JP2005003476A - 表面検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】最適な装置条件を正確かつ簡単に絞り込むことができる表面検査装置を提供する。
【解決手段】被検物体の画像を複数の装置条件の各々で取り込む取込部と、取込部により取り込まれた複数の画像に基づいて、最適な装置条件の候補を複数決定する決定部と、複数の候補にそれぞれ対応する装置条件に基づいて、その装置条件を評価するための第1評価値をそれぞれ算出する第1算出部と、複数の候補にそれぞれ対応する画像に基づいて、装置条件を評価するための第2評価値をそれぞれ算出する第2算出部と、複数の候補ごとに、第1評価値と第2評価値とを組み合わせて、総合評価値を算出する第3算出部と、総合評価値に基づいて、複数の候補から少なくとも1つの最適な装置条件を選択する選択部とを備える。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体回路素子や液晶表示素子の製造工程において基板の表面を検査する表面検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体回路素子や液晶表示素子の製造工程では、基板(ウエハやプレート)の表面に形成された繰り返しパターンの検査が行われる。
自動化された従来の表面検査装置は、基板の表面に検査用の照明光を照射し、そのとき基板上の繰り返しパターンから発生する回折光または反射光に基づいて基板の像を撮像し、得られた基板画像を自動的に画像処理して表面検査を行うものである。このような表面検査装置では、一般に、画像の明暗差(コントラスト差)により、繰り返しパターンの欠陥箇所が特定される。
【0003】
そして、このような表面検査装置では、装置条件(例えば基板のチルト角や基板に対する照明光量、照明波長など)を自動的に変更しながら撮像を行い、得られた複数の画像に基づいて、最適な装置条件を得ている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、基板上の繰り返しパターンは複数種類あるため、上記した従来の表面検査装置では、最適な装置条件が複数個得られることになる。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−162368号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、得られた複数の最適な装置条件には、表面検査に対する感度が低い条件も含まれる。そのため、このような複数の最適な装置条件を順にすべて用いて複数回表面検査を行っても、検査精度が上がらない場合がある。また、複数回表面検査を行うことにより、全体の検査処理時間が長くなる。そこで、複数の最適な装置条件を絞り込むことが望まれている。しかし、このような絞り込みを自動的に行う適切な方法はいまのところ提案されていない。
【0006】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、最適な装置条件を正確かつ簡単に絞り込むことができる表面検査装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の表面検査装置は、被検物体の画像を複数の装置条件の各々で取り込む取込部と、前記取込部により取り込まれた複数の画像に基づいて、最適な装置条件の候補を複数決定する決定部と、前記複数の候補にそれぞれ対応する装置条件に基づいて、その装置条件を評価するための第1評価値をそれぞれ算出する第1算出部と、前記複数の候補にそれぞれ対応する画像に基づいて、前記装置条件を評価するための第2評価値をそれぞれ算出する第2算出部と、前記複数の候補ごとに、前記第1評価値と前記第2評価値とを組み合わせて、総合評価値を算出する第3算出部と、前記総合評価値に基づいて、前記複数の候補から少なくとも1つの最適な装置条件を選択する選択部とを備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の表面検査装置は、請求項1に記載の表面検査装置において、前記第1算出部は、前記第1評価値として、前記被検物体に対する照明の光量に基づく回折効率評価値、前記照明の波長と前記被検物体の載置角度とに基づくパターンピッチ評価値、前記被検物体に対する前記照明の入射角に基づくチルト角評価値、前記被検物体の下地層における回折光に基づく下地条件評価値の少なくとも1つを算出することを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の表面検査装置は、請求項1に記載の表面検査装置において、前記第2算出部は、前記第2評価値として、前記画像の均一性に基づく画像品質評価値、前記画像上のパターン部分の面積に基づく検査面積評価値、前記被検物体の最上層における露光領域の形状に基づく露光領域形状評価値の少なくとも1つを算出することを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の表面検査装置は、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の表面検査装置において、前記取込部により取り込まれた複数の画像に対してパターン分類を行う分類部をさらに備え、前記選択部は、前記総合評価値に加えて、前記パターン分類結果に基づいて前記選択を行うことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0012】
本発明の実施形態は、請求項1〜請求項4に対応する。
本実施形態の表面検査装置10は、図1に示すように、被検物体であるウエハ11を保持するホルダ12と、ホルダ12上のウエハ11の表面に照明光L1を照射する照明光学系13と、照明光L1が照射されたウエハ11の表面からの回折光L2を受光する受光光学系14と、画像処理装置15とで構成されている。
【0013】
本実施形態の表面検査装置10は、半導体回路素子の製造工程において、ウエハ11の表面に形成された繰り返しパターンの欠陥検査を自動的に行うための装置である。繰り返しパターンとは、周期的に繰り返される線配列形状の回路パターンのことである(以下、「パターン」と称する)。
表面検査装置10のホルダ12には、不図示のチルト機構が設けられる。このため、ホルダ12は、チルト機構によって、ウエハ11の表面を通る軸Ax1のまわりに所定の角度範囲(例えば、20°〜75°)内でチルト可能である。
【0014】
なお、ホルダ12は、不図示の搬送装置によって搬送されてきたウエハ11を上面に載置し、真空吸着によって固定保持する。
ここで、ホルダ12(ウエハ11)の軸Ax1に平行な方向をX方向とする。また、ホルダ12(ウエハ11)が水平に保たれた状態での法線(基準法線Ax2)に平行な方向をZ方向とする。さらに、X方向およびZ方向に直交する方向をY方向とする。
【0015】
表面検査装置10の照明光学系13は、光源21とライトガイド22と凹面反射鏡23とで構成された偏心光学系であり、光源21は、放電ランプ24と波長選択フィルタ25とニュートラルデンシティ(ND)フィルタ26とで構成されている。
このうち、放電ランプ24は、例えばメタルハライドランプや水銀ランプである。波長選択フィルタ25は、放電ランプ24から射出された光の波長選択を行う。この波長選択フィルタ25は、照明光L1の波長を調整する手段である。NDフィルタ26は、波長選択フィルタ25からの光の光量調整を行う。
【0016】
ライトガイド22は、光源21からの光を伝送して、端面22aから凹面反射鏡23に向けて射出する。ライトガイド22の端面22aは、凹面反射鏡23の前側焦点位置に配置されている。
凹面反射鏡23は、球面の内側を反射面とした反射鏡であり、ホルダ12の斜め上方に配置される。つまり、凹面反射鏡23の中心とホルダ12の中心とを通る軸(光軸O1)は、Z方向に対して所定の角度だけ傾けられている。
【0017】
また、凹面反射鏡23は、光軸O1がホルダ12の軸Ax1(X方向)に対して直交するように配置されている。このため、光軸O1とウエハ11の法線(軸Ax2)とを含む面(入射面)は、YZ面に平行となる。
さらに、凹面反射鏡23は、後側焦点面がウエハ11面と略一致するように配置されている。このため、表面検査装置10の照明光学系13は、ウエハ11側に対してテレセントリックな光学系となっている。
【0018】
上記の照明光学系13において、光源21からの光は、ライトガイド22と凹面反射鏡23とを介して、ウエハ11の表面全体に照射される(照明光L1)。照明光L1は、ウエハ11上の任意の点に到達する光束の中心線が光軸O1に略平行な光束である。照明光L1の入射角(θi−T)は、ウエハ11の表面に垂直な軸Ax2と光軸O1との間の角度に相当する。
【0019】
このようにして照明光L1が照射されると、ウエハ11の表面に形成されたパターンからは、後述する回折の条件にしたがって、回折光L2が発生する。回折光L2の強度は、パターンの欠陥箇所と正常箇所とで異なる。回折光L2の回折角(θr+T)は、ウエハ11の表面に垂直な軸Ax2と回折光L2の進行方向との間の角度に相当する。ちなみに、回折光L2を発生させるパターンの直線方向は、ホルダ12の軸Ax1に略平行である。
【0020】
ここで、回折の条件は、照明光L1の波長λおよび入射角(θi−T)、回折光L2の回折角(θr+T)および回折次数n、パターンのピッチpを用いると、次式(1)で表すことができる。
sin(θi−T) − sin(θr+T) = nλ/p …(1)
式(1)において、入射角(θi−T)および回折角(θr+T)は、ウエハ11の表面に垂直な軸Ax2を基準として入射側に見込む角度方向をプラス、反射側に見込む角度方向をマイナスとする。回折次数nは、n=0の0次回折光(正反射光)を基準として入射側に見込む角度方向をプラス、反射側に見込む角度方向をマイナスとする。
【0021】
また、式(1)において、θiは基準法線(Z方向)と光軸O1との間の角度を表し、θrは基準法線(Z方向)と回折光L2の進行方向との間の角度を表し、Tはホルダ12のチルト角を表している。チルト角Tは、所定の角度範囲(20°〜75°)内において可変であり、ホルダ12が水平状態に保たれたときをT=0とし、入射側への角度方向をプラス、反対側への角度方向をマイナスとする。θiは、表面検査装置10における固定値であり、チルト角T=0のときの照明光L1の入射角に相当する。θrは、チルト角T=0のときの回折光L2の回折角に相当する。
【0022】
式(1)からも分かるように、チルト角Tを変化させることにより、照明光L1の入射角(θi−T)をチルト角Tに応じて変化させることができ、結果として、回折光L2の回折角(θr+T)も変化させることができる。
表面検査装置10の受光光学系14は、回折光L2を受光する光学系であり、凹面反射鏡27と、CCDカメラ28とで構成された偏心光学系である。
【0023】
凹面反射鏡27は、上記の凹面反射鏡23と同様の反射鏡であり、ホルダ12の斜め上方に配置される。つまり、凹面反射鏡27の中心とホルダ12の中心とを通る軸(光軸O2)が基準法線(Z方向)に対して所定の角度θdだけ傾くように配置されている。
θdは、表面検査装置10における固定値である。以下、ウエハ11の表面に垂直な軸Ax2と光軸O2との間の角度(θd+T)を受光角という。この受光角(θd+T)も、上記の入射角(θi−T)と同様、チルト角Tに応じて変化する。
【0024】
また、CCDカメラ28は、その撮像面が凹面反射鏡23の焦点面と略一致するように配置される。CCDカメラ28の撮像面には、複数の画素が2次元的に配列されている。
上記の受光光学系14において、ウエハ11の表面のパターンから発生した回折光L2は、凹面反射鏡23を介して集光され、CCDカメラ28の撮像面上に到達する。CCDカメラ28の撮像面上には、回折光L2によるウエハ11の像(ウエハ回折像)が形成される。CCDカメラ28は、ウエハ回折像を撮像して、画像信号を画像処理装置15に出力する。
【0025】
ここで、回折光L2の強度は、ウエハ11の表面のパターンの欠陥箇所と正常箇所とで異なる。このため、CCDカメラ28の撮像面に形成されるウエハ回折像には、パターンの欠陥箇所と正常箇所とに起因する明暗差(コントラスト差)が生じることになる。
【0026】
表面検査装置10の画像処理装置15は、制御部16と、条件決定部17と、欠陥検出部18と、メモリ19とで構成されている。
このうち制御部16は、ホルダ12(ウエハ11)の軸Ax1まわりのチルト制御、NDフィルタ26による光量の調整制御、波長選択フィルタ25による波長の選択制御を行う。つまり、制御部16は、CCDカメラ28がウエハ回折像を撮像する際の装置条件(後述するホルダ12のチルト角Tなど)を設定する手段である。
【0027】
また、制御部16は、CCDカメラ28から得られるウエハ回折像の画像信号を所定ビット(例えば8ビット)のディジタル画像に変換して、メモリ19に記憶させる。さらに、上記の装置条件も併せてメモリ19に記憶させる。
条件決定部17と制御部16とは、ウエハ回折像をもとに最適な装置条件を得る。そして、制御部16は、複数得られる最適な装置条件に対して選択処理を行い、最適な装置条件を絞り込む(詳細は後述する)。
【0028】
また、欠陥検出部18は、選択処理により絞り込まれた最適な装置条件に基づいて、ウエハ11の表面のパターンの欠陥検出処理を行う。なお、欠陥検出部18における欠陥検出の具体的な方法は、公知技術と同様であるため、説明および図示を省略する。
ところで、本実施形態の表面検査装置10では、上記の照明光学系13と受光光学系14とが固定されている(θi,θdは固定値)。このため、入射角(θi−T)および受光角(θd+T)の調整は、ホルダ12(ウエハ11)を軸Ax1のまわりにチルトさせることで行われる。ただし、入射角(θi−T)と受光角(θd+T)との和は常に一定である。
【0029】
この表面検査装置10では、回折光L2の回折角(θr+T)が受光角(θd+T)と一致するようにホルダ12(ウエハ11)をチルトさせれば、つまり、式(1)のθrにθd(固定値)を代入したときの解Tにしたがってホルダ12(ウエハ11)をチルトさせれば、ウエハ11の表面のパターンから発生した回折光L2を受光光学系14の光軸O2に沿って進行させることができる。
【0030】
なお、照明光学系13、受光光学系14、CCDカメラ28、および画像処理装置15は、請求項の「取込部」に対応し、画像処理装置15は、請求項の「決定部」、「第1算出部」、「第2算出部」、「第3算出部」、「選択部」、および「分類部」に対応する。
次に、本実施形態の表面検査装置10における最適な装置条件の選択処理について説明する。
【0031】
まず、複数の装置条件で画像の取り込みが行われる。なお、以下では、装置条件がホルダ12のチルト角T、照明光L1の照明光量、照明光L1の波長λであり、チルト角Tが可変で、照明光量および波長λが一定の値である例を示す。
ウエハ11がホルダ12上に固定されると、制御部16は、ホルダ12の制御を行い、装置条件のうちホルダ12のチルト角Tを変化させながら、CCDカメラ28によりウエハ11の回折像を撮像して画像を取り込み、ディジタル画像に変換する。このとき、チルト角Tの変化毎に対応する装置条件を、画像と共にメモリ19に記憶する。
【0032】
チルト角を変化させる範囲は予めメモリ19に記憶されている(例えば、20°〜75°)。そして、このチルト角の範囲について画像の取り込みが完了すると、条件決定部17は取得した全ての画像のそれぞれについて、画像内の最大輝度値を求める。
図2は、チルト角と最大輝度値との関係を示すグラフである。図2のグラフの横軸は、チルト角(装置条件)を示し、縦軸は、その装置条件により取り込まれた画像の最大輝度値(複数の画像について求められるので複数個ある)を示す。
【0033】
制御部16は、チルト角Tの変化に応じた最大輝度値の変化を求め、最大輝度値の極大値を求める。そして、最大輝度値の極大値に対応する画像が撮像された際の装置条件を最適な装置条件と決定する。
ここで、前述した極大値は、図2に示すように、複数存在する。なぜなら、ウエハ11に形成されたパターンは、ピッチが異なるものが複数種類存在する場合が多いからである。パターンのピッチが異なると回折光が発生する方向が異なる。すなわち、回折角が異なるので、画像の最大輝度値は、複数のチルト角において極大値となる。このようなことから、最適な装置条件は1つに絞られず、複数の装置条件が決定されることになる。このような複数の最適な装置条件には、表面検査に対する感度が低い装置条件も含まれる。よって、以下では、これらの最適な装置条件を「候補条件」と称する。なお、候補条件は、請求項の「最適な装置条件の候補」に対応する。
【0034】
そして、制御部16は、メモリ19に記憶された装置条件のうち、いずれの装置条件が、候補条件として決定されたかをメモリ19に記憶する。
以上説明したような処理により、複数の候補条件がそれぞれ画像と対応付けられて、メモリ19に記憶されることになる。
以降、制御部16は、図3に示すフローチャートの手順にしたがって各処理を行う。なお、本実施形態では、複数の候補条件から、3つの最適な装置条件(最適な条件1、最適な条件2、最適な条件3)を選択する(複数の候補条件を3つの最適な装置条件に絞り込む)場合の例を示す。また、処理の過程で算出される各評価値は、算出対象の候補条件が最適な装置条件であるかを評価するための評価値である。各評価値は、表面検査に対する感度が高い候補条件ほど大きい値が算出される。
【0035】
制御部16は、候補条件をメモリ19から読み込む(ステップS1)。候補条件には、チルト角T、照明光量、照明の波長λが含まれる。
次に、制御部16は、読み込んだ候補条件に基づいて回折効率評価値を算出する(ステップS2)。
回折効率評価値は、ウエハ11に対する照明光量に基づいて算出され、回折効率が高い候補条件ほど、大きい値が算出される。
【0036】
次に、制御部16は、ステップS1で読み込んだ候補条件に基づいてパターンピッチ評価値を算出する(ステップS3)。
パターンピッチ評価値は、ウエハ11に対する照明の波長λとチルト角Tとに基づいて算出される。具体的には、式(1)に、波長λとチルト角Tとを代入することにより求められるパターンピッチが微細である候補条件ほど、大きい値が算出される。
【0037】
次に、制御部16は、ステップS1で読み込んだ候補条件に対応づけてメモり19に記憶された画像を読み込む(ステップS4)。
次に、制御部16は、読み込んだ画像に基づいて画像品質評価値を算出する(ステップS5)。
画像品質評価値は、画像の均一性に基づいて算出され、画像における輝度分布のばらつきが小さい(ムラが少ない)候補条件ほど、大きい値が算出される。
【0038】
次に、制御部16は、ステップS4読み込んだ画像に基づいて検査面積評価値を算出する(ステップS6)。
検査面積評価値は、画像上のパターン部分の面積に基づいて算出され、パターン部分に相当する領域(検査対象となる領域)の全体に対する割合が大きい候補条件ほど、大きい値が算出される。
【0039】
次に、制御部16は、総合評価値を算出する(ステップS7)。
総合評価値は、ステップS2で算出した回折効率評価値、ステップS3で算出したパターンピッチ評価値、ステップS5で算出した画像品質評価値、ステップS6で算出した検査面積評価値を組み合わせて算出される。制御部16は、それぞれの評価値に予め定められた重み付けを行ってから加算することにより総合評価値を算出する。したがって、このように算出された総合評価値は、上述した各評価値と同様に、表面検査に対する感度が高い候補条件であるほど大きい値が算出される。
【0040】
次に、制御部16は、全ての候補条件について総合評価値の算出が終了したか否かを判定する(ステップS8)。
制御部16は、予め決定された複数の候補条件について、ステップS1〜ステップS7の処理が終了したかを判定し、終了していない場合(ステップS8NO)は、次の候補条件およびその条件で取り込まれた画像を評価値の算出対象とする(ステップS9)。そして、制御部16は、ステップS1〜ステップS8の処理を繰り返し、全ての候補条件について評価値の算出が終了する(ステップS8YES)と、次の処理を行う。
【0041】
すなわち、制御部16は、パターン分類を行う(ステップS10)。
まず、制御部16は、それぞれの候補条件に対応する画像を全て取り込み、画像に表れているパターン部分に相当する領域(検査対象となる領域)の位置および形状を画像処理によって解析し、類似性の高い画像ごとにグループ分けする。本実施形態では、4つのグループ(グループ番号1〜4)に分類されるものとする。
【0042】
図4に、上述した各評価値およびパターン分類の結果の例を示す。図4において、条件1〜条件5は、それぞれ候補条件を示し、パターン分類の欄の数字はグループ番号を示す。
次に、制御部16は、設計値に該当する条件があるか否かを判定する(ステップS11)。
【0043】
設計値とは、設計時に定められたパターンピッチであり、制御部16は、それぞれの候補条件に対応する画像のうち、設計値に該当するパターンピッチを持つ画像がある場合(ステップS11YES)には、その画像が取り込まれた候補条件を最適な条件1と決定する(ステップS12)。一方、設計値に該当するパターンピッチを持つ画像がない場合(ステップS11NO)には、ステップS7で算出した総合評価値が最も大きい候補条件を最適な条件1と決定する(ステップS13)。例えば、図4において、設計値に該当するパターンピッチを持つ画像がない場合、条件1の総合評価値が最も大きいので、制御部16は、条件1を最適な条件1と決定する。
【0044】
次に、制御部16は、最適な条件2を決定する(ステップS14)。制御部16は、ステップS12またはステップS13で決定した最適な条件1とグループ番号が同じ候補条件を除外する。例えば、図4においては、条件5が除外される。そして、制御部16は、残りの条件のうち、総合評価値が最も大きい候補条件を最適な条件2と決定する。図4においては、残りの条件のうち、条件3の総合評価値が最も大きいので、制御部16は、条件3を最適な条件2と決定する。
【0045】
次に、制御部16は、最適な条件3を決定する(ステップS15)。制御部16は、ステップS4で決定した最適な条件2とグループ番号が同じ候補条件をさらに除外する。そして、制御部16は、残りの条件のうち、総合評価値が最も大きい候補条件を最適な条件3と決定する。図4においては、残りの条件のうち、条件4の総合評価値が最も大きいので、制御部16は、条件4を最適な条件3と決定する。
【0046】
以上説明したように、本実施形態によれば、複数の候補条件のそれぞれに基づいて回折効率評価値およびパターンピッチ評価値を算出し、さらに、複数の候補条件のそれぞれに対応する画像に基づいて画像品質評価値および検査面積評価値を算出し、それらの評価値とを組み合わせて総合評価値を算出して、複数の候補条件から最適な装置条件を選択する。したがって、最適な装置条件を正確かつ簡単に絞り込むことができる。
【0047】
さらに、本実施形態によれば、表面検査に対する感度が低い候補条件は評価値が低くなるので、最適な装置条件として選択されず、表面検査に対する感度が高い候補条件が最適な装置条件として選択される。したがって、検査精度を向上させることができる。また、複数の候補条件から最適な装置条件を絞り込み、その装置条件で検査処理を行うことにより、処理時間を短縮することができる。また、最適な装置条件の絞り込みの自動化が可能になるため、人間が行う場合に比べて絞り込みの精度が安定する。さらに、パターンのピッチや形状が分からない場合でも、簡単に選択を行うことができる。
【0048】
また、本実施形態によれば、装置条件に基づく評価値である回折効率評価値およびパターンピッチ評価値と、画像に基づく評価値である画像品質評価値および検査面積評価値とを組み合わせて総合評価値を算出して最適な装置条件を選択するので、より正確な絞り込みを行うことができる。
また、本実施形態によれば、複数の候補条件に対応する画像に対してパターン分類を行い、その結果を総合評価値に加えて選択を行う。そのため、検査対象となる領域の類似度が高い装置条件が重複して選択されるのを防ぐことができ、検査の効率を上げることができる。
【0049】
なお、本実施形態では、装置条件に基づく評価値として、回折効率評価値とパターンピッチ評価値とを算出し、画像に基づく評価値として、画像品質評価値と検査面積評価値とを算出する例を示したが、他の評価値を用いるようにしても良い。
例えば、装置条件に基づく評価値として、ウエハ11に対する照明の入射角に基づくチルト角評価値やウエハ11の下地層における回折光に基づく下地条件評価値などを用いるようにしても良い。下地条件評価値は、下地の層の画像を保存しておいて最上層の画像と比較し、回折効率の差分に基づいて算出すると良い。
【0050】
また、画像に基づく評価値として、ウエハ11の最上層における露光領域の形状に基づく露光領域形状評価値などを用いるようにしても良い。露光領域形状評価値は、下地の層の画像を保存しておいて最上層の画像と比較し、下地層に起因する回折光がどの程度混入しているかに基づいて算出すると良い。
さらに、装置条件評価値と画像評価値とのそれぞれに少なくとも1つずつの評価値が含まれていれば、総合評価値を算出するために、それぞれどのような評価値を組み合わせるようにしても良い。
【0051】
また、本実施形態では、装置条件のうち、チルト角Tが可変である例を示したが、他の装置条件が可変であっても良いし、複数の装置条件が可変であっても良い。
また、本実施形態では、複数の候補条件から3つの最適な装置条件を選択する例を示したが、選択する条件の数は可変であっても良い。
【0052】
また、本実施形態では、複数の候補条件から予め定められた数(3つ)の最適な装置条件を選択すると、一連の処理を終了する例を示したが、選択する条件の数を指定せずに別の基準を設けて処理を終了させるようにしても良い。例えば、検査対象となる領域の面積を累積し、累積された面積が基準の値を超えた場合、表面検査に十分な感度が得られるものとして処理を終了させるようにしても良い。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、最適な装置条件を正確かつ簡単に絞り込める表面検査装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】表面検査装置の構成を示す図である。
【図2】チルト角と最大輝度値との関係を示すグラフである。
【図3】最適な装置条件の決定手順を示すフローチャートである。
【図4】評価値およびパターン分類の例を示す表である。
【符号の説明】
10 表面検査装置
11 ウエハ
12 ホルダ
13 照明光学系
14 受光光学系
15 画像処理装置
16 制御部
17 条件決定部
18 欠陥検出部
19 メモリ
20 チップ
21 光源
22 ライトガイド
23,27 凹面反射鏡
24 放電ランプ
25 波長選択フィルタ
26 ニュートラルデンシティフィルタ
28 CCDカメラ

Claims (4)

  1. 被検物体の画像を複数の装置条件の各々で取り込む取込部と、
    前記取込部により取り込まれた複数の画像に基づいて、最適な装置条件の候補を複数決定する決定部と、
    前記複数の候補にそれぞれ対応する装置条件に基づいて、その装置条件を評価するための第1評価値をそれぞれ算出する第1算出部と、
    前記複数の候補にそれぞれ対応する画像に基づいて、前記装置条件を評価するための第2評価値をそれぞれ算出する第2算出部と、
    前記複数の候補ごとに、前記第1評価値と前記第2評価値とを組み合わせて、総合評価値を算出する第3算出部と、
    前記総合評価値に基づいて、前記複数の候補から少なくとも1つの最適な装置条件を選択する選択部と
    を備えたことを特徴とする表面検査装置。
  2. 請求項1に記載の表面検査装置において、
    前記第1算出部は、前記第1評価値として、前記被検物体に対する照明の光量に基づく回折効率評価値、前記照明の波長と前記被検物体の載置角度とに基づくパターンピッチ評価値、前記被検物体に対する前記照明の入射角に基づくチルト角評価値、前記被検物体の下地層における回折光に基づく下地条件評価値の少なくとも1つを算出する
    ことを特徴とする表面検査装置。
  3. 請求項1に記載の表面検査装置において、
    前記第2算出部は、前記第2評価値として、前記画像の均一性に基づく画像品質評価値、前記画像上のパターン部分の面積に基づく検査面積評価値、前記被検物体の最上層における露光領域の形状に基づく露光領域形状評価値の少なくとも1つを算出する
    ことを特徴とする表面検査装置。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の表面検査装置において、
    前記取込部により取り込まれた複数の画像に対してパターン分類を行う分類部をさらに備え、
    前記選択部は、前記総合評価値に加えて、前記パターン分類結果に基づいて前記選択を行う
    ことを特徴とする表面検査装置。
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