JP2004359416A - 感熱性粘着シート用プリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】シートの搬送を停止させることなく、シートを所定の長さで切断可能な感熱性粘着シート用プリンタを提供する。
【解決手段】感熱性粘着シート用プリンタ装置P1において、シート状基材の一方の面に感熱性粘着剤層が形成され他方の面に印字が可能にされてなる感熱性粘着シート70を収納するシート収納部10と、前記シート収納部から前記感熱性粘着シートを引き出して所定の方向に搬送する引き出しローラ21,22と、カッター装置30と、印字用サーマルヘッド51と印字用プラテンローラ52とを備えた印字装置50と、熱活性化装置60と、前記カッター装置と前記印字装置との間に設けられ、前記感熱性粘着シートを所定長弛ませることのできる空間を有する貯シート部と、前記引き出しローラ前記印字用プラテンローラをそれぞれ独立して制御可能な駆動制御装置と、を備えるようにした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通常時には被粘着性を示し、加熱されることにより粘着性を発現する感熱性粘着剤層がシート状基材の片面に形成され例えば貼着用ラベルとして用いられる感熱性粘着シートの熱活性化装置を備えたプリンタに係り、特にサーマルヘッドを印字手段とするサーマルプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、商品に貼付されるシートの一つに熱活性化シート(例えば感熱性粘着シートのような表面に熱活性成分を含むコート層が形成された印刷メディア)があり、例えば食品のPOSシート、物流・配送シート、医療用シート、バゲッジタグ、ビン・缶類の表示シートの貼付など幅広い分野で使用されている。
【0003】
この感熱性粘着シートは、シート状基材の一方の面に通常時は非粘着性を示し加熱されることにより粘着性を発現する感熱性粘着剤層を、他方の面に印刷可能面をそれぞれ形成して構成されている。
【0004】
このような感熱性粘着シート用プリンタとして、サーマルプリンタの印字ヘッドとして利用されているサーマルヘッドのように、セラミック基板上に設けられた複数の抵抗体(発熱素子)を熱源として有するヘッドを感熱性粘着ラベルに接触させて感熱性粘着剤層を加熱させるようにした熱活性化装置を備えたものが提案されている(特許文献1)。
【0005】
ここで、従来の感熱性粘着シート用プリンタの一般的な構成について、図11のサーマルプリンタPを参照して説明する。
【0006】
図11のサーマルプリンタPは、ロール状に巻回されたテープ状の感熱性粘着ラベル70を保持するロール収納ユニット10と、感熱性粘着ラベル70に印字する印字ユニット50と、感熱性粘着ラベル70を所定の長さのラベルに切断するカッターユニット30と、感熱性粘着ラベル70の感熱性粘着剤層を熱活性化する熱活性化装置としての熱活性化ユニット60と、で構成される。
【0007】
印字ユニット50は、ドット印字が可能なように幅方向に配設された複数の比較的小さな抵抗体で構成された複数の発熱素子を有する印字用サーマルヘッド51と、該印字用サーマルヘッド51に圧接される印字用プラテンローラ52などで構成される。図11では、印字用プラテンローラ52は時計回りに回転され、感熱性粘着ラベル70は右側へ搬送される。
【0008】
カッターユニット30は、印字ユニット50によって印字が行われた感熱性粘着ラベル70を適当な長さで切断するためのものであり、電動モータ等の駆動源(図示省略)によって作動される可動刃31、該可動刃31と対向された固定刃32等から構成されている。
【0009】
熱活性化ユニット60は、発熱素子を有する熱活性化用サーマルヘッド61と、感熱性粘着ラベル70を搬送する熱活性化用プラテンローラ62などで構成される。図11では、熱活性化用プラテンローラ62は印字用プラテンローラ52と反対の方向(図では反時計回り)に回転され、感熱性粘着ラベル70を所定の方向(右側)へ搬送するようになっている。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−79152号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した構成のサーマルプリンタPにおいては、カッターユニット30による切断動作を行う際、可動刃31が上下動する間に要する時間(例えば0.4sec)だけ感熱性粘着ラベル70の搬送を停止する必要があった。つまり、印字用プラテンローラ52、熱活性化用プラテンローラ62の回転駆動を停止させた状態でカッターユニット30による切断が行われていた。
【0012】
このため、ラベル長がカッターユニット30の切断位置から熱活性化用サーマルヘッド61までの距離よりも長い場合等は、感熱性粘着ラベル70が熱活性化用サーマルヘッド61と熱活性化用プラテンローラ62との間に挟まれた状態で搬送が停止されることとなる。その結果、粘着性を発現した感熱性粘着剤層が熱活性化用サーマルヘッド61に張り付いてしまい、搬送が再開されてもスムーズに搬送されずに、いわゆる紙ジャム等の搬送不良を生じたり、熱活性化用サーマルヘッド61からの熱が感熱性粘着ラベル70の印字可能層(感熱発色層)まで伝わって発色したりするという不具合が生じた。
【0013】
この場合、仮に排出されてもラベルの外観が悪いため貼着用ラベルとしての使用には耐えられない。また、熱活性化用サーマルヘッド61に感熱性粘着剤層が強力に接着した場合はプリンタの処理を停止してメンテナンスを必要とする場合もある。
【0014】
本発明は、熱活性化用サーマルヘッドと該熱活性化用サーマルヘッドと対向配置された熱活性化用プラテンローラとの間に感熱性粘着シートが挟まれた状態でシートの搬送を停止させることなく、シートを所定の長さで切断可能な感熱性粘着シート用プリンタを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、上記目的を達成するためになされたもので、シート状基材の一方の面に感熱性粘着剤層が形成され他方の面に印字が可能にされてなる感熱性粘着シートを収納するシート収納部と、前記シート収納部から前記感熱性粘着シートを引き出して所定の方向に搬送する引き出しローラと、前記引き出しローラの後段に配置され、前記引き出しローラにより搬送された感熱性粘着シートを切断する切断手段を備えたカッター装置と、前記カッター装置の後段に配置され、前記感熱性粘着シートの印字可能面に印字する印字用サーマルヘッドと前記感熱性粘着シートを所定の方向に搬送する印字用プラテンローラとを備えた印字装置と、前記印字装置の後段に配置され、前記感熱性粘着剤層を加熱する熱活性化用サーマルヘッドと前記感熱性粘着シートを所定の方向に搬送する熱活性化用プラテンローラとを備えた熱活性化装置と、前記カッター装置と前記印字装置との間に設けられ、前記感熱性粘着シートを所定長弛ませることのできる空間を有する貯シート部と、前記引き出しローラを駆動する第1の駆動手段と、前記印字用プラテンローラを駆動する第2の駆動手段と、前記第1の駆動手段と前記第2の駆動手段をそれぞれ独立して制御可能な駆動制御装置と、を備えるようにした感熱性粘着シート用プリンタである。
【0016】
このような感熱性粘着シート用プリンタによれば、引き出しローラと印字用プラテンローラの搬送速度を適当に制御することにより、貯シート部に感熱性粘着シートを一時的に弛ませることができ、感熱性粘着シートを切断する間は貯シート部に弛んでいる分のシートが印字用プラテンローラにより搬送されることとなるので、シートの切断を行う際には引き出しローラの動作を停止させるだけでよい。
【0017】
これにより、熱活性化用プラテンローラにより感熱性粘着シートを搬送しながら、または、熱活性化用サーマルヘッドに感熱性粘着シートの先端が到達する前に、カッター装置によるシートの切断を実行できるので、感熱性粘着シートが熱活性化用サーマルヘッドに張り付いて紙ジャムを生じるなどの不具合を解消できるうえ、紙ジャムとなったラベルを排出する等の無駄なメンテナンスが不要となる。したがって、貼着用ラベルの作製効率を格段に向上できる。
【0018】
具体的には、印字用プラテンローラによる搬送速度を引き出しローラによる搬送速度よりも遅くする、或いは印字用プラテンローラだけを所定時間停止することでカッター装置と印字装置の間に所定長のシートを一時的に弛ませることができる。通常は、搬送不良が生じないように感熱性粘着シートが弛まないようにシートを搬送するが、本発明では故意に引き出しローラと印字用プラテンローラによる搬送速度が異なるようにして、感熱性粘着シートを所定長だけ弛ませるようにしている。
【0019】
請求項2に係る発明は、前記熱活性化用プラテンローラを前記第2の駆動手段に接続するようにしたものである。これにより、一つの駆動源で印字用プラテンローラと熱活性化用プラテンローラの両方を駆動できるので、装置が簡易化されるとともに、駆動源の制御が簡単となる。また、印字用プラテンローラによる搬送速度と熱活性化用プラテンローラによる搬送速度を簡単に同期できるので、両者の間で搬送速度の差により紙ジャム等の搬送不良が発生するのを防止できる。
【0020】
請求項3に係る発明は、シート状基材の一方の面に感熱性粘着剤層が形成され他方の面に印字が可能にされてなる感熱性粘着シートを収納するシート収納部と、前記シート収納部から前記感熱性粘着シートを引き出して所定の方向に搬送する引き出しローラと、前記引き出しローラの後段に配置され、前記引き出しローラにより搬送された感熱性粘着シートを切断する切断手段を備えたカッター装置と、前記カッター装置の後段に配置され、前記感熱性粘着シートの印字可能層に印字する印字用サーマルヘッドと前記感熱性粘着シートを所定の方向に搬送する印字用プラテンローラとを備えた印字装置と、前記印字装置の後段に配置され、前記感熱性粘着剤層を加熱する熱活性化用サーマルヘッドと前記感熱性粘着シートを所定の方向に搬送する熱活性化用プラテンローラとを備えた熱活性化装置と、前記印字装置と前記熱活性化装置の間に設けられ、前記感熱性粘着シートを所定長弛ませることのできる空間を有する貯シート部と、前記印字用プラテンローラを駆動する第1の駆動手段と、前記熱活性化用プラテンローラを駆動する第2の駆動手段と、前記第1の駆動手段と前記第2の駆動手段をそれぞれ独立して制御可能な駆動制御装置と、を備えるようにした感熱性粘着シート用プリンタである。
【0021】
このような感熱性粘着シート用プリンタによれば、印字用プラテンローラと熱活性化用プラテンローラの速度を適当に制御することにより、貯シート部に感熱性粘着シートを一時的に弛ませることができ、感熱性粘着シートを切断する間は貯シート部に弛んでいる分のシートが熱活性化用プラテンローラにより搬送されることとなるので、シートの切断を行う際には引き出しローラおよび印字用プラテンローラの動作を停止させるだけでよい。
【0022】
これにより、熱活性化用プラテンローラにより感熱性粘着シートを搬送しながら、または、熱活性化用サーマルヘッドに感熱性粘着シートの先端が到達する前に、カッター装置によるシートの切断を実行できるので、感熱性粘着シートが熱活性化用サーマルヘッドに張り付いて紙ジャムを生じるなどの不具合を解消できるうえ、紙ジャムとなったラベルを排出する等の無駄なメンテナンスが不要となる。したがって、貼着用ラベルの作製効率を格段に向上できる。
【0023】
具体的には、熱活性化用プラテンローラによる搬送速度を印字用プラテンローラによる搬送速度よりも遅くする、或いは熱活性化用プラテンローラだけを所定時間停止することで印字装置と熱活性化装置の間に所定長のシートを一時的に弛ませることができる。
【0024】
請求項4に係る発明は、前記引き出しローラを前記第1の駆動手段に接続するようにしたものである。これにより、装置が簡易化されるとともに、駆動源の制御が簡単となる。また、引き出しローラと印字用プラテンローラによる搬送速度を簡単に同期できるので、両者の間で搬送速度の差により紙ジャム等の搬送不良が発生するのを防止できる。
【0025】
請求項5に係る発明は、前記熱活性化用プラテンローラの前段に、前記感熱性粘着シートを所定の方向に搬送する引き込みローラをさらに備えるようにしたものである。これにより、感熱性粘着シートが印字装置から熱活性化装置へ搬送される際に搬送不良を生じるのを防止でき、シート搬送の信頼性を向上できる。特に、請求項3に係る発明のように印字装置と熱活性化装置との間に貯ラベル部を設けた構成をしたプリンタにおいて有効である。
【0026】
請求項6に係る発明は、前記引き込みローラを前記第2の駆動手段に接続するようにしたものである。これにより、引き込みローラとともにその駆動源を追加する必要はなく、装置が簡易化されるとともに、駆動源の制御が簡単となる。
【0027】
請求項7に係る発明は、熱活性化用プラテンローラの前段に感熱性粘着シートを検出するための検出手段を備えるようにしたものである。これにより、実際に感熱性粘着シートの先端を検出したときを、印字用プラテンローラ或いは引き込みローラの搬送速度を変化させる(停止させる)タイミングとすることができるので、感熱性粘着シートの搬送長や搬送時間より割り出されたタイミングで搬送速度を制御するよりも正確に制御することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0029】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る感熱性粘着シート用サーマルプリンタP1の構成を示す概略図である。サーマルプリンタP1は、ロール状に巻回されたテープ状の感熱性粘着ラベル70を保持するロール収納ユニット10と、感熱性粘着ラベル70を所定の長さに切断するカッターユニット30と、感熱性粘着ラベル70に印字する印字ユニット50と、感熱性粘着ラベル70の感熱性粘着剤層を熱活性化する熱活性化装置としての熱活性化ユニット60等で構成される。
【0030】
ここで、本実施形態で用いた感熱性粘着ラベル21は特に制限されないが、例えば前述の特許文献1に記載されているようなラベル状基材の表面側に断熱層および感熱発色層(印字が可能な層)とが形成され、裏面側に感熱性粘着剤が塗布乾燥されてなる感熱性粘着剤層が形成された構造を有している。なお、感熱性粘着剤層は、熱可塑性樹脂、固体可塑性樹脂等を主成分とする感熱性粘着剤からなる。また、感熱性粘着ラベル21は、前記断熱層を有しないものや、感熱発色層の表面に保護層または有色印字層(予め印字されている層)が設けられているものでも良い。
【0031】
また、本実施形態では、カッターユニット30の前段に互いに当接した状態で配置された引き出しローラとしてのフィーダ21,22を設けた構成としている。このフィーダ21,22は、図示しない歯車伝達機構を介して第1ステッピングモータ110(図3参照)に接続され、第1ステッピングモータ110によりフィーダ21,22が回転駆動されることで、感熱性粘着ラベル70をカッターユニット30へと搬送するようになっている。
【0032】
さらに、カッターユニット30から印字ユニット50への搬送路に、板状の第1ガイド43と、カッターユニット30の送出部および印字ユニット50の挿入部に設けられた上側に略直角に曲がった第2ガイド41,42からなるガイドユニット40を備えている。前記第2ガイド41,42の間は開放されており、感熱性粘着ラベル70を所定量一時的に弛ませることのできる貯ラベル部となる。このガイドユニット40により感熱性粘着ラベル70を確実に前記貯シート部にシートを弛ませることができる。
【0033】
なお、第2ガイド41,42は貯シート部として上側に凹部を形成された一つの部材で構成してもよいし、第1ガイド43と第2ガイド41,42を上下逆に設けるようにしてもよい。この場合、貯ラベル部は搬送方向に対して下側に形成される。また、ラベルの弛ませは、後述するようにフィーダ21,22によるラベル搬送速度と、印字用プラテンローラ52(熱活性化用プラテンローラ62)によるラベル搬送速度を制御することで行われる。
【0034】
カッターユニット30は、フィーダ21,22によりロール収納ユニット10から引き出され、搬送された感熱性粘着ラベル70を適当な長さで切断するためのものであり、カッター駆動部108(図2参照)によって作動される可動刃31、該可動刃31と対向された固定刃32等から構成されている。
【0035】
印字ユニット50は、ガイドユニット40を介してカッターユニット30の後段に配置され、ドット印字が可能なように幅方向に配設された複数の比較的小さな抵抗体で構成された複数の発熱素子を有する印字用サーマルヘッド51と、該印字用サーマルヘッド51に圧接される印字用プラテンローラ52などで構成される。なお、発熱素子は、セラミック基板の上に薄膜技術で形成された複数の発熱抵抗体表面に、結晶化ガラスの保護膜を設けてなる公知のサーマルプリンタの印字ヘッドと同様の構成を有しているので、詳しい説明は省略する。
【0036】
また、印字用プラテンローラ52は、図示しない歯車伝達機構を介して第2ステッピングモータ111(図3参照)に接続され、第2ステッピングモータ111により印字用プラテンローラ52が回転駆動されることで、感熱性粘着ラベル70を熱活性化ユニット60へと搬送するようになっている。また、印字ユニット50は、例えばコイルバネや板バネなどからなる図示しない加圧手段を備え、この加圧手段の弾撥力により印字用サーマルヘッド51を印字用プラテンローラ51に向かって押圧させるようになっている。このとき、印字用プラテンローラ52の回転軸と発熱体の配列方向を平行に保つことで、感熱性粘着ラベル60の幅方向全体にわたって均等に圧接できる。
【0037】
熱活性化ユニット60は、印字ユニット50の後段に配置され、発熱素子を有する加熱手段としての熱活性化用サーマルヘッド61と、感熱性粘着ラベル70を搬送する搬送手段としての熱活性化用プラテンローラ62と、で構成される。また、本実施形態では省略しているが、印字ユニット50側から供給された感熱性粘着ラベル70を熱活性化用サーマルヘッド61と熱活性化用プラテンローラ62との間に引き込む一対の引き込みローラを設けるように構成してもよい。
【0038】
なお、熱活性化用サーマルヘッド61は、本実施形態では印字用サーマルヘッド51と同様の構成のもの、すなわちセラミック基板の上に薄膜技術で形成された複数の発熱抵抗体表面に結晶化ガラスの保護膜を設けてなる、公知のサーマルプリンタの印字ヘッドと同様の構成のものを使用している。このように、熱活性用サーマルヘッド61として印刷用サーマルヘッド51と同じ構成のものを用いることにより部品を共通化してコストの低廉化を図ることができる。ただし、熱活性用サーマルヘッド61の発熱素子は、印刷用サーマルヘッド51の発熱素子のようにドット単位で分割されている必要はなく、連続した抵抗体としてもよい。
【0039】
また、熱活性化用プラテンローラ62は、印字用プラテンローラ52と同様に、図示しない歯車伝達機構を介して第2ステッピングモータ111(図3参照)に接続され、第2ステッピングモータ111により熱活性化用プラテンローラ62が回転駆動されることで、感熱性粘着ラベル70を排出するようになっている。なお、熱活性化用プラテンローラ62は、所定のギアを介して第2ステッピングモータ111に接続されることにより、印字用プラテンローラ52とは反対方向に回転するように構成されている。このように、印字用プラテンローラ52と熱活性化用プラテンローラ62とを同じ駆動源(第2ステッピングモータ111)に接続することで、互いに同期させて感熱性粘着ラベル70の搬送速度を同じにすることが容易となるので、搬送速度のずれに起因して感熱性粘着ラベル70が弛んだりして搬送不良が発生するのを防止できる。また、駆動機構が簡易化されるので装置の小型化を図ることができる。
【0040】
また、熱活性化ユニット60は、熱活性化用サーマルヘッド61を熱活性化用プラテンローラ62に向かって押圧させる加圧手段(例えば、コイルバネや板バネ)を備えている。このとき、熱活性化用プラテンローラ62の回転軸と発熱体の配列方向を平行に保つことで、感熱性粘着ラベル70の幅方向全体にわたって均等に圧接できる。
【0041】
また、フィーダ21,22の前段、熱活性化用プラテンローラ62の前段、熱活性化ユニット60の後段には、それぞれ紙センサS1,S2,S3が設けられ、これらの紙センサS1,S2,S3による感熱性粘着ラベル70の検出に基づいて、各搬送手段の動作、印字ユニット50における印字処理、熱活性化ユニット60における熱活性化処理が制御される。
【0042】
図2は、サーマルプリンタP1の制御ブロック図である。本実施形態に係るサーマルプリンタP1の制御部は、制御部を統括する制御装置としてのCPU100と、CPU100によって実行される制御プログラム等を格納するROM101と、各種印字フォーマット等を格納するRAM102と、印字データや印字フォーマットデータ等を入力、設定あるいは呼び出すための操作部103と、印字データ等を表示する表示部104と、制御部と駆動部間のデータの入出力を行うインタフェース105と、印字用サーマルヘッド51を駆動する駆動回路106と、熱活性化用サーマルヘッド61を駆動する駆動回路107と、感熱性粘着ラベル60を切断する可動刃31を駆動する駆動回路108と、感熱性粘着ラベル70の検出を行う紙センサS1,S2,S3と、フィーダ21,22を駆動する第1ステッピングモータ110と、印字用プラテンローラ52および熱活性化用プラテンローラ62を駆動する第2ステッピングモータ111等で構成される。
【0043】
CPU100から送信される制御信号に基づいて、カッターユニット40では所定のタイミングで切断処理が実行され、印字ユニット30では所望の印字処理が実行され、熱活性化ユニット50では感熱性粘着剤層の熱活性化処理が実行される。
【0044】
また、CPU100は、第1ステッピングモータ110、第2ステッピングモータ111にそれぞれ独立して制御信号を送信可能に構成される。これにより、第1ステッピングモータ110により駆動されるフィーダ21,22と、第2ステッピングモータ111により駆動される印字用プラテンローラ52および熱活性化用プラテンローラ62の回転速度、すなわち感熱性粘着ラベル21の搬送速度を独立して制御することができる。
【0045】
次に、サーマルプリンタP1を用いた印字処理および熱活性化処理について、図3,4のフローチャートおよび図5の搬送状態遷移図を参照して説明する。
【0046】
まず、ユーザにより印字開始の命令がされると、ステップS101で紙センサS3のON/OFFを判定し、“ON”であると判定した場合は前のラベルの処理が終了していないこととなるので、紙センサS3が“OFF”となるまで待機する。一方、ステップS101で“OFF”であると判定した場合はステップS102に移行し、紙センサS1のON/OFFの判定をする。
【0047】
そして、ステップS102で“OFF”であると判定した場合は感熱性粘着ラベル70がセットされていないこととなるので、ステップS103で表示部104にエラー表示(紙なし)をして処理を終了する。一方、ステップS102で“ON”であると判定した場合はステップS104に移行して第1ステッピングモータ110を正回転させてフィーダ21,22の回転駆動を開始し、感熱性粘着ラベル70を所定の搬送速度で引き出す(図5(a))。次いで、ステップS105で第2ステッピングモータ111を正回転させて印字用プラテンローラ52および熱活性化用プラテンローラ62の回転駆動を開始し、感熱性粘着ラベル70の搬送に備える。感熱性粘着ラベル70の先端が印字用プラテンローラ52まで到達すると、感熱性粘着ラベル70は印字用プラテンローラ52と印字用サーマルヘッド51の間に引き込まれ、搬送速度は印字用プラテンローラ52の回転速度に制御される(図5(b))。
【0048】
次に、ステップS106で紙センサS2のON/OFFを判定し、“OFF”であると判定した場合はステップS107に移行して所定時間経過したか判定する。ここで、所定時間は、例えば、第1ステッピングモータ110の回転駆動を開始してから感熱性粘着ラベル70の先端が紙センサ2に到達すると予測される時間(カッターユニット30の切断位置から紙センサS2までの経路長と、ステッピングモータの回転数から概ね算出できる)とする。そして、ステップS107で所定時間経過したと判定した場合は、紙ジャム等の搬送不良が発生していることとなるため、第1ステッピングモータ110および第2ステッピングモータ111を停止して感熱性粘着ラベル70の搬送を停止する(ステップS108,S109)とともに、ステップS110で表示部104にエラー表示(搬送不良)をして処理を終了する。
【0049】
ステップS106で紙センサS2が“ON”であると判定したときはステップS111に移行し、第2ステッピングモータ111を停止して印字用プラテンローラ52による感熱性粘着ラベル70の搬送を停止する。このとき、印字用プラテンローラ52は停止されているため感熱性粘着ラベル70の先端は搬送されないが、フィーダ21,22による搬送は続行されているのでガイドユニット40の貯ラベル部に感熱性粘着ラベル70が撓むこととなる(図5(c))。
【0050】
そして、ステップS112で所定時間経過したか判定し、所定時間経過したと判定した場合にステップS113で第2ステッピングモータ111を正回転させて印字用プラテンローラ52および熱活性化用プラテンローラ62の回転駆動を再開する。ここで、所定時間は、カッターユニット30によるラベル切断中に印字用プラテンローラ52および熱活性化用プラテンローラ62により搬送される搬送量よりも、感熱性粘着ラベル70の撓み量が大きくなる時間とする。すなわち、ここで感熱性粘着ラベル70を十分に撓ませることで、印字用プラテンローラ52および熱活性化用プラテンローラ62により感熱性粘着ラベル70を搬送しながら切断処理を行うことが可能となる。
【0051】
次いで、ステップS114で印字用サーマルヘッド駆動部106を駆動して印字処理を開始するとともに、ステップS115で熱活性化用サーマルヘッド駆動部107を駆動して熱活性化処理を開始する。このとき、フィーダ21,22による搬送速度と印字用プラテンローラ52による搬送速度が同じであれば感熱性粘着ラベル70の撓み量は変わらない(図5(d))。本実施形態では、ステップS113で第2ステッピングモータ111の回転駆動を再開させてから印字処理を開始するようにしているが、感熱性粘着ラベル70が印字用サーマルヘッド51を通過すると印字処理を開始することもできる(例えばステップS105の後)。ただし、この場合は印字途中で感熱性粘着ラベル70の搬送が停止される、すなわち印字処理が中断されるので印字品質が悪化する虞がある。
【0052】
そして、所定長の感熱性粘着ラベル70を搬送した後、ステップS116で第1ステッピングモータ110を停止してフィーダ21,22による搬送を停止し、ステップS117で感熱性粘着ラベル70を切断する(図5(e))。その後、感熱性粘着ラベル70は印字用プラテンローラ52および熱活性化用プラテンローラ62により搬送されることとなる(図5(f))。
【0053】
次に、ステップS119で紙センサS2のON/OFFを判定し、“ON”であると判定した場合はステップS120に移行して所定時間経過したか判定する。ここで、所定時間は、例えば、第2ステッピングモータ110の回転を開始(ステップS113)してから感熱性粘着ラベル70の終端が紙センサ2に到達すると予測される時間(フィーダ21,22による搬送長と、ステッピングモータの回転数から概ね算出できる)とする。そして、ステップS120で所定時間経過したと判定した場合は紙ジャム等の搬送不良が発生していることとなるため、ステップS121で熱活性化処理を停止するとともに、ステップS122で第2ステッピングモータ111を停止して感熱性粘着ラベル70の搬送を停止する。そして、ステップS123で表示部104にエラー表示(搬送不良)をして処理を終了する。
【0054】
ステップS119で紙センサ2が“OFF”であると判定した場合はステップS124に移行して所定時間経過したか判定する。ここで、所定時間は、感熱性粘着ラベル70の終端が紙センサS2を通過してから熱活性化用プラテンローラ62を通過するまでの時間(紙センサS2から熱活性化用プラテンローラ62までの経路長とステッピングモータの回転数から概ね算出できる)とする。そして、ステップS124で所定時間経過したと判定した場合は、ステップS125で熱活性化処理を停止するとともに、ステップS126で第2ステッピングモータ111を停止して感熱性粘着ラベル70の搬送を停止して、一連の制御処理を終了する(図5(g))。
【0055】
このように、本実施形態のサーマルプリンタP1では、熱活性化用サーマルヘッド51と熱活性化用プラテンローラ52に感熱性粘着ラベル70が狭持された状態で搬送を停止することなく、カッターユニット30による感熱性粘着ラベル70の切断を実行できるので、熱活性用サーマルヘッド51に感熱性粘着ラベル70の感熱性粘着剤層が張り付いて紙ジャム等の搬送不良が生じるのを回避できる。
【0056】
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態に係る感熱性粘着シート用サーマルプリンタP2の構成を示す概略図である。サーマルプリンタP2は、第1の実施形態に係るサーマルプリンタP1と同様に、ロール状に巻回されたテープ状の感熱性粘着ラベル70を保持するロール収納ユニット10と、感熱性粘着ラベル70を所定の長さに切断するカッターユニット30と、感熱性粘着ラベル70に印字する印字ユニット50と、感熱性粘着ラベル70の感熱性粘着剤層を熱活性化する熱活性化装置としての熱活性化ユニット60等で構成れ、カッターユニット30前段に互いに当接した状態で配置されたローラからなるフィーダ21,22を備えている。
【0057】
第1の実施形態とは、感熱性粘着ラベル70を一時的に弛ませる貯ラベル部を形成するガイドユニット40を、印字ユニット50から熱活性化ユニット60への搬送路に設けている点が異なる。また、熱活性化ユニット60には紙センサS2の前段に引き込みローラ63,64が設けられ、感熱性粘着ラベル70が熱活性化ユニット60にスムーズに挿入されるようにしている。
【0058】
また、印字用プラテンローラ52は、フィーダ21,22と同様に、図示しない歯車伝達機構を介して第1ステッピングモータ110(図7参照)に接続される。また、熱活性化用プラテンローラ62と引き込みローラ63,64は、図示しない歯車伝達機構を介して第2ステッピングモータ111(図7参照)に接続される。このように、フィーダ21,22と印字用プラテンローラ52、或いは熱活性化用プラテンローラ62と引き込みローラ63,64をそれぞれ同じ駆動源に接続することで、互いに同期させて搬送速度を同じにすることが容易となるので、搬送速度のずれに起因して感熱性粘着ラベル70が弛んだりして搬送不良が発生するのを防止できる。また、駆動機構が簡易化されるので装置の小型化を図ることができる。
【0059】
図7は、サーマルプリンタP2の制御ブロック図であり、第1の実施形態とほぼ同様である。第1ステッピングモータ110にはフィーダ21,22と印字用プラテンローラ52が接続され、第2ステッピングモータ111には熱活性化用プラテンローラ62と引き込みローラ62,64が接続された構成となっている。
【0060】
次に、サーマルプリンタP2を用いた印字処理および熱活性化処理について、図8,9のフローチャートおよび図10の搬送状態遷移図を参照して説明する。
【0061】
まず、ユーザにより印字開始の命令がされると、ステップS201で紙センサS3のON/OFFを判定し、“ON”であると判定した場合は前のラベルの処理が終了していないこととなるので、紙センサS3が“OFF”となるまで待機する。一方、ステップS201で“OFF”であると判定した場合はステップS202に移行し、紙センサS1のON/OFFの判定をする。
【0062】
そして、ステップS202で“OFF”であると判定した場合は感熱性粘着ラベル70がセットされていないこととなるので、ステップS203で表示部104にエラー表示(紙なし)をして処理を終了する。一方、ステップS202で“ON”であると判定した場合はステップS204に移行して第1ステッピングモータ110を正回転させてフィーダ21,22および印字用プラテンローラ52の回転駆動を開始し、感熱性粘着ラベル70を所定の搬送速度で引き出す(図10(a))。次いで、ステップS205で所定時間経過したか判定し、所定時間経過したと判定した場合はステップS206に移行し印字用サーマルヘッド駆動部106を駆動して印字処理を開始する。ここで、所定時間は、例えば、第1ステッピングモータ110の回転を開始してから感熱性粘着ラベル70の先端が印字用サーマルヘッド51に到達すると予測される時間(カッターユニット30の切断位置から印字用サーマルヘッド51までの経路長と、ステッピングモータの回転数から概ね算出できる)とする。
【0063】
次いで、ステップS207で第2ステッピングモータ111を正回転させて引き込みローラ63,64および熱活性化用プラテンローラ62の回転駆動を開始し、感熱性粘着ラベル70の搬送に備える。感熱性粘着ラベル70の先端が引き込みローラ63,64まで到達すると、感熱性粘着ラベル70は引き込みローラ63,64の間に引き込まれ、搬送速度は引き込みローラ63,64および印字用プラテンローラ52の回転速度に制御される(図10(b))。
【0064】
次に、ステップS208で紙センサS2のON/OFFを判定し、“OFF”であると判定した場合はステップS209に移行して所定時間経過したか判定する。ここで、所定時間は、例えば、第1ステッピングモータ110の回転を開始してから感熱性粘着ラベル70の先端が紙センサS2に到達すると予測される時間(カッターユニット30の切断位置から紙センサS2までの経路長と、ステッピングモータの回転数から概ね算出できる)とする。そして、ステップS209で所定時間経過したと判定した場合は、紙ジャム等の搬送不良が発生していることとなるため、第1ステッピングモータ110および第2ステッピングモータ111を停止して感熱性粘着ラベル70の搬送を停止する(ステップS210,S211)とともに、ステップS212で表示部104にエラー表示(搬送不良)をして処理を終了する。
【0065】
ステップS208で紙センサS2が“ON”であると判定したときはステップS213に移行し、第2ステッピングモータ111を停止して、引き込みローラ63,64による感熱性粘着ラベル70の搬送を停止する。このとき、引き込みローラ63,64は停止されているため感熱性粘着ラベル70の先端は搬送されないが、フィーダ21,22および印字用プラテンローラ52による搬送は続行されているのでガイドユニット40の貯ラベル部に感熱性粘着ラベル70が撓むこととなる(図10(c))。
【0066】
そして、ステップS214で所定時間経過したか判定し、所定時間経過したと判定した場合にステップS215で第2ステッピングモータ111を正回転させて引き込みローラ63,64および熱活性化用プラテンローラ62の回転駆動を再開する。ここで、所定時間は、カッターユニット30による切断中に印字用プラテンローラ52および熱活性化用プラテンローラ62により搬送される搬送量よりも、感熱性粘着ラベル70の撓み量が大きくなる時間とする。すなわち、ここで感熱性粘着ラベル70を十分に撓ませることで、引き込みローラ63,64および熱活性化用プラテンローラ62により搬送しながら切断処理を行うことが可能となる。
【0067】
次いで、ステップS216で熱活性化用サーマルヘッド駆動部107を駆動して熱活性化処理を開始する。このとき、フィーダ21,22および印字用プラテンローラ52による搬送速度と引き込みローラ63,64および熱活性化用プラテンローラ62による搬送速度が同じであれば感熱性粘着ラベル70の撓み量は変わらない(図10(d))。
【0068】
そして、所定長の感熱性粘着ラベル70を搬送した後、ステップS217で印字処理を終了するとともに、ステップS218で第1ステッピングモータ110を停止してフィーダ21,22および印字用プラテンローラ52による感熱性粘着ラベル70の搬送を停止する。そして、ステップS219で感熱性粘着ラベル70を切断する(図10(e))。
【0069】
本実施懈怠では、ステップS217で印字処理を終了してから切断処理を実行するようにしているが、ラベル切断後も印字処理を実行させることもできる。ただし、この場合はラベル切断中に印字処理が中断されるので印字品質が悪化する虞がある。
【0070】
その後、ステップS220で第1ステッピングモータ110を正回転させて印字用プラテンローラ52による感熱性粘着ラベル70の搬送を再開する。そして、ステップS211で所定時間経過したか判定し、所定時間経過したと判定した場合はステップS212に移行して第1ステッピングモータ110を停止させる。ここで、所定時間は、例えば、第1ステッピングモータ110の回転駆動を開始(ステップS220)してから感熱性粘着ラベル70の終端が印字用サーマルヘッド51を通過すると予測される時間(カッターユニット30の切断位置から印字用サーマルヘッド51までの経路長と、ステッピングモータの回転数から概ね算出できる)とする。その後は、感熱性粘着ラベル70は引き込みローラ63,64および熱活性化用プラテンローラ62により搬送されることとなる(図10(f))。
【0071】
次に、ステップS223で紙センサS2のON/OFFを判定し、“ON”であると判定した場合はステップS224に移行して所定時間経過したか判定する。ここで、所定時間は、例えば、第2ステッピングモータ110の回転を開始(ステップS215)してから感熱性粘着ラベル70の終端が紙センサS2に到達すると予測される時間(フィーダ21,22による搬送長と、ステッピングモータの回転数から概ね算出できる)とする。そして、ステップS224で所定時間経過したと判定した場合は紙ジャム等の搬送不良が発生していることとなるため、ステップS225で熱活性化処理を停止するとともに、ステップS226で第2ステッピングモータ111を停止して感熱性粘着ラベル70の搬送を停止する。そして、ステップS227で表示部104にエラー表示(搬送不良)をして処理を終了する。
【0072】
ステップS223で紙センサS2が“OFF”であると判定した場合はステップS228に移行して所定時間経過したか判定する。ここで、所定時間は、感熱性粘着ラベル70の終端が紙センサS2を通過してから熱活性化用プラテンローラ62を通過するまでの時間(紙センサS2から熱活性化用プラテンローラ62までの経路長とステッピングモータの回転数から概ね算出できる)とする。そして、ステップS228で所定時間経過したと判定した場合は、ステップS229で熱活性化処理を停止するとともに、ステップS230で第2ステッピングモータ111を停止して感熱性粘着ラベル70の搬送を停止して、一連の制御処理を終了する(図10(g))。
【0073】
このように、本実施形態のサーマルプリンタP2では、熱活性化用サーマルヘッド51と熱活性化用プラテンローラ52に感熱性粘着ラベル70が狭持された状態で搬送を停止することなく、カッターユニット30による感熱性粘着ラベル70の切断を実行できるので、熱活性用サーマルヘッド51に感熱性粘着ラベル70の感熱性粘着剤層が張り付いて紙ジャム等の搬送不良が生じるのを回避できる。
【0074】
以上、本発明者等によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0075】
例えば、上記実施形態では、カッターユニット30と印字ユニット50の間、或いは印字ユニット50と熱活性化ユニット60の間に貯ラベル部を形成するガイドユニットを設けた構成としたが、これらの両方にガイドユニット40を設けた構成とすることもできる。
【0076】
また、貯ラベル部に感熱性粘着ラベル70を弛ませる方法として、貯ラベル部の後段に位置する搬送手段(第1の実施形態では印字用プラテンローラ52,大の実施形態では引き込みローラ63,64)を一時的に停止させる方法について説明したが、これらの動作を完全に停止させなくても搬送速度が貯ラベル部の前段に位置する搬送手段による搬送速度よりも遅くなるように制御することで感熱性粘着ラベル70を弛ませることもできる。
【0077】
また、カッターユニット30,印字ユニット50および熱活性化ユニット60を互いの距離を変更可能に構成することもでき、これにより種々のラベル長の作製にも対応でき、所望の長さで切断することができる。この場合、例えば感熱性粘着シートの搬送方向にレール等の誘導治具を設けて、カッター装置と熱活性化装置をシートの搬送方向に摺動可能に構成することにより互いの距離を調節することができる。また、カッター装置と熱活性化装置とを垂直方向に移動可能に構成することにより互いの距離を調節するようにしてもよい。
【0078】
また、上記実施の形態では、サーマルプリンタのような熱転写式の印字装置に適用したものを説明したが、本発明は、インクジェット方式、レーザープリント方式等に適用することも可能である。その場合には、ラベルの印字可能層に感熱印字層に代えて各印字方式に適した加工が施されたラベルが用いられることとなる。
【0079】
【発明の効果】
本発明によれば、感熱性粘着シート用プリンタにおいて、シート状基材の一方の面に感熱性粘着剤層が形成され他方の面に印字が可能にされてなる感熱性粘着シートを収納するシート収納部と、前記シート収納部から前記感熱性粘着シートを引き出して所定の方向に搬送する引き出しローラと、前記引き出しローラの後段に配置され、前記引き出しローラにより搬送された感熱性粘着シートを切断する切断手段を備えたカッター装置と、前記カッター装置の後段に配置され、前記感熱性粘着シートの印字可能面に印字する印字用サーマルヘッドと前記感熱性粘着シートを所定の方向に搬送する印字用プラテンローラとを備えた印字装置と、前記印字装置の後段に配置され、前記感熱性粘着剤層を加熱する熱活性化用サーマルヘッドと前記感熱性粘着シートを所定の方向に搬送する熱活性化用プラテンローラとを備えた熱活性化装置と、前記カッター装置と前記印字装置との間に設けられ、前記感熱性粘着シートを所定長弛ませることのできる空間を有する貯シート部と、前記引き出しローラを駆動する第1の駆動手段と、前記印字用プラテンローラを駆動する第2の駆動手段と、前記第1の駆動手段と前記第2の駆動手段をそれぞれ独立して制御可能な駆動制御装置と、を備えるようにしたので、引き出しローラと印字用プラテンローラの搬送速度を適当に制御することにより、貯シート部に感熱性粘着シートを一時的に弛ませることができ、感熱性粘着シートを切断する間は貯シート部に弛んでいる分のシートが印字用プラテンローラにより搬送されることとなるので、シートの切断を行う際には引き出しローラの動作を停止させるだけでよい。
【0080】
したがって、熱活性化用プラテンローラにより感熱性粘着シートを搬送しながら、または、熱活性化用サーマルヘッドに感熱性粘着シートの先端が到達する前に、カッター装置によるシートの切断を実行できるので、感熱性粘着シートが熱活性化用サーマルヘッドに張り付いて紙ジャムを生じるなどの不具合を解消できるうえ、紙ジャムとなったラベルを排出する等の無駄なメンテナンスが不要となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係るサーマルプリンタP1の構成例を示す概略図である。
【図2】第1の実施形態に係る制御系の構成例を示すブロック図である。
【図3】サーマルプリンタP1を用いた印字処理および熱活性化処理に関するフローチャートである。
【図4】サーマルプリンタP1を用いた印字処理および熱活性化処理に関するフローチャートである。
【図5】第1の実施形態に係る感熱性粘着ラベル70の搬送状態の遷移を示す説明図である。
【図6】第2の実施形態に係るサーマルプリンタP2の構成例を示す概略図である。
【図7】第2の実施形態に係る制御系の構成例を示すブロック図である。
【図8】サーマルプリンタP2を用いた印字処理および熱活性化処理に関するフローチャートである。
【図9】サーマルプリンタP2を用いた印字処理および熱活性化処理に関するフローチャートである。
【図10】第2の実施形態に係る感熱性粘着ラベル70の搬送状態の遷移を示す説明図である。
【図11】従来のサーマルプリンタPの構成例を示す概略図である。
【符号の説明】
P,P1、P2 サーマルプリンタ
10 ラベル保持部
21,22 フィーダ(引き出しローラ)
30 カッターユニット
31 可動刃
32 固定刃
40 ガイドユニット(貯ラベル部)
41 第2ガイド(上流側)
42 第2ガイド(下流側)
43 第1ガイド
50 印字ユニット
51 印字用サーマルヘッド
52 印字用プラテンローラ
60 熱活性化ユニット
61 熱活性化用サーマルヘッド
62 熱活性化用プラテンローラ
63,64 引き込みローラ
70 感熱性粘着ラベル(感熱性粘着シート)
S1,S2,S3 紙センサ

Claims (7)

  1. シート状基材の一方の面に感熱性粘着剤層が形成され他方の面に印字が可能にされてなる感熱性粘着シートを収納するシート収納部と、
    前記シート収納部から前記感熱性粘着シートを引き出して所定の方向に搬送する引き出しローラと、
    前記引き出しローラの後段に配置され、前記引き出しローラにより搬送された感熱性粘着シートを切断する切断手段を備えたカッター装置と、
    前記カッター装置の後段に配置され、前記感熱性粘着シートの印字可能面に印字する印字用サーマルヘッドと前記感熱性粘着シートを所定の方向に搬送する印字用プラテンローラとを備えた印字装置と、
    前記印字装置の後段に配置され、前記感熱性粘着剤層を加熱する熱活性化用サーマルヘッドと前記感熱性粘着シートを所定の方向に搬送する熱活性化用プラテンローラとを備えた熱活性化装置と、
    前記カッター装置と前記印字装置との間に設けられ、前記感熱性粘着シートを所定長弛ませることのできる空間を有する貯シート部と、
    前記引き出しローラを駆動する第1の駆動手段と、
    前記印字用プラテンローラを駆動する第2の駆動手段と、
    前記第1の駆動手段と前記第2の駆動手段をそれぞれ独立して制御可能な駆動制御装置と、
    を備えることを特徴とする感熱性粘着シート用プリンタ。
  2. 前記熱活性化用プラテンローラは前記第2の駆動手段に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の感熱性粘着シート用プリンタ。
  3. シート状基材の一方の面に感熱性粘着剤層が形成され他方の面に印字が可能にされてなる感熱性粘着シートを収納するシート収納部と、
    前記シート収納部から前記感熱性粘着シートを引き出して所定の方向に搬送する引き出しローラと、
    前記引き出しローラの後段に配置され、前記引き出しローラにより搬送された感熱性粘着シートを切断する切断手段を備えたカッター装置と、
    前記カッター装置の後段に配置され、前記感熱性粘着シートの印字可能層に印字する印字用サーマルヘッドと前記感熱性粘着シートを所定の方向に搬送する印字用プラテンローラとを備えた印字装置と、
    前記印字装置の後段に配置され、前記感熱性粘着剤層を加熱する熱活性化用サーマルヘッドと前記感熱性粘着シートを所定の方向に搬送する熱活性化用プラテンローラとを備えた熱活性化装置と、
    前記印字装置と前記熱活性化装置の間に設けられ、前記感熱性粘着シートを所定長弛ませることのできる空間を有する貯シート部と、
    前記印字用プラテンローラを駆動する第1の駆動手段と、
    前記熱活性化用プラテンローラを駆動する第2の駆動手段と、
    前記第1の駆動手段と前記第2の駆動手段をそれぞれ独立して制御可能な駆動制御装置と、
    を備えることを特徴とする感熱性粘着シート用プリンタ。
  4. 前記引き出しローラは前記第1の駆動手段に接続されていることを特徴とする請求項3に記載の感熱性粘着シート用プリンタ。
  5. 前記熱活性化用プラテンローラの前段に配置され、前記感熱性粘着シートを所定の方向に搬送する引き込みローラをさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の感熱性粘着シート用プリンタ。
  6. 前記引き込みローラは前記第2の駆動手段に接続されていることを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の感熱性粘着シート用プリンタ。
  7. 前記熱活性化用プラテンローラの前段に感熱性粘着シートを検出するための検出手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の感熱性粘着シート用プリンタ。
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