JP2004527636A - オレフィン重合触媒組成物及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明はチーグラ・ナッタタイプの改善された重合触媒組成物、該触媒組成物製造用プロ触媒、該触媒組成物及びプロ触媒の製造方法、並びに、オレフィンポリマー製造のための当該触媒組成物の使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
低級アルファ-オレフィン、特に、エチレン、プロピレン及びブチレンなどのポリマー及びコポリマーは、世界中で広く使用されている。これらの重合物は、典型的には、かなり製造は安価であり、数多くの商業的に有用な特性を有している。エチレンの重合においては、重合プロセスはそれほど複雑ではなく、得られる生成物のタイプは、重合中エチレン分子を成長重合鎖に加えるので、重合方法による影響を受けない。エチレンの重合物は、一般的に立体異性体をもたない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、プロピレンの重合においては、重合鎖中にメチル基がペンダント状に存在しているので、得られる重合物はプロピレン分子の成長鎖への添加方法によって数種の立体構造を取り得る。多くの商業化されているポリプロピレンは、プロピレン分子を立体規則的に添加することによりアイソタクチック配置をとっている。非常に多くの立体不規則なプロピレン単位を有するポリマー分子は、アモルファス状又は非結晶状であり、この形態はアイソタクチック形態に比べて好ましくない。その割合がかなり多い場合には、非結晶ポリマーをより好ましい、結晶質の割合の高いポリマーにするため除去する必要がある。そのような非結晶ポリマーは、実際には、アタクチック、短鎖のアイソタクチック、短鎖のシンジオタクチック及び規則不規則性オリゴマー分子を含有しているけれども、当該技術分野では「アタクチック」と称している。
【0004】
ポリプロピレンの立体規則性の割合は、キシレンのような溶媒に溶解するポリマーの割合を測定することによって分かる。アタクチックポリマーの割合の高い立体規則性ポリプロピレンポリマーは、「高キシレン可溶分を有する」といわれる。アタクチックの割合の高いポリマーは結晶性が低く、その結果、ポリマーの剛性(弾性モジュラス)も低下する。
【0005】
外部電子ドナーとしても言及される選択性制御剤を使用することにより重合中に生成するアタクチックポリマーの量を低減できる(重合の立体選択性を増加できる)ことは知られている。好適な選択性制御剤としては、例えば、米国特許第4990479号、第5438110号やその他で開示されているシラン化合物、特に、ジシクロペンチルジメトキシシラン(DCPDMS)、シクロペンチルトリメトキシシラン(CPTMS)又はジシクロへキシルジメトキシシラン(DCHDMS)などが挙げられる。
【0006】
チーグラ・ナッタオレフィン重合触媒組成物は、典型的には、マグネシウム、チタニウム及びハライド含有固体状成分に加え、さらに、内部電子ドナー(以下「プロ触媒」という)、プロ触媒を活性重合触媒(以下「共触媒」という)に変換できる物質、及び、(タクチックポリマーを製造するためにより高級オレフィンを重合するために用いる場合は)選択性制御剤又は外部ドナーなどを含有する。好適な内部電子ドナーとしては、芳香族モノ又はジエステル又はそれらのエーテル誘導体が挙げられ、例えば、ベンゾエート、フタレート及びそれらのC1-4アルキルエーテル誘導体などが挙げられる。従来の典型的な共触媒としてはアルミニウムトリアルキルがあり、例えば、トリエチルアルミニウム又はトリイソブチルアルミニウム及びアルモキサンなどが挙げられる。共触媒は、内部電子ドナー又は選択性制御剤あるいは場合によってはそれら両方の一部若しくは全部と結合若しくは錯体化していてもよい。これらの触媒成分のいずれかを変化させると得られる触媒の性能に影響が現れるが、より大きな触媒活性を得るための変性に最大の機会を与えると考えられるものはプロ触媒である。
【0007】
プロ触媒の製造方法について開示している文献は数多く存在している。例えば、以下に示す米国特許などがある。米国特許第5247032号、第5247031号、第5229342号、第5153158号、第5151399号、第5146028号、第5106806号、第5082907号、第5077357号、第5066738号、第5066737号、第5034361号、第5028671号、第4990479号、第4927797号、第4829037号、第4816433号、第4728705号、第4548915号、第4547476号、第4540679号、第4472521号、第4460701号、第4442276号及び第4330649号。これらの特許に開示されている中の好ましい製造方法の一例は、アルコール、芳香族水酸化化合物及び芳香族溶剤(特に、クロロベンゼン)の存在下で、マグネシウムジアルコキサイドとチタニウムテトラクロライドと反応(塩素化)するチタニウムアルコキサイドとの混合物から前駆体を形成する方法である。この方法においては、固体状の高極性前駆体が溶液からアルコールを除去する選択的沈殿によって得られる。これらの米国特許の中で、米国特許第4829037号には、溶剤の存在又は非存在下でプロ触媒を加熱処理することが開示されており、また、得られるプロ触媒を塩素化工程と塩素化工程後の間にn-へプタンで複数回洗浄することも開示されている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、固体状プロ触媒組成物を製造するため、マグネシウム化合物を順序は問わずにチタニウムハライド化合物及び内部電子ドナーと適当な媒体中で接触させ、該反応媒体から固体状プロ触媒を分離し、抽出前と比較してチタニウム含有量が低減された固体状プロ触媒組成物を製造するのに十分な時間、昇温条件下で当該固体状プロ触媒を液体希釈剤と少なくとも1回接触させることにより固体状プロ触媒組成物を抽出し、当該固体状プロ触媒組成物を回収することからなるチーグラ・ナッタオレフィン重合プロ触媒組成物として用いられる固体状プロ触媒組成物の製造方法を提供する。
【0009】
本発明は、さらに、前記の方法から得られる固体状プロ触媒、少なくとも一種の前記プロ触媒組成物、共触媒及び選択性制御剤を含有してなるオレフィン重合触媒、前記触媒組成物の存在下でオレフィンモノマーを接触させることからなる改善されたオレフィン重合方法並びにその重合方法によって得られるポリオレフィンポリマーを提供する。
【0010】
本発明の触媒組成物は、キシレン可溶分が低減され且つモジュラス、特に,弾性モジュラスの増加によって明らかにされる剛性が増加したアルファ-オレフィンポリマーの製造に有用である。本発明の触媒はより高い生産性を有しており、より高いバルク密度を有するアルファ-オレフィンポリマーを作り出す。さらに,本発明の触媒は、ポリマー分子量を均一にするために水素の使用レベルを少なくすることができ、選択性制御剤の使用量も低減でき、さらに、オリゴマー量の少ないポリマーを製造することができる。
【0011】
本発明では、元素の周期律表上の記号(符号)は、CRC Press, Inc.が1999年に著作・発行したものを参照している。ある族に対する記号(符号)は、全てIUPAC命名法を用いて表示している元素の周期律表の当該族とそれぞれ対応する。本明細書において引用している特許、特許出願又は公報に関しては、特に、当該技術分野における構造、合成技術及び一般的知識に関しては、全て米国特許の運用基準に基づいて引用・記載している。本明細書においては、「組成物」又は「混合物」に関して用いている「comprising(〜を含んでなる)」という用語は、その他の化合物又は成分の存在を排除するものではない。「芳香族」又は「アリル」という用語は、(4δ+2)π-電子(δは1又は1より大きな整数)を含有するポリアトミック(ポリ原子)、環状若しくは環システムを意味する。
【0012】
本明細書及びクレームにおいて用いた「固体状プロ触媒を含有してなる水分マス(塊)」というフレーズは、固体物質と液体物質のマス(塊)を意味し、存在する液体量は、マス(塊)の全量に対して、好ましくは約10重量%より大、且つ約20重量%未満である。水分マス(塊)は、好ましくは、固体プロ触媒が製造時に用いた反応媒体から分離された後にろ過器上に残留するろ過ケーキである。「水分マス(塊)」という表現は、固体マスが高温の空気又は窒素を通じたり、あるいは、真空乾燥又はその他の手段によって固体マスがまだ乾燥されていないことを意味する。当該技術若しくはその慣習に反しない限り、「重量部」及び「%」は、重量基準である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
上述したように、本発明で用いられるオレフィン重合プロ触媒前駆体は、マグネシウム化合物を含有する。マグネシウム化合物としては、例えば、マグネシウムクロライド無水物、マグネシウムジアルコキサイド又はカルボキシル化マグネシウムジアルコキサイドなどを挙げられる。好ましいマグネシウム化合物はジエトキシマグネシウムである。追加の成分、特に、チタニウム化合物は、存在していてもよい。好ましい前駆体は、少なくとも一種のマグネシウム化合物と少なくとも一種のチタニウム化合物を含有するが、特に、マグネシウム及びチタニウムのそれぞれのアルコキサイド、アリルオキサイド又はハライド化合物の混合物を含有していてもよい。プロ触媒前駆体化合物の当該技術分野においては、種々の製造方法が知られている。これら公知の方法は、例えば、以下の米国特許に開示されている。米国特許第5034361号、第5082907号、第5151399号、第5229342号、第5106806号、第5146028号、第5066737号、第5077357号、第4442276号、第4540679号、第4547476号、第4460701号、第4816433号、第4829037号、第4927797号、第4990479号、第5066738号、第5028671号、第5153158号、第5247031号、及び第5247032号。特に、かかる製造方法は、特定の組成物の製造に助けとなる、いわゆる、「クリッピング剤」と呼ばれる少なくとも一種の化合物の使用が助けになる。好ましいクリッピング剤としては、例えば、トリアルキルボレート、特に、トリエチルボレート、フェノール化合物及びシランなどが挙げられる。
【0014】
本発明で用いられる好ましいプロ触媒前駆体は、化学式MgdTi(ORe)eXf(ED)gで示されるマグネシウムとチタニウムの両方を含有する化合物である。化学式中、Reは1から14の炭素原子又はCOR'(R'は1から14の炭素原子を有する脂肪族又は芳香族炭化水素ラジカル)を有する脂肪族又は芳香族炭化水素ラジカル、ORe基は互いに同一でも異なっていてもよく、Xはそれぞれが独立して塩素、臭素又はヨウ素のいずれかであり、EDは電子ドナー、dは1〜36、好ましくは1〜10、最も好ましくは2〜6であり、eは0〜12、好ましくは1〜10、最も好ましくは2〜10であり、fは1〜40、好ましくは1〜10、最も好ましくは1〜6であり、gは0.1〜3、好ましくは0.5〜2.5、最も好ましくは1〜2である。
【0015】
前記マグネシウム・チタニウム混合化合物と任意成分としての電子ドナーは、さらにチタニウムハライド化合物と反応させることにより固体プロ触媒に変換することができる。好適なチタニウムハライド化合物は、Ti(ORe)jXhという化学式で示される。式中、ReとXは既に定義した通りであり、jは0、1又は2、hは1〜4の整数、j+hは3又は4である。前駆体に十分量導入されていない場合には、電子ドナーをチタニウム化合物との反応前、反応中若しくは反応後に別途添加してもよい。かかる固体前駆体を製造、回収及び貯蔵する方法は、本発明に好適に用いられる。
【0016】
プロ触媒前駆体を重合プロ触媒に変換する好適例の一つは、前駆体をチタニウムハライド、任意成分としての炭化水素又はハロ炭化水素、及び電子ドナー(まだ存在しないならば)と反応させる方法である。好ましいチタニウムハライドとしては、チタニウムテトラクロライドを挙げることができる。
【0017】
オレフィン重合プロ触媒の製造において用いられる任意成分としての炭化水素又はハロ炭化水素は、好ましくは最大12個、より好ましくは9個の炭素原子を内在する。典型的な炭化水素としては、例えば、ペンタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、アルキルベンゼン及びそれらの類似物である。典型的な脂肪族ハロ炭化水素としては、例えば、メチレンクロライド、メチレンブロマイド、クロロホルム、カーボンテトラクロライド、1、2-ジブロモエタン、1、1、2-トリクロロエタン、トリクロロシクロヘキサン、ジクロロフルオロメタン及びテトラクロロオクタンなどを挙げることができる。典型的な芳香族ハロ炭化水素としては、例えば、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ジクロロベンゼン及びクロロトルエンなどを挙げることができる。脂肪族ハロ炭化水素としては、少なくとも2個の塩素置換基を有する化合物が好ましく、カーボンテトラクロライドと1、1、2-トリクロロエタンが最も好ましい。芳香族ハロ炭化水素としては、クロロベンゼンが特に好ましい。
【0018】
本発明においては、前駆体をプロ触媒に変換できる能力がある限り、いかなるタイプの電子ドナーをも用いることができる。好適な電子ドナーは、チタニウム系プロ触媒の製造に従来典型的に用いられる活性水素とは反応しないものがよい。特に好適な電子ドナーとしては、例えば、エーテル、エステル、アミン、イミン、ニトリル、フォスフィン、水酸化アンチモン及びアルシン(水酸化砒素)などを挙げることができる。しかしながら、より好ましい電子ドナーとしては、カルボン酸エステル又はそのエーテル誘導体、特に、芳香族モノ又はジカルボン酸のアルキルエステル及びそれらのエーテル誘導体を挙げることができる。かかる電子ドナーの例としては、メチルベンゾエート、エチルベンゾエート、エチル-パラ-エトキシベンゾエート、エチル-パラ-メトキシベンゾエート、ジエチルフタレート、ジメチルナフタレンジカルボキシレート、ジイソブチルフタレート(DIBP)、ジイソプロピルテレフタレートなどがある。電子ドナーは、単一の化合物でもあるいは化合物の混合物でもよいが、単一化合物の方が好ましい。好ましいエステル電子ドナーとしては、例えば、エチルベンゾエート、エチル-パラ-エトキシベンゾエート、ジイソブチルフタレート が特に好ましい。
【0019】
プロ触媒前駆体、任意の炭化水素又はハロ炭化水素及び電子ドナーの接触方法は、特に重要ではない。チタニウムハライドが電子ドナーとプロ触媒前駆体との混合物に添加される例もある。しかしながら、電子ドナーをまず4価のチタニウムハライドと任意のハロ炭化水素と混合し、次いでその混合物をプロ触媒前駆体と接触する方法が好ましい。もちろん、必要ならばその他の処理(工程)を用いてもよい。
【0020】
得られる固体生成物は、所定量のチタニウムハライド化合物と、必要に応じ、さらにハロ炭化水素とともに接触させてハロゲン化してもよい。二つの処理はいっしょに一度に行なってもよく、あるいは、それぞれ別々に行なってもよい。さらに、アルコキサイドの一部をハライドの一部で置換するため、ベンゾイルクロライド又はフタロイルクロライドのような酸クロライドを前記した後処理とは別途あるいは組み合わせて使用することはよく行なわれるが有益である。かかる置換又はハロゲン化は、当該技術及び当業者に公知であり、公知の手法を用いて行なうことができる。
【0021】
好ましい具体例としては、例えば、プロ触媒前駆体、チタニウムハライド、電子ドナー及び任意のハロ炭化水素の混合物が、例えば、高々約150℃の昇温下で一定時間維持される。最良の結果は、それらの物質が初め略外界温度で接触され、その後加熱された場合に得られる。十分なチタニウムハライドがプロ触媒前駆体のアルコキサイド部分の少なくとも一部、好ましくは、少なくとも実質的な一部をハライド基に変換するために用いられる。かかる置換は、接触の操作を少なくとも一度以上行なうことによって達成できる。各操作は、数分〜数時間の範囲内のある一定時間にわたって行なわれるが、各操作においては、ハロ炭化水素を存在させることが好ましい。通常、十分量の電子ドナーが用いられるが、電子ドナーと固体プロ触媒前駆体中のマグネシウムのモル比は、約0.01:1〜約3:1、好ましくは、約0.05:1〜約2.0:1である。
【0022】
前記の置換後処理を含めて固体プロ触媒を調製した後、湿った状態のろ過ケーキとして取り出すため、その固体プロ触媒を反応媒体から、好ましくは、ろ過によって分離する。かかるろ過ケーキは、好ましくは、その後洗浄し未反応のチタニウムハライドを除去し、さらに必要ならば、乾燥して残留液体を除去してもよい。固体プロ触媒を含有する湿った洗浄されたろ過ケーキは、既に述べたように、少なくとも一回以上抽出をして最終的に得られるプロ触媒中のチタニウム含有量を低減させる。
【0023】
抽出工程には、プロ触媒を含有する湿ったマス(塊)、好ましくは、湿ったろ過ケーキを液体希釈剤と接触させる工程と、さらに、その混合物の温度を室温以上に上昇させる工程が含まれる。対照的に、洗浄工程は昇温下では行なわない。どんな液体希釈剤を使用するか、混合物を何度まで昇温させるか、あるいは、混合物を昇温下でどのくらいの時間保持するかについては、最終的に得られる固体プロ触媒中のチタニウム含有量が、抽出前の固体プロ触媒中のチタニウム含有量より低くなるように適宜選択される。その後、固体プロ触媒と抽出液体は分離される。特に、混合物を45℃以上、好ましくは85℃以上、より好ましくは115℃以上、最も好ましくは120℃〜約300℃以上、より好ましくは約200℃以上、最も好ましくは約150℃以上の温度で接触させることが好ましい。
【0024】
本発明の別の具体例は、固体プロ触媒を反応媒体から分離する工程とその物質(固体プロ触媒)を前記した抽出工程の前に乾燥することからなる。乾燥された物質は、前述したように液体希釈剤に接触され、かかる混合物はある温度に加熱される。この例では、温度は、好ましくは約115℃以上、より好ましくは約120℃以上、さらにより好ましくは125℃以上であってもよい。さらには、約125℃〜約200℃の範囲がより好ましい。
【0025】
本発明において、抽出剤としては、前駆体を固体プロ触媒に変換するときに用いる液体希釈剤と同一の希釈剤を用いることが好ましい。好ましい抽出剤としては、例えば、脂肪族、環状脂肪族又は芳香族炭化水素、それらのハロゲン化誘導体、及び、それらの混合物などが挙げられる。脂肪族炭化水素の例としては、ペンタン、オクタン及び当該類似物などがある。環状脂肪族炭化水素の例としては、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン及び当該類似物などがある。芳香族炭化水素の例としては、ベンゼン、アルキルベンゼン、ジアルキルベンゼン及び当該類似物などがある。前記のハロゲン化誘導体としては、メチレンクロライド、メチレンブロマイド、クロロホルム、カーボンテトラクロライド(四塩化炭素)、1,2-ジブロモエタン、1,1,2-トリクロロエタン、トリクロロシクロヘキサン、ジクロロフルオロメタン、テトラクロロオクタン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロトルエン及び当該類似物などがある。特に好ましい脂肪族炭化水素は、ペンタン、イソペンタン、オクタン及びイソオクタンである。特に好ましい芳香族炭化水素は、ベンゼン、トルエン及びキシレンである。特に好ましいハロ炭化水素は、カーボンテトラクロライド、1,1,2-トリクロロエタン及び塩素化ベンゼンである。選択する抽出剤としては、高圧装置を使用しなくて済むように抽出時の温度と同一もしくはそれ以上の沸点を有するものが好ましい。
【0026】
抽出剤の使用量は、固体プロ触媒からチタニウムを除去するのに適当な量でよいが、固体プロ触媒1g当たり0.1〜1000mlの範囲で用いるのが好ましい。より好ましくは、固体プロ触媒に対して、約1〜約500ml/gであり、最も好ましくは、約5〜約50ml/gである。
【0027】
固体プロ触媒と抽出剤の接触時間は、固体プロ触媒からチタニウムを除去するのに十分な時間であれば特に重要ではない。効率上の観点から、かかる接触時間に関しては特に上限はないが、各成分と他の成分との接触時間は、経済的には自ずから決定されるであろう。各成分は、好ましくは約2分〜約3日、より好ましくは約5分〜約1日、最も好ましくは約15分〜約2時間接触される。抽出がより低温もしくは低効率で行なわれる場合には、接触時間を長くしたり、及び・又は抽出を繰り返し行なってもよい。抽出は適当な圧力下で行なってもよいが、雰囲気圧力下又は昇圧下で行なう方が好ましい。
【0028】
未抽出の固体のプロ触媒は、典型的には、約2.5%〜約6%のチタニウムを含有(プラズマ放射スペクトルによって測定)する。しかしながら、本発明の抽出された固体プロ触媒のチタニウムの含有量は、好ましくは高々75重量%、より好ましくは高々50重量%、最も好ましくは約5〜約75重量%である。固体プロ触媒中のチタニウム含有量を目標値にするためには、抽出操作を何回行なってもよい。
【0029】
本発明に従って抽出を行った後、抽出されたチタニウムと固体プロ触媒を含有する液体希釈剤が、一般的には、ろ過によって分離される。かかる固体プロ触媒は、抽出工程において用いられる液体希釈剤以外の液体で、あるいは、希釈剤を除去しないためにさらにチタニウム化合物を除去しないように設計された条件下で、洗浄してもよい。かかる抽出された固体プロ触媒は、典型的には、イソペンタン、イソオクタン、イソへキサン、ヘキサン、ペンタン又はオクタンのような脂肪族炭化水素で少なくとも1回以上洗浄される。その後、固体プロ触媒成分は分離、乾燥又は炭化水素、特に鉱物油のような相対的に重い炭化水素中でスラリー化される。得られる抽出された固体プロ触媒は、好ましくは、多孔性の粒子状の形態がよい。抽出固体プロ触媒は、その重量に対して約0.15%〜約3.00%、好ましくは、約0.6%〜約2.0%、最も好ましくは、約0.75%〜約1.85%のチタニウムを含有する。抽出固体プロ触媒中のチタニウムとマグネシウムの重量比は、約1:12〜約1:350、好ましくは、約1:20〜約1:80、最も好ましくは、約1:22〜約1:65である。内部電子ドナーは、抽出固体プロ触媒中に、内部電子ドナーとマグネシウムが約0.005:1〜約1:1、好ましくは、約0.04:1〜約0.4:1の割合で存在する。
【0030】
一般的に、チタニウムの含有量を低減すると逆に最終的な触媒の活性に影響を与えるのではと考えられる。事実、触媒の活性はある程度低下するかもしれないが、驚くことに、触媒の活性は、その他の重合条件によっても変化するが、未抽出固体プロ触媒から得られた触媒と比較して、同等もしくは高い。さらに、本発明に従って抽出固体プロ触媒から得られる触媒は、キシレン可溶分(XS)が極めて低減されたオレフィンポリマー、特に、少なくとも1種の炭素数3〜8のアルファ-オレフィン(特に、プロピレン)を含有してなるポリマーを製造する能力があるということが見出された。即ち、最終的に得られるポリマーは、望まれないアタクチックポリマーの含有量はかなり少ない。そのようなプロ触媒は、最終的には、未抽出プロ触媒から得られる同等の触媒を用いて得られるプロピレンホモポリマーと比較して、キシレン可溶分が25%以上低減されたプロピレンホモポリマーを製造する触媒であることが望ましい。さらに、得られるポリマーのキシレン可溶分は、30%以上、最も好ましくは、50%以上低減されていることが好ましい。その他の利点と同様、これらの利点は本発明によって達成できる。かかる利点が達成される理由としては、例えば、実際のチタニウム含有量の減少(チタニウムの減少量の測定は、本発明によって得られる抽出固体プロ触媒組成物に対する変化の程度を測定することによって行なわれる)に起因するというよりはむしろ、特定の有害なチタニウム化合物の表面積又は優先的除去の変化などの固体プロ触媒の物理的又は化学的特性が変化する結果と考えるのが妥当である。
【0031】
本発明のプロ触媒組成物から得られた触媒を用いて得られるポリマーは、キシレン可溶分が少ない結果、より剛性(弾性モジュラス)に富んでいる。本発明のプロ触媒は、未抽出固体プロ触媒から得られた同等の触媒を用いて得られるポリマーに比較して、ポリマーの弾性モジュラス(ASTM D-790により測定)を少なくとも5%以上増大させうる触媒であることが好ましい。さらに、ポリマーの弾性モジュラスの増加は10%以上、最も好ましくは15%以上であることが好ましい。かかるポリマーとして最も好ましいのはポリプロピレンである。
【0032】
さらに、本発明に従って得られるポリマーは、未抽出固体プロ触媒から得られる同等の触媒を用いて得られるポリマーに比較して、好ましくはより高いバルク密度を有する。バルク密度が高いと製造速度が増大する。抽出固体プロ触媒からは、未抽出プロ触媒から得られる同等の触媒と比較して、バルク密度が5%以上大きいポリマーを製造しうる触媒が作り出されることが好ましい。ポリマーのバルク密度に関しては、10%以上、最も好ましくは15%以上の増大が好ましい。
【0033】
本発明の抽出固体プロ触媒から得られる触媒は、目的とするメルトフローを有するポリマーを製造するためできるだけ水素の使用量を少なくする。従って、かかる触媒は水素に対してより反応性が高いと考えられる。かかる水素に対する反応性の高い触媒の使用によってより広範囲の生成物を製造できる。本発明のプロ触媒から得られる触媒の使用により、同一重合条件下で未抽出固体プロ触媒を用いる場合と比較して、水素使用量が少なくとも5%、より好ましくは少なくとも10%低減できる性能を達成できることが好ましい。
【0034】
さらに、本発明の抽出固体プロ触媒から得られる触媒は、好ましくは、重合の望まれない副生成物としてのオリゴマー量が低レベルであるポリマーを製造する。かかる本発明の抽出固体プロ触媒から得られる触媒の使用により、未抽出固体プロ触媒から得られる触媒を用いた場合に比較して、オリゴマー量が少なくとも5%以上低減されたポリマーを製造することが好ましい。かかるポリマーのオリゴマー低減量は、好ましくは少なくとも10%以上、最も好ましくは少なくとも15%以上である。
【0035】
最後に、好ましい一具体例としては、本発明の抽出固体プロ触媒から得られる触媒は、一般的に、未抽出固体プロ触媒から得られる触媒と比較して、チタニウム重量又は全触媒重量当たりの生産性が高い。より好ましい触媒は、未抽出固体プロ触媒から得られる触媒と比較して、その生産性が少なくとも10%以上、より好ましくは少なくとも15%以上、最も好ましくは少なくとも20%以上増大する。
【0036】
本発明の好ましい具体例においては、抽出を、抽出と同時又は抽出前にハライド塩化合物を用いる置換反応と対で行なってもよい。好適なハライド化合物としては、最終的に得られる触媒特性に悪影響を与えずに固体プロ触媒からチタニウムを除去できる化合物である。かかるハライド塩化合物はプロ触媒又はその前駆体成分を含有する媒体に可溶であるものが好ましい。ハライド塩化合物は(本発明の固体プロ触媒を製造するために用いられるチタニウムハライド化合物と相違するならば)、それ自身単独で用いてもよいし、あるいは、内部電子ドナーのような別の化合物と一緒に用いてもよい。
【0037】
かかるハライド塩化合物は、必要ならば、前記の置換反応において少なくとも一種以上用いてもよい。ハライド塩錯体が用いられる場合、置換混合物中に、四塩化チタン(TiCl4)又はその他の非錯体化ハライド塩が存在することが好ましい。かかる置換工程は、必要ならば、本発明の抽出工程と組み合わせてもよい。しかしながら、ハライド塩化合物の一つとしてのTiCl4を用いるかかる置換を本発明の抽出と組み合わせる場合、固体プロ触媒からチタニウムを抽出する条件を用いるための配慮が払われなければならない。即ち、抽出と置換の組み合わせにおいて使用するTiCl4の量は、固体プロ触媒からチタニウム種が全て除去される平衡状態時に存在する量よりも少なくすべきである。抽出液体中又は抽出・置換液体中に存在するチタニウム量は、抽出液体又は抽出・置換液体に対して、好ましくは3%未満、より好ましくは1%未満、最も好ましくは0.5%未満である。置換工程の間にプロ触媒から電子ドナーが放出されることによって引き起こされる不利な影響を低減するためには、置換媒体中に少量のTiCl4を存在させるのが好ましいということが分かった。
【0038】
前記の置換工程で用いられる好ましいハライド塩化合物としては、TiCl4、ZrCl4、VCl4、WCl6、VOCl3、SnCl4、SiCl4、ジシクロペンチルジクロロシラン及びこれらの混合物などが挙げられる。ジイソブチルフタレート(DIBP)のようなある種の適当な配位子と錯体化された金属ハライドの可溶錯体を用いてもよい。具体例としては、ZrCl4(DIBP)、 VCl4(DIBP)などが挙げられる。
【0039】
抽出された、あるいはさらに任意に置換された固体プロ触媒は、共触媒と選択性制御剤との組み合わせにおけるチーグラ・ナッタ触媒組成物の1成分として用いられる。チーグラ・ナッタ触媒システムにおいて用いられる共触媒成分は、チタニウムハライド、特に、有機アルミニウム化合物を用いるオレフィン重合触媒システムの公知の活性化剤の中から選択してもよい。具体例としては、トリアルキルアルミニウム化合物、アルキルアルミニウムアルコキサイド化合物、アルキルアルミニウムハライド化合物などを挙げられる。これらの化合物の中でも各アルキルがそれぞれ独立して1〜6個の炭素原子を内包するものが好ましい。好ましい有機アルミニウム共触媒はハライドフリーであり、特に、それぞれのアルキル基が独立して1〜6個の炭素原子を有するトリアルキルアルミニウム化合物が好ましい。
【0040】
好ましいトリアルキルアルミニウム共触媒はトリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム及びジエチルへキシルアルミニウムである。トリエチルアルミニウムは最も好ましい共触媒の一つである。かかる有機アルミニウム共触媒は、好ましくはプロ触媒中のアルミニウムとチタニウムのモル比で約1:1〜約150:1、より好ましくは約10:1〜約100:1として用いられる。
【0041】
チーグラ・ナッタ触媒組成物の最後の成分は選択性制御剤(SCA)あるいは外部電子ドナーといわれるものである。典型的な選択性制御剤としてはチタニウム系チーグラ・ナッタ触媒との関連で従来から用いられているものである。好適な選択性制御剤は、前記したようなプロ触媒の製造において用いられる電子ドナーと同種のものであり、少なくとも一つのシリコン-酸素-炭素結合を有する有機シラン化合物も含まれる。好適なシリコン化合物としては、化学式R1mSiYnXpとして表せるものを挙げることができる。化学式中において、R1はC1-20含有炭化水素基、Yは-OR2又は-OCOR2(R2はC1-20炭素含有炭化水素基)、Xは水素又はハロゲン、mは0〜3の整数、nは1〜4の整数、pは0〜3の整数で好ましくは0、m+n+p=4である。R1はアルキル中に少なくとも1個の非一級炭素があるものがよく、好ましくはかかる非一級炭素はシリコン原子に直接結合しているものがよい。R1の例としては、シクロペンチル、t-ブチル、イソプロピル又はシクロヘキシルなどが挙げられる。R2の例としては、エチル、ブチル、イソプロピル、フェニル、ベンジル及びt-ブチルなどが挙げられる。Xの例としては、塩素及び水素がある。
【0042】
R1とR2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、多原子基である場合には、重合中に用いられた反応条件下で不活性な置換基で置換されていてもよい。好ましくは、R2は脂肪族である場合には1〜10個の炭素を有するが、立体障害を有する脂肪族基又は環状脂肪族基であってもよい。R2が芳香族である場合には、6〜10個の炭素を有する。必須のシリコン-酸素-炭素結合が存在する場合には、シロキサン又はポリシロキサンのような、少なくとも2以上のシリコン原子が酸素原子を介在して互いに結合しているシリコン化合物も用いられる。好ましい選択性制御剤としてはエチルジエトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、シクロへキシルメチルジメトキシシラン、n-プロピルトリメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシランのようなアルキルアルコキシシラン、ジエチルフタレート又はジイソブチルフタレートのようなジカルボン酸のアルキルジエステル、エチル-p-メトキシベンゾエート又はエチル-p-エトキシベンゾエートのような芳香族カルボン酸エステルのアルキルエーテル又は芳香族ジカルボン酸ジエステルのアルキルエーテルなどがある。本発明の一態様として、前記選択性制御剤はプロ触媒の製造中に添加される電子ドナーの一部を形成していてもよい。また、他の1変形例として、かかる選択性制御剤はプロ触媒の形成後においてのみ添加されるが、共触媒の添加と同時もしくは別々に添加してもよい。
【0043】
本発明の抽出固体プロ触媒から得られた触媒は、本発明とは異なる同等の非抽出固体プロ触媒から得られたものより立体選択性に富んでいるので、従来のプロ触媒を用いる場合に比べて選択性制御剤としてはより低レベルであることが要求される。選択性制御剤の量は、好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上、最も好ましくは約50%〜約99%以上低減することができる。選択性制御剤量の低減は本発明とは異なる同等ではあるが非抽出プロ触媒を用いる場合に要求される選択性制御剤量に依存する。選択性制御剤の使用量の低減は結果として節約の効果をもたらすが、特にジシクロペンチルジメトキシシラン(DCPDMS)のような高価な選択性制御剤である場合にはその効果が顕著である。選択性制御剤の使用量は、プロ触媒中のチタニウムの1モル当たり好ましくは0.01〜約100モルであり、より好ましくは約0.5モル〜約50モルである。
【0044】
オレフィン重合触媒は抽出固体プロ触媒、共触媒及び選択性制御剤を接触させる適当な工程を施すことによって製造される。接触方法は特に重要ではない。触媒成分又はそれらの組み合わせは予備活性化触媒を形成するため重合する前に予め接触させてもよいし、あるいは、各成分はオレフィンモノマーとの接触と同時に接触させてもよい。一つの変形例としては、触媒成分を単純に適当な容器中で混合し、得られた予備形成された触媒を重合開始時に重合反応器に導入する。他の変形例においては、触媒成分を重合反応器に導入し本来の形で触媒を形成することも行なわれる。最後の態様としては、触媒成分を重合容器中に導入し少なくとも一種のオレフィンモノマーと予備重合し、引き続き予備重合時に用いたオレフィンモノマーと同種もしくは異種のオレフィンモノマーと接触させてもよい。その後の重合は同一もしくは異なる重合容器中で行なってもよい。
【0045】
オレフィン重合触媒はオレフィンの重合において公知のスラリー相、液相、気相又は塊状液体モノマータイプの重合法において用いてもよいし、あるいは、それらの組み合わせにおいて用いてもよい。しかしながら、重合は流動床重合反応器中で、3〜8個の炭素含有アルファ-オレフィンを固体プロ触媒、共触媒及び選択性制御剤という触媒の3成分と連続的に接触させて行なうのが好ましい。かかる方法に従って、触媒成分の分離した部分が、アルファ-オレフィンとその他の追加成分と一緒に、触媒的に効果的な量連続的もしくは間欠的に反応器に供給される。その間、重合物が反応器から連続的もしくは間欠的に除去される。アルファ-オレフィンの連続重合に好適な流動床反応器については既に述べてあるが、当該技術分野で公知である。かかる目的のために有用な流動床反応器は、例えば、米国特許第4302565号、第4302566号、第4303771号などに開示されている。
【0046】
かかる流動床を流動床反応器から未反応モノマーを集めそれをリサイクル流として用いて操作することも時には好まれる。この場合、少なくともリサイクル流の一部を濃縮することが望まれる。さらに、液体濃縮剤を反応混合物中に存在させてもよい。このような操作は「濃縮モード」と称す。かかる流動床反応器を濃縮モードで操作することは、一般に当該分野で公知であり、例えば、米国特許第4543399号、第4588790号などに開示されている。濃縮モードの使用は、触媒の活性を増大させ、アイソタクチックポリプロピレン中のキシレン可溶分を低下させ、さらに、本発明に従って得られる触媒を使用した場合の触媒全般の性能を改善するために特に有益であることは既に知られていた。
【0047】
重合の詳細な手順及び条件は広範囲で一般的であるが、本発明の抽出固体プロ触媒から形成された重合触媒を用いるオレフィン重合法は、オレフィン重合触媒の相対的に高い生産性を反映する程度の量のポリオレフィン生成物、特にかなり高いバルク密度を有するポリプロピレン生成物を提供する。さらに、本発明のポリオレフィン生成物は、本発明とは異なる未抽出の類似のプロ触媒から得られた触媒を用いて得られたポリオレフィンと比較してキシレン可溶分が低下している。
【0048】
本発明のポリオレフィン生成物のキシレン可溶分は、好ましくは5重量%未満、より好ましくは2.5重量%未満、最も好ましくは1.75重量%未満である。さらに、ポリオレフィン生成物は、触媒残さが低減されていることが好ましい。重合物(ポリマー)中のチタニウム量は、好ましくは1x10-3重量%未満、より好ましくは1x10-4重量%未満、最も好ましくは5x10-5重量%未満である。
【0049】
選択性制御剤(SCA)としてDCPDMSを用いる場合、本発明のポリオレフィン生成物の弾性モジュラスは、好ましくは少なくとも265,000psi(1,830MPa)、より好ましくは少なくとも275,000psi(1,900MPa)、最も好ましくは少なくとも280,000psi(1,930MPa)である。
【0050】
本発明の重合生成物は、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマー及びその他類似物等のいかなる生成物でありうる。通常、重合生成物はポリエチレン又はポリプロピレン、特にポリプロピレンのようなホモポリマーである。一方、本発明の触媒及びプロセスは、EPRや耐衝撃性プロピレンコポリマーのようなエチレン及びプロピレンのコポリマーなどの、2種もしくはそれ以上のモノマーを重合プロセスに供給した場合に得られるコポリマーの製造に有益である。当業者は本発明のガイドラインに従い、液相、スラリー又は気相反応条件下で、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマー又はその他の重合物を製造するため適当な重合を実施することができる。
【0051】
本発明はさらに以下に示す実施例によって詳述される。但し、本発明はそれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【実施例】
【0052】
以下に示す例においては、各表に示す値を求めるために下記の試験方法を用いた。表の中で、空欄は当該実験データがないことを示す。
Ti%: チタニウム%は触媒をプラズマ発光分光分析を用いて測定
メルトフロー: ASTM1238(条件L)
バルク密度: ASTM-D1895
XS( キシレン可溶分 ): 特に断わりのない限り、米国特許第5539309号に開示されている1H-NMR(核磁気共鳴)法又は重量(XS)分析法(CFR177.1520)によって測定
C15 、 C21: オリゴマー量は内部標準としてn-ヘキサデカンを含有するクロロホルム中にポリマーサンプルを一晩抽出することによって測定した。分別された抽出物はメタノールで洗浄し、沈殿する高分子量のポリプロピレンと固体粒子を分離するためにろ過した。ろ液は冷却オンカラム注入により熔融シリカを充填したクロマトグラフ・カラムに注入した。抽出成分の相対量は抽出ポリマーの重量を基準に計算によって求めた。
モジュラス(弾性モジュラス): ASTM-D790Aに従って射出成形サンプルを3週間エイジングして測定
【0053】
重合条件
(1)重合法A: 液体プロピレン攪拌重合法
液体プロピレン(2.7L)を窒素雰囲気下90℃を超える温度条件下で乾燥した容量1ガロンのオートクレーブ中に充填した。オートクレーブは攪拌した状態で62℃に維持し、次いで、水素、SCA(選択性制御剤)、へプタンのトリエチルアルミニウム(TEAL)5重量%及び鉱物油スラリー5重量%を添加した。重合条件は67℃で60分間維持した。
【0054】
(2)重合法B: 気相重合法
14インチ流動床反応器中で気相重合を行なった。反応器は流動ガスを導入するための分配プレートを備えている。ガスは流動床の先端を通過した後配管を通じてコンプレッサーと循環するガスの温度を制御するため(且つ、その結果として流動床の温度をも制御することになる)の冷却器に運ばれた。冷却後、循環ガスを分配プレートの下部に再導入した。モノマーと水素を循環パイプに別々に供給した。
【0055】
流動床反応器をトータル圧力415psig(3.0MPa)、プロピレン分圧300psig(2MPa)の条件下で操作した。83lbs(38Kg)のポリマーを流動化するため見かけのガス流速を1.3〜1.4ft/sec (0.43m/sec)とした。製造速度は21〜38lbs/hr(9.5〜17kg/hr)であった。
【0056】
プロ触媒スラリーを注入ポンプで計測しながら5lbs/hr(2.3kg/hr)の流速のプロピレン流(この流れによってプロ触媒は反応器に運ばれる)に注入した。TEAL溶液とSCAをそれぞれ別々の場所で別々に反応器に導入した。
【0057】
比較例A
プロ触媒Aを米国特許第5093415号に従って調製した。従って、Mg(OEt)2をTiCl4 /MCB(モノクロロベンゼン)(20L/kgMg(OEt)2)とDIBP(ジブチルフタレート)(0.3L/kg Mg(OEt)2)との50/50(容積比)混合物中でスラリー化した。混合物を106℃で60分間加熱後、ろ過した。得られた湿った塊を50/50(容積比)のTiCl4/MCB混合物(20l/kgMg(OEt)2)中で106℃で30分間スラリー化し、ろ過した。この操作をもう一度繰り返した。得られた固体をイソペンタンで洗浄し、温めた窒素を流しながら乾燥した。得られたプロ触媒は重量でTi2.7%を含有していた。
【0058】
プロ触媒A(乾燥粉末10.0g)を100℃で60分間無水トルエン100ml中でスラリー化し、ろ過して溶媒を除去した。この抽出操作をプロ触媒1g当たり10mlのトルエンを用いて時間間隔を変えて6回行ない、各抽出操作後得られた抽出物質のいくつかを室温で3回ペンタンで洗浄し、残留溶媒を除去し、真空下で乾燥した。固体プロ触媒成分のTi含有量を測定した。その結果を表1に示す。
【0059】
【表1】
表1から分かるように、望ましい程度にプロ触媒中のチタニウム含有量を低減するためには何度も連続して接触操作を繰り返すことが必要であることが分かる。チタニウム含有量を最終的に2%以下にするためには、最終プロ触媒は100℃で24時間の抽出をしなければならないことが分かる。
【0060】
実施例B
一連のプロ触媒をモノクロロベンゼン(但し、実施例B21のみo-キシレンを使用)の量を変えて種々の温度で抽出を行なって調製した。出発物質、溶媒量及び各抽出温度を表2に示した。
【0061】
【表2】
【0062】
表から分かるように、プロ触媒を約100℃以上の温度で溶媒と接触させることによりチタニウムを多量除去できる。100℃で溶媒を接触させる場合、チタニウム量を20重量%以下にするためには何度も抽出を連続して行なう必要があった。一方、130℃では、たった1回の抽出でチタニウム量を抽出前の1/2まで低減することができた。
【0063】
実施例C
コントロール(基準)として、約2.2gのMg(OEt)2をTiCl4/MCBとDIBP0.74mlとの50/50(容積比)混合物55ml中、110℃、60分間でスラリー化した。得られた混合物を熱い状態のままろ過した。回収した固体を110℃、60分間、新鮮なTiCl4/MCBの50/50(容積比)混合物55ml中でろ過した。得られた混合物を熱い状態のままろ過した。得られた固体を110℃、30分間、新鮮なTiCl4/MCBの50/50(容積比)混合物55ml中で再度スラリー化することによって塩素化した。得られた混合物を熱い状態のままろ過し、固体を回収した。固体を室温で70mlのイソ-オクタンを用いて3回洗浄し、次いで窒素雰囲気下で少なくとも2時間乾燥した。このようにして得られた下記の表3でC付にて表示したプロ触媒のTi含有量は、2.70%(重量)であった。
【0064】
かかるプロ触媒の調製法を抽出工程を加えることによって変化させた。約2.2gのMg(OEt)2をTiCl4/MCBとDIBP0.74mlとの50/50(容積比)混合物55ml中、110℃、60分間でスラリー化した。得られた混合物を熱い状態のままろ過した。回収した固体を110℃、60分間、新鮮なTiCl4/MCBの50/50(容積比)混合物55ml中でろ過した。得られた混合物を熱い状態のままろ過した。得られた固体を110℃、30分間、新鮮なTiCl4/MCBの50/50(容積比)混合物55ml中で再度スラリー化した。得られた混合物を熱い状態のままろ過し、固体を室温で70mlのMCBを用いて洗浄し、固体プロ触媒物質を含有する湿った塊を得た。次いで、その湿った塊を110℃、60分間、70mlのMCBを用いてスラリー化することによって抽出した。混合物を熱い状態のままろ過した。固体を室温で70mlのイソ-オクタンを用いて3回洗浄し、次いで窒素雰囲気下で少なくとも2時間乾燥した。このようにして得られた下記の表3でC1と表示したプロ触媒のTi含有量は、1.80%(重量)であった。
【0065】
プロ触媒C1の調整法(但し、110℃でMCBを用いてスラリー化した)を繰り返し、下記のろ過を2回繰り返した。このようにして得られたC2と表示したプロ触媒のTi含有量は、1.10%(重量)であった。
【0066】
プロ触媒C1の調整法(但し、110℃でMCBを用いてスラリー化した)を繰り返し、下記のろ過を2回繰り返した。このようにして得られたC3と表示したプロ触媒のTi含有量は、1.00%(重量)であった。この実施例における触媒C〜C3の分析結果を下記の表3に示す。
【0067】
【表3】
【0068】
重合
比較例A、B、Cで調製したプロ触媒を用いて重合法Aに従ってプロピレンを重合した。SCAとしてDCPDMSを使用した。重合の結果を下記表4に示す。
【0069】
【表4】
【0070】
表から、本発明の触媒活性は仮にチタニウム含有量が少ない場合であってもチタニウムのグラム単位当たりでは増加していることが分かる。従って、チタニウムのグラム単位当たりのポリプロピレン収量は増大している。さらに、チタニウム含有量が減少するにつれて、キシレン可溶分も著しく減少し、得られるポリマーの弾性モジュラスは増大している。
【0071】
実施例1〜17
一連の実施例の結果を下記表5に示す。かかる実施例は、本発明と同種のプロ触媒を用いた場合でも本発明の処理をしない場合と比較して、種々の異なるプロ触媒を用いて本発明の処理をした方が優れた特性を有していることが分かる。かかるプロ触媒を用いて重合法Aに従って且つSCA/Ti比を変化させてプロピレンを重合した。プロ触媒は(もし前述していない場合のことを考慮して)、下記の通り調製した。
【0072】
例3(比較例):プロ触媒Dを米国特許第5652314号に従って調製した。即ち、SiO2フィラーを含有した炭酸マグネシウムジエトキサイド前駆体をTiCl4/MCB(13L混合物/Kg前駆体)とDIBP(0.2L/Kg前駆体)との50/50(容積比)混合物中でスラリー化した。混合物を110℃で60分加熱後ろ過した。この操作を(60分でなく)30分でさらにもう1回繰り返した。得られた固体をイソペンタンで洗浄し、加温窒素雰囲気下で乾燥した。得られたプロ触媒は2.55%(重量)のTiを含有していた。かかるプロ触媒は、実際に使用する前に更なる処理はしていない。
【0073】
例5(実施例):プロ触媒D(30重量%鉱物油スラリー)約400mlを室温で500mlのイソオクタンで洗浄し、鉱物油を除去し、ろ過した。ろ過後、得られた固体をMCB1200ml中にスラリー化し、110℃に加熱し(30分間その温度で保持)、次いで熱い状態のままでろ過した。この操作を2回繰り返した。得られた抽出固体を300mlのイソオクタンを用いて3回洗浄した。固体を真空下で乾燥した。得られたプロ触媒(D1)のTi含有量は1.48%(重量)であった。
【0074】
例9(比較例):プロ触媒Eを米国特許第5077357号に従って調製した。即ち、化学式Mg3Ti(OC2H5)8Cl2に対応するマグネシウムジエトキサイドとチタニウムエトキサイド混合物/塩素含有前駆体をTiCl4/MCB(19L混合物/Kg前駆体)とDIBP(0.2L/Kg前駆体)との50/50(容積比)混合物中でスラリー化した。混合物を113℃で60分加熱後ろ過した。得られた湿った塊を50/50のTiCl4/MCB(19L混合物/Kg前駆体)混合物中、113℃で30分でスラリー化し、ろ過した。この操作をさらにもう1回繰り返した。得られた固体をイソペンタンで洗浄し、加温窒素雰囲気下で乾燥した。得られたプロ触媒は2.76%(重量)のTiを含有していた。かかるプロ触媒は、実際に使用する前に更なる処理はしていない。
【0075】
例11(実施例):プロ触媒E(30重量%鉱物油スラリー)約400mlを室温で500mlのイソオクタンで洗浄し、鉱物油を除去し、ろ過した。ろ過後、得られた固体をMCB1200ml中にスラリー化し、130℃に加熱し(30分間その温度で保持)、次いで熱い状態のままでろ過した。この操作を2回繰り返した。得られた固体を300mlのイソオクタンを用いて3回洗浄した。固体を真空下で乾燥した。得られたプロ触媒(E1)のTi含有量は1.47%(重量)であった。
【0076】
例13(比較例):プロ触媒Fを約2.00gのアルミニウムクロライドを40mlのトルエンに添加し、次いで1.73mlのメチルトリエトキシシランを攪拌しながら滴下することによって調製した。混合物を25℃で1時間攪拌し、5℃に冷却した。クロロブテン(3.84ml)とジイソブチルエーテル(20ml)中で75℃で24時間還流したマグネシウム(0.89g)との反応から得られる溶液を前記反応混合物に攪拌しながら滴下添加し、その反応混合物の温度を-5〜0℃の範囲に維持した。添加後、反応混合物の温度をゆっくり上昇させ、反応を30℃で1時間継続した。雰囲気温度下でのトルエン洗浄及びペンタン洗浄に引き続くろ過によって固体を得た。
【0077】
このようにして得られた固体2.5gを15mlのトルエンでスラリー化し、次いで、チタニウムテトラクロライド8.2mlとジ-n-へプチルフタレート0.6mlをその懸濁液に加え、90℃で1時間攪拌しながら反応(塩素化)させた。同一温度下で固体をろ過によって分離し、雰囲気温度下でトルエン及びペンタンで洗浄した。得られた固体を、再度、15mlのトルエンと8.2mlのチタニウムテトラクロライド中でスラリー化し、次いで、90℃で1時間攪拌しながら反応させた。同一温度下で固体をろ過によって分離し、雰囲気温度下でトルエン及びペンタンで洗浄した。得られたプロ触媒のTi含有量は3.82wt%であった。これを「プロ触媒F」と命名した。
【0078】
例14(実施例):約2.0gのプロ触媒Fを60mlのトルエンでスラリー化した。反応混合物を90℃で30分間加熱した。固体がろ過によって集められ、5mlのペンタンで3回洗浄し、真空下で乾燥した。得られたプロ触媒のTi含有量は2.55wt%であった。これを「プロ触媒F1」と命名した。
【0079】
例15(比較例):マグネシウムジエトキサイド約3.0gをエチルベンゾエート1.25mlを含有するTiCl4/MCBの50/50(vol/vol)混合物60ml中、100℃、60分でスラリー化することによってプロ触媒Gを得た。得られた混合物は熱い間にろ過した。回収した固体を新たなTiCl4/MCBの50/50(vol/vol)混合物60ml中、100℃、60分でスラリー化した。得られた混合物を熱いうちにろ過した。回収した固体を新たなTiCl4/MCBの50/50(vol/vol)混合物60ml中、100℃、60分で再度スラリー化した。得られた混合物を熱いうちにろ過し、固体を回収した。その固体を室温でイソ-オクタン70mlで3回洗浄し、次いで、窒素を流しながら少なくとも2時間乾燥した。このようにして得られたプロ触媒のTi含有量は2.96wt%であった。これを「プロ触媒G」と命名した。
【0080】
例16(実施例):マグネシウムジエトキサイド約3.0gをエチルベンゾエート1.25mlを含有するTiCl4/MCBの50/50(vol/vol)混合物60ml中、100℃、60分でスラリー化することによってプロ触媒G1を得た。得られた混合物は熱い間にろ過した。回収した固体を新たなTiCl4/MCBの50/50(vol/vol)混合物60ml中、100℃、60分でスラリー化した。得られた混合物を熱いうちにろ過した。回収した固体を新たなTiCl4/MCBの50/50(vol/vol)混合物60ml中、100℃、60分で再度スラリー化した。得られた混合物を熱いうちにろ過し、固体を室温下MCB70mlで洗浄した。その固体を60mlのMCBを用いて100℃30分で抽出した。混合物を熱いうちにろ過した。その固体を室温でイソ-オクタン70mlで3回洗浄し、次いで、窒素を流しながら少なくとも2時間乾燥した。このようにして得られたプロ触媒G1のTi含有量は2.09wt%であった。
【0081】
【表5】
【0082】
上記の表から分かるように、本発明に従って調製されたプロ触媒はTi含有量が著しく低減され(AとB9、DとD1、EとE1、FとF1、GとG1をそれぞれ比較)、その結果選択性が著しく改善された(キシレン可溶分が低下していることから分かる)(1と2;3、4と5-8;9、10と11、12;13と14;15と16、17をそれぞれ比較)触媒組成物を得ることができる。本発明のプロ触媒から得られた触媒は、また、結果として、バルク密度の大きなポリマーを製造することができる(1と2;3、4と5-8;9、10と11、12を比較)。本発明のプロ触媒はTi含有量が著しく低減されているにもかかわらず、Tiの単位当たりの生産性は増大している(1と2;3、4と5-8;9、10と11、12;15と16、17をそれぞれ比較)。最後に、本発明のプロ触媒を使用することにより、目標とするキシレン可溶分を達成するための外部ドナーの使用量を著しく少なくすることができることがわかる(3と8;9と12;15と17をそれぞれ比較)。
【0083】
実施例18-37
種々のプロ触媒を用いる一連の重合を重合法Aに従って行なった。選択性制御剤としてジシクロペンチルジメトキシシランを用いた。特定のプロ触媒(前述していない場合)は以下のように調製した。その結果を表6に示す。
【0084】
例18(比較例):プロ触媒Hをプロ触媒Dと実質的に同様にして調製した。プロ触媒HのTi含有量は2.14wt%であった。
【0085】
例19(実施例):乾燥プロ触媒H約1.0gを30mlのMCB中、110℃1時間でスラリー化し、次いで、ろ過により溶剤を除去した。得られた抽出固体を、さらに残留溶剤を除去するため5mlのペンタンを用い室温で3回洗浄した。その後、固体を真空下で乾燥した。これを「プロ触媒H1と命名した。Ti含有量は1.25wt%であった。
【0086】
例20(実施例):乾燥プロ触媒H約1.0gを30mlのMCB中、120℃1時間でスラリー化し、次いで、ろ過により溶剤を除去した。得られた抽出固体を、さらに残留溶剤を除去するため5mlのペンタンを用い室温で3回洗浄した。その後、固体を真空下で乾燥した。これを「プロ触媒H2と命名した。Ti含有量は1.08wt%であった。
【0087】
例21(実施例):乾燥プロ触媒H約1.0gを30mlのMCB中、130℃1時間でスラリー化し、次いで、ろ過により溶剤を除去した。得られた抽出固体を、さらに残留溶剤を除去するため5mlのペンタンを用い室温で3回洗浄した。その後、固体を真空下で乾燥した。これを「プロ触媒H3と命名した。Ti含有量は0.89wt%であった。
【0088】
例22(実施例):乾燥プロ触媒H約1.0gを30mlのo-キシレン中、130℃1時間でスラリー化し、次いで、ろ過により溶剤を除去した。得られた抽出固体を、さらに残留o-キシレンを除去するため5mlのペンタンを用い室温で3回洗浄した。その後、固体を真空下で乾燥した。これを「プロ触媒H4と命名した。Ti含有量は1.03wt%であった。
【0089】
例23(実施例):乾燥プロ触媒D約1.0gを30mlのMCB中、110℃30分でスラリー化し、次いで、ろ過により溶剤を除去した。得られた抽出固体を、さらに残留溶剤を除去するため5mlのペンタンを用い室温で3回洗浄した。その後、固体を真空下で乾燥した。これを「プロ触媒D2と命名した。Ti含有量は1.68wt%であった。
【0090】
例24(実施例):乾燥プロ触媒D約1.0gを30mlのMCB中、110℃1時間でスラリー化し、次いで、ろ過した。得られた抽出固体を、さらに残留抽出溶媒を除去するため5mlのペンタンを用い室温で3回洗浄した。その後、固体を真空下で乾燥した。これを「プロ触媒D3と命名した。Ti含有量は1.52wt%であった。
【0091】
【表6】
【0092】
表6から分かるように、プロ触媒の特性は、例えば、抽出剤の種類、温度、量、接触時間、抽出回数などの抽出条件を制御することによって調整することができる。例えば、より高温での抽出によりTi含有量をより少なくできる(19、20、21をそれぞれ比較)。また、抽出剤の種類によってプロ触媒のTi含有量も変化する(21と22を比較)。より高温又はより長時間の抽出によってTi含有量を低下させることができる(23と24を比較)。抽出を繰り返し行なうことによっても同様にTi含有量を低下させることができる(25-31を比較)。
【0093】
実施例38-55
下記の一連の実施例の結果を示す表7には、本発明に従って抽出と置換の両方の操作を行なったプロ触媒を調製するために種々の異なるハライド化合物を使用したときに得られる有利な特性を示す。重合は選択性制御剤としてジシクロペンチルジメトキシシランを用いる重合法Aに従って行なった。特定のプロ触媒(前述していない場合)は、以下のようにして調製した。
【0094】
例39(実施例):乾燥プロ触媒A1.0gを10mlのMCBにVCl4115mgを溶解した溶液中、100℃60分でスラリー化し、次いで、ろ過によりプロ触媒I1を調製した。抽出及び置換操作をして得られた固体を、さらに残留MCBを除去するため5mlのペンタンを用い室温で3回洗浄した。その後、固体を真空下で乾燥した。得られたプロ触媒成分のTi及びV含有量は、それぞれ1.50wt%と2.54wt%であった。
【0095】
例40(実施例):乾燥プロ触媒A1.0gを10mlのMCBにVCl41.50gを溶解した溶液中、100℃60分でスラリー化し、次いで、ろ過によりプロ触媒I2を調製した。抽出及び置換操作をして得られた固体を、さらに残留MCBを除去するため5mlのペンタンを用い室温で3回洗浄した。その後、固体を真空下で乾燥した。得られたプロ触媒成分のTi及びV含有量は、それぞれ0.44wt%と10.93wt%であった。
【0096】
例41(実施例):乾燥プロ触媒A1.0gを10mlのMCBにVCl4115mgとTiCl4113mg(TiCl4=MCB当たり1.0wt%)を溶解した溶液中、100℃60分でスラリー化し、次いで、ろ過によりプロ触媒I3を調製した。抽出及び置換操作をして得られた固体を、さらに残留MCBを除去するため5mlのペンタンを用い室温で3回洗浄した。その後、固体を真空下で乾燥した。得られたプロ触媒成分のTi及びV含有量は、それぞれ1.57wt%と1.99wt%であった。
【0097】
例42(実施例):乾燥プロ触媒A1.0gを10mlのMCBにVCl4115mg、TiCl4113mg及びDIBP 166mg(TiCl4=MCB当たり1.0wt%)を溶解した溶液中、100℃60分でスラリー化し、次いで、ろ過によりプロ触媒I4を調製した。抽出及び置換操作をして得られた固体を、さらに残留MCBを除去するため5mlのペンタンを用い室温で3回洗浄した。その後、固体を真空下で乾燥した。得られたプロ触媒成分のTi及びV含有量は、それぞれ2.38wt%と1.54wt%であった。
【0098】
例43(実施例):乾燥プロ触媒A1.0gを10mlのMCBにVOCl3103mgを溶解した溶液中、100℃60分でスラリー化し、次いで、ろ過によりプロ触媒I5を調製した。抽出及び置換操作をして得られた固体を、さらに残留MCBを除去するため5mlのペンタンを用い室温で3回洗浄した。その後、固体を真空下で乾燥した。得られたプロ触媒成分のTi及びV含有量は、それぞれ2.11wt%と0.26wt%であった。
【0099】
例44(実施例):乾燥プロ触媒A1.0gを10mlのMCBにZnCl4(DIBP)305mgとTiCl4113mg (TiCl4=MCB当たり1.0wt%)を溶解した溶液中、100℃60分でスラリー化し、次いで、ろ過によりプロ触媒I6を調製した。得られた固体を、さらに残留MCBを除去するため5mlのペンタンを用い室温で3回洗浄した。その後、抽出及び置換の操作を行なった固体を真空下で乾燥した。得られたプロ触媒成分のTi及びV含有量は、それぞれ1.51wt%と2.97wt%であった。
【0100】
例45(実施例):乾燥プロ触媒A1.0gを10mlのMCBにWCl6237mgを溶解した溶液中、100℃60分でスラリー化し、次いで、溶剤をろ過により除去しプロ触媒I7を調製した。抽出及び置換操作をして得られた固体を、さらに残留MCBを除去するため5mlのペンタンを用い室温で3回洗浄した。その後、固体を真空下で乾燥した。得られたプロ触媒成分のTi及びV含有量は、それぞれ1.20wt%と3.84wt%であった。
【0101】
例46(実施例):乾燥プロ触媒A1.0gを10mlのMCBにTiBr4220mgを溶解した溶液中、100℃60分でスラリー化し、次いで、ろ過によりプロ触媒I8を調製した。抽出及び置換操作をして得られた固体を、さらに残留MCBを除去するため5mlのペンタンを用い室温で3回洗浄した。その後、固体を真空下で乾燥した。得られたプロ触媒成分のTi含有量は2.11wt%であった。
【0102】
例47(実施例):乾燥プロ触媒A1.0gを75mlのMCBにTiBr42.10gを溶解した溶液中、100℃12時間でスラリー化し、次いで、ろ過によりプロ触媒I9を調製した。抽出及び置換操作をして得られた固体を、さらに残留MCBを除去するため5mlのペンタンを用い室温で3回洗浄した。その後、固体を真空下で乾燥した。得られたプロ触媒成分のTi含有量は1.08wt%であった。
【0103】
例48(実施例):実施例A1から得られた乾燥プロ触媒粉末1.0gを10mlのMCBにSnCl4156mgを溶解した溶液中、100℃60分でスラリー化し、次いで、ろ過によりプロ触媒I10を調製した。抽出及び置換操作をして得られた固体を、さらに残留MCBを除去するため5mlのペンタンを用い室温で3回洗浄した。その後、固体を真空下で乾燥した。得られたプロ触媒成分のTi及びSn含有量は、それぞれ1.98wt%と0.03wt%であった。
【0104】
例49(実施例):乾燥プロ触媒1.0gを10mlのMCBにSnCl4310mgを溶解した溶液中、100℃60分でスラリー化し、次いで、ろ過によりプロ触媒I11を調製した。得られた固体を、さらに残留MCBを除去するため5mlのペンタンを用い室温で3回洗浄した。その後、固体を真空下で乾燥した。得られたプロ触媒成分のTi及びSn含有量は、それぞれ2.06wt%と0.10wt%であった。
【0105】
例50(実施例):乾燥プロ触媒1.0gを10mlのMCBにSnCl4620mgを溶解した溶液中、100℃60分でスラリー化し、次いで、ろ過によりプロ触媒I12を調製した。抽出と置換の操作を行なって得られた固体を、さらに残留MCBを除去するため5mlのペンタンを用い室温で3回洗浄した。その後、固体を真空下で乾燥した。得られたプロ触媒成分のTi及びSn含有量は、それぞれ1.88wt%と0.13wt%であった。
【0106】
例51(実施例):乾燥プロ触媒1.0gを10mlのMCBにSnCl41.24gを溶解した溶液中、100℃60分でスラリー化し、次いで、ろ過によりプロ触媒I13を調製した。抽出と置換の操作を行なって得られた固体を、さらに残留MCBを除去するため5mlのペンタンを用い室温で3回洗浄した。その後、固体を真空下で乾燥した。得られたプロ触媒成分のTi及びSn含有量は、それぞれ1.89wt%と0.18wt%であった。
【0107】
例52(実施例):乾燥プロ触媒1.0gを10mlのMCBにSnCl4 7.75gを溶解した溶液中、100℃60分でスラリー化し、次いで、ろ過によりプロ触媒I14を調製した。抽出と置換の操作を行なって得られた固体を、さらに残留MCBを除去するため5mlのペンタンを用い室温で3回洗浄した。その後、固体を真空下で乾燥した。得られたプロ触媒成分のTi及びSn含有量は、それぞれ1.49wt%と0.56wt%であった。
【0108】
例53(比較例):プロ触媒Eと実質的に同様の方法でプロ触媒Jを調製した。未抽出のプロ触媒中のTi含有量は2.50wt%であった。
【0109】
例54(実施例):乾燥プロ触媒A1.0gを10mlのMCBにZnCl4(DIBP)268mgとTiCl4 99mg (TiCl4=MCB当たり0.9wt%)を溶解した溶液中、100℃60分でスラリー化し、次いで、ろ過により溶剤を除去しプロ触媒J1を調製した。抽出と置換の操作を行なって得られた固体を、さらに残留MCBを除去するため5mlのペンタンを用い室温で3回洗浄した。その後、固体を真空下で乾燥した。得られたプロ触媒成分のTi含有量は1.53wt%であった。
【0110】
例55(実施例):乾燥プロ触媒J10.0gを300mlのMCBにジシクロペンチルジクロロシラン30.0mlを含有する抽出混合物中、130℃30分でスラリー化し、次いで、ろ過によりプロ触媒J2を調製した。抽出と置換の操作を行なって得られた固体を、さらに残留MCBを除去するため5mlのペンタンを用い室温で3回洗浄した。その後、固体を真空下で乾燥した。得られたプロ触媒成分のTi含有量は1.00wt%であった。
【0111】
【表7】
【0112】
表7によれば、ハライド塩化合物又はそれらの混合物は不利な効果をもたらすことなしに本発明の抽出操作との組み合わせで用いることができる(1と39-52;53と54;9と55を比較)。ハライド塩化合物又はそれらの混合物はTiの除去に効果があり、同等の結果を得るのに抽出温度をより低くできる(1と38と39-54を比較)。ハライド塩化合物又はそれらの混合物をより多量に用い且つ本発明の抽出操作を組み合わせることにより、最終的に得られるプロ触媒中のTi含有量をより低減できる(39と40;46と47;48と49と50と51と52を比較)。
【0113】
実施例56-65
下記の一連の実施例の結果を示す表8には、本発明に従って触媒を調製するために種々の異なる選択性制御剤を使用したときに得られる有利な特性を示す。
【0114】
例56(比較例):選択性制御剤(SCA)としてジフェニルジメトキシシラン(Pb2Si(OMe)2)を用いた以外例9を繰り返した。
【0115】
例57(実施例):選択性制御剤(SCA)としてジフェニルジメトキシシラン(Pb2Si(OMe)2)を用いた以外例11を繰り返した。
【0116】
例58(比較例):選択性制御剤(SCA)としてn-プロピルトリメトキシシラン(NPTMS)を用いた以外例9を繰り返した。
【0117】
例59(実施例):選択性制御剤(SCA)としてn-プロピルトリメトキシシラン(NPTMS)を用いた以外例11を繰り返した。
【0118】
例60(比較例):選択性制御剤(SCA)としてメチルシクロへキシルジメトキシシラン(MCHDMS)を用いた以外例9を繰り返した。
【0119】
例61(実施例):選択性制御剤(SCA)としてメチルシクロへキシルジメトキシシラン(MCHDMS)を用いた以外例11を繰り返した。
【0120】
例62(比較例):選択性制御剤(SCA)としてエチルトリエトキシシラン(ETES)を用いた以外例9を繰り返した。
【0121】
例63(実施例):選択性制御剤(SCA)としてエチルトリエトキシシラン(ETES)を用いた以外例11を繰り返した。
【0122】
例64(比較例):選択性制御剤(SCA)として2,2,6,6-テトラメチルピペリジン(TMPY)を用いた以外例9を繰り返した。
【0123】
例65(実施例):選択性制御剤(SCA)として2,2,6,6-テトラメチルピペリジン(TMPY)を用いた以外例11を繰り返した。
【0124】
【表8】
【0125】
表8に示した結果から分かるように、種々の選択性制御剤に対してSCA/Ti(モル/モル)比を一定にしたとき、本発明の触媒を用いればより多量のポリマーを得ることができるし、また、キシレン可溶分がより少なく且つバルク密度がより大きいポリマーを得ることができる(1と2;56と57;58と59;60と61;62と63;64と65を比較)。
【0126】
実施例66-69
下記の一連の実施例の結果を示す表9には、選択性制御剤の使用量がより低レベルであっても本発明によれば多くの有利な特性が得られることが示されている。
【0127】
例66(比較例):選択性制御剤(SCA)としてn-プロピルトリメトキシシラン(NPTMS)を用いた以外例9を繰り返した。
【0128】
例67(実施例):選択性制御剤(SCA)としてn-プロピルトリメトキシシラン(NPTMS)を用いた以外例11を繰り返した。
【0129】
例68(実施例):例11に示したプロ触媒E1と実質的に同様の方法でプロ触媒E2を調製した。得られた固体プロ触媒中のTi含有量は1.37wt%であった。
【0130】
例69(実施例):SCA/Tiを変えた以外例68を繰り返した。
【0131】
【表9】
【0132】
表9から分かるように、本発明の触媒を用いれば比較例の触媒組成物を用いた場合に比べてキシレン可溶分が少なく且つより高い弾性モジュラスを有するポリマーを製造することができる(66と67;9-10と11、12、68、69;15と16-17を比較)。また,本発明の触媒を用いれば、非常に小さなSCA/Ti(モル/モル)比であってもキシレン可溶分の少ないポリマーを製造できるし、さらに、選択性制御剤が少量であっても得られるポリマーの弾性モジュラスに悪影響することはない。結論として、本発明の触媒を用いれば少量の選択性制御剤を用いて高弾性モジュラスを達成することができる(9-10と11、12、68、69;15と16-17を比較)。
【0133】
実施例70-80
下記の一連の重合例の結果を示す表10から、本発明の触媒を用いればポリマー中のオリゴマー量を低減できることがわかる。そのようなポリマーは官能特性が改善されている。重合例70と71は、選択性制御剤としてn-プロピルトリメトキシシランを用いた重合法Aに従って行なった。重合例72-80は、選択性制御剤としてジシクロペンチルジメトキシシランを用いた重合法Bに従って行った。特定のプロ触媒は(前述していない場合)以下の通り調製した。
【0134】
例72(比較例):プロ触媒Dと実質的に同様の方法でプロ触媒Kを調製した。プロ触媒K中のTi含有量は2.26wt%であり、重合法Bに従ってプロピレンを重合するために使用した。
【0135】
例79(実施例):例11に示したプロ触媒E1と実質的に同様の方法でプロ触媒E3を調製した。Ti含有量は1.19wt%であった。
【0136】
【表10】
【0137】
表10から、本発明の触媒を用いて得られたポリマーは、類似のメルトフローで、従来の触媒を用いて得られたポリマーに比べてオリゴマー量が少ないことがわかる(70と71;72と73;74と75;76と77;78と79-80と比較)。データから、オリゴマー量の低減は用いる選択性制御剤の種類には無関係であることが分かる。
【0138】
実施例81-87
下記の一連の重合例の結果を示す表11には、本発明の触媒を用いれば必要とする水素の使用量を低減できることが分かる。全ての重合例は選択性制御剤としてジシクロペンチルジメトキシシランを用いた重合法Bに従って行なった。
【0139】
【表11】
【0140】
上記の表から、本発明のプロ触媒を用いた場合、水素/プロピレン比をより小さくすることができることがわかる。また、本発明のプロ触媒を用いた場合、Al/SCA比を増大させることができことも分かり、その結果SCAの使用量を少なくすることにつながり、著しいコスト低減が達成できることが分かる。
【0141】
本発明を好ましい態様及び実施例に関して詳細に述べてきたけれども、当業者によれば本発明の精神と範囲を逸脱しない範囲内で種々の変形例を考え得ることは言うまでもない。
Claims (14)
- 固体状プロ触媒組成物を製造するため、マグネシウム化合物を順序は問わずにチタニウムハライド化合物及び内部電子ドナーと適当な媒体中で接触させ、該反応媒体から固体状プロ触媒を分離し、抽出前と比較してチタニウム含有量が低減された固体状プロ触媒組成物を製造するのに十分な時間、昇温条件下で当該固体状プロ触媒を液体希釈剤と少なくとも1回接触させることにより固体状プロ触媒組成物を抽出し、当該固体状プロ触媒組成物を回収することからなるチーグラ・ナッタオレフィン重合プロ触媒組成物として用いられる固体状プロ触媒組成物の製造方法。
- 希釈剤が、トルエン、キシレン、イソペンタン、イソオクタン、クロロベンゼン及びジクロロベンゼンからなる群から選ばれる請求項1記載の製造方法。
- 希釈剤がクロロベンゼンである請求項2記載の製造方法。
- 抽出が45℃以上の温度で行われる請求項1記載の製造方法。
- 抽出が115℃〜200℃の範囲内の温度で行われる請求項1記載の製造方法。
- 抽出が120℃〜150℃の範囲内の温度で行われる請求項5記載の製造方法。
- 抽出が約5分〜約1日の範囲内の時間行われる請求項1記載の製造方法。
- 抽出が少なくとも1回繰り返される請求項1記載の製造方法。
- 固体状プロ触媒が抽出工程前又は抽出工程中に置換反応によりハライド塩化合物と接触する請求項1記載の製造方法。
- 固体状プロ触媒を抽出前に乾燥する請求項1記載の製造方法。
- 請求項1に従って製造されるチーグラ・ナッタオレフィン重合触媒組成物用固体状プロ触媒組成物。
- 請求項11記載の固体状プロ触媒組成物、共触媒及び選択性制御剤を含有してなるチーグラ・ナッタオレフィン重合触媒組成物。
- オレフィンモノマーを重合条件下で請求項12記載のチーグラー・ナッタオレフィン重合触媒組成物と接触させることからなるオレフィンモノマーの重合方法。
- 請求項13記載の重合方法によって得られるオレフィンポリマー。
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