JP2004504414A - ポリカーボネートを含む組成物 - Google Patents
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Abstract
本発明は、ポリカーボネートと特定のトリアジンと脂肪酸エステルとを含む組成物の製造における、上記トリアジンの使用に関する。本発明は、上記組成物、これらの組成物を含む製品の製造方法、およびその製品にも関する。
Description
【0001】
本発明は、ポリカーボネートと特定のトリアジンと脂肪酸エステルとを含む組成物の製造における特定のトリアジンの使用、並びにその組成物、これらの組成物を含有する製品の製造方法、およびこれらの製品に関する。
【0002】
ポリカーボネートシートは、欧州特許出願公開第A−0110221号明細書から知られており、多数の用途に利用されている。これらは例えば、ポリカーボネートを含む組成物の押出成形によって、そして必要に応じてポリカーボネートを含む組成物と高含量のUV吸収剤とを含有する別の組成物との同時押出成形によって、製造される。
【0003】
上記シートの押出成形においてよく再発する問題は、成形組成物からの揮発性成分の堆積である。
【0004】
シートの製造に使用される機械で、揮発性成分は、多層シートの押出成形においてキャリブレーター上に、そして固形シートの押出成形においてローラー上に堆積する。これら両方ともシートの表面に欠陥を生じさせることがある。
【0005】
揮発性成分は、例えば、ポリカーボネートを含む組成物のUV吸収剤、離型剤および他の低分子量成分である。
【0006】
欧州特許出願公開第A−0320632号明細書には、ポリカーボネートを含む組成物の同時押出シートであって、低揮発性UV吸収剤を含み、さらに加えて潤滑剤を含み得るものが記載されている。不利益は、比較的長い押出成形時間を伴うと、シート表面が特に同時押出成形の場合に害されることである。これは、例えば、ポリカーボネート溶融物からの蒸発物により引き起こされる。
【0007】
ポリカーボネート溶融物からのUV吸収剤の発散の増加は、キャリブレーターまたはローラー上での被覆物の形成を導き、そして最終的には、シート表面での欠陥の形成(例えば白い斑点やうねりなど)を導く。キャリブレーターでのポリカーボネートの擦り減りがさらに、同時押出ポリカーボネートシート上の微粉堆積物を導く。
【0008】
国際公開第99/05205号パンフレットから、離型剤混合物、例えばペンタエリスリトールの脂肪酸エステルとグリセロールの脂肪酸エステルからなるものを使用して、シート表面での欠陥の形成(例えば白い斑点やうねりなど)を導くキャリブレーターまたはローラー上での被覆物の形成を最小化させることができることが知られている。
【0009】
ポリカーボネート用の、置換トリアジンベースの種々のUV吸収剤の使用が、例えば特開平09−176476号公報、特開平09−057881号公報、特開平09−057813号公報および欧州特許出願公開第A−0825226号明細書から、知られている。
【0010】
特開平09−176476号公報には、トリアジンを含むポリカーボネート組成物並びにそれらで被覆したシートおよびフィルムが記載されている。
【0011】
特開平09−057881号公報には、トリアジンを含むポリカーボネート組成物で被覆されたプラスチック波型シートが記載されている。
【0012】
特開平09−057813号公報には、被覆層での、トリアジンを含むポリカーボネートシートの特定の製造方法が記載されている。
【0013】
欧州特許出願公開第A−0649724号明細書には、コア層と、UV吸収剤1〜15重量%を含む被覆層少なくとも1層との同時押出成形による、分子量Mw27,000〜29,500g/molを有する分枝ポリカーボネートからの多層プラスチックパネルの製造方法が記載されている。これらのプラスチックパネルの製造用の成形組成物中で、離型剤(欧州特許出願公開第A−0300485号明細書に記載のもの)、グリセロールモノステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレートおよびそれらの混合物を、主用成分としてグリセロールモノステアレートと共に用いる場合、それにもかかわらずシート表面の欠陥が時間とともに生じる。
【0014】
従って、本発明の目的は、押出または同時押出で、記載した先行技術の不利益が示されない、ポリカーボネートを含む組成物を提供することにある。
【0015】
本発明の別の目的は、本発明による組成物を含む製品、特に多層シートを提供することにある。
【0016】
本発明による目的は、式(I):
【化3】
[式中、R1、R2、R3およびR4は、同一であっても異なってもよく、C1−アルキル〜C8−アルキル、ハロゲンおよび−CNからなる群から選択され、および
R5は、HまたはC1−アルキル〜C20−アルキルである。]
の化合物の使用であって、ポリカーボネートと脂肪酸エステルと式(I)の化合物1またはそれ以上とを含む組成物の調製での使用により達成される。
【0017】
好ましくは、R5はn−オクチルである。
【0018】
また好ましくは、Rl、R2、R3およびR4はメチルである。特に好ましくは、RSはn−オクチルであり、Rl、R2、R3およびR4はメチルである。
【0019】
本発明による目的は、ポリカーボネートと脂肪酸エステルと式(I)の化合物1またはそれ以上とを含む組成物によっても達成される。
【0020】
本発明の好ましい実施態様では、本発明による組成物は、脂肪酸エステル0.02〜1重量%を含有する。それらのエステルは、好ましくは、ペンタエリスリトールテトラステアレート、グリセロールモノステアレートおよびこれら2つの混合物からなる群から選択される。
【0021】
本発明の好ましい実施態様では、本発明による組成物は、さらに、熱安定剤10ppm〜3000ppmを含む。
【0022】
熱安定剤は、好ましくは、トリス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトおよびトリフェニルホスフィンからなる群から選択される。
【0023】
本発明による目的は、押出成形または同時押出成形あるいは射出成形による、本発明による組成物を含む製品を製造する方法によっても達成される。押出成形または同時押出成形が好ましい。
【0024】
本発明による目的は、本発明による組成物を含む製品によっても達成される。
【0025】
本発明による目的は、多層製品であって、外層の少なくとも1層が本発明による組成物を含むものによっても達成される。
【0026】
本発明による目的は、本発明による組成物を含む製品であって、シート、固形シート、多層シート、波型固形シート、波型多層シート、多層プロファイル、ガラス、グリーンハウスのガラス、温室、バス停留所、広告板、標識、保護ガラス、自動車ガラス、窓および屋根からなる群から選択される製品によっても達成される。
【0027】
本発明による特に好ましい製品は、本発明による組成物を、2層の外層の少なくとも1層中に含む多層シートである。
【0028】
本発明による製品は、本発明による組成物を含む。好ましくは、実質的に本発明による組成物からなる。特に好ましくは、本発明による組成物からなる。多層製品の場合は、製品の1またはそれ以上の層に適用される。
【0029】
好ましくは、本発明による組成物は、ポリカーボネートシートへ、好ましくは厚さ5〜80μmを有する被覆層の形態で適用され、好ましくは同時押出成形方法によってもたらされる適用である。
【0030】
本発明による組成物は、式(I)の化合物を、好ましくは1〜7重量%、特に好ましくは2〜5重量%含有する。
【0031】
式(I)の化合物の調製は既知方法によって果たされ得る。例えば、国際公開第00/14075号パンフレット、米国特許第556973号明細書、米国特許第5648488号明細書または米国特許第5675004号明細書によって実行することができる。式(I)の化合物の特定の例は、例えば、Cyasorb( 登録商標 )UV 1164の商品名で、Cytec Industries B.V., Botlek, Netherlandsから市販されている。
【0032】
本発明によるポリカーボネートを含む組成物は、特に利点があることが判明している。これらは難なく加工処理することができ、製品として得られる物品を害しない。驚くべきことに、これらの化合物を使用する場合、揮発性として知られる添加剤をポリカーボネートを含む組成物に加えても、本明細書の始めに記載した問題が発生しないことが判明した。
【0033】
本発明によると、ポリカーボネートは、ホモポリカーボネート、コポリカーボネートまたは熱可塑性ポリエステルカーボネートである。これらは好ましくは、平均分子量Mw18,000〜40,000g/mol、好ましくは26,000〜36,000 g/mol、特に28,000〜35,000 g/molを有する。分子量は、光散乱により較正し、ジクロロメタン中、またはフェノール/o−ジクロロベンゼンの等重量混合液中で相対溶液粘度を測定することにより決定される。
【0034】
ポリカーボネートを含む組成物の溶融粘度は、多層製品が製造される場で、適用される基材の粘度より低いのが好ましい。
【0035】
ポリカーボネートを含む組成物におけるポリカーボネートの製造に関しては、例えば、「シュネル」、ケミストリー・アンド・フィジックス・オブ・ポリカーボネーツ、ポリマー・レヴューズ、第9巻、インターサイエンス・パブリッシャーズ、ニューヨーク、ロンドン、シドニー1964年;ディ・シー・プレヴォルセック、ビー・ティ・デボナおよびワイ・ケステン著、コーポレート・リサーチ・センター、アライド・ケミカル・コーポレイション、モーリスタウン、ニュージャージー07960、「シンセシス・オブ・ポリ(エステル)カーボネート・コポリマーズ」、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス、ポリマー・ケミストリー編、第19巻、第75〜90頁(1980年);ディ・フライターグ、ユー・グリゴ、ピー・アール・ミューラー、エヌ・ヌーベルン著、バイエル・アクチエンゲゼルシャフト、「ポリカーボネーツ」、エンサイクロペディア・オブ・ポリマー・サイエンス・アンド・エンジニアリング、第11巻、第2版、1988年、第648〜718頁;および最後に、ドレス・ユー・グリゴ、ケイ・キルヒャーおよびピー・アール・ミュラー著、「ポリカーボネート」、ベッカー/ブラウン、クンシュトフ−ハンドブッフ、第3/1巻、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリエステル、セルロースエステル、カール・ハンサー・フェルラーク・ミュンヘン、ウィーン1992年、第117〜299頁が参照される。
【0036】
製造は、好ましくは相境界法または溶融エステル交換法により行われる。ここでは、例として、相境界法を用いて説明する。
【0037】
出発化合物として好ましく用いられる化合物は、一般式HO−Z−OH[ここで、Zは、芳香族基を1個以上有する炭素数6〜30の2価の有機基である。]で表されるビスフェノールである。
【0038】
前記化合物の例は、ジヒドロキシジフェニル、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン、インダンビスフェノール、ビス(ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(ヒドロキシフェニル)ケトンおよびα,α’−ビス(ヒドロキシフェニル)−ジイソプロピルベンゼンの群に属するビスフェノールである。
【0039】
前記化合物群に属する特に好ましいビスフェノールは、ビスフェノールA、テトラアルキルビスフェノールA、4,4−(メタ−フェニレンジイソプロピル)ジフェノール(ビスフェノールM)、4,4−(パラ−フェニレンジイソプロピル)ジフェノール、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(BP−TMC)、および必要に応じたこれらの混合物である。
【0040】
特に好ましいポリカーボネートは、ビスフェノールAをベースとするホモポリカーボネート、およびおよびビスフェノールAモノマーと1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンをベースとするコポリカーボネートである。
【0041】
本発明で使用されるビスフェノール類は、炭酸化合物、特にホスゲンと、または溶融エステル交換法においてジフェニルカーボネートもしくはジメチルカーボネートと反応する。
【0042】
ポリエステル−カーボネートは、前述のビスフェノール、少なくとも1種の芳香族ジカルボン酸および必要に応じて炭酸と同等なものの反応により得られる。
【0043】
好適な芳香族ジカルボン酸は、例えば、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、3,3’−または4,4’−ジフェニルジカルボン酸およびベンゾフェノンジカルボン酸である。ポリカーボネート中のカーボネート基のうちの、80モル%まで、好ましくは20〜50モル%は、芳香族ジカルボン酸エステル基で置き換えられる。
【0044】
界面法で用いられる不活性な有機溶媒は、例えば、ジクロロメタン、種々のジクロロエタンおよびクロロプロパン化合物、四塩化炭素、クロロホルム、クロロベンゼンおよびクロロトルエンであり、クロロベンゼンまたはジクロロメタンあるいはクロロベンゼンおよびジクロロメタンの混合物が好ましく使用される。
【0045】
界面反応は、3級アミン(特にN−アルキルピペリジン)またはオニウム塩などの触媒によって促進され得る。トリブチルアミン、トリエチルアミンおよびN−エチルピペリジンが好ましく使用される。
【0046】
溶融エステル交換法がポリカーボネートの場合は、ドイツ特許出願公開第A−4238123号明細書に開示されている触媒が好ましく使用される。
【0047】
ポリカーボネートは、意図的な、そして少量の枝分かれ剤の使用により制御された方法で枝分かれさせてもよい。好適な枝分かれ剤は、フロログルシノール、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゼン、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−フェニルメタン、2,2−ビス−[4,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキシル]プロパン、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェノール、2,6−ビス−(2−ヒドロキシ−5’−メチル−ベンジル)−4−メチルフェノール、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−プロパン、ヘキサ−(4−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェニル)−オルトテレフタル酸エステル、テトラ−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、テトラ−(4−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェノキシ)−メタン、α,α’,α’’−トリス−(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、トリメシン酸、シアヌール酸クロライド、3,3−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール、1,4−ビス−(4’,4’’−ジヒドロキシトリフェニル)−メチル)−ベンゼンであって、特に1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタンおよび3,3−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドールである。
【0048】
用いられるジフェノールに対して0.05〜2モル%の枝分かれ剤、または場合により同時使用される枝分かれ剤の混合物が、ジフェニルと一緒に使用され得る。あるいは、合成の後段階で加えてもよい。
【0049】
連鎖停止剤を使用することもできる。連鎖停止剤として、好ましくは、フェノールなどのフェノール類、クレゾールおよび4−tert−ブチルフェノールなどのアルキルフェノール、クロロフェノール、ブロモフェノール、クミルフェノール、またはこれらの混合物を、ビスフェノールに対して好ましくは1〜20モル%、より好ましくは2〜10モル%の量で使用される。フェノール、4−tert−ブチルフェノールまたはクミルフェノールが特に好ましい。
【0050】
連鎖停止剤および枝分かれ剤は、別の溶液としてあるいはビスフェノールと一緒に合成に添加され得る。
【0051】
本発明によるポリカーボネートを含む組成物における、溶融エステル交換法によるポリカーボネートの調製は、ドイツ特許出願公開第A−4238123号明細書中に実施例として記載されている。
【0052】
本発明によるポリカーボネートを含む組成物へのUV吸収剤の導入、特に式(I)の化合物の導入は、通常使用される方法で行なわれ、例えばUV吸収剤と、適切な有機溶媒(CH2Cl2、ハロアルカン、ハロ芳香族化合物、クロロベンゼンおよびキシレン類など)中のポリカーボネート溶液との混合溶液により行なわれる。物質の混合は、好ましくは、押出成形によって既知方法で均質化(ホモジナイズ)される;この溶液混合物は、例えばコンパウンドで、既知方法によって、例えば溶媒蒸発および次の押出成形によって取り除かれる。
【0053】
上記のポリカーボネートを含む組成物はさらに安定剤を含んでもよい。
【0054】
本発明によるポリカーボネートを含む組成物のポリカーボネートに適した安定剤は、例えば、ホスフィン、ホスファイトまたはSi含有安定剤、および欧州特許出願公開第A−0500496号明細書に記載の他の化合物である。記載の例として、トリフェニルホスファイト、ジフェニルアルキルホスファイト、フェニルジアルキルホスファイト、トリス−(ノニルフェニル)ホスファイト、テトラキス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスファイトおよびトリアリールホスファイトが挙げられる。トリフェニルホスフィンおよびトリス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトが特に好ましい。
【0055】
本発明による成形組成物は脂肪酸エステルを含む。これらは4価〜6価のアルコールのエステル(部分エステル)、特にペンタエリスリトールである。
【0056】
4価のアルコールは、例えばペンタエリスリトールおよびメソエリスリトールである。5価のアルコールは、例えばアラビトール、リビトールおよびキシリトールである。6価のアルコールは、例えばマンニトール、グルシトール(ソルビトール)およびズルシトールである。
【0057】
上記エステルは、モノエステル、ジエステル、トリエステル、テトラエステル、必要に応じてペンタエステルおよびヘキサエステル、またはそれらの混合物、特に、飽和脂肪族C10−〜C26−モノカルボン酸、好ましくは飽和脂肪族C14−〜C22−モノカルボン酸の静力学的混合物(static mixtures)である。
【0058】
市販の脂肪酸エステル、特にペンタエリスリトールは、その製造に由来する異なる部分エステルを60%未満で含有し得る。
【0059】
炭素数10〜26を有する飽和脂肪族モノカルボン酸は、例えば、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸およびセロチン酸である。
【0060】
炭素数14〜22を有する好ましい飽和脂肪族モノカルボン酸は、例えば、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸およびベヘニン酸である。
【0061】
パルミチン酸およびステアリン酸などの飽和脂肪族モノカルボン酸が特に好ましい。
【0062】
本発明により使用される飽和脂肪族C10−カルボン酸〜C26−カルボン酸およびその脂肪酸エステルは、文献から公知であるか、または文献から公知の方法により調製できる。ペンタエリスリトール脂肪酸エステルの例は、上記の、特に好ましいモノカルボン酸のエステルである。
【0063】
ペンタエリスリトールとステアリン酸とのエステルおよびペンタエリスリトールとパルミチン酸とのエステルが特に好ましい。
【0064】
本発明による成形組成物は、グリセロールモノ脂肪酸エステルを含んでもよい。グリセロールモノ脂肪酸エステルは、グリセロールと飽和脂肪族C10−〜C26−モノカルボン酸とのエステル、好ましくは飽和脂肪族Cl4−〜C22−モノカルボン酸とのエステルである。高含量の揮発物は、もはや本発明による成形組物の事例の始めに記載した問題を引き起こさない。
【0065】
グリセロール−モノ脂肪酸エステルは、グリセロールの第一OH官能基のものとグリセロールの第二OH官能基のものの両方、並びにこれら化合物の異性体類の混合物であると考えられる。グリセロール−モノ脂肪酸エステルは、その製造に由来する異なるジエステルおよびグリセロールのジエステルを、50%未満で含有し得る。
【0066】
炭素数10〜26を有する飽和脂肪族モノカルボン酸は、例えば、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸およびセロチン酸である。
【0067】
炭素数14〜22を有する好ましい飽和脂肪族モノカルボン酸は、例えば、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸およびベヘニン酸である。
【0068】
特に好ましい飽和脂肪族モノカルボン酸はパルミチン酸およびステアリン酸である。
【0069】
本発明に使用される飽和脂肪族C10−〜C26−カルボン酸およびグリセロールモノ脂肪酸エステルは、例えば、文献から公知であるか、または文献から公知の方法により調製され得る(例えば、フィーザー・アンド・フィーザー、オルガニッシェ・ヘミー・ゲゼルシャフトミットベシュレンクテルハフツング、ヴァインハイム、ベルグシュト(Bergstr.)1965年、第30章、第1206頁以降を参照)。グリセロールモノ脂肪酸エステルの例は、前記の特に好ましいモノカルボン酸のエステルである。
【0070】
上記のポリカーボネートを含む組成物はさらに静電防止剤を含んでもよい。静電防止剤の例は、4級アンモニウム塩、ホスホニウム塩またはスルホニウム塩などのカチオン性化合物、アルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩の形態のアルキルスルホネート、アルキルスルフェート、アルキルホスフェートおよびカルボキシレートなどのアニオン性化合物、およびポリエチレングリコールエステル、ポリエチレングリコールエステル、脂肪酸エステルおよびエトキシル化脂肪族アミンなどの非イオン性化合物である。好ましい静電防止剤は、非イオン性化合物である。
【0071】
本発明による組成物およびそれにより製造される製品は、有機着色剤、無機着色顔料、蛍光着色剤および、特に好ましくは蛍光増白剤を含んでもよい。
【0072】
ポリカーボネートを含む組成物の合成に使用する全ての出発物質および溶媒は、その調製および貯蔵から適当な不純物で汚染されていることがあるが、できる限り純粋な出発物質を用いて作業することを目指す。
【0073】
個々の成分は、公知の方法で、連続的および同時に、そして室温および高温の両者において混合され得る。
【0074】
添加物は、ポリマー顆粒を添加物と混合することにより、公知の方法で、例えば、約200〜330℃の温度において、内部混練機、押出機および二軸スクリュー押出機などの汎用の装置内で、例えば溶融コンパウンド化もしくは溶融押出しにより、あるいはポリマー溶液と添加物の溶液を混合した後、前記溶媒を公知の方法で蒸発させることにより、ポリカーボネートを含む組成物に混入される。
【0075】
ポリカーボネートを含む組成物中の添加物の含量は、広範囲に変化でき、しかもポリカーボネートを含む組成物の所望の特性に依存する。ポリカーボネートを含む組成物中の添加物の合計含量は、前記のポリカーボネートを含む組成物の重量に対して、例えば20重量%まで、好ましくは0.2〜12重量%である。
【0076】
本発明の実施例に示されるように、本発明によるポリカーボネートを含む組成物を同時押出層として使用すると、シートのベース材料としての他の任意のポリカーボネートを含む組成物のものを超える顕著な利点が示された。この利点は、シートのベース材料に、本発明によるポリカーボネートを含む組成物のUV吸収剤および離型剤も供される場合に、特に現われる。
【0077】
上記のポリカーボネートを含む組成物は、固形プラスチックシートおよびいわゆる多層シート(例えば二層シート、三層シートなど)の製造に使用することができる。これらのシートには、片面または両面上に、本発明のポリカーボネートを含む組成物を含む別の被覆層を有するシートも含まれる。
【0078】
本発明によるポリカーボネートを含む組成物は、製品、特にこれらから製造されるシートおよび製品、例えばグリーンハウスのガラス、温室、バス停留所、広告板、標識、保護ガラス、自動車ガラス、窓または屋根などの容易な製造を可能にする。
【0079】
本発明によるポリカーボネートを含む組成物で被覆された製品のその後の処理、例えば深絞りなど、あるいは、例えば傷のつきにくい仕上げ塗またはウォータースプレッド(water−spreading)層を供する表面処理なども可能であり、そして本発明はこれらの工程により製造される製品も提供する。
【0080】
上記の同時押出成形は文献既知である(例えば欧州特許出願公開第A−0110221号明細書および欧州特許出願公開第A−0110238号明細書参照。)。好ましくは以下のように実施される:
コア層と被覆層(複数の被覆層)を製造する押出機を、同時押出成形アダプターに付ける。このアダプターは、被覆層の溶融形成がコア層の溶融物へ接着される薄い層の形態で設けられるように設計されている。
こうして形成された多層溶融押出物は、その後、下流に接続されたダイ中で、所望の形態(多層または固形シート)にされる。それから溶融物は、カレンダー操作(固形シート)または減圧キャリブレーション(多層シート)による既知方法で、制御された状態で冷却され、それから長さが切断される。ストレスを排除するためのテンパリングオーブンが、必要に応じてキャリブレーションの下流に供される。アダプターがダイの上流に供されているが、ダイ自体が、溶融物の組み合わせがその場で行なわれるような形態であってもよい。
【0081】
本発明は、下記実施例によって、限定されることなくさらに詳細に説明される。
【0082】
実施例
10mmの2層の二重シートA−Eは、例えば欧州特許出願公開第A−0110238号明細書に記載の通り、下記のポリカーボネートを含む組成物から得られる:使用されるベース材料は、Bayer AG, Leverkusen, Germanyの、300℃、1.2kg荷重時のメルトフローインデックス(MFR) 6.5g/10分の、Makrolon( 登録商標 )KU 1−1243 (分枝ビスフェノールAポリカーボネートであった。ベース材料を、Bayer AG, Leverkusen, Germanyの、300℃、1.2kg荷重時のメルトフローインデックス(MFR) 6.5g/10分の、Makrolou( 登録商標 )3100(直鎖状ビスフェノールAポリカーボネート)ベースの表に記載の化合物と共に同時押出した。
【0083】
それぞれの事例における同時押出層の厚さはおよそ50μmであった。
【0084】
【表1】
*) ペンタエリスリトールテトラステアレート、例えば、Cognis, Duesseldorf, Germanyから、Loxiol( 登録商標 )EP 129として販売されている。
**) グリセロールモノステアレート、例えば、Cognis, Duesseldorf, Germanyから、Loxiol( 登録商標 )VPG 861として販売されている。
***) Ciba Spezialitaetenchemie, Lampertheim, Germanyの、トリス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト。
【0085】
Tinuvin( 登録商標 )360は、2,2−メチレンビス−(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンズトリアゾール−2−イル)フェノールである。
【0086】
化合物II(Tinuvin( 登録商標 )1577として販売):
【化4】
【0087】
多層シートの製造に使用した機械および装置を以下に記載する。
装置は以下のものから構成されていた:
− 長さ25Dおよび直径70mmのスクリューを有する、脱気機能付き押出機本体
− 同時押出アダプター(供給ブロックシステム)
− 長さ25Dおよび直径30mmのスクリューを有する、被覆層を設けるための同時押出機
− 幅350mmの、特定のシートダイ
− キャリブレーター
− ローラーコンベヤー
− 排出装置(take−off device)
− 長さを切断する装置(鋸)
− 送達テーブル。
【0088】
ベース材料のポリカーボネート顆粒を本体押出機の供給漏斗に供給し、 そしてUV同時押出成形材料を同時押出機に供給した。実験材料の溶融および供給は、それぞれのシリンダ/スクリュー可塑化システムで行った。前記2種の材料溶融物を併せて同時押出アダプターに供給し、ダイから出発してキャリブレーター中で冷却した後、複合物を形成した。他の装置で、押出シートを運搬し、長さを切断し、そして積み重ねた。
【0089】
A ( 参照 ) との同時押出成形:
− 4時間後に最初の比較的小さな堆積物
− 3時間後に、わずかな横向きのうねりが不規則な間隔で生じ、シートの品質を僅かに害した
4.5時間後、横向きのうねりが僅かによりはっきりした
− 評価:良好
【0090】
Bとの同時押出成形:
− 試験時間5時間超えても堆積物なし
− 試験中全体で、横向きの波打が非常に少なく、そのためシートの品質は害されない
− 評価:非常に良好
【0091】
Cとの同時押出成形:
− 2時間後に最初の僅かな堆積物
− 150分後、僅かな横向きのうねりが不規則な間隔で生じ、シートの品質を僅かに害した
3.5時間後、横向きのうねりがはっきりした
− 評価:不良
【0092】
Dとの同時押出成形:
− 50分後に最初の比較的小さな堆積物
− 60分後、僅かな横向きのうねりが不規則な間隔で生じ、シートの品質を僅かに害した
3時間後、横向きのうねりがはっきりした
− 評価:不良
【0093】
Eとの同時押出成形:
− 試験時間5時間超えても堆積物なし
− 試験中全体で、横向きの波打が非常に少なく、そのためシートの品質は害されない
− 評価:非常に良好
【0094】
実施例Cは、非常に劣ったシート品質を示すが、これは化合物IIによるものである。
【0095】
化合物(I)および化合物(II)の揮発性は非常に似ている(表1)。そのため、ポリカーボネートを含む組成物で同じ離型剤混合物を使用した場合に、化学的に非常に似ている式(I)の化合物を用いると、同程度に劣る表面品質に達すると予想された。しかし、驚くべきことに、この化合物を用いると、際だって長い時間にわたり良好なシート品質が提供されることが判明した。国際公開第99/05205号パンフレット(本明細書中のシートA)に記載の組成物を用いたものよりも長い時間、シートの品質が良好に維持された。
【0096】
試験BとDの比較から、同時押出成形は、3つからなる組成物の場合でのみ、驚くべき相乗効果によって、高品質のシートが導かれることが示される。
【0097】
表1
ISO 7112(窒素雰囲気下)に基づく、熱重量分析(TGA)法による揮発性測定
【表2】
本発明は、ポリカーボネートと特定のトリアジンと脂肪酸エステルとを含む組成物の製造における特定のトリアジンの使用、並びにその組成物、これらの組成物を含有する製品の製造方法、およびこれらの製品に関する。
【0002】
ポリカーボネートシートは、欧州特許出願公開第A−0110221号明細書から知られており、多数の用途に利用されている。これらは例えば、ポリカーボネートを含む組成物の押出成形によって、そして必要に応じてポリカーボネートを含む組成物と高含量のUV吸収剤とを含有する別の組成物との同時押出成形によって、製造される。
【0003】
上記シートの押出成形においてよく再発する問題は、成形組成物からの揮発性成分の堆積である。
【0004】
シートの製造に使用される機械で、揮発性成分は、多層シートの押出成形においてキャリブレーター上に、そして固形シートの押出成形においてローラー上に堆積する。これら両方ともシートの表面に欠陥を生じさせることがある。
【0005】
揮発性成分は、例えば、ポリカーボネートを含む組成物のUV吸収剤、離型剤および他の低分子量成分である。
【0006】
欧州特許出願公開第A−0320632号明細書には、ポリカーボネートを含む組成物の同時押出シートであって、低揮発性UV吸収剤を含み、さらに加えて潤滑剤を含み得るものが記載されている。不利益は、比較的長い押出成形時間を伴うと、シート表面が特に同時押出成形の場合に害されることである。これは、例えば、ポリカーボネート溶融物からの蒸発物により引き起こされる。
【0007】
ポリカーボネート溶融物からのUV吸収剤の発散の増加は、キャリブレーターまたはローラー上での被覆物の形成を導き、そして最終的には、シート表面での欠陥の形成(例えば白い斑点やうねりなど)を導く。キャリブレーターでのポリカーボネートの擦り減りがさらに、同時押出ポリカーボネートシート上の微粉堆積物を導く。
【0008】
国際公開第99/05205号パンフレットから、離型剤混合物、例えばペンタエリスリトールの脂肪酸エステルとグリセロールの脂肪酸エステルからなるものを使用して、シート表面での欠陥の形成(例えば白い斑点やうねりなど)を導くキャリブレーターまたはローラー上での被覆物の形成を最小化させることができることが知られている。
【0009】
ポリカーボネート用の、置換トリアジンベースの種々のUV吸収剤の使用が、例えば特開平09−176476号公報、特開平09−057881号公報、特開平09−057813号公報および欧州特許出願公開第A−0825226号明細書から、知られている。
【0010】
特開平09−176476号公報には、トリアジンを含むポリカーボネート組成物並びにそれらで被覆したシートおよびフィルムが記載されている。
【0011】
特開平09−057881号公報には、トリアジンを含むポリカーボネート組成物で被覆されたプラスチック波型シートが記載されている。
【0012】
特開平09−057813号公報には、被覆層での、トリアジンを含むポリカーボネートシートの特定の製造方法が記載されている。
【0013】
欧州特許出願公開第A−0649724号明細書には、コア層と、UV吸収剤1〜15重量%を含む被覆層少なくとも1層との同時押出成形による、分子量Mw27,000〜29,500g/molを有する分枝ポリカーボネートからの多層プラスチックパネルの製造方法が記載されている。これらのプラスチックパネルの製造用の成形組成物中で、離型剤(欧州特許出願公開第A−0300485号明細書に記載のもの)、グリセロールモノステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレートおよびそれらの混合物を、主用成分としてグリセロールモノステアレートと共に用いる場合、それにもかかわらずシート表面の欠陥が時間とともに生じる。
【0014】
従って、本発明の目的は、押出または同時押出で、記載した先行技術の不利益が示されない、ポリカーボネートを含む組成物を提供することにある。
【0015】
本発明の別の目的は、本発明による組成物を含む製品、特に多層シートを提供することにある。
【0016】
本発明による目的は、式(I):
【化3】
[式中、R1、R2、R3およびR4は、同一であっても異なってもよく、C1−アルキル〜C8−アルキル、ハロゲンおよび−CNからなる群から選択され、および
R5は、HまたはC1−アルキル〜C20−アルキルである。]
の化合物の使用であって、ポリカーボネートと脂肪酸エステルと式(I)の化合物1またはそれ以上とを含む組成物の調製での使用により達成される。
【0017】
好ましくは、R5はn−オクチルである。
【0018】
また好ましくは、Rl、R2、R3およびR4はメチルである。特に好ましくは、RSはn−オクチルであり、Rl、R2、R3およびR4はメチルである。
【0019】
本発明による目的は、ポリカーボネートと脂肪酸エステルと式(I)の化合物1またはそれ以上とを含む組成物によっても達成される。
【0020】
本発明の好ましい実施態様では、本発明による組成物は、脂肪酸エステル0.02〜1重量%を含有する。それらのエステルは、好ましくは、ペンタエリスリトールテトラステアレート、グリセロールモノステアレートおよびこれら2つの混合物からなる群から選択される。
【0021】
本発明の好ましい実施態様では、本発明による組成物は、さらに、熱安定剤10ppm〜3000ppmを含む。
【0022】
熱安定剤は、好ましくは、トリス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトおよびトリフェニルホスフィンからなる群から選択される。
【0023】
本発明による目的は、押出成形または同時押出成形あるいは射出成形による、本発明による組成物を含む製品を製造する方法によっても達成される。押出成形または同時押出成形が好ましい。
【0024】
本発明による目的は、本発明による組成物を含む製品によっても達成される。
【0025】
本発明による目的は、多層製品であって、外層の少なくとも1層が本発明による組成物を含むものによっても達成される。
【0026】
本発明による目的は、本発明による組成物を含む製品であって、シート、固形シート、多層シート、波型固形シート、波型多層シート、多層プロファイル、ガラス、グリーンハウスのガラス、温室、バス停留所、広告板、標識、保護ガラス、自動車ガラス、窓および屋根からなる群から選択される製品によっても達成される。
【0027】
本発明による特に好ましい製品は、本発明による組成物を、2層の外層の少なくとも1層中に含む多層シートである。
【0028】
本発明による製品は、本発明による組成物を含む。好ましくは、実質的に本発明による組成物からなる。特に好ましくは、本発明による組成物からなる。多層製品の場合は、製品の1またはそれ以上の層に適用される。
【0029】
好ましくは、本発明による組成物は、ポリカーボネートシートへ、好ましくは厚さ5〜80μmを有する被覆層の形態で適用され、好ましくは同時押出成形方法によってもたらされる適用である。
【0030】
本発明による組成物は、式(I)の化合物を、好ましくは1〜7重量%、特に好ましくは2〜5重量%含有する。
【0031】
式(I)の化合物の調製は既知方法によって果たされ得る。例えば、国際公開第00/14075号パンフレット、米国特許第556973号明細書、米国特許第5648488号明細書または米国特許第5675004号明細書によって実行することができる。式(I)の化合物の特定の例は、例えば、Cyasorb( 登録商標 )UV 1164の商品名で、Cytec Industries B.V., Botlek, Netherlandsから市販されている。
【0032】
本発明によるポリカーボネートを含む組成物は、特に利点があることが判明している。これらは難なく加工処理することができ、製品として得られる物品を害しない。驚くべきことに、これらの化合物を使用する場合、揮発性として知られる添加剤をポリカーボネートを含む組成物に加えても、本明細書の始めに記載した問題が発生しないことが判明した。
【0033】
本発明によると、ポリカーボネートは、ホモポリカーボネート、コポリカーボネートまたは熱可塑性ポリエステルカーボネートである。これらは好ましくは、平均分子量Mw18,000〜40,000g/mol、好ましくは26,000〜36,000 g/mol、特に28,000〜35,000 g/molを有する。分子量は、光散乱により較正し、ジクロロメタン中、またはフェノール/o−ジクロロベンゼンの等重量混合液中で相対溶液粘度を測定することにより決定される。
【0034】
ポリカーボネートを含む組成物の溶融粘度は、多層製品が製造される場で、適用される基材の粘度より低いのが好ましい。
【0035】
ポリカーボネートを含む組成物におけるポリカーボネートの製造に関しては、例えば、「シュネル」、ケミストリー・アンド・フィジックス・オブ・ポリカーボネーツ、ポリマー・レヴューズ、第9巻、インターサイエンス・パブリッシャーズ、ニューヨーク、ロンドン、シドニー1964年;ディ・シー・プレヴォルセック、ビー・ティ・デボナおよびワイ・ケステン著、コーポレート・リサーチ・センター、アライド・ケミカル・コーポレイション、モーリスタウン、ニュージャージー07960、「シンセシス・オブ・ポリ(エステル)カーボネート・コポリマーズ」、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス、ポリマー・ケミストリー編、第19巻、第75〜90頁(1980年);ディ・フライターグ、ユー・グリゴ、ピー・アール・ミューラー、エヌ・ヌーベルン著、バイエル・アクチエンゲゼルシャフト、「ポリカーボネーツ」、エンサイクロペディア・オブ・ポリマー・サイエンス・アンド・エンジニアリング、第11巻、第2版、1988年、第648〜718頁;および最後に、ドレス・ユー・グリゴ、ケイ・キルヒャーおよびピー・アール・ミュラー著、「ポリカーボネート」、ベッカー/ブラウン、クンシュトフ−ハンドブッフ、第3/1巻、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリエステル、セルロースエステル、カール・ハンサー・フェルラーク・ミュンヘン、ウィーン1992年、第117〜299頁が参照される。
【0036】
製造は、好ましくは相境界法または溶融エステル交換法により行われる。ここでは、例として、相境界法を用いて説明する。
【0037】
出発化合物として好ましく用いられる化合物は、一般式HO−Z−OH[ここで、Zは、芳香族基を1個以上有する炭素数6〜30の2価の有機基である。]で表されるビスフェノールである。
【0038】
前記化合物の例は、ジヒドロキシジフェニル、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン、インダンビスフェノール、ビス(ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(ヒドロキシフェニル)ケトンおよびα,α’−ビス(ヒドロキシフェニル)−ジイソプロピルベンゼンの群に属するビスフェノールである。
【0039】
前記化合物群に属する特に好ましいビスフェノールは、ビスフェノールA、テトラアルキルビスフェノールA、4,4−(メタ−フェニレンジイソプロピル)ジフェノール(ビスフェノールM)、4,4−(パラ−フェニレンジイソプロピル)ジフェノール、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(BP−TMC)、および必要に応じたこれらの混合物である。
【0040】
特に好ましいポリカーボネートは、ビスフェノールAをベースとするホモポリカーボネート、およびおよびビスフェノールAモノマーと1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンをベースとするコポリカーボネートである。
【0041】
本発明で使用されるビスフェノール類は、炭酸化合物、特にホスゲンと、または溶融エステル交換法においてジフェニルカーボネートもしくはジメチルカーボネートと反応する。
【0042】
ポリエステル−カーボネートは、前述のビスフェノール、少なくとも1種の芳香族ジカルボン酸および必要に応じて炭酸と同等なものの反応により得られる。
【0043】
好適な芳香族ジカルボン酸は、例えば、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、3,3’−または4,4’−ジフェニルジカルボン酸およびベンゾフェノンジカルボン酸である。ポリカーボネート中のカーボネート基のうちの、80モル%まで、好ましくは20〜50モル%は、芳香族ジカルボン酸エステル基で置き換えられる。
【0044】
界面法で用いられる不活性な有機溶媒は、例えば、ジクロロメタン、種々のジクロロエタンおよびクロロプロパン化合物、四塩化炭素、クロロホルム、クロロベンゼンおよびクロロトルエンであり、クロロベンゼンまたはジクロロメタンあるいはクロロベンゼンおよびジクロロメタンの混合物が好ましく使用される。
【0045】
界面反応は、3級アミン(特にN−アルキルピペリジン)またはオニウム塩などの触媒によって促進され得る。トリブチルアミン、トリエチルアミンおよびN−エチルピペリジンが好ましく使用される。
【0046】
溶融エステル交換法がポリカーボネートの場合は、ドイツ特許出願公開第A−4238123号明細書に開示されている触媒が好ましく使用される。
【0047】
ポリカーボネートは、意図的な、そして少量の枝分かれ剤の使用により制御された方法で枝分かれさせてもよい。好適な枝分かれ剤は、フロログルシノール、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゼン、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−フェニルメタン、2,2−ビス−[4,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキシル]プロパン、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェノール、2,6−ビス−(2−ヒドロキシ−5’−メチル−ベンジル)−4−メチルフェノール、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−プロパン、ヘキサ−(4−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェニル)−オルトテレフタル酸エステル、テトラ−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、テトラ−(4−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェノキシ)−メタン、α,α’,α’’−トリス−(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、トリメシン酸、シアヌール酸クロライド、3,3−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール、1,4−ビス−(4’,4’’−ジヒドロキシトリフェニル)−メチル)−ベンゼンであって、特に1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタンおよび3,3−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドールである。
【0048】
用いられるジフェノールに対して0.05〜2モル%の枝分かれ剤、または場合により同時使用される枝分かれ剤の混合物が、ジフェニルと一緒に使用され得る。あるいは、合成の後段階で加えてもよい。
【0049】
連鎖停止剤を使用することもできる。連鎖停止剤として、好ましくは、フェノールなどのフェノール類、クレゾールおよび4−tert−ブチルフェノールなどのアルキルフェノール、クロロフェノール、ブロモフェノール、クミルフェノール、またはこれらの混合物を、ビスフェノールに対して好ましくは1〜20モル%、より好ましくは2〜10モル%の量で使用される。フェノール、4−tert−ブチルフェノールまたはクミルフェノールが特に好ましい。
【0050】
連鎖停止剤および枝分かれ剤は、別の溶液としてあるいはビスフェノールと一緒に合成に添加され得る。
【0051】
本発明によるポリカーボネートを含む組成物における、溶融エステル交換法によるポリカーボネートの調製は、ドイツ特許出願公開第A−4238123号明細書中に実施例として記載されている。
【0052】
本発明によるポリカーボネートを含む組成物へのUV吸収剤の導入、特に式(I)の化合物の導入は、通常使用される方法で行なわれ、例えばUV吸収剤と、適切な有機溶媒(CH2Cl2、ハロアルカン、ハロ芳香族化合物、クロロベンゼンおよびキシレン類など)中のポリカーボネート溶液との混合溶液により行なわれる。物質の混合は、好ましくは、押出成形によって既知方法で均質化(ホモジナイズ)される;この溶液混合物は、例えばコンパウンドで、既知方法によって、例えば溶媒蒸発および次の押出成形によって取り除かれる。
【0053】
上記のポリカーボネートを含む組成物はさらに安定剤を含んでもよい。
【0054】
本発明によるポリカーボネートを含む組成物のポリカーボネートに適した安定剤は、例えば、ホスフィン、ホスファイトまたはSi含有安定剤、および欧州特許出願公開第A−0500496号明細書に記載の他の化合物である。記載の例として、トリフェニルホスファイト、ジフェニルアルキルホスファイト、フェニルジアルキルホスファイト、トリス−(ノニルフェニル)ホスファイト、テトラキス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスファイトおよびトリアリールホスファイトが挙げられる。トリフェニルホスフィンおよびトリス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトが特に好ましい。
【0055】
本発明による成形組成物は脂肪酸エステルを含む。これらは4価〜6価のアルコールのエステル(部分エステル)、特にペンタエリスリトールである。
【0056】
4価のアルコールは、例えばペンタエリスリトールおよびメソエリスリトールである。5価のアルコールは、例えばアラビトール、リビトールおよびキシリトールである。6価のアルコールは、例えばマンニトール、グルシトール(ソルビトール)およびズルシトールである。
【0057】
上記エステルは、モノエステル、ジエステル、トリエステル、テトラエステル、必要に応じてペンタエステルおよびヘキサエステル、またはそれらの混合物、特に、飽和脂肪族C10−〜C26−モノカルボン酸、好ましくは飽和脂肪族C14−〜C22−モノカルボン酸の静力学的混合物(static mixtures)である。
【0058】
市販の脂肪酸エステル、特にペンタエリスリトールは、その製造に由来する異なる部分エステルを60%未満で含有し得る。
【0059】
炭素数10〜26を有する飽和脂肪族モノカルボン酸は、例えば、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸およびセロチン酸である。
【0060】
炭素数14〜22を有する好ましい飽和脂肪族モノカルボン酸は、例えば、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸およびベヘニン酸である。
【0061】
パルミチン酸およびステアリン酸などの飽和脂肪族モノカルボン酸が特に好ましい。
【0062】
本発明により使用される飽和脂肪族C10−カルボン酸〜C26−カルボン酸およびその脂肪酸エステルは、文献から公知であるか、または文献から公知の方法により調製できる。ペンタエリスリトール脂肪酸エステルの例は、上記の、特に好ましいモノカルボン酸のエステルである。
【0063】
ペンタエリスリトールとステアリン酸とのエステルおよびペンタエリスリトールとパルミチン酸とのエステルが特に好ましい。
【0064】
本発明による成形組成物は、グリセロールモノ脂肪酸エステルを含んでもよい。グリセロールモノ脂肪酸エステルは、グリセロールと飽和脂肪族C10−〜C26−モノカルボン酸とのエステル、好ましくは飽和脂肪族Cl4−〜C22−モノカルボン酸とのエステルである。高含量の揮発物は、もはや本発明による成形組物の事例の始めに記載した問題を引き起こさない。
【0065】
グリセロール−モノ脂肪酸エステルは、グリセロールの第一OH官能基のものとグリセロールの第二OH官能基のものの両方、並びにこれら化合物の異性体類の混合物であると考えられる。グリセロール−モノ脂肪酸エステルは、その製造に由来する異なるジエステルおよびグリセロールのジエステルを、50%未満で含有し得る。
【0066】
炭素数10〜26を有する飽和脂肪族モノカルボン酸は、例えば、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸およびセロチン酸である。
【0067】
炭素数14〜22を有する好ましい飽和脂肪族モノカルボン酸は、例えば、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸およびベヘニン酸である。
【0068】
特に好ましい飽和脂肪族モノカルボン酸はパルミチン酸およびステアリン酸である。
【0069】
本発明に使用される飽和脂肪族C10−〜C26−カルボン酸およびグリセロールモノ脂肪酸エステルは、例えば、文献から公知であるか、または文献から公知の方法により調製され得る(例えば、フィーザー・アンド・フィーザー、オルガニッシェ・ヘミー・ゲゼルシャフトミットベシュレンクテルハフツング、ヴァインハイム、ベルグシュト(Bergstr.)1965年、第30章、第1206頁以降を参照)。グリセロールモノ脂肪酸エステルの例は、前記の特に好ましいモノカルボン酸のエステルである。
【0070】
上記のポリカーボネートを含む組成物はさらに静電防止剤を含んでもよい。静電防止剤の例は、4級アンモニウム塩、ホスホニウム塩またはスルホニウム塩などのカチオン性化合物、アルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩の形態のアルキルスルホネート、アルキルスルフェート、アルキルホスフェートおよびカルボキシレートなどのアニオン性化合物、およびポリエチレングリコールエステル、ポリエチレングリコールエステル、脂肪酸エステルおよびエトキシル化脂肪族アミンなどの非イオン性化合物である。好ましい静電防止剤は、非イオン性化合物である。
【0071】
本発明による組成物およびそれにより製造される製品は、有機着色剤、無機着色顔料、蛍光着色剤および、特に好ましくは蛍光増白剤を含んでもよい。
【0072】
ポリカーボネートを含む組成物の合成に使用する全ての出発物質および溶媒は、その調製および貯蔵から適当な不純物で汚染されていることがあるが、できる限り純粋な出発物質を用いて作業することを目指す。
【0073】
個々の成分は、公知の方法で、連続的および同時に、そして室温および高温の両者において混合され得る。
【0074】
添加物は、ポリマー顆粒を添加物と混合することにより、公知の方法で、例えば、約200〜330℃の温度において、内部混練機、押出機および二軸スクリュー押出機などの汎用の装置内で、例えば溶融コンパウンド化もしくは溶融押出しにより、あるいはポリマー溶液と添加物の溶液を混合した後、前記溶媒を公知の方法で蒸発させることにより、ポリカーボネートを含む組成物に混入される。
【0075】
ポリカーボネートを含む組成物中の添加物の含量は、広範囲に変化でき、しかもポリカーボネートを含む組成物の所望の特性に依存する。ポリカーボネートを含む組成物中の添加物の合計含量は、前記のポリカーボネートを含む組成物の重量に対して、例えば20重量%まで、好ましくは0.2〜12重量%である。
【0076】
本発明の実施例に示されるように、本発明によるポリカーボネートを含む組成物を同時押出層として使用すると、シートのベース材料としての他の任意のポリカーボネートを含む組成物のものを超える顕著な利点が示された。この利点は、シートのベース材料に、本発明によるポリカーボネートを含む組成物のUV吸収剤および離型剤も供される場合に、特に現われる。
【0077】
上記のポリカーボネートを含む組成物は、固形プラスチックシートおよびいわゆる多層シート(例えば二層シート、三層シートなど)の製造に使用することができる。これらのシートには、片面または両面上に、本発明のポリカーボネートを含む組成物を含む別の被覆層を有するシートも含まれる。
【0078】
本発明によるポリカーボネートを含む組成物は、製品、特にこれらから製造されるシートおよび製品、例えばグリーンハウスのガラス、温室、バス停留所、広告板、標識、保護ガラス、自動車ガラス、窓または屋根などの容易な製造を可能にする。
【0079】
本発明によるポリカーボネートを含む組成物で被覆された製品のその後の処理、例えば深絞りなど、あるいは、例えば傷のつきにくい仕上げ塗またはウォータースプレッド(water−spreading)層を供する表面処理なども可能であり、そして本発明はこれらの工程により製造される製品も提供する。
【0080】
上記の同時押出成形は文献既知である(例えば欧州特許出願公開第A−0110221号明細書および欧州特許出願公開第A−0110238号明細書参照。)。好ましくは以下のように実施される:
コア層と被覆層(複数の被覆層)を製造する押出機を、同時押出成形アダプターに付ける。このアダプターは、被覆層の溶融形成がコア層の溶融物へ接着される薄い層の形態で設けられるように設計されている。
こうして形成された多層溶融押出物は、その後、下流に接続されたダイ中で、所望の形態(多層または固形シート)にされる。それから溶融物は、カレンダー操作(固形シート)または減圧キャリブレーション(多層シート)による既知方法で、制御された状態で冷却され、それから長さが切断される。ストレスを排除するためのテンパリングオーブンが、必要に応じてキャリブレーションの下流に供される。アダプターがダイの上流に供されているが、ダイ自体が、溶融物の組み合わせがその場で行なわれるような形態であってもよい。
【0081】
本発明は、下記実施例によって、限定されることなくさらに詳細に説明される。
【0082】
実施例
10mmの2層の二重シートA−Eは、例えば欧州特許出願公開第A−0110238号明細書に記載の通り、下記のポリカーボネートを含む組成物から得られる:使用されるベース材料は、Bayer AG, Leverkusen, Germanyの、300℃、1.2kg荷重時のメルトフローインデックス(MFR) 6.5g/10分の、Makrolon( 登録商標 )KU 1−1243 (分枝ビスフェノールAポリカーボネートであった。ベース材料を、Bayer AG, Leverkusen, Germanyの、300℃、1.2kg荷重時のメルトフローインデックス(MFR) 6.5g/10分の、Makrolou( 登録商標 )3100(直鎖状ビスフェノールAポリカーボネート)ベースの表に記載の化合物と共に同時押出した。
【0083】
それぞれの事例における同時押出層の厚さはおよそ50μmであった。
【0084】
【表1】
*) ペンタエリスリトールテトラステアレート、例えば、Cognis, Duesseldorf, Germanyから、Loxiol( 登録商標 )EP 129として販売されている。
**) グリセロールモノステアレート、例えば、Cognis, Duesseldorf, Germanyから、Loxiol( 登録商標 )VPG 861として販売されている。
***) Ciba Spezialitaetenchemie, Lampertheim, Germanyの、トリス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト。
【0085】
Tinuvin( 登録商標 )360は、2,2−メチレンビス−(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンズトリアゾール−2−イル)フェノールである。
【0086】
化合物II(Tinuvin( 登録商標 )1577として販売):
【化4】
【0087】
多層シートの製造に使用した機械および装置を以下に記載する。
装置は以下のものから構成されていた:
− 長さ25Dおよび直径70mmのスクリューを有する、脱気機能付き押出機本体
− 同時押出アダプター(供給ブロックシステム)
− 長さ25Dおよび直径30mmのスクリューを有する、被覆層を設けるための同時押出機
− 幅350mmの、特定のシートダイ
− キャリブレーター
− ローラーコンベヤー
− 排出装置(take−off device)
− 長さを切断する装置(鋸)
− 送達テーブル。
【0088】
ベース材料のポリカーボネート顆粒を本体押出機の供給漏斗に供給し、 そしてUV同時押出成形材料を同時押出機に供給した。実験材料の溶融および供給は、それぞれのシリンダ/スクリュー可塑化システムで行った。前記2種の材料溶融物を併せて同時押出アダプターに供給し、ダイから出発してキャリブレーター中で冷却した後、複合物を形成した。他の装置で、押出シートを運搬し、長さを切断し、そして積み重ねた。
【0089】
A ( 参照 ) との同時押出成形:
− 4時間後に最初の比較的小さな堆積物
− 3時間後に、わずかな横向きのうねりが不規則な間隔で生じ、シートの品質を僅かに害した
4.5時間後、横向きのうねりが僅かによりはっきりした
− 評価:良好
【0090】
Bとの同時押出成形:
− 試験時間5時間超えても堆積物なし
− 試験中全体で、横向きの波打が非常に少なく、そのためシートの品質は害されない
− 評価:非常に良好
【0091】
Cとの同時押出成形:
− 2時間後に最初の僅かな堆積物
− 150分後、僅かな横向きのうねりが不規則な間隔で生じ、シートの品質を僅かに害した
3.5時間後、横向きのうねりがはっきりした
− 評価:不良
【0092】
Dとの同時押出成形:
− 50分後に最初の比較的小さな堆積物
− 60分後、僅かな横向きのうねりが不規則な間隔で生じ、シートの品質を僅かに害した
3時間後、横向きのうねりがはっきりした
− 評価:不良
【0093】
Eとの同時押出成形:
− 試験時間5時間超えても堆積物なし
− 試験中全体で、横向きの波打が非常に少なく、そのためシートの品質は害されない
− 評価:非常に良好
【0094】
実施例Cは、非常に劣ったシート品質を示すが、これは化合物IIによるものである。
【0095】
化合物(I)および化合物(II)の揮発性は非常に似ている(表1)。そのため、ポリカーボネートを含む組成物で同じ離型剤混合物を使用した場合に、化学的に非常に似ている式(I)の化合物を用いると、同程度に劣る表面品質に達すると予想された。しかし、驚くべきことに、この化合物を用いると、際だって長い時間にわたり良好なシート品質が提供されることが判明した。国際公開第99/05205号パンフレット(本明細書中のシートA)に記載の組成物を用いたものよりも長い時間、シートの品質が良好に維持された。
【0096】
試験BとDの比較から、同時押出成形は、3つからなる組成物の場合でのみ、驚くべき相乗効果によって、高品質のシートが導かれることが示される。
【0097】
表1
ISO 7112(窒素雰囲気下)に基づく、熱重量分析(TGA)法による揮発性測定
【表2】
Claims (12)
- 前記組成物中での式(I)の化合物の濃度が1〜7重量%である、請求項2記載の組成物。
- 前記組成物が脂肪酸エステル0.02〜1重量%を含有する、請求項2または3記載の組成物。
- 前記脂肪酸エステルが、ペンタエリスリトールテトラステアレート、グリセロールモノステアレートおよびそれら2種の混合物からなる群から選択される、請求項4記載の組成物。
- 前記組成物がさらに熱安定剤10ppm〜3000ppmを含む、請求項2〜5いずれかに記載の組成物。
- 前記熱安定剤が、トリス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトおよびトリフェニルホスフィンからなる群から選択される、請求項6記載の組成物。
- 押出成形または同時押出成形あるいは射出成形による製品の製造での、請求項2〜7いずれかに記載の組成物の使用。
- 押出成形または同時押出成形あるいは射出成形による、請求項2〜7いずれかに記載の組成物を含む製品の製造方法。
- 請求項2〜7いずれかに記載の組成物を含む製品。
- 外層の少なくとも1層が、請求項2〜7いずれかに記載の組成物を含む、多層製品。
- シート、固形シート、多層シート、波型固形シート、波型多層シート、多層プロファイル、ガラス、グリーンハウスのガラス、温室、バス停留所、広告板、標識、保護ガラス、自動車ガラス、窓および屋根からなる群から選択される、請求項10または11記載の製品。
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