JP2004360043A - ニオブおよび/またはタンタル粉末の製造方法 - Google Patents

ニオブおよび/またはタンタル粉末の製造方法 Download PDF

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Toshiyuki Osako
敏行 大迫
Tetsushi Komukai
哲史 小向
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Abstract

【課題】1次粒子が微細で、1次粒子が0.1〜1.0μmと微細かつ均一で、含有酸素量が少なく、電解キャパシタの使用に好適なニオブおよび/またはタンタル粉末を得る。
【解決手段】ニオブおよび/またはタンタル酸化物を、アルカリ金属またはアルカリ土類金属で、2段階に分けて還元することにより、ニオブおよび/またはタンタル粉末を製造する方法において、第1段階還元により、(Nb,Ta)O(式中、xは0.06〜0.35)からなるニオブおよび/またはタンタル低級酸化物粉末を得て、反応で生成したアルカリ土類酸化物を除去し、第2段階還元では、溶融アルカリ塩および/または溶融アルカリ土類金属塩の共存下で、溶融アルカリ金属または溶融アルカリ土類金属からなる還元金属を反応させる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ニオブおよび/またはタンタル粉末の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平08−097096号公報や、特表平10−504603号公報には、アルカリ金属またはアルカリ土類金属等によりニオブおよびタンタルのフッ化物や酸化物を還元して、粒子径1μm以下であり、5m/gを超えるBET比表面積を持つ微細なニオブおよびタンタル粉末を得る方法が記載されている。
【0003】
また、特開平08−162372号公報に記載されているように、ニオブおよびタンタル粉末を電解キャパシタとして使用する場合、粉末の比表面積が大きい微細な粉末ほど容量が大きく好ましい。
【0004】
しかし、ニオブは酸化しやすく、酸化物が安定なため、粉末が微細であるほど、表面酸化により酸素量は増加する。また、1次粒子径0.1〜1μmの微粉末を得ようとすると、還元プロセス中の熱的不均一により、0.01μmオーダーの極めて微細な粒子が生成される。この場合、0.01μmオーダーの極めて微細な粒子が存在すると、キャパシタ製造時の焼結の均一性が失われるという問題があった。
【0005】
さらに、還元剤として用いるアルカリ金属およびアルカリ土類金属がニオブおよびタンタル中へ固溶または残留し、電解キャパシタの容量および電気的特性に悪影響を及ぼすという問題があった。
【0006】
また、特開2000−119710号公報に記載されているように、発熱量を抑制するために溶融アルカリ土類金属による還元を2段階で行い、第1段の反応で(Nb,Ta)、式中xを1.5〜0.5で表される低級酸化物粉末を得る試みもなされているが、この場合、第2段の還元の制御がうまく行えず、粉末の比表面積が大きくなったり、溶融アルカリ土類金属の残留量が高くなるという問題があった。
【0007】
これに対して、特開2003−119506号公報では、ニオブやタンタルの酸化物をアルカリ金属やアルカリ土類金属で還元してニオブやタンタルの粉末を得るに際し、還元を2段階に分けて行い、第1段階で(Nb,Ta)O 、ただし式中x=0.06〜0.35、で表される低級酸化物粉末を得るまで行い、第1段階の還元反応で生成したアルカリ金属やアルカリ土類金属の酸化物を除去し、第1段階還元工程で得られた低級酸化物粉末をアルカリ金属やアルカリ土類金属の融液を用いて第2段階の還元を行ってニオブやタンタルの粉末を得る方法が開示されている。具体的には、たとえば、マグネシウムを低級酸化物粉末に混合して溶解反応させている。
【0008】
しかしながら、かかる方法では、得られたニオブおよび/またはタンタル粉末の水素含有量が高いという問題がった。
【0009】
【特許文献1】
特開平08−097096号公報
【0010】
【特許文献2】
特表平10−504603号公報
【0011】
【特許文献3】
特開平08−162372号公報
【0012】
【特許文献4】
特開2000−119710号公報
【0013】
【特許文献5】
特開2003−119506号
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、1次粒子が微細で、1次粒子が0.1〜1.0μmと微細かつ均一で、含有酸素量および含有水素量が少なく、電解キャパシタの使用に好適なニオブおよび/またはタンタル粉末を得ることである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明のニオブおよび/またはタンタル粉末の製造方法は、第1段階還元により、ニオブおよび/またはタンタル酸化物を、アルカリ土類金属と反応させて、(Nb,Ta)O(式中、xは0.06〜0.35)からなるニオブおよび/またはタンタル低級酸化物粉末を得て、反応で生成したアルカリ土類酸化物を除去した後、第2段階還元により、溶融アルカリ塩および/または溶融アルカリ土類金属塩の共存下で、該低級酸化物粉末を溶融アルカリ金属または溶融アルカリ土類金属からなる還元金属と反応させることを特徴とする。
【0016】
さらに、第2段階還元で使用する還元金属として、マグネシウムもしくはカルシウムを用いることが好ましい。
【0017】
さらに、第2段階還元で使用する塩として、塩化マグネシウムまたは塩化カルシウム、もしくはそれらの混合物を用いることが好ましい。
【0018】
さらに、第2段階還元で使用する塩の添加量を、ニオブおよび/またはタンタル低級酸化物に対し、5〜100質量部とすることが好ましい。
【0019】
さらに、第2段階還元で使用する還元金属の添加量を、ニオブおよび/またはタンタル低級酸化物に対し、残留酸素除去に必要な化学量論量の0.5〜1.5当量に調整することで、還元金属の残留量を200質量ppm以下とする。
【0020】
本発明のニオブおよび/またはタンタル粉末は、前記のいずれかに記載のニオブおよび/またはタンタル粉末の製造方法により製造され、1次粒子の調整と脱酸素を同時に行い、1次粒子の粒子径が0.1〜1.0μmで、ppmで表した酸素量と、m/gで表したBET比表面積の比が4500以下である。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明のニオブおよび/またはタンタル粉末の製造方法は、第1段階還元により、ニオブおよび/またはタンタル酸化物を、アルカリ土類金属と反応させて、(Nb,Ta)O(式中、xは0.06〜0.35)からなるニオブおよび/またはタンタル低級酸化物粉末を得て、反応で生成したアルカリ土類酸化物を除去した後、第2段階還元により、溶融アルカリ塩および/または溶融アルカリ土類金属塩の共存下で、該低級酸化物粉末を溶融アルカリ金属または溶融アルカリ土類金属からなる還元金属と反応させる。
【0022】
このとき、還元金属の融液の存在によりニオブおよび/またはタンタルの表面拡散が阻害されるため、比表面積の減少を抑制しながら粒子の結合が得られ、0.01μmオーダーの極めて微細な粒子発生を抑えつつ、1次粒子が0.1〜1.0μmで、均一かつ微細な粉末を得ることができる。さらに、溶融アルカリ塩および/またはアルカリ土類金属塩の共存下でこの反応を行わせることにより、還元金属の拡散がさらに促進され、還元反応が速やかに進行する。このような均一かつ微細な粒子が得られるのは、溶融アルカリ塩および/またはアルカリ土類金属塩自身は、還元効果を持たないが、還元金属の過剰拡散を抑制しうる拡散媒体となり、微細なニオブおよび/またはタンタル粉末中へ均一かつ適度に浸透することなどに寄与していると考えられる。その他に、第1段階還元時に低酸素組成まで還元を行っていることも、効果的に寄与していると考えられる。還元金属が直接、前記低級酸化物粉末と共存すると、還元金属が過剰に入り込み、酸洗時に多量の水素を発生させ、その結果、多量の水素がニオブおよび/またはタンタル粉末に入ってしまう。粉末が多量のHを含有すると、ペレット焼結時にガス放出が起こり、真空度が低下するという問題を生ずることになる。
【0023】
さらに、第2段階還元で使用する還元金属として、マグネシウムもしくはカルシウムを用いる。また、第2段階還元で使用する塩として、塩化マグネシウムまたは塩化カルシウム、もしくはそれらの混合物を用いることが好ましい。
【0024】
マグネシウムおよびカルシウムは、ニオブおよび/またはタンタル中への溶解度が小さいので、還元終了後の粉末への混入を抑制することができる。また、塩化マグネシウムと塩化カルシウムの混合塩は、単体の場合よりも融点が低いので、反応温度を下げることができ、加熱による1次粒子の成長を抑制することができる。
【0025】
さらに、第2段階還元で使用する塩の添加量を、ニオブおよび/またはタンタル低級酸化物に対し、5〜100質量部とする。
【0026】
添加する塩が5質量部未満では、添加の効果が少なく、100質量部を超えて添加しても、効果に顕著な差は見られないし、添加した塩は、第2段階還元終了後、水洗などにより除去するので、過剰に入れることは好ましくない。適正な塩の添加量は、粉末の1次粒子径などにより変化するが、おおよそ10〜60質量部が好ましい。
【0027】
さらに、第2段階還元で使用する還元金属の添加量を、ニオブおよび/またはタンタル低級酸化物に対し、残留酸素除去に必要な化学量論量の0.5〜1.5当量に調整することで、還元金属の残留量を200質量ppm以下とする。
【0028】
通常、還元反応には理論当量より過剰の還元剤を用いる。この場合、過剰な還元金属は、ニオブおよび/またはタンタル粉末に固溶する。還元剤であるアルカリ金属またはアルカリ土類金属は、ニオブおよび/またはタンタルへの固溶限が小さいが、それでも数百ppm程度は固溶および残留してしまう。しかし、還元剤の配合量を0.5〜1.5当量と低く抑えることで、還元金属のニオブおよび/またはタンタル中への固溶を抑え、残留する還元金属を低減することが可能となる。これは、ニオブおよび/またはタンタル粉末と接触した溶融した還元金属は、ニオブおよび/またはタンタル中に固溶する前に、残留酸素と反応して酸化物となり、ニオブおよび/またはタンタル中へ固溶し難くなるためである。
【0029】
また、この場合、還元金属の添加量を0.5〜1.5当量に抑えているにもかかわらず、ppmで表した酸素量とm/gで表したBET比表面積の比が4500以下のニオブおよび/またはタンタル粉末が得られる。これは、溶融塩の共存により、溶融還元金属が促進され、粉末表面に均一に浸透するためだと考えられる。
【0030】
以上の製造方法により製造されたニオブおよび/またはタンタル粉末は、1次粒子の粒子径が0.1〜1.0μmと微細かつ均一で、電解キャパシタに好適である。
【0031】
【実施例】
次に、実施例を用いて本発明をさらに説明する。
【0032】
(実施例1)
平均粒径4μmの酸化ニオブ100gと、金属マグネシウム片48gとを、ニオブ製容器に入れ、ニオブ製容器ごと電気炉に装入し、内部を真空状態とした後、アルゴン雰囲気に置換して加熱し、950℃の温度で1時間保持して第1段階還元を行った。
【0033】
放冷および徐酸化後、ニオブ製容器を電気炉から取り出して反応生成物を取り出し、11.5Nの塩酸溶液中に投入して、酸洗処理することにより、生成した酸化マグネシウムを除去した。さらに、水洗および真空乾燥して、56.8gのニオブ低級酸化物粉を得た。
【0034】
得られたニオブ低級酸化物粉を、塩化マグネシウムと混合し、ニオブ製容器に入れ、マグネシウム片を2.4g(残留酸素除去に必要な化学量論量の1.1当量に相当)をその上部に置き、前述と同様に、アルゴン雰囲気に置換した電気炉内で、750℃に加熱し、2時間保持して第2段階還元および微細粒子の形成を行わせた。
【0035】
反応終了後、放冷および徐酸化後、反応生成物を取り出し、純水中に投入して、塩を溶解除去した。その後、残留した還元物を、11.5Nの塩酸溶液中に投入して、酸洗処理することにより、生成した酸化マグネシウムを除去した。さらに、水洗およびエタノール洗浄後、真空乾燥して、54.2gのニオブ粉末を得た。得られたニオブ粉末の平均粒子径は、0.5μmであった。
【0036】
得られたニオブ粉末を0.2g計量し、圧粉成形と、1300℃、1時間の真空焼結を行って、多孔質焼成体とした。得られた焼成体を、リン酸水溶液中、20Vの電圧で、10時間の化成処理を行った後、35%硫酸中で、LCRメータ(Agilent製4263B)を用い、CV値(容量Cと化成電圧Vとの積であり、電解コンデンサの特性を表す一般的指標)を測定した。
【0037】
また、含有されるO値、Mg量およびBET値を測定した。第2段階還元の条件および測定結果を、表1に示す。
【0038】
(実施例2)
第2段階還元の条件を、表1に示したように変更した以外は、実施例1と同様に、ニオブ粉末を得て、同様の測定を行った。第1段階還元で得られたニオブ低級酸化物粉は、57.2gであった。添加したマグネシウム片は、残留酸素除去に必要な化学量論量の1.5当量に相当する3.2gとした。得られたニオブ粉末の平均粒子径は、0.6μmであった。第2段階還元の条件および測定結果を、表1に示す。
【0039】
(実施例3)
第2段階還元の条件を、表1に示したように変更した以外は、実施例1と同様に、ニオブ粉末を得て、同様の測定を行った。第1段階還元で得られたニオブ低級酸化物粉は、55.8gであった。添加したマグネシウム片は、残留酸素除去に必要な化学量論量の1.1当量に相当する2.3gとした。得られたニオブ粉末の平均粒子径は、0.4μmであった。第2段階還元の条件および測定結果を、表1に示す。
【0040】
(実施例4)
塩化マグネシウムに加えて、塩化カルシウムを添加し、第2段階還元の条件を、表1に示したように変更した以外は、実施例1と同様に、ニオブ粉末を得て、同様の測定を行った。第1段階還元で得られたニオブ低級酸化物粉は、56.8gであった。添加したマグネシウム片は、残留酸素除去に必要な化学量論量の0.9当量に相当する1.3gとした。得られたニオブ粉末の平均粒子径は、0.35μmであった。第2段階還元の条件および測定結果を、表1に示す。
【0041】
(実施例5)
塩化マグネシウムに加えて、塩化カルシウムを添加し、第2段階還元の条件を、表1に示したように変更した以外は、実施例1と同様に、ニオブ粉末を得て、同様の測定を行った。第1段階還元で得られたニオブ低級酸化物粉は、59.3gであった。添加したマグネシウム片は、残留酸素除去に必要な1.1当量に相当する1.6gとした。得られたニオブ粉末の平均粒子径は、0.5μmであった。第2段階還元の条件および測定結果を、表1に示す。
【0042】
(実施例6)
平均粒径4μmの酸化タンタル80gと、金属マグネシウム片40gとを、ニオブ製容器に入れ、ニオブ製容器ごと電気炉に装入し、内部を真空状態とした後、アルゴン雰囲気に置換して加熱し、950℃の温度で1時間保持して第1段階還元を行った。
【0043】
放冷および徐酸化後、ニオブ製容器を電気炉から取り出して反応生成物を取り出し、11.5Nの塩酸溶液中に投入して、酸洗処理することにより、生成した酸化マグネシウムを除去した。さらに、水洗および真空乾燥して、60.0gのタンタル低級酸化物粉を得た。
【0044】
得られたタンタル低級酸化物粉を、塩化マグネシウムと混合し、ニオブ製容器に入れ、マグネシウム片1.2g(残留酸素除去に必要な化学量論量の1.1当量に相当)をその上部に置き、前述と同様に、アルゴン雰囲気に置換した電気炉内で、700℃に加熱し、2時間保持して第2段階還元および微細粒子の形成を行わせた。
【0045】
反応終了後、放冷および徐酸化後、反応生成物を取り出し、純水中に投入して、塩を溶解除去した。その後、残留した還元物を、11.5Nの塩酸溶液中に投入して、酸洗処理することにより、生成した酸化マグネシウムを除去した。さらに、水洗およびエタノール洗浄後、真空乾燥して、56.1gのタンタル粉末を得た。得られたタンタル粉末の平均粒子径は、0.4μmであった。
【0046】
得られたタンタル粉末を0.2g計量し、圧粉成形と、1300℃、1時間の真空焼結を行って、多孔質焼成体とした。得られた焼成体を、リン酸水溶液中、20Vの電圧で、10時間の化成処理を行った後、35%硫酸中で、LCRメータ(Agilent製4263B)を用い、CV値(容量Cと化成電圧Vとの積であり、電解コンデンサの特性を表す一般的指標)を測定した。
【0047】
また、含有されるO値、Mg量およびBET値を測定した。第2段階還元の条件および測定結果を、表1に示す。
【0048】
(実施例7)
塩化マグネシウムに加えて、塩化カルシウムを添加し、第2段階還元の条件を、表1に示したように変更した以外は、実施例1と同様に、タンタル粉末を得て、同様の測定を行った。第1段階還元で得られたタンタル低級酸化物粉は、59.4gであった。添加したマグネシウム片は、残留酸素除去量に必要な化学量論量のの1.1当量に相当する1.6gとした。得られたタンタル粉末の平均粒子径は、0.4μmであった。第2段階還元の条件および測定結果を、表1に示す。
【0049】
【表1】
Figure 2004360043
【0050】
実施例1から5は,いずれも75000μF/g以上のCV値を示し、優れたコンデンサ特性を示すことが分かる。また、実施例6および7のタンタル粉も、良好なコンデンサ特性を示している。
【0051】
(比較例1)
第2段階還元の条件を、表2に示したように変更した以外は、実施例1と同様に、ニオブ粉末を得た。第1段階還元で得られたニオブ低級酸化物粉は、57.5gであった。添加したマグネシウム片は、残留酸素除去に必要な化学量論量の1.1当量に相当する1.6gとした。得られたニオブ粉末の平均粒子径は、0.4μmであった。
【0052】
得られたニオブ粉末を0.5g計量し、圧粉成形と、1300℃、1時間の真空焼結を行って、多孔質焼成体とした。得られた焼成体を、リン酸水溶液中、20Vの電圧で、10時間の化成処理を行った後、35%硫酸中で、LCRメータを用い、CV値を測定した。また、含有されるO値、Mg量およびBET値を測定した。第2段階還元の条件および測定結果を、表2に示す。
【0053】
(比較例2)
第2段階還元の条件を、表2に示したように変更した以外は、比較例1と同様に、ニオブ粉末を得て、同様の測定を行った。第1段階還元で得られたニオブ低級酸化物粉は、57.0gであった。添加したマグネシウム片は、残留酸素除去に必要な化学量論量の1.1当量に相当する1.6gとした。得られたニオブ粉末の平均粒子径は、0.5μmであった。第2段階還元の条件および測定結果を、表2に示す。
【0054】
(比較例3)
第2段階還元の条件を、表2に示したように変更した以外は、比較例1と同様に、ニオブ粉末を得て、同様の測定を行った。第1段階還元で得られたニオブ低級酸化物粉は、57.1gであった。添加したマグネシウム片は、残留酸素除去に必要な化学量論量の0.3当量に相当する0.43gとした。得られたニオブ粉末の平均粒子径は、0.5μmであった。第2段階還元の条件および測定結果を、表2に示す。
【0055】
(比較例4)
第2段階還元の条件を、表2に示したように変更した以外は、比較例1と同様に、ニオブ粉末を得て、同様の測定を行った。第1段階還元で得られたニオブ低級酸化物粉は、57.6gであった。添加したマグネシウム片は、残留酸素除去に必要な化学量論量の2.5当量に相当する3.6gであった。得られたニオブ粉末の平均粒子径は、0.6μmであった。第2段階還元の条件および測定結果を、表2に示す。
【0056】
(比較例5)
第2段階還元において、第1段階還元で得られたニオブ低級酸化物粉54.0gに、マグネシウム片1.5g(残留酸素除去に必要な化学量論量の1.1当量に相当)を直接添加して混合して、反応させた以外は、比較例1と同様に、ニオブ粉末を得て、同様の測定を行った。得られたニオブ粉末の平均粒子径は、0.4μmであった。第2段階還元の条件および測定結果を、表2に示す。
【0057】
【表2】
Figure 2004360043
【0058】
比較例1は、BET比表面積が大きく、容量も高いが、容量に比較して酸素量が高くなってしまっている。また、塩化物添加量の多い比較例2は、やはり、酸素量が多い。一方、Mg添加量の少ない比較例3も、充分に還元が進まず、酸素量は著しく高い。一方、Mg添加量の多い比較例4では、還元は充分に進行しているが、Mgの残留量が増加している。
【0059】
また、比較例4および比較例5のHを分析したところ、370ppmおよび480ppmと、実施例1〜7が200ppm以下であるのに対し、著しく高かった。
【0060】
(従来例1)
蒸気還元によって第2段階還元を行った従来例を示す。実施例1と同様に1次還元を行って得た粉末を、再度、表3に示す条件で蒸気還元を行った。第1段階還元で得られたニオブ低級酸化物粉は、55.8gであった。添加したマグネシウム片は、残留酸素除去に必要な化学量論量の1.1当量に相当する1.8gとした。得られたニオブ粉末の平均粒子径は、0.4μmであった。第2段階還元の条件および測定結果を、表3に示す。
【0061】
(従来例2)
第2段階還元の条件を、表2に示したように変更した以外は、従来例1と同様に、ニオブ粉末を得て、同様の測定を行った。第1段階還元で得られたニオブ低級酸化物粉は、56.5gであった。添加したマグネシウム片は、1.86gであった。得られたニオブ粉末の平均粒子径は、0.7μmであった。第2段階還元の条件および測定結果を、表3に示す。
【0062】
【表3】
Figure 2004360043
【0063】
2次蒸気還元温度を700℃とした従来例1では、還元がほとんど進まず、酸素量が30000質量ppmと著しく高かった。一方、2次蒸気還元温度を900℃とした従来例2では、酸素量は4800質量ppmと良好であるが、1次粒子の粗大化が進行し、BET比表面積が小さく、そのため容量も本発明の実施例例に比べて著しく低かった。
【0064】
以上のように、酸化物の2段階還元において、第2段階還元を、溶融塩の共存下でアルカリ土類金属などで還元することにより、高い容量を持つコンデンサを得ることが可能となることが分かる。
【0065】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、1次粒子が微細で、1次粒子が0.1〜1.0μmと微細かつ均一で、含有酸素量および含有水素量が少なく、電解キャパシタの使用に好適なニオブおよび/またはタンタル粉末を得ることができる。

Claims (6)

  1. 第1段階還元により、ニオブおよび/またはタンタル酸化物を、アルカリ土類金属と反応させて、(Nb,Ta)O(式中、xは0.06〜0.35)からなるニオブおよび/またはタンタル低級酸化物粉末を得て、反応で生成したアルカリ土類酸化物を除去した後、第2段階還元により、溶融アルカリ塩および/または溶融アルカリ土類金属塩の共存下で、該低級酸化物粉末を溶融アルカリ金属または溶融アルカリ土類金属からなる還元金属と反応させることを特徴とするニオブおよび/またはタンタル粉末の製造方法。
  2. 第2段階還元で使用する還元金属として、マグネシウムもしくはカルシウムを用いることを特徴とする請求項1に記載のニオブおよび/またはタンタル粉末の製造方法。
  3. 第2段階還元で使用する塩として、塩化マグネシウムまたは塩化カルシウム、もしくはそれらの混合物を用いることを特徴とする請求項1に記載のニオブおよび/またはタンタル粉末の製造方法。
  4. 第2段階還元で使用する塩の添加量を、ニオブおよび/またはタンタル低級酸化物に対し、5〜100質量部とすることを特徴とする請求項3に記載のニオブおよび/またはタンタル粉末の製造方法。
  5. 第2段階還元で使用する還元金属の添加量を、ニオブおよび/またはタンタル低級酸化物に対し、残留酸素除去に必要な化学量論量の0.5〜1.5当量に調整することで、還元金属の残留量が200質量ppm以下となることを特徴とする請求項1に記載のニオブおよび/またはタンタル粉末の製造方法。
  6. 請求項1から4のいずれかに記載の製造方法により製造されるニオブおよび/またはタンタル粉末であって、1次粒子の調整と脱酸素を同時に行い、1次粒子の粒子径が0.1〜1.0μmで、ppmで表した酸素量と、m/gで表したBET比表面積の比が4500以下であることを特徴とするニオブおよびまたはタンタル粉末。
JP2003162664A 2003-06-06 2003-06-06 ニオブおよび/またはタンタル粉末の製造方法 Pending JP2004360043A (ja)

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