JP2004534895A - イソシアネート官能性非水性分散ポリマーを含有するコーティング組成物 - Google Patents
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Abstract
(b)バインダーの重量を基準にして約30〜90重量%の成分(a)のイソシアネート基と反応できる官能性基を有するオリゴマーまたはポリマーまたは両者と、
(c)バインダーの重量を基準にして約0〜60重量%の有機ポリイソシアネート架橋剤と
を含有する約40〜90重量%の薄膜バインダー、および10〜60重量%の有機液体キャリアを含有するコーティング組成物であって、
アクリルポリマーが、
(i)有機液体キャリアに可溶性でなく、そこに化学的にグラフトされた、ゲル化され重合されたエチレン性不飽和モノマーのコアと、
(ii)有機液体キャリアに可溶性で、重合されたエチレン性不飽和モノマーを含み、ポリスチレンを標準として使用したGPC(ゲル透過クロマトグラフィー)による測定で約500〜20,000の重量平均分子量を有する、実質的に直鎖の安定剤ポリマー成分とを有し、
コア、安定剤ポリマー成分、または両者が、成分(b)と反応できるそこに結合されるイソシアネート基を有する、少なくとも3重量%の重合されたエチレン性不飽和モノマーを含有することを特徴とするコーティング組成物。
Description
【0001】
本発明は、低VOC(揮発性有機分)を有するハイソリッド溶剤ベースのコーティング組成物、そして特に自動車またはトラックなどの車両の塗換クリアコート/カラーコート仕上げで有用な、クリアコーティング組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車およびトラックのためのクリアコート/カラーコート仕上げが使用されており、非常に普及している。1988年3月1日に発行されたクラウチ(Kurauchi)らの米国特許公報(特許文献1)、および1972年2月1日に発行されたベネフィール(Benefiel)らの米国特許公報(特許文献2)は、「ウェットオンウェット」塗布におけるカラーコートまたはベースコートへのクリアコートの塗布、すなわちカラーコートが完全に硬化する前のクリアコート塗布を示す。
【0003】
これらのクリアコート/カラーコート仕上げを補修するのに使用でき、低VOCを有して車両塗換に関する公害規制に適合し、周囲温度で不粘着性コーティングに迅速に硬化して、その後比較的短時間内に高光沢仕上げにバフ磨きできる、クリアコーティング組成物に対する必要性がある。このような特性の組み合わせは、例えば1994年2月15日に発行されたラム(Lamb)らの米国特許公報(特許文献3)、および1998年6月9日に発行されたバルソッティ(Barsotti)らの米国特許公報(特許文献4)で示されるような先行技術のコーティングによって提供されていない。
【0004】
本発明の新規のコーティング組成物は、前述の望ましい特性を有する。
【0005】
【特許文献1】
米国特許第4,728,543号明細書
【特許文献2】
米国特許第3,639,347号明細書
【特許文献3】
米国特許第5,286,782号明細書
【特許文献4】
米国特許第5,763,528号明細書
【特許文献5】
米国特許第4,680,352号明細書
【特許文献6】
米国特許第4,722,984号明細書
【特許文献7】
米国特許第6,221,494号明細書
【特許文献8】
米国特許第5,326,820号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
約40〜90重量%の薄膜形成バインダー、および10〜60重量%の有機液体キャリアを含有するコーティング組成物において、該バインダーが、
(a)バインダーの重量を基準にして約10〜70重量%の、分散されゲル化されたアクリルポリマーであって、該ポリマーが、
(i)有機液体キャリアに可溶性でなく、そこに化学的にグラフトされた、ゲル化され重合されたエチレン性不飽和モノマーのコアと、
(ii)有機液体キャリアに可溶性で、重合されたエチレン性不飽和モノマーを含み、ポリスチレンを標準として使用したGPC(ゲル透過クロマトグラフィー)による測定で約500〜20,000の重量平均分子量を有する、実質的に直鎖の安定剤ポリマー成分とを有し、
コア、安定剤ポリマー成分、または両者が、成分(b)と反応できるそこに結合されるイソシアネート基を有する、少なくとも3重量%の重合されたエチレン性不飽和モノマーを含有するものと、
(b)バインダーの重量を基準にして約30〜90重量%の成分(a)のイソシアネート基と反応できる官能性基を有するオリゴマーまたはポリマーまたは両者と、
(c)バインダーの重量を基準にして約0〜60重量%の有機ポリイソシアネート架橋剤とを含有するコーティング組成物。
【0007】
上記組成物の分散されゲル化されたアクリルポリマーもまた、本発明の一部である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
自動車またはトラックのクリアコート/カラーコート仕上げを補修するのに、概してカラーコートが塗布されて短時間乾燥されるが硬化されず、次にクリアコートが塗布され、双方の塗装が硬化される。必要に応じて、硬化したクリアコートをバフ磨きして外観を改善し、小さな欠陥が除去される。本発明のコーティング組成物は短い乾燥時間を有することで、典型的な補修設備を通過する車両処理速度を改善する。特に新規の組成物は、クリア仕上げとして使用すると、短い不粘着時間および無塵時間を有するので、作業区域から車両を出して塗装する別の車両を入れることができる。新規の組成物をクリア仕上げとして使用すると、塗布および最初の乾燥後、短時間内にバフ磨きでき、硬い耐久性の仕上げに硬化する前に、数日間、好ましくは最高1週間かけてバフ磨きできる状態を保つ。仕上げがバフ磨きできるためには、硬くなくてはならないが強靭であってはならない。
【0009】
好ましくは、本発明のコーティング組成物はクリアコートとして使用すると、塗布して約2時間で不粘状態に乾燥し、塗布して約3時間でバフ磨きできる。
【0010】
新規のコーティング組成物は溶剤ベースであり、約10〜60重量%の有機液体キャリア、そして対応して約90〜40重量%の薄膜バインダー含有し、好ましくはコーティング組成物1ガロンあたり溶剤約3.5〜4.5ポンドのVOCを有する。バインダーは、(a)イソシアネート官能性を有する約10〜70重量%、好ましくは20〜60%、最も好ましくは30〜50%の、分散されゲル化されたアクリルポリマーと、(b)分散ゲル化アクリルポリマー上のイソシアネート基と反応性の官能性成分を有する、約30〜90重量%、好ましくは40〜80%、最も好ましくは50〜70%のオリゴマーまたはポリマーまたはそれらの組み合わせと、(c)オリゴマーまたはポリマー上の官能性成分と反応できる、約0〜60重量%、好ましくは0〜50%、最も好ましくは0〜30%のポリイソシアネート架橋剤とを含有する。ここでは、バインダー成分(a)+(b)+(c)は、100重量%に等しいものと見なされ、その他の成分は、100部の(a)+(b)+(c)に相対的な部(重量)として計算される。
【0011】
概して新規のコーティング組成物はクリアコートとして使用されるが、従来の顔料で着色して、モノコートまたはベースコートとして使用することができる。
【0012】
本発明のコーティング組成物を調合するのに使用される分散ゲル化アクリルポリマー(ここでは非水性分散体またはNADポリマーとも称される)は、コアに化学的にグラフトされた直鎖安定剤ポリマー成分を形成する、マクロモノマーから調製される。
【0013】
好ましくはポリマーは、約30〜70重量%のコアおよび70〜30重量%の実質的に直鎖の安定剤ポリマー成分を含有する。これらの直鎖安定剤成分は、コーティング組成物を形成し、アクリルポリマーを液体中に分散させたままにするのに使用される有機キャリア液体に可溶性である一方、コアはこの液体中に不溶性である。ポリマーの安定剤ポリマー成分を形成するこれらのマクロモノマーは、重合されたα−βエチレン性不飽和モノマーを含み、1つのエチレン性不飽和部分を好ましくは、しかし必須ではなく終端に有し、500〜20,000,好ましくは1,000〜10,000の重量平均分子量(Mw)を有する。コアは逆に、50,000〜500,000、好ましくは50,000〜200,000の重量平均分子量(Mw)を有する高分子量ポリマーから形成される。(重量で)約25〜75%、好ましくは40〜60%のマクロモノマーが、アクリルポリマーのコアを形成する75〜25%、好ましくは60〜40%のその他のα−βエチレン性不飽和モノマー配合物と共重合される。
【0014】
本発明では、コア、安定剤成分、または両者は、コーティング組成物中に存在するその他のバインダー成分と反応できるイソシアネート基を含有する。具体的には、コア、安定剤成分、または両者中の少なくとも3%、好ましくは3〜30重量%の重合されたモノマーが、そこに結合されるイソシアネート基を有する。イソシアネート基は、コア、マクロモノマー、または両者中のイソシアネート反応性官能性基と、例えばジ−およびトリイソシアネートなどのポリイソシアネートとの後反応によって付着できる。イソシアネート基は、イソシアネート官能性モノマーとコア、マクロモノマー、または両者との共重合によって、分散アクリルゲル化ポリマーに付着させることもできる。
【0015】
本組成物では、安定剤成分およびコアの双方がイソシアネート基を含有しても良いが、概して唯一、または本質的に唯一、または実質的に唯一、安定剤成分上にこのような反応性の官能性を有することが好ましい。イソシアネート官能性を有すると見なされるコアまたはマクロモノマーは、一部が官能性を有さないまたは不定量の官能性を有する、コアポリマーまたはマクロモノマー混合物の一部であっても良いものと理解される。またコアあるいはマクロモノマーの調製においては、官能性の正規分布があるものと理解される。
【0016】
分散ゲル化アクリルポリマーは、マクロモノマーの存在下で、不溶性コアを構成するエチレン性不飽和モノマーを重合することで調製されても良く、また調製されることが好ましく、各マクロモノマーは、少なくとも1つのエチレン性不飽和成分を好ましくは、しかし必須ではなく、末端成分中に有する。アクリルポリマーは、そこに結合される複数のマクロモノマー安定剤成分を有するコアから構成されると想定できる。
【0017】
マクロモノマーは、従来の触媒を使用して、1998年6月9日に発行されたバルソッティ(Barsotti)らの米国特許公報(特許文献4)(実施例2参照)で示されるような従来技術によって調製できる。
【0018】
マクロモノマーを調製する好ましい方法では、触媒性連鎖移動剤が使用され、得られるマクロモノマーが、コアモノマーと重合してアクリルポリマーを形成する末端エチレン性不飽和基を確実に1つだけ有するようにする。典型的に、マクロモノマーを調製する工程の第1のステップにおいて、モノマーは、有機溶剤およびコバルト連鎖移動剤と混合され、通常、反応混合物の還流温度に加熱される。引き続くステップで、追加的なモノマーと従来の重合触媒、そして任意の追加的なコバルト連鎖移動剤が添加されて、所望分子量のマクロモノマーが形成するまで重合が継続される。コバルト使用のアプローチは、1998年6月9日(実施例1参照)に発行されたバルソッティ(Barsotti)らの米国特許公報(特許文献4)明細書でも述べられている。
【0019】
好ましいコバルト連鎖移動剤または触媒については、1987年7月14日に発行されたジャノウィッツ(Janowicz)らの米国特許公報(特許文献5)および1988年2月2日に発行されたジャノウィッツ(Janowicz)の米国特許公報(特許文献6)で述べられている。最も好ましいのは、ペンタシアノコバルト酸(II)、ジアクアビス(ボロンジフルオロジメチルグリオキシマト)コバルテート(II)、およびジアクアビス(ボロンジフルオロジフェニルグリオキシマト)コバルテート(II)である。これらの触媒のコバルト(III)バージョンも好ましい。典型的にこれらの連鎖移動剤は、使用モノマーを基準にして約5〜1000ppmの濃度で使用される。
【0020】
マクロモノマーは、ラジカル重合開始剤およびCo(II)または(III)キレート連鎖移動剤を使用して、好ましくは溶剤または溶剤配合物中で形成される。このような溶剤の例は、例えばメチルエチルケトン、イソプロピルアルコール、n−ブチルグリコールエーテル、n−ブチルジエチレングリコールエーテル、酢酸プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、およびN−ブタノールなどの芳香族化合物、ケトン、グリコールエーテル、酢酸化合物、およびアルコールである。
【0021】
ペルオキシ−およびアゾ−開始剤(モノマーの0.5〜5重量%)などのラジカル重合開始剤は、典型的に、70〜160℃の温度範囲で、(全モノマーに対して)2〜5,000ppmのCo(II)キレートの存在下においてマクロモノマー合成中で使用され、より好ましくは例えば2,2’−アゾビス(2,4ジメチルペンタンニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパンニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブタンニトリル)、1,1’−アゾ(シクロヘキサンカルボニトリル)、および4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン)酸などのアゾタイプの開始剤である。
【0022】
上述のようにマクロモノマーが形成した後、溶剤が任意に除去され、コアポリマーを構成するモノマーが追加的溶剤および重合触媒と共にマクロモノマーに添加される。前述のアゾタイプ触媒のいずれでも使用でき、ペルオキシドおよびヒドロペルオキシドなどのその他の適切な触媒も使用できる。このような触媒の典型例は、ジ−三級ブチルペルオキシド、ジ−クミルペルオキシド、三級アミルペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ジ(n−プロピル)ペルオキシジカーボネート、酢酸アミルペルオキシのような過酸エステルなどである。市販のペルオキシタイプ開始剤としては、例えばt−ブチルペルオキシドまたはAKZOからのトリガノックス(Triganox)(登録商標)B、過酢酸t−ブチルまたはAKZOからのトリガノックス(Triganox)(登録商標)FC50、過安息香酸t−ブチルまたはAKZOからのトリガノックス(Triganox)(登録商標)C、および過ピバル酸t−ブチルまたはAKZOからのトリガノックス(Triganox)(登録商標)25C−75が挙げられる。
【0023】
所望分子量でアクリルポリマーが形成するまで、反応混合物の還流温度未満で重合を継続させる。重合中またはその後、コアのための非溶剤(群)を添加することにより、吹付のため溶剤によってさらに希釈する必要があり組成物のVOC含量を増大させる比較的高粘度を有するポリマー溶液ではなく、低粘度の吹付可能ポリマー分散体を形成する。重合中に、コアのための非溶剤(群)が存在することが概して好ましい。
【0024】
コアに対して非溶剤である典型的な溶剤は、ヘプタン、オクタン、N−デカン、またはミネラルスピリットなどの脂肪族化合物である。
【0025】
コアまたはマクロモノマーを形成するのに使用できる典型的なモノマーは、例えば(これに限定されるものではないが)炭素原子1〜20個の直鎖または分枝鎖モノアルコールのアクリルおよびメタクリル酸エステルである。好ましいエステルは、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ノニルアクリレート、ラウリルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ペンチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ノニルメタクリレート、ラウリルメタクリレートなどのアルキル基内に炭素1〜12個を有するアルキルアクリレートおよびメタクリレートなどである。トリメチルシクロヘキシルアクリレート、t−ブチルシクロヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレートなどの脂環式アクリレートおよびメタクリレートが使用できる。ベンジルアクリレートおよびベンジルメタクリレートなどのアリールアクリレートおよびメタクリレートも使用できる。
【0026】
コアまたはマクロモノマーを形成するのに使用できる適切なその他のエチレン性不飽和コモノマーとしては、メタクリルアミド、N−イソブトキシメチルメタクリルアミド、およびN−メチロールメタクリルアミドなどのアクリルアミドおよびメタクリルアミドそしてアルコキシメチル(メタ)アクリルアミドモノマーとしての誘導体と、無水マレイン酸、無水イタコン酸、および無水フマル酸、そしてそれらの半エステルおよびジエステルと、スチレン、α−メチルスチレンおよびビニルトルエンなどのビニル芳香族化合物と、ポリエチレングリコールモノアクリレートおよびモノメタクリレートとが挙げられる。
【0027】
無水イタコン酸または無水マレイン酸およびそれらの半エステルと、アクリロニトリルと、アリルメタクリレートと、アセトアセトキシエチルメタクリレートと、トリアルコキシシリルエチルメタクリレートと、モノエポキシエステルまたはモノエポキシエーテルおよびα−β不飽和酸の反応生成物と、グリシジル(メタ)アクリレートおよび炭素原子22個までの単官能酸の反応生成物などのその他のモノマーが使用できる。
【0028】
グリシジルアクリレートおよびグリシジルメタクリレートなどのエチレン性不飽和エポキシ官能性モノマーも使用できる。アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸などの重合性酸官能性モノマーが使用できる。メタクリル酸およびアクリル酸が好ましい。使用できるその他の酸は、エチレン性不飽和スルホン酸、スルフィン酸、リン酸またはホスホン酸およびそれらのエステルであり、典型的に、スチレンスルホン酸、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、ビニルホスホン酸またはリン酸とそのエステルなども使用できる。
【0029】
コアまたはマクロモノマーを形成するのに使用できるその他の官能性モノマーとしては、エチレン性不飽和ヒドロキシ官能性モノマーが挙げられる。ヒドロキシ基を含有するエチレン性不飽和モノマーの例としては、ヒドロキシアルキルアクリレートおよびヒドロキシアルキルメタクリレートが挙げられ、アルキル基が炭素原子1〜4個を有するものが使用できる。適切なモノマーとしては、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシイソプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシイソプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、およびそれらの混合物が挙げられる。ヒドロキシ官能性は、例えばポリマー中のグリシジルメタクリレートまたはグリシジルアクリレート単位のエポキシ基などのモノマー前駆体からも得られる。このようなエポキシ基は、水または少量の酸とのポスト重合反応中で、ヒドロキシ基に転換されても良い。
【0030】
重合性アミン官能性モノマーも使用できる。使用できる二級アミン官能性モノマーの例としては、アルキル基中に炭素原子1〜8個を有するアルキルアミノアルキルアクリレートおよびメタクリレートが挙げられる。適切なモノマーとしては、t−ブチルアミノエチルアクリレートまたはメタクリレートが挙げられる。ジメチルアミノエチルメタクリレートまたはアクリレートなどの重合性三級アミン官能性モノマーも使用できる。
【0031】
アクリルポリマーの合成において、例えばアリルメタクリレートまたはアクリレート、エチレングリコールジメタクリレートまたはヘキサンジオールジアクリレートなどの少量の二官能性α−β不飽和化合物も使用できる。
【0032】
アクリルポリマーのコアは、前述の二官能性モノマーのいずれか、特にアリルメタクリレートの使用を通じて、重合中にゲル化または架橋される。任意にゲル化ポリマーは、コア内にグリシジルエポキシ基を有するポリマーを酸官能性モノマーと後反応させる(またはその逆)ことで、あるいはエチレンジアミンなどのポリアミンの添加によって、あるいはコア内にヒドロキシ基を有するポリマーをヘキサメチレンジイソシアネートなどのオリゴマージ−またはトリイソシアネートと後反応させることで、生成することができる。
【0033】
上述のように、2、3のアプローチを使用してイソシアネート基をマクロモノマーまたはコアまたは両者に導入できる。イソシアネート基は、アクリルポリマー(コアおよび/またはマクロモノマー)中のイソシアネート反応性官能性基と、ポリイソシアネート化合物とを後反応させることによって導入できる。ポリマー中のイソシアネート反応性基の例は、ヒドロキシおよび二級アミン基である。このような反応性基は、適切なヒドロキシまたは二級アミン官能性エチレン性不飽和コモノマーの使用を通じて、重合中にコア、マクロモノマー、または両者中に組み込める。前述のヒドロキシまたは二級アミン官能性モノマーのいずれかを使用して、アクリルポリマー上にこれらのイソシアネート反応性基を形成できる。
【0034】
ポリイソシアネートをこのようなイソシアネート反応性基と後反応させる場合、前述のイソシアネート反応性の官能性基の100%、あるいはできるだけ100%近くが、ポリイソシアネートと反応するように反応条件を選択しなくてはならない。過剰なイソシアネートを使用して反応を推進させ完結させることが、概して好ましい。これによってイソシアネート分子のいくつかが、分散ゲル化アクリルポリマーに付着しないようになる。この場合、成分(a)は未反応イソシアネートとイソシアネート官能性NADの混合物になる。合成中に使用されたNCOとOH/NH基との当量比は、好ましくは5:1〜50:1の範囲である。典型的に比率が5:1未満であれば、NADの安定性が損なわれる。比率が50:1を超えると、最終コーティング中に導入されるNAD粒子量は、コーティングの不粘着乾燥時間を改善するのに不十分である。
【0035】
二官能性イソシアネート、三官能性イソシアネート、そしてポリオールとジイソシアネートのイソシアネート官能性付加物をはじめとする、分子あたり少なくとも2つのイソシアネート基を有するあらゆる従来の芳香族、脂肪族、脂環式ポリ官能性イソシアネートを使用して上記イソシアネート反応性の官能性を修飾し、ポリマーにイソシアネート基を導入できる。
【0036】
典型的に有用なジイソシアネートは、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ビスシクロヘキシルジイソシアネート、テトラメチレンキシレンジイソシアネート、エチルエチレンジイソシアネート、2,3−ジメチルエチレンジイソシアネート、1−メチルトリメチレンジイソシアネート、1,3−シクロペンチレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ビス−(4−イソシアナトシクロヘキシル)−メタン、ジイソシアナトジフェニルエーテルなどである。
【0037】
使用できる典型的なトリ官能性イソシアネートは、トリフェニルメタントリイソシアネート、1,3,5−ベンゼントリイソシアネート、2,4,6−トルエントリイソシアネートなどである。商品名デスモジュール(Desmodur)(登録商標)N−3390の下に販売されるヘキサメチレンジイソシアネート三量体、および商品名デスモジュール(Desmodur)(登録商標)Z−4470の下に販売されるイソホロンジイソシアネート三量体などのジイソシアネート三量体も使用できる。
【0038】
有機ポリイソシアネートおよびポリオールから形成される、イソシアネート官能性付加物が使用できる。前述のポリイソシアネートのいずれでもポリオールと共に使用して付加物を形成できる。トリメチロールプロパンまたはエタンのようなトリメチロールアルカンなどのポリオールが使用できる。1つの有用な付加物は、テトラメチルキシリデンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの反応生成物であり、商品名シサン(Cythane)(登録商標)3160の下に販売される。
【0039】
代案のアプローチでは、マクロモノマー、コア、または両者の重合中に、エチレン性不飽和イソシアネート官能性モノマーを添加することで、アクリルポリマー(コアおよび/またはマクロモノマー)にイソシアネート基が導入できる。重合中にイソシアネート基をアクリルポリマーに導入するのに使用できるイソシアネート官能性モノマーの例としては、イソシアナトエチルメタクリレート、イソシアナトエチルアクリレート、メタ−テトラメチルキシリレンイソシアネートなどが挙げられる。このアプローチを実施する場合、イソシアネートと反応性の官能性モノマーが、コアおよびマクロモノマー中に不在でなくてはならない。これらの官能性モノマーとしては、ヒドロキシ、アミン、または酸基を有する前述のモノマーのいずれかが挙げられる。
【0040】
アクリルポリマー(コアおよび/またはマクロモノマー)にイソシアネート基を導入するその他の可能性は、当業者には明らかである。
【0041】
本発明では、コアの好ましい平均粒度は、0.1〜1μmの範囲、好ましくは0.2〜0.5μmの範囲である。
【0042】
アクリルポリマーのコアは、ゲル化構造である。特に有用なアクリルポリマーとしては以下が挙げられる。
【0043】
スチレン、メチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、メタクリル酸、ヒドロキシエチルアクリレート、メチルアクリレート、およびアリルメタクリレートの重合モノマーのコアと、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレートのマクロモノマー安定剤ポリマー成分とを有し、ゲル化ポリマーがジ−またはトリ−イソシアネートと後反応されてイソシアネート基がそれに結合されるアクリルポリマー。
【0044】
上述のような重合モノマーのコアと、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、スチレン、グリシジルメタクリレート、およびメタクリル酸のマクロモノマー安定剤ポリマー成分とを有し、ゲル化ポリマーがジ−またはトリ−イソシアネートと後反応されて、イソシアネート基がそれに結合されるアクリルポリマー。
【0045】
スチレン、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、イソシアナトエチルメタクリレート、アリルメタクリレート、およびグリシジルメタクリレートの重合モノマーのコアと、スチレン、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、イソシアナトエチルメタクリレート、およびヒドロキシエチルアクリレートのマクロモノマー安定剤ポリマー成分とを有するアクリルポリマー。
【0046】
上述のアクリルポリマー分散体によって形成される本発明のコーティング組成物は、分散ゲル化アクリルポリマー上のイソシアネート基と反応性の官能性成分を有する、オリゴマーまたはポリマーまたはその他の分散ゲル化ポリマーまたはそれらの組み合わせも含有する。
【0047】
有用なオリゴマーは、約200〜2,000の重量平均分子量および1.7未満の多分散性を有し、分散ゲル化アクリルポリマー上のイソシアネート基と反応できる官能性成分を有する。
【0048】
典型的に有用なオリゴマーとしては、カプロラクトンと環状ポリオールを反応させて製造しても良い、ヒドロキシ官能性カプロラクトンオリゴマーが挙げられる。特に有用なカプロラクトンオリゴマーについては、1994年2月15日に発行されたラム(Lamb)らの米国特許公報(特許文献3)の4欄3行〜5欄2行で述べられている。その他の有用なオリゴマーは、プロピレングリコールのようなアルキレングリコールのオリゴマーなどのポリエステルオリゴマー、ヘキサンジオールのようなアルカンジオール、および反応させて低酸価にしたメチルヘキサヒドロフタル酸無水物のような酸無水物である。もう一つの有用なオリゴマーは、メチルヘキサヒドロキシフタル酸無水物などの酸無水物と反応させて、酸価約30〜300、好ましくは150〜250にしたペンタエリスリトールなどのポリオールオリゴマーなどの酸官能性オリゴマーである。その他の有用なオリゴマーはヒドロキシ官能性であり、トリエチルアミンを反応触媒として使用して、1,2エポキシブタンを上述の酸官能性オリゴマーと反応させて非常に低い(20未満)酸価のオリゴマーを得て形成される。特に有用なヒドロキシ官能性オリゴマーは、2001年4月24日に発行されたバルソッティ(Barsotti)らの米国特許公報(特許文献7)で述べられている。
【0049】
追加的な反応性のオリゴマーとしては次が挙げられる。イソブチルアルデヒドなどのアルキルアルデヒドと、イソホロンジアミンなどのジアミンとの反応生成物であるアルジミンオリゴマー。メチルイソブチルケトンなどのアルキルケトンと、2−メチルペンタメチレンジアミンなどのジアミンとの反応生成物であるケチミンオリゴマー。イソフェロンジアミンなどのジアミンと、マレイン酸ジエチルなどのジアルキルマレイン酸塩との反応生成物であるポリアスパラギン酸エステル。上記の追加的な分子は、全て技術分野で周知である。
【0050】
イソシアネート基と反応できる官能性成分を有するアクリルポリマーまたはポリエステルも使用できる。改善された薄膜の完全性のために、このようなポリマーを前述のオリゴマーのいずれかと組み合わせて使用することが概して好ましい。典型的に有用なアクリルポリマーとしては、2,000〜50,000,好ましくは3,000〜20,000の範囲の重量平均分子量を有するヒドロキシ官能性アクリルポリマーが挙げられ、Tgは好ましくは0℃〜80℃の範囲であり、アクリレート、メタクリレート、スチレンなどの典型的なモノマーと、ヒドロキシエチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、またはγメタクリリプロピルトリメトキシシランなどの官能性モノマーとから製造される。
【0051】
典型的に有用なポリエステルは2,000〜50,000、好ましくは2,000〜5000の範囲の重量平均分子量、好ましくは−20℃〜100℃の範囲のTgを有する。発明で使用するのに適したポリエステルは、脂環式ポリカルボン酸をはじめとする適切なポリ酸と、多価アルコールをはじめとする適切なポリオールとから従来法で重合される。本発明で使用するのに適したポリエステルの詳細は、その内容を本願明細書に引用した、1994年7月5日に発行されたホフマン(Hoffmann)らの米国特許公報(特許文献8)に記載されている。特に好ましい1つの市販のポリエステルは、オハイオ州シャグリンフォールズのエトナ・プロダクト(Etna Product Inc.(Chagrin Falls,Ohio))によって提供される、SCD(登録商標)−1040ポリエステルである。
【0052】
ヒドロキシ官能性分散ゲル化アクリルポリマーもコーティング組成物で使用できる。このようなポリマーの例としては、メチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、メタクリル酸、メチルアクリレートの重合されたモノマーから形成されるコアと、スチレン、ブチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、メタクリル酸、イソボルニルメタクリレート、およびグリシジルメタクリレートのマクロモノマーから形成される安定剤ポリマー成分とを有するアクリルポリマーが挙げられる。コアは50,000〜500,000、好ましくは50,000〜200,000の範囲である重量平均分子量を有する高分子量ポリマーから形成される。アームはポリマーの約10〜90%を構成し、約500〜20,000、好ましくは3,000〜20,000の範囲の平均分子量を有する低分子量マクロモノマーから形成される。本組成物使用できるこれらのヒドロキシ官能性分散ポリマーの詳細は、その内容を本願明細書に引用した、バルソッティ(Barsotti)らの米国特許公報(特許文献4)(実施例1および2参照)に記載されている。
【0053】
前述のオリゴマーまたはポリマーのいずれかの適合性混合物も使用できる。
【0054】
任意に上述のイソシアネート官能性分散ゲル化アクリルポリマーを有機ポリイソシアネート架橋剤と組み合わせて、コーティング組成物の薄膜形成性を向上させることができる。分散ゲル化アクリルポリマーと同様、これらの化合物は、上述のオリゴマーまたはポリマーと反応性である。あらゆる従来の芳香族、脂肪族、脂環式ジイソシアネート、トリイソシアネート、およびポリオールのイソシアネート官能性付加物、および上述のようなジイソシアネートが使用できる。またブロックトポリイソシアネートも使用できる。典型的なブロッキング剤は、アルコール、ケチミン、オキシムなどである。
【0055】
本発明のコーティング組成物では、ここでは活性化剤とも称される前述のイソシアネート成分が、塗布に先だって典型的にその他のバインダー成分とは別に保管される。
【0056】
クリア組成物の耐候性を改善するために、バインダーの重量を基準にして約0.1〜10重量%の紫外線安定化遮蔽剤、クエンチャー、および抗酸化剤を添加できる。典型的な紫外線遮蔽剤および安定剤としては以下が挙げられる。
【0057】
スルホン酸基を含有するヒドロキシドデシクロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン。
【0058】
ジフェニロールプロパンのジベンゾエート、ジフェニロールプロパンの三級ブチルベンゾエートなどのベンゾエート。
【0059】
トリアジンの3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル誘導体、ジアルキル−4−ヒドロキシフェニルトリアジンのイオウ含有誘導体、ヒドロキシフェニル−1,3,5−トリアジンなどのトリアジン。
【0060】
2−フェニル−4−(2,2’−ジヒドロキシベンゾイル)−トリアゾールなどのトリアゾール、ヒドロキシ−フェニルトリアゾールなどの置換ベンゾトリアゾール。
【0061】
ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルセバケート)、ジ[4(2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル)]セバケートなどのヒンダードアミンおよび上記のあらゆる混合物。
【0062】
コーティング組成物は、周囲温度で組成物を硬化するのに十分な量の触媒または触媒配合物を含有する。概してバインダーの重量を基準にして約0.01〜2重量%の触媒が使用される。典型的に有用な触媒は、トリエチレンジアミン、ジブチルスズジラウレートなどのアルキルスズラウレート、二酢酸ジブチルスズ、三級アミンなどである。
【0063】
概して組成物中で、バインダーの重量を基準にして約0.1〜5重量%の量で、ポリアクリル酸、ポリアルキルアクリレート、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン共重合体、およびポリエステル変性ポリジメチルシロキサンなどの流れ調整剤が使用される。
【0064】
クリアコートとして使用する場合、コーティング組成物中で、乾燥コーティングと同一屈折率を有する顔料を使用することが望ましいかもしれない。典型的に有用な顔料は、約0.015〜50μmの粒度を有し、約1:100〜10:100の顔料−対−バインダーの重量比で使用される、約1.4〜1.6の屈折率を有するシリカ顔料などの無機ケイ酸含有顔料である。
【0065】
自動車またはトラックなどの車両に対する、コーティング組成物のクリアコートとしての塗布においては、溶剤ベース組成物または水性組成物のどちらであっても良いベースコートが最初に塗布されて次に乾燥され、通常、従来の吹付によってクリアコートが塗布される前に、少なくとも溶剤または水が除去される。また静電吹付を使用しても良い。クリアコートの乾燥塗膜厚は、約0.5〜5ミルである。クリアコートを周囲温度で概して5分未満、不粘着および無塵状態に乾燥させる。また約40℃までの中程度の高温も使用できる。クリアコートが十分硬化して、無塵および不粘着状態になれば、即座に作業区域から車両を出して別の車両の塗換ができる。
【0066】
概してクリアコートは塗布後約3時間以内に、欠陥を除去して仕上げの光沢を改善するのに必要ならば、バフ磨きおよび研磨加工できる程度に十分硬化する。クリアコートは硬化し続け、7〜10日後、耐久性かつ耐候性の自動車の仕上げに要する、比較的高レベルの硬度および靭性に達する
【0067】
また本発明のコーティング組成物を着色して、クリアコート/カラーコート仕上げ中のベースコートとして、あるいはモノコートとして使用できる。このようなコーティング組成物中で使用される典型的な顔料は、二酸化チタンなどの金属酸化物、様々な色の酸化鉄、酸化亜鉛、カーボンブラック、タルクなどの充填顔料、カオリン、バライト、カーボネート、シリケートおよび多種多様な有機カラー顔料、キナクリドンなどの銅フタロシアニン、ペリレン、アゾ顔料、インダントロンブルー、カルバゾールバイオレットなどのカルバゾール、イソインドリノン、イソインドロン、チオインジゴレッド、ベンジミラゾリノン、アルミニウムフレークおよびニッケルフレークなどの金属フレーク顔料である。
【0068】
本発明のコーティング組成物は、既に塗装された基材、冷延鋼板、リン酸塩化鋼、および電着によって従来の下塗剤で被覆された鋼などの種々の金属または非金属基材に対して優れた付着性を有する。これらのコーティング組成物を使用して、ポリエステル強化ガラス繊維、反応射出成形ウレタン、および部分結晶ポリアミドなどのプラスチック基材を被覆できる。
【0069】
本発明のコーティング組成物は、スプレー、静電スプレー、浸漬、刷毛塗り、流し塗りなどの従来技術によって塗布できる。好ましい技術は、吹付および静電スプレーである。塗換塗布では、組成物は周囲温度で乾燥および硬化されるが、40〜100℃の高温で約5〜30分間、強制乾燥することができる。OEM塗布のためには、組成物を典型的に100〜150℃で約15〜30分間焼付けして、厚さ約0.1〜3.0ミルのコーティングを形成する。組成物をクリアコートとして使用する場合、クリアコートが適用される前に不粘着状態に乾燥されて硬化される、あるいは好ましくは短時間フラッシュ乾燥されても良いカラーコート上に、それを塗布する。次にカラーコート/クリアコート仕上げは上述のように焼付けられ、乾燥され硬化された仕上げが提供される。また本発明は、当業者には容易に理解されるように、非焼付け塗換システムにも応用できる。
【0070】
「ウェットオンウェット」塗布手段によってベースコート上にクリアトップコートを塗布するのが慣例であり、すなわちベースコートを硬化または完全に乾燥させることなく、トップコートをベースコートに塗布する。次に被覆された基材を所定の時間加熱して、ベースおよびクリアコートを同時硬化させる。
【0071】
以下の実施例を参照して発明をさらに詳しく説明する。あらゆる部および百分率は、特に断りのない限り重量を基準とする。ここで開示するあらゆる分子量は、ポリスチレン標準を使用してGPC(ゲル透過クロマトグラフィー)によって測定される。
【実施例】
【0072】
以下の実施例(実施例1〜6)は、イソシアネート官能性を含有する非水性分散体ポリマーの調製を示す。あらゆる調製は窒素ブランケットの下で実施した。
【0073】
(実施例1)
イソシアネート官能性を含有する非水性分散体ポリマーを以下の手順によって調製した。
【0074】
(マクロモノマー安定剤成分の調製)
撹拌機、水冷コンデンサー、熱電対、窒素注入口、加熱マントル、および添加ポンプとポートを装着した2Lのフラスコに、166.3gの酢酸エチル、101.4gの酢酸ブチルを入れ、下で述べる72gのモノマー混合物を撹拌しながら添加し、加熱して還流(89〜93℃)した。これに、以下で述べる16.5gの開始剤溶液と15.0gの酢酸エチル中10%のビス(ボロンジフルオロジフェニルグリオキシマト)コバルテート(II)溶液の混合物を一度に添加した。次に70.4gのヒドロキシエチルメタクリレート、211.2gの2−エチルヘキシルメタクリレート、105.6gのイソボルニルメタクリレート、274.6gのブチルメタクリレート、42.2gのt−ブチルアミノエチルメタクリレート、および15.9gの酢酸エチルのモノマー混合物の残りを添加ポンプを経由して、本願特許出願人によって市販される13.3gのVアゾ(登録商標)52(2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルペンタンニトリル))、および154.9gの酢酸エチルの開始剤溶液の残りと同時にフラスコに添加した。モノマー混合物を180分間かけて添加して、開始剤混合物を330分間にわたって供給した。開始剤供給完了後に5.9gの酢酸エチルを一度に添加し、モノマー供給完了後に16.6gの酢酸ブチルを一度に添加した。重合工程全体を通して、反応混合物を還流状態(89〜93℃)に保った。開始剤供給が完了した後に、反応混合物をさらに30分間還流状態に保った。次に0.3gのt−ブチルペルオクトエートと16.6gの酢酸エチルの混合物を一度に添加して、反応混合物をさらに30分間還流状態に保った。次にこれに続いて反応混合物を室温に冷却した。得られたポリマー溶液は58.2%の重量固形分、および3号スピンドルを使用した5rpmでの測定で1220cpsのブルックフィールド粘度を有した。どちらもポリスチレンを標準として使用したGPC(ゲル透過クロマトグラフィー)で測定したマクロモノマーの数平均分子量は5,702、重量平均分子量は10,974であった。
【0075】
(非水性分散体ポリマーの調製)
上記の装備を装着した2Lのフラスコに、上で調製した436.1gのマクロモノマー組成物、86.7gのミネラルスピリット、229.8gのヘプタン、および7.6gの酢酸エチルを入れた。この混合物を撹拌し、加熱して還流(89〜93℃)した。コアのために選択した、58.7gのスチレン、163.6gのメチルメタクリレート、73.9gのグリシジルメタクリレート、96.5gのヒドロキシエチルアクリレート、2.3gのメタクリル酸、64.0gのメチルアクリレート、および2.3gのアリルメタクリレートのモノマー混合物を添加ポンプとポートを経由して、37.9gのミネラルスピリット、12.3gの酢酸ブチル、および6.9gのt−ブチルペルオクトエートの開始剤混合物と同時にフラスコに添加した。モノマーおよび開始剤混合物の双方を210分間かけて同時に添加した。重合工程全体を通してバッチを還流状態(89〜93℃)に保った。次に2回の供給の完了後に19.5gの酢酸ブチルを一度に添加して、次に反応混合物をさらに90分間還流状態に保った。次に本願特許出願人によって市販されている0.2gのバゾ(Vazo)(登録商標)67(2,2’−アゾビス(メチルブタンニトリル))、18gの酢酸ブチル、および0.2gのジメチルエタノールアミンの混合物を5分間かけて添加した。反応混合物をさらに120分間還流状態に保った。次に蒸留によって109.7gの溶剤を除去し、反応混合物を室温に冷却した。得られた非水性ポリマー分散体組成物は61.5%の重量固形分、および3号スピンドルを使用した5rpmでの測定で1260cpsのブルックフィールド粘度を有した。
【0076】
(イソシアネート官能性NADポリマーの調製)
撹拌機、水冷コンデンサー、および添加ポンプとポートを装着した2Lのフラスコに、726.3gの酢酸ブチル、キシレンおよび酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル中58重量%のヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)三量体溶液、および4.85gの酢酸ブチル中1重量%のジブチルスズジラウレート溶液を入れた。混合物を5分間にわたり撹拌し、その時点で上で調製した236.5gの非水性分散体と、132.3gの酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテルの混合物を60分間かけて添加した。反応混合物を10分間かけてさらに撹拌した。得られた組成物は51.3%の重量固形分を有し、ガードナー−ホルト粘度はCであった。
【0077】
(実施例2)
イソシアネート官能性を含有する非水性分散体ポリマーを以下の手順によって調製した。
【0078】
(マクロモノマー安定剤成分の調製)
撹拌機、水冷コンデンサー、熱電対、窒素注入口、加熱マントル、および添加ポンプおよびポートを装着した12Lのフラスコに、2392.2gのキシレンを入れて撹拌し、加熱して還流(134〜139℃)した。次にこれに1141gのスチレン、513.4gのブチルメタクリレート、1654.5gのブチルアクリレート、741.7gのヒドロキシエチルアクリレート、131.3gのメタクリル酸、および1426.3gのイソボルニルメタクリレートを含むモノマー混合物を添加ポンプとポートを経由して、272.3gのt−ブチル過酢酸および787.8gのキシレンを含む開始剤混合物と同時に添加した。モノマー混合物を240分間かけて添加して、開始剤混合物の添加時間は270分間であった。重合工程全体を通じてバッチを還流状態(134〜139℃)に保った。次に113.4gのキシレンを一度に添加し、開始剤供給完了に続いてバッチをさらに30分間還流状態に保った。次に以下の材料をこの順に反応混合物に添加した。2.38gのイソプロパノールに溶解した0.23gのβ−カテコール、99.5gのグリシジルメタクリレート、1.4gのジメチルエタノールアミン、および22.7gのイソプロパノール。次に反応混合物を120分間還流状態に保ち、次に室温に冷却した。得られたポリマー溶液は62.9%の重量固形分、および3号スピンドルを使用した5rpmでの測定で1020cpsのブルックフィールド粘度を有した。どちらもポリスチレンを標準として使用したGPC(ゲル透過クロマトグラフィー)で測定した得られたマクロモノマーの数平均分子量は3,623、重量平均分子量は9,131であった。
【0079】
(非水性分散体ポリマーの調製)
上記の装備を装着した2Lのフラスコに、上で調製した348.7gのマクロモノマー安定剤、55.8gのミネラルスピリット、149.9gのヘプタン、24.4gのイソプロパノール、および8.7gの酢酸エチルを入れた。この混合物を撹拌し、加熱して還流(92〜95℃)し、その時点で0.7gのt−ブチルペルオクトエートと5.2gのヘプタンを一度にフラスコに添加した。次に59.8gのスチレン、197.0gのメチルメタクリレート、37.5gのグリシジルメタクリレート、98.1gのヒドロキシエチルアクリレート、9.4gのメタクリル酸、67.5gのメチルアクリレート、14gのヘプタン、および14gの酢酸エチルのモノマー混合物を添加ポンプとポートを経由して、34.9gのミネラルスピリット、27.9gのヘプタン、および7.4gのt−ブチルペルオクトエートの開始剤混合物と同時にフラスコに添加した。この添加中には、モノマーと開始剤混合物の双方を210分間かけて同時に添加した。重合工程全体を通してバッチを還流状態(92〜95℃)に保った。次に10.0gの酢酸エチルを一度に添加し、開始剤とモノマー混合物の供給が完了した後、反応混合物をさらに120分間還流状態に保った。次に2.4gのt−ブチルペルオクトエートと20.9gの酢酸ブチルの混合物を30分間かけて添加した。反応混合物をさらに60分間、再度還流状態に保った。次に蒸留によって94.2gの溶剤を除去し、反応混合物を室温に冷却した。得られた非水性ポリマー分散体は、64.2%の重量固形分、および3号スピンドルを使用した5rpmでの測定で1060cpsのブルックフィールド粘度を有した。
【0080】
(イソシアネート官能性NADポリマーの調製)
撹拌機、水冷コンデンサー、および添加ポンプとポートを装着した2Lのフラスコに、上で調製した155.7gの非水性分散体、120.1gの酢酸ブチル中70%のイソホロンジイソシアネート(IPDI)三量体溶液、77.8gの酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、および2.78gの酢酸エチル中2%のジブチルスズジラウレート溶液を添加した。混合物を窒素下で撹拌して70℃に加熱し、30分間保った。次に643.6gの酢酸ブチル、キシレン、および酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル中58重量%のヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)三量体溶液を10分間かけて添加し、反応混合物を70℃に120分間保ち次に冷却した。重量固形分は55.6%であり、ブルックフィールド粘度は78cps(3号スピンドルおよび50rpm)であった。
【0081】
(実施例3)
イソシアネート官能性を含有する非水性分散体ポリマーを以下の手順によって調製した。
【0082】
(イソシアネート官能性NADポリマーの調製)
ガラス瓶に、実施例2で調製した100.0gの非水性分散体、および419.2gの酢酸ブチル、キシレン、および酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル中58重量%のヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)三量体溶液を添加し、混合物を15分間にわたり撹拌した。得られた組成物は59.1%の重量固形分、および44cpsのブルックフィールド粘度(3号スピンドルおよび50rpm)を有した。
【0083】
(実施例4)
イソシアネート官能性を含有する非水性分散体ポリマーを以下の手順によって調製した。
【0084】
(イソシアネート官能性NADポリマーの調製)
撹拌機、水冷コンデンサー、および添加ポンプとポートを装着した2Lのフラスコに、実施例2で調製した172.6gの非水性分散体を添加し、窒素下で混合物を撹拌して70℃に加熱し、30分間保った。次に825.2gの酢酸ブチル、キシレン、および酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル中58重量%のヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)三量体溶液を30分間かけて添加し、反応混合物を70℃に120分間保ち、次に冷却した。
【0085】
(実施例5)
イソシアネート官能性を含有する非水性分散体ポリマーを以下の手順によって調製した。
【0086】
(マクロモノマー安定剤成分の調製)
撹拌機、水冷コンデンサー、熱電対、窒素注入口、加熱マントル、および添加ポンプとポートを装着した2Lのフラスコに、280.2gのキシレン、および34.7gのトルエンを入れて混合物を撹拌し、加熱して還流(136〜141℃)した。次に120.3gのスチレン、44.5gの2−エチルヘキシルメタクリレート、232.4gのブチルアクリレート、135.0gのイソシアナトエチルメタクリレート(ICEMA)、および187.7gのイソボルニルメタクリレートを含むモノマー混合物を添加ポンプとポートを経由して、35.8gのt−ブチル過酢酸および103.7gのキシレンを含む開始剤混合物と同時にフラスコに添加した。モノマー混合物を240分間かけて添加し、開始剤混合物の添加時間は270分間である。重合工程全体を通してバッチを還流状態(135〜141℃)に保った。次に14.9gのキシレンを一度に添加し、開始剤供給の完了に続いてバッチをさらに30分間還流状態に保った。次に3.43gのヒドロキシエチルアクリレートと10.9gのキシレンを反応混合物に一度に添加し、次にそれを30分間還流状態に保ち、次に室温に冷却した。得られたポリマー溶液は、62.8%の重量固形分、および3号スピンドルを使用した5rpmでの測定で280cpsのブルックフィールド粘度を有した。どちらもポリスチレンを標準として使用したGPC(ゲル透過クロマトグラフィー)で測定したマクロモノマーの数平均分子量は3,675、重量平均分子量は8,508であった。
【0087】
(イソシアネート官能性NADポリマーの調製)
上記の装備を装着した2Lのフラスコに、上で調製した266.4gのマクロモノマー安定剤、79.04gのミネラルスピリット、209.5gのヘプタン、8.6gのスチレン、および6.9gの酢酸エチルを撹拌しながら添加し、加熱して還流(92〜95℃)した。次に4.1gのスチレン、251.6gのメチルメタクリレート、23.1gのグリシジルメタクリレート、52.6gのイソシアナトエチルメタクリレート、2.3gのアリルメタクリレート、80.5gのメチルアクリレート、および上で調製した131.2gのポリマー安定剤のモノマー混合物を添加ポンプとポートを経由して、34.5gのミネラルスピリット、11.2gの酢酸ブチル、および6.3gのt−ブチルペルオクトエートの開始剤混合物と同時にフラスコに添加した。この添加中、モノマーと開始剤混合物の双方を210分間かけて同時に添加した。次に17.8gの酢酸ブチルを一度に添加した。重合工程全体を通してバッチを還流状態(92〜95℃)に保った。次に開始剤とモノマー混合物の供給が完了した後に、反応混合物をさらに90分間還流状態に保った。次に0.17gのバゾ(Vazo)(登録商標)67(上述)および16.4gの酢酸ブチルの混合物を5分間かけて添加した。反応混合物をさらに30分間、再度還流状態に保ち、次に蒸留によって99gの溶剤を除去し、反応混合物を室温に冷却した。得られた非水性ポリマー分散体は61.8%の重量固形分、および3号スピンドルを使用した5rpmでの測定で280cpsのブルックフィールド粘度を有した。
【0088】
(実施例6)
イソシアネート官能性を含有する非水性分散体ポリマーを以下の手順によって調製した。
【0089】
(マクロモノマー組成物の調製)
撹拌機、水冷コンデンサー、熱電対、窒素注入口、加熱マントル、および添加ポンプとポートを装着した2Lのフラスコに、181.3gの酢酸エチル、83.2gの酢酸ブチル、および以下で述べる70.4gのモノマー混合物を撹拌しながら添加し、加熱して還流(89〜93℃)した。これに次に以下で述べる16.5gの開始剤溶液と10.0gの酢酸エチル中10%のビス(ボロンジフルオロジフェニルグリオキシマト)コバルテート(II)溶液の混合物をフラスコに一度に添加した。次に704.2gのブチルメタクリレートのモノマー混合物の残りを添加ポンプを経由して、9.9gのバゾ(Vazo)(登録商標)52(上述)と154.9gの酢酸エチルの開始剤溶液の残りと同時にフラスコに添加した。モノマー混合物を180分間かけて添加し、開始剤混合物を330分間かけて供給した。次に開始剤供給完了後に6.7gの酢酸エチルを一度に添加し、モノマー供給完了後に16.6gの酢酸ブチルを一度に添加した。重合工程全体を通して反応混合物を還流状態(89〜93℃)に保った。開始剤供給が完了した後に反応混合物をさらに20分間還流状態に保った。次に0.3gのt−ブチルペルオクトエートと33.3gの酢酸ブチルの混合物を一度に添加し、反応混合物をらに30分間還流状態に保った。これに続いて反応混合物を室温に冷却した。得られたポリマー溶液は59.2%の重量固形分、および3号スピンドルを使用した5rpmでの測定で2180cpsのブルックフィールド粘度を有した。どちらもポリスチレンを標準として使用したGPC(ゲル透過クロマトグラフィー)で測定したマクロモノマーの数平均分子量は13,550、重量平均分子量は30,940であった。
【0090】
(非水性分散体ポリマーの調製)
上記の装備を装着した2Lのフラスコに、上で調製した391.9gのマクロモノマー、30.3gのミネラルスピリット、254.2gのヘプタン、6.8gの酢酸ブチル、および0.1gのジメチルエタノールアミンを撹拌しながら添加し、加熱して還流(84〜89℃)した。次に52.7gのスチレン、174.1gのメチルメタクリレート、33.2gのグリシジルメタクリレート、86.7gのヒドロキシエチルアクリレート、8.3gのメタクリル酸、および59.6gのメチルアクリレートのモノマー混合物を添加ポンプとポートを経由して、34.0gのミネラルスピリット、10.9gの酢酸ブチル、および6.2gのt−ブチルペルオクトエートの開始剤混合物と同時にフラスコに添加した。上記の添加中、モノマーと開始剤混合物の双方を210分間かけて同時に添加した。重合工程全体を通してバッチを還流状態(84〜89℃)に保った。2回の供給完了後、15.6gの酢酸ブチルを一度に添加し、次に反応混合物をさらに120分間還流状態に保った。次に4.1gのt−ブチルペルオクトエートと20.6gの酢酸ブチルの混合物を15分間かけて添加した。反応混合物をさらに60分間還流状態に保った。次に98.6gの溶剤を蒸留によって除去し、反応混合物を室温に冷却した。得られたポリマー分散体は60.3%の重量固形分、および3号スピンドルを使用した5rpmでの測定で540cpsのブルックフィールド粘度を有した。
【0091】
(イソシアネート官能性NADの調製)
半パイントの瓶に、上で調製した70gの非水性分散体と88gのラクセート(Luxate)(登録商標)HD−100イソシアネートを添加した。混合物を60分間にわたり撹拌した。
【0092】
ラクセート(Luxate)(登録商標)HD−100はHDIの二量体であり、リオンデル(Lyondell)から入手できる。
【0093】
(比較例)
この比較例は、バルソッティ(Barsotti)らの米国特許公報(特許文献4)で教示されるヒドロキシル官能性NADポリマーの調製を例証する。
【0094】
安定剤成分およびコア中にヒドロキシ官能性が残るように、実施例1で調製した非水性分散体をポリイソシアネートと後反応させなかった。
【0095】
(塗料実施例)
以下の実施例(実施例7〜8)は、上述のイソシアネート官能性非水性分散体ポリマーから調製された種々のクリアコート組成物の調製を示し、それ共に、ヒドロキシ官能性非水性分散体ポリマーから調製されたクリアコート組成物、および非水性分散体ポリマーなしに調製されたクリアコート組成物の調製を示す比較例を示す。次にクリアコート組成物を自動車塗換クリアコート塗布について試験した。以下の試験方法を使用した。
【0096】
(試験手順)
(薄膜硬度)
フィッシャースコープ硬度試験器(モデルHM100V)を使用して、コーティングの微小硬度を測定した。試験器を最大応力100mN、50シリーズ傾斜、1秒ステップに設定した。硬度をN/mm2で記録した。
【0097】
薄膜硬度は、コーティング薄膜がいつバフ磨きできる状態になったかの指標である。
【0098】
(膨潤比)
遊離膜(TPOから剥がした)の膨潤比を塩化メチレン中で膨張させて求めた。遊離薄膜を2層のアルミ箔の間に入れてLADD打抜き機を使用して約3.5mm径のディスクを膜から打ち抜いた。アルミ箔を遊離膜の両側から除去した。倍率10倍の顕微鏡およびフィラーレンズを使用して、薄膜の未膨潤径(Do)を測定した。4滴の塩化メチレンを薄膜に添加して、薄膜を数秒間膨潤させ、次にスライドガラスをその上に乗せた。次に膨潤比を次のように計算した。
膨潤比=(Ds)2/(Do)2
【0099】
膨潤比は、薄膜の架橋密度および初期硬化特性の測定値である。
【0100】
(乾燥時間)
BK乾燥時間試験器を使用して、組成物で被覆された層の乾燥時間をBK3表面乾燥時間およびBK4貫通乾燥時間として、測定した。
【0101】
表面乾燥時間は、物理的乾燥または指触乾燥状態(吸塵を最小化し、引き続くコーティング層の迅速な塗布を可能にする)測定値であり、貫通乾燥時間は、貫通乾燥または化学的乾燥(早期の車両のバフ磨き、およびスプレーブースから屋外保管場所への車両の移動を可能にする)の測定値である。自動車塗換では、早期物理乾燥および化学乾燥の双方を有するコーティングが、塗換作業所の生産性を大幅に改善する能力を有する。これらの特性を得ること、そして今日の低VOC要件(<4.4ポンド/ガロンのVOC)を満たすことは、真に傑出した成果である。
【0102】
(ゲル分画)
遊離薄膜(TPOから剥がした)のゲル分画を沸騰アセトン中で求めた。およそ0.5gの薄膜(注意深く秤量)をワイヤメッシュスクリーン内に入れた。スクリーン内の薄膜をアセトン中で6時間煮沸して、冷却させた。アセトンからスクリーンを取り出して一晩乾燥させ、次に再秤量した。読み取りを次のように記録した。
%ゲル分画=(煮沸後の薄膜重量/煮沸前の薄膜重量)×100
【0103】
したがってゲル分画の読み取り100%は、完全な架橋、すなわち試験薄膜がアセトンに全く溶解しなかったことをを示し、0の読み取りは、架橋が起きていないこと、すなわち試験薄膜がアセトンに全て溶解したことを示す。
【0104】
(露汚れ)
露汚れ評価は、薄膜が硬化初期にいかに良好に架橋されるているかの測定値である。薄膜上に露汚れ破損が形成すれば、硬化が完了しておらず、薄膜が水研ぎまたはバフ磨きできる、あるいはスプレーブースから屋外保管場所に移動できる前に、さらなる硬化が必要であることの指標である。露汚れ評価は、次のようにして求められる。
【0105】
新鮮に被覆した、スプレーした、またはドローダウンしたパネルを塗装された表面を上にして平らな表面に置いた。次に脱イオン水を1時間間隔でピペットで適用した。およそ1/2インチ径の液滴をパネル上に乗せて、蒸発させた。結果を後で評価するために液滴の位置を同定した。蒸発後、スポット領域の変形および変色についてパネルを検査した。脱イオン水で濡らした1片のガーゼでパネルを軽く拭い、引き続いて乾燥した1片のガーゼでパネルを軽く拭って乾かした。次に変形および変色の度合いを1から10の視覚スケールで評価した。10が最良であり、すなわち染みまたは歪みまたは変色の形跡がなく、9はほとんど検知できない程度であり、8はわずかな輪染みがあり、7は非常にわずかな変色またはわずかな歪みがあり、6はわずかな光沢の損失またはわずかな変色、5は明白な光沢の損失または変色、4わずかなエッチングまたは明白な歪み、3はわずかな浮き、ひどいエッチングまたは変色、2は明白な浮き、そして1は最悪であり、すなわち薄膜の溶解である。
【0106】
(実施例7)
この実施例では、NADがないクリアコートシステムに対して、イソシアネートNADとヒドロキシル官能性NADとを比較する。クリアコート組成物を以下の成分から調製した。
【0107】
【表1】
【0108】
【表2】
【0109】
パートIおよびIIの成分を共に混合して、NCO/OHが1.03で固形分42.5%のクリアコート組成物を形成した。コーティングを10ミルのドローダウンブレードでガラス、TPO(サーマルポリオレフィン)、およびユニプライム(Uniprime)(ED5000)上に塗布して、1.5〜2.5ミルの薄膜を得た。薄膜は室温で乾燥させ、あるいは285°Fで30分間、次に室温で乾燥させ、あるいは140°Fで30分間、次に室温で乾燥させた。
【0110】
【表3】
【0111】
上の結果は、イソシアネート官能性NADの追加が、クリアコート組成物の初期硬化特性を改善することを示す。これはより低い初期膨潤比に見られる。クリアコートのその他の基本的特性(外観、すなわち光沢およびイメージの明瞭さなど)は所望レベルに保たれた。
【0112】
(ヒドロキシ官能性アクリルポリマー(上で使用)の調製)
撹拌機、水冷コンデンサー、熱電対、窒素注入口、加熱マントル、および添加ポンプとポートを装着した2Lのフラスコに、305.3gのキシレンを添加して、撹拌し還流温度(137〜142℃)に加熱した。次に106.1gのスチレン、141.4gのメチルメタクリレート、318.3gのイソブチルメタクリレート、141.4gのヒドロキシエチルメタクリレート、および10.4gのキシレンを含むモノマー混合物を添加ポンプとポートを経由して、17.0gのt−ブチル過酢酸と85.2gのキシレンを含む開始剤混合物と同時にフラスコに添加した。モノマー混合物を180分間かけて添加し、開始剤混合物の添加時間も180分間であった。重合工程全体を通してバッチを還流状態(137〜142℃)に保った。次に4.3gのt−ブチル過酢酸と57.8gのメチルエチルケトンを含む開始剤混合物を60分間かけて反応混合物に即座に添加し、バッチを引き続いて60分間還流状態に保った。次にバッチを90℃未満に冷却し、13.0gのメチルエチルケトンを添加した。得られたポリマー溶液は、60%の重量固形分およびZ1のガードナー−ホルト粘度を有する。ゲル透過クロマトグラフィー(ポリスチレン標準)で求めたアクリルポリマーの数平均分子量は5,000、重量平均分子量は11,000であった。
【0113】
(実施例8)
この実施例は、ICEMAモノマーから製造されるイソシアネートNADをNADなしのクリアコートシステムと比較する。クリアコート組成物を以下の成分から調製した。
【0114】
【表4】
【0115】
【表5】
【0116】
パートIおよびIIの成分を共に混合して、NCO/OHが1.03で固形分60%のクリアコート組成物を形成した。コーティングを10ミルのドローダウンブレードでガラス、TPO(サーマルポリオレフィン)、およびユニプライム(Uniprime)(ED5000)上に塗布して、2〜3ミルの薄膜を得た。薄膜は室温で乾燥させ、あるいは285°Fで30分間、次に室温で乾燥させ、あるいは140°Fで30分間、次に室温で乾燥させた。
【0117】
【表6】
【0118】
上の結果は、イソシアネート官能性NADの追加が、クリアコート組成物の初期硬化を改善することを示す。これはより改善された露汚れ評価および低い初期膨潤比に見られる。
【0119】
上の実施例1〜6で調製した残りのイソシアネート官能性NADも自動車クリアコートシステムで試験したところ、初期硬化に同様の改善が示され、その他の基本的特性(外観、すなわち光沢およびイメージの明瞭さなど)は所望レベルに保たれた。要約すればイソシアネート官能性NADの使用は、物理的乾燥(指触乾燥)および化学的乾燥(貫通乾燥)の優れたバランスを可能にすることで、今日の自動車塗布の低VOC要件も満たしながら、自動車塗換作業所の生産性を増大させる。
【0120】
本発明の精神と範囲を逸脱することなく本発明の組成物の成分の種々の修正、変更、追加または置換ができることは、当業者には明らかである。本発明は、ここで述べた例証を意図する実施態様によって制限されず、発明は以下の特許請求の範囲によって定義される。
Claims (16)
- 約40〜90重量%の薄膜形成バインダー、および10〜60重量%の有機液体キャリアを含むコーティング組成物において、該バインダーが、
(a)バインダーの重量を基準にして約10〜70重量%の、分散されゲル化されたアクリルポリマーであって、該ポリマーが、
(i)有機液体キャリアに可溶性でなく、そこに化学的にグラフトされた、重合されたエチレン性不飽和モノマーを含むコアと、
(ii)重合されたエチレン性不飽和モノマーを含み、ポリスチレンを標準として使用したGPC(ゲル透過クロマトグラフィー)による測定で約500〜20,000の重量平均分子量を有する、有機液体キャリアに可溶性の実質的に直鎖の安定剤ポリマー成分と
から本質的に成るものであり、
該コア、該安定剤ポリマー成分、または両者が、成分(b)と反応できるそこに結合されるイソシアネート基を有する、少なくとも3重量%の重合されたエチレン性不飽和モノマーを含有するものと、
(b)バインダーの重量を基準にして約30〜90重量%の成分(a)のイソシアネート基と反応できる官能性成分を有するオリゴマーまたはポリマーまたは両者と、
(c)バインダーの重量を基準にして約0〜60重量%の有機ポリイソシアネート架橋剤と
を含むコーティング組成物。 - 分散されたアクリルポリマーが、30〜70重量%のコアおよび70〜30%の直鎖安定剤ポリマー成分を含むことを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
- 直鎖安定剤ポリマー成分が、マクロモノマーのエチレン性不飽和の単一末端部分を介してコアに重合されるマクロモノマーから成り、マクロモノマーを形成するモノマーが、コバルト連鎖移動剤の存在下で重合されてエチレン性不飽和の単一点を提供することを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
- イソシアネート基が、コア、安定剤成分、または両者に、これらの中のイソシアネート反応性基とポリイソシアネート化合物との後反応を通じて、結合されることを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
- イソシアネート基が、イソシアネート反応性モノマー不在下で、コア、安定剤成分、または両者に、これらの中のイソシアネート官能性モノマーの共重合を通じて、結合されることを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
- 成分(b)のオリゴマーおよびポリマーが、それぞれ組成物の成分(a)と反応性のヒドロキシ基を有することを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
- 成分(a)のイソシアネート基が、本質的に安定剤成分上にのみ集中することを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
- 分散されゲル化されたアクリルポリマーのコアが、スチレン、ヒドロキシエチルアクリレート、メチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、メタクリル酸、アリルメタクリレート、およびメチルアクリレートの重合されたモノマーから成り、分散されゲル化されたアクリルポリマーの直鎖安定剤成分が、ブチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、およびt−ブチルアミノエチルメタクリレートの重合されたモノマーから成り、ポリマーがポリイソシアネートと後反応されて、そこにイソシアネート基を結合することを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
- 分散されゲル化されたアクリルポリマーのコアが、スチレン、メチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、メタクリル酸、メチルアクリレートの重合されたモノマーから成り、分散されたアクリルポリマーの直鎖安定剤成分が、スチレン、ブチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、メタクリル酸、イソボルニルメタクリレート、およびグリシジルメタクリレートの重合されたモノマーから成り、ポリマーがポリイソシアネートと後反応されて、そこにイソシアネート基を結合することを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
- 分散されゲル化されたアクリルポリマーのコアが、スチレン、イソシアナトエチルメタクリレート、メチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、メチルアクリレート、およびアリルメタクリレートの重合されたモノマーから成り、分散されたアクリルポリマーの直鎖安定剤成分が、スチレン、2−エチルヘキシルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、イソシアナトエチルメタクリレート、およびヒドロキシエチルアクリレートの重合されたモノマーから成ることを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
- 2,000を超える重量平均分子量を有するヒドロキシ官能性アクリルポリマーまたはポリエステルを含有することを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
- 200〜2,000の重量平均分子量および1.7未満の多分散性を有するヒドロキシ官能性オリゴマーを含有することを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
- ヒドロキシ官能性の、分散されゲル化されたアクリルポリマーを含有することを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
- 成分(c)を含まないことを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
- 請求項1に記載のコーティング組成物の乾燥され硬化された層でコーティングされることを特徴とする基材。
- (i)有機液体キャリアに可溶性でなく、そこに化学的にグラフトされた、重合されたエチレン性不飽和モノマーを含むコアと、
(ii)重合されたエチレン性不飽和モノマーを含み、ポリスチレンを標準として使用したGPC(ゲル透過クロマトグラフィー)による測定で約500〜20,000の重量平均分子量を有する、有機液体キャリアに可溶性の実質的に直鎖の安定剤ポリマー成分と
から本質的に成る分散されゲル化されたアクリルポリマーを含み、
コア、安定剤ポリマー成分、または両者が、そこに結合されたイソシアネート基を有する重合されたエチレン性不飽和モノマーを含有することを特徴とする、溶剤性コーティング組成物中でイソシアネート架橋剤として有用なイソシアネート付加物。
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