JP2005012258A - 積層型lcフィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】低損失で高減衰を得ることができ、また、減衰極の位置やインピーダンスの設計の自由度が大きい積層型LCフィルタを提供する。
【解決手段】積層型LCフィルタ1の端部に配置されたLC共振器Q3のインダクタ用ストリップライン4だけを、隣接するLC共振器Q2のインダクタ用ストリップライン3にインターデジタル結合している。残りのLC共振器Q1とQ2のインダクタ用ストリップライン2と3はコムライン結合している。インダクタ用ストリップライン2,4の途中には曲折部2c,4cが形成されている。そして、曲折部2c,4cを境にして、インダクタ用ストリップライン2,4の接地端2b,4b側の部分16のライン幅が、開放端2a,4a側の部分15のライン幅より細くなっている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は積層型LCフィルタ、特に、高周波で使用される積層型LCフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、特定の周波数帯の信号を通過させるバンドパスフィルタは、複数のLC共振器から構成されている。このようなバンドパスフィルタの一例として、特許文献1に記載のフィルタが知られている。
【0003】
図7は特許文献1に記載されているバンドパスフィルタ50の分解斜視図、図8はその外観斜視図、図9は電気等価回路図である。該バンドパスフィルタ50は、四角形状のセラミックシート81〜94を積層してなる積層体70内に、第1段から第4段のLC共振器Q1〜Q4を形成し、これらLC共振器Q1〜Q4により、図9に示す等価回路を構成したものである。
【0004】
第1段(入力段)のLC共振器Q1のキャパシタンスC1は、図7に示すように、帯状のホット側静電容量形成電極51a,51bと、これらホット側静電容量形成電極51a,51bにセラミックシート84,85,86を介して対向している帯状のグランド側静電容量形成電極55a,55bにより構成されている。また、LC共振器Q1のインダクタンスL1は、ホット側及びグランド側の静電容量形成電極51a,51b,55a,55b自身が有するインダクタンスにより形成される。
【0005】
第2段のLC共振器Q2のキャパシタンスC2は、ホット側静電容量形成電極52a,52bとグランド側静電容量形成電極56a,56bにより構成されている。LC共振器Q2のインダクタンスL2は、ホット側及びグランド側の静電容量形成電極52a,52b,56a,56b自身が有するインダクタンスにより形成される。
【0006】
第3段のLC共振器Q3のキャパシタンスC3は、ホット側静電容量形成電極53a,53bとグランド側静電容量形成電極57a,57bにより構成されている。LC共振器Q3のインダクタンスL3は、ホット側及びグランド側静電容量形成電極53a,53b,57a,57b自身が有するインダクタンスにより形成される。
【0007】
第4段(出力段)のLC共振器Q4のキャパシタンスC4は、ホット側静電容量形成電極54a,54bとグランド側静電容量形成電極58a,58bにより構成されている。LC共振器Q4のインダクタンスL4は、ホット側及びグランド側静電容量形成電極54a,54b,58a,58b自身が有するインダクタンスにより形成される。
【0008】
以上の第1段から第4段のLC共振器Q1〜Q4は、隣接するLC共振器Q1とQ2、LC共振器Q2とQ3、並びに、LC共振器Q3とQ4がスペーサ用のセラミックシート88を間にして適正な距離に配置されている。つまり、互いに隣り合うLC共振器Q1〜Q4は、積層体70の厚み方向において異なる高さ位置に千鳥状に(言い換えると、積層体70の左端部から右端部に向かって千鳥状に)配置され、かつ、相互に磁気結合(M結合)している。さらに、LC共振器Q1〜Q4は、一端が開放で他端が接地のホット側静電容量形成電極51a〜54bを積層体70内に互いに平行に配置している。そして、全てのLC共振器Q1〜Q4は互いにコムライン結合している。
【0009】
ホット側静電容量形成電極51a〜54bは、セラミックシート85,87,89,91の表面に、シートの手前の辺から奥側の辺に向かって延びるように形成されている。ホット側静電容量形成電極51bの先端部は、シート85の左側に設けた引出電極64に接続している。ホット側静電容量形成電極54aの先端部は、シート91の右側に設けた引出電極65に接続している。
【0010】
一方、グランド側静電容量形成電極55a〜58bは、セラミックシート84,86,90,92の表面に、シートの奥側の辺から手前側の辺に向かって延びるように形成されている。広面積のシールド電極62,63は、それぞれセラミックシート82,94の表面に形成されている。
【0011】
以上の構成からなるセラミックシート82,84〜87,89〜92,94は、スペーサ用のセラミックシート83,88,93及びカバー用のセラミックシート81とともに積み重ねられて、図8に示すような積層体70とされる。
【0012】
この積層体70には、入力端子電極66、出力端子電極67、シールド端子電極68,69が形成されている。入力端子電極66には引出し電極64が接続され、出力端子電極67には引出し電極65が接続される。ホット側静電容量形成電極51a〜54a,51b〜54bは、シールド電極62,63の引出し部62a,63aと共に、シールド端子電極68に電気的に接続している。グランド側静電容量形成電極55a〜58a,55b〜58bは、シールド電極62,63の引出し部62b,63bと共に、シールド端子電極69に電気的に接続している。
【0013】
なお、積層体の端部ではなく中央部に配置されたLC共振器が、隣接するLC共振器とインターデジタル結合した積層型誘電体フィルタが特許文献2に記載されている。特許文献2の積層型誘電体フィルタは、複数の共振器を磁気結合(M結合)だけで順次結合させたものではなく、コンデンサ結合(C結合)が混在したものである。
【0014】
【特許文献1】
特開2000−201001号公報
【特許文献2】
特開平5−251905号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特許文献1のバンドパスフィルタ50において、通過帯域近傍で大きな減衰を得るには、LC共振器の数を増やすしかなかった。LC共振器の増加は損失の増大を招くので、低損失で高減衰を得ることは困難であった。
【0016】
また、減衰極の位置やインピーダンスを変更することも容易ではなく、設計の自由度が小さかった。
【0017】
そこで、本発明の目的は、低損失で高減衰を得ることができ、また、減衰極の位置やインピーダンスの設計の自由度が大きい積層型LCフィルタを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段および作用】
前記目的を達成するため、本発明に係る積層型LCフィルタは、複数の誘電体層と一端が開放で他端が接地の複数のインダクタ用ストリップラインと複数のコンデンサ電極とを積み重ねて構成した積層体内部に、複数のインダクタ用ストリップラインがそれぞれ有しているインダクタンスと、複数のインダクタ用ストリップラインと複数のコンデンサ電極とが対向することにより形成される複数のキャパシタンスとで複数のLC共振器が構成されており、
(a)複数のLC共振器のそれぞれを構成するインダクタ用ストリップラインを積層体内に互いに平行に配置してコムライン結合し、積層体の端部に配置された一つのLC共振器のインダクタ用ストリップラインのみが、積層体の厚み方向と直交する方向に隣接するLC共振器のインダクタ用ストリップラインにインターデジタル結合し、
(b)積層体の内部で積層体の厚み方向と直交する方向に隣り合うLC共振器が、積層体の厚み方向において互いに異なる高さ位置に配置され、
(c)LC共振器の少なくとも一つを構成するインダクタ用ストリップラインが曲折部を有するとともに、曲折部近傍を境にして接地端側のライン幅が開放端側のライン幅より細いこと、
を特徴とする。
【0019】
積層体の端部に配置された一つのLC共振器のインダクタ用ストリップラインが、隣接するLC共振器のインダクタ用ストリップラインにインターデジタル結合しているため、通過帯域の近くに減衰極が形成される。さらに、隣り合うLC共振器の位置を、積層体の厚み方向において異ならせることにより、隣り合うLC共振器のインダクタ用ストリップライン間隔を変えることができる。この結果、両者の磁気結合(M結合)が変わり、減衰極の位置が変わる。
【0020】
また、LC共振器の少なくとも一つを構成するインダクタ用ストリップラインに曲折部を形成することにより、LC共振器のインダクタンス値を任意に設計できる。しかも、曲折の大きさを変えることで、隣り合うLC共振器のインダクタ用ストリップライン間隔が変更され、減衰極の位置を任意に設計することができる。さらに、この曲折部を間にして接地端側のライン幅を開放端側のライン幅より細くすることにより、LC共振器のインダクタンス値やインピーダンスを任意に設計できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る積層型LCフィルタの実施の形態について添付の図面を参照して説明する。
【0022】
図1は積層型LCフィルタ(バンドパスフィルタ)1の分解斜視図、図2はその外観斜視図、図3は断面図、図4は電気等価回路図である。該バンドパスフィルタ1は、チタン酸バリウム等のセラミック誘電体材料からなる四角形状のセラミックシート21〜30を積層し、一体的に焼成してなる積層体40内に、第1から第3のLC共振器Q1〜Q3を、適正な間隔をおいて積層体40の積層方向に千鳥状に配置したものである。
【0023】
第1段(入力段)のLC共振器Q1のキャパシタンスC1は、図1に示すように、一端が開放で他端が接地の帯状のインダクタ用ストリップライン2と、このインダクタ用ストリップライン2にセラミックシート27,28を介して対向している帯状のコンデンサ電極5b,5aとで構成されている。また、LC共振器Q1のインダクタンスL1は、インダクタ用ストリップライン2自身が有するインダクタンスを主にして形成される。
【0024】
第2段のLC共振器Q2のキャパシタンスC2は、一端が開放で他端が接地の帯状のインダクタ用ストリップライン3と、このインダクタ用ストリップライン3にセラミックシート23,24を介して対向している帯状のコンデンサ電極6b,6aとで構成されている。LC共振器Q2のインダクタンスL2は、インダクタ用ストリップライン3自身が有するインダクタンスを主にして形成される。
【0025】
第3段(出力段)のLC共振器Q3のキャパシタンスC3は、一端が開放で他端が接地の帯状のインダクタ用ストリップライン4と、このインダクタ用ストリップライン4にセラミックシート27,28を介して対向している帯状のコンデンサ電極7b,7aとで構成されている。LC共振器Q3のインダクタンスL3は、インダクタ用ストリップライン4自身が有するインダクタンスを主にして形成される。
【0026】
そして、互いに隣り合うLC共振器Q1〜Q3は、積層体40の厚み方向において異なる高さ位置に千鳥状に(言い換えると、積層体40の左端部から右端部に向かって千鳥状に)配置され、かつ、磁気結合(M結合)している。
【0027】
インダクタ用ストリップライン2は、セラミックシート28の表面に、シートの左辺から右辺に向かって延びるように形成されている。インダクタ用ストリップライン2の途中には曲折部2cが形成されている。そして、曲折部2cを境にして、インダクタ用ストリップライン2の接地端2b側の部分16のライン幅が、開放端2a側の部分15のライン幅より細くなっている。
【0028】
インダクタ用ストリップライン3は、セラミックシート24の表面に、シートの左辺から右辺に向かって延びるように形成されている。
【0029】
インダクタ用ストリップライン4は、セラミックシート28の表面に、シートの右辺から左辺に向かって延びるように形成されている。インダクタ用ストリップライン4の途中には曲折部4cが形成されている。そして、曲折部4cを境にして、インダクタ用ストリップライン4の接地端4b側の部分16のライン幅が、開放端4a側の部分15のライン幅より細くなっている。
【0030】
インダクタ用ストリップライン2の開放端2aは、シート28の奥側に設けた引出電極11に接続している。インダクタ用ストリップライン4の開放端4aは、シート28の手前側に設けた引出電極12に接続している。
【0031】
一方、コンデンサ電極5a,5bはそれぞれ、セラミックシート29,27の表面に、シートの右辺から左辺に向かって延びるように形成されている。コンデンサ電極6a,6bはそれぞれ、セラミックシート25,23の表面に、シートの右辺から左辺に向かって延びるように形成されている。コンデンサ電極7a,7bはそれぞれ、セラミックシート29,27の表面に、シートの左辺から右辺に向かって延びるように形成されている。
【0032】
また、結合コンデンサ電極8は、セラミックシート26の表面に、シートの奥側から手前側に向かって延びるように形成されている。結合コンデンサ電極8の両端部8a,8bはそれぞれ、セラミックシート26,27を介してインダクタ用ストリップライン2,4に対向し、結合コンデンサCa,Cbを形成している。この結合コンデンサCa,Cbは、入力側のインダクタ用ストリップライン2と出力側のインダクタ用ストリップライン4との間をコンデンサ結合(C結合)している。
【0033】
広面積のシールド電極9,10は、それぞれセラミックシート22,30の表面に形成されている。シールド電極9,10の引出し部9a,10aはシート22,30の右辺に露出し、引出し部9b,10bはシート22,30の左辺に露出している。
【0034】
以上の構成からなるセラミックシート22〜30は、カバー用のセラミックシート21とともに積み重ねられて、図2に示すような積層体40とされる。
【0035】
この積層体40には、入力端子電極36、出力端子電極37、シールド端子電極38,39が形成されている。入力端子電極36には引出し電極11が接続され、出力端子電極37には引出し電極12が接続される。インダクタ用ストリップライン2,3は、シールド電極9,10の引出し部9b,10bやコンデンサ電極7a,7bと共に、シールド端子電極38に電気的に接続している。インダクタ用ストリップライン4は、シールド電極9,10の引出し部9a,10aやコンデンサ電極5a,5b,6a,6bと共に、シールド端子電極39に電気的に接続している。
【0036】
このような構成を有するバンドパスフィルタ1において、LC共振器Q1〜Q3のそれぞれを構成するインダクタ用ストリップライン2〜4は、積層体40内に互いに平行に配置されている。そして、積層体40の端部に配置されたLC共振器Q3のインダクタ用ストリップライン4だけを、図4に示すように、隣接するLC共振器Q2のインダクタ用ストリップライン3にインターデジタル結合している。残りのLC共振器Q1とQ2のインダクタ用ストリップライン2と3はコムライン結合している。このため、通過帯域の近傍に減衰極を形成することができる(図5の円Aを参照)。
【0037】
さらに、図3に示すように、積層体40の厚み方向と直交する方向に隣り合うLC共振器Q1の位置とQ2の位置、並びに、Q2の位置とQ3の位置を積層体40の厚み方向において異ならせることにより、インダクタ用ストリップライン2と3、並びに、3と4の間隔を変える。この結果、インダクタ用ストリップライン1と2の磁気結合(M結合)や、インダクタ用ストリップライン2と3の磁気結合(M結合)を任意に変えることができ、減衰極の位置を任意に設計することが可能となる。
【0038】
また、第1段から第3段のLC共振器Q1〜Q3のうち二つのLC共振器Q1,Q3をそれぞれ構成するインダクタ用ストリップライン2,4に曲折部2c,4cを形成することにより、LC共振器Q1〜Q3のインダクタンス値を任意に設計できる。しかも、曲折部2c,4cの大きさを変えることで、インダクタ用ストリップライン2と3の間隔、並びに、3と4の間隔が変更され、隣り合うLC共振器Q1とQ2、並びにQ2とQ3のそれぞれのM結合量を調整することができる。
【0039】
一般に、二つのストリップラインの間隔は小さいほど良いというものではなく、最適な間隔というものが存在する。バンドパスフィルタ1の小型化に伴ってインダクタ用ストリップライン2と3の間隔、並びに、3と4の間隔が狭くなるため、その対策として前述の隣り合うLC共振器Q1とQ2、およびQ2とQ3のそれぞれの位置が積層体40の厚み方向において異なる構造を採用している。しかし、それでもインダクタ用ストリップライン2と3の間隔、並びに、3と4の間隔が狭い場合、曲折部2c,4cによって部分的にインダクタ用ストリップライン2と3の間隔、並びに、3と4の間隔を広げることができる。
【0040】
さらに、曲折部2c,4cを間にして、接地端2b,4b側の部分16のライン幅を、開放端2a,4a側の部分15のライン幅より細くすることにより、LC共振器Q1,Q3のインダクタンス値やインピーダンスを任意に設計することができる。しかも、これにより、インダクタ用ストリップライン2,4の実効波長を長くできる(同じ周波数であれば、インダクタ用ストリップライン2,4の全長を短くできる)という効果がある。
【0041】
また、高周波電流が大きく磁界が強くなる接地端2b,4b側の部分16のライン幅を狭くすると、さらに電流が集中し、磁界が大きくなって、隣接するインダクタ用ストリップライン2と3、並びに、3と4のM結合が大きくなる。しかし、曲折部2c,4cを形成することにより、インダクタ用ストリップライン2と3の間隔、並びに、3と4の間隔を部分的に広げることができ、最適なM結合量を得ることができる。
【0042】
なお、インピーダンス調整は、インダクタ用ストリップライン2と4と引出電極11,12との接続位置を変えることでも可能である。
【0043】
このように、バンドパスフィルタ1は、少ないLC共振器の段数で、通過帯域近傍に大きな減衰極を得ることができる。図5はバンドパスフィルタ1の挿入損失特性(S21)と入力反射損失特性(S11)を示すグラフである。
【0044】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
【0045】
例えば、図6の(A)に示すように、インダクタ用ストリップライン3を表面に設けたセラミックシート24を2枚重ねにしたり、(B)に示すように、インダクタ用ストリップライン2,4を表面に設けたセラミックシート28を2枚重ねにしたりしてもよい。これにより、インダクタ用ストリップライン2,3,4のトータルの断面積が大きくなるので、Q値が向上し、より低損失を実現することができる。
【0046】
また、積層型LCフィルタを製造する場合、電極を設けたセラミックシートを積み重ねた後、一体的に焼成する工法に必ずしも限定されない。セラミックシートは予め焼成されたものを用いてもよい。また、以下に説明する工法によって積層型LCフィルタを製造してもよい。すなわち、印刷等の手法によりペースト状の誘電体材料を塗布して誘電体層を形成した後、その誘電体層の上からペースト状の導電性材料を塗布して電極を形成する。さらに、ペースト状の誘電体材料を上から塗布して誘電体層とする。こうして順に重ね塗りをすることにより、積層構造を有するLCフィルタが得られる。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明によれば、積層体の端部に配置された一つのLC共振器のインダクタ用ストリップラインが、隣接するLC共振器のインダクタ用ストリップラインにインターデジタル結合しているため、通過帯域の近くに減衰極を形成することができる。さらに、隣り合うLC共振器の位置を、積層体の厚み方向において異ならせることにより、隣り合うLC共振器のインダクタ用ストリップライン間隔を変えることができる。この結果、両者の磁気結合(M結合)を変えることができ、減衰極の位置を任意に設計することが可能となる。
【0048】
また、LC共振器の少なくとも一つを構成するインダクタ用ストリップラインに曲折部を形成することにより、LC共振器のインダクタンス値を任意に設計できる。しかも、曲折の大きさを変えることで、隣り合うLC共振器のインダクタ用ストリップライン間隔が変更され、減衰極の位置を任意に設計することができる。さらに、この曲折部近傍を境にして接地端側のライン幅を開放端側のライン幅より細くすることにより、LC共振器のインダクタンス値やインピーダンスを任意に設計できる。この結果、低損失で高減衰を得ることができ、また、減衰極の位置やインピーダンスの設計の自由度が大きい積層型LCフィルタを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積層型LCフィルタの一つの実施形態の構成を示す分解斜視図。
【図2】図1に示した積層型LCフィルタの外観を示す斜視図。
【図3】図2に示した積層型LCフィルタの断面図。
【図4】図2に示した積層型LCフィルタの等価回路図。
【図5】図2に示した積層型LCフィルタの挿入損失特性(S21)と入力反射損失特性(S11)を示すグラフ。
【図6】他の実施形態を示す斜視図。
【図7】従来の積層型LCフィルタの構成を示す分解斜視図。
【図8】図7に示した積層型LCフィルタの外観を示す斜視図。
【図9】図7に示した積層型LCフィルタの等価回路図。
【符号の説明】
1…積層型LCフィルタ
2,3,4…インダクタ用ストリップライン
2a,3a,4a…開放端
2b,3b,4b…接地端
2c,4c…曲折部
5a,5b,6a,6b,7a,7b…コンデンサ電極
21〜30…セラミックシート
40…積層体
C1〜C3…キャパシタンス
L1〜L3…インダクタンス
M…相互インダクタンス
Q1〜Q3…LC共振器

Claims (1)

  1. 複数の誘電体層と一端が開放で他端が接地の複数のインダクタ用ストリップラインと複数のコンデンサ電極とを積み重ねて構成した積層体内部に、前記複数のインダクタ用ストリップラインがそれぞれ有しているインダクタンスと、前記複数のインダクタ用ストリップラインと前記複数のコンデンサ電極とが対向することにより形成される複数のキャパシタンスとで複数のLC共振器が構成されており、
    前記複数のLC共振器のそれぞれを構成するインダクタ用ストリップラインを前記積層体内に互いに平行に配置してコムライン結合し、前記積層体の端部に配置された一つのLC共振器のインダクタ用ストリップラインのみが、積層体の厚み方向と直交する方向に隣接するLC共振器のインダクタ用ストリップラインにインターデジタル結合し、
    前記積層体の内部で積層体の厚み方向と直交する方向に隣り合うLC共振器が、前記積層体の厚み方向において互いに異なる高さ位置に配置され、
    前記LC共振器の少なくとも一つを構成するインダクタ用ストリップラインが曲折部を有するとともに、前記曲折部近傍を境にして接地端側のライン幅が開放端側のライン幅より細いこと、
    を特徴とする積層型LCフィルタ。
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