JP2004532608A - ヒト化抗LT−β−R抗体 - Google Patents

ヒト化抗LT−β−R抗体 Download PDF

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Abstract

LT−β−Rに対するヒト化抗体およびその使用方法を提供する。本発明は、ヒト化抗リンホトキシンβレセプター(LT−β−R)抗体、ならびに被験体(例えば、ヒト)における新形成の進行、重症度もしくは作用を処置または低減するために、これらの抗体を使用する方法を提供する。特に、本発明は、LT−β−R(例えば、ヒトLT−β−R)に特異的に結合するヒト化抗体を包含する。他の実施形態において、本発明のヒト化抗体は、親抗体の結合特性を実質的に保持する。

Description

【0001】
(関連出願)
本願は、2001年6月21日に出願されたU.S.S.N.60/299,987の一部継続出願であり、U.S.S.N.60/299,987は、2001年3月13日に出願されたU.S.S.N.60/275,289の一部継続出願であり、そしてU.S.S.N.60/275,289は、2000年10月13日に出願されたU.S.S.N.60/240,285の一部継続出願である。前述の各特許出願の全体の公開は、本明細書中で参考として援用される。
【0002】
(発明の分野)
この発明は、一般にリンホトキシンβレセプター(LT−β−R)に特異的なヒト化抗体に関する。
【0003】
(発明の背景)
リンホトキシンβレセプター(本明細書中でLT−β−Rと称する)は、腫瘍壊死因子ファミリーのメンバーであり、これは、免疫系の発達および免疫系における多くの細胞(濾胞性樹状細胞および多くの間質細胞型を含む)の機能的維持の両方における、十分に説明されている役割を有する(Matsumotoら,Immunol.Rev.156:137(1997))。LT−β−Rに対する公知のリガンドとしては、LTα1/β2およびLIGHTとよばれる第2のリガンドが挙げられる(Mauriら,Immunity 8:21(1998))。LT−β−Rの活性化は、インビボにおいて、特定の癌細胞株のアポトーシス死を誘導することが示されている(PCT/US96/01386)。従って、アゴニスト性LT−β−R活性化因子(例えば、特異的ヒト化抗LT−β−R抗体)による処置は、被験体(例えば、ヒト)における新形成の進行、重症度もしくは作用を処置または低減するのに有効である。
【0004】
(発明の要旨)
本発明は、ヒト化抗リンホトキシンβレセプター(LT−β−R)抗体、ならびに被験体(例えば、ヒト)における新形成の進行、重症度もしくは作用を処置または低減するために、これらの抗体を使用する方法を提供する。
【0005】
特に、本発明は、LT−β−R(例えば、ヒトLT−β−R)に特異的に結合するヒト化抗体を包含する。この抗体は、配列番号1のアミノ酸残基24〜34、50〜56および89〜97により定義された軽鎖相補性決定領域および/または配列番号2のアミノ酸残基31〜35、50〜66および99〜109により定義された重鎖相補性決定領域、そしてさらに、以下の軽鎖内の残基の少なくとも1つ(例えば1個、2個、3個、4個、もしくは5個):K3、W41、I46、Q69、およびY71;または以下の重鎖内の残基の少なくとも1つ(例えば1個、2個、3個、4個、もしくは5個):F37、T40、A49、M89、およびV93(Kabat番号付け法)、を含む。
【0006】
本発明のヒト化抗体は、配列番号8のアミノ酸残基1〜107により定義された軽鎖可変ドメイン配列および/または配列番号16のアミノ酸残基1〜120により定義された重鎖可変ドメイン配列を含み得る。ヒト化抗体はまた、細胞株E46.4(ATCC特許寄託番号PTA−3357)または細胞株E77.4(ATCC特許寄託番号PTA−3765)により産生された抗体と同じ軽鎖および/または重鎖ポリペプチド配列を含み得る。
【0007】
他の実施形態において、本発明のヒト化抗体は、親抗体の結合特性を実質的に保持する。1つの実施形態において、本発明のヒト化抗体は、例えば、以下の機能的親和性で、LT−β−Rに結合する:約1pM〜約10pM、あるいは約10pM〜約20pM、あるいは約20pM〜約30pM、あるいは約30pM〜約40pM、あるいは約40pM〜約50pM、あるいは約50pM〜約60pM、あるいは約60pM〜約70pM、あるいは約70pM〜約80pM、あるいは約80pM〜約90pM。ここで、機能的親和性は、実施例8に従って、FACSによって測定される。
【0008】
他の実施形態において、本発明のヒト化抗体は、免疫毒素(例えば、リシンA鎖およびPseudonomas毒素)に連結される。本発明のヒト化抗体はまた、化学療法剤(例えば、アドリアマイシン、5FU、ビンブラスチン、アクチノマイシンD、エトポシド、シスプラチン、メトトレキサート、およびドキソルビシン)または放射性同位体に連結され得る。本発明はまた、例えば、免疫毒素に連結された本発明のヒト化抗体を、化学療法剤に連結された本発明のヒト化抗体と組み合わせて用いる、組み合わせ治療を包含する。本発明は、LTβRを過剰発現する腫瘍を有する哺乳動物(すなわち、ヒト)への投与に適切な組成物を包含し、この組成物は、a)ヒト化抗LTβR抗体単独または免疫毒素もしくは化学療法剤に連結されたヒト化抗LTβR抗体のいずれか、およびb)細胞傷害性因子を含み、その各々が、哺乳動物への投与の際に、腫瘍体積を低減させるのに有効な量で存在する。細胞傷害性因子としては、例えば、TNF−α、TNF−β、IL−1、INF−γ、IL−2が挙げられ得る。あるいは、細胞傷害性因子は、化学療法剤によるものであり得る。化学療法剤としては、例えば、アドリアマイシン、5FU、ビンブラスチン、アクチノマイシンD、エトポシド、シスプラチン、メトトレキサート、およびドキソルビシンが挙げられ得る。
【0009】
本発明の抗体は、例えば、任意のアイソタイプおよびサブタイプ(例えば、IgM、IgD、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgE、IgA1、およびIgA2)の全抗体(すなわち、2つの完全長軽鎖および2つの完全長重鎖を有する)であり得るか;あるいは全抗体の抗原結合フラグメント(例えば、Fab、F(ab’)、およびFv)であり得る。以下を含む組成物もまた、本発明に包含される:薬学的に受容可能なキャリア;配列番号8のコード配列を含む単離された核酸;配列番号16のコード配列を含む単離された核酸;細胞株E46.4(ATCC特許寄託番号PTA−3357)または細胞株E77.4(ATCC特許寄託番号3765)により産生された抗体の軽鎖のコード配列を含む単離された核酸;細胞株E46.4(ATCC特許寄託番号PTA−3357)または細胞株E77.4(ATCC特許寄託番号3765)により産生された抗体の重鎖のコード配列を含む単離された核酸;配列番号8の残基1〜107のコード配列を含む単離された核酸;および配列番号16の残基1〜120のコード配列を含む単離された核酸。
【0010】
ヒト化抗LTβR抗体を産生する細胞株由来の細胞もまた、本発明に包含され、例えば、細胞株E46.4(ATCC特許寄託番号PTA−3357)または細胞株E77.4(ATCC特許寄託番号3765)が挙げられる。1つの実施形態において、この細胞株は、約250mg/L〜約300mg/Lの前記抗体を産生し、あるいは、この細胞株は、約300mg/L〜約350mg/Lの前記抗体を産生し、あるいは、この細胞株は、約350mg/L〜約400mg/Lの前記抗体を産生し、あるいは、この細胞株は、約400mg/L〜約450mg/Lの前記抗体を産生し、あるいは、この細胞株は、この抗体約450mg/L〜約500mg/Lの前記抗体を産生し、あるいは、この細胞株は、約500mg/L〜約550mg/Lの前記抗体を産生し、あるいは、この細胞株は、約550mg/L〜約600mg/Lの前記抗体を産生する。これらの細胞株により産生された抗体の濃度は、10日間の流加培養法からの収集力価(harvest titer)としての測定値である。
【0011】
本発明はまた、被験体(例えば、ヒト)における新形成の進行、重症度または作用を処置または低減する方法を提供し、この方法は、本発明の有効量の抗体をその被験体に投与する工程を包含する。有効量の組成物は、1回以上の投薬で投与され得る。別の実施形態において、本発明は、被験体(例えば、ヒト)における新形成の進行、重症度または作用を処置または低減する方法を提供し、この方法は、本発明の抗体および細胞傷害性因子の有効量をその被験体に投与する工程を含有する。細胞傷害性因子としては、例えば、TNF−α、TNF−β、IL−1、INF−γ、IL−2が挙げられる。あるいは、細胞傷害性因子は、化学療法剤によるものであり得る。化学療法剤としては、例えば、アドリアマイシン、5FU、ビンブラスチン、アクチノマイシンD、エトポシド、シスプラチン、メトトレキサート、およびドキソルビシンが挙げられ得る。
(詳細な説明)
(配列番号)
本明細書中に言及されるヌクレオチド配列およびアミノ酸配列に、以下の配列番号を与えた:
配列番号1−mCBE11重鎖可変領域のアミノ酸配列。
【0012】
配列番号2−mCBE11軽鎖可変領域のアミノ酸配列。
【0013】
配列番号3−ヒト化CBE11軽鎖可変領域(バージョン1−VL#1)の核酸配列。
【0014】
配列番号4−ヒト化CBE11軽鎖可変領域(バージョン1−VL#1)のアミノ酸配列。
【0015】
配列番号5−ヒト化CBE11軽鎖可変領域(バージョン2−VL#2)の核酸配列。
【0016】
配列番号6−ヒト化CBE11軽鎖可変領域(バージョン2−VL#2)のアミノ酸配列。
【0017】
配列番号7−ヒト化CBE11軽鎖可変領域(バージョン3−VL#3)の核酸配列。
【0018】
配列番号8−ヒト化CBE11軽鎖可変領域(バージョン3−VL#3)のアミノ酸配列。
【0019】
配列番号9−ヒト化CBE11重鎖可変領域(バージョン1−VH#1)の核酸配列。
【0020】
配列番号10−ヒト化CBE11軽鎖可変領域(バージョン1−VH#1)のアミノ酸配列。
【0021】
配列番号11−ヒト化CBE11重鎖可変領域(バージョン2−VH#2)の核酸配列。
【0022】
配列番号12−ヒト化CBE11軽鎖可変領域(バージョン2−VH#2)のアミノ酸配列。
【0023】
配列番号13−ヒト化CBE11重鎖可変領域(バージョン3−VH#3)の核酸配列。
【0024】
配列番号14−ヒト化CBE11軽鎖可変領域(バージョン3−VH#3)のアミノ酸配列。
【0025】
配列番号15−ヒト化CBE11重鎖可変領域(バージョン4−VH#4)の核酸配列。
【0026】
配列番号16−ヒト化CBE11軽鎖可変領域(バージョン4−VH#4)のアミノ酸配列。
【0027】
配列番号17−Bsu36I部位を導入するためのFR1プライマー。
【0028】
配列番号18−NciI部位およびHpaII部位を導入するためのFR2プライマー。
【0029】
配列番号19−Bsu36I部位およびPstI部位を導入するためのFR3プライマー。
【0030】
配列番号20−SmaI部位を導入するためのFR2プライマー。
【0031】
配列番号21−PvuI部位を導入するためのFR3プライマー。
【0032】
配列番号22−SmaI部位およびHhaI部位を導入するためのFR2プライマー。
【0033】
配列番号23−PvuII部位およびFspI部位を導入するためのFR3プライマー。
【0034】
配列番号24−HinfI部位およびNsiI部位を導入するためのFR1プライマー。
【0035】
配列番号25−HaeII部位およびHhaI部位を導入するためのFR2プライマー。
【0036】
配列番号26−Bsu36I部位,DdeI部位,およびPstI部位を導入するためのFR3プライマー。
【0037】
配列番号27−EcoRV部位を導入するためのFR1プライマー。
【0038】
配列番号28−RsaI部位を導入するためのFR3プライマー。
【0039】
配列番号29−EcoRV部位を導入するためのFR1プライマー。
【0040】
配列番号30−HindIII部位を導入するためのFR2プライマー。
【0041】
配列番号31−RsaI部位を導入するためのFR3プライマー。
【0042】
配列番号32−定常ドメインを含む全huCBE11軽鎖(バージョン3)
配列番号33−定常ドメインを含む全huCBE11重鎖(バージョン4)
(定義)
本明細書中で用いられる用語「ヒト化抗体」とは、本明細書中で、親抗体の抗原結合特性を保持または実質的に保持するが、ヒトにおいて免疫原性が低い、非ヒト抗体(代表的にはマウス)由来の抗体をいう。
【0043】
本明細書中で用いられる用語「相補性決定領域(CDR)」とは、Kabatら(1991)により示されたような、ネイティブ免疫グロブリン結合部位の天然Fv領域の結合親和性および特性を共に規定する、アミノ酸配列をいう。
【0044】
本明細書中で用いられる用語「フレームワーク領域(FR)」とは、CDR間に介入されているアミノ酸配列をいう。抗体のこれらの部分は、適切な方向にCDRを保持する役目を果たす(CDRが抗原に結合するのを可能にする)。
【0045】
本明細書中で用いられる用語「定常領域(CR)」とは、エフェクター機能を与える抗体分子の部分をいう。本発明において、マウス定常領域は、ヒト定常領域により置換されている。対象のキメラ抗体またはヒト化抗体の定常領域は、ヒト免疫グロブリンから誘導される。重鎖定常領域は、以下の5つのアイソタイプのいずれかから選択され得る:α、δ、ε、γ、またはμ。さらに、様々なサブクラス(例えば、重鎖のIgGサブクラス)の重鎖は、異なるエフェクター機能を担い、従って、所望の重鎖定常領域を選択することによって、所望のエフェクター機能を有する抗体が、産生され得る。好ましい定常領域はγ1(IgG1)、γ3(IgG3)、およびγ4(IgG4)である。より好ましくは、γ1(IgG1)アイソタイプのFc領域である。軽鎖定常領域は、κ型もしくはλ型、好ましくはκ型の軽鎖定常領域であり得る。
【0046】
本明細書中で用いられる用語「キメラ抗体」とは、2つの異なる抗体(代表的には、異なる種の抗体である)から由来する配列を含む抗体をいう。最も代表的なキメラ抗体は、ヒトおよびマウス抗体フラグメント、一般には、ヒト定常領域およびマウス可変領域を含む。
【0047】
本明細書中で用いられる用語「免疫原性」とは、レシピエントに投与された場合に、免疫応答(体液性もしくは細胞性)を誘発する標識タンパク質または治療部分の能力の尺度をいう。本発明は、対象のヒト化抗体の免疫原性に関する。
【0048】
免疫原性が低減されたヒト化抗体とは、親抗体(例えば、マウス抗体)と比較して低減された免疫原性を示すヒト化抗体をいう。
【0049】
親抗体の結合特性を実質的に保持するヒト化抗体とは、このようなヒト化抗体を産生するために用いられる親抗体によって識別される抗原を特異的に結合する能力を保持する、ヒト化抗体をいう。好ましくは、ヒト化抗体は、親抗体と同じか、または実質的に同じ抗原結合親和性およびアビディティを示し得る。理想的には、抗体の親和性は、親抗体親和性の10%以上であり、より好ましくは、約30%以上であり、そして最も好ましくは、その親和性は、親抗体親和性の50%以上である。抗原結合親和性をアッセイするための方法は、当該分野において周知であり、これらには、最大半減(half−maximal)結合アッセイ、競合アッセイおよびスキャチャード分析が挙げられる。適切な抗原結合アッセイは、本出願に記載されている。
【0050】
本発明は、ヒトLT−β−Rを結合するヒト化モノクローナル抗体、および治療剤としてそれらの使用に関する。本発明はさらに、これらのヒト化抗体をコードする核酸配列、および組み換え宿主細胞におけるこれらの発現に関する。より詳細には、本発明は、ヒトLT−β−Rに特異的に結合するマウスCBE11由来のヒト化抗体に関する。
【0051】
マウスCBE11(mCBE11)は、ヒトLT−β−R−Ig融合タンパク質で免疫したマウスから単離されたマウスIgG1、κ抗体である(Browningら,J.Immunol.154:33(1995))。mCBE11は、インビトロおよびインビボの両方でLT−β−Rを機能的に活性化し(PCT/US96/01386)、そしてその単離および抗腫瘍特性が記載されている(Browningら,J.Exp.Med.183:867(1996))。mCBE11を産生するハイブリドーマ細胞株は、以前に、本発明の出願人によってブダペスト条約の規定に従って、American Type Culture Collection(ATCC)に寄託され、ATCC登録番号HB11793を与えられた(PCT/US96/01386)。出願人はまた、種々のアゴニスト抗LT−β−R抗体と架橋したLT−βレセプターが、LT−βレセプターを活性化する(すなわち、天然のリガンドの効果を模倣し得る)ことを示している(PCT/US96/01386)。次いで、レセプターの活性化は、LT−βレセプターが発現される種々のインビボ腫瘍モデルにおいて腫瘍増殖を阻害することが示されている。LT−βレセプターは、多くの癌細胞(例えば、非小細胞肺癌細胞(NSCLC)、結腸直腸癌細胞(CRC)、乳癌細胞、ならびに前立腺、胃、皮膚、胃、食道、膀胱癌細胞を含む)上で発現されることが示されている。アゴニストLT−β−R抗体が阻害する腫瘍の非限定的な例としては、以下の固形の腫瘍が挙げられる:HT29結腸腺癌、HT3子宮頚癌、A375黒色腫、MDA−231乳癌、および原発性結腸腫瘍。それゆえ、アゴニストLT−β−R抗体は、LT−β−R活性化および/またはLT−β−R/LT−β−Rリガンド相互作用の調節が所望される疾患の処置(例えば、被験者(例えば、ヒト)における新形成の進行、重症度もしくは作用の処置または低減を含む)に有用なものとする特性を有する。
【0052】
mCBE11モノクローナル抗体の結合特性を実質的に保持するために必要とされるモデル分析および復帰突然変異を含む、mCBE11モノクローナル抗体のヒト化を、本明細書中に記載する。
【0053】
(マウス可変領域のモデル分析)
CDRは、抗原を結合する可能性が最も高い残基を含み、そして再形成される抗体において保持されなければならない。CDRは、Kabatら、Sequence of Proteins of Immunological Interest 第5版、The United States Department of Health and Human Services,The United States Government Printing Office,1991に従う配列によって定義される。CDRは、標準的なクラスに分類され(Chothiaら,1989 Nature,342,877〜883)、ここでは、重要な残基が、CDRループの構造的なコンホメーションの大部分を決定する。これらの残基は、ほぼ通常、再形成された抗体内に保持される。mCBE11の軽鎖可変ドメインのポリペプチド配列を、CDRに下線を付して以下に示し、そしてその残基配置番号を、Kabat番号付けシステムに従って示す:
【0054】
【化1】
Figure 2004532608
(配列番号1)
mCBE11の重鎖可変ドメインのポリペプチド配列を、CDRに下線を付して以下に示し、そしてその残基配置番号を、Kabat番号付けシステムに従って示す:
【0055】
【化2】
Figure 2004532608
(配列番号2)
mCBE11の可変軽鎖および可変重鎖を、FASTAプログラムを用いて、マウスおよびヒトのサブグループのコンセンサス配列(Johnson,G.,Wu,T.T.Kabat Database and its applications:future directions Nucleic Acid Research,29,205〜206,2001;Wu and Kabat,J.Exp.Med.132:211〜250(1970))と比較した。mCBE11可変軽鎖は、110のアミノ酸オーバーラップにおいて74%の同一性を有する、マウスサブグループVのメンバーであり、mCBE11可変重鎖は、132のアミノ酸オーバーラップにおいて79%の同一性を有する、マウスサブグループIIIdのメンバーである。これらの可変軽鎖は、113のアミノ酸オーバーラップにおいて、66%の同一性で、ヒトサブグループIに対応する。これらの可変重鎖は、131のアミノ酸オーバーラップにおいて、71%の同一性で、ヒトサブグループIIIに対応する。
【0056】
本発明のCDRを、標準的なクラスに分類した。L1ループは、標準的なクラス2(11残基のループ)に分類され、L2ループは、クラス1(7残基)に分類され、そしてL3ループは、クラス1(9残基)に分類される。H1ループは、クラス1(5残基)に分類され、H2ループは、クラス3(17残基)に分類された。H3ループは、いずれの標準クラスにも属さなかった。
【0057】
可変軽鎖と重鎖との間の境界にある残基が定義されている(Chothiaら,1985 J.Mol.Biol.,186,651−663)。これらは、通常、再形成された抗体内に保持される。mCBE11において、これらの残基のいくつかは、その境界において普通でない(すなわち、VL内のS34、I46、L89、H91、およびVH内のY35、F37、V93、E95)。
【0058】
普通でないフレームワーク残基は、Kabatデータベース[NCBI、NIH]のthe September 1999バージョンにおいて、全てのマウスおよびヒトの可変鎖配列を分析することにより決定された。mCBE−11特異的な相違は、これらの相違が、結合部位に近接する場合、結合活性を増強する体細胞性変異を示し得ると考えられている。結合部位からさらに離れた普通でないマウス残基および普通でないヒト残基は、これらが再形成された抗体において免疫原性エピトープを作製し得る場合、除去された。mCBE11に見出される通常でないフレームワーク残基は、軽鎖内のK3、M11、Y12、W41、Q69、S72、D81、T83;および重鎖内のF37、T40、E42、A49、N77である。これらの残基のほとんどは、ヒト化CBE11抗体において保持されなかったが、一方で、これらの通常でないフレームワーク残基のいくつか(例えば重鎖内のF37およびA49を含む)は、保持されていた。
【0059】
(可変領域の構造モデリング)
本発明の軽鎖および重鎖が、非重複性データベースに対して整列されて、mCBE11の軽鎖および重鎖の三次元モデルを構築するために使用されるべき構造フレームが決定された。BRASTを使用して、この軽鎖は、モノクローナルマウス抗体5g9(1AHW)に対して93%の配列同一性を有することが見出された。そしてこの重鎖は、マウスのIGGA2 Fabフラグメント(Fab17/9)(1IFH)に対して81%の配列同一性を有することが見出された。分子モデリングパッケージSybyl(Tripos Inc.)を使用して、この軽鎖およびこの重鎖の三次元構造は、5g9の軽鎖およびIGGA2 Fabフラグメントの重鎖をそれぞれ用いて構築された。このモデルの構造の完全性は、コンソールで評価され、そして妥当であることが見出された。
【0060】
(新形態可変領域の設計)
相同性マッチングが、mCBE11 CDRを「受容する」ヒトアクセプターのフレームワークを選ぶために使用される。KabatデータベースおよびNCBI,ENTRZ(国立衛生研究所)からの非重複性のデータベースの両方が、ソフトウェアプログラムBLASTを使用して検索された。ヒトアクセプターのフレームワークの選択は、 mCBE11フレームワークとヒトフレームワーク(これまでのヒト化抗体からのフレームワークを除く)との間の配列同一性に基づいてなされた。
【0061】
ヒトフレームワークの最終的な選択は、可変軽(VL)鎖(ヒトκサブグループI)についてはヒトの腫瘍壊死因子αに対する抗体TNF−A1’CL(kabat ID 004770)(Griffithsら、1993 EMBO J.12:725−734)から、そして可変重(VH)鎖(ヒトサブグループIII)については特異性が知られていない抗体FLA−IgG’CL(kabat ID 040003)からであった。ヒトVLフレームワークおよびヒトVHフレームワークは、それらのマウスの配列と比較して15残基および11残基の違いを有する。
(ヒトフレームワークの復帰突然変異)
モノクローナル抗体のヒト化での最も予測不可能な手順は、親抗体の結合性質を実質的に保持すると同時に結果として生じる抗体の潜在的な免疫原性を最小にするために保持される必要がある、親抗体(すなわち、この場合には、親抗体は、マウス起源である)に由来する重要なフレームワーク残基の同定である。結合部位に近い、標準的な(canonical)残基、境界面を包む(interface−packing)残基、普通でないマウスの残基を保持することは、特に重要である。さらに、「Vernier Zone」(これは、CDRが位置するプラットフォームを形成する)(FooteおよびWinter、1992 J.Mol.Biol.224、487〜499)中の残基およびCDR H3に近接した残基が、考慮される。親抗体に戻る変異(すなわち、ヒトフレームワーク残基からマウスへと逆に変異すること)は、本明細書中で復帰突然変異と呼ばれる。
【0062】
新形態可変軽鎖(hu−CBE11 VL)の3つのバージョンおよび新形態可変重鎖(hu−CBE11 VH)の4つのバージョンが作られている。一般的に、第1のバージョンは、最も多くの復帰突然変異を含み、そして第3のバージョンは、hu−CBE11 VHの第4のバージョンを除くと最も少ない復帰突然変異を含む(すなわち最もヒト化されている)。本発明は、下記の可変軽鎖(すなわち、VL#1、VL#2またはVL#3)から選択された可変軽鎖、および下記の可変重鎖(すなわち、VH#1、VH#2、VH#2またはVH#4)から選択された可変重鎖を任意の組み合わせで有する、mCBE11由来のヒト化抗体を企図する。
【0063】
(A)軽鎖:
3Q(グルタミン)−>K(リジン)。これが抗原結合またはCDRの高次構造に重要であり得ることを以前の新形態実験(例えば、Kolbingerら、1993 Prot.Eng.,6.971−980)が示したので、これは、第1のバージョンで保持される
41G(グリシン)−>W(トリプトファン)。第1および第2のバージョンで保持された。
【0064】
46L(ロイシン)−>I(イソロイシン)。これは、境界面残基およびvernier zone中の残基の両方であるので、第1および第2バージョンにて保持された。さらに、マウスの配列で9回そしてヒトでは1回出現する珍しい残基がある。これは可変鎖のパッキングに影響する可能性があり、CDRと接触し得る。
【0065】
69T(スレオニン)−>Q(グルタミン)。この残基はvernier zone中にあり、CDRの高次構造に影響し得る。短いTから長いQへの変化はまた、それが抗原と接触することを意味し得る。そのQは珍しく、マウスで58回、そしてヒトでは2回出現する。第1のバージョンにおいて、これは保持された。
【0066】
71F(フェニルアラニン)−>Y(チロシン)。この残基は、正準な位置にある。そしてこの残基は、すべてのバージョンにて保持された。それはまた、ヒトの配列で比較的珍しく、25回だけ出現する。
【0067】
(B)重鎖
37V(バリン)−>F(フェニルアラニン)。第1、第2および第4のバージョンで保持された。この位置のFは珍しく、マウスで15回、ヒトで18回だけ出現する。それはまた、境界面残基である。
【0068】
40A(アラニン)−>T(チロシン)。これは第1のバージョンで保持された。この位置の変異は、これまでの5つのヒト化実験で試みられているが、AからTへの変化ではない。1つの例は、BrE−3の表面(veneering)におけるAからSへの変化であり(Coutoら、1994 Hybridoma、13、215−219)、結合親和性が増加したが、理由は決定されなかった。この場合に、重鎖もまた、ヒトサブグループIIIであった。
【0069】
49S(セリン)−>A(アラニン)。この残基はCDR下にあり、そしてvernier zoneの中にあり、そしてすべてのバージョンで保持された。
【0070】
89V(バリン)−>M(メチオニン)。これは、第1のバージョンで保持された。この位置は、いくつかのヒト化実験で復帰突然変異されている。これは、第1のバージョンで保持された。
【0071】
93A(アラニン)−>V(バリン)。この位置は、境界面残基でありかつvernier zone中にある。これは、第1および第2のバージョンで保持された。
【0072】
作られた可変軽鎖および可変重鎖の異なったバージョンのそれぞれのアミノ酸配列および核酸配列は以下のようである:
新形態可変軽鎖
CBE11の新形態可変軽鎖−バージョン1の軽鎖(VL#1)(プラスミドpAND066)
【0073】
【化3】
Figure 2004532608
配列番号:3は、上記の新形態VL#1の核酸配列を表す。
配列番号:4は、上記の新形態VL#1のアミノ酸配列を表す。
CBE11の新形態可変軽鎖−バージョン2の軽鎖(VL#2)(プラスミドpAND070)
【0074】
【化4】
Figure 2004532608
配列番号:5は、上記の新形態VL#2の核酸配列を表す。
配列番号:6は、上記の新形態VL#2のアミノ酸配列を表す。
CBE11の新形態可変軽鎖−バージョン3の軽鎖(VL#3)(プラスミドpAND074)
【0075】
【化5】
Figure 2004532608
配列番号:7は、上記の新形態VL#3の核酸配列を表す。
配列番号:8は、上記の新形態VL#3のアミノ酸配列を表す。
新形態可変重鎖:
CBE11の新形態可変重鎖−バージョン1の重鎖(VH#1)(プラスミドpAND067)
【0076】
【化6】
Figure 2004532608
配列番号:9は、上記の新形態VH#1の核酸配列を表す。
配列番号:10は、上記の新形態VH#1のアミノ酸配列を表す。
CBE11の新形態可変重鎖−バージョン2の重鎖(VH#2)(プラスミドpAND071)
【0077】
【化7】
Figure 2004532608
配列番号:11は、上記の新形態VH#2の核酸配列を表す。
配列番号:12は、上記の新形態VH#2のアミノ酸配列を表す。
CBE11の新形態可変重鎖−バージョン3の重鎖(VH#3)(プラスミドpAND075)
【0078】
【化8】
Figure 2004532608
配列番号:13は、上記の新形態VH#3の核酸配列を表す。
配列番号:14は、上記の新形態VH#3のアミノ酸配列を表す。
CBE11の新形態可変重鎖−バージョン4の重鎖(VH#4)(プラスミドpAND090)
【0079】
【化9】
Figure 2004532608
配列番号:15は、上記の新形態VH#4の核酸配列を表す。
配列番号:16は、上記の新形態VH#4のアミノ酸配列を表す。
【0080】
軽鎖および重鎖の異なったバージョンからなる抗体が作製され、そしてさらなる研究に使用された。たとえば、新形態huCBE11バージョン3の可変軽鎖(VL#3)、およびhuCBE11#4またはhCBE11と名づけられた新形態huCBE11バージョン4の可変重鎖(VH#4)からなる抗体が作製され、そしてその抗体を産生する細胞系統E46.4およびE77.4は、A.T.C.C.寄託機関に預けられている(それぞれ、ATCC特許受託名PTA−3357および3765)。
【0081】
本発明は、新形態VHおよびVLの配列の等価物および改変体(すなわち、LT−β−R結合に実質的には影響しない1つ以上の保存的アミノ酸置換を含むもの)をさらに企図する。これらのヒト化可変重配列およびヒト化可変軽配列を含む、ヒト化LT−β−R抗体は、実施例に記載されるように組換え法によって得られ得る。
【0082】
(使用)
本発明のヒト化抗LT−β−R抗体は、LT−β−R活性化が治療的に有益である疾患状態を処置することにおける使用を有する。このような状態としては、新生物を治療すること、新生物を予防すること、新生物の進行、重症度または効果を減らすことが挙げられる。
【0083】
本発明の一つの実施形態は、治療的上有効な量の、本発明のヒト化LT−β−R抗体を含む組成物を哺乳動物に投与することによる、望ましくない細胞増殖に関連する状態についてその哺乳動物(すなわちヒト)を処置する方法である。
【0084】
本発明の別の実施形態は、LT−β−Rを過剰発現する固形腫瘍(すなわち、癌腫)を有する哺乳動物(すなわちヒト)を処置する方法であり、この方法は、LT−β−Rに結合するヒト化LT−β−R抗体を、腫瘍体積を減らすのに有効な量でその哺乳動物に投与する工程を包含する。細胞増殖がLT−β−Rによって調節される癌の例は、腫瘍組織ライブラリーで発現するLT−β−Rメッセージのレベルおよび/またはLT−β−Rリガンド(すなわちLTα1β2またはLIGHT)のメッセージのレベルをインビトロで測定することによってスクリーニングされ得る。LT−β−Rおよび/またはLT−β−Rリガンド(すなわちLTα1β2またはLIGHT)のメッセージが高く発現する腫瘍組織ライブラリーは、候補である。本発明で企図される腫瘍型としては、固形腫瘍が挙げられ、固形腫瘍としては、以下のものが挙げられるがこれらには限らない:非小細胞肺癌(NSCLC)、結腸直腸癌(CRC)、乳癌、ならびに前立腺癌、胃癌、皮膚癌、腹部の癌、食道癌および膀胱癌。
【0085】
望ましくない細胞増殖に関連する状態の治療に(特に腫瘍治療において)使用される本発明のヒト化抗体は、例えば腫瘍体積の減少により測定した場合、約10%、20%、30%、または40%より大きく、そして最も有利には50%より大きく、有利に腫瘍細胞の増殖を阻害する。このヒト化抗体は、スクリーニングを通じて得られる(例えば、実施例3の説明を参照)。例えば、本発明で使用するためのヒト化抗体は、処置していない癌細胞に対する、減少した腫瘍体積(例えば、約10%、20%、30%、40%、または50%より大きい)に基づいて選択され得る。
【0086】
本発明はまた、本発明のヒト化抗体および薬学的に受容可能な賦形剤を含む、薬学的組成物を提供する。たとえば適切なキャリアおよびそれらの処方は、Osloらによって編集されたRemington’Pharmaceutical Sciences,16thed.,1980,Mack Publishing Co.に記載されている。代表的には、適切な量の薬学的に受容可能な塩が、処方物を等張性にするために処方物中で用いられる。このキャリアの例は、生理食塩水、リンガー溶液およびブドウ糖溶液のような、緩衝液が挙げられる。その溶液のpHは、好ましくは約5〜約8であり、より好ましくは約7.4〜約7.8である。さらなるキャリアとしては、固体の疎水性ポリマーの半透性マトリックスのような徐放性調整物が挙げられ、そのようなマトリックスは、例えば、リポソーム、被膜、または微小粒子のような、造形物の形態である。特定のキャリアが、例えば投与の経路および投与される薬学的組成物の濃度に依存して、より好ましくあり得ることは、当業者には明らかである。
【0087】
投与は、注射(例えば静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内)によってか、または有効な形態での血流への送達を請け負う注入のような他の方法によって、成し遂げられ得る。
【0088】
本発明のヒト化抗体は、取り組まれた特定の状態を処置するために有効な用量で投与され得る。好ましい薬学的処方物および所定の適用のための治療上有効な投与レジメンの決定は、例えば、患者の体重および状態、望ましい処置の程度およびその処置について患者の許容度を考慮して、十分当業者の範囲内である。例えば、有効な投薬量は、1日あたり体重1kgにつき約0.05mg〜約100mgの範囲である。より詳細には、1日あたり体重1kgにつき、約0.05mg、0.1mg、0.2mg、0.3mg、0.4mg、0.5mg、0.6mg、0.7mg、0.8mg、0.9mg、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg、10mg、15mg、20mgまたは25mgである。あるいは、1週間あたり体重1kgにつき約0.05mg〜100mg、より詳細には、約0.05mg、0.1mg、0.2mg、0.3mg、0.4mg、0.5mg、0.6mg、0.7mg、0.8mg、0.9mg、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg、10mg、15mg、20mgまたは25mgである。あるいは、2週間あたり体重1kgにつき約0.05mg〜100mg、より詳細には、約0.05mg、0.1mg、0.2mg、0.3mg、0.4mg、0.5mg、0.6mg、0.7mg、0.8mg、0.9mg、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg、10mg、15mg、20mgまたは25mgである。あるいは、3週間あたり体重1kgにつき約0.05mg〜100mg、より詳細には、約0.05mg、0.1mg、0.2mg、0.3mg、0.4mg、0.5mg、0.6mg、0.7mg、0.8mg、0.9mg、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg、10mg、15mg、20mgまたは25mgである。あるいは、4週間あたり体重1kgにつき約0.05mg〜100mg、より詳細には、約0.05mg、0.1mg、0.2mg、0.3mg、0.4mg、0.5mg、0.6mg、0.7mg、0.8mg、0.9mg、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg、10mg、15mg、20mgまたは25mgである。
【0089】
本発明の実施は、別な様に指示されない限り、当業者の範囲内である、細胞生物学、細胞培養、分子生物学、微生物学、組換えDNA、タンパク質化学および免疫学の従来の技術を使用する。そのような技術は、文献に記載されている。例えば、以下を参照のこと:Molecular Cloning:A Laboratory Manual,2nd edition.(Sambrook,FritschおよびManiatis編),Cold Spring Harbor Laboratory Press,1989;DNA Cloning,Volumes I and II(D.N.Glover編),1985;Oligonucleotide Synthesis,(M.J.Gait編),1984;米国特許第4,683,195号(Mullisら);Nucleic Acid Hybridization(B.D.Hames and S.J.Higgins編),1984;Transcription and Translation(B.D.HamesおよびS.J.Higgins編),1984;Culture of Animal Cells(R.I.Freshney編).Alan R.Liss,Inc.,1987;Immobilized Cells and Enzymes,IRL Press,1986;A Practical Guide to Molecular Cloning(B.Perbal),1984;Methods in Enzymology,Volumes 154 and 155 (Wuら、編),Academic Press,New York;Gene Transfer Vectors for Mammalian Cells(J.H.MillerおよびM.P.Calos編),1987,Cold Spring Harbor Laboratory;Immunochemical Methods in Cell and Molecular Biology(MayerおよびWalker編),Academic Press,London,1987;Handbook of Experiment Immunology,Volumes I−IV(D.M.WeirおよびC.C.Blackwell編),1986;Manipulating the Mouse Embryo,Cold Spring Harbor Laboratory Press,1986。
【0090】
以下の実施例は、本発明を例証するために提供され、そして本発明の限定として解釈されるべきではない。
(実施例)
(実施例1)
(chCBE11の構築および発現)
重鎖および軽鎖のマウスCBE11の可変領域をコードするcDNAを、muCBE11可変領域がヒトIgG1およびκの定常領域に結合されているマウス−ヒトキメラ(chCBE11)の発現のためのベクターを構築するために用いた。重鎖キメラの構築のために、CBE11重鎖サブクローンpEAG970に由来する0.36kbのPstI−BstEIIフラグメントを、5a8重鎖プラスミドpLCB7(5a8は、Biogenでこれまでに特徴付けされた分子的にクローン化した、CD−4特異的mAbである)に由来する2.82kbの脱リン酸化PstI−BstEIIベクターフラグメントにサブクローン化し、マウスの重鎖シグナル配列およびスプライスドナー部位をmuCBE11重鎖可変領域に付加した。pEAG979と呼ばれるこのプラスミドでは、重鎖の成熟N末端は、エドマン分解由来の精製した信頼できるCBE11重鎖のN末端配列とは2つの残基分異なっている。なぜなら、このN末端は、PCRの間にプライマー決定したからである。この重鎖のN末端を補正するために、pEAG979を、製造者の推薦する手順に従ってAmersham Pharmacia Biotech USEの変異誘発キットを用いて、独自部位除去(USE)の変異誘発に供した。導入されたAvaII変化、PstI変化、およびRsaI変化についてスクリーニングすることによって、変異プラスミドを同定した。結果として生じたプラスミドpEAG981中の重鎖配列を、DNA配列決定によって確認した。pEAG981由来の0.44kbのNotI−HindIII重鎖可変ドメインおよびヒトIgG1定常領域を含むプラスミドpEAG964由来の1.21kbのHindIII−NotIフラグメントを、pCEP4(Invitrogen)EBV発現ベクター由来のプラスミドpCH269のNotI部位にサブクローン化して、プラスミドpEAG983を作製した。
【0091】
軽鎖キメラの構築のために、プラスミドpMDR985由来の0.11kbのNotI−EcoRVフラグメントおよびCBE11軽鎖可変ドメインプラスミドpEAG967に由来する0.37kbのEcoRV−BamHIフラグメントを、StratageneのpBluescriptIISK+クローニングベクターに由来する2.94kbの脱リン酸化NotI−BamHIベクターフラグメントにサブクローン化して、結果として生じるプラスミドpEAG978中でマウス軽鎖シグナル配列および5’NotI部位を付加した。このプラスミドを、信頼できるCBE11の軽鎖のN末端に一致するV3K置換をコードする変異誘発プライマーおよび軽鎖可変ドメインの3’末端にBglII部位を導入された変異誘発プライマーを用い、製造者の推薦する手順に従ってAmersham Pharmacia Biotech USE変異誘発キットを用いて、USE変異誘発に供した。変異プラスミドを、導入されたBglII部位変化、EcoRV部位変化、およびMseI部位変化についてスクリーニングすることによって確認した。結果として生じたプラスミドpEAG980中の軽鎖配列を、DNA配列決定によって確認した。pEAG980由来の0.41kbのNotI−BglI軽鎖可変ドメインフラグメントおよびヒトκ軽鎖定常ドメインを含むプラスミドpEAG963由来の0.68kbのBclII−NotIフラグメントを、pCEP4(Invitrogen)EBV発現ベクター由来のプラスミドpCH269のNotI部位にサブクローン化して、プラスミドpEAG982を作製した。
【0092】
発現ベクター(chCBE11重鎖ベクターpEAG983およびchCBE11軽鎖ベクターpEAG982)を、293−EBNA細胞に同時トランスフェクトし、そしてトランスフェクトされた細胞を、抗体分泌および抗体特異性について試験した(空ベクタートランスフェクト細胞およびch5c8(Biogenでこれまでに特徴付けされ、分子的にクローン化された、CD154特異的mAb)トランスフェクト細胞が、コントロールとして役立った)。細胞溶解物全体および馴化培地からのプロテインA免疫沈降物のウエスタンブロット分析(抗ヒト重鎖抗体および抗ヒト軽鎖抗体で発色させた)は、chCBE11トランスフェクト細胞がch5c8トランスフェクト細胞と同様のレベルで、軽鎖および重鎖を合成しそして効率的に分泌することを示した。トランスフェクトされた細胞由来の馴化培地を用いて染色されたLT−β−R発現HT−29細胞のFACS分析は、chCBE11抗体が結合し、そしてmuCBE11と類似する染色パターンを産生することを示した、一方、モックトランスフェクト細胞およびch5c8トランスフェクト細胞由来の馴化培地は、HT−29細胞上のLT−β−Rを染色することを失敗したことを示した。一過性トランスフェクションから産生されたキメラCBE11を、精製した。そしてこのキメラが、LT−β−R発現A375黒色腫細胞によるIL−8分泌を誘導すること、およびヌードマウスでWiDRr腺癌細胞の増殖を阻害することを、実証した。
【0093】
(実施例2)
(huCBE11の構築および発現)
ヒト化CBE11(huCBE11)を産生するための造りなおされた可変ドメインの設計を、上述のとおり行った。ヒトレセプターフレームワークの選択は、ホモロジーマッチングによった:軽鎖に対しては、ヒトκサブグループI mAb TNF−A1(Griffithsら、1993)、および重鎖に対しては、ヒトサブグループIII mAb FLA−IgG(Malisanら、1996)。可変軽鎖の各々について三つのバージョンおよび造りなおされた可変重鎖の四つのバージョンを設計した。一般的に、最初のバージョンがマウスドナー配列への最多の復帰突然変異を含み、一方で最後のバージョンは、最小の復帰突然変異を含む(すなわち、最も「ヒト化された」バージョン)。
【0094】
huCBE11可変領域を、出発テンプレートとしてchCBE11可変ドメインプラスミドを使用して、製造業者推奨プロトコールに従ってアマシャムファルマシアバイオテクUSE変異誘発キットを使用し、ユニーク部位消失(USE)変異誘発によって作製した。フレームワーク(FR)の変化についての変異誘発プライマーを以下に記載する。ヒトレセプターフレームワーク(軽鎖に対してKabatデータベース#004770および重鎖に対してKabat#040003)のcDNA配列を用い、サイレント変異を、変異されたプラスミドの同定を容易にするための制限酵素部位変化を生じさせるために導入した。変異されたプラスミドを導入された制限酵素部位変化についてスクリーニングすることによって同定した。結果として得られるプラスミド中の可変領域cDNA配列を、DNAシーケンシングによって確認した。
【0095】
VH#1は、以下のプライマーとともにpEAG981テンプレートを使用した:FR1プライマー
【0096】
【化10】
Figure 2004532608
(配列番号17)で、これはBsu36I部位を導入する;FR2プライマー
【0097】
【化11】
Figure 2004532608
(配列番号18)で、これはNciI部位およびHpaII部位を導入する;およびFR3プライマー
【0098】
【化12】
Figure 2004532608
(配列番号19)で、これはBsu36I部位およびPstI部位を導入し、RsaI部位を除去する。結果として得られるVH#1プラスミドを、pAND067と称した。
【0099】
VH#2は以下のプライマーとともにpAND067テンプレートを使用した:FR2プライマー
【0100】
【化13】
Figure 2004532608
(配列番号20)で、これはSmaI部位を導入する;およびFR3プライマー
【0101】
【化14】
Figure 2004532608
(配列番号21)で、これはPvuII部位を導入する。結果として得られるVH2#プラスミドを、pAND071と称した。
【0102】
VH#3は以下のプライマーとともにpAND067テンプレートを使用した:FR2プライマー
【0103】
【化15】
Figure 2004532608
(配列番号22)でこれはSmaI部位およびHhaI部位を導入する;およびFR3プライマー
【0104】
【化16】
Figure 2004532608
(配列番号23)で、これはPvuII部位およびFspI部位を導入する。結果として得られるVH#3プラスミドを、pAND075と称した。
【0105】
huCBE11重鎖に対する発現ベクターを、pAND067、pAND071、またはpAND075から0.44kbのNotI−HindIII重鎖可変ドメインフラグメントを、およびプラスミドpEAG964から1.21kbのHindIII−NotIフラグメント(これは、ヒトIgG1定常領域を含む)をサブクローニングすることにより作製し、これらをpCEP4EBV発現ベクター由来プラスミドpCH269のNotI部位にサブクローニングし、重鎖発現ベクターpAND069(VH#1)、pAND073(VH#2)、およびpAND077(VH#3)を生成した。
【0106】
VL#1は以下のプライマーとともにpEAG980テンプレートを使用した:FR1プライマー
【0107】
【化17】
Figure 2004532608
(配列番号24)で、これはHinfI部位およびNsiI部位を除去する;FR2プライマー
【0108】
【化18】
Figure 2004532608
(配列番号25)で、これはHaeIIおよびHhaI部位を導入する;およびFR3プライマー
【0109】
【化19】
Figure 2004532608
(配列番号26)で、これはBsu36I部位、DdeI部位、およびPstI部位を導入した。結果として得られるVL#1プラスミドを、pAND066と称した。
【0110】
VL#2は以下のプライマーとともにpAND066テンプレートを使用した:FR1プライマー
【0111】
【化20】
Figure 2004532608
(配列番号27)で、これはEcoRV部位を導入した;およびFR3プライマー
【0112】
【化21】
Figure 2004532608
(配列番号28)で、これはRsaI部位を導入した。結果として得られるVL#2プラスミドを、pAND070と称した。
【0113】
VL#3は以下のプライマーとともにpAND066テンプレートを使用した:FR1プライマー
【0114】
【化22】
Figure 2004532608
(配列番号29)で、これはEcoRV部位を導入する;FR2プライマー
【0115】
【化23】
Figure 2004532608
(配列番号30)で、これはHindIII部位を導入し、NcoI部位およびStyI部位を除去する;およびFR3プライマー
【0116】
【化24】
Figure 2004532608
(配列番号31)で、これはRsaI部位を導入する。結果として得られるVL#3プラスミドを、pAND074と称する。
【0117】
huCBE11軽鎖についての発現ベクターを、pAND066、pAND070、またはpAND074から0.41kbのNotI−BglII軽鎖可変ドメインフラグメントを、およびプラスミドpEAG963から0.68kbのBclI−NotIフラグメントを(これは、ヒトκ軽鎖定常ドメインを含む)サブクローニングすることによって作製し、pCEP4EBV発現ベクター由来プラスミドpCH269のNotI部位にサブクローニングし、軽鎖発現ベクターpAND068(VL#1)、pAND072(VL#2)、およびpAND076(VL#3)を生成した。
【0118】
発現ベクターを、293−EBNA細胞に共トランスフェクトし、トランスフェクトされた細胞を抗体分泌および特異性に対してテストした(ネガティブコントロールとして、空ベクタートランスフェクト細胞が提供された)。全細胞溶解物および馴化培地由来のプロテインA免疫沈降物のウエスタンブロット解析(抗ヒト重鎖抗体および抗ヒト軽鎖抗体を用いて発色された)によって、huCBE11トランスフェクト細胞はchCBE11トランスフェクト細胞と似たレベルで重鎖および軽鎖を合成し、効率的に分泌することが示された。トランスフェクト細胞からの馴化培地で染色したLT−β−R発現HT−29細胞のFACS解析は、huCBE11#3 mAbが、chCBE11に対して、huCBE11#1 mAbおよびhuCBE11#2 mAbよりも弱く結合することを示した(以下の表1)。ここで、huCBE11#1(VH#1を有するVL#1)、huCBE11#2(VH#2を有するVL#2)およびhuCBE11#3(VH#3を有するVL#3)。混合共トランスフェクションおよび調和共トランスフェクションによって、この減少はVH#3に起因し得ることが示唆された。このVH#3は2つのフレームワーク残基でVH#2と異なった:それはFR2 F37VおよびFR3 V93Aである。これらの変化それぞれの個々の寄与を調査するために、新規重鎖発現ベクターを構築した。プラスミドpAND089、VH2#のF37V改変体を、pAND075から311bpのNotI−PstIフラグメントを、pAND071から126bpのPstI−HindIIIフラグメントを、およびプラスミドpEAG964から1.21kbのHindIII−NotIフラグメントを、pCEP4EBV発現ベクター由来プラスミドpCH269のNotI部位へサブクローニングすることによって作製した。プラスミドpAND090、VH#2のV93A改変体を、pAND071から311bpのNotI−PstIフラグメントを、pAND075から126bpのPstI−HindIIIフラグメントを、およびプラスミドpEAG964から1.21kbのHindIII−NotIフラグメントを、pCEP4EBV発現ベクター由来プラスミドpCH269のNotI部位へサブクローニングすることによって作製した。これらH2/H3キメラ重鎖を、VL#2またはVL#3とともに293−EBNA細胞へ共トランスフェクトさせた。FACS解析は、V93A H2改変体がVL#3と対合した場合、LT−β−R結合を回復することを示した(上記表1を参照のこと)。pAND076およびpAND090対合は、huCBE11#4と称された(上記表1を参照のこと)。
【0119】
chCBE11およびhuCBE11のバージョン#1〜#4による293−EBNA細胞の共トランスフェクションはスケールアップし、馴化培地を採集した。抗体をプロテインA−セファロース上で精製した。精製したmAbを活性に対してアッセイした。
【0120】
【表1】
Figure 2004532608
一過的にトランスフェクトした細胞由来の馴化培地を、氷上で30分間インキュベートし、FACS緩衝液(5%FBSおよび0.05%アジ化ナトリウムを含むPBS)で細胞を二回洗浄し、氷上で30分間、FACS緩衝液中で、Jackson ImmunoResearch Laboratores,Inc.のPE複合抗ヒトIgG(H+L)で染色し、FACS緩衝液で細胞を二回洗浄し、そして解析のためにFACS緩衝液中に懸濁することによってHT−29細胞を染色するために使用した。相対MFIとは、chCBE11に対して観測されたMFIに対して規格化された平均MFIのことをいう。示したデータは、二つの独立したトランスフェクションの平均を表す。
【0121】
(実施例3)
(A375細胞におけるIL−8アゴニズム)
精製したmAbを活性に対してアッセイした。A375ヒトミエローマ細胞におけるIL−8放出アッセイの結果を図1に示す。そのアッセイは、抗LT−β−R抗体のA375ヒトミエローマ細胞表面上に発現したLT−β−Rとの結合の際に放出されたIL−8の量を測定する。A375細胞を、可溶性抗体またはヤギ抗ヒトIgG Fc(Jackson ImmunoResearch Laboratories)コートウェル上に捕捉された抗体のいずれかを含む96ウェルプレートへ10/mlとなるようにプレートに植えた。この培養プレートを一晩インキュベートした。馴化培地を採集し、ELISAによってIL−8に対して解析した。
【0122】
(実施例4)
(WiDr細胞における細胞毒性)
抗ヒトIgG Fcコートウェル上の可溶性抗LT−β−R抗体とともにWiDr大腸癌細胞を使用した細胞毒性アッセイの結果は、図2に示されるように、抗LT−β−R抗体が癌細胞中で細胞毒性を増加することを示す。WiDr細胞を、可溶性抗体またはヤギ抗ヒトIgG Fc(Jackson ImmunoResearch Laboratories)コートウェル上に捕捉された抗体のいずれかを含む96ウェルプレートへ80units/ml huIFNγ存在下で6×10/mlとなるようにプレートに植えた。この培養プレートを5日間インキュベーションした。MTTを4時間加え、結果として得られる沈殿を10mM HCl中の10%SDSとともに一晩インキュベーションすることによって溶解し、O.D.をマイクロプレートリーダーで読み取った。
【0123】
(実施例5)
造りなおされたhuCBE11バージョン3軽鎖可変部(VL#3)および造りなおされたhuCBE11バージョン4重鎖可変部、すなわちhuCBE11#4またはhuCBE11、からなる抗体を作製し、そしてこの抗体を産生するこの細胞株を、A.T.C.C.寄託機関に寄託した(ATCC特許寄託名PTA−3357)。軽鎖および重鎖それぞれの全ポリペプチド配列(定常ドメインを含む)は、以下のとおりである:
成熟huCBE11バージョン3軽鎖の配列(配列番号32):
【0124】
【化25】
Figure 2004532608
CDRは下線を付され、復帰突然変異F71Yは太字化され、定常ドメインは括弧を付される。成熟huCBE11バージョン4重鎖の配列(配列番号33):
【0125】
【化26】
Figure 2004532608
Figure 2004532608
CDRは下線を付され、復帰突然変異V37FおよびS49Aは太字化され、定常ドメインは括弧を付される。
【0126】
生後6週間のヌードマウスに、100μgの抗LFA3抗体(1E6)、100μgの抗LTBR抗体(huCBE11#4)を腹膜内注射するか、または注射しなかった(コントロール)。その後、この動物に1×10WIDR大腸腺癌細胞を皮下注射した。huCBE11#4処置マウスは、100μgの抗体で毎週再処置し、mCBE11動物は、14日目のみに再処置した。腫瘍の大きさを毎週測定し、腫瘍球の体積を計算した(図3)。腫瘍が2.0cm(直径16mm)の体積に達した時点で、動物を屠殺し、それらの死を生存チャートに書き留めた(図4)。
【0127】
(実施例6)
生後6週間のヌードマウスに100μgの抗LTBR抗体(huCBE11#4)を腹膜内注射する、または注射しない(コントロール)のどちらかを行った。その後、すべての動物に1×10WIDR大腸腺癌細胞を皮下注射した。huCBE11#4処置マウスを100μgのhuCBE11#4で毎週再処置した。腫瘍の大きさを毎週測定し、腫瘍球の体積を計算した。示した腫瘍の体積は、10体のコントロール動物および8体のhuCBE11#4処置動物の平均を表す(図5)。毎週のhuCBE11#4による処置によって、ヌードマウスに皮下移植されたWIDR腫瘍の増殖速度が有意に阻害される。21日目まで抗体で処置された動物は、処置の停止の2週間後、減衰した癌成長速度を示し続ける。
【0128】
(実施例7)
(huCBE11#4は、前もって増殖したWIDR腫瘍の増殖を遅延させ、WIDR腫瘍を有するヌードマウスの生存を増加する)
10WIDR細胞を、ヌードマウス中で10日間皮下的に前もって増殖させた。このマウスはPBSまたは毎週huCBE11#4または一週おきのmCBE11のいずれかの皮下注射を受けた。腫瘍の重量は、幅および長さの測定から計算し、2000mg以上の腫瘍を有する動物を屠殺し、屠殺時での腫瘍の重量は、統計的平均化に続けて入れられた。エラーバーは標準誤差を表す。腫瘍の重量は以下の式を使用して計算した:(幅×幅×長さ)/2=腫瘍重量(mg)。この結果を図6にグラフ化し、huCBE11#4がインビボで前もって増殖した腫瘍を遅くし得ることを示す。
【0129】
加えて、腫瘍を増殖させ、上記のように処置し、動物の生存パーセントを測定した。この結果を図7にグラフ化し、huCBE11#4が前もって増殖した腫瘍を有するマウスにおいてインビボで長期の生存を誘導し得ることを示す。
【0130】
(実施例8)
(抗体親和性測定)
HT−29細胞をL−グルタミン、非必須アミノ酸、ピルビン酸ナトリウムおよび10%胎児ウシ血清を補ったDMEM中で増殖させた。細胞をPBSで一度洗浄し、20mM EDTAを加えたPBSと5分間室温でインキュベートすることによって、細胞はプレートから取り除いた。細胞を5分間1000rpm(110×g)で遠心分離し、PBS中に1×10細胞/mLの濃度に再懸濁した。
【0131】
HuCBE11#4抗LTβR抗体およびネガティブコントロールとしてのヒト化抗CD40Lを、PBS中に希釈し、12点の連続1:4希釈液を2.37pM〜10μMの最終濃度幅に作製した。100μLの細胞懸濁液および100μLの抗体希釈液を、96ウェルV底マイクロタイタープレートの各々のウェルへ一緒に加えた。この抗体および細胞を4℃で2時間インキュベートした。このプレートを4℃で10分間、1000rpm(110×g)で遠心分離した。この上清を捨て、細胞ペレットを冷PBSで6回洗浄した。
【0132】
ヤギ抗ヒトIgGフィコエリスリン複合体(Jackson Immunoresearch)をPBS中に1:100で希釈し、200μLを各々のウェルに加えた。この細胞を4℃で1時間この二次抗体とインキュベートし、上記のように遠心分離し、冷PBS中で一度洗浄した。その後、この細胞をポリスチレンテストチューブに移動させた。蛍光強度をFACS Calibur装置(Beckton Dickinson)で測定した。
【0133】
抗CD40L非特異的結合コントロールに対する染色の平均蛍光強度値を、Delta Graphにおいて抗体濃度に対してプロットした。この値を直線に対してフィットさせ、各々の抗体濃度に対する理論的非特異的結合値をhuCBE11#4希釈系列の各々のデータ点から引き算した。
【0134】
その後、これら特異的蛍光強度値を、対数スケールでhuCBE11#4濃度に対してプロットした。結果として得られる曲線は、釣鐘型で対称性があり、高濃度で抗体結合の自己阻害を反映する。この曲線の左半分を、抗体の機能的親和性を見出すために4つのパラメーターの方程式にフィットさせた。結果として得られる曲線フィットは、huCBE11#4のHT−29への結合について60pMのEC50値を与える。
【0135】
本発明のポリペプチド、組成物および方法において、本発明の精神または範囲からそれることなく、様々な改変および変更が、なされ得ることは当業者に明らかである。従って、本発明は、添付された請求項およびそれらの均等物の範囲内にある限り本発明の改変および変更を包含することが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、WiDr細胞に対する細胞傷害性のグラフを示す。mCBE11(マウス)(菱形)、huCBE11#2(軽鎖のバージョン2(VL#2)および重鎖のバージョン2)(VH#2)を含むヒト化抗LT−β−R抗体)(丸)、huCBE11#4(軽鎖のバージョン3(VL#3)および重鎖のバージョン4(VH#4)を含むヒト化抗LT−β−R抗体)(星形)。
【図2】
図2は、A375細胞に対するIL−8アゴニズムのグラフを示す。mCBE11(菱形)、huCBE11#2(軽鎖のバージョン2(VL#2)および重鎖のバージョン2(VH#2)を含むヒト化抗LT−β−R抗体)(丸)、huCBE11#4(軽鎖のバージョン3(VL#3)および重鎖のバージョン4(VH#4)を含むヒト化抗LT−β−R抗体)(星形)。
【図3】
図3は、腫瘍体積対グラフ投与日を示す。mCBE11(三角)、huCBE11#4(軽鎖のバージョン3(VL#3)および重鎖のバージョン4(VH#4)を含むヒト化抗LT−β−R抗体)(丸)、未処置(四角)。
【図4】
図4は、動物の生存率対腫瘍注射後の日数のグラフを示す。mCBE11(三角)、huCBE11#4(軽鎖のバージョン3および重鎖のバージョン4を包含するヒト化抗LT−β−R抗体)(丸)、未処置(四角)。
【図5】
図5は、腫瘍体積対注射後の日数のグラフを示す。HuCBE11#4(軽鎖のバージョン3(VL#3)および重鎖のバージョン4(VH#4)を含むヒト化抗LT−β−R抗体)(丸)、および未処置のコントロール(四角)。
【図6】
図6は、増殖前腫瘍体積対処置後の日数のグラフを示す。コントロール(四角);以下の異なる投与量でhuCBE11#4(軽鎖のバージョン3(VL#3)および重鎖のバージョン4(VH#4)を含むヒト化抗LT−β−R抗体):500μg(丸)、100μg(三角)、および20μg(菱形);mCBE11(×)。
【図7】
図7は、増殖前腫瘍を有する動物の生存率対処置後の日数のグラフを示す。コントロール(四角);異なる投与量のhuCBE11#4(軽鎖のバージョン3(VL#3)および重鎖のバージョン4(VH#4)を包含するヒト化抗LT−β−R抗体):500μg(丸)、100μg(三角)、および20μg(菱形);mCBE11(×)。
【図8】
図8は、平均蛍光強度対huCBE11#4濃度の対数プロットにおけるグラフを示す。

Claims (17)

  1. ヒト化抗リンホトキシンβレセプター(LT−β−R)抗体であって、その軽鎖相補性決定領域は、配列番号1のアミノ酸残基24〜34、50〜56および89〜97によって定義され、その重鎖相補性決定領域は、配列番号2のアミノ酸残基31〜35、50〜66および99〜109によって定義され、該抗体はその軽鎖中の以下の残基
    :K3、W41、I46、Q69およびY71
    の少なくとも一つ;または
    その重鎖中の以下の残基
    :F37、T40、A49、M89およびV93(Kabat 番号付けの慣例)
    の少なくとも一つを含む、ヒト化抗LT−β−R抗体。
  2. ヒト化抗リンホトキシンβレセプター(LT−β−R)抗体であって、その軽鎖相補性決定領域は、配列番号1のアミノ酸残基24〜34、50〜56および89〜97によって定義され、その重鎖相補性決定領域は、配列番号2のアミノ酸残基31〜35、50〜66および99〜109によって定義され、該抗体はその軽鎖中の残基Y71(Kabat 番号付けの慣例)を含む、ヒト化抗LT−β−R抗体。
  3. ヒト化抗リンホトキシンβレセプター(LT−β−R)抗体であって、その軽鎖相補性決定領域は、配列番号1のアミノ酸残基24〜34、50〜56および89〜97によって定義され、その重鎖相補性決定領域は、配列番号2のアミノ酸残基31〜35、50〜66および99〜109によって定義され、該抗体はその重鎖中の残基F37およびA49(Kabat 番号付けの慣例)を含む、ヒト化抗LT−β−R抗体。
  4. 請求項1に記載の抗体で、前記抗体が、配列番号8のアミノ酸残基1〜107によって定義される軽鎖可変ドメイン配列を含む、抗体。
  5. 請求項1に記載の抗体で、前記抗体が、配列番号16のアミノ酸残基1〜120によって定義される重鎖可変ドメイン配列を含む、抗体。
  6. 請求項4に記載の抗体で、前記抗体が、配列番号16のアミノ酸残基1〜120によって定義される重鎖可変ドメイン配列をさらに含む、抗体。
  7. 細胞株E46.4(ATCC特許寄託名PTA−3357)または細胞株E77.4(ATCC特許寄託名3765)によって産生される抗体と同一の重鎖および軽鎖ポリペプチド配列を含む、抗体。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の抗体で、前記抗体が、親抗体の結合特性を実質的に保持する、抗体。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の抗体で、前記抗体が、さらに免疫毒素と連結されている、抗体。
  10. 請求項1〜7のいずれかに記載の抗体で、前記抗体が、さらに化学療法剤と連結されている、抗体。
  11. 請求項1〜7のいずれかに記載の抗体および製薬上受け入れ可能なキャリアを含む、組成物。
  12. ヒトにおいて新生物腫瘍の発達、重篤度または影響を処置または減少させる方法であって、該方法は、請求項11に記載の組成物を投与する工程を包含する、方法。
  13. 細胞株E46.4(ATCC特許寄託名PTA−3357)または細胞株E77.4(ATCC特許寄託名3765)によって産生される抗体の軽鎖に対するコード配列を含む、単離された核酸。
  14. 細胞株E46.4(ATCC特許寄託名PTA−3357)または細胞株E77.4(ATCC特許寄託名3765)によって産生される抗体の重鎖に対するコード配列を含む、単離された核酸。
  15. 配列番号8の残基1〜107に対するコード配列を含む、単離された核酸。
  16. 配列番号16の残基1〜120に対するコード配列を含む、単離された核酸。
  17. 細胞株E46.4(ATCC特許寄託名PTA−3357)または細胞株E77.4(ATCC特許寄託名3765)の細胞。
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