JP2004358944A - 記録媒体搬送装置及び記録装置 - Google Patents

Abstract

【課題】記録可能な種々のサイズの記録媒体に対して記録むらを防止することができる記録媒体搬送装置及びこの記録媒体搬送装置を備えた記録装置を提供すること。
【解決手段】記録媒体搬送面１２２に形成されている複数の吸引孔１２４のうち、搬送中の記録媒体の両側端部に近接する位置に形成されている露出した吸引孔１２４Ｒ、１２４Ｌを閉塞する閉塞手段１２７Ｒ、１２７Ｌを備える。これにより、記録媒体の両側端近傍にて露出している吸引孔の吸引による記録材への悪影響を無くすことができるので、記録むらの発生を防止して記録精度を向上させることができる。
【選択図】 図２

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体を搬送する記録媒体搬送装置及びこの記録媒体搬送装置を備えた記録装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来より、記録装置の１つである例えばインクジェット式プリンタにおいては、記録媒体の１つである例えば用紙を用紙搬送装置により記録部に送り込みつつ記録して外部に送り出す構成のものがある。かかるインクジェット式プリンタにおいては、用紙を紙送りローラ及びその従動ローラで挟持して送りつつ記録ヘッドで記録し、排紙ローラ及びその従動ローラとしての拍車ローラで挟持して送って排出するようになっている。
【０００３】
このような用紙搬送装置を備えるインクジェット式プリンタでは、用紙に例えばベタ画像等のように多数のインク滴が吐出される画像が記録される場合には、用紙が多量のインクを吸収して、記録後に記録ヘッド側に波状に膨らむ、いわゆるコックリングが発生する場合がある。そして、このコックリングが発生して発達すると、用紙と記録ヘッドとの間隔が不均一になり、インク滴の飛翔距離がばらつくことにより記録むらが生じ、あるいは、用紙が記録へッドに接触して汚れてしまう不具合がある。そこで、近年、用紙搬送面に用紙搬送方向及びそれと直交する方向に一定ピッチで一定面積の複数の穴、すなわち格子状に複数の穴を穿孔し、これらの穴を介して吸引ポンプ等で用紙を吸引して上述したコックリングを抑制するインクジェット式プリンタが提案されている（特許文献１、２参照）。
【０００４】
【特許文献１】
特開昭６３−３０３７８１号公報
【特許文献２】
特開平３−２７０号公報
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
用紙には、例えばＪＩＳ等で定められた種々のサイズがあるが、上記吸引穴は、当該インクジェット式プリンタの記録可能な最大用紙の幅に合わせて穿孔されている。このため、記録可能な最大用紙の幅よりも小さい幅の用紙に記録する際は、その用紙の幅方向の両側端部より外側に位置する吸引穴が露出することになる。そして、その用紙の両側端近傍にて記録ヘッドから吐出されるインク滴の一部が、露出している吸引穴の吸引力に引っ張られて飛散する場合があり、記録むらが発生するおそれがある。
【０００６】
本発明は、上記のような種々の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、記録可能な種々のサイズの記録媒体に対して記録むらを防止することができる記録媒体搬送装置及びこの記録媒体搬送装置を備えた記録装置を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、本発明に係る記録媒体搬送装置では、記録媒体搬送面上に供給される記録媒体を吸着しつつ搬送する記録媒体搬送装置であって、前記記録媒体搬送面に形成されている複数の吸引孔のうち、搬送中の前記記録媒体の両側端部に近接する位置に形成されている露出した吸引孔を閉塞する閉塞手段を備えたことを特徴としている。これにより、記録媒体の両側端近傍にて露出している吸引孔の吸引による記録材への悪影響を無くすことができるので、記録むらの発生を防止して記録精度を向上させることができる。
【０００８】
前記閉塞手段は、前記記録媒体搬送面に対し前記記録媒体の幅方向に移動可能なように配設されていることを特徴としている。これにより、一対の閉塞手段を用意するのみで、種々のサイズの記録媒体に対して対応可能となるので、コストを低減させることができる。前記閉塞手段は、搬送直交方向の長さが記録ヘッドのノズル形成面の搬送直交方向の長さ以上となるように形成されていることを特徴としている。これにより、記録ヘッドが記録媒体上から外れて閉塞手段上に位置した後は、記録ヘッドのノズル形成面が閉塞手段に覆われるので、記録ヘッドのノズル開口列は吸引孔の吸引により悪影響を及ぼされることはない。前記記録ヘッドのノズル形成面の搬送直交方向の長さは、少なくとも当該ノズル形成面の一端から当該ノズル形成面の他端に直近のノズル開口列までの長さであることを特徴としている。これにより、記録ヘッドのノズル形成面に形成されている全ノズル開口列を保護することができる。
【０００９】
上記目的達成のため、本発明の記録装置では、上記各記録媒体搬送装置を備えたことを特徴としている。これにより、上述した各作用効果を奏する記録装置を提供することができる。
【００１０】
【発明の実施の形態】
図１は、本発明の実施形態に係る記録媒体搬送装置を示す側面図である。この記録媒体搬送装置１００は、記録時に記録媒体を吸引保持する吸引ユニット１１０と、吸引ユニット１１０の上流側から下流側へ記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段１５０とを備えている。上記吸引ユニット１１０は、記録媒体に記録するための記録へッド２３１に対して、記録媒体搬送路Ｌを挟んで下側に配置されている。そして、上段の吸引部１２０と下段の吸引力発生部１３０から成る上下２段構成の中空箱状に形成されている。
【００１１】
吸引部１２０は、内部に形成された減圧室１２１と、記録媒体搬送面１２２に記録媒体の搬送方向に長い長方形状の凹みとして形成された複数の吸引室１２３と、これら吸引室１２３をそれぞれ減圧室１２１と連通させるべく、上下方向に伸長する上記吸引室１２３より小さい円形の断面積を有する複数の吸引孔１２４とを有している。
【００１２】
吸引力発生部１３０は、吸引部１２０の減圧室１２１と連通孔１３１を介して連通されており、内部に遠心ファンを備えたポンプ１３２を有している。ポンプ１３２は、減圧室１２１の下方の所定位置に連通孔１３１を介して減圧室１２１と連通した状態で取り付けられており、遠心ファンが記録時に回転するようになっている。
【００１３】
記録媒体搬送手段１５０は、記録媒体を記録へッド２３１と吸引ユニット１１０の間に送り込む送りローラ１５１と、この送りローラ１５１に対して上方から圧接される従動ローラ１５２と、記録媒体を外部へ排出する排出ローラ１５３と、この排出ローラ１５３に対して上方から接触される拍車ローラ１５４を備えている。尚、吸引ユニット１１０を排出方向へ移動可能な構成とすること等により、排出ローラ１５３と拍車ローラ１５４を設けないことも可能である。
【００１４】
図２（Ａ）、（Ｂ）、（Ｃ）は、上記吸引部１２０を示す平面図、Ａ−Ａ線断面側面図及び側面図である。吸引室１２３は、短辺が所定長さであって長辺が記録媒体搬送面１２２の上流端近傍から下流側に配設されたカッタ溝１２６に至る長さの部分とカッタ溝１２６から下流端近傍に至る長さの部分に形成されている。すなわち、各吸引室１２３は、記録媒体の搬送方向には連通して延び、記録媒体の搬送方向と直交する方向（以下、記録媒体の幅方向という）には仕切壁１２５を挟んで並ぶように形成されている。
【００１５】
吸引孔１２４は、吸引室１２３の底面において記録媒体の搬送方向に所定ピッチで形成されている。すなわち、吸引孔１２４は、吸引室１２３毎に１列形成されている。なお、上記カッタ溝１２６は、ロール状の記録媒体を所定長で切断する図示しないカッタが通る溝であり、記録媒体搬送面１２２において記録媒体の幅方向に形成されている。
【００１６】
このように、吸引穴を吸引孔１２４と吸引室１２３で構成し、さらに吸引孔１２４を小径の貫通孔により形成することで、ポンプ１３２の特性に対して利用できる負圧の利用率を高めると共に、吸引室１２３を吸引孔１２４より面積の大きい略矩形の凹みとして形成することで、記録媒体に対して大きな吸引力を発生できるようになっている。
【００１７】
そして、本発明の特徴的な部分として、記録媒体搬送面１２２上には、吸着搬送されている記録媒体の幅方向の両端部、すなわち記録媒体の両側端部に近接する位置の吸引室１２３Ｒ、１２３Ｌに形成されている各吸引孔１２４Ｒ、１２４Ｌを塞ぐ閉塞プレート１２７Ｒ、１２７Ｌが配設されている。各閉塞プレート１２７Ｒ、１２７Ｌは、例えば金属やプラスチック等で形成されており、略中央にはカッタ溝１２６に嵌め込まれる嵌入部１２７Ｒａ、１２７Ｌａが設けられ、端部には記録媒体搬送面１２２の下流端部に係止される係止部１２７Ｒｂ、１２７Ｌｂが設けられている。
【００１８】
そして、嵌入部１２７Ｒａ、１２７Ｌａより上流側の一端側１２７Ｒｃ、１２７Ｌｃが、上流側の吸引室１２３Ｒ、１２３Ｌを覆うように形成され、嵌入部１２７Ｒａ、１２７Ｌａより下流側の他端側１２７Ｒｄ、１２７Ｌｄが、下流側の吸引室１２３Ｒ、１２３Ｌを覆うように形成されている。嵌入部１２７Ｒａ、１２７Ｌａより下流側の他端側１２７Ｒｄ、１２７Ｌｄには、取手１２７Ｒｅ、１２７Ｌｅが形成されている。各閉塞プレート１２７Ｒ、１２７Ｌは、取手１２７Ｒｅ、１２７Ｌｅを押し引きすることにより、嵌入部１２７Ｒａ、１２７Ｌａと係止部１２７Ｒｂ、１２７Ｌｂをガイドとして記録媒体の幅方向に摺動自在となっている。なお、各閉塞プレート１２７Ｒ、１２７Ｌは、フィルム状の材料により形成しても良い。
【００１９】
また、各閉塞プレート１２７Ｒ、１２７Ｌは、図３に示すように、搬送直交方向の長さ、すなわち幅Ｗが、記録ヘッド２３１のノズル形成面２３１ａの搬送直交方向の長さ、すなわち少なくともノズル形成面２３１ａの一端からノズル形成面２３１ａの他端に直近のノズル開口列２３１ｎまでの長さＤ以上となるように形成されている。なお、この例のノズル形成面２３１ａには、ブラック、グレイ、ダークイエロー、イエロー、ライトシアン、シアン、ライトマゼンタ、マゼンタの各色のインクを吐出するノズル開口列２３１ｎが形成されている。
【００２０】
このようなサイズに形成することにより、記録ヘッド２３１が記録媒体上から外れて閉塞プレート１２７Ｒ、１２７Ｌ上に位置した後は、ノズル形成面２３１ａが閉塞プレート１２７Ｒ、１２７Ｌに覆われることになる。したがって、ノズル形成面２３１ａに形成されているブラック、グレイ、ダークイエロー、イエロー、ライトシアン、シアン、ライトマゼンタ、マゼンタの各色のインクを吐出する全色のノズル開口列２３１ｎは、吸引孔１２４Ｒ、１２４Ｌの吸引により悪影響を及ぼされることはなく、保護されることになる。
【００２１】
このような構成によれば、各閉塞プレート１２７Ｒ、１２７Ｌで吸着搬送中の記録媒体の両側端部の外側に位置している吸引室１２３Ｒ、１２３Ｌを覆うことにより、吸着搬送中の記録媒体の両側端近傍にて露出している各吸引孔１２４Ｒ、１２４Ｌを塞ぐことができる。そして、このことは、各閉塞プレート１２７Ｒ、１２７Ｌを嵌入部１２７Ｒａ、１２７Ｌａと係止部１２７Ｒｂ、１２７Ｌｂをガイドとして記録媒体の幅方向に摺動させることができるので、種々のサイズの記録媒体に対して対応することができる。したがって、記録媒体の両側端近傍にて記録ヘッド２３１から吐出されるインク滴の一部が、露出している吸引孔１２４Ｒ、１２４Ｌの吸引力に引っ張られて飛散するような事態を防止することができるので、記録むらの発生を抑えて記録精度を向上させることができる。
【００２２】
なお、上述した実施形態では、記録媒体の両側端部に一対の閉塞プレート１２７Ｒ、１２７Ｌを配設するように構成したが、全サイズの記録媒体の一方の側端部、例えば右側端部が記録媒体搬送面１２２の右側端部を常に通るようにして、記録媒体の右側端近傍には露出している吸引孔１２４Ｒが無いようにすることにより、記録媒体の左側端部にのみ閉塞プレート１２７Ｌを配設すれば良くなるので、部品コストを低減させることができる。
【００２３】
また、記録媒体の幅方向に摺動自在な閉塞プレート１２７Ｒ、１２７Ｌを配設するように構成したが、閉塞プレート１２７Ｒ、１２７Ｌを記録媒体搬送面１２２から取り外し可能に構成することにより、閉塞プレート１２７Ｒ、１２７Ｌを摺動自在な形状に形成しなくても良くなるので、部品コストを低減させることができる。さらに、記録媒体搬送面１２２を全サイズの記録媒体の両側端部付近で分割配置可能な分割搬送面に分割構成することにより、使用する記録媒体に合わせて予め閉塞された吸引孔１２４Ｒ、１２４Ｌを備えた分割搬送面に交換すれば良くなるので、閉塞プレート１２７Ｒ、１２７Ｌを不要とすることができ、部品コストを低減させることができる。
【００２４】
このような構成の記録媒体搬送装置１００は、以下のように動作する。送りローラ１５１等が回転駆動して、記録媒体を記録ヘッド２３１と吸引ユニット１１０との間に送り込む。一方、ポンプ１３２が駆動して、吸引力を連通孔１３１及び減圧室１２１を介して吸引孔１２４と吸引室１２３に作用させる。これにより、記録媒体は、記録媒体搬送面１２２に吸引吸着された状態で搬送される。同時に、記録へッド２３１が、記録媒体の上方を主走査方向に移動しながら記録媒体に対してインク粒を吐出して記録を行う。
【００２５】
このとき、記録媒体の両側端部に近接する位置の吸引室１２３Ｒ、１２３Ｌに形成されている吸引孔１２４Ｒ、１２４Ｌは、閉塞プレート１２７Ｒ、１２７Ｌにより塞がれている。したがって、記録媒体の両側端近傍にて記録ヘッド２３１から吐出されるインク滴は、吸引孔１２４Ｒ、１２４Ｌの吸引力の影響を受けずに正確に着弾するので、記録むらの発生を抑えて記録精度を向上させることができる。そして、排出ローラ１５３等が回転駆動して、記録が終了した記録媒体を外部へ排出する。
【００２６】
図４は、上記記録媒体搬送装置１００を備えた記録装置としてのインクジェット式プリンタを示す斜視図、図５〜図７は、その主要部を示す平面図、正面図及び側面図である。このインクジェット式プリンタ２００は、プリンタ本体２１０の後方上部に斜めに取り付けられた自動給紙（ＡＳＦ）ユニット２２０と、プリンタ本体２１０に内蔵された記録部２３０及び記録媒体搬送装置１００を備えている。記録媒体としては、インクジェット式プリンタ２００の専用紙、普通紙の他、ＯＨＰフィルム、トレーシングペーパ一、ハガキ等各種のものを用いることができる。
【００２７】
ＡＳＦユニット２２０は、用紙１を収容するトレイ２２１と、このトレイ２２１から用紙１を引き出して供給する給紙ローラ２２２等を備えている。記録部２３０は、記録ヘッド２３１及びインクカートリッジ２３２が搭載されたキャリッジ２３３と、このキャリッジ２３３を主走査方向に配設されたガイド軸２３４に沿って移動させるＤＣモータ２３５等を備えている。記録ヘッド２３１は、例えばブラック、グレイ、ダークイエロー、イエロー、ライトシアン、シアン、ライトマゼンタ、マゼンタの各色毎に、例えば９６個等複数のノズル開口から成るノズル開口列を有している。
【００２８】
記録媒体搬送装置１００は、記録時に記録媒体を吸引保持する上段の吸引部１２０と下段の吸引力発生部１３０から成る吸引ユニット１１０と、吸引ユニット１１０の上流側から下流側へ記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段１５０とを備えている。吸引部１２０は、内部に形成された減圧室１２１と、記録媒体搬送面１２２に記録媒体の搬送方向に長い長方形状の凹みとして形成された複数の吸引室１２３と、これら吸引室１２３をそれぞれ減圧室１２１と連通させる複数の吸引孔１２４とを有している。
【００２９】
そして、記録媒体の搬送方向と直交する方向の記録媒体の両端部、すなわち記録媒体の両側端部が通過する記録媒体搬送面１２２の部位の吸引室１２３Ｒ、１２３Ｌに形成されている吸引孔１２４Ｒ、１２４Ｌを塞ぐ閉塞プレート１２７Ｒ、１２７Ｌが配設されている。これらの閉塞プレート１２７Ｒ、１２７Ｌは、記録媒体の各サイズ、例えばＪＩＳのＢ５サイズ、Ａ４サイズ、Ｂ４サイズに対応して移動可能に配設されている。これにより、各サイズの記録媒体において記録媒体の両側端近傍にて露出している吸引孔１２４Ｒ、１２４Ｌの吸引によるインク滴への悪影響を無くすことができる。
【００３０】
吸引力発生部１３０は、吸引部１２０の減圧室１２１と連通孔１３１を介して連通されており、内部に遠心ファンを備えたポンプ１３２を有している。ポンプ１３２は、減圧室１２１の下方の所定位置に連通孔１３１を介して減圧室１２１と連通した状態で取り付けられており、遠心ファンが記録時に回転するようになっている。
【００３１】
記録媒体搬送手段１５０は、記録媒体を記録へッド２３１と吸引ユニット１１０の間に送り込む送りローラ１５１と、この送りローラ１５１に対して上方から圧接される従動ローラ１５２とを有している。なお、この実施形態では、記録媒体を外部へ排出する排出ローラ１５３と、この排出ローラ１５３に対して上方から接触される拍車ローラ１５４とが不要な、排出方向へ移動可能な吸引ユニット１１０を有するインクジェット式プリンタ２００としているが、排出ローラ１５３と拍車ローラ１５４を有するインクジェット式プリンタとしても良い。
【００３２】
このような構成のインクジェット式プリンタ２００は、以下のように動作する。図示しないホストコンピュータ等によりトレイ２２１に収容されている用紙１に対する記録命令が入力されると、給紙ローラ２２２が回転駆動して、トレイ２２１に収容されている用紙１を１枚ずつピックアップして給紙する。さらに、送りローラ１５２等が回転駆動して、用紙１を記録ヘッド２３１と吸引ユニット１１０との間に送り込む。
【００３３】
一方、ポンプ１３２が駆動して、吸引力を連通孔１３１及び減圧室１２１を介して吸引孔１２４と吸引室１２３に作用させる。そして、用紙１を記録媒体搬送面１２５に吸引吸着した状態で搬送する。これと同時に、ＤＣモータ２３５が駆動して、タイミングベルトを介してキャリッジ２３３をガイド軸２３４に沿って移動させる。このとき、記録へッド２３１は、インクカートリッジ２３２から各色毎に供給されるインクを記録データに応じて複数のノズル開口列の全部又は一部から微小なインク滴として用紙１上に吐出して記録する。
【００３４】
記録媒体の両側端部に近接する位置の吸引室１２３Ｒ、１２３Ｌに形成されている吸引孔１２４Ｒ、１２４Ｌは、閉塞プレート１２７Ｒ、１２７Ｌにより塞がれているので、記録媒体の両側端近傍にて記録ヘッド２３１から吐出されるインク滴の一部が、露出している吸引孔１２４Ｒ、１２４Ｌの吸引力に引っ張られて飛散するような事態を防止することができる。したがって、記録むらの発生を抑えて記録精度を向上させることができる。そして、排出ローラ１５３等が回転駆動して、記録が終了した用紙１を排紙口２０１から外部へ排紙する。
【００３５】
なお、上述した実施形態では、吸引室１２３を記録媒体の搬送方向に長い長方形状の凹みとして形成したが、従来のような格子状に形成しても同様の効果を得ることができる。また、吸引室１２３を設けずに吸引孔１２４のみ設けた吸引ユニットとしても同様の効果を得ることができる。
【００３６】
以上のように、本実施形態の記録媒体搬送装置１００によれば、記録媒体搬送面１２２に形成されている複数の吸引孔１２４のうち、搬送中の記録媒体の両側端部に近接する位置に形成されている露出した吸引孔１２４Ｒ、１２４Ｌを閉塞する閉塞プレート１２７Ｒ、１２７Ｌを備えている。したがって、記録媒体の両側端近傍にて露出している吸引孔１２４Ｒ、１２４Ｌの吸引によるインク滴への悪影響を無くすことができ、記録むらの発生を防止して記録精度を向上させることができる。
【００３７】
また、閉塞プレート１２７Ｒ、１２７Ｌは、記録媒体搬送面１２２に対し記録媒体の幅方向に移動可能なように配設されているので、一対の閉塞プレート１２７Ｒ、１２７Ｌを用意するのみで、種々のサイズの記録媒体に対して対応可能となり、コストを低減させることができる。また、閉塞プレート１２７Ｒ、１２７Ｌは、搬送直交方向の長さが記録ヘッド２３１のノズル形成面２３１ａの搬送直交方向の長さ以上となるように形成されている。したがって、記録ヘッド２３１が記録媒体上から外れて閉塞プレート１２７Ｒ、１２７Ｌ上に位置した後は、記録ヘッド２３１のノズル形成面２３１ａが閉塞プレート１２７Ｒ、１２７Ｌに覆われるので、記録ヘッド２３１のノズル開口列２３１ｎは吸引孔１２４Ｒ、１２４Ｌの吸引により悪影響を及ぼされることはない。上記記録ヘッド２３１のノズル形成面２３１ａの搬送直交方向の長さは、少なくともノズル形成面２３１ａの一端からノズル形成面２３１ａの他端に直近のノズル開口列２３１ｎまでの長さであるので、記録ヘッド２３１のノズル形成面２３１ａに形成されている全ノズル開口列２３１ｎを保護することができる。
【００３８】
以上、本発明を種々の実施形態に関して述べたが、本発明は以上の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、他の実施形態についても適用されるのは勿論である。例えば、上述した実施形態では、記録装置としてインクジェット式プリンタを例に説明したが、これに限定されるものではなく、記録媒体搬送装置を使用する記録装置であれば、例えばファクシミリ装置、コピー装置等であっても適用可能である。さらに、記録媒体を搬送する装置であれば記録装置に限定されるものではなく、記録装置以外の装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施形態に係る記録媒体搬送装置を示す側面図である。
【図２】図１の吸引部を示す平面図、Ａ−Ａ線断面側面図、側面図である。
【図３】図２の吸引部の主要部を示す側面図及び平面図である。
【図４】本発明の記録媒体搬送装置を備えた記録装置としてのインクジェット式プリンタを示す斜視図である。
【図５】図４のインクジェット式プリンタの主要部を示す平面図である。
【図６】図４のインクジェット式プリンタの主要部を示す正面図である。
【図７】図４のインクジェット式プリンタの主要部を示す側面図である。
【符号の説明】
１ 用紙、１００ 記録媒体搬送装置、１１０ 吸引ユニット、１２０ 吸引部、１２１ 減圧室、１２２ 記録媒体搬送面、１２３、１２３Ｒ、１２３Ｌ 吸引室、１２４、１２４Ｒ、１２４Ｌ 吸引孔、１２５ 仕切壁、１２６ カッタ溝、１２７Ｒ、１２７Ｌ 閉塞プレート、１３０ 吸引力発生部、１３１ 連通孔、１３２ ポンプ、１５０ 記録媒体搬送手段、１５１ 送りローラ、１５２ 従動ローラ、１５３ 排出ローラ、１５４ 拍車ローラ、２００ インクジェット式プリンタ、２１０ プリンタ本体、２２０ ＡＳＦユニット、２２１ トレイ、２２２ 給紙ローラ、２３０ 記録部、２３１ 記録ヘッド、２３１ａノズル形成面、２３１ｎ ノズル開口列、２３２ インクカートリッジ、２３３ キャリッジ、２３４ ガイド軸、２３５ ＤＣモータ

Claims (5)

1. 記録媒体搬送面上に供給される記録媒体を吸着しつつ搬送する記録媒体搬送装置であって、
   前記記録媒体搬送面に形成されている複数の吸引孔のうち、搬送中の前記記録媒体の両側端部に近接する位置に形成されている露出した吸引孔を閉塞する閉塞手段を備えたことを特徴とする記録媒体搬送装置。
2. 前記閉塞手段は、前記記録媒体搬送面に対し前記記録媒体の幅方向に移動可能なように配設されていることを特徴とする請求項１に記載の記録媒体搬送装置。
3. 前記閉塞手段は、搬送直交方向の長さが記録ヘッドのノズル形成面の搬送直交方向の長さ以上となるように形成されていることを特徴とする請求項１または２に記載の記録媒体搬送装置。
4. 前記記録ヘッドのノズル形成面の搬送直交方向の長さは、少なくとも当該ノズル形成面の一端から当該ノズル形成面の他端に直近のノズル開口列までの長さであることを特徴とする請求項３に記載の記録媒体搬送装置。
5. 請求項１〜４の何れか一項に記載の記録媒体搬送装置を備えたことを特徴とする記録装置。

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