JP2005002086A - 遷移金属化合物およびこれを含むオレフィン重合用触媒 - Google Patents

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JP2005002086A
JP2005002086A JP2003322177A JP2003322177A JP2005002086A JP 2005002086 A JP2005002086 A JP 2005002086A JP 2003322177 A JP2003322177 A JP 2003322177A JP 2003322177 A JP2003322177 A JP 2003322177A JP 2005002086 A JP2005002086 A JP 2005002086A
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Sadahiko Matsuura
貞彦 松浦
Naoto Matsukawa
直人 松川
Hiroshi Terao
浩志 寺尾
Makoto Mitani
誠 三谷
Junji Saito
純治 斎藤
Terunori Fujita
照典 藤田
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Mitsui Chemicals Inc
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
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Abstract

下記一般式(I)で表される遷移金属化合物。
【課題】ポリオレフィンを高活性で製造できるオレフィン重合用触媒を提供する
こと。
【解決手段】
【化1】
Figure 2005002086

(I)
[式中、Mは周期律表第4〜5族の遷移金属原子、mは、1〜4の整数、R
、下記一般式(II)または(III)で表され、R2〜R6は、水素原子、ハロゲン
原子、炭化水素基等を示す。nは、Mの価数を満たす数であり、Xは、水素原子
、ハロゲン原子、炭化水素基等を示す。]
【化2】
Figure 2005002086

(式中、Raは水素原子、脂肪族炭化水素基または脂環族炭化水素基を示し、Rb
、Rcは水素原子あるいはメチル基を示し、互いに同一でも異なっていてもよい
。破線は2つのCβが直接結合するか、炭素数1以上の炭化水素基により、2つ
のCβと結合していることを示す。)
【選択図】なし

Description

本発明は新規なオレフィン重合用触媒に関するものであり、詳しくは、特開平
11−315109号公報に記載のサリチルアルドイミン配位子を有する第4族
遷移金属化合物と、有機アルミニウムオキシ化合物、および遷移金属化合物と反
応してイオン対を形成する化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物が固体状
担体に担持されているオレフィン重合用触媒に関するものである。
ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンは、炭素と水素からなる
環境にやさしいクリーンな材料であり加工成形性や物性に優れている。この特性
から、自動車、電気機器部品、食品包装、飲料・化粧品・医療用容器、土木、農
業資材など幅広い分野に用いられており、さらに近年ポリオレフィンに対する物
性の要求が多様化しており、様々な特性を持つポリオレフィンが望まれている。
また、生産性の更なる向上も望まれている。
従来からエチレン重合体、エチレン/α−オレフィン共重合体などのオレフィ
ン重合体を製造するための触媒として、チタン化合物と有機アルミニウム化合物
とからなるチタン系触媒、およびバナジウム化合物と有機アルミニウム化合物と
からなるバナジウム系触媒が知られている。
近年においては、高い重合活性でオレフィン重合体を製造することのできる触
媒としてシクロペンタジエニル基を有するメタロセン化合物と有機アルミニウム
オキシ化合物(アルミノキサン)とからなるメタロセン系触媒が知られるように
なり、さらに最近では、ジイミン構造の配位子を持った遷移金属化合物からなる
新規な触媒系が提案されている(国際公開特許第96/23010号参照)。
最近、本願発明者らは新規なオレフィン重合触媒として、特開平11−315
109号公報として、一般式(I')で表されるサリチルアルドイミン配位子を
有する遷移金属化合物を提案した。
Figure 2005002086
(I’)
この遷移金属化合物は、合成が容易であり、かつ高いエチレン重合性能を有し
、かつ配位子の構造変換により分子量、共重合性などの重合性能の制御が可能で
ある。
一方で、具体的なポリオレフィンの製造プロセスに関していえば、例えば高密
度ポリエチレンは、従来チーグラー型触媒を用いる低圧法により製造され、通常
スラリー重合法により製造されてきた。このような高密度ポリエチレンのうち、
成形性及び物性を制御する目的で任意の分子量分布を有する高密度ポリエチレン
を製造する際には、重合を多段で行い、通常各段において生成する重合体の分子
量及び密度を制御して重合を行っている。具体的には、低分子量ポリエチレン重
合工程と高分子量ポリエチレン重合工程からなる多段スラリー重合工程から構成
されているが、このプロセスの場合、工程が多段であること、低分子量ポリエチ
レン生成工程おいて大量の水素を使用するという点で、コスト的な面で不利とな
っている。このようなことから、より高い生産性でポリオレフィンを製造できる
触媒の開発が急務となっている。
本発明者は、上記のようなポリオレフィン製造に関して高生産性・低コスト化
について研究を行ったところ、特定のオレフィン重合用触媒を用いることにより
、ポリオレフィンが高活性で製造できることを見出して本発明を完成するに至っ
た。
国際公開特許第96/23010号公報 特開平11−315109号公報
本発明は、上記のような現在のポリオレフィン製造における不利な点を鑑み、
ポリオレフィンを高活性で製造できるオレフィン重合用触媒を提供することを目
的としている。
本発明に係わるオレフィン重合触媒は、
(A)下記一般式(I)あるいは(IV)で表される遷移金属化合物
(B)(B-1) 有機金属化合物、
(B-2) 有機アルミニウムオキシ化合物、および
(B-3) 遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物
から選ばれる少なくとも1種の化合物
とからなることを特徴とするオレフィン重合触媒であり、さらには、これら成分
(A)及び成分(B)が(C)固体状担体に担持されていることを特徴とするオレ
フィン重合触媒である。
Figure 2005002086
(I)
[式中、Mは周期律表第4〜5族の遷移金属原子を示し、mは、1〜4の整数を
示し、Rは、下記一般式(II)または(III)で表され、R2〜R6は、水素原
子、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有
基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含
有基、またはスズ含有基を示す。R、R2〜R6は、互いに同一でも異なって
いてもよく、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよい
mが2以上の場合にはR2〜R6で示される基のうち2個の基が連結されていて
もよく(但し、R同士が結合されることはない)。nは、Mの価数を満たす
数であり、Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含
有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン
含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、またはス
ズ含有基を示し、nが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも
異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成して
もよい。]
Figure 2005002086
(II)
(式中、Raは水素原子、脂肪族炭化水素基または脂環族炭化水素基を示し、Rb
、Rcは水素原子あるいはメチル基を示し、互いに同一でも異なっていてもよい
Figure 2005002086
(III)
(式中、破線は2つのCβが直接結合するか、炭素数1以上の炭化水素基により
、2つのCβと結合していることを示す)
Figure 2005002086
(IV)
[式中、Mは周期律表第4〜5族の遷移金属原子を示し、mは、1〜4の整数を
示し、Rは、下記一般式(V)、(VI)、(VII)または(VIII)で表され、R2
6は水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有
基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲ
ルマニウム含有基、またはスズ含有基を示し、R、R2〜R6は、互いに同一
でも異なっていてもよく、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成し
ていてもよい。
また、mが2以上の場合にはR2〜R6で示される基のうち2個の基が連結され
ていてもよく(但し、R同士が結合されることはない)。nは、Mの価数を
満たす数であり、Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イ
オウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハ
ロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、ま
たはスズ含有基を示し、nが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同
一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形
成してもよい。]
Figure 2005002086
(V)
(式中、Ra'、Rb'、Rc'のは互いに同一でも異なっていてもよく、これらのう
ち少なくとも2つは、炭素数2以上の脂肪族あるいは脂環族炭化水素基である)
Figure 2005002086
(VI)
(式中、Rd'、Re'、Rf'、Rg' は互いに同一でも異なっていてもよく、これ
らのうち少なくとも1つは炭素数1以上の脂肪族あるいは脂環族炭化水素基を示
す。破線は2つのCβが直接結合するか、炭素数1以上の炭化水素基により、2
つのCβと結合していることを示す)
Figure 2005002086
(VII)
(式中、Rh、Ri、Rj、Rk、Rlは互いに同一でも異なっていてもよく、水素
原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホ
ウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化
合物残基、ケイ素含有基を示す)
Figure 2005002086
(VIII)
式中、Rm、Rn、Ro、Rp、Rqは互いに同一でも異なっていてもよく、水素
原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホ
ウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化
合物残基、ケイ素含有基を示す。
上記一般式(I)、(IV)を用いることによりそれぞれ低分子量ポリエチレン
、高分子量ポリエチレンを高い生産性で製造することが可能である。
本発明に係るオレフィン重合触媒によって、ポリオレフィンを高い重合活性で製造す
ることができる。
以下、本発明におけるオレフィン重合用触媒について具体的に説明する。
なお、本明細書において「重合」という語は、単独重合だけでなく、共重合を
も包含した意味で用いられることがあり、「重合体」という語は、単独重合体だ
けでなく、共重合体をも包含した意味で用いられることがある。
本発明に係わるオレフィン重合触媒は、
(A)下記一般式(I)あるいは(IV)で表される遷移金属化合物
(B)(B-1) 有機金属化合物、
(B-2) 有機アルミニウムオキシ化合物、および
(B-3) 遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物
から選ばれる少なくとも1種の化合物が
(C)固体状担体に担持されていることを特徴とするオレフィン重合触媒である
Figure 2005002086
(I)
[式中、Mは周期律表第4〜5族の遷移金属原子を示し、mは、1〜4の整数を
示し、Rは、下記一般式(II)または(III)で表され、R2〜R6は、水素原
子、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有
基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含
有基、またはスズ含有基を示す。R、R2〜R6は、互いに同一でも異なって
いてもよく、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよい
mが2以上の場合にはR2〜R6で示される基のうち2個の基が連結されていて
もよく(但し、R同士が結合されることはない)。nは、Mの価数を満たす
数であり、Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含
有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン
含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、またはス
ズ含有基を示し、nが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも
異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成して
もよい。]
Figure 2005002086
(II)
(式中、Raは水素原子、脂肪族炭化水素基または脂環族炭化水素基を示し、Rb
、Rcは水素原子あるいはメチル基を示し、互いに同一でも異なっていてもよい
Figure 2005002086
(III)
(式中、破線は2つのCβが直接結合するか、炭素数1以上の炭化水素基により
、2つのCβと結合していることを示す)
Figure 2005002086
(IV)
[式中、Mは周期律表第4〜5族の遷移金属原子を示し、mは、1〜4の整数を
示し、Rは、下記一般式(V)、(VI)、(VII)または(VIII)で表され、R2
6は水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有
基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲ
ルマニウム含有基、またはスズ含有基を示し、R、R2〜R6は、互いに同一
でも異なっていてもよく、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成し
ていてもよい。
また、mが2以上の場合にはR2〜R6で示される基のうち2個の基が連結され
ていてもよく(但し、R同士が結合されることはない)。nは、Mの価数を
満たす数であり、Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イ
オウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハ
ロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、ま
たはスズ含有基を示し、nが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同
一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形
成してもよい。]
Figure 2005002086
(V)
(式中、Ra'、Rb'、Rc'のは互いに同一でも異なっていてもよく、これらのう
ち少なくとも2つは、炭素数2以上の脂肪族あるいは脂環族炭化水素基である)
Figure 2005002086
(VI)
(式中、Rd'、Re'、Rf'、Rg' は互いに同一でも異なっていてもよく、これ
らのうち少なくとも1つは炭素数1以上の脂肪族あるいは脂環族炭化水素基を示
す。破線は2つのCβが直接結合するか、炭素数1以上の炭化水素基により、2
つのCβと結合していることを示す)
Figure 2005002086
(VII)
(式中、Rh、Ri、Rj、Rk、Rlは互いに同一でも異なっていてもよく、水素
原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホ
ウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化
合物残基、ケイ素含有基を示す)
Figure 2005002086
(VIII)
(式中、Rm、Rn、Ro、Rp、Rqは互いに同一でも異なっていてもよく、水素
原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホ
ウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化
合物残基、ケイ素含有基を示す)

以下、本発明について詳細に説明する。
(A)下記一般式(I)あるいは(IV)で表される遷移金属化合物

本発明で用いられる遷移金属化合物は、下記一般式(I)、(IV)で表される。
Figure 2005002086
(I)
式中、Mは周期律表第4〜5族の遷移金属原子を示し、mは、1〜4の整数を示
し、Rは、下記一般式(II)または(III)で表され、R2〜R6は、水素原子
、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基
、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有
基、またはスズ含有基を示す。R、R2〜R6は、互いに同一でも異なってい
てもよく、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよい。
mが2以上の場合にはR2〜R6で示される基のうち2個の基が連結されていても
よく(但し、R同士が結合されることはない)。nは、Mの価数を満たす数
であり、Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有
基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含
有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、またはスズ
含有基を示し、nが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異
なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成しても
よい。
Figure 2005002086
(II)
(式中、Raは水素原子、脂肪族炭化水素基または脂環族炭化水素基を示し、Rb
、Rcは水素原子あるいはメチル基を示し、互いに同一でも異なっていてもよい
Figure 2005002086
(III)
(式中、破線は2つのCβが直接結合するか、炭素数1以上の炭化水素基により
、2つのCβと結合していることを示す)
Figure 2005002086
(IV)
[式中、Mは周期律表第4〜5族の遷移金属原子を示し、mは、1〜4の整数を
示し、Rは、下記一般式(V)、(VI)、(VII)または(VIII)で表され、R2
6は水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有
基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲ
ルマニウム含有基、またはスズ含有基を示し、R、R2〜R6は、互いに同一
でも異なっていてもよく、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成し
ていてもよい。
また、mが2以上の場合にはR2〜R6で示される基のうち2個の基が連結され
ていてもよく(但し、R同士が結合されることはない)。nは、Mの価数を
満たす数であり、Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イ
オウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハ
ロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、ま
たはスズ含有基を示し、nが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同
一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形
成してもよい。]
Figure 2005002086
(V)
(式中、Ra'、Rb'、Rc'のは互いに同一でも異なっていてもよく、これらのう
ち少なくとも2つは、炭素数2以上の脂肪族あるいは脂環族炭化水素基である)
Figure 2005002086
(VI)
(式中、Rd'、Re'、Rf'、Rg' は互いに同一でも異なっていてもよく、これ
らのうち少なくとも1つは炭素数1以上の脂肪族あるいは脂環族炭化水素基を示
す。破線は2つのCβが直接結合するか、炭素数1以上の炭化水素基により、2
つのCβと結合していることを示す)
Figure 2005002086
(VII)
(式中、Rh、Ri、Rj、Rk、Rlは互いに同一でも異なっていてもよく、水素
原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホ
ウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化
合物残基、ケイ素含有基を示す)
Figure 2005002086
(VIII)
(式中、Rm、Rn、Ro、Rp、Rqは互いに同一でも異なっていてもよく、水素
原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホ
ウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化
合物残基、ケイ素含有基を示す)
一般式(I)、(IV)中、Mは周期表第4〜5族の遷移金属原子を示し、具体
的にはチタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタルなど
であり、好ましくは4族遷移金属原子であり、具体的にはチタン、ジルコニウム
、ハフニウムである。より好ましくはジルコニウム、ハフニウムであり、特にジ
ルコニウムが好ましい。
mは、1〜4の整数であり、好ましくは1〜2、より好ましくは2である。
は、上記一般式(II)または(III)で表される基であり、たとえば炭素
原子数が1〜30のものが挙げられる。具体的には、メチル、エチル、n-プロピ
ル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペン
チル、tert-アミル、1,2-ジメチルプロピル、イソアミル、1-メチルブチル、2-
メチルブチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、1,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチル
ブチル、n-ヘプチル、1-メチルヘキシル、n-オクチル、1,5-ジメチルヘキシル、
2-エチルヘキシル、1-メチルヘプチル、n-ノニル、n-デシル、n-ウンデシル、n-
ドデシル、n-トリデシル、n-テトラデシル、n-ペンタデシル、n-ヘキサデシル、
n-ヘプタデシル、n-オクタデシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペン
チル、シクロヘキシル、4-tert-ブチルシクロヘキシル、シクロへプチル、シク
ロオクチル、シクロドデシル、アダマンチル、メチレンシクロプロピル、メチレ
ンシクロブチル、メチレンシクロペンチル、メチレンシクロヘキシル、1-シクロ
ヘキシルエチルなどであり、これらの中で、Rは、メチル、エチル、n-プロ
ピル、、n-ヘキシル、n-オクタデシル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シク
ロオクチル、4-tert-ブチルシクロヘキシル、メチレンシクロヘキシル、イソプ
ロピル、1-メチルヘキシル、1,5-ジメチルヘキシルなどが好ましく、4-tert-ブ
チルシクロヘキシル、メチレンシクロヘキシル、イソプロピル、1-メチルヘキシ
ル、1,5-ジメチルヘキシルが特に好ましい。
は、上記一般式(V)、(VI)、(VII)または(VIII)で表される基で
あり、たとえばたとえば炭素原子数が1〜30のものが挙げられる。具体的には
、1−エチルプロピル、1−エチルペンチル、1−プロピルブチル、2−メチル
シクロへキシル、2,2−ジメチルシクロへキシル、4−t−ブチル−2−メチ
ルシクロへキシル、2,3−ジメチルシクロへキシル、、2,6−ジメチルシク
ロへキシル、2,2,6,6−テトラメチルシクロへキシル、ベンジル、1−ナ
フチレンメチル、フェニル、4−メチルフェニル、4−メトキシフェニル、4−
ジメチルアミノフェニル、4−トリフロロフェニル、3,5−ジトリフロロフェ
ニル、2,3,4,5,6−ペンタフロロフェニル、2,3,5,6−テトラフ
ロロ−4−トリフロロメチルフェニルなどであり、これらの中では、1−エチル
プロピル、2−メチルシクロへキシル、4−t−ブチル−2−メチルシクロへキ
シル、2,3−ジメチルシクロへキシル、2,6,6−トリメチル−ビシクロ[
3.1.1]ヘプト−3−イル、2,3,4,5,6−ペンタフロロフェニル、
2,3,5,6−テトラフロロ−4−トリフロロメチルフェニルなどが好ましく
、1−エチルプロピル、2−メチルシクロへキシル、2,3−ジメチルシクロへ
キシル、2,3,4,5,6−ペンタフロロフェニルがより好ましい。
以下、R2〜R6について具体的に述べる。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
炭化水素基として具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロ
ピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、 t-ブチル基、ネオペンチ
ル基、n-ヘキシル基などの炭素原子数が1〜30、好ましくは1〜20の直鎖状
または分岐状のアルキル基;ビニル基、アリル基、イソプロペニル基などの炭素
原子数が2〜30、好ましくは2〜20の直鎖状または分岐状のアルケニル基;
エチニル基、プロパルギル基など炭素原子数が2〜30、好ましくは2〜20の
直鎖状または分岐状のアルキニル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シク
ロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基などの炭素原子数が3〜30
、好ましくは3〜20の環状飽和炭化水素基; シクロペンタジエニル基、イン
デニル基、フルオレニル基などの炭素数5〜30の環状不飽和炭化水素基;フェ
ニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フェナントリル基、アン
トラセニル基などの炭素原子数が6〜30、好ましくは6〜20のアリール基;
トリル基、iso-プロピルフェニル基、t-ブチルフェニル基、ジメチルフェニル基
、ジ-t-ブチルフェニル基などのアルキル置換アリール基などが挙げられる。
上記炭化水素基は、水素原子がハロゲンで置換されていてもよく、たとえば、
トリフルオロメチル基、ペンタフルオロフェニル基、クロロフェニル基などの炭
素原子数1〜30、好ましくは1〜20のハロゲン化炭化水素基が挙げられる。
また、上記炭化水素基は、他の炭化水素基で置換されていてもよく、たとえば
、ベンジル基、クミル基、2,2−ジフェニルエチル基、トリフェニルメチル基
などのアリール基置換アルキル基などが挙げられる。
さらにまた、上記炭化水素基は、ヘテロ環式化合物残基;アルコシキ基、アリ
ーロキシ基、エステル基、エーテル基、アシル基、カルボキシル基、カルボナー
ト基、ヒドロキシ基、ペルオキシ基、カルボン酸無水物基などの酸素含有基;ア
ミノ基、イミノ基、アミド基、イミド基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、ニトロ
基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアン酸エステル基、アミジノ基、
ジアゾ基、アミノ基がアンモニウム塩となったものなどの窒素含有基;ボランジ
イル基、ボラントリイル基、ジボラニル基などのホウ素含有基;メルカプト基、
チオエステル基、ジチオエステル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、チオア
シル基、チオエーテル基、チオシアン酸エステル基、イソチアン酸エステル基、
スルホンエステル基、スルホンアミド基、チオカルボキシル基、ジチオカルボキ
シル基、スルホ基、スルホニル基、スルフィニル基、スルフェニル基などのイオ
ウ含有基;ホスフィド基、ホスホリル基、チオホスホリル基、ホスファト基など
のリン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、またはスズ含有基を有して
いてもよい。
これらのうち、特に、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、
n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、ネオペンチル基、n-ヘ
キシル基などの炭素原子数1〜30、好ましくは1〜20の直鎖状または分岐状
のアルキル基;フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フェ
ナントリル基、アントラセニル基などの炭素原子数6〜30、好ましくは6〜2
0のアリール基;これらのアリール基にハロゲン原子、炭素原子数1〜30、好
ましくは1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、炭素原子数6〜30、好ま
しくは6〜20のアリール基またはアリーロキシ基などの置換基が1〜5個置換
した置換アリール基などが好ましい。
酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基としては
、上記例示したものと同様のものが挙げられる。
ヘテロ環式化合物残基としては、ピロール、ピリジン、ピリミジン、キノリン
、トリアジンなどの含窒素化合物、フラン、ピランなどの含酸素化合物、チオフ
ェンなどの含硫黄化合物などの残基、およびこれらのヘテロ環式化合物残基に炭
素原子数が1〜30、好ましくは1〜20のアルキル基、アルコキシ基などの置
換基がさらに置換した基などが挙げられる。
ケイ素含有基としては、シリル基、シロキシ基、炭化水素置換シリル基、炭化
水素置換シロキシ基など、具体的には、メチルシリル基、ジメチルシリル基、ト
リメチルシリル基、エチルシリル基、ジエチルシリル基、トリエチルシリル基、
ジフェニルメチルシリル基、トリフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基
、ジメチル-t-ブチルシリル基、ジメチル(ペンタフルオロフェニル)シリル基
などが挙げられる。これらの中では、メチルシリル基、ジメチルシリル基、トリ
メチルシリル基、エチルシリル基、ジエチルシリル基、トリエチルシリル基、ジ
メチルフェニルシリル基、トリフェニルシリル基などが好ましい。特にトリメチ
ルシリル基、トリエチルシリル基、トリフェニルシリル基、ジメチルフェニルシ
リル基が好ましい。炭化水素置換シロキシ基として具体的には、トリメチルシロ
キシ基などが挙げられる。
ゲルマニウム含有基およびスズ含有基としては、前記ケイ素含有基のケイ素を
ゲルマニウムおよびスズに置換したものが挙げられる。
次に上記で説明したR2〜R6の例について、より具体的に説明する。
アルコキシ基として具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、
イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、 t-ブトキシ基などが挙げ
られる。
アルキルチオ基として具体的には、メチルチオ基、エチルチオ基等が挙げられ
る。
アリーロキシ基として具体的には、フェノキシ基、2,6-ジメチルフェノキシ基
、2,4,6-トリメチルフェノキシ基などが挙げられる。
アリールチオ基として具体的には、フェニルチオ基、メチルフェニルチオ基、
ナフチルチオ基等が挙げられる。
アシル基として具体的には、ホルミル基、アセチル基、ベンゾイル基、p−ク
ロロベンゾイル基、p-メトキシベンゾイル基などが挙げられる。
エステル基として具体的には、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、メト
キシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、p-クロロフェノキシカルボニル基
などが挙げられる。
チオエステル基として具体的には、アセチルチオ基、ベンゾイルチオ基、メチ
ルチオカルボニル基、フェニルチオカルボニル基などが挙げられる。
アミド基として具体的には、アセトアミド基、N-メチルアセトアミド基、N-メ
チルベンズアミド基などが挙げられる。
イミド基として具体的には、アセトイミド基、ベンズイミド基などが挙げられ
る。 アミノ基として具体的には、ジメチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、
ジフェニルアミノ基などが挙げられる。
イミノ基として具体的には、メチルイミノ基、エチルイミノ基、プロピルイミ
ノ基、ブチルイミノ基、フェニルイミノ基などが挙げられる。
スルホンエステル基として具体的には、スルホン酸メチル基、スルホン酸エチ
ル基、スルホン酸フェニル基などが挙げられる。
スルホンアミド基として具体的には、フェニルスルホンアミド基、N-メチルス
ルホンアミド基、N-メチル-p-トルエンスルホンアミド基などが挙げられる。
2〜R6は、これらのうちの2個以上の基、好ましくは隣接する基が互いに連
結して脂肪環、芳香環または、窒素原子などの異原子を含む炭化水素環を形成し
ていてもよく、これらの環はさらに置換基を有していてもよい。
また、mが2以上の場合には、R2〜R6で示される基のうち2個の基が連結さ
れていてもよい。さらに、mが2以上の場合にはR2同士、R3同士、R4同士、
5同士、R6同士は、互いに同一でも異なっていてもよい。
nは、Mの価数を満たす数であり、具体的には0〜5、好ましくは1〜4、よ
り好ましくは1〜3の整数である。
Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒
素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、
ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、またはスズ含有基
を示し、nが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なって
いてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。
以下、具体例を述べる
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
炭化水素基としては、前記R2〜R6で例示したものと同様のものが挙げられる
。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オク
チル基、ノニル基、ドデシル基、アイコシル基などのアルキル基;シクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基などの炭素原子数が
3〜30のシクロアルキル基;ビニル基、プロペニル基、シクロヘキセニル基な
どのアルケニル基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基などの
アリールアルキル基;フェニル基、トリル基、ジメチルフェニル基、トリメチル
フェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル
基、メチルナフチル基、アントリル基、フェナントリル基などのアリール基など
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらの炭化水素基
には、ハロゲン化炭化水素、具体的には炭素原子数1〜20の炭化水素基の少な
くとも一つの水素がハロゲンに置換した基も含まれる。
これらのうち、炭素原子数が1〜20のものが好ましい。
ヘテロ環式化合物残基としては、前記R2〜R6で例示したものと同様のものが
挙げられる。
酸素含有基としては、前記R2〜R6で例示したものと同様のものが挙げられ、
具体的には、ヒドロキシ基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基などのアルコシキ基;フェノキシ基、メチルフェノキシ基、ジメチルフェノキ
シ基、ナフトキシ基などのアリーロキシ基;フェニルメトキシ基、フェニルエト
キシ基などのアリールアルコキシ基;アセトキシ基;カルボニル基などが挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
イオウ含有基としては、前記R2〜R6で例示したものと同様のものが挙げられ
、具体的には、メチルスルフォネート基、トリフルオロメタンスルフォネート基
、フェニルスルフォネート基、ベンジルスルフォネート基、p-トルエンスルフォ
ネート基、トリメチルベンゼンスルフォネート基、トリイソブチルベンゼンスル
フォネート基、p-クロルベンゼンスルフォネート基、ペンタフルオロベンゼンス
ルフォネート基などのスルフォネート基;メチルスルフィネート基、フェニルス
ルフィネート基、ベンジルスルフィネート基、p-トルエンスルフィネート基、ト
リメチルベンゼンスルフィネート基、ペンタフルオロベンゼンスルフィネート基
などのスルフィネート基;アルキルチオ基;アリールチオ基などが挙げられるが
、これらに限定されるものではない。
窒素含有基として具体的には、前記R2〜R6で例示したものと同様のものが挙
げられ、具体的には、アミノ基;メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチル
アミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基
などのアルキルアミノ基;フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルア
ミノ基、ジナフチルアミノ基、メチルフェニルアミノ基などのアリールアミノ基
またはアルキルアリールアミノ基などが挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
ホウ素含有基として具体的には、BR4(Rは水素、アルキル基、置換基を有
してもよいアリール基、ハロゲン原子等を示す)が挙げられる。
リン含有基として具体的には、トリメチルホスフィン基、トリブチルホスフィ
ン基、トリシクロヘキシルホスフィン基などのトリアルキルホスフィン基;トリ
フェニルホスフィン基、トリトリルホスフィン基などのトリアリールホスフィン
基;メチルホスファイト基、エチルホスファイト基、フェニルホスファイト基な
どのホスファイト基(ホスフィド基);ホスホン酸基;ホスフィン酸基などが挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
ケイ素含有基として具体的には、前記R2〜R6で例示したものと同様のものが
挙げられ、具体的には、フェニルシリル基、ジフェニルシリル基、トリメチルシ
リル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリシクロヘキシルシリ
ル基、トリフェニルシリル基、メチルジフェニルシリル基、トリトリルシリル基
、トリナフチルシリル基などの炭化水素置換シリル基;トリメチルシリルエーテ
ル基などの炭化水素置換シリルエーテル基;トリメチルシリルメチル基などのケ
イ素置換アルキル基;トリメチルシリルフェニル基などのケイ素置換アリール基
などが挙げられる。
ゲルマニウム含有基として具体的には、前記R2〜R6で例示したものと同様の
ものが挙げられ、具体的には、前記ケイ素含有基のケイ素をゲルマニウムに置換
した基が挙げられる。
スズ含有基として具体的には、前記R2〜R6で例示したものと同様のものが挙
げられ、より具体的には、前記ケイ素含有基のケイ素をスズに置換した基が挙げ
られる。
ハロゲン含有基として具体的には、PF6、BF4などのフッ素含有基、ClO4
、SbCl6などの塩素含有基、IO4などのヨウ素含有基が挙げられるが、これ
らに限定されるものではない。
アルミニウム含有基として具体的には、AlR4(Rは水素、アルキル基、置換
基を有してもよいアリール基、ハロゲン原子等を示す)が挙げられるが、これら
に限定されるものではない。
なお、nが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なって
いてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。
以下に、上記一般式(I)、(IV)で表される遷移金属化合物の具体的な例を
示すが、これらに限定されるものではない。
一般式(I)で表わされる遷移金属化合物の例示
Figure 2005002086
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一般式(IV)で表わされる遷移金属化合物の例示
Figure 2005002086
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Figure 2005002086
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なお、上記例示中、Meはメチル基を、Etはエチル基を、tBuはt-ブチル
基を、Phはフェニル基を、及びAdmはアダマンチル基を示す。
本発明では、上記のような化合物において、ジルコニウム金属をチタン、ハフ
ニウムなどのジルコニウム以外の金属に置き換えた遷移金属化合物を用いること
もできる。
このような遷移金属化合物(A)の製造方法は、特に限定されることなく、た
とえば以下のようにして製造することができる。
まず、遷移金属化合物(A)を構成する配位子は、サリチルアルデヒド類化合
物を、式R(あるいはR)−NH2 の第1級アミン類化合物[R(ある
いはR は前記と同義である]。例えばアルキルアミン類化合物と反応させ
ることにより得られる。具体的には、両方の出発化合物を溶媒に溶解する。溶媒
としては、このような反応に一般的なものを使用できるが、なかでもメタノール
、エタノール等のアルコール溶媒、またはトルエン等の炭化水素溶媒が好ましい
。次いで、得られた溶液を室温から還流条件で、約1〜48時間撹拌すると、対
応する配位子が良好な収率で得られる。
配位子化合物を合成する際、触媒として、蟻酸、酢酸、トルエンスルホン酸等
の酸触媒を用いてもよい。また、脱水剤として、モレキュラシーブス、硫酸マグ
ネシウムまたは硫酸ナトリウムを用いたり、ディーンシュタークにより脱水を行
うと、反応進行に効果的である。
次に、こうして得られた配位子を遷移金属M含有化合物と反応させることで、
対応する遷移金属化合物を合成することができる。具体的には、合成した配位子
を溶媒に溶解し、必要に応じて塩基と接触させてフェノキサイド塩を調製した後
、金属ハロゲン化物、金属アルキル化物等の金属化合物と低温下で混合し、−7
8℃から室温、もしくは還流条件下で、約1〜48時間撹拌する。溶媒としては
、このような反応に普通のものを使用できるが、なかでもエーテル、テトラヒド
ロフラン(THF)等の極性溶媒、トルエン等の炭化水素溶媒などが好ましく使
用される。また、フェノキサイド塩を調製する際に使用する塩基としては、n-ブ
チルリチウム等のリチウム塩、水素化ナトリウム等のナトリウム塩等の金属塩や
、トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基が好ましいが、この限りではない。
また、化合物の性質によっては、フェノキサイド塩調製を経由せず、配位子と
金属化合物とを直接反応させることで、対応する遷移金属化合物を合成すること
もできる。
さらに、合成した遷移金属化合物中の金属Mを、常法により別の遷移金属と交
換することも可能である。また、例えばR2〜R6の何れかがHである場合には、
合成の任意の段階において、H以外の置換基を導入することができる。
また、遷移金属化合物を単離せず、配位子と金属化合物との反応溶液をそのま
ま重合に用いることもできる。
以上のような遷移金属化合物(A)は、1種単独または2種以上組み合わせて用
いられる。
次に、本発明のオレフィン重合用触媒において、(A)前記一般式(I)、(
IV)で表わされる遷移金属化合物、(B-1)有機金属化合物、(B-2) 有機アルミ
ニウムオキシ化合物、および (B-3) 遷移金属化合物(A)と反応してイオン対
を形成する化合物について順次詳説する。
(B-1)有機金属化合物
本発明で用いられる(B-1)有機金属化合物として、具体的には下記のような周
期表第1、2族および第12、13族の有機金属化合物が用いられる。
(B-1a) 一般式 Ra mAl(ORb)npq
(式中、Ra およびRbは、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が
1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、m
は0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、
かつm+n+p+q=3である。)
で表される有機アルミニウム化合物。
(B-1b) 一般式 M2AlRa 4
(式中、M2はLi、NaまたはKを示し、Raは炭素原子数が1〜15、好まし
くは1〜4の炭化水素基を示す。)
で表される周期表第1族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物。
(B-1c) 一般式 Rab3
(式中、RaおよびRbは、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1
〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、M3はMg、ZnまたはCdで
ある。)
で表される周期表第2族または第12族金属のジアルキル化合物。
前記(B-1a)に属する有機アルミニウム化合物としては、次のような化合物な
どを例示できる。
一般式 Ra mAl(ORb)3-m
(式中、RaおよびRbは、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が
1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、mは好ましくは1.5≦m≦
3の数である。)
で表される有機アルミニウム化合物、
一般式 Ra mAlX3-m
(式中、Raは炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、
Xはハロゲン原子を示し、mは好ましくは0<m<3である。)
で表される有機アルミニウム化合物、
一般式 Ra mAlH3-m
(式中、Raは炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、
mは好ましくは2≦m<3である。)
で表される有機アルミニウム化合物、
一般式 Ra mAl(ORb )nq
(式中、RaおよびRbは、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1
〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは
0<m≦3、nは0≦n<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+q=3
である。)
で表される有機アルミニウム化合物。
(B-1a)に属する有機アルミニウム化合物としてより具体的には、
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリn-ブチルアルミニウ
ム、トリプロピルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシルアル
ミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウムなどのトリn-ア
ルキルアルミニウム;
トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリsec-ブチ
ルアルミニウム、トリ −tert-ブチルアルミニウム、トリ2-メチルブチルアルミ
ニウム、トリ3-メチルブチルアルミニウム、トリ2-メチルペンチルアルミニウム
、トリ3-メチルペンチルアルミニウム、トリ4-メチルペンチルアルミニウム、ト
リ2-メチルヘキシルアルミニウム、トリ3-メチルヘキシルアルミニウム、トリ2-
エチルヘキシルアルミニウムなどのトリ分岐鎖アルキルアルミニウム;
トリシクロヘキシルアルミニウム、トリシクロオクチルアルミニウムなどのト
リシクロアルキルアルミニウム;
トリフェニルアルミニウム、トリトリルアルミニウムなどのトリアリールアル
ミニウム;
ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどのジアルキルアルミニウムハイド
ライド;
(i-C49)xAly(C510)z (式中、x、y、zは正の数であり、z≧2x
である。)などで表されるトリイソプレニルアルミニウムなどのトリアルケニル
アルミニウム;
イソブチルアルミニウムメトキシド、イソブチルアルミニウムエトキシド、イ
ソブチルアルミニウムイソプロポキシドなどのアルキルアルミニウムアルコキシ
ド;
ジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチ
ルアルミニウムブトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコキシド;
エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシド
などのアルキルアルミニウムセスキアルコキシド;
a 2.5Al(ORb)0.5などで表される平均組成を有する部分的にアルコキシ
化されたアルキルアルミニウム;
ジエチルアルミニウムフェノキシド、ジエチルアルミニウム(2,6-ジ-t-ブチ
ル-4-メチルフェノキシド)、エチルアルミニウムビス(2,6-ジ-t-ブチル-4-メ
チルフェノキシド)、ジイソブチルアルミニウム(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフ
ェノキシド)、イソブチルアルミニウムビス(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノ
キシド)などのジアルキルアルミニウムアリーロキシド;
ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルア
ルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド、ジイソブチルアルミニウ
ムクロリドなどのジアルキルアルミニウムハライド;
エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エ
チルアルミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド;
エチルアルミニウムジクロリド、プロピルアルミニウムジクロリド、ブチルア
ルミニウムジブロミドなどのアルキルアルミニウムジハライドなどの部分的にハ
ロゲン化されたアルキルアルミニウム;
ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリドなどのジアル
キルアルミニウムヒドリド;
エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリドなどのアル
キルアルミニウムジヒドリドなどその他の部分的に水素化されたアルキルアルミ
ニウム;
エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド
、エチルアルミニウムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキシ化およびハロ
ゲン化されたアルキルアルミニウムなどを挙げることができる。
また(B-1a)に類似する化合物も使用することができ、たとえば窒素原子を介
して2以上のアルミニウム化合物が結合した有機アルミニウム化合物を挙げるこ
とができる。このような化合物として具体的には、(C252AlN(C25)
Al(C25)2 などを挙げることができる。
前記(B-1b)に属する化合物としては、
LiAl(C25)4、LiAl(C715)4 などを挙げることができる。
またその他にも、(B-1)有機金属化合物としては、メチルリチウム、エチルリ
チウム、プロピルリチウム、ブチルリチウム、メチルマグネシウムブロミド、メ
チルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウム
クロリド、プロピルマグネシウムブロミド、プロピルマグネシウムクロリド、ブ
チルマグネシウムブロミド、ブチルマグネシウムクロリド、ジメチルマグネシウ
ム、ジエチルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、ブチルエチルマグネシウム
などを使用することもできる。
また重合系内で上記有機アルミニウム化合物が形成されるような化合物、たと
えばハロゲン化アルミニウムとアルキルリチウムとの組合せ、またはハロゲン化
アルミニウムとアルキルマグネシウムとの組合せなどを使用することもできる。
(B-1)有機金属化合物のなかでは、有機アルミニウム化合物が好ましい。
上記のような(B-1)有機金属化合物は、1種単独でまたは2種以上組み合わせ
て用いられる。

B-2)有機アルミニウムオキシ化合物
本発明で用いられる(B-2)有機アルミニウムオキシ化合物は、従来公知のア
ルミノキサンであってもよく、また特開平2−78687号公報に例示されてい
るようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。
従来公知のアルミノキサンは、たとえば下記のような方法によって製造するこ
とができ、通常、炭化水素溶媒の溶液として得られる。
(1)吸着水を含有する化合物または結晶水を含有する塩類、たとえば塩化マグ
ネシウム水和物、硫酸銅水和物、硫酸アルミニウム水和物、硫酸ニッケル水和物
、塩化第1セリウム水和物などの炭化水素媒体懸濁液に、トリアルキルアルミニ
ウムなどの有機アルミニウム化合物を添加して、吸着水または結晶水と有機アル
ミニウム化合物とを反応させる方法。
(2)ベンゼン、トルエン、エチルエーテル、テトラヒドロフランなどの媒体中
で、トリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物に直接水、氷また
は水蒸気を作用させる方法。
(3)デカン、ベンゼン、トルエンなどの媒体中でトリアルキルアルミニウムな
どの有機アルミニウム化合物に、ジメチルスズオキシド、ジブチルスズオキシド
などの有機スズ酸化物を反応させる方法。
なお該アルミノキサンは、少量の有機金属成分を含有してもよい。また回収さ
れた上記のアルミノキサンの溶液から溶媒または未反応有機アルミニウム化合物
を蒸留して除去した後、溶媒に再溶解またはアルミノキサンの貧溶媒に懸濁させ
てもよい。
アルミノキサンを調製する際に用いられる有機アルミニウム化合物として具体
的には、前記(B-1a)に属する有機アルミニウム化合物として例示したものと同様
の有機アルミニウム化合物を挙げることができる。
これらのうち、トリアルキルアルミニウム、トリシクロアルキルアルミニウム
が好ましく、トリメチルアルミニウムが特に好ましい。
上記のような有機アルミニウム化合物は、1種単独でまたは2種以上組み合せ
て用いられる。
アルミノキサンの調製に用いられる溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、クメン、シメンなどの芳香族炭化水素、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、
オクタン、デカン、ドデカン、ヘキサデカン、オクタデカンなどの脂肪族炭化水
素、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン、メチルシクロペンタン
などの脂環族炭化水素、ガソリン、灯油、軽油などの石油留分または上記芳香族
炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素のハロゲン化物とりわけ、塩素化物
、臭素化物などの炭化水素溶媒が挙げられる。さらにエチルエーテル、テトラヒ
ドロフランなどのエーテル類を用いることもできる。これらの溶媒のうち特に芳
香族炭化水素または脂肪族炭化水素が好ましい。
また本発明で用いられるベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物は、
60℃のベンゼンに溶解するAl成分がAl原子換算で通常10%以下、好まし
くは5%以下、特に好ましくは2%以下であるもの、すなわち、ベンゼンに対し
て不溶性または難溶性であるものが好ましい。
本発明で用いられる有機アルミニウムオキシ化合物としては、下記一般式(IX
)で表されるボロンを含んだ有機アルミニウムオキシ化合物を挙げることもでき
る。
Figure 2005002086
(IX)
式中、R7は炭素原子数が1〜10の炭化水素基を示す。
8は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素
原子数が1〜10の炭化水素基を示す。
前記一般式(IX)で表されるボロンを含んだ有機アルミニウムオキシ化合物は
、下記一般式(X)で表されるアルキルボロン酸と
7−B(OH)2 ・・・(X)
(式中、R7は前記と同じ基を示す。)
有機アルミニウム化合物とを、不活性ガス雰囲気下に不活性溶媒中で、−80℃
〜室温の温度で1分〜24時間反応させることにより製造できる。
前記一般式(X)で表されるアルキルボロン酸の具体的なものとしては、メチ
ルボロン酸、エチルボロン酸、イソプロピルボロン酸、n-プロピルボロン酸、n-
ブチルボロン酸、イソブチルボロン酸、n-ヘキシルボロン酸、シクロヘキシルボ
ロン酸、フェニルボロン酸、3,5-ジフルオロボロン酸、ペンタフルオロフェニル
ボロン酸、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸などが挙げられる
。これらの中では、メチルボロン酸、n-ブチルボロン酸、イソブチルボロン酸、
3,5-ジフルオロフェニルボロン酸、ペンタフルオロフェニルボロン酸が好ましい
。これらは1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
このようなアルキルボロン酸と反応させる有機アルミニウム化合物として具体
的には、前記(B-1a)に属する有機アルミニウム化合物として例示したものと同
様の有機アルミニウム化合物を挙げることができる。
これらのうち、トリアルキルアルミニウム、トリシクロアルキルアルミニウム
が好ましく、特にトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソ
ブチルアルミニウムが好ましい。これらは1種単独でまたは2種以上組み合わせ
て用いられる。
上記のような(B-2) 有機アルミニウムオキシ化合物は、1種単独でまたは2種
以上組み合せて用いられる。
(B-3) 遷移金属化合物と反応してイオン対を形成する化合物
本発明で用いられる遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合
物(B-3)(以下、「イオン化イオン性化合物」という。)としては、特開平1
−501950号公報、特開平1−502036号公報、特開平3−17900
5号公報、特開平3−179006号公報、特開平3−207703号公報、特
開平3−207704号公報、USP−5321106号などに記載されたルイ
ス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物などを挙げること
ができる。さらに、ヘテロポリ化合物およびイソポリ化合物も挙げることができ
る。
具体的には、ルイス酸としては、BR3 (Rは、フッ素、メチル基、トリフル
オロメチル基などの置換基を有していてもよいフェニル基またはフッ素である。
)で示される化合物が挙げられ、たとえばトリフルオロボロン、トリフェニルボ
ロン、トリス(4-フルオロフェニル)ボロン、トリス(3,5-ジフルオロフェニル
)ボロン、トリス(4-フルオロメチルフェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオ
ロフェニル)ボロン、トリス(p-トリル)ボロン、トリス(o-トリル)ボロン、
トリス(3,5-ジメチルフェニル)ボロンなどが挙げられる。
イオン性化合物としては、たとえば下記一般式(XI)で表される化合物が挙げ
られる。
Figure 2005002086
(XI)
式中、R9としては、H+ 、カルボニウムカチオン、オキソニウムカチオン、
アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプチルトリエニルカチ
オン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンなどが挙げられる。
10〜R13は、互いに同一でも異なっていてもよく、有機基、好ましくはアリ
ール基または置換アリール基である。
前記カルボニウムカチオンとして具体的には、トリフェニルカルボニウムカチ
オン、トリ(メチルフェニル)カルボニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル
)カルボニウムカチオンなどの三置換カルボニウムカチオンなどが挙げられる。
前記アンモニウムカチオンとして具体的には、トリメチルアンモニウムカチオ
ン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリプロピルアンモニウムカチオン、ト
リブチルアンモニウムカチオン、トリ(n-ブチル)アンモニウムカチオンなどの
トリアルキルアンモニウムカチオン;N,N-ジメチルアニリニウムカチオン、N,N-
ジエチルアニリニウムカチオン、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムカチオン
などのN,N-ジアルキルアニリニウムカチオン;ジ(イソプロピル)アンモニウム
カチオン、ジシクロヘキシルアンモニウムカチオンなどのジアルキルアンモニウ
ムカチオンなどが挙げられる。
前記ホスホニウムカチオンとして具体的には、トリフェニルホスホニウムカチ
オン、トリ(メチルフェニル)ホスホニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル
)ホスホニウムカチオンなどのトリアリールホスホニウムカチオンなどが挙げら
れる。
9としては、カルボニウムカチオン、アンモニウムカチオンなどが好ましく
、特にトリフェニルカルボニウムカチオン、N,N-ジメチルアニリニウムカチオン
、N,N-ジエチルアニリニウムカチオンが好ましい。
またイオン性化合物として、トリアルキル置換アンモニウム塩、N,N-ジアルキ
ルアニリニウム塩、ジアルキルアンモニウム塩、トリアリールホスフォニウム塩
などを挙げることもできる。
トリアルキル置換アンモニウム塩として具体的には、たとえばトリエチルアン
モニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリプロピルアンモニウムテトラ(フェニ
ル)ホウ素、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリメ
チルアンモニウムテトラ(p-トリル)ホウ素、トリメチルアンモニウムテトラ(
o-トリル)ホウ素、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェ
ニル)ホウ素、トリプロピルアンモニウムテトラ(o,p-ジメチルフェニル)ホウ
素、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(m,m-ジメチルフェニル)ホウ素、ト
リ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(p-トリフルオロメチルフェニル)ホウ素、
トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ホ
ウ素、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(o-トリル)ホウ素などが挙げられ
る。
N,N-ジアルキルアニリニウム塩として具体的には、たとえばN,N-ジメチルアニ
リニウムテトラ(フェニル)ホウ素、N,N-ジエチルアニリニウムテトラ(フェニ
ル)ホウ素、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムテトラ(フェニル)ホウ素な
どが挙げられる。
ジアルキルアンモニウム塩として具体的にはは、たとえばジ(1-プロピル)ア
ンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、ジシクロヘキシルアンモ
ニウムテトラ(フェニル)ホウ素などが挙げられる。
さらにイオン性化合物として、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)ボレート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)ボレート、フェロセニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)
ボレート、トリフェニルカルベニウムペンタフェニルシクロペンタジエニル錯体
、N,N-ジエチルアニリニウムペンタフェニルシクロペンタジエニル錯体、下記式
(XII)または(XIII)で表されるホウ素化合物などを挙げることもできる。
Figure 2005002086
(XII)
(式中、Etはエチル基を示す。)
Figure 2005002086
(XIII)
ボラン化合物として具体的には、たとえば
デカボラン(14);
ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ノナボレート、ビス〔トリ(n-ブチル
)アンモニウム〕デカボレート、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ウンデ
カボレート、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ドデカボレート、ビス〔ト
リ(n-ブチル)アンモニウム〕デカクロロデカボレート、ビス〔トリ(n-ブチル
)アンモニウム〕ドデカクロロドデカボレートなどのアニオンの塩;
トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ドデカハイドライドドデカボレート)コ
バルト酸塩(III)、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ドデカハイド
ライドドデカボレート)ニッケル酸塩(III)などの金属ボランアニオンの塩など
が挙げられる。
カルボラン化合物として具体的には、たとえば
4-カルバノナボラン(14)、1,3-ジカルバノナボラン(13)、6,9-ジカル
バデカボラン(14)、ドデカハイドライド-1-フェニル-1,3-ジカルバノナボラ
ン、ドデカハイドライド-1-メチル-1,3-ジカルバノナボラン、ウンデカハイドラ
イド-1,3-ジメチル-1,3-ジカルバノナボラン、7,8-ジカルバウンデカボラン(1
3)、2,7-ジカルバウンデカボラン(13)、ウンデカハイドライド-7,8-ジメ
チル-7,8-ジカルバウンデカボラン、ドデカハイドライド-11-メチル-2,7-ジカル
バウンデカボラン、トリ(n-ブチル)アンモニウム1-カルバデカボレート、トリ
(n-ブチル)アンモニウム1-カルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモ
ニウム1-カルバドデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウム1-トリメチルシ
リル-1-カルバデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムブロモ-1-カルバド
デカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウム6-カルバデカボレート(14)、
トリ(n-ブチル)アンモニウム6-カルバデカボレート(12)、トリ(n-ブチル
)アンモニウム7-カルバウンデカボレート(13)、トリ(n-ブチル)アンモニ
ウム7,8-ジカルバウンデカボレート(12)、トリ(n-ブチル)アンモニウム2,
9-ジカルバウンデカボレート(12)、トリ(n-ブチル)アンモニウムドデカハ
イドライド-8-メチル-7,9-ジカルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモ
ニウムウンデカハイドライド-8-エチル-7,9-ジカルバウンデカボレート、トリ(
n-ブチル)アンモニウムウンデカハイドライド-8-ブチル-7,9-ジカルバウンデカ
ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムウンデカハイドライド-8-アリル-7,9-
ジカルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムウンデカハイドライ
ド-9-トリメチルシリル-7,8-ジカルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アン
モニウムウンデカハイドライド-4,6-ジブロモ-7-カルバウンデカボレートなどの
アニオンの塩;
トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ノナハイドライド-1,3-ジカルバノナボ
レート)コバルト酸塩(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハ
イドライド-7,8-ジカルバウンデカボレート)鉄酸塩(III)、トリ(n-ブチル)
アンモニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8-ジカルバウンデカボレート)コ
バルト酸塩(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハイドライド
-7,8-ジカルバウンデカボレート)ニッケル酸塩(III)、トリ(n-ブチル)アン
モニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8-ジカルバウンデカボレート)銅酸塩
(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8-ジカ
ルバウンデカボレート)金酸塩(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ノ
ナハイドライド-7,8-ジメチル-7,8-ジカルバウンデカボレート)鉄酸塩(III)、
トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ノナハイドライド-7,8-ジメチル-7,8-ジカ
ルバウンデカボレート)クロム酸塩(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス
(トリブロモオクタハイドライド-7,8-ジカルバウンデカボレート)コバルト酸
塩(III)、トリス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ウンデカハイドライ
ド-7-カルバウンデカボレート)クロム酸塩(III)、ビス〔トリ(n-ブチル)ア
ンモニウム〕ビス(ウンデカハイドライド-7-カルバウンデカボレート)マンガ
ン酸塩(IV)、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ウンデカハイドラ
イド-7-カルバウンデカボレート)コバルト酸塩(III)、ビス〔トリ(n-ブチル
)アンモニウム〕ビス(ウンデカハイドライド-7-カルバウンデカボレート)ニ
ッケル酸塩(IV)などの金属カルボランアニオンの塩などが挙げられる。
ヘテロポリ化合物は、ケイ素、リン、チタン、ゲルマニウム、ヒ素および錫か
ら選ばれる原子と、バナジウム、ニオブ、モリブデンおよびタングステンから選
ばれる1種または2種以上の原子からなっている。具体的には、リンバナジン酸
、ゲルマノバナジン酸、ヒ素バナジン酸、リンニオブ酸、ゲルマノニオブ酸、シ
リコノモリブデン酸、リンモリブデン酸、チタンモリブデン酸、ゲルマノモリブ
デン酸、ヒ素モリブデン酸、錫モリブデン酸、リンタングステン酸、ゲルマノタ
ングステン酸、錫タングステン酸、リンモリブドバナジン酸、リンタングストバ
ナジンン酸、ゲルマノタングストバナジンン酸、リンモリブドタングストバナジ
ン酸、ゲルマノモリブドタングストバナジン酸、リンモリブドタングステン酸、
リンモリブドニオブ酸、およびこれらの酸の塩、例えば周期表第1族または2族
の金属、具体的には、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム
、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等との塩
、トリフェニルエチル塩等との有機塩が使用できるが、この限りではない。
上記のような(B-3)イオン化イオン性化合物は、1種単独でまたは2種以上
組み合せて用いられる。
本発明に係る遷移金属化合物を触媒とする場合、助触媒成分としてのメチルア
ルミノキサンなどの有機アルミニウムオキシ化合物(B-2)とを併用すると、オ
レフィン化合物に対して非常に高い重合活性を示す。また助触媒成分としてトリ
フェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどのイ
オン化イオン性化合物(B-3)を用いると良好な活性で非常に分子量の高いオレ
フィン重合体が得られる。

(C)固体状担体
本発明で用いられる(C)固体状担体は、無機または有機の化合物であって、
顆粒状ないしは微粒子状の固体である。
このうち無機化合物としては、多孔質酸化物、無機塩化物、粘土、粘土鉱物ま
たはイオン交換性層状化合物が好ましい。
多孔質酸化物として、具体的にはSiO2、Al23、MgO、ZrO、Ti
2、B23、CaO、ZnO、BaO、ThO2など、またはこれらを含む複合
物または混合物を使用、例えば天然または合成ゼオライト、SiO2-MgO、S
iO2-Al23、SiO2-TiO2、SiO2-V2O5、SiO2-Cr23、Si
2-TiO2-MgOなどを使用することができる。これらのうち、SiO2およ
び/またはAl23を主成分とするものが好ましい。
なお、上記無機酸化物は、少量のNa2CO3、K2CO3、CaCO3、MgC
3、Na2SO4、Al2(SO4)3、BaSO4、KNO3、Mg(NO3)2 、Al(
NO3)3 、Na2O、K2O、Li2Oなどの炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、酸化物成
分を含有していても差し支ない。
このような多孔質酸化物は、種類および製法によりその性状は異なるが、本発
明に好ましく用いられる担体は、粒径が0.2〜300μm、好ましくは1〜2
00μmであって、比表面積が50〜1200m2/g、好ましくは100〜1
000m2/gの範囲にあり、細孔容積が0.3〜3.0cm3/gの範囲にある
ことが望ましい。このような担体は、必要に応じて100〜1000℃、好まし
くは150〜700℃で焼成して使用される。
無機塩化物としては、MgCl2、MgBr2、MnCl2、MnBr2等が用い
られる。無機塩化物は、そのまま用いてもよいし、ボールミル、振動ミルにより
粉砕した後に用いてもよい。また、アルコールなどの溶媒に無機塩化物を溶解さ
せた後、析出剤によってを微粒子状に析出させたものを用いることもできる。
本発明で用いられる粘土は、通常粘土鉱物を主成分として構成される。また、
本発明で用いられるイオン交換性層状化合物は、イオン結合などによって構成さ
れる面が互いに弱い結合力で平行に積み重なった結晶構造を有する化合物であり
、含有するイオンが交換可能なものである。大部分の粘土鉱物はイオン交換性層
状化合物である。また、これらの粘土、粘土鉱物、イオン交換性層状化合物とし
ては、天然産のものに限らず、人工合成物を使用することもできる。
また、粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物として、粘土、粘土鉱物
、また、六方細密パッキング型、アンチモン型、CdCl2型、CdI2型などの
層状の結晶構造を有するイオン結晶性化合物などを例示することができる。
このような粘土、粘土鉱物としては、カオリン、ベントナイト、木節粘土、ガ
イロメ粘土、アロフェン、ヒシンゲル石、パイロフィライト、ウンモ群、モンモ
リロナイト群、バーミキュライト、リョクデイ石群、パリゴルスカイト、カオリ
ナイト、ナクライト、ディッカイト、ハロイサイトなどが挙げられ、イオン交換
性層状化合物としては、α−Zr(HAsO4)2・H2O、α−Zr(HPO4)2
α−Zr(KPO4)2・3H2O、α−Ti(HPO4)2、α−Ti(HAsO4)2
2O、α−Sn(HPO4)2・H2O、γ−Zr(HPO4)2、γ−Ti(HPO4)2
、γ−Ti(NH4PO4)2・H2Oなどの多価金属の結晶性酸性塩などが挙げられ
る。
このような粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物は、水銀圧入法で測
定した半径20Å以上の細孔容積が0.1cc/g以上のものが好ましく、0.
3〜5cc/gのものが特に好ましい。ここで、細孔容積は、水銀ポロシメータ
ーを用いた水銀圧入法により、細孔半径20〜3×104Åの範囲について測定
される。
半径20Å以上の細孔容積が0.1cc/gより小さいものを担体として用い
た場合には、高い重合活性が得られにくい傾向がある。
本発明で用いられる粘土、粘土鉱物には、化学処理を施すことも好ましい。化
学処理としては、表面に付着している不純物を除去する表面処理、粘土の結晶構
造に影響を与える処理など、何れも使用できる。化学処理として具体的には、酸
処理、アルカリ処理、塩類処理、有機物処理などが挙げられる。酸処理は、表面
の不純物を取り除くほか、結晶構造中のAl、Fe、Mgなどの陽イオンを溶出
させることによって表面積を増大させる。アルカリ処理では粘土の結晶構造が破
壊され、粘土の構造の変化をもたらす。また、塩類処理、有機物処理では、イオ
ン複合体、分子複合体、有機誘導体などを形成し、表面積や層間距離を変えるこ
とができる。
本発明で用いられるイオン交換性層状化合物は、イオン交換性を利用し、層間
の交換性イオンを別の大きな嵩高いイオンと交換することにより、層間が拡大し
た状態の層状化合物であってもよい。このような嵩高いイオンは、層状構造を支
える支柱的な役割を担っており、通常、ピラーと呼ばれる。また、このように層
状化合物の層間に別の物質を導入することをインターカレーションという。イン
ターカレーションするゲスト化合物としては、TiCl4、ZrCl4などの陽イ
オン性無機化合物、Ti(OR)4、Zr(OR)4、PO(OR)3、B(OR)3などの
金属アルコキシド(Rは炭化水素基など)、[Al134(OH)24]7+、[Zr4(O
H)14]2+、[Fe3O(OCOCH3)6]+などの金属水酸化物イオンなどが挙げられ
る。これらの化合物は単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。また、こ
れらの化合物をインターカレーションする際に、Si(OR)4、Al(OR)3、G
e(OR)4などの金属アルコキシド(Rは炭化水素基など)などを加水分解して
得た重合物、SiO2などのコロイド状無機化合物などを共存させることもでき
る。また、ピラーとしては、上記金属水酸化物イオンを層間にインターカレーシ
ョンした後に加熱脱水することにより生成する酸化物などが挙げられる。
本発明で用いられる粘土、粘土鉱物、イオン交換性層状化合物は、そのまま用
いてもよく、またボールミル、ふるい分けなどの処理を行った後に用いてもよい
。また、新たに水を添加吸着させ、あるいは加熱脱水処理した後に用いてもよい
。さらに、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのうち、好ましいものは粘土または粘土鉱物であり、特に好ましいもの
はモンモリロナイト、バーミキュライト、ペクトライト、テニオライトおよび合
成雲母である。
有機化合物としては、粒径が10〜300μmの範囲にある顆粒状ないしは微
粒子状固体を挙げることができる。具体的には、エチレン、プロピレン、1-ブテ
ン、4-メチル-1-ペンテンなどの炭素原子数が2〜14のα−オレフィンを主成
分として生成される(共)重合体またはビニルシクロヘキサン、スチレンを主成
分として生成される(共)重合体、およびそれらの変成体を例示することができ
る。
本発明に係るオレフィン重合用触媒は、上記遷移金属化合物(A)、(B-1)
有機金属化合物、(B-2)有機アルミニウムオキシ化合物、および(B-3)イオン
化イオン性化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(B)、固体状担体(C
)と共に、必要に応じて後述するような特定の有機化合物成分(D)を含むこと
もできる。

(D)有機化合物成分
本発明において、(D)有機化合物成分は、必要に応じて、重合性能および生
成ポリマーの物性を向上させる目的で使用される。このような有機化合物として
は、アルコール類、フェノール性化合物、カルボン酸、リン化合物およびスルホ
ン酸塩等が挙げられるが、この限りではない。
アルコール類およびフェノール性化合物としては、通常、R14−OHで表され
るものが使用され、ここで、R14は炭素原子数1〜50の炭化水素基または炭素
原子数1〜50のハロゲン化炭化水素基を示す。
アルコール類としては、R14がハロゲン化炭化水素のものが好ましい。また、
フェノール性化合物としては、水酸基のα,α'-位が炭素数1〜20の炭化水素
で置換されたものが好ましい。
カルボン酸としては、通常、R15−COOHで表されるものが使用される。R
15は炭素原子数1〜50の炭化水素基または炭素原子数1〜50のハロゲン化炭
化水素基を示し、特に、炭素原子数1〜50のハロゲン化炭化水素基が好ましい
燐化合物としては、P−O−H結合を有する燐酸類、P−OR、P=O結合を
有するホスフェート、ホスフィンオキシド化合物が好ましく使用される。
スルホン酸塩としては、下記一般式(XIV)で表されるものが使用される。
Figure 2005002086
(XIV)
式中、Mは周期表1〜14族の元素である。
16は水素、炭素原子数1〜20の炭化水素基または炭素原子数1〜20のハ
ロゲン化炭化水素基である。
Xは水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数が1〜20の炭化水素基、炭素原子
数が1〜20のハロゲン化炭化水素基である。
mは1〜7の整数であり、nは1≦n≦7である。
重合の際には、各成分の使用法、添加順序は任意に選ばれるが、以下のような
方法が例示される。
すなわち、成分(A)と成分(B)とを担体(C)に担持した触媒成分を重合
器に添加する方法である。
成分(B)が担持されている上記方法においては、必要に応じて担持されてい
ない成分(B)を、任意の順序で添加してもよい。この場合成分(B)は、同一
でも異なっていてもよい。
また、上記の担体(C)に成分(A)および成分(B)が担持された固体触媒
成分は、オレフィンが予備重合されていてもよく、予備重合された固体触媒成分
上に、さらに、触媒成分が担持されていてもよい。
上記の成分(A)及び成分(B)の担体(C)への担持は公知の方法に準じて
容易に行うことができる。具体的には、成分(A)を不活性炭化水素系溶媒中に
溶解させ、次いで成分(B)が担持された担体(C)に不活性炭化水素系溶媒中
で接触させることにより成分(A)及び成分(B)を担体(C)へ担持させる方
法である。
担持に用いる不活性炭化水素溶媒としては具体的には、プロパン、ブタン、ペ
ンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油等の脂肪族炭
化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等の脂環族炭
化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、エチレンクロリド
、クロルベンゼン、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素またはこれらの混合
物などを挙げることができる。成分(A)を成分(B)が担持された担体(C)
に接触させる時間は、通常0〜24時間、好ましくは0〜5時間、特に好ましく
は0〜2時間である。これらの担持操作は、通常―50〜200℃、好ましくは
−50〜50℃、特に好ましくは0〜40℃で行われる。なお、担体(C)に担
持された成分(A)中の遷移金属原子(M)は、誘導結合プラズマ発光分析法(
ICP分析法)により求めることができる。
成分(B-1)は、成分(B-1)と成分(A)中の遷移金属原子(M)とのモル比
〔(B-1)/M〕が、通常0.01〜100000、好ましくは0.05〜50
000となるような量で用いられる。成分(B-2)は、成分(B-2)中のアルミニ
ウム原子と成分(A)の遷移金属原子(M)とのモル比〔(B-2)/M〕が、通
常10〜500000、好ましくは20〜100000となるような量で用いら
れる。成分(B-3)は、成分(B-3)と成分(A)中の遷移金属原子(M)とのモ
ル比〔(B-3)/M〕が、通常1〜10、好ましくは1〜5となるような量で用
いられる。
成分(D)は、成分(B)が成分(B-1)の場合には、モル比〔(D)/(B-1
)〕が通常0.01〜10、好ましくは0.1〜5となるような量で、成分(B
)が成分(B-2)の場合には、モル比〔(D)/(B-2)〕が通常0.001〜2
、好ましくは0.005〜1となるような量で、成分(B)が成分(B-3)の場
合には、モル比〔(D)/(B-3)〕が通常0.01〜10、好ましくは0.1
〜5となるような量で用いられる。
本発明に係るオレフィンの重合方法では、上記のようなオレフィン重合用触媒
の存在下に、オレフィンを重合または共重合することによりオレフィン重合体を
得る。
本発明では、重合は溶解重合、懸濁重合などの液相重合法または気相重合法の
いずれにおいても実施できる。
液相重合法において用いられる不活性炭化水素媒体として具体的には、プロパ
ン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯
油などの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペン
タンなどの脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素;エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化
水素またはこれらの混合物などを挙げることができ、オレフィン自身を溶媒とし
て用いることもできる。
上記のようなオレフィン重合用触媒を用いて、オレフィンの重合を行うに際し
て、成分(A)は、反応容積1リットル当り、通常10-12〜10-1モル、好ま
しくは10-8〜10-2モルになるような量で用いられ、必要に応じて上述の特定
の有機化合物成分(D)を含むこともできる。
また、このようなオレフィン重合用触媒を用いたオレフィンの重合温度は、通
常−50〜+200℃、好ましくは0〜170℃、特に好ましくは60〜170
℃の範囲である。重合圧力は、通常、常圧〜100kg/cm2 、好ましくは常
圧〜50kg/cm2 の条件下であり、重合反応は、回分式、半連続式、連続式
のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる2
段以上に分けて行うことも可能である。
得られるオレフィン重合体の分子量は、重合系に水素を存在させるか、または
重合温度を変化させることによって調節することができる。さらに、使用する成
分(B)の違いにより調節することもできる。
このようなオレフィン重合用触媒により重合することができるオレフィンとし
ては、炭素原子数が2〜30、好ましくは2〜20の直鎖状または分岐状のα−
オレフィン、たとえばエチレン、プロピレン、1-ブテン、2-ブテン、1-ペンテン
、3-メチル-1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテ
ン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-
オクタデセン、1-エイコセン;炭素原子数が3〜30、好ましくは5〜20の環
状オレフィン、たとえばシクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5-メ
チル-2-ノルボルネン、テトラシクロドデセン、2-メチル1,4,5,8-ジメタノ-1,2,
3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン;
極性モノマー、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、無水マレイ
ン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、ビシクロ(2,2,1)-5-ヘプテン-2,3-ジカル
ボン酸無水物などのα,β−不飽和カルボン酸、およびこれらのナトリウム塩、
カリウム塩、リチウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、カルシウム塩などの金属塩
;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-プロピル、アクリル酸イ
ソプロピル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸 tert-ブ
チル、アクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル
、メタクリル酸n-プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n-ブチル
、メタクリル酸イソブチルなどのα,β−不飽和カルボン酸エステル;酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビ
ニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニルなどのビニルエステル類;
アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸モノグリシジルエ
ステルなどの不飽和グリシジル類;フッ化ビニル、塩化ビニル、臭化ビニル、ヨ
ウ化ビニルなどのハロゲン化オレフィン類などを挙げることができる。
また、オレフィンとして、ビニルシクロヘキサン、ジエンまたはポリエンなど
を用いることもできる。ジエンまたはポリエンとしては、炭素原子数が4〜30
、好ましくは4〜20であり二個以上の二重結合を有する環状又は鎖状の化合物
が用いられる。具体的には、ブタジエン、イソプレン、4-メチル-1,3-ペンタ
ジエン、1,3-ペンタジエン、1,4-ペンタジエン、1,5-ヘキサジエン、1,4-ヘキサ
ジエン、1,3-ヘキサジエン、1,3-オクタジエン、1,4-オクタジエン、1,5-オクタ
ジエン、1,6-オクタジエン、1,7-オクタジエン、エチリデンノルボルネン、ビニ
ルノルボルネン、ジシクロペンタジエン;7-メチル-1,6-オクタジエン、4-エチ
リデン-8-メチル-1,7-ノナジエン、5,9-ジメチル-1,4,8-デカトリエン;
さらに、オレフィンとして、芳香族ビニル化合物、例えばスチレン、o-メチル
スチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、o,p-ジメチルスチレン、o-エ
チルスチレン、m-エチルスチレン、p-エチルスチレンなどのモノもしくはポリア
ルキルスチレン;メトキシスチレン、エトキシスチレン、ビニル安息香酸、ビニ
ル安息香酸メチル、ビニルベンジルアセテート、ヒドロキシスチレン、o-クロロ
スチレン、p-クロロスチレン、ジビニルベンゼンなどの官能基含有スチレン誘導
体;および3-フェニルプロピレン、4-フェニルプロピレン、α-メチルスチレン
などが挙げられる。これらのオレフィンは、単独でまたは2種以上組み合わせて
用いることができる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら
実施例に限定されるものではない。
なお、本実施例において、極限粘度[η]は135℃デカリン中で、エチレン
/ヘキセン共重合体中のヘキセン含量はFT-IR (SHIMAZU FTIR-8200D)を用い
、固体成分及び固体触媒成分中のZr濃度、Al濃度は誘導結合プラズマ発光分
析法(ICP分析法)により決定した。なお、合成例で得られた化合物の構造は
、270MHz H−NMR(日本電子 GSH−270)、FD−質量分析
(日本電子 SX−102A)等を用いて決定した。
〔合成例1〕
充分に窒素置換した100mlの反応器にエタノール30ml、4−tert−ブ
チルシクロヘキシルアミン2.45g(15.7mmol)、5-メチル-3-(1-メ
チル-1-フェニル-エチル)-サリチルアルデヒド3.65g(14.4mmol)
を加え、3時間室温で攪拌した。反応液を減圧濃縮して溶媒を除去した。残渣を
シリカゲルカラムを用いて精製し、下記式(a)で示される黄色固体を4.83
g(収率86%)得た。
1H-NMR(CDCl3): 0.85 (s, 9H), 1.55(m, 8H), 1.72(s, 6H), 2.33 (s, 3H), 3.0
5 (m, 1H), 6.93(d, 1H), 7.23(d, 1H), 7.25(m, 5H), 8.25(s, 1H)
Figure 2005002086
(a)
充分に乾燥、アルゴン置換した100mlの反応器に、化合物(a)1.38
g(4.32mmol)および無水ジエチルエーテル20mlを装入し、−78
℃に冷却した。これにn-ブチルリチウム2.79ml(n-ヘキサン溶液、1.5
5M、4.32mmol)を10分かけて滴下し、その後ゆっくりと室温まで昇
温した。室温で3時間攪拌した後、この溶液を−78℃に冷却した四塩化ジルコ
ニウム・2テトラヒドロフラン錯体0.815g(2.16mmol)のテトラ
ヒドロフランスラリー中へ徐々に添加した。添加後、ゆっくりと室温まで昇温し
ながら撹拌を続けた。さらに室温で15時間撹拌した後、反応液を減圧留去し、
塩化メチレン30mlを加えてスラリーをろ過した。ろ液を濃縮し、残渣をエー
テル5mlに溶解した後にn-ヘキサン40mlを加え、析出した固体を集めてn-
ヘキサンで洗浄した。得られた固体を減圧乾燥させることにより、下記式(1)
で表される黄色の化合物を0.478g(収率24%)得た。
1H-NMR(CDCl3):0.88 (m, 18H), 1.71(m, 16H), 1.82(s, 12H), 2.26 (s, 6H), 7
.14-7.35(m, 14H), 8.43(s, 2H)
FD-質量分析:942
Figure 2005002086
(1)
〔合成例2〕
充分に窒素置換した100mlの反応器にトルエン30ml、メチレンシクロ
ヘキシルアミン0.57g(5.00mmol)、6-メチル-3-(1-メチル-1-フ
ェニル-エチル)-サリチルアルデヒド1.27g(5.00mmol)を加え、
2時間室温で攪拌した。反応液を減圧濃縮して溶媒を除去した。残渣をシリカゲ
ルカラムを用いて精製し、下記式(b)で示される黄色固体を1.75g(収率
100%)得た。
1H-NMR(CDCl3): 0.85-1.8(m,11H), 1.73(s,6H), 2.42 (d,3H), 3.32(d, 2H), 6.
63(d, 1H), 7.1-7.3(m, 5H), 7.33(d,1H), 8.53(s,1H), 14.60(s,1H)
Figure 2005002086
(b)
充分に乾燥、アルゴン置換した100mlの反応器に、化合物(b)1.75
g(5.00mmol)および無水ジエチルエーテル20mlを装入し、−78
℃に冷却した。これにn-ブチルリチウム3.23ml(n-ヘキサン溶液、1.5
5M、5.00mmol)を10分かけて滴下し、その後ゆっくりと室温まで昇
温した。室温で1時間攪拌した後、この溶液を−78℃に冷却した四塩化ジルコ
ニウム・2テトラヒドロフラン錯体0.943g(2.50mmol)のテトラ
ヒドロフランスラリー中へ徐々に添加した。添加後、ゆっくりと室温まで昇温し
ながら撹拌を続けた。さらに室温で15時間撹拌した後、反応液を減圧留去し、
塩化メチレン60mlを加えてスラリーをろ過した。ろ液を濃縮し、残渣にジエ
チルエーテル30mlを加え、析出した固体を集めてジエチルエーテルで洗浄し
た。得られた固体を減圧乾燥させることにより、下記式(2)で表される黄色の
化合物を1.65g(収率77%)得た。
1H-NMR(CDCl3):0.4-3.3(m,44H), 6.3-7.7(m,14H), 8.23,8.58(s,2H)
FD-質量分析:858
Figure 2005002086
(2)
〔合成例3〕
充分に窒素置換した100mlの反応器にトルエン30ml、メチレンシクロ
ヘキシルアミン0.45g(4.00mmol)、3-ヒドロキシ-4-(1-メチル-1
-フェニル-エチル)-ビフェニル-2-カルボアルデヒド1.27g(4.00mm
ol)を加え、2時間室温で攪拌した。反応液を減圧濃縮して溶媒を除去した。
残渣をシリカゲルカラムを用いて精製し、下記式(c)で示される黄色オイルを
1.65g(収率100%)得た。
1H-NMR(CDCl3): 0.8-1.7(m,11H), 1.79(s,6H), 3.18(d,2H), 6.75(d,1H), 7.15-
7.5(m,11H), 8.21(s,1H), 14.80(s,1H)
Figure 2005002086
(c)
充分に乾燥、アルゴン置換した100mlの反応器に、化合物(c)1.65
g(4.00mmol)および無水ジエチルエーテル20mlを装入し、−78
℃に冷却した。これにn-ブチルリチウム2.58ml(n-ヘキサン溶液、1.5
5M、4.00mmol)を10分かけて滴下し、その後ゆっくりと室温まで昇
温した。室温で1時間攪拌した後、この溶液を−78℃に冷却した四塩化ジルコ
ニウム・2テトラヒドロフラン錯体0.755g(2.00mmol)のテトラ
ヒドロフランスラリー中へ徐々に添加した。添加後、ゆっくりと室温まで昇温し
ながら撹拌を続けた。さらに室温で15時間撹拌した後、反応液を減圧留去し、
塩化メチレン50mlを加えてスラリーをろ過した。ろ液を濃縮し、残渣をエー
テル20mlに溶解した後にn-ヘキサン40mlを加え、析出した固体を集めて
n-ヘキサンで洗浄した。得られた固体を減圧乾燥させることにより、下記式(3
)で表される黄色の化合物を1.47g(収率75%)得た。
1H-NMR(CDCl3):0.3-3.1(m,38H), 6.3-7.8(m,24H), 7.90,8.22(s,2H)
FD-質量分析:982
Figure 2005002086
(3)
〔合成例4〕
充分に窒素置換した100mlの反応器にトルエン10ml、イソプロピルア
ミン0.22g(3.67mmol)、3-(1,1-ジフェニル-エチル)-サリチルア
ルデヒド1.08g(3.57mmol)を加え、室温で12時間攪拌した。反
応液を減圧濃縮して溶媒を除去し、下記式(d)で示される黄色固体を1.12
g(収率92%)得た。
1H-NMR(CDCl3): 1.23(d,6H), 2.36(s,3H), 3.49(q,1H), 6.57-6.69(m,3H), 7.12
-7.29(m,10H), 8.34(s,1H), 13.97(s,1H)
Figure 2005002086
(d)
充分に乾燥、アルゴン置換した100mlの反応器に、化合物(d)1.05
g(3.09mmol)および無水ジエチルエーテル20mlを装入し、−78
℃に冷却した。これにn-ブチルリチウム2.05ml(n-ヘキサン溶液、1.5
8M、3.24mmol)を10分かけて滴下し、その後ゆっくりと室温まで昇
温した。室温で3時間攪拌した後、この溶液を−78℃に冷却した四塩化ジルコ
ニウム・2テトラヒドロフラン錯体0.565g(1.50mmol)のテトラ
ヒドロフランスラリー中へ徐々に添加した。添加後、ゆっくりと室温まで昇温し
ながら撹拌を続けた。さらに室温で15時間撹拌した後、反応液を減圧留去し、
塩化メチレン25mlを加えてスラリーをろ過した。ろ液を濃縮し、残渣をエー
テル10mlに溶解した後にn-ヘキサン40mlを加え、析出した固体を集めて
n-ヘキサンで洗浄した。得られた固体を減圧乾燥させることにより、下記式(4
)で表される黄色の化合物を0.59g(収率46%)得た。
1H-NMR(CDCl3):0.60(d,6H), 0.87(d,6H), 2.59(s,6H), 3.48(m,1H), 3.74(m,1H)
, 6.74(t,2H), 6.98(m, 2H), 7.1-7.3(m, 22H), 8.15(s,2H)
FD-質量分析:846
Figure 2005002086
(4)
〔合成例5〕
充分に窒素置換した100mlの反応器にエタノール70ml、2-メチルシク
ロヘキシルアミン1.86g(16.5mmol)、3-アダマンチル-5-シクロ
ヘキシル-サリチルアルデヒド3.74g(11.0mmol)を加え、2時間
室温で攪拌した。反応液を減圧濃縮して溶媒を除去した。残渣をシリカゲルカラ
ムを用いて精製し、下記式(e)で示される黄色固体を3.80g(収率90%
)得た。
1H-NMR(CDCl3): 0.80-2.51 (m, 37H), 2.58-2.73 (m, 1H), 3.25-3.34 (m, 1H),
6.88-6.95 (m, 1H), 7.06-7.13 (m, 1H), 8.25-8.34 (m, 1H), 13.85-13.93 (m
, 1H)
Figure 2005002086
(e)
充分に乾燥、アルゴン置換した100mlの反応器に、化合物(e)1.30
g(3.00mmol)およびテトラヒドロフラン20mlを装入し、−78℃
に冷却した。これにn-ブチルリチウム1.92ml(n-ヘキサン溶液、1.56
M、3.00mmol)を10分かけて滴下し、その後ゆっくりと室温まで昇温
した。室温で1時間攪拌した後、この溶液を−78℃に冷却した四塩化ジルコニ
ウム・2テトラヒドロフラン錯体0.566g(1.50mmol)のテトラヒ
ドロフランスラリー中へ徐々に添加した。添加後、ゆっくりと室温まで昇温しな
がら撹拌を続けた。さらに室温で15時間撹拌した後、反応液を減圧留去し、塩
化メチレン60mlを加えてスラリーをろ過した。ろ液を濃縮し、残渣にジエチ
ルエーテル50mlを加え、析出した固体を集めてジエチルエーテルで洗浄した
。得られた固体を減圧乾燥させることにより、下記式(5)で表される黄色の化
合物を0.877g(収率57%)得た。
1H-NMR(CDCl3):1.1-2.5(m,74H), 3.47(m,2H), 3.74(m,2H), 6.96(dt,2H), 7.34(
d,2H), 8.14,8.18,8.22(s,2H)
FD-質量分析:1026
Figure 2005002086
(5)
〔合成例6〕
充分に窒素置換した100mlの反応器にトルエン30ml、ヘキサフルオロ
アニリン2.75g(15.7mmol)、3-アダマンチル-5-メチル-サリチル
アルデヒド4.07g(15.0mmol)および触媒として少量のp−トルエ
ンスルホン酸を加え、5.5時間還流攪拌した。室温まで放冷後、反応液を減圧
濃縮して溶媒を除去した。残渣をシリカゲルカラムを用いて精製し、下記式(f
)で示される黄色固体を4.38g(収率67%)得た。
1H-NMR(CDCl3): 1.80(s,6H), 2.10(s,3H), 2.18(s,6H), 2.31(s,3H), 7.01(d,1H
), 7.21(d,1H), 8.75(s, 1H), 12.69(s,1H)
Figure 2005002086
(f)
充分に乾燥、アルゴン置換した100mlの反応器に、水素化ナトリウム96
mgおよびテトラヒドロフラン20mlを装入し、化合物(f)1.79g(4
.00mmol)のテトラヒドロフラン溶液を滴下した。室温で1.5時間攪拌
した後、この溶液を−78℃に冷却した四塩化ジルコニウム・2テトラヒドロフ
ラン錯体0.566g(1.50mmol)のテトラヒドロフランスラリー中へ
徐々に添加した。添加後、ゆっくりと室温まで昇温しながら撹拌を続けた。さら
に室温で15時間撹拌した後、反応液を減圧留去し、塩化メチレン30mlを加
えてスラリーをろ過した。ろ液を濃縮し、残渣をエーテル−n-ヘキサン1:1混
合溶媒40mlに溶解した後、スラリーを濾過してn-ヘキサンで洗浄した。得ら
れた固体を減圧乾燥させることにより、下記式(6)で表される黄色の化合物を
1.40g(収率64%)得た。
1H-NMR(CDCl3):1.6-2.2(m,30H), 2.32(s,6H), 7.01(d,2H), 7.36(d,2H), 8.19(s
,2H)
FD-質量分析:1030
Figure 2005002086
(6)
〔合成例7〕
充分に窒素置換した100mlの反応器にトルエン30ml、2-メチルシクロ
ヘキシルアミン0.57g(5.00mmol)、3-シクロドデシル-5-メチル-
サリチルアルデヒド1.51g(5.00mmol)を加え、4時間半室温で攪
拌した。反応液を減圧濃縮して溶媒を除去した。残渣をシリカゲルカラムを用い
て精製し、下記式(g)で示される黄色オイルを2.00g(収率100%)得
た。
1H-NMR(CDCl3): 0.81 (d, 3H), 0.9-1.9(m, 31H), 2.29,2.36(s, 3H), 2.6-2.7,
3.2-3.4 (m, 2H), 6.85-7.3(m. 2H), 8.25, 8.30(s, 1H), 13.52, 13.62(s, 1H
)
Figure 2005002086
(g)
充分に乾燥、アルゴン置換した100mlの反応器に、化合物(g)1.99
g(5.00mmol)および無水ジエチルエーテル20mlを装入し、−78
℃に冷却した。これにn-ブチルリチウム3.23ml(n-ヘキサン溶液、1.5
5M、5.00mmol)を10分かけて滴下し、その後ゆっくりと室温まで昇
温した。室温で1時間攪拌した後、この溶液を−78℃に冷却した四塩化ジルコ
ニウム・2テトラヒドロフラン錯体0.943g(2.50mmol)のテトラ
ヒドロフランスラリー中へ徐々に添加した。添加後、ゆっくりと室温まで昇温し
ながら撹拌を続けた。さらに室温で15時間撹拌した後、反応液を減圧留去し、
塩化メチレン60mlを加えてスラリーをろ過した。ろ液を濃縮し、残渣をエー
テル20mlに溶解した後に、n-ヘキサン30mlを加え、析出した固体を集め
てn-ヘキサンで2回洗浄した。得られた固体を減圧乾燥させることにより、下記
式(7)で表される淡黄色の化合物を0.73g(収率30%)得た。
1H-NMR(CDCl3):0.2-2.0(m,68H), 2.31(s,6H), 2.5-3.8(m,4H), 6.9-7.3(m,4H),
8.0-8.38m,2H)
FD-質量分析:954
Figure 2005002086
(7)
[固体成分(E)の調製]
窒素流通下、150℃で5時間乾燥したシリカ(旭硝子社製)30gを466
mlのトルエンに懸濁した後、メチルアルモキサンのトルエン溶液(Al原子換
算で3.08mmol/ml)134.3mlを25℃で30分かけて滴下した
。滴下終了後、30分かけて114℃まで昇温し、その温度で4時間反応させた
。その後60℃まで降温し、上澄み液をデカンテーションにより除去した。この
ようにして得られた固体成分をトルエンで3回洗浄した後、トルエンを加え、固
体成分(E)のトルエンスラリーを調製した。得られた固体成分(E)の一部を
採取し、濃度を調べたところ、スラリー濃度;0.1189g/ml、Al濃度
;0.8377mmol/mlであった。
[固体触媒成分(F)の調製]
窒素置換した300mlのガラス製フラスコにトルエン35.52mlを入れ
、攪拌下、上記で調製した固体成分(E)のトルエンスラリー4.48ml(固
体部換算で0.533g)を装入した。次に、化合物(1)0.015mmol
を含むトルエン溶液10.0mlを5分かけて滴下し、室温で1時間反応させた
。その後、上澄み液をデカンテーションにより除去し、ヘプタンで3回洗浄し、
ヘプタン100mlを加えて固体触媒成分(F)のヘプタンスラリーを調製した
。得られた固体触媒成分(F)のヘプタンスラリーの一部を採取して濃度を調べ
たところ、Zr濃度;0.000121mmol/ml、Al濃度;0.030
5mmol/mlであった。
[重合]
充分に窒素置換したSUS製1リットルオートクレーブに、室温でヘプタン5
00mlを装入し、エチレンで液相および気相を飽和させた。その後、1-ヘキセ
ンを3ml、トリイソブチルアルミニウム(東ソーファインケム社製)のヘプタ
ン溶液(アルミニウム原子換算0.5mmol/ml)を1.0ml、固体触媒
成分(F)0.207ml(ジルコニウム換算0.000025mmol)加え
、80℃に昇温し、全圧が8kg/cm2-G になるようエチレンを供給しなが
ら、3時間重合を行った。重合の停止は少量のメタノールを添加することにより
行った。
得られたポリマーをヘキサンで洗浄した後、80℃にて10時間減圧乾燥した
。得られたエチレン/ヘキセン共重合体は、40.6gであり、ジルコニウム1
mmol当たりの重合活性は1624kg/mmolであり、ヘキセン含量は0
.02mol%、[η]は0.77dl/gであった。
[固体触媒成分(G)の調製]
窒素置換した300mlのガラス製フラスコにトルエン35.52mlを入れ
、攪拌下、上記で調製した固体成分(E)のトルエンスラリー4.48ml(固
体部換算で0.533g)を装入した。次に、化合物(2)0.015mmol
を含むトルエン溶液10.0mlを5分かけて滴下し、室温で1時間反応させた
。その後、上澄み液をデカンテーションにより除去し、ヘプタンで3回洗浄し、
ヘプタン100mlを加えて固体触媒成分(G)のヘプタンスラリーを調製した
。得られた固体触媒成分(G)のヘプタンスラリーの一部を採取して濃度を調べ
たところ、Zr濃度;0.000131mmol/ml、Al濃度;0.034
1mmol/mlであった。
[重合]
充分に窒素置換したSUS製1リットルオートクレーブに、室温でヘプタン4
00mlを装入し、エチレンで液相および気相を飽和させた。その後、1-ヘキセ
ンを100ml、トリイソブチルアルミニウム(東ソーファインケム社製)のヘ
プタン溶液(アルミニウム原子換算0.5mmol/ml)を1.0ml、固体
触媒成分(G)0.763ml(ジルコニウム換算0.0001mmol)、水
素50Nmlを加え、80℃に昇温し、、全圧が8kg/cm2-G になるよう
エチレンを供給しながら、3時間重合を行った。重合の停止は少量のメタノール
を添加することにより行った。
得られたポリマーをヘキサンで洗浄した後、80℃にて10時間減圧乾燥した
。得られたエチレン/ヘキセン共重合体は、79.3gであり、ジルコニウム1
mmol当たりの重合活性は793kg/mmolであり、ヘキセン含量は0.
14mol%、[η]は0.79dl/gであった。
[固体触媒成分(H)の調製]
窒素置換した300mlのガラス製フラスコにトルエン35.52mlを入れ
、攪拌下、上記で調製した固体成分(E)のトルエンスラリー4.48ml(固
体部換算で0.533g)を装入した。次に、化合物(3)0.0116mmo
lを含むトルエン溶液10.0mlを15分かけて滴下し、室温で1時間反応さ
せた。その後、上澄み液をデカンテーションにより除去し、ヘプタンで3回洗浄
し、ヘプタン100mlを加えて固体触媒成分(H)のヘプタンスラリーを調製
した。得られた固体触媒成分(H)のヘプタンスラリーの一部を採取して濃度を
調べたところ、Zr濃度;0.000120mmol/ml、Al濃度;0.0
324mmol/mlであった。
[重合]
充分に窒素置換したSUS製1リットルオートクレーブに、室温でヘプタン4
00mlを装入し、エチレンで液相および気相を飽和させた。その後、1-ヘキセ
ンを100ml、トリイソブチルアルミニウム(東ソーファインケム社製)のヘ
プタン溶液(アルミニウム原子換算0.5mmol/ml)を1.0ml、固体
触媒成分(H)0.417ml(ジルコニウム換算0.00005mmol)、
水素50Nmlを加え、80℃に昇温し、全圧が8kg/cm2-G になるよう
エチレンを供給しながら、3時間重合を行った。重合の停止は少量のメタノール
を添加することにより行った。
得られたポリマーをヘキサンで洗浄した後、80℃にて10時間減圧乾燥した
。得られたエチレン/ヘキセン共重合体は、36.5gであり、ジルコニウム1
mmol当たりの重合活性は730kg/mmolであり、ヘキセン含量は0.
14mol%、[η]は0.93dl/gであった。
[固体触媒成分(J)の調製]
窒素置換した300mlのガラス製フラスコにトルエン35.52mlを入れ
、攪拌下、上記で調製した固体成分(E)のトルエンスラリー4.48ml(固
体部換算で0.533g)を装入した。次に、化合物(4)0.015mmol
を含むトルエン溶液10.0mlを5分かけて滴下し、室温で1時間反応させた
。その後、上澄み液をデカンテーションにより除去し、ヘプタンで3回洗浄し、
ヘプタン100mlを加えて固体触媒成分(J)のヘプタンスラリーを調製した
。得られた固体触媒成分(J)のヘプタンスラリーの一部を採取して濃度を調べ
たところ、Zr濃度;0.000121mmol/ml、Al濃度;0.031
1mmol/mlであった。
[重合]
充分に窒素置換したSUS製1リットルオートクレーブに、室温でヘプタン5
00mlを装入し、エチレンで液相および気相を飽和させた。その後、1-ヘキセ
ンを3ml、トリイソブチルアルミニウム(東ソーファインケム社製)のヘプタ
ン溶液(アルミニウム原子換算0.5mmol/ml)を1.0ml、固体触媒
成分(J)0.413ml(ジルコニウム換算0.00005mmol)加え、
80℃に昇温し、全圧が8kg/cm2-G になるようエチレン/水素混合ガス
(水素濃度:0.06mol%)を供給しながら、3時間重合を行った。重合の
停止は少量のメタノールを添加することにより行った。
得られたポリマーをヘキサンで洗浄した後、80℃にて10時間減圧乾燥した
。得られたエチレン/ヘキセン共重合体は、26.1gであり、ジルコニウム1
mmol当たりの重合活性は522kg/mmolであった。ヘキセン含量は0
.01mol%以下、[η]は1.16dl/gであった。
[固体触媒成分(K)の調製]
窒素置換した300mlのガラス製フラスコにトルエン35.52mlを入れ
、攪拌下、上記で調製した固体成分(E)のトルエンスラリー4.48ml(固
体部換算で0.533g)を装入した。次に、化合物(5)0.015mmol
を含むトルエン溶液10.0mlを5分かけて滴下し、室温で1時間反応させた
。その後、上澄み液をデカンテーションにより除去し、ヘプタンで3回洗浄し、
ヘプタン100mlを加えて固体触媒成分(K)のヘプタンスラリーを調製した
。得られた固体触媒成分(K)のヘプタンスラリーの一部を採取して濃度を調べ
たところ、Zr濃度;0.000148mmol/ml、Al濃度;0.038
8mmol/mlであった。
[重合]
充分に窒素置換したSUS製1リットルオートクレーブに、室温でヘプタン4
00mlを装入し、エチレンで液相および気相を飽和させた。その後、1-ヘキセ
ンを100ml、トリイソブチルアルミニウム(東ソーファインケム社製)のヘ
プタン溶液(アルミニウム原子換算0.5mmol/ml)を1.0ml、固体
触媒成分(K)1.35ml(ジルコニウム換算0.0002mmol)、水素
50Nmlを加え、80℃に昇温し、全圧が8kg/cm2-G になるようエチ
レンを供給しながら、3時間重合を行った。重合の停止は少量のメタノールを添
加することにより行った。
得られたポリマーをヘキサンで洗浄した後、80℃にて10時間減圧乾燥した
。得られたエチレン/ヘキセン共重合体は、87.2gであり、ジルコニウム1
mmol当たりの重合活性は436kg/mmolであり、ヘキセン含量は0.
79mol%、[η]は5.42dl/gであった。
[固体触媒成分(L)の調製]
窒素置換した300mlのガラス製フラスコにトルエン35.52mlを入れ
、攪拌下、上記で調製した固体成分(E)のトルエンスラリー4.48ml(固
体部換算で0.533g)を装入した。次に、化合物(6)0.015mmol
を含むトルエン溶液10.0mlを5分かけて滴下し、室温で1時間反応させた
。その後、上澄み液をデカンテーションにより除去し、ヘプタンで3回洗浄し、
ヘプタン100mlを加えて固体触媒成分(L)のヘプタンスラリーを調製した
。得られた固体触媒成分(L)のヘプタンスラリーの一部を採取して濃度を調べ
たところ、Zr濃度;0.000132mmol/ml、Al濃度;0.033
9mmol/mlであった。
[重合]
充分に窒素置換したSUS製1リットルオートクレーブに、室温でヘプタン5
00mlを装入し、エチレンで液相および気相を飽和させた。その後、1-ヘキセ
ンを20ml、トリイソブチルアルミニウム(東ソーファインケム社製)のヘプ
タン溶液(アルミニウム原子換算0.5mmol/ml)を1.0ml、固体触
媒成分(L)0.758ml(ジルコニウム換算0.0001mmol)加え、
70℃に昇温し、全圧が8kg/cm2-G になるようエチレンを供給しながら
、3時間重合を行った。重合の停止は少量のメタノールを添加することにより行
った。
得られたポリマーをヘキサンで洗浄した後、80℃にて10時間減圧乾燥した
。得られたエチレン/ヘキセン共重合体は、21.9gであり、ジルコニウム1
mmol当たりの重合活性は219kg/mmolであり、ヘキセン含量は0.
81mol%、[η]は4.13dl/gであった。
[固体触媒成分(M)の調製]
窒素置換した300mlのガラス製フラスコにトルエン35.52mlを入れ
、攪拌下、上記で調製した固体成分(E)のトルエンスラリー4.48ml(固
体部換算で0.533g)を装入した。次に、化合物(7)0.015mmol
を含むトルエン溶液10.0mlを5分かけて滴下し、室温で1時間反応させた
。その後、上澄み液をデカンテーションにより除去し、ヘプタンで3回洗浄し、
ヘプタン100mlを加えて固体触媒成分(M)のヘプタンスラリーを調製した
。得られた固体触媒成分(M)のヘプタンスラリーの一部を採取して濃度を調べ
たところ、Zr濃度;0.000126mmol/ml、Al濃度;0.032
0mmol/mlであった。
[重合]
充分に窒素置換したSUS製1リットルオートクレーブに、室温でヘプタン4
00mlを装入し、エチレンで液相および気相を飽和させた。その後、1-ヘキセ
ンを100ml、トリイソブチルアルミニウム(東ソーファインケム社製)のヘ
プタン溶液(アルミニウム原子換算0.5mmol/ml)を1.0ml、固体
触媒成分(M)1.19ml(ジルコニウム換算0.00015mmol)、水
素50Nml加え、80℃に昇温し、全圧が8kg/cm2-G になるようエチ
レンを供給しながら、3時間重合を行った。重合の停止は少量のメタノールを添
加することにより行った。
得られたポリマーをヘキサンで洗浄した後、80℃にて10時間減圧乾燥した
。得られたエチレン/ヘキセン共重合体は、41.4gであり、ジルコニウム1
mmol当たりの重合活性は276kg/mmolであり、ヘキセン含量は0.
81mol%、[η]は9.55dl/gであった。
〔比較例1〕
[固体触媒成分(N)の調製]
窒素置換した300mlのガラス製フラスコにトルエン35.52mlを入れ
、攪拌下、上記で調製した固体成分(E)のトルエンスラリー4.48ml(固
体部換算で0.533g)を装入した。次に、化合物(8)[公知の方法により
合成した]0.015mmolを含むトルエン溶液10.0mlを15分かけて
滴下し、室温で1時間反応させた。その後、上澄み液をデカンテーションにより
除去し、ヘプタンで3回洗浄し、ヘプタン100mlを加えて固体触媒成分(N
)のヘプタンスラリーを調製した。得られた固体触媒成分(N)のヘプタンスラ
リーの一部を採取して濃度を調べたところ、Zr濃度;0.000119mmo
l/ml、Al濃度;0.0332mmol/mlであった。
Figure 2005002086
(7)
[重合]
充分に窒素置換したSUS製1リットルオートクレーブに、室温でヘプタン5
00mlを装入し、エチレンで液相および気相を飽和させた。その後、1-ヘキセ
ンを3ml、トリイソブチルアルミニウム(東ソーファインケム社製)のヘプタ
ン溶液(アルミニウム原子換算0.5mmol/ml)を1.0ml、固体触媒
成分(N)1.68ml(ジルコニウム換算0.0002mmol)加え、80
℃に昇温し、全圧が8kg/cm2-G になるようエチレンを供給しながら、3
時間重合を行った。重合の停止は少量のメタノールを添加することにより行った
得られたポリマーをヘキサンで洗浄した後、80℃にて10時間減圧乾燥した
。得られたエチレン/ヘキセン共重合体は、14.3gであり、ジルコニウム1
mmol当たりの重合活性は72kg/mmolであり、ヘキセン含量は0.6
9mol%、[η]は3.94dl/gであった。
〔比較例2〕
[固体触媒成分(P)の調製]
窒素置換した300mlのガラス製フラスコにトルエン35.52mlを入れ
、攪拌下、上記で調製した固体成分(E)のトルエンスラリー4.48ml(固
体部換算で0.533g)を装入した。次に、化合物(9)[公知の方法により
合成した]0.015mmolを含むトルエン溶液10.0mlを15分かけて
滴下し、室温で1時間反応させた。その後、上澄み液をデカンテーションにより
除去し、ヘプタンで3回洗浄し、ヘプタン100mlを加えて固体触媒成分(P
)のヘプタンスラリーを調製した。得られた固体触媒成分(P)のヘプタンスラ
リーの一部を採取して濃度を調べたところ、Zr濃度;0.000128mmo
l/ml、Al濃度;0.0379mmol/mlであった。
Figure 2005002086
(9)
[重合]
充分に窒素置換したSUS製1リットルオートクレーブに、室温でヘプタン5
00mlを装入し、エチレンで液相および気相を飽和させた。その後、1-ヘキセ
ンを3ml、トリイソブチルアルミニウム(東ソーファインケム社製)のヘプタ
ン溶液(アルミニウム原子換算0.5mmol/ml)を1.0ml、固体触媒
成分(P)1.56ml(ジルコニウム換算0.0002mmol)加え、80
℃に昇温し、全圧が8kg/cm2-G になるようエチレンを供給しながら、3
時間重合を行った。重合の停止は少量のメタノールを添加することにより行った

得られたポリマーをヘキサンで洗浄した後、80℃にて10時間減圧乾燥した。
得られたエチレン/ヘキセン共重合体は、24.3gであり、ジルコニウム1m
mol当たりの重合活性は122kg/mmolであり、ヘキセン含量は2.0
0mol%、[η]は3.03dl/gであった。

Claims (4)

  1. 下記一般式(I)で表される遷移金属化合物。
    Figure 2005002086
    (I)
    [式中、Mは周期律表第4〜5族の遷移金属原子を示し、mは、1〜4の整数を
    示し、Rは、下記一般式(II)または(III)で表され、R2〜R6は、水素原
    子、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有
    基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含
    有基、またはスズ含有基を示す。R、R2〜R6は、互いに同一でも異なって
    いてもよく、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよい

    mが2以上の場合にはR2〜R6で示される基のうち2個の基が連結されていて
    もよく(但し、R同士が結合されることはない)。nは、Mの価数を満たす
    数であり、Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含
    有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン
    含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、またはス
    ズ含有基を示し、nが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも
    異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成して
    もよい。]
    Figure 2005002086
    (II)
    (式中、Raは水素原子、脂肪族炭化水素基または脂環族炭化水素基を示し、Rb
    、Rcは水素原子あるいはメチル基を示し、互いに同一でも異なっていてもよい

    Figure 2005002086
    (III)
    (式中、破線は2つのCβが直接結合するか、炭素数1以上の炭化水素基により
    、2つのCβと結合していることを示す)
  2. 下記一般式(IV)で表される遷移金属化合物。
    Figure 2005002086
    (IV)
    [式中、Mは周期律表第4〜5族の遷移金属原子を示し、mは、1〜4の整数を
    示し、は、下記一般式(V)、(VI)、(VII)または(VIII)で表され、R2
    6は水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有
    基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲ
    ルマニウム含有基、またはスズ含有基を示し、R、R2〜R6は、互いに同一
    でも異なっていてもよく、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成し
    ていてもよい。
    また、mが2以上の場合にはR2〜R6で示される基のうち2個の基が連結されて
    いてもよく(但し、R同士が結合されることはない)。nは、Mの価数を満
    たす数であり、Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオ
    ウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロ
    ゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、また
    はスズ含有基を示し、nが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一
    でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成
    してもよい。]
    Figure 2005002086
    (V)
    (式中、Ra'、Rb'、Rc'のは互いに同一でも異なっていてもよく、これらのう
    ち少なくとも2つは、炭素数2以上の脂肪族あるいは脂環族炭化水素基である)
    Figure 2005002086
    (VI)
    (式中、Rd'、Re'、Rf'、Rg' は互いに同一でも異なっていてもよく、これ
    らのうち少なくとも1つは炭素数1以上の脂肪族あるいは脂環族炭化水素基を示
    す。破線は2つのCβが直接結合するか、炭素数1以上の炭化水素基により、2
    つのCβと結合していることを示す)
    Figure 2005002086
    (VII)
    (式中、Rh、Ri、Rj、Rk、Rlは互いに同一でも異なっていてもよく、水素
    原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホ
    ウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化
    合物残基、ケイ素含有基を示す)
    Figure 2005002086
    (VIII)
    (式中、Rm、Rn、Ro、Rp、Rqは互いに同一でも異なっていてもよく、水素
    原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホ
    ウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化
    合物残基、ケイ素含有基を示す)
  3. (A)上記請求項1ないし請求項2に記載の遷移金属化合物、
    (B)(B-1) 有機金属化合物、
    (B-2) 有機アルミニウムオキシ化合物、および
    (B-3) 遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物
    から選ばれる少なくとも1種の化合物
    とからなることを特徴とするオレフィン重合触媒。
  4. (A)上記請求項1ないし請求項2に記載の遷移金属化合物、
    (B)(B-1) 有機金属化合物、
    (B-2) 有機アルミニウムオキシ化合物、および
    (B-3) 遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物
    から選ばれる少なくとも1種の化合物が
    (C)固体状担体に担持されていることを特徴とするオレフィン重合触媒。
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