JP2004353996A - 冷凍装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】低段側のブースタ圧縮機(81)と高段側のインバータ圧縮機とを備えて冷媒を2段圧縮する冷媒回路を備えている。ブースタ圧縮機(81)には、ブースタ圧縮機(81)の内部に所定量の冷凍機油が溜まると所定量以上の冷凍機油をブースタ圧縮機(81)の吐出側に放出する油吐出管(85)が設けられている。ブースタ圧縮機(81)は、容量可変の高圧ドーム型に構成され、吐出側の分岐ガス管(16)には、油吐出管(85)の接続部より上流側にキャピラリチューブ(56)が設けられている。ブースタ圧縮機(81)には、ブースタ圧縮機(81)から吐出された冷凍機油をブースタ圧縮機(81)の吸入側に戻す油戻し機構(57)が設けられている。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷媒を2段圧縮機する冷凍装置に関し、特に、冷凍機油の過剰溜まり対策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、冷凍サイクルを行う冷凍装置が知られており、室内を冷暖房する空調機や、食品等を貯蔵する冷蔵庫又は冷凍庫等の冷却機として広く利用されている。この冷凍装置には、空調と冷却の両方を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。この種の冷凍装置は、例えば、空調用と冷却用の2系統の利用側熱交換器を備え、コンビニエンスストア等に設置されている。
【0003】
上記特許文献1の冷凍装置において、室外ユニットには、複数台の高段側圧縮機を設ける一方、冷却系統の1つには、ブースタ圧縮機である低段側圧縮機を設けている。そして、冷媒を2段圧縮機し、冷凍庫を冷蔵庫より低温に維持するようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−357374号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の冷凍装置において、高段側圧縮機から吐出された冷媒は、室外熱交換器等で凝縮した後、冷却熱交換器で蒸発し、低段側圧縮機で圧縮される。その後、上記低段側圧縮機から吐出された冷媒が高段側圧縮機に戻る。
【0006】
したがって、上記高段側圧縮機から冷媒と共に吐出された冷凍機油は、低段側圧縮機に流れることから、該低段側圧縮機に溜まり込むという問題があった。この結果、高段側圧縮機の冷凍機油が不足する場合があり、高段側圧縮機の信頼性が低くなるという問題があった。
【0007】
本発明は、斯かる点に鑑みて成されたもので、低段側圧縮機に冷凍機油が溜まり込まないようにして高段側圧縮機の信頼性を確保することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
具体的に、図2に示すように、請求項1に係る発明は、低段側圧縮機(81)と高段側圧縮機(2A)とを備えて冷媒を2段圧縮する冷媒回路(1E)を備え、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷凍装置を対象としている。そして、上記低段側圧縮機(81)には、該低段側圧縮機(81)の内部に所定量の冷凍機油が溜まると所定量以上の冷凍機油を低段側圧縮機(81)の吐出側に放出する油吐出管(85)が設けられている。
【0009】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、上記低段側圧縮機(81)は、容量が可変に構成されたものである。
【0010】
また、請求項3に係る発明は、請求項に係る発明1において、上記低段側圧縮機(81)は、ケーシング内が高圧雰囲気となる高圧ドーム型に構成されたものである。
【0011】
また、請求項4に係る発明は、請求項に係る発明3において、上記低段側圧縮機(81)の吐出側配管(16)に、油吐出管(85)の接続部より上流側に減圧機構(56)が設けられた構成としている。
【0012】
また、請求項5に係る発明は、請求項に係る発明1において、上記低段側圧縮機(81)の吐出側配管(16)における油吐出管(85)の接続部より上流側に一端が接続され且つ低段側圧縮機(81)の吸入側配管(54)に他端が接続されて低段側圧縮機(81)から吐出された冷凍機油を低段側圧縮機(81)の吸入側に戻す油戻し機構(57)が設けられた構成としている。
【0013】
また、請求項6に係る発明は、請求項1に係る発明において、上記冷媒回路(1E)が、熱源側熱交換器(4)を備えた熱源ユニット(1A)と、冷却側熱交換器(51)を備えた冷却ユニット(1D)とを備え、上記高段側圧縮機(2A)が熱源ユニット(1A)に設けられる一方、上記低段側圧縮機(81)が冷却ユニット(1D)に設けられた構成としている。
【0014】
すなわち、本発明では、熱源ユニット(1A)から流れる液冷媒は、減圧されて冷却熱交換器(51)で蒸発して低段側圧縮機(81)に流入し、圧縮されて熱源ユニット(1A)に戻り、高段側圧縮機(2A)で2段圧縮される。
【0015】
上記低段側圧縮機(81)において、ケーシング内に所定量の冷凍機油が溜まり込むと、ケーシングの所定高さに油吐出管(85)が開口しているので、所定量以上の冷凍機油は、油吐出管(85)から放出される。その後、上記冷凍機油は、熱源ユニット(1A)の高段側圧縮機(2A)に戻ることになる。
【0016】
また、請求項5に係る発明では、上記低段側圧縮機(81)から吐出される冷媒には、冷凍機油が含まれており、この冷凍機油は、油戻し機構(57)を通り、低段側圧縮機(81)の吸込側に戻る。
【0017】
つまり、上記低段側圧縮機(81)の運転周波数が高く、運転容量が高い場合、該低段側圧縮機(81)から冷媒と共に吐出される冷凍機油が多くなるので、低段側圧縮機(81)の冷凍機油が不足しないように油戻し機構(57)から該低段側圧縮機(81)に冷凍機油を戻し、低段側圧縮機(81)の冷凍機油を確保する。
【0018】
一方、上記低段側圧縮機(81)の運転周波数が低く、運転容量が低い場合、該低段側圧縮機(81)から冷媒と共に吐出される冷凍機油が少なくなるので、低段側圧縮機(81)に冷凍機油が溜まり込むことになる。その際、上述したように、所定量以上の冷凍機油は、油吐出管(85)から熱源ユニット(1A)の高段側圧縮機(2A)に戻る。
【0019】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の実施形態1を図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
図1に示すように、本実施形態に係る冷凍装置(1)は、コンビニエンスストアに設けられ、ショーケースの冷却と店内の冷房及び暖房とを行うためのものである。
【0021】
上記冷凍装置(1)は、熱源ユニットである室外ユニット(1A)と空調ユニットである室内ユニット(1B)と冷却ユニットである冷蔵ユニット(1C)と冷却ユニットである冷凍ユニット(1D)とを有し、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路(1E)を備えている。この冷媒回路(1E)は、冷蔵及び冷凍用の第1系統側回路と、空調用の第2系統側回路とを備えている。上記冷媒回路(1E)は、冷房サイクルと暖房サイクルとに切り換わるように構成されている。
【0022】
上記室内ユニット(1B)は、冷房運転と暖房運転とを切り換えて行うように構成され、例えば、売場などに設置される。また、上記冷蔵ユニット(1C)は、冷蔵用のショーケースに設置されて該ショーケースの庫内空気を冷却する。上記冷凍ユニット(1D)は、冷凍用のショーケースに設置されて該ショーケースの庫内空気を冷却する。
【0023】
〈室外ユニット〉
上記室外ユニット(1A)は、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)との3台の高段側圧縮機を備えると共に、第1四路切換弁(3A)、第2四路切換弁(3B)、及び第3四路切換弁(3C)と、熱源側熱交換器である室外熱交換器(4)とを備えている。
【0024】
上記各圧縮機(2A,2B,2C)は、例えば、密閉型の高圧ドーム型スクロール圧縮機で構成されている。上記インバータ圧縮機(2A)は、電動機がインバータ制御されて容量が段階的又は連続的に可変となる可変容量圧縮機である。上記第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)は、電動機が常に一定回転数で駆動する定容量圧縮機である。
【0025】
上記インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)は、この冷凍装置(1)の圧縮機構(2D,2E)を構成し、該圧縮機構(2D,2E)は、第1系統の圧縮機構(2D)と第2系統の圧縮機構(2E)とから構成されている。具体的に、圧縮機構(2D,2E)は、運転時に、上記インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)とが第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第2ノンインバータ圧縮機(2C)が第2系統の圧縮機構(2E)を構成する場合と、上記インバータ圧縮機(2A)が第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第1ノンインバータ圧縮機(2B)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)とが第2系統の圧縮機構(2E)を構成する場合とがある。つまり、インバータ圧縮機(2A)が冷蔵及び冷凍用の第1系統側回路に、第2ノンインバータ圧縮機(2C)が空調用の第2系統側回路に固定的に用いられる一方、第1ノンインバータ圧縮機(2B)は第1系統側回路と第2系統側回路に切り換えて用いることができるようになっている。
【0026】
上記インバータ圧縮機(2A)、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)の各吐出管(5a,5b,5c)は、1つの高圧ガス管(吐出配管)(8)に接続され、該高圧ガス管(8)が第1四路切換弁(3A)の1つのポートに接続されている。上記第1ノンインバータ圧縮機(2B)の吐出管(5b)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吐出管(5c)には、それぞれ逆止弁(7)が設けられている。
【0027】
上記室外熱交換器(4)のガス側端部は、室外ガス管(9)によって第1四路切換弁(3A)の1つのポートに接続されている。上記室外熱交換器(4)の液側端部には、液ラインである液管(10)の一端が接続されている。該液管(10)の途中には、レシーバ(14)が設けられ、液管(10)の他端は、第1連絡液管(11)と第2連絡液管(12)とに分岐されている。
【0028】
尚、上記室外熱交換器(4)は、例えば、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、熱源ファンである室外ファン(4F)が近接して配置されている。
【0029】
上記第1四路切換弁(3A)の1つのポートには、連絡ガス管(17)が接続されている。上記第1四路切換弁(3A)の1つのポートは、接続管(18)によって第2四路切換弁(3B)の1つのポートに接続されている。該第2四路切換弁(3B)の1つのポートは、補助ガス管(19)によって第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吐出管(5c)に接続されている。また、第2四路切換弁(3B)の1つのポートは、第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)が接続されている。尚、上記第2四路切換弁(3B)の1つのポートは、閉塞された閉鎖ポートに構成されている。つまり、上記第2四路切換弁(3B)は、三路切換弁であってもよい。
【0030】
上記第1四路切換弁(3A)は、高圧ガス管(8)と室外ガス管(9)とが連通し且つ接続管(18)と連絡ガス管(17)とが連通する第1状態(図1実線参照)と、高圧ガス管(8)と連絡ガス管(17)とが連通し、且つ接続管(18)と室外ガス管(9)とが連通する第2状態(図1破線参照)とに切り換わるように構成されている。
【0031】
また、上記第2四路切換弁(3B)は、補助ガス管(19)と閉鎖ポートとが連通し、且つ接続管(18)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)とが連通する第1状態(図1実線参照)と、補助ガス管(19)と接続管(18)とが連通し、且つ吸入管(6c)と閉塞ポートとが連通する第2状態(図1破線参照)とに切り換わるように構成されている。
【0032】
上記インバータ圧縮機(2A)の吸入管(6a)は、第1系統側回路の低圧ガス管(15)に接続されている。第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)は、第1,第2四路切換弁(3A,3B)を介して第2系統側回路の低圧ガス管(連絡ガス管(17)または室外ガス管(9))に接続されている。また、第1ノンインバータ圧縮機(2B)の吸入管(6b)は、後述の第3四路切換弁(3C)を介してインバータ圧縮機(2A)の吸入管(6a)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)に接続されている。
【0033】
具体的には、インバータ圧縮機(2A)の吸入管(6a)には分岐管(6d)が接続され、第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)には分岐管(6e)が接続されている。そして、インバータ圧縮機(2A)の吸入管(6a)の分岐管(6d)が逆止弁(7)を介して第3四路切換弁(3C)の第1ポート(P1)に接続され、第1ノンインバータ圧縮機(2B)の吸入管(6b)が第3四路切換弁(3C)の第2ポート(P2)に接続され、第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)の分岐管(6e)が逆止弁(7)を介して第3四路切換弁(3C)の第3ポート(P3)に接続されている。また、第3四路切換弁(3C)の第4ポート(P4)には、後述する液封防止管(28)の分岐管(28a)が接続されている。上記分岐管(6d,6e)に設けられている逆止弁は、第3四路切換弁(3C)へ向かう冷媒流れのみを許容するものである。
【0034】
上記第3四路切換弁(3C)は、第1ポート(P1)と第2ポート(P2)が連通し、第3ポート(P3)と第4ポート(P4)が連通する第1の状態(図の実線参照)と、第1ポート(P1)と第4ポート(P4)が連通し、第2ポート(P2)と第3ポート(P3)が連通する第2の状態(図の破線参照)とに切り換え可能に構成されている。
【0035】
上記各吐出管(5a,5b,5c)と高圧ガス管(8)と室外ガス管(9)とが冷房運転時の高圧ガスライン(1L)を構成している。また、上記各吐出管(5a,5b,5c)と高圧ガス管(8)と連絡ガス管(17)とが暖房運転時の高圧ガスライン(1N)を構成している。一方、上記低圧ガス管(15)と第1系統の圧縮機構(2D)の各吸入管(6a,6b)が第1の低圧ガスライン(1M)を構成している。また、上記連絡ガス管(17)と第2系統の圧縮機構(2E)の吸入管(6c)が冷房運転時の低圧ガスライン(1N)を構成し、室外ガス管(9)と該吸入管(6c)が暖房運転時の低圧ガスライン(1L)を構成している。
【0036】
上記第1連絡液管(11)と第2連絡液管(12)と連絡ガス管(17)と低圧ガス管(15)とは、室外ユニット(1A)から外部に延長され、室外ユニット(1A)内にはこれらに対応して閉鎖弁(20)が設けられている。さらに、上記第2連絡液管(12)は、液管(10)からの分岐側端部に逆止弁(7)が設けられ、レシーバ(14)から閉鎖弁(20)に向かって冷媒が流れるように構成されている。
【0037】
上記液管(10)には、レシーバ(14)をバイパスする補助液管(25)が接続されている。該補助液管(25)は、主として暖房時に冷媒が流れ、膨張機構である室外膨張弁(26)が設けられている。上記液管(10)における室外熱交換器(4)とレシーバ(14)との間には、レシーバ(14)に向かう冷媒流れのみを許容する逆止弁(7)が設けられている。該逆止弁(7)は、液管(10)における補助液管(25)の接続部とレシーバ(14)との間に位置している。
【0038】
上記液管(10)は、この逆止弁(7)とレシーバ(14)との間で分岐して(分岐液管(36)という)、該分岐液管(36)が、上記第2液管(12)における閉鎖弁(20)と逆止弁(7)との間に接続されている。該分岐液管(36)には、第2液管(12)からレシーバ(14)へ向かう冷媒流れのみを許容する逆止弁(7)が設けられている。
【0039】
上記補助液管(25)と低圧ガス管(15)との間には、リキッドインジェクション管(27)が接続されている。該リキッドインジェクション管(27)には、電子膨張弁(29)が設けられている。また、このリキッドインジェクション管(27)における補助液管(25)との接続点と電子膨張弁(29)の間と、高圧ガス管(8)とに、液封防止管(28)が接続されている。この液封防止管(28)には、リキッドインジェクション管(27)から高圧ガス管(8)へ向かう冷媒流れのみを許容する逆止弁(7)が設けられている。また、上述したように、この液封防止管(28)の分岐管(28a)は上記第3四路切換弁(3C)の第4ポート(P4)に接続されている。
【0040】
上記高圧ガス管(8)には、オイルセパレータ(30)が設けられている。該オイルセパレータ(30)には、油戻し管(31)の一端が接続されている。該油戻し管(31)は、他端が第1油戻し管(31a)と第2油戻し管(31b)に分岐している。第1油戻し管(31a)は、電磁弁(SV0)が設けられ、リキッドインジェクション管(27)を介してインバータ圧縮機(2A)の吸入管(6a)に接続されている。また、第2油戻し管(31b)は、電磁弁(SV4)が設けられ、第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)に接続されている。
【0041】
上記インバータ圧縮機(2A)のドーム(油溜まり)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)の吸入管(6b)との間には、第1均油管(32)が接続されている。上記第1ノンインバータ圧縮機(2B)のドームと第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)との間には、第2均油管(33)が接続されている。上記第2ノンインバータ圧縮機(2C)のドームとインバータ圧縮機(2A)の吸入管(6a)との間には、第3均油管(34)が接続されている。第1均油管(32)、第2均油管(33)、及び第3均油管(34)には、それぞれ、開閉機構として電磁弁(SV1,SV2,SV3)が設けられている。また、第2均油管(33)は、第1ノンインバータ圧縮機(2B)のドームと電磁弁(SV2)との間で第4均油管(35)に分岐している。第4均油管(35)は、電磁弁(SV5)が設けられ、第1圧縮機(2A)の吸入管(6a)に合流している。
【0042】
〈室内ユニット〉
上記室内ユニット(1B)は、利用側熱交換器である室内熱交換器(41)と膨張機構である室内膨張弁(42)とを備えている。室内膨張弁(42)には電子膨張弁が用いられている。上記室内熱交換器(41)のガス側は、連絡ガス管(17)が接続されている。一方、上記室内熱交換器(41)の液側は、室内膨張弁(42)を介して第2連絡液管(12)が接続されている。尚、上記室内熱交換器(41)は、例えば、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、利用側ファンである室内ファン(43)が近接して配置されている。
【0043】
〈冷蔵ユニット〉
上記冷蔵ユニット(1C)は、冷却熱交換器である冷蔵熱交換器(45)と膨張機構である冷蔵膨張弁(46)とを備えている。冷蔵膨張弁(46)には電子膨張弁が用いられている。上記冷蔵熱交換器(45)の液側は、冷蔵膨張弁(46)を介して第1連絡液管(11)が接続されている。一方、上記冷蔵熱交換器(45)のガス側は、低圧ガス管(15)が接続されている。
【0044】
上記冷蔵熱交換器(45)は、第1系統の圧縮機構(2D)の吸込側に連通する一方、上記室内熱交換器(41)は、冷房運転時に第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸込側に連通している。上記冷蔵熱交換器(45)の冷媒圧力(蒸発圧力)は室内熱交換器(41)の冷媒圧力(蒸発圧力)より低くなる。この結果、上記冷蔵熱交換器(45)の冷媒蒸発温度は、例えば、−10℃となり、室内熱交換器(41)の冷媒蒸発温度は、例えば、+5℃となって冷媒回路(1E)が異温度蒸発の回路を構成している。
【0045】
尚、上記冷蔵熱交換器(45)は、例えば、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、冷却ファンである冷蔵ファン(47)が近接して配置されている。
【0046】
〈冷凍ユニット〉
上記冷凍ユニット(1D)は、図2にも示すように、ブースタユニット(80)を備える共に、冷却熱交換器である冷凍熱交換器(51)と膨張機構である冷凍膨張弁(52)とを備えている。冷凍膨張弁(52)には電子膨張弁が用いられている。上記冷凍熱交換器(51)の液側は、第1連絡液管(11)より分岐した分岐液管(13)が冷凍膨張弁(52)を介して接続されている。
【0047】
上記ブースタユニット(80)は、低段側圧縮機であるブースタ圧縮機(81)を備えている。上記ブースタ圧縮機(81)は、密閉型の高圧ドーム型圧縮機で、且つスクロール型で構成されている。上記ブースタ圧縮機(81)の吸込側と上記冷凍熱交換器(51)のガス側とは、ブースタ圧縮機(81)の吸込側配管である接続ガス管(54)によって接続され、上記ブースタ圧縮機(81)の吐出側は、低圧ガス管(15)より分岐したブースタ圧縮機(81)の吐出側配管である分岐ガス管(16)が接続されている。
【0048】
上記ブースタ圧縮機(81)は、インバータ回路が搭載され、電動機の回転数が段階的または連続的に変化して容量可変に構成されている。上記ブースタ圧縮機(81)は、冷凍熱交換器(51)の冷媒蒸発温度が冷蔵熱交換器(45)の冷媒蒸発温度より低くなるように第1系統の圧縮機構(2D)との間で冷媒を2段圧縮している。上記冷凍熱交換器(51)の冷媒蒸発温度は、例えば、−40℃に設定されている。
【0049】
上記分岐ガス管(16)には、オイルセパレータ(55)と減圧機構であるキャピラリチューブ(56)と逆止弁(7)とが順に設けられている。上記逆止弁(7)は、ブースタ圧縮機(81)からガス連絡管(15)に向かう冷媒の流れのみを許容するように構成されている。また、上記オイルセパレータ(55)は、ブースタ圧縮機(81)の吐出冷媒から冷凍機油を分離するように構成され、キャピラリチューブ(8a)を有する油戻し管(82)が接続されている。該油戻し管(82)及びオイルセパレータ(55)は、ブースタ圧縮機(81)から吐出された冷凍機油をブースタ圧縮機(81)に戻す油戻し機構(57)を構成している。
【0050】
また、上記ブースタ圧縮機(81)には、逆止弁(7)を有するバイパス管(58)が並列に接続されている。上記バイパス管(58)の入口端は、接続ガス管(54)に接続される一方、出口端は、分岐ガス管(16)におけるキャピラリチューブ(56)と逆止弁(7)との間に接続されている。上記逆止弁(7)は、バイパス管(58)の入口端から出口端に向かう冷媒の流れのみを許容するように構成されている。上記バイパス管(58)は、ブースタ圧縮機(81)の故障等の停止時に該ブースタ圧縮機(81)をバイパスして冷媒が流れるように構成されている。
【0051】
上記分岐液管(13)には、冷媒を循環させる過冷却熱交換器(83)が設けられる共に、過冷却回路(84)が接続されている。上記過冷却回路(84)は、インバータ冷却部である放熱板(8b)と過冷却膨張機構である過冷却膨張弁(8c)とを備えている。
【0052】
上記過冷却熱交換器(84)は、いわゆるプレート式熱交換器であって、第1流路(8d)と第2流路(8e)とを備えている。該過冷却熱交換器(83)の第1流路(8d)は、高圧液冷媒が流れる分岐液管(13)の途中に設けられている。
【0053】
上記過冷却回路(83)の一端は、分岐液管(13)における過冷却熱交換器(81)の下流側に接続され、他端が接続ガス管(54)に接続されている。そして、上記過冷却熱交換器(83)の第2流路(8e)は、過冷却回路(83)における過冷却膨張弁(8c)の下流側に設けられている。
【0054】
また、上記油戻し管(57)は、過冷却回路(83)における過冷却膨張弁(8c)と過冷却熱交換器(83)の第2流路(8e)との間に接続されている。
【0055】
上記過冷却回路(83)は、過冷却熱交換器(83)の第1流路(8d)を流れた過冷却状態の高圧液冷媒の一部が分流し、放熱板(8b)を通過して、過冷却膨張弁(8c)で減圧された後、第2流路(8e)で第1流路(8d)を流れる冷媒と熱交換して蒸発し、ブースタ圧縮機(81)に流入するように構成されている。
【0056】
上記放熱板(8b)は、ブースタ圧縮機(81)のインバータ回路の回路基板が搭載され、過冷却状態の液冷媒によってインバータ回路が冷却されるように構成されている。
【0057】
上記オイルセパレータ(55)で分離された冷凍機油は、上記過冷却回路(83)を流れてブースタ圧縮機(81)に戻るように構成されている。
【0058】
尚、上記冷凍熱交換器(51)は、例えば、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、冷却ファンである冷凍ファン(58)が近接して配置されている。
【0059】
上記ブースタ圧縮機(81)には、油吐出管(85)が接続されている。該油吐出管(85)は、一端がブースタ圧縮機(81)のケーシングに接続され、他端が分岐ガス管(16)における逆止弁の(7)の下流側に接続されている。上記油吐出管(85)は、ブースタ圧縮機(81)に冷凍機油が所定量以上溜まると、該ブースタ圧縮機(81)の冷凍機油を分岐ガス管(16)に放出するように構成されている。つまり、上記油吐出管(85)は、ブースタ圧縮機(81)のケーシングにおける底部の所定高さに接続され、ブースタ圧縮機(81)に溜まり込んだ冷凍機油を高段側圧縮機であるインバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)とに戻すように構成されている。
【0060】
また、上記油吐出管(85)には、ブースタ圧縮機(81)が駆動している際に開く電磁弁(SV5)が設けられている。
【0061】
尚、上記分岐ガス管(16)のキャピラリチューブ(56)は、ブースタ圧縮機(81)から冷凍機油が油吐出管(85)を介して分岐ガス管(16)に吐出するために設けられている。
【0062】
〈制御系統〉
上記冷媒回路(1E)には、各種センサ及び各種スイッチが設けられている。上記室外ユニット(1A)の高圧ガス管(8)には、高圧冷媒圧力を検出する圧力検出手段である高圧圧力センサ(61)と、高圧冷媒温度を検出する温度検出手段である吐出温度センサ(62)とが設けられている。上記第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吐出管(5c)には、高圧冷媒温度を検出する温度検出手段である吐出温度センサ(63)が設けられている。また、上記インバータ圧縮機(2A)、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)の各吐出管(5a,5b,5c)とブースタ圧縮機(81)のの吐出側の分岐ガス管(16)とには、それぞれ、高圧冷媒圧力が所定値になると開く圧力スイッチ(64)が設けられている。
【0063】
上記低圧ガス管(15)には、低圧冷媒圧力を検出する圧力検出手段である第1の低圧圧力センサ(65)が設けられている。上記第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)には、低圧冷媒圧力を検出する圧力検出手段である第2の低圧圧力センサ(66)が設けられている。また、上記インバータ圧縮機(2A)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)の各吸入管(6a,6c)には、低圧冷媒温度を検出する温度検出手段である吸入温度センサ(67,68)が設けられている。
【0064】
また、上記室外ユニット(1A)には、室外空気温度を検出する温度検出手段である外気温センサ(70)が設けられている。
【0065】
上記室内熱交換器(41)には、室内熱交換器(41)における冷媒温度である凝縮温度又は蒸発温度を検出する温度検出手段である室内熱交換センサ(71)が設けられると共に、ガス側にガス冷媒温度を検出する温度検出手段であるガス温センサ(72)が設けられている。また、上記室内ユニット(1B)には、室内空気温度を検出する温度検出手段である室温センサ(73)が設けられている。
【0066】
上記冷蔵ユニット(1C)には、冷蔵用のショーケース内の庫内温度を検出する温度検出手段である冷蔵温度センサ(74)が設けられている。また、上記冷蔵熱交換器(45)には、冷蔵熱交換器(45)における冷媒温度である蒸発温度を検出する温度検出手段としての冷蔵熱交換センサ(76)が設けられると共に、ガス側にガス温センサ(77)が設けられている。
【0067】
上記冷凍ユニット(1D)には、冷凍用のショーケース内の庫内温度を検出する温度検出手段である冷凍温度センサ(75)が設けられている。また、上記冷凍熱交換器(51)には、冷凍熱交換器(51)における冷媒温度である蒸発温度を検出する温度検出手段としての冷凍熱交換センサ(78)が設けられると共に、ガス側にガス温センサ(79)が設けられている。ブースタ圧縮機(81)(53)の吐出側には、吐出冷媒圧力が所定値になると開く圧力スイッチ(64)が設けられている。
【0068】
上記各種センサ及び各種スイッチの出力信号は、コントローラ(90)に入力される。このコントローラ(90)は、冷媒回路(1E)の運転を制御し、後述する8種類の運転モードを切り換えて制御するように構成されている。そして、該コントローラ(90)は、運転時に、インバータ圧縮機(2A)の起動、停止及び容量制御や、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)の起動及び停止、さらには各膨張弁(26,29,42,46,52)の開度調節などに関して制御を行うとともに、各四路切換弁(3A,3B,3C)の切り換えや、油戻し管(31a,31b)及び均油管(32,33,34)の電磁弁(SV0,SV1,SV2,SV3,SV4,SV5)についての開閉操作なども行う。
【0069】
−運転動作−
次に、上述した冷凍装置(1)が行う運転動作について各運転毎に説明する。本実施形態では、例えば8種類の運転モードを設定することができるように構成されている。具体的には、▲1▼室内ユニット(1B)の冷房のみを行う冷房運転、▲2▼冷蔵ユニット(1C)と冷凍ユニット(1D)の冷却のみを行う冷凍運転、▲3▼室内ユニット(1B)の冷房と冷蔵ユニット(1C)及び冷凍ユニット(1D)の冷却とを同時に行う第1冷房冷凍運転、▲4▼第1冷房冷凍運転時の室内ユニット(1B)の冷房能力が不足した場合の運転である第2冷房冷凍運転、▲5▼室内ユニット(1B)の暖房のみを行う暖房運転、▲6▼室内ユニット(1B)の暖房と冷蔵ユニット(1C)及び冷凍ユニット(1D)の冷却を室外熱交換器(4)を用いずに熱回収運転で行う第1暖房冷凍運転、▲7▼第1暖房冷凍運転時に室内ユニット(1B)の暖房能力が余る暖房の能力過剰運転である第2暖房冷凍運転、そして▲8▼第1暖房冷凍運転時に室内ユニット(1B)の暖房能力が不足する暖房の能力不足運転である第3暖房冷凍運転が可能に構成されている。
【0070】
以下、個々の運転の動作について具体的に説明する。
【0071】
〈冷房運転〉
この冷房運転は、室内ユニット(1B)の冷房のみを行う運転である。この冷房運転時は、図3に示すように、インバータ圧縮機(2A)が第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第1ノンインバータ圧縮機(2B)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)とが第2系統の圧縮機構(2E)を構成する。そして、上記第2系統の圧縮機構(2E)である第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)のみを駆動する。
【0072】
また、図3の実線で示すように、第1四路切換弁(3A)及び第2四路切換弁(3B)はそれぞれ第1の状態に切り換わり、第3四路切換弁(3C)は第2の状態に切り換わる。また、室外膨張弁(26)、冷蔵膨張弁(46)及び冷凍膨張弁(52)は閉鎖している。
【0073】
この状態において、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)から吐出した冷媒は、第1四路切換弁(3A)から室外ガス管(9)を経て室外熱交換器(4)に流れて凝縮する。凝縮した液冷媒は、液管(10)を流れ、レシーバ(14)を経て第2連絡液管(12)を流れ、さらに室内膨張弁(42)を経て室内熱交換器(41)に流れて蒸発する。蒸発したガス冷媒は、連絡ガス管(17)から第1四路切換弁(3A)及び第2四路切換弁(3B)を経て第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)を流れる。この低圧のガス冷媒の一部は第2ノンインバータ圧縮機(2C)に戻り、ガス冷媒の他の一部は第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)から分岐管(6e)に分流し、第3四路切換弁(3C)を通って第1ノンインバータ圧縮機(2B)に戻る。冷媒が以上の循環を繰り返すことで、店内の冷房が行われる。
【0074】
なお、この運転状態では、室内の冷房負荷に応じて、第1ノンインバータ圧縮機(2B)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)の起動と停止や、室内膨張弁(42)の開度などが制御される。圧縮機(2B、2C)は1台のみを運転することも可能である。
【0075】
〈冷凍運転〉
冷凍運転は、冷蔵ユニット(1C)と冷凍ユニット(1D)の冷却のみを行う運転である。この冷凍運転時は、図4に示すように、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)とが第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第2ノンインバータ圧縮機(2C)が第2系統の圧縮機構(2E)を構成する。そして、上記第1系統の圧縮機構(2D)であるインバータ圧縮機(2A)及び第1ノンインバータ圧縮機(2B)を駆動すると共に、ブースタ圧縮機(53)も駆動する一方、第2ノンインバータ圧縮機(2C)は停止している。
【0076】
また、図4の実線で示すように、第1四路切換弁(3A)及び第2四路切換弁(3B)は第1の状態に切り換わり、第3四路切換弁(3C)も第1の状態に切り換わる。さらに、冷蔵膨張弁(46)及び冷凍膨張弁(52)が所定開度に開口される一方、室外膨張弁(26)及び室内膨張弁(42)が閉鎖している。
【0077】
この状態において、インバータ圧縮機(2A)及び第1ノンインバータ圧縮機(2B)から吐出した冷媒は、第1四路切換弁(3A)から室外ガス管(9)を経て室外熱交換器(4)に流れて凝縮する。凝縮した液冷媒は、液管(10)を流れ、レシーバ(14)を経て第1連絡液管(11)を流れ、一部が冷蔵膨張弁(46)を経て冷蔵熱交換器(45)に流れて蒸発する。
【0078】
一方、第1連絡液管(11)を流れる他の液冷媒は、分岐液管(13)を流れ、冷凍膨張弁(52)を経て冷凍熱交換器(51)に流れて蒸発する。この冷凍熱交換器(51)で蒸発したガス冷媒は、ブースタ圧縮機(53)に吸引されて圧縮され、分岐ガス管(16)に吐出される。
【0079】
上記冷蔵熱交換器(45)で蒸発したガス冷媒とブースタ圧縮機(53)から吐出したガス冷媒とは、低圧ガス管(15)で合流し、インバータ圧縮機(2A)及び第1ノンインバータ圧縮機(2B)に戻る。冷媒が以上の循環を繰り返すことで、冷蔵用ショーケースと冷凍用ショーケースの庫内が冷却される。
【0080】
上記冷凍熱交換器(51)における冷媒圧力は、ブースタ圧縮機(53)で吸引されるので、冷蔵熱交換器(45)における冷媒圧力より低圧となる。この結果、例えば、上記冷凍熱交換器(51)における冷媒温度(蒸発温度)が−40℃となり、上記冷蔵熱交換器(45)における冷媒温度(蒸発温度)が−10℃となる。
【0081】
この冷凍運転時には、例えば低圧圧力センサ(65)が検出する低圧冷媒圧力(LP)に基づいて第1ノンインバータ圧縮機(2B)の起動と停止やインバータ圧縮機(2A)の起動、停止または容量制御を行い、冷凍負荷に応じた運転を行う。
【0082】
〈第1冷房冷凍運転〉
この第1冷房冷凍運転は、室内ユニット(1B)の冷房と冷蔵ユニット(1C)及び冷凍ユニット(1D)の冷却とを同時に行う運転である。この第1冷房冷凍運転時は、図5に示すように、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)とが第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第2ノンインバータ圧縮機(2C)が第2系統の圧縮機構(2E)を構成する。そして、上記インバータ圧縮機(2A)、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)を駆動すると共に、ブースタ圧縮機(53)も駆動する。
【0083】
また、第1四路切換弁(3A)、第2四路切換弁(3B)及び第3四路切換弁(3C)は、図5の実線で示すように、それぞれ第1の状態に切り換わる。さらに、室内膨張弁(42)、冷蔵膨張弁(46)及び冷凍膨張弁(52)が所定開度に開口される一方、室外膨張弁(26)は閉鎖している。
【0084】
この状態において、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)から吐出した冷媒は、高圧ガス管(8)で合流し、第1四路切換弁(3A)から室外ガス管(9)を経て室外熱交換器(4)に流れて凝縮する。凝縮した液冷媒は、液管(10)を流れ、レシーバ(14)を経て第1連絡液管(11)と第2連絡液管(12)とに分かれて流れる。
【0085】
上記第2連絡液管(12)を流れる液冷媒は、室内膨張弁(42)を経て室内熱交換器(41)に流れて蒸発する。蒸発したガス冷媒は、連絡ガス管(17)から第1四路切換弁(3A)及び第2四路切換弁(3B)を経て吸入管(6c)を流れて第2ノンインバータ圧縮機(2C)に戻る。
【0086】
一方、上記第1連絡液管(11)を流れる液冷媒の一部が冷蔵膨張弁(46)を経て冷蔵熱交換器(45)に流れて蒸発する。また、上記第1連絡液管(11)を流れる他の液冷媒は、分岐液管(13)を流れ、冷凍膨張弁(52)を経て冷凍熱交換器(51)に流れて蒸発する。この冷凍熱交換器(51)で蒸発したガス冷媒は、ブースタ圧縮機(53)に吸引されて圧縮され、分岐ガス管(16)に吐出される。
【0087】
上記冷蔵熱交換器(45)で蒸発したガス冷媒とブースタ圧縮機(53)から吐出されたガス冷媒とは、低圧ガス管(15)で合流し、インバータ圧縮機(2A)及び第1ノンインバータ圧縮機(2B)に戻る。
【0088】
冷媒が以上のように循環を繰り返すことにより、店内が冷房されると同時に、冷蔵用ショーケースと冷凍用ショーケースの庫内が冷却される。
【0089】
〈第2冷房冷凍運転〉
第2冷房冷凍運転は、上記第1冷房冷凍運転時の室内ユニット(1B)の冷房能力が不足した場合の運転であり、第1ノンインバータ圧縮機(2B)を空調側に切り換えた運転である。この第2冷房冷凍運転時の設定は、図6に示すように、基本的に第1冷房冷凍運転時と同様であるが、第3四路切換弁(3C)が第2の状態に切り換わる点が第1冷房冷凍運転と異なる。
【0090】
したがって、この第2冷房冷凍運転時においては、第1冷房冷凍運転と同様に、インバータ圧縮機(2A)、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)から吐出した冷媒は、室外熱交換器(4)で凝縮し、室内熱交換器(41)と冷蔵熱交換器(45)と冷凍熱交換器(51)で蒸発する。
【0091】
そして、上記室内熱交換器(41)で蒸発した冷媒は、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)に戻り、冷蔵熱交換器(45)及び冷凍熱交換器(51)で蒸発した冷媒は、インバータ圧縮機(2A)に戻ることになる。空調側に2台の圧縮機(2B,2C)を使うことで、冷房能力の不足が補われる。
【0092】
〈暖房運転〉
この暖房運転は、室内ユニット(1B)の暖房のみを行う運転である。この暖房運転時は、図7に示すように、インバータ圧縮機(2A)が第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第1ノンインバータ圧縮機(2B)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)とが第2系統の圧縮機構(2E)を構成する。そして、上記第2系統の圧縮機構(2E)である第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)のみを駆動する。
【0093】
また、図7の実線で示すように、第1四路切換弁(3A)は第2の状態に切り換わり、第2四路切換弁(3B)は第1の状態に切り換わり、第3四路切換弁(3C)は第2の状態に切り換わる。一方、冷蔵膨張弁(46)及び冷凍膨張弁(52)は閉鎖している。
【0094】
この状態において、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)から吐出した冷媒は、第1四路切換弁(3A)から連絡ガス管(17)を経て室内熱交換器(41)に流れて凝縮する。凝縮した液冷媒は、第2連絡液管(12)を流れ、分岐液管(36)からレシーバ(14)に流入する。その後、上記液冷媒は、補助液管(25)の室外膨張弁(26)を経て室外熱交換器(4)に流れて蒸発する。蒸発したガス冷媒は、室外ガス管(9)から第1四路切換弁(3A)及び第2四路切換弁(3B)を経て第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)を流れ、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)に戻る。この循環を繰り返し、室内が暖房される。
【0095】
なお、冷房運転と同様、圧縮機(2B,2C)は1台で運転することも可能である。
【0096】
〈第1暖房冷凍運転〉
この第1暖房冷凍運転は、室外熱交換器(4)を用いず、室内ユニット(1B)の暖房と冷蔵ユニット(1C)及び冷凍ユニット(1D)の冷却を行う熱回収運転である。この第1暖房冷凍運転は、図8に示すように、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)とが第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第2ノンインバータ圧縮機(2C)が第2系統の圧縮機構(2E)を構成する。そして、上記インバータ圧縮機(2A)及び第1ノンインバータ圧縮機(2B)を駆動すると共に、ブースタ圧縮機(53)も駆動する。上記第2ノンインバータ圧縮機(2C)は、停止している。
【0097】
また、図8の実線で示すように、第1四路切換弁(3A)は第2の状態に切り換わり、第2四路切換弁(3B)及び第3四路切換弁(3C)は第1の状態に切り換わる。さらに、冷蔵膨張弁(46)及び冷凍膨張弁(52)が所定開度に開口する一方、室外膨張弁(26)が閉鎖し、室内膨張弁(42)は全開となる。
【0098】
この状態において、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)から吐出した冷媒は、第1四路切換弁(3A)から連絡ガス管(17)を経て室内熱交換器(41)に流れて凝縮する。凝縮した液冷媒は、第2連絡液管(12)からレシーバ(14)を経て第1連絡液管(11)を流れる。
【0099】
上記第1連絡液管(11)を流れる液冷媒の一部が冷蔵膨張弁(46)を経て冷蔵熱交換器(45)に流れて蒸発する。また、上記第1連絡液管(11)を流れる他の液冷媒は、分岐液管(13)を流れ、冷凍膨張弁(52)を経て冷凍熱交換器(51)に流れて蒸発する。この冷凍熱交換器(51)で蒸発したガス冷媒は、ブースタ圧縮機(53)に吸引されて圧縮され、分岐ガス管(16)に吐出される。
【0100】
上記冷蔵熱交換器(45)で蒸発したガス冷媒とブースタ圧縮機(53)から吐出したガス冷媒とは、低圧ガス管(15)で合流し、インバータ圧縮機(2A)及び第1ノンインバータ圧縮機(2B)に戻る。この循環を繰り返し、店内を暖房すると同時に、冷蔵用ショーケースと冷凍用ショーケースの庫内を冷却する。つまり、冷蔵ユニット(1C)と冷凍ユニット(1D)との冷却能力(蒸発熱量)と、室内ユニット(1B)の暖房能力(凝縮熱量)とがバランスし、100%の熱回収が行われる。
【0101】
〈第2暖房冷凍運転〉
この第2暖房冷凍運転は、上記第1暖房冷凍運転時に室内ユニット(1B)の暖房能力が余る暖房の能力過剰運転である。この第2暖房冷凍運転時は、図9に示すように、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)とが第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第2ノンインバータ圧縮機(2C)が第2系統の圧縮機構(2E)を構成する。そして、上記インバータ圧縮機(2A)及び第1ノンインバータ圧縮機(2B)を駆動すると共に、ブースタ圧縮機(53)も駆動する。上記第2ノンインバータ圧縮機(2C)は、停止している。
【0102】
この第2暖房冷凍運転は、上記第1暖房冷凍運転時において、暖房能力が余る場合の運転であり、第2四路切換弁(3B)が図9の実線で示すように第2の状態に切り換わっている他は、上記第1暖房冷凍運転と同じである。
【0103】
したがって、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)から吐出した冷媒の一部は、上記第1暖房冷凍運転と同様に室内熱交換器(41)に流れて凝縮する。凝縮した液冷媒は、第2連絡液管(12)から分岐液管(36)を経てレシーバ(14)へ流れ、第1連絡液管(11)を流れる。
【0104】
一方、上記インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)から吐出した他の冷媒は、補助ガス管(19)から第2四路切換弁(3B)及び第1四路切換弁(3A)を経て室外ガス管(9)を流れ、室外熱交換器(4)で凝縮する。この凝縮した液冷媒は、液管(10)を流れ、第2連絡液管(12)からの液冷媒と合流してレシーバ(14)に流れ、第1連絡液管(11)を流れる。
【0105】
その後、上記第1連絡液管(11)を流れる液冷媒の一部が冷蔵熱交換器(45)に流れて蒸発する。また、上記第1連絡液管(11)を流れる他の液冷媒は、冷凍熱交換器(51)に流れて蒸発し、ブースタ圧縮機(53)に吸入される。上記冷蔵熱交換器(45)で蒸発したガス冷媒とブースタ圧縮機(53)から吐出したガス冷媒とは、低圧ガス管(15)で合流し、インバータ圧縮機(2A)及び第1ノンインバータ圧縮機(2B)に戻る。この循環を繰り返し、店内を暖房すると同時に、冷蔵用ショーケースと冷凍用ショーケースの庫内を冷却する。つまり、冷蔵ユニット(1C)と冷凍ユニット(1D)との冷却能力(蒸発熱量)と、室内ユニット(1B)の暖房能力(凝縮熱量)とがバランスせず、余る凝縮熱を室外熱交換器(4)で室外に放出する。
【0106】
〈第3暖房冷凍運転〉
この第3暖房冷凍運転は、上記第1暖房冷凍運転時に室内ユニット(1B)の暖房能力が不足する暖房の能力不足運転である。この第3暖房冷凍運転は、図10に示すように、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)とが第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第2ノンインバータ圧縮機(2C)が第2系統の圧縮機構(2E)を構成する。そして、上記インバータ圧縮機(2A)、第1ノンインバータ圧縮機(2B)、及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)を駆動すると共に、ブースタ圧縮機(53)も駆動する。
【0107】
この第3暖房冷凍運転は、上記第1暖房冷凍運転時において、暖房能力が不足する場合の運転で、つまり、蒸発熱量が不足している場合であり、室外膨張弁(26)の開度が制御され、第2ノンインバータ圧縮機(2C)が駆動されている点の他は、上記第1暖房冷凍運転と同じである。
【0108】
したがって、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)から吐出した冷媒は、上記第1暖房冷凍運転と同様に連絡ガス管(17)を経て室内熱交換器(41)に流れて凝縮する。凝縮した液冷媒は、第2連絡液管(12)から分岐液管(36)を介してレシーバ(14)に流れる。
【0109】
その後、レシーバ(14)からの液冷媒の一部は、第1連絡液管(11)を流れ、該第1連絡液管(11)を流れる液冷媒の一部が冷蔵熱交換器(45)に流れて蒸発する。また、上記第1連絡液管(11)を流れる他の液冷媒は、冷凍熱交換器(51)に流れて蒸発し、ブースタ圧縮機(53)に吸入される。上記冷蔵熱交換器(45)で蒸発したガス冷媒とブースタ圧縮機(53)から吐出したガス冷媒とは、低圧ガス管(15)で合流し、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)に戻る。
【0110】
一方、上記レシーバ(14)からの他の液冷媒は、液管(10)を経て室外熱交換器(4)に流れ、蒸発する。蒸発したガス冷媒は、室外ガス管(9)を流れ、第1四路切換弁(3A)及び第2四路切換弁(3B)を経て第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)を流れ、該第2ノンインバータ圧縮機(2C)に戻る。
【0111】
この循環を繰り返し、店内を暖房すると同時に、冷蔵用ショーケースと冷凍用ショーケースの庫内を冷却する。つまり、冷蔵ユニット(1C)と冷凍ユニット(1D)との冷却能力(蒸発熱量)と、室内ユニット(1B)の暖房能力(凝縮熱量)とがバランスせず、不足する蒸発熱を室外熱交換器(4)から得る。
【0112】
〈冷凍機油の流れ及びインバータ回路の冷却動作〉
次に、本願発明の特徴とするブースタ圧縮機における冷凍機油の流れ及びインバータ回路の冷却動作について説明する。
【0113】
先ず、上述した冷凍運転や第1暖房冷凍運転などにおいて、上記ブースタ圧縮機が駆動している際は、インバータ回路を冷却すると共に、油吐出管(85)の電磁弁(SV5)が開いている。
【0114】
この状態において、室外ユニット(1A)から第1連絡液管(11)を流れる液冷媒のうち分岐液管(13)を流れる液冷媒は、過冷却熱交換器(83)の第1流路(8d)に流れる。この第1流路(82)において、液冷媒は過冷却され、この過冷却の液冷媒の多くは、分岐液管(13)を流れ、冷凍熱交換器(51)に流れる。
【0115】
一方、上記過冷却の液冷媒の一部は、過冷却回路(84)を流れ、放熱板(8b)を通過し、過冷却膨張弁(8c)で減圧され、過冷却熱交換器(83)の第2流路(8e)に流れる。該第2流路(83)に流れる低圧の液冷媒は、第1流路(82)を流れる液冷媒を冷却する。上記第2流路(83)で蒸発したガス冷媒は、接続ガス管(54)を経てブースタ圧縮機(81)に流入し、圧縮されて室外ユニット(1A)に戻ることになる。
【0116】
この結果、上記過冷却回路(84)において、過冷却状態の液冷媒が放熱板(84)を通過する際、インバータ回路から吸熱して、該インバータ回路が冷却される。
【0117】
また、上記ブースタ圧縮機(81)から吐出される冷媒には、冷凍機油が含まれている。この冷凍機油は、オイルセパレータ(55)で冷媒と分離され、油戻し管(82)を通り、上記過冷却回路(84)に流入する。そして、上記冷凍機油は、過冷却回路(84)の冷媒と共にブースタ圧縮機(81)に戻る。
【0118】
したがって、上記過冷却回路(84)からガス冷媒がブースタ圧縮機(81)に吸入される際に発生する吸入音は、冷凍機油に吸収される。この結果、ガス冷媒のみがブースタ圧縮機(81)に吸入される場合に比べて、ブースタ圧縮機(81)における騒音低減を図ることができる。
【0119】
一方、上記ブースタ圧縮機(81)において、ケーシング内に所定量の冷凍機油が溜まり込むと、ケーシングの所定高さに油吐出管(85)が開口しているので、所定量以上の冷凍機油は、油吐出管(85)から分岐ガス管(16)に放出される。その後、上記冷凍機油は、低圧ガス管(15)を流れ、室外ユニット(1A)のインバータ圧縮機(2A)又は第1ノンインバータ圧縮機(2B)に戻ることになる。
【0120】
つまり、上記ブースタ圧縮機(81)の運転周波数が高く、運転容量が高い場合、該ブースタ圧縮機(81)から冷媒と共に吐出される冷凍機油が多くなるので、ブースタ圧縮機(81)の冷凍機油が不足しないようにオイルセパレータ(55)から該ブースタ圧縮機(81)に冷凍機油を戻し、ブースタ圧縮機(81)の冷凍機油を確保する。
【0121】
一方、上記ブースタ圧縮機(81)の運転周波数が低く、運転容量が低い場合、該ブースタ圧縮機(81)から冷媒と共に吐出される冷凍機油が少なくなるので、ブースタ圧縮機(81)に冷凍機油が溜まり込むことになる。その際、上述したように、所定量以上の冷凍機油は、油吐出管(85)から分岐ガス管(16)に流れ、室外ユニット(1A)のインバータ圧縮機(2A)又は第1ノンインバータ圧縮機(2B)に戻る。尚、上記室外ユニット(1A)においては、第1均油管(32)、第2均油管(33)及び第3均油管(34)によって各圧縮機(2A,2B,2C)の間の冷凍機油が分配される。
【0122】
〈実施形態1の効果〉
以上のように、本実施形態によれば、ブースタ圧縮機(81)に油吐出管(85)を設け、所定量以上の冷凍機油を室外ユニット(1A)に戻すようにしたために、インバータ圧縮機(2A)などの高段側圧縮機の冷凍機油の不足を確実に防止することができる。この結果、上記高段側圧縮機の信頼性をを確保することができ、信頼性の高い冷凍運転を行うことができる。
【0123】
特に、上記ブースタ圧縮機(81)が容量可変に構成され、運転容量が低い場合、上記ブースタ圧縮機(81)に冷凍機油が溜まり込むことになるが、その際、所定量以上の冷凍機油を放出することができるので、高段側圧縮機(2A,2B,2C)の冷凍機油の不足を確実に防止することができる。
【0124】
また、上記ブースタ圧縮機(81)が高圧ドーム型に構成されているので、油吐出管(85)を設けるのみで、冷凍機油を放出することができる。
【0125】
また、上記ブースタ圧縮機(81)の吐出側には、キャピラリチューブ(56)を設けているので、上記ブースタ圧縮機(81)の冷凍機油を確実に放出させることができる。この結果、より信頼性の高い冷凍運転を確保することができる。
【0126】
また、上記ブースタ圧縮機(81)の吐出側には、油戻し機構(57)を接続するようにしたために、上記ブースタ圧縮機(81)自体の冷凍機油を確保することができる。
【0127】
また、上記ブースタ圧縮機(81)が冷凍ユニット(1D)に設けられている場合であっても冷凍機油を確実に室外ユニット(1A)に戻すことができる。
【0128】
【発明の実施の形態2】
次に、本発明の実施形態2を図面に基づいて詳細に説明する。
【0129】
図11に示すように、本実施形態2に係る冷凍装置(1)は、2台のブースタユニット(80)を並列に接続するようにしたものである。
【0130】
つまり、上記2台のブースタユニット(80)は、第1連絡液管(11)より分岐した分岐液管(13)が接続される一方、2台のブースタユニット(80)から延びる分岐液管(13)は、合流して1台の冷凍熱交換器(51)の液側に接続されている。
【0131】
また、上記冷凍熱交換器(51)のガス側から延びる接続ガス管(54)は、2つに分岐され、それぞれ2台のブースタユニット(80)に接続されている。そして、上記各ブースタユニット(80)から延びる分岐ガス管(16)は、低圧ガス管(15)に接続されている。
【0132】
上記ブースタユニット(80)の構成、作用及び効果を始め、その他の構成、作用及び効果は実施形態1と同様である。
【0133】
【発明の他の実施の形態】
上記各実施形態においては、冷凍ユニット(1D)の他、室内ユニット(1B)と冷蔵ユニット(1C)とを設けたが、本発明は、冷凍ユニット(1D)のみを有するものであってもよい。また、この冷凍ユニット(1D)は、複数台設けたものであってもよい。
【0134】
また、上記各実施形態の油戻し機構(57)は、オイルセパレータ(55)から過冷却回路(84)に冷凍機油を戻すようにしたが、本発明は、オイルセパレータ(55)からブースタ圧縮機(81)の吸入側配管である接続ガス管(54)に冷凍機油を戻すようにしてもよい。
【0135】
また、上記各実施形態の室外ユニット(1A)は、3台の高段側圧縮機(2A,2B,2C)を設けたが、1台又は2台の圧縮機であってもよく、逆に4台以上であってもよい。
【0136】
【発明の効果】
したがって、本発明によれば、低段側圧縮機(81)に油吐出管(85)を設け、所定量以上の冷凍機油を熱源ユニット(1A)に戻すようにしたために、高段側圧縮機(2A)の冷凍機油の不足を確実に防止することができる。この結果、上記高段側圧縮機(2A)の信頼性をを確保することができ、信頼性の高い冷凍運転を行うことができる。
【0137】
特に、請求項2に係る発明によれば、上記低段側圧縮機(81)が容量可変に構成され、運転容量が低い場合、上記低段側圧縮機(81)に冷凍機油が溜まり込むことになるが、その際、所定量以上の冷凍機油を放出することができるので、高段側圧縮機(2A)の冷凍機油の不足を確実に防止することができる。
【0138】
また、請求項3に係る発明によれば、上記低段側圧縮機(81)が高圧ドーム型に構成されているので、油吐出管(85)を設けるのみで、冷凍機油を放出することができる。
【0139】
また、請求項4に係る発明によれば、上記低段側圧縮機(81)の吐出側に減圧機構(56)を設けているので、上記低段側圧縮機(81)の冷凍機油を確実に放出させることができる。この結果、より信頼性の高い冷凍運転を確保することができる。
【0140】
また、請求項5に係る発明によれば、上記低段側圧縮機(81)に油戻し機構(57)を設けるようにしたために、上記低段側圧縮機(81)自体の冷凍機油を確保することができる。
【0141】
また、請求項5に係る発明によれば、上記低段側圧縮機(81)が冷却ユニット(1D)に設けられている場合であっても冷凍機油を確実に熱源ユニット(1A)に戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る冷凍装置の冷媒回路図である。
【図2】本発明の実施形態1に係るブースタユニットの冷媒回路図である。
【図3】冷房運転の動作を示す冷媒回路図である。
【図4】冷凍運転の動作を示す冷媒回路図である。
【図5】第1冷房冷凍運転の動作を示す冷媒回路図である。
【図6】第2冷房冷凍運転の動作を示す冷媒回路図である。
【図7】暖房運転の動作を示す冷媒回路図である。
【図8】第1暖房冷凍運転の動作を示す冷媒回路図である。
【図9】第2暖房冷凍運転の動作を示す冷媒回路図である。
【図10】第3暖房冷凍運転の動作を示す冷媒回路図である。
【図11】本発明の実施形態2に係るブースタユニットの冷媒回路図である。
【符号の説明】
10 冷凍装置
1A 室外ユニット(熱源系統)
1D 冷凍ユニット(冷却系統)
2A,2B,2C 圧縮機(高段側圧縮機)
4 室外熱交換器(熱源側熱交換器)
51 冷凍熱交換器(冷却熱交換器)
80 ブースタユニット
81 ブースタ圧縮機(低段側圧縮機)
55 オイルセパレータ
56 キャピラリチューブ(減圧機構)
57 油戻し機構
82 油戻し管
83 過冷却熱交換器
84 過冷却回路
85 油吐出管
SV5 電磁弁
Claims (6)
- 低段側圧縮機(81)と高段側圧縮機(2A)とを備えて冷媒を2段圧縮する冷媒回路(1E)を備え、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷凍装置であって、
上記低段側圧縮機(81)には、該低段側圧縮機(81)の内部に所定量の冷凍機油が溜まると所定量以上の冷凍機油を低段側圧縮機(81)の吐出側に放出する油吐出管(85)が設けられている
ことを特徴とする冷凍装置。 - 請求項1において、
上記低段側圧縮機(81)は、容量が可変に構成されている
ことを特徴とする冷凍装置。 - 請求項1において、
上記低段側圧縮機(81)は、ケーシング内が高圧雰囲気となる高圧ドーム型に構成されている
ことを特徴とする冷凍装置。 - 請求項3において、
上記低段側圧縮機(81)の吐出側配管(16)には、油吐出管(85)の接続部より上流側に減圧機構(56)が設けられている
ことを特徴とする冷凍装置。 - 請求項1において、
上記低段側圧縮機(81)の吐出側配管(16)における油吐出管(85)の接続部より上流側に一端が接続され且つ低段側圧縮機(81)の吸入側配管(54)に他端が接続されて低段側圧縮機(81)から吐出された冷凍機油を低段側圧縮機(81)の吸入側に戻す油戻し機構(57)が設けられている
ことを特徴とする冷凍装置。 - 請求項1において、
上記冷媒回路(1E)は、熱源側熱交換器(4)を備えた熱源ユニット(1A)と、冷却側熱交換器(51)を備えた冷却ユニット(1D)とを備え、
上記高段側圧縮機(2A)は、熱源ユニット(1A)に設けられる一方、
上記低段側圧縮機(81)は、冷却ユニット(1D)に設けられている
ことを特徴とする冷凍装置。
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-
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