JP2004511201A - ナイセリアゲノム配列およびそれらの使用方法 - Google Patents

ナイセリアゲノム配列およびそれらの使用方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、アミノ酸配列および対応するヌクレオチド配列を含む、Neisseriaのゲノム配列、ならびにNeisseria meningitidis Bのゲノム配列から免疫原性タンパク質を得る方法を提供する。そのように得られたタンパク質は、ワクチン、免疫原生組成物、および/または診断剤のための、有用な抗原である。

Description

本願は、その両方が本明細書中に参考として援用される米国特許仮出願第60/103,794号(1998年10月9日出願)および同第60/132,068号(1999年4月30日出願)に対して優先権を請求する。
本発明は,抗原および免疫原を得るための方法、この様に得られた抗原および免疫原、ならびに細菌種(Neisseria meningitidis)由来の核酸配列に関連する。特に,この細菌由来のゲノム配列、さらに特にその「B」血清型に関連する。
(技術背景)
Neisseria meningitidisは、非運動性のグラム陰性双球菌であるヒトにおいて病原体である。これは、咽頭にコロニー形成をし、髄膜炎(および、時折、髄膜炎のない敗血症)を引き起こす。これは、N.gonorrhoeaと密接に関係しており、髄膜炎菌が淋病菌と明らかに異なる1つの特徴は、全ての病原性髄膜炎菌に存在する多糖性被膜の存在である。
N.meningitidisは、風土病および伝染病を引き起こす。米国において、発病率は1年間に100,000人中0.6〜1人の割合であり、そして大発生の間にずっと大きくなり得る(Liebermanら(1996)Safely and Immunogenicity of a Serogroups A/C Neisseria meningitidis Oligosaccharide−Protein Conjugate Vaccine in Young Children.JAMA 275(19):1499−1503;Schuchatら(1997)Bacterial Meningitis in the United States in 1995,N Engl J Med377(14):970−976)。発展途上国では、風土病の割合は、よりずっと大きくそして伝染病中の発生率は、1年間あたり100,000人あたり500件に達し得る。死亡率は極めて高く、米国では10〜20%、そして発展途上国においてはよりずっと高い。Haemophilus influenzaeに対する混合ワクチンの導入の結果、N.meningitidisは、米国において全ての年齢における細菌性髄膜炎の主な原因である(Schuchat(1997)前出)。
生物の被膜多糖類に基づいて、N.meningitidisの12の血清群が同定されている。A群は、サハラアフリカ周縁での伝染病において最も頻繁に関与している病原体である。血清型B群および血清型C群は、米国および大部分の先進国における症例の大部分の原因である。血清型W135およびYは、米国および先進国における症例の残りの原因である。現在使用される髄膜炎ワクチンは、血清型A、C、Y、およびW135で構成される4価の多糖類ワクチンである。これは、青年および成人には効果があるが、弱い免疫応答および短い保護持続期間を誘導し、そして乳児には使用され得ない(例えば、Morbidity and Mortality weekly report、46巻、PR−5号(1997))。これは、多糖類が、繰り返しの免疫により追加免疫され得ない弱い免疫応答を誘導するT細胞非依存性抗原であるからである。H.influenzaに対するワクチン接種の成功に続き、血清型Aおよび血清型Cに対する混合ワクチンが開発されており、そして臨床試験の最終段階である(Zollinger WD「New and Improved Vaccines Against Meningococcal Disease」New Generation Vaccines,上記,469−488頁;Liebermanら(1996)上記;Costantinoら(1992)Development and phease I clinical testing of a conjugate vaccine against meningococus A(menA) and C(menC).Vaccine 10:691−698)。
しかし、髄膜炎菌B(MenB)は問題を残している。この血清型は現在、米国、欧州、および南アメリカにおける全髄膜炎のおおよそ50%の原因である。この多糖類アプローチは使用され得ない。なぜならばMenB被膜多糖類は、哺乳動物組織にもまた存在するα(2−8)−連結 N−アセチルノイラミン酸のポリマーであるからである。これは抗原に対する耐性を生ずる;確かに、免疫応答が惹起された場合、それは抗−自己であり、それ故、所望されない。自己免疫の誘導を回避しそして保護的免疫応答を誘導するために、この被膜性多糖類は、例えば、N−アセチル基をN−プロピオニル基と置換するように化学的に改変されるが、特異的抗原性は不変のままである(RomeroおよびOutschoorn(1994)Current Status of Meningococcal group B vaccine candidates:capsular or non−capsular? Clin Microbiol Rev 7(4):559−575)。
MenBワクチンに対する代替のアプローチは、外膜タンパク質(OMP;OMPのみ、またはポーリンに富むOMPのいずれかを含む)、または細菌活性をブロックする抗体を誘導すると考えられるクラス4のOMPを欠失した複合体混合物を使用する。このアプローチは、十分に特徴付けられていないワクチンを産生する。それらワクチンは、相同株に対して保護し得えるが、外膜タンパク質の多くの抗原性改変体が多く存在する場合、全体として効果がない。抗原変異性を克服するために、9つまでの異なるポリンを含む多価ワクチンが構築されている(例えば、Poolman JT(1992)Development of a meningococcal vaccine.Infect.Agents Dis.4:13−28)。外膜ワクチンで使用されるさらなるタンパク質は、opaタンパク質およびopcタンパク質であるが、これらのアプローチは、いずれも抗原変異性を克服し得ない(例えば、Ala’AldeenおよびBorriello(1996)The meningococcal tranferrin−binding proteins 1 and 2 are both surface exposed and generate bactericidal antibodies capable of killing homologous and heterologous strains.Vaccine 14(1):49−53)。
特定の量の配列データは、髄膜炎菌および淋病菌の遺伝子およびタンパク質(例えば、EP−A−0467714,WO96/29412)について利用可能であるが、これは決して完全ではない。さらなる配列の供給は、免疫系に対する標的と推測される分泌タンパク質または表面露出タンパク質を同定するための機会を提供し得た。これは、抗原的に変異し得ない、または他の領域およびより変異し得る領域よりも少なくともより抗原的に保存される。従って、より高く保存されたこれらの抗原性配列は、好ましい配列である。より高く保存されたNeisseria meningitidisまたはNeisseria gonorrhoeaeに特異的なこれらの配列は、さらに好ましい配列である。例えば、同定されたタンパク質のいくつかは、髄膜炎菌Bに対して効果のあるワクチンの成分であり、いくつかは髄膜炎菌の全ての血清型に対するワクチンの成分であり、そして他は全ての病原性Neisseriaeに対するワクチンの成分であり得た。この細菌由来の配列の同定はまた、生物学的なプローブ、特に生物体特異的なプローブの産生を容易にする。
従って、本発明の目的は、(1)抗原性もしくは免疫原性であると予想されるおよび/または示されるタンパク質をコードする、(2)プローブとしてまたは増幅プライマーとして用い得る、そして(3)生命情報科学によって分析し得るナイセリアDNA配列を提供することである。
(本発明)
本発明は、付表Cの配列番号1〜961に示されるN.meningitidisのゲノム由来の961ヌクレオチド配列、および付表Dの配列番号1068に示されるN.meningitidisの全長ゲノムに基づく。付表Cにおける961の配列は、実質的に、N.meningitidisのB血清型の全ゲノム(>99.98%)を示す。付表Cにおける配列に示される961の連続する配列(「コンティグ(contig)」)のいくつかの間に部分的重複が存在する。この重複を用いて、付表Dにおける配列番号1068に示される単一の全長配列を構築した。これには、TIGR Assembler[G.S.Suttonら、TIGR Assembler:A New Tool for Assembling Large Shotgun Sequencing Projects,Genome Sciences and Technology、1:9〜19(1995)]を用いた。コンティグ中のいくつかのヌクレオチドが以前に公開されている。(例えば、ワールドワイドウエブすなわち「WWW」上のftp:11ftp.tigr.org/pub/data/n meningitidisを参照のこと)。現在のコンティグにおける2508の公開された配列の組み合わせが付表Aに示される。これらのデータは、第1の列に示されるように、コンティグ番号(すなわち、i.d.)を含む;WWWにみられる配列の名前は2番目の列である;これは、それぞれ、第3および第4の列におけるコンティグの組み合わせを含む。付表Bに示される特定のMenB ORFの配列は、それぞれ、1998年10月9日(PCT/IB98/01665)および1999年1月14日(PCT/IB99/00103)にChiron SpAによって提出された国際特許出願において記載される。
第1の局面において、本発明は、付表CおよびEにおける配列番号1〜961および1068に示される1つ以上のN.meningitidisヌクレオチド配列を含む核酸を提供する。本発明は、本明細書において開示されるヌクレオチド配列に同一の配列を有する配列を含む核酸もまた提供される。特定の配列に依存して、配列同一性の程度は、好ましくは50%より大きい(例えば、60%、70%、80%、90%、95%、99%以上)。これらの配列は、例えば、変異体および対立遺伝子改変体を含む。本明細書において引用される配列同一性の程度は、以下のパラメーター:ギャップオープンペナルティー 12、ギャップエクステンションペナルティー 1、を用いるアフィンギャップ(affine gap)検索を用いてMPSRCHプログラム(Oxford Molecular)において実行されるSmith−Waterman相同性検索アルゴリズムにより決定される配列の長さにわたり決定される。
本発明はまた、本明細書において記載される1つ以上のヌクレオチド配列のフラグメントを含む核酸を提供する。このフラグメントは、その配列由来の少なくともn個の連続したヌクレオチドを含むべきであり、そしてその特定の配列に依存して、nは10以上(例えば11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、60、75、100以上)である。好ましくはこのフラグメントは、N.meningitidisのゲノムに特有である。これは、すなわち、それは別の生物のゲノムに存在しないことをいう。さらに好ましくは、このフラグメントは、N.meningitidisのB株のゲノムに特有である。本発明はまた、本明細書において提供される核酸にハイブリダイズする核酸を提供する。ハイブリダイゼーションの条件は、本明細書中に示される。
本発明はまた、上記の配列に相補的な配列を含む核酸を提供する(例えば、アンチセンスのため、プローブのため、または増幅プライマーのため)。
本発明に従う核酸は、当然ながら、多くの様式(例えば、化学合成により、DNAライブラリーから、生物自体から、など)で調製され得、そして種々の形態(例えば、一本鎖、二本鎖、ベクター、プローブ、プライマーなど)をとり得る。用語「核酸」は、DNAおよびRNA、ならびに、またそれらのアナログ(例えば、改変された骨格を含むDNAおよびRNA)ならびにまた、ペプチド核酸(PNA)を含む。
配列番号1〜961が、部分的重複を伴い、実質的に生物体の完全ゲノムを示すので、配列番号1〜961に対する参照は、完全ゲノム配列に対する参照をその範囲内に含む、例えば、2つの配列番号が重複する場合、本発明は、2つの重複する配列をアセンブルすることにより形成される1つの配列を包含することが理解される。従って、例えば、2つの配列番号にまたがるがいずれの配列番号中にもその全体が存在しないヌクレオチド配列はやはり、本発明の範囲内である。さらに、このような配列は、その全体が、配列番号1068の単一の全長配列に存在する。
本発明はまた、本発明のヌクレオチド配列を含むベクター(例えば、発現ベクター、配列決定ベクター、クローニングベクターなど)およびこのようなベクターで形質転換した宿主細胞を提供する
さらなる局面に従って、本発明は、本明細書に記載されるN.meningitidisヌクレオチド配列内にコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質を提供する。本発明は、これらのタンパク質に配列同一性を有する配列を含むタンパク質もまた提供する。特定の配列に依存して、配列同一性の程度は好ましくは50%より大きい(例えば、60%、70%、80%、90%、95%、99%以上)。配列同一性は、上記に開示されるように決定される。これらの相同性タンパク質としては、本明細書に記載のN.meningitidisヌクレオチド配列内にコードされる変異体および対立遺伝子改変体が挙げられる。
本発明はさらに、配列表に記載されるN.meningitidisヌクレオチド配列内にコードされるアミノ酸配列のフラグメントを含むタンパク質を提供する。このフラグメントは、この配列からの少なくともn個の連続するアミノ酸を含むべきであり、そしてその特定の配列に依存して、nは7以上(例えば8、10、12、14、16、18、20以上)である。好ましくはこのフラグメントは、その配列に由来するエピトープを含む。
本発明のタンパク質は、もちろん、種々の手段(例えば、組換え発現、細胞培養物からの精製、化学合成など)によっておよび種々の形態で(例えば、ネイティブ、融合形態など)調製され得る。これらは、好ましくは実質的に純粋または単離された形態で調製される(すなわち、他のN.meningitidis宿主細胞タンパク質を実質的に含まない)。
本発明のタンパク質のインビボ免疫原性を評価するために種々の試験が用いられ得る。例えば、タンパク質は、組換え的に発現または化学的に合成され得、そしてイムノブロットによって患者の血清をスクリーニングするために使用され得る。タンパク質と患者の血清との間の陽性反応は、この患者が以前に問題のタンパク質に対する免疫応答を引き起こしたことを示す(すなわち、このタンパク質は免疫原である)。この方法はまた、免疫優性タンパク質を同定するために使用され得る。
本発明はまた、本発明のタンパク質をコードする核酸を提供する。
さらなる局面において、本発明はコンピューター、コンピューターメモリー、コンピューター記録媒体(例えば、フロッピーディスク、固定ディスク、CD−ROMなど)、および/または本発明による核酸のヌクレオチド配列を含むコンピューターデータベースを提供する。好ましくは、それは、本明細書に記載されるN.meningitidisヌクレオチド配列の1つ以上を含む。
これは、本明細書に記載されるN.meningitidisヌクレオチド配列の分析において用いられ得る。例えば、それは、配列内のオープンリーディングフレーム(ORF)またはコーディング配列を同定するための検索において用いられ得る。
さらなる局面において、本発明は、アミノ酸配列を同定する方法を提供する。この方法は、本明細書に記載のN.meningitidisヌクレオチド配列内の推定オープンリーディングフレームまたはタンパク質コード配列について検索する工程を包含する。同様に、本発明は、推定オープンリーディングフレームまたは推定タンパク質コード配列についての検索における、本明細書中に記載されたN.meningitidisヌクレオチド配列の使用を提供する。
オープンリーディングフレームまたはタンパク質コード配列の分析は、一般に標準的バイオフォマティック技術を用いてコンピューター上で行われる。この分析において用いられる代表的アルゴリズムまたはプログラムとしては、ORFFINDER(NCBI)、GENMARK[BorodovskyおよびMcIninch(1993)Computers Chem 17:122〜133]、およびGLIMMER[Salzbergら(1998)Nucl Acids Res 26:544〜548]が挙げられる。
オープンリーディングフレームまたはタンパク質コード配列についての検索は、開始コドンについて本明細書に記載されるN.meningitidisヌクレオチド配列を検索する工程、およびインフレームの終止コドンについて上流配列を検索する工程を含み得る。介在コドンは推定のタンパク質コード配列を示す。代表的に、全ての6つの可能性のある配列のリーディングフレームが検索される。
この方法により同定されるアミノ酸配列は、タンパク質を得るための任意の適切な系を用いて発現され得る。このタンパク質は、同定されたアミノ酸配列内のエピトープを認識する抗体を惹起するために用いられ得る。これらの抗体は、N.meningitidisをスクリーニングするために用いられ、同定されたアミノ酸配列を含むタンパク質の存在を検出し得る。
さらに、一旦、ORFまたはタンパク質コーディング配列が同定されれば、この配列は配列データベースと比較され得る。配列分析ツールは、NCBI(http://www.ncbi.nlm.nih.gov)例えば、アルゴリズムBLAST、BLAST2、BLASTn、BLASTp、tBLASTn、BLASTx、およびtBLASTx[Altschulら(1997)Gapped BLASTおよびPSI−BLAST:新世代のタンパク質データベース検索プログラム.Nucleic Acids Research 25:2289〜3402も参照のこと]に見出され得る。比較のための適切なデータベースとしては、非重複性GenBank、EMBL、DDBJおよびPDB配列、ならびに非重複性GenBank CDS翻訳物、PDB、SwissProt、SpupdateおよびPIR配列が挙げられる。この比較は、タンパク質の機能の指標を示し得る。
アミノ酸配列における疎水性ドメインは、Espostiらの統計学的研究[Critical evaluation of the hydropathy of membrane proteins(1990)Eur J Biochem 190:207〜219]に基づくアルゴリズムのようなアルゴリズムを用いて予測され得る。疎水性ドメインは、潜在的な膜貫通領域または疎水性リーダー配列を示し、これは、このタンパク質が分泌され得るかまたは表面に配置され得ることを示唆する。これらの特性は、代表的に、良好な免疫原を示す。
同様に、膜貫通ドメインまたはリーダー配列は、PSORTアルゴリズム(http://www.psort.nibb.ac.jp)を用いて予測され得る、そして機能的ドメインは、MOTIFSプログラム(GCG Wisconsin & PROSTITE)を用いて予測され得る。
本発明はまた、本明細書に記載されるN.meningitidisヌクレオチド配列に存在するオープンリーディングフレームまたはタンパク質コード配列を含む核酸を提供する。さらに、本発明は、このオープンリーディングフレームまたはタンパク質コード配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質を提供する。
さらなる局面に従って、本発明は、これらのタンパク質に結合する抗体を提供する。これらは、ポリクローナルまたはモノクローナルであり得、そして当業者に公知の任意の適切な手段により産生され得る。
本発明の抗体は、種々の手段、例えば、タンパク質が発現されることの確認のため、またはタンパク質がどこで発現されるかを確認するために用いられ得る。標識された抗体(例えば、FACSのために蛍光標識する)は、インタクトな細菌とともにインキュベートされ得、そして細菌表面の標識の存在は例えば、タンパク質の位置を確認する。
さらなる局面に従って、本発明は、本発明に従うタンパク質、抗体および/または核酸を含む組成物を提供する。これらの組成物は、ワクチンとして、免疫原性組成物として、または診断試薬として適切であり得る。
本発明はまた、医薬として(例えば、ワクチンとして)または診断試薬としての使用のための本発明による核酸、タンパク質または抗体を提供する。これはまた、以下の製造における本発明による核酸、タンパク質または抗体の使用を提供する:(I)ナイセリア菌による感染を処置または予防するための医薬(ii)ナイセリア菌の存在、またはナイセリア菌に対して惹起された抗体の存在を検出するための診断試薬。このナイセリア菌は、任意の種または株(例えば、N.gonorrhoeae)であってよいが、好ましくは、N.meningitidis、特にA株、B株またはC株である。
なお別の局面において、本発明は、タンパク質、核酸分子または抗体を含む組成物を提供する。本発明のより好ましい局面は、タンパク質の免疫原性組成物に関する。本発明のさらに好ましい局面は、タンパク質またはワクチンの薬学的免疫原性組成物、およびNeisserial菌による感染、好ましくはMenBの感染の処置または予防のための医薬の製造におけるそれらの使用を意図する。
本発明はまた、患者を処置する方法を提供する。この方法は、本発明による核酸、タンパク質および/または抗体の治療上有効な量を患者に投与する工程を包含する。
さらなる局面に従って、本発明は、種々のプロセスを提供する。
本発明のタンパク質を産生するためのプロセスであって、タンパク質の発現を誘導する条件下において、本発明に従う宿主細胞を培養する工程を包含する、プロセスが提供される。このプロセスは、タンパク質の化学合成および/またはヌクレオチドの(少なくとも1部の)化学合成をさらに含み得る。
本発明のポリヌクレオチドを検出するためのプロセスであって、以下:(a)本発明に従う核プローブを、二重鎖を形成するハイブリダイズの条件下で生物学的サンプルと接触させる工程;および(b)上記の二重鎖を検出する工程を包含する、プロセスが提供される。
本発明のタンパク質を検出するためのプロセスであって、(a)本発明に従う抗体を、抗体−抗原複合体の形成に適した条件下で生物学的サンプルと接触させる工程;および(b)上記の複合体を検出する工程を包含する、プロセスが提供される。
本発明の別の局面は、ナイセリア菌の任意の種または株に、そして好ましくは、N.gonorrhoeaeの株に、ただしより好ましくは、N.meningitidis株(特に、A株、B株またはC株)に、より好ましくはMenBに特異的な抗原またはポリペプチドもしくはタンパク質に選択的に結合する抗体を検出するためのプロセスを提供する。このプロセスは、以下の工程を含む:(a)本発明に従う抗原またはポリペプチドもしくはタンパク質を、抗体−抗原複合体の形成に適した条件下で生物学的サンプルと接触させる工程;および(b)この複合体を検出する工程。
ここで、本発明を一般的に記載してきたが、同じことが、例示目的で提供され、そして明記しない限り、本発明を限定することを意図されない、以下の実施例を参照することによって、より容易に理解され得る。
(方法論−標準的な手段および技術の要約)
(概論)
本発明は、Neisseria meningitidis MenBヌクレオチド配列、そこにコードされるアミノ酸配列を提供する。これらの開示される配列を用いて、核酸プローブアッセイ、ならびに発現カセットおよび発現ベクターが産生され得る。タンパク質はまた、化学的に合成され得る。発現ベクターは、タンパク質を産生するために宿主細胞内に形質転換され得る。精製された、または単離されたポリペプチドは、MenBタンパク質を検出するための抗体を産生するために使用され得る。また、宿主細胞または抽出物は、アゴニストまたはアンタゴニストを単離するための生物学的アッセイに利用され得る。さらに、これらの配列を用いて、オープンリーディングフレームを同定して、そしてアミノ酸配列を同定するために検索し得る。タンパク質はまた、免疫原性組成物中で、およびワクチン成分として使用され得る。
本発明の実施は、他に示されなければ、分子生物学、微生物学、組換えDNA、および免疫学の従来技術を使用し、これらは当該分野の技術の範囲内である。このような技術は以下の文献で十分説明されている(例えば、Sambrook Molecular Cloning:A Laboratory Manual 第2版(1989);DNA Cloning,第I巻および第II巻(D.N Glover編 1985);Oligonucleotide Synthesis(M.J.Gait編 1984);Nucleic Acid Hybridization(B.D.HamesおよびS.J.Higgins編 1984);Transcription and Translation(B.D.HamesおよびS.J.Higgins編 1984);Animal Cell Culture(R.I.Freshney編 1986);Immobilized Cells and Enzymes(IRL Press,1986);B.Perbal,A Practical Guide to Molecular Cloning(1984);the Methods in Enzymologyシリーズ(Academic Press,Inc.),特に154巻および155巻;Gene Transfer Vector for Mammalian Cells(J.H.MillerおよびM.P.Calos編1987,Cold Spring Harbor Laboratory);MayerおよびWalker,編(1987),Immunochemical Methods in Cell and Molecular Biology(Academic Press,London);Scopes,(1987)Protein Purification:Principles and Practice,第2版(Springer−Verlag,N.Y.)、およびHandbook of Experimental Immunology,第I巻−第IV巻(D.M.WeirおよびC.C.Blackwell編 1986)。
ヌクレオチドおよびアミノ酸についての標準的な略語が、本明細書において使用される。
本明細書中で引用される全ての刊行物、特許、および特許出願は参考としてその全体が援用される。
(発現系)
Neisseria MenBヌクレオチド配列は、種々の異なる発現系;例えば、哺乳動物細胞、植物細胞、バキュロウイルス、細菌、および酵母と共に使用される発現系において発現され得る。
(i.哺乳動物系)
哺乳動物発現系は当該分野において公知である。哺乳動物プロモーターは、哺乳動物RNAポリメラーゼを結合し、そしてコード配列(例えば、構造遺伝子)のmRNAへの下流(3’)転写を開始し得る任意のDNA配列である。プロモーターは、転写開始領域(これはコード配列の5’末端の近位に通常位置する)およびTATAボックス(転写開始部位の25〜30塩基対(bp)上流に通常位置する)を有する。TATAボックスは、その正しい部位においてRNAポリメラーゼIIにRNA合成を開始させるよう指示すると考えられている。哺乳動物プロモーターはまた、TATAボックスの100〜200bp上流以内に通常位置する上流プロモーターエレメントを含む。上流プロモーターエレメントは、転写が開始され、そしていずれかの方向において作用し得る割合を決定する(Sambrookら(1989)「Expression of Cloned Genes in Mammalian Cells」 Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第2版)。
哺乳動物ウイルス遺伝子は、しばしば高度に発現され、そして広範な宿主範囲を有する;従って、哺乳動物ウイルス遺伝子をコードする配列は、特に有用なプロモーター配列を提供する。例は、SV40初期プロモーター、マウス乳腺癌ウイルスLTRプロモーター、アデノウイルス主要後期プロモーター(Ad MLP)、および単純疱疹ウイルスプロモーターを含む。さらに、マウスのメタロチオネイン遺伝子のような非ウイルス性遺伝子に由来する配列もまた、有用なプロモーター配列を提供する。発現は、構成性であるかまたは調節される(誘導可能)かのいずれかであり得る。選択されるプロモーターに依存して、多くのプロモーターは、公知の基質を使用して誘導可能であり得る(例えば、マウス乳腺癌ウイルス(MMTV)プロモーターのグルココルチコイド応答性エレメント(GRE)との使用(このプロモーターは、ホルモン応答性形質転換細胞においてグルココルチコイドにより誘導される))。例えば、米国特許第5,783,681号を参照のこと。
上記に記載されるプロモーターエレメントと組み合わされるエンハンサーエレメント(エンハンサー)の存在は、通常発現レベルを増大させる。エンハンサーは、同種プロモーターまたは異種プロモーターに連結される場合、転写を1000倍まで刺激し得る調節DNA配列であり、合成は、通常のRNA開始部位で開始する。エンハンサーはまた、それらが、通常方向もしくは逆の(flipped)方向のいずれかで転写開始部位より上流または下流に、もしくはプロモーターから1000ヌクレオチドを超える距離で位置される場合、活性である(Maniatisら(1987) Science 236:1237;Albertsら(1989)Molecular Biology of the Cell,第2版)。ウイルス由来のエンハンサーエレメントは、それらが通常、より広い宿主範囲を有するので、特に有用であり得る。例は、SV40初期遺伝子エンハンサー(Dijkemaら(1985)EMBO J.4:761)およびラウス肉腫ウイルスの長末端反復(LTR)に由来するエンハンサー/プロモーター(Gormanら(1982b)Proc.Natl.Acad.Sci.79:6777)およびヒトサイトメガウイルスに由来するエンハンサー/プロモーター(Boshartら(1985)Cell 41:521)を包含する。さらに、いくつかのエンハンサーは調節可能であり、そしてホルモンまたは金属イオンのような誘導因子の存在下のみで活性になる(Sassone−CorsiおよびBorelli(1986)Trends Genet.2:215;Maniatisら(1987)Science 236:1237)。
DNA分子は、哺乳動物細胞において細胞内で発現され得る。プロモーター配列は、組換えタンパク質のN末端における最初のアミノ酸が常にATG開始コドンによりコードされるメチオニンである場合、DNA分子と直接連結され得る。所望される場合、N末端は、臭化シアンとのインビトロでのインキュベーションによりタンパク質から切断され得る。
あるいは、外来タンパク質もまた、哺乳動物細胞において外来タンパク質の分泌を提供するリーダー配列フラグメントから構成される融合タンパク質をコードするキメラDNA分子を作製することにより、細胞から増殖培地へ分泌され得る。好ましくは、インビボまたはインビトロのいずれかにおいて切断され得る、リーダーフラグメントと外来遺伝子との間にコードされるプロセシング部位が存在する。リーダー配列フラグメントは通常、細胞からのタンパク質の分泌を指示する疎水性アミノ酸から構成される単一のペプチドをコードする。アデノウイルス3分割(tripartite)リーダーは、哺乳動物細胞において外来タンパク質の分泌を提供するリーダー配列の例である。
通常、哺乳動物細胞によって認識される転写終結配列およびポリアデニル化配列は、翻訳終止コドンの3’側に位置する調節領域であり、従って、プロモーターエレメントと共に、コード配列に隣接する。成熟mRNAの3’末端は、部位特異的な転写後切断およびポリアデニル化により形成される(Birnstielら(1985)Cell 41:349;ProudfootおよびWhitelaw(1988)「Termination and 3’end processing of eukaryotic RNA.」Transcription and splicing(B.D.HamesおよびD.M.Glover編);Proudfoot(1989)Trends Biochem.Sci.14:105)。これらの配列は、mRNAの転写を方向づけ、そのmRNAは、そのDNAにコードされるポリペプチドに翻訳され得る。転写ターミネーター/ポリアデニル化シグナルの例としては、SV40由来のシグナルが挙げられる(Sambrookら(1989)「Expression of cloned genes in cultured mammalian cells.」Molecular Cloning:A Laboratory Manual)。
通常、プロモーター、ポリアデニル化シグナル、および転写終結配列を含む上記の構成要素は、発現構築物内に共に導入される。エンハンサー、機能的なスプライスドナー部位およびアクセプター部位を有するイントロン、ならびにリーダー配列もまた、所望される場合、発現構築物内に含まれ得る。発現構築物はしばしば、哺乳動物細胞または細菌のような宿主内で安定的に維持され得る染色体外エレメント(例えば、プラスミド)のような、レプリコン内で維持される。哺乳動物複製系としては、複製にトランス作用性の因子を必要とする、動物ウイルス由来の複製系が挙げられる。例えば、SV40(Gluzmam(1981)Cell 23:175)、あるいはポリオーマウイルスのようなパポバウイルスの複製系を含むプラスミドは、適切なウイルスのT抗原の存在下で極めて高いコピー数まで複製する。哺乳動物レプリコンのさらなる例としては、ウシパピローマウイルスおよびエプスタイン−バーウイルス由来のレプリコンが挙げられる。さらに、このレプリコンは、二つの複製系を有し得、従って、例えば、発現用の哺乳動物細胞内で、ならびにクローニングおよび増幅用の原核生物の宿主内で、そのレプリコンを維持することが可能である。このような哺乳動物−細菌シャトルベクターの例としては、pMT2(Kaufmanら、(1989)Mol.Cell.Biol.9:946)およびpHEBO(Shimizuら、(1986)Mol.Cell.Biol.6:1074)が挙げられる。
使用される形質転換の手順は、形質転換される宿主に依存する。異種のポリヌクレオチドの哺乳動物細胞への導入方法は、当該分野で公知であり、その方法としては、デキストラン媒介トランスフェクション、リン酸カルシウム沈殿、ポリブレン媒介トランスフェクション、プロトプラスト融合、エレクトロポレーション、リポソーム内でのポリヌクレオチドのカプセル化、およびDNAの核内への直接微量注入が挙げられる。
発現用宿主として利用可能な哺乳動物細胞株は、当該分野で公知であり、そのような細胞株としては、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、HeLa細胞、乳仔ハムスター腎臓(BHK)細胞、サル腎臓細胞(COS)、ヒト肝細胞癌細胞(例えば、Hep G2)および多くの他の細胞株を含むが、これらに限定されない、American Type Culture Collection(ATCC)から入手可能な多くの不死化細胞株が含まれる。
(ii 植物細胞発現系)
当該分野で公知の多くの植物細胞培養および全植物体の遺伝子発現系が存在する。例示的な植物細胞遺伝子発現系としては、米国特許第5,693,506号;米国特許第5,659,122号;および米国特許第5,608,143号のような特許文献に記載されるものが挙げられる。植物細胞培養における遺伝子発現のさらなる例は、Zenk,Phytochemistry 30:3861−3863(1991)に記載されている。植物タンパク質のシグナルペプチドの記載は、上記の参考文献に加えて、以下の文献においても見出され得る;Vaulcombeら,Mol.Gen.Genet.209:33−40(1987);Chandlerら,Plant Molecular Biology 3:407−418(1984);Rogers,J.Biol.Chem.260:3731−3738(1985);Rothsteinら,Gene 55:353−356(1987);Whittierら,Nucleic Acids Research 15:2515−2535(1987);Wirselら,Molecular Microbiology 3:3−14(1989);Yuら,Gene 122:247−253(1992)。植物ホルモンであるジベレリン酸、およびジベレリン酸により誘導される分泌酵素による植物遺伝子発現の調節の記載は、R.L.JonesおよびJ.MacMillin,Gibberellins:Advanced Plant Physiology,Malcolm B.Wilkins編,1984 Pitman Publishing Limited,London,21−52頁に見出され得る。他の代謝調節遺伝子が記載される参考文献;Sheen,Plant Cell,2:1027−1038(1990);Maasら,EMBO J.9:3447−3452(1990);BenkelおよびHickey,Proc.Natl.Acad.Sci.84:1337−1339(1987)。
代表的には、当該分野で公知の技術を使用して、所望のポリヌクレオチド配列を、植物内で操作するために設計された遺伝子調節エレメントを含む発現カセット中に挿入する。その発現カセットは、植物宿主内での発現に適切な発現カセットの上流および下流にコンパニオン配列を有する望ましい発現ベクター中に挿入される。そのコンパニオン配列は、プラスミド起源またはウイルス起源のものあり、そしてそのベクターが、細菌のような本来のクローニング宿主から所望の植物宿主へDNAが移動することを可能にするために必要とされる特徴をベクターに提供する。基本的な細菌/植物ベクター構築物は、好ましくは、広範な宿主範囲の原核生物の複製起点;原核生物の選択マーカー;および、Agrobacteriumの形質転換のために、Agrobacterium媒介転移のためのT DNA配列を植物染色体に提供する。異種遺伝子が検出に容易に反応しない場合は、その構築物は好ましくはまた、植物細胞が形質転換されたか否かの決定に適した選択マーカー遺伝子も有する。適切なマーカーの一般的な総説は、例えば、イネ科のメンバーについては、WilminkおよびDons,1993,Plant Mol.Biol.Reptr,11(2):165−185に見出される。
植物ゲノムへの異種配列の組込みを可能にするために適した配列もまた、推奨される。これらは、植物ゲノム内へ異種発現カセットのランダム挿入を可能にする相同組換えのためのトランスポゾン配列など、およびTi配列を含み得る。適切な原核生物選択マーカーとしては、アンピシリンまたはテトラサイクリンのような抗生物質に対する耐性が挙げられる。当該分野で公知であるように、さらなる機能をコードする他のDNA配列もまた、そのベクター中に存在し得る。
本発明の核酸分子は、目的のタンパク質の発現のための発現カセット中に含まれ得る。2つ以上の発現カセットも可能であるが、通常は一つのみの発現カセットが存在する。組換え発現カセットは、異種タンパク質のコード配列に加えて、以下のエレメントを含む;プロモーター領域、植物の5’非翻訳配列、開始コドン(構造遺伝子が開始コドンを備えているか否かに依存する)、ならびに転写終結配列および翻訳終結配列。そのカセットの5’末端および3’末端の独特な制限酵素部位は、既存のベクター内への容易な挿入を可能にする。
異種のコード配列は、本発明に関連する任意のタンパク質についての配列であり得る。目的のタンパクをコードする配列は、適切に、そのタンパク質のプロセッシングおよびトランスロケーションを可能にするシグナルペプチドをコードし、そして通常、本発明の所望のタンパク質の膜への結合を生じ得る任意の配列を欠く。転写開始領域は、大部分は、発芽中に発現およびトランスロケーションされる遺伝子のためであるので、トランスロケーションを提供するシグナルペプチドを使用することにより、それはまた、目的のタンパク質のトランスロケーションを提供し得る。この方法で、目的のタンパク質は、それらが発現される細胞からトランスロケーションされ、そして効率的に回収され得る。代表的には、種子における分泌は、種子の胚乳へ、アリューロン層または胚盤上皮層を通過する。タンパク質は、そのタンパク質が産生された細胞から分泌される必要はないが、これは組換えタンパク質の単離および精製を容易にする。
所望の遺伝子産物の最終的な発現は、真核生物細胞中であるので、クローン化した遺伝子の任意の部分が、イントロンとして宿主のスプライセオソーム(splicosome)機構によってプロセシングされる配列を含むか否かを決定することが望ましい。そのような場合、「イントロン」領域の部位特異的変異誘発は、偽イントロンコード(false intron code)として遺伝的メッセージの一部を欠失することを妨げるように実施され得る(ReedおよびManiatis、Cell 41:95−105(1985))。
ベクターは、組換えDNAを機械的に転移するためにマイクロピペットを用いることによって、植物細胞内に直接的に微量注入され得る。Crossway、Mol.Gen.Genet,202:179−185、1985。遺伝物質はまた、ポリエチレングリコールを用いて植物細胞内に転移され得る(Krensら、Nature、296、72−74、1982)。核酸セグメントの導入の別の方法は、小さいビーズまたは微粒子のいずれかのマトリックスの内部に、あるいは表面に核酸を有する小さな微粒子による高速バリスティック(ballistic)穿通法である(Kleinら,Nature,327,70−73,1987ならびにKnudsenおよびMuller,1991,Planta,185:330−336は、オオムギ胚乳の粒子ボンバードメント(bombardment)によりトランスジェニックオオムギを作製することを教示する)。さらに別の導入方法は、他の実体、ミニ細胞、細胞、リソソームあるいは他の易融な脂肪表面体のいずれかとのプロトプラストの融合である(Fraleyら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,79,1859−1863,1982)。
ベクターはまた、エレクトロポレーションにより植物細胞内に導入され得る(Frommら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:5824,1985)。この技術において、植物プロトプラストは、遺伝子構築物を含むプラスミドの存在下でエレクトロポレーションされる。高い電界の強さの電気衝撃により、生体膜を可逆的に透過し、プラスミドの導入を可能にする。エレクトロポレーションされた植物プロトプラストは細胞壁を再形成し、***して、そして植物カルス形成する。
プロトプラストを単離し得、そして培養して完全な再生植物を提供し得る全ての植物は、本発明により形質転換され得、その結果、転移された遺伝子を保持する完全な植物が再生される。実際に、全ての植物は、培養細胞あるいは組織(サトウキビ、テンサイ、ワタ、果実および他の樹木、マメ科植物および野菜の全ての主要な種を含むがそれらに限定されない)から再生され得る。いくつかの適した植物としては、例えば、以下の属からの種が挙げられる;Fragaria,Lotus,Medicago,Onobrychis,Trifolium,Trigonella,Vigna,Citrus,Linum,Geranium,Manihot,Daucus,Arabidopsis,Brassica,Raphanus,Sinapis,Atropa,Capsicum,Datura,Hyoscyamus,Lycopersion,Nicotiana,Solanum,Petunia,Digitalis,Majorana,Cichorium,Helianthus,Lactuca,Bromus,Asparagus,Antirrhinum,Hererocallis,Nemesia,Pelargonium,Panicum,Pennisetum,Ranunculus,Senecio,Salpiglossis,Cucumis,Browaalia,Glycine,Lolium,Zea,Triticum,Sorghum,およびDatura。
再生のための手段は、植物の種によって変化するが、一般に異種遺伝子のコピーを含む形質転換されたプロトプラストの懸濁液が最初に提供される。カルス組織が形成され、そしてシュートがカルスから誘導され得、続いて発根され得る。あるいは、胚形成がプロトプラスト懸濁液から誘導され得る。これらの胚は、天然の胚として発芽し、植物を形成する。培養培地は、一般に、種々のアミノ酸、ならびにオーキシンおよびサイトカイニンのようなホルモンを含有する。またグルタミン酸およびプロリンを培地に添加することは、特に、コーンおよびアルファルファのような種にとって有利である。シュートおよび根は、通常、同時に発生する。効果的な再生は、培地、遺伝子型、および培養遍歴に依存する。これらの3つの変数が制御されるならば、再生は十分に再現性がありそして反復可能である。
いくつかの植物細胞培養系において、本発明の所望のタンパク質は分泌されるか、またはこのタンパク質は全植物体から抽出され得る。本発明の所望のタンパク質が培地内に分泌される場合、これを回収し得る。あるいは、胚および胚を有さない不完全な種子または他の植物組織を機械的に破壊して、細胞と組織と間の任意の分泌タンパク質を放出させ得る。その混合物を緩衝液に懸濁して、可溶性タンパク質を回収し得る。次いで、慣用的なタンパク質の単離方法および精製方法を使用して、組換えタンパク質を精製する。時間、温度、pH、酸素、および容量のパラメーターを慣用的な方法により調整して、異種タンパク質の発現および回収を最適化する。
(iii バキュロウイルス系)
タンパク質をコードするポリヌクレオチドはまた、適切な昆虫の発現ベクター内に挿入され得、そしてそのベクター内で、制御エレメントに作動可能に連結される。ベクターの構築には、当該分野で公知の技術を使用する。一般に、その発現系の構成要素として、以下のものが挙げられる:バキュロウイルスゲノムのフラグメント、および発現させる異種遺伝子の挿入のための簡便な制限部位の両方を有する転移ベクター(通常は細菌プラスミド);転移ベクター内のバキュロウイルス特異的フラグメントに対して配列相同性を有する野生型バキュロウイルス(これは、バキュロウイルスゲノム内への異種遺伝子の相同組換えを可能にする);ならびに適切な昆虫宿主細胞および増殖培地。
転移ベクターにタンパク質をコードするDNA配列を挿入した後、そのベクターおよび野生型ウイルスゲノムを、昆虫宿主細胞にトランスフェクトし、そこでベクターとウイルスゲノムを組換え可能にする。パッケージングされた組換えウイルスは発現され、そして組換えプラークが同定されそして精製される。バキュロウイルス/昆虫細胞発現系の材料および方法は、特に、Invitrogen、San Diego CAからキット形態(「MaxBac」キット)で市販される。これらの技術は、一般に当業者に公知であり、そしてSummersおよびSmith、Texas Agricultural Experiment Station Bulletin No.1555(1987)(本明細書中以降、「Summers and Smith」)に十分に記載されている。
タンパク質をコードするDNA配列をバキュロウイルスゲノムに挿入する前に、プロモーター配列、リーダー配列(所望される場合は)、目的のコード配列、および転写終結配列を含む上記の構成要素を、通常、中間転移構築物(転移ベクター)に構築する。この構築物は、単一の遺伝子および作動可能に連結された調節エレメント;作動可能に連結された調節エレメントのセットを各々が所有する複数の遺伝子;あるいは同じ調節エレメントのセットにより調節される複数の遺伝子、を含み得る。中間転移構築物は、しばしば、細菌のような宿主内で安定的に維持し得る染色体外エレメント(例えば、プラスミド)のような、レプリコン内で維持される。レプリコンは、複製系を有しており、従って、それはクローニングおよび増幅に適切な宿主内で維持され得る。
現在、外来遺伝子をAcNPVへ導入するために、最も一般に使用される転移ベクターは、pAc373である。当業者に公知の多くの他のベクターもまた設計される。これらには、例えば、pVL985(ポリヘドリンの開始コドンをATGからATTに変化させ、そしてそのATTから32塩基対下流に、BamHIクローニング部位を導入する;LuckowおよびSummers,Virology(1989)17:31を参照のこと)が挙げられる。
そのプラスミドはまた、通常、ポリヘドリンポリアデニル化シグナル(Millerら、(1988)Ann.Rev.Microbiol.,42:177)、および原核生物のアンピシリン耐性(amp)遺伝子、およびE.coliでの選択および増殖のための複製起点を含む。
バキュロウイルス転移ベクターは、通常、バキュロウイルスプロモーターを含む。バキュロウイルスプロモーターは、バキュロウイルスRNAポリメラーゼを結合し、そしてコード配列(例えば、構造遺伝子)のmRNAへの下流(5’から3’)方向の転写を開始し得る任意のDNA配列である。プロモーターは、通常、コード配列の5’末端に近接して存在する転写開始領域を有している。この転写開始領域は、通常、RNAポリメラーゼ結合部位および転写開始点を含む。バキュロウイルス転移ベクターはまた、エンハンサーと呼ばれる第二のドメインを有し得、存在する場合には、通常、構造遺伝子に対して遠位にある。発現は調節的または構成的のいずれかであり得る。
ウイルスの感染周期の後期で大量に転写される構造遺伝子は、特に有用なプロモーター配列を提供する。例としては、ウイルス多面体タンパク質をコードする遺伝子(Friesenら、(1986)「The Regulation of Baculovirus Gene Expression,」:The Molecular Biology of Baculoviruses(Walter Doerfler編);EPO公開第127839号および同第155476号;およびp10タンパク質をコードする遺伝子(Vlakら,(1988),J.Gen.Virol.69:765)由来の配列が挙げられる。
適切なシグナル配列をコードするDNAは、分泌される昆虫タンパク質、あるいはバキュロウイルスポリヘドリン遺伝子(Carbonellら,(1998)Gene,73:409)のようなバキュロウイルスタンパク質の遺伝子に由来し得る。あるいは、哺乳動物細胞の翻訳後修飾(シグナルペプチド切断、タンパク質分解切断、およびリン酸化のような)のシグナルは、昆虫細胞に認識されるようであり、ならびに分泌および核蓄積に必要なシグナルはまた、無脊椎動物細胞と脊椎動物細胞との間で保存されているようであるため、ヒトインターフェロンα(Maedaら(1985)Nature 315:592);ヒトガストリン放出ペプチド(Lebacq−Verheydenら(1988)Molec.Cell.Biol.8:3129);ヒトIL−2(Smithら(1985)Proc.Nat’l Acad.Sci.USA、82:8404);マウスIL−3(Miyajimaら(1987)Gene 58:273);およびヒトグルコセレブロシダーゼ(Martinら(1988)DNA、7:99)をコードする遺伝子に由来のような、非昆虫起源のリーダーもまた使用して、昆虫での分泌を提供し得る。
組換えポリペプチドまたは組換えポリタンパク質は細胞内に発現され得るか、あるいは適切な調節配列と共に発現される場合には、分泌され得る。非融合の外来タンパク質の優れた細胞内発現には通常、ATG開始シグナルに先行する適切な翻訳開始シグナルを含む短いリーダー配列を理想的には有する異種遺伝子が必要である。所望であれば、N末端のメチオニンは、臭化シアンとのインビトロインキュベーションにより、成熟タンパク質から切断され得る。
あるいは、自然に分泌されない組換えポリタンパク質あるいは組換えタンパク質は、昆虫において外来タンパク質の分泌を与えるリーダー配列フラグメントを含む、融合タンパク質をコードするキメラDNA分子を作製することにより、昆虫細胞から分泌され得る。リーダー配列フラグメントは通常、タンパク質の小胞体内への輸送を指向する疎水性アミノ酸を含むシグナルペプチドをコードする。
タンパク質の発現産物の前駆体をコードするDNA配列および/または遺伝子の挿入後、昆虫細胞宿主に、転移ベクターの異種DNAおよび野生型バキュロウイルスのゲノムDNAを同時形質転換(通常は、同時トランスフェクションによって)する。構築物のプロモーターおよび転写終結配列は、通常バキュロウイルスゲノムの2〜5kbの区域を含む。バキュロウイルスウイルスの望ましい部位に異種DNAを導入する方法は、当該分野で公知である(SummersおよびSmith、前出;Juら(1987);Smithら,Mol.Cell.Biol.(1983)3:2156;ならびにLuckowおよびSummers(1989)を参照のこと)。例えば、その挿入は、相同二重交差組換え(homologous double crossover recombination)により、ポリヘドリン遺伝子のような遺伝子内であり得る;挿入はまた、所望のバキュロウイルス遺伝子に設計された制限酵素部位内であり得る。Millerら、(1989)、Bioessays 4;91。発現ベクター内のポリヘドリン遺伝子の代わりにクローン化される場合のDNA配列は、ポリヘドリン特異的配列に5’および3’の両側で隣接され、そしてポリヘドリンプロモーターの下流に位置される。
新規に形成されたバキュロウイルス発現ベクターは続いて、感染性の組換えバキュロウイルス内にパッケージされる。相同組換えは、低い頻度で起こる(約1%〜約5%の間);それゆえ、同時トランスフェクション後に産生されるウイルスの大半は、なお野生型ウイルスである。従って、組換えウイルスを同定するための方法が必要である。その発現系の利点は、組換えウイルスを区別させ得る可視的スクリーニングである。ネイティブのウイルスにより産生されるポリヘドリンタンパク質は、ウイルス感染後の後期で、その感染された細胞の核内で非常に高いレベルで産生される。蓄積されたポリヘドリンタンパク質は、閉塞体を形成し、それはまた包埋された粒子を含む。これらの閉塞体は、最大15μmの大きさで、高度に屈折し、明るく輝く外見を与え、容易に光学顕微鏡下で可視化される。組換えウイルスに感染された細胞は、閉塞体を欠く。組換えウイルスと野生型ウイルスを区別するために、トランスフェクションの上清を、当業者に公知の技術により昆虫細胞の単層にプラーク形成させた。すなわち、プラークを、光学顕微鏡下で、閉塞体の存在(野生型ウイルスを示す)または非存在(組換えウイルスを示す)についてスクリーニングする。Current Protocols in Microbiology、第2巻(Ausubelら編)16.8(増補10、1990);SummersおよびSmith、前出;Millerら(1989)。
組換えバキュロウイルス発現ベクターは、いくつかの昆虫細胞への感染用に開発された。例えば、組換えバキュロウイルスは、特に以下に示すもののために開発された:Aedes aegypti、Autographa californica、Bombyx mori、Drosophila melanogaster、Spodoptera frugiperda、およびTrichoplusia ni(PCT公開番号WO89/046699;Carbonellら,(1985)J.Virol.56:153;Wright(1986)Nature 321:718;Smithら,(1983)Mol.Cell.Biol.3:2156;および一般には、Fraserら,(1989)In Vitro Cell.Dev.Biol.25:225を参照のこと)。
細胞および細胞培養培地は、バキュロウイルス/発現系における異種ポリペプチドの直接発現および融合発現の両方のために市販される;細胞培養技術は、一般に当業者に公知である。例えば、前出のSummersおよびSmithを参照のこと。
次いで、改変した昆虫細胞を、改変した昆虫宿主内で存在するプラスミドの安定的維持を可能にする適切な栄養培地で増殖し得る。発現産物の遺伝子が、誘導性の制御下にある場合、宿主は高密度で増殖され得、そして発現は誘導され得る。あるいは、発現が構成的である場合、その産物は培地中に連続的に発現され、そして栄養培地を連続的に循環させる一方で、目的産物を取り出し、そして枯渇した栄養を増大させる必要がある。その産物は、クロマトグラフィー(例えば、HPLC、アフィニティークロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィーなど);電気泳動;密度勾配遠心;溶媒抽出などのような技術により精製され得る。適切には、必要ならば、その産物をさらに精製して、培地中にも分泌されたか、または昆虫細胞の溶解から生じる任意の昆虫タンパク質を実質的に除去し、宿主細片(例えば、タンパク質、脂質および多糖類)を少なくとも実質的に含まない産物を供給する。
タンパク質の発現を得るために、形質転換体に由来する組換え宿主細胞は、組換えタンパク質をコードする配列の発現を可能にする条件下でインキュベートされる。これらの条件は、選択された宿主細胞に依存して変動する。しかし、その条件は、当該分野で公知の条件に基づいて、当業者に容易に確かめられる。
(iv.細菌系)
細菌の発現技術は、当該分野で公知である。細菌のプロモーターは、細菌のRNAポリメラーゼに結合し得、そしてコード配列(例えば、構造遺伝子)の下流方向(3’方向)へのmRNAへの転写を開始し得る任意のDNA配列である。プロモーターは、通常、コード配列の5’末端に近接して配置される転写開始領域を有する。この転写開始領域は、通常、RNAポリメラーゼ結合部位および転写開始部位を含む。細菌のプロモーターはまた、オペレーターと呼ばれる第二のドメインを有し、これはRNA合成が始まる近接のRNAポリメラーゼ結合部位と重複し得る。オペレーターは、遺伝子リプレッサータンパク質が、オペレーターに結合し、そのため特定の遺伝子の転写を阻害し得るような、負の調節された(誘導性の)転写を可能にする。構成的発現は、オペレーターのような負の調節エレメントの非存在下で起こり得る。さらに、正の調節は、遺伝子アクチベータータンパク質結合配列により達成され得、その配列は、存在する場合には通常、RNAポリメラーゼ結合配列の(5’)側に近接している。遺伝子アクチベータータンパク質の例としては、カタボライト活性化タンパク質(CAP)があり、それはEscherichia coli(E.coli)におけるlacオペロンの転写の開始を補助する(Raibaudら(1984)Annu.Rev.Genet.18:173)。従って、調節される発現は、正または負のいずれかであり、それによって転写を増強するかまたは低下し得る。
代謝経路の酵素をコードする配列は、特に有用なプロモーター配列を提供する。例としては、ガラクトース、ラクトース(lac)(Changら.(1997)Nature 198:1056)、およびマルトースのような糖代謝の酵素由来のプロモーター配列が挙げられる。さらなる例としては、トリプトファン(trp)(Goeddelら(1980)Nuc.Acids Res.8:4057;Yelvertonら(1981)Nucl.Acids Res.9:731;米国特許第4,738,921号;EPO公開番号036 776および121 775)のような生合成酵素由来のプロモーター配列が挙げられる。β−ラクタマーゼ(bla)プロモーター系(Weissmann(1981)「The cloning of interferon and other mistakes.」 Interferon 3(I.Gresser編))、バクテリオファージλPL(Shimatakeら(1981)Nature 292:128)およびT5(米国特許第4,689,406号)プロモーター系もまた有用なプロモーター配列を提供する。
さらに、天然に存在しない合成プロモーターもまた、細菌のプロモーターとして機能する。例えば、ある細菌あるいはバクテリオファージプロモーターの転写活性化配列は、別の細菌あるいはバクテリオファージプロモーターのオペロン配列と結合し得、合成ハイブリッドプロモーターを作製する(米国特許第4,551,433号)。例えば、tacプロモーターは、trpプロモーター配列およびlacリプレッサーにより調節されるlacオペロン配列の両方から構成される、ハイブリッドtrp−lacプロモーターである(Amannら(1983)Gene 25:167;de Boerら(1983)Proc.Natl.Acad.Sci.80:21)。さらに、細菌のプロモーターは、細菌のRNAポリメラーゼに結合し、そして転写を開始させる能力を有する非細菌起源の天然に存在するプロモーターを含み得る。非細菌起源の天然に存在するプロモーターはまた、原核生物内でいくつかの遺伝子の高いレベルでの発現をもたらすために、適合性のあるRNAポリメラーゼと結合され得る。バクテリオファージT7 RNAポリメラーゼ/プロモーター系は、連結したプロモーター系の例である(Studierら(1986)J.Mol.Biol.189:113;Taborら(1985)Proc Natl.Acad.Sci.82:1074)。さらに、ハイブリッドプロモーターはまた、バクテリオファージプロモーターおよびE.coliオペレーター領域から構成され得る(EPO公開番号267 851)。
機能性のプロモーター配列に加え、効果的なリボソーム結合部位はまた、原核生物における外来遺伝子の発現に有用である。E.coliにおいて、リボソーム結合部位は、シャイン−ダルガルノ(SD)配列と呼ばれ、そして開始コドン(ATG)および開始コドンの3〜11ヌクレオチド上流に位置する長さ3〜9ヌクレオチドの配列を含む(Shineら(1975)Nature 254:34)。SD配列は、SD配列とE.coliの16S rRNAの3’末端との間の塩基対形成によりリボソームへのmRNAの結合を促進すると考えられている(Steitzら(1979)「Genetic signals and nucleotide sequences in messenger RNA.」Biological Regulation and Development:Gene Expression(R.F.Goldberger編))。弱いリボソーム結合部位を有する真核生物遺伝子および原核生物遺伝子の発現のためには、SD配列と真核生物遺伝子のATGとの間の距離を最適化することが、しばしば必要とされる(Sambrookら(1989)「Expression of cloned genes in Escherichia coli.」Molecular Cloning:A Laboratory Manual)。
DNA分子は、細胞内で発現され得る。プロモーター配列は、直接的にそのDNA分子と連結され得、この場合、N末端の最初のアミノ酸は、常に、ATG開始コドンによりコードされるメチオニンである。所望される場合、N末端のメチオニンは、臭化シアンとのインビトロインキュベーション、あるいは細菌のメチオニンN末端ペプチダーゼとのインビボまたはインビトロのインキュベーションのいずれかによりタンパク質から切断され得る(EPO公開番号219 237)。
融合タンパク質は、直接的発現に対する代替物を提供する。通常、内在性の細菌のタンパク質、あるいは他の安定なタンパク質のN末端部分をコードするDNA配列は、異種のコード配列の5’末端と融合される。発現の際に、この構築物は、2つのアミノ酸配列の融合を提供する。例えば、バクテリオファージλ細胞遺伝子は、外来遺伝子の5’末端と連結され得、そして細菌において発現され得る。生じた融合タンパク質は、好ましくは、外来遺伝子由来のバクテリオファージタンパク質を切断するためのプロセシング酵素(Xa因子)用の部位を保持する(Nagaiら(1984)Nature 309:810)。融合タンパク質はまた、lacZ(Jiaら(1987)Gene 60:197)、trpE(Allenら(1987)J.Biotechnol.5:93;Makoffら(1989)J.Gen.Microbiol.135:11)、およびChey(EPO公開番号324 647)遺伝子由来の配列を用いて作製され得る。2つのアミノ酸配列の接合部でのDNA配列は、切断部位をコードしてもよいし、あるいはコードしなくてもよい。別の例は、ユビキチン融合タンパク質である。そのような融合タンパク質は、好ましくは、外来タンパク質からユビキチンを切断するためのプロセシング酵素(例えば、ユビキチン特異的プロセシングプロテアーゼ)用の部位を保持するユビキチン領域と共に作製され得る。この方法を通して、ネイティブの外来タンパク質は単離され得る(Millerら(1989)Bio/Technology 7:698)。
あるいは、外来タンパク質はまた、細菌における外来タンパク質の分泌を提供するシグナルペプチド配列フラグメントから構成される、融合タンパク質をコードするキメラDNA分子を作製することによって、細胞から分泌され得る(米国特許第4,336,336号)。シグナル配列フラグメントは、通常、細胞からのタンパク質の分泌を指向する、疎水性アミノ酸から構成されるシグナルペプチドをコードする。このタンパク質は、増殖培地(グラム陽性細菌)、または細胞の内膜と外膜との間に位置するペリプラズム腔(グラム陰性細菌)のいずれかへ分泌される。好ましくは、インビボまたはインビトロのいずれかで切断され得る、このシグナルペプチドフラグメントと外来遺伝子との間にコードされるプロセシング部位がある。
適切なシグナル配列をコードするDNAは、E.coli外膜タンパク質遺伝子(ompA)(Masuiら(1983)、Experimetal Manipulation of Gene Expression;Ghrayebら、(1984)EMBO J.3:2437)およびE.coliアルカリホスファターゼシグナル配列(phoA)(Okaら(1985)Proc.Natl.Acad.Sci.82:7212)のような、分泌性細菌タンパク質についての遺伝子に由来し得る。さらなる例として、種々のBacillus株由来のα−アミラーゼ遺伝子のシグナル配列は、B.subtilis由来の異種タンパク質を分泌するために使用され得る(Palvaら(1982)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 79:5582;EPO公開番号244042)。
通常、細菌によって認識される転写終結配列は、翻訳終止コドンの3’側に位置する調節領域であり、そして従って、プロモーターとともに、コード配列に隣接する。これらの配列は、そのDNAによってコードされるポリペプチドへと翻訳され得るmRNAの転写を指向する。転写終結配列は、頻繁に、転写の終結を補助するステムループ構造を形成し得る、約50ヌクレオチドのDNA配列を含む。例としては、強力なプロモーターを有する遺伝子(例えば、E.coliのtrp遺伝子および他の生合成遺伝子)由来の転写終結配列が挙げられる。
通常、上記の構成要素(プロモーター、シグナル配列(もし所望ならば)、目的のコード配列、および転写終結配列を含む)は、組み立てられて発現構築物となる。発現構築物は、しばしば、宿主(例えば細菌)において安定に維持し得る染色体外エレメント(例えばプラスミド)のような、レプリコンに維持される。このレプリコンは複製系を有し、従って、発現またはクローニングおよび増幅のいずれかのために、レプリコンが原核生物宿主において保持されることを可能にする。さらに、レプリコンは、高コピー数プラスミドまたは低コピー数プラスミドのいずれかであり得る。高コピー数プラスミドは、一般に約5〜約200、そして通常約10〜約150の範囲のコピー数を有する。高コピー数プラスミドを含む宿主は、好ましくは少なくとも約10個、そしてより好ましくは少なくとも約20個のプラスミドを含む。高コピー数ベクターまたは低コピー数ベクターのいずれかが選択され得、それは、宿主に対するベクターおよび外来タンパク質の効果に依存する。
あるいは、発現構築物は、組み込みベクターを用いて、細菌のゲノムへ組み込まれ得る。組み込みベクターは、通常、ベクターが組み込むのを可能にする、細菌の染色体と相同な少なくとも1つの配列を含む。組み込みは、ベクターにおける相同なDNAと細菌の染色体との間の組換えから生じるようである。例えば、種々のBacillus株からのDNAによって構築される組み込みベクターは、Bacillus染色体に組み込まれる(欧州特許公開番号127 328)。組み込みベクターはまた、バクテリオファージまたはトランスポゾン配列から構成され得る。
通常、染色体外発現構築物および組み込み発現構築物は、選択マーカーを含んで、形質転換された細菌株の選択を可能にし得る。選択マーカーは、細菌宿主において発現され得、そして細菌が薬物(例えば、アンピシリン、クロラムフェニコール、エリスロマイシン、カナマイシン(ネオマイシン)、およびテトラサイクリン)に耐性になるようにする遺伝子を含み得る(Daviesら(1978)Annu.Rev.Microbiol.32:469)。選択マーカーはまた、ヒスチジン、トリプトファン、およびロイシンの生合成経路における生合成遺伝子のような、生合成遺伝子を含み得る。
あるいは、上記の成分のいくつかは、形質転換ベクターにおいて組み立てられ得る。形質転換ベクターは、通常、上記のように、レプリコンにおいて維持されるか、または組み込みベクターへと開発されるかのいずれかの選択マーカー(market)から構成される。
発現ベクターまたは形質転換ベクターは、染色体外レプリコンまたは組み込みベクターのいずれも、多くの細菌への形質転換のために開発されてきた。例えば、発現ベクターは、とりわけ、以下の細菌のために開発されてきた:Bacillus subtilis(Palvaら(1982)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 79:5582;欧州特許公開番号036 259および欧州特許公開番号063 953;PCT公開番号WO 84/04541)、Escherichia coli(Shimatakeら(1981)Nature 292:128;Amannら(1985)Gene 40:183;Studierら(1986)J.Mol.Biol.189:113;欧州特許公開番号036 776、欧州特許公開番号136 829および欧州特許公開番号136 907)、Streptococcus cremoris(Powellら(1988)Appl.Environ.Microbiol.54:655);Streptococcus lividans(Powellら(1988)Appl.Environ.Microbiol.54:655)、Streptomyces lividans(米国特許4,745,056)。
外因性DNAを細菌宿主へ導入する方法は、当該分野において周知であり、そして通常、CaClまたは他の薬剤(例えば、2価の陽イオンおよびDMSO)のいずれかで処理された細菌の形質転換を含む。DNAはまた、エレクトロポレーションによって、細菌細胞へ導入され得る。形質転換の手順は、通常、形質転換される細菌の種によって変化する。例えば以下を参照のこと:Bacillusの使用:Massonら(1989)FEMS Microbiol.Lett.60:273;Palvaら(1982)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 79:5582;欧州特許公開番号036 259および欧州特許公開番号063 953;PCT公開番号WO 84/04541;Campylobacterの使用:Millerら(1988)Proc.Natl.Acad.Sci.85:856;Wangら(1990)J.Bacteriol.172:949;Escherichia coliの使用:Cohenら(1973)Proc.Natl.Acad.Sci.69:2110;Dowerら(1988)Nucleic Acids Res.16:6127;Kushner(1978)「An improved method for transformation of Escherichia coli with Co1E1−derived plasmids」Genetic Engineering:Proceedings of the International Symposium on Genetic Engineering(H.W.BoyerおよびS.Nicosia編);Mandelら(1970)J.Mol.Biol.53:159;Taketo(1988)Biochim.Biophys.Acta 949:318;Lactobacillusの使用:Chassyら(1987)FEMS Microbiol.Lett.44:173;Pseudomonasの使用:Fiedlerら(1988)Anal.Biochem 170:38;Staphylococcusの使用:Augustinら(1990)FEMS Microbiol.Lett.66:203;Streptococcusの使用:Baranyら(1980)J.Bacteriol.144:698;Harlander(1987)「Transformation of Streptococcus lactis by electroporation」Streptococcal Genetics(J.FerrettiおよびR.Curtiss III編);Perryら(1981)Infect.Immun.32:1295;Powellら(1988)Appl.Environ.Microbiol.54:655;Somkutiら(1987)Proc.4th Evr.Cong.Biotechnology 1:412。
(v.酵母発現)
酵母発現系もまた、当業者に公知である。酵母プロモーターは、酵母RNAポリメラーゼに結合可能であり、そしてコード配列(例えば、構造遺伝子)からmRNAへの下流の(3’側の)転写を開始し得る、任意のDNA配列である。プロモーターは、通常、コード配列の5’末端の近位に位置する転写開始領域を有する。この転写開始領域は、通常、RNAポリメラーゼ結合部位(「TATAボックス」)および転写開始部位を含む。酵母プロモーターはまた、上流アクチベーター配列(UAS)と呼ばれる第2のドメインを有し得、これは、もし存在するならば、通常、構造遺伝子とは遠位である。このUASは、調節される(誘導できる)発現を可能にする。構成的発現は、UASの非存在下で生じる。調節される発現は、正または負のいずれかであり得、それによって転写を増加させるかまたは減少させるかのいずれかであり得る。
酵母は、活性な代謝経路を有する発酵性生物であり、従って、代謝経路における酵素をコードする配列は、特に有用なプロモーター配列を提供する。例としては、以下が挙げられる:アルコールデヒドロゲナーゼ(ADH)(欧州特許公開番号284 044)、エノラーゼ、グルコキナーゼ、グルコース−6−リン酸イソメラーゼ、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPまたはGAPDH)、ヘキソキナーゼ、ホスホフルクトキナーゼ、3−ホスホグリセリン酸ムターゼ、およびピルビン酸キナーゼ(PyK)(欧州特許公開番号329 203)。酸性ホスファターゼをコードする酵母PHO5遺伝子もまた、有用なプロモーター配列を提供する(Myanoharaら(1983)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:1)。
さらに、天然には生じない合成プロモーターもまた、酵母のプロモーターとして機能する。例えば、ある1つの酵母プロモーターのUAS配列は、別の酵母プロモーターの転写活性化領域と連結され得、合成ハイブリッドプロモーターを生成し得る。このようなハイブリッドプロモーターの例は、GAP転写活性化領域と連結されるADH調節配列(米国特許第4,876,197号および同第4,880,734号)を含む。ハイブリッドプロモーターの他の例は、GAPまたはPyK(欧州特許公開番号164 556)のような解糖酵素遺伝子の転写活性化領域に結合された、ADH2、GAL4、GAL10、またはPHO5遺伝子のいずれかの調節配列からなるプロモーターを含む。さらに、酵母プロモーターは、酵母RNAポリメラーゼと結合し、そして転写を開始する能力を有する、天然に生じる非酵母起源のプロモーターを含み得る。このようなプロモーターの例としては、とりわけ、以下が挙げられる:(Cohenら、(1980)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 77:1078;Henikoffら(1981)Nature 283:835;Hollenbergら(1981)Curr.Topics Microbiol. Immunol.96:119;Hollenbergら(1979)「The Expression of Bacterial Antibiotic Resistance Genes in the Yeast Saccharomyces cerevisiae」、Plasmids of Medical,Environmental and Commercial Importance(K.N.TimmisおよびA.Puhler編);Mercerau−Puigalonら(1980)Gene 11:163;Panthierら(1980)Curr.Genet.2:109;)。
DNA分子は、酵母において、細胞内で発現され得る。プロモーター配列は、DNA分子と直接連結され得、その場合、組換えタンパク質のN末端にある最初のアミノ酸は常にATG開始コドンによってコードされているメチオニンである。もし所望ならば、N末端のメチオニンは、臭化シアンとのインビトロインキュベーションによって、タンパク質から切断され得る。
融合タンパク質は、酵母発現系について、ならびに哺乳動物、植物、バキュロウイルス、および細菌の発現系において、代替物を提供する。通常、内因性酵母タンパク質、または他の安定なタンパク質のN末端部分をコードするDNA配列は、異種コード配列の5’末端に融合される。発現において、この構築物は、2つのアミノ酸配列の融合物を提供する。例えば、酵母またはヒトのスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)遺伝子は、外来遺伝子の5’末端に連結され、そして酵母において発現し得る。2つのアミノ酸配列の連結部にあるDNA配列は、切断部位をコードしてもよいし、コードしなくてもよい。例えば、欧州特許公開番号196 056を参照のこと。別の例はユビキチン融合タンパク質である。このような融合タンパク質は、外来タンパク質からユビキチンを切断するプロセシング酵素(例えば、ユビキチン特異的プロセシングプロテアーゼ)のための部位を好ましくは保持する、ユビキチン領域を伴って作製される。従って、この方法を通じて、ネイティブな外来タンパク質は、単離され得る(例えば、WO88/024066)。
あるいは、外来タンパク質はまた、酵母における外来タンパク質の分泌を提供する、リーダー配列フラグメントから構成される融合タンパク質をコードする、キメラDNA分子を作製することによって、細胞から増殖培地へ分泌され得る。好ましくは、インビボまたはインビトロのいずれかで切断され得る、リーダーフラグメントと外来遺伝子との間にコードされるプロセシング部位が存在する。リーダー配列フラグメントは、細胞からのタンパク質の分泌を指向する、疎水性アミノ酸から構成されるシグナルペプチドを、通常コードする。
適切なシグナル配列をコードするDNAは、分泌性酵母タンパク質に関する遺伝子由来であり得、その遺伝子は例えば、酵母インベルターゼ遺伝子(欧州特許公開番号012 873;日本国公開公報62,096,086)およびA因子遺伝子(米国特許4,588,684)である。あるいは、インターフェロンリーダーのような、酵母における分泌もまた提供する、非酵母起源のリーダーが存在する(欧州特許公開番号060 057)。
好ましいクラスの分泌リーダーは、酵母α因子遺伝子のフラグメントを使用するリーダーであり、これは「プレ」シグナル配列、および「プロ」領域の両方を含む。用いられ得るこの型のα因子フラグメントは、完全長の、プレ−プロα因子リーダー(約83アミノ酸残基)および短縮されたα因子リーダー(通常約25〜約50アミノ酸残基)を含む(米国特許4,546,083および4,870,008;欧州特許公開番号324 274)。分泌を提供するα因子リーダーフラグメントを使用するさらなるリーダーは、第1の酵母のプレ配列および第2の酵母α因子からのプロ領域を用いて作製される、ハイブリッドα因子リーダーを含む(例えば、PCT公開番号WO89/02463を参照のこと)。
通常、酵母に認識される転写終結配列は、翻訳終止コドンの3’側に位置する調節領域であり、そして従って、プロモーターと共にコード配列に隣接する。これらの配列は、そのDNAにコードされるポリペプチドへと翻訳され得る、mRNAの転写を指向する。転写終結配列および他の酵母に認識される終結配列の例は、例えば、解糖酵素をコードする配列である。
通常、上記の成分(プロモーター、リーダー(もし所望ならば)、目的のコード配列、および転写終結配列を含む)は、組み立てられて発現構築物になる。発現構築物は、宿主(例えば、酵母または細菌)において安定に保持され得る染色体外エレメント(例えば、プラスミド)のような、レプリコンにおいてしばしば維持される。このレプリコンは、2つの複製系を有し得、従って、このことが、例えば、発現のために酵母において、ならびにクローニングおよび増幅のために原核生物宿主において維持されることを可能にする。このような酵母−細菌シャトルベクターの例としては、以下が挙げられる:YEp24(Botsteinら(1979)Gene 8:17〜24)、pCl/1(Brakeら(1984)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:4642〜4646)、およびYRp17(Stinchcombら(1982)J.Mol.Biol.158:157)。さらに、レプリコンは、高コピー数プラスミドまたは低コピー数プラスミドのいずれかであり得る。高コピー数プラスミドは、一般に約5〜約200、そして通常約10〜約150の範囲のコピー数を有する。高コピー数プラスミドを含む宿主は、好ましくは少なくとも約10個、そしてより好ましくは少なくとも約20個を有する。高コピー数ベクターまたは低コピー数ベクターのいずれかが選択され得、それは、宿主に対するベクターおよび外来タンパク質の効果に依存する。例えば、Brakeら、前出を参照のこと。
あるいは、発現構築物は、組み込みベクターを用いて、酵母のゲノムへ組み込まれ得る。組み込みベクターは、通常、ベクターが組み込むのを可能にする、酵母の染色体と相同な少なくとも1つの配列を含み、そして好ましくは、発現構築物に隣接する2つの相同配列を含む。組み込みは、ベクターにおける相同なDNAと酵母の染色体との間の組換えから生じるようである(Orr−Weaverら(1983)Methods in Enzymol.101:228〜245)。組み込みベクターは、そのベクター中に含有するために適切な相同配列を選択することによって、酵母における特定の遺伝子座を指向され得る。Orr−Weaverら、前出を参照のこと。1つ以上の発現構築物が組み込まれ得、おそらく産生される組換えタンパク質のレベルに影響を与え得る(Rineら(1983)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:6750)。ベクターに含まれる染色体配列は、ベクターにおける単一セグメント(ベクター全体の組み込みを生じる)、または染色体における隣接セグメントに相同でかつベクターにおける発現構築物に隣接する2つのセグメント(発現構築物のみの安定した組み込みを生じ得る)のいずれかとして生じ得る。
通常、染色体外発現構築物および組み込み発現構築物は、選択マーカーを含み得、形質転換された酵母株の選択を可能にする。選択マーカーは、酵母宿主において発現され得る生合成遺伝子を含み得、それは例えば、ADE2、HIS4、LEU2、TRP1、およびALG7、ならびにG418耐性遺伝子であり、それぞれ、酵母細胞がツニカマイシンおよびG418に耐性になるようにする。さらに、適切な選択マーカーはまた、金属のような毒性化合物の存在下において増殖する能力を、酵母に提供し得る。例えば、CUP1の存在は、酵母が、銅イオンの存在下において増殖することを可能にする(Buttら(1987)Microbiol.Rev.51:351)
あるいは、上記成分のうちのいくつかは、組み立てられて形質転換ベクターになり得る。形質転換ベクターは、通常、上記のように、レプリコンにおいて保持されるか、または組み込みベクターに開発されるかのいずれかである、選択マーカーから構成される。
発現ベクターおよび形質転換ベクターは、染色体外レプリコンまたは組み込みベクターのいずれかであり、多くの酵母への形質転換のために開発されてきた。例えば、外因性DNAを酵母宿主に導入する発現ベクターおよび方法は、とりわけ、以下の酵母のために開発されてきた:Candida albicans(Kurtzら(1986)Mol.Cell.Biol.6:142)、Candida maltosa(Kunzeら(1985)J.Basic Microbiol.25:141)。Hansenula polymorpha(Gleesonら(1986)J.Gen.Microbiol.132:3459;Roggenkampら(1986)Mol.Gen.Genet.202:302)、Kluyveromyces fragilis(Dasら(1984)J.Bacteriol.158:1165)、Kluyveromyces lactis(De Louvencourtら(1983)J.Bacteriol.154:737;Van den Bergら(1990)Bio/Technology 8:135)、Pichia guillerimondii(Kunzeら(1985)J.Basic Microbiol.25:141)、Pichia pastoris(Creggら(1985)Mol.Cell.Biol.5:3376;米国特許第4,837,148号および同第4,929,555号)、Saccharomyces cerevisiae(Hinnenら(1978)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75:1929;Itoら(1983)J.Bacteriol.153:163)、Schizosaccharomyces pombe(BeachおよびNurse(1981)Nature 300:706)、およびYarrowia lipolytica(Davidowら(1985)Curr.Genet.10:380471;Gaillardinら(1985)Curr.Genet.10:49)。
外因性DNAを酵母宿主へ導入する方法は、当該分野において周知であり、そして通常、スフェロプラストの、またはアルカリ陽イオンで処置された無傷の酵母細胞のいずれかの形質転換を含む。形質転換の手順は、通常、形質転換される酵母の種によって変化する。例えば以下を参照のこと:(Kurtzら(1986)Mol.Cell.Biol.6:142;Kunzeら(1985)J.Basic Microbiol.25:141;Candida);(Gleesonら(1986)J.Gen.Microbiol.132:3459;Roggenkampら(1986)Mol.Gen.Genet.202:302;Hansenula);(Dasら(1984)J.Bacteriol.158:1165;De Louvencourtら(1983)J.Bacteriol.154:1165;Van den Bergら(1990)Bio/Technology 8:135;Kluyveromyces);(Creggら(1985)Mol.Cell.Biol.5:3376;Kunzeら(1985)J.Basic Microbiol.25:141;米国特許第4,837,148号および同第4,929,555号;Pichia);(Hinnenら(1978)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75:1929;Itoら(1983)J.Bacteriol.153:163 Saccharomyces);(BeachおよびNurse(1981)Nature 300:706;Schizosaccharomyces);(Davidowら(1985)Curr.Genet.10:39;Gaillardinら(1985)Curr.Genet.10:49;Yarrowia)。
(定義)
Xを含む組成物は、組成物中の全X+Yの少なくとも85重量%がXであるとき、Yを「実質的に含まない」。好ましくは、Xは、組成物中の全X+Yの少なくとも約90重量%を、さらに好ましくは少なくとも約95重量%または99重量%さえをも含む。
用語「異種」とは、天然では共に見られない2つの生物学的成分をいう。この成分は、宿主細胞、遺伝子、または調節領域(例えば、プロモーター)であり得る。異種成分は天然では共に見られないが、遺伝子に対して異種のプロモーターがその遺伝子に作動可能に連結されるような場合、それらは共に機能し得る。別の例は、ナイセリア配列がマウス宿主細胞に対して異種であることである。
「複製起点」とは、発現ベクターのような、ポリヌクレオチドの複製を開始および調節するポリヌクレオチド配列である。複製起点は、細胞内でのポリヌクレオチド複製の自律性ユニットとして振る舞い、それ自体の制御下で複製し得る。複製起点は、ベクターが特定の宿主細胞において複製するために必要であり得る。特定の複製起点を有せば、発現ベクターは、細胞内の適切なタンパク質の存在下で高いコピー数で再生され得る。起点の例は、酵母において有効な自律性複製配列;およびCOS−7細胞で有効であるウイルスT抗原である。
「変異」配列は、天然の配列または開示された配列とは異なるが相同性を有するDNA配列、RNA配列またはアミノ酸配列として規定される。特定の配列に依存して、天然の配列または開示された配列と変異配列との間の相同性(配列同一性)の程度は、上記のように算出して、好ましくは50%より大きい(例えば、60%、70%、80%、90%、95%、99%またはそれより大きい)。本明細書中で使用される場合、本明細書で核酸配列が提供される核酸分子、または領域の「対立遺伝子改変体」は、別のもしくは2番目の単離体のゲノム中の本質的に同じ遺伝子座で生ずる核酸分子または領域であり、そしてこれは、例えば、変異または組換えにより生ずる天然変化に起因して、類似するが、しかし同一でない核酸配列を有する。コード領域の対立遺伝子改変体は、代表的には、比較される遺伝子によってコードされるタンパク質の活性と類似した活性を有するタンパク質をコードする。対立遺伝子改変体はまた、遺伝子の5’または3’非翻訳領域(例えば、調節制御領域)での変化を含み得る(例えば、米国特許第5,753,235号を参照のこと)。
(抗体)
本明細書中で使用される場合、用語「抗体」とは、少なくとも1つの抗体結合部位から構成されるポリペプチドまたはポリペプチド群をいう。「抗体結合部位」は、内部表面形状および抗原のエピトープの特徴に相補的な電荷分布を有する、3次元結合空間であり、これが、抗体と抗原との結合を可能にする。「抗体」は、例えば、脊椎動物抗体、ハイブリッド抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、変更された抗体、一価抗体、Fabタンパク質、および単一ドメイン抗体を含む。
本発明のタンパク質に対する抗体は、親和性クロマトグラフィー、免疫アッセイ、およびNeisseriaのMenBタンパク質の識別/同定に有用である。本発明のタンパク質に対して惹起された抗体は、Neisseria meningitidis MenBの株に存在および特異的に関連する抗原性のポリペプチドまたはタンパク質またはタンパク質フラグメントに結合する。いくつかの例では、これらの抗原は、特定の株に関連し得る(例えば、MenB株に特異的な抗原)。本発明の抗体は、マトリックスに固定され得、そして免疫アッセイまたは親和性クロマトグラフィーカラムに利用され得、ポリペプチド、タンパク質、またはタンパク質フラグメント、あるいはこのようなポリペプチド、タンパク質、またはタンパク質フラグメントを含む細胞の検出および/または分離を可能にする。あるいは、このようなポリペプチド、タンパク質、またはタンパク質フラグメントは、それらに特異的に結合し得る抗体を検出するために固定され得る。
本発明のタンパク質に対する抗体(ポリクローナルおよびモノクローナルの両方)は、従来の方法によって調製され得る。一般に、タンパク質は、最初に、適切な動物、好ましくはマウス、ラット、ウサギ、またはヤギを免疫するために使用される。ウサギおよびヤギは、得られ得る血清の容量、および標識された抗ウサギ抗体および抗ヤギ抗体の入手可能性に起因して、ポリクローナル血清の調製のために好ましい。免疫は、一般的に、タンパク質を生理食塩水(好ましくはフロイント完全アジュバントのようなアジュバント)に混合または乳化し、そしてその混合物または乳化物を非経口的に(一般的に皮下または筋肉内に)注射することによって行われる。50〜200μg/注射の用量が、代表的に充分である。免疫は、一般的に、2〜6週後に生理食塩水(好ましくはフロイント不完全アジュバントを使用する)のタンパク質の1回以上の注射でブーストされる。あるいは、当該分野において公知の方法を使用するインビトロ免疫によって抗体を産生し得、これは、本発明の目的にとっては、インビボ免疫に等しいと考えられる。ポリクローナル抗血清は、免疫された動物からガラスまたはプラスチック製容器へ採血し、その血液を25℃で1時間インキュベートし、その後4℃で2〜18時間インキュベートすることによって得られる。この血清は、遠心分離(例えば1,000g、10分間)によって回収される。ウサギから、採血につき約20〜50mlが得られ得る。
モノクローナル抗体は、KohlerおよびMilstein(Nature(1975)256:495〜96)の標準的方法、またはその改変版を使用して調製される。代表的には、マウスまたはラットが、上記のように免疫される。しかし、血清を抽出するために動物から採血するよりも、脾臓(および必要に応じていくつかの大きなリンパ節)が取り出され、そして単細胞へ解離される。もし所望ならば、脾臓細胞は、(非特異的付着細胞の除去後)細胞懸濁液をタンパク質抗原でコーティングされたプレートまたはウェルへアプライすることによって、スクリーニングされ得る。この抗原に特異的な膜結合免疫グロブリンを発現するB細胞は、このプレートに結合し、そして残りの懸濁液によって、洗い落とされない。生じるB細胞、または全ての解離された脾臓細胞は、次に骨髄腫細胞と融合するように誘導されてハイブリドーマを形成し、そして選択培地(例えば、ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジン培地、「HAT」)において培養される。生じるハイブリドーマは、限界希釈によってプレーティングされ、そして免疫する抗原に対して特異的に結合する(かつ関連しない抗原に結合しない)抗体の産生についてアッセイされる。選択されるMAb分泌ハイブリドーマは、次にインビトロ(例えば、組織培養瓶または中空繊維リアクター中で)、またはインビボ(マウスにおける腹水として)のいずれかで培養される。
もし所望ならば、抗体は(ポリクローナルまたはモノクローナルいずれであっても)、従来技術を使用して標識され得る。適切な標識としては、以下が挙げられる:発蛍光団、発色団、放射性原子(特に32Pおよび125I)、電子密度試薬、酵素、および特異的結合パートナーを有するリガンド。酵素は、代表的に、その活性によって検出される。例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼは、通常、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMB)を青い色素(分光光度計を用いて定量可能)へ変換するその能力によって、検出される。「特異的結合パートナー」とは、高い特異性でリガンド分子に結合し得るタンパク質をいい、例えば抗原およびそれに特異的なモノクローナル抗体の場合である。他の特異的結合パートナーは、ビオチンおよびアビジンまたはストレプトアビジン、IgGおよびプロテインA、ならびに当該分野において公知の多くのレセプター−リガンド対を含む。同じ標識がいくつかの異なる様式で働き得るので、以上の記載が、種々の標識を別個のクラスへ分類することを意味しないことは、理解されるべきである。例えば、125Iは、放射性標識として、または電子密度試薬として働き得る。HRPは、酵素として、またはMAbについての抗原として働き得る。さらに、所望の効果のために、種々の標識を組合せ得る。例えば、MAbおよびアビジンはまた、本発明の実施において、標識を必要とする。従って、MAbをビオチンで標識して、そして125Iで標識したアビジン、またはHRPで標識した抗ビオチンMAbで、その存在を検出し得る。他の置換および可能性は、当業者に容易に明らかであり、そして本発明の範囲内の等価物であると考えられる。
本発明の抗原、免疫原、ポリペプチド、タンパク質、またはタンパク質フラグメントは、特異的結合パートナー抗体の形成を誘発する。本発明のこれらの抗原、免疫原、ポリペプチド、タンパク質、またはタンパク質フラグメントは、本発明の免疫原性組成物を含む。このような免疫原性組成物は、本発明の抗原、免疫原、ポリペプチド、タンパク質、またはタンパク質フラグメントを、促進または増強もしくは安定化するアジュバント、キャリア、または他の組成物をさらに含み得る(comprise or include)。このようなアジュバントおよびキャリアは、当業者に容易に理解される。
(薬学的組成物)
薬学的組成物は、本発明のポリペプチド、抗体または核酸のいずれかを含み得る。この薬学的組成物は、治療上有効な量の、本願発明のポリペプチド、抗体、またはポリヌクレオチドのいずれかを含む。
本明細書において使用される用語「治療上有効な量」とは、所望の疾患または状態を処置、改善、または予防するための治療薬剤の量、あるいは、検出可能な治療効果または予防効果を示すための治療薬剤の量をいう。この効果は、例えば、化学的マーカーまたは抗原レベルによって検出され得る。治療効果はまた、発熱している患者に与えた場合の体温低下のような、身体の症状における減少を含む。被験体に関する正確な有効量は、被験体の大きさおよび健康、状態の性質および程度、ならびに投与のために選択される治療または治療の組合せに依存する。従って、あらかじめ正確な有効量を特定することは有用ではない。しかし、所定状況のための有効量は、慣用的な実験によって決定され得、そして臨床医の判断内である。
本発明の目的のために、有効な用量は、DNA構築物が投与される個体において、DNA構築物の約0.01mg/kg〜50mg/kgまたは0.05mg/kg〜約10mg/kgである。
薬学的組成物はまた、薬学的に受容可能なキャリアを含み得る。用語「薬学的に受容可能なキャリア」とは、抗体またはポリペプチド、遺伝子、および他の治療薬剤のような、治療薬剤の投与のためのキャリアをいう。この用語は、この組成物を受け取る個体に有害な抗体の産生をそれ自体誘導せず、そして、過度の毒性を伴わずに投与され得る任意の薬学的キャリアをいう。適切なキャリアは、タンパク質、多糖、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、重合アミノ酸、アミノ酸コポリマー、および不活性ウイルス粒子のように、大きく、緩徐に代謝される高分子であり得る。このようなキャリアは、当業者に周知である。
薬学的に受容可能な塩が、その中で使用され得る。例えば、塩酸塩、臭化水素塩、リン酸塩、硫酸塩などのような鉱酸塩;および酢酸塩、プロピオン酸塩、マロン酸塩、安息香酸塩などのような有機酸の塩である。薬学的に受容可能な賦形剤の徹底的な議論は、Remington’s Pharmaceutical Sciences(Mack Pub.Co.、N.J.1991)にて利用可能である。
治療組成物における薬学的に受容可能なキャリアは、水、生理的食塩水、グリセロールおよびエタノールのような液体を含み得る。さらに、湿潤剤または乳化剤、pH緩衝物質などのような補助物質が、このようなビヒクルに存在し得る。代表的には、治療組成物は、液体溶液または懸濁液のいずれかの、注射可能物質として調製される;注射前に液体ビヒクルに溶解または懸濁するのに適切な固体形態もまた、調製され得る。リポソームは、薬学的に受容可能なキャリアの定義中に含まれる。
(送達方法)
一旦処方されると、本発明の組成物は、その被験体へ直接投与され得る。処置される被験体は、動物であり得;特に、ヒト被験体が処置され得る。
その組成物の直接送達は、一般的に、皮下的に、腹腔内に、静脈内に、または筋肉内のいずれかでの注入によって達成されるか、あるいは、組織の間質空間へ送達される。この組成物はまた、病巣へ投与され得る。他の投与様式には、経口投与および肺投与、坐剤、ならびに経皮(transdermal)適用および経皮(transcutaneous)適用、針、および遺伝子銃またはハイポスプレー(hypospray)が含まれる。投薬処置は、単回用量スケジュールまたは多数回用量スケジュールであり得る。
(ワクチン)
本発明に従うワクチンは、予防的(すなわち、感染を予防するため)または治療的(すなわち、感染後に疾患を処置するため)のいずれかであり得る。
このようなワクチンは、免疫する抗原もしくは免疫原、免疫原性ポリペプチド、タンパク質もしくはタンパク質フラグメント、または核酸(例えば、リボ核酸またはデオキシリボ核酸)を、通常「薬学的に受容可能なキャリア」とともに含み、このキャリア自体は、その組成物を受ける個体に有害である抗体の産生を誘発しない任意のキャリアを含む。適切なキャリアは、代表的に、大きく、ゆっくり代謝される高分子(例えば、タンパク質、多糖、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、重合性アミノ酸、アミノ酸コポリマー、脂質凝集物(例えば、油小滴またはリポソーム)、および不活性ウイルス粒子である。このようなキャリアは、当業者に周知である。さらに、これらのキャリアは免疫刺激薬剤(「アジュバント」)として機能し得る。さらに、この免疫原または抗原は、細菌トキソイド(例えば、ジフテリア、破傷風、コレラ、H.pyloriなどの病原体由来のトキソイド)と結合体化され得る。
この組成物の有効性を増強するために好ましいアジュバントは、(1)アルミニウム塩(「明礬」)(例えば、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、硫酸アルミニウムなど);(2)水中油型乳濁液処方物(他の特定の免疫刺激薬剤(例えば、ムラミルペプチド(以下を参照のこと)または細菌細胞壁成分)を伴うか伴わない)を包含するが、それらに限定されず、例えば、以下:(a)5%スクアレン、0.5% Tween 80、および0.5% Span85(必要に応じて、種々の量のMTP−PE(以下を参照のこと)を含有するが、必要ではない)を含み、モデル110Y微小流体化器(microfluidizer)(Microfluidics、Newton、MA)のような微小流体化器を用いて1μm未満の粒子へと処方されたMF59(PCT公開番号WO90/14837);(b)1μm未満の乳濁液へと微小流体化されたか、またはボルテックスして、より大きな粒子のサイズの乳濁液を生成したかのいずれかである、10%スクアレン、0.4% Tween 80、5%プルロニックブロックポリマーL121、およびthr−MDP(以下を参照のこと)を含有するSAF、ならびに(c)2%スクアレン、0.2% Tween 80、ならびにモノホスホリピドA(MPL)、トレハロースジミコレート(TDM)、および細胞壁骨格(CWS)からなる群由来の1つ以上の細菌細胞壁成分(好ましくはMPL+CWS(DetoxTM))を含むRibiTMアジュバント系(RAS)、(Ribi Immunochem、Hamilton、MT);(3)サポニンアジュバント(例えば、StimulonTM(Cambridge Bioscience、Worcester、MA))を使用し得るか、またはそれから粒子(例えば、ISCOM(免疫刺激性複合体)を生成し得る;(4)完全フロイントアジュバント(CFA)および不完全フロイントアジュバント(IFA);(5)サイトカイン(例えば、インターロイキン(例えば、IL−1、IL−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−12など)、インターフェロン(例えば、γインターフェロン)、マクロファージコロニー刺激因子(M−CSF)、腫瘍壊死因子(TNF)など);(6)コレラ毒素(CT)、百日咳毒素(PT)、またはE.coli熱不安定性毒素(LT)のような細菌ADP−リボシル化毒素の無毒化変異体(詳細には、LT−K63、LT−R72、CT−S109、PT−K9/G129);例えば、WO93/13302およびWO92/19265を参照のこと;および(7)その組成物の有効性を強化するための免疫刺激因子として作用する他の物質を包含するがそれらに限定されない。ミョウバンおよびMF59が好ましい。
上記で言及したように、ムラミルペプチドは、N−アセチル−ムラミル−L−スレオニル−D−イソグルタミン(thr−MDP)、N−アセチル−ノルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミン(nor−MDP)、N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミニル−L−アラニン−2−(1’−2’−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ヒドロキシホスホリルオキシ)−エチルアミン(MTP−PE)などを包含するがそれらに限定されない。
免疫原性組成物(例えば、抗原、薬学的に受容可能なキャリア、およびアジュバントを含み得る)を含むワクチン組成物は、代表的に、希釈剤(例えば、水、生理食塩水、グリセロール、エタノールなど)を含有する。さらに、補助物質(例えば、湿潤剤または乳化剤、pH緩衝物質など)が、このようなビヒクルに存在し得る。あるいは、免疫原性組成物を含むワクチン組成物は、薬学的に受容可能なキャリア中に、抗原、ポリペプチド、タンパク質、タンパク質フラグメント、または核酸を含み得る。
より詳細には、免疫原組成物を含むワクチンは、免疫学的に有効な量の免疫原性ポリペプチド、ならびに、必要な場合、任意の他の上記の成分を含む。「免疫学的に有効な量」とは、単回用量または一連の一部のいずれかでの個体へのその量の投与が、処置または予防に有効であることを意味する。この量は、処置される個体の健康状態および身体状態、処置される個体の分類上のグループ(例えば、ヒト以外の霊長類、霊長類など)、個体の免疫系が抗体を合成する能力、所望される防御の程度、ワクチンの処方、医療状況の処置医の判断、および他の関連因子に依存して変化する。この量は、慣用的な治験を通して決定され得る比較的広範な範囲に入ることが予想される。
代表的に、ワクチン組成物または免疫原性組成物は、液体溶液または懸濁物のいずれかとして、注射可能物質として調製され;注射前に液体ビヒクルに溶解または懸濁するに適切な固体形態もまた調製され得る。この調製物はまた、薬学的に受容可能なキャリアの下で、上記に記載のように、アジュバント効果の強化のために乳化され得るかまたはリポソーム中にカプセル化され得る。
免疫原性組成物は、従来のように、非経口的(例えば、皮下または筋肉内のいずれかでの注射による)に投与される。他の投与様式に適切なさらなる処方物は、経口処方物および肺処方物、坐剤、および経皮(transdermalおよびtranscutaneous)適用を含む。投薬処置は、単回用量スケジュールまたは多数回用量スケジュールであり得る。ワクチンは、他の免疫調節剤とともに投与され得る。
タンパク質ベースのワクチンの代替として、DNAワクチン接種を使用し得る(例えば、RobinsonおよびTorres(1997)Seminars in Immunology 9:271−283;Donnellyら(1997)Annu Rev Immunol 15:617−648)。
(遺伝子送達ビヒクル)
本発明の治療剤のコード配列を含む、哺乳動物における発現のためにその哺乳動物へ送達される構築物の送達のための遺伝子治療ビヒクルは、局所または全身的のいずれかで投与され得る。これらの構築物は、ウイルスベクターアプローチまたは非ウイルスベクターアプローチを、インビボまたはエキソビボの様式で利用し得る。このようなコード配列の発現は、内在性哺乳動物プロモーターまたは外来性プロモーターを用いて誘導され得る。このコード配列のインビボでの発現は、構成性または調節性のいずれかであり得る。
本発明は、意図された核酸配列を発現し得る遺伝子送達ビヒクルを含む。この遺伝子送達ビヒクルは、好ましくは、ウイルスベクター、およびより好ましくはレトロウイルスベクター、アデノウイルスベクター、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター、ヘルペスウイルスベクター、またはαウイルスベクターである。このウイルスベクターはまた、アストロウイルスベクター、コロナウイルスベクター、オルトミクソウイルスベクター、パポバウイルスベクター、パラミクソウイルスベクター、パルボウイルスベクター、ピコルナウイルスベクター、ポックスウイルスベクター、またはトガウイルスベクターであり得る。一般的には、Jolly(1994)Cancer Gene Therapy 1:51−64;Kimura(1994)Human Gene Therapy 5:845−852;Connelly(1995)Human Gene Therapy 6:185−193;およびKaplitt(1994)Nature Genetics 6:148−153を参照のこと。
レトロウイルスベクターは、当該分野で周知であり、これには、B型、C型およびD型のレトロウイルス、異種栄養性ウイルス(例えば、NZB−X1、NZB−X2およびNZB9−1(O’Neill(1985)J.Virol.53:160を参照のこと)、多向性レトロウイルス(例えば、MCFおよびMCF−MLV(Kelly(1983)J.Virol.45:291を参照のこと)、スプマウイルスおよびレンチウイルスが含まれる。RNA Tumor Viruses、第2版、Cold Spring Harbor Laboratory、1985を参照のこと。
レトロウイルス遺伝子治療ベクターの部分は、異なるレトロウイルスに由来し得る。例えば、レトロウイルスLTRは、マウス肉腫ウイルスに由来し得、tRNA結合部位はラウス肉腫ウイルスに由来し得、パッケージングシグナルはマウス白血病ウイルスに由来し得、そして第二の鎖合成の起源はトリ白血病ウイルスに由来し得る。
これらの組換えレトロウイルスベクターを使用して、適切なパッケージング細胞株へそれらを導入することによって形質導入受容性レトロウイルスベクター粒子を生成し得る(米国特許第5,591,624号を参照のこと)。レトロウイルスベクターは、レトロウイルス粒子へのキメラインテグラーゼ酵素の組込みによって宿主細胞DNAへの部位特異的組込みのために構築され得る(WO96/37626号を参照のこと)。この組換えウイルスベクターは複製欠損組換えウイルスであることが好ましい。
上記に記載のレトロウイルスベクターを伴う使用について適切なパッケージング細胞株は、当該分野で周知であり、容易に調製され(WO95/30763号およびWO92/05266号を参照のこと)、そしてこれを使用して、組換えベクター粒子の生産のためのプロデューサー細胞株(これは、ベクター細胞株または「VCL」とも称される)を作製し得る。好ましくは、このパッケージング細胞株は、ヒトの親細胞(例えば、HT1080細胞)またはミンク親細胞株から作製され、これは、ヒト血清における不活化を除去する。
レトロウイルス遺伝子治療ベクターの構築のために好ましいレトロウイルスとしては、トリ白血病ウイルス、ウシ白血病ウイルス、マウス白血病ウイルス、ミンク細胞フォーカス形成ウイルス(Mink−Cell Focus−Inducing Virus)、マウス肉腫ウイルス、細網内皮症ウイルス、およびラウス肉腫ウイルスが挙げられる。特に好ましいマウス白血病ウイルスとしては、4070Aおよび1504A(HartleyおよびRowe(1976)J.Virol.19:19−25)、Abelson(ATCC番号VR−999)、Friend(ATCC番号VR−245)、Graffi、Gross(ATCC番号VR−590)、Kirsten、Harvey肉腫ウイルスおよびRauscher(ATCC番号VR−998)およびモロニーマウス白血病ウイルス(ATCC番号VR−190)が挙げられる。このようなレトロウイルスは、寄託機関または収集機関(例えば、アメリカンタイプカルチャーコレクション(「ATCC」)、Rockville、Maryland)から入手し得るか、または一般に利用可能な技術を用いて公知の供給源から単離され得る。
本発明において使用可能な例示的な公知のレトロウイルス遺伝子治療ベクターとしては、特許出願GB2200651、EP0415731、EP0345242、EP0334301、WO89/02468;WO89/05349、WO89/09271、WO90/02806、WO90/07936、WO94/03622、WO93/25698、WO93/25234、WO93/11230、WO93/10218、WO91/02805、WO91/02825、WO95/07994、米国特許第5,219,740号、同4,405,712号、同4,861,719号、同4,980,289号、同4,777,127号、同5,591,624号に記載されるものが挙げられる。Vile(1993)Cancer Res 53:3860−3864;Vile(1993)Cancer Res.53:962−967;Ram(1993)Cancer Res 53(1993)83−88;Takamiya(1992)J Neurosci Res 33:493−503;Baba(1993)J Neurosurg 79:729−735;Mann(1983)Cell 33:153;Cane(1984)Proc Natl Acad Sci 81;6349;およびMiller(1990)Human Gene Therapy 1もまた参照のこと。
ヒトアデノウイルス遺伝子治療ベクターもまた当該分野で公知であり、そして本発明において使用可能である。例えば、Berkner(1988)Biotechniques 6:616およびRosenfeld(1991)Science 252:431;ならびにWO93/07283、WO93/06223、およびWO93/07282を参照のこと。本発明において使用可能な例示的な公知のアデノウイルス遺伝子治療ベクターとしては、上記に参照される文書およびWO94/12649、WO93/03769、WO93/19191、WO94/28938、WO95/11984、WO95/00655、WO95/27071、WO95/29993、WO95/34671、WO96/05320、WO94/08026、WO94/11506、WO93/06223、WO94/24299、WO95/14102、WO95/24297、WO95/02697、WO94/28152、WO94/24299、WO95/09241,WO95/25807、WO95/05835、WO94/18922およびWO95/09654において記載されるものが挙げられる。あるいは、Curiel(1992)Hum.Gene Ther.3:147−154に記載されるような殺傷したアデノウイルスに連結したDNAの投与が使用され得る。本発明の遺伝子送達ビヒクルはまた、アデノウイルス随伴ウイルス(AAV)ベクターを含む。本発明における使用のためのこのようなベクターの主要なおよび好ましい例は、Srivastava WO93/09239に開示されるAAV−2ベースのベクターである。最も好ましいAAVベクターは、2つのAAV逆方向末端反復を含む。ここで、ネイティブD配列は、ヌクレオチドの置換によって改変され、その結果、少なくとも5つのネイティブなヌクレオチドおよび18までのネイティブヌクレオチド、好ましくは少なくとも10のネイティブヌクレオチドから18までのネイティブヌクレオチド、最も好ましくは10のネイティブヌクレオチドが維持され、そしてD配列の残りのヌクレオチドが欠失またはネイティブでないヌクレオチドで置換されている。AAV逆方向末端反復のネイティブなD配列は、各AAV逆方向末端反復において(すなわち、各末端に1つの配列が存在する)20の連続するヌクレオチドの配列であって、これは、HP形成に関与しない。ネイティブでない置換ヌクレオチドは、同じ位置でのネイティブなD配列に見出されるヌクレオチド以外の任意のヌクレオチドであり得る。他の使用可能な例示的なAAVベクターは、pWP−19、pWN−1であり、これらは両方ともNahreini(1993)Gene 124:257−262に開示される。このようなAAVベクターの別の例は、psub201(Samulski(1987)J.Virol.61:3096を参照のこと)である。別の例示的なAAVベクターは、Double−D ITRベクターである。Double−D ITRベクターの構築は、米国特許第5,478,745号に開示される。なお他のベクターは、Carterの米国特許第4,797,368号およびMuzyczkaの米国特許第5,139,941号、Chartejeeの米国特許第5,474,935号ならびにKotinのWO94/288157に開示されるものである。本発明において使用可能なAAVベクターのなおさらなる例は、SSV9AFABTKneoであり、これは、AFPエンハンサーおよびアルブミンプロモーターを含み、そして肝臓において優性に発現を指向する。その構造および構築は、Su(1996)Human Gene Therapy 7:463−470に開示される。さらなるAAV遺伝子治療ベクターは、米国特許第5,354,678号、同5,173,414号、同5,139,941号、および同5,252,479号に記載される。
本発明の配列を含む遺伝子治療ベクターはまた、ヘルペスウイルスベクターを含む。主要なおよび好ましい例は、チミジンキナーゼポリペプチドをコードする配列を含む単純ヘルペスウイルスベクター(例えば、米国特許第5,288,641号、およびEP0176170(Roizman)に開示されるもの)である。さらなる例示的な単純ヘルペスウイルスベクターとしては、WO95/04139(Wistar Institute)に開示されるHFEM/ICP6−LacZ、Geller(1988)Science 241:1667−1669ならびにWO90/09441およびWO92/07945に記載されるpHSVlac、Fink(1992)Human Gene Therapy 3:11−19に記載されるHSV Us3::pgC−lacZ、ならびにEP0453242(Breakefield)に記載されるHSV 7134、2RH 105およびGAL4、ならびにATCCに受託番号ATCC VR−977およびATCC VR−260として寄託されたものが挙げられる。
本発明において使用され得るαウイルス遺伝子治療ベクターもまた意図される。好ましいαウイルスベクターは、シンドビスウイルスベクターである。トガウイルス、セムリキ森林ウイルス(ATCC VR−67;ATCC VR−1247)、Middlebergウイルス(ATCC VR−370)、ロスリバーウイルス(ATCC VR−373;ATCC VR−1246)、ベネズエラウマ脳脊髄炎ウイルス(ATCC VR923;ATCC VR−1250;ATCC VR−1249;ATCC VR−532)および米国特許第5,091,309号、同5,217,879号、およびWO92/10578に記載されるもの。より詳細には、米国特許出願第08/405,627号(1995年3月15日出願)、WO94/21792号、WO92/10578号、WO95/07994号、米国特許第5,091,309号、および米国特許第5,217,879号に記載されるαウイルスベクターが使用可能である。このようなαウイルスは、ATCC(Rockville、Maryland)のような寄託機関または収集機関から入手し得るか、または一般的に利用可能な技術を用いて公知の供給源から単離され得る。好ましくは、細胞傷害性を減少させたαウイルスベクターを使用する(米国特許出願番号08/679640号を参照のこと)。
DNAベクター系(例えば、真核生物層状発現系)もまた、本発明の核酸の発現に有用である。真核生物層状発現系の詳細な説明についてはWO95/07994を参照のこと。好ましくは、本発明の真核生物層状発現系はαウイルスベクターに由来し、そして最も好ましくはシンドビスウイルスベクターに由来する。
本発明における使用に適切な他のウイルスベクターとしては、以下に由来するものが挙げられる:ポリオウイルス(例えば、ATCC VR−58およびEvans、Nature 339(1989)385およびSabin(1973)J.Biol.Standardization 1:115に記載されるもの);リノウイルス(例えば、ATCC VR−1110およびArnold(1990)J Cell Biochem L401に記載されるもの);ポックスウイルス(例えば、カナリアポックスルウイルスまたはワクシニアウイルス(例えば、ATCC VR−111およびATCC VR−2010ならびにFisher−Hoch(1989)Proc Natl Acad Sci 86:317;Flexner(1989)Ann NY Acad Sci 569:86、Flexner(1990)Vaccine 8:17;米国特許第4,603,112号および同4,769,330号ならびにWO89/01973号に記載されるもの);SV40ウイルス(例えば、ATCC VR−305およびMulligan(1979)Nature 277:108およびMadzak(1992)J Gen Virol 73:1533に記載されるもの);インフルエンザウイルス(例えば、ATCC VR−797および米国特許第5,166,057号およびEnami(1990)Proc Natl Acad Sci 87:3802−3805;EnamiおよびPalese(1991)J Virol 65:2711−2713およびLuytjes(1989)Cell 59:110(McMichael(1983)NEJ Med 309:13ならびにYap(1978)Nature 273:238およびNature(1979)277:108もまた参照のこと)に記載されるような逆遺伝子技術を使用して作製した組換えインフルエンザウイルス);EP−0386882およびBuchschacher(1992)J.Virol.66:2731に記載されるようなヒト免疫不全ウイルス;麻疹ウイルス(例えば、ATCC VR−67およびVR−1247ならびにEP−0440219に記載されるもの);アウラ(Aura)ウイルス(例えば、ATCC VR−368);ベバル(Bebaru)ウイルス(例えば、ATCC VR−600およびATCC VR−1240);カバス(Cabassou)ウイルス(例えば、ATCC VR−922);チクングニヤウイルス(例えば、ATCC VR−64およびATCC VR−1241);フォートモーガン(Fort Morgan)ウイルス(例えば、ATCC VR−924);ゲタウイルス(例えば、ATCC VR−369およびATCC VR−1243);キジラガハ(Kyzylagach)ウイルス(例えば、ATCC VR−927);マヤロウイルス(例えば、ATCC VR−66);ムカン(Mucambo)ウイルス(例えば、ATCC VR−580およびATCC VR−1244);ヌヅム(Ndumu)ウイルス(例えば、ATCC VR−371);ピクスナ(Pixuna)ウイルス(例えば、ATCC VR−372およびATCC VR−1245);トナテ(Tonate)ウイルス(例えば、ATCC VR−925);トリニティ(Trinity)ウイルス(例えば、ATCC VR−469);ユナ(Una)ウイルス(例えば、ATCC VR−374);ワタロア(Whataroa)ウイルス(例えば、ATCC VR−926);Y−62−33ウイルス(例えば、ATCC VR−375);オニョンニョンウイルス、東部脳脊髄炎ウイルス(例えば、ATCC VR−65およびATCC VR−1242);西部脳脊髄炎ウイルス(例えば、ATCC VR−70、ATCC VR−1251、ATCC VR−622およびATCC VR−1252);ならびにコロナウイルス(例えば、ATCC VR−740)およびHamre(1966)Proc Soc Exp Biol Med 121:190に記載のもの。
本発明の組成物の細胞への送達は、上記に言及したウイルスベクターに限定されない。他の送達方法および媒体が使用され得る(例えば、核酸発現ベクター、殺傷したアデノウイルスに連結したポリカチオン性縮合DNAかまたは連結してないポリカチオン性縮合DNA単独(例えば、米国特許出願番号08/366,787(1994年12月30日出願)およびCuriel(1992)Hum Gene Ther 3:147−154を参照のこと)、リガンド連結DNA(例えば、Wu(1989)J Biol Chem 264:16985−16987を参照のこと)、真核生物細胞送達ビヒクル細胞(例えば、米国特許出願番号08/240,030(1994年5月9日出願)および米国特許出願番号08/404,796を参照のこと)、光重合化ヒドロゲル物質の沈着、手動の遺伝子送達粒子銃(米国特許第5,149,655号に記載されるような)、米国特許第5,206,152号およびWO92/11033に記載されるような電離放射線、核電荷中和または細胞膜との融合)。さらなるアプローチは、Philip(1994)Mol Cell Biol 14:2411−2418およびWoffendin(1994)Proc Natl Acad Sci 91:1581−1585に記載される。
粒子媒介遺伝子移入が使用され得る(例えば、米国特許出願60/023,867号を参照のこと)。手短には、配列を、高レベル発現のための従来の制御配列を含む従来のベクターに挿入し得、次いで細胞標的化リガンド(例えば、アシアロオロソムコイド(WuおよびWu(1987)J.Biol.Chem。262:4429−4432に記載されるような)、Hucked(1990)Biochem Pharmacol 40:253−263に記載されるようなインスリン、Plank(1992)Bioconjugate Chem 3:533−539に記載されるようなガラクトース、ラクトースまたはトランスフェリン)に連結された合成遺伝子移入分子(例えば、ポリリジン、プロタミンおよびアルブミン、のような重合DNA結合カチオン)とともにインキュベートされ得る。
裸のDNAもまた、宿主細胞を形質転換するために使用され得る。例示的な裸のDNA導入方法は、WO90/11092および米国特許第5,580,859号に記載される。取り込み効率は、生分解性のラテックスビーズを用いて改良され得る。DNAコートラテックスビーズは、ビーズによるエンドサイトーシス開始の後に効率よく細胞へと輸送される。この方法は、ビーズを処理して疎水性を高め、それによってエンドソームの破壊および細胞質へのDNAの放出を容易にすることによってさらに改良され得る。
遺伝子送達ビヒクルとして作用し得るリポソームは、米国特許第5,422,120号、WO95/13796、WO94/23697、WO91/14445、およびEP−524,968に記載される。米国特許出願60/023,867に記載されるように、非ウイルス性送達において、ポリペプチドをコードする核酸配列は、高レベル発現のための従来の制御配列を含む従来のベクターへと挿入され得、次いで細胞標的化リガンド(例えば、アシアロオロソムコイド、インスリン、ガラクトース、ラクトースまたはトランスフェリン)に連結された、重合性DNA結合カチオン(例えば、ポリリジン、プロタミン、およびアルブミン)のような合成遺伝子移入分子とともにインキュベートされ得る。他の送達系は、種々の組織特異的または普遍的作用性のプロモーターの制御下に遺伝子を含むDNAをカプセル化するためのリポソームの使用を含む。さらに、使用に適切な非ウイルス送達は、機械的送達系(例えば、Woffendinら(1994)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91(24):11581−11585に記載されるアプローチを含む。さらに、コード配列およびそのようなものの発現産物は、光重合化ヒドロゲル物質の沈着を介して送達され得る。コード配列の送達について使用され得る、遺伝子送達のための他の従来の方法としては、例えば、手動の遺伝子移入粒子銃(米国特許第5,149,655号に記載されるような);移入された遺伝子を活性化するための電離放射線の使用(米国特許第5,206,152号およびWO92/11033に記載されるような)が挙げられる。
例示的なリポソームおよびポリカチオン性遺伝子送達ビヒクルは、米国特許第5,422,120号および同4,762,915号;WO95/13796;WO94/23697;およびWO91/14445;EP−0524968;およびStryer、Biochemistry、236−240頁(1975)、W.H.Freeman、San Francisco;Szoka(1980)Biochem Biophys Acta 600:1;Bayer(1979) Biochem Biophys Acta 550:464;Rivnay(1987)Meth Enzymol 149:119;Wang(1987)Proc Natl Acad Sci 84:7851;Plant(1989)Anal Biochem 176:420に記載されるものである。
ポリヌクレオチド組成物は、治療有効量の遺伝子治療ビヒクル(この用語は上記に定義されるとおりである)を含み得る。本発明の目的のために、有効用量は、投与される個体において、約0.01mg/kg〜50mg/kgまたは0.05mg/kg〜約10mg/kgのDNA構築物である。
(送達方法)
一旦処方されると、本発明のポリヌクレオチド組成物は、(1)被験体に直接);(2)エキソビボで被験体由来の細胞に送達されて;または(3)組換えタンパク質の発現のためにインビトロで、投与され得る。処置される被験体は、哺乳動物または鳥類であり得る。ヒト被験体もまた処置され得る。
この組成物の直接送達は、皮下、腹腔内、経皮的(transdermally)もしくは経皮的(transcutaneously)、静脈内、または筋肉内の注射によって、あるいは組織の間質空間への送達のいずれかによって一般的に達成される。この組成物はまた、腫瘍または病巣へ投与され得る。他の投与様式は、経口投与および肺投与、坐剤、ならびに経皮適用、針、および遺伝子銃またはハイポスプレーを含む。投薬治療は、単回用量スケジュールまたは多数回用量スケジュールであり得る。WO98/20734を参照のこと。
エキソビボ送達および被験体への形質転換細胞の再移植のための方法は、当該分野で公知であり、そして例えばWO93/14778に記載されている。エキソビボ適用に有用である細胞の例としては、例えば、幹細胞、特に、造血細胞、リンパ細胞、マクロファージ、樹状細胞または腫瘍細胞が挙げられる。
一般的に、エキソビボ適用およびインビトロ適用の両方のための核酸の送達は、以下の手順:例えば、デキストラン媒介トランスフェクション、リン酸カルシウム沈降、ポリブレン媒介トランスフェクション、原形質融合、エレクトロポレーション、ポリヌクレオチドのリポソーム内へのカプセル化、およびDNAの核への直接の微量注入(これらはすべて当該分野で周知である)で達成され得る。
(ポリヌクレオチドおよびポリペプチドの薬学的組成物)
上記に記載の薬学的に受容可能なキャリアおよび塩に加えて、以下のさらなる薬剤がポリヌクレオチド組成物および/またはポリペプチド組成物とともに使用され得る。
(A.ポリペプチド)
1つの例は、限定することなく以下を包含するポリペプチドである:アシアロオロソムコイド(ASOR);トランスフェリン;アシアロ糖タンパク質;抗体;抗体フラグメント;フェリチン;インターロイキン;インターフェロン;顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、マクロファージコロニー刺激因子(M−CSF)、幹細胞因子およびエリスロポエチン。ウイルス抗原(例えば、エンベロープタンパク質)もまた、使用され得る。また、他の侵襲性生物由来のタンパク質(例えば、RIIとして知られるPlasmodium falciparumの環境スポロゾイト(circumsporozoite)タンパク質由来の17アミノ酸ペプチド)。
(B.ホルモン、ビタミンなど)
薬学的組成物に包含され得る他の群は、例えば、ホルモン、ステロイド、アンドロゲン、エストロゲン、甲状腺ホルモン、またはビタミン、葉酸である。
(C.ポリアルキレン、ポリサッカリドなど)
また、ポリアルキレングリコールが、所望のポリヌクレオチド/ポリペプチドとともに薬学的化合物に含有され得る。好ましい実施態様において、ポリアルキレングリコールは、ポリエチレングリコールである。さらに、モノサッカリド、ジサッカリド、またはポリサッカリドが含有され得る。この局面の好ましい実施態様において、このポリサッカリドは、デキストランまたはDEAEデキストランである。また、キトサンおよびポリ(乳酸−コ−グリコリド)が、薬学的化合物中に含有され得る。
(D.脂質およびリポソーム)
所望のポリヌクレオチド/ポリペプチドはまた、被験体またはそれに由来する細胞への送達の前に、脂質中にカプセル化され得るか、またはリポソーム中にパッケージングされ得る。
脂質カプセル化は、一般的に核酸もしくはタンパク質に安定に結合し得るか、または核酸を捕捉および維持し得るリポソームを用いて達成される。縮合ポリヌクレオチドの脂質調製物に対する比は、変動し得るが、一般的に約1:1(mgDNA:マイクロモル脂質)であるか、またはより多くの脂質である。核酸の送達のためのキャリアとしてリポソーム使用の概説については、HugおよびSleight(1991)Biochim.Biophys.Acta.1097:1−17;Straubinger(1983)Meth.Enzymol.101:512−527を参照のこと。
本発明における使用のためのリポソーム調製物は、カチオン性(正に荷電した)アニオン性(負に荷電した)および中性の調製物を包含する。カチオン性リポソームは、機能的な形態で、プラスミドDNA(Felgner(1987)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84:7413−7416);mRNA(Malone(1989)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:6077−6081;および精製した転写因子(Debs(1990)J.Biol.Chem.265:10189−10192)の細胞内送達を媒介することが示されている。
カチオン性リポソームは容易に入手可能である。例えば、N[1−2,3−ジオレイルオキシ)プロピル]−N,N,N−トリエチルアンモニウム(DOTMA)リポソームは、GIBCO BRL、Grand Island、NYからの商標リポフェクチン(Lipofectin)の下で入手可能である(Fegner前出もまた参照のこと)。他の市販されているリポソームは、トランスフェクテース(transfectace)(DDAB/DOPE)およびDOTAP/DOPE(Boerhinger)を含む。他のカチオン性リポソームは、当該分野で周知の技法を使用する容易に利用可能な物質から調製され得る。例えば、DOTAP(1,2−ビス(オレイルオキシ)−3−(トリメチルアンモニオ)プロパン)リポソームの合成の記載について、Szoka(1978)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75:4194−4198;WO90/11092を参照のこと。
同様に、アニオン性および中性リポソームは、例えば、Avanti Polar Lipids(Birmingham,AL)から容易に入手可能であるか、または容易に入手可能な物質を使用してたやすく調製され得る。このような物質には、とりわけ、ホスファチジルコリン、コレステロール、ホスファチジルエタノールアミン、ジオレオイルホスファチジルコリン(DOPC)、ジオレオイルホスファチジルグリセロール(DOPG)、ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE)などが含まれる。これらの物質はまた、適切な比率のDOTMAおよびDOTAPの出発物質と混合され得る。これらの物質を使用してリポソームを作製する方法は、当該分野で周知である。
このリポソームは、多重膜のベシクル(MLV)、小さな単一膜ベシクル(SUV)、または大きな単一膜のベシクル(LUV)を含み得る。種々のリポソーム−核酸複合体は当該分野で公知の方法を使用して調製され得る。例えば、Straubinger(1983)Meth.Immunol.101:512−527;Szoka(1978)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75:4194−4198;Papahadjopoulos(1975)Biochim.Biophys.Acta 392:483;Wilson(1979)Cell 17:77);DeamerおよびBangham(1976)Biochim.Biophys.Acta 443:629;Ostro(1977)Biochem.Biophys.Res.Commun.76:836;Fraley(1979)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 76:3348);EnochおよびStrittmatter(1979)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 76:145;Fraley(1980)J.Biol.Chem.(1980)255:10431;SzokaおよびPapahadjopoulos(1978)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75:145;ならびにSchaefer−Ridder(1982)Science 215:166を参照のこと。
(E.リポタンパク質)
さらに、リポタンパク質が、送達されるポリヌクレオチドまたはポリペプチドとともに含まれ得る。利用されるリポタンパク質の例は、キロミクロン、HDL、IDL、LDL、およびVLDLを含む。これらのタンパク質の変異体、フラグメント、または融合物もまた、使用され得る。また、天然に存在するリポタンパク質の改変体(例えば、アセチル化されたLDL)が使用され得る。これらのリポタンパク質は、リポタンパク質レセプターを発現する細胞へ、ポリヌクレオチドの送達を標的化し得る。好ましくは、リポタンパク質が、送達されるポリヌクレオチドとともに含まれる場合、他の標的化リガンドはその組成物中には含まれない。
天然に存在するリポタンパク質は、脂質部分およびタンパク質部分を含む。このタンパク質部分は、アポタンパク質として知られる。現在では、アポタンパク質A、B、C、D、およびEが単離および同定されている。少なくともこれらの2つはいくつかのタンパク質を含み、ローマ数字、AI、AII、AIV;CI、CII、CIIIによって命名されている。
1つのリポタンパク質は、1を超えるアポタンパク質を含み得る。例えば、天然に存在するキロミクロンはA、B、C、およびEからなり、そして時間が経てばこれらのリポタンパク質はAを欠失し、そしてCおよびEアポタンパク質を獲得する。VLDLは、A、B、C、およびEアポタンパク質を含み、LDLはアポタンパク質Bを含み;そしてHDLはアポタンパク質A、C、およびEを含む。
これらのアポタンパク質のアミノ酸は公知であり、そして例えば、Breslow(1985)Annu Rev.Biochem 54:699;Law(1986)Adv.Exp.Med.Biol.151:162;Chen(1986)J Biol Chem 261:12918;Kane(1980)Proc Natl Acad Sci USA 77:2465;Utermann(1984)Hum Genet 65:232に記載されている。
リポタンパク質は、トリグリセリド、コレステロール(遊離およびエステル)、およびリン脂質を含む、種々の脂質を含む。この脂質の組成は、天然に存在するリポタンパク質において変化する。例えば、キロミクロンは主としてトリグリセリドを含む。天然に存在するリポタンパク質の脂質含有物のより詳細な記載は、例えば、Meth.Enzymol.128(1986)に見いだされ得る。この脂質の組成は、レセプター結合活性についてアポタンパク質の立体構造において補助するために選択される。脂質組成はまた、ポリヌクレオチド結合分子との疎水性相互作用および会合を容易にするように選択され得る。
天然に存在するリポタンパク質は、例えば、血清から超遠心分離によって単離され得る。そのような方法は、Meth.Enzymol.(前出);Pitas(1980)J.Biochem.253:5454−5460およびMahey(1979)J Clin.Invest 64:743−750に記載される。
リポタンパク質はまた、インビトロまたは所望の宿主細胞中のアポタンパク質遺伝子の発現による組換え方法によって産生され得る。例えば、Atkinson(1986)Annu Rev Biophys Chem 15:403およびRadding(1958)Biochim Biophys Acta 30:443を参照のこと。
リポタンパク質はまた、Biomedical Techniologies,Inc.,Stoughton,Massachusetts,USAのような商業的な供給者から購入され得る。
さらなるリポタンパク質の記載は、Zuckermannら、PCT出願番号US97/14465に見い出され得る。
(F.ポリカチオン性薬剤)
ポリカチオン性薬剤は、送達される所望のポリヌクレオチド/ポリペプチドを有する組成物中に、リポタンパク質を伴って、またはリポタンパク質を伴わずに含まれ得る。
ポリカチオン性薬剤は、代表的には、生理的に適切なpHにおいて正味の正電荷を示し、そして所望の位置への送達を容易にするための核酸の電荷を中和し得る。これらの薬剤は、インビトロ、エキソビボ、およびインビボ適用のいずれもを有する。ポリカチオン性薬剤は、生きている被験体に、筋肉内、皮下などのいずれかで核酸を送達するために使用され得る。
以下は、ポリカチオン性薬剤としての有用なポリペプチドの例である:ポリリジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、およびプロタミン。有用なポリペプチドの他の例は、ヒストン、プロタミン、ヒト血清アルブミン、DNA結合タンパク質、非ヒストン染色体タンパク質、DNAウイルス由来のコートタンパク質(例えば、X174)を含む。転写因子もまた、DNAに結合するドメインを含み、従って核酸縮合薬剤として有用であり得る。手短に言えば、転写因子(例えば、C/CEBP、c−jun、c−fos.AP−1、AP−2、AP−3、CPF、Prot−1、Sp−1、Oct−1、Oct−2、CREP、およびTFIID)は、DNA配列に結合する塩基性ドメインを含む。
有機ポリカチオン性薬剤は、スペルミン、スペルミジン、およびプトレシン(purtrescine)を含む。
ポリカチオン性薬剤の大きさおよびその物理的特性は、上記の表から外挿されて、他のポリペプチドポリカチオン性薬剤が構築され得るか、または合成ポリカチオン性薬剤が産生され得る。
(G.合成ポリカチオン性薬剤)
薬学的組成物において有用な合成ポリカチオン性薬剤は、例えば、DEAE−デキストラン、ポリブレンを含む。LipofectinTM、およびlipofectAMINETMは、ポリヌクレオチド/ポリペプチドと組み合わせた場合にポリカチオン性複合体を形成するモノマーである。
(免疫診断アッセイ)
本発明のNeisseria MenB抗原またはその抗原性フラグメントは、抗体レベルを検出するためのイムノアッセイにおいて使用され得る(または、逆に抗Neisseria抗体は抗原レベルを検出するために使用され得る)。充分に規定された組換え抗原に基づくイムノアッセイは、侵襲性の診断方法と置き換えるために開発され得る。生物学的サンプル(例えば、血液サンプルまたは血清サンプルを含む)内のNeisseria MenBタンパク質またはそのフラグメントに対する抗体が検出され得る。このイムノアッセイの設計は、多くのバリエーションの対象であり、そして種々のこれらは当該分野で公知である。イムノアッセイのプロトコルは、例えば、競合アッセイ、または直接反応アッセイ、またはサンドイッチ型アッセイに基づき得る。プロトコルはまた、例えば、固体支持体を使用し得、または免疫沈降によってなされ得る。ほとんどのアッセイは、標識された抗体またはポリペプチドの使用を含み、その標識は、例えば、蛍光分子、化学発光分子、放射性分子、または色素分子であり得る。プローブからのシグナルを増幅するアッセイは公知である;これらの例は、ビオチンおよびアビジンを利用するアッセイ、ならびに酵素標識および酵素媒介イムノアッセイ(例えば、ELASAアッセイ)である。
免疫診断に適切でありそして適切な標識試薬を備えるキットは、適切な容器中に、アッセイの実行に必要とされる残りの試薬および物質(例えば、適切な緩衝液、塩溶液など)ならびに適切なセットのアッセイの説明書と共に本発明の組成物を含む適切な物質を詰めることによって構築される。
(核酸ハイブリダイゼーション)
「ハイブリダイゼーション」とは、水素結合による2つの核酸配列の互いの会合をいう。代表的には、1つの配列は、固体支持体に固定され、そして他方は溶液中で遊離している。次いで、2つの配列は水素結合に好ましい条件下で互いに接触して配置される。この結合に影響を与える因子は以下を含む:溶媒のタイプおよび容量;反応温度;ハイブリダイゼーションの時間;撹拌;液体相の配列の固体支持体への非特異的な付着をブロックする薬剤(Denhardt’s試薬またはBLOTTO);配列の濃度;配列の会合の速度を増大させる化合物(硫酸デキストランまたはポリエチレングリコール)の使用;およびハイブリダイゼーション後の洗浄条件のストリンジェンシー。Sambrookら(前出)第2巻、第9章、9.47〜9.57頁を参照のこと。
「ストリンジェンシー」とは、異なる配列よりも非常に類似する配列の会合に好ましいハイブリダイゼーション反応における条件をいう。例えば、研究中のハイブリッドの計算されたTmより約120〜200℃低い温度および塩濃度の組み合わせが選択されるべきである。温度および塩条件はしばしば、フィルターに固定したゲノムDNAのサンプルが目的の配列にハイブリダイズし、次いで異なるストリンジェンシーの条件下で洗浄される、予備的な実験において経験的に決定され得る。Sambrookら、9.50頁を参照のこと。
例えば、サザンブロットを行う場合、考慮する変数は、(1)ブロットされるDNAの複雑さ、および(2)プローブおよび検出される配列の間の相同性である。研究されるフラグメント全量は、プラスミドまたはファージ消化物については0.1〜1μg、高度に複雑な真核生物ゲノム中の単一コピーについては10−9〜10−8gまで、10倍変化し得る。より低い複雑さのポリヌクレオチドについては、実質的により短いブロッティング、ハイブリダイゼーション、および曝露回数、より少量の出発ポリヌクレオチド、およびより低い非活性のプローブが使用され得る。例えば、単一コピーの酵母遺伝子は、1μgの酵母DNAで開始し、2時間ブロットし、そして4〜8時間10cpm/μgを用いてハイブリダイズして、わずか1時間の曝露時間を用いて検出され得る。単一コピーの哺乳動物遺伝子について、保存性のアプローチは、10μgのDNAで開始し、一晩ブロットし、そして10cpm/μgより多いプローブを用いて10%硫酸デキストランの存在下で一晩ハイブリダイズし、約24時間露光時間を生じる。
いくつかの因子が、プローブと目的のフラグメントとの間のDNA−DNAハイブリッドの融解温度(Tm)、ならびに、結果として、ハイブリダイゼーションおよび洗浄についての適切な条件に影響を与え得る。多くの場合において、そのプローブはフラグメントに対して100%相同なわけではない。他の共通して直面する変化には、長さ、ハイブリダイズする配列の全G+C含量、ならびにイオン強度およびハイブリダイゼーション緩衝液のホルムアミド含量が含まれる。これらのすべての因子の効果は、一つの式によって近似され得る:
Tm=81+16.6(log10Ci)+0.4[%(G+C)]−0.6(%ホルムアミド)−600/n−1.5(%ミスマッチ)。
ここでCiは塩濃度(一価イオン)であり、およびnは塩基対内のハイブリッドの長さである(MeinkothおよびWahl(1984)Anal.Biochem.138:267/284からわずかに改変した)。
ハイブリダイゼーション実験の設計において、核酸ハイブリダイゼーションに影響を与えるいくつかの因子が簡便に変更され得る。ハイブリダイゼーションおよび洗浄の温度ならびに洗浄時の塩濃度を調整するのが最も単純である。ハイブリダイゼーション温度(すなわち、ストリンジェンシー)が上昇するにつれて、非相同的な鎖の間で起こるハイブリダイゼーションは起こりにくくなるようであり、結果として、バックグラウンドが減少する。放射標識したプローブが固定化されたフラグメントと完全に相同ではない場合(遺伝子ファミリーおよび種間のハイブリダイゼーション実験における場合で頻繁であるように)、ハイブリダイゼーション温度は低下されなければならず、そしてバックグラウンドが増大する。洗浄の温度は、類似の様式で、ハイブリダイゼーションバンドの強度、およびバックグラウンドの程度に影響を与える。洗浄のストリンジェンシーはまた、塩濃度の減少とともに増大する。
一般的に、50%ホルミアミドの存在下で都合よいハイブリダイゼーション温度は、標的フラグメントに95%〜100%相同であるプローブについて42℃、90%〜95%相同性では37℃、85%〜90%相同性については32℃である。より低い相同性については、上記の式を用いてホルムアミド含量が低くされ、そして温度が調整されるべきである。プローブと標的フラグメントとの間の相同性が未知である場合、最も単純なアプローチは、ともにストリンジェントではないハイブリダイゼーション条件および洗浄条件で開始することである。オートラジオグラフィー後に非特異的バンドまたは高いバックグラウンドが観察される場合、フィルターは高ストリンジェンシーで洗浄され得、そして再び露光され得る。露光のために必要な時間がこのアプローチを非実用的にする場合、いくつかのハイブリダイゼーションおよび/または洗浄ストリンジェンシーが並行して試験されるべきである。
(核酸プローブアッセイ)
本発明に従う核酸プローブを利用する、PCR、分枝DNAプローブアッセイ、またはブロッティング技術のような方法は、cDNAまたはmRNAの存在を決定し得る。プローブは、検出されるに十分に安定な、二重鎖または二本鎖複合体を形成し得る場合に、本発明の配列に「ハイブリダイズする」といわれる。
核酸プローブは、本発明のNeisseriaヌクレオチド配列(センス鎖およびアンチセンス鎖の両方を含む)にハイブリダイズする。多くの異なるヌクレオチド配列がアミノ酸配列をコードするが、ネイティブなNeisseria配列は、細胞に存在する実際の配列であるので、好ましい。mRNAは、コード配列を表し、従ってプローブはコード配列に相補的であるはずであり、一本鎖cDNAはmRNAに相補的であり、従ってcDNAプローブは非コード配列に相補的であるはずである。
プローブ配列はNeisseria配列(またはその相補物)に同一である必要はない。核酸プローブが標的ヌクレオチドと検出され得る二重鎖を形成し得る場合、配列および長さのいくつかの変動は、アッセイの感受性の増加をもたらし得る。また、核酸プローブは、形成された二重鎖を安定化するためにさらなるヌクレオチドを含み得る。さらなるNeisseria配列もまた、形成された二重鎖を検出するための標識としての一助となり得る。例えば、非相補的ヌクレオチド配列が、そのプローブの5’末端に付着され得、ここでそのプローブ配列の残りはNeisseria配列に相補的である。あるいは、プローブ配列が、それとハイブリダイズし、そしてそれによって検出され得る二重鎖を形成するためにNeisseria配列との十分な相補性を有する場合、非相補的塩基またはより長い配列は、プローブ中に分散され得る。
プローブの正確な長さおよび配列は、ハイブリダイゼーション条件(例えば、温度、塩条件など)に依存する。例えば、診断的適用については、分析物の配列の複雑さに依存して、核酸プローブは、代表的には、少なくとも10〜20ヌクレオチド、好ましくは15〜25、そしてより好ましくは少なくとも30ヌクレオチドを含むが、これよりも短くもあり得る。短いプライマーは、一般的には、鋳型との十分に安定なハイブリッド複合体を形成するのにより低い温度を必要とする。
プローブは、合成的手順(例えば、Matteucciらのトリエステル法、(J.Am.Chem.Soc.(1981)103:3185))、またはUrdeaら(Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1983)80:7461)に従って、または市販の自動オリゴヌクレオチド合成機を使用して、生成され得る。
プローブの化学的性質は、優先度に従って選択され得る。特定の適用については、DNAまたはRNAが適切である。他の適用については、改変(例えば、ホスホロチオエートまたはメチルホスホネートのようなバックボーンの改変)が組み込まれ得、インビボの半減期を増大させ、RNA親和性を変化させ、ヌクレアーゼ耐性などを増大させるために使用され得(例えば、AgrawalおよびIyer(1995)Curr Opin Biotechnol 6:12−19;Agrawal(1996)TIBTECH 14:376−387を参照のこと);ペプチド核酸のようなアナログもまた使用され得る(例えば、Corey(1997)TIBTECH 15:224−229;Buchardtら(1993)TIBTECH 11:384−386を参照のこと)。
ヌクレオチドハイブリダイゼーションアッセイの1つの実施態様は、国際特許出願WO92/02526(米国特許第5,124,246号をもまた参照のこと)においてUrdeaらにより記載される。
あるいは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、少量の標的核酸を検出する別の周知の手段である。そのアッセイは、Mullisら、(Meth.Enzymol.(1987)155:335−350);米国特許第4,683,195号および同第4,683,202号に記載されている。2つの「プライマー」ヌクレオチドは、標的核酸とハイブリダイズし、そして反応を開始するために使用される。このプライマーは、増殖標的(またはその相補物)の配列にハイブリダイズしない、二重鎖の安定性を補助するための、または、例えば、都合よい制限部位を組み込むための配列を含み得る。代表的には、このような配列は、所望のNeisseria配列に隣接する。
熱安定性ポリメラーゼは、もともとの標的核酸を鋳型として使用して、プライマーから標的核酸のコピーを作製する。標的核酸の閾値量がポリメラーゼによって産生された後、それらはより従来的な方法(例えば、サザンブロット)によって検出され得る。サザンブロット法を使用する場合、標識されたプローブは、Neisseria配列(またはその相補物)にハイブリダイズする。
また、mRNAまたはcDNAは、Sambrookら(前出)に記載される、従来的なブロッティング技術によって検出され得る。mRNA、またはmRNAからポリメラーゼ酵素を使用して生成されたcDNAは、ゲル電気泳動を使用して精製および分離され得る。次いで、ゲル上のこの核酸は、ニトロセルロースのような固体支持体にブロットされる。この固体支持体は、標識されたプローブに曝露され、次いですべてのハイブリダイズしていないプローブを洗浄して除去する。次に、標識プローブを含む二重鎖を検出する。代表的には、そのプローブは、放射活性部分で標識される。
(実施例)
本発明は、AppendixC,配列番号1〜961に列挙されるN.meningitidisのゲノム由来の961ヌクレオチド配列に基づいており、これは、実質的にB型血清型のN.meningitidisの完全ゲノムならびにAppendixD,配列番号1068示される全長ゲノム配列をともに表す。
上記のように、この配列情報が本発明に従ってどのように利用され得るかは、当業者に自ずと明らかである。
本発明を実施するため(例えば、ワクチン接種または診断的目的のために有用なポリペプチドを推定するために開示された配列を利用するため)に使用され得る標準的な技術および手順は、上記に要約された。この要旨は、本発明ついての限定ではなく、むしろ使用され得る(しかし要求はされない)実施例を与える。
これらの配列は、AppendixC,配列番号1〜961において示されるコンティグおよびAppendixD,配列番号1068において示される全長ゲノム配列に由来し、これを、N.meningitidis(B株)のゲノムの配列決定の間に調製した。全長配列を、G.S.Suttonら、TIGR Assembler:A New Tool for Assembling Large Shotgun Sequencing Projects,Genome Science and Technology,1:9−19(1995)[また、R.D.Fleischmannら、Science 269,496−512(1995);C.M.Fraser,ら、Science 270,397−403(1995);C.J.Bultら、Science 273,1058−73(1996);C.M.Fraser,ら、Nature 390,580−586(1997);J.−F.Tombら、Nature 388,539−547(1997);H.P.Klenkら、Nature 390,364−70(1997);C.M.Fraser,ら、Science 281,375−88(1998);M.J.Gardnerら、Science 282,1126−1132(1998);K.E.Nelsonら、Nature 399,323−9(1999)も参照のこと]に記載されるようなTIGR Assemblerを使用して構築した。次いで、上記の方法を使用して、この配列の推定翻訳産物を決定した。翻訳産物のコンピューター分析を、データベース比較に基づいて決定した。対応する遺伝子およびタンパク質配列(それらが存在する場合)を、Neisseria meningitidis(A株)およびNeisseria gonorrhoeaeにおいて同定した。次いで、それらの抗原性および免疫原性を評価するために、このタンパク質を発現させ、精製し、そして特徴付けた。
詳細には、以下の方法を使用し、本発明のタンパク質を発現させ、精製し、そして生化学的に特徴づけた。
(染色体DNA調製)
N.meningitidis株2996を、100mlのGC培地中で指数増殖期まで増殖させ、遠心分離によって収集し、そして5ml緩衝液(20%スクロース、50mM Tris−HCl、50mM EDTA、pH8に調整)に再懸濁した。氷上で10分間インキュベーションした後、その細菌を10ml溶解溶液(50mM NaCl、1% Na−サルコシル、50μg/ml プロテイナーゼK)の添加によって溶菌し、そしてその懸濁液を37℃で2時間インキュベートした。2回のフェノール抽出(pH8に平衡化)および1回のクロロホルム/イソアミルアルコール(24:1)抽出を行った。DNAを、0.3M 酢酸ナトリウムおよび2容量のエタノールの添加によって沈殿させ、そして遠心分離によって収集した。ペレットを、70%エタノールで1回洗浄し、そして4ml緩衝液(10mM Tris−HCl、1mM EDTA、pH8)に再溶解した。DNA濃度を、260nmにおけるODを読みとることによって測定した。
(オリゴヌクレオチド設計)
合成オリゴヌクレオチドプライマーを、(a)利用可能な場合にはmeningococcusB配列、または(b)gonococcus/meningococcusA配列を使用して、meningococcusの好ましいコドン使用頻度に適合させて、各々のORFのコード配列に基づいて設計した。予測されるリーダー配列の直後の下流の5’末端増幅プライマー配列を推定することによって、任意の予測されるシグナルペプチドを除外した。
大部分のORFについて、5’プライマーは2つの制限酵素部位を含んだ(その遺伝子自体の制限パターンに依存して、BamHI−NdeI、BamHI−NheI、またはEcoRI−NheI);3’プライマーは、XhoI制限部位を含んだ。この手順を、各々の増幅産物(各々のORFに一致する)のクローニングを2つの異なる発現系:pGEX−KG(BamHI−XhoIまたはEcoRI−XhoIのいずれかを使用する)、およびpET21b+(NdeI−XhoIまたはNheI−XhoIのいずれかを使用する)に指向させるために確立した。
5’末端プライマーテイル:CGCGGATCCCATATG   (BamHI−NdeI)
CGCGGATCCGCTAGC   (BamHI−NheI)
CCGGAATTCTAGCTAGC (EcoRI−NheI)
3’末端プライマーテイル:   CCCGCTCGAG     (XhoI)。
いくつかのORFについては、2つの異なる増幅を、各々のORFを2つの発現系でクローニングされるように行った。2つの異なる5’プライマーを、各々のORFについて使用した;同じ3’XhoIプライマーを以前のように使用した:
5’末端プライマーテイル:GGAATTCCATATGGCCATGG
(NdeI)
5’末端プライマーテイル:CGGGATCC
(BamHI)。
他のORFをpTRC発現ベクターにクローニングし、そしてアミノ末端His−タグ融合物として発現させた。予想されたシグナルペプチドを最終産物に含ませ得る。NheI−BamHI制限部位を、プライマーを使用して組み込んだ:
5’末端プライマーテイル:GATCAGCTAGCCATATG
(NheI)
3’末端プライマーテイル:CGGGATCC
(BamHI)。
制限酵素認識配列を含むのと同様に、プライマーは、増幅される配列にハイブリダイズするヌクレオチドを含んだ。ハイブリダイズするヌクレオチドの数は、プライマー全体の融解温度に依存し、そして各々のプライマーについて以下の式を使用して決定した:
=4(G+C)+2(A+T)
(テイルを除外)
=64.9+0.41(%GC)−600/N
(プライマー全体)。
選択したオリゴの融解温度の平均は、オリゴ全体について65〜70℃であり、そしてハイブリダイズ領域単独では50〜55℃であった。
Perkin Elmer 394 DNA/RNA合成機によってオリゴを合成し、2mlのNHOH中でカラムから溶出し、56℃での5時間のインキュベートにより脱保護した。このオリゴを0.3M 酢酸ナトリウムおよび2容量のエタノールの添加によって沈殿させた。次に、このサンプル遠心分離し、そしてそのペレットを100μlまたは1mlの水のいずれかに再懸濁した。OD260を、Perkin Elmer Lambda Bio分光光度計を使用して決定し、濃度を決定し、そして2〜10pmol/μlに調整した。
表1は、各増幅のために使用される順方向および逆方向のプライマーを示す。特定の場合において、プライマー配列は、ORFの配列に正確にはマッチしないことが注目される。対応する配列が、gonococcusにおいて同定されているかもしれない、初期の増幅が行われた時、完全な5’および/または3’配列は、いくつかのmenigococcus ORFについて公知ではないかもしれない。従って、増幅について、gonococcus配列を、プライマー設計についての基礎として使用し得、コドンの優先性を考慮して変化され得る。特に、以下のコドンを変化させ得る:ATA→ATT;TCG→TCT;CAG→CAA;AAG→AAA;GAG→GAA;CGAおよびCGG→CGC;GGG→GGC。
(増幅)
標準PCRプロトコールは、以下のとおりであった:50〜200ngのゲノムDNAを、20〜40μMの各オリゴ、400〜800μMのdNTPs溶液、1×PCR緩衝液(1.5mM MgClを含む)、2.5単位のTaqI DNAポリメラーゼ(Perkin Elmer AmpliTaQ、GIBCO Platinum、Pwo DNAポリメラーゼ、またはTakara Shuzo Taqポリメラーゼを使用する)の存在下でテンプレートとして使用した。
いくつかの場合において、PCRを10μlのDMSOまたは50μlの2Mベタインの添加によって最適化した。
ホットスタート(全混合物を95℃で予め3分間インキュベーションしている間にポリメラーゼを添加する)の後に、各サンプルに二工程増幅を行った:最初の5サイクルを、制限酵素のテールを除く1つのオリゴのハイブリダイゼーション温度を使用して行い、次にオリゴ全長のハイブリダイゼーション温度に従って30サイクルを行った。このサイクルの次に、72℃で最後の10分間の伸長工程をした。
標準サイクルは、以下のとおりであった:
変性   ハイブリダイゼーション   伸長
最初の5サイクル   30秒      30秒      30〜60秒
95℃     50〜55℃     72℃
最後の30サイクル  30秒      30秒      30〜60秒
95℃     65〜70℃     72℃。
伸長時間は、増幅されるORFの長さに従って変化する。
増幅を9600または2400 Perkin Elmer GeneAmp PCRシステムのいずれかを使用して行った。結果を確認するために、増幅容量の1/10を1〜1.5%アガロースゲルにロードし、そして各増幅フラグメントのサイズをDNA分子量マーカーと比較した。
増幅したDNAを、1%アガロースゲルに直接ロードしたか、またはまずエタノール沈殿をして、適切な容量中に再懸濁し、1%アガロースゲルにロードした。次に、正確なサイズのバンドに対応するDNAフラグメントを、Qiagen Gel Extraction Kitを使用し、製造業者の指示に従い、ゲルから溶出して精製した。DNAフラグメントの最終容量は、水または10mM Tris、pH8.5のいずれかの、30μlまたは50μlであった。
(PCRフラグメントの消化)
増幅フラグメントに対応する精製DNAを2つのアリコートに分け、そして以下を用いて2重に消化した:
pET−21b+へのクローニングおよびC末端His−タグ融合物としてのタンパク質のさらなる発現のためのNdeI/XhoIまたはNheI/XhoI pGEX−KGへのクローニングおよびN末端GST融合物としてのタンパク質のさらなる発現のためのBamHI/XhoIまたはEcoRI/XhoI ORF76について、pTRC−HisAベクターへのクローニングおよびN末端His−タグ融合物としてのタンパク質のさらなる発現のためのNheI/BamHI。
各精製DNAフラグメントを、各制限酵素(New England Biolabs)20単位を用い、30または40μlのいずれかの最終容量中で、適切な緩衝液の存在下で、インキュベート(37℃で3時間〜オーバーナイト)した。次に、消化産物をQIAquick PCR精製キットを使用して、製造業者の指示に従って、精製し、そして、水または10mM Tris−HCl(pH8.5)のいずれかの30または50ulの最終容量中で溶出した。最終DNA濃度を、適定した分子量マーカーの存在下での1%アガロースゲル電気泳動によって決定した。
(クローニングベクター(pET22B、pGEX−KG、pTRC−HisA)の消化)
10μgのプラスミドを、適切な緩衝液の存在下で、200μlの反応容量中で、50単位の各制限酵素を用いて、37℃でオーバーナイトのインキュベーションで2重に消化した。消化物全体を1%アガロースゲルにロードした後に、消化したベクターに対応するバンドを、Qiagen QIAquick Gel Extraction Kitを使用してゲルから精製し、そのDNAを50μlの10mM Tris−HCl(pH8.5)中に溶出した。DNA濃度をサンプルのOD260を測定することにより推定し、そして50μg/μlに調整した。1μlのプラスミドを、各クローニング手順に使用した。
(クローニング)
予め消化して、そして精製した各ORFに対応するフラグメントを、pET22bおよびpGEX−KGの両方に連結した。最終容量20μl中で、モル比3:1のフラグメント/ベクターを、0.5μlのNEB T4 DNAリガーゼ(400単位/μl)を使用して、製造業者から供給された緩衝液の存在下で連結した。この反応物を、室温で3時間インキュベートした。いくつかの実験において、連結を、Boheringerの「Rapid Ligation Kit」を使用して、製造業者の指示に従って行った。
適切な株に組換えプラスミドを導入するために、100μlのE.coli DH5コンピテント細胞を、リガーゼ反応溶液とともに、40分間氷上でインキュベートし、次に、37℃で3分間インキュベートし、次に、800μlのLBブロスを添加した後、再度37℃で20分間インキュベートした。次に細胞を、Eppendorfの微量遠心機において最大速度で遠心分離し、そして約200ulの上清に再懸濁した。次に、その懸濁物をLBアンピシリン(100mg/ml)上にプレーティングした。
組換えクローンのスクリーニングを、無作為に選択した5つのコロニーを、100μg/mlのアンピシリンを加えた2ml(pGEXまたはpTCクローン)または5ml(pETクローン)のLBブロスのいずれかにおいて37℃で一晩増殖させることにより行った。次に、細胞をペレットにして、そしてQiagen QIAprep Spin Miniprep Kitを使用して、製造業者の指示に従って、DNAを最終容量30μlに抽出した。各々個々のミニプレップ(約1g)の5μlを、NdeI/XhoIまたはBamHI/XhoIのいずれかを用いて消化し、そして全消化物を、1〜1.5%アガロースゲル(予想されるインサートサイズに依存する)に、分子量マーカー(1Kb DNA Ladder、GIBCO)と並行してロードした。陽性クローンのスクリーニングを、正確なインサートサイズに基づいて行った。
(クローニング)
特定のORFを、EcoRI−PstIクローニング部位、EcoRI−SalI、またはSalI−PstIを用いてpGEX−HISベクター中にクローニングし得る。クローニングの後、組換えプラスミドを、E.coli宿主W3110に導入し得る。
(発現)
次いで、発現ベクター中にクローニングされた各ORFを、組換えタンパク質産物の発現に適切な株中に形質転換し得る。各構築物の1μlを使用して、30μlのE.coli BL21(pGEXベクター)、E.coli TOP10(pTRCベクター)またはE.coli BL21−DE3(pETベクター)を、上記のように形質転換した。pGEX−Hisベクターの場合、同一のE.coli株(W3110)を初期のクローニングおよび発現のために使用した。単一の組換えコロニーを、Amp(100μg/ml)を加えた2mlのLBに接種し、37℃で一晩でインキュベートし、次に、100mlのフラスコ中でAmp(100μg/ml)を加えた20mlのLB中に1:30で希釈し、OD600の範囲が0.1と0.15との間であることを確実にした。このフラスコを、ODが発現の誘導に適切な指数増殖を示すまで(pETおよびpTRCベクターについて、0.4〜0.8 OD;pGEXおよびpGEX−Hisベクターについて0.8〜1 OD)、回転型水浴振とう機中で30℃でインキュベートした。pET、pTRCおよびpGEX−Hisベクターについて、タンパク質の発現を1mM IPTGの添加によって誘導し、一方、pGEX系の場合、IPTGの最終濃度は、0.2mMであった。30℃での3時間のインキュベーションの後、サンプルの最終濃度を、ODによって確認した。発現を確認するために、1mlの各サンプルを取り出し、微量遠心機で遠心分離し、ペレットをPBS中で再懸濁し、そしてクマシーブルー染色を用いる12% SDS−PAGEによって分析した。サンプル全体を6000gで遠心分離し、そしてペレットをさらなる使用のためにPBS中に再懸濁した。
(GST融合タンパク質の大規模精製)
単一のコロニーを、Ampを加えたLB寒天プレート上で37℃で一晩で増殖させた。細菌を、水浴振とう機において、アンピシリンを加えた20mlのLB液体培養物に接種し、そして一晩増殖させた。細菌を、600mlの新鮮な培地中に1:30に希釈し、最適な温度(20〜37℃)でOD550が0.8〜1になるまで増殖させた。タンパク質の発現を0.2mMのIPTGを用いて誘導し、続いて、3時間インキュベートした。培養物を8000rpmで4℃で遠心分離した。上清を捨て、そして細菌のペレットを7.5mlの冷PBS中に再懸濁した。この細胞を、Branson sonifier B−15を使用して、氷上で、30秒間、40Wで超音波処理することにより破砕し、そして2回凍結融解し、そして再度遠心分離した。この上清を回収し、150μlのグルタチオン−Sepharose 4B樹脂(Pharmacia)(前もってPBSで洗浄)と混合し、そして室温で30分間インキュベートした。このサンプルを700gで5分間4℃で遠心分離した。この樹脂を10mlの冷PBSを用いて、10分間、2回洗浄し、1mlの冷PBSに再懸濁し、そして使い捨てカラムにロードした。この樹脂を素通り画分が0.02〜0.06のOD280に到達するまで2mlの冷PBSで2回洗浄した。GST融合タンパク質を、700μlの冷グルタチオン溶出緩衝液(10mM 還元型グルタチオン、50mM Tris−HCl)の添加によって溶出し、そして画分をOD280が0.1になるまで回収した。各画分の21μlを、Biorad SDS−PAGE Molecular weight standard broad range(M1)(200、116.25、97.4、66.2、45、31、21.5、14.4、6.5kDa)またはAmersham Rainbow Marker(M”)(220、66、46、30、21.5、14.3kDa)のいずれかを標準物として使用して、12% SDSゲル上にロードした。GSTの分子量が26kDaであるので、この値を各GST融合タンパク質の分子量に加えなければならない。
(His融合可溶性タンパク質の大規模精製)
単一のコロニーをLB+Ampアガープレート上で37℃で一晩増殖させた。細菌を、20mlのLB+Amp液体培養物中に接種し、そして水浴振とう機において、一晩インキュベートした。細菌を、600mlの新鮮な培地中に1:30に希釈し、そして最適な温度(20〜37℃)でOD550が0.6〜0.8になるまで増殖させた。タンパク質の発現を1mMのIPTGの添加によって誘導し、そして、培養物をさらに3時間インキュベートした。培養物を8000rpmで4℃で遠心分離した。上清を捨て、そして細菌のペレットを7.5mlの冷10mMイミダゾール緩衝液(300mM NaCl、50mM リン酸緩衝液、10mM イミダゾール、pH8)中に再懸濁した。この細胞を、Branson sonifier B−15を使用し、氷上で、30秒間、40Wで超音波処理によって破砕し、そして2回凍結融解して、そして再度遠心分離した。上清を収集し、そして150μlのNi2+樹脂(Pharmacia)(10mMイミダゾール緩衝液で予め洗浄する)と混合し、そして30分間、穏やかな撹拌をしながら、室温でインキュベートした。このサンプルを700gで5分間4℃で遠心分離した。この樹脂を10mlの冷10mMイミダゾール緩衝液を用いて10分間、2回洗浄し、1mlの冷10mMイミダゾール緩衝液に再懸濁し、そして使い捨てカラムにロードした。この樹脂を、2mlの冷10mMイミダゾール緩衝液を用いて4℃で、素通り画分が0.02〜0.06のO.D280に達するまで洗浄した。この樹脂を、2mlの冷20mMイミダゾール緩衝液(300mM NaCl、50mM リン酸緩衝液、20mM イミダゾール、pH8)で素通り画分が0.02〜0.06のO.D280に達するまで洗浄した。このHis融合タンパク質を、700μlの冷250mMイミダゾール緩衝液(300mM NaCl、50mM リン酸緩衝液、250mM イミダゾール、pH8)の添加によって溶出し、そしてO.D280が0.1になるまで、画分を収集した。21μlの各画分を、12%SDSゲルにロードした。
(His融合不溶性タンパク質の大規模精製)
単一のコロニーをLB+Ampアガープレート上で37℃で一晩で増殖させた。細菌を、水浴振とう機において、20mlのLB+Amp液体培養物中に接種し、そして一晩増殖させた。細菌を、600mlの新鮮な培地中に1:30に希釈し、そして最適な温度(37℃)でO.D550が0.6〜0.8になるまで増殖させた。タンパク質の発現を1mM IPTGの添加によって誘導し、そして、培養物をさらに3時間インキュベートした。培養物を8000rpmで4℃で遠心分離した。上清を捨て、そして細菌のペレットを7.5mlの緩衝液B(尿素8M、10mM Tris−HCl、100mM リン酸緩衝液、pH8.8)中に再懸濁した。この細胞を、Branson sonifier B−15を使用し、氷上で、30秒間、40Wでの超音波処理により破砕し、そして2回凍結融解して、そして再度遠心分離した。上清を−20℃に保存し、一方、ペレットを2mlのグアニジン緩衝液(6M 塩酸グアニジン、100mM リン酸緩衝液、10mM Tris−HCl、pH7.5)に再懸濁し、そしてホモジナイザー中で10サイクル処理した。この産物を13000rpmで40分間遠心分離した。上清を150μlのNi2+−樹脂(Pharmacia)(緩衝液Bで予め洗浄する)と混合し、そして30分間穏やかな撹拌をしながら、室温でインキュベートした。このサンプルを700gで5分間4℃で遠心分離した。この樹脂を10mlの緩衝液Bを用いて10分間、2回洗浄し、1mlの緩衝液B中に再懸濁し、そして使い捨てカラムにロードした。この樹脂を、2mlの緩衝液Bを用いて室温で、素通り画分が0.02〜0.06のOD280に達するまで洗浄した。この樹脂を、2mlの緩衝液C(尿素8M、10mM Tris−HCl、100mM リン酸緩衝液、pH6.3)で、素通り画分が0.02〜0.06のO.D280に達するまで洗浄した。このHis融合タンパク質を、700μlの溶出緩衝液(尿素8M、10mM Tris−HCl、100mM リン酸緩衝液、pH4.5)の添加によって溶出し、そしてOD280が0.1になるまで、画分を回収した。21μlの各画分を、12%SDSゲルにロードした。
(His融合タンパク質の再生)
10%グリセロールを、変性タンパク質に添加した。次にこのタンパク質を透析緩衝液I(10%グリセロール、0.5M アルギニン、50mM リン酸緩衝液、5mM 還元型グルタチオン、0.5mM 酸化型グルタチオン、2M 尿素、pH8.8)を使用して20μg/mlになるまで希釈し、そして同じ緩衝液に対して、4℃で12〜14時間透析した。このタンパク質をさらに透析緩衝液II(10%グリセロール、0.5M アルギニン、50mM リン酸緩衝液、5mM 還元型グルタチオン、0.5mM 酸化型グルタチオン、pH8.8)に対して4℃で12〜14時間透析した。
タンパク質濃度を、以下の式を用いて評価した:
タンパク質(mg/ml)=(1.55×OD280)−(0.76×OD260
(マウスの免疫化)
20μgの各精製タンパク質を使用して、マウスの腹腔内に免疫した。いくつかのORFの場合、Balb−Cマウスを、Al(OH)をアジュバントとして用いて、1、21および42日目に免疫し、そして56日目に採取したサンプルにおける免疫応答をモニターした。他のORFについては、CD1マウスを、同じプロトコルを用いて免疫し得た。他のORFについては、CD1マウスを、フロイントアジュバントを用いて免疫し、そして免疫応答を56日目ではなく42日目に測定したことを除いて、同じ免疫プロトコルを使用した。同様に、なお他のORFについては、CD1マウスをフロイントアジュバントを用いて免疫したが、免疫応答を49日目に測定した。
(ELISAアッセイ(血清分析))
無莢膜のMenB M7株を、チョコレートアガープレート上にプレートし、そして37℃で一晩インキュベートした。細菌のコロニーをアガープレートから滅菌ドラコン(dracon)スワブを使用して収集し、そして0.25%グルコースを含有する7mlのMueller−Hintonブロス(Difco)中に接種した。細菌の増殖を30分毎に、OD620を追跡することによりモニターした。細菌をODが0.3〜0.4の値に達するまで増殖させた。培養物を10分間10000rpmで遠心分離した。上清を捨て、そして細菌をPBSで1回洗浄し、0.025%のホルムアルデヒドを含有するPBS中に再懸濁し、そして室温で2時間インキュベートし、次いで4℃で一晩で攪拌しながらインキュベートした。100μlの細菌細胞を、96ウェルGreinerプレートの各ウェルに添加し、そして4℃で一晩でインキュベートした。次いでそのウェルをPBT洗浄緩衝液(PBS中の0.1% Tween−20)を用いて3回洗浄した。200μlの飽和緩衝液(水中の2.7%のポリビニルピロリドン 10)を各ウェルに添加し、そしてプレートを37℃で2時間インキュベートした。ウェルをPBTで3回洗浄した。200μlの希釈血清(希釈緩衝液:PBS中に1% BSA、0.1% Tween−20、0.1% NaN)を各ウェルに添加し、そしてそのプレートを37℃で90分間インキュベートした。ウェルをPBTで3回洗浄した。希釈緩衝液中に1:2000に希釈した100μlのHRP−結合体化ウサギ抗マウス(Dako)血清を、各ウェルに添加し、そしてこのプレートを37℃で90分間インキュベートした。ウェルを、PBT緩衝液で3回洗浄した。HRPに対する100μlの基質緩衝液(25mlのクエン酸緩衝液、pH5、10mgのO−フェニルジアミンおよび10μlのH)を各ウェルに添加し、そしてこのプレートを室温で20分間放置した。100μlのHSOを各ウェルに添加し、そしてOD490を追跡した。OD490がそれぞれの免疫前血清の2.5倍である場合、ELISAが陽性であるとみなした。
(FACScan細菌結合アッセイ手順)
無莢膜MenB M7株をチョコレートアガープレートにプレートし、そして37℃で一晩インキュベートした。細菌のコロニーをアガープレートから滅菌ドラコン(dracon)スワブを使用して回収し、そして各々0.25%グルコースを含有する8mlのMueller−Hintonブロス(Difco)を含む4本のチューブに中に接種した。細菌の増殖を30分毎に、OD620を追跡することによりモニターした。細菌を、ODが0.35〜0.5の値に達するまで増殖させた。培養物を10分間4000rpmで遠心分離した。上清を捨て、ペレットをブロッキング緩衝液(PBS中1% BSA、0.4% NaN)中に再懸濁し、そして5分間4000rpmで遠心分離した。細胞をOD620が0.07に達するようにブロッキング緩衝液に再懸濁した。100μlの細菌細胞を、Coster96ウェルプレートの各ウェルに添加した。100μlの希釈(1:200)血清(ブロッキング緩衝液中)を各ウェルに添加し、そしてそのプレートを4℃で2時間インキュベートした。細胞を5分間4000rpmで遠心分離し、その上清を吸引し、そして各ウェルに200μl/ウェルのブロッキング緩衝液を添加することにより、細胞を洗浄した。100μlのR−フィコエリトリン結合体化F(ab)ヤギ抗マウス(1:100希釈)を各ウェルに添加し、そしてプレートを1時間4℃でインキュベートした。細胞を、4000rpm5分間の遠心分離によって遠心沈殿し、そして200μl/ウェルのブロッキング緩衝液を添加することにより、洗浄した。その上清を吸引し、そして細胞を200μl/ウェルのPBS、0.25%のホルムアルデヒドに再懸濁した。そのサンプルをFACScanチューブに移して、そして読み取った。FACScan設定の条件は、以下のとおりである:FL1オン、FL2およびFL3オフ、FSC−H閾値:92;FSC PMT電圧:E 02;SSC PMT:474;増幅利得 7.1:FL−2 PMT:539;補償値:0。
(OMV調製)
細菌を5GCプレート上で一晩増殖させ、ループを用いて収集し、そして10mlの20mM Tris−HCl中に再懸濁した。56℃、30分の熱不活化を行い、そして細菌を10分間氷上で超音波処理することにより破壊した(50% 衝撃係数、50% 出力)。未破壊細胞を5000g、10分間の遠心分離によって除去し、そして全細胞エンベロープ画分を50000g、4℃、75分間の遠心分離によって回収した。細胞質膜タンパク質を粗外膜から抽出するために、全画分を2%サルコシル(Sigma)中に再懸濁し、そして室温で20分間インキュベートした。この懸濁液を、10000gで10分間遠心し、凝集物を除去し、そしてこの上清をさらに50000gで75分間、超遠心分離して、外膜をペレット化した。この外膜を、10mM Tris−HCl(pH8)に再懸濁し、そしてそのタンパク質濃度をBio−Rad Proteinアッセイによって、BSAを標準物として用いて測定した。
(全抽出物の調製)
細菌をGCプレート上で一晩増殖させ、ループを用いて収集し、そして1mlの20mM Tris−HClに再懸濁した。56℃、30分の熱不活化を行った。
(ウェスタンブロッティング)
MenB株2996由来の精製タンパク質(500ng/レーン)、外膜小胞(5μg)および全細胞抽出物(25μg)を、15%SDS−PAGE上にロードし、そしてニトロセルロース膜上に転写した。この転写を、2時間、150mA、4℃で転写緩衝液(0.3% Trisベース、1.44% グリシン、20%メタノール)中で行った。この膜を飽和緩衝液(PBS中の10% スキムミルク、0.1% Triton X100)中での4℃の一晩のインキュベートにより飽和させた。この膜を洗浄緩衝液(PBS中の3% スキムミルク、0.1% Triton X100)を用いて2回洗浄し、そして洗浄緩衝液中に1:200に希釈したマウス血清とともに、2時間37℃でインキュベートした。この膜を2回洗浄し、そして1:2000希釈の西洋わさびペルオキシダーゼ標識化抗マウスIgとともに90分間インキュベートした。この膜をPBS中の0.1% Triton X100を用いて2回洗浄し、そしてOpti−4CN基質キット(Bio−Rad)を用いて、発色させた。この反応を水を添加して停止した。
(殺菌性アッセイ)
MC58株をチョコレートアガープレート上で、37℃で一晩増殖させた。5〜7のコロニーを回収し、そして7mlのMueller−Hintonブロスに接種するために使用した。この懸濁液を、旋回装置上で37℃でインキュベートし、そしてOD620が0.5〜0.8の間になるまで増殖させた。この培養物を滅菌1.5mlエッペンドルフチューブに分取し、そして微量遠心機中で最大速度で20分間遠心分離した。このペレットをGey緩衝液(Gibco)中で1回洗浄し、そして同一の緩衝液中でOD620が0.5になるように再懸濁し、Gey緩衝液中に1:20000に希釈し、そして25℃で保存した。
50μlのGey緩衝液/1% BSAを96ウェル組織培養プレートの各ウェルに添加した。25μlの希釈(1:100)マウス血清(希釈緩衝液:Gey緩衝液/0.2% BSA)を各ウェルに添加し、そしてそのプレートを4℃でインキュベートした。上記記載の細菌懸濁液の25μlを各ウェルに添加した。熱非働化(56℃水浴中に30分)または正常乳仔ウサギ補体のいずれかの25μlを各ウェルに添加した。乳仔ウサギ補体の添加の直後に、1ウェルあたり22μlの各サンプルをMueller−Hintonアガープレート上にプレートした(時間0)。この96ウェルプレートを、1時間37℃で回転しながらインキュベートし、次に、1ウェルあたり22μlの各サンプルをMueller−Hintonアガープレート上にプレートした(時間1)。一晩のインキュベートの後、時間0および時間1に対応するコロニーを計数した。
以下のDNAおよびアミノ酸配列は、以下の形式のタイトルによって同定される:[g、m、またはa][#].[seqまたはpep]。ここで「g」は、N.gonorrhoeae由来の配列を意味し、「m」は、N.meningitidis B由来の配列を意味し、そして「a」は、N.meningitidis A由来の配列を意味する;「#」は、配列番号を意味する;「seq」はDNA配列を意味し、そして「pep」はアミノ酸配列を意味する。例えば、「g001.seq」は、N.gonorrohoeae DNA配列、番号1をいう。これらの配列への添字「−1」または「−2」の存在は、同じORFについて見出されたさらなる配列を示す。さらに、オープンリーディングフレームは、ORF#として同定され、ここで「#」はORFの番号を意味し、これはORFをコードする配列の番号に対応し、そしてORFの指定は「.ng」または「.a」の添字を付けられ得、このことは、そのORFがそれぞれ、N.gonorrhoeae配列またはN.meningitidis A配列に対応することを意味する。コンピューター分析が、「g」、「m」、および「a」ペプチド配列の間を理解する比較のために行われた;そしてその中で添字「pep」は、はっきりと言及されていない場合は暗示される。
(実施例1)
以下のORFが、本明細書中に記載される方法を使用して、コンティグ配列および/または全長配列から推定された。
ORFの所在
ORF: コンティグ:
279 gnm4.seq
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号962):
【化1】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号963;ORF279)に対応する:
【化2】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.gonorrhoeaeにおいて同定された
(配列番号964):
【化3】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号965;ORF279.ng)に対応する:
【化4】
Figure 2004511201
ORF279は、N.gonorrhoeae由来の推定ORF(ORF279.ng)との152アミノ酸重複にわたって89.5%の同一性を示す:
【化5】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号966):
【化6】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号967;ORF279.a)に対応する:
【化7】
Figure 2004511201
m279/a279 ORF279および279.aは、152アミノ酸重複にわたって88.2%の同一性を示す:
【化8】
Figure 2004511201
519および519−1 gnm7.seq
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号968):
【化9】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号969;ORF519)に対応する:
【化10】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.gonorrhoeaeにおいて同定された
(配列番号970):
【化11】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号971;ORF519.ng)に対応する:
【化12】
Figure 2004511201
ORF519は、N.gonorrhoeae由来の推定ORF(ORF519.ng)との200アミノ酸重複にわたって87.5%の同一性を示す:
【化13】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号972):
【化14】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号973;ORF519.a)に対応する:
【化15】
Figure 2004511201
さらなる研究は、N.meningitidisにおいて同定された以下のDNA配列を明らかにした(配列番号974):
【化16】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号975;ORF519−1)に対応する:
【化17】
Figure 2004511201
以下のDNA配列は、N.gonorrhoeaeにおいて同定された(配列番号976):
【化18】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号977;ORF519−1.ng)に対応する:
【化19】
Figure 2004511201
以下のDNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号978):
【化20】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号979;ORF519−1.a)に対応する:
【化21】
Figure 2004511201
576および576−1 gnm22.seq
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号980):
【化22】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号981;ORF576)に対応する:
【化23】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.gonorrhoeaeにおいて同定された
(配列番号982):
【化24】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号983;ORF576.ng)に対応する:
【化25】
Figure 2004511201
このアミノ酸配列のコンピューター分析は、以下の結果を与えた:
(N.gonorrhoeae由来の推定ORFとの相同性)
【化26】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号984):
【化27】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号985;ORF576.a)に対応する:
【化28】
Figure 2004511201
さらなる研究は、N.meningitidisにおいて同定された以下のDNA配列を明らかにした(配列番号986):
【化29】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号987;ORF576−1)に対応する:
【化30】
Figure 2004511201
以下のDNA配列は、N.gonorrhoeaeにおいて同定された(配列番号988):
【化31】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号989;ORF576−1.ng)に対応する:
【化32】
Figure 2004511201
以下のDNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号990):
【化33】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号991;ORF576−1.a)に対応する:
【化34】
Figure 2004511201
919および919−2 gnm43.seq
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号992):
【化35】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号993;ORF919)に対応する:
【化36】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号994):
【化37】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号995;ORF919−2)に対応する:
【化38】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.gonorrhoeaeにおいて同定された
(配列番号996):
【化39】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号997;ORF919.ng)に対応する:
【化40】
Figure 2004511201
ORF919は、N.gonorrhoeae由来の推定ORF(ORF919.ng)との441アミノ酸重複にわたって95.5%の同一性を示す:
【化41】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号998):
【化42】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号999;ORF919.a)に対応する:
【化43】
Figure 2004511201
m919/a919 ORF919および919.aは、441アミノ酸重複にわたって98.6%の同一性を示す:
【化44】
Figure 2004511201
121および121−1
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号1000):
【化45】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1001;ORF121)に対応する:
【化46】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.gonorrhoeaeにおいて同定された
(配列番号1002):
【化47】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1003;ORF121.ng)に対応する:
【化48】
Figure 2004511201
ORF121は、N.gonorrhoeae由来の推定ORF(ORF121.ng)との366アミノ酸重複にわたって73.5%の同一性を示す:
【化49】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号1004):
【化50】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1005;ORF121.a)に対応する:
【化51】
Figure 2004511201
さらなる研究は、N.meningitidisにおいて同定されたDNA配列を明らかにした(配列番号1006):
【化52】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1007;ORF121−1)に対応する:
【化53】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号1008):
【化54】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1009;ORF121−1.a)に対応する:
【化55】
Figure 2004511201
128および128−1
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号1010):
【化56】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1011;ORF128)に対応する:
【化57】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.gonorrhoeaeにおいて同定された
(配列番号1012):
【化58】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1013;ORF128.ng)に対応する:
【化59】
Figure 2004511201
ORF128は、N.gonorrhoeae由来の推定ORF(ORF128.ng)との475アミノ酸重複にわたって91.7%の同一性を示す:
【化60】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号1014):
【化61】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1015;ORF128.a)に対応する:
【化62】
Figure 2004511201
m128/a128 ORF128および128.aは、677アミノ酸重複にわたって66.0%の同一性を示した:
【化63】
Figure 2004511201
さらなる研究は、N.meningitidisにおいて同定されたDNA配列を明らかにした(配列番号1016):
【化64】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1017;ORF128−1)に対応する:
【化65】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.gonorrhoeaeにおいて同定された
(配列番号1018):
【化66】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1019;ORF128−1.ng)に対応する:
【化67】
Figure 2004511201
以下のDNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号1020):
【化68】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1021;ORF128−1.a)に対応する:
【化69】
Figure 2004511201
m128−1/a128−1 ORF128−1および128−1.aは、677アミノ酸重複にわたって97.8%の同一性を示す:
【化70】
Figure 2004511201
206
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号1022):
【化71】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1023;ORF206)に対応する:
【化72】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.gonorrhoeaeにおいて同定された
(配列番号1024):
【化73】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1025;ORF206.ng)に対応する:
【化74】
Figure 2004511201
ORF206は、N.gonorrhoeae由来の推定ORF(ORF206.ng)との177アミノ酸重複にわたって96.0%の同一性を示す:
【化75】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号1026):
【化76】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1027;ORF206.a)に対応する:
【化77】
Figure 2004511201
m206/a206 ORF206および206.aは、177アミノ酸重複にわたって99.4%の同一性を示す:
【化78】
Figure 2004511201
287
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号1028):
【化79】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1029;ORF287)に対応する:
【化80】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.gonorrhoeaeにおいて同定された
(配列番号1030):
【化81】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1031;ORF287.ng)に対応する:
【化82】
Figure 2004511201
m287/g287 ORF287および287.ngは、499アミノ酸重複にわたって70.1%の同一性を示す:
【化83】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号1032):
【化84】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1033;ORF287.a)に対応する:
【化85】
Figure 2004511201
406
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号1034):
【化86】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1035;ORF406)に対応する:
【化87】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.gonorrhoeaeにおいて同定された
(配列番号1036):
【化88】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1037;ORF406.ng)に対応する:
【化89】
Figure 2004511201
ORF406.ngは、N.gonorrhoeae由来の推定ORF(ORF406.a)との320アミノ酸重複にわたって98.8%の同一性を示す:
【化90】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号1038):
【化91】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1039;ORF406.a)に対応する:
【化92】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号1040):
【化93】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1041;ORF726)に対応する:
【化94】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号1042):
【化95】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1043;ORF907−2)に対応する:
【化96】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号1044):
【化97】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1045;ORF953)に対応する:
【化98】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号1046):
【化99】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1047;ORF orf−1)に対応する:
【化100】
Figure 2004511201
以下の部分DNA配列は、N.meningitidisにおいて同定された(配列番号1048):
【化101】
Figure 2004511201
これは、アミノ酸配列(配列番号1049;ORF orf46−2)に対応する:
【化102】
Figure 2004511201
上記の手順を使用して、以下のオリゴヌクレオチドプライマーを、以下に示されるようなORFをクローニングするために、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)アッセイにおいて使用した:
PCRに使用されるオリゴヌクレオチド
【表1】
Figure 2004511201
(実施例2)
(ORF919の発現)
ORF919について表1に記載されるプライマーを使用して、ORF919を位置付けおよびクローニングした。推定遺伝子919をpETベクター中にクローニングし、そしてE.coli中で発現させた。タンパク質発現の産物および精製を、SDS−PAGEによって分析した。パネルA)において、919−His融合タンパク質精製の分析を示す。マウスを、精製919−Hisで免疫し、そして血清を、ウェスタンブロット(パネルB)、FACS分析(パネルC)、細菌性アッセイ(パネルD)、およびELISAアッセイ(パネルE)のために使用した。記号:M1、分子量マーカー;PP、精製タンパク質、TP、N.meningitidis総タンパク質抽出物;OMV、N.meningitidis外膜小胞調製物。矢印は、主要な組換えタンパク質産物(A)およびN.meningitidis免疫反応性バンド(B)の位置を示す。これらの実験は、919が表面露出タンパク質であり、そしてこれが有用な免疫原であることを確認する。親水性プロット、抗原性指標、およびORF919の両親媒性領域を、図10において提供する。AMPHIプログラムを使用して、推定T細胞エピトープを予測する(Gaoら、1989、J.Immunol 143:3007;Robertsら、1996、AIDS Res Human Retroviruses 12:593;Quakyiら、1992、Scand J Immunol Suppl 11:9)。ORF919の核酸配列およびそれによってコードされるアミノ酸配列を、実施例1に提供する。
(実施例3)
(ORF279の発現)
ORF279について表1に記載されるプライマーを使用して、ORF279を位置付けおよびクローニングした。推定遺伝子279をpGexベクター中にクローニングし、そしてE.coli中で発現させた。タンパク質発現の産物を、SDS−PAGEによって分析した。パネルA)において、279−GST精製の分析を示す。マウスを、精製279−GSTで免疫し、そして血清を、ウェスタンブロット分析(パネルB)、FACS分析(パネルC)、細菌性アッセイ(パネルD)、およびELISAアッセイ(パネルE)のために使用した。記号:M1、分子量マーカー;TP,N.meningitidis総タンパク質抽出物;OMV、N.meningitidis外膜小胞調製物。矢印は、主要な組換えタンパク質産物(A)およびN.meningitidis免疫反応性バンド(B)の位置を示す。これらの実験は、279が表面露出タンパク質であり、そしてこれが有用な免疫原であることを確認する。親水性プロット、抗原性指標、およびORF279の両親媒性領域を、図11において提供する。AMPHIプログラムを使用して、推定T細胞エピトープを予測する(Gaoら、1989、J.Immunol 143:3007;Robertsら、1996、AIDS Res Human Retroviruses 12:593;Quakyiら、1992、Scand J Immunol Suppl 11:9)。ORF279の核酸配列およびそれによってコードされるアミノ酸配列を、実施例1に提供する。
(実施例4)
(ORF576の発現)
ORF576について表1に記載されるプライマーを使用して、ORF576を位置付けおよびクローニングした。推定遺伝子576をpGexベクター中にクローニングし、そしてE.coli中で発現させた。タンパク質精製の産物を、SDS−PAGEによって分析した。パネルA)において、576−GST融合タンパク質精製の分析を示す。マウスを、精製576−GSTで免疫し、そして血清を、ウェスタンブロット(パネルB)、FACS分析(パネルC)、細菌性アッセイ(パネルD)、およびELISAアッセイ(パネルE)のために使用した。記号:M1、分子量マーカー;TP、N.meningitidis総タンパク質抽出物;OMV、N.meningitidis外膜小胞調製物。矢印は、主要な組換えタンパク質産物(A)およびN.meningitidis免疫反応性バンド(B)の位置を示す。これらの実験は、ORF576が表面露出タンパク質であり、そしてこれが有用な免疫原であることを確認する。親水性プロット、抗原性指標、およびORF576の両親媒性領域を、図12において提供する。AMPHIプログラムを使用して、推定T細胞エピトープを予測する(Gaoら、1989、J.Immunol 143:3007;Robertsら、1996、AIDS Res Human Retroviruses 12:593;Quakyiら、1992、Scand J Immunol Suppl 11:9)。ORF576の核酸配列およびそれによってコードされるアミノ酸配列を、実施例1に提供する。
(実施例5)
(ORF519の発現)
ORF519について表1に記載されるプライマーを使用して、ORF519を位置付けおよびクローニングした。推定遺伝子519をpETベクター中にクローニングし、そしてE.coli中で発現させた。タンパク質精製の産物を、SDS−PAGEによって分析した。パネルA)において、519−His融合タンパク質精製の分析を示す。マウスを、精製519−Hisで免疫し、そして血清を、ウェスタンブロット(パネルB)、FACS分析(パネルC)、細菌性アッセイ(パネルD)、およびELISAアッセイ(パネルE)のために使用した。記号:M1、分子量マーカー;TP、N.meningitidis総タンパク質抽出物;OMV、N.meningitidis外膜小胞調製物。矢印は、主要な組換えタンパク質産物(A)およびN.meningitidis免疫反応性バンド(B)の位置を示す。これらの実験は、519が表面露出タンパク質であり、そしてこれが有用な免疫原であることを確認する。親水性プロット、抗原性指標、およびORF519の両親媒性領域を、図13において提供する。AMPHIプログラムを使用して、推定T細胞エピトープを予測する(Gaoら、1989、J.Immunol 143:3007;Robertsら、1996、AIDS Res Human Retroviruses 12:593;Quakyiら、1992、Scand J Immunol Suppl 11:9)。ORF519の核酸配列およびそれによってコードされるアミノ酸配列を、実施例1に提供する。
(実施例6)
(ORF121の発現)
ORF121について表1に記載されるプライマーを使用して、ORF121を位置付けおよびクローニングした。推定遺伝子121をpETベクター中にクローニングし、そしてE.coli中で発現させた。タンパク質精製の産物を、SDS−PAGEによって分析した。パネルA)において、121−His融合タンパク質精製の分析を示す。マウスを、精製121−Hisで免疫し、そして血清を、ウェスタンブロット分析(パネルB)、FACS分析(パネルC)、細菌性アッセイ(パネルD)、およびELISAアッセイ(パネルE)のために使用した。結果は、121が表面露出タンパク質であることを示す。記号:M1、分子量マーカー;TP、N.meningitidis総タンパク質抽出物;OMV、N.meningitidis外膜小胞調製物。矢印は、主要な組換えタンパク質産物(A)およびN.meningitidis免疫反応性バンド(B)の位置を示す。これらの実験は、121が表面露出タンパク質であり、そしてこれが有用な免疫原であることを確認する。親水性プロット、抗原性指標、およびORF121の両親媒性領域を、図14において提供する。AMPHIプログラムを使用して、推定T細胞エピトープを予測する(Gaoら、1989、J.Immunol 143:3007;Robertsら、1996、AIDS Res Human Retroviruses 12:593;Quakyiら、1992、Scand J Immunol Suppl 11:9)。ORF121の核酸配列およびそれによってコードされるアミノ酸配列を、実施例1に提供する。
(実施例7)
(ORF128の発現)
ORF128について表1に記載されるプライマーを使用して、ORF128を位置付けおよびクローニングした。推定遺伝子128をpETベクター中にクローニングし、そしてE.coli中で発現させた。タンパク質精製の産物を、SDS−PAGEによって分析した。パネルA)において、128−His精製の分析を示す。マウスを、精製128−Hisで免疫し、そして血清を、ウェスタンブロット分析(パネルB)、FACS分析(パネルC)、細菌性アッセイ(パネルD)、およびELISAアッセイ(パネルE)のために使用した。結果は、128が表面露出タンパク質であることを示す。記号:M1、分子量マーカー;TP、N.meningitidis総タンパク質抽出物;OMV、N.meningitidis外膜小胞調製物。矢印は、主要な組換えタンパク質産物(A)およびN.meningitidis免疫反応性バンド(B)の位置を示す。これらの実験は、128が表面露出タンパク質であり、そしてこれが有用な免疫原であることを確認する。親水性プロット、抗原性指標、およびORF128の両親媒性領域を、図15において提供する。AMPHIプログラムを使用して、推定T細胞エピトープを予測する(Gaoら、1989、J.Immunol 143:3007;Robertsら、1996、AIDS Res Human Retroviruses 12:593;Quakyiら、1992、Scand J Immunol Suppl 11:9)。ORF128の核酸配列およびそれによってコードされるアミノ酸配列を、実施例1に提供する。
(実施例8)
(ORF206の発現)
ORF206について表1に記載されるプライマーを使用して、ORF206を位置付けおよびクローニングした。推定遺伝子206をpETベクター中にクローニングし、そしてE.coli中で発現させた。タンパク質精製の産物を、SDS−PAGEによって分析した。パネルA)において、206−His精製の分析を示す。マウスを、精製206−Hisで免疫し、そして血清を、ウェスタンブロット分析(パネルB)のために使用した。髄膜炎菌由来のタンパク質抽出物中の免疫反応性バンドは、17kDaの代わりに38kDaであることは注目に値する(パネルA)。この抗体染色の性質上の情報を得るために、本発明者らは、Hisタグを含有せず、そして推定リーダーペプチドを含む、E.coli中でORF206を発現した。206タンパク質のこのネイティブ形態を発現するE.coli由来の総タンパク質抽出物上でのウェスタンブロット分析は、髄膜炎菌において観察されるように、38kDaの位置で反応バンドを示した。本発明者らは、パネルB)における38kDaのバンドが、特異的であること、および抗206抗体が多量体タンパク質複合体を認識するようであることを結論付ける。パネルCにおいてFACS分析を示し、パネルDにおいて細菌性アッセイを示し、そしてパネルEにおいてELISAアッセイを示す。結果は、206が表面露出タンパク質であることを示す。記号:M1、分子量マーカー;TP、N.meningitidis総タンパク質抽出物;OMV、N.meningitidis外膜小胞調製物。矢印は、主要な組換えタンパク質産物(A)およびN.meningitidis免疫反応性バンド(B)の位置を示す。これらの実験は、206が表面露出タンパク質であり、そしてこれが有用な免疫原であることを確認する。親水性プロット、抗原性指標、およびORF519の両親媒性領域を、図16において提供する。AMPHIプログラムを使用して、推定T細胞エピトープを予測する(Gaoら、1989、J.Immunol 143:3007;Robertsら、1996、AIDS Res Human Retroviruses 12:593;Quakyiら、1992、Scand J Immunol Suppl 11:9)。ORF206の核酸配列およびそれによってコードされるアミノ酸配列を、実施例1に提供する。
(実施例9)
(ORF287の発現)
ORF287について表1に記載されるプライマーを使用して、ORF287を位置付けおよびクローニングした。推定遺伝子287をpGexベクター中にクローニングし、そしてE.coli中で発現させた。タンパク質発現の産物および精製を、SDS−PAGEによって分析した。パネルA)において、287−GST融合タンパク質精製の分析を示す。マウスを、精製287−GSTで免疫し、そして血清を、FACS分析(パネルB)、細菌性アッセイ(パネルC)、およびELISAアッセイ(パネルD)のために使用した。結果は、287が表面露出タンパク質であることを示す。記号:M1、分子量マーカー。矢印は、主要な組換えタンパク質産物(A)の位置を示す。これらの実験は、287が表面露出タンパク質であり、そしてこれが有用な免疫原であることを確認する。親水性プロット、抗原性指標、およびORF287の両親媒性領域を、図17において提供する。AMPHIプログラムを使用して、推定T細胞エピトープを予測する(Gaoら、1989、J.Immunol 143:3007;Robertsら、1996、AIDS Res Human Retroviruses 12:593;Quakyiら、1992、Scand J Immunol Suppl 11:9)。ORF287の核酸配列およびそれによってコードされるアミノ酸配列を、実施例1に提供する。
(実施例10)
(ORF406の発現)
ORF406について表1に記載されるプライマーを使用して、ORF406を位置付けおよびクローニングした。推定遺伝子406をpETベクター中にクローニングし、そしてE.coli中で発現させた。タンパク質精製の産物を、SDS−PAGEによって分析した。パネルA)において、406−His融合タンパク質精製の分析を示す。マウスを、精製406−Hisで免疫し、そして血清を、ウェスタンブロット分析(パネルB)、FACS分析(パネルC)、細菌性アッセイ(パネルD)、およびELISAアッセイ(パネルE)のために使用した。結果は、406が表面露出タンパク質であることを示す。記号:M1、分子量マーカー;TP、N.meningitidis総タンパク質抽出物;OMV、N.meningitidis外膜小胞調製物。矢印は、主要な組換えタンパク質産物(A)およびN.meningitidis免疫反応性バンド(B)の位置を示す。これらの実験は、406が表面露出タンパク質であり、そしてこれが有用な免疫原であることを確認する。親水性プロット、抗原性指標、およびORF406の両親媒性領域を、図18において提供する。AMPHIプログラムを使用して、推定T細胞エピトープを予測する(Gaoら、1989、J.Immunol 143:3007;Robertsら、1996、AIDS Res Human Retroviruses 12:593;Quakyiら、1992、Scand J Immunol Suppl 11:9)。ORF406の核酸配列およびそれによってコードされるアミノ酸配列を、実施例1に提供する。
前述の実施例は、本発明を限定せずに例示されることが意図される。
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【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、E.coliにクローン化され、そして発現された予想されたORF919のタンパク質産物の発現および精製を図示する。
【図2】
図2は、E.coliにクローン化され、そして発現された予想されたORF279のタンパク質産物の発現および精製を図示する。
【図3】
図3は、E.coliにクローン化され、そして発現された予想されたORF576−1のタンパク質産物の発現および精製を図示する。
【図4】
図4は、E.coliにクローン化され、そして発現された予想されたORF519−1のタンパク質産物の発現および精製を図示する。
【図5】
図5は、E.coliにクローン化され、そして発現された予想されたORF121−1のタンパク質産物の発現および精製を図示する。
【図6】
図6は、E.coliにクローン化され、そして発現された予想されたORF128−1のタンパク質産物の発現および精製を図示する。
【図7】
図7は、E.coliにクローン化され、そして発現された予想されたORF206のタンパク質産物の発現および精製を図示する。
【図8】
図8は、E.coliにクローン化され、そして発現された予想されたORF287のタンパク質産物の発現および精製を図示する。
【図9】
図9は、E.coliにクローン化され、そして発現された予想されたORF406のタンパク質産物の発現および精製を図示する。
【図10】
図10は、E.coliにクローン化され、そして発現された予想されたORF919のタンパク質産物の、親水性プロット、抗原性指数およびAMPHI領域を図示する。
【図11】
図11は、E.coliにクローン化され、そして発現された予想されたORF279のタンパク質産物の、親水性プロット、抗原性指数およびAMPHI領域を図示する。
【図12】
図12は、E.coliにクローン化され、そして発現された予想されたORF576−1のタンパク質産物の、親水性プロット、抗原性指数およびAMPHI領域を図示する。
【図13】
図13は、E.coliにクローン化され、そして発現された予想されたORF519−1のタンパク質産物の、親水性プロット、抗原性指数およびAMPHI領域を図示する。
【図14】
図14は、E.coliにクローン化され、そして発現された予想されたORF121−1のタンパク質産物の、親水性プロット、抗原性指数およびAMPHI領域を図示する。
【図15】
図15は、E.coliにクローン化され、そして発現された予想されたORF128−1のタンパク質産物の、親水性プロット、抗原性指数およびAMPHI領域を図示する。
【図16】
図16は、E.coliにクローン化され、そして発現された予想されたORF206のタンパク質産物の、親水性プロット、抗原性指数およびAMPHI領域を図示する。
【図17】
図17は、E.coliにクローン化され、そして発現された予想されたORF287のタンパク質産物の、親水性プロット、抗原性指数およびAMPHI領域を図示する。
【図18】
図18は、E.coliにクローン化され、そして発現された予想されたORF406のタンパク質産物の、親水性プロット、抗原性指数およびAMPHI領域を図示する。

Claims (24)

  1. アミノ酸配列を同定するための方法であって、配列番号1〜961および1068、または配列番号962〜配列番号1044の偶数の配列番号の、1以上のN.meningitidisヌクレオチド配列内で、推定オープンリーディングフレームまたはタンパク質コード配列について検索する工程を包含する、方法。
  2. 開始コドンについてN.meningitidisヌクレオチド配列を検索する工程、およびインフレームの終始コドンについてその上流配列を検索する工程を包含する、請求項1に記載の方法。
  3. タンパク質を産生するための方法であって、請求項1〜2のいずれか1項に記載の同定されたアミノ酸配列を含むタンパク質を発現させる工程を包含する、方法。
  4. N.meningitidisにおいてタンパク質を同定するための方法であって、請求項3に記載のタンパク質を産生する工程、該タンパク質に結合する抗体を産生する工程、および該抗体が、N.meningitidisによって産生されたタンパク質を認識するか否かを決定する工程を包含する、方法。
  5. 請求項1〜2のいずれか1項に記載の方法によって同定されたオープンリーディングフレームまたはタンパク質コード配列を含む、核酸。
  6. 請求項3の方法によって得られた、タンパク質。
  7. 配列番号1〜961および1068、または配列番号962〜配列番号1044の偶数の配列番号の、N.meningitidisヌクレオチド配列の1以上を含む、核酸。
  8. 配列表の配列番号1〜961および1068、または配列番号962〜配列番号1044の偶数の配列番号に列挙される配列に開示されるヌクレオチド配列に対して、50%を超える配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む、核酸。
  9. 配列表の配列番号1〜961および1068、または配列番号962〜配列番号1044の偶数の配列番号に列挙される配列に開示されるヌクレオチド配列のフラグメントを含む、核酸。
  10. 前期フラグメントが、N.meningitidisのゲノムに固有である、請求項9に記載の核酸。
  11. 請求項7〜10のいずれか1項に記載の核酸に相補的な、核酸。
  12. 配列番号1〜961および1068、または配列番号962〜配列番号1044の偶数の配列番号の、1以上のN.meningitidisヌクレオチド配列内にコードされるアミノ酸配列を含む、タンパク質。
  13. 配列番号1〜961および1068、または配列番号962〜配列番号1044の偶数の配列番号の、1以上のN.meningitidisヌクレオチド配列内にコードされるアミノ酸配列に対して、50%を超える配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、タンパク質。
  14. 配列番号963〜1037の奇数の配列番号の1以上、配列番号963〜1037の奇数の配列番号の1以上との50%を超える同一性を有するアミノ酸配列、配列番号1〜961および1068の1以上のN.meningitidisヌクレオチド配列内にコードされるアミノ酸配列、および配列番号962〜配列番号1044の偶数の配列番号の1以上によってコードされるアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列のフラグメントを含む、タンパク質。
  15. 請求項6〜8のいずれか1項に記載のタンパク質をコードする、核酸。
  16. 請求項7〜11のいずれか1項に記載の核酸のヌクレオチド配列を含む、コンピューター、コンピューターメモリー、コンピューター記憶媒体またはコンピューターデータベース。
  17. 配列番号1〜961のN.meningitidisヌクレオチド配列の1以上を含む、コンピューター、コンピューターメモリー、コンピューター記憶媒体またはコンピューターデータベース。
  18. 請求項12〜14または6のいずれか1項に記載のタンパク質に結合する、ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体。
  19. 請求項5、7〜10または15のいずれか1項に記載の核酸を含む、核酸プローブ。
  20. 請求項5、7〜10または15のいずれか1項に記載の核酸を含む、増幅プライマー。
  21. (a)請求項5、7〜10または15のいずれか1項に記載の核酸;(b)請求項12〜14のいずれか1項に記載のタンパク質;および/または(c)請求項18に記載の抗体を含む、組成物。
  22. 請求項21に記載の組成物の医薬または診断試薬としての、使用。
  23. (a)ナイセリア細菌に起因する感染を処置または予防するための医薬、および/または(b)ナイセリア細菌またはナイセリア細菌に対して惹起された抗体の存在を検出するための診断試薬の製造における、請求項21に記載の組成物の使用。
  24. 患者を処置する方法であって、請求項21に記載の組成物の治療有効量を該患者に投与する工程を包含する、方法。
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