で算出された値に対して比例係数を乗じた後、一時、バッファ(B33)に保存する。
【0091】
ステップS26では、一時、バッファ(B11、B21)に保存された値を掛け合わせてR信号の色補正を行うためのデータを生成した後、LUT−RR 16Rに保存する。
【0092】
ステップS27では、一時、バッファ(B12、B22)に保存された値を掛け合わせてG信号の色補正を行うためのデータを生成した後、LUT−GG 16Gに保存する。
【0093】
ステップS28では、一時、バッファ(B13、B23、B33)に保存された値を掛け合わせてB信号の色補正を行うためのデータを生成した後、LUT−BB 16Bに保存する。
【0094】
以上のようにして生成されたLUT−RR 16R、LUT−GG 16G、LUT−BB 16Bの特性を示すグラフの一例を図7、図8および図9に示している。これらのグラフにおいて、横軸は入力値を、縦軸は出力値を示す。また、基準のラインは、変換処理が行われない場合の特性を示している。
【0095】
本実施形態1では、各LUTは256バイトで構成されている。なお、色精度または圧縮方式によっては、これらのLUTの容量は変化することがある。
【0096】
以上のように、RGB色補正処理部16によって、最適テーブル選択処理部19から供給された色補正情報を用いてLUTを作成し、作成されたLUTから色補正後の値を取得することができる。色補正情報を用いることによって、固定されたLUTではなく、動画像の種類に応じたLUTを容易に作成することができ、このLUTを参照することによって、色補正処理を高速に行うことができる。
【0097】
(実施形態2)
本実施形態2では、指定される任意の複数の画像出力領域に対してそれぞれ、上記実施形態1と同様の本発明の色空間変換処理および色補正処理を行う場合である。
【0098】
図10は、本発明の動画像処理装置の実施形態2における要部構成を示すブロック図である。なお、図10では、図1と同様の機能(作用効果)を有する構成部材については、同じ付号を付している。
【0099】
図10において、動画像処理装置100Aは、色空間変換手段としてのYUV/RGB変換処理部15と、色補正手段としてのRGB色補正処理部16aおよび16bと、最適テーブル選択処理部19と、動画像出力手段としての液晶表示装置20と、CPU51と、チップセット52と、メモリ53と、I/F54と、色補正テーブル17および管理テーブル18が格納されている外部記憶装置55と、DVD画像/通信入力画像57が入力される動画像入力手段としての入力装置56と、MPEGデコーダ13と、表示制御手段および動画像種別情報取得手段としての表示コントローラ59とを有している。
【0100】
この動画像処理装置100Aでは、CPU51(中央演算処理装置)によって各種演算処理が行われ、メモリ53にデータが一時的に格納される。データの流れはチップセット52によって制御されており、I/F 54では、チップセット52からの制御に応じて、メモリ53から外部記憶装置55や入力装置56に送受信されるデータが切り替えられるようになっている。外部記憶装置55は、ハードディスク装置など、記憶容量が大きい装置であり、メモリ53の記憶容量を超えるデータが記憶されるようになっている。
【0101】
入力装置56においてDVD画像/通信入力画像57が受信されると、MPEGデコーダ13によって、チップセット52および表示コントローラ59の制御に応じて、DVD画像/通信入力画像57のデータが映像信号に変換されて表示コントローラ59およびYUV/RGB変換処理部15に供給される。
【0102】
表示コントローラ59では、MPEGデコーダ13から供給された映像信号から動画像の種類に関する情報(映像情報)が抽出されて最適テーブル選択処理部19に供給される。また、YUV/RGB変換処理部15、MPEGデコーダ13、RGB色補正処理部16aおよび16bは、表示コントローラ59によって制御されており、動画像の種類に関する情報によって、YUV/RGB変換処理部15に供給される映像信号が制御されて、YUV/RGB変換処理部15、RGB色補正処理部16aおよび16bの処理対象となる表示画面の領域が制御されるようになっている。
【0103】
最適テーブル選択処理部19では、表示コントローラ59から動画像の種類に関する情報が供給されると、管理テーブル18から最適な色補正テーブル17が選択され、RGB色補正処理部16aまたは16bに選択された色補正テーブル17の情報が供給される。
【0104】
RGB色補正処理部16aおよび16bでは、各々、図1に示すRGB色補正処理部16と同じ処理が行われ、各々の色補正後の映像信号が液晶表示装置20へ供給される。
【0105】
次に、以上のように構成された本実施形態2の動画像処理装置100Aにおける各構成およびその動作についてさらに詳細に説明する。
【0106】
まず、最適テーブル選択処理部19について説明する。
【0107】
図11は、図10の最適テーブル選択処理部19において、表示コントローラ59によって抽出された映像情報が供給されたときの動作を示すフローチャートである。
【0108】
図11に示しように、まず、最適テーブル選択処理部19は、ステップS30において、表示コントローラ59から動画像の種類に関する情報(映像情報)が供給されると、これをメモリ53内の一時バッファB40に保存する。
【0109】
次に、ステップS31において、一時バッファB40からデータを取得した後、外部記憶装置55に格納されている管理テーブル18を開き、取得されたデータの値に該当する行番目のデータ一式を読み出す。ステップS32では、読み出したデータ一式から色補正情報ファイル名を取得する。
【0110】
ステップS33では、取得された色補正情報ファイル名が、外部記憶装置55内に格納されている色補正テーブル17に存在するか否かを判断する。ステップS33において、色補正情報ファイル名が色補正テーブル17に存在しない場合には、ステップS34でデフォルト時の色補正情報ファイル名を生成した後、ステップS35で色補正テーブル17からデフォルト時の色補正情報ファイル名に対応する色補正テーブルを開き、RGB色補正処理部16aまたは16bに、色補正処理に必要な色補正情報を供給する。
【0111】
また、ステップS33において、色補正情報ファイル名が色補正テーブル17に存在する場合には、ステップ35で色補正テーブル17から色補正情報ファイル名に対応する色補正テーブルを開き、RGB色補正処理部16aまたは16bに、色補正処理に必要な色補正情報を供給する。
【0112】
RGB色補正処理部16aおよび16bの動作は、図1に示すRGB色補正処理部16と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0113】
次に、表示コントローラ59について説明する。
【0114】
図12は、図10の動画像処理装置100Aにおいて、液晶表示装置20の表示画面に表示される映像の一例を示す図である。
【0115】
図12に斜線で示す領域▲1▼には、RGB色補正処理部16aから供給された映像が表示されており、網掛で示す領域▲2▼には、RGB色補正処理部16bから供給された映像が表示されているものとする。
【0116】
表示コントローラ59は、MPEGデコーダ13から供給された動画像の種類に関する情報(映像情報)を最適テーブル選択処理部19に供給すると共に、YUV/RGB変換処理部15を制御してRGB色補正処理部16aまたは16bに供給されるRGB信号を制御し、さらに、RGB色補正処理部16aおよび16bを制御して液晶表示装置20に供給される色補正されたRGB信号を制御する。例えば、図12に示す領域▲1▼の映像信号は、RGB色補正処理部16aで処理が行われるように制御し、領域▲2▼の映像信号はRGB色補正処理部16bで処理が行われるように、表示コントローラ59によって制御することができる。また、領域▲1▼または領域▲2▼のうち、指定された領域のみRGB色補正処理が行われ、指定されていない領域では処理が行われないようにすることもできる。
【0117】
従来技術では、液晶表示装置20の表示領域全体に渡ってYUV/RGB変換処理およびRGB色補正処理が行われていたのに対して、本実施形態2では、表示コントローラ59によって、指定された任意の領域に対してYUV/RGB変換処理およびRGB色補正処理を行うようにすることができる。したがって、YUV/RGB変換処理およびRGB色補正処理を行う必要がある領域に対してのみ処理を行って、処理が不要な領域には処理を行わないことによって処理時間を短縮化することができる。また、液晶表示装置20の表示画面において、複数領域に対して、YUV/RGB変換処理およびRGB色補正処理が行われる場合においても、それぞれの領域に対して複数のRGB色補正処理部によって並列して処理を行うことができるため、従来技術よりも処理時間を短縮化することができると共に、それぞれの領域に表示される映像に応じた固有の色補正を行うことができる。
【0118】
なお、上記実施形態1,2では、色空間変換手段としてのYUV/RGB変換処理部、色補正手段としてのRGB色補正処理部および最適テーブル選択手段としての最適テーブル選択処理部を設けた動画像処理装置100,100Aについて説明したが、これらの処理はソフトウェアによっても行うことができる。
【0119】
この場合には、上述したような色空間変換処理、最適テーブル選択処理および色補正処理の処理手順が記述された動画像処理プログラムを作成し、その動画像処理プログラムをコンピュータ読み取り可能なハードディスクやCD(光ディスク)などの記録媒体に記録させておく。例えば図10に示すようなCPU51、チップセット52、メモリ53、I/F54、外部記憶装置55、入力装置56、MPEGデコーダ13、表示コントローラ59および液晶表示装置20を備えたパーソナルコンピュータを用いて、外部記憶装置55によって動画像処理プログラムを読み取ってメモリ53に格納させると共に、管理テーブルや色補正テーブル、色空間変換時に用いられるR信号用LUTおよびB信号用LUTのデータをメモリ53に格納させる。この動画像処理プログラムにしたがって、メモリ53から管理テーブルや色補正テーブル、LUTのデータを読み出しながら、CPU51によって演算処理を実行させることにより、色補正色空間変換処理、最適テーブル選択処理および色補正処理をパーソナルコンピュータによって行うことができる。色補正処理時に用いられるR信号用LUT、B信号用LUTおよびG信号用LUTのデータは、色補正テーブルの情報を元にCPUによって演算処理を行うことによって作成され、メモリ53に格納される。これによって、入力される動画像の種類に応じた色補正を高速に行って表示品位が良好な動画像を液晶表示装置20の表示画面上に表示させることができる。
【0120】
また、従来の動画像処理装置に、本発明の動画像プログラムを搭載させることによっても、色補正色空間変換処理、最適テーブル選択処理および色補正処理を実行させることができる。
【0121】
以上により、上記実施形態1,2によれば、RUV/RGB変換処理部15は、Y信号とV信号の値に応じたR信号の値が記憶されたLUTからR信号の値を取得し、Y信号とU信号の値に応じたB信号の値が記憶されたLUTからB信号の値を取得し、Y信号、U信号、V信号のシフト演算と加減算とを行ってG信号の値を取得する。最適テーブル選択処理部19は、EPG抽出処理部14にて抽出されたジャンル情報や番組記述情報を元に、管理テーブル18から最も適した色補正テーブル17を選択し、そのテーブル情報をRGB色補正処理部16に送信する。RGB補正処理部16は、色補正情報に従ってルックアップテーブルを作成し、入力された映像信号をRGB空間で色補正し、液晶表示装置20に出力する。これによって、動画像の種類に応じた適切な表示品位が得られるように色補正することができる。また、動画像が出力される表示領域毎に、色空間変換処理および色補正処理を行えば、それぞれの表示領域に最適な色補正を行うことができる。
【0122】
【発明の効果】
以上により、本発明によれば、YUV/RGB変換処理を従来よりも高速に行うことができるため、YUV色空間データとして入力された動画像の色補正をRGB色空間で行って、RGB色空間データの動画像として出力させることができる。
【0123】
また、動画像の一画面当たりの容量が増加しても、従来技術ほどYUV/RGB色変換処理のための処理時間を必要としないので、今後の高速化に対する要求にも対応することができる。
【0124】
さらに、YUV/RGB色変換処理および色補正処理は、全てソフトウェアによって処理させることができるため、従来の動画像処理装置に動画像処理プログラムとして追加することによって実現することが可能である。したがって、動画像処理装置の設計に柔軟性を持たせることができ、動画像の種類毎に色補正テーブルを変更することによって、最適な色補正画像を出力させることができる。
【0125】
さらに、動画像が出力される表示領域毎に、色空間変換処理および色補正処理を行うことができるため、無駄な処理時間が不要となり、他の表示領域に不具合な色補正が生じることなく、それぞれの表示領域に最適な色補正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動画像処理装置の実施形態1における要部構成を示すブロック図である。
【図2】図1のYUV/RGB変換処理部の要部構成を示すブロック図である。
【図3】図1の最適テーブル選択処理部の動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態1の管理テーブルの一例を示す図である。
【図5】図1のRGB色補正処理部の要部構成を示すブロック図である。
【図6】図3に示すLUT−RR、LUT−GGおよびLUT−BB内のテーブルデータ作成動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態1で作成されたLUT−RRの一特性を示すグラフである。
【図8】本発明の実施形態1で作成されたLUT−GGの一特性を示すグラフである。
【図9】本発明の実施形態1で作成されたLUT−BBの一特性を示すグラフである。
【図10】本発明の動画像処理装置の実施形態2における要部構成を示すブロック図である。
【図11】図10の最適テーブル選択処理部の動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】図10の動画像処理装置100Aにおいて、液晶表示装置20の表示画面に表示される映像の一例を示す図である。
【符号の説明】
10 アンテナ
11 チューナー/復調器
12 TSデコーダ
13 MPEGデコーダ
14 EPG抽出処理部
15 YUV/RGB変換処理部
15R R信号用LUT
15G 加減算およびシフト演算部
15B B信号用LUT
16、16a、16b RGB色補正処理部
16R R信号用LUT
16G G信号用LUT
16B B信号用LUT
17 色補正テーブル
18 管理テーブル
19 最適テーブル選択処理部
20 液晶表示装置
51 CPU
52 チップセット
53 メモリ
54 IF
55 外部記憶装置
56 入力装置
57 DVD画像/通信入力画像
59 表示コントローラ
100,100A 動画像処理装置

Claims (15)

  1. YUV色空間の動画像信号が入力される動画像入力手段と、
    入力されたYUV色空間の動画像信号をRGB色空間の動画像信号に変換する色空間変換手段と、
    色空間変換されたRGB色空間の動画像信号にRGB色空間で色補正を行う色補正手段と、
    色補正後のRGB色空間の動画像を出力する手段とを有する動画像処理装置。
  2. 前記色空間変換手段は、Y信号とV信号の値に応じたR信号の値を記憶したルックアップテーブルによりR信号を取得し、Y信号とU信号の値に応じたB信号の値を記憶したルックアップテーブルによりB信号を取得し、Y信号、U信号、V信号へのシフト演算の後、加減算を行うことによりG信号を取得してYUV色空間からRGB色空間に変換する請求項1記載の動画像処理装置。
  3. 動画像信号入力時に動画像種別情報を入手する手段を有し、前記色補正手段は、動画像種別毎に複数の動画像種別色補正手段が設けられ、入力される動画像種別毎に適正な動画像種別色補正手段を動画像種別情報に基づいて選択し、選択された動画像種別色補正手段を用いて色補正を行って動画像信号を出力する請求項1記載の動画像処理装置。
  4. 入力される動画像信号をYUV色空間からRGB色空間に色空間変換し、色空間変換されたRGB色空間で色補正する際に、入力される動画像信号の画像領域を出力時の画像領域に変換の後、前記色空間変換手段による色空間変換と前記色補正手段による色補正を行う請求項1記載の動画像処理装置。
  5. 前記色空間変換手段は、Y信号およびV信号の値に応じたR信号の値を記憶したR信号用ルックアップテーブルと、Y信号およびU信号の値に応じてB信号の値を記憶したB信号用ルックアップテーブルと、Y信号、U信号およびV信号のシフト演算および加減算を行うG信号用演算処理部とを有した請求項2に記載の動画像処理装置。
  6. 前記複数の動画像種別色補正手段は、前記動画像種別毎に色補正情報が格納された複数の色補正テーブルであり、前記色補正手段は、動画像の種類によって色補正テーブルを選択して色補正処理部に色補正情報を供給する最適テーブル選択手段を更に有し、該色補正処理部は、選択された色補正テーブルの情報を元に、入力される動画像の種類に応じた色補正処理を行う請求項3に記載の動画像処理装置。
  7. 前記色補正処理部において、前記最適テーブル選択手段から供給された色補正情報を用いてルックアップテーブルが作成され、作成されたルックアップテーブルから色補正後の値を取得する請求項6に記載の動画像処理装置。
  8. 前記色補正手段は、前記色補正テーブルの色補正情報を管理する管理テーブルをさらに有し、前記最適テーブル選択手段は、該管理テーブルの情報を用いて入力される動画像の種類に応じた色補正テーブルを選択する請求項6または7に記載の動画像処理装置。
  9. 指定される任意の画像出力領域に対して、前記色空間変換手段による色空間変換処理および前記色補正手段による色補正処理が行われるように、該色空間変換手段および該色補正手段を制御する表示制御手段を有する請求項4に記載の動画像処理装置。
  10. 前記色補正手段は、色補正処理部が複数設けられており、複数の画像出力領域が指定された場合に、それぞれの各画像出力領域に対応する色補正処理部毎に色補正処理をそれぞれ行う請求項9に記載の動画像処理装置。
  11. 入力されるYUV色空間の動画像信号をRGB色空間の動画像信号に変換する色空間変換処理と、色空間変換されたRGB色空間の動画像信号にRGB色空間で色補正を行う色補正処理とを含む各処理手順をコンピュータに実行させることにより、入力されるYUV色空間仕様の動画像信号を色空間変換処理にてRGB色空間の動画像信号に変換の後、色補正処理にて色補正を行い、RGB色空間仕様の動画像信号として出力させるための動画像処理プログラム。
  12. 前記色空間変換処理は、Y信号およびV信号の値に応じたR信号の値が格納されているR信号用ルックアップテーブルからR信号の値を取得し、Y信号およびU信号の値に応じてB信号の値が格納されているB信号用ルックアップテーブルからB信号の値を取得し、Y信号、U信号およびV信号のシフト演算を行った後、加減算を行うことによってG信号の値を取得する請求項11に記載の動画像処理プログラム。
  13. 前記色補正処理は、入力される動画像の種類に関する情報を抽出する動画像種別情報抽出処理と、動画像種別毎に色補正情報が格納された複数の色補正テーブルから動画像の種類によって最適な色補正テーブルを選択する最適テーブル選択処理とをさらに含み、選択された色補正テーブルの情報を元に、入力される動画像信号の種類に応じた色補正を行う請求項11に記載の動画像処理プログラム。
  14. 指定される任意の画像出力領域に対してそれぞれ、前記色空間変換処理および色補正処理を行う請求項11〜13のいずれかに記載の動画像処理プログラム。
  15. 請求項11〜14の何れかに記載の動画像処理プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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