JP2004354666A - トナー消費量演算装置および方法と画像形成装置 - Google Patents

トナー消費量演算装置および方法と画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】トナーカウンタの累積のカウント値に読取り誤差が生じた場合でも、トナーカートリッジ交換に対応できる構成としたトナー消費量演算装置。
【解決手段】20は外部コンピュータでメインコントローラ11に画像データを送信する。エンジンコントローラ10には、CPU101とFRAM107が設けられており、トナーカウンタによる累積のカウント値をFRAM107に記憶する。パッチ画像濃度を検出するセンサを設け、前記トナー消費量の累積のカウント値が第1の所定値以下か否かを判定すると共に、前記センサの検出結果が第2の所定値以下か否かを判定し、前記第1の判定手段および第2の判定手段が共に前記第1の所定値および第2の所定値以下と判定したときに、トナー消費量の累積のカウント値を補正する。この補正値は例えばエンド値とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、トナーカウンタの累積のカウント値に読取り誤差が生じた場合でも、トナーカートリッジ交換に対応できる構成とした、トナー消費量演算装置および方法と画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トナーを使用して画像を形成する画像形成装置においては、トナー補給などのメンテナンスや画質の維持などの理由で、トナー消費量または残量を確認し、トナーカートリッジの寿命を管理する必要がある。本件出願人は、簡単な構成で精度よくトナー消費量を求めることのできる、トナー消費量検出方法および装置をすでに開示している(特許文献1参照)。
【0003】
画像形成の際の印刷ドットの値とトナー消費量の関係は非線形で、しかも当該印刷ドットに隣接する印刷ドットの状態によっても変化している。このため、特許文献1の検出方法および装置においては、印刷ドット列を孤立ドット、2連続ドット、中間値ドットの3つのパターンに分ける。そして、これらのパターン毎にその形成個数をトナーカウンタにより計数し、それらの計数値に基づいてトナーの消費量を求めている。
【0004】
このような画像形成装置においては、画像形成が繰り返されることにより、トナーカートリッジに充填されているトナーが消費されて徐々に減少する。トナーカートリッジに充填されているトナー量があるレベルよりも少なくなると、「トナーカートリッジを交換して下さい」などのメッセージが画像形成装置の表示部に表示され、ユーザにトナーカートリッジの交換について注意を促している。
【0005】
ユーザとしては、資源を有効に利用するとの観点からも、トナー残量を正確に把握して適性な時期にトナーカートリッジの交換を行いたいという要請がある。前記特許文献1に記載の発明においては、印刷ドット列の配列パターンを3種類に分けて、1頁単位又はあるジョブ期間におけるトナー消費量を、前記印刷ドット列の配列パターンに基づいて求めている。すなわち、記録媒体の画像形成領域において現実に消費されたトナー量を検出することにより、トナーカートリッジに充填されているトナー初期値から累積のトナー消費量を減算し、トナー残量を求めている。
【0006】
ところで、この種の画像形成装置においては、中間調画像を再現するためにディザ法や濃度パターン法が用いられる。この際に、網点構造のスクリーンを用いた画像処理がなされる。図11は、網点構造のスクリーンの例を示す説明図である。図11において、Jは主走査方向、Mは画素を示している。この例では、画素Mをつなぐスクリーンの傾斜線Lは、主走査方向Jに対して45度の傾きを有している。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−174929号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記のように、特許文献1においては、1頁単位又はあるジョブ期間におけるトナー消費量は、トナーカウンタにより印刷ドット列の配列パターンに基づいて求めている。このようなドット検出を行う場合に、印刷ドット列の配列パターンが変化する位置、例えば孤立ドットから連続ドットに変化する位置で、トナーカウンタの読み取り精度が低下して、ドット検出が欠落することがある。
【0009】
また、前記網点構造のスクリーンを用いた画像処理においては、傾斜線Lで連結される画素Mの間隔が狭く設定される場合がある。このような場合には、画素が重なり合う状態となり、トナーカウンタにより主走査方向に画素を走査してトナー消費量をカウントする際に、ドット検出が欠落することがある。
【0010】
このようにトナーカウンタは印刷ドットの検出が欠落し、トナーカウンタの累積のカウント値に読取り誤差が生じる場合がある。このため、トナー消費量の演算を精度良く適正に行うことができず、トナーカートリッジの寿命管理を的確に行えないという問題があった。
【0011】
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、トナーカウンタの累積のカウント値に読取り誤差が生じた場合でも、トナーカートリッジ交換に対応できる構成としたトナー消費量演算装置および方法と画像形成装置の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明のトナー消費量演算装置は、複数色に対応したトナーがそれぞれ充填されたトナーカートリッジを具備するロータリー現像ユニットを用いて、記録媒体に画像形成を行うことで消費される各色のトナー消費量を求めるトナー消費量演算装置であって、
前記画像形成時のトナー消費量をカウントするトナーカウンタと、パッチ画像濃度を検出するセンサと、累積の前記トナー消費量のカウント値を演算する演算手段と、前記トナー消費量の累積のカウント値が第1の所定値以下か否かを判定する第1の判定手段と、前記センサの検出結果が第2の所定値以下か否かを判定する第2の判定手段とを備え、前記第1の判定手段および第2の判定手段が共に前記第1の所定値および第2の所定値以下と判定したときに、トナー消費量の累積のカウント値を補正する制御手段を設けたことを特徴とする。このように、トナー消費量の累積のカウント値を補正する制御手段を設けているので、トナーカウンタの累積のカウント値に読取り誤差が生じた場合でも、トナーカートリッジ交換に対応できる。
【0013】
また、本発明は、前記第2の所定値は、トナー残量に応じて設定されるパッチ画像濃度の閾値であることを特徴とする。このように、記録媒体に印字する際に必要となるパッチ画像制御で取得したデータを転用して、トナー消費量の累積のカウント値を補正するので、制御部の構成を簡略化できる。また、パッチ画像のデータは、トナー消費量の累積のカウント値を補正するために専用に取得するデータではないので、データを記憶するメモリ資源を節約することができる。
【0014】
また、本発明は、前記センサの検出結果は、現像バイアスを増加させたときに所定回形成されるパッチ画像の最後のパッチ画像に対応することを特徴とする。このように、パッチ画像制御で取得したデータに基づいてトナー消費量の累積のカウント値を補正する際に、現像バイアスが大きな値に対応するパッチ画像でトナー消費量の累積のカウント値を補正している。一般に現像バイアスを大きくすると、パッチ画像濃度も濃くなるので、本来濃度が最も大きい値のデータを用いている。すなわち、パッチ画像制御で取得した精度の高いデータを用いることができる。
【0015】
また、本発明は、前記センサの検出結果は、現像バイアスを増加させたときに所定回形成されるパッチ画像の最後のパッチ画像と最初のパッチ画像の濃度差に対応することを特徴とする。したがって、現像バイアスが大きな値に対応するパッチ画像と現像バイアスが小さな値に対応するパッチ画像の濃度差でトナー消費量の累積のカウント値を補正することになる。このため、両者のパッチ画像の濃度差が小さい場合にも対応することができる。
【0016】
また、本発明は、前記第1の所定値は、初期値と、トナーカートリッジ交換のメッセージを通知する数値間の半量の数値であることを特徴とする。このように、初期値から半量になるまでの間のトナー残量が多い場合には問題がないという現実に対応した処理を行っている。このため、トナー消費量の累積のカウント値を補正する制御部の構成を簡略化できる。
【0017】
また、本発明は、前記補正されるトナー消費量の累積のカウント値は、前記トナーカートリッジ交換のメッセージが通知される数値に対応することを特徴とする。このため、ユーザが記録媒体に印字処理を行う際に、ジョブの途中で画像のかすれが生じるなどの印字品質の劣化を発生する事態に、予め備えることが可能となる。
【0018】
また、本発明のトナー消費量演算方法は、複数色に対応したトナーがそれぞれ充填されたトナーカートリッジを具備するロータリー現像ユニットを用いて、記録媒体に画像形成を行うことで消費される各色のトナー消費量を演算するトナー消費量演算方法であって、
トナーが消費される画素数をカウントする段階と、パッチ画像濃度をセンサで検出する段階と、前記トナー消費量の累積のカウント値を演算する段階と、前記トナー消費量の累積のカウント値が第1の所定値以下か否か、および前記センサの検出結果が第2の所定値以下か否かを判定する段階と、前記第1の所定値および第2の所定値以下と判定したときに、トナーカウンタの累積のカウント値を補正する段階と、からなることを特徴とする。このように、パッチ画像制御のデータをトナーカウンタの累積のカウント値を補正する際に用いている。パッチ画像制御のデータは、他の用途で予め取得されているデータであり、トナーカウンタの累積のカウント値を補正するために専用に取得されるデータではないので、演算処理を迅速に行うことができる。
【0019】
また、本発明は、前記判定する段階は、先に前記トナー消費量の累積のカウント値が第1の所定値以下か否かを判定し、その後、前記センサの検出結果が第2の所定値以下か否かを判定することを特徴とする。このように、トナー消費量の累積のカウント値が第1の所定値以下でない場合には、パッチ画像制御のデータを用いることなく自動的にトナー消費量の累積のカウント値の補正は行なわないことにしているので、処理を迅速に実行することができる。
【0020】
また、本発明は、前記判定する段階は、先に前記センサの検出結果が第2の所定値以下か否かを判定し、その後、前記トナー消費量の累積のカウント値が第1の所定値以下か否かを判定ことを特徴とする。このように、パッチ画像制御のデータが第2の所定値以下でない場合には、トナー消費量の累積のカウント値が第1の所定値以下かどうかを判定することなく、自動的にトナー消費量の累積のカウント値の補正は行なわないことにしているので、処理を迅速に実行することができる。
【0021】
また、本発明の画像形成装置は、前記のトナー消費量演算装置と、前記トナーカートリッジに充填された各色のトナー残量を記憶する記憶手段と、前記各色のトナー残量が設定値に到達したときに、当該トナーカートリッジの交換時期と判定する判定手段とを備え、前記トナー残量は初期値からトナー消費量を減算して求めて、トナーカートリッジの寿命管理を行うことを特徴とする。このように、画像形成装置が動作している際のトナー消費量を実際の値に補正し、その結果からトナー残量を求めているので、トナーカートリッジの寿命管理を的確に行うことができる。
【0022】
また、本発明の画像形成装置は、前記設定値は、トナー残量が多い順に設定される、ニアエンド値、エンド値、エンドエンド値のいずれかとすることを特徴とする。このため、トナーカートリッジの交換時期をきめ細かに判定し報知することができるので、ユーザに対する利便性が向上する。
【0023】
また、本発明の画像形成装置は、前記設定値は、記録媒体に形成される画像の割合である画占率により異なる値としたことを特徴とする。トナー消費量はシートに形成された全体の画像量により異なるが、このような構成とすることにより、画占率が異なる種々の画像形成に対応したトナーカートリッジ寿命管理を行うことができる。
【0024】
また、本発明の画像形成装置は、前記トナーカートリッジは、大容量トナーカートリッジと、小容量トナーカートリッジの複数のトナーカートリッジを交換して使用可能であって、前記設定値は、複数のトナーカートリッジで同色に対してそれぞれ異なる値に設定したことを特徴とする。このため、大容量トナーカートリッジまたは小容量トナーカートリッジのいずれを使用する場合でも、適切なトナーカートリッジの寿命管理を行うことができる。
【0025】
また、本発明の画像形成装置は、前記トナー消費量演算装置と、静電潜像を担持可能に構成された像担持体とを備え、前記ロータリー現像ユニットは、前記複数のトナーカートリッジに収納されたトナーをその表面に担持するとともに、所定の回転方向に回転することによって異なる色のトナーを順次前記像担持体との対向位置に搬送し、前記像担持体と前記ロータリー現像ユニットとの間に現像バイアスを印加して、前記トナーを前記ロータリー現像ユニットから前記像担持体に移動させることで、前記静電潜像を顕像化してトナー像を形成することを特徴とする。このため、ロータリー現像ユニットを用いて複数色のトナーで記録媒体に画像形成を行う画像形成装置において、画像形成の実態に即してトナー消費量の補正を行なうことができる。
【0026】
また、本発明の画像形成装置は、前記像担持体に形成されたトナー像を、中間転写部材に転写することを特徴とする。このため、中間転写部材を用いる画像形成装置において、画像形成の実態に即してトナー消費量を補正することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
図8は本発明にかかる画像形成装置の一実施形態を示す縦断側面図である。また、図9は図8の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。この画像形成装置は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の4色のトナーを重ね合わせてフルカラー画像の形成や、ブラック(K)のトナーのみを用いてモノクロ画像の形成を行う。
【0028】
本発明の画像形成装置では、ユーザからの画像形成要求に応じて、ホストコンピュータなどの外部装置から画像信号がメインコントローラ11に与えられる。この際に、メインコントローラ11からエンジンコントローラ10に指令信号が送信される。この指令信号に応じてエンジンコントローラ10がエンジン部EGの各部を制御して、シートS(記録媒体)に画像信号に対応する画像を形成するものである。
【0029】
このエンジン部EGでは、「像担持体」として機能する感光体2が図8の矢印方向D1に回転自在に設けられている。また、この感光体2の周りにその回転方向D1に沿って、帯電ユニット3、ロータリー現像ユニット4およびクリーニング部5がそれぞれ配置されている。帯電ユニット3は帯電制御部103から帯電バイアスが印加されており、感光体2の外周面を所定の表面電位に均一に帯電させる。
【0030】
そして、この帯電ユニット3によって帯電された感光体2の外周面に向けて露光ユニット6から光ビームLが照射される。この露光ユニット6は、露光制御部102から与えられる制御指令に応じて光ビームLを感光体2上に露光して、画像信号に対応する静電潜像を形成する。露光ユニット6には、レンズ、ミラーなどの適宜の光学素子が設けられている。
【0031】
ホストコンピュータなどの外部装置より、インターフェース112を介してメインコントローラ11のCPU111に画像信号が与えられると、エンジンコントローラ10のCPU101が露光制御部102に対し所定のタイミングで画像信号に対応した制御信号を出力する。この制御信号に応じて露光ユニット6から光ビームLが感光体2上に照射されて、画像信号に対応する静電潜像が感光体2上に形成される。
【0032】
こうして形成された静電潜像はロータリ現像ユニット4によってトナー現像される。すなわち、この実施形態では、ロータリー現像ユニット4には、軸中心に回転自在に設けられた支持フレーム40、図示を省略する回転駆動部などの部材が設けられている。また、支持フレーム40に対して着脱自在に構成されてそれぞれの色のトナーを内蔵する、イエロー用の現像器4Y、シアン用の現像器4C、マゼンタ用の現像器4M、およびブラック用の現像器4Kを備えている(本明細書においては、前記各色用現像器4Y、4C、4M、4Kをトナーカートリッジということがある)。
【0033】
このロータリー現像ユニット4は、図9に示すように、現像器制御部104により制御されている。そして、この現像器制御部104からの制御指令に基づいて、ロータリー現像ユニット4が回転駆動される。また、これらの現像器4Y、4C、4M、4Kが選択的に感光体2と対向する所定の現像位置に位置決めされて、選択された色のトナーを感光体2の表面に付与する。これによって、感光体2上の静電潜像が選択トナー色で顕像化される。
【0034】
また、ロータリー現像ユニット4は、画像形成領域への画像形成に先立って、エンジンコントローラ10により各色のパッチ画像を形成する。パッチ画像には、べた画像のパッチ(Vdcパッチ)単独で、またはべた画像のパッチと細線パッチ(Eパッチ)が作成される。細線パッチは、例えば1ラインのパッチ画像を形成し、副走査方向に10ライン分画像を形成しないいわゆる「1オン10オフ」形式で作成される。
【0035】
また、メインコントローラ11は、濃度調整パターンを決定するために階調パッチの画像を形成する。階調パッチは、像担持体上に単色、または複数色の重ね合わせにより形成される。本発明においては、エンジンコントローラ10で作成されるパッチ画像(第1のパッチ画像)と、メインコントローラ11で作成されるパッチ画像(第2のパッチ画像)に分離して作成されるパッチ画像のトナー消費量を予めオフセット値として記憶手段に記憶させている。このオフセット値を画像形成領域で消費されるトナー量に加算して、画像形成装置全体としてのトナー消費量を求めている。
【0036】
この画像形成装置においては、現像位置で当該位置に位置決めされた現像器(図8の例ではイエロー用現像器4Y)に設けられた現像ローラ44が感光体2と当接して、または所定のギャップを隔てて対向配置されている。この現像ローラ44は、その表面に摩擦帯電されたトナーを担持するトナー担持体として機能している。そして、現像ローラ44が回転することによって順次、その表面に静電潜像が形成されている感光体2との対向位置に、トナーが搬送される。
【0037】
ここで、現像器制御部104から直流電圧と交流電圧とが重畳された現像バイアスが現像ローラ44に印加される。このような現像バイアスによって、現像ローラ44上に担持されたトナーは、感光体2の表面各部にその表面電位に応じて部分的に付着し、こうして感光体2上の静電潜像が当該トナー色のトナー像として顕像化される。
【0038】
上記のようにして現像ユニット4で現像されたトナー像は、一次転写領域TR1において転写ユニット7の中間転写ベルト(中間転写部材)71上に一次転写される。転写ユニット7は、複数のローラ72〜75に掛け渡された中間転写ベルト71と、ローラ73を回転駆動することで中間転写ベルト71を所定の回転方向D2に回転させる駆動部(図示省略)とを備えている。さらに、中間転写ベルト71を挟んでローラ73と対向する位置には、該ベルト71表面に対して図示を省略した電磁クラッチにより、当接・離間移動可能に構成された二次転写ローラ78が設けられている。
【0039】
カラー画像をシートS(記録媒体)に転写する場合には、感光体2上に形成される各色のトナー像を中間転写ベルト71上に重ね合わせてカラー画像を形成する。そして、カセット8から取り出されて中間転写ベルト71と二次転写ローラ78との間の二次転写領域TR2に搬送されてくるシートS上に、カラー画像を二次転写する。また、こうしてカラー画像が形成されたシートSは定着ユニット9を経由して装置本体の上面部に設けられた排出トレイ部に搬送される。ロータリー現像ユニット4は、同量の記録媒体に対して各色の画像形成を行う手段として用いられている。
【0040】
なお、中間転写ベルト71へトナー像を一次転写した後の感光体2は、図示を省略した除電手段によりその表面電位がリセットされる。さらに、感光体2の表面に残留したトナーがクリーニング部5により除去された後、帯電ユニット3により次の帯電を受ける。クリーニング部5により除去されたトナーは、図示を省略したトナータンクに回収される。
【0041】
また、ローラ75の近傍には、クリーナ76、濃度センサ60および垂直同期センサ77が配置されている。これらのうち、クリーナ76は図示を省略する電磁クラッチによってローラ75に対して近接・離間移動可能となっている。そして、ローラ75側に移動した状態でクリーナ76のブレードがローラ75に掛け渡された中間転写ベルト71の表面に当接し、二次転写後に中間転写ベルト71の外周面に残留付着しているトナーを除去する。クリーナ76のブレードで除去されたトナーは、転写廃トナータンクに回収される。
【0042】
垂直同期センサ77は、中間転写ベルト(中間転写部材)71の基準位置を検出するためのセンサであり、中間転写ベルト71の回転駆動に関連して出力される同期信号、つまり垂直同期信号Vsyncを得るための垂直同期センサとして機能する。そして、この装置では、各部の動作タイミングを揃えるとともに各色で形成されるトナー像を正確に重ね合わせるために、装置各部の動作はこの垂直同期信号Vsyncに基づいて制御される。さらに、濃度センサ60は、中間転写ベルト71の表面に対向して設けられており、濃度制御処理において、中間転写ベルト71の外周面に形成されるパッチ画像の光学濃度を測定する。
【0043】
図9に示すように、各現像器(トナーカートリッジ)4Y、4C、4M、4Kには、該現像器の製造ロットや使用履歴、内蔵トナーの残量などに関するデータを記憶する「記憶素子」であるメモリ91〜94がそれぞれ設けられている。さらに、各現像器4Y、4C、4M、4Kには、コネクタ49Y、49C、49M、49Kがそれぞれ設けられている。
【0044】
そして、必要に応じて、これらのコネクタ49Y、49C、49M、49Kが選択的に本体側に設けられたコネクタ108と接続される。このため、インターフェース105を介して、エンジンコントローラ10のCPU101と各メモリ91〜94との間でデータの送受を行って、該現像器(トナーカートリッジ)に関する消耗品管理等の各種情報の管理を行っている。なお、この実施形態では本体側コネクタ108と各現像器側のコネクタ49K等とが機械的に嵌合することで相互にデータ送受を行っているが、例えば無線通信等の電磁的手段を用いて非接触にてデータ送受を行うようにしてもよい。
【0045】
また、各現像器4Y、4C、4M、4Kに固有のデータを記憶するメモリ91〜94は、電源オフ状態や該現像器が本体から取り外された状態でもそのデータを保存できる不揮発性メモリであることが望ましい。このような不揮発性メモリとしては、例えばフラッシュメモリや強誘電体メモリ(FRAM)、EEPROMなどを用いることができる。
【0046】
また、図8では記載を省略しているが、この画像形成装置では図9に示すような表示部12が設けられている。そして、必要に応じCPU111から与えられる制御指令に応じて所定のメッセージを表示することで、必要な情報をユーザに対し報知する。例えば、装置の故障や紙詰まり等の異常が発生したときにはその旨をユーザに知らせるメッセージを表示する。また、いずれかの現像器内のトナー残量が所定値以下、例えば後述するニアエンド値まで低下したときには、当該現像器の交換が近づいたことを報知するメッセージを表示する。
【0047】
この表示部12としては、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置を用いることができるが、これ以外に、必要に応じて点灯あるいは点滅する警告ランプを用いてもよい。さらに、メッセージを表示することで視覚によりユーザに報知する以外に、予め録音された音声メッセージやブザー等の音声による警報装置を用いたり、これらを適宜組み合わせて使用してもよい。
【0048】
コントローラ11には、ホストコンピュータなどの外部装置よりインターフェース112を介して与えられた画像を記憶するために、画像メモリ113が設けられている。符号106はCPU101が実行する演算プログラムやエンジン部EGを制御するための制御データなどを記憶するためのROM、また符号107はCPU101における演算結果やその他のデータを一時的に記憶するRAMである。RAM107は、不揮発性のFRAM(Ferroelectric Ramdom Access Memory:強誘電体メモリ)を用いても良い。
【0049】
次に、上記のように構成された画像形成装置において、各現像器(トナーカートリッジ)4Y、4M、4C、4Kそれぞれについて、トナー残量の求めかたを説明する。この種の画像形成装置においては、同じ装置に、トナー収容量が多い大容量のトナーカートリッジと、トナー収容量が少ない小容量のトナーカートリッジの2種類の異なる容量のトナーカートリッジを交換して装着できる機種が開発されている。このような場合には、大容量または小容量のトナーカートリッジのトナー収容量に応じてその寿命が相違する。すなわち、トナーカートリッジの交換時期と判定されるトナー残量の所定値が、同色に対して大容量または小容量のトナーカートリッジでそれぞれ異なる値に設定される。
【0050】
図5は、トナーカートリッジ寿命管理の基本的構成を示す特性図である。図5において、横軸にはトナーカウンタカウント値を設定する。また、縦軸には、現像ローラ駆動時間(累積値sec)を設定する。横軸のトナーカウンタカウント値は、一例として、A4用紙換算で6000枚の画像形成用大容量トナーカートリッジは、最大値13000万に設定する。
【0051】
また、同一装置に装着されるA4用紙換算で2000枚の画像形成用小容量トナーカートリッジにおいては、トナーカウンタのカウント値は最大値500万に設定する。本発明においては、このような大容量トナーカートリッジまたは小容量トナーカートリッジのいずれを使用する場合でも、適切なトナーカートリッジの寿命管理を行うことができる。
【0052】
縦軸の現像ローラ駆動時間は、前記大容量トナーカートリッジは、例えば最大値12000secに設定する。また、小容量トナーカートリッジにおいては、現像ローラ駆動時間は例えば最大値4000secに設定する。トナーカートリッジの寿命は、横軸に設定されたトナーカウンタカウント値と、縦軸に設定された現像ローラ駆動時間のいずれかのパラメータが、規定値に達したかどうかで判定される。すなわち、トナーカートリッジの寿命判定は、トナーカウンタカウント値と現像ローラ駆動時間のいずれかが規定値に到達したかの論理和の判定により行われる。
【0053】
図5の例においては、このようなトナーカートリッジの寿命判定の際に、トナー残量に応じて大小3段階のレベルを設定する。すなわち、トナー残量が多い順序に(1)ニアエンド値のレベル、(2)エンド値のレベル、(3)エンドエンド値のレベルを設定する。初期値から、トナーの残量が減少して(1)ニアエンド値のレベルに達すると、「トナー残量が少なくなりました」、「トナーカートリッジの交換時期が近づきました」などの警告を表示部に表示する。
【0054】
また、トナーの残量が(1)ニアエンド値のレベルからさらに低下して、(2)エンド値のレベルに達すると「トナーカートリッジを交換して下さい」などのオペレーションコール(オペコール)を表示部に表示する。前記オペコールをシート1枚に画像形成する毎に表示して、連続した画像形成ができなくする機能を付与することもできる。
【0055】
更にトナーの残量が減少して、(3)エンドエンド値のレベルに達した場合には、シートに画像形成が出来なくなるように制御される。このように、本発明の図5の例では、トナーカートリッジの交換時期をトナー残量に応じて3段階のレベルで設定している。このため、ユーザは段階的にトナーカートリッジの交換時期を認識できるので、使い勝手が良くユーザの利便性を向上させることができる。
【0056】
図5において、破線Rはニアエンド値のレベル、一点鎖線Sはエンド値のレベル、実線Tはエンドエンド値のレベルを示している。横軸のトナーカウンタカウント値は、最大値A3、ニアエンド値A2、エンド値A1の数値に設定されている。また、縦軸の現像ローラ駆動時間には、最大値B3、エンド値B2、ニアエンド値B1の数値が設定されている。
【0057】
トナーカウンタカウント値は、画像が形成される記録紙(シート)の枚数と、シートの画像形成領域の大きさ(画占率)により定められる。すなわち、シートに形成された全体の画像量によりトナーカウンタカウント値は変動する。図5において、Uは画占率1%、Vは画占率5%、Wは画占率20%の特性を示している。なお、特性Uは1ジョブあたりA4シート4枚の画像形成を行い、他のV、Wの特性では1ジョブあたりA4シート1枚の画像形成を行うものとする。図5から、画占率が高いほどトナーカウンタカウント値が増大していき、トナー残量が少なくなる傾向があることがわかる。
【0058】
図5の例では、ニアエンド値A2に達するのは、画占率1%の特性Uではシート6400枚(Ua)、画占率5%の特性Vではシート4800枚(Va)、画占率20%の特性Wではシート1200枚(Wa)である。また、エンドA1に達するのは、画占率1%の特性Uではシート8000枚(Ub)、画占率5%の特性Vではシート6000枚(Vb)、画占率20%の特性Wではシート1500枚(Wb)である。さらに、エンドエンド値に達するのは、特性Uではシート9090枚(Uc)、特性Vではシート6800枚(Vc)、特性Wではシート1700枚(Wc)である。
【0059】
このように、図5の例では画占率1%の特性Uにおいては、ニアエンド値A2とエンド値A1間では6400枚(Ua)と8000枚(Ub)で、20%の差が存在している。また、エンド値A1とエンドエンド値間では、8000枚(Ub)と9090枚(Uc)で1090枚の差が存在している。さらに、画占率5%の特性Vにおいては、ニアエンド値A2とエンド値A1間では4800枚(Va)と6000枚(Vb)で、20%の差が存在している。また、エンド値A1とエンドエンド値間では、6000枚(Vb)と6800枚(Vc)で800枚の差が存在している。
【0060】
また、縦軸の現像ローラ駆動時間は、前記各特性U、V、W毎に最大値(エンドエンド値)B3、(エンド値)B2、(ニアエンド値)B1が設定されている。例えば、特性Uのエンドエンド値B3は12000secである。各特性U、V、W毎にエンドエンド値に対応して適宜のニアエンド値、エンド値が設定されている。この現像ローラ駆動時間によるトナーカートリッジ寿命判定においては、画占率が小さいシートほど寿命が短くなる傾向があることがわかる。すなわち、トナーカウンタカウント値と、現像ローラ駆動時間は、同じ画占率ではトナーカートリッジの寿命は相反する特性を有している。
【0061】
前記のように、トナーカートリッジの寿命判定は、トナーカウンタカウント値、または、現像ローラ駆動時間が所定レベルに達したかどうかにより行うことができる。本発明においては、この中でトナーカウンタカウント値によるトナーカートリッジ寿命管理を行なっている。以下、本発明の構成について説明する。
【0062】
図6は、トナーカウンタカウント値と、トナー残量との関係を示す特性図である。横軸には、トナーカウンタカウント値を設定し、縦軸にはトナー残量(g)を設定している。この場合においても、前記大容量トナーカートリッジの場合と小容量トナーカートリッジの場合では特性が相違する。図3は、例えば大容量トナーカートリッジの特性を示すものであり、A4サイズのシートに5%の画占率で画像形成する場合を対象としている。
【0063】
図6の例では、トナーエンド量として標準値と、この標準値の±12.5%の数値を設定している。特性Yが標準値、特性Xが標準値の+12.5%、特性Zが標準値のー12.5%のトナー残量を示している。図6において、トナー量の初期値C4は例えば225gとする。また、トナー残量の標準エンド値C2は54g、特性Xのエンド値C3は79g、特性Zのエンド値C1は30gとしている。
【0064】
横軸には、図5と同様の初期値(最大値)A3、ニアエンド値A2、エンド値A1が設定されている。標準特性Yのニアエンド値Yaは、この例では83gである。本発明においては、トナー残量のニアエンド量を判定する際のトナーカウンタカウント値を各色毎に画像形成の実情に即して設定する。この際に、トナー収容量が多い大容量のトナーカートリッジと、トナー収容量が少ない小容量のトナーカートリッジでは、同色に対してそれぞれ異なる値にトナー残量のニアエンド値を設定する。
【0065】
図7は、本発明の実施形態を示す説明図である。図7は、横軸にトナーカウンタカウント値(トナーカウント値)を示し、縦軸にトナー残量表示(%)を示している。図7(a)は大容量トナーカートリッジに対応し、図7(b)は小容量トナーカートリッジに対応している。図7(a)において、D4はトナーカウント値の最大値(初期値)で、この場合のトナー残量表示は100%である。
【0066】
D3はトナーカウント値のニアエンド値、D2はトナーカウント値のエンド値、D1はトナーカウント値のエンドエンド値である。図7(a)の例では、ニアエンド値D3はトナー残量表示で20%としている。このように、本発明の実施形態においては、トナー消費に伴うトナー残量表示を絶対値(アナログの数字)ではなく、初期値(100%)に対する割合(%)で表示している。
【0067】
図7(b)の例では、E4がトナーカウント値の初期値、E3はトナーカウント値のニアエンド値、E2はトナーカウント値のエンド値、E1はトナーカウント値のエンドエンド値である。図7(b)の例においても、トナーカウント値のニアエンド値E3はトナー残量表示で20%としている。すなわち、本発明の実施形態においては、大容量トナーカートリッジを用いた場合も、また、小容量トナーカートリッジを用いた場合も、いずれの場合でも同一の目盛りでトナー残量表示を行なうものである。
【0068】
このため、トナー容量が異なるトナーカートリッジを用いた画像形成装置におけるトナー残量表示機構の構成が簡単となる。また、トナー容量が異なるトナーカートリッジ毎に、トナー残量を表示するために別々の演算をする必要がないので演算処理が簡単に行える。さらに、ユーザもトナー容量が異なるトナーカートリッジのトナー残量を読み取る際に誤読などの恐れがなくなり、利便性が向上する。
【0069】
ところで、トナーカウンタは、このような印刷ドットの検出を行う場合に、印刷ドット列の配列パターンが変化する位置、例えば孤立ドットから連続ドットに変化する位置で、トナーカウンタの読み取り精度が低下して、ドット検出が欠落することがある。また、前記網点構造のスクリーンを用いた画像処理においては、傾斜線Lで連結される画素Mの間隔が狭く設定される場合がある。このような場合には、画素が重なり合う状態となり、トナーカウンタにより主走査方向に画素を走査してトナー消費量をカウントする際に、ドット検出が欠落することがある。このため、トナー消費量の累積のカウント値に誤差が生じる場合がある。
【0070】
そこで、本発明においては、トナーカウンタの読み取り精度が低下する場合に、累積のトナー消費量のカウント値をパッチ画像制御時のデータで補正するものである。次に、パッチ画像制御について説明する。像担持体上に複数色のトナー像を重ね合わせる方式の画像形成装置では、像担持体上に転移するトナーの量が変動すると、次の色の工程で露光部分の電位が変化するため、より厳密な制御が必要となる。
【0071】
また、感光体およびトナーの疲労・経時変化や、装置周辺における温湿度の変化などに起因して、画像濃度が変化することがある。そこで、従来よりトナー像の画像濃度に影響を与える濃度制御因子、例えば帯電バイアス、現像バイアス、露光量などを適宜調整して画像濃度を安定化させる技術が提案されている。
【0072】
このような技術は、例えば像担持体上にトナー像によるパッチ画像を形成し、このトナー像の濃度をセンサーにより光学的に測定し、これに基づき現像装置内へのトナーの供給動作又は現像装置内のトナーの消費動作を制御するものである。濃度調整用のパッチ画像として、べた画像(Vdc)のパッチと細線パッチ(Eパッチ)を形成することが知られている。細線パッチは、例えば1ラインのパッチ画像を形成し、副走査方向に10ライン分画像を形成しないいわゆる「1オン10オフ」形式で作成される。
【0073】
画像形成装置には、図9に示すように外部コンピュータより送信される画像データを記憶する画像メモリを備えたメインコントローラが設けられている。また、メインコントローラからの信号により画像形成部(エンジン)を制御するエンジンコントローラが設けられている。前記べた画像のパッチは、エンジンコントローラのパッチ作成モジュールで作成される。すなわち、画像の濃度パターンはエンジンコントローラ側で決定している。
【0074】
図2は、パッチ処理の例を示す特性図である。図2において、横軸には現像バイアスVavgを設定する。また、縦軸にはパッチ画像濃度の評価値を設定する。この評価値は、パッチ画像濃度を0から1までの数値に換算して、センサで検出されたパッチ画像濃度が所定のレベルF以上であれば、正常にパッチ画像が形成されたものと判定する。すなわち、現像バイアスを次第に大きくしていくと、通常は特性Pのようにセンサで検出されるパッチ画像濃度の評価値も上昇する。そして、ある現像バイアス以上になると、前記所定レベルFを超えることになる。
【0075】
これに対して、トナー残量が少ない場合には、特性Qのように現像バイアスを大きくしてもあるレベルからパッチ画像濃度の評価値が低下していく。また、特性Rのように現像バイアスを大きくしてもパッチ画像濃度の評価値の上昇が緩やかとなり、所定のレベルFを超えない場合がある。
【0076】
本発明においては、図2に示すようにトナー残量が少ない場合には、現像バイアスを大きくしてもパッチ画像濃度の評価値が正常の特性にはならないことに着目している。すなわち、特性Qのように、ある現像バイアスに対応するパッチ番号、この例ではパッチ番号6の評価値Q6と閾値Gとの大小関係を判定する。パッチ番号6は、所定回形成されるパッチ画像の最後のパッチ画像である。評価値Q6が閾値Gよりも少ない場合には、トナーカウンタの累積のカウント値が一定値以上であっても、実際にはトナー残量が少ないものとして、トナーカウンタの累積のカウント値を補正する。
【0077】
このように、パッチ画像制御で取得したデータに基づいてトナー消費量の累積のカウント値を補正する際に、現像バイアスが大きな値に対応するパッチ画像でトナー消費量の累積のカウント値を補正している。一般に現像バイアスを大きくすると、パッチ画像濃度も濃くなるので、本来濃度が最も大きくなる値のデータを用いている。すなわち、パッチ画像制御で取得した精度の高いデータを用いることができる。
【0078】
また、記録媒体に印字する際に必要となるパッチ画像制御で取得したデータを転用して、トナー消費量の累積のカウント値を補正している。すなわち、トナー消費量の累積のカウント値を補正するための専用のデータ収集を省略しているので、制御部の構成を簡略化できる。また、パッチ画像のデータは、トナー消費量の累積のカウント値を補正するために専用に取得するデータではないので、データを記憶するメモリ資源を節約することができる。
【0079】
ここで、前記閾値Gは、トナー残量に応じて設定される数値であり、記録媒体に支障なく画像形成ができるレベルの数値が設定される。トナー残量が多い場合には閾値Gは大きくなり、トナー残量が少ない場合には閾値Gは小さくなる。また、補正される累積のカウント値は、後述するようにトナーカートリッジ交換のメッセージを通知する数値であるエンド値とする。
【0080】
また、パッチ画像濃度の評価値が特性Rのようになる場合の対処として、所定回形成されるパッチ画像の最後のパッチ画像であるパッチ番号6の評価値R6と、パッチ番号1の評価値R1との差を取る。そして、両者の差T=R6−R1の値が所定値よりも小さい場合にも、前記のように、トナーカウンタのカウント値が一定値以上であっても、実際にはトナー残量が少ないものとして、トナーカウンタの累積のカウント値を補償する。
【0081】
このように、現像バイアスを増加させたときに所定回形成されるパッチ画像の最後のパッチ画像と最初のパッチ画像の濃度差に対応させている。したがって、現像バイアスが大きな値に対応するパッチ画像と、現像バイアスが小さな値に対応するパッチ画像の濃度差でトナー消費量の累積のカウント値を補正することになる。このため、両者のパッチ画像の濃度差が小さい場合にも対応することができる。
【0082】
図1は、本発明の実施形態を示す説明図である。図1において、20は外部コンピュータ(ホストコンピュータ)でメインコントローラ11に画像データを送信する。メインコントローラ11には表示部12が接続されており、各種メッセージなどの表示を行なうと共に、図7で説明したようにトナー残量を初期値に対する%(割合)で表示する。
【0083】
エンジンコントローラ10には、CPU101とFRAM107が設けられている。また、トナーカートリッジ4にはメモリが設けられている。このメモリには、各色毎に大容量カートリッジと小容量カートリッジのそれぞれについて、トナーカウンタカウント値の初期値と、現在のトナー残量が記憶されている。
【0084】
ユーザは、先に大容量カートリッジを使用して記録媒体に画像形成を行なった後に、小容量カートリッジに入れ替えて画像形成を行い、再度大容量カートリッジを入れ替えて画像形成を行ない場合がある。このような場合でも、大容量カートリッジに対応したトナー残量は、前記小容量カートリッジと交換する前の値を引き継ぐことになる。したがって、容量の異なるトナーカートリッジを寿命到達前に途中で入れ替えた場合でも、トナー残量を正確に把握できる。このため、トナーカートリッジの寿命管理を精度良く行うことができる。
【0085】
なお、トナーカートリッジのメモリには、例えば大容量トナーカートリッジのトナーカウンタカウント値の初期値を1300万とした場合に、1300万をそのまま記憶させるものではない。メモリ資源の節約のため、例えば、1300万を216で除算した結果を適宜丸めた数字150などをトナーカウンタカウント値の初期値として設定する。
【0086】
後述するようにエンジンコントローラ10のCPU101は、トナー消費量を演算して初期値から減算し現在のトナー残量情報を更新する。このような更新されたトナー残量の残量情報はFRAM107に記憶されると共に、トナーカートリッジ4のメモリにも記憶される。この残量情報の更新処理は各色毎に行われ、FRAM107およびトナーカートリッジ4のメモリには、常に最新のトナー残量が記憶される。
【0087】
メインコントローラ11には、図9で説明したようにCPU111が設けられており、CPU111にはドットカウンタと画像処理部が設けられている。トナー消費量をカウントするトナーカウンタは、図10で説明するようにエンジンコントローラ10のCPU101にソフトウエアまたはハードウエアで構成されている。
【0088】
外部コンピュータ20から与えられた画像データがメインコントローラ11の画像処理部に入力されると、画像処理部は露光信号を構成してドットカウンタに入力する。露光信号により、ドットカウンタは各色、各頁毎の画素数をカウントしてカウント値をCPU101に送信する。エンジンコントローラ10のCPU101は、メモリ(FRAM)107から、各色毎のトナーカートリッジに充填されているトナー量の初期値と係数を読み出す。
【0089】
係数は、画像形成の際の重み付け係数などであり、詳細な説明は後述する。CPU101は、カウント値に係数を付与した演算結果すなわちトナー消費量を求める。このように、エンジンコントローラ10のCPU101は、ドットカウンタから送信されてきた各色、各頁毎のカウント値と、メモリ(FRAM)107から読み出した係数に基づいてドットカウント値、すなわち、トナーカウンタカウント値(トナー消費量)を算出する。
【0090】
そして、旧トナー残量からトナー消費量を減算して新トナー残量をもとめ、この結果をメモリ(FRAM)107に記憶させる。また、トナー残量の情報はメインコントローラ11にも送信される。前記ニアエンド値に到達するとカートリッジ交換の時期が近い旨のメッセージを表示部に表示している。
【0091】
次に、本発明の実施形態におけるトナー残量表示の具体例について説明する。前記のように、エンジンコントローラ10のCPU101は、トナーカウンタカウント値からトナー残量を求める。したがって、CPU101は、トナー残量がエンドエンド値(0%)から初期値(100%)までの割合の情報を保有する。ニアエンド値は、図7で説明したように、例えば20%の割合とする。
【0092】
ニアエンド値とエンドエンド値の間には、エンド値が設定される。メインコントローラ11には、前記のようにエンジンコントローラ10からトナー残量の情報が送信される。この情報に基づいて表示部12にトナー残量を表示する。この際に、表示部ではトナー残量を初期値100%に対する割合(%)で表示するが、エンド値を0%に対応させる。
【0093】
すなわち、エンジンコントローラ10におけるトナー残量の情報(v)は、初期値に対してエンドエンド値を0%に設定している。これに対して、メインコントローラ11においては、トナー残量の情報(u)は、エンド値を0%に設定している。表示部においては、トナー残量がエンド値に到達すると、「トナーカートリッジを交換して下さい」とメッセージを表示するが、このメッセージはトナー残量がエンドエンド値に到達しても変化しない。
【0094】
ユーザとしては、トナー残量がエンド値に到達したことを報知されれば、トナーカートリッジを交換しなければならないことが理解される。このため、あえてエンド値よりもトナー残量が少ないエンドエンド値までの表示を必要としないのであるから、実情に合わせた表示をしているともいえる。むしろ、エンド値よりもトナー残量が少ないところまで表示すると、ユーザがさらに画像形成を続行してしまう場合がある。このような場合には、トナー残量不足で記録媒体に形成された画像がかすれるなどにより品質が劣化してしまうという問題も発生する。
【0095】
図1において前記のようにして、メモリ107に新しいトナー残量が記憶されると、CPU101は更新されたトナー残量とニアエンド値と比較し、トナー残量がニアエンド値に到達している場合には、トナーカートリッジの寿命が近づいていることを報知する信号を出力する。すなわち、CPU101はトナーカートリッジの交換時期を判定する判定手段として機能している。
【0096】
ここで、図2で説明したように、センサで検出されるパッチ画像濃度の評価値により、トナーカウンタのカウントを補正する例について説明する。この実施形態においては、トナーカウンタの累積のカウント値(数値)が、初期値とエンド値間の半量のH以上であるかどうかを先に判定する。トナーカウンタのカウント値(数値)が半量のH以上であれば、トナーカウンタの累積のカウント値は補正しない。
【0097】
図1の例では、例えば累積のカウント値がIaであれば、トナー残量は十分である。したがって、トナーカウンタの読み取り精度が低下しているとしても、ユーザは直ちにトナーカートリッジの交換を考慮する必要はないので、トナーカウンタのカウント値は補正しない。このように、初期値から半量になるまでの間のトナー残量が多い場合には問題がないという現実に対応した処理を行っている。このため、トナー消費量の累積のカウント値を補正する制御部の構成を簡略化できる。
【0098】
これに対して、トナーカウンタのカウント値が前記半量のH以下であれば、例えば図1の例でIbであれば、Ibがニアエンド値以上であっても実際のトナー残量はニアエンド値よりも少なくなっている可能性がある。このような場合には、トナー残量が少なくなったことを警告する前記メッセージが表示部には表示されない。したがって、ユーザがそのまま記録媒体に印字を続行すると、画像のかすれなどが生じて印字品質が劣化する。
【0099】
そこで、トナーカウンタの累積のカウント値が半量のH以下であれば、Ibがどのような数値であっても、トナーカウンタの累積のカウント値を強制的にエンド値に設定する。このため、表示部には、「トナーカートリッジを交換して下さい」などのメッセージが表示されてユーザにトナーカートリッジの交換を促す。また、記録媒体への印字は1枚づつユーザの指示によりなされるので、ユーザは印字品質を1枚づつ確認しながら印字処理を行なえ、印字品質の劣化を防止することができる。
【0100】
このように、補正されるトナー消費量の累積のカウント値は、前記したように、トナーカートリッジ交換のメッセージが通知されるエンド値の数値に対応させている。このため、ユーザが記録媒体に印字処理を行う際に、ジョブの途中で画像のかすれが生じるなどの印字品質の劣化を発生する事態に、予め備えることが可能となる。
【0101】
図3、図4は、本発明による処理手順の例を示すフローチャートである。次にこのフローチャートについて説明する。図3において、トナーカウンタ処理のプログラムを開始する(ステップS1)。次にカウンタ情報を読取り(ステップS2)、カウンタ数値が所定値(第1の所定値)以下かどうか、例えば初期値とエンド値間の半量以下かどうかを判定する(ステップS3)。この判定結果がNoであれば処理プログラムを終了する(ステップS7)。
【0102】
カウンタ数値が所定値以下の場合には、(ステップS3)の判定結果がYesとなり、次にトナー像形成を続行してパッチ画像濃度センサの検出結果の読取りを行う(ステップS4)。続いて、前記センサ検出結果が所定値(第2の所定値、トナー残量に対応して設定される閾値)以下かどうかを判定する(ステップS5)。この判定結果がNoであれば処理プログラムを終了する(ステップS7)。
【0103】
また、(ステップS5)の判定結果がYesであれば、累積のカウンタ数値を変更する(ステップS6)。すなわち、図2のパッチ画像濃度の評価値が特性Q、または特性Rの場合で、かつトナーカウンタの累積のカウント値が図1のIbである場合には、累積のカウンタ数値を例えばエンド値に強制的に設定する。
【0104】
次に、図4のフローチャートについて説明する。トナーカウンタ処理のプログラムを開始する(ステップS11)。次に、トナー像形成を続行してパッチ画像濃度センサの検出結果の読取りを行う(ステップS12)。続いて、前記センサ検出結果が所定値(閾値)以下かどうかを判定する(ステップS13)。この判定結果がNoであれば処理プログラムを終了する(ステップS17)。
【0105】
また、(ステップS13)の判定結果がYesであれば、カウンタ情報を読取り(ステップS14)、カウンタ数値が所定値以下かどうか、例えば初期値とエンド値間の半量以下かどうかを判定する(ステップS15)。この判定結果がNoであれば処理プログラムを終了する(ステップS17)。累積のカウンタ数値が所定値以下の場合には、(ステップS15)の判定結果がYesとなり、次に累積のカウンタ数値を変更する(ステップS16)。
【0106】
図3の例では、先にトナーカウンタの情報を取得し、その結果に基づいてパッチ制御情報によりカウント値を補正するかどうかを判定している。これに対して、図4の例では、先にパッチ制御情報を取得し、その結果に基づいてナーカウンタの情報によりカウント値を補正するかどうかを判定している。
【0107】
すなわち、図3の例では、トナーカウンタのカウント値が所定値以上、例えば初期値とエンド値間の半量以上の場合には、以後の処理を省略してパッチ制御情報によるカウント値の補正は行なわない。このように、図3の例では、トナー消費量の累積のカウント値が第1の所定値以下でない場合には、パッチ画像制御のデータを用いることなく自動的にトナー消費量の累積のカウント値の補正は行なわないことにしている。このため、処理を迅速に実行することができる。
【0108】
図4の例では、パッチ画像濃度センサの検出結果が所定値(閾値)以上の場合には、以後のカウント値読取りに伴う処理を省略してカウント値の補正は行なわない。このように、パッチ画像制御のデータが第2の所定値以下でない場合には、トナー消費量の累積のカウント値が第1の所定値以下かどうかを判定することなく、自動的にトナー消費量の累積のカウント値の補正は行なわないことにしているので、処理を迅速に実行することができる。図3、図4のいずれの処理も、プログラムの変更により簡単に対応することができる。
【0109】
図3のステップS3、図4のステップS15の処理は、本発明のトナー消費量の累積のカウント値が第1の所定値以下か否かを判定する第1の判定手段に相当する。また、図3のステップS5、図4のステップS13の処理は、本発明のパッチ濃度センサの検出結果が第2の所定値以下か否かを判定する第2の判定手段に相当する。なお、図3のステップS6、図4のステップS16の累積のカウント値の変更処理は、エンジンコントローラのCPU101により行なわれるが、この処理は、本発明のトナー消費量の累積のカウント値を補正する制御手段に想到する。
【0110】
次に、トナーカウンタの構成と動作について説明する。 図10はトナーカウンタの構成を示すブロック図である。この装置においては、図9に示されているROM106記憶されたプログラムに基づいて、CPU101が所定の演算を行うことにより画像形成領域のトナー消費量を求めている。すなわち、トナーカウンタとしての全ての構成をCPU101のソフトウェア上で実現しているが、ハードウェアにより構成することも可能である。
【0111】
前記ハードウェアで場合した場合の回路構成例を示すのが図10である。ここでは、図10に示すハードウェア構成のトナーカウンタ200をモデルとして本発明にかかるトナーカウンタの動作原理を説明する。図10の回路をソフトウェアにより実現する場合にも、ハードウェアの場合と同様の原理に基づきトナー消費量を求めることが可能である。
【0112】
このトナーカウンタ200では、CPU101から露光制御部102に与えられるものと同一の制御信号、すなわち、外部装置から与えられた画像信号に基づいて、各トナー色毎の階調値に展開された信号が入力される。比較回路201はその制御信号に基づき、階調値が所定の閾値以上の印刷ドットに対応する信号のみを通過させ、判別回路202に入力する。判別回路202は、比較回路201の出力信号に基づき印刷ドットの配列状態を判別する「パターン判別手段」としての機能を有している。
【0113】
すなわち、判別回路202は、印刷ドット列を構成するドット数を検知して、閾値以上のドット、4連続ドット、孤立ドット、の3パターンに分類し、そのパターンに応じてカウンタ203〜205のいずれかに「1」を出力する。ここで、孤立ドットは、ある閾値以上の画素の両隣の画素が閾値未満のものである。これらのカウンタ203、204および205は、それぞれ閾値以上のドット、4連続ドット、孤立ドット、の各パターンに対応して設けられたものである。各カウンタ203〜205は、判別回路202から随時出力される信号をカウントすることによって、当該パターンの印刷ドット列の形成回数を計数する「カウント手段」としての機能を有している。
【0114】
例えば、比較回路201に入力された制御信号が、孤立ドットに対応したものであったときには、比較回路201からの出力信号に基づいて判別回路202は当該印刷ドットが孤立ドットであることを判別する。そして、カウンタ205に対して「1」を出力する一方、他のカウンタ203、204に対しては「0」を出力する。このような処理により、孤立ドットの形成回数を示すカウンタ205のカウント値のみを1つ増加させる。
【0115】
しかしながら、この際に他のカウンタ203、204のカウント値は変化しない。同様に、比較回路201に入力された制御信号が4連続ドットに対応したものである場合には、対応したカウンタ204のカウント値が1つずつ増加してゆく。このようにして、各パターン毎の印刷ドットの形成回数が個別にカウントされる。
【0116】
これらのカウント値C1、C2およびC3は、演算回路206に入力される。この演算回路206には、カウント値C1、C2およびC3以外に、CPU101から与えられる各色毎のオフセット値Noと、係数テーブル207からの出力とが入力される。また、演算回路206からの出力は、CPU101および係数テーブル207に入力されている。この係数テーブル207には、「重み付け係数」Kx、K1、K2、K3(下記(1)式)の候補となる複数組の数値が予め記憶されており、演算回路206の出力値に応じてそのうちの1組が選択される。ここで、オフセット値Noは、前記パッチ画像形成に伴うオフセット値とは異なるものである。
【0117】
そして、演算回路206は、各カウンタ203〜205から出力されるそれぞれのカウント値C1、C2、C3と、係数テーブル207から選択されて出力される重み付け係数K1、K2、K3とを乗じるとともにそれらの和を求める。なお、図示を省略しているが、パッチ画像形成に伴うオフセット値をメモリ107から読み出し、演算回路206に入力する。なお、演算回路206には、メインコントローラから階調パッチに相当するトナー消費量のオフセット値が入力される。
【0118】
更に、前記和と係数Kxとの積に、CPU101から与えられるオフセット値Noを加算する。このような演算によって、(1)式に定義するトナー消費量(第1のトナー消費量)が求められる。(トナー消費量)=Kx・(K1・C1+K2・C2+K3・C3)+No…(1)ただし、Kxは各色により異なる色依存係数である。このように、演算回路206は、本発明に係る累積のトナー消費量のカウント値を演算する演算手段として機能する。
【0119】
また、CPU101は、べたパッチなどのパッチ画像形成に伴うオフセット値をメモリ107から読み出す。さらに、メインコントローラから送信される階調パッチのトナー消費量に対応するオフセット値と、メモリ107から読み出したオフセット値とを加算してCPU101は、パッチ画像形成時のトナー消費量を演算する。このようにして取得した第2のトナー消費量を前記(1)式の第1のトナー消費量に加算し、全体としてのトナー消費量(第3のトナー消費量)を求める。
【0120】
本発明においては、このようにして得られたパッチ画像のオフセット値を加算して、全体としてのトナー消費量を演算する。このため、各色のトナー消費量を正確に求めることができる。また、このようにして求められたトナー消費量を用いることにより、各色毎のトナーカートリッジの寿命管理を精度良く行うことができる。
【0121】
なお、この実施形態においては、上記トナーカウンタ200の「カウント手段」、「係数設定手段」等に相当する機能を全てソフトウェアで実現していることは上記したとおりである。このような構成によって、トナー消費量を算出するための特別なハードウェアを追加する必要はなく、装置が簡単な構成となるので装置の低コスト化を図ることができる。
【0122】
以上説明したように、本発明によれば、ロータリー現像ユニットを用いて複数色のトナーで同量の記録媒体に画像形成を行う画像形成装置において、画像形成の実態に即して精度良くトナー消費量の演算を行うことができる。また、中間転写部材を用いる画像形成装置においても、精度良くトナー消費量の演算を行うことができる。
【0123】
上記した実施形態は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のトナーを用いてフルカラー画像を形成可能に構成された画像形成装置を対象としている。本発明は、使用するトナー色およびその色数はこれに限定されるものでなく任意であり、例えばブラックトナーのみを用いてモノクロ画像を形成する装置に対しても本発明を適用することが可能である。また、単一のハードウェア構成により複数の現像器のトナー消費量をそれぞれ個別に求めることができる。
【0124】
さらに、上記実施形態では、装置外部からの画像信号に基づき画像形成動作を実行するプリンタに本発明を適用している。本発明はこのようなプリンタにのみ限定されず、ユーザの画像形成要求、例えばコピーボタンの押動に応じて装置内部で画像信号を作成し、その画像信号に基づき画像形成動作を実行する複写機や、通信回線を介して与えられた画像信号に基づき画像形成動作を実行するファクシミリ装置に対しても本発明を適用可能であることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態を示す特性図である。
【図3】本発明の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】トナーカートリッジの寿命管理を行う例を示す特性図である。
【図6】トナーカートリッジの寿命管理を行う例を示す特性図である。
【図7】トナーカートリッジの寿命管理を行う例を示す特性図である。
【図8】画像形成装置の一例を示す縦断側面図である。
【図9】図8の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図10】図9を部分的に拡大して示すブロック図である。
【図11】網点スクリーンの説明図である。
【符号の説明】
2…感光体(像担持体)、4C、4K、4M、4Y…現像器(トナーカートリッジ)、44…現像ローラ(トナー担持体)、10…エンジンコントローラ、11…メインコントローラ、101…エンジンコントローラのCPU、107…メモリ(FRAM)、111…メインコントローラのCPU、120…カウンタ、200…トナーカウンタ、202…判別回路(パターン判別手段)、203〜205…カウンタ(カウント手段)、206…演算回路

Claims (15)

  1. 複数色に対応したトナーがそれぞれ充填されたトナーカートリッジを具備するロータリー現像ユニットを用いて、記録媒体に画像形成を行うことで消費される各色のトナー消費量を求めるトナー消費量演算装置であって、
    前記画像形成時のトナー消費量をカウントするトナーカウンタと、パッチ画像濃度を検出するセンサと、累積の前記トナー消費量のカウント値を演算する演算手段と、前記トナー消費量の累積のカウント値が第1の所定値以下か否かを判定する第1の判定手段と、前記センサの検出結果が第2の所定値以下か否かを判定する第2の判定手段とを備え、前記第1の判定手段および第2の判定手段が共に前記第1の所定値および第2の所定値以下と判定したときに、トナー消費量の累積のカウント値を補正する制御手段を設けたことを特徴とする、トナー消費量演算装置。
  2. 前記第2の所定値は、トナー残量に応じて設定されるパッチ画像濃度の閾値であることを特徴とする、請求項1に記載のトナー消費量演算装置。
  3. 前記センサの検出結果は、現像バイアスを増加させたときに所定回形成されるパッチ画像の最後のパッチ画像に対応することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のトナー消費量演算装置。
  4. 前記センサの検出結果は、現像バイアスを増加させたときに所定回形成されるパッチ画像の最後のパッチ画像と最初のパッチ画像の濃度差に対応することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のトナー消費量演算装置。
  5. 前記第1の所定値は、初期値と、トナーカートリッジ交換のメッセージを通知する数値間の半量の数値であることを特徴とする、請求項1に記載のトナー消費量演算装置。
  6. 前記補正されるトナー消費量の累積のカウント値は、前記トナーカートリッジ交換のメッセージが通知される数値に対応することを特徴とする、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のトナー消費量演算装置。
  7. 複数色に対応したトナーがそれぞれ充填されたトナーカートリッジを具備するロータリー現像ユニットを用いて、記録媒体に画像形成を行うことで消費される各色のトナー消費量を演算するトナー消費量演算方法であって、
    トナーが消費される画素数をカウントする段階と、パッチ画像濃度をセンサで検出する段階と、前記トナー消費量の累積のカウント値を演算する段階と、前記トナー消費量の累積のカウント値が第1の所定値以下か否か、および前記センサの検出結果が第2の所定値以下か否かを判定する段階と、前記第1の所定値および第2の所定値以下と判定したときに、トナーカウンタの累積のカウント値を補正する段階と、からなることを特徴とする、トナー消費量演算方法。
  8. 前記判定する段階は、先に前記トナー消費量の累積のカウント値が第1の所定値以下か否かを判定し、その後、前記センサの検出結果が第2の所定値以下か否かを判定することを特徴とする、請求項7に記載のトナー消費量演算方法。
  9. 前記判定する段階は、先に前記センサの検出結果が第2の所定値以下か否かを判定し、その後、前記トナー消費量の累積のカウント値が第1の所定値以下か否かを判定ことを特徴とする、請求項7に記載のトナー消費量演算方法。
  10. 前記請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のトナー消費量演算装置と、前記トナーカートリッジに充填された各色のトナー残量を記憶する記憶手段と、前記各色のトナー残量が設定値に到達したときに、当該トナーカートリッジの交換時期と判定する判定手段とを備え、前記トナー残量は初期値からトナー消費量を減算して求めて、トナーカートリッジの寿命管理を行うことを特徴とする、画像形成装置。
  11. 前記設定値は、トナー残量が多い順に設定される、ニアエンド値、エンド値、エンドエンド値のいずれかとすることを特徴とする、請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記設定値は、記録媒体に形成される画像の割合である画占率により異なる値としたことを特徴とする、請求項10に記載の画像形成装置。
  13. 前記トナーカートリッジは、大容量トナーカートリッジと、小容量トナーカートリッジとの複数のトナーカートリッジを交換して使用可能であって、前記設定値は、複数のトナーカートリッジで同色に対してそれぞれ異なる値に設定したことを特徴とする、請求項10に記載の画像形成装置。
  14. 前記請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のトナー消費量演算装置と、静電潜像を担持可能に構成された像担持体とを備え、前記ロータリー現像ユニットは、前記複数のトナーカートリッジに収納されたトナーをその表面に担持するとともに、所定の回転方向に回転することによって異なる色のトナーを順次前記像担持体との対向位置に搬送し、
    前記像担持体と前記ロータリー現像ユニットとの間に現像バイアスを印加して、前記トナーを前記ロータリー現像ユニットから前記像担持体に移動させることで、前記静電潜像を顕像化してトナー像を形成することを特徴とする、画像形成装置。
  15. 前記像担持体に形成されたトナー像を、中間転写部材に転写することを特徴とする、請求項14に記載の画像形成装置。
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