JP2004502079A - イオン電流測定装置を有する誘導形点火装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、1次コイル(L1)および2次コイル(L2)を有する点火コイル(ZS)と、少なくとも1つの電極を有する点火プラグ(ZK)と、イオン電流を求める測定装置(14)とを有し、上記の2次コイル(L2)の側にダイオード(D)が設けられている内燃機関用誘導形点火装置に関する。ここでは上記のダイオード(D)と点火プラグ(ZK)の電極との間の残余電荷を排出するために排出装置(16)が設けられている。この排出装置(16)は有利には、ダイオード(D)に並列接続される高抵抗の抵抗体(R)を有する。これにより、イオン電流信号においてミスファイアを確実に識別することができる。
Description
【0001】
従来の技術
本発明は、内燃機関用の誘導形点火装置に関し、これは1次コイルおよび2次コイルを有する点火コイルと、少なくとも1つの電極を有する点火プラグと、イオン電流を求める測定装置とを有し、上記の点火コイルでは2次コイル側にダイオードが設けられている。
【0002】
内燃機関を有する自動車の誘導形点火システムでは、点火火花を供給する2次コイルの電気回路に、以下では省略してEfuダイオードとも称されるいわゆる閉成時火花抑圧ダイオード(Einschaltfunkenunterdrueckungs−Diode)がしばしば使用されており、このダイオードにより、1次コイルの充電電流に起因して2次コイル電気回路に場合によっては発生する電流を抑圧する。
【0003】
点火システムでは、燃焼過程中に点火プラグを流れるイオン電流を測定することによって燃焼過程を監視することができ、これによって、例えば、ミスファイアの識別、ノッキング識別、または点火時点の制御が行われる。イオン電流測定の考えられ得る手法は、2次巻線の電気回路に接続される測定装置を介して得られ、ここではこの測定装置により、点火プラグの電極を介して流れる電流が、殊に点火火花の終了に続く時間中に測定される。測定した曲線の特性に基づいて、上記の量についてデータを得ることができる。
【0004】
点火プラグとEfuダイオードとの間に残余電荷が蓄積されたままになると、この残余電荷によって測定に狂いが生じてしまう。ここでこの残余電荷の蓄積は、例えばミスファイアに起因して多く発生する。
【0005】
したがって本発明の課題は、冒頭に述べた形式の点火装置を発展させて、イオン電流測定が、残余電荷によるノイズから保護されるようにすることである。
【0006】
発明の利点
請求項1の特徴部分に記載された特徴的構成を有する点火装置ではつぎのような利点が得られる。すなわち、点火火花の終了後にもなお存在する残余電荷が簡単な手段で排出され、これによって引き続いて行われるイオン電流測定が影響を受けないようにされるという利点が得られるのである。
【0007】
有利にはこの排出装置は、ダイオードに並列接続された高抵抗の抵抗体を有する。ここで判明したのは、高抵抗の抵抗体を用いてEfuダイオードを橋絡することによってEfuダイオードおよび点火装置の機能が影響を受けないの対して、利用可能な時間で残余電荷を排出できることである。
【0008】
簡単かつスペースを節約する本発明の排出装置では、上記の抵抗体は層によって構成され、ここでこの層は、ダイオードにデポジットされ、導電性ではあるが高抵抗の層である。
【0009】
別の有利な変形実施形態では、上記の高抵抗の抵抗体(R)は、ダイオード(D)をも有する素子にドーピングすることによって実現される。
【0010】
並列接続された抵抗体を有する上記のダイオードは、例えば、点火コイル、点火プラグのコネクタ部または2次コイル電気回路の高電圧線路のうちの1つに配置することができ、これによって所要のパーツ数を小さく維持することが可能である。
【0011】
点火装置の要求に応じて、ダイオードおよび並列接続される抵抗を2次巻線のの高電圧側または低電圧側に配置することができる。
【0012】
本発明の別の有利な特徴は、従属請求項に記載されている。
【0013】
図面
本発明を以下、添付の図面に示した有利な実施形態に基づいて説明する。ここで、
図1aは、第1実施形態による本発明の点火装置の回路図の一部を示しており、
図1bは、第2実施形態による本発明の点火装置の回路図の一部を示しており、
図2は、従来技術から公知の点火装置の回路図を示しており、
図3は、ダイオードに対する並列抵抗がない場合に測定した2次電圧の線図を示しており、
図4は、ダイオードに対する並列抵抗がある場合に測定した2次電圧の線図を示している。
【0014】
実施例の説明
図2には公知の誘導形点火装置10が示されている。この点火装置は、点火コイルZSを有しており、これは、1次コイルL1と、これに誘導結合された2次コイルL2とを有する。1次コイルL1は、バッテリ電圧UZSを有するバッテリに接続されており、かつエンジン制御ユニット12により、トランジスタTを介して制御される。1次コイルL1を含む電気回路を、以下では1次コイル電気回路と称する。
【0015】
点火装置10はさらに点火プラグZKを含んでおり、この点火プラグの第1の電極に、2次コイルL2の点火動作時に高電圧側である端部が、EfuダイオードDを介して接続されている。点火プラグZKの第2電極はアースMに接続されている。ダイオードDは、このダイオードによってコイルL2から点火プラグZKに電流が流れることがないように接続されている。点火動作時に低電圧側である2次コイルL2の別の端部は、イオン電流測定装置14に接続されており、この測定装置は、例えばアースMに接続されかつ測定値としてイオン電流Siを供給する。以下では2次コイルL2を含む電気回路を2次コイル電気回路と称する。
【0016】
ダイオードDと点火プラグZKの中間電極との間には通例、浮遊容量CSが存在する。浮遊容量CSは、点火コイル、高電圧ケーブルおよび点火プラグの特性によるものであり、図面に示したキャパシタンスによって電気的にモデル化することができる。
【0017】
点火過程は公知のように経過する。すなわち、最初にトランジスタTがエンジン制御ユニット12によりオンに切り換えられ、これによって1次コイルL1に電流を流すことができる。選択した点火時点にトランジスタTはエンジン制御ユニット12により高抵抗に切り換えられ、これによって1次コイル電気回路における電流が遮断される。1次コイルの磁界により誘導結合を介して、2次コイルL2に誘導電流が形成される。これらのコイルの巻数は互いに調整されて、コイルL2により高電圧パルスが形成されるようにする。ここでは電流方向を選択して、点火コイルL2の高電圧側に正の電圧が発生するようにする。
【0018】
点火電圧に達すると、点火火花が点火プラグZKの電極間で飛び、点火プラグが導通する。火花電流は、コイルL2からダイオードDと点火プラグと介してアースに流れ、そこからイオン電流測定装置14を介してL2に戻る。この点火火花により、通例、シリンダの空気燃料混合気が点火され、燃焼過程が開始される。
【0019】
点火プラグZKにおけるガス放電を維持するのに必要な値を電流が下回ったためにガス放電が中断されると、電極間の火花区間は急激に高抵抗になり、浮遊容量CSは、点火コイルL2に残っていた残余電荷によって充電される。しかしながらこの電荷はもはや流れ出すことができず、したがって比較的高い電圧が浮遊容量CSに存在したままになるのである。
【0020】
燃焼が行われると、このようにして形成された残余電荷は流れ出すことができ、ここでこれは点火火花によって開始された燃焼過程に入ると直ちに行われる。それは、これによって形成されるイオンにより、点火プラグZKの電極間の導通接続が行われるからである。
【0021】
この燃焼過程においてイオン電流測定が行われ、このいおん電流測定により、燃焼中に発生する電流が記録される。このためにイオン電流測定装置それ自体によって、2次コイル電気回路に電圧が形成され、イオンを点火プラグの電極の方に移動させる。このイオン電流がイオン電流測定装置によって測定されるのである。
【0022】
ミスファイアが発生すると、すなわちシリンダにおいて空気燃料混合気が燃焼しないと、イオンも形成されず、測定されるイオン電流も0に等しい。このようにしてミスファイアをイオン電流測定によって決定することができるのである。
【0023】
しかしながらミスファイアの際には点火火花の終了後、すなわちイオン電流の測定時間中に残余電荷が残ったままになる。それはこの残余電荷はいまや、点火プラグの電極間の高抵抗の区間に打ち勝つことも、逆方向の極性を有するダイオードを介して流れ出すこともできないからである。ピストンが下方に移動することによってシリンダのガス圧が低下し、これに起因してパッシェンの法則にしたがいガス放電の点火に必要な電圧が低減するため、残余電荷によって形成された電圧がこの点火に十分になると直ちに、自然発生的なコントロールされていないガス放電と、結果としてイオン電流測定装置14を流れる電流とが発生してしまうのである。
【0024】
このようなケースの例が図3に示されている。そこでは上側の曲線において、ダイオードDと点火プラグZKとの間で測定した2次電圧USの経過が示されている。よくわかるのは、点火火花の終了後、約3000Vの残余電荷が残ったままになることであり、これは結果的に自然発生的な2つのガス放電で消滅する。下側の曲線は、相応するイオン電流信号であり、この曲線では、ガス放電が原因の電流はピークとしてそれぞれ現れる。このようなノイズ信号は、測定に狂いを生じさせ、殊にミスファイアの識別に対してデータの評価を困難にする。ミスファイアでは、予想されるイオン電流がなにしろゼロだからである。
【0025】
本発明の点火装置も同様に、図2に示したコンポーネントを有する。これらのコンポーネントは以下で新たに説明しない。したがって図1aおよび1bでは、本発明の点火装置と、図2に示したそれとの違いだけが示されている。
【0026】
2次コイル電気回路では排出装置16が設けられており、これを介して、存在し得る残余電荷はアースMに流れ出ることが可能である。この排出装置は、図示の場合、ダイオードのユニットと、これに並列接続された抵抗Rとからなる。抵抗Rは、ダイオードDおよび点火装置全体の機能が影響を受けないように選択される。10MΩのオーダを有する抵抗が有利な値であることが判明した。
【0027】
ダイオードDおよびこれに並列接続される抵抗Rは、図1aに示したように、コイルL2の低電圧側LVか、または図1bに示したようにコイルL2の高電圧側HVに配置することができる。
【0028】
本発明の点火装置は上に説明したように動作する。しかしながらダイオードDを抵抗Rで橋絡することによって、閉じこめられた電荷は、抵抗Rを介してアースMに流れ出すことができるため、ダイオードDと、点火プラグZKの電極との間で残余電荷が形成され得ないのである。
【0029】
図4には、図3に示した状況と同様に、引き続いてミスファイアが発生する点火火花に対して、本発明の点火装置における2次電圧信号USが示されている。ここでよくわかるのは、残余電荷が、点火火花の終了直後にすでに実質的に完全になくなっていることである。したがって引き続く圧力低下中に自然発生的なガス放電は発生せず、このため残余電荷が原因のノイズがイオン電流信号Siに発生せず、ミスファイアをこのイオン電流信号を介して確実に識別することができる。
【0030】
抵抗Rは、慣用の素子として、例えば、ダイオードDの導電性の被覆または導電性の層によって実現可能である。ダイオードと同じ半導体素子にドーピングすることによってこの抵抗を実現することも考えられる。
【0031】
ダイオードDと、並列接続される抵抗Rとの結合体により、スペースを節約して、例えば点火コイル、プラグのコネクタ部または2次コイル電気回路の高電圧線路18のうちの1つに組み込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1および第2実施形態による本発明の点火装置の部分回路図である。
【図2】従来技術から公知の点火装置の回路図である。
【図3】ダイオードに対する並列抵抗がない場合に測定した2次電圧を示す線図である。
【図4】ダイオードに対する並列抵抗がある場合に測定した2次電圧を示す線図である。
従来の技術
本発明は、内燃機関用の誘導形点火装置に関し、これは1次コイルおよび2次コイルを有する点火コイルと、少なくとも1つの電極を有する点火プラグと、イオン電流を求める測定装置とを有し、上記の点火コイルでは2次コイル側にダイオードが設けられている。
【0002】
内燃機関を有する自動車の誘導形点火システムでは、点火火花を供給する2次コイルの電気回路に、以下では省略してEfuダイオードとも称されるいわゆる閉成時火花抑圧ダイオード(Einschaltfunkenunterdrueckungs−Diode)がしばしば使用されており、このダイオードにより、1次コイルの充電電流に起因して2次コイル電気回路に場合によっては発生する電流を抑圧する。
【0003】
点火システムでは、燃焼過程中に点火プラグを流れるイオン電流を測定することによって燃焼過程を監視することができ、これによって、例えば、ミスファイアの識別、ノッキング識別、または点火時点の制御が行われる。イオン電流測定の考えられ得る手法は、2次巻線の電気回路に接続される測定装置を介して得られ、ここではこの測定装置により、点火プラグの電極を介して流れる電流が、殊に点火火花の終了に続く時間中に測定される。測定した曲線の特性に基づいて、上記の量についてデータを得ることができる。
【0004】
点火プラグとEfuダイオードとの間に残余電荷が蓄積されたままになると、この残余電荷によって測定に狂いが生じてしまう。ここでこの残余電荷の蓄積は、例えばミスファイアに起因して多く発生する。
【0005】
したがって本発明の課題は、冒頭に述べた形式の点火装置を発展させて、イオン電流測定が、残余電荷によるノイズから保護されるようにすることである。
【0006】
発明の利点
請求項1の特徴部分に記載された特徴的構成を有する点火装置ではつぎのような利点が得られる。すなわち、点火火花の終了後にもなお存在する残余電荷が簡単な手段で排出され、これによって引き続いて行われるイオン電流測定が影響を受けないようにされるという利点が得られるのである。
【0007】
有利にはこの排出装置は、ダイオードに並列接続された高抵抗の抵抗体を有する。ここで判明したのは、高抵抗の抵抗体を用いてEfuダイオードを橋絡することによってEfuダイオードおよび点火装置の機能が影響を受けないの対して、利用可能な時間で残余電荷を排出できることである。
【0008】
簡単かつスペースを節約する本発明の排出装置では、上記の抵抗体は層によって構成され、ここでこの層は、ダイオードにデポジットされ、導電性ではあるが高抵抗の層である。
【0009】
別の有利な変形実施形態では、上記の高抵抗の抵抗体(R)は、ダイオード(D)をも有する素子にドーピングすることによって実現される。
【0010】
並列接続された抵抗体を有する上記のダイオードは、例えば、点火コイル、点火プラグのコネクタ部または2次コイル電気回路の高電圧線路のうちの1つに配置することができ、これによって所要のパーツ数を小さく維持することが可能である。
【0011】
点火装置の要求に応じて、ダイオードおよび並列接続される抵抗を2次巻線のの高電圧側または低電圧側に配置することができる。
【0012】
本発明の別の有利な特徴は、従属請求項に記載されている。
【0013】
図面
本発明を以下、添付の図面に示した有利な実施形態に基づいて説明する。ここで、
図1aは、第1実施形態による本発明の点火装置の回路図の一部を示しており、
図1bは、第2実施形態による本発明の点火装置の回路図の一部を示しており、
図2は、従来技術から公知の点火装置の回路図を示しており、
図3は、ダイオードに対する並列抵抗がない場合に測定した2次電圧の線図を示しており、
図4は、ダイオードに対する並列抵抗がある場合に測定した2次電圧の線図を示している。
【0014】
実施例の説明
図2には公知の誘導形点火装置10が示されている。この点火装置は、点火コイルZSを有しており、これは、1次コイルL1と、これに誘導結合された2次コイルL2とを有する。1次コイルL1は、バッテリ電圧UZSを有するバッテリに接続されており、かつエンジン制御ユニット12により、トランジスタTを介して制御される。1次コイルL1を含む電気回路を、以下では1次コイル電気回路と称する。
【0015】
点火装置10はさらに点火プラグZKを含んでおり、この点火プラグの第1の電極に、2次コイルL2の点火動作時に高電圧側である端部が、EfuダイオードDを介して接続されている。点火プラグZKの第2電極はアースMに接続されている。ダイオードDは、このダイオードによってコイルL2から点火プラグZKに電流が流れることがないように接続されている。点火動作時に低電圧側である2次コイルL2の別の端部は、イオン電流測定装置14に接続されており、この測定装置は、例えばアースMに接続されかつ測定値としてイオン電流Siを供給する。以下では2次コイルL2を含む電気回路を2次コイル電気回路と称する。
【0016】
ダイオードDと点火プラグZKの中間電極との間には通例、浮遊容量CSが存在する。浮遊容量CSは、点火コイル、高電圧ケーブルおよび点火プラグの特性によるものであり、図面に示したキャパシタンスによって電気的にモデル化することができる。
【0017】
点火過程は公知のように経過する。すなわち、最初にトランジスタTがエンジン制御ユニット12によりオンに切り換えられ、これによって1次コイルL1に電流を流すことができる。選択した点火時点にトランジスタTはエンジン制御ユニット12により高抵抗に切り換えられ、これによって1次コイル電気回路における電流が遮断される。1次コイルの磁界により誘導結合を介して、2次コイルL2に誘導電流が形成される。これらのコイルの巻数は互いに調整されて、コイルL2により高電圧パルスが形成されるようにする。ここでは電流方向を選択して、点火コイルL2の高電圧側に正の電圧が発生するようにする。
【0018】
点火電圧に達すると、点火火花が点火プラグZKの電極間で飛び、点火プラグが導通する。火花電流は、コイルL2からダイオードDと点火プラグと介してアースに流れ、そこからイオン電流測定装置14を介してL2に戻る。この点火火花により、通例、シリンダの空気燃料混合気が点火され、燃焼過程が開始される。
【0019】
点火プラグZKにおけるガス放電を維持するのに必要な値を電流が下回ったためにガス放電が中断されると、電極間の火花区間は急激に高抵抗になり、浮遊容量CSは、点火コイルL2に残っていた残余電荷によって充電される。しかしながらこの電荷はもはや流れ出すことができず、したがって比較的高い電圧が浮遊容量CSに存在したままになるのである。
【0020】
燃焼が行われると、このようにして形成された残余電荷は流れ出すことができ、ここでこれは点火火花によって開始された燃焼過程に入ると直ちに行われる。それは、これによって形成されるイオンにより、点火プラグZKの電極間の導通接続が行われるからである。
【0021】
この燃焼過程においてイオン電流測定が行われ、このいおん電流測定により、燃焼中に発生する電流が記録される。このためにイオン電流測定装置それ自体によって、2次コイル電気回路に電圧が形成され、イオンを点火プラグの電極の方に移動させる。このイオン電流がイオン電流測定装置によって測定されるのである。
【0022】
ミスファイアが発生すると、すなわちシリンダにおいて空気燃料混合気が燃焼しないと、イオンも形成されず、測定されるイオン電流も0に等しい。このようにしてミスファイアをイオン電流測定によって決定することができるのである。
【0023】
しかしながらミスファイアの際には点火火花の終了後、すなわちイオン電流の測定時間中に残余電荷が残ったままになる。それはこの残余電荷はいまや、点火プラグの電極間の高抵抗の区間に打ち勝つことも、逆方向の極性を有するダイオードを介して流れ出すこともできないからである。ピストンが下方に移動することによってシリンダのガス圧が低下し、これに起因してパッシェンの法則にしたがいガス放電の点火に必要な電圧が低減するため、残余電荷によって形成された電圧がこの点火に十分になると直ちに、自然発生的なコントロールされていないガス放電と、結果としてイオン電流測定装置14を流れる電流とが発生してしまうのである。
【0024】
このようなケースの例が図3に示されている。そこでは上側の曲線において、ダイオードDと点火プラグZKとの間で測定した2次電圧USの経過が示されている。よくわかるのは、点火火花の終了後、約3000Vの残余電荷が残ったままになることであり、これは結果的に自然発生的な2つのガス放電で消滅する。下側の曲線は、相応するイオン電流信号であり、この曲線では、ガス放電が原因の電流はピークとしてそれぞれ現れる。このようなノイズ信号は、測定に狂いを生じさせ、殊にミスファイアの識別に対してデータの評価を困難にする。ミスファイアでは、予想されるイオン電流がなにしろゼロだからである。
【0025】
本発明の点火装置も同様に、図2に示したコンポーネントを有する。これらのコンポーネントは以下で新たに説明しない。したがって図1aおよび1bでは、本発明の点火装置と、図2に示したそれとの違いだけが示されている。
【0026】
2次コイル電気回路では排出装置16が設けられており、これを介して、存在し得る残余電荷はアースMに流れ出ることが可能である。この排出装置は、図示の場合、ダイオードのユニットと、これに並列接続された抵抗Rとからなる。抵抗Rは、ダイオードDおよび点火装置全体の機能が影響を受けないように選択される。10MΩのオーダを有する抵抗が有利な値であることが判明した。
【0027】
ダイオードDおよびこれに並列接続される抵抗Rは、図1aに示したように、コイルL2の低電圧側LVか、または図1bに示したようにコイルL2の高電圧側HVに配置することができる。
【0028】
本発明の点火装置は上に説明したように動作する。しかしながらダイオードDを抵抗Rで橋絡することによって、閉じこめられた電荷は、抵抗Rを介してアースMに流れ出すことができるため、ダイオードDと、点火プラグZKの電極との間で残余電荷が形成され得ないのである。
【0029】
図4には、図3に示した状況と同様に、引き続いてミスファイアが発生する点火火花に対して、本発明の点火装置における2次電圧信号USが示されている。ここでよくわかるのは、残余電荷が、点火火花の終了直後にすでに実質的に完全になくなっていることである。したがって引き続く圧力低下中に自然発生的なガス放電は発生せず、このため残余電荷が原因のノイズがイオン電流信号Siに発生せず、ミスファイアをこのイオン電流信号を介して確実に識別することができる。
【0030】
抵抗Rは、慣用の素子として、例えば、ダイオードDの導電性の被覆または導電性の層によって実現可能である。ダイオードと同じ半導体素子にドーピングすることによってこの抵抗を実現することも考えられる。
【0031】
ダイオードDと、並列接続される抵抗Rとの結合体により、スペースを節約して、例えば点火コイル、プラグのコネクタ部または2次コイル電気回路の高電圧線路18のうちの1つに組み込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1および第2実施形態による本発明の点火装置の部分回路図である。
【図2】従来技術から公知の点火装置の回路図である。
【図3】ダイオードに対する並列抵抗がない場合に測定した2次電圧を示す線図である。
【図4】ダイオードに対する並列抵抗がある場合に測定した2次電圧を示す線図である。
Claims (9)
- 1次コイル(L1)および2次コイル(L2)を有する点火コイル(ZS)と、
少なくとも1つの電極を有する点火プラグ(ZK)と、
イオン電流を求める測定装置(14)とを有し、
前記2次コイル(L2)の側にダイオード(D)が設けられている内燃機関用誘導形点火装置において、
前記のダイオード(D)と、点火プラグ(ZK)の電極との間の残余電荷を排出する排出装置(16)が設けられていることを特徴とする、
内燃機関用誘導形点火装置。 - 前記排出装置(16)は、ダイオード(D)に並列接続される高抵抗の抵抗体(R)を有する、
請求項1に記載の点火装置。 - 前記の高抵抗の抵抗体(R)は、前記ダイオード(D)にデポジットされる導電性の層によって構成される、
請求項2に記載の点火装置。 - 前記の高抵抗の抵抗体(R)は、前記ダイオード(D)をも有する素子におけるドーピングによって実現される、
請求項2に記載の点火装置。 - 前記のダイオード(D)および抵抗(R)は、点火コイル(ZS)に配置されている、
請求項2から4までのいずれか1項に記載の点火装置。 - 前記のダイオード(D)および抵抗(R)は、点火プラグ(ZK)のコネクタ部に配置されている、
請求項2から4までのいずれか1項に記載の点火装置。 - 前記のダイオード(D)および抵抗(R)は、高電圧線路(18)に配置されている、
請求項2から4までのいずれか1項に記載の点火装置。 - 前記のダイオード(D)および抵抗(R)は2次コイル(L2)の高電圧側に配置されている、
請求項2から7までのいずれか1項に記載の点火装置。 - 前記のダイオード(D)および抵抗(R)は2次コイル(L2)の低電圧側に配置されている、
請求項2から7までのいずれか1項に記載の点火装置。
Applications Claiming Priority (2)
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---|---|---|---|
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