JP2004529285A - ロータリーマシン並びに熱サイクル - Google Patents

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ダンカン、ロンニー・ジェイ
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サドル・ロック・テクノロジーズ・エルエルシー
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Abstract

【課題】
【解決手段】回転部品を備えたハウジングを有するロータリーマシンは、膨張可能なガスもしくは加圧された液体のための、内燃ロータリーエンジン、外燃ロータリーエンジン、ガスコンプレッサー、真空ポンプ、液体ポンプ、駆動タービンとして構成可能である。燃焼エンジンは、サイクルの一部として燃焼生成物のOttoサイクル内部での圧縮行程をなくす新しい熱サイクルを採用している。新しい燃焼熱サイクルは、吸気、膨張及び排気からなる。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、ロータリーマシン、特に、膨張可能なガスもしくは加圧された流体及び水のための、内燃及び外燃のロータリーエンジン、流体コンプレッサー、真空ポンプ、駆動タービンなどに関する。
【背景技術】
【0002】
人類は何世紀にもわたって進化を遂げてきた。私達は、人間として、進んだ進化の基準を果たすことができるように、機械やツールを発展させるために知性を働かせてきた。技術的な進歩には、早期のレバーやホイールなどから、私達が日常生活で楽しんでいるより洗練された通信及び計算装置に至るまでの発明と発見とが含まれる。非常に初歩的なものから非常に複雑なものまで技術のほぼ全側面で、地球上の人間と動物との日常生活をより容易なものにする大きな発展があった。しかし、私達にとって長い間近しいものであり、
それの使用が日常生活で極めて重要であるにも関らず、技術的な進歩が殆どなかった発明が1つある。
【0003】
典型的な4サイクル内燃往復エンジンは、地球の表面上の殆ど全ての車両の動力を与える。同様に、同じエンジンが、ボート、ジェネレーター、コンプレッサー、ポンプ、全てのタイプ及びデザインのマシンを駆動するために用いられている。しかし、これが幅広く使用されているにも関らず、内燃、即ち、Ottoサイクルエンジン、もしくは、所定の状況ではディーゼルサイクルエンジンは、技術的に殆ど進歩しなかった。チャージがエンジンに成されることから、エンジンの基本的な熱サイクルは手付かずの状態にされてきた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的な内燃エンジン、Otto及びディーゼルサイクルの往復運動は、回転パワーを発生させる方法としては不十分である。典型的な4サイクルエンジンは、これが発生するパワーの各ユニットごとに4つの往復運動を必要とする。最初に、エンジンは、吸気及び圧縮行程を有し、これに続いて、燃焼、膨張及び排気行程が行われる。4シリンダーエンジンの往復運動は、ピストン、接続ロッド及びアッセンブリーの回転する質量の4つの慣性の変化を必要とする。夫々の慣性の変化は、システムに対するパワーのロスをもたらす。同様に、内燃エンジンの各全サイクルは、関連したバルブ、ばね、リフター、ロッカーアーム、プッシュロッドのための4つの慣性の変化を必要とし、エンジンの更なる全体のロスを果たす。
【0005】
標準的な内燃エンジンの機械的な複雑さは、デザイン全体の非効率性を増す。端いるのシリンダーの4サイクルエンジンは、多くの動く部品を必要とする。これには、例えば、ピストン、ピストンピン、接続ロッド、クランクシャフト、複数のリフター、プッシュロッド、ロッカーアーム、バルブ、バルブばね、ギア、タイミングチェーン及びフライホイールなどがある。これら部品の各々は、破壊もしくは磨耗が原因のエンジンの故障の可能性を増す。同様に、この多数の部品は、1サイクルにつき4回変わらなくてはならない慣性の質量の容量を増し、システムによって発生されるパワーを減じる。各可動部は、各相対的な部品の間の摩擦ロスに晒され、パワーのロスを増加させる。また、このような多数の可動部品を必要とする装置を製造及び維持するためにコストがかかる。
【0006】
典型的な4サイクルエンジンは、低トルクかつ高いr.p.mを有するマシンである。クランクアームの比較的短い発射によって、非常に低いねじれ(tortional)モーメントを果たせるので、Ottoサイクルのエンジンは、比較的高いパワーの出力を果たすために比較的高いr.p.mを必要とする。特に、Ottoもディーゼルサイクルエンジンのどちらも、ピストンサイクルの内のほぼ最も低いねじれモーメントで、上死点で、最も高い内部圧力を果たす。かくして、エンジンサイクルは、作業を行うためのエンジンの最も大きなポテンシャル、最高の内部圧力と、エンジンの、ポテンシャルを利用するかこれをパワーに変換する最高能力とを一致させない。更に、トルクのモーメントは、一定ではない。むしろ、トルクのモーメントは、上死点ではほぼゼロであり、真中の行程でこれの最高値に達し、底死点でほぼゼロに戻る。デザインによって、ピストンがほぼ行程を完了した延長するときに、最も高い内部圧力が発生する。かくして、燃焼中に発生される最初の力の大部分が、軸方向にピストン及び接続ロッドへと下に移送され、回転パワーには移送されない。この結果、ねじりモーメントの増大につれて、膨張パワーの大部分が回転パワーに変換される。結果として生じた構造上の要件が、ピストンアッセンブリーのデザインを制限し、質量を増し、材料の選択範囲を狭める。更に、往復運動によって発生された比較的低いトルクを拡大させるために伝送が必要であり、かくして、重量、コスト、複雑さ、付加的なパワーとの要件が全システムに与えられる。
【0007】
燃焼生成物の最初の単位体積の圧縮、かくして加熱が、更なるパワーのロスを招く。ガスの膨張は、点火前のガスの温度に応じる。全ての変数は一定に保たれ、比較的低い点火温度を有するガスは、より高い点火温度で同様のガスよりも膨張し、膨張するスペースを与えられている。かくして、点火前の圧縮による燃料/空気混合物の加熱は、膨張の体積と、かくして、続く膨張行程中に達成され得る作業とを減じる。同様に、往復するデザインによって、膨張体積が圧縮体積と同じでないことから、燃焼生成物が有効な作業を行う能力が制限される。燃焼は、ガスを加熱し、これによって、最初の体積を越えて膨張体積を増加させる。かくして、比較的高圧の燃焼ガスが、任意の有効な作業を行わなくとも排気される。
【0008】
Otto、ディーゼル及び他の回転式エンジンの全デザインは、高圧のクロスリークによって制限されている。特に、クロスリークは、ピストンがこれの行程を通して動く間の、システムの高圧側から低圧側へのオーバーフローによる内部圧力のロスである。漏れは、一般に、ピストンとシリンダー壁と排気及び吸気ポートとの周りと、シリンダーヘッドとブロックとの間で生じる。他の内燃エンジンの多すぎるシールと接続部品とは、クロスリークの障害を生じる。かくして、エンジンの動作する内部圧力の範囲は、大幅に減じられる。
【0009】
現在のロータリーエンジンの技術のもう1つの限界は、エンジンの内燃デザインである。特に、現在のロータリーエンジンは、内燃エンジンとしてのみ動作可能である。現在のデザインは、外燃もしくは内燃エンジンとしての使用を不可能にしている。かくして、ロータリーエンジン技術の現状では、本発明の外燃の態様によって必要とされるよりも、ガスが膨張し得るように相当により大きい容量が必要とされている。
【0010】
現在のエンジン技術の更なる限界は、デザインの多様性がないことである。典型的な内燃エンジンの多様性の程度は、複数の往復運動から共通のクランクシャフトを駆動する必要性があることから制限されている。エンジンのデザインは、標準的なインライン及びvタイプのエンジン構造物から殆ど進歩していない。他のロータリーエンジンのデザインでさえも、これらの回転部品の構造物の中では特異である。交差回転のような代わりのピストン構造物は、検討されてきていない。このようにデザインの多様性が制限されていることによって、使用可能なスペースを制限するデザインが改良されない。
【0011】
内燃エンジンのもう1つのデザインの限界は、これの使用の特異性である。内燃エンジンは、内燃エンジンとしてだけ作動可能である。化学エネルギーを機械的なエネルギーに変えるパワー源である。機械的なエネルギーは、回転するシャフトの形をとる。内燃エンジン自身は、内燃チャンバ以外の爆発チャンバ、例えば、時として外燃を提供することもある成形チャージ(shaped charge)もしくは他の爆発サイクル装置と共に機能し得ない。更に、内燃エンジン自身は、空気コンプレッサー、真空ポンプ、外燃エンジン、水ポンプ、膨張可能なガスのための駆動タービン、もしくは駆動タービンなどとして機能することができない。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、膨張可能なガスもしくは過圧された流体及び水のための、内燃もしくは外燃ロータリーエンジン、成形チャージもしくは爆発チャージロータリーエンジン、流体コンプレッサー、真空ポンプ、もしくは駆動タービンとして機能し得るロータリーマシンを有する。本発明の幾つかの態様に関って、ロータリーマシンは、概してトロイダル状で、これの外形は円筒形のハウジングを採用している。膨張リングの突起と機械的に係合する凹部を備えたシールシリンダーと共働する突起を有する膨張リングを含む複数の回転部品が、トロイダル状のハウジングの実質的に仲に配置され、ハウジングの一体的に接続されている。
【0013】
本発明の他の態様に関って、本発明は、ロータリーマシンが果たす機能に応じて、様々のガス、燃料もしくは流体がロータリーマシン内に規定されたチャンバに対して出入りするのを可能にする吸気及び排気ポートを有する。
【0014】
本発明の更なる態様に関れば、内燃マシンとして働くとき、吸気ポートの中に入る燃焼生成物は、点火前に燃焼チャンバによって圧縮されない。
【0015】
本発明の他の態様に関れば、幾つかの実施形態では、膨張率が、圧縮容量よりも大きい。
【0016】
本発明の更なる態様に関れば、排気ガスは、大気圧を含む任意の好ましい排気圧力で排気される。
【0017】
本発明の更なる他の態様に関れば、トロイダル状のハウジングは、クロスリークによる圧力のロスをなくす。
【0018】
本発明の更なる態様に関れば、トルクのモーメントは、サイクルを通して一定であるが、トルクの値は、圧力が減じられることによって低下する。
【0019】
本発明の更なる他の態様に関れば、一定のトルクのモーメントは、ロータリーマシンが、比較的高いパワーのアウトプットを果たしながら、比較的低いr.p.mで作動するのを可能にする。
【0020】
本発明の更なる態様に関れば、最も高いトルクのモーメントは、最も高い圧縮もしくは内部の圧力と一致する。
【0021】
本発明の更なる態様に関れば、トルクの値とr.p.mとは、独立した変数であり、所望のパワーのアウトプットを果たすために操作され得る。
【0022】
本発明の更なる態様に関れば、圧縮率は、独立しており、任意のアウトプットを果たすために調節され得る。
【0023】
本発明の更なる態様に関れば、ピストンとアウトプットシャフトとの相対運動は、任意の構成に対して調節可能である。
【0024】
本発明の更なる態様に関れば、点火のタイミングは、所望の燃焼圧力を果たすように変えられ得る。
【0025】
本発明の更なる態様に関れば、様々の点火装置が、ロータリーマシン、例えば、変圧器排気システム、電圧装置、スパークプラグ、光電セル、圧電及びプラズマアーク装置などと共に用いられ得る。
【0026】
本発明の更なる態様に関れば、ロータリーマシンは、別々に、もしくは接続して用いられ得る双方向の回転パワーを発生させる。
【0027】
本発明の更なる態様に関れば、複数のロータリーマシンは、所望のパワーアウトプットを果たすために選択的に用いられ得る。
【0028】
本発明の更なる態様に関れば、複数のロータリーマシンは、所望の真空もしくは圧縮値を果たすように選択的に用いられ得る。
【0029】
本発明の更なる他の態様に関れば、新しい熱サイクルが、燃焼チャンバ内での燃焼生成物の圧縮なしで、吸気、膨張及び排気行程を有するように発展される。
【0030】
本発明の更なる他の態様に関れば、幾つかの実施形態では、燃焼生成物は、燃焼前に圧縮される。
【0031】
本発明の更なる他の態様に関れば、燃焼及び膨張チャンバは、最小の慣性ロスのみを有して燃焼生成物の十分な膨張を可能にするように成形される。
【0032】
本発明の更なる態様に関れば、ピストンのサイズとトルクのモーメントとは、所望のr.p.mとパワーの要件とを果たすように変えられ得る。
【0033】
本発明の好ましい実施形態と代わりの実施形態とを、図面を参照して以下に詳しく説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
図1は、ロータリーマシン40の好ましい実施形態を示す。ロータリーマシン40は、一端にカバー43を有するほぼトロイダル状のハウジング42を備えている。複数の回転部品が、トロイダル状のハウジング42内に実質的に配置され、ハウジング42と一体的に接続されている。実質的にトロイダル状のハウジング42の外形は、実質的に円筒形状である。しかし、ハウジング42の、カバー43の反対側の端で、ハウジングは、実質的にトロイダル状の内側ハウジング56を形成している(図2を参照)。
【0035】
膨張リング44が、ハウジング42とカバー43との中に配置されている。詳しくは、膨張リング44は、トロイダル状のハウジング42とトロイダル状の内側ハウジング56との間に配置されている。膨張リング44は、ほぼ円筒形であり、これの内面の一部分に膨張リングギア46を備えている(図2を参照)。膨張リングギア46と、これに対応する膨張リング44の一部分とは、トロイダル状ハウジング42に形成された膨張リングギアのレース48内に配置されている(図5並びに6に最もよく示されている)。レース48は、膨張リング44のための軸受面を提供している。レース48は、膨張リングギア46の直径よりも僅かに短い直径を有する実質的に円筒形状の溝である。レース48の深さは、ロータリーマシン40によって採用される応用例に主として応じて決定される。比較的高速かつ低トルクの応用例では、レースの深さは、比較的低いr.p.m.の応用例の場合よりも僅かに大きくてよい。レース48のデザインに関するガイド原則は、膨張リング44の回転動作の保全性の維持を助けるようにガイドトラックを提供することである。
【0036】
回転部品相互の相対運動を支持するために用いられる軸受(図示されず)のタイプは、応用例に応じて様々である。好ましい高速かつ低トルクの実施形態では、ローラー軸受が用いられる。しかし、他の軸受、例えば、ボール形、テーパーが付けられたもの、空気、液状金属及び磁性の軸受なども本発明の範囲内で考えられる。同様に、高トルクかつ低速の応用例では、カーボン(グラファイト)ブシュが好ましい。しかし、この場合も、他の軸受、例えば、セラミック複合材、オイルが含浸された複合材及びブロンズ、カーボン含浸複合材、カーバイド複合材並びに粉末になった金属複合材が、本発明の範囲内で考えられる。
【0037】
更に、好ましい実施形態では、膨張リング44の内面に、膨張リングの突起50が配置されている(図2)。この膨張リングの突起50は、膨張リング44の内面で径方向に延びるように形成されている。突起50は、膨張リング44の内面からトロイダル状の内側ハウジング壁60へと実質的に延びている(図2)。更に、シールシリンダー62が、膨張リング44内、従ってトロイダル状のハウジング42内に配置されている。このシールシリンダー62は、膨張リングギア46及びシールシリンダーギア66を介して、膨張リング44に機械的に接続されている。上述されたのと同じ方法で、シールシリンダーギア66は、シールシリンダー用レース67内に位置している(図5を参照)。また、シールシリンダー62は、これの外外形の、シールシリンダーギア66の対向端に、シールシリンダーの凹部64を有している(図2)。シールシリンダーの凹部64は、所定の間隔で、膨張リング突起50と機械的に係合するために成形及び配置されている。
【0038】
他の膨張リング44のデザインも、本発明の範囲内で考えられ得る。詳細には、ハウジング内の膨張リングの構成が外方に延びた突起50(図示されず)によってスペース110内に配置されるようになったリング44を有してもよい。同様に、リングは、内方と外方(図示されず)との両方に延びた突起50によって、スペース110のほぼ中心に配置されてもよい。かくして、リング44と突起50とのその他の可能な構成が、本発明の範囲内で考えられ得る。
【0039】
また、シールシリンダー62と膨張リング44との間の歯車の関係と、回転部品の相対的な回転動作とは、調節可能である。好ましい実施形態では、比較的高トルクの応用例の場合、比較的低い歯車比が一般的に好ましい。例えば、シールシリンダー62と膨張リング44との速度の比が、1対1であると望ましい。逆に、比較的高速かつ低トルクの応用例では、比較的高い比が採用されてよく、例えばシールシリンダー62に対する膨張リングの比が1対10などであってもよい。しかし、上述の比は、このロータリーマシンによって採用され得る様々の比のただの例であり、その他の比が、所望の出力を果たすために本発明の範囲内で考えられ得る。
【0040】
本発明のもう1つの側面は、複数の回転部品間の可変の関係である。図面に示された好ましい実施形態では、リング44とシリンダー62とは、同じ面で回転する。しかし、他の機械接続部が、リング44とシリンダー62との異なる面での回転を可能にするように採用されてもよい。様々の歯車の連結(図示されず)もしくは他の機械手段が、当分野では一般的に知られており、リング44の回転がシリンダー62の回転面以外の面で行われるようにするために、採用され得る。
【0041】
好ましい実施形態では、シールシリンダー62は、これの円筒軸に、シールシリンダー62の各端から軸方向外方に延びたシールシリンダーの突起68を有する。このシールシリンダーの突起68は、トロイダル状のハウジング42とカバー43の外側で延び、ロータリーマシン40の外側の時計方向と反時計方向との両方向への回転を提供する。代わりの実施形態では、突起68は、シールシリンダー62の片方の側面のみから延びていてよい。このように、比較的小型のロータリーマシン40が形成されるか、特定の回転パワーが果たされ得る。
【0042】
好ましい実施形態では、トロイダル状のハウジング42を通って延びたシールシリンダーの突起68は、また、バルブポート86の開口のタイミングを制御する。バルブポートの開口のタイミングは、高速ギア82と低速ギアが形成されたバルブ84とによって制御される。高速ギア82は、突起68に接合され、突起68が回転すると回転する。また、貫通するようにバルブポート86が形成された低速でギアが形成されたバルブ84は、高速ギア82に接続されている。更に、吸気ポート74(図2)が、ハウジング42の表面を貫通するように、ギアが形成されたバルブ84によって囲まれた領域内に形成されている。高速ギア82を介したギアが形成されたバルブ84の回転は、バルブポート86と吸気ポート74との断続的なアラインメントを生じ、燃焼生成物の導入を可能にする。
【0043】
更に、点火ポート76(図2を参照)に一体的に接続された点火装置88が、ハウジング42の表面に配置されている。好ましい実施形態では、点火装置88として点火プラグを採用している。しかし、当分野で一般に知られている他の点火装置88も、この装置に採用することができる。例えば、変圧排気システム、電圧装置、光電子セル、圧電性及びプラズマアークの装置は、本発明の範囲内である。また、排気ポート78が、トロイダル状のハウジングの面を通るように配置されている。
【0044】
点火ポート76(図2を参照)は、点火と吸気生成物との間に有効な相互関係を提供するように、吸気ポート74に対して相対的に離間されている。様々の図面で示されているように、点火ポート76は、吸気ポート74に対して反時計方向に回転可能に配置されている。好ましい実施形態では、吸気ポートからの間隔は、可能な限りシールシリンダー62に近くされるのがよく、シールシリンダー62に重なってもよい。しかし、代わりの実施形態では、吸気ポート74と点火ポート76との相対位置が様々でよいことが分かる。また、これらポートは、どんなサイズもしくは形状を有してもよく、例えば、ポートは、丸くされたり、四角形にされたり、三角形もしくは楕円形にされてもよい。複数のポートの相対的なサイズは、物質移送が可能な時間と、所定の応用例において必要な物質移送容量とに応じる。また、複数のポートが、所望の動作状態を果たすために用いられ得る。更に、関連するポートが、チャンバの表面に対して所定の角度で設けられ得る(図示されず)。このように、吸気及び点火生成物とが、膨張リング42によって前進方向に推進される。
【0045】
本発明の更なるデザインの検討事項は、材料の選択である。好ましい実施形態では、ロータリーマシン40は、高温スチールもしくは任意の合金スチールでできている。しかし、他の材料、例えばチタン、ニッケル、ニッケル合金、カーボンベースの複合材、カーバイド複合材、粉末金属複合材、セラミック、セラミック複合材、鉄金属及び非鉄金属も、本発明の範囲内で考えられる。
【0046】
図2は、更に、ロータリーマシン40の複数の様々の部品の関係を開示している。ハウジング42の内面の軸受面は、膨張リング44を支持している。上述されたように、膨張リング44の一部と膨張リングギア46とは、トロイダル状のハウジング42の膨張リング用レース48によって支持されている。膨張リング44の内面とシールシリンダーの壁70と実質的にトロイダル状のハウジング壁60と突起後縁部52とが、内部スペース71を規定している。吸気ポート74、点火ポート76及び排気ポート78は、内部スペース71内に形成されている。
【0047】
膨張リングの突起50は、内部スペース71を横切って径方向に延びている。膨張リングの突起50の内端とトロイダル状の内側ハウジング壁60とは、これらの間に、可動の実質的に気密シールを形成している。更に、シールシリンダーの壁70は、接触領域72で膨張リング44と実質的にシールするように接触されている。接触領域72は、吸気ポート74と排気ポート78との間に実質的にシールされた分離点となっている。
【0048】
トロイダル状の内側ハウジング壁60は、実質的にC字形状のトロイダル状の内側ハウジングカットアウト58によってシールシリンダー62を軸受支持している。C字形状のトロイダル状の内側ハウジングカットアウト(cutout)58は、回転するシールシリンダー62のための支持部を提供している。上述されているように、シールシリンダー用レース67は、内側ハウジングカットアウト58の内側ハウジング壁60の関係部分に形成されている。シールシリンダー用レース67は、シールシリンダー62の回転の保全性を与える。
【0049】
内側ハウジングカットアウト58とシールシリンダー壁70とは、シリンダー62とハウジング58との間に実質的に気密のシールを与えるだけでなくシールシリンダー62の自由な回転が可能にされるように、互いに離間されている。同様に、カットアウト58のポイント即ち終端は、吸気ポート74及び排気ポート78の夫々を超えるポイントまでシールシリンダー62の周囲に延びている。このように、内側ハウジングのカットアウト58の幾何学は、ハウジング58とシールシリンダー62との間のスペースのシールを助ける。
【0050】
また、除去された領域65が示されている。除去された領域65は、複数の働きをする。第1に、除去された領域は、ロータリーマシン40の全体の容量を減じる。これによって、マシン40のパワー対重量の比を増すように働く。また、除去された領域65は、マシン40の表面領域を増すように働き、かくして、マシン40の熱伝導能力を増して、マシン40が比較的低温で動作するのを可能にする。除去された領域は、任意の幾何学的形状を有してよい。例えば、楕円形、円形、浅い(lobed)、もしくは、他の幾何学的形状が、本発明の範囲内である。更に、冷却フィンもしくは管(図示されず)が、除去された領域65内に配置されることが可能で、かくして、ロータリーマシンの冷却能力を増すことができる。
【0051】
上述されているように、全ての従来のロータリーエンジンは、駆動回転子シリンダーの両端部の周りの加圧されたガスの漏れによる側面のシールの問題を抱えている。漏れは、エンジンの有効性に悪影響を与えるシステムへの全体的なエネルギーのロスである。除去された領域がトロイダル状のハウジング42と組合わせられることによって、高圧の領域から低圧の領域までの所定のクロスリークが起こるのを防ぐ。トロイダル状のハウジングデザインは、端部を有効に除去するものであり、かくして、側面のシールの問題が生じないようにする。
【0052】
図3は、内燃エンジンとして採用されているロータリーマシン40を示す。外燃部品が、カバー43とは反対側の端に配置されている。外燃部品は、機械的かつ流動的に、ロータリーマシン40と一体化される。マニホルド及び駆動バルブカバー90が、吸気ポート74(図2を参照)、高速ギア82及びギアが形成されたバルブ84の上方に延び、実質的にこれらを囲む。マニホルド及び駆動バルブカバー90の外面には、マニホルド点火入口92がある。マニホルド点火入口92は、外燃チャンバ94に機械的かつ流動的に接続されている。外燃チャンバ94は、点火装置88と燃料/空気吸気装置96とに一体的に接続されている。
【0053】
ロータリーマシンは、複数の外燃チャンバ94を有してもよい。例えば、膨張している燃焼性生成物を幾つかの外燃チャンバから受けるために、マニホルド90が採用されてもよい。マルチ燃焼マニホルド(図示されず)は、本発明の単一の外燃の実施形態の場合と同じ方法で吸気ポート74を通して、組み合わされた燃焼性生成物を方向付けるようにデザインされている。しかし、マルチ燃焼チャンバの実施形態の場合、マニホルドは、夫々の衝撃波が実質的にこれら自身をキャンセルするように、発生された夫々の波を方向付ける。マルチ燃焼チャンバの実施形態の全効果は、単一の燃焼チャンバの実施形態と比べて増加しているスペース110内の、増加された内部圧力である。特に、複数の外燃チャンバは、膨張ガスの全体積と、かくしてロータリーマシン40の内部圧力とを増加するように働く。
【0054】
図4は、外燃ロータリーマシン40の代わりの実施形態を示す。この実施形態で、外燃チャンバ94は、成形チャージもしくは他の爆発サイクルチャンバ98と交換されている。成形チャージもしくは他の爆発サイクルチャンバ98は、燃料/空気吸気装置96と点火装置88との各々の少なくとも1つを有する。本発明のこの態様では、成形圧縮波もしくはパルス圧縮波は、サイクルチャンバ98内で増加され、トロイダル状のハウジング42の中に流動的に運ばれ、ロータリーマシン40からの作業を作り出す。1つの成形チャージもしくは他の爆発サイクルチャンバ98が図4に示されているが、外燃チャンバの実施形態と同様に、幾つかの成形チャージチャンバ98の使用も本発明の範囲内である。
【0055】
外燃チャンバ94もしくは爆発サイクルチャンバ98のいずれかの一般的な形状は、様々であり、任意の内部もしくは外部幾何学を有してよい。いずれかのチャンバの一般的な形状が、所望の圧力、もしくは、圧力もしくは圧縮波の幾つかの他の所望の性質とを果たすために操作され得る。
【0056】
図5は、ロータリーマシン40の断面図を示す。図5に示されるように、ハウジング42は、膨張リング44を囲み、これの軸受となって接触する。同様に、膨張リングの突起50は、内側ハウジング60と実質的にシール接触される。また、シールシリンダー62は、C字形の内側ハウジングカットアウト58内に位置され、シールシリンダーの接触領域72で膨張リング44とシール軸受接触される。シールシリンダー突起68は、シールシリンダー62の夫々の軸方向表面から延びているとして開示されている。突起68は、ハウジング42とカバー43との夫々を通って延びている。
【0057】
図6は、ロータリーマシン40の一部の付加的な断面図である。高速ギア82は、シールシリンダーの突起68に取着されている。高速ギア82は、ギアが形成されたバルブ84に機械的に接続されている。応用例に応じて、高速ギア82とギアが形成されたバルブ84とが、駆動ギアもしくは駆動されるギアのいずれかとして機能する。例えば、ロータリーマシンが内燃エンジンとして用いられているとき、膨張リング42とシールシリンダーとは、燃焼の結果として反時計方向に駆動される。シールシリンダー62の回転は、突起68の回転を引き起こし、これによって、高速ギア82の回転を駆動する。高速ギア82は駆動ギアとして、回転変位をギアが形成された回転バルブ84に伝え、かくして、バルブポート86の開口のタイミングを制御する。逆に、ロータリーマシン40が流体ポンプとして採用されている場合は、ギアが形成されたバルブ84が、流体の導入を制御し、かくして、バルブの動きの変位の制御によって、内燃部品の相対運動を指示する。かくして、ギアが形成されたバルブ84は、高速ギア82を駆動する。
【0058】
図7は、トロイダル状のハウジング42と膨張リング44との間の軸受関係のもう1つの図を提供する。同様の方法で、シールシリンダー62と内側ハウジングのカットアウト58との間の軸受関係が説明できる。膨張リングのギア46と、膨張リング44の一部とは、膨張リング用レース48内に維持されている。膨張リング用レースは、トロイダル状のハウジング42の内壁と組合わせることによって、リング42の自由な回転動作を可能にしながら、ハウジング内での膨張リングの配置を維持する。同様の関係が、内側ハウジングのカットアウト58、シールシリンダー62及び膨張リング44の間にも存在する。
【0059】
図8は、シールシリンダー62、膨張リング44、高速ギア82、ギアが形成されたバルブ84及びバルブポート86の間の機械的な関係を更に開示している。膨張リング44とシールシリンダー62との相対運動は、膨張リングギア46とシールシリンダー66との夫々を介して2つの部品の間で伝えられる。同様に、シールシリンダー62の任意の回転動作は、シールシリンダーの突起68と高速ギア82とを介してギアが形成されたバルブ84に伝えられる。この結果、バルブポート86の開閉のタイミングは、シールシリンダー62と膨張リングとの相対的な方向に関係する。
【0060】
図9は、本発明のマルチシリンダーの実施形態を示す。本発明のこの態様は、単一のシールシリンダー突起68などと共通の軸上に配置された多数のシリンダーを開示している。このように、任意の数のシリンダーが、所望のパワー出力を達成するように接合され得る。
【0061】
本発明のマルチシリンダーの実施形態は、複数の動作状態を見越している。例えば、4シリンダーロータリーマシンは、1、2、3もしくは4つ(全て)のシリンダーの点火によって動作可能であり、点火状態は、パワー所要量の関数である(function)。シリンダーの非点火は、これらの質量がフライホイール質量と、かくして、ロータリーマシンの角運動量とを単に増加させるフリーホイールモードである。
【0062】
図10は、膨張リング44(b)の1回転につき複数のサイクルを有するロータリーマシン40(b)を示す。この実施形態での様々の部品間の相互関係は、上述された膨張リング42の回転についての単一の点火と実質的に同じである。
【0063】
この実施形態は、膨張リング44(b)の1回転についての2つの点火サイクルを示す。好ましい実施形態では、これは、実質的に同じシールシリンダー62(a)及び(b)が膨張リング44(b)の内径を横切ることによって達成される。シールシリンダーは、互いに、及び、シールシリンダーギア66(b)と膨張リングギア46(b)とを介して膨張リングに、機械的に接続されている。夫々のシールシリンダー62(b)は、膨張リング44(b)と共に接触領域72(b)を形成している。接触領域72(b)は、ロータリーマシン40(b)を複数の実質的に等しい作業形成領域(work-producing areas)に分割する。各作業形成領域は、吸気ポート74(b)と点火ポート76(b)と排気ポート78(b)とを有する。全熱サイクルは、各作業形成領域ごとに行われ、膨張リングの1回転ごとに2回の膨張もしくは動力行程を行う。
【0064】
図10に示された好ましい実施形態では、点火装置(図示されず)の点火が続いて起こる。かくして、膨張リングの突起50(b)が、各点火ポート76(b)に対して反時計方向の位置に到達し、点火が行われる。膨張している燃焼性生成物は、これらが排気ポート78(b)から出るまで膨張リング44(b)を駆動する。続いて、膨張リングの突起50(b)が、シールシリンダーの凹部64(b)と係合された接触部を通り、第2の点火位置に達する。
【0065】
膨張リング44(b)は、複数の膨張リングの突起50(b)を有することができ、かくして、燃焼生成物の同時点火を可能にすることが期待される。更に、本発明の範囲内で、単一の膨張リング44(b)の1回転の内の作業形成領域の数を更に増すことができる。これに対応して、例えば第3もしくは第4のシールシリンダーが、作業形成領域の数を増すように導入されてもよい。
【0066】
サイクル
内燃エンジン
本発明は、エンジンのための新しい熱サイクルを作り出す。新しいサイクルは、吸気、動力及び排気である。かくして、新しい熱サイクルは、システムからの圧縮行程摩擦パワーを有さず、同時に、最初のチャージの予熱によって作り出される作業を制限する。同様に、このサイクルは、大気圧で、もしくは、大気圧より少し上の圧力でガスを排気することによって動力行程の間の全体的なガスの膨張を可能にする。かくして、サイクルによって作り出される作業を最大にする一方で、殆ど全てのパワーのロスをなくす。
【0067】
以下に記載するのは、新しいエンジンサイクルの様々の態様のより詳しい説明である。更に、本発明の内燃の態様に続いて、本発明の付加的な態様も詳しく説明する。
【0068】
図11は、エンジンサイクルの内の適当な吸気状態にあるロータリーマシン40を開示している。膨張リングの突起50が、反時計方向に吸気ポート74と点火ポート76とを反時計方向に通過してスペース110とスペース112とを規定しているところが示されている。リングの突起50が反時計方向に動くと、正確に時間設定された複数の事象が発生する。シールシリンダー62が回転可能に配置され、ギアが形成されたバルブ84の回転を最終的に制御する。専用の時間(dedicated time)(以下に説明する)に、ギアが形成されたバルブ84が回転して、バルブポート86と吸気ポート74とをアラインメントさせる。アラインメントが果たされると、燃焼生成物が、スペース110の中に導入され、続いて、点火装置88によって点火される。
【0069】
燃焼生成物は、大気圧で、もしくは圧縮された状態で、スペース110の中に導入される。好ましい実施形態では、燃焼生成物が、1乃至25気圧で導入される。しかし、その他の燃焼生成物の圧力が、本発明の範囲内で考えられる。燃焼性生物が、大気圧で、もしくは予備圧縮なしで導入されると、これらは、簡単に、膨張リング44の反時計方向の変位によって発生される真空によってスペース110の中に引き込まれる。ロータリーマシン40の全体的な有効性は、燃焼生成物がほぼ大気圧で導入された時に、僅かに減じられる。しかし、このモードで作動されている時、吸気ポート74の直径は大きく、かくして、フローの抵抗を減じ、スペース110の中への流体の運搬を最大にすることができる。同様に、バルブポート86は、僅かに大きなサイズにされ、吸気サイクルを僅かに長くする。
【0070】
加圧された燃焼生成物もまた、スペース110の中に導入され得る。好ましい加圧された実施形態では、燃料ポンプが、燃焼生成物を加圧する。しかしながら、その他の一般的に公知の流体に加圧する手段も本発明の範囲内である。燃焼生成物をスペース110の中に導入する全体的なプロセスは、上述されたものとほぼ同じである。しかし、燃焼生成物が圧力下で導入されるにつれて、燃焼生成物の正圧がスペース110の中への流体移送を駆動する。負圧は上述のようにスペース110内で発生されない。また、流体移送が生じる比率は、上述された真空誘導の実施形態の場合よりも概してより迅速である。かくして、バルブポート86の相対的なサイズは、好ましくは、上述された実施形態で用いられるバルブポート86のディメンションよりも小さい。
【0071】
吸気の空気は、より高いサイクル速度と燃焼圧力とに適応し得るように、ファン、ブロワー、もしくは過給機(図示されず)によって加圧される。これらの装置を作動させるパワーは、排気ガス(以下に説明する)の操作、もしくは、当分野で一般に公知の他の手段によって、シールシリンダー突起68の回転によって引き出され得る。Ottoサイクルのエンジンとは異なり、燃焼生成物の加圧が、燃焼領域内、もしくはスペース110内で起こらず、外部から成される。このように、ピストンのモーメントは、加圧プロセスでは失われず、よって、より有効なエンジンサイクルを生じることができる。
【0072】
更なる他の好ましい実施形態では、燃料と空気とが、内部で、スペース110内で、吸気バルブを通して空気のみを引き込み、直接シリンダーインジェクター(図示されず)を用いてスペース110の中に直接的に燃料を注入することによって混合され得る。燃料の加圧注入と真空誘導空気とのこの組合わせは、他の実施形態を上回る付加的な利点を有する。空気に対する燃料の比は、ポートのサイズもしくは注入圧力及び点火のタイミング(以下に説明する)を調節することによって操作され得る。燃焼生成物をスペース110内で混合することによって、吸気マニホルドが燃える可能性がなくされる。
【0073】
膨張リング44の円筒軸に対する吸気ポート74の軸の角度は、膨張リング44の付加的な回転促進を与えるために変えられ得る。特に、真空誘導の実施形態もしくは上述のように加圧された実施形態では、吸気ポートは、燃焼生成物が膨張リング突起50の後縁部へと方向付けられるように角度を付けられ得る(角度を付けられたポートは図示されず)。加圧された実施形態では、燃焼生成物を回転方向に方向付けることによって、燃焼生成物の大部分、かくして、結果として生じた最大の燃焼圧力波が、突起50のできるだけ近くで発生される。かくして、燃焼によって、より有効に、燃焼生成物の結果的に生じた化学エネルギーを膨張リング44を介して機械的なエネルギーの中に移送する。
【0074】
好ましい実施形態では、バルブ手段は、回転式でギアが形成されたバルブ84である。しかし、他のバルブ手段も本発明の範囲内で考えられ、例えばソレノイド制御されるもの(solenoid controlled)、ポペット、スライド(slide)、フラッパー、ディスク、カムで作動されるもの(cam actuated)、ドラム、リード、デスモブロミックカム(desmobromic cam)、ゲート、チェックアンドボールバルブなどがある。用いられるバルブの型に関係なく、バルブは、流体をスペース110の中に有効に移送するように作動しなくてはならない。バルブの選択は、大部分がロータリーマシン40の応用例によって決定され、例えば、高速の応用例のためのより速く作動するバルブなどがある。
【0075】
図11によって概略的に示された回転状態では、燃焼生成物が、スペース110の中に導入される。燃焼性生物導入の適当なタイミングは、バルブによって制御されるが、最も重要なバルブのデザインは、相対的な吸気と膨張の容量―膨張率によって制御される。特に、図11に開示されているように、スペース110の中に導入される燃焼生成物の体積とスペース112によって可能な膨張の値との比が、膨張率を規定する。好ましい実施形態では、吸気容量のほぼ3−4倍である膨張容量が最適である。これは、燃焼性ガスのほぼ全体の膨張を可能にし、これによって、燃焼プロセスによって果たされる作業を最大にする。しかし、本発明の範囲内での膨張率の選択は自由である。この実施形態では、燃焼生成物は、ほぼ大気圧で排気される。しかし、僅かに加圧された排気ガスを有することが望ましい時には、膨張率は、所望の排気ガスの状態を果たすように操作され得る。
【0076】
燃焼生成物の導入後の制御された時間に、吸気ポート74は閉じられ、点火装置88は、増加しているスペース110内で燃焼生成物に点火する。結果として生じた燃焼は、増加しているスペース110内の圧力を大幅に増す。これによって、膨張リングの突起50がシールシリンダー62から離れるように付勢され、動力行程が開始される。
【0077】
燃焼生成物の点火のタイミングは、また、特定のロータリーマシン40の有効性を果たすように操作できるようにも変えられる。例えば、吸気プロセスにおける早めの点火は比較的小さなスペース110に対応し、かくして、スペース110内の比較的高い最初の燃焼圧力が僅かに高い膨張率と同様に達成される。逆に、ロータリーマシン40の点火が、サイクルの更に早い時間に設定されるときは、大きなスペース110が与えられる。かくして、同一のマシンの場合、比較的低い燃焼圧力が達成され、僅かに小さい膨張率が達成される。
【0078】
点火のタイミングは、また、吸気ポート74と点火ポート76との相対的な位置に基づく。全ての実施形態で、点火ポートは、吸気ポートから回転方向に離れたところにある。このように、燃焼生成物は、これが加圧されていてもいなくても、天下ポート74の上方を流れる。好ましい実施形態では、点火は、燃焼生成物が点火ポート74の上を通るときに燃焼生成物のほぼ中ごろで点火されるように時間設定される。このように、より全体に近い最初の燃焼が行われ、比較的迅速な圧力の増加を与える。しかし、タイミングは、燃焼生成物のほぼ先端で、もしくはこれの後端で点火するように時間設定されてもよい。どの場合にも、僅かに異なる燃焼率が果たされ、様々の内部圧力を生じる。更に、点火のタイミングは、好ましくは、ロータリーマシン40の作動中に断続的に調節可能である。特に、このタイミングは、エンジンの速度もしくは装填の要件に応じて早められるか遅らせられ得る。
【0079】
点火のタイミングと、関連するポートの位置付け、デザイン及びサイズによって、シールシリンダーの突起68のr.p.m.の要件とは関係なく、燃焼生成物の体積を選ぶことが可能になる。特に、上述されているように、用いられる燃焼チャージの体積とは関係なく突起68の速度を達成するような歯車の関係が採用され得る。このように、特定の燃焼チャージの体積は、エンジンのサイズとは無関係である。また、膨張リング44と突起68との相対速度は、2つの部品の任意の望ましい相対速度を果たすように操作され得る。
【0080】
燃料の化学複合体は、また、ロータリーマシン40の性能と、かくして、バルブ手段と点火手段とのタイミングとに影響を与える。異なる燃料は、異なる燃焼率を有する。かくして、バルブ手段と点火手段との相対的なタイミングは、有効性を最適にするように変わる。好ましい実施形態は、燃料源としてガソリンを用いる。しかし、当分野で公知のその他の燃料も、この装置内で用いられ得る。例えば、水素、メタン、プロパン、灯油、ディーゼル、ブタン、アセチル化されたもの(acetylane)、オクタン、燃料オイル、全ての爆発性ガスもしくは可燃性の液体、カーボンサイクル燃料(ダストのような)、可燃性金属(ダストのような)及び他のものも、本発明の範囲内である。
【0081】
図12は、増しているスペース110内の燃焼による圧力増加によって各々に反時計方向に回転される膨張リング44と内側シールシリンダー62とを示す。動力行程の際、増しているスペース110内の内部圧力は、スペース110の容量が増すことによって減る。膨張リング44が回転すると、シールシリンダー62が、同様に、反時計方向に駆動される。かくして、突起68は、回転し、ハウジング42の外部の回転パワー源を果たす。
【0082】
本発明の好ましい実施形態では、燃焼生成物がむらなく一貫して膨張されることが望ましい。一般に、膨張、もしくは、制御された酸化率は、上述されたような点火のタイミングや、燃料の構成及び吸気ポート74と点火ポート76との相対的な位置を制御することによって果たされる。しかし、本発明の他のデザイン的側面、例えば、燃焼及び膨張スペース110の幾何学的なデザインなどが、燃焼性ガスの有効利用を最大にするために利用される。
【0083】
燃焼が起こるスペース110と、かくして突起50との幾何学的なデザインは、化学エネルギーから機械的なエネルギーへの転化を最大にするようにされている。特に、図面に示されているような好ましい実施形態は、スペース110を、ハウジング42内の概して円筒形のフープとして開示している。フープの構成は、燃焼生成物の滑らかな吸気と消失だけでなく、極小に限定された膨張領域をも可能にするようにデザインされている。増しているスペース110の内の滑らかな膨張領域は、点火中のフレームの有効な伝播率と、膨張している間のガスの望ましい渦巻き(swirling)とを促進する。膨張リング44の単一方向への回転と、スペース110の比較的滑らかな内面とが、膨張している燃焼生成物の慣性のロスを最小にする。更に、好ましい実施形態の幾何学的なデザインは、燃焼中の滑らかな流体移送を可能にすることによって、単一のサイクルの間の多数の爆発のパワーロビングを防止する。スペース110と突起50とのその他の幾何学的形状も、本発明の範囲内で考えられる。
【0084】
図13は、膨張サイクルの進んだ段階を開示している。この段階で、膨張サイクルは、ほぼ完了しており、可能な作業の殆ど全てが、膨張ガスから得られる。所望の実施形態と、膨張率と、用いられる燃料とに応じて、増しているチャンバ110内の圧力は、ほぼ大気圧であるか、これより少し高い圧力である。ほぼ大気圧で膨張ガスを有するようにデザインされた実施形態の場合、ほぼ全ての可能な膨張の作業が、この新しい熱サイクルによって正常な状態に戻される。
【0085】
所定の好ましい実施形態では、排気サイクルが開始するときに燃焼性生成物が大気圧より高い圧力である膨張サイクルを採用することが望ましい。このように、排気ガスは、シールシリンダーの突起68の回転動作を駆動することから分離された作業を行う(do work separate)ことが可能である。例えば、加圧された排気ガスは、ターボ装填機もしくは他の空気ポンプ(図示されず)の中へと方向付けられ得る。例えばターボ装填機は、続いて、これらがスペース110の中に入る前に燃焼生成物に加圧する。同様に、排気ガスは、タービン(図示されず)を駆動して電力を発生させ得るか、他の構造物(図示されず)と組合わせて、加熱源として使用され得る。
【0086】
自然に、突起50の先端の進行方向の任意の流体が、回転する膨張リング44によってスペース112の外に駆動される。かくして、大気圧下の膨張生成物は、排気される前に僅かに加圧される。しかし、排気ポートのサイズと幾何学との操作によって、所望の排気圧力を果たすことが期待される。例えば、大気圧を僅かに上回る圧力でガスを排気することが望ましい場合、大きな、より制限的でない排気ポート78もしくは複数のポート78(図示されず)が、用いられ得る。逆に、加圧された排気流体が望ましい場合には、ポートのサイズは、比較的小さくされ得る。
【0087】
図14は、本発明の内燃の実施形態の完了した熱サイクルを示す。ここで、膨張リングの突起52は、内側シールシリンダーの凹部48と機械的に係合している。この状態から、サイクルは、再び開始され得る。
【0088】
この新しい熱サイクルは、標準的なOttoサイクルエンジンの有効性につきまとう慣性の質量変化率から自由である。更に、燃焼性生物の重要な予熱作業がなく、かくして、サイクルが、燃焼プロセスから最大限の膨張作業を得ることを可能にする。同様に、燃焼生成物の圧縮に関連するロスは、全く、もしくは、最小限にしか生じない。
【0089】
パルスロータリー燃焼エンジンの分析
新しい熱サイクルの独立した分析が行われ、これの改良された有効性が示された。
【0090】
概要:熱サイクルの分析は、ロータリーパルス燃焼エンジンについて行われてきた。燃焼可能なチャージの予備圧縮を有する、もしくは有さない実施形態について分析が成されていた。特に、コンセプトが分析され、これによると、燃焼前の体積の圧縮率が、燃焼後の体積の膨張率より低かった。内燃スパーク点火エンジンを往復させる従来のOttoサイクル(もしくはWankel)との比較が成された。内燃(IC)エンジンは、膨張率と等しい圧縮容量率を有するデザインによって制限されている。パルスロータリー燃焼エンジン固有の利点は、膨張率が圧縮率を超えることができ、熱エネルギーの有効な作業への付加的な転換を可能にする。
【0091】
分析:従来の熱サイクルの分析では、燃焼性混合物のチャージのための、圧力(p)対容量(v)のプロットの通路(path)を検討した。プロットの通路ライン内の領域は、燃焼性混合物のもともとのチャージから得られる作業の量である。即ち、作業W=∫pdVである。チャージに関連した化学エネルギーの体積に対する作業の比率は、熱の効率を達成する(100%だけ増加させた後)。
【0092】
このサイクルは、図15のポイント1として示された吸気と、圧縮(通路1−2)と、燃焼(通路2−3)と、膨張(作業が得られる間の通路3−4もしくは3−5)と、排気(通路4−1もしくはポイント5)とを伴う。作業は、圧縮中にチャージで行われるが、これは、得られる作業ではなく、かくして、ネットワーク(net work)が実際は正である。圧縮及び膨張行程の間、熱が加えられずに減じられ、かくして、断熱プロセスが続く。かくして、量
【数1】
Figure 2004529285
【0093】
が、各プロセスの間、変えられずに維持される;rは、1.36乃至1.40の値を有する。チャージは、重量もしくは体積によって主に空気である;室温の空気は、1.40のr値を有する。これは、温度が増加することによって僅かに減少し、かくして、これが圧縮中には1.40乃至1.36の範囲内で変化することが予想できる。平均値を予想することができる。燃焼生成物のガスは、2つの理由から:比較的高い温度と二酸化炭素や水蒸気などの3価分子の存在とによって、更に低い値のrを有する。生成物のガスの場合、r=1.3程度の平均値が予想され得る。
【0094】
モデルサイクルでは、吸気プロセスは、標準的な大気圧pと体積Vでのガスの取り入れを伴う。圧縮(通路1−2)は、断熱側に従って、圧力と温度の増加と、体積の減少とを伴う。燃焼(通路2−3)は、圧力と温度が上昇することによる一定の体積で生じる。膨張(通路3−4もしくは4−5)は、断熱側に従って圧力と温度との減少による体積の増加を含む。排気は、まだ高い温度のガスによって生じる(ポイント4もしくは5)。排気開始時の圧力は、排気される体積が吸気体積と等しい場合には、大気圧よりも高い。排気時の圧力が大気圧に等しいことから、排気体積は、吸気体積よりも大きくなくてはならない。
【0095】
様々のエンジンサイクルを比較する際は、燃料と空気との化学量論的割合で、燃焼性の混合物の質量mについての化学エネルギーQのための同じ値の同じ燃料を使用する。現実的な値6.50は、量Q/(mc)のためのもので、ここで、c並びにTは、特定の熱並びに吸気温度である。これは、吸気混合物の化学エネルギー(Q)が、これの最初の熱エネルギー(mc)よりも6.5倍大きいことを意味する。燃焼が行われるとき、化学エネルギーは、熱エネルギーに変換され、かくして、
【数2】
Figure 2004529285
【0096】
である。T1’=Tであり、これは、大気中の空気の通常の温度であることに留意すべきである。
【0097】
完全ガスを考え、かくして、法則を用いることができる。
【数3】
Figure 2004529285
【0098】
これは、圧力、体積及び温度に関連する。Mは、チャージの質量であり、Rは特定のガスの定数である。方程式(2)と(3)とによって、一定の体積のプロセス中の摩擦圧力の増加を決定することができる。
【数4】
Figure 2004529285
【0099】
方程式(3)、(4a)、(4b)は、以下の式を与えるように組合わせられ得る。
【数5】
Figure 2004529285
【0100】
ここで、比率CRは、圧縮率として知られている。典型的には、自動車のエンジンのためのCRの値は、9乃至11の範囲内であり、パワーツールは、典型的な比率7乃至8を有する。
【0101】
以下を示すために圧縮プロセスのための方程式(1)を使用することができる。
【数6】
Figure 2004529285
【0102】
方程式(4b)と(6b)とは、CRの値=4.22もしくはこれを超えることが、図15に示されているように、圧力pが値p2’よりも大きくなるようにすることを示していることに留意すべきである。方程式(6a)のpとVとは、図15の通路1−2に沿った任意の値である。
【0103】
膨張プロセスの間、方程式(1)は、また以下を適用及び果たす。
【数7】
Figure 2004529285
【0104】
ここで、pとVとは、図15の通路3−4−5に沿った任意の値でよい。γeは、排気ガスのための特定の熱の比率であり、これは、上述されたように、圧縮中の様々の値であってよい。
【0105】
熱サイクルの各チャージのために行われるネットワークWは、膨張プロセスの間に得られる作業から圧縮中にチャージに成される作業を引いたものである。Ottoサイクルの場合は、
【数8】
Figure 2004529285
【0106】
即ち、ネットワークは、図15の閉じられた通路1−2−3−4−1内の領域と等しい。方程式(7)は、pないしp、VとVに関連して用いられ得る。積分の計算が用いられ得る。
【0107】
従来の内燃エンジンOttoサイクルの場合の、以下の結果を得る。
【数9】
Figure 2004529285
【0108】
目的とするロータリーエンジンの場合、ネットワークは、以下によって与えられる。
【数10】
Figure 2004529285
【0109】
即ち、ネットワークは、通路1−2−3−5−1によって囲まれた図15の領域に等しい。再び方程式(7)、(8)を利用して、積分が行われ、以下を生むことができる。
【数11】
Figure 2004529285
【0110】
明らかに、WREの値は、図15の通路4−5−1−4によって囲まれた領域によって、WICの体積を越える。
【0111】
従来のOttoサイクルの場合、膨張の終わりの体積は、吸気体積と等しく、即ち、V=Vである。ロータリーエンジンサイクルの場合、これは、以下のように示され得る。
【数12】
Figure 2004529285
【0112】
かくして、膨張の終わりの体積は、排気体積よりも相当に大きくなり得る。
【0113】
予備圧縮なしで、ロータリーエンジンによって得られる作業は、図15の通路1’−2’−3’−1’領域であることが示され得る。特に、以下が得られる。
【数13】
Figure 2004529285
【0114】
方程式(9)、(11)及び(13)では、ネットワークは、これが特定のエンジンのための吸気圧力及び吸気体積との生成物によって分割される(もしくは標準に戻される)形で、方程式の左側に置かれている。エンジンの作業は、各吸気チャージの体積に比して、増加する。自然に、比較的大きいエンジンが、より多く作業する。エンジンのパワーは、エンジンの回転(ロータリーエンジンの場合は1回、往復する4行程エンジンの場合は1/2回)についての点火数によってWを増加させ、続いて、再び、単位時間ごとのエンジンの回転によって再び増加させることによって予想される。作業Wが、フィートポンド単位で与えられ、エンジンの速度がrpmで与えられる場合、理論上の馬力の等級が、生成物を33、000によって分割することによって得られる。即ち、
【数14】
Figure 2004529285
【0115】
である。これらは、熱のロスと機械的なロスとを説明しない理想的な評価であることに留意したい。これらは、第1の評価を様々なエンジンと比較するようにするための有効な公式である。
【0116】
方程式(9)、(11)及び(13)の右側は、既に述べた4つの値のみ:Q/mcT、CR、γ及びγeを特定した後に計算され得る。
【表1】
Figure 2004529285
【0117】
結果:表に示された7つのケースについて計算された。3つのエンジンサイクル:エンジンを往復させるOttoサイクルと、Ottoサイクルと同じ圧縮率を有するロータリーエンジンサイクルと、予備圧縮なしだが他の2つのサイクルと同じパラメーターを有するロータリーエンジンサイクルとについて比較が成された。各サイクルについての作業アウトプットと、ロータリーエンジンサイクルのための膨張体積対吸気体積の比率とが、表に示されている。この表から、4つのインプットパラメーターの変化に対する結果の敏感性が分かる。
【0118】
圧縮率に対する敏感性は、ケース1、2及び3を比較すると分かる。作業のアウトプットは圧縮率に伴って増加するが、ロータリーエンジンサイクル(予備圧縮あり)の利点は、圧縮率が増加するにつれて減少する。また、ロータリーエンジンのサイクルは、明確な利点を有する。20%を超える作業のアウトプットの利点には、比較的大きな体積という欠点が伴う。
【0119】
Q/mcT=6.5の値は、燃焼性チャージの化学量論の混合物としては典型的である。不十分な化学量論の混合物が、ケース4でシミュレートされている。作業アウトプットの減少が見られるが、ロータリーエンジンの相対的な利点は、ケース1並びに4と比較してほぼ等しい。
【0120】
特定の熱のための値に対する敏感性は、ケース1、5、6及び7の場合の作業結果を比較することによって分かる。γとγeとの値が増加すると、両サイクルの作業アウトプットは減少するが、ロータリーエンジンサイクルの相対的な利点は、維持される。
【0121】
パワーへの作業アウトプットの変換の場合の参照として、方程式14は、大気圧で1リッター(約61立方インチ)の燃焼性吸気チャージを有する3000rpmエンジンの場合のW/p1V=13の値が88.3馬力を果たすことを示し得る。言うまでもなく、これは、熱のロスと機械的な摩擦とを説明しない理論上の値である。
【0122】
ロータリーマシン40と熱サイクルとの更なる利点は、マシン40が様々の構成で作動する能力である。このマシンは、外側ロータリー燃焼エンジン、流体コンプレッサー、真空ポンプ、駆動タービン、膨張可能なガスもしくは加圧された流体のための駆動タービンとして採用され得る。様々の構成を以下でより詳しく説明する。
【0123】
外燃エンジン
図3は、1つの可能な外燃エンジンの構成を示す。内燃エンジンの構成と外燃エンジンの構成との間の唯一の重要な違いは、燃焼チャンバ94の配置である。このモードでは、ハウジング42の外部で燃焼が起こり、燃焼中に発生された膨張しているガスが、増しているスペース110の中に取り入れポート74を通って入る。更に、ハウジングの外部で燃焼が起こることから、点火ポート76が、差し込まれたりする必要がない。その他の点では、図11−14に説明された様々の回転の状態は、上述された内燃エンジンの構成と同じである。また、燃料と空気とは、全ての例で、気化器もしくはポートタイプの燃料インジェクターなどの従来の手段によって外部で混合され得る。
【0124】
成形チャージもしくは爆発サイクルチャンバを有する外燃エンジン
図4は、成形チャージもしくは爆発サイクルチャンバの構成を有する1つの可能な外燃エンジンを示す。この構成は、上述の標準的な外燃アッセンブリーに似ている。しかし、成形チャージもしくは他の爆発サイクルチャンバ98は、ロータリーマシン40を駆動する圧縮波を発生させる。圧縮波の伝播による外部の高い圧力によって、ロータリーマシン40は、典型的なOttoサイクルエンジンで可能なよりも相当に高い圧力で駆動される。外燃エンジンの構成のように、図11−14は、本発明の全熱サイクルを説明している。
【0125】
上述された外燃エンジンの例では、1つ以上の燃焼チャンバが用いられ得る。これは、2つのチャンバを互いに対向するように置き、これらを同時に点火することによって爆発もしくは成形チャージの衝撃波をキャンセルするために有効である。
【0126】
また、上述された全ての燃焼エンジンでは、エンジンは、マルチシリンダーエンジンを形成するように付加的なエンジンに連結され得る。エンジンは、低装填状況で必要とされないシリンダーを閉鎖し、装填状況が増加するにつれて燃焼するシリンダーの数を増加することができる。このような燃料をセーブするオプションは、他のエンジンでは不可能である。燃焼しないエンジンは、燃焼していないときはフライホイールとなる。
【0127】
ガスもしくは空気のコンプレッサー
この例では、駆動シリンダーは、シールシリンダーの突起68に外部で適用される力によって回転される内側シールシリンダー44になり、排気バルブ(図示されず)は、排気ポート78を制御する。更に、入口ポートは、連続して開いている。図11〜14に示されているように、シールシリンダー62と膨張リングとは、反時計方向に駆動される。回転及び閉鎖される排気バルブは、増しているスペース110中に新しいチャージを引き込みながら、減少しているスペース112内の流体生成物を圧縮する。図13によって概略的に示されているように、排気バルブは、開口し、圧縮された流体が排気ポート78から吐出されるのを可能にする。次のサイクルを開始するとき、ガスの新しいチャージは、吸気ポート74を通して引き入れられる。より多くの圧縮されたガスの体積が、連続した1つを超えるコンプレッサーを接続することによって果たされ、1つのコンプレッサーからの排気は、他のコンプレッサーからの取り入れとなる。このように、極めて高い圧縮値が果たされる。
【0128】
真空ポンプ
図11乃至14は、真空ポンプのサイクルを示す。真空ポンプのサイクルは、吸気バルブ84が排気ポートに対するものとして(空気のコンプレッサーの構造物のように)吸気ポートに配置されている点を除いて、上述されたガスもしくは空気のコンプレッサーサイクルと似ている。この方法で、吸気バルブ84は、膨張リングの突起68が吸気ポート74を通って反時計方向に動く時まで吸気ポート74を閉じられた状態に維持する。突起68が上述のように動く時には、吸気バルブ84が吸気ポート74を開口させ、膨張リングの動きが、増しているスペース110内に真空もしくは負圧を発生させ、かくして、流体生成物を吸気ポート54を介して引き込む。上述された空気のコンプレッサーの構造物のように、複数のシリンダーが共に連結されることによって、より多くの真空が果たされる。
【0129】
流体もしくは水のポンプ(圧力式)
この構造物は、上述の空気のコンプレッサーと同じ方法で機能する。しかし、この構造物内の流体は、液状で、かくして、一般に非圧縮可能である。従って、流体は、単位堆積としてシリンダーからタンクもしくはチャンバ(図示されず)の中に出て、流体レベルの上方のガスを圧縮することによって加圧される。
【0130】
流体もしくは水のポンプ(吸引式)
上述された真空ポンプと同様の方法で、このロータリーマシンは、流体もしくは水のポンプ(吸引式)として機能し得る。このモードで、吸気バルブは、流体生成物(液状)が内部スペースに入るタイミングを制御し得るように配置されている。
【0131】
膨張可能なガスもしくは空気のための駆動タービン
ロータリーマシン40は、膨張可能な(圧縮された)ガスもしくは空気のための駆動タービンとして使用され得る。本発明のこの態様は、ロータリーマシン40がパルスもしくは経済的なタイプの駆動タービンとして使用されることを可能にする。このモードで、ガスもしくは空気は、膨張リングの突起68が吸気ポート74を通過すると、増しているチャンバ110の中に入れられる。ガスは、取り入れバルブ84を介して入れられる。入れられたガスは圧縮され、所定の単位体積のガスがサイクルごとに入れられる。増しているチャンバ110中に入る圧縮されたガスは、膨張リング44と内側シールシリンダー62との両方を付勢して、膨張リング44が動くにつれて増しているチャンバ110のサイズが大きくなるように、時計方向に変位させる。膨張リングが1つの全サイクルを完了し、排気ポート78を通過したとき、ガスもしくは空気の体積は、大気圧に下がる。かくして、ピストンに適用される全作業が実現される。この構成では、回転パワーが、シールシリンダーの突起68から引き出され、作業を行うために外部の部品に与えられる。
【0132】
液体のための(加圧された)駆動タービン
これは、上述された膨張可能なガスもしくは空気のための駆動タービンと似ている。加圧された液体は、膨張リングの突起68が吸気ポート74を通過する際に吸気バルブ84を通して注入される。吸気バルブは開口され、液体の一般的な非圧縮可能なにより、バルブは、全サイクルのために開いた状態に維持される。図4は、吸気流体を制御するための細長いバルブポート86を有するギアが形成されたバルブ84を示す。この構成では、加圧された流体は、これが排気ポート78から排気されるときまで膨張リング44の1つの全サイクルを強制する。
【0133】
上述されたものの組合わせ
上述された構成は、様々の結果を生じるように組合わせることができる。例えば、複数のシールシリンダーが組合わせ可能であり、一方が他方の吸気のためのある程度の圧縮を提供するようにできる。また、ガスのコンプレッサーは、流体のコンプレッサーと組合わせることができる。実際に、上述の構成の任意の組合わせが、本発明の範囲内で考えられる。
【0134】
同様に、この応用例の図面は、説明のためのものであり、所定のロータリー構成部品の幾何学もしくは相対的な配置を所定の方法で制限する意図はない。任意の幾何学的な構成が、本発明の範囲内で考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】ロータリーマシンの半分解等角図である。
【図2】ロータリー構成部品の正面断面図である。
【図3】本発明の外燃態様の分解された等角図である。
【図4】成形チャージもしくは他の爆発サイクルの本発明の外燃の態様の分解された等角図である。
【図5】幾つかのロータリー構成部品の、図2の線5−5に沿って切取られた断面等角図である。
【図6】幾つかのロータリー構成部品の、図1の線6−6に沿って切取られた断面等角図である。
【図7】幾つかのロータリー構成部品の、図2の線7−7に沿って切取られた断面等角図である。
【図8】幾つかのロータリー構成部品の、図1の線8−8に沿って切取られた断面等角図である。
【図9】本発明のマルチシリンダー態様の等角図である。
【図10】本発明のマルチ点火の態様の正面図である。
【図11】ロータリーサイクル1状態の正面図である。
【図12】ロータリーサイクルの1状態の正面図である。
【図13】ロータリーサイクルの1状態の正面図である。
【図14】ロータリーサイクルの状態の正面図である。
【図15】熱サイクルの図式である。

Claims (51)

  1. ハウジングの外壁とハウジングの内壁との間にチャンバを規定し、実質的にトロイダル状で、一端にキャップを有したハウジングと、
    前記チャンバ内に回転可能に配置された膨張リングと、
    この膨張リングに機械的に接続され、膨張リングと共に実質的にシールされた接触領域を形成しているシールシリンダーと、
    第1の生成物のチャンバの中への導入を可能にする吸気ポートと、
    第2の生成物のチャンバからの排気を可能にする出口ポートとを具備するロータリーマシン。
  2. 前記第1の生成物に点火するように、チャンバと連通した点火器を更に具備する請求項1のロータリーマシン。
  3. 前記内壁とシール可能に係合するように膨張リングから径方向外方に延びた膨張リングの突起を更に具備する請求項2のロータリーマシン。
  4. 前記シールシリンダーには、前記膨張リングの突起を受けるための凹部が形成されている請求項3のロータリーマシン。
  5. 前記シールシリンダーは、膨張リングに機械的に接続され、一方の相対運動が他方に伝えられる請求項4のロータリーマシン。
  6. 少なくとも1つのシールシリンダーの突起は、シールシリンダーからハウジングを通って概して軸方向に延び、シールシリンダーから、もしくは、これに回転動作を伝える請求項5のロータリーマシン。
  7. 前記内壁、膨張リング、接触領域、及び膨張リングの突起の後縁部は、チャンバ内にスペースを規定している請求項3のロータリーマシン。
  8. 前記スペースは、吸気時に、誘導制御手段から生成物を受ける請求項7のロータリーマシン。
  9. 前記スペース内に受けられる生成物は、スペース内で点火される燃焼性の生成物である請求項8のロータリーマシン。
  10. 前記スペース内に受けられる生成物は、外燃チャンバから受けられる膨張している燃焼性ガスである請求項8のロータリーマシン。
  11. 前記スペース内に受けられる生成物は、成形チャージもしくは爆発サイクル燃焼チャンバから発生される圧縮波である請求項8のロータリーマシン。
  12. 前記スペース内に受けられる生成物は、圧縮可能な流体である請求項8のロータリーマシン。
  13. 前記スペース内に受けられる生成物は、膨張リングとシールシリンダーとの回転動作によってスペース内に発生される真空生成物である請求項8のロータリーマシン。
  14. 前記スペース内に受けられる生成物は、膨張リングとシールシリンダーとの回転動作を果させるようにスペース中へと発生される加圧された流体である請求項8のロータリーマシン。
  15. 点火前にスペース内で圧縮されることなく燃焼生成物がスペース中に導入される吸気行程と、
    動力行程と、
    排気行程とを具備する燃焼エンジン熱サイクル。
  16. 前記燃焼生成物は、ほぼ大気圧で導入される請求項15の燃焼エンジン熱サイクル。
  17. 前記燃焼生成物は、大気圧より高い圧力で導入される請求項15の燃焼エンジン熱サイクル。
  18. 前記動力行程の体積は、吸気チャンバの容量とほぼ等しい請求項15の燃焼エンジン熱サイクル。
  19. 前記動力行程の体積は、吸気チャンバの容量よりも大きい請求項15の燃焼エンジン熱サイクル。
  20. 前記動力行程の体積は、使用される燃料と空気の混合物から可能な膨張物とほぼ等しいかこれよりも大きい請求項15の燃焼エンジン熱サイクル。
  21. 前記排気行程の圧力は、大気圧とほぼ等しい請求項15の燃焼エンジン熱サイクル。
  22. 前記排気行程の圧力は、大気圧よりも高い請求項15の燃焼エンジン熱サイクル。
  23. 前記熱サイクルは、内燃エンジンに対応している請求項15の燃焼エンジン熱サイクル。
  24. 前記熱サイクルは、外燃エンジンに対応している請求項15の燃焼エンジン熱サイクル。
  25. 前記熱サイクルは、成形チャージもしくは爆発サイクル燃焼エンジンと対応している請求項15の燃焼エンジン熱サイクル。
  26. 燃焼性生成物の膨張によって増加した圧力を発生させるように燃焼性の生成物に点火することと、
    回転可能な膨張リングの中に増加された圧力を導くことと、
    膨張している燃焼性生成物を収容するように、増加された圧力に釣り合った距離だけ膨張リングを回転させることと、
    燃焼性生成物を排気することとを具備する、回転パワーを発生させるためにロータリーマシンを採用している方法。
  27. 前記燃焼性生成物は、ほぼ大気圧で導入される請求項27の回転パワーを発生させるためにロータリーマシンを採用している方法。
  28. 前記燃焼性生成物は、大気圧より高い圧力で導入される請求項27の回転パワーを発生させるためにロータリーマシンを採用している方法。
  29. 動力行程の体積は、吸気チャンバの容量とほぼ等しい請求項27の回転パワーを発生させるためにロータリーマシンを採用している方法。
  30. 前記動力行程の体積は、吸気チャンバの容量よりも大きい請求項27の回転パワーを発生させるためにロータリーマシンを採用している方法。
  31. 前記動力行程の体積は、吸気チャンバの容量よりも3倍から4倍大きい請求項27の回転パワーを発生させるためにロータリーマシンを採用している方法。
  32. 前記排気行程の圧力は、大気圧程度である請求項27の回転パワーを発生させるためにロータリーマシンを採用している方法。
  33. 前記排気行程の圧力は、大気圧よりも高い請求項27の回転パワーを発生させるためにロータリーマシンを採用している方法。
  34. 前記熱サイクルは、内燃エンジンに対応している請求項27の回転パワーを発生させるためにロータリーマシンを採用している方法。
  35. 前記熱サイクルは、外燃エンジンに対応している請求項27の回転パワーを発生させるためにロータリーマシンを採用している方法。
  36. 前記前記熱サイクルは、成形チャージもしくは爆発サイクル燃焼エンジンに対応している請求項27の回転パワーを発生させるためにロータリーマシンを採用している方法。
  37. ハウジングの外壁とハウジングの内壁との間にチャンバを規定し、一端にキャップを有している実質的にトロイダル状に成形されたハウジングと、
    前記チャンバ内に回転可能に配置された膨張リングと、
    前記膨張リングに機械的に接続され、膨張リングと共に実質的にシールされた接触領域を形成しているシールシリンダーと、
    吸気体積と膨張体積とを有する第1の生成物の、前記チャンバの中への導入を可能にする吸気ポートと、
    前記チャンバからの第2の生成物の排気を可能にする排気ポートとを具備し、
    前記吸気体積に対する膨張体積の比は、排気ポートを介した第2の生成物の排気がほぼ大気圧で行われるような比であるロータリーマシン。
  38. 前記第1の生成物の導入を制御するために吸気ポートと連通されたバルブを更に具備する請求項37のロータリーマシン。
  39. 前記第1の生成物に点火するためにチャンバと連通された点火器を更に具備する請求項38のロータリーマシン。
  40. 前記内壁とシール可能に係合するように膨張リングから径方向に延びた膨張リングの突起を更に具備する請求項39のロータリーマシン。
  41. 前記シールシリンダーには、膨張リングの突起を受けるための凹部が形成されている請求項40のロータリーマシン。
  42. 前記シールシリンダーは、一方の相対運動が他方に伝えられるように、膨張リングに機械的に接続されている請求項41のロータリーマシン。
  43. 前記少なくとも1つのシールシリンダーの突起は、シールシリンダーからハウジングを通って概して軸方向に延び、シールシリンダーからの、もしくはこれへの回転動作を伝える請求項42のロータリーマシン。
  44. 前記内壁、膨張リング、接触領域及び膨張リングの後縁部は、チャンバ内にスペースを規定している請求項40のロータリーマシン。
  45. 前記スペースは、吸気時に、誘導制御手段から生成物を受ける請求項44のロータリーマシン。
  46. 前記スペース内に受けられる生成物は、スペース内で点火される燃焼性生成物である請求降雨45のロータリーマシン。
  47. 前記スペース内に受けられる生成物は、外燃チャンバから受けられる膨張している燃焼性ガスである請求項45のロータリーマシン。
  48. 前記スペース内に受けられる生成物は、成形チャージもしくは爆発サイクル燃焼チャンバから発生される圧縮波である請求項45のロータリーマシン。
  49. 前記スペース内に受けられる生成物は、圧縮可能な流体である請求項45のロータリーマシン。
  50. 前記スペース内に受けられる生成物は、膨張リング及びシールシリンダーの回転動作によってスペースの中に誘導される真空生成物である請求項45のロータリーマシン。
  51. 前記スペース内に受けられる生成物は、膨張リング及びシールシリンダーの回転動作を駆動するようにスペースの中に誘導される、加圧された流体である請求項45のロータリーマシン。
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