JP2004506005A - 尋常性挫瘡用の局所アミノレブリン酸−光力学的治療 - Google Patents
尋常性挫瘡用の局所アミノレブリン酸−光力学的治療 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004506005A JP2004506005A JP2002518935A JP2002518935A JP2004506005A JP 2004506005 A JP2004506005 A JP 2004506005A JP 2002518935 A JP2002518935 A JP 2002518935A JP 2002518935 A JP2002518935 A JP 2002518935A JP 2004506005 A JP2004506005 A JP 2004506005A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ala
- acne
- skin
- pdt
- sebaceous gland
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61Q—SPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
- A61Q19/00—Preparations for care of the skin
- A61Q19/008—Preparations for oily skin
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K41/00—Medicinal preparations obtained by treating materials with wave energy or particle radiation ; Therapies using these preparations
- A61K41/0057—Photodynamic therapy with a photosensitizer, i.e. agent able to produce reactive oxygen species upon exposure to light or radiation, e.g. UV or visible light; photocleavage of nucleic acids with an agent
- A61K41/0061—5-aminolevulinic acid-based PDT: 5-ALA-PDT involving porphyrins or precursors of protoporphyrins generated in vivo from 5-ALA
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K8/00—Cosmetics or similar toiletry preparations
- A61K8/18—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
- A61K8/30—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
- A61K8/40—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing nitrogen
- A61K8/44—Aminocarboxylic acids or derivatives thereof, e.g. aminocarboxylic acids containing sulfur; Salts; Esters or N-acylated derivatives thereof
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/0012—Galenical forms characterised by the site of application
- A61K9/0014—Skin, i.e. galenical aspects of topical compositions
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/06—Ointments; Bases therefor; Other semi-solid forms, e.g. creams, sticks, gels
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/08—Solutions
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/10—Dispersions; Emulsions
- A61K9/127—Liposomes
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P17/00—Drugs for dermatological disorders
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P43/00—Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61Q—SPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
- A61Q19/00—Preparations for care of the skin
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K2800/00—Properties of cosmetic compositions or active ingredients thereof or formulation aids used therein and process related aspects
- A61K2800/80—Process related aspects concerning the preparation of the cosmetic composition or the storage or application thereof
- A61K2800/81—Preparation or application process involves irradiation
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Public Health (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Dermatology (AREA)
- Birds (AREA)
- Dispersion Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
Abstract
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は皮脂腺障害の治療薬の製造のための特定の物質の使用に関する。
【0002】
【従来の技術】
挫瘡のような皮膚障害は刺激性であり障害をきたすことがある。皮脂腺小胞に関連する主な皮膚疾患は尋常性挫瘡である。これはまた米国においては皮膚科医を訪問するもっとも一般的な理由でもある。挫瘡に対しては多くの処置法があるが治癒はしない。これらは抗生物質(挫瘡に関与する細菌、プロピオニバクテリウム・アクネス(P. acnes)の成長を阻害する)、Accutane(登録商標)(イソテチノイン(isotetinoin)、皮脂腺の皮脂の産生量を低減する)のようなレチノイド、および過酸化ベンゾイルのような抗微生物剤をふくむ。挫瘡病変は皮脂腺小胞の破裂の結果生じ、引き続き炎症と膿が生じる(「白色面ぽう」(“whitehead”)か、または皮脂腺小胞内に栓塞物が蓄積される(「黒色面ぽう」(“blackhead”))。この病理の主要な要件としては(1)皮脂腺小胞の上部の栓塞、および(2)皮脂産生の増加の二つがある。皮脂腺小胞の上部、すなわち皮脂がその中に分泌され皮膚表面と直接連通している「孔」(“pore”)は漏斗(infundibulum)と呼ばれている。栓塞物は漏斗中で細胞、皮脂、細菌その他の残骸から形成される。皮脂腺は皮脂(油状液体)を産生し続け、漏斗または小胞の下方部分が破裂するまで漏斗が伸長する。
【0003】
一般に顔面および背中上部の少数の皮脂毛胞だけが挫瘡病変を示す。従って、ある構造的分化が皮脂腺小胞が挫瘡を発達しやすくしている可能性がある。男性はたいてい挫瘡が十代でもっとも重く、その後治まることから、小胞の小集団が存在しそれらが最終的に自己破壊することが示唆される。女性では十代の挫瘡は往々にしてその後成人になっても月経挫瘡発赤を引き起している。挫瘡病変の発達には漏斗の栓塞と高い皮脂腺の活性が必要であるので、感染した皮脂腺小胞について原因となる二つの要因が、(1)容易に詰まる漏斗の形、および/または(2)過活動性の皮脂腺である可能性がある。
【0004】
医学的皮膚科とは異なり、レーザー皮膚科処置は実際に「治癒」(cures)−皮膚に永久的な解剖学的、顕微外科的効果を生じる。これには皮膚の新表面形成(resurfacing)、ポートワイン様斑処置、刺青および色素沈着病変除去、並びに毛髪除去が含まれる。従って、適切に病理の一次的部位を標的とすれば、レーザーその他のきわめて強力な光源を用いた選択的光熱分解または皮膚切除により挫瘡のような皮膚障害を治癒することができるかもしれない。
【0005】
従って、現在知られている処置の上述の欠点を回避および解決する必要がある。
【0006】
発明の開示
本発明は少なくとも部分的に下記のエネルギー源と組み合わせた5−アミノレブリン酸(ALA)、例えば光(光線)療法、を用いて皮脂腺障害を調整、例えば処置、例えば皮膚障害を除去し、阻止し、またはその発生または再発を予防することができる。局所適用したALAは上皮細胞に摂取されポルフィリン経路により代謝されてヘムの前躯体であるプロトポルフィリンIX(PpIX)になる。PpIXは上皮細胞だけでなく毛胞脂腺単位にも蓄積する光感作剤(photosensitizer)である。強い光、例えば可視光、赤色光、波長約320nm〜700nmの光をALA処置した皮膚に当てると、PpIXが三重項状態に励起されて酸素と反応して一重項酸素を精製し、膜の損傷と細胞の破壊を引き起こす。局所ALAは直接毛胞内に入り、そこで皮脂腺が活発にPpIXを合成し保持するのであろう。
【0007】
本発明の処置プロトコルは効率的であり、局所的であり、少なくとも20週間皮脂腺障害の緩和を提供する。さらに、本発明は治療処置が非刺激的、長期間持続的(20週間を越える)であり、1回または複数回の適用により達成することができるというような、皮膚の処置に対する最適化された条件を提供する。そのような皮脂腺障害の好適な例は挫瘡である。
【0008】
本発明は5−アミノレブリン酸(ALA)を皮脂腺障害に罹患した皮膚の部分に局所適用することにより皮脂腺小胞に関連する皮膚障害の治療方法であって、ALAをPpIXに転換し、次いでこれを表皮の外層を貫通するエネルギーにより活性化する方法に関する。十分な量のALAが皮膚の罹患部分に浸透し、PpIXに転換され十分なエネルギーに暴露されてPpIXを光力学的に活性化し、それにより皮脂腺障害を治療する。一実施形態では、この皮脂腺障害は挫瘡である。光力学的処置の好適なエネルギー源としてはフラッシュランプをベースとする光源およびレーザー、例えばNd:YAG、アレキサンドライト、フラッシュランプ作動色素ダイオードが挙げられる。あるいはまた、エネルギー源は連続波エネルギー源であってもよい。好適な実施形態では、ALAは水系/アルコール系溶液に約10重量%〜20重量%の濃度で溶解される。
【0009】
本発明はまた、ALAを漏斗への開口部に局所適用して漏斗への開口部を変化させる方法であって、ALAをPpIXに転換し、次いでこれを表皮の外層を貫通するエネルギーにより活性化する方法に関する。十分な量のALAが漏斗の周りの空間に浸透し、漏斗が十分なエネルギーに暴露されてALAを転換して光力学的に活性化し、それにより漏斗への開口部を変化させる。一実施形態では、漏斗への開口部が拡大される。他の実施形態では、漏斗への開口部は孔の栓塞が起きないように変えられる。例えば、過剰の皮脂、油、汚れおよび細菌が孔の栓塞を起こして、その結果黒色面ぽう(面ぽう(comedon))や白色面ぽう(稗粒腫(milium))を生じることがないように漏斗を別の形に作り変える。
【0010】
本発明はまた皮脂腺の油/脂質産生を抑制、例えば減少する方法に関する。ALAを毛胞脂腺単位、例えば皮脂腺に適用し、次いで得られたPpIXをエネルギー源により光力学的に刺激すると皮脂腺および/または小胞に周囲の組織に影響を与えないままにして選択的に永久的に物理的に変更を引き起こすことができる。この皮脂腺および/または小胞の物理的変更の結果皮脂の産生が減少し、皮脂腺の大きさが減少する。
【0011】
本発明はさらに毛胞脂腺単位にALAを局所適用することにより毛胞脂腺単位を改変する方法であって、得られたPpIXが表皮の真皮と外層とを貫通するエネルギーにより光力学的に活性化される方法に関する。十分な量のALAが皮膚の罹患部分に浸透し、十分なエネルギーに暴露されてPpIXを光力学的に活性化し、それにより毛胞脂腺単位を改変する。一実施形態では、この毛胞脂腺単位は皮脂の産生が減少するように処置される。皮脂産生の減少の結果、孔の栓塞が生じることがある。好適な一実施形態では、毛胞脂腺単位を本発明により処置すると孔の栓塞が除去される。例えば、過剰の皮脂、油、汚れおよび細菌が孔の栓塞を起こして、その結果黒色面ぽうや白色面ぽうを生じることがないように毛胞脂腺単位を処置する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の他の目的、利点、および特徴は、添付の図面と関連して考慮しながら以下の詳細な説明を参照することにより、本発明がよりよく理解されるように、明らかになるであろう。添付図面において、同じ符号はすべての図において同じ部材を示す。
【0013】
本発明の特徴および他の詳細をここにさらに詳しく説明し、請求の範囲において指摘する。本発明の個々の実施形態は説明のために示されたものであり、本発明を限定するものではないことが了解されるであろう。本発明の原理的特徴を請求の範囲から逸脱することなく種々の実施形態で実施することができる。
【0014】
5−アミノラエブリン酸(5−aminolaevulinic acid)、デルタ−アミノレブリン酸(delta−aminolevulinic acid)、デルタ−アミノラエブリン酸(delta−aminolaevulinic acid)、または5−アミノ−4−オキソペンタン酸としても知られている、5−アミノレブリン酸(5−aminolevulinic acid)は、光感作物質であるプロトポルフィリンIX(PpIX)の産生経路における中間体である。本発明では、5−アミノレブリン酸を塩酸塩のような塩として使用することができる。5−アミノレブリン酸は薬理学的に均等な形態、例えばアミドまたはエステルとして使用することもできる。本発明において使用できる5−アミノレブリン酸および5−アミノレブリン酸の薬理学的に均等な形態の前駆体および製品の例はジェイ.クロエク(J. Kloek)他,「光力学的治療用5−アミノレブリン酸プロドラッグ、光化学および光生物学(Prodrugs of 5−Aminolevulinic Acid for Photodynamic Therapy,Photochemistry and Photobiology)」,第64巻,第6号,1996年,994頁〜1000頁;国際特許出願公開第WO 95/07077号明細書;キュー.ペング(Q. Peng)他,「正常マウス皮膚におけるエステル化アミノレブリン酸誘導体誘起ポルフィリン蛍光の発生(Build―Up of Esterified Aminolevulinic−Acid−Derivative−Induced Porphyrin Florescence in Normal Mouse Skin)」,「ジャーナル・オブ・ホトケミストリー・アンド・ホトバイオロジー(Journal of Photochemistry and Photobiology)」,1996年6月,第34巻,第1号;国際特許出願公開第WO 94/06424号明細書に記載されている。これらの引用例の記載内容は全体を参照することにより本発明の一部を構成する。「ALA」という用語は本明細書において記載されている上記引用された化合物のすべてを指す。
【0015】
本発明はALAが上皮細胞、毛胞、毛胞脂腺単位、漏斗および/または皮脂腺におけるPpIXの濃度の増加をもたらし、エネルギー源と組み合わせて光力学治療を用いて皮脂腺障害を処置、例えば皮膚障害を阻止し、除去し、またはその発生または再発を予防するという発見に少なくとも部分的に基づいている。そのような皮脂腺障害の例としては皮脂腺過形成、尋常性挫瘡およびしゅさ性挫瘡(acne rosacea)が挙げられる。そのような皮脂腺障害の好ましい例は挫瘡である。
【0016】
「光力学的」という用語は対象にALAのような光感作剤の前躯体の投与を含め、光感作剤を投与した後、エネルギー、例えば光をこの対象の標的細胞または組織に照射することを指す。ALA、従って光感作剤は標的細胞に優先的に蓄積されると考えられているが、その理由はそれらの細胞が感染力のある細胞、例えば細菌に由来するものであるからである。ここに意外にも、ALAを投与すると、それらの細胞がより急速に増殖する結果、標的細胞または組織が比較的に高濃度の光感受性ポルフィリン、例えばPpIXを含有するようになり、従ってより光に対してより敏感であることが発見された。このように、ALAの代謝産物を含め、十分に高濃度の光感作剤を含有する標的細胞(毛胞、漏斗、皮脂腺、毛胞脂腺単位)は選択的により多量のエネルギーを吸収し、選択的に局在させることができるため隣接する細胞または組織から識別可能である。光感作剤の光力学的活性化により細胞/組織は濃度が増加した光感作剤で破壊される。特に好適な実施形態においては、皮脂腺に存在する細菌が根絶される。この光の効果は光感作剤の選択された波長または波長範囲、並びにエネルギー、例えば光、の投与の強度および継続期間によって決まる。
【0017】
一局面において、本発明は皮脂腺障害に罹患した皮膚部分にALAを局所適用することにより皮脂腺障害を処置する方法に向けられている。ALAはポルフィリン経路を介してPpIXに転換され、得られた光感作剤PpIXはエネルギー源により効果的に刺激される。十分な量のALAが皮膚に浸透し、皮膚の部分が少なくとも1つの周波数帯域のエネルギーに暴露されて転換されたALAに十分なエネルギーを付与して得られたPpIXが光力学的に活性化されてその結果生理学的変化が生じるようにし、それにより皮脂腺障害を処置する。一実施形態において、皮脂腺障害は挫瘡である。好適なエネルギー源としては、太陽、紫外光発生器、フラッシュランプをベースとする光源、レーザー、例えばNd:YAG、アレキサンドライト、およびフラッシュ発振色素レーザーおよびダイオードレーザーの発する光エネルギーを含む、広範囲のパルスまたは連続電磁波源が挙げられる。あるいはまた、エネルギー源は連続波エネルギー源、例えばアークランプ、タングステン−ハロゲンランプおよび発光ダイオードであってもよい。
【0018】
好適な実施形態において、エネルギー源は可視光、特に赤色可視光を発する。一般に、皮膚表面に適用されるエネルギー範囲は1J/m2 〜200J/m2 、好ましくは約25J/m2 〜約200J/m2 の範囲、もっとも好ましくは約100J/m2 である。
【0019】
一般に、治療的処置のための波長範囲は約320nm〜約700nm、好ましくは約550nm〜約700nm、さらに好ましくは約550nm〜600nmである。
【0020】
例えば、一実施形態においては、皮膚を低用量のALAと低用量のエネルギーとを用いて処置して挫瘡からの免荷を提供する。これは皮脂腺障害、例えば挫瘡、を軽減するのにときどき複数回処置を必要とする治療的処置であると考えることができる。この処置は毎日、毎月、隔月、3カ月毎または皮脂腺障害の縮小を維持するに必要とされる頻度で反復することができる。好適な処置としては、約0.1重量%〜約10重量%、好ましくは約0.1重量%〜約5重量%、もっとも好ましくは約0.1重量%〜1重量%、のALAの局所適用に続いて低用量、例えば1J/m2 〜20J/m2 、好ましくは約1J/m2 〜約10J/m2 の範囲、もっとも好ましくは約1J/m2 〜5J/m2 の範囲、例えば1J/cm2 のエネルギーを適用することが挙げられる。この治療的処置はこれらの低レベルのALAが挫瘡に関連する細菌を破壊するのに有効であること;細菌がALA−光力学的治療に非常に感受性が高いことは興味深い。この治療は例えば患者が不快に感じず、皮膚が色素過剰にならないという、低レベルのALAを利用する利点を提供する。個々人は定期的に処置を受けて皮脂腺障害を予防または軽減することができる。一般に使用するエネルギーは約330nm〜約700nmの波長範囲を有する。
【0021】
他の実施形態では、皮膚を高用量のALAと高用量のエネルギーで処置して皮脂腺障害、例えば挫瘡において永久的な改善を提供する。これは皮脂腺の大きさが減少し、微小な傷跡が皮脂腺およびその周りに生じ、それにより皮脂の分泌を低減または阻止する点で疾患の治療による永久的治癒と観ることができる。ALA−PDT治療による微小な傷跡形成により皮脂腺の大きさが固定されるので、もう一度拡大して比較的に大量の皮脂を産生することができないと考えられる。微小な傷跡形成と皮脂腺の大きさおよび皮脂産生の減少は1回の処置の6カ月後であった。好適な永久的処置としては約10重量%〜約30重量%のALA、好ましくは約10重量%〜約20重量%のALA、もっとも好ましくは約20重量%のALAに続いて高用量の、例えば約50J/m2 〜200J/m2 、好ましくは約100J/m2 〜約150J/m2 、もっとも好ましくは約125J/m2 〜175J/m2 の範囲の、エネルギーを適用することが挙げられる。この実施形態において、最適な波長範囲は約550nm〜650nmである。
【0022】
典型的には、ALAを溶液として局所適用する。ALAの濃度は約0.1重量%〜約30重量%、好ましくは約0.1重量%〜約20重量%、もっとも好ましくは約10重量%〜20重量%の範囲であってもよい。ALAは皮膚に浸透する種々のクリームおよびエマルジョンに処方することができる。好適な溶液はアルコール、特にエチルアルコールおよび水の組み合わせである。一般に、ALAは適当な担体に担持して局所適用され、約1時間〜約12時間、好ましくは約2時間〜約5時間、もっとも好ましくは約3時間皮膚内に浸透させられる。一般的なプラクチスとして、処置領域をプラスチックのような材料で被覆するが、このようにすると担体システムの溶液の蒸発を遅らせるのを容易にする。次いで、個々人は光力学的治療に付されて皮脂腺障害を処置する。一実施形態において、水性アルコールベヒクル(レブラン(Levulan)、デューサ・ファーマシューティカル社(DUSA Pharmaceuticals)中20%ALAで、プラスチックフィルムで閉塞下、150J/m2 の広帯域光(550nm〜700nm)を使用して、個々人を3時間処置した。
【0023】
本発明はまた、ALAを漏斗への開口部に局所適用して漏斗への開口部を変化させる方法であって、ALAをPpIXに転換し、次いでこれを表皮の外層を貫通する少なくとも1つの周波数バンドのエネルギーで処置する方法に関する。十分な量のALAが漏斗の周りの空間に浸透し、漏斗が少なくとも1つの周波数バンドのエネルギーに暴露されて転換されたALAに充分なエネルギーを付与してPpIX光力学的に活性化されるようにし、それにより漏斗への開口部を変化させる。一実施形態では、漏斗への開口部は孔の栓塞が起きないように変えられる。例えば、過剰の皮脂、油、汚れおよび細菌が孔の栓塞を起こしてその結果黒色面ぽう(面ぽう(comedon))や白色面ぽう(稗粒腫(milium))を生じることがないように、漏斗を別の形に作り変える。好適な実施形態では、漏斗への開口部は開いている。
【0024】
本発明はさらに、ALAを毛胞脂腺単位に局所適用して毛胞脂腺単位を変化させる方法であって、ALAが表皮の外層を貫通する少なくとも1つの周波数バンドのエネルギーを吸収する方法に関する。十分な量のALAが毛胞脂腺単位の周りの空間に浸透し、皮膚が少なくとも1つの周波数バンドのエネルギーに暴露されて得られたPpIXの増加した濃度が充分なエネルギーを付与されてPpIXが光力学的に活性化されるようにし、それにより毛胞脂腺単位を変化させる。一実施形態では、毛胞脂腺単位は皮脂産生が減少し、それにより孔の栓塞が低減するように処置される。一つの好適な実施形態では、本発明による毛胞脂腺単位の処置の結果、孔の栓塞が阻止される。例えば、過剰の皮脂、油、汚れおよび細菌が孔の栓塞を起こしてその結果黒色面ぽうや白色面ぽうを生じることがないように毛胞脂腺単位を処置する。
【0025】
他の局面では、本発明はALAとUVAおよび/またはUVB吸収物質との組み合わせを含む。この組み合わせは局所適用することができ、皮脂腺障害、例えば挫瘡の処置に有効である。ALAをUVAおよび/またはUVB吸収物質とともに適用しPDTを行うと転換されたALAが挫瘡と関連している細菌を根絶する。一般に太陽光がPDT刺激のエネルギー源であり、エネルギーの流速量は約1J/cm2 〜約100J/cm2 、好ましくは約1J/cm2 〜約50J/cm2 、もっとも好ましくは約10J/cm2 〜約40J/cm2 である。典型的にはALA濃度は約0.1重量%〜約10重量%、好ましくは約0.1重量%〜5重量%、もっとも好ましくは約0.1重量%〜1重量%の範囲内である。一般に、UVAおよび/またはUVBフィルター物質が組成物中に約0.1重量%〜約30重量%、好ましくは約0.1重量%〜10重量%、もっとも好ましくは約0.1重量%〜5重量%の範囲内で含まれる。
【0026】
好適なUVBフィルターはいわゆるUVB範囲の、約290nm〜320nmのエネルギーを吸収し、一般に3−ベンジリデンカンファ、4−アミノ安息香酸、桂皮酸、サリチル酸、ベンゾフェノンおよび2−フェニルベンズイミダゾールの誘導体であるものが挙げられる。油溶性UVBフィルターの例としては、3−ベンジリデンカンファ誘導体、例えば3−(4−メチルベンジリデン)カンファ、3−ベンジリデンカンファ;4−アミノ安息香酸誘導体、例えば4−(ジメチルアミノ)安息香酸−(2−エチルヘキシル)エステル、4−(ジメチルアミノ)安息香酸−アミルエステル;桂皮酸エステル、例えば4−メトキシ桂皮酸−(2−エチルヘキシル)エステル、4−メトキシ桂皮酸−イソペンチルエステル;サリチル酸エステル、例えば、サリチル酸(2−エチルヘキシル)エステル、サリチル酸−(4−イソプロピルベンジル)エステル、サリチル酸−ホモメンチルエステル;ベンゾフェノン誘導体、例えば2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシー4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン;ベンザルマロン酸のエステル、例えば4−メトキシベンザルマロン酸−ジ(2−エチルヘキシル)エステル;2,4,6−トリアニリノ−(p−カルボ−2’−エチル−1’−ヘキシルオキシ)−1,3,5−トリアジンが挙げられる。水溶性UVBフィルター物質の例としてはナトリウム塩、カリウム塩またはトリエタノールアミン塩をおよびスルホン酸を含む2−フェニルベンズイミダゾールー5−スルホン酸の塩類;ナトリウム、カリウムまたはトリエタノールアンモニウムの塩類、ベンゾフェノンのスルホン酸誘導体、例えば2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸およびその塩類;3−ベンジリデンカンファの誘導体、例えば4−(2−オキソ−3−ボルニリデンメチル)ベンゾールスルホン酸、2−メチル―5−(2−オキソ−3−ボルニリデンメチル)スルホン酸およびその塩類が挙げられる。
【0027】
UVA物質はいわゆるUVA範囲の、320nm〜約400nmの範囲内の放射線を排除する。ジベンゾイルメタンの誘導体がUVA範囲の光線に対して保護するのに広く使用されており、例えば、1−(4’−tert−ブチルフェニル)−3−(4’−メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオンおよび1−フェニル−3−(4’−イソプロピルフェニル)プロパン−1,3−ジオンが挙げられる。
【0028】
皮脂腺は毛胞脂腺単位の構成部分である。それらは全身、特に顔面、上部体幹上に位置しており、毛髪および表皮表面を被覆する皮脂、脂質に富む分泌物を産生する。皮脂腺はいくつかの疾患の病気発生に関与しており、もっとも頻度の高いものは尋常性挫瘡である。挫瘡は漏斗(毛胞の上部)の異常に活発な皮脂腺により過剰の皮脂が産生される環境において異常に生じたケラチノサイトからなる栓子により小胞が閉塞されることを特徴とする多因子性疾患である。皮脂腺による皮脂分泌速度の調節(例えば、レチノイド)、小胞管内の細菌の過剰成長の阻害(抗生物質)または挫瘡病変の炎症の低減(抗炎症剤)を目的とする種々の処置方法が存在する。これらの剤の大多数は挫瘡を治癒するものではなく、単に上記病因の一つに影響を与えることにより疾患をコントロールしている。経口レチノイドは注目すべき例外である。それらは挫瘡に対する顕著な治癒率を達成することができる強力な医薬であるが、副作用プロフィールのためにそれらの使用は限られている。本発明の利点は処置により毛胞脂腺単位を永久的に変化させることができ、経口レチノイドに関連する副作用なしに、それ以上孔の栓塞を許容しないようにすることを含む。
【0029】
「皮脂腺障害」という用語は光感作された材料、例えばALAから転換されるPpIXにより処置することができる皮脂腺障害を含むことが意図されている。PpIXは、光活性化または刺激、例えば光、すなわち、レーザー刺激に感受性を有するように、光力学的に活性化、例えば反応性にすることができる。この材料の活性化または励起は三重項状態のような反応性種を生成し、これが酸素と相互作用して一重項酸素を生成し、膜損傷および細胞破壊を引き起こす。この一重項酸素は孔の栓塞部位、炎症、細菌、ウイルス等と相互作用することができ、例えば障害と関連している剤の酸化を促進する。本発明の方法により処置することができる皮脂腺障害の例としては、尋常性挫瘡およびしゅさ性挫瘡が挙げられる。特に重要なのは本発明の方法による挫瘡の処置である。
【0030】
「栓塞(pluggage)」という用語は孔の中に、例えば漏斗の周りに、皮脂、汚れ、細菌、ダニ、油および/または化粧品が蓄積することによる孔の閉塞を含むことが意図されている。
【0031】
「挫瘡」は当技術において認知されており、尋常性挫瘡およびしゅさ性挫瘡を含むことが意図されている。尋常性挫瘡は皮膚科の診療において見られるもっとも普通の皮膚疾患であり、米国では約17,000,000人が罹患している。小胞開口部の閉塞に伴う異常なケラチン産生、皮脂(アンドロゲン感受性皮脂腺により分泌される脂質)の産生の増加、プロピオニバクテリウム・アクネス(Propionibacterium acnes)(嫌気性小胞ジフテロイド)、小胞の破壊および小胞ダニ(demodex)が一般に挫瘡と関連づけられているけれども、その正確な原因は未知である。
【0032】
挫瘡のような皮膚の状態は大部分が毛胞に隣接し、そのなかに皮脂を放出する皮脂腺により産生された過剰の皮脂流により引き起こされまたは悪化されるものと考えられる。皮脂はケラチン、脂肪、ワックス、細胞残渣からなる。皮脂は、軽度の抗菌性および抗真菌性であり、ある程度皮膚を乾燥から保護することができる湿気を有する油性の酸性フィルムを形成する。挫瘡に寄与する細菌、プロピオニバクテリウム・アクネス(Propionibacterium acnesまたはP. acnes)、が皮脂中で成長する。人類における顕著な皮脂流は思春期に始まる。これは挫瘡の問題が一般に生じるときである。本発明の方法は皮脂の過剰産生を低減または排除し、それにより挫瘡を排除する。
【0033】
理論により制限されるべきでないが、光感作剤、例えばPpIXの光力学的刺激により不所望の材料(類)の酸化および分解を引き起し、それにより不所望の材料を分解し孔から除去することができる。加えて、この処置はまた漏斗への開口部が改変、例えば孔の開口部が拡大されるようにすることもできる。その結果、孔の開口部の改変、例えば孔の開口部の拡大、孔の形状の変化または孔の開口部の拡大により、不所望の汚れ、細菌、ウイルスおよび/または油が処置領域、例えば漏斗、において形成されることが防止される。
【0034】
好ましくは、エネルギー源は約3mm〜約100mmの露出領域を生成して上述のように皮脂腺障害を罹患した皮膚の部分を処置する。流速量は、皮膚は損傷されないが皮脂腺障害は処置される、例えば、根絶、阻害または予防されるように、制限される。流速量は、支持組織の非特異的壊死がほとんどまたはまったくなしに不所望の皮脂腺障害に対する局在化された破壊が生じるように、制限される。
【0035】
好適なエネルギー源としては、発光ダイオード、白熱ランプ、キセノンアーク灯、レーザーまたは太陽光が挙げられる。連続波装置の好適な例としては、ダイオードが挙げられる。好適なフラッシュランプとしては、例えば、パルス色素レーザーおよびアレキサンドリアレーザーが挙げられる。表皮および漏斗、または皮脂腺中のPpIXにより強く吸収される波長を有する代表的レーザーとしては短パルス緑色色素レーザー(504nmおよび510nm)、黄色長パルス色素レーザー(585nm〜600nm)、銅蒸気レーザー(511nm)、および二リン酸カリウム結晶を用いて波長532nmの緑色可視光を生成する、周波数倍増波長を有するQ−スイッチネオジウム(Nd):YAGレーザーが挙げられる。エネルギー源として使用するのに好適なレーザーのさらなる例としては下記の表中のものが挙げられる。
【0036】
レーザーのようなエネルギー源から発せられたエネルギー、例えば光、の浸透の深さはその波長によって決まる。可視から近赤外の波長はもっとも良く浸透するので表皮内に位置する皮脂腺および漏斗を処置するのに最良である。
【0037】
例えば、漏斗および/または皮脂腺に選択的に蓄積するように適合された、ALAはまず処置すべき罹患した皮膚の領域に適用される。ALAの吸収に続いて、ALAはポルフィリン合成経路を介してPpIXに転換され、転換されたALA、例えばPpIXにより容易に吸収される波長を生成することができるエネルギー源、例えばレーザーに曝露され、それにより表皮のトラップされた油、細菌、汚れ等を有することが知られている領域、すなわち、孔の開口部、漏斗および皮脂腺を含む毛胞脂腺単位を選択的に、光力学的に処置する。PpIXがこれらの不所望の堆積物中で選択的に濃縮されるので、これらの堆積物は活性化された材料から生成される光力学的反応性種により分解される。正常な隣接表皮および真皮構造の破壊は最低限ないし皆無である。
【0038】
好ましくは、本発明の処置は漏斗への開口部を、その幾何学的性質(geometry)、例えば形状が永久的に変わるように改変される。ALAの濃度とエネルギー源により適用されるエネルギー量とを調整すると孔の開口部の大きさが増大する効果が得られ、それによりその小胞内に汚れ、油および/または細菌が蓄積することが防止される。オペレーターが所望の効果が得られるようにパラメータを決定する必要があり、これらは患者毎に決定される。一般に、もっとも望ましいのは、孔の形状を変更し、孔を拡大したままにしておき孔の栓塞を生じるような皮脂および/または異物の蓄積がもはや生じやすくなくなるようにすることである。
【0039】
前述のように、本発明は皮脂腺を標的としそれらの光力学的変更、例えば大きさの減少を引き起こすエネルギー源、例えばレーザーの使用を含む。皮脂腺は主に不定形の脂質材料からなり、組織/腺/病原性種の光力学的刺激を引き起こすのに有効な量のPpIXを含まない。皮脂腺の選択的な光力学的処置を達成し、周囲の組織にすこしでも障害があればその程度を制限するために、ALAを局所適用するとともに毛胞脂腺単位に選択的に分布させることを使用することができる。皮脂腺にALAを導入し次いでPpIXの吸収ピークに相当する波長を持つエネルギー(光)に露光すると、組織に光が局所的に吸収されて皮脂腺が選択的に光力学的損傷を受ける。
【0040】
漏斗は多くの疾患状態、特に挫瘡の病気発生において重要な部位である。漏斗のケラチノサイトの異常増殖と落屑により微小面ぽうが形成され、その後臨床的に認識し得る小胞の「栓子」または面ぽうとなるという証拠がある。臨床的には、若干の皮脂腺小胞が他の皮脂腺小胞よりも挫瘡病変をより発達させやすい傾向を有するが、これはおそらく皮脂腺小胞が栓子を形成し閉塞しやすくする漏斗の固有の構造の差異または機能異常によるものであると思われる。大部分の患者では挫瘡が自然治癒の性質を持つことは、結局は正常な皮膚または炎症を繰り返した後の線維症に取って変わられるそのような「挫瘡にかかりやすい」皮脂腺小胞が排除されることを反映しているかもしれない。漏斗の構造が挫瘡の病気発生に重要であるならば、ALA支援エネルギー、例えばレーザー、ターゲッティングにより皮脂腺小胞のこの部分を選択的に破壊することにより、この「病理的」部位を漏斗の形状を新しく作り変えて閉塞されている材料を押し出すことにより排除または直すことが容易にできる。
【0041】
皮脂腺小胞のマトリックスへのALAの送達は局所適用、注射、リポソームカプセル化技術、その他皮膚の真皮領域内に化合物を送達するための手段、例えば製薬的に許容し得る担体により達成することができる。
【0042】
本明細書において使用される「製薬的に許容し得る担体」という語句は、本発明のALAをその意図された機能を発揮することができるように対象内で担持または対象に輸送することに関与する製薬的に許容し得る材料、組成物またはベヒクル、例えば液状または固形の充填剤、希釈剤、賦形剤、溶剤もしくはカプセル化材料を意味する。各担体は配合物中の他の成分と適合性であり患者に有害でないという意味で「許容し得る」ものでなければならない。製薬的に許容し得る担体の若干の例としては、糖類、例えばラクトース、グルコースおよびスクロース;澱粉、例えばコーンスターチ、ポテトスターチ;セルロースおよびその誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロース;トラガカント粉末;麦芽;ゼラチン;タルク;賦形剤、例えばココアバターおよび座薬ワックス;油類、例えば落花生油、綿実油、紅花油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油および大豆油;グリコール類、例えばプロピレングリコール;エステル類、例えばオレイン酸エチルおよびラウリン酸エチル;寒天;緩衝剤、例えば水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム;アルギン酸;ピロゲンを含まない水;等張食塩水;リンゲル液;エチルアルコール;燐酸緩衝液;よび他の製薬配合物に使用される無毒の適合性物質が挙げられる。好ましい担体は、表面張力により孔に入ることが可能であり、かつALAが孔内または孔の周りに、例えば皮脂腺内、栓子に、漏斗内に、および/または皮脂腺および漏斗内に運ばれるように溶媒を輸送することが可能であるものである。
【0043】
湿潤剤、エマルジョンおよび潤滑剤、例えばラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウム、並びに着色剤、離型剤、コーティング剤、甘味剤および芳香剤、防腐剤および老化防止剤も組成物中に存在させることができる。
【0044】
本発明の化合物の局所適用のための液状剤型としては、製薬的に許容し得るエマルジョン、マイクロエマルジョン、溶液、クリーム、ローション、軟膏、サスペンジョンおよびシロップが挙げられる。有効成分に加えて、液状剤型は、例えば、水その他の溶剤のような当技術において一般に使用されている不活性希釈剤、溶解剤および乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、油類(特に、綿実油、落花生油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、桃仁油、扁桃油およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコール類およびソルビタン脂肪酸エステル類、並びにこれらの混合物を含有していてもよい。
【0045】
サスペンジョンは、上記有効化合物に加えて、懸濁剤、例えばエトキシル化イソステアリルアルコール類、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル類、微結晶セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天およびトラガカント、並びにこれらの混合物を含有していてもよい。
【0046】
軟膏、ペースト、クリームおよびジェルは、本発明の有効化合物に加えて、賦形剤、例えば動物性および植物性脂肪類、油類、ワックス類、パラフィン類、澱粉、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール類、シリコーン類、ベントナイト類、珪酸、タルクおよび酸化亜鉛、またはこれらの混合物を含有していていてもよい。
【0047】
「クリーム」という用語は当技術において認知されており、油と水の双方を含有する半固体状のエマルジョン系を含むことが意図されている。水中油型クリームは水混和性であり、皮膚への吸収が良好であり、例えば、水性クリームBPがある。油中水型(油性)クリームは水に不混和性であるため、皮膚から除去することはより困難である。これらのクリーム類は皮膚軟化剤であり、潤滑し、潤いを与え、例えば、油性クリームBPがある。両システムは天然もしくは合成界面活性剤または乳化剤のいずれかを添加する必要がある。
【0048】
「軟膏」という用語は当技術において認知されており、連続相として油またはグリースを有する系を含むことが意図されている。軟膏は半固体状無水物質であり、閉塞性、軟化性かつ保護性である。軟膏は経皮的な水の損失を制限するため水和性かつ潤いを与える。軟膏は二つの主要なグループ、すなわち、脂肪性、例えばホワイト・ソフト・パラフィン(ペトロラタム、ワセリン)および水溶性、例えばマクロゴール(ポリエチレングリコール)軟膏BPに分けることができる。
【0049】
「ローション」という用語は当技術において認知されており、典型的には皮膚科用途に使用される溶液を含むことが意図されている。
【0050】
「ジェル」という用語は当技術において認知されており、ポリマー、例えばカルボキシメチレン(カルボマーBP)またはメチルセルロースを用いてゲル化した半固体状の組成物であり、半可塑性水性ローションであると観ることができる。ジェルは典型的には非脂肪性、水混和性、適用および拭き取りが容易であり、かつ身体の毛髪の生えている部分を処置するのに特に好適である。
【0051】
一実施形態において、リポソームは皮脂腺小胞マトリックスにALAを送達するのに使用される。リポソームは皮脂腺小胞マトリックスへの部位特異的経皮送達を影響する。この実施形態では、ALAはリポソーム内でマイクロカプセル化され、皮膚の表皮に局所適用される。
【0052】
上述のように、本発明の担体は、効率的に皮膚の複数の層を通してALAを経皮送達するための、特定のリポソーム内に有効量のALAをカプセル化することを潜在的に含んでいる。これらのリポソーム組成物は皮膚に局所適用され、皮脂腺および漏斗を含む皮脂腺小胞領域にカプセル化されたALAを送達する。ALAの送達に引き続き、照射を行うと、皮脂腺小胞マトリックスの高度に特異的なターゲティングと感染領域内の油、汚れ、細菌、ダニまたはウイルスの破壊が行われる結果となる。
【0053】
リポソームは種々の方法を用いて実験室で人工的に作成される顕微鏡的な球状の膜に包まれた小嚢または包(直径0.5nm〜500nm)である。本発明の範囲内では、リポソームは生きた細胞に対して無毒性であるべきであり、それらは内容物、この場合ALAを皮脂腺小胞および直に隣接する組織に送達しなければならない。本発明のリポソームは種々の大きさを持っていてもよく、内外コンパートメントを分離する1つまたはいくつかの膜層を含んでいてもよい。
【0054】
リポソームは天然および合成リン脂質、糖脂質その他の脂質および脂質同族体;コレステロール、コレステロール誘導体その他のコレステロール同族体;膜に正味電荷を付与する帯電種;リポソーム形成後に反応してリポソーム膜に追加の分子を結合する反応性種;および他の化学的または生物学的活性を有する脂溶性化合物から調製されていてもよい。
【0055】
リポソームおよびリポソーム技術の一般的説明は「サイエンティフィック アメリカン(SCIENTIFIC AMERICAN)」,1987年1月,第256巻,102頁〜111頁に発表されたマーク ジェイ.オストロ(Marc J. Ostro)著の「リポソーム(Liposomes)」と題する論文およびシーアールシー・プレス(CRC press)、ボカ・ラトン(Boca Raton),フィラデルフィア市、発行、ジー.グレゴリアディス(G. Gregorriadis)編集の「リポソーム技術(Liposome Technology)」と題する3巻の著作,1984年に見出すことができる。これらの関連する部分は本明細書において参照されることによって本発明の一部を構成する。
【0056】
局所適用されたALAは最初漏斗に入り、後に皮脂腺に分配される。ALAを皮膚表面に局所適用した後、マッサージ、圧力、超音波またはイオン泳動により皮脂腺小胞内にALAを積極的に送り込むことが可能である。ALAはイオン泳動により皮脂腺小胞内およびエクリン汗腺管内に急速に送り込むことができる。皮脂腺小胞内に送達後、溶媒を用いたまたは用いない拭き取りを用いて皮膚表面から残存する材料を除去することができる。従って、適切な適用と拭き取りを行った後は、ALAは漏斗内または漏斗と皮脂腺内の皮脂腺小胞内に選択的に局在させることができる。
【0057】
光力学的効果については、露光時間を長くして施した低平均放射照度、例えば、約10mW/cm2 〜100mW/cm2 を約100秒〜2,000秒にわたって送達する露光(総流速量、1J/cm2 〜200J/cm2 )が適切であろう。光力学的効果については、発光ダイオード、白熱灯、キセノンアーク灯、レーザーまたは太陽光を使用することができる。
【0058】
漏斗内に栓子を形成し保持するためには、流出路に沿うように拘束する必要がある。皮脂、細胞または細菌を含む材料が栓子上に蓄積し濃縮されるので、漏斗の中央部または下部の直径が出口(表面の孔)直径よりも大きくなるまで漏斗の壁を拡張する。外径を拡大することができれば、栓子が追放され、破裂が起きる前に皮脂腺小胞内の圧力が低下する可能性がより高くなる。漏斗の上部領域もまた漏斗内に落ちて栓子に追加される小胞首部細胞の供給源である。これらの理由から、漏斗の上部、特に皮膚表面における孔、の壁がALA支援皮脂腺障害処置、例えば挫瘡処置、の主要なターゲットである。レーザー皮膚「新表面形成」と同様のコンセプトに基づいて、漏斗および出口孔の形状と大きさを踏襲することができる。皮脂腺小胞を直接包囲している真皮は漏斗の形状を維持する上で大きな役割を果たしており、永久的な影響を生じるように変更されるべきである。
【0059】
本発明をさらに以下の実施例により説明するが、これらの実施例は本発明を何ら制限しないことが了解されるべきである。本出願中に引用された引用例、継続中の特許出願および公開された特許出願は、背景技術の部分で引用されているものも含めて、すべて本明細書において参照されることにより本発明の一部を構成する。実施例中で用いられているモデルはヒトにおける有効性を予言するものとして認められているものであることが了解されるべきである。
【0060】
実施例
初のヒトについての期待される研究において、局所適用ALAを用いる光力学的治療を尋常性挫瘡の処置について試験した。背部に挫瘡のある22人の被験者それぞれにALAプラス赤色光(ALA−PDT)、ALA単独、光単独および未処置コントロールの4つの部位において処置した。被験者の半分について1回処置し、半分は4回処置し、全20%の局所ALAを3時間閉塞して適用し、150J/cm2 の広帯域光(550nm〜700nm)を照射した。皮脂腺小胞の細菌からの皮脂分泌速度および自己蛍光を処置前、処置から2週後、3週後、10週後および20週後にそれぞれ測定した。毛胞脂腺単位における組織学的変化およびPpIX合成皮膚の生検により観察した。ALA−PDTが一過性挫瘡様小胞炎を引き起こした。皮脂の分泌が数週間なくなり、PDT後20週間低下した。複数回処置により皮脂の抑制がより強くなった。細菌によるポルフィリン蛍光もPDTにより抑制された。組織学については、皮脂腺は急性損傷を示し、PDT後20週目に小さくなった。ALA−PDTによる炎症性挫瘡の臨床的かつ統計的に有意のクリアランスが複数回ALA−PDT処置後少なくとも20週間にわたって、および1回処置後少なくとも10週間にわたってあった。一過性色素過剰、皮相落屑および痂皮形成が観察されたが、これらは傷跡をのこすことなく回復した。本発明の方法は尋常性挫瘡の有効な処置として局所ALA−PDTを提供する。ALA−PDTは皮脂腺小胞に対する光毒性、皮脂腺機能の長期的抑制、およびPDT後の小胞細菌の明らかな減少を引き起す。
【0061】
材料および方法
被験者の選定
男性および女性の双方から背部に軽度ないし中等度の尋常性挫瘡(等級1〜等級4)(バーク(Burke)他、1984年)のある22人の被験者1998年10月〜1999年3月まで登録した。なんらかの局所挫瘡処置、全身性抗生物質を過去2週間に、または全身性レチノイドを過去1年間に用いたことがある者は除外した。また、挫瘡を悪化させるかまたは軽減することができる薬物を用いている者、太陽光の過剰露光を受ける予定のある者、ケロイドや羞明障害の病歴を持つ者、フィッツパトリック(Fitzpatrick’s)皮膚のホトタイプ(phototype)がV−VIの者、および妊娠または母乳分泌中の女性は除外した。
【0062】
検討の計画
被験者を無作為に1回処置群および複数回処置群に分けた。各患者の背部をALAプラス赤色光(ALA−PDT)、ALA単独、光単独および未処置コントロール用に等しく7.5cm×10cmの4つの領域に分割した。テンプレートを用いて部位をマークし精確に各試験領域を再配置した。基準では、臨床評価、天然細菌ポルフィリン蛍光写真および皮脂分泌速度(SER)評価を行った。ALAの適用前に皮膚を70%イソプロピルアルコールで洗浄した。次いで、水性アルコールベヒクル中20%局所ALA(レブラン(Levulan)、デューサ・ファーマシューティカル(DUSA Pharmaceutical)からの寄贈)をプラスチックフィルム(サランラップ)で閉塞下3時間適用し、150J/cm2 広帯域光(550nm〜700nm)をALA−PDT領域および光単独領域に照射した。多数回処置群において、被験者を週1回連続4週間処置した。この群では、重篤な落屑、糜爛(びらん)または紫斑病が起きたときは処置を次週まで延期した。両群において、被験者は、処置1週間後に臨床評価のために、2週後、3週後、10週後および20週間後に臨床、蛍光、およびSER評価のために再診察を受けた。
【0063】
臨床評価
各被験者の挫瘡を従前記載されたもの(マイケルソン(Michalesson)他、1977年)から一部修正した炎症性挫瘡スコアを用いて視覚的に査定した。本検討において用いた一部修正は挫瘡病変の数と大きさの双方を明らかにするものであった。各試験領域における面ぽう(comedo)、炎症性面ぽう、丘疹(papule)、膿疱(pustule)、結節および膿腫(cyst)の数を記録した。病変の各タイプに重篤度指数を下記のように付与した。すなわち、面ぽう(<1mm)に対して0.5、炎症性面ぽうに対して0.75、丘疹(1mm〜5mm)に対して1、膿疱に対して2、結節(>5mm)に対して3、および炎症性膿腫に対して4。
【0064】
処置の状況を知らない皮膚科医3名により臨床的改善を全体的に査定した。これらの医師は、データ評価には使用しなかった、小セットの標準化された一連の訓練用スライドを示された後で、固定拡大率の臨床写真から盲検法により挫瘡の変化を等級分けした。等級分けのスケールは、基準と比較して、>50%悪化に対して−3、25+ %〜50%悪化に対して−2、1+ %〜25%悪化に対して−1、変化していなければ0、1+ %〜25%改善に対して1、25+ %〜50%改善に対して2、50+ %〜75%改善に対して3、75+ %〜99%改善に対して4、100%改善に対して5であると定義した。
【0065】
蛍光写真
ニコン105mmマクロレンズ付きニコンE2Nデジタルカメラ本体を使用した。フィルター(コリオン(Corion)LL−550S)をレンズ上に置いて550nm未満の光を遮断した。励起光源は双方向入射角度60°の固定タワー上に載置した、ノーマン(Norman)400ワット−秒ランプヘッド(FT400/FT6)を備えた、2個の同期閃光ランプから構成されていた。2個の、帯域幅5nmの400nm帯域通過フィルター(コリオンS40−400S)をフラッシュ上に置いた。この方法により、プロピオニバクテリウム・アクネス(P. acnes)が生息する毛胞の斑点状の橙色〜赤色の蛍光が見られた。蛍光放射は、バクテリアコプロポルフィリンIII、プロトポルフィリンIXに起因し、蛍光明暗度はプロピオニバクテリウム・アクネス(P. acnes)数に関連する。蛍光写真はすべての部位において、0週目、2週目、3週目、10週目および20週目に行った。斑点状の赤色の蛍光点の数を各テスト領域に対して盲検法によりカウントした。
【0066】
皮脂分泌速度(SER)測定
皮脂吸収テープ(セブテープ(sebutapes)、キュダーム(CuDerm)・コーポレイション、米国テキサス州ダラス市)は非侵襲性の容易かつ再現性のあるヒト皮脂排出量の評価方法である。被験者の皮膚を剃り取り、次いで15秒間70%エタノールに浸した綿ガーゼで洗浄した。この皮膚が完全に乾いたときにセブテープのストリップを各試験部位に1時間密着した。皮膚から除去した後、この白色のテープをイメージ解析用の黒色カード上に置いた。小胞からの皮脂分泌による小さな透明スポットが白色背景に黒色スポットとして可視化された。CCDカメラとデジタルフレームグラッバーを用いてセブテープを撮像し、次いでコンピュータ支援イメージ解析(IP−LAB)システムを用いて検査した。皮脂スポット(黒色)により覆われたセブテープ領域のパーセンテージを計算した。SERのセブテープ査定をこの方法で、すべての部位において0週目、2週目、3週目、10週目および20週目に行った。
【0067】
有害効果
各所見について視覚アナローグ・スケール0〜3(0=不在、1=軽度、2=中等度、3=重篤)上での紅斑、浮腫、表皮損失、色素過剰、出血、水泡発生(vesiculation)および落屑の臨床評価により、有害効果を採点した。痛み、ヒリヒリ感、および痒みの主観的な感覚は一般に約10分間露光時に最大であり、そのときと処置(1時間)の終点において被験者により上記と同様の0〜3のスケールで等級分けした。
【0068】
組織学的検査
PDT直後、PDT後数週目および20週目に、未処置コントロール領域およびALA−PDT領域の両方からパンチ生検標本(4mm)を採取した。標本を縦断面または横断面のいずれかの切片にし、ヘマトキシリンとエオシン、フォンタナ−マッソン(Fontana−Masson)、およびマッソン−トリクローム(Masson−Trichrome)染色で染色した。組織学的検査を実施した。皮脂腺、代表的な皮脂腺細胞の各断面の面積、および皮脂腺細胞の核の面積を、皮膚の連続切片標本のコンピュータ支援プラニメトリーシステムを用いた面積測定分析により測定した。皮脂腺の面積および皮脂腺細胞の細胞質/核面積比を計算し、追跡検査毎にコントロール領域とPDT領域の間で比較した。毛胞脂腺単位内でALAから転換されたPpIXのレベルを決定するために、上記のように3時間閉塞した後にALA処置領域からもパンチ生検標本を採取した。新鮮凍結標本の一連の横断面切片作製を行い、PpIX産生の局在が蛍光顕微鏡検査により認められた。
【0069】
組織学的検査を実施してPDTに対する反応の定性的所見を得た。合計15個の標本を得た。PDT処置領域の8つの生検を未処置領域からの随伴する標本とともに採取した:追跡検査5における複数回PDT処置領域から4個、追跡検査3における複数回PDT処置領域から1個、PDT直後の1回PDT処置領域から1個、追跡検査3における1回PDT処置領域から1個、および追跡検査5における1回PDT処置領域から1個。コントロール領域からの随伴する標本なしに7個の生検を得、PDTによる形態学的変化を分析した:PDT直後の1回PDT処置領域から2個、PDT後3日目に現れた挫瘡様病変から1個、追跡検査2における1回PDT処置領域から1個、追跡検査5における1回PDT処置領域から1個、および追跡検査3における複数回PDT処置領域から1個。
【0070】
統計的分析
処置の効果を下記の分析に基づいて決定した。(1)各追跡検査診察時のスコアを対t検定を用いて基準スコアと比較、(2)4つの処置部位の間で基準からの変化を対t検定を用いて比較、(3)1回処置群と複数回処置群との間で基準からの変化を2サンプルt−検定を用いて比較、および(4)1回処置群と複数回処置群との間で基準からの変化を、すべての追跡検査診察データを結集する反復測定分析を用いて比較。統計的有意性はp値が0.05未満をもって定義した。
【0071】
結果
登録された23名の被験者のうち、22名(男性17名、女性5名)が検査を完了した。1名は患者が喘息のため、一つの排除基準である全身的ステロイド処置を必要としたため、検査から脱落した。検査を完了した患者の年齢は18才〜44才の範囲であった。両群における被験者の特徴を表1に示す。
【表1】
【0072】
炎症性挫瘡様病変の印象的な急性発疹が両群のすべての患者(100%)にALA−PDT部位のみに観察され、これは処置後約3日目〜4日目に始まった(図1)。誘発された病変は丘疹、膿疱および結節であり、1回処置群において4日〜3週間持続した。複数回処置群においては、引き続き処置することにより炎症性挫瘡の誘発は漸減し、処置4後には新しい挫瘡様病変がほとんど観察されなかった。
【0073】
炎症性挫瘡スコア(図2a、図3)
1回処置群:ALA−PDT処置領域のみが挫瘡の改善を示し、これは処置後3週目以降統計的に有意であった。他の3つの領域(ALA単独、光単独、未処置)はすべての診察について若干悪化を示したが基準からの有意な差はなかった。1回ALA−PDT処置領域と他の3つの領域との間で基準からの差を比較すると、3週目、10週目および20週目においてこれらの差は統計的に有意であった。
複数回処置群:複数回ALA−PDT処置後すべての追跡検査診察において明らかな統計的に有意な挫瘡の改善があった。ALA単独、光単独または未処置部位には改善がなかった。基準からの差は、すべての診察について複数回ALA−PDT部位において他の3つの部位よりも統計的に大きかった(p<0.05)。診察2(2週目)のみにおいて、ALA単独処置領域において未処置領域と比較してわずかに統計的に有意な改善があった。
1回処置群および複数回処置群の間の比較:最初の3回の追跡検査診察において、複数回ALA−PDT処置群は1回ALA−PDT処置群よりも統計的に有意な改善を示した。3週目以降、この差は縮まった。各個々の診察に関しては非PDT処置部位において複数回処置群と1回処置群との間に有意な差は観察されなかった。すべての追跡検査診察のデータを結合すると、多数回ALA−PDT処置部位と多数回ALA処置部位が1回処置群よりも良い改善を示した(それぞれ、p<0.001およびP=0.007)。
【0074】
全体的臨床改善スコア(図2b)
1回処置群:ALA−PDT部位は3週目以降20週目を通して有意な全体的改善を示した。未処置領域および光単独処置領域も統計的有意に達する改善を3週目および20週目にそれぞれ示した(p=0.017および0.018)。ALA−PDT部位と他の3つの処置部位との間の差は3週目および10週目に統計的に有意であった。
複数回処置群:ALA−PDT関連領域について診察1(1週目)から有意な改善が観察され、この改善は全4回の追跡検査診察(少なくとも20週目まで)のすべてにわたって持続した。診察2におけるALA単独処置領域および診察5における光単独処置領域またはALA単独処置領域も統計的有意に達する改善を示した。しかしながら、すべての追跡検査診察において、ALA−PDT処置部位では他の3つの部位よりも有意に良好な改善があった。
1回処置群および複数回処置群の間の比較:最初の2回の追跡検査診察(1週目および2週目)時の評価では複数回ALA−PDT処置群は1回ALA−PDT処置群よりも有意に良好な改善を示した。すべての診察時において、1回処置群は複数回処置群よりも有意に良好な挫瘡の改善を示さなかった。すべての追跡検査診察データを結合すると、1回ALA−PDT処置群と複数回ALA−PDT処置群の間の比較は統計的有意(p=0.008)に達していた。
【0075】
蛍光写真評価(図2c、図4)
1回処置群:ALA−PDT処置部位のみがプロピオニバクテリウム・アクネス(P. acnes)に関連する有意な蛍光の消失を示し、これは全4回の追跡検査診察のすべてについて持続した。ALA−PDT処置部位と他の3つの試験部位との間の差もすべての診察について統計的に有意であった。
複数回処置群:この場合も、ALA−PDT部位のみが、追跡検査診察2以降に、プロピオニバクテリウム・アクネス(P. acnes)に関連する有意な蛍光の消失を示した。ALA単独処置部位または未処置部位は10週目および20週目に基準よりも有意に強い蛍光を示した。ALA−PDT処置部位と他の3つの試験部位との間の差はすべての診察について統計的に有意であった。
1回処置群および複数回処置群の間の比較:ALA−PDTで4回処置した群は1回ALA−PDT処置群よりも良好であるが有意でない改善を示した。すべての追跡検査診察データを結合すると、1回ALA−PDT処置群と複数回ALA−PDT処置群の間のプロピオニバクテリウム・アクネス(P. acnes)に関連する蛍光の差は依然として統計的有意に達していなかった(p=0.081)。
【0076】
皮脂分泌速度(SER)(図2d、図5、図6)
1回処置群:ALA−PDT処置領域のみがSERの有意な減少を示し、これは2週目、3週目、20週目であった。PDT処置領域のSERも各追跡検査診察において他のいずれの試験部位よりも有意に低かった。
複数回処置群:ALA−PDT処置部位はすべての追跡検査診察においてSERの有意な減少を示した。ALA−PDT処置領域と他の3つの領域との間の差も全4回の診察において統計的に有意であった。
1回処置群および複数回処置群の間の比較:多数回ALA−PDT処置は1回ALA−PDTよりもSERの抑制が多かった。しかしながら、この差は最長追跡検査期間の20週目においてのみ有意であった。すべての追跡検査診察データを結合すると、複数回ALA−PDT処置は1回ALA−PDT処置よりもはるかに低いSERを引き起こした(p=0.001)。
【0077】
病歴
毛胞脂腺における顕著な巣状の組織学的変化がすべてのALA−PDT処置サンプルにおいて観察された。コントロール(未処置)生検標本では、すべての被験者が典型的な丸いまたは卵形の小腔(locule)を有するよく発達した皮脂腺を持っていた。ALA−PDT直後は、毛胞脂腺単位および脈管周囲領域に沿う混合好中球優勢浸潤と皮脂腺細胞の網状変性とがあった(図7)。皮脂腺の大きさは明らかに減少し、PDT直後の平均減少量は40%であった。表皮の壊死、ケラチノサイトの棘状突起中層(mid stratum spinulosum)から顆粒層(stratum granulosum)にかけての空胞化、および好中球のエキソサイトーシスを伴う表皮の変化も観察された。PDT後3日目に、PDTにより誘発された網状病変が大きな表皮内膿疱、毛胞の破裂、混合好中球優勢真皮浸潤による臨床的に疑義のない皮脂腺破壊を示した(図8)。未処置コントロールと比較した皮脂腺の大きさの減少が1回ALA−PDT処置後および複数回ALA−PDT処置後3週目にそれぞれ観察された(30%対55%)。皮脂腺細胞の巣状空胞化(図9)、肉芽腫性反応および毛胞周囲の線維症も観察されたが、若干の皮脂腺はコントロールに比べて小さい正常な形態を回復した。皮脂腺細胞の細胞質/核断面積比は未処置群と比べて1回PDT処置および複数回PDT処置でそれぞれ38%および56%減少した。複数回処置群では、改善は長い追跡検査期間持続し検討終了時(最後の処置後20週目)までに、皮脂腺の大きさおよび皮脂腺細胞の細胞質/核断面積比の減少はそれぞれ45%(15%〜80%の範囲)および46%(39%〜80%の範囲)および46%(39%〜53%の範囲)であった。複数回ALA−PDT処置後20週目に、皮脂腺の小腔は完全に破壊されまたは顕著に萎縮し、皮脂腺細胞は比較的に少なかった(図10a)。しばしば、多核性巨細胞からなる肉芽腫性反応と組織球の浸潤が破壊された皮脂腺の残存物に見られた(図10b)。毛胞周囲の線維症(図10c)、炎症および海面状態がときどき見られたが、これらの所見は定常的ではなかった。表皮は完全に正常であるように見えた。
【0078】
1回ALA−PDT処置後20週目に、皮脂腺の大きさにごくわずかな減少(平均減少量17%)が見られ、他には目に見える形態学的変化または浸潤はなかった。皮脂腺細胞の細胞質/核断面積比は減少しなかった。マッソン−トリクローム染色した標本は1回ALA−PDT処置または複数回ALA−PDT処置により引き起こされた毛胞周囲の線維症を示し、複数回ALA−PDT処置により中−細網真皮(mid−reticular dermis)のコラーゲン束の配列に軽度の混乱を示した。フォンタナ−マッソン染色により、未処置部位と比べてALA−PDT後の表皮の色素沈着が高くなり、真皮のメラノファージがわずかに多くなった(色素失調)。
【0079】
ALA適用後の新鮮凍結切片の蛍光顕微鏡検査により、表皮および毛胞脂腺単位において未処置の皮膚よりも明るいポルフィリン蛍光が示された。皮脂腺細胞では鱗屑する小胞性上皮細胞におけるよりも明るいPpIX蛍光が見られた(図11)。
【0080】
有害効果
紅斑と浮腫はPDT開始約10分後に最強となり、露光終了時にはより弱い強度まで低下した。両群において、処置後1時間までに、紅斑と浮腫に実質的な減少があった。主観的報告では、痛み、ヒリヒリ感および痒みはPDT開始10分後には終了時におけるよりも重かった。ヒリヒリ感はその後の処置でより重くなり主訴となった(処置1、処置2、処置3および処置4の被験者のそれぞれ9%、67%、67%および73%)。痒みは引き続き実施される処置の、次に多い主観的副作用である(処置1、処置2、処置3および処置4における被験者のそれぞれ73%、73%、55%および55%)。複数回ALA−PDT処置と比べると、痒みは1回ALA−PDT処置群における主要な不快であり、痛みはもっとも少なかった。
【0081】
紅斑、色素過剰および落屑がPDT後に一般的に見られた。複数回処置群の患者6名は毎週の処置スキームを継続することができず、次回の処置を延期せざるを得なかった。処置3および処置4の2名、処置3の2名および処置4の2名である。紅斑と色素過剰は20週目には1回処置被験者のそれぞれ82%および91%で完全に消えた。処置後3週目には被験者のいずれにも落屑がなかった。1回ALA−PDT処置群の1名の被験者は、処置の翌日ぴったりとした服装で激しいアエロビクス運動を行った後、PDT部位に水疱を発生した。この領域は3週間で傷跡を残すことなく治癒した。実際、いずれの被験者の部位にも傷跡がなかった。複数回PDT処置は処置後20週目にある程度の色素沈着を依然として示す被験者の55%で長期持続性色素過剰を引き起こした。複数回処置被験者の10%において、浅在性であるが非常に目立つ落屑が4回処置後に見られ、一過性紫斑(平均1週間)と部分的表皮消失を伴っていた。
【0082】
ディスカッション
本発明は蛍光写真によりALA−PDT誘起PpIX蛍光が周囲の組織よりも挫瘡病変において強いことを実証している(図12)。プロピオニバクテリウム・アクネス(P. acnes)細菌は赤色蛍光が容易に見られるほどポルフィリンを産生し、皮脂腺小胞のプロピオニバクテリウム・アクネス(P. acnes)のコロニー形成と相関している。従って、局所ALA−PDT処置は挫瘡処置のためのいくつかの作用モードを持つことが可能である。皮脂腺の直接的光力学損傷により皮脂産生を阻害することができ、プロピオニバクテリウム・アクネス(P. acnes)を光力学的に殺すことにより皮脂腺小胞を滅菌することができ、小胞の閉塞はケラチノサイトの脱落と角質増殖とを変化させることにより減少させることができる。本発明は、局所ALA−PDT処置が尋常性挫瘡に対して強力な効果を有することを規定している。盲検法による臨床査定により、1回ALA−PDT処置後少なくとも10週間および4回処置後少なくとも20週間の間、明白かつ有意な挫瘡の改善が見られることが示された。意外にも、結節性挫瘡でさえも良い応答を見せ、ALA−PDTにより誘発された膿腫性挫瘡は迅速かつ完全に消散した。ALA−PDTは急性炎症引起し、その後皮脂腺の部分的または完全な壊死をもたらし、数日(例えば3日〜4日)後に現れ、数日(例えば5日〜6日)かけて治まる単形性挫瘡様発疹を生じた。ALA−PDTと同様に強い皮脂腺阻害活性を持つ全身性レチノイドの処置開始後、同様の発疹がしばしば生じる。皮脂分泌がALA−PDTにより急激に阻害され、次いで4回ALA−PDT処置後20週目までに徐々にかつ部分的に回復する。組織学的には、皮脂腺は小さく、ALA−PDT後かなり永く残る。プロピオニバクテリウム・アクネス(P.acnes)と関連する内生ポルフィリンの蛍光も、1回ALA−PDT処置後および複数回ALA−PDT処置後ともに少なくとも20週間、有意に減少した。理論に限定されるべきではないが、1回ALA−PDT処置によりプロピオニバクテリウム・アクネス(P. acnes)に対する抗生物質効果を容易に達成することができるものと考えられる。総合すれば、本発明は局所ALA−PDTが挫瘡の複数の病因を阻害することを規定するものである。
【0083】
最初のALA−PDT処置の3日〜4日後に現れる挫瘡様発疹はこの検討では定常的に見られる所見であった。この発疹の機序は未知である。ALA−PDTが皮脂細胞およびプロピオニバクテリウム・アクネス(P. acnes)の膜を破壊し、補体と好中球の毛胞周囲領域への移動を活性化すると考えられる。好中球により産生される反応性酸素種は、挫瘡の炎症プロセスの原因となっている小胞性上皮の破壊に有意の役割を果たす。加えて、プロピオニバクテリウム・アクネス(P. acnes)は補体を活性化し、強力な走化性好中球性因子であるC5aを産生する。細菌細胞壁のペプチドグリカン−ポリサッカライド物質も、本検討において複数回ALA−PDTの後に見られる肉芽腫型免疫反応の刺激に役割を果たしていることが考えられる。複数回処置群では、連続するALA−PDT処置毎に漸次炎症性が減り挫瘡様発疹が弱まるが、これは最初の処置により皮脂腺小胞が滅菌されることと少なくとも矛盾しない。
【0084】
ALA−PDTは簡単な手順であり、非常に副作用が少ない。幸運なことに、本検討においては、23名の被験者における全約60回のPDT診療後に傷跡が残らなかった。しかしながら、各処置に時間がかかり、ある場合には痛みまたは痒みがあり、紅斑および浮腫を生じることがあり、時には水疱および紫斑を生じ、急性挫瘡様発疹を生じ、通常、消えるのに数週間〜数カ月かかる色素過剰を引き起こす。たいていの人々には、ALA−PDTが挫瘡を永久的に改善するものであれば、これらの副作用は実際上耐えられるであろう。この状況は長時間効果のある利益と大きな副作用とを生じる全身性レチノイド類の使用とは異なる。
【0085】
均等物
当業者は通常の実験でしかない実験により本明細書中に具体的に記載された特定の実施形態の多くの均等物を認識し、確認することができるであろう。そのような均等物は特許請求の範囲に記載された本発明の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】単独PDT処置により引き起こされる一過性挫瘡様発疹を示す写真であり、a)は基準、b)は処置後1週目を示す。
【図2】処置部位、処置グループ、および追跡診察による平均改善(±SEM)を表すグラフであり、a)は炎症性挫瘡スコアの減少、b)は全体的臨床改善等級、c)はプロピオニバクテリウム・アクネス(P. acnes)に関する小胞自己蛍光の減少、およびd)は皮脂分泌率の減少を示す。
【図3】1回PDT処置により改善された炎症性挫瘡を示す図であり、a)は基準、b)は処置後10週目、c)はPDT処置後20週目に挫瘡の回復開始、さらに多数回PDT処置後の挫瘡の長期軽減を示し、d)は基準、e)PDT処置後2週目(この対象の右側にセブテープ(Sebutape)に対する刺激反応が観られる)、f)はPDT処置後20週目である。
【図4】1回ALA−PDT処置後の小胞(赤色斑点)内の細菌からのポルフィリンの蛍光の減少を示す写真であり、(a)は基準、(b)はPDT後2週目、(c)はPDT後10週目、(d)はPDT後20周目を示す。
【図5】皮脂の分泌がPDT1回適用により抑圧され、次いで徐々に元に戻ることを示す写真であり、(a)は基準、(b)はPDT処置後2週目、(c)はPDT処置後10週目、および(d)はPDT後20週目を示す。
【図6】少なくとも20週間の多数回ALA−PDT処置後の皮脂分泌の抑圧を示す写真であり、(a),(b),(c)および(d)は図8と同様である。
【図7】(a)は皮脂腺細胞(sebocyte)の網状変性および(b)は強い混合好中球−優勢浸潤を示す写真であり、生検は1回ALA−PDT処置直後に行った。スケールバーは100μm。
【図8】ALA−PDT処置3日後に観られるALA−PDTにより引き起こされる挫瘡様発疹に関連した好中球膿疱を示す写真であり、(a)は表皮内、(b)は毛胞脂腺単位内である。セクションはヘマトキシリンおよびエオシン(a&b)で染色した。スケールバーは100μm。
【図9】皮脂腺細胞および小胞ケラチン合成細胞の巣状空胞化を示す写真であり、この生検は1回ALA−PDT処置後3週目の皮膚から行った。毛胞周囲の軽い線維症に注意。スケールバーは100μm。
【図10】4回ALA−PDT処置後20周目のALA−PDTにより引き起こされた長期間損傷を受けた毛胞脂腺単位の写真であり、(a)は萎縮性または部分的に損傷を受けた皮脂腺、(b)は完全に破壊された皮脂腺における肉芽腫性反応、(c)は閉塞された毛胞、および毛胞周囲の線維症を示す。スケールバーは100μm。
【図11】蛍光顕微鏡写真であり、a)は蛍光顕微鏡検査によりPpIX産生が主に皮脂腺(S)および毛胞(F)に局在していること、蛍光は毛胞よりも皮脂腺において強いことを示している。
【図12】ALA誘導PpIX蛍光が周囲の組織よりも挫瘡病変部において強いことを示す写真である。
【符号の説明】
F 毛胞
S 皮脂腺
Claims (29)
- a)皮脂腺障害を罹患している皮膚の部分に5−アミノレブリン酸(ALA)であって、皮脂腺への送達のために配合されており、かつ表皮の外層を貫通するエネルギーにより作動可能な光感作剤に転換される5−アミノレブリン酸を局所適用する工程、
b)十分な量の該ALAを前記皮膚中の空間内に浸透させる工程、および
c)前記罹患している皮膚の部分を約10J/m2 以上のエネルギーに暴露して前記光感作剤を光力学に活性化し、かつ前記皮脂腺障害を持続的に調整する工程
を含む皮脂腺障害治療方法。 - さらに前記罹患した皮膚の部分を暴露する前に、前記ALAが代謝されてPpIXになるまで待機する工程を含む請求項1記載の方法。
- 前記罹患した皮膚の部分は少なくとも約100J/m2 に暴露される請求項1記載の方法。
- 前記エネルギーのエネルギー源は
i)レーザー、例えばパルス化色素レーザーまたはレーザーダイオードアレイ、および
ii)太陽光、連続波エネルギー源、例えばアークランプ、タングステン−ハロゲンランプおよび発光ダイオード
から選ばれる請求項2記載の方法。 - 前記エネルギーは約320nm〜約700nmの範囲の波長を有する請求項1記載の方法。
- 前記エネルギーは約550nm〜約600nmの範囲の波長を有する請求項1記載の方法。
- 前記ALAは製薬用担体に懸濁されている請求項1記載の方法。
- 前記製薬用担体はリポソームおよび水溶液から選ばれる請求項7記載の方法。
- 前記ALAは毛胞脂腺単位を介して前記皮膚に浸透するように配合されている請求項1記載の方法。
- 前記処置により前記漏斗への開口部は改変される請求項1記載の方法。
- 前記処置により前記開口部が開く請求項1記載の方法。
- 前記ALAが皮脂腺に浸透する請求項1記載の方法。
- 前記処置により前記皮脂腺が改変される請求項1記載の方法。
- 前記処置は、尋常性挫瘡、しゅさ性挫瘡および皮脂腺過形成の少なくとも1種を含む皮脂腺障害の持続的改善を奏する請求項1記載の方法。
- 前記ALAに超音波を適用して前記空間内に送り込む工程をさらに含む請求項1記載の方法。
- 前記ALAは、毛髪により占められていない前記皮膚中の毛管内の空間に入るように配合されている請求項1記載の方法。
- 前記ALAは皮脂腺内の空間内に入るように配合されている請求項1記載の方法。
- 前記方法は、少なくとも5週間の期間、前記皮脂腺障害の減少を提供する請求項14記載の方法。
- 前記方法は、少なくとも10週間の期間、前記皮脂腺障害の減少を提供する請求項18記載の方法。
- 前記方法は、少なくとも20週間の期間、前記皮脂腺障害の減少を提供する請求項19記載の方法。
- 前記皮脂腺障害は挫瘡である請求項19記載の方法。
- 毛胞脂腺単位を改変する方法であって、
a)患者の皮膚の部分にALAであって、該患者の皮膚に入り毛胞脂腺単位に局在しかつ表皮の外層を貫通するエネルギーにより作動可能な光感作剤に転換されるALAを局所適用工程、および
b)前記罹患している皮膚の部分を約10J/m2 以上のエネルギーに暴露して前記光感作剤を光力学に活性化し、かつ前記毛胞脂腺単位を改変する工程
を含む方法。 - 前記適用工程および前記暴露工程は毛胞脂腺単位の漏斗への開口部が持続的に改変されるように行われる請求項22記載の方法。
- 前記光感作剤は、PpIXである請求項22記載の方法。
- a)約0.1重量%〜約1重量%の範囲の5−アミノレブリン酸(ALA)であって、毛胞脂腺単位内に局在しかつ表皮の外層を貫通するエネルギーによって活性化される光感作剤に転換されるALAを挫瘡に罹患した皮膚の領域に局所適用する工程、および
b)前記罹患している皮膚の部分を約10J/m2 以上のエネルギーに暴露して前記光感作剤を光力学に活性化し、かつ挫瘡に関連する細菌を持続的に根絶する工程
を含む挫瘡処置方法。 - a)約10重量%〜約30重量%の範囲の5−アミノレブリン酸(ALA)であって、毛胞脂腺単位内に局在し、表皮の外層を貫通するエネルギーによって活性化される光感作剤に転換されるALAを挫瘡に罹患した皮膚の領域に局所適用する工程、
b)十分な量のALAを前記皮膚に浸透させる工程、および
c)前記罹患している皮膚の部分を約50J/m2 〜約200J/m2 のエネルギーに暴露して前記光感作剤を光力学に活性化し、それにより前記罹患した領域の前記皮脂腺の周りに微小な傷跡を形成させる工程
を含む挫瘡を永久に停止する方法。 - 前記工程a)〜工程b)を行って前記罹患した組織内の皮脂腺の大きさを永久的に減少させる請求項26記載の方法。
- 前記工程a)〜工程b)を行って前記皮脂腺内の皮脂産生を減少させる請求項26記載の方法。
- a)約10重量%〜約30重量%の範囲の5−アミノレブリン酸(ALA)であって、表皮の外層を貫通するエネルギーによって活性化される光感作剤に転換されるALAと、UVAまたはUVB範囲のUV放射線を吸収する物質とを皮膚に局所適用する工程、
b)十分な量のALAを前記毛胞脂腺単位に浸透させる工程、および
c)前記罹患している皮膚の部分を約1J/m2 〜約50J/m2 の太陽光に暴露して前記光感作剤を光力学に活性化し、それにより挫瘡と関連する細菌を根絶する工程
を含む挫瘡の処置または予防方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US22569100P | 2000-08-16 | 2000-08-16 | |
PCT/US2001/041691 WO2002013788A1 (en) | 2000-08-16 | 2001-08-13 | Topical aminolevulinic acid-photodynamic therapy for acne vulgaris |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004506005A true JP2004506005A (ja) | 2004-02-26 |
JP2004506005A5 JP2004506005A5 (ja) | 2011-07-07 |
Family
ID=22845856
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002518935A Pending JP2004506005A (ja) | 2000-08-16 | 2001-08-13 | 尋常性挫瘡用の局所アミノレブリン酸−光力学的治療 |
Country Status (8)
Country | Link |
---|---|
US (4) | US6897238B2 (ja) |
EP (2) | EP1313448B1 (ja) |
JP (1) | JP2004506005A (ja) |
AT (1) | ATE463237T1 (ja) |
AU (1) | AU2001291260A1 (ja) |
CA (1) | CA2422865C (ja) |
DE (1) | DE60141758D1 (ja) |
WO (1) | WO2002013788A1 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008519812A (ja) * | 2004-11-10 | 2008-06-12 | フォトキュア エイエスエイ | 5―アミノレブリン酸の誘導体を用いる座瘡の治療方法 |
JP2010513363A (ja) * | 2006-12-22 | 2010-04-30 | バイオフロンテラ バイオサイエンス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | ナノエマルジョン |
JP2010515714A (ja) * | 2007-01-11 | 2010-05-13 | フォトキュア エイエスエイ | アミノレブリン酸およびその誘導体の使用 |
JP2014527537A (ja) * | 2011-08-31 | 2014-10-16 | エルテーエス ローマン テラピー−ジステーメ アーゲー | 5−アミノレブリン酸塩酸塩用の経皮治療システム |
JP2017503785A (ja) * | 2013-12-20 | 2017-02-02 | ガルデルマ・リサーチ・アンド・デヴェロップメント | 座瘡のパルス光力学的処置 |
Families Citing this family (121)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6104959A (en) | 1997-07-31 | 2000-08-15 | Microwave Medical Corp. | Method and apparatus for treating subcutaneous histological features |
US6050943A (en) | 1997-10-14 | 2000-04-18 | Guided Therapy Systems, Inc. | Imaging, therapy, and temperature monitoring ultrasonic system |
US20030036749A1 (en) * | 1999-12-10 | 2003-02-20 | Durkin Anthony J. | Method of treating disorders associated with sebaceous follicles |
US6743222B2 (en) | 1999-12-10 | 2004-06-01 | Candela Corporation | Method of treating disorders associated with sebaceous follicles |
JP3970492B2 (ja) * | 1999-12-14 | 2007-09-05 | コスモ石油株式会社 | ピーリング用組成物 |
ITMI20010685A1 (it) * | 2001-03-30 | 2002-09-30 | Biochimici Psn S P A | Acido delta-amminolevulinico per uso medico e cosmetico |
US6872766B2 (en) * | 2001-10-03 | 2005-03-29 | Eastman Kodak Company | Ultraviolet light filter element |
US20060293727A1 (en) * | 2002-05-09 | 2006-12-28 | Greg Spooner | System and method for treating exposed tissue with light emitting diodes |
US20040048842A1 (en) * | 2002-09-10 | 2004-03-11 | Mcmillan Kathleen | Method of treating skin disorders |
US20040147985A1 (en) * | 2003-01-27 | 2004-07-29 | Altus Medical, Inc. | Dermatological treatment flashlamp device and method |
US20050177141A1 (en) * | 2003-01-27 | 2005-08-11 | Davenport Scott A. | System and method for dermatological treatment gas discharge lamp with controllable current density |
US7703458B2 (en) | 2003-02-21 | 2010-04-27 | Cutera, Inc. | Methods and devices for non-ablative laser treatment of dermatologic conditions |
US7659301B2 (en) * | 2003-04-15 | 2010-02-09 | The General Hospital Corporation | Methods and devices for epithelial protection during photodynamic therapy |
US7220778B2 (en) * | 2003-04-15 | 2007-05-22 | The General Hospital Corporation | Methods and devices for epithelial protection during photodynamic therapy |
CA2457214A1 (en) | 2004-02-06 | 2005-08-06 | Qlt Inc. | Photodynamic therapy for the treatment of acne |
BRPI0511897A (pt) | 2004-06-09 | 2008-01-15 | Quadra Logic Tech Inc | método para tratar distúrbios de glándula sebácea hiperativa, e, uso de uma composição fotossensibilizadora hidrofóbica e/ou lipofìlica |
TW200612861A (en) * | 2004-07-16 | 2006-05-01 | Johnson & Johnson Consumer | Treatment of skin with light and a benefit agent |
JP2008506715A (ja) | 2004-07-16 | 2008-03-06 | ジョンソン・アンド・ジョンソン・コンシューマー・カンパニーズ・インコーポレイテッド | 光と効果的薬剤とにより皮膚を処置してアクネを軽減する方法 |
US7824348B2 (en) | 2004-09-16 | 2010-11-02 | Guided Therapy Systems, L.L.C. | System and method for variable depth ultrasound treatment |
US7393325B2 (en) | 2004-09-16 | 2008-07-01 | Guided Therapy Systems, L.L.C. | Method and system for ultrasound treatment with a multi-directional transducer |
US9011336B2 (en) | 2004-09-16 | 2015-04-21 | Guided Therapy Systems, Llc | Method and system for combined energy therapy profile |
US8535228B2 (en) | 2004-10-06 | 2013-09-17 | Guided Therapy Systems, Llc | Method and system for noninvasive face lifts and deep tissue tightening |
US8444562B2 (en) | 2004-10-06 | 2013-05-21 | Guided Therapy Systems, Llc | System and method for treating muscle, tendon, ligament and cartilage tissue |
US10864385B2 (en) | 2004-09-24 | 2020-12-15 | Guided Therapy Systems, Llc | Rejuvenating skin by heating tissue for cosmetic treatment of the face and body |
ES2747361T3 (es) | 2004-10-06 | 2020-03-10 | Guided Therapy Systems Llc | Procedimiento para la mejora cosmética no invasiva de la celulitis |
US20060111744A1 (en) | 2004-10-13 | 2006-05-25 | Guided Therapy Systems, L.L.C. | Method and system for treatment of sweat glands |
US9694212B2 (en) | 2004-10-06 | 2017-07-04 | Guided Therapy Systems, Llc | Method and system for ultrasound treatment of skin |
US8690778B2 (en) | 2004-10-06 | 2014-04-08 | Guided Therapy Systems, Llc | Energy-based tissue tightening |
US8133180B2 (en) | 2004-10-06 | 2012-03-13 | Guided Therapy Systems, L.L.C. | Method and system for treating cellulite |
US9827449B2 (en) | 2004-10-06 | 2017-11-28 | Guided Therapy Systems, L.L.C. | Systems for treating skin laxity |
ES2797784T3 (es) | 2004-10-06 | 2020-12-03 | Guided Therapy Systems Llc | Sistema de tratamiento de tejidos por ultrasonido |
US11235179B2 (en) | 2004-10-06 | 2022-02-01 | Guided Therapy Systems, Llc | Energy based skin gland treatment |
US11883688B2 (en) | 2004-10-06 | 2024-01-30 | Guided Therapy Systems, Llc | Energy based fat reduction |
US7758524B2 (en) | 2004-10-06 | 2010-07-20 | Guided Therapy Systems, L.L.C. | Method and system for ultra-high frequency ultrasound treatment |
US11207548B2 (en) | 2004-10-07 | 2021-12-28 | Guided Therapy Systems, L.L.C. | Ultrasound probe for treating skin laxity |
US11724133B2 (en) | 2004-10-07 | 2023-08-15 | Guided Therapy Systems, Llc | Ultrasound probe for treatment of skin |
US20080114423A1 (en) | 2006-05-15 | 2008-05-15 | Grenon Stephen M | Apparatus for inner eyelid treatment of meibomian gland dysfunction |
US7981146B2 (en) * | 2006-05-15 | 2011-07-19 | Tearscience Inc. | Inner eyelid treatment for treating meibomian gland dysfunction |
US20090043365A1 (en) | 2005-07-18 | 2009-02-12 | Kolis Scientific, Inc. | Methods, apparatuses, and systems for reducing intraocular pressure as a means of preventing or treating open-angle glaucoma |
WO2013003594A2 (en) | 2011-06-28 | 2013-01-03 | Tearscience, Inc. | Methods and systems for treating meibomian gland dysfunction using radio-frequency energy |
US8950405B2 (en) * | 2006-05-15 | 2015-02-10 | Tearscience, Inc. | Treatment of obstructive disorders of the eye or eyelid |
US7981095B2 (en) * | 2005-07-18 | 2011-07-19 | Tearscience, Inc. | Methods for treating meibomian gland dysfunction employing fluid jet |
US7981145B2 (en) | 2005-07-18 | 2011-07-19 | Tearscience Inc. | Treatment of meibomian glands |
US20070016256A1 (en) * | 2005-07-18 | 2007-01-18 | Korb Donald R | Method and apparatus for treating gland dysfunction |
US20070060988A1 (en) * | 2005-07-18 | 2007-03-15 | Grenon Stephen M | Melting meibomian gland obstructions |
US20070212385A1 (en) * | 2006-03-13 | 2007-09-13 | David Nathaniel E | Fluidic Tissue Augmentation Compositions and Methods |
US8460280B2 (en) * | 2006-04-28 | 2013-06-11 | Cutera, Inc. | Localized flashlamp skin treatments |
US8128673B2 (en) * | 2006-05-15 | 2012-03-06 | Tearscience, Inc. | System for inner eyelid heat and pressure treatment for treating meibomian gland dysfunction |
US8128674B2 (en) | 2006-05-15 | 2012-03-06 | Tearscience, Inc. | System for outer eyelid heat and pressure treatment for treating meibomian gland dysfunction |
US8137390B2 (en) * | 2006-05-15 | 2012-03-20 | Tearscience, Inc. | System for providing heat treatment and heat loss reduction for treating meibomian gland dysfunction |
US7976573B2 (en) * | 2006-05-15 | 2011-07-12 | Tearscience, Inc. | Inner eyelid heat and pressure treatment for treating meibomian gland dysfunction |
US7981147B2 (en) * | 2006-05-15 | 2011-07-19 | Tearscience, Inc. | Outer eyelid heat and pressure treatment for treating meibomian gland dysfunction |
US9314369B2 (en) * | 2006-05-15 | 2016-04-19 | Tearscience, Inc. | System for inner eyelid treatment of meibomian gland dysfunction |
US8007524B2 (en) * | 2006-05-15 | 2011-08-30 | Tearscience, Inc. | Heat treatment and heat loss reduction for treating meibomian gland dysfunction |
US8585707B2 (en) * | 2006-06-07 | 2013-11-19 | Gary S. Rogers | Continuous low irradiance photodynamic therapy method |
US8246611B2 (en) | 2006-06-14 | 2012-08-21 | Candela Corporation | Treatment of skin by spatial modulation of thermal heating |
WO2008008971A1 (en) * | 2006-07-13 | 2008-01-17 | Candela Corporation | Compact, handheld device for home-based acne treatment |
WO2008027069A1 (en) * | 2006-08-21 | 2008-03-06 | Tearscience, Inc. | Method and apparatus for treating meibomian gland dysfunction employing fluid |
US9566454B2 (en) * | 2006-09-18 | 2017-02-14 | Guided Therapy Systems, Llc | Method and sysem for non-ablative acne treatment and prevention |
WO2008052198A2 (en) * | 2006-10-26 | 2008-05-02 | Reliant Technologies, Inc. | Methods of increasing skin permeability by treatment with electromagnetic radiation |
WO2008106966A1 (en) * | 2007-03-06 | 2008-09-12 | Christiansen Kaare | A method for non-therapeutic or therapeutic photodynamic skin treatment |
US20100211059A1 (en) | 2007-04-19 | 2010-08-19 | Deem Mark E | Systems and methods for creating an effect using microwave energy to specified tissue |
WO2009075903A1 (en) | 2007-04-19 | 2009-06-18 | The Foundry, Inc. | Systems and methods for creating an effect using microwave energy to specified tissue |
EP3391844A1 (en) | 2007-04-19 | 2018-10-24 | Miramar Labs, Inc. | Apparatus for reducing sweat production |
US8688228B2 (en) | 2007-04-19 | 2014-04-01 | Miramar Labs, Inc. | Systems, apparatus, methods and procedures for the noninvasive treatment of tissue using microwave energy |
EP2142125B1 (en) | 2007-04-19 | 2014-03-05 | Miramar Labs, Inc. | Devices, and systems for non-invasive delivery of microwave therapy |
US20150174388A1 (en) | 2007-05-07 | 2015-06-25 | Guided Therapy Systems, Llc | Methods and Systems for Ultrasound Assisted Delivery of a Medicant to Tissue |
JP2010526589A (ja) | 2007-05-07 | 2010-08-05 | ガイデッド セラピー システムズ, エル.エル.シー. | 音響エネルギーを使用してメディカントを調節するための方法およびシステム |
ES2454974T3 (es) * | 2007-06-27 | 2014-04-14 | The General Hospital Corporation | Aparato para la inhibición óptica de la terapia fotodinámica |
US8920409B2 (en) * | 2007-10-04 | 2014-12-30 | Cutera, Inc. | System and method for dermatological lesion treatment using gas discharge lamp with controllable current density |
US20090131499A1 (en) * | 2007-11-15 | 2009-05-21 | Ceramoptec Industries Inc. | Photodynamic therapy for skin related problems |
GB0724279D0 (en) * | 2007-12-12 | 2008-01-23 | Photocure Asa | Use |
ES2471971T3 (es) | 2007-12-12 | 2014-06-27 | Miramar Labs, Inc. | Sistema y aparato para el tratamiento no invasivo de tejido utilizando energía de microondas |
USD617443S1 (en) | 2008-02-06 | 2010-06-08 | Tearscience, Inc. | Eye treatment goggles |
USD613408S1 (en) | 2008-02-06 | 2010-04-06 | Tearscience, Inc. | Eye treatment head gear |
EP2907465A1 (en) | 2008-04-17 | 2015-08-19 | Miramar Labs, Inc. | Systems, apparatus, methods and procedures for the noninvasive treatment of tissue using microwave energy |
PL2282675T3 (pl) | 2008-06-06 | 2017-02-28 | Ulthera, Inc. | System do zabiegu kosmetycznego i obrazowania |
US20100100083A1 (en) * | 2008-10-22 | 2010-04-22 | Scott Lundahl | Method of treatment for dermatologic disorders |
EP2382010A4 (en) | 2008-12-24 | 2014-05-14 | Guided Therapy Systems Llc | METHOD AND SYSTEMS FOR FAT REDUCTION AND / OR TREATMENT OF CELLULITE |
US20100255080A1 (en) * | 2009-04-02 | 2010-10-07 | Sesvalia Usa, Llc | Liposomal ALA pharmaceutical and cosmeceutical compositions and methods of treatment |
US8568749B2 (en) | 2009-04-02 | 2013-10-29 | Sesvalia Usa, Llc | Systems and methods for skin rejuvenation |
CA2763221C (en) | 2009-05-26 | 2019-01-08 | The General Hospital Corporation | Method and apparatus for dermal delivery of a substance |
USD638128S1 (en) | 2009-10-06 | 2011-05-17 | Tearscience, Inc. | Ocular device design |
US8715186B2 (en) | 2009-11-24 | 2014-05-06 | Guided Therapy Systems, Llc | Methods and systems for generating thermal bubbles for improved ultrasound imaging and therapy |
US9149658B2 (en) | 2010-08-02 | 2015-10-06 | Guided Therapy Systems, Llc | Systems and methods for ultrasound treatment |
US9504446B2 (en) | 2010-08-02 | 2016-11-29 | Guided Therapy Systems, Llc | Systems and methods for coupling an ultrasound source to tissue |
HUE038539T2 (hu) | 2010-08-27 | 2018-10-29 | Sienna Biopharmaceuticals Inc | Készítmények eljárások célzott hõmodulációhoz |
US9572880B2 (en) | 2010-08-27 | 2017-02-21 | Sienna Biopharmaceuticals, Inc. | Ultrasound delivery of nanoparticles |
FR2968569B1 (fr) | 2010-12-13 | 2013-01-04 | Oreal | Procede de traitement de la peau grasse non acneique. |
CN103607999A (zh) * | 2011-01-13 | 2014-02-26 | Qlt股份有限公司 | 局部递送光敏剂的药物组合物及其用途 |
WO2013009784A2 (en) | 2011-07-10 | 2013-01-17 | Guided Therapy Systems, Llc | Systems and method for accelerating healing of implanted material and/or native tissue |
WO2013012641A1 (en) | 2011-07-11 | 2013-01-24 | Guided Therapy Systems, Llc | Systems and methods for coupling an ultrasound source to tissue |
US9314301B2 (en) | 2011-08-01 | 2016-04-19 | Miramar Labs, Inc. | Applicator and tissue interface module for dermatological device |
WO2013092936A2 (en) * | 2011-12-20 | 2013-06-27 | Galderma Research & Development | Use of 5-aminolevulinic acid and esters, in combination with a vitamin d derivative or analog in photochemotherapy, and their uses in treating acne |
US9263663B2 (en) | 2012-04-13 | 2016-02-16 | Ardent Sound, Inc. | Method of making thick film transducer arrays |
FR2991870B1 (fr) | 2012-06-13 | 2015-08-21 | Oreal | Procede de traitement de la peau grasse |
MX2015000429A (es) * | 2012-07-11 | 2015-07-14 | Dermira Inc | Composiciones farmaceuticas para el suministro topico de fotosesibilizadores y usos de los mismos. |
PL2882432T3 (pl) * | 2012-08-10 | 2020-07-13 | Dusa Pharmaceuticals, Inc. | Sposób leczenia trądziku |
CA2882279C (en) | 2012-08-16 | 2017-07-25 | Dusa Pharmaceuticals, Inc. | Method of treating onychomycosis |
WO2014031857A2 (en) | 2012-08-22 | 2014-02-27 | Tearscience, Inc. | Apparatuses and methods for diagnosing and/or treating lipid transport deficiency in ocular tear films, and related components and devices |
US9510802B2 (en) | 2012-09-21 | 2016-12-06 | Guided Therapy Systems, Llc | Reflective ultrasound technology for dermatological treatments |
MX2015004524A (es) | 2012-10-11 | 2015-09-25 | Nanocomposix Inc | Metodos y composiciones de nanoplacas de plata. |
CN204637350U (zh) | 2013-03-08 | 2015-09-16 | 奥赛拉公司 | 美学成像与处理***、多焦点处理***和执行美容过程的*** |
WO2014146022A2 (en) | 2013-03-15 | 2014-09-18 | Guided Therapy Systems Llc | Ultrasound treatment device and methods of use |
US9763827B2 (en) | 2013-04-30 | 2017-09-19 | Tear Film Innovations, Inc. | Systems and methods for the treatment of eye conditions |
ES2942724T3 (es) | 2013-04-30 | 2023-06-06 | Alcon Inc | Sistemas para el tratamiento de enfermedades del ojo |
US10779885B2 (en) | 2013-07-24 | 2020-09-22 | Miradry. Inc. | Apparatus and methods for the treatment of tissue using microwave energy |
EP3131630B1 (en) | 2014-04-18 | 2023-11-29 | Ulthera, Inc. | Band transducer ultrasound therapy |
US10368795B2 (en) * | 2014-06-30 | 2019-08-06 | Canfield Scientific, Incorporated | Acne imaging methods and apparatus |
US10603508B2 (en) | 2015-10-15 | 2020-03-31 | Dusa Pharmaceuticals, Inc. | Adjustable illuminators and methods for photodynamic therapy and diagnosis |
WO2017066270A1 (en) | 2015-10-15 | 2017-04-20 | Dusa Pharmaceuticals, Inc. | Adjustable illuminator for photodynamic therapy and diagnosis |
AU2016343669A1 (en) * | 2015-10-30 | 2018-05-10 | Dabney Patents, L.L.C. | System, apparatus, and method of providing tattoo fading and removal |
US11224895B2 (en) | 2016-01-18 | 2022-01-18 | Ulthera, Inc. | Compact ultrasound device having annular ultrasound array peripherally electrically connected to flexible printed circuit board and method of assembly thereof |
WO2017176380A1 (en) * | 2016-02-22 | 2017-10-12 | The General Hospital Corporation | Systems and methods for selective targeting of structural features in treating skin conditions |
US10974063B2 (en) | 2016-06-30 | 2021-04-13 | Alcon Inc. | Light therapy for eyelash growth |
FI3981466T3 (fi) | 2016-08-16 | 2023-10-03 | Ulthera Inc | Järjestelmiä ja menetelmiä ihon kosmeettista ultraäänihoitoa varten |
HUE053510T2 (hu) * | 2017-02-06 | 2021-07-28 | 3Skin As | Fényvédõ készítmény |
US10357567B1 (en) | 2018-01-12 | 2019-07-23 | Dusa Pharmaceuticals, Inc. | Methods for photodynamic therapy |
US11944849B2 (en) | 2018-02-20 | 2024-04-02 | Ulthera, Inc. | Systems and methods for combined cosmetic treatment of cellulite with ultrasound |
US10967197B2 (en) | 2018-08-29 | 2021-04-06 | Azulite, Inc. | Phototherapy devices and methods for treating truncal acne and scars |
KR102265592B1 (ko) * | 2020-10-29 | 2021-06-17 | 김진왕 | 5-아미노레불린산 수화염화물을 포함하는 조성물 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998030242A2 (en) * | 1997-01-10 | 1998-07-16 | Photocure As | Photochemotherapeutic compositions |
US5955490A (en) * | 1989-07-28 | 1999-09-21 | Queen's University At Kingston | Photochemotherapeutic method using 5-aminolevulinic acid and other precursors of endogenous porphyrins |
WO2000040266A2 (en) * | 1999-01-04 | 2000-07-13 | The General Hospital Corporation D/B/A | Targeting of sebaceous follicles as a treatment of sebaceous gland disorders |
WO2000041727A1 (en) * | 1999-01-15 | 2000-07-20 | Light Sciences Corporation | Transcutaneous photodynamic treatment of targeted cells |
Family Cites Families (43)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4287554A (en) | 1978-07-03 | 1981-09-01 | Friedrich Wolff | Radiation apparatus |
US4651739A (en) | 1985-04-08 | 1987-03-24 | The General Hospital Corporation | Light-induced killing of carcinoma cells |
HU193777B (en) * | 1985-06-18 | 1987-11-30 | Biogal Gyogyszergyar | Preparation against acne and process for preparing the same |
DE3573071D1 (en) | 1985-11-07 | 1989-10-26 | Karl Schneider | Device for balneo phototherapy |
US4930504A (en) | 1987-11-13 | 1990-06-05 | Diamantopoulos Costas A | Device for biostimulation of tissue and method for treatment of tissue |
JP2798459B2 (ja) | 1988-01-21 | 1998-09-17 | マサチユセツツ・インスチチユート・オブ・テクノロジー | エレクトロポレーションを利用した診断装置及び分子の組織内移動装置 |
US5234940A (en) * | 1989-07-28 | 1993-08-10 | Queen's University | Photochemotherapeutic method using 5-aminolevulinic acid and precursors thereof |
US5422093A (en) * | 1989-07-28 | 1995-06-06 | Queen's University | Photochemotherapeutic method using 5-aminolevulinic acid and precursors thereof |
US5733572A (en) | 1989-12-22 | 1998-03-31 | Imarx Pharmaceutical Corp. | Gas and gaseous precursor filled microspheres as topical and subcutaneous delivery vehicles |
US5131403A (en) | 1991-06-05 | 1992-07-21 | Becton Dickinson And Company | Method for obtaining blood using iontophoresis |
US5423803A (en) | 1991-10-29 | 1995-06-13 | Thermotrex Corporation | Skin surface peeling process using laser |
US5425728A (en) | 1991-10-29 | 1995-06-20 | Tankovich; Nicolai I. | Hair removal device and method |
US5713845A (en) * | 1991-10-29 | 1998-02-03 | Thermolase Corporation | Laser assisted drug delivery |
US5752949A (en) | 1991-10-29 | 1998-05-19 | Thermolase Corporation | Hair removal method |
US5817089A (en) | 1991-10-29 | 1998-10-06 | Thermolase Corporation | Skin treatment process using laser |
US5752948A (en) | 1991-10-29 | 1998-05-19 | Thermolase Corporation | Hair removal method |
US5226907A (en) | 1991-10-29 | 1993-07-13 | Tankovich Nikolai I | Hair removal device and method |
US5455611A (en) * | 1992-05-29 | 1995-10-03 | Scitex Digital Printing, Inc. | Four inch print head assembly |
EP0660712B1 (en) | 1992-09-21 | 2001-05-30 | Quadra Logic Technologies Inc. | Transcutaneous in vivo activation of photosensitive agents in blood |
US5304170A (en) | 1993-03-12 | 1994-04-19 | Green Howard A | Method of laser-induced tissue necrosis in carotenoid-containing skin structures |
DE4320871C2 (de) * | 1993-06-24 | 1995-05-04 | Beiersdorf Ag | Kosmetische und dermatologische Zubereitungen mit einem Gehalt an delta-Aminolävulinsäure |
GB9318841D0 (en) | 1993-09-10 | 1993-10-27 | Res Foundation Of The Norwegia | Composition |
US6056738A (en) | 1997-01-31 | 2000-05-02 | Transmedica International, Inc. | Interstitial fluid monitoring |
US5647866A (en) | 1993-11-09 | 1997-07-15 | Zaias; Nardo | Method of hair depilation |
US5445611A (en) | 1993-12-08 | 1995-08-29 | Non-Invasive Monitoring Company (Nimco) | Enhancement of transdermal delivery with ultrasound and chemical enhancers |
US5464436A (en) | 1994-04-28 | 1995-11-07 | Lasermedics, Inc. | Method of performing laser therapy |
US5925034A (en) | 1994-08-23 | 1999-07-20 | Sisters Of Providence In Oregon | Method and apparatus for determination of psoralen concentrations in biological tissues |
US5669916A (en) | 1994-09-28 | 1997-09-23 | The General Hospital Corporation | Method of hair removal |
DE4440112A1 (de) | 1994-11-11 | 1996-05-15 | Jan H Dr Wilkens | Bestrahlungsanordnung zur Behandlung von Hauterkrankungen |
US5735844A (en) | 1995-02-01 | 1998-04-07 | The General Hospital Corporation | Hair removal using optical pulses |
US5643334A (en) | 1995-02-07 | 1997-07-01 | Esc Medical Systems Ltd. | Method and apparatus for the diagnostic and composite pulsed heating and photodynamic therapy treatment |
DE29508077U1 (de) * | 1995-05-16 | 1995-08-10 | Wilden Lutz Dr Med | Mundpflegegerät |
WO1996039188A1 (en) | 1995-06-05 | 1996-12-12 | Queen's University At Kingston | Photochemotherapeutic method using 5-aminolevulinic acid and other precursors of endogenous porphyrins |
US6063108A (en) | 1997-01-06 | 2000-05-16 | Salansky; Norman | Method and apparatus for localized low energy photon therapy (LEPT) |
IL120891A0 (en) | 1997-05-22 | 1997-09-30 | Technion Res & Dev Foundation | Photodynamic and sonodynamic therapy and agents for use therefor |
IL120943A (en) | 1997-05-29 | 2004-03-28 | Univ Ben Gurion | A system for administering drugs through the skin |
US6168590B1 (en) | 1997-08-12 | 2001-01-02 | Y-Beam Technologies, Inc. | Method for permanent hair removal |
US5856566A (en) * | 1997-09-02 | 1999-01-05 | Dusa Pharmaceuticals, Inc. | Sterilized 5-aminolevulinic acid |
US6165170A (en) | 1998-01-29 | 2000-12-26 | International Business Machines Corporation | Laser dermablator and dermablation |
US6306130B1 (en) | 1998-04-07 | 2001-10-23 | The General Hospital Corporation | Apparatus and methods for removing blood vessels |
US6283956B1 (en) | 1998-11-30 | 2001-09-04 | David H. McDaniels | Reduction, elimination, or stimulation of hair growth |
WO2000039329A1 (fr) | 1998-12-28 | 2000-07-06 | Sapporo Breweries Ltd. | Procede de comptage de micro-organismes et dispositif permettant d'effectuer ledit comptage |
DE10003620A1 (de) | 2000-01-28 | 2001-08-02 | Asat Ag Applied Science & Tech | 5-Aminolävulinsäure-Formulierung in nichtwässrigen Lösungsmitteln |
-
2001
- 2001-08-13 CA CA2422865A patent/CA2422865C/en not_active Expired - Fee Related
- 2001-08-13 JP JP2002518935A patent/JP2004506005A/ja active Pending
- 2001-08-13 WO PCT/US2001/041691 patent/WO2002013788A1/en active Application Filing
- 2001-08-13 EP EP01971365A patent/EP1313448B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2001-08-13 EP EP10180457A patent/EP2269645A3/en not_active Withdrawn
- 2001-08-13 AT AT01971365T patent/ATE463237T1/de not_active IP Right Cessation
- 2001-08-13 AU AU2001291260A patent/AU2001291260A1/en not_active Abandoned
- 2001-08-13 DE DE60141758T patent/DE60141758D1/de not_active Expired - Lifetime
- 2001-08-14 US US09/929,384 patent/US6897238B2/en not_active Expired - Lifetime
-
2004
- 2004-10-20 US US10/970,922 patent/US20050143466A1/en not_active Abandoned
-
2009
- 2009-08-05 US US12/535,937 patent/US20090299268A1/en not_active Abandoned
-
2012
- 2012-08-03 US US13/566,442 patent/US20120296263A1/en not_active Abandoned
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5955490A (en) * | 1989-07-28 | 1999-09-21 | Queen's University At Kingston | Photochemotherapeutic method using 5-aminolevulinic acid and other precursors of endogenous porphyrins |
WO1998030242A2 (en) * | 1997-01-10 | 1998-07-16 | Photocure As | Photochemotherapeutic compositions |
WO2000040266A2 (en) * | 1999-01-04 | 2000-07-13 | The General Hospital Corporation D/B/A | Targeting of sebaceous follicles as a treatment of sebaceous gland disorders |
WO2000041727A1 (en) * | 1999-01-15 | 2000-07-20 | Light Sciences Corporation | Transcutaneous photodynamic treatment of targeted cells |
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
JPN6011050170; Katrin Kalka et al.: 'Photodynamic therapy in dermatology' Journal of the American Academy of Dermatology Vol. 42, No. 3, 200003, p. 389-413 * |
JPN6011050171; 伊藤嘉恭、外3名: '尋常性ざ瘡に対するdelta-アミノレヴリン酸を利用した光線力学療法の経験' 日本レーザー医学会誌 Vol. 21, No. 2, 20000628, p. 168 * |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008519812A (ja) * | 2004-11-10 | 2008-06-12 | フォトキュア エイエスエイ | 5―アミノレブリン酸の誘導体を用いる座瘡の治療方法 |
JP2010513363A (ja) * | 2006-12-22 | 2010-04-30 | バイオフロンテラ バイオサイエンス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | ナノエマルジョン |
JP2010515714A (ja) * | 2007-01-11 | 2010-05-13 | フォトキュア エイエスエイ | アミノレブリン酸およびその誘導体の使用 |
JP2014094963A (ja) * | 2007-01-11 | 2014-05-22 | Photocure Asa | アミノレブリン酸およびその誘導体の使用 |
JP2014527537A (ja) * | 2011-08-31 | 2014-10-16 | エルテーエス ローマン テラピー−ジステーメ アーゲー | 5−アミノレブリン酸塩酸塩用の経皮治療システム |
JP2017061489A (ja) * | 2011-08-31 | 2017-03-30 | エルテーエス ローマン テラピー−ジステーメ アーゲー | 5−アミノレブリン酸塩酸塩用の経皮治療システム |
US10307382B2 (en) | 2011-08-31 | 2019-06-04 | Photonamic Gmbh & Co. Kg | Transdermal therapeutic system for 5-aminolevulinic acid hydrochloride |
JP2017503785A (ja) * | 2013-12-20 | 2017-02-02 | ガルデルマ・リサーチ・アンド・デヴェロップメント | 座瘡のパルス光力学的処置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CA2422865A1 (en) | 2002-02-21 |
ATE463237T1 (de) | 2010-04-15 |
US20090299268A1 (en) | 2009-12-03 |
US20120296263A1 (en) | 2012-11-22 |
EP2269645A2 (en) | 2011-01-05 |
EP2269645A3 (en) | 2011-01-12 |
CA2422865C (en) | 2012-10-16 |
EP1313448A1 (en) | 2003-05-28 |
US20050143466A1 (en) | 2005-06-30 |
US6897238B2 (en) | 2005-05-24 |
EP1313448B1 (en) | 2010-04-07 |
WO2002013788A1 (en) | 2002-02-21 |
US20020099094A1 (en) | 2002-07-25 |
EP1313448A4 (en) | 2005-01-26 |
AU2001291260A1 (en) | 2002-02-25 |
DE60141758D1 (en) | 2010-05-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2004506005A (ja) | 尋常性挫瘡用の局所アミノレブリン酸−光力学的治療 | |
US6600951B1 (en) | Targeting of sebaceous follicles as a Treatment of sebaceous gland disorders | |
Lloyd et al. | Selective photothermolysis of the sebaceous glands for acne treatment | |
US6663658B1 (en) | Phototherapy method for treatment of acne | |
US7018396B2 (en) | Method of treating acne | |
US6235016B1 (en) | Method of reducing sebum production by application of pulsed light | |
EP2131862B1 (en) | Fuid photosensitizer for therapeutic photodynamic skin treatment and its use in non therapeutic photodynamic skin treatments | |
JP4745608B2 (ja) | 電子伝達剤のリン酸誘導体を用いた皮膚治療 | |
Jeffes | Levulan®: the first approved topical photosensitizer for the treatment of actinic keratosis | |
US20090131499A1 (en) | Photodynamic therapy for skin related problems | |
EP2248536A2 (en) | Topical Aminolevulinic acid-photodynamic therapy for acne vulgaris | |
WO2003086460A2 (en) | High fluence rate activation of photosensitizers for dermatological applications | |
US7976854B2 (en) | Method of treating skin requiring skin cancer treatment | |
RU2265463C2 (ru) | СПОСОБ ДИАГНОСТИКИ И ФОТОДИНАМИЧЕСКОЙ ТЕРАПИИ УГРЕВОЙ СЫПИ (acne vulgaris) | |
Simao et al. | Combining superficial chemical peels | |
US20070154536A1 (en) | Drug delivery method by enhanced topical application | |
Sarkar et al. | 15. Photodynamic therapy |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20071126 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080723 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110520 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110927 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111222 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120731 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20121031 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20121107 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20121130 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20121207 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121217 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20130305 |