JP2005002887A - ロータリースロットバルブ式気化器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロータリースロットルバルブの低開度域における燃料吐出量のセッティングをより一層最適化し、且つエンジン特性をより一層ワイドレンジ化する。
【解決手段】吸気道3と、吸気道を開閉するロータリースロットルバルブ5と、ロータリースロットルバルブのベンチュリ孔6内に上向きに突入した燃料ノズル7と、ロータリースロットルバルブのベンチュリ孔内に垂下され、且つ燃料ノズルに挿入された燃料計量ニードル8とを有するロータリースロットバルブ式気化器1において、燃料ノズルの周壁の一側部の内面に、その断面積が上方へ向かって漸増する部分を有する燃料吐出通路23を形成する。これにより、ニードルのリフト量が微小な領域は、燃料吐出通路の断面積が漸増する部分にニードルの先端が適合するため、ニードルの上下動に伴う通路断面積の変化が緩やかになる。
【選択図】 図7
【解決手段】吸気道3と、吸気道を開閉するロータリースロットルバルブ5と、ロータリースロットルバルブのベンチュリ孔6内に上向きに突入した燃料ノズル7と、ロータリースロットルバルブのベンチュリ孔内に垂下され、且つ燃料ノズルに挿入された燃料計量ニードル8とを有するロータリースロットバルブ式気化器1において、燃料ノズルの周壁の一側部の内面に、その断面積が上方へ向かって漸増する部分を有する燃料吐出通路23を形成する。これにより、ニードルのリフト量が微小な領域は、燃料吐出通路の断面積が漸増する部分にニードルの先端が適合するため、ニードルの上下動に伴う通路断面積の変化が緩やかになる。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロータリースロットルバルブ式気化器に関し、特に、低速域での燃料吐出量の制御をより一層最適化し得る燃料ノズルを備えたロータリースロットルバルブ式気化器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
気化器本体を貫通する吸気道を横切るように形成された円筒状の弁室に、全開時に吸気道と整合するベンチュリ孔を形成した円柱状のロータリースロットルバルブを回動可能に且つ軸線方向移動可能に嵌合してなるロータリースロットルバルブ式気化器は、ロータリースロットルバルブの低開度域におけるベンチュリー孔に作用する負圧が比較的高いため、低速燃料の吐出量が過剰になりがちであった。
【0003】
このような不都合に対処するために、ロータリースロットルバルブ式気化器においては、ロータリースロットルバルブの中心から燃料計量用ニードルを垂下し、このニードルの先端を、ベンチュリー孔内に上向きに突入した管状の燃料ノズルに挿入することにより、燃料が過剰に吐出することを抑制していた。そしてこのニードルによる低速域での燃料流量の調整をより一層適切に行えるようにするために、燃料ノズルの周壁にスリット状の燃料吐出孔を形成すると共に、ニードルの先端に円錐部を形成したものを本発明の出願人は既に提案している。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−351062号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に提案された構成においても、ニードルのリフト量が微小なスロットルバルブの低開度域での燃料吐出量の最適制御、つまりアイドル回転速度の調整容易性と、スロットルバルブの高開度域での燃料流量の確保、つまりスロットルバルブ全開時のエンジン出力とを両立させるには十分と言えず、さらなる改良が望まれていた。
【0006】
かかる事情に鑑み、本発明の主な目的は、ロータリースロットルバルブの低開度域における燃料吐出量のセッティングをより一層最適化し、且つより一層のエンジン特性のワイドレンジ化を達成し得るロータリースロットルバルブ式気化器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような目的を果たすために、本発明の請求項1においては、吸気道3と、該吸気道を開閉するロータリースロットルバルブ5と、該ロータリースロットルバルブのベンチュリ孔6内に上向きに突入した燃料ノズル7と、前記ロータリースロットルバルブの前記ベンチュリ孔内に垂下され、且つ前記燃料ノズルに挿入された燃料計量ニードル8とを有するロータリースロットバルブ式気化器1において、前記燃料ノズルの周壁の一側部の内面に、その断面積が上方へ向かって漸増する部分を有する燃料吐出通路23を形成したことを特徴とするものとした。
【0008】
このようにすれば、ニードルのリフト量が微小な領域は、燃料吐出通路の断面積が漸増する部分にニードルの先端が適合するため、ニードルの上下動に伴う通路断面積の変化が緩やかになる。従って、ロータリースロットルバルブの低開度域での燃料吐出量の制御が容易となる。
【0009】
また請求項2の発明においては、上記の構成に加えて、その周壁の他側部に燃料吐出孔24が開設された燃料ノズルに前記燃料吐出通路を併設し、燃料吐出孔の最下位位置を、燃料吐出通路の下端よりも上方に位置させたことを特徴とするものとした。
【0010】
これにより、ロータリースロットルバルブの所定開度以上の領域では、上記の燃料吐出通路に加えて燃料吐出孔からも燃料が吐出するので、ロータリースロットルバルブの高開度域での十分な燃料吐出量を容易に確保することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図面を参照して本発明について詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明に基づき構成されたロータリースロットルバルブ式気化器1を示している。この気化器1は、紙面の表裏方向について貫通するように気化器本体2に形成された吸気道3と、吸気道3を上下方向に横切って気化器本体2に形成された円筒孔からなる弁室4と、回動可能に且つ軸線方向移動可能に弁室4に嵌着された円柱状のロータリースロットルバルブ5と、ロータリースロットルバルブ5の全閉時には吸気道3の軸線と直交して吸気道3の連通を断ち(図2参照)、ロータリースロットルバルブ5の全開時には吸気道3の軸線と整合して吸気道3を連通させる(図3参照)ようにロータリースロットルバルブ5に形成されたベンチュリ孔6と、ロータリースロットルバルブ5のベンチュリ孔6内に上向きに突入するように弁室4の底面に固定された管状の燃料ノズル7と、ロータリースロットルバルブ5の中心部からその先端を燃料ノズル7に挿入するようにベンチュリ孔6内に垂下された燃料計量ニードル8とを備えている。
【0013】
ロータリースロットルバルブ5の上端には、弁軸9が結合されている。そして弁軸9の上端には、スロットルレバー10が固定されている。このスロットルレバー10の下面には、螺旋の一部をなすカム面11が形成されており、このカム面11は、気化器本体2の上面に取り付けられたアッパカバー12に突設されたカム当接体13に当接している。
【0014】
アッパカバー12の下面とロータリースロットルバルブ5の上端面との間には、ロータリースロットルバルブ5に対して閉方向への回動力と下方向への押圧力とを常時加えるための捩りコイルばね14が、弁軸9に巻装された態様で装着されている。このばね14の弾発力により、前述の螺旋の一部をなすカム面11は、カム当接体13に常時押し当てられており、スロットルレバー10を回動させると、傾斜したカム面11の作用により、ロータリースロットルバルブ5は所定寸法だけ上下に変位するようになっている。
【0015】
燃料ノズル7の周壁の一側部には、図4〜図8に示す通り、径方向外向きに突出する突条部21が、燃料ノズル7の軸線方向に沿って形成されている。この突条部21の内面には、下半部22aの幅が上方へ向けて漸増し、つまりその断面積が上方へ向かって漸増し、上半部22bの幅が一定の溝22が形成されている。そしてこの溝22とニードル8の外周面との間に、燃料吐出通路23が形成されている(図8参照)。
【0016】
燃料ノズル7の周壁の他側部には、上半部24bの幅が一定であり、下半部24aの幅は下方へ向けて漸減するスリット孔24が燃料ノズル7の軸線方向に沿って形成されている。このスリット孔24は、上記溝22の下端よりも上方にその下端を置いており、ニードル8が上向きに移動する際に、ある位置から追加的に開口して燃料吐出量を増量させる作用を担う。
【0017】
本発明による上記構成の気化器1によると、スロットルレバー10を回動操作すると、これに伴ってロータリースロットルバルブ5が上下に変位し、弁軸9と共にロータリースロットルバルブ5に一体結合された上でベンチュリー孔6内に垂下されたニードル8の燃料ノズル7への挿入量が、図7におけるS寸法の範囲で変化する。これにより、ニードル8の先端に形成された円錐部8aが、燃料ノズル7に形成された溝22並びにスリット孔24の軸線方向上において変位する。これにより、スリット孔22の開口面積並びに燃料吐出通路23の有効断面積が変化し、燃料ジェット15を経て燃料ノズル7から吸気道3に吐出される燃料量が変化する。
【0018】
他方、ロータリースロットルバルブ5の回動角度の変化により、ベンチュリ孔6の吸気道3に対する連通度が変化し、吸気道3の空気流量が変化する。
【0019】
これらの作用により、ロータリースロットルバルブ5を回動操作すると、気化器本体2の下部に設けられた図示されていないダイアフラムの作用あるいはフロートの作用で圧力若しくは油面が一定の範囲に保たれた燃料が、ピストンの運動で吸引された空気と混合されてエンジンの燃焼室に吸入される。なお、アイドリング運転時の燃料の基本吐出量は、弁軸9に対するニードル8の軸線方向位置を適宜に調整することによって予め設定されている。
【0020】
上記構成の本発明による気化器1によると、図9に実線で示す通り、ニードル8のリフト量が微小な領域は、燃料吐出通路23の断面積が漸増する下半部22aにニードル8の先端に形成された円錐部8aが適合するため、ニードル8の上下動に伴う燃料吐出通路23の断面積の変化が緩やかになる。従って、従来構造の燃料吐出特性(図9に2点鎖線で示す)によると、ニードルリフト量がA点でアイドリング流量に達してしまうのに比して、本発明によれば、ニードルリフト量がB点でアイドリング流量に達するようにできる。即ち、ロータリースロットルバルブ5の低開度域におけるニードル8のリフト量に対する燃料吐出量の増大率を低く抑えることができ、ロータリースロットルバルブ5の低開度域における燃料流量設定が容易となる。
【0021】
そしてあるニードル8のリフト量に達すると、上記の溝22による燃料吐出通路23のみでは、図9に破線で示すように、燃料流量が頭打ちとなるので、燃料ノズル7の周壁の他側部に形成されたスリット孔24もベンチュリ孔6内に開口させることにより、ここからも燃料が吐出されるようにしている。これにより、ニードル8の最大リフト量に制約がある場合でも、ニードル8の低リフト量域での燃料出口の断面積の変化率を小さくし、かつニードル8の最大リフト時の燃料出口の開口面積を十分に大きくし、図9に実線で示すように、低スロットル開度域での調節容易性と、高スロットル開度域での十分な燃料吐出量の確保とを両立することができる。
【0022】
なお、スリット孔24は、全長に渡って一定の幅としても良いし、一定の幅の部分を無くして全長に渡って徐々に幅が変化するようにしても良い。
【0023】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明によれば、ロータリースロットルバルブ式気化器の構造上の問題点、即ち、スロットルバルブの低開度域でのニードルリフト量の変化に対して燃料流量が急変するという特性が、上方へ向かって面積が漸増する部分を有する燃料吐出通路を燃料ノズルの周壁の一側部に形成することによって緩和することができる。従って、ロータリースロットルバルブの低開度域での燃料吐出量の制御が容易となる。さらに、所定の開度以上では上記の燃料吐出通路に加えてロータリースロットルバルブの所定開度以上で開口するスリット孔からも燃料を吐出させることにより、ロータリースロットルバルブの高開度域での十分な燃料吐出量をも容易に確保することができる。即ち本発明により、ロータリースロットルバルブの低開度域における燃料吐出量のセッティングをより一層最適化し、且つより一層のエンジン特性のワイドレンジ化を推進する上に多大な効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された気化器の縦断面図
【図2】吸気道の中心に沿う水平断面図(スロットルバルブ全閉状態)
【図3】吸気道の中心に沿う水平断面図(スロットルバルブ全開状態)
【図4】本発明による燃料ノズルの外観斜視図
【図5】本発明による燃料ノズルの側面図
【図6】図5中のVI−VI線に沿う断面図
【図7】本発明による燃料ノズルにニードルを挿入した状態を示す要部切断側面図
【図8】図7中のVIII−VIII線に沿う断面図
【図9】燃料流量の変化を示すグラフ
【符号の説明】
1 ロータリースロットルバルブ式気化器
2 気化器本体
3 吸気道
5 ロータリースロットルバルブ
6 ベンチュリ孔
7 燃料ノズル
8 燃料計量ニードル
21 突条部
22 溝
23 燃料吐出通路
24 スリット孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロータリースロットルバルブ式気化器に関し、特に、低速域での燃料吐出量の制御をより一層最適化し得る燃料ノズルを備えたロータリースロットルバルブ式気化器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
気化器本体を貫通する吸気道を横切るように形成された円筒状の弁室に、全開時に吸気道と整合するベンチュリ孔を形成した円柱状のロータリースロットルバルブを回動可能に且つ軸線方向移動可能に嵌合してなるロータリースロットルバルブ式気化器は、ロータリースロットルバルブの低開度域におけるベンチュリー孔に作用する負圧が比較的高いため、低速燃料の吐出量が過剰になりがちであった。
【0003】
このような不都合に対処するために、ロータリースロットルバルブ式気化器においては、ロータリースロットルバルブの中心から燃料計量用ニードルを垂下し、このニードルの先端を、ベンチュリー孔内に上向きに突入した管状の燃料ノズルに挿入することにより、燃料が過剰に吐出することを抑制していた。そしてこのニードルによる低速域での燃料流量の調整をより一層適切に行えるようにするために、燃料ノズルの周壁にスリット状の燃料吐出孔を形成すると共に、ニードルの先端に円錐部を形成したものを本発明の出願人は既に提案している。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−351062号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に提案された構成においても、ニードルのリフト量が微小なスロットルバルブの低開度域での燃料吐出量の最適制御、つまりアイドル回転速度の調整容易性と、スロットルバルブの高開度域での燃料流量の確保、つまりスロットルバルブ全開時のエンジン出力とを両立させるには十分と言えず、さらなる改良が望まれていた。
【0006】
かかる事情に鑑み、本発明の主な目的は、ロータリースロットルバルブの低開度域における燃料吐出量のセッティングをより一層最適化し、且つより一層のエンジン特性のワイドレンジ化を達成し得るロータリースロットルバルブ式気化器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような目的を果たすために、本発明の請求項1においては、吸気道3と、該吸気道を開閉するロータリースロットルバルブ5と、該ロータリースロットルバルブのベンチュリ孔6内に上向きに突入した燃料ノズル7と、前記ロータリースロットルバルブの前記ベンチュリ孔内に垂下され、且つ前記燃料ノズルに挿入された燃料計量ニードル8とを有するロータリースロットバルブ式気化器1において、前記燃料ノズルの周壁の一側部の内面に、その断面積が上方へ向かって漸増する部分を有する燃料吐出通路23を形成したことを特徴とするものとした。
【0008】
このようにすれば、ニードルのリフト量が微小な領域は、燃料吐出通路の断面積が漸増する部分にニードルの先端が適合するため、ニードルの上下動に伴う通路断面積の変化が緩やかになる。従って、ロータリースロットルバルブの低開度域での燃料吐出量の制御が容易となる。
【0009】
また請求項2の発明においては、上記の構成に加えて、その周壁の他側部に燃料吐出孔24が開設された燃料ノズルに前記燃料吐出通路を併設し、燃料吐出孔の最下位位置を、燃料吐出通路の下端よりも上方に位置させたことを特徴とするものとした。
【0010】
これにより、ロータリースロットルバルブの所定開度以上の領域では、上記の燃料吐出通路に加えて燃料吐出孔からも燃料が吐出するので、ロータリースロットルバルブの高開度域での十分な燃料吐出量を容易に確保することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図面を参照して本発明について詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明に基づき構成されたロータリースロットルバルブ式気化器1を示している。この気化器1は、紙面の表裏方向について貫通するように気化器本体2に形成された吸気道3と、吸気道3を上下方向に横切って気化器本体2に形成された円筒孔からなる弁室4と、回動可能に且つ軸線方向移動可能に弁室4に嵌着された円柱状のロータリースロットルバルブ5と、ロータリースロットルバルブ5の全閉時には吸気道3の軸線と直交して吸気道3の連通を断ち(図2参照)、ロータリースロットルバルブ5の全開時には吸気道3の軸線と整合して吸気道3を連通させる(図3参照)ようにロータリースロットルバルブ5に形成されたベンチュリ孔6と、ロータリースロットルバルブ5のベンチュリ孔6内に上向きに突入するように弁室4の底面に固定された管状の燃料ノズル7と、ロータリースロットルバルブ5の中心部からその先端を燃料ノズル7に挿入するようにベンチュリ孔6内に垂下された燃料計量ニードル8とを備えている。
【0013】
ロータリースロットルバルブ5の上端には、弁軸9が結合されている。そして弁軸9の上端には、スロットルレバー10が固定されている。このスロットルレバー10の下面には、螺旋の一部をなすカム面11が形成されており、このカム面11は、気化器本体2の上面に取り付けられたアッパカバー12に突設されたカム当接体13に当接している。
【0014】
アッパカバー12の下面とロータリースロットルバルブ5の上端面との間には、ロータリースロットルバルブ5に対して閉方向への回動力と下方向への押圧力とを常時加えるための捩りコイルばね14が、弁軸9に巻装された態様で装着されている。このばね14の弾発力により、前述の螺旋の一部をなすカム面11は、カム当接体13に常時押し当てられており、スロットルレバー10を回動させると、傾斜したカム面11の作用により、ロータリースロットルバルブ5は所定寸法だけ上下に変位するようになっている。
【0015】
燃料ノズル7の周壁の一側部には、図4〜図8に示す通り、径方向外向きに突出する突条部21が、燃料ノズル7の軸線方向に沿って形成されている。この突条部21の内面には、下半部22aの幅が上方へ向けて漸増し、つまりその断面積が上方へ向かって漸増し、上半部22bの幅が一定の溝22が形成されている。そしてこの溝22とニードル8の外周面との間に、燃料吐出通路23が形成されている(図8参照)。
【0016】
燃料ノズル7の周壁の他側部には、上半部24bの幅が一定であり、下半部24aの幅は下方へ向けて漸減するスリット孔24が燃料ノズル7の軸線方向に沿って形成されている。このスリット孔24は、上記溝22の下端よりも上方にその下端を置いており、ニードル8が上向きに移動する際に、ある位置から追加的に開口して燃料吐出量を増量させる作用を担う。
【0017】
本発明による上記構成の気化器1によると、スロットルレバー10を回動操作すると、これに伴ってロータリースロットルバルブ5が上下に変位し、弁軸9と共にロータリースロットルバルブ5に一体結合された上でベンチュリー孔6内に垂下されたニードル8の燃料ノズル7への挿入量が、図7におけるS寸法の範囲で変化する。これにより、ニードル8の先端に形成された円錐部8aが、燃料ノズル7に形成された溝22並びにスリット孔24の軸線方向上において変位する。これにより、スリット孔22の開口面積並びに燃料吐出通路23の有効断面積が変化し、燃料ジェット15を経て燃料ノズル7から吸気道3に吐出される燃料量が変化する。
【0018】
他方、ロータリースロットルバルブ5の回動角度の変化により、ベンチュリ孔6の吸気道3に対する連通度が変化し、吸気道3の空気流量が変化する。
【0019】
これらの作用により、ロータリースロットルバルブ5を回動操作すると、気化器本体2の下部に設けられた図示されていないダイアフラムの作用あるいはフロートの作用で圧力若しくは油面が一定の範囲に保たれた燃料が、ピストンの運動で吸引された空気と混合されてエンジンの燃焼室に吸入される。なお、アイドリング運転時の燃料の基本吐出量は、弁軸9に対するニードル8の軸線方向位置を適宜に調整することによって予め設定されている。
【0020】
上記構成の本発明による気化器1によると、図9に実線で示す通り、ニードル8のリフト量が微小な領域は、燃料吐出通路23の断面積が漸増する下半部22aにニードル8の先端に形成された円錐部8aが適合するため、ニードル8の上下動に伴う燃料吐出通路23の断面積の変化が緩やかになる。従って、従来構造の燃料吐出特性(図9に2点鎖線で示す)によると、ニードルリフト量がA点でアイドリング流量に達してしまうのに比して、本発明によれば、ニードルリフト量がB点でアイドリング流量に達するようにできる。即ち、ロータリースロットルバルブ5の低開度域におけるニードル8のリフト量に対する燃料吐出量の増大率を低く抑えることができ、ロータリースロットルバルブ5の低開度域における燃料流量設定が容易となる。
【0021】
そしてあるニードル8のリフト量に達すると、上記の溝22による燃料吐出通路23のみでは、図9に破線で示すように、燃料流量が頭打ちとなるので、燃料ノズル7の周壁の他側部に形成されたスリット孔24もベンチュリ孔6内に開口させることにより、ここからも燃料が吐出されるようにしている。これにより、ニードル8の最大リフト量に制約がある場合でも、ニードル8の低リフト量域での燃料出口の断面積の変化率を小さくし、かつニードル8の最大リフト時の燃料出口の開口面積を十分に大きくし、図9に実線で示すように、低スロットル開度域での調節容易性と、高スロットル開度域での十分な燃料吐出量の確保とを両立することができる。
【0022】
なお、スリット孔24は、全長に渡って一定の幅としても良いし、一定の幅の部分を無くして全長に渡って徐々に幅が変化するようにしても良い。
【0023】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明によれば、ロータリースロットルバルブ式気化器の構造上の問題点、即ち、スロットルバルブの低開度域でのニードルリフト量の変化に対して燃料流量が急変するという特性が、上方へ向かって面積が漸増する部分を有する燃料吐出通路を燃料ノズルの周壁の一側部に形成することによって緩和することができる。従って、ロータリースロットルバルブの低開度域での燃料吐出量の制御が容易となる。さらに、所定の開度以上では上記の燃料吐出通路に加えてロータリースロットルバルブの所定開度以上で開口するスリット孔からも燃料を吐出させることにより、ロータリースロットルバルブの高開度域での十分な燃料吐出量をも容易に確保することができる。即ち本発明により、ロータリースロットルバルブの低開度域における燃料吐出量のセッティングをより一層最適化し、且つより一層のエンジン特性のワイドレンジ化を推進する上に多大な効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された気化器の縦断面図
【図2】吸気道の中心に沿う水平断面図(スロットルバルブ全閉状態)
【図3】吸気道の中心に沿う水平断面図(スロットルバルブ全開状態)
【図4】本発明による燃料ノズルの外観斜視図
【図5】本発明による燃料ノズルの側面図
【図6】図5中のVI−VI線に沿う断面図
【図7】本発明による燃料ノズルにニードルを挿入した状態を示す要部切断側面図
【図8】図7中のVIII−VIII線に沿う断面図
【図9】燃料流量の変化を示すグラフ
【符号の説明】
1 ロータリースロットルバルブ式気化器
2 気化器本体
3 吸気道
5 ロータリースロットルバルブ
6 ベンチュリ孔
7 燃料ノズル
8 燃料計量ニードル
21 突条部
22 溝
23 燃料吐出通路
24 スリット孔
Claims (2)
- 吸気道と、該吸気道を開閉するロータリースロットルバルブと、該ロータリースロットルバルブのベンチュリー孔内に上向きに突入した燃料ノズルと、前記ロータリースロットルバルブの前記ベンチュリー孔内に垂下され、且つ前記燃料ノズルに挿入された燃料計量ニードルとを有するロータリースロットバルブ式気化器であって、
前記燃料ノズルの周壁の一側部の内面に、その断面積が上方へ向かって漸増する部分を有する燃料吐出通路を形成したことを特徴とするロータリースロットバルブ式気化器。 - 前記燃料吐出通路を、その周壁の他側部に燃料吐出孔が開設された燃料ノズルに併設し、前記燃料吐出孔の最下位位置を、前記燃料吐出通路の下端よりも上方に位置させたことを特徴とする請求項1に記載のロータリースロットバルブ式気化器。
Priority Applications (2)
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