JP2004530145A - 広角ルゲート偏光ビームスプリッタ - Google Patents

広角ルゲート偏光ビームスプリッタ Download PDF

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Abstract

偏光ビームスプリッタは、光媒体とその中に埋め込まれたルゲート・フィルタとを含む。ルゲート・フィルタは、厚さ方向でない方向にルゲート平面上の位置と共に変動する平均屈折率を有し、この平均は、厚さ方向のルゲート・フィルムに関して取られている。ルゲートの平均屈折率の変動は、発散光ビームの円錐全体での入射角の変動を補償する。ある実施例では、ルゲートの周期は、その表面の全体でほぼ一定である。最も好ましくは、ルゲートの屈折率の変動の振幅は、その上に変動されたアポディゼーション振幅エンベロープを有し、ルゲートを周囲の光媒体に結合させる際に有用である。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に、光学的偏光装置に関し、更に詳しくは、狭い波長帯域のためのルゲート(rugate)偏光ビームスプリッタに関する。
【0002】
【従来の技術】
「マクニール(MacNeille)偏光子」として知られている一般的な光学素子は、2つの直角プリズムを含んでおり、その一方が、斜辺面の上に多層誘電性コーティングを有している。これら2つのプリズムは、光学的高品質セメントを用いて相互に結合されて立方体を形成し、平面的な屈折率の変化は、2つのプリズムがある面上で結合されているこの立方体を対角線方向に横断する方向にスライスするように進行する。この変化は、入射光を部分的に反射し部分的に透過させ、よって、ビームを分割している。この変化においては、入射面は、2つのベクトルによって画定される。このベクトルは、一方が光の伝播の方向を有し、他方が表面に垂直である。入射面における光の電場の成分は「P偏光」成分と称され、入射面と垂直菜平面ないの成分は「S偏光」成分と称される。異なる屈折性を有する与えられたプリズム材料に対して適切な角度を選択することによって、P偏光された成分が透過させS偏光を反射させる周知の「ブルースター(Brewster)条件」を満たすことが可能である。従って、ビームを、S偏光ビームとP偏光ビームとに分けることが可能である。
【0003】
偏光ビームスプリッタに関するより新しい改善が、Johnson他による米国特許第5,828,489号(Johnson特許)に記載されている。この特許によるビームスプリッタでは、勾配屈折率フィルムを用い、特に、フィルム内部への深度と共に発振(振動)する屈折率を有する「ルゲート」フィルタが用いられている。ルゲート・フィルタは、入射ビームに対してある角度で光媒体の中に埋め込まれている。この特許のビームスプリッタの構成は、特定の狭い波長のS偏光された光を反射し、他の波長のS偏光された光(及び、すべての波長のP偏光)を透過させる。この性質は、狭い帯域の光源(レーザなど)を用いて作業をしている場合に有益なことが多い。
【0004】
Johnson特許のルゲート偏光ビームスプリッタは、しかし、ある制約の範囲内でしか動作することができない。最良の偏光選択及び狭い通過帯域では、この装置は、入射放射が、収束の発散がなくほとんど平行で単一の方向に伝搬する平面波であることを必要とする。この要件は、次の正弦の結果として生じている。すなわち、第1に、偏光の分離のために、入射角はブルースター角度(ルゲート・フィルタ・コーティングの高い及び低い屈折率、又は、マクニール偏光器における層堆積の高い及び低い屈折率が与えられた場合)に一致しなければならない。この制約条件の結果として、埋込用の媒体の屈折率が、ビームスプリッタの使用可能な幾何学的配置の選択を制限する。第2に、ルゲート・フィルタの色通過帯域が入射角を感知する。従って、理想的な通過及び反射特性は、(ある与えられたフィルタに対して)ユニークな入射角でだけアプローチ可能である。
【0005】
図1には、発散光ビームの経路における従来技術による狭い波長の偏光ビームスプリッタ(Johnson特許による)が示されている。この図は、ただ1方向の発散だけを示すように単純化されているが、この原理は、任意の発散ビームを伴う状況を表している。主光線10は示されているように立方体12に侵入し、角度φ(法線方向16に対して)でルゲート・フィルム14に入射すると仮定する。最良の動作のためには、ルゲート・フィルムの周期とルゲートの角度θとを、Johnson特許の教示と既知の光学的原理とに従って適切に選択することができる。しかし、ビームの発散により、光学的中心からある距離において(主光線とルゲートとの交点)ルゲートと衝突する上側の光線18及び下側の光線20などの他の光線は、θとは異なる入射角を有する。従って、従来技術による装置では、ルゲート周期と入射角とを、発散するビームのすべての光線について最適化されない。
【0006】
以上で説明したルゲート偏光ビームスプリッタは、従って、狭い帯域の選択及び偏光選択性を維持しながら広角動作の要件を満足することができない。
【0007】
【発明の概要】
以上の課題を鑑み、本発明は、光媒体とその中に埋め込まれたルゲート・フィルタとを含む偏光ビームスプリッタである。このビームスプリッタは、特定の狭い波長のS偏光された光を効率的に反射し、すべての他の波長のS偏光された光(及び、すべての波長のP偏光)を透過させる。
【0008】
第1の実施例では、本発明は、ルゲート・フィルタを含み、このルゲート・フィルタは、このルゲート・フィルタの内部のビーム伝搬角度が、ルゲート全体での入射角度のどのような変動にもかかわらず実質的に45度に等しくなるようにビームの経路に配置されている。コリメート・ビームである特別の場合には、この要件は、ルゲート・フィルタをビームに対してある角度に向けることによって満足される。この場合、この角度は、ルゲートの平均屈折率と、埋込用の光媒体の屈折率とが与えられた場合にスネルの法則を満たしており、ルゲート内部でのビームの角度は45度である。光媒体の屈折率は、ルゲートの平均屈折率と一致する必要はない。発散ビームのようなより一般的な場合には、第1の実施例は、非厚さ方向にルゲート平面上の位置と共に変動する平均屈折率を有するルゲート・フィルタを含む。ルゲートの平均屈折率の変動は、光ビーム全体での入射角の変動を補償する(例えば、発散円錐全体での)。
【0009】
第2の実施例では、ルゲートの周期はルゲートの表面全体で変動するが、ルゲートの平均屈折率は表面全体で実質的に一定に維持される(非厚さ方向に位置と共に変動しない)。周期の所定の変動が強制されることで、光ビーム全体での入射角の変動が補償される(例えば、円錐状に発散するビーム)。
【0010】
より一般的には、光ビーム全体での入射角の変動を補償するように選択された所定の関係に従って、ルゲート表面上の位置の関数として平均ルゲート屈折率とルゲート周期との両方を変動させる、本発明の無数の変形例が可能である。
【0011】
本発明のこれら及びそれ以外の特徴及び効果は、以下で行う好適実施例に関する詳細な説明を添付の図面を参照して読むことによって、この技術分野の当業者には明らかとなるはずである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明は、角度に関して発散する光ビームを操作することができるルゲート偏光ビームスプリッタである。例えば、典型的な実施例では、本発明は、+−15度の円錐において動作する。これは、f/1.93のアパーチャにほぼ等しい。
【0013】
図2に示されているように、本発明は、典型的には、そして、最も適切には、焦点fから円錐状に発散する光線と共に用いられる。ビームスプリッタ立方体30は、2つの光学的に結合されたプリズム32及び34(両者で光媒体を提供する)で構成され、ルゲート・フィルタ36はプリズムの対角線方向に結合する面上に配置され、従って、光媒体に埋め込まれている。プリズム及び立方体の材料及び構成は、米国特許第5,828,489号に記載されているものと類似しているが、本発明によるルゲート・フィルタ36は、上述したものとは相当に異なっている。
【0014】
動作の際には、立方体30は、円錐形の発散するビーム40の光学経路に配置される。ビーム40は、焦点fから発散している。ここで、主光線44を、ビーム45の円錐の中心において定義し、更に、「光学的中心」を、主光線34とルゲート・フィルタ36の平面との交点として定義する。(光円錐45とルゲートの平面との交点は楕円48となるが、楕円は古典幾何学の円錐曲線の1つである。)光ビーム45のルゲート・フィルタ36上への入射角は、円錐全体で変動することに注意すべきである。
【0015】
円錐全体での角度の変動は、図3の立面図においてより明らかである(簡略化のために角度変動の1つの次元だけが示されているが、同様の変動は他の平面においても存在することが理解できるだろう)。典型的な実施例では、半分の立方体32は、空気の屈折率(典型的には1.75)よりも大きな屈折率を有している。従って、屈折は、光ビーム45の発散をいくぶん減少させる。主光線が立方体の正面40に直角で衝突する場合には、最上光線46と最低光線48とが、僅かに法線方向に向かって屈折される。典型的な実施例では、屈折率が1.75のプリズムを用いると、空気における+−15度の発散の当所の円錐は、プリズム内部で+−8.5度の円錐に縮小される。
【0016】
図3に示されているように、ルゲート36が主光線に対して45度の角度にある平面内に存在しているという一般的であるが特別な場合について本発明を図解しておくことが便利である。必要な場合には、以下に示す方程式を、他の入射角についても一般的に適用することができる。本発明を、示されているような、45度の入射角や、45度のビームスプリッタ立方体に限定することは、意図していない。
【0017】
本発明によると、ルゲート・フィルタ36は、フィルタの表面上の位置と共に変動する平均屈折率を有している。この屈折率は、ゼロであるP偏光反射が入射円錐上で維持され、狭帯域通過特性もまた入射円錐上で維持されるように、変動される。これを生じさせるためには、ルゲート・フィルタ内部の光線の角度が、その局所的な平均屈折率をnとして、ほぼ45度に等しくなければならないことを我々発明者は発見した。最も好ましくは、ルゲートにおける光線の角度は、厳密に45に等しくなければならず、適切なパフォーマンスのためには、グループ内部の角度は、45度から+−3度の範囲内になければならない。
【0018】
これは、以下のようにして示すことができる。マクニール偏光器については、ルゲート・ラインのP成分反射は、次の方程式(eqn.1)の条件が適用されるときに抑制される。
【0019】
【数1】
Figure 2004530145
【0020】
ただし、ここで、n及びnは、ルゲート・コーティングの正弦的な屈折率変動の高い値及び低い値である。θは、屈折率サイクルの低い部分の光の伝搬角度である。しかし、正弦的な屈折率変動を有するルゲートでは、屈折率の不連続的な変化は存在しない。むしろ、次の方程式による屈折率の正弦的な変動が存在する。
【0021】
【数2】
Figure 2004530145
【0022】
ここで、nは平均屈折率であり、nはルゲート屈折率のピーク間の変動であり、tはルゲート・フィルムの中の法線方向の厚さの寸法である。
【0023】
平均屈折率nと正弦波の振幅n/2によって表現すると、次の方程式が得られる。
【0024】
【数3】
Figure 2004530145
【0025】
ルゲート・フィルタは、あるプリズムの上に埋め込まれた別のプリズムの斜辺の上に配置される。その結果、ルゲート・コーティング上に入射する光は、基板nに対しては角度θであり、このθは、次のスネルの法則によってθと関係している。
【0026】
【数4】
Figure 2004530145
【0027】
sinをtan/[1+tan1/2と書き、方程式(1)、(2)及び(3)を用いると、方程式(4)は次のように書くことができる。
【0028】
【数5】
Figure 2004530145
【0029】
そして、法線方向の入射帯域幅Bに対する適切な表現は、次の方程式によって与えられる。
【0030】
【数6】
Figure 2004530145
【0031】
これから、ルゲートの平均屈折率に対する次の方程式が得られる。
【0032】
【数7】
Figure 2004530145
【0033】
8%までの小さな帯域幅に対しては、方程式(7)は、1%の誤差範囲内で、次の方程式によって近似することができる。
【0034】
【数8】
Figure 2004530145
【0035】
この結果がn、n、nと独立であるのは興味深い。方程式(8)は、与えられたプリズム材料又は角度に対してルゲートの平均屈折率を選択する手段を提供している。θは、直角のプリズムに対しては45度であり、それによって、ビームを分割する立方体が得られる。斜辺の反対側の角度αは、直角のプリズムに対しては45度である。これ以外の入射角を用いることが可能であり、その場合には、法線方向のプリズムへの入射及び表面からの脱出に対しては、頂点角度は次の方程式によって与えられる。
【0036】
【数9】
Figure 2004530145
【0037】
コリメート・ビームについては、方程式(8)及び(9)は、偏光ルゲート・ビームスプリッタに対する設計上の経験則である。立方体を用いることを希望する場合には、sinθ=1/21/2である。従って、方程式(7)によると、n=nと選択しなければならず、平均屈折率は、プリズム基板のものでなければならない。
【0038】
他方で、θ=60度であるような、2つの等辺プリズムを用いることもありうる。この場合には、α=60度、n=1.2247nである。従って、n=1.47と選択すると、平均屈折率はn=1.80となる。又は、n=1.52と選択すると、平均屈折率はn=1.86となる。
【0039】
別の設計状の規則が、偏光用ビームスプリッタにとって必要である。コーティングが蒸着され厚さが法線方向の入射角でモニタされているため、入射媒体に角度θで配置されるときに設計波長λにおいて停止帯域を生じる法線方向の入射ルゲート周期λがどのようなものであるかを判断することが必要である。
【0040】
これらの量に関する表現は、次の通りである(W. H. Southwell, ”Spectral Response Calculations of Rugate Filters Using Coupled−Wave Theory”, J. Opt. Soc. Am. A, 5, 1558−1564 (1988)の方程式(70)及び(71)を参照のこと)。
【0041】
【数10】
Figure 2004530145
【0042】
ここで、θは、ルゲート・フィルタにおける伝搬角である。スネルの法則から次が得られ、
【0043】
【数11】
Figure 2004530145
【0044】
従って、次の方程式が得られる。
【0045】
【数12】
Figure 2004530145
【0046】
方程式(7)を用いると、これは、次のように簡単にすることができる。
【0047】
【数13】
Figure 2004530145
【0048】
従って、例えば、偏光ビームスプリッタが550nmで動作するように設計されている場合には、法線方向の入射ルゲート・ラインは、550(1.414)=777.8nmである。
【0049】
これは、極めて単純な結果である。方程式(7)によって得られる偏光条件が満たされると、法線方向の入射ルゲート周期は、基板の屈折率、入射角、ルゲートの平均屈折率、停止帯域の帯域幅とは関係なく、2の平方根に設計上の波長を乗算することによって得られる。更に、偏光条件自体である方程式(7)も、小さな帯域幅については、ルゲートの停止帯域の帯域幅とは独立である。
【0050】
ルゲートにおける光線の角度は45度に等しくなければならないという上述の結果は、本発明に従って、ルゲートの平均屈折率(n)の好適な変動をルゲート表面上の位置の関数として計算して発散ビームに対する補償を行うのに用いることができる。スネルの法則から、次が得られる。
【0051】
【数14】
Figure 2004530145
【0052】
ここで、θは光線がルゲート・コーティングと交差するプリズムにおける光線の角度であり、nはルゲートの平均屈折率であり、nは図2及び図3における光媒体(32及び34)の屈折率である。
【0053】
ここで理解すべきは、平均屈折率nは、表面上のそれぞれの位置に対してルゲート表面におけるその位置の屈折率の平均値を割り当てる位置のスカラ関数を意味する点である。ただし、平均は、ルゲートの厚さ次元の全体にわたるものである(すなわち、コーティング内部への深度)。こうして、平均値nは、ルゲート表面上のそれぞれの位置と関連付けられる。ルゲートの屈折率は、方程式2に従って、厚さ方向に変動するのが典型的である。
【0054】
光線の発散光線の内部では、θは、光学的中心(主光線とルゲートとの交点)からの光線の変位に従って変動する。補償のためには、本発明の第1の実施例は、次の方程式に従って、nの値を、ルゲート上の位置と共に変動させる。
【0055】
【数15】
Figure 2004530145
【0056】
例えば、θが発散円錐において36.5度から53.5度までの間で変動するような特定の実施例では、n=1.75(光学的ガラス)であるような光媒体に対しては、ルゲートの平均屈折率は、本発明によって1.523から2.040との間(これは、酸化物の同時蒸着(co−evaporation)によって達成可能な屈折率の値の範囲内にある)で変動する。
【0057】
入射円錐全体で入射角の辺土を最も正確に補償するには、nは、定義された光学的中心から測定された位置の特定の関数にほぼ従って本発明によって変動しなければならない。この関数を定義するのに適した座標系の1つが図4及び図5に図解されている。図4は、ルゲート平面を示している平面図であり、1組の軸が重畳されている。Z軸は、図が描かれた平面からルゲート平面の法線方向に飛び出す方向にある(Z outと表記されている)。図5は、対角線方向のルゲート36を有するビームスプリッタ立方体の立面図を示している(ここでは、典型的な45度の角度で示されている)。Z及びY軸はラベル付けされており、原点56は主光線とルゲートとの交点にある(X軸は、X outと表記され、平面から読者側に飛び出す方向にある)。
【0058】
図解されている座標系では、ルゲート・フィルタ平面における任意の位置は、ベクトル(x,y,0)によって特定される。すべての光線ベクトルは、座標系の中のs=(0,−f,−f)である点である焦点fから生じている。従って、点rにおける光線ベクトルは、v=r−s=(x,y+f,f)によって与えられる。フィルタ平面における任意の点での法線ベクトルn=(0,0,1)であるため、vとnとのドット積(外積)は、次に示すように、入射角θの余弦を与える。
【0059】
【数16】
Figure 2004530145
【0060】
こうして、次の方程式によって、フィルタ平面上のそれぞれの点に対する好適な屈折率が与えられる。
【0061】
【数17】
Figure 2004530145
【0062】
この方程式は、フィルタの中心ではなくX=0及びY=−fである点における点対称を明らかにしている。対象の中心はフィルタの外部にあることがありうるし、典型的にはそうである。
【0063】
図6は、本発明による典型的なルゲート・フィルタに関する正規化された平均屈折率の多変量プロットである。ただし、45度のフィルタ平面、1X1インチのフィルタ表面、15度の光円錐を有している特定の偏光ビームスプリッタに対するものであり、このフィルタは、屈折率が1.75に等しい光媒体の中に埋め込まれている。異なるyの値について様々な曲線がラベル付けされており、それぞれのyの値に対する曲線は、x位置の関数としての屈折率の変動を示す。
【0064】
明らかに、異なる方程式を生じるが平均屈折率とルゲート上の位置との間の等しい関係を生じる別の座標系を定義することもできる。その場合には、円錐内のすべての光線について、S偏光成分はほぼ完全に反射されるが、P偏光成分はほぼ完全に透過される。そのような変動もまた、本発明の範囲に含まれる。
【0065】
方程式17又はそれと同等の関係に従って構築されるフィルタは、与えられた円錐におけるすべての角度に対する、そして、ルゲート反射帯域の中のすべての波長に対する偏光器であることが保証される。p偏光は、その円錐の中のすべての角度に対して、そして、すべての波長に対して透過される。特定のルゲートの厚さの勾配は不要である。その代わりに、平均屈折率の勾配が、ルゲート全体での角度変動を補償する。
【0066】
図7は、本発明によるある平面における典型的なルゲート屈折率のプロットをそのルゲートの中への深さの関数として示している。ルゲート周期は、λを光源の所望の波長(又は、ルゲートが選択した波長)として、λ/(2n)によって与えられる。一番上の曲線80は入射角が53.2671度でnavが2.04、真ん中の曲線82はθが45度でnavが1.8、そして、下側の曲線84はθが36.733度でnavが1.523であるフィルタの頂部における光線に対するものである。
【0067】
ルゲートの帯域幅は、n/navとして変動する。最も好適には、五次関数がルゲート・インターフェースにおいて適応され、(発振している)ルゲートの屈折率をそれが埋め込まれている光媒体の一定の屈折率に一致させる。五次関数を用いてルゲート・フィルタと埋込媒体との間の屈折率の不連続を最小化することに関しては、米国特許第5,828,489号及び米国特許第4,583,822号を参照のこと。
【0068】
図8は、図6の例示的なルゲートに関する典型的な通過帯域特性を示している。変更のS成分の反射率は、546nmを中心とする狭い通過帯域の内部では高く、この通過帯域の外部では急峻に減少する。P成分の反射率は、すべての波長、円錐内部のすべての光線に対してゼロに近い。
【0069】
本発明の特別な場合は、ビームの発散がゼロである(すなわち、コリメート・ビーム)特別な場合に関するものである。本発明によると、ルゲートの内部におけるビームの角度θは、ほぼ45度となるように制限され、偏光用ビームスプリッタが作成されている。この条件は、ルゲートの屈折率の高及び低の限度とは独立である。ルゲートの平均屈折率は、埋込用の光媒体における与えられるほとんどどのような入射角に対してもこの条件を生じるように製造することが可能である。従って、本発明によるビームスプリッタは、広範囲の光媒体と共に、そして、広範囲の光学的配置で用いることができる。埋込用光媒体の屈折率は、ルゲートの屈折率よりも高い場合も低い場合もありうる。
【0070】
ルゲートに対して適切に不均一であり空間的に変動する平均屈折率を得るためには、何らかの適切なコーティング方法を用いて、本発明によるルゲート・フィルタを作成しなければならない。
【0071】
ルゲートを作成する一般的な方法の1つとして、2つの異なるコーティング材料が交互に配置された非常に薄い層の適用によるものがある。この場合、それぞれの層は、4分の1波長よりも薄い厚さを有する。一方のコーティング材料はより高い屈折率を、他方のコーティング材料はより低い屈折率を有する。このような薄い層を用いた場合も、効果は、平均的な屈折率のより厚い層の場合と同等である。屈折率を変動させるためには、多数のこのような層を適用して、屈折率が高い及び低い成分の相対量すなわち厚さを変動させる。従って、正弦ルゲートを作るには、低屈折率のコーティング成分に対する高屈折率のコーティング成分の比率を多かれ少なかれ正弦的に変動させる。適切には、この量は、デポジション(成長)の速度を変動させることによって調節する。デポジションについては、様々な従来型の技術が知られている。例えば、レーザ蒸着や、誘電材料のスパッタリングなどである。
【0072】
屈折率が高い方のコーティング成分に用いることができる典型的な材料には、TiOとNbが含まれる。屈折率が低い方のコーティング成分に用いることができる典型的な誘電材料には、SiOとAlとが含まれる。
【0073】
上述したように、ルゲート・フィルタのための平均屈折率の所望のプロフィールは、ビームスプリッタの外部の点に関して点対称性を有している。これによって、図8に図解されているように、ある点を中心にしてこの光学装置をスピンさせて点対称性を獲得するコーティング技術を用いることが可能になる。個々の半分のビームスプリッタ90は、回転可能なプラットフォームの上の円弧又は円の適切に設置される。スパッタリングされた誘電性ソースなどの蒸着ソースが、プラットフォームの近傍の固定位置に配置されることにより、プラットフォームが円弧92の形状に回転するにつれて、ビームスプリッタはある点においてこのソースを通過させる。ソースからの誘電材料は、ソースを通過して円弧92の形状に移動するにつれて、ビームスプリッタ成分の表面上に堆積する。遮断マスク94が、蒸着ソースと(図示されている平面の情報にある)半分のビームスプリッタ40との間に配置され、予め定義された所望のプロフィール又は関数に従って、その成分の表面上の位置との関係においてデポジションの量を制御する。本発明によるルゲートの場合には、成分は、当該成分の面の外部にある位置fを中心として回転される。コーティングの間の回転は、適用が点対称となることを保証する程度に高速でなければならない。
【0074】
マスク94は、本発明によるビームスプリッタを作るのに用いられるものの例である。幅wは、半径方法の変位rとの関係で変動し、従って、光学表面上の与えられた位置である露光距離は、r方向の位置との関係で変動する。よって、蒸着される誘電材料の量(厚さ)は、r座標の関数として変動する。マスクの幅プロフィールは、上述の方程式に基づいて容易に計算することができ、希望するように平均屈折率の変動が生じる。
【0075】
図9にはただ1つのマスクだけが示されているが、好ましくは、2つのこのようなマスクを交互に用いて屈折率が高い及び低い材料を蒸着し、ルゲート・フィルタの屈折率が発振するようにするのがよい。再び図7を参照すると、屈折率は、コーティングの厚さとの関係で発振する態様で(曲線82に示されているように)変化しなければならない。この発振は、屈折率が高い及び低い誘電材料の相対的な蒸着(デポジション)速度を調整することによって、すなわち、それぞれの深度において特定の所望の屈折率を生じさせることによって、得ることができる。同時に、(ルゲート全体で厚さにおけるすべての深度に関して平均化された)平均屈折率は、ルゲート上の位置(x,y)の関数として変動する。平均屈折率navのこの変動は、好ましくは、マスク94の特定の幅プロフィールを提供することによって生じる。
【0076】
本発明によってルゲートの平均屈折率を変動させるには、低及び高屈折率材料に対して用いられるマスクが相互に異なることが極めて好ましい。適切な方法の1つとして、低屈折率の材料をマスクせず、輪郭付きのマスクによって高屈折率の材料を変動させ、フィルタ表面の一部が高屈折率コーティングを相対的により高い割合で有するようにする方法がある。
【0077】
本発明による方法である、フィルタの全体で平均屈折率を変動させることは、広角で帯域が狭いビームスプリッタに対して試みることができるであろう他のアプローチよりも優れている。本発明の背景との関係で既に述べたように、広範囲に変化する入射角に対応するには、広帯域フィルタを有するルゲートを製造するだけでは不十分である。そのようなアプローチでは、可視スペクトルの全体でS偏光された光の相当量を反射するルゲートが得られる(少なくとも15度の円錐フィールドを仮定している)。従って、スペクトルの選択性が大きく損なわれてしまう。また、その表面全体で厚さが変動するようなルゲートを製造することによって補償するのも適切ではない。このアプローチでは、フィルタの全体でルゲート周期が変動してしまい、よって、ビームの発散円錐の全体の与えられた波長で反射が生じてしまう。しかし、入射円錐の端の角度では、そのようなルゲートは、ビームのP成分を相当に反射する。こうして、偏光の選択性が損なわれる。これとは対照的に、フィルタの全体でルゲートの平均屈折率を変動させると、広角の円錐全体でスペクトル及び偏光の選択性が得られる。
【0078】
本発明の第2の実施例では、ルゲートの平均屈折率は、ルゲートの周期がルゲート表面全体におけるビームの入射角の変動を補償するように変動する間も、ルゲート表面上の位置との関係でほぼ一定値に維持される。周期の変動は、上述の方程式2を考慮することによって容易に計算される。方程式2では、Pをルゲート・サイクルの周期、λをルゲートのライン・センタの波長として、P=λ/2nであることに注意すべきである。このようにして、同等なルゲートを、製造の間ルゲートの周期を変動させつつルゲートの平均屈折率を一定に維持することによって、実現することができる。この際に、次の方程式が用いられる。
【0079】
【数18】
Figure 2004530145
【0080】
ただし、n(θ)は、光学的位置関係から計算することができる。又は、特別な場合(円錐の発散)には、上述したように、x及びyで計算することができる。
【0081】
同様の結果は、ルゲート・フィルタの周期と平均屈折率との両方をルゲート・フィルタ表面上の位置の関数として変動させてビーム全体での入射角の変動を補償することによって、得られることは明らかであろう。周期及び平均屈折率の変動は、表面上のすべての点及びビーム・スポット内部で方程式19を満たさなければならない。これら2つの数値を相補的な態様で変動させてそのような補償を達成する点も、本発明の範囲に含まれる。潜在的に無制限の数の変動が、2つの極端な場合の間で可能である。2つの極端な場合とは、(1)周期を一定に保持しながらルゲートの平均屈折率を変動させる場合と、(2)平均屈折率を一定に保持しながら周期を変動させる場合とである。
【0082】
以上で本発明の例示的な複数の実施例を示し説明したが、この技術分野の当業者であれば、多くの変更例及び別の実施例を想到することができるであろう。コーティング蒸着のための別の手段が知られており、用いることができる。様々な別のアポディゼーション関数(apodizing functions)やビームスプリッタの幾何学的配置を用いることができる。ルゲートの変動は、発散又は収束ビームのいずれかに向けて調整することが可能である。光円錐の発散(又は収束)は、より大きく、又は、より小さくすることができる。立方体状のビームスプリッタが図面に示されているが、これは、単に、そのような形状が一般的であり普及しているという理由によるだけであって、限定を意味するものではない。所望のルゲート及び光学的パラメータを計算する際に適切な調整がなされるのであれば、様々な光媒体を用いることができる。ルゲート・パラメータを修正することによって、広帯域及び狭帯域の変動を実現することができる。そのような変更例及び別の実施例は、冒頭の特許請求の範囲において定義される本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、想到し実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】
従来技術によるビームスプリッタの平面図であり、斜面の間に埋め込まれたルゲート・フィルタで結合された2つの直角プリズムを含んでいる。
【図2】
本発明によるビームスプリッタの全体図である。
【図3】
図2のビームスプリッタの正面図である。
【図4】
本発明によるビームスプリッタの平面図であり、便宜的な基準座標系が重畳されている。
【図5】
図4のライン4に沿った断面図である。
【図6】
本発明によるルゲート・フィルタに対する、屈折率の位置への依存性を示す複数の曲線によるグラフである。
【図7】
厚さ方向へのルゲートの内部への深度の関数としての屈折率のグラフであり、3つの関数が本発明のルゲート・フィルタ上の3つの異なる位置に対応する様子が示されている。
【図8】
本発明による典型的な通過帯域特性のグラフであり、例示的なルゲート偏光ビームスプリッタに対するs成分反射と波長との関係を示している。
【図9】
本発明において用いるのに適している空間的に変動する平均屈折率を有するルゲート・フィルタを製造するのに用いられる1つの方法の平面図である。

Claims (29)

  1. 非コリメート光ビームを分解するのに適した偏光ビームスプリッタであって、
    光媒体と、
    前記ビームの経路における前記光媒体に埋め込まれた表面上にあって、前記表面上のそれぞれの位置における平均屈折率と前記表面上のそれぞれの位置における周期とを有するルゲート・フィルタと、
    を備えており、前記平均屈折率と前記周期との少なくとも一方は、前記表面上の位置と共に変動し、前記非コリメート光ビームの全体で入射角の変動を補償することを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  2. 請求項1記載の偏光ビームスプリッタにおいて、前記平均屈折率は、非厚さ次元において前記フィルタの位置と共に変動し、前記光ビームの全体で入射角の変動を補償することを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  3. 請求項2記載の偏光ビームスプリッタにおいて、前記ルゲート・フィルタは前記ビームの主光線に関して非直交角度に配置されており、前記平均屈折率は、x及びyを主光線と前記ルゲート・フィルタとの交点にある原点から測定されたデカルト座標、fを前記原点からの発散ビームの焦点のy座標、nを前記主光線と前記ルゲート・フィルタとの交点における平均屈折率、nを前記光媒体の屈折率として、
    Figure 2004530145
    で表される方程式に従って変動することを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  4. 請求項2記載の偏光ビームスプリッタにおいて、前記平均屈折率は、nを光線と前記ルゲート・フィルタとの交点における局所的な平均屈折率、nを前記光媒体の屈折率、θを前記ルゲート・フィルタと前記ビームの焦点からの光線との交点における入射角として、
    Figure 2004530145
    で表される関係に従って変動することを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  5. 請求項2記載の偏光ビームスプリッタにおいて、前記ルゲート・フィルタはその表面全体で実質的に一定である偏光波長帯域を有していることを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  6. 請求項5記載の偏光ビームスプリッタにおいて、前記ルゲート・フィルタは、非厚さ方向における位置に関して変動する振幅に対して、厚さ方向における振動指数の変動を有し、前記ルゲート・フィルタの全体で帯域幅をほぼ一定に維持することを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  7. 請求項6記載の偏光ビームスプリッタにおいて、前記振動指数の変動は、更に、アポダイゼイションがなされた振幅エンベロープを有することを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  8. 請求項2記載の偏光ビームスプリッタにおいて、前記光媒体は固体であり、前記ルゲート・フィルタは、前記ビームの主光線に対して45度の角度で前記固体の中に埋め込まれていることを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  9. 請求項2記載の偏光ビームスプリッタにおいて、前記光媒体は側面が相互に対向するように結合された1対のプリズムを備えており、前記ルゲート・フィルタは前記プリズムの結合された側面の間に配置されていることを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  10. 請求項1記載の偏光ビームスプリッタにおいて、前記周期は、前記表面上の位置と共に変動し、前記非コリメート光ビームの全体での入射角の変動を補償することを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  11. 請求項10記載の偏光ビームスプリッタにおいて、前記周期は、Pを前記周期、λを前記ルゲート・フィルタの通過波長の中心線、θ(x,y)を点(x,y)における前記ルゲート・フィルタのビームの光線の角度、nを前記光媒体の屈折率として、
    Figure 2004530145
    で表される関係に従って変動することを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  12. 請求項11記載の偏光ビームスプリッタにおいて、前記光媒体は固体であり、前記ルゲート・フィルタは、前記ビームの主光線に対して45度の角度で前記固体の中に埋め込まれていることを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  13. 請求項12記載の偏光ビームスプリッタにおいて、前記光媒体は側面が相互に対向するように結合された1対のプリズムを備えており、前記ルゲート・フィルタは前記プリズムの結合された側面の間に配置されていることを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  14. 請求項1記載の偏光ビームスプリッタにおいて、前記周期と前記平均屈折率とは、前記ルゲート・フィルタの表面の全体で所定の態様で変動し、前記非コリメート光ビームの全体での入射角の変動を補償することを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  15. 請求項14記載の偏光ビームスプリッタにおいて、前記周期と前記平均屈折率とは、Pを前記周期、λを前記ルゲート・フィルタの通過波長の中心線、(x,y)を前記ルゲート・フィルタの表面上の位置を記述する位置座標、n(x,y)をそれぞれの点x及びyにおける前記ルゲート・フィルタの屈折率として、
    Figure 2004530145
    で表される関係に従って変動することを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  16. 非コリメート光線ビームを分割するルゲート偏光ビームスプリッタを製造する方法であって、
    より高い屈折率を有する第1の材料とより低い屈折率を有する第2の材料との少なくとも2つの材料で構成される複数の層を配置するステップと、
    配置される前記第1及び第2の材料の相対的な量を変調し、その厚さ次元においてより高い及びより低い振動指数を有する表面コーティングを生じさせるステップと、
    前記コーティングの平均屈折率をその非厚さ次元における前記コーティングの表面上の位置の関数として変動させ、発散光ビームの光線に対する入射角の変動を補償するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  17. 請求項16記載の方法において、前記配置するステップは、前記材料を基板の表面の上に、前記基板が実質的に円弧状にスピンする間に配置するステップを含み、
    前記材料の少なくとも1つは、前記円弧の半径方向に関して変動するアパーチャを有するマスクを通じて配置されることを特徴とする方法。
  18. 請求項17記載の方法において、前記円弧は前記基板の表面からずれて配置された中心を有していることを特徴とする方法。
  19. 請求項16記載の方法において、前記平均屈折率は、x及びyを前記表面上に定義された原点から測定されたデカルト座標、fを前記原点からの前記ビームの焦点のy座標、nを前記原点における前記コーティングの平均屈折率、nを前記光媒体の屈折率として、
    Figure 2004530145
    で表される方程式に従って変動することを特徴とする方法。
  20. 請求項17記載の方法において、前記少なくとも2つのコーティング材料は共に前記半径方向の次元に関して変動するアパーチャを有するマスクを通じて配置され、前記コーティングはそれぞれの層における前記材料の相対的な量を変動させて振動する屈折率を有するコーティングを生じさせることによって与えられ、前記振動する屈折率は、前記発散ビームに対するコーティングの全体で実質的に一定の通過帯域幅を生じる関数に従って前記表面全体で変動する振幅エンベロープを有することを特徴とする方法。
  21. 請求項20記載の方法において、
    厚さ次元における前記コーティングの振動する屈折率を変調するステップであって、アポダイゼイションがなされた振幅エンベロープが前記振動する屈折率に重畳されているステップを更に含むことを特徴とする方法。
  22. 請求項16記載の方法において、前記第1の材料はTiOとNbとによって構成されるグループから選択されることを特徴とする方法。
  23. 請求項16記載の方法において、前記第2の材料はSiOとAlとによって構成されるグループから選択されることを特徴とする方法。
  24. 偏光ビームスプリッタであって、
    対する側面相互を結合されることにより非平行入射ビームに対して光媒体を形成する1対のプリズムと、
    前記プリズムの前記結合された側面の間に配置されたルゲート・フィルタと、
    を備えており、前記ルゲート・フィルタは、厚さ次元の変動に関して平均され前記ルゲート・フィルタ上の位置に従って変動して前記入射ビームの入射角の変動を補償する平均屈折率を有することを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  25. 請求項24記載の偏光ビームスプリッタにおいて、前記平均屈折率は変動して円錐状に発散する入射ビームを補償し、
    前記ルゲート・フィルタは、前記ビームの円錐内部のすべての光線に対して前記発散入射ビームのS偏光された狭い波長帯域を反射することを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  26. 請求項24記載の偏光ビームスプリッタにおいて、前記平均屈折率は変動して円錐状に発散する入射ビームを補償し、
    前記ルゲート・フィルタは、前記ビームの円錐内部のすべての光線に対して前記発散入射ビームのP偏光された広い波長帯域を透過させることを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  27. 光媒体(基板又は真空)において光ビームを分割する偏光ビームスプリッタであって、
    前記ビームに対してある角度で配置されたルゲート・フィルタであって、前記ビームがこのルゲート・フィルタ内部で平均角度θで前記ルゲートを横断する、ルゲート・フィルタを備えており、
    前記平均角度θは、実質的に45度に等しく、
    前記ルゲート・フィルタは、前記光媒体の平均屈折率に等しくない平均屈折率を有することを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  28. 請求項27記載の偏光ビームスプリッタにおいて、前記フィルタは前記光媒体の平均屈折率よりも高い平均屈折率を有することを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  29. 請求項27記載の偏光ビームスプリッタにおいて、前記フィルタは前記光媒体の平均屈折率よりも低い平均屈折率を有することを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
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