JP2004517056A - 効果的な抗腫瘍治療 - Google Patents

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Abstract

本発明は、エクチナサイジン743(ET―743)を、アントラサイクリン、プラチナ抗腫瘍化合物、デキサメタゾンなどの他の薬剤と併用し、腫瘍治療に相乗効果を与える効果的な組合せ療法に関する。特に、本発明は、ET―743を他の薬剤と共に用いる組合せ療法により腫瘍の効果的な治療を行うための医薬の調製におけるET―743の使用を提供するものである。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は効果的な抗腫瘍治療に関する。エクチナサイジン(Ecteinascidin)743、すなわちET743は海産由来の抗ガン剤である。
【背景技術】
【0002】
ガン治療用のET743の組成物および使用に関する情報については、2000年11月23日に公開されたWO0069441を参照。この文献を参照として含めることとする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の一つの態様によれば、エクチナサイジン743をベースとしてその他の薬剤を併用する効果的な組み合わせ療法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記その他の薬剤は、同一組成物の一部を形成してもよく、また、同時または異なる時点に投与される別個の組成物として提供されてもよい。当該その他の薬剤は特に限定されず、適切な候補としては以下のものを含む:
a)抗有糸***剤、特に細胞骨格エレメントをターゲットとするものであって、タキサン剤(タキソール、パクリタキセル、タキソテレ、ドセタキセルなど)、ポドフィロトキシン、またはビンカアルカロイド(ビンクリスチン、ビンブラスチン)などの微小管変性剤を含む;
b)抗代謝剤、例えば5―フルオロウラシル、シタラビン、ゲムシタビン、プリン類似体、例えばペントスタチン、メトトレキサート);
c)窒素マスタードのようなアルキル化剤(シクロホスファミドまたはイフォスファミド);
d)DNAをターゲットとする薬剤、例えばアントラサイクリン剤、アドリアマイシン、ドキソルビシン、ファーモルビシンまたはエピルビシン;
e)エトポシドのような、トポイソメラーゼをターゲットとする薬剤;
f)ホルモンおよびホルモンアゴニストまたはアンタゴニスト、例えばエストロゲン、アンチエストロゲン(タモキシフェンとその関連化合物)、およびアンドロゲン、フルタミド、レウプロレリン、ゴセレリン、シプロトロンまたはオクトレオチド;
g)ヘルセプチンのような抗体誘導体を含む腫瘍細胞におけるシグナル伝達をターゲットとする薬剤;
h)プラチナ剤のようなアルキル化剤(シスプラチン、カーボンプラチン、オキサリプラチン、パラプラチン)またはニトロソウレア;
i)マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビターのような腫瘍の転移に影響しうる薬剤;
j)遺伝子治療およびアンチセンス剤;
k)抗体療法剤;
l)別の海産性の生物活性化合物、特にアプリジンのようなジデムニン;
m)ステロイドアナログ、特にデキサメタゾン;
n)抗炎症剤、特にデキサメタゾン;および
o)抗嘔吐剤、特にデキサメタゾン。
【0005】
この特許明細書の一部として、一連の実施例を含めた。それらについて以下に言及する。これらの実施例は、別の薬剤と組み合わせて使用した際のET―743の増大した有効性を示し、ET―743を用いた種々の組み合わせに関係する。
【0006】
実施例1は、無胸腺症マウスにおけるネズミおよびヒトの肉腫に対する腫瘍増殖阻害に関するET―743とドキソルビシンとの効果的な組み合わせに関する。
【0007】
実施例2は、柔組織肉腫系統HT―1080およびHS―18において、エクチナサイジン743(ET―743)とドキソルビシンとが相乗的な細胞傷害効果を生じることを示す。
【0008】
これら二つの例は、ET―743とアントラサイクリン(特にドキソルビシン)との組み合わせの相加的効果以上、すなわちヒト腫瘍に対して(これらの特定の実験の肉腫において)それぞれ単独のものより以上の効果を示し、この効果は投与の順とは独立して起こる。かかる結果は、患者の治療に明確な保証を示す。
【0009】
実施例3は、ET―743とシスプラチンとの相乗的な細胞傷害効果を示す。
【0010】
実施例4は、ヒト腫瘍細胞系統のパネルに対する、ET―743と化学療法剤との組み合わせ、特にET743とドキソルビシン、タキソール、SN―38、シスプラチンおよびゲムシタビンとの組み合わせ、の順序による評価を示す。
【0011】
これら二つの例は、ET―743と、プラチナ抗腫瘍化合物(特にシスプラチン)、ヌクレオシド類似体ゲムシタビン、およびトポイソメラーゼIIのインヒビター(SN38プロドラッグCPT―11から産生される活性剤、カンプトテシン群の薬剤)との組み合わせの相加的効果以上を示す。これらの組み合わせは、ヒト腫瘍に対して(種々の腫瘍細胞:卵巣、結腸、肺、***、骨肉腫に対するこれらの特定の実験において)それぞれの薬剤単独より以上の効果を示し、この効果は一部の場合に投与の順序に依存していた。患者の治療に保証を示す。
【0012】
興味深いことに、相乗作用は、明らかに予測可能なものではなかった:実施例4は、試験したほとんどの組み合わせにおいて、相乗効果が観察されないことを示している(実際に、アンタゴニズム(拮抗)が一部のケースにおいて報告された)。
【0013】
実施例5は、ET―743と、ドキソルビシン、トリメトレキサート、またはパクリタキセルとの組み合わせの評価に関する。
【0014】
これは、ET―743とアントラサイクリン(特にドキソルビシン)との組み合わせの相加的効果以上、すなわちヒト腫瘍に対して(これらの特定の実験の肉腫において)それぞれ単独より以上の効果を示し、この効果は投与の順序とは独立して起こる。かかる結果は、患者の治療に明確な保証を示す。
【0015】
実施例6から8は、先の実施例を補強および補足するものであり、特にET―743とドキソルビシン、並びにET―743とシスプラチンの相乗効果を示す。
【0016】
実施例9は、本発明の組み合わせの異なる種類の有効性を示す。ここでは、高投与量のデキサメタゾンはエクチナサイジン(ET―743)の肝細胞毒性から保護する。
【0017】
要約すると、本発明は、それゆえ、組成物、治療方法、組成物を調製する方法、および関連する実施態様を提供する。
【0018】
また、本発明は、治療方法における使用のための本発明の化合物、およびガンの治療のための組成物の調製における前記化合物の使用にまで広げられる。
【0019】
かくして、本発明は、ガンに罹患したあらゆる哺乳動物、特にヒトを治療する方法であって、罹患した個体(個人)に、治療に有効な量の本発明の化合物、またはその薬学的組成物を投与することを含む方法を提供する。
【0020】
また本発明は、薬学的に許容されるキャリアーを含む薬学的調製物であって、活性成分として本発明の化合物を含む調製物、並びにその調製方法にも関する。
【0021】
薬学的組成物の例は、組成物または経口、局所または非経口投与に適した、あらゆる固形状(タブレット、錠剤、カプセル、顆粒など)または液状(溶液、懸濁液またはエマルション)を含み、純粋な化合物を含むものでも、またはあらゆるキャリアーや他の薬学的に活性な化合物と組み合わせて含むものであってもよい。これらの組成物は、非経口投与される場合には、無菌である必要があるかもしれない。
【0022】
本発明の化合物または組成物の投与は、適切なあらゆる方法、例えば静脈注入、経口調製物、腹膜内および静脈内投与などによるものとすることができる。24時間までの注入時間を用いることが好ましく、より好ましくは2−12時間、最も好ましくは2−6時間である。病院で一晩滞在することなく治療を実施できる短い注入時間が特に望ましい。しかしながら、注入は、必要であれば12から24時間、もしくはそれより長くてもよい。注入は2から4週間の適切な間隔をあけて実施されてもよい。本発明の化合物を含む薬学的組成物は、リポソームまたはナノスフェアカプセルにより、持続放出性製剤として、または他の標準的な送達手段により送達されてもよい。
【0023】
当該化合物の正確な投与量は、特有の製剤化、適用形式、および治療される特有の位置、宿主および腫瘍により変化するであろう。年齢、体重、性別、食事、投与時間、排出速度、宿主の状態、薬剤の組み合わせ、反応感度および疾患の深刻さなどの別のファクターも考慮されるべきである。投与は、最大寛容投与量の範囲内で連続的または定期的に行うことができる。
【0024】
本発明の組み合わせは、難治性の患者に使用することができる。ET―743の投与スキームに関する情報、および本発明の組み合わせ療法における使用のその他の情報については、WO0069441を参照。
【実施例1】
【0025】
無胸腺症マウスにおけるネズミおよびヒトの肉腫に対する腫瘍増殖阻害に関するET―743とドキソルビシンとの効果的な組み合わせ
ET―743は、ドキソルビシン(Dx)およびイソスファミドを含む以前の化学療法では難治性の軟および骨肉腫の患者において臨床活性が確認されている。ET―743とDxとを組み合わせた場合の可能性のある臨床的な値の観点から、ネズミ繊維肉腫UV2237、そのmdr―耐性亜系UV2237/ADR、およびヒトの横紋筋肉腫異種移植片TE671に対する当該組み合わせを調べた。ET743とDxの両方が、単独でネズミのUV2237繊維肉腫に有効であったが、UV2237/ADRとTE671の両方に対しては不活性もしくはほんのわずかに活性であるにすぎなかった。しかしながら、TE743とDxとの組み合わせは、3つ全てのモデルにおいて有効であった。相乗効果は、特にヒトの横紋筋肉腫TE671において顕著であり、薬剤の順または組み合わせとは独立しているようであった。
【0026】
腫瘍TE671が約100mgである時に行った一回のi.v.処理の後で、腫瘍重量阻害(TWI)およびLog10細胞殺傷(LCK)の値はそれぞれ、ET―743(0.1mg/kg)単独の場合46%および0.132であり、Dx(10mg/kg)単独の場合50%および0.33であり、ET―743(0.1mg/kg)およびDx(10mg/kg)を同時に投与した場合77%および0.924、Dx(10mg/kg)の1時間前にET―743(0.1mg/kg)を投与した組み合わせでは82%および1.12、そしてDx(10mg/kg)の1時間後にET―743(0.1mg/kg)を投与した組み合わせでは75%および0.85であった。
【0027】
これらのデータは、ET―743とDxとの組み合わせが、これらの薬剤を単独で投与した場合には感受性でない、またはほとんど感受性でない腫瘍においても効果的であることを示唆しており、かくして、この組み合わせを使用する臨床的な調査に強力な理論的根拠を与える。
【実施例2】
【0028】
柔組織肉腫系統HT―1080およびHS―18において、エクチナサイジン743(ET―743)とドキソルビシンとが相乗的な細胞傷害効果を生じる。
二つの肉腫細胞系統、すなわちET―743に感受性(IC50=10pm)の繊維肉腫細胞系統HT1080、およびET―743にほとんど感受性でない(IC50=270pm)脂肪肉腫細胞系統HS―18を、ドキソルビシン、トリメトレキサートまたはパクリタゼルのいずれかと組み合わせた場合のET―743に対する毒性について評価した。ET―743を一定のモル比でこれらの薬剤のいずれかと組み合わせて用い、ChouとTalalayの方法に従って分析した場合、相乗効果がET―743−ドキソルビシンの組み合わせで得られた(72時間インキュベーション)が、ET―743とトリメトレキサートまたはパクリタキセルとの組み合わせでは得られなかった。細胞をET―743に72時間曝し、ドキソルビシン、トリメトレキサートまたはタキソールのいずれかにインキュベーションの最後の48時間曝した場合、相乗効果が両方の肉腫細胞系統に対してドキソルビシンを用いた場合に得られた。興味深いことに、パクリタキセルの後にET―743の順で連続的に曝した場合、逆の順序の場合よりも効果的であった。これらの結果は、両方の薬剤がこの疾患に対して活性を示したので、柔組織肉腫を有する患者を治療するために、ET―743と組み合わせてドキソルビシンを臨床的に試すことを奨励するものである。
【実施例3】
【0029】
ET―743とシスプラチンの相乗的な細胞傷害効果
エクチナサイジン743(ET―743)は、いくつかの臨床前システムにおいて著しい抗腫瘍活性および有望な臨床活性を示した。ET―743は浅いほうの溝のN2グアニンに結合し、転写の制御に影響する(Minuzzoら,PNAS,Vol.97,6780―84,2000)。
【0030】
先の研究は、ミスマッチ修復(MMR)に欠陥のある細胞が、熟達した(proficient)細胞と同程度にET―743に敏感であることを示した。シスプラチンに非常に敏感なNER欠陥細胞は、ET―743に対して6−8倍感度が低い。ET―743およびシスプラチンの修復に関連した異なるメカニズムに基づいて、そして、この組合せに対する可能性のある臨床的興味のため、我々は、いくつかのヒト腫瘍細胞系統におけるET―743とシスプラチンの細胞傷害効果を評価する研究を行った。ヒト卵巣ガンIgrove―1細胞系統、ET―743に耐性の亜系統(IG/PSC/ET)、ヒト結腸癌HCT116(MMR欠陥)およびHCT11―ch3(MMR熟達)細胞系統を、この研究に用いた。
【0031】
細胞を、種々の濃度のET―743またはシスDDPで、単独または組み合わせて1または24時間処理し、細胞傷害性を、スルホローダミンB染色後に比色分析を用いて評価した。全ての細胞系統で、相乗効果が1時間または24時間曝露の両方に観察された。シスDDPに耐性のHCT116において興味深いことに、単独では殆ど効果的でないET―743の濃度においてさえ、ET―743は明らかに感受性を逆転させることができた。これらのデータを考慮すると、ET―743とシスDDPとを組み合わせる臨床的な研究を行う合理性が与えられる。
【実施例4】
【0032】
ET743とドキソルビシン、タキソール、Sn―38、シスプラチンおよびゲムシタビンとの組み合わせ
ET―743を、ヒト腫瘍細胞系統のパネルに対して、ドキソルビシン、タキソール、SN―38、シスプラチンおよびゲムシタビンと組み合わせて評価した。これらの研究は、ET―743と標準的な化学療法剤との間の薬剤−薬剤相互作用のタイプ、および抗腫瘍活性に対する連続曝露の影響を調べるように設計された。ET―743と標準的な細胞傷害剤との多重の組合せを、モデルフリーデザイン(Laskaら,Biometrics50:834,1994)と共に用いて、薬剤−薬剤相互作用のタイプを記述した。これらの研究は、曝露に関係なく、薬剤−薬剤相互作用の添加パターンがほとんど典型的に観察されることを示唆する。
【0033】
ET―743を、非小細胞肺(non―smallcelllung)(SN―38で事前曝露)、骨肉腫(ET―743で事前曝露後にシスプラチン曝露)、乳ガン腫瘍細胞系統(ET―743で事前曝露後にゲムシタビン曝露)、結腸腫瘍細胞系統(ET―743で事前曝露後にSN―38で曝露、およびSN―38で同時曝露)に対して組み合わせた場合に、相乗的な薬剤−薬剤相互作用が観察された。薬剤−薬剤相互作用の相加的/相乗的(NSCLに対してET―743で事前曝露後にSN―38で曝露;結腸およびNSCLに対してSN―38に事前曝露;骨肉腫に対してシスプラチンと同時曝露、そしてNSCL系統に対してSN―38を用いた場合)パターンが観察された。二つのNSCL系統に対してタキソールを同時に利用した場合、および横紋筋肉腫細胞系統に対してドキソルビシンを用いた場合に、アンタゴニズムの証拠が示された。
【0034】
これらの研究は、第二相臨床試験において、ET―743が、広範囲の腫瘍タイプに対して種々の細胞傷害剤と組み合わせられることを示唆した。
【0035】
材料と方法
細胞培養:
ヒト乳(MDA―435、MDA―231、T―470)、非小細胞肺(NCI―H522、NC1―H226、NCI―H23)、結腸(HCT―116、HT―29、Colo―320)、骨肉腫(HOS、U―2、OS、SaOS―2)、横紋筋肉腫(RH1、RH30、RD)の腫瘍細胞系統を、10%の胎児ウシ血清と2mMのL―グルタミンを加えたRPMI―1640において増殖させた。全てのストック培養物を、5%CO−95%空気雰囲気で加湿したインキュベーター中で、37℃で、75cmフラスコに維持した。
【0036】
IC50分析
予め調べた数の指数増殖腫瘍細胞を、96ウェル組織培養プレートに接種し、24時間安定化させた。その後、連続的に希釈された濃度のET―743または標準的な化学療法剤からなる薬剤プレートを、細胞に加えた。細胞を、3日間の24時間曝露、その後4時間のMTT添加としてインキュベートした。結果として生じるホルマザン結晶を酸/アルコールで可溶化し、吸収(570nm―テスト/630nm―基準)をマイクロプレートリーダーを用いて調べた。結果を、培地コントロールと比べたパーセント腫瘍細胞死として表した。
【0037】
組合せの研究
組合せの研究について、相互作用のタイプを決定するために使用された濃度(個々の薬剤のIC50のパーセントとして表示)の概要を以下に示す。
【0038】
【表1】
Figure 2004517056
【0039】
組合せ研究の統計分析
各テスト組合せ(75:25−ET―743/標準薬)および終端(100:0−ET―743および0:100−標準薬)を用いて、統計比較を行った。統計的に有意な観察は、組合せ(ET―743と標準薬)吸収値と両方の終端値(ET―743および標準薬のみ)との間に差異が存在することを必要とする。大多数(5つのうちの≧3)の値が統計学的にラインの上または下ならば、それぞれアンタゴニズムまたは相乗性が記載される。さもなければ、そのパターンはより相加的な相互作用に一致する。終端値を結ぶラインに顕著な傾きがある場合には、解釈が非常に困難である。個々の薬剤のIC50曲線の傾きが同一(ありそうもないが)であれば、時として、相互作用のタイプを調べることができる。
【0040】
【表2−1】
Figure 2004517056
【0041】
【表2−2】
Figure 2004517056
【0042】
【表2−3】
Figure 2004517056
【0043】
結果−概要
これらの研究は、ET―743と標準化学療法薬との間の曝露の順によらず、薬剤−薬剤相互作用の相加的パターンがほぼ通常的に観察されることを示唆する。
【0044】
相乗性の証拠が、NC1―H522およびNC1―H23NSCL系統をSN―38で事前曝露した場合、HOS骨肉腫に対してシスプラチンで処理する前にET―743で事前曝露した場合、T―470乳細胞系統をゲムシタビンで処理する前にET―743で事前曝露した場合、HCT―116結腸に対してSN―38で処理する前にET―743で事前曝露した場合、およびColo―320結腸腫瘍細胞系統に対してSN―38で同時曝露した場合に、観察された。
【0045】
アンタゴニズムの証拠は、NC1―H226およびNC1―H23NSCL細胞系統に対してタキソールを同時に使用した場合、およびRHI横紋筋肉腫腫瘍細胞系統に対してドキソルビシンを同時に使用した場合に、観察された。
【実施例5】
【0046】
Et―743と他の抗腫瘍薬との相互作用
ET―743は現在、ヒトのガンの臨床試験段階にあるが、ET―743の抗腫瘍活性のメカニズムは完全には解明されていない。この研究の目的は、ChouおよびTalalayのコンビネーションインデックス(CI)法を用いて、ET―743と他の抗腫瘍薬(ドキソルビシン;DXR、トリメトレキサート;TMTX、およびパクリタキセル;タキソール)との間の相互作用の性質を評価することである。ET―743がどのように臨床的に用いられるかをよりよく理解するために、この研究は、SRBアッセイを用いて、種々の投与スケジュールで、二つの柔組織肉腫細胞系統HT―1080およびHS―18において、インビトロで、ET―743と他の三つの抗腫瘍剤とを組み合わせて得られる細胞傷害性を評価する。DXRは、ET―743と組み合わせた場合に、順序とは独立した相乗性をもたらす唯一の薬剤であった。ET―743とDXRの同時曝露は、両方の細胞系統において相乗的な相互作用をもたらした。
【0047】
このスケジュールのCI(平均)は、HT―1080細胞の50、75、90および95%細胞死において、それぞれ0.86、0.83、0.84および0.85であり、HS―18細胞の50、75、90および95%細胞死において、それぞれ0.89、0.74、0.64および0.60であった。DXRの前に24時間ET―743を用いる順序は、両方の細胞系統に対して最も有効な方法であった;これは両方の細胞系統について約90%までの細胞死レベルの一貫して低いCIを示した。ET―743の前にタキソールに曝露することも、効果的な方法であった。これらの結果は、ET―743とDXRとの組合せが、柔組織肉腫の治療における臨床試験においてさらに調査されるべきであることを示唆している。
【0048】
材料と方法
化学物質
ET―743は、Pharma―MarS.A(TresCantos,Madrid,Spain)から入手し、ジメチルスルホキシド中に2mMのストック溶液として調製した。パクリタキセルおよびDXRはSigmachemicalCo.(St.Louis,MO)から入手した。TMTXはWarner―Lambert(Parke―Davis,AnnArbor,Mich)から提供された。
【0049】
細胞培養
柔組織肉腫細胞系統HT―1080およびHS―18を、10%胎児ウシ血清を含むRP<I―1640における単層培養として維持した。
【0050】
SRB細胞傷害アッセイ
薬剤に対する細胞傷害性を、記載されているように96ウェルミクロタイタープレートで実施したSRB細胞傷害性アッセイにより調べた。細胞を二重にウェルにプレートし(5000細胞/ウェル)、種々の濃度で薬剤に曝露した。細胞を50%TCA溶液で1時間固定し、0.4%SRB(Sigma)を各ウェルに添加した。30分間インキュベーションした後に、プレートを1%酢酸で洗浄し、Biowhitakerマイクロプレートリーダー2001で570nmで読みとった。薬剤を含まず細胞を含むウェルと、培地と薬剤を含むが細胞を含まないウェルを、それぞれ、ポジティブおよびネガティブコントロールとして用いた。
【0051】
ET―743およびDXR、TMTXまたはパクリタキセルに対する同時曝露
細胞を、上述したように96ウェルプレートにまいた。細胞を、7つの異なる濃度の単独の薬剤または混合物を用いて、1:100(ET―743:別の薬剤)モル比で処理した。72時間曝露した後に、増殖阻害をSRBアッセイを用いて測定した。
【0052】
ET―743およびDXR、TMTXまたはパクリタキセルに対する連続曝露
上記と同じ実験セットアップを用いて、細胞を、ET―743、DXR、TMTXおよびパクリタキセルのIC25、IC50、IC75をそれぞれ示す3つの異なる濃度の薬剤に曝露した。ET743または組合せ薬で24時間事前処理した後に、第二の薬剤を48時間各ウェルに添加した。増殖阻害をSRBアッセイを用いて調べた。
【0053】
細胞周期分析
指数増殖細胞を、薬剤を用いて、または用いずに数時間処理した。次いで細胞を回収し、氷冷70%メタノールで固定した。DNAを上述したようにプロピジウムヨージドを用いて染色した。1万個の染色細胞を、BectonDickinson蛍光活性化セルソータ(FACS)で分析した。
【0054】
相乗効果とアンタゴニズムの決定およびアイソボログラムの構築
CIを、有効性(DmまたはIC50)と投与効果曲線の形状(m値)の両方を考慮したChou―Talalayの式により計算した。古典的アイソボログラムの一般式(CI=1)は以下によって与えられる:
CI=(D)/(Dx)+(D)/(Dx) (A)
式中、分母の(Dx)と(Dx)は、X%阻害を与えるD(ET―743)とD(別の薬剤)単独の投与量(または濃度)であり、一方、分子の(D)と(D)は、X%阻害する(すなわち同等な)、組み合わせたET―743および別の薬剤の投与量である。CI<1、CI=1、CI>1は、それぞれ相乗効果、相加効果、およびアンタゴニズムを示す。
【0055】
(Dx)または(Dx)は、ChouおよびChouらのメジアン効果式(median―effectequation)から容易に算出できる。
Dx=Dm[fa/(1−fa)]1/m (B)
ここで、Dmは、メジアン効果プロットのX切片の真数、X―log(D)対Y―log[fa/(1―fa)]、またはDm=10−(Y−切片)から得られるメジアン効果投与量であり、mはメジアン効果プロットの傾きである。ChouおよびChouのコンピューターソフトウェアは、m、Dm、Dx、およびCI値の自動計算を可能にする。(Dm)、(Dx)、およびD1+D2から、式Aに基づいて自動的にアイソボログラムを構築することが容易になる。
【0056】
二つの薬剤の保守的な相互に排他的でないアイソボログラムについて、第三項、すなわち
(D1)(D2)/(DX)(DX)
が式Aに加えられる。
【0057】
簡便のために、第三項は通常省略され、かくして相互に排他的な仮定または古典的アイソボログラムが示される。結果2および3には、古典的な(相互に排他的な)計算から得られたCI値が与えられている。
【0058】
【表3】
Figure 2004517056
【0059】
この表は、HT―1080とS18細胞系統の両方が、他の抗腫瘍剤よりもET―743に対してより感受性であったことを示している。
【0060】
【表4】
Figure 2004517056
【0061】
【表5】
Figure 2004517056
【0062】
結果2は、ET―743とDXR、TMTXまたはパクリタキセルのような抗腫瘍薬の一つに、1から100モル比の組合せの混合物で同時に曝されたHT―1080およびHS―18細胞をそれぞれ示す。細胞をET―743およびDXRで処理した場合、CI値は全て1以下であり、両方の細胞系統において相乗効果を示す。このスケジュールによるCI(平均)は、HT―1080細胞ではそれぞれ50、75、90および95%の細胞死で0.86、0.83、0.84および0.85であり、かつHS―18細胞ではそれぞれ50、75、90および95%の細胞死で0.89、0.74、0.64および0.60であった。この結果は、ET―743とDXRのど宇治処理が相乗的な細胞傷害効果を生じたことを示している。対照的に、細胞をET―743およびTMTXまたはパクリタキセルで処理した場合には、拮抗的な細胞傷害効果が観察された。
【0063】
CIプロットが、最初にET―743に24時間曝され、次いでDXRに48時間曝された両方の細胞系統から得られた。両方の細胞系統において、ET―743の後にDXRで処理したものは相乗的な細胞傷害効果を示し、80%の細胞死レベルにおけるHT―1080のCI値は0.64±0.12であり、HS―18の値は88%の細胞死レベルにおいて0.24±0.06であった。対照的に、DXRの後にET―743処理したものは(結果3a、下の図)、一見したところでは良いCI値を示したが、80%細胞死レベルでのHT―1080のCI値は1.00±0.03であり、二つの薬剤の効果が相加的であることを示し、さらに最も高いフラクションにおけるCIは、両方の細胞において、死んだ中程度のフラクションの値よりも悪かった。
【0064】
細胞をET―743の後にTMTXに曝した場合、HT―1080のCI値は、ほぼ1または1以上を示し、このことは二つの薬剤の効果が拮抗的または相加的であることを示唆している。対照的に、HS―18の値は全て0.6以下であり、このことはこれら二つの薬剤が相乗的効果を有することを示している。細胞をTMTXの後にET―743で処理した場合、相加的効果がHT―1080およびHS―18細胞系統の両方に観察された。
【0065】
パクリタキセルの後にET―743で処理することが、相乗的な細胞傷害効果を生じた。細胞をパクリタキセルの後にET―743に曝した場合、89%の細胞死レベルにおいてHT―1080のCI値は0.92±0.06であり、78%細胞死レベルにおけるHS―18のその値は0.38±0.13であった。
【0066】
概要
ET―743は、ヒトの柔組織肉腫細胞、特に悪性繊維肉腫細胞系統HT―1080、に対して高度に活性であった。
DXRは、ET―743と組み合わせた場合に順序とは独立の相乗効果をもたらしたが、ET―743後にDXRという順序が、両方の細胞系統に対してより効果的であった。
パクリタキセルの後にET―743に曝露することも、ヒトの柔組織肉腫細胞に対して効果的な方法であったが、同時曝露は拮抗的であった。
【実施例6】
【0067】
固形腫瘍に対する化学療法薬とエクチナサイジン743(Et743)のinvivoにおける組合せ
Et743について、DNAの浅いほうの溝に結合すること、グアニンのN2のアルキル化、MDR1遺伝子の転写阻害(Jinら,PNAS97,6775,2000;Minuzzoら,PNAS97,6780,2000)、および核レセプターSXRの活性化の中和(Synoldら,NatureMed7,584,2001)を含む、いくつかの独特な作用メカニズムが記載されてきた。単独の薬剤として、Et743は、invivoでの腫瘍増殖を阻害し、黒色腫(MEXF989)、NSCL(LXFL529)、卵巣(HOC22)、および乳ガン(MX―1)を含むいくつかのヒトの腫瘍株(Hendriksら,AnnOncol10,1233,1999)に対して完全寛解(CR)を達成する。別のメカニズムにより機能する薬剤と組み合わせたEt743の効果は、各薬剤の毒性を低減する、あるいは耐性のあるまたは再発したガンにおける薬剤の効果を強化する機会を提供しうる。
【0068】
この評価のために、ドキソルビシン(DOX;8mg/Kg)、シスプラチン(DDP;12mg/Kg)、およびビンブラスチン(VINB;6mg/Kg)を、1時間事前処理、qdx5で、Et743(0.2mg/Kg)の前/後に、以下の腫瘍:<50%T/Cと定義された活性を有する軟骨肉腫(CSHA)、骨肉腫(OSA―FH)、線維肉腫(SW684)、卵巣(MRI―H―1834)、NSCL(LX―1)、および腎(MRI―H―121)の一以上に投与した。中空繊維(HF)モデルでは、DOX、1時間の事前Et743の順序は、一貫して、Et743単独より、軟骨肉腫(6%対10%)、繊維肉腫(33%対48%)および骨肉腫(20%対34%)において、効果的であった。骨肉腫異種移植片も、17%対43%という同様の結果を示した。DPPを用いたHFの研究は、Et743事前DDPが、Et743単独よりも、卵巣(28%対100%)および軟骨肉腫(15%対19%)においてより効果的であること、および骨肉腫において同等の活性を有すること(36%T/C)を示した。異種移植片データは、Et743事前DDPがEt743単独よりも効果的であることを示した(35%対66%)。一つの例外はNSCLの場合であり、Et743単独では活性ではないが(62%T/C)、しかしDPPの後にEt743はCRを生じた(<1%T/C)。腎の異種移植片では、Et743単独は非常に活性(22%T/C)であったが、Et743の後にVINBもCRを生じた(<1%T/C)。別個の研究が別の標準薬を用いて、乳、腎、黒色腫および胃の腫瘍異種移植片において進行中である。
【実施例7】
【0069】
ヒト横紋筋肉腫におけるエクチナサイジン743(ET―743)およびドキソルビシン(DOX)の症状発現前の活性および生物学的分布(biodistribution)
ET―743は、抗腫瘍活性を示す新たなクラスの抗腫瘍剤の主剤である。ET―743は、DOXおよびイホスファミドに対して難治性の肉腫を有する患者において活性を示した。有効な薬剤としてのその能力という観点から、(1)ヒト横紋筋肉腫TE671に対するET―743/DOXの組合せの症状発現前の抗腫瘍活性、および(2)ヌードマウスおよび腫瘍異種移植片における薬剤とその生物学的分布との間の可能性のある相互作用を調べた。
【0070】
invitro:各薬剤または1時間曝露後の組合せの効果を、試験管内腫瘍細胞感受性試験により評価した。ET―743またはDOX単独は、TE671細胞に対して抗腫瘍活性を示した。アイソボログラム分析および組合せインデックス(CombinationIndex)によると、この組合せは、TE671を含むいくつかの腫瘍細胞系統において少なくとも相加的であった。
【0071】
invivo:一回のiv処理(ET―743,0.1mg/Kg;DOX,10mg/Kg)を、異種移植片の腫瘍が約100mgの重さになったときに、ヌードマウスに投与した。腫瘍重量阻害/Log10細胞死値は、ETのみでは46%/0.132であり、DOXのみでは50%/0.33であり、ET―743とDOXを同時に投与した場合には77%/0.924であり、DOXの1時間前にET―743を投与した組合せの場合には82%/1.12であり、DOXの1時間後にET―743を投与した場合には75%/0.85であった。また、相乗効果が、ネズミの繊維肉腫UV2237およびその多剤耐性亜系UV2237/ADRに対して観察された。
【0072】
これらのデータは、ET―743/DOXの相乗効果を示し、これまで研究されたシナリオにおいて薬剤の順序または組合せとは独立しているように見える。DOXの血漿または腫瘍濃度のいずれも、DOXが単独またはET―743と組み合わせて投与された場合に、有意には相違しない。単独またはDOXと組み合わせたET―743の薬物動力学(PK)評価を実施中である。ET―743とDOXの組合せはinvitroでは相加的であり、invivoでは横紋筋肉腫TE671において相乗的であるように見える。DOXのPKプロフィールは、ET―743を用いた並行処理により影響されない。これらのデータは、初期の臨床試験においてこの組合せを使用することの根拠を提供する。
【実施例8】
【0073】
ET―743およびシスプラチン(DDP)は、ヒトの肉腫および卵巣ガン細胞系統に対してinvivoおよびinvitroで相乗効果を示す。
ここでは、ET―743がinvitroおよびinvivoの両方でDDPの活性を増強することを示す。ヒトの腸管ガン(HCT116)、卵巣ガン(Igrov―1、A2780)、これらの耐性亜系(それぞれIgrov―1/PSC―ETおよび1A9)、および横紋筋肉腫(TE671)を含むいくつかのガン細胞系統では、単独の薬剤として用いた低濃度のET―743が、DDP活性を少なくとも2倍増強することができた。ET―743のIC30/IC50に対応する濃度が、相加または相乗効果のいずれかをもたらした。これらの結果は、ET―743との有効な薬剤の組合せを調べるための、異種移植片モデルを用いたinvivoでの研究を導いた。
【0074】
ET―743およびDDPに部分的に感受性であるsc移植TE671において、これら二つの薬剤の組合せは、それら個々のMTDレベルで使用した各薬剤で達成される効果よりはるかに大きな抗腫瘍効果を生じた。通常、単独薬剤としてのET―743とDDPの両方に耐性な卵巣1A9腫瘍だが、組み合わせた場合、50%より大きな腫瘍増殖阻害を生じた。正常位に移植されたヒト卵巣ガンHOC8は、腹水を含む腹膜腔内に腫瘍小結節を生じ、ET―743に耐性であり、かつDDPに部分的に感受性であるが、組み合わせた場合には、0.05mg/Kg(1/4MTD)のET―743の投与量でさえ生存能に劇的な増大をもたらし、有意な毒性を何ら引き起こさなかった。0.15mg/KgというET―743の投与量は、生存能を著しく増大させるが、重量低下により示される毒性の増大も存在し、それは各薬剤で処理した後に観察されるものよりも有意に高いものであった。
【0075】
これらの知見は、肉腫および卵巣ガンにおいてET―743およびDDPの組合せを用いる臨床試験を設計する強力な根拠を提供する。invitroおよびinvivo研究は、これらのガンのタイプにおいてET―743とDDPとの間の相乗効果を強調するメカニズムを説明するために進行中である。
【実施例9】
【0076】
高い投与量のデキサメタゾン(dex)は、ラットにおいて、エクチナサイジン−743(ET―743)による肝毒性から保護する。
ET―743、すなわち海産の尾索類から得られた薬剤は、現在第二相臨床試験に入っている。これは肉腫に対する臨床活性を示し、予備データは乳ガンおよび卵巣ガンに対する活性を示唆している。しかしながら、可逆的なトランスアミニティス(transaminitis)により特徴付けられる肝毒性は、処置された患者の殆どに生じ、胆汁うっ滞が少数に生じる。最も感受性のある動物種、すなわちラットでは、ET―743の毒性は肝臓のネクローシスおよび胆管炎症により特徴付けされる。dexの抗炎症活性という観点から、ラットにおける、ET―743により誘導された肝臓損傷に与えるその効果を調べた。メスのWistarラットに、一回のET―743(40μg/kg)をivで投与した。一部のラットを、ET―743処理の24時間前に、それぞれ1、5、10または20mg/kgで、dexの一回の経口投与により事前処理した。肝臓の病理および、アルカリホスファターゼ(ALP)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(GOT)および全ビリルビン(TB)の血漿濃度を、ET―743投与後3日まで評価した。肝臓の慣例的な組織学的断面を、光学顕微鏡で調べた。
【0077】
ET―743処理から2日後に、ET―743単独を投与されたラットの肝臓は胆管炎症、胆管上皮細胞の著しい変性、および肝臓のネクローシスの領域を示した。ALPおよびGOTの血漿レベルは、2日後に有意に上昇した。胆汁うっ滞は、ET―743の2日後に開始された血漿TB濃度の劇的な増大により反映された。ET―743が誘導した組織病理学的変化および血漿ALP、GOTおよびTBの上昇は、10または20mg/kgのdexで事前処理したラットにおいて全体的に排除された。
【0078】
1mg/kgのdexは殆ど保護を示さないが、5mg/kgは適度に保護的であった。ET―743の投与前の3日間にわたって毎日dex(50mg/kg)を投与されたラットのET―743の血漿レベルは、ET―743のみを投与されたラットと比べて低減されなかった。さらに、マウスに移植されたB16黒色腫に対するET―743の活性は、デキサメタゾンにより妨げられなかった。これらの知見は、ET―743に高投与量のデキサメタゾンを加えることが、ガン患者における肝毒性を緩和しうることを示唆する。

Claims (10)

  1. ET―743を他の薬剤と共に用いる組合せ療法により腫瘍の効果的な治療を行うための医薬の調製におけるET―743の使用。
  2. ある薬剤をET―743と共に用いる組合せ療法により腫瘍の効果的な治療を行うための医薬の調製における前記薬剤の使用。
  3. ET―743と前記薬剤との組合せが相乗的である、請求項1または2記載の使用。
  4. ET―743が同一の医薬の一部を形成する、あるいは前記薬剤と同時または異なる時点で投与される別個の医薬として提供される、請求項1、2または3記載の使用。
  5. 組合せ療法がET―743とアントラサイクリンとを用いる、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の使用。
  6. 組合せ療法がET―743とドキソルビシンとを用いる、請求項5記載の使用。
  7. 組合せ療法がET―743とプラチナ抗腫瘍化合物とを用いる、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の使用。
  8. 組合せ療法がET―743とシスプラチンとを用いる、請求項7記載の使用。
  9. 組合せ療法がET―743とデキサメタゾンとを用いる、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の使用。
  10. ET―743、および腫瘍を有する患者に投与した際にET―743と相乗的な抗腫瘍薬剤。
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