JP2004519422A - 2−(4−ピリジル)アミノ−6−ジアルコキシフェニルピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン - Google Patents
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Abstract
Description
【発明の分野】
本発明は、癌、粥状動脈硬化症、慢性関節リウマチ、再狭窄、乾癬、糖尿病性網膜症、黄斑変性、及び異常血管増殖が関係する他の疾患を治療するのに有用である、抗血管形成性の2−(4−ピリジル)アミノ−6−ジアルコキシフェニルピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オンを提供する。
【0002】
【発明の背景】
血管形成は、先に存在する血管からの毛細血管の形成であって、概して胎児及び成体哺乳動物において正常な増殖及び創傷治癒のような修復の一部として起こる。しかしながら、制御されない血管形成も、癌、糖尿病性網膜症、黄斑変性、乾癬、慢性関節リウマチ、アテローム、カプシ肉腫、及び赤血球血管腫のような細胞増殖性障害に付随する。固形腫瘍増殖及び侵襲は、細胞増殖因子、栄養分、を提供するため及び活性な細胞***から代謝副産物を除去するための十分な血液供給に依存する。
【0003】
腫瘍の血管形成は、腫瘍細胞又はそれらの周辺細胞間質による血管形成因子の生成及び放出で始まって腫瘍血管構造の発達に至る、多くの逐次的で複雑なプロセスを包含する。この多工程カスケードは、内皮細胞(EC)活性化、増殖、及び移動に続く管形成と成熟とを含む。腫瘍の増殖中に発現される基本的な線維芽細胞増殖因子(FGF)及び血管内皮細胞増殖因子(VEGF)のような血管形成増殖因子は、EC機能及び全血管新生過程の鍵となるモジュレーターである。従って、ECへのFGF及びVEGFレセプターチロシンキナーゼの特異的かつ選択的な阻害剤である低分子量化合物は、癌及び制御されない細胞増殖によって引き起こされる他の疾患を治療するための抗血管形成性治療剤として有用である。
【0004】
参照により本明細書に組み込まれる米国特許第 5,733,914号は、血小板誘導増殖因子(PDGF)、表皮増殖因子(EGF)、並びにVEGF及びFGFのような多種多様な増殖因子レセプターチロシンキナーゼを阻害するそれらの能力に起因して、癌及び他の細胞増殖性疾患を治療するのに有用であると言われている広いクラスのピリド〔2,3−d〕ピリミジン類を記載している。それら化合物は、6位においてアリール及びヘテロアリール基によって置換されており、それら基は、ハロ、アルキル、アルコキシ、チオ、チオアルキル、ヒドロキシ、アミノ、及びアルカノイルを含む種々の基で置換されていてもよい。その開示内容は、ピリド〔2,3−d〕ピリミジン核上の好ましい置換基としてジハロフェニルを指摘し、具体的には、2,6−ジクロロフェニルを最も好ましいものとして指摘している。この特許は、更に、そのピリド〔2,3−d〕ピリミジン核の2位における可能な種々の置換基を記載しており、それらにはアリールアミノが含まれ、フェニルアミノが最も好ましいとされている。これら化合物には、生物学的利用能、代謝安定性、及び酵素選択性が欠如している。
【0005】
本発明者らは、今回、米国特許第 5,733,914号に記載された化合物よりも、VEGF及びFGFの阻害剤として驚くほど強力かつ選択的であり、そして哺乳動物中で生物学的利用能がありかつ安定である一連のピリド〔2,3−d〕ピリミジン類を発見した。本化合物は、2−〔(4−ピリジル)アミノ〕−6−(3,5−ジアルコキシフェニル)−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オンとして特徴付けられる。本発明の目的は、強力で、選択的で、かつ代謝的に安定なVEGF及びFGFの阻害剤を提供すること、及び制御されない細胞増殖から生ずる疾患をそのような化合物を使用して治療する方法を提供することである。
【0006】
【発明の要旨】
この発明は、VEGF及びFGFとして知られる増殖因子レセプターチロシンキナーゼの、強力で、選択的でかつ代謝的に安定な阻害剤である2−〔(4−ピリジル)アミノ〕−6−(3,5−ジアルコキシフェニル)−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オンとして特徴付けられる化合物を提供する。本発明は、より特定的には、式I:
【0007】
【化2】
【0008】
〔式中、
R1 、R2 、R5 及びR6 は、独立して、水素、ハロゲン、C1 〜C6 アルキル、C1 〜C6 アルコキシ、チオ、チオアルキル、ヒドロキシ、C1 〜C6 アルカノイル、−CN、−NO2 、C1 〜C6 アルカノイルオキシ、COOR8 、−CF3 、NR8 R9 、又は(X)m −(CH2 )n −NR8 R9 (R8 及びR9 は、独立して、水素、C1 〜C6 アルキル、C1 〜C6 アルカノイルであるか、又はそれらが結合している窒素原子と一緒になって、5〜7員環を完成する)であり;
XはNH又はOであり;
mは0又は1であり;
nは0〜6であるが、但し、mとnの両方ともが0になることはなく;
R3 及びR4 は、独立して、C1 〜C6 アルキル又はハロ置換C1 〜C6 アルキルであり;そして
R7 は、水素、C1 〜C6 アルキル、C2 〜C6 アルケニル、C2 〜C6 アルキニル、又はC3 〜C6 シクロアルキルである。〕
の化合物及び薬学的に許容できるその塩及び溶媒和物を提供する。
【0009】
また、R1 、R2 、R5 及びR6 は、独立して、水素、ハロゲン、C1 〜C6 アルキル、C1 〜C6 アルコキシ、チオ、チオアルキル、ヒドロキシ、C1 〜C6 アルカノイル、−CN、−NO2 、C1 〜C6 アルカノイルオキシ、COOR8 、−CF3 、NR8 R9 、又は(X)m −(CH2 )n −NR8 R9 (R8 及びR9 は、独立して、水素、C1 〜C6 アルキル、C1 〜C6 アルカノイルであるか、又はそれらが結合している窒素原子と一緒になって、3〜7の炭素原子を有しかつ窒素、置換された窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される1、2又は3のヘテロ原子を場合により含有する環を完成することができる)である。
好ましい化合物は、R1 、R2 、R5 及びR6 が水素であり、R7 がC1 〜C6 アルキルである式Iを有する。
別の好ましい化合物のグループは、R3 及びR4 が両方ともメチルである式Iを有する。
最も好ましい式Iの化合物は、6−(3,5−ジメトキシフェニル)−8−エチル−2−(ピリジン−4−イルアミノ)−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オンである。
【0010】
本発明は、哺乳動物における制御されない細胞増殖によって引き起こされる疾患を治療する方法であって、哺乳動物に有効量の式Iの化合物を投与することを含んでなる方法も提供する。典型的な疾患は、白血病及び乳癌のような癌である。
従って、本発明は、哺乳動物における制御されない血管形成を治療する方法であって、治療を必要とする哺乳動物に抗血管形成有効量の式Iの化合物を投与することを含んでなる方法を提供する。
本発明は、癌を有しかつ治療を必要とする哺乳動物における癌を治療する方法であって、有効量の式Iの化合物を投与することを含んでなる方法も提供する。
更には、本発明は、上記の疾患又は疾患状態のいずれかを治療するための医薬品の製造のための式Iの化合物又は薬学的に許容できるそれらの塩の使用を提供する。
従って、本発明は、上記の疾患又は疾患状態のいずれかを治療するための式Iの化合物又は薬学的に許容できるそれらの塩の使用を提供する。
この発明の更なる態様は、薬学的に許容できる担体、希釈剤、又は賦形剤と混合された式Iの化合物を含んでなる医薬組成物である。
【0011】
【発明の詳しい説明】
本発明の化合物は、非溶媒和形態、並びに水和形態を含む溶媒和形態で存在することができる。一般に、水和形態を含む溶媒和形態は、非溶媒和形態と同等であり、本発明の範囲内に属する。
式Iの化合物において、“C1 〜C6 アルキル”という用語は、1〜6の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状の炭化水素基を意味し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシルなどが含まれる。“C1 〜C6 ”アルキルという用語には、その定義内に“C1 〜C3 ”アルキルが含まれる。
“ハロゲン”及び“ハロ”という用語には、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードが含まれる。
“ハロ置換C1 〜C6 アルキル”基は、1又はそれを越えるハロ置換基を有する上記アルキル基である。例には、トリフルオロメチル、ペルフルオロペンチル、1,2,3−トリクロロプロピル、2−クロロ−4−フルオロヘキシルなどが含まれる。
“アルケニル”及び“C2 〜C6 アルケニル”は、2〜6の炭素原子と1つの二重結合を有する直鎖状又は分枝状の炭化水素基を意味し、エテニル、3−ブテン−1−イル、2−エテニルブチル、3−ヘキサン−1−イルなどが含まれる。
“アルキニル”及び“C2 〜C6 アルキニル”は、2〜6の炭素原子と少なくとも1つの三重結合を有する直鎖状又は分枝状の炭化水素基を意味する。典型的なC2 〜C6 アルキニル基には、プロピニル、2−ブチン−1−イル、3−ペンチン−1−イルなどが含まれる。
“C3 〜C6 シクロアルキル”は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロヘキシル、及びシクロペンチルのような環状炭化水素基を意味する。
“C1 〜C6 アルコキシ”は、酸素を介して結合した上記のアルキル基を意味し、その例には、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、tert−ブトキシなどが含まれる。
“C1 〜C6 アルカノイル”は、カルボニルを介して連結された上記のようなアルキル基、即ち、
【0012】
【化3】
【0013】
を意味する。そのような基には、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、及びイソブチリルが含まれる。
“C1 〜C6 アルカノイルオキシ”は、酸素を介して結合した上記のアルカノイル基を意味する。
上で説明したアルキル、アルケニル、アルコキシ、及びアルキニル基は、置換されていてもよい。アルキル、アルケニル、アルコキシ、及びアルキニル基の一部であることができる置換基は、NR8 R9 、フェニル、置換フェニル、チオ(C1 〜C6 )アルキル、C1 〜C6 アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシ、C1 〜C6 アルコキシカルボニル、ハロ、シクロアルキル、及び5若しくは6員炭素環又は、窒素、置換された窒素、酸素及び硫黄から選択される1若しくは2のヘテロ原子を有するヘテロ環である。“置換された窒素”は、C1 〜C6 アルキル又は(CH2 )n Phを有する窒素を意味する。
【0014】
“R8 とR9 がそれらが結合している窒素原子と一緒になって、3〜7の炭素原子を有しかつ窒素、置換された窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される1、2又は3のヘテロ原子を場合により含有して完成される環”の例には、ピロリジン、ピペリジン、及びピペラジンが含まれるが、これらに限定されない。そのうちの5〜7員環は、場合によりC1 〜C6 アルキルによって置換されていてもよい。
従って、置換されたアルキル基の例には、2−アミノエチル、2−ジエチルアミノエチル、2−ジメチルアミノプロピル、エトキシカルボニルメチル、2−ピペラジノエチル、3−フェニルブチル、メチルスルファニルメチル、メトキシメチル、3−ヒドロキシペンチル、2−カルボキシブチル、4−クロロブチル、3−シクロプロピルプロピル、3−モルホリノプロピル、ピペラジニルメチル、及び2−(4−メチルピペラジニル)エチルが含まれる。
従って、置換されたアルケニル基の例には、2−ジエチルアミノエテニル、3−アミノ−2−ブテニル、3−(1−ピペラジニル)−1−プロペニル、3−ヒドロキシ−1−プロペニル、2−(1−s−トリアジニル)エテニル、3−フェニル−3−ペンテニルなどが含まれる。
【0015】
置換されたアルキニル基の例には、2−メトキシエチニル、2−エチルスルファニルエチニル、4−(1−ピペラジニル)−3−ブチニル、3−フェニル−5−ヘキシニル、3−ジエチルアミノ−3−ブチニル、4−クロロ−3−ブチニル、4−シクロブチル−4−ヘキシニルなどが含まれる。
典型的な置換されたアルコキシ基には、アミノメトキシ、トリフルオロメトキシ、2−ジエチルアミノエトキシ、2−エトキシカルボニルエトキシ、3−ピロリジノプロポキシ、3−ヒドロキシプロポキシ、6−カルボキシヘキシルオキシなどが含まれる。
更に、置換されたアルキル、アルケニル、及びアルキニル基の例には、ジメチルアミノメチル、カルボキシメチル、4−ジエチルアミノ−3−ブテン−1−イル、5−エチルメチルアミノ−3−ペンチン−1−イル、4−モルホリノブチル、4−テトラヒドロピリジニルブチル−3−イミダゾリジン−1−イルプロピル、4−テトラヒドロチアゾール−3−イルブチル、フェニルメチル、3−クロロフェニルメチルなどが含まれる。
【0016】
式Iの化合物は、更に、薬学的に許容できるそれらの酸付加及び/又は塩基付加塩を形成することができる。これら全ての形態は、本発明の範囲内である。
式Iの化合物の薬学的に許容できる酸付加塩には、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、亜リン酸のような無機酸から誘導される塩、並びに脂肪族モノ及びジカルボン酸、フェニル置換アルカン酸、ヒドロキシアルカン酸、アルカン二酸、芳香族酸、脂肪族及び芳香族スルホン酸のような有機酸から誘導される塩が含まれる。従って、そのような塩には、硫酸塩、ピロ硫酸塩、硫酸水素塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、硝酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、カプリル酸塩、イソ酪酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、スクシン酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、フタル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸などが含まれる。アルギン酸塩のようなアミノ酸の塩及びグルコン酸塩、ガラクツロン酸塩も意図される(例えば、Berge SM, et al., “Pharmaceutical Salts,” J of Pharmaceutical Science, 1977;66:1−19 を参照のこと)。
【0017】
塩基性化合物の酸付加塩は、慣用的なやり方で、フリー塩基形態を十分な量の所望の酸と接触させてその塩を生成させることにより調製される。フリー塩基形態は、慣用的なやり方で、その塩形態を塩基と接触させてフリー塩基を単離することにより再生させることができる。フリー塩基形態は、極性溶媒中での溶解性のような一定の物理的特性において幾分それらそれぞれの塩形態と異なるが、他の点では、それら塩は、本発明の目的のためには、それらそれぞれのフリー塩基と同等である。
薬学的に許容できる塩基付加塩は、アルカリ金属及びアルカリ土類金属又は有機アミンのような金属又はアミンで形成される。カチオンとして使用される金属の例は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどである。適するアミンの例は、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、N−メチルグルカミン、及びプロカインである(例えば、前掲の Berge SM, 1977 を参照のこと)。
酸性化合物(例えば、R3 が、カルボキシメチル又は3−カルボキシブチルのようなカルボキシアルキル基である場合)の塩基付加塩は、慣用的なやり方で、フリー酸形態を十分な量の所望の塩基と接触させてその塩を生成させることにより調製される。フリー酸形態は、慣用的なやり方で、その塩形態を酸と接触させてフリー酸を単離することにより再生させることができる。フリー酸形態は、極性溶媒中での溶解性のような一定の物理的特性において幾分それらそれぞれの塩形態と異なるが、他の点では、それら塩は、本発明の目的のためには、それらそれぞれのフリー酸と同等である。
【0018】
本明細書中での本発明の形態は現時点での好ましい態様を構成するが、多くの他の形態も可能である。本明細書中で全ての可能な本発明の均等な形態又は枝葉的な形態を挙げる意図はない。本明細書で使用される用語は、限定のためでなく単に説明のために使用されること、及び本発明の精神又は範囲を逸脱することなく種々の変更が成され得ることが理解されなければならない。
式Iの化合物は、スキーム1〜7に概略を示した合成法に従って調製されることができる。これらスキームはしばしば厳密な構造を示すが、それら方法は、有機化学の熟練者に標準的な方法による反応性官能基の保護及び脱保護への適切な考慮があれば、式Iの類似化合物に広範に適用される。例えば、ヒドロキシ基は、その分子内の他の部位における化学反応の間の望まれない副反応を阻止するためには、一般に、エーテル又はエステルに転化される必要がある。それらヒドロキシ保護基は、容易に除去されてフリーのヒドロキシ基を提供する。アミノ基及びカルボン酸基も、それらを望まれない副反応に対して保護するために、同じように誘導体にされる。典型的な保護基、及びそれらを取り付けたり切り離したりする方法は、Greene and Wuts in Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley and Sons, New York, (2nd Ed; 1991), and McOmie, Protective Groups in Organic Chemistry, Plenum Press, New York, 1973に十分に説明されている。
【0019】
スキーム1は、式Iのピリド〔2,3−d〕ピリミジン類を調製するための典型的な方法を記載している。その合成は、適切な4−(置換アミノ)−2−メチルスルファニルピリミジン−5−カルボンアルデヒド (J. Med. Chem., 1998.,41(22):4365−4377 又は J. Med Chem., 1998.,41(17):3276−3292)を、塩基及び適する溶媒の存在下でアセトニトリル試薬と反応させて、縮合された6−(アリール)−8−(置換)−2−メチルスルファニル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−イリデンアミン生成物を与えることにより出発する。その反応は、典型的には、ジオキサン、2−エトキシエタノール、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランのような非反応性溶媒中で行なわれる。その反応に利用される典型的な塩基には、ナトリウムメトキシド、カリウムヘキサメチルジシラン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセン、水素化ナトリウム、カリウムtert−ブトキシド、リチウムジメチルアミドなどが含まれる。用いられ得る典型的なアリールアセトニトリルには、3,5−ジメトキシフェニルアセトニトリル、2,6−ジメチル−3,5−ジメトキシフェニルアセトニトリル、2−メチル−3,5−ジメトキシフェニルアセトニトリル、2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニルアセトニトリル、2−クロロ−3,5−ジメトキシフェニルアセトニトリル、2−フルオロ−3,5−ジメトキシフェニルアセトニトリル、2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニルアセトニトリル、3,5−トリフルオロメトキシフェニルアセトニトリルなどが含まれる。反応は、典型的には、約50〜約200℃で行なわれ、一般に約2〜24時間で実質的に完了する。生成物である6−(アリール)−8−(置換)−2−メチルスルファニル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−イリデンアミンは、その生成物の析出を起こさせる水をその反応混合液に加えることにより容易に単離される。そのイミン生成物は、必要なら、酢酸エチル、アセトン、イソプロパノールのような溶媒からの再結晶によっても、シリカゲルのような固体支持体上でのクロマトグラフィーによっても更に精製され得る。
【0020】
6−(アリール)−8−(置換)−2−メチルスルファニル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−イリデンアミンは、治療剤として、並びに中間体として有用であり、そして無水酢酸のような適するアシル化剤でのアシル化の後に得られたアシルイミノ基を酸触媒で加水分解することにより対応する7−ケト誘導体に転化され得る。アシルイミノ基の加水分解は、一般に、塩酸、硫酸、リン酸のような水性鉱酸と約60〜200℃で約5〜約24時間加熱した後に実質的に完了する。生成物である6−(アリール)−8−(置換)−2−メチルスルファニル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オンは、減圧留去により反応溶媒を除去し、そして酢酸エチル、エタノール、ジメチルホルムアミドのような一般的溶媒から結晶化することにより容易に単離される。
【0021】
6−(アリール)−8−(置換)−2−メチルスルファニル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オンのメチルチオ基は、m−クロロ過安息香酸、過酸化水素、過酢酸、3−フェニル−2−(フェニルスルホニル)オキサジリジンのような酸化剤によって、それぞれのスルホキシド又はスルホンに容易に酸化される。スキーム1においては、ピリミドン中間体の2−メチルチオ基が、3−フェニル−2−(フェニルスルホニル)オキサジリジンを使用してジクロロメタンのような溶媒中で室温で対応するスルホキシドに酸化されている。
終わりから2番目の中間体のスルホキシド基の4−アミノピリジン又は置換4−アミノピリジン誘導体での置換が式Iの化合物を提供する。スキーム1の方法Aにおいては、その置換は、4−アミノピリジン試薬のアニオンをスルホキシド中間体と反応させることにより達成される。そのアニオンは、テトラヒドロフラン、ジオキサンのような適する溶媒中で−78〜−40℃で、ブチルリチウムのような強塩基を使用して発生させる。スルホキシドは、そのアニオンに、固体として又はジメチルホルムアミドのような溶媒中のものとして加えられ、そして1〜24時間−78℃〜30℃の温度で反応させられる。また別に、スキーム1の方法Bに記載したように、スルホキシド中間体と4−アミノピリジン試薬が80〜200℃の温度で直接一緒に融合される。更に、その反応は、スルホキシド中間体と過剰の4−アミノピリジン試薬のDMSOのような溶媒中の濃厚混合液として80〜180℃で行なわれることができる。生成物は、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド、イソプロパノールのような溶媒からの結晶化によっても、シリカゲルのような固体支持体上でのクロマトグラフィーによっても精製され得る。
【0022】
スキーム2は、4−(置換アミノ)−2−メチルスルファニルピリミジン−5−カルボンアルデヒドのアセトニトリル試薬での縮合についてのスキーム1の別ルートを示す。スキーム2では、アルデヒドが、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセンのような適する塩基の存在下で、置換フェニル酢酸エステルと直接縮合される。この反応は、縮合した6−(アリール)−8−(置換アミノ)−2−メチルスルファニル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オンを与えるために、ニートでも、ジメチルホルムアミド又はジメチルスルホキシドのような溶媒中でも行なうことができる。次いで、そのピリミジノンは、スキーム1に記載したようにして、式Iの化合物に作り上げられる。
スキーム3は、商業的に入手可能な2−メチルチオ−4−クロロピリジン−5−カルボン酸エチルから出発する、式Iの化合物の別の調製方法を記載するものである。出発ピリミジンのクロロ基が、ジメチルホルムアミドのような適する溶媒中で第1アミン(NHR7 )によって置換されて、対応する2−メチルチオ−4−(置換アミノ)ピリジン−5−カルボン酸エチルを与える。過剰の反応アミンが、この反応で生成するHCl生成物を捕捉するために用いられることができる。置換のための温度は、反応するアミンの性質に依存する。一般に、脂肪族アミンは室温で反応するが、芳香族アミンのようなあまり親核的ではないアミンは高温を要する。ジクロロメタンのような溶媒中での周囲温度での3−フェニル−2−(フェニルスルホニル)オキサジリジンのような酸化剤でのメチルチオ基の続く酸化が、対応するスルホキシド中間体を提供する。スキーム1に記載したように、そのスルホキシドは、高温での直接置換によって、4−アミノピリジン又は関連置換4−アミノピリジンによって置換される。また別に、そのスルホキシドは、4−アミノピリジン反応体とブチルリチウムのような強塩基との反応から発生するアニオンと反応させられて、2−(4−ピリジルアミノ)−4−(置換)ピリジン−5−カルボン酸エステルを与える。LiAlH4 のような一般的な還元剤でのエステル基の続く還元で、対応するアルコールが得られる。そのアルコールのMnO2 又は他の適する酸化剤での酸化で、終わりから2番目のアルデヒドが得られる。式Iの化合物への環化が、塩基条件下での適切な置換フェニル酢酸エステルとの反応により、スキーム2において説明したようにして行なわれる。
【0023】
スキーム1及び2に記載した6−(アリール)−8−(置換)−2−メタンスルフィニル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン中間体から出発して、式Iの化合物が、スキーム4に従って調製されることができる。スルホキシドの、メタノール、ジオキサンのような適する溶媒中に溶解したアンモニアガス又は水酸化アンモニア水溶液との0〜100℃での反応で、6−(アリール)−8−(置換)−2−アミノ−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン中間体が得られる。ブチルリチウム、水素化リチウムのような強塩基での2−アミノ基の脱プロトンが、対応するアニオンを in situで与え、それが更に4−ハロピリジン誘導体と反応して式Iの化合物を与える。スキーム4においてXにより示される4−ハロピリジン誘導体のハロゲン脱離基は、塩素、臭素、ヨウ素又はフッ素であることができる。
【0024】
スキーム5は、式Iの化合物の別種の化学合成の説明するものである。商業的に入手可能な2−メチルチオ−4−クロロピリジン−5−カルボン酸エチル出発ピリミジンの4−クロロ基が、メタノールのような適する溶媒中のアンモニアガス又は水酸化アンモニア水溶液を使用して追い出され、2−メチルチオ−4−アミノピリジン−5−カルボン酸エチルを与える。過剰の反応アミンが、この反応で生成するHCl生成物を捕捉するために用いられることができる。LAH又は、ジボラン、NaBH4 −NiCl2 のような適する還元剤を使用するエステルの還元で、対応するアルコールが得られる。MnO2 又は他の適する酸化剤での酸化で、アルデヒド中間体である4−アミノ−2−メチルスルファニルピリミジン−5−カルボンアルデヒドが生成する。そのアルデヒドの適切な置換フェニル酢酸誘導体との縮合で、環化生成物が生成する。X−R7 での8位のアルキル化が、NaH、Cs2 CO3 、DBUのような塩基でのその環化中間体のアニオンの形成によって行なわれる。XがCl、Br、I、CH3 SO3 のような脱離基を表わすアルキル化試薬X−R7 でのアニオンの続く処理が、目的の6−(アリール)−8−(置換)−2−メチルスルファニル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン中間体を与える。式Iの化合物を作り上げるのは、そのメチルチオ基をスルホキシドへと酸化し、そしてそのスルホキシドをスキーム1において先に説明した4−アミノピリジン誘導体で親核置換して行なわれる。
【0025】
スキーム6は、4−アミノピリジンを2−(4−イミノ−4H−ピリジン−1−イル)−6−アリール−8−置換−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オンと反応させることを含んでなる、式Iの本発明化合物を調製する好ましい方法を示す。この反応は、典型的には、炭酸カリウムのような塩基の存在下で約80〜100℃の高温で、4−アミノピリジンとそのイミノ−4H−ピリジン−1−イル反応体とをジメチルスルホキシド又はアセトニトリルのような非反応性有機溶媒中に混合することにより行なわれる。反応は、二量体中間体である2−{4−〔(6−アリール−7−オキソ−8−置換−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−2−イル)イミン〕−4H−ピリジン−1−イル}−6−アリール−8−置換−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オンを介して進行する。この中間体は、所望なら単離されても in situで使用されてもよく、追加の4−アミノピリジンとの更なる反応で、目的の式Iの本発明化合物を与える。2−(4−イミン−4H−ピリジン−1−イル)出発原料は、2−アルキルスルフィニルピリドピリミジンを4−アミノピリジン酸付加塩を適切には室温で反応させることにより調製される。
【0026】
本発明化合物を調製するための最も好ましい方法は、4−アミノピリジンを水素化リチウム若しくは水素化ナトリウムのような水素化物又はリチウムアミドのような金属アミドの存在下で2−アルキルスルファニルピリドピリミジンと反応させることを含んでなる。その反応はスキーム7に示されている。4−アミノピリジンとアルカリ金属塩基が、一般に、テトラヒドロフランのような非反応性有機溶媒中で一緒に混合され、約50℃で1〜2時間加熱される。次いで、アルキルスルファニルピリドピリミジンが加えられ、そしてその混合液が一般に約24時間加熱還流される。生成物は、高収率かつ優れた純度で容易に単離される。
上記のように、本発明の化合物は、そのピリジル基と環内の他の窒素原子、並びに例えばアミノ基のような塩基性である置換基のために性質は塩基性である。そのような塩基性化合物は、多くの無機酸及び有機酸と容易に薬学的に許容できる塩を形成する。それら塩は、典型的には結晶性であり、一般に水溶性であるので、経口投与によく適している。典型的な塩は、塩酸及び硫酸のような無機酸、並びに酢酸及びメタンスルホン酸のような有機酸で形成される。
【0027】
【化4】
【0028】
【化5】
【0029】
【化6】
【0030】
【化7】
【0031】
【化8】
【0032】
【化9】
【0033】
【化10】
【0034】
式Iの好ましい化合物は、R1 及びR2 が、独立して、水素、ハロゲン、C1 〜C6 アルキル、又はC1 〜C6 アルコキシであり;より好ましくは、R1 及びR2 が、独立して、水素であり;R5 及びR6 が、独立して、水素、ハロゲン、又はC1 〜C6 アルキルであり;そしてR7 がC1 〜C6 アルキル又はC3 〜C6 シクロアルキルである化合物である。R1 及びR2 については、ハロゲンがクロロであり、C1 〜C6 アルキルがメチル又はエチルであり、そしてC1 〜C6 アルコキシがメトキシであるのが好ましい。R5 及びR6 については、ハロゲンがクロロであり、そしてC1 〜C6 アルキルがメチルであるのが好ましい。R7 については、C1 〜C6 アルキルがメチル又はエチル、より好ましくはエチルであり、そしてC3 〜C6 シクロアルキルはシクロペンチルであるのが好ましい。
次の詳細な実施例は、本発明の化合物の合成を更に説明するものである。それら実施例は、説明のためのものに過ぎず、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
【0035】
【実施例】
実施例1
【化11】
【0036】
4−エチルアミノ−2−メチルスルファニルピリミジン−5−カルボン酸エチルエステル
22Lの4頸丸底フラスコに機械式攪拌器、滴下ロート、及び温度計が装備された。そのフラスコに4−クロロ−2−(メチルチオ)−5−ピリミジンカルボン酸エチル(1.53kg,6.56モル)、トリエチルアミン(2.74L,19.7モル,3当量)、及び7.5Lのテトラヒドロフランが仕込まれて溶液を与えた。エチルアミン水溶液(0.53L,6.56モル,1当量)が滴下ロートから20分かけて加えられた。滴下の間に反応温度が35℃まで上がった。反応液は、周囲温度で2時間攪拌された。TLC(SiO2 ;7:3/ヘプタン:酢酸エチル)を使用して反応の完了が確認された。析出物(トリエチルアミン塩酸塩)が濾去されて、テトラヒドロフランで2回洗浄され、その洗浄液が元の濾液と合わされた。テトラヒドロフランがロータリーエバポレーターで乾固近くまで飛ばされた。残渣が、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(500mL)と酢酸エチル(1L)に吸収された。この吸収とその後の洗浄の両方の間、炭酸水素塩からの二酸化炭素ガスの発生があることに注意を要する。分液し、そして有機層が炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で2回及び食塩水で1回洗浄された。その溶液は、硫酸マグネシウムで乾燥され、濾過され、そして濃縮され、表題の化合物をくすんだ白色固体として与えた。収率:95%。
【0037】
実施例2
【化12】
【0038】
4−エチルアミノ−2−メチルスルファニルピリミジン−5−イルメタノール
50Lの取り付け式反応器がアルゴンで3回パージされてから、アルゴンの正圧がこのプロセスの間中維持された。その反応器に4Lのテトラヒドロフランが仕込まれてから、水素化リチウムアルミニウム(テトラヒドロフラン中1M,6.77kg,7.48モル,1.2当量)が仕込まれた。冷却器/加熱器が18℃に設定されて活性化された。実施例1の生成物である4−エチルアミノ−2−メチルスルファニルピリミジン−5−カルボン酸エチルエステル(1.5kg,6.23モル,1当量)が11Lのテトラヒドロフラン中に溶解され(0.58M)、そしてポンプを使用して反応容器中に2時間かけて加えられた。TLC(SiO2 ;7:3/ヘプタン:酢酸エチル)が反応の完了を追跡するために使用された。反応が完了したとき、冷却器/加熱器は10℃に設定された。過剰の水素化物が、1.25Lの水、1.25Lの15重量%水酸化ナトリウム、次いで4.1Lの水を逐次的に加えることにより、その活性を奪われた。最初の水は、発泡を抑えるため及び温度を30℃以下に抑えるため、非常にゆっくりかつ激しく攪拌しながら加えられた。冷却を続けながら、最終の水が定常流で加えられるようになるまで添加速度を徐々に高めた。次いで、その反応混合液は1時間攪拌されてから、2Lの磁製ロート中の1インチ圧のセライトを通して濾過された。塩は、そのロート上でテトラヒドロフランで1回洗浄された。テトラヒドロフランが飛ばされてから、残渣は1回につき1Lのトルエンで2回共沸留去された。得られた固体はヘプタンを使用してフラスコから洗浄されてから、減圧オーブン中で40℃で乾燥されて、表題の化合物を与え、それは更に精製することなく次工程で使用される。
【0039】
実施例3
【化13】
【0040】
4−エチルアミノ−2−メチルスルファニルピリミジン−5−カルボンアルデヒド
機械式攪拌器を装備した50Lの丸底フラスコに、565g(2.84モル)の実施例2の生成物である4−エチルアミノ−2−メチルスルファニルピリミジン−5−イルメタノール、1.23kg(14.2モル,5当量)の酸化マンガン(IV)、及び19Lのクロロホルムが仕込まれた。その混合液は、室温で24時間攪拌されてから、TLC(SiO2 ;7:3/ヘプタン:酢酸エチル)により反応の完了が確認された。その反応液は、セライトを通して濾過され、そしてクロロホルムが飛ばされて、表題の化合物を90%の収率で与えた。
【0041】
実施例4
【化14】
【0042】
6−(3,5−ジメトキシフェニル)−8−エチル−2−メチルスルファニル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−イリデンアミン
実施例3の生成物である4−エチルアミノ−2−メチルスルファニルピリミジン−5−カルボンアルデヒド(37.0g,0.19モル)及び3,5−ジメトキシフェニルアセトニトリル(37.0g,0.21モル)のDMF(300mL)中の溶液に、攪拌しながら無水K2 CO3 (130g)を少しずつ加えた。その反応混合液は、105〜110℃で一晩加熱されてから熱時濾過された。不溶性の塩がDMF(100mL)で洗浄され、その洗浄液は温かい濾液にその溶液がちょうど濁り始めるまで加えられた。種晶を入れるか又は結晶化を誘導する(引っ掻く)と結晶が成長した。生成物が濾取され、100mLのDMF/H2 O(25:75)で洗浄され、そして減圧乾燥されて50.5g(76%)の表題の化合物が得られた。mp93〜95℃。
【0043】
実施例5
【化15】
【0044】
N−〔6−(3,5−ジメトキシフェニル)−8−エチル−2−メチルスルファニル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−イリデン〕アセトアミド
実施例4の生成物である6−(3,5−ジメトキシフェニル)−8−エチル−2−メチルスルファニル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−イリデンアミン(50.0g,0.145モル)及び無水酢酸(150mL)の混合液が、全ての出発原料が溶解する還流点まで攪拌しながら加熱された。その反応混合液は、5分間加熱還流され、氷浴中で冷却され、そしてt−ブチルメチルエーテルが加えられた。生成物が濾取され、無水酢酸(50mL)及びエーテル(100mL)で洗浄されて、43.7g(78%収率)の表題の化合物が得られた。mp145〜150℃。
【0045】
実施例6
【化16】
【0046】
6−(3,5−ジメトキシフェニル)−8−エチル−2−メチルスルファニル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン
実施例5の生成物であるN−〔6−(3,5−ジメトキシフェニル)−8−エチル−2−メチルスルファニル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−イリデン〕アセトアミド(43.5g,0.11モル)及びジオキサン(200mL)の混合液が、固体が溶解する沸点まで攪拌しながら加熱された。その沸点で、100mLの15%H2 SO4 水溶液が加えられ、その混合液は2分間還流された。反応混合液は、氷浴中で冷却され、そして水が加えられた(〜200mL)。生成した結晶が濾取され、水で洗浄された。その固体は、CH2 Cl2 (400mL)中に溶解され、K2 CO3 で乾燥され、活性炭が加えられ、そしてその混合液はセライトを通して濾過された。濾液は減圧濃縮されて、33.0gの表題の化合物が得られた。mp120〜122℃。
【0047】
実施例7
【化17】
【0048】
6−(3,5−ジメトキシフェニル)−8−エチル−2−メタンスルフィニル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン
CHCl3 (150mL)中の実施例6の生成物である6−(3,5−ジメトキシフェニル)−8−エチル−2−メチルスルファニル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン(17.0g,0.048モル)の溶液に、トランス−2−フェニルスルホニル−3−フェニルオキサジリジン(15.2g,0.058モル;Organic Synthesis 1987; 66:203−210) を加えた。その反応混合液は、室温で一晩攪拌された。生成物は、CHCl3 で湿ったシリカゲルで満たされた大きな焼結ガラス製ロートを通して濾過することによって精製された。その生成物は、次の順序の溶媒でシリカゲルから溶出された:CHCl3 、EtOAc、MeOH/CHCl3 (1:20)、及びMeOH/CHCl3 (1:10)。溶媒が減圧留去され、残渣がEtOAc(40mL)中に溶かされ、濾過され、そして20mLまで減圧濃縮された。生成物が分離されて濾取され、13.77gの表題の化合物が得られた。mp114〜116℃。
別に、CHCl3 (3.4L)中の実施例1又は1Aの生成物である2−メチルスルファニル−6−(3,5−ジメトキシフェニル)−8−エチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン(536.2g,1.50モル)、トランス−2−フェニルスルホニル−3−フェニルオキサジリジン(431g,1.65モル;Organic Synthesis 1987; 66:203−210) を加えた。その反応混合液は、室温で一晩攪拌された。メチルt−ブチルエーテル(MTBE)が、析出物が生成するまで(〜7L)その溶液に加えられた。その固体は濾取され、MTBEで1回洗浄され、そして減圧オーブン中で室温で乾燥された。プロトンNMR(DMSO)は、その構造と一致した。
【0049】
実施例8
【化18】
【0050】
6−(3,5−ジメトキシフェニル)−8−エチル−2−(ピリジン−4−イルアミノ)−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン
実施例7の生成物である6−(3,5−ジメトキシフェニル)−8−エチル−2−メタンスルフィニル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン(0.280g,10.75ミリモル)及び4−アミノピリジン(0.5g,15.3ミリモル)の混合物が、小さな丸底フラスコ中に入れられ、攪拌しながら180℃の油浴中に5分間浸けられた。その反応混合物は20℃まで冷却され、水(10mL)で磨り潰された。不溶性生成物が濾過されて濾紙上で風乾された。その粗製生成物は、純粋なクロロホルムで始めてメタノール/クロロホルム(1:20)で終わる溶媒勾配で溶離するカラムクロマトグラフィーによって精製された。その生成物は、メタノール(10mL)中に懸濁させることによって結晶化されてから塩化メチレン(30mL)を溶液になるまで加えた。その溶液は、蒸気浴上で約8mLの容量まで濃縮された。析出した生成物が濾取され、メタノール(0.5mL)で洗浄されて、112mgの表題の化合物を与えた。mp305〜307℃。
質量スペクトル(APCI)(m+)/z 403.9。
【0051】
実施例9
【化19】
【0052】
6−(3,5−ジメトキシフェニル)−8−エチル−2−(2−メチルピリジン−4−イルアミノ)−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン
蒸留したばかりの80mLのテトラヒドロフラン中の2.6g(24.1ミリモル)の4−アミノ−2−メチルピリジンの−78℃の溶液に、14.0mL(22.5ミリモル)のn−ブチルリチウムを5分かけて加えた。その反応混合液は、更に15分攪拌され、その時点で、3.0g(8.0ミリモル)の6−(3,5−ジメトキシフェニル)−8−エチル−2−メタンスルフィニル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オンが加えられた。その混合液は、数時間かけて−10℃まで昇温し、−10℃で一晩保存された。その反応混合液を酢酸エチル、水、及び3.75mLの6NHClを含有する分液ロート中に注ぐことにより水性抽出を行なった。有機相が水で2回及び塩化ナトリウムの飽和溶液で1回洗浄され、硫酸マグネシウムで乾燥され、濾過され、そして濃縮された。残渣が5:50:50のメタノール/酢酸エチル/ジクロロメタン、次いで1:9のメタノール/クロロホルムで磨り潰され、そして濾過されて、0.79g(23%)の淡黄色粉末の表題化合物を与えた。mp≧300℃。
質量スペクトル(CI)(m+1)/z 418。
元素分析:C23H23N5O3.0.25 H2O:
C, 65.47; H, 5.61; N, 16.60 。
実測値:C, 65.14; H, 5.49; N, 16.28 。
【0053】
実施例10
【化20】
【0054】
6−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−(2,6−ジメチルピリジン−4−イルアミノ)−8−エチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン
120mLのTHF中の3.9g(32.1ミリモル)の4−アミノ−2,6−ジメチルピリジンの−78℃の溶液に、17.5mL(30.5ミリモル)のヘキサン中1.6Mn−ブチルリチウムが滴下された。その反応溶液は15分攪拌され、その時点で、3.0g(8.0ミリモル)の実施例7の生成物である6−(3,5−ジメトキシフェニル)−8−エチル−2−メタンスルフィニル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オンが固体として小量ずつ加えられた。その反応混合液は、ゆっくり−10℃まで昇温し、−10℃で一晩そのままにされた。その反応混合液を酢酸エチル/水/5mLの6NHCl中に注がれた。その混合液は震盪されて分液された。有機相が重炭酸ナトリウムの飽和溶液、水で2回及び食塩水で洗浄され、硫酸マグネシウムで乾燥され、濾過され、そして固体残渣になるまで濃縮された。その残渣が酢酸エチル/ジクロロメタンで磨り潰された。得られた物質は、5:50:50のメタノール/酢酸エチル/ジクロロメタンで溶離するカラムクロマトグラフィーによって更に精製されて、橙色結晶性物質を与えた。この物質は、150mLの熱1:9メタノール/クロロホルム中に溶かされてから濾過された。60mLのヘキサンを添加すると、0.99g(28%)の表題の化合物が淡黄色固体として析出した。
元素分析:C24H25N5O3.0.25 H2O:
C, 66.12; H, 5.90; N, 16.06 。
実測値:C, 66.14; H, 5.90; N, 15.92 。
【0055】
実施例11
【化21】
【0056】
6−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−(2−クロロピリジン−4−イルアミノ)−8−エチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン
120mLのTHF中の4.1g(32.1ミリモル)の4−アミノ−2−クロロピリジンの−78℃の溶液に、17.5mL(30.5ミリモル)のヘキサン中1.6Mn−ブチルリチウムが滴下された。その反応溶液は15分攪拌され、その時点で、3.0g(8.0ミリモル)の実施例7の生成物である6−(3,5−ジメトキシフェニル)−8−エチル−2−メタンスルフィニル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オンが固体として小量ずつ加えられた。その反応混合液は、ゆっくり−10℃まで昇温し、−10℃で一晩そのままにされた。その反応混合液を酢酸エチル/水/5mLの6NHCl中に注がれた。その混合液は震盪されて分液された。有機相が重炭酸ナトリウムの飽和溶液、水で2回及び食塩水で洗浄され、硫酸マグネシウムで乾燥され、濾過され、そして約200mLの容量になるまで濃縮された。その懸濁液は一晩攪拌され濾過されて黄色固体を与えた。その固体は、20mLの1:9メタノール/クロロホルムで磨り潰され、濾過され、そして乾燥されて、1.89g(54%)の表題の化合物を与えた。
元素分析:C22H20N5O3Cl.0.03 C4H8O2.0.03CHCl3.0.03CH3OH:
C, 59.86; H, 4.62; N, 15.74 。
実測値:C, 59.83; H, 4.43; N, 15.69 。
【0057】
実施例12
【化22】
【0058】
6−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−(2,6−ジメトキシピリジン−4−イルアミノ)−8−エチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン
75mLのTHF中の3.0g(19.5ミリモル)の4−アミノ−2,6−ジメトキシピリジンの−78℃の溶液に、10.6mL(17.0ミリモル)のヘキサン中1.6Mn−ブチルリチウムが滴下された。その反応溶液は15分攪拌され、その時点で、1.8g(4.9ミリモル)の6−(3,5−ジメトキシフェニル)−8−エチル−2−メタンスルフィニル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オンが固体として小量ずつ加えられた。その反応混合液は、ゆっくり−10℃まで昇温し、−10℃で一晩そのままにされた。その反応混合液を酢酸エチル/水/3.5mLの6NHCl中に注がれた。その混合液は震盪されて分液された。有機相が重炭酸ナトリウムの飽和溶液、水で2回及び食塩水で洗浄され、硫酸マグネシウムで乾燥され、濾過され、そして固体黄色残渣になるまで濃縮された。その固体は、25mLの1:15:10メタノール/クロロホルム/酢酸エチルで磨り潰され、そして濾過されて、1.15g(51%)の表題の化合物を与えた。
元素分析:C24H25N5O5:
C, 62.19; H, 5.44; N, 15.11 。
実測値:C, 62.10; H, 5.35; N, 15.10 。
【0059】
実施例13
2−(ピリジン−4−イルアミノ)−6−(3,5−ジメトキシフェニル)−8−エチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン塩酸塩(スキーム7による)
1Lのテトラヒドロフラン中の88g(0.93モル)の4−アミノピリジンの溶液に、21.2mL(2.67モル)の水素化リチウムを加えた。その反応混合液は、1時間50℃に加熱された。この攪拌された反応混合液に、1.8Lのテトラヒドロフラン中の318g(0.89モル)の2−(メチルスルファニル)−6−(3,5−ジメトキシフェニル)−8−エチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オンが加えられた。その反応溶液は、24時間加熱還流されてから50℃まで冷却された。その反応混合液は、500mLの水と1Lの6N塩酸の混合液の緩やかな添加により希釈された。その反応混合液は、24℃まで冷却され16時間攪拌された。その反応混合液は、更に250mLのアセトニトリルと200mLの水の添加により希釈され、そして攪拌が更に2時間継続された。次いで、その混合液は濾過され、その濾物が45℃で12時間減圧乾燥されて、360g(92%)の2−(ピリジン−4−イルアミノ)−6−(3,5−ジメトキシフェニル)−8−エチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン塩酸塩を与えた。mp295〜300℃(分解)。HPLCで98%の純度と測定された。質量スペクトル(APCI)439.89m/z。
上記の一般的操作に従って、次の追加の本発明化合物が調製された。
【0060】
実施例14
6−(2−クロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−2−(ピリジン−4−イルアミノ)−8−エチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン;mp264〜272℃。
【0061】
実施例15
6−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−2−(ピリジン−4−イルアミノ)−8−エチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン;mp295.5〜297.0℃。
【0062】
実施例16
6−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−(ピリジン−4−イルアミノ)−8−シクロペンチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン;mp283〜285℃。
【0063】
実施例17
6−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−(ピリジン−4−イルアミノ)−8−メチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン;mp245〜247℃。
【0064】
実施例18
6−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−〔2−(4−メチルピペリジニル)ピリジン−4−イルアミノ〕−8−エチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン
【0065】
実施例19
6−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−〔2−(2−ジメチルアミノエトキシ)ピリジン−4−イルアミノ〕−8−エチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン
【0066】
実施例20
6−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−〔2−(2−ジエチルアミノエトキシアミノ)ピリジン−4−イルアミノ〕−8−エチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン
【0067】
上記のように、式Iの化合物は、癌や、乾癬、再狭窄及び粥状動脈硬化症が含まれるがそれらに限定されない他の増殖性疾患のような疾患又は疾患状態を治療するのに有用である。本発明の化合物は、詰まった動脈のバルーン血管形成術後の再狭窄を治療するのに特に有用である。再狭窄は、灰化した動脈の血管形成術を受けた個体の約40%に起こるので、そのような心臓状態にある患者のこの形態の治療に関連する主要な問題である。
本発明の目的のためには、“治療する”という用語は、予防、改善又は名称のある状態が成立した後のその状態の排除を意味する。
本発明の目的のためには、“哺乳動物”という用語は、ヒト、ウシ、イヌ、ネコ、ヤギ、ヒツジ及びブタが含まれる。好ましくは、哺乳動物はヒトである。
本発明の化合物は、種々の経口及び経皮的や直腸投与を含む非経口投薬形態で投与される。当業者には、以下の投薬形態が、活性成分として、式Iの化合物でも、対応する薬学的に許容できるそれらの塩又は式Iの化合物の溶媒和物でも含むことができることを認識されるであろう。
【0068】
この発明の更なる態様は、式Iの化合物を、薬学的に許容できる担体、希釈剤又は賦形剤のような、その担体、希釈剤又は賦形剤と一緒に含んでなる医薬配合物又は組成物である。本発明で医薬組成物を調製するためには、薬学的に許容できる担体は固体であっても液体であってもよい。固体形態の製剤には、散剤、錠剤、ピル剤、カプセル剤、カシュ剤、坐剤、及び分散性顆粒剤が含まれる。固体担体は、希釈剤、フレーバー付与剤、結合剤、保存剤、錠剤崩壊剤、又は被包材料としても作用することができる、1又はそれを超える物質であってもよい。
散在では、担体は、微粉砕された活性成分との混合物である、タルク又はデンプンのような微粉砕された固体である。
錠剤では、活性成分は、適する割合で必要な結合特性を有する担体と混合されて目的の形状及び大きさに圧縮される。
【0069】
この発明の配合物又は組成物は、好ましくは、約5〜70%又はそれを越える活性成分を含有する。適する担体には、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、砂糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、ナトリウム・カルボキシメチルセルロース、低融点ワックス、ココアバターなどが含まれる。経口使用に好ましい形態は、活性成分と被包材料の配合物を包むカプセル剤であって、その被包材料はそのカプセル剤を提供する担体として、その活性成分が他の担体と一緒に又は他の担体なしでその担体によって囲まれており、従って、そのカプセル剤にはそれが付随している。同じように、カシュ剤及びロゼンジ剤が含まれる。錠剤、散剤、カプセル剤、ピル剤、カシュ剤、及びロゼンジ剤は、経口投与に適する投薬形態として使用されることができる。
坐剤の調製のためには、脂肪族グリセライド又はココアバターの混合物のような低融点ワックスがまず溶融され、そして活性成分がそこに攪拌などにより均質に分散される。次いで、その溶融した均質な混合物は、慣用的な大きさの鋳型に注がれ、冷却され、そしてそれによって固化される。
【0070】
液体形態の製剤には、溶液剤、懸濁液剤、及び乳濁液剤が含まれ、例えば、水又は水−プロピレングリコール溶液が含まれる。非経口注射剤については、液体製剤は、水性ポリエチレングリコール溶液、等張性食塩水、5%水性グルコースなどの溶液中に配合されることができる。
経口使用に適する水溶液は、活性成分を水に溶かして、所望により、適する着色剤、フレーバー、安定剤、及び増粘剤を加える。
経口使用に適する懸濁液剤は、微粉砕した活性成分を天然若しくは合成のガム、樹脂、メチルセルロース、ナトリウム・カルボキシメチルセルロース、及び他の周知の懸濁剤のような粘稠な物質と一緒に水に分散させることにより製造されることができる。
使用直前に経口投与のための液体形態製剤に変換されることが意図される固体形態の製剤も含まれる。そのような液体形態には、溶液剤、懸濁液剤、及び乳濁液剤が含まれる。これら製剤は、活性成分に加えて、着色剤、フレーバー、安定剤、緩衝剤、人工及び天然の甘味剤、分散剤、増粘剤、可溶化剤などを含有することができる。持続放出性投薬形態を調製するために、ワックス、ポリマー、微粒子などが利用されることができる。また、活性化合物を長期間均一に送逹するために、浸透圧ポンプが用いられることができる。
【0071】
本発明の医薬組成物は、好ましくは、単位投薬形態である。そのような形態では、その製剤は、適切な量の活性成分を含有する単位用量に再分割される。単位投薬形態は、バイヤル又はアンプル中の一回分の錠剤、カプセル剤、及び散剤のような分割された量の製剤を含有する、パッケージに入った製剤であることができる。また、その単位投薬形態は、カプセル剤、錠剤、カシェ剤、又はロゼンジ剤自体であっても、パッケージされた形態にある適切な数のこれらのいずれかであってもよい。
“有効量”は、患者に投与したときに、再狭窄、癌、粥状動脈硬化症、又は血管形成のような疾患状態を治療する本発明の化合物の量である。“抗血管形成有効量”は、患者に投与したときに、血管形成を治療する本発明の化合物の量である。
式Iの化合物の治療的有効用量又は有効量は、一般に、一日当たり約1〜約100mg/kg体重である。典型的な成人用量は、一日当たり50〜800mg/kgであろう。単位用量製剤中の活性成分の量は、特定の用途及び活性成分の強さに従って、約0.1〜約500mg、好ましくは約0.5〜約100mgで変動又は調節されることができる。本組成物は、望まれるなら、他の適合性治療剤も含有することができる。式Iの化合物での治療が必要な患者は、一日当たり24時間かけて一回又は多数回のいずれかで約1〜約500mgを投与されるであろう。
【0072】
実施例21
経口投与のための硬質ゼラチンカプセルの形態にある医薬製剤が次の成分を使用して調製される。
【0073】
【表1】
【0074】
上記成分が混合されて硬質ゼラチンカプセルに460mgの量で充填される。典型的な活性成分は、6−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−(2,6−ジメチルピリジン−4−イルアミノ)−8−シクロプロピル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オンである。この組成物は、手術後再狭窄の治療のために一日当たり2〜4回投与される。
【0075】
実施例22
経口懸濁液剤の製剤
【表2】
【0076】
ソルビトール溶液が40mLの蒸留水に加えられ、そしてピリドピリミジンがそこに懸濁される。サッカリン、安息香酸ナトリウム、及びフレーバー付与剤が加えられて溶解される。容量が蒸留水で100mLに調節される。1mLのシロップが5mgの活性成分を含有する。
【0077】
実施例23
60mgの活性成分を含有する錠剤
【表3】
【0078】
活性成分、デンプン及びセルロースがNo.45メッシュの米国基準の篩にかけられてよく混合される。ポリビニルピロリドンの溶液が得られた粉末と混合されてから、No.14メッシュの米国基準の篩にかけられる。その顆粒が50〜60℃で乾燥されて、No.18メッシュの米国基準の篩にかけられる。次いで、予めNo.60メッシュの米国基準の篩にかけられたナトリウム・カルボキシメチルデンプン、ステアリン酸マグネシウム、及びタルクがその顆粒に加えられ、混合した後、錠剤機で圧縮されて、各々が150mgの重量の錠剤が生成する。
上の製剤に使用される典型的な活性成分は、実施例12の化合物である。
【0079】
実施例24
注射による投与に適する非経口組成物が、250mLの0.9%塩化ナトリウム水溶液中に100mgの2−(ピリジン−4−イルアミノ)−6−(3,5−ジイソプロポキシフェニル)−8−イソブチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オンを溶かしてその溶液のpHを約7.0に調節することにより調製される。この製剤は、乳癌の治療によく適している。
【0080】
実施例25
坐剤の調製
500mgの2−(ピリジン−4−イルアミノ)−6−(3,5−ジメトキシフェニル)ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7(8H)−オンと1500mgのテオブローマ油の混合物が60℃で均一にブレンドされる。その混合物は長細い鋳型中で24℃まで冷却される。各々の坐剤は約2gの重量であり、細菌感染症の治療に毎日1〜2回投与されることができる。
【0081】
実施例26
徐放性製剤
500mgの6−(3,5−ジエトキシフェニル)−2−(2,6−ジエチルピリジン−4−イルアミノ)−8−エチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン塩酸塩が浸透圧ポンプ錠剤中に入れられて、再狭窄の治療及び予防のために経口投与された。
【0082】
本発明化合物は、米国特許第5,733,914号に記載された in vitro 生物学的アッセイで評価された。それらは、第5,733,914号特許からの代表的化合物と比較され、Srcファミリーキナーゼc−Src及びLckを阻害することなくVEGF及びFGFを阻害する大きな選択性を示した。例えば、以下の表1のデータは、本発明の実施例8の、第5,733,914号特許によってカバーされる2つの化合物との比較を示す。比較化合物Aは、6位に2,6−ジクロロフェニル基を有する。比較化合物Bは、6位に3,5−ジメトキシフェニル基を有し、そして2位に置換フェニルアミノ基を有する。実施例8の本発明の化合物は、6位に3,5−ジメトキシフェニル基を有し、そして2位に(4−ピリジル)アミノ基を有する。それら構造は、第5,733,914号特許に記載されたモデルで評価されたときの、それらそれぞれの種々のチロシンキナーゼに対する阻害活性と一緒に表1に示されている。
キナーゼ阻害アッセイ
【0083】
【表4】
【0084】
表1におけるキナーゼ阻害データは、実施例8の化合物が、PDGFR、Lck、及びc−Src(μMIC50値)に比較したVEGFR−2及びFGFR−1(nMIC50値)についてのその活性において、比較化合物A及びBより大きく選択的であることを示している。それら比較化合物は、5種全てのチロシンキナーゼを類似の度合いで強く阻害するが、このことは、より選択的な化合物の治療からは望まれない副作用の発生率を増加させるであろう。実施例8の化合物のこの好ましいキナーゼ選択性プロフィールは、表2に示された本発明の他の代表的化合物にも存在する。実施例8、9、10、11及び12の化合物及び比較化合物A及びBの阻害活性は、Dissociated Enhanced Lanthanide Fluoroimmuno Assay (DELFIA) (Frank Loganzo and Carolyn Hardy. A sensitive, time−resolved fluorometric assay for the detection of inhibitors of phosphotyrosine kinases. American Biotechnology Laboratory, December 1998) を使用して評価された。DELFIAプレート (EG&G Wallac, Gaithersburg, MD)が、室温で一晩 Poly Glu Tyr (4: 1) (Sigma, St. Louis, MO) でコートされ、洗浄 (DELFIA洗浄試薬, EG&G Wallac)され、そしてウェル当たり1μLの阻害剤希釈液又はDMSO担体コントロールで停止された。幾つかの場合には、キナーゼは、4mMのATPと25mMのMgCl2 の存在下で4℃で45分インキュベートすることにより、分析前に自動リン酸化された。典型的な100μLキナーゼアッセイ反応液は、20mMのトリス(pH7.5)、20mMのMgCl2 、50mMのNaCl、5mMのDTT、及びプロテアーゼ阻害剤 (Mini EDTA−free, プロテアーゼ阻害剤カクテル錠剤, Boehringer Mannheim, Indianapolis, IN)、40μMのATP、及び適切な濃度の阻害剤を含有した。その反応は、室温で30分続けられた。プレートは、洗浄され、室温で30分間ブロックされ(DELFIA Assay Buffer 中0.5%子ウシ血清アルブミン, EG&G Wallac)、そして洗浄された。100μLの DELFIA Assay Buffer中のユーロピウム結合抗ホスホチロシン抗体が各々のウェルに加えられた。プレートは、1時間インキュベートされてデカンテーションされた。100μLの DELFIA 強化溶液(EG&G Wallac) が加えられ、そして反応の時間分割蛍光(time−resolved fluorescence) が VICTOR2 1420 multilable counter (EG&G Wallac)を使用して測定された。化合物は、10から0.0001μMで試験された。c−Src (Upstate Biotechnology, Lake Placid, NY) が反応当たり3ユニットで使用された。FGFR−1、VEGFR−2、Lck、及びPDGFからのキナーゼドメインがバキュロウイルスベクター発現系から精製されて20nMでのアッセイに使用された。
【0085】
【表5】
【0086】
細胞増殖アッセイ
ヒト臍静脈内皮細胞(HUVEC)(Clonetics, Polo Alto, CA) が、2%血清 (EGM, Clonetics) を含有する増殖培地中にウェル当たり2000細胞で播かれて一晩付着するようにされた(37℃,5%CO2 ,100%湿度)。C6ラットグリオーム細胞(ATCC)がウェル当たり600細胞で播かれて、15%ウマ血清、2.5%ウシ胎児血清、及び1mMグルタミンが補充されたF10培地(GIBCO, Gaithersburg, MD) 中でインキュベートされた。A90ヒト卵巣細胞(Dr. Kent Crickard, SUNY/AB Medical School) が、RPMI1640 (GIBC0)+10%ウシ胎児血清中にウェル当たり600細胞で播かれた。プレートは、一晩インキュベート(37℃,5%CO2 ,100%湿度)されて細胞が付着するようにされた。試験化合物希釈液が適切なウェルに加えられて、インキュベーションが更に4日間続けられた。単層が10%トリクロロ酢酸中で固定され(4℃で30分)、蒸留水で洗浄され、そしてサルファローダミンB(1%酢酸中0.075%)(Sigma) で染められた。プレートは、1%酢酸中で洗浄され、そして結合した染料が100μL非緩衝化トリス塩基中で可溶にされた。吸光度が、630nmの対照フィルター波長を使用して540nmで測定された。阻害剤強度(IC50)vs細胞増殖が決定され、そして内皮細胞選択率が、HUVEC増殖の阻害率をA90及びC6腫瘍細胞増殖の阻害率と比較することにより評価された(表3)。実施例8、9、10、11及び12の化合物は、細胞培地中において血清刺激内皮細胞増殖の選択的阻害剤である。
【0087】
【表6】
【0088】
透過性検討
細胞輸送検討が SnapwellsTM上で播種後22及び28日間の間に増殖したCaco−2細胞で行なわれた。典型的には、5mMKCl、135mMNaCl、及び1.8mMCaCl2 を含む10mMMES緩衝液(pH6.5)が頂部側用に使用され、そして5MKCl、132mMNaCl、及び1.8mMCaCl2 を含み5mMD−グルコースを含む10mMMOPS緩衝液(pH7.4)が基底外側用に使用された。実験日にその増殖培地が吸引除去され、細胞単層が37℃で適切な緩衝液で平衡にされ、そしてその単層の一体性を確認するためにTEER測定が行なわれた。上皮貫通束密度測定が、その細胞単層を並行拡散チャンバーシステム (Precision Instrummt Design, Tahoe City, California) 内に置くことにより行なわれた。循環水ジャケットで温度が37℃に維持された。それら溶液は、95%酸素/5%二酸化炭素でのガス−リフト循環と混合された。ドナー溶液が、試験化合物、14Cマンニトール(漏出マーカー)及び 3Hメトプロロール(比較化合物)と混合され、頂部チャンバーに加えられた。ドナー及びレシーバーサンプルが3時間までの選択された時間間隔で採取された。放射標識されたマンニトール及びメトプロロールが、シンチレーションカウンター(Top Count, Packard Instruments, Downers Grove, Illinois) を使用して分析された。諸化合物は、LC−MS/MS法を使用して分析された。見掛け透過性係数(Papp)が次の数式を使用して計算された:
Papp=(V・dC/dt)/(A・C0 )
式中、V=mLで表示したレシーバー溶液の容量;A=cm2 で表示した単層の表面積;C0 =mMで表示した初期ドナー濃度;そしてdC/dt=レシーバーチャンバー内の薬剤濃度の経時変化。
メトプロロールと類似か又はそれより大きな透過率(〜30・10−6cm/秒;90%吸収)を有する化合物が、本質的に完全な吸収の能力を有するものとして評価された。
【0089】
代謝安定性検討
諸化合物(DMSO中5μM)が、1.0mMNADPH及び追加のコファクターの存在下50mMKHPO4 緩衝液中で37℃で個別にヒト及びマウス肝臓S9画分とインキュベートされた。0、10、20及び40分で、100μLのアリコートが取り出され、300μLのアセトニトリルに加えられた。各々の化合物について類似のやり方で標準曲線が作成された。サンプルは、LC−MS/MSにより親濃度について分析された。in vitro代謝半減期が、WinNonlin を使用して濃度−時間プロットから決定された。これらin vitroデータは、酸化性、加水分解性及び接合性代謝の速度を表わす。半減期が50分を上回ることを示した化合物は、in vivo で代謝的に安定である能力を有すると考えられる。
比較化合物A及びBについて及び実施例8の本発明化合物についての上記の透過性及び代謝性検討の結果が以下の表4に示される。
【0090】
【表7】
【0091】
in vivo 抗腫瘍活性
実施例8の化合物の抗癌効力が、マウス乳腺肉腫モデルであるM16/Cを使用して評価された。この高度に血管新生された腫瘍は1.5日の二倍化時間であり非常に旺盛である。腫瘍断片が、第0日目にC3Hマウスの右脇にトロカール断片によって移植された。治療の効力は、進行段階モデルとの両方で評価された(腫瘍が100mgに到達した後連続9日間の試験化合物治療)。実施例8の化合物が、0.05M乳酸ナトリウム緩衝液(pH4)での経口強制投与によりこの治療期間にわたって1日に1回投薬された。腫瘍が評価可能な大きさ(750mg)に到達するまで動物達への治療を続けた。試験化合物の毒性を見積もるために、動物達の体重が検討の全期間にわたって測定された。治療グループについて>10%(3〜4g)の平均体重減少があるときは毒性があることを示す。抗癌活性は2つの方法を使用して評価された。第1の方法は、%T/Cであって、T=治療の最終日の3日後の治療腫瘍の中位重量であり、C=同じ時点におけるコントロールグループの中位重量である。この評価を使用する抗腫瘍活性の最高度は、T=0となり、従って%T/C=0%のときである。40%未満の値は、かなりの抗癌活性を示すものである。第2の方法は、腫瘍増殖遅延(T−C)を用いるものであり、T=中位治療腫瘍が評価可能な大きさ(750mg)に到達するための日数であり、C=コントロール腫瘍が同じ大きさに到達するための日数である。表5に示すように、実施例8の化合物は、4種全ての用量試験において、良好な許容性がありかつかなりの抗癌活性(%T/C)を示した。腫瘍増殖遅延(T−C)は、40及び20mg/kg用量レベルについては療法期間よりも大きかったので、それら用量での治療がこのモデルで完全な縮小(触知のレベルを下回る腫瘍の縮小)をもたらした。
【0092】
【表8】
【0093】
コントロール腫瘍が750mgに到達するための中位/平均時間:10.6/10.7日。
a 最大治療誘発体重減少。“+”はネットの体重増加を示す。
b 中位治療腫瘍重量/中位コントロール腫瘍重量×100%
c 中位治療腫瘍と中位コントロール腫瘍それぞれが750mgに到達するための日数の差。
d 完全な縮小、即ち、触知できない大きさまでの発育腫瘍の縮小。
e NSD,治療グループにおける非特定死亡数/全体数。
f 初期Rxにおける腫瘍重量:100mg。
Claims (19)
- 式1:
R1 、R2 、R5 及びR6 は、独立して、水素、ハロゲン、C1 〜C6 アルキル、C1 〜C6 アルコキシ、チオ、チオアルキル、ヒドロキシ、C1 〜C6 アルカノイル、−CN、−NO2 、C1 〜C6 アルカノイルオキシ、COOR8 、−CF3 、NR8 R9 、又は(X)m −(CH2 )n −NR8 R9 (R8 及びR9 は、独立して、水素、C1 〜C6 アルキル、C1 〜C6 アルカノイルであるか、又はそれらが結合している窒素原子と一緒になって、3〜7の炭素原子を有しかつ窒素、置換された窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される1、2又は3のヘテロ原子を場合により含有する環を完成することができる)であり;
XはNH又はOであり;
mは0又は1であり;
nは0〜6であるが、但し、mとnの両方ともが0になることはなく;
R3 及びR4 は、独立して、C1 〜C6 アルキル又はハロ置換C1 〜C6 アルキルであり;そして
R7 は、水素、C1 〜C6 アルキル、C2 〜C6 アルケニル、C2 〜C6 アルキニル、又はC3 〜C6 シクロアルキルである。〕
の化合物及び薬学的に許容できるその塩及び溶媒和物。 - R1 及びR2 が、独立して、水素、ハロゲン、C1 〜C6 アルキル、又はC1 〜C6 アルコキシである、請求項1記載の化合物。
- ハロゲンがクロロである、請求項2記載の化合物。
- C1 〜C6 アルキルがメチル又はエチルである、請求項2記載の化合物。
- C1 〜C6 アルコキシがメトキシである、請求項2記載の化合物。
- R1 及びR2 が水素である、請求項1記載の化合物。
- R5 及びR6 が、独立して、水素、ハロゲン、又はC1 〜C6 アルキルである、請求項1記載の化合物。
- ハロゲンがクロロである、請求項7記載の化合物。
- C1 〜C6 アルキルがメチルである、請求項7記載の化合物。
- R7 がC1 〜C6 アルキル又はC3 〜C6 シクロアルキルである、請求項1記載の化合物。
- C1 〜C6 アルキルがエチルである、請求項10記載の化合物。
- C3 〜C6 シクロアルキルがシクロペンチルである、請求項10記載の化合物。
- R1 、R2 、R5 及びR6 が全て水素である、請求項1記載の化合物。
- R3 及びR4 が両方ともメチルである、請求項1記載の化合物。
- R7 がC1 〜C6 アルキルである、請求項1記載の化合物。
- 6−(3,5−ジメトキシフェニル)−8−エチル−2−(ピリジン−4−イルアミノ)−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オンの化合物。
- 次の化合物:
6−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−(2−メチルピリジン−4−イルアミノ)−8−エチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン;
6−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−(2,6−ジメチルピリジン−4−イルアミノ)−8−エチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン;
6−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−(2−クロロピリジン−4−イルアミノ)−8−エチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン;
6−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−(2,6−ジメトキシピリジン−4−イルアミノ)−8−エチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン;
6−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−(ピリジン−4−イルアミノ)−8−エチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン;
6−(2−クロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−2−(ピリジン−4−イルアミノ)−8−エチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン;
6−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−2−(ピリジン−4−イルアミノ)−8−エチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン;
6−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−(ピリジン−4−イルアミノ)−8−シクロペンチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン;
6−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−〔2−(4−メチルピペリジニル)ピリジン−4−イルアミノ〕−8−エチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン;
6−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−〔2−(2−ジメチルアミノエトキシ)ピリジン−4−イルアミノ〕−8−エチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン;及び
6−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−〔2−(2−ジエチルアミノエチルアミノ)ピリジン−4−イルアミノ〕−8−エチル−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン。 - 請求項1記載の化合物を、その賦形剤、担体、又は希釈剤と一緒に含んでなる医薬組成物。
- 6−(3,5−ジメトキシフェニル)−8−エチル−2−(ピリジン−4−イルアミノ)−8H−ピリド〔2,3−d〕ピリミジン−7−オン、その賦形剤、担体、又は希釈剤と一緒に含んでなる医薬組成物。
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