JP2004357413A - ブラシレスモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】軸受け近傍に設けた潤滑オイル飛散防止手段では、傾き、衝撃等でステータとロータの隙間から漏出した潤滑オイルがロータを伝って外部へ飛散するのを防止できなかった。
【解決手段】板状のロータケース30に下降部31、段部32、外周部33を人に外周側へ向かって設ける。外周部33の内側にマグネット4を取り付けると共に、マグネット4と段部32の間に潤滑オイル吸収部材を取り付ける。マグネット4上面部と段部32で潤滑オイル吸収部材の外周部を圧縮して取り付けることで、潤滑オイル吸収部材が軸受け部から漏出した潤滑オイルを吸収すると共に圧縮部により外部への漏出を防止する。
【選択図】 図1
【解決手段】板状のロータケース30に下降部31、段部32、外周部33を人に外周側へ向かって設ける。外周部33の内側にマグネット4を取り付けると共に、マグネット4と段部32の間に潤滑オイル吸収部材を取り付ける。マグネット4上面部と段部32で潤滑オイル吸収部材の外周部を圧縮して取り付けることで、潤滑オイル吸収部材が軸受け部から漏出した潤滑オイルを吸収すると共に圧縮部により外部への漏出を防止する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、ディスクドライブでディスクを駆動するスピンドルモータやファンモータに用いるブラシレスモータに関し、詳しくはその軸受け部に用いられる潤滑用オイルがモータの外部へ漏れ出さないようにしたオイル漏れ防止手段を備えたブラシレスモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
ディスクドライブなどに用いるブラシレスモータとして、これまで種々の構成が用いられているが、比較的安価なモータとして図3に示すようなものがある。
図3において、中心線より右側はその要部断面をハッチングにて示している。
2は回転軸1とともに回転するロータである。このロータ2は回転軸1が固定された円筒キャップ状のロータケース3、ロータケース3の円周部全周にわたって取り付けられた磁石4およびロータ2を図面下方側へ付勢する吸引用磁石5で構成されている。
【0003】
ステータベース6には、軸受ホルダ7がカシメ加工により固着されている。軸受ホルダ7には、軸受8が嵌入され、回転軸1を回転可能に支持している。また、軸受ホルダ7は図面下方側が封止された形状となっており、回転軸1の下方側端部をスラスト受け用シート13を介して支持している
【0004】
軸受ホルダ7の外周側には、コイル10が巻かれたステータコア9が固定され、コイル10の端末はステータベース6の上面に設けらたフレキシブル基板12の接続パターン(図示せず)へ、はんだ付け等で接続される。
軸受8の下方側(ステータベース側)は、軸受8の内側中央部に凹部19を設けるため、その外径を他の部分より小さく絞り、小径部18が形成されている。凹部19により、回転軸1は軸受8の両端部付近で回転支持される。
軸受8の下方には抜け止めワッシャ11が取り付けられ、回転軸1に設けられた溝14とともにロータ2が抜けるのを防止している。
【0005】
軸受ホルダ7の図面上方側端部には、ロータ2を下方側へ付勢するよう吸引用磁石5と作用して磁気吸引力を発生させる吸引用プレート20が固定されている。これは、ロータを常に図面下方(スラスト方向)へ付勢させ、ロータが高速回転で使用されるとき、ロータおよび駆動軸のスラスト方向の振動を発生させないようにするためである。この吸引用プレート20は、軸受け8に含侵させた潤滑オイルの飛散防止にもなっている。
軸受け部に潤滑オイルの飛散防止手段を設けた構成を有するモータは、多くの特許出願により開示され、例えば特開平11−89172(特許文献1)や特開2003−32932(特許文献2)等が出願されている。
【0006】
【特許文献1】特開平11−89172号公報
【特許文献2】特開2003−32932号公報
【0007】
特開平11−89172号公報に示されている構成は、軸受け上端部に潤滑オイルを留めておく(隙間24を伝わるオイルの圧力を下げる)凹部を設け、さらにターンテーブルに軸受けを囲む飛散防止手段(延長部23とベアリング11の上端外部壁との間で構成されるシーリング手段20)を設けたものである。
特開2003−32932号公報に示されている構成は、抜け止め防止手段を軸受け上端部に対向して設けそれを潤滑オイルの飛散防止手段(抜け止め部材7の係合部14および突出部20と軸受け8の被係合部12)に用いている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
これらの構成はいずれも軸受け部からの潤滑オイルの漏出や飛散を防止するために設けられている。
しかしながら、これら飛散防止手段は、ステータ側とロータ側にそれぞれ構成が必要なため、軸受け側の構成とロータ側の構成の間に空隙を設けざるを得ない。
このような場合、これらモータを搭載する機器にモータが成立した状態で取り付けられ、機器が静止した状態で使用されればよいが、例えば携帯用機器にモータが取り付けられ、姿勢の変化や衝撃が加わる状態で使用されると、上述の空隙から潤滑オイルが漏出する場合がある。
そうして飛散防止手段から漏出した潤滑オイルはモータを駆動したときのロータの回転により遠心力で外側に飛ばされ、ロータを伝い下方から外部へ飛散することになる。
本願発明はこの問題を解決し、簡単な構成で潤滑オイルが外部へ飛散するのを防止することが可能なブラシレスモータを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、請求項1記載の発明のように、ステータに回転支持される外転型のロータを有するブラシレスモータにおいて、板材から成形されたロータケースに潤滑オイルを吸収するリング状の潤滑オイル吸収部材が取り付けられ、その潤滑オイル吸収部材は上記マグネットとロータケースによりその外周側が圧縮された状態でロータに取り付けられることにより解決することができる。
マグネットとロータケースの間にその外周部を圧縮した状態で潤滑オイル吸収部材を配することにより、ロータケース内側を伝って飛散しようとする潤滑オイルを吸収すると共に、その圧縮された部分で潤滑オイルを止めることでロータから潤滑オイルが飛散することを防止するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の実施の形態の図を説明する。
図1は、この発明の第1の実施の形態である径方向空隙型ブラシレスモータを示し、その右側は要部断面を示す。
図2は、この発明の第2の実施の形態である軸方向空隙型ブラシレスモータを示し、その右側は要部断面を示す。
図3は、従来のブラシレスモータを示し、その右側は要部断面を示す
【0011】
以下、上記各図面に基づく実施の形態を説明する。なお、従来のモータと同様の構成で、作用効果も同一なものは同じ番号を付しその説明を省略する。
特に断りのない限り、構成は回転軸1を中心とした円周状に形成されている。
このモータM1のステータは、軸受ホルダ7がカシメ加工により固着されたステータベース6、軸受ホルダ7に固定されたステータコア9とステータコア9に巻き回されたコイル10、ステータベース6の上面に設けられたフレキシブル基板12で構成されている。
軸受ホルダ7内部にはスラスト受け用シート13、抜け止め防止ワッシャ11および軸受8が取り付けられ、上端側には吸引用プレート20が取り付けられている。
ロータRは回転軸1にロータケース30が固定されている。
ロータケース30は磁性のある板材で、プレス成形や絞り加工により形成される。その中央にはバーリング部34が形成され回転軸1が厚入加工により固定される。
【0012】
ロータケース30にはまた、バーリング部34の周囲が平担な平板部35が形成され、その外周にはさらにプレス加工により下降部31、段部32および外周部33が連続して円周状に形成されている。
下降部31は下降するに従い外側へ広がるよう傾斜が設けられ、段部32は下降部31からさらに外周側へ延長されて下降部31と段差を形成している。
外周部33はマグネット4を取り付けるため、段部32の外周部から回転軸1と同心で平行な円筒状に形成されている。
これらは一枚の板材からプレス加工により形成されるため、比較的安価に製造することができる。
バーリング部34には吸引用磁石5が取り付けられ、外周部33の内側にはステータコア9に対向する位置にマグネット4が接着により固定される。その際接着剤はマグネット4の外周面と外周部33の内面に塗布される。
マグネット4は外周部33の下方からはみ出ないよう、またマグネット4の上端面41上方で段部32の内側との間に空間が形成されるよう、その高さ寸法が外周部の高さより小さくされている。
【0013】
マグネット4の上端面41の上方に形成される空間42には、横方向の寸法が段部32の横方向寸法より大きく、かつマグネット4の厚みaより大きな潤滑オイル吸収部材Aが接着により取り付けられる。
この潤滑オイル吸収部材Aは例えばフェルト、発泡性ゴム、多孔性の樹脂等の圧縮可能なもので液体を吸収する材料でリング状に形成されている。そしてその厚さは段差部32とマグネット4の上端面41の間の隙間bより大きくされる。
このように寸法を設定すると、潤滑オイル吸収部材Aが取り付けにより圧縮されることで、潤滑オイル吸収部材Aの固定が確実に行われると共に、その内部の空間が圧縮されそこから潤滑オイルが漏れ出ないようになる。また、段部32で圧縮される部分以外は潤滑オイル吸収部材A内部に空間が形成されたままになるので、潤滑オイルの吸収を良く行うことができる。
潤滑オイル吸収部材Aはまた、段部32より内側まで延びていることから、下降部31の内側と潤滑オイル吸収部材Aにより空間43が形成される。
【0014】
軸受け部から漏れ出た潤滑オイルはロータの回転により遠心力で外方に飛ばされ、その多くはロータケース30の内側(平坦面35の内側)を伝っていく。そして下降部31に当たることになるが、下降部31は下方へ向かうに従って外方へ向かう傾斜を有しているため、潤滑オイルはさらに遠心力で移動し空間43へ到達する。
空間43へ到達した潤滑オイルは潤滑オイル吸収部材Aに吸収されることになる。また、前述のように潤滑オイル吸収部材はマグネット4と段部32により圧縮されているためそこから下方あるいは外方へ潤滑オイルが漏れ出ることがない。
【0015】
以上図1により径方向空隙型のブラシレスモータの実施の形態を示したが、図2に本願発明を軸方向空隙型のブラシレスモータに用いた実施の形態を示す。
なお、図1と同様の構成は同一の番号を付しその説明を省略する。
このモータM2のステータは、軸受ホルダ7がカシメ加工により固着されたステータベース6、ステータベース6の上面に設けられたフレキシブル基板12で構成されている。フレキシブル基板12上には空心電機子コイル50が回転軸を中心にした同心上に所定数配置されている。
軸受ホルダ7内部にはスラスト受け用シート13、抜け止め防止ワッシャ11および軸受8が取り付けられ、上端側にはオイル漏れ防止プレート20が取り付けられている。
ロータR2は回転軸1にロータケース70が固定されている。
ロータケース70はロータケース30と同様磁性のある板材で、プレス成形により形成され、その中央にはバーリング部74が形成され回転軸1と厚入加工により固定される。
【0016】
ロータケース70にはまた、バーリング部74の周囲が平担な平板部75が形成され、その外周にはさらにプレス加工により下降部71、段部72および外周部73が連続して円周状に形成されている。外周部73は軸方向空隙型のマグネット64を取り付けるため平板状に形成されている。
下降部71は下降するに従い外側へ広がるよう傾斜が設けられ、段部72は下降部31からさらに外周側へ延長されて下降部71と段差を形成しており、この構成は図1と同様である。
これらはロータケース30と同様一枚の板材からプレス加工により形成されるため、比較的安価に製造することができる。
バーリング部74には吸引用磁石5が取り付けられる。
このような構成の軸方向空隙型ブラシレスモータM2において、マグネット64と段部72で形成される空間に潤滑オイル吸収部材62を取り付ける。段部72との位置関係は図2に示すものと同様である。
このようにすれば、軸方向空隙型ブラシレスモータにも潤滑オイル吸収部材を用いることができる。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載した発明により、簡単な構成で潤滑オイルが外部へ飛散するのを防止することができる。
また、請求項2記載の構成はプレス加工等により簡単に作成できることから、モータの製作が容易で安価なものを提供可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態である径方向空隙型ブラシレスモータを示し、その右側は要部断面を示す。
【図2】この発明の第2の実施の形態である径方向空隙型ブラシレスモータを示し、その右側は要部断面を示す。
【図3】従来のブラシレスモータを示し、その右側は要部断面を示す
【符号の説明】
1 回転軸
R、R2ロータ
30、70 ロータケース
31、71 下降部
32、72 段部
33、73 外周部
4、64 マグネット
A 潤滑オイル吸収部材
【産業上の利用分野】
この発明は、ディスクドライブでディスクを駆動するスピンドルモータやファンモータに用いるブラシレスモータに関し、詳しくはその軸受け部に用いられる潤滑用オイルがモータの外部へ漏れ出さないようにしたオイル漏れ防止手段を備えたブラシレスモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
ディスクドライブなどに用いるブラシレスモータとして、これまで種々の構成が用いられているが、比較的安価なモータとして図3に示すようなものがある。
図3において、中心線より右側はその要部断面をハッチングにて示している。
2は回転軸1とともに回転するロータである。このロータ2は回転軸1が固定された円筒キャップ状のロータケース3、ロータケース3の円周部全周にわたって取り付けられた磁石4およびロータ2を図面下方側へ付勢する吸引用磁石5で構成されている。
【0003】
ステータベース6には、軸受ホルダ7がカシメ加工により固着されている。軸受ホルダ7には、軸受8が嵌入され、回転軸1を回転可能に支持している。また、軸受ホルダ7は図面下方側が封止された形状となっており、回転軸1の下方側端部をスラスト受け用シート13を介して支持している
【0004】
軸受ホルダ7の外周側には、コイル10が巻かれたステータコア9が固定され、コイル10の端末はステータベース6の上面に設けらたフレキシブル基板12の接続パターン(図示せず)へ、はんだ付け等で接続される。
軸受8の下方側(ステータベース側)は、軸受8の内側中央部に凹部19を設けるため、その外径を他の部分より小さく絞り、小径部18が形成されている。凹部19により、回転軸1は軸受8の両端部付近で回転支持される。
軸受8の下方には抜け止めワッシャ11が取り付けられ、回転軸1に設けられた溝14とともにロータ2が抜けるのを防止している。
【0005】
軸受ホルダ7の図面上方側端部には、ロータ2を下方側へ付勢するよう吸引用磁石5と作用して磁気吸引力を発生させる吸引用プレート20が固定されている。これは、ロータを常に図面下方(スラスト方向)へ付勢させ、ロータが高速回転で使用されるとき、ロータおよび駆動軸のスラスト方向の振動を発生させないようにするためである。この吸引用プレート20は、軸受け8に含侵させた潤滑オイルの飛散防止にもなっている。
軸受け部に潤滑オイルの飛散防止手段を設けた構成を有するモータは、多くの特許出願により開示され、例えば特開平11−89172(特許文献1)や特開2003−32932(特許文献2)等が出願されている。
【0006】
【特許文献1】特開平11−89172号公報
【特許文献2】特開2003−32932号公報
【0007】
特開平11−89172号公報に示されている構成は、軸受け上端部に潤滑オイルを留めておく(隙間24を伝わるオイルの圧力を下げる)凹部を設け、さらにターンテーブルに軸受けを囲む飛散防止手段(延長部23とベアリング11の上端外部壁との間で構成されるシーリング手段20)を設けたものである。
特開2003−32932号公報に示されている構成は、抜け止め防止手段を軸受け上端部に対向して設けそれを潤滑オイルの飛散防止手段(抜け止め部材7の係合部14および突出部20と軸受け8の被係合部12)に用いている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
これらの構成はいずれも軸受け部からの潤滑オイルの漏出や飛散を防止するために設けられている。
しかしながら、これら飛散防止手段は、ステータ側とロータ側にそれぞれ構成が必要なため、軸受け側の構成とロータ側の構成の間に空隙を設けざるを得ない。
このような場合、これらモータを搭載する機器にモータが成立した状態で取り付けられ、機器が静止した状態で使用されればよいが、例えば携帯用機器にモータが取り付けられ、姿勢の変化や衝撃が加わる状態で使用されると、上述の空隙から潤滑オイルが漏出する場合がある。
そうして飛散防止手段から漏出した潤滑オイルはモータを駆動したときのロータの回転により遠心力で外側に飛ばされ、ロータを伝い下方から外部へ飛散することになる。
本願発明はこの問題を解決し、簡単な構成で潤滑オイルが外部へ飛散するのを防止することが可能なブラシレスモータを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、請求項1記載の発明のように、ステータに回転支持される外転型のロータを有するブラシレスモータにおいて、板材から成形されたロータケースに潤滑オイルを吸収するリング状の潤滑オイル吸収部材が取り付けられ、その潤滑オイル吸収部材は上記マグネットとロータケースによりその外周側が圧縮された状態でロータに取り付けられることにより解決することができる。
マグネットとロータケースの間にその外周部を圧縮した状態で潤滑オイル吸収部材を配することにより、ロータケース内側を伝って飛散しようとする潤滑オイルを吸収すると共に、その圧縮された部分で潤滑オイルを止めることでロータから潤滑オイルが飛散することを防止するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の実施の形態の図を説明する。
図1は、この発明の第1の実施の形態である径方向空隙型ブラシレスモータを示し、その右側は要部断面を示す。
図2は、この発明の第2の実施の形態である軸方向空隙型ブラシレスモータを示し、その右側は要部断面を示す。
図3は、従来のブラシレスモータを示し、その右側は要部断面を示す
【0011】
以下、上記各図面に基づく実施の形態を説明する。なお、従来のモータと同様の構成で、作用効果も同一なものは同じ番号を付しその説明を省略する。
特に断りのない限り、構成は回転軸1を中心とした円周状に形成されている。
このモータM1のステータは、軸受ホルダ7がカシメ加工により固着されたステータベース6、軸受ホルダ7に固定されたステータコア9とステータコア9に巻き回されたコイル10、ステータベース6の上面に設けられたフレキシブル基板12で構成されている。
軸受ホルダ7内部にはスラスト受け用シート13、抜け止め防止ワッシャ11および軸受8が取り付けられ、上端側には吸引用プレート20が取り付けられている。
ロータRは回転軸1にロータケース30が固定されている。
ロータケース30は磁性のある板材で、プレス成形や絞り加工により形成される。その中央にはバーリング部34が形成され回転軸1が厚入加工により固定される。
【0012】
ロータケース30にはまた、バーリング部34の周囲が平担な平板部35が形成され、その外周にはさらにプレス加工により下降部31、段部32および外周部33が連続して円周状に形成されている。
下降部31は下降するに従い外側へ広がるよう傾斜が設けられ、段部32は下降部31からさらに外周側へ延長されて下降部31と段差を形成している。
外周部33はマグネット4を取り付けるため、段部32の外周部から回転軸1と同心で平行な円筒状に形成されている。
これらは一枚の板材からプレス加工により形成されるため、比較的安価に製造することができる。
バーリング部34には吸引用磁石5が取り付けられ、外周部33の内側にはステータコア9に対向する位置にマグネット4が接着により固定される。その際接着剤はマグネット4の外周面と外周部33の内面に塗布される。
マグネット4は外周部33の下方からはみ出ないよう、またマグネット4の上端面41上方で段部32の内側との間に空間が形成されるよう、その高さ寸法が外周部の高さより小さくされている。
【0013】
マグネット4の上端面41の上方に形成される空間42には、横方向の寸法が段部32の横方向寸法より大きく、かつマグネット4の厚みaより大きな潤滑オイル吸収部材Aが接着により取り付けられる。
この潤滑オイル吸収部材Aは例えばフェルト、発泡性ゴム、多孔性の樹脂等の圧縮可能なもので液体を吸収する材料でリング状に形成されている。そしてその厚さは段差部32とマグネット4の上端面41の間の隙間bより大きくされる。
このように寸法を設定すると、潤滑オイル吸収部材Aが取り付けにより圧縮されることで、潤滑オイル吸収部材Aの固定が確実に行われると共に、その内部の空間が圧縮されそこから潤滑オイルが漏れ出ないようになる。また、段部32で圧縮される部分以外は潤滑オイル吸収部材A内部に空間が形成されたままになるので、潤滑オイルの吸収を良く行うことができる。
潤滑オイル吸収部材Aはまた、段部32より内側まで延びていることから、下降部31の内側と潤滑オイル吸収部材Aにより空間43が形成される。
【0014】
軸受け部から漏れ出た潤滑オイルはロータの回転により遠心力で外方に飛ばされ、その多くはロータケース30の内側(平坦面35の内側)を伝っていく。そして下降部31に当たることになるが、下降部31は下方へ向かうに従って外方へ向かう傾斜を有しているため、潤滑オイルはさらに遠心力で移動し空間43へ到達する。
空間43へ到達した潤滑オイルは潤滑オイル吸収部材Aに吸収されることになる。また、前述のように潤滑オイル吸収部材はマグネット4と段部32により圧縮されているためそこから下方あるいは外方へ潤滑オイルが漏れ出ることがない。
【0015】
以上図1により径方向空隙型のブラシレスモータの実施の形態を示したが、図2に本願発明を軸方向空隙型のブラシレスモータに用いた実施の形態を示す。
なお、図1と同様の構成は同一の番号を付しその説明を省略する。
このモータM2のステータは、軸受ホルダ7がカシメ加工により固着されたステータベース6、ステータベース6の上面に設けられたフレキシブル基板12で構成されている。フレキシブル基板12上には空心電機子コイル50が回転軸を中心にした同心上に所定数配置されている。
軸受ホルダ7内部にはスラスト受け用シート13、抜け止め防止ワッシャ11および軸受8が取り付けられ、上端側にはオイル漏れ防止プレート20が取り付けられている。
ロータR2は回転軸1にロータケース70が固定されている。
ロータケース70はロータケース30と同様磁性のある板材で、プレス成形により形成され、その中央にはバーリング部74が形成され回転軸1と厚入加工により固定される。
【0016】
ロータケース70にはまた、バーリング部74の周囲が平担な平板部75が形成され、その外周にはさらにプレス加工により下降部71、段部72および外周部73が連続して円周状に形成されている。外周部73は軸方向空隙型のマグネット64を取り付けるため平板状に形成されている。
下降部71は下降するに従い外側へ広がるよう傾斜が設けられ、段部72は下降部31からさらに外周側へ延長されて下降部71と段差を形成しており、この構成は図1と同様である。
これらはロータケース30と同様一枚の板材からプレス加工により形成されるため、比較的安価に製造することができる。
バーリング部74には吸引用磁石5が取り付けられる。
このような構成の軸方向空隙型ブラシレスモータM2において、マグネット64と段部72で形成される空間に潤滑オイル吸収部材62を取り付ける。段部72との位置関係は図2に示すものと同様である。
このようにすれば、軸方向空隙型ブラシレスモータにも潤滑オイル吸収部材を用いることができる。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載した発明により、簡単な構成で潤滑オイルが外部へ飛散するのを防止することができる。
また、請求項2記載の構成はプレス加工等により簡単に作成できることから、モータの製作が容易で安価なものを提供可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態である径方向空隙型ブラシレスモータを示し、その右側は要部断面を示す。
【図2】この発明の第2の実施の形態である径方向空隙型ブラシレスモータを示し、その右側は要部断面を示す。
【図3】従来のブラシレスモータを示し、その右側は要部断面を示す
【符号の説明】
1 回転軸
R、R2ロータ
30、70 ロータケース
31、71 下降部
32、72 段部
33、73 外周部
4、64 マグネット
A 潤滑オイル吸収部材
Claims (2)
- ステータに回転支持される外転型のロータを有するブラシレスモータにおいて、板材から成形されたロータケースに潤滑オイルを吸収するリング状の潤滑オイル吸収部材が取り付けられ、その潤滑オイル吸収部材は上記マグネットとロータケースによりその外周側が圧縮された状態でロータに取り付けられていることを特徴とするブラシレスモータ。
- 上記潤滑オイル吸収部材は、ロータケースに設けられた段部とマグネットにより圧縮され取り付けられることを特徴とする請求項1記載のブラシレスモータ。
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