JP2004353598A - 内燃エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンを高回転数領域或いは高負荷領域で比較的使用することが多い車両に搭載された内燃エンジンの排気ガス中のCO,HCのみならずNOxの低減を十分に図ることができる空燃比制御装置を提供する。
【解決手段】内燃エンジンの排気管に備えられた酸素濃度センサの出力信号に応じて内燃エンジンの供給混合気の空燃比を目標空燃比に向けてフィードバック制御する空燃比制御装置であり、内燃エンジンの所定の高負荷及び高回転運転状態時には酸素濃度センサの出力信号に応じて目標空燃比を中心にして空燃比をリッチ側とリーン側とに周期的に振動させるパータベーション制御を行う。
【選択図】 図3
【解決手段】内燃エンジンの排気管に備えられた酸素濃度センサの出力信号に応じて内燃エンジンの供給混合気の空燃比を目標空燃比に向けてフィードバック制御する空燃比制御装置であり、内燃エンジンの所定の高負荷及び高回転運転状態時には酸素濃度センサの出力信号に応じて目標空燃比を中心にして空燃比をリッチ側とリーン側とに周期的に振動させるパータベーション制御を行う。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、内燃エンジンに排気ガス中の未燃焼成分を低減させるために備えられる空燃比制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃エンジンにおいては、排気ガス中の未燃焼成分を低減させるために排気系に設けられた酸素濃度センサによって排気中の酸素濃度を検出し、その検出酸素濃度に応じてエンジンへの供給混合気の空燃比を理論空燃比付近の目標空燃比に向けてフィードバック制御する空燃比制御装置が設けられている。
【0003】
また、内燃エンジンの排気系には、通常、三元触媒を用いたキャタライザが設けられている。キャタライザは排気ガス中のCO,HC,NOxを理論空燃比付近において同時に低減させる機能を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
エンジンを高回転数領域や高負荷領域で比較的使用することが多い自動二輪車等の軽重量の車両の場合には、排気ガス中のNOx量が多いことが知られている。しかしながら、空燃比を理論空燃比付近に収束させる方式の従来の空燃比制御装置の使用下でのキャタライザによるNOxの浄化率は、他のCO,HC成分の浄化率に比べて非常に低く、NOxの低減を十分に図ることができないという問題点があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、エンジンを高回転数領域或いは高負荷領域で比較的使用することが多い車両に搭載された内燃エンジンの排気ガス中のCO,HCのみならずNOxの低減を十分に図ることができる空燃比制御装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の内燃エンジンの空燃比制御装置は、内燃エンジンの排気管に排気ガス中の酸素濃度に応じた出力信号を発生する酸素濃度センサを備え、酸素濃度センサの出力信号に応じて内燃エンジンの供給混合気の空燃比を目標空燃比に向けてフィードバック制御する空燃比制御装置であって、内燃エンジンの所定の高負荷及び高回転運転状態を検出して検出信号を発生する検出手段と、検出信号の発生時に酸素濃度センサの出力信号に応じて目標空燃比を中心にして空燃比をリッチ側とリーン側とに周期的に振動させるパータベーション制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0007】
この結果、NOxの排出量が増大する所定の高負荷及び高回転数領域ではパータベーション制御が行われ、排気ガス中のCO,HCと共にNOxの低減を十分に図ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本発明による空燃比制御装置が適用された二輪車搭載4サイクル内燃エンジンのエンジン制御システムを示している。
かかる内燃エンジンの吸気管1には、スロットル弁2が設けられ、スロットル弁2の開度に応じた量の吸入空気が吸気管1を介してエンジン本体3の吸入ポートに供給されるようになっている。エンジン本体3の吸気ポート近傍の吸気管1には燃料噴射用のインジェクタ4が設けられている。インジェクタ4には燃料タンク6から燃料供給管7が接続されている。燃料供給管7には、プランジャ式燃料ポンプ8が設けられている。燃料ポンプ8は後述のECU(電子制御ユニット)10による駆動によって燃料タンク6内の燃料を吸入側の燃料供給管7を介して吸い込みインジェクタ4に吐出側の燃料供給管7を介して圧送する。インジェクタ4はECU10による駆動によって燃料を吸気ポートに向けて噴射する。
【0009】
内燃エンジンの排気管13には、三元触媒を用いたキャタライザ14が設けられている。
また、エンジン本体3には点火プラグ11が固着されており、点火プラグ11は点火装置12に接続されており、ECU10が点火装置12に対して点火タイミングの指令を発することによってエンジン本体3のシリンダ内で火花放電を起こす。
【0010】
ECU10は、図2に示すように、入力インターフェース回路20と、回転数カウンタ21と、CPU(中央演算ユニット)22と、メモリ23と、駆動回路24〜25と、を備えている。
入力インターフェース回路20には、エンジン冷却水温を検出する水温センサ26、吸気管1内の負圧を検出する吸気圧センサ27、排気管13に設けられ排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素濃度センサ28、スロットル弁2の開度を検出するスロットル弁開度センサ31等のエンジン運転パラメータ検出手段が接続されている。酸素濃度センサ28は酸素濃度に応じて理論空燃比を閾値として空燃比がリッチ及びリーンのいずれであるかを示す2値出力型のセンサである。2値出力型のセンサに代えて酸素濃度比例出力型の酸素濃度センサを用いても良いことは勿論である。
【0011】
回転数カウンタ21には、エンジン回転数を検出するクランク角センサ29が接続されている。クランク角センサ29はエンジン本体3のクランク軸3aの回転に連動して図示しない回転体が所定の角度(例えば、15度)だけ回転する毎にクランクパルスが発生する。また、カム軸3bの回転に連動して図示しない回転体の近傍にカム角センサ30が設けられている。カム角センサ30は代表気筒のピストンの圧縮上死点を示すTDC信号又はクランク軸3aが720度回転する毎に基準位置信号をCPU22へ出力する。
【0012】
回転数カウンタ21はクランク角センサ29から出力されるクランクパルスによってリセットされて図示しないクロック発生器から出力されたクロックパルスを計数し、そのクロックパルス発生数を計数することによりエンジン回転数Neを示す信号を発生する。
CPU22には、入力インターフェース回路20からはセンサ26〜28による冷却水温Tw、吸気管内負圧PB、酸素濃度O2及びスロットル弁開度THの各検出情報、回転数カウンタ21からはエンジン回転数Neの情報並びにクランク角センサ29からTDC信号及び基準位置信号が供給される。
【0013】
CPU22は基準位置信号に同期して燃料ポンプ駆動開始時点、燃料噴射開始時点及び点火時期を設定し、また燃料噴射時間Tout及び燃料ポンプ駆動時間を算出する。燃料ポンプ駆動開始時点及び燃料ポンプ駆動時間は図示しない燃料ポンプ駆動設定ルーチンで設定される。メモリ23にはCPU22の動作プログラムやデータが記憶されている。
【0014】
燃料噴射時間Toutは例えば、次の算出式を用いて基本的には算出される。
Tout=Ti×KO2
ここで、Tiはエンジン回転数と吸気管内負圧とに応じてメモリ23からのデータマップ検索により決定される空燃比基準制御値である基本燃料噴射時間である。KO2は酸素濃度センサ28の出力信号に基づいた空燃比フィードバック制御において算出された空燃比補正係数である。空燃比補正係数KO2は後述の空燃比制御ルーチンにおいて決定される。
【0015】
なお、燃料噴射時間Toutの算出においては加速補正、減速補正等の各種の補正が加えられて燃料噴射時間Toutが決定されることが普通である。
ECU10内のCPU22は、所定の周期で空燃比制御ルーチンを実行する。空燃比制御ルーチンの実行においてCPU22は、図3に示すように、先ず、空燃比フィードバック制御領域であるか否かを判別する(ステップS1)。酸素濃度センサ28の出力信号に基づいた空燃比フィードバック制御領域は図4に示すようにエンジン回転数Neとスロットル弁開度THに応じて設定される。その設定情報はメモリ23に記憶されている。よって、メモリ23に記憶された空燃比フィードバック制御領域のデータに応じて空燃比フィードバック制御領域であるか否かは判別される。
【0016】
なお、図4では空燃比フィードバック制御領域にはPI制御の空燃比フィードバック制御領域とNOx低減フィードバック制御領域とがあることを示している。NOx低減フィードバック制御領域ではパータベーション制御が行われる。NOx低減フィードバック制御領域は図4に示したように、更に3つの領域、すなわち第1NOXFB領域、第2NOXFB領域及び第3NOXFB領域に区分されている。NOx低減フィードバック制御領域をこのように3つの領域に区分した理由は、より高精度の制御をするためにである。すなわち、後述する空燃比補正係数KO2の加算値ΔKINC、減算値ΔKDEC、KO2加算状態タイマの時間TMINCの初期値RFP、及びKO2減算状態タイマの時間TMDECの初期値RFMは3つの領域毎に設定される。
【0017】
また、各領域の境にはヒステリシス分が設けられている。すなわち、前回の判別では空燃比フィードバック制御領域外にあったときに次に空燃比フィードバック制御領域にあるか否かの判別には図4に実線で示した境界の値が閾値として用いられ、前回の判別では空燃比フィードバック制御領域内にあったときに次に空燃比フィードバック制御領域にあるか否かの判別には図4に波線で示した境界の値が閾値として用いられる。このことは、PI制御の空燃比フィードバック制御領域とNOx低減フィードバック制御領域との間、また第1NOXFB領域、第2NOXFB領域及び第3NOXFB領域の間でも同様である。
【0018】
空燃比フィードバック制御領域以外では酸素濃度センサ28の出力信号に無関係に空燃比を制御する空燃比オープルループ制御領域である。CPU22は、空燃比オープルループ制御領域と判別した場合には、オープン制御処理を行う(ステップS2)。オープン制御処理では空燃比補正係数KO2は1に等しくされ、上記した燃料噴射時間Toutの算出においては空燃比補正係数KO2を除く、加速補正、減速補正等の他の補正が加えられて燃料噴射時間Toutが決定される。
【0019】
CPU22は、空燃比フィードバック制御領域と判別した場合には、酸素濃度センサ28の出力信号を読み取り(ステップS3)、NOx低減フィードバック制御領域であるか否かを判別する(ステップS4)。メモリ23には図4に示した如き各領域の範囲(ヒステリシスを含む)を示すデータが予め記憶されているので、そのデータを用いてステップS4ではNOx低減フィードバック制御領域が判別される。すなわち、前回の判別ではPI制御の空燃比フィードバック制御領域内にあったときに次にNOx低減フィードバック制御領域にあるか否かの判別には図4に実線で示した境界の値が閾値として用いられ、前回の判別ではNOx低減フィードバック制御領域内にあったときに次にNOx低減フィードバック制御領域にあるか否かの判別には図4に波線で示した境界の値が閾値として用いられる。閾値はエンジン回転数及びスロットル弁開度共に排気ガス中のNOx量が急増する直前の値である。
【0020】
CPU22は、NOx低減フィードバック制御領域ではないと判別した場合には、前回の本ルーチン実行時にNOx低減フィードバック制御を行ったか否かを判別する(ステップS5)。前回の本ルーチン実行時にNOx低減フィードバック制御を行っていない場合には、PI制御の空燃比フィードバック制御処理を行う(ステップS6)。
【0021】
前回の本ルーチン実行時にNOx低減フィードバック制御を行った場合には、NOx低減フィードバック制御から空燃比フィードバック制御に移行するので、空燃比補正係数KO2を学習値KREF又は1に設定し(ステップS7)、その後、ステップS6に進んでPI制御の空燃比フィードバック制御処理を行う。ステップS7の学習値KREFとは上記のPI制御のI(積分)項による酸素濃度センサ28の出力反転時の空燃比補正係数KO2を平均化した値である。
【0022】
PI制御の空燃比フィードバック制御処理については公知であるので、ここでの詳細な説明は省略する。概略的に説明すると、酸素濃度センサ28の出力信号に応じて空燃比が例えば、理論空燃比よりリッチと判断されると、空燃比補正係数KO2はP(比例)項分だけ減少され、その後、所定の周期でI項分だけ減少される。一方、酸素濃度センサ28の出力信号に応じて空燃比が例えば、理論空燃比よりリーンと判断されると、空燃比補正係数KO2はP項分だけ増加され、その後、所定の周期でI項分だけ増加される。
【0023】
CPU22は、ステップS4においてNOx低減フィードバック制御領域であると判別した場合には、NOx低減フィードバック用係数及びタイマ時間を選択する(ステップS8)。ステップS8ではNOx低減フィードバック制御領域が上記した第1NOXFB領域、第2NOXFB領域及び第3NOXFB領域のいずれであるかが判別され、それに応じて空燃比補正係数KO2の加算値ΔKINC、減算値ΔKDEC、KO2加算状態タイマの時間TMINCの初期値RFP、及びKO2減算状態タイマの時間TMDECの初期値RFMが設定される。すなわち、第1NOXFB領域の場合、ΔKINC=ΔKINC1(例えば、0.03)、ΔKDEC=ΔKDEC1(例えば、0.03)、RFP=RFP1(例えば、250msec)、RFM=RFM1(例えば、250msec)である。第2NOXFB領域の場合、ΔKINC=ΔKINC2(例えば、0.08)、ΔKDEC=ΔKDEC2(例えば、0.03)、RFP=RFP2(例えば、2500msec)、RFM=RFM2(例えば、130msec)である。第3NOXFB領域の場合、ΔKINC=ΔKINC3(例えば、0.08)、ΔKDEC=ΔKDEC3(例えば、0.08)、RFP=RFP3(例えば、80msec)、RFM=RFM3(例えば、80msec)である。
【0024】
NOx低減フィードバック用係数及びタイマ時間の選択後、NOx低減フィードバック制御の実施許可を判断する(ステップS9)。
NOx低減フィードバック制御の実施許可判断は、図5に示すように、先ず、リッチ/リーン一致判定フラグF1が不一致を示す1であるか否かを判別する(ステップS21)。リッチ/リーン一致判定フラグF1は、後述のNOx低減フィードバック制御処理において設定される。すなわち、F1=0は、酸素濃度センサ28がリッチを示す出力信号レベルであるとき空燃比補正係数KO2が減少される状態であること、或いは酸素濃度センサ28がリーンを示す出力信号レベルであるとき空燃比補正係数KO2が増加される状態であることが検出されたことを表す。すなわち、空燃比補正係数の今回の算出値の空燃比補正の方向が酸素濃度センサ28の出力信号から判別された空燃比と所定の対応関係を有していることを表す。F1=1は、酸素濃度センサ28がリッチを示す出力信号レベルであるとき空燃比補正係数KO2が増加される状態であること、或いは酸素濃度センサ28がリーンを示す出力信号レベルであるとき空燃比補正係数KO2が減少される状態であることが検出されたことを表す。
【0025】
ステップS21においてF1=0と判別したならば、エンジンは安定運転状態であるか否かを判別する(ステップS22)。エンジンの安定運転状態の判別は、エンジン回転数Ne、スロットル弁開度TH及び吸気管内負圧PBのうちの少なくとも1のエンジン運転パラメータの今回値、前回値及び前々回値が所定の範囲内にあるときを検出することによって行われる。なお、今回値、前回値及び前々回値の各々は所定の周期のタイミングで検出されるエンジン運転パラメータの検出値である。エンジンの安定運転状態の判別は、本ルーチンとは別のルーチンで行って、その結果をステップS22では安定状態フラグF6によって判別しても良い。
【0026】
CPU22は、ステップS21においてF1=1と判別したならば、或いはステップS22においてエンジンが不安定運転状態にあると判別したならば、空燃比反転カウンタの計数値COUNTを初期値INI(例えば、6)に等しくさせ(ステップS23)、KO2加算状態タイマの時間TMINC及びKO2減算状態タイマの時間TMDECを0に等しくさせる(ステップS24)。空燃比反転カウンタは酸素濃度センサ28の出力信号レベルがリッチを示すレベルからリーンを示すレベルへ反転する毎に計数値COUNTをカウントダウンする。KO2加算状態タイマ及びKO2減算状態タイマ各々は時間値がセットされると、時間計測してその時間値が0に向けて減少するタイマである。
【0027】
CPU22は、更に、KO2加減要求フラグF2を0に等しくさせ(ステップS25)、リッチ/リーン一致判定フラグF1を0に等しくさせ(ステップS26)、NOx低減フィードバック制御許可フラグF3を0に等しくさせ(ステップS27)、NOx低減フィードバック制御実施フラグF4を1に等しくさせる(ステップS28)。F2=0は空燃比補正係数KO2の加算要求を示し、F1=0は上記したように酸素濃度センサ28による空燃比検出結果と空燃比補正係数KO2の今回の値の変化方向とが所定の対応関係を有していることを示す。F3=0はNOx低減フィードバック制御の不許可を示し、F4=1はNOx低減フィードバック制御が現在実際に行われていないことを示す。
【0028】
CPU22は、ステップS22においてエンジンが安定運転状態にあると判別したならば、空燃比反転カウンタの計数値COUNTが0であるか否かを判別する(ステップS29)。ステップS29ではエンジンが安定運転状態にあり、かつ酸素濃度センサ28による空燃比検出結果と空燃比補正係数KO2の変化方向とが対応している状態が少なくともINIの空燃比反転の回数だけ継続したか否かが判別される。空燃比反転カウンタの計数値COUNTが0に達している場合には酸素濃度センサ28の出力信号レベルはリッチを示すか否かを判別する(ステップS30)。ステップS30は後述のNOx低減フィードバック制御処理において酸素濃度センサフラグF5が0又は1に設定された結果に応じて判別することもできる。酸素濃度センサ28の出力信号レベルがリッチを示す場合には、空燃比補正係数KO2が学習値KREF以下であるか否かを判別する(ステップS31)。KO2≦KREFである場合には、NOx低減フィードバック制御許可フラグF3を1に等しくさせ(ステップS32)、これによってNOx低減フィードバック制御を実施許可状態とする。
【0029】
CPU22は、空燃比制御ルーチンのステップS9の実行後、NOx低減フィードバック制御の実施許可判断の結果をNOx低減フィードバック制御許可フラグF3によって判別する(ステップS10)。F3=1ならば、NOx低減フィードバック制御の実施は許可されているので、空燃比補正係数KO2を学習値KREFに設定し(ステップS11)、その後、NOx低減フィードバック制御処理を実行する(ステップS12)。F3=0ならば、NOx低減フィードバック制御の実施は許可されていないので、NOx低減フィードバック制御終了処理を行う(ステップS13)。その後、NOx低減フィードバック制御終了処理で設定された空燃比補正係数KO2を用いてPI制御の空燃比フィードバック制御処理を行う(ステップS6)。
【0030】
CPU22によるステップS12のNOx低減フィードバック制御処理がパータベーション制御を行う制御手段に相当する。
ステップS12のNOx低減フィードバック制御処理において、CPU22は図6に示すように、先ず、KO2加減要求フラグF2が1であるか否かを判別する(ステップS41)。F2=0ならば、空燃比補正係数KO2の加算要求時、すなわち空燃比をリッチ化すべき時であり、KO2減算状態タイマの時間TMDECが0に到達したか否かを判別する(ステップS42)。TMDEC>0ならば、NOx低減フィードバック制御処理を一旦終了する。TMDEC=0ならば、減算時間が終了したので酸素濃度センサ28の出力信号から実際の空燃比がリーンであるか否かを判別する(ステップS43)。実際の空燃比がリッチであるならば、酸素濃度センサ28による空燃比検出結果と空燃比補正係数KO2の変化方向とが対応した関係を有していないので、リッチ/リーン一致判定フラグF1を1に等しくさせる(ステップS44)。
【0031】
一方、実際の空燃比がリーンであるならば、酸素濃度センサ28による空燃比検出結果と空燃比補正係数KO2による空燃比補正方向との対応関係が一致するので、リッチ/リーン一致判定フラグF1を0に等しくさせる(ステップS45)。その後、学習値KREFに所定の加算値ΔKINCを加算し、それを空燃比補正係数KO2とする(ステップS46)。KO2加算状態タイマの時間TMINCに所定時間RFPを設定し(ステップS47)、更に、KO2加減要求フラグF2を1に等しくさせる(ステップS48)。
【0032】
CPU22はステップS41においてF2=1と判別したならば、空燃比補正係数KO2の減算要求時、すなわち空燃比をリーン化すべき時であり、KO2加算状態タイマの時間TMINCが0に到達したか否かを判別する(ステップS49)。TMINC>0ならば、NOx低減フィードバック制御処理を一旦終了する。TMINC=0ならば、加算時間が終了したので酸素濃度センサ28の出力信号から実際の空燃比がリーンであるか否かを判別する(ステップS50)。実際の空燃比がリーンであるならば、酸素濃度センサ28による空燃比検出結果と空燃比補正係数KO2による空燃比補正方向との対応関係が一致しないので、リッチ/リーン一致判定フラグF1を1に等しくさせる(ステップS44)。
【0033】
一方、実際の空燃比がリッチであるならば、酸素濃度センサ28による空燃比検出結果と空燃比補正係数KO2による補正方向との対応関係が一致するので、リッチ/リーン一致判定フラグF1を0に等しくさせる(ステップS51)。その後、学習値KREFから所定の減算値ΔKDECを減算し、それを空燃比補正係数KO2とする(ステップS52)。KO2減算状態タイマの時間TMDECに所定時間RFMを設定し(ステップS53)、更に、KO2加減要求フラグF2を0に等しくさせる(ステップS54)。
【0034】
ステップS13のNOx低減フィードバック制御終了処理において、CPU22は図7に示すように、先ず、エンジンは安定運転状態であるか否かを判別する(ステップS61)。このエンジンの安定運転状態の判別は、ステップS22の判別と同様である。エンジンが安定運転状態であれば、酸素濃度センサ28の出力信号から実際の空燃比がリーンであるか否かを判別する(ステップS62)。実際の空燃比がリッチであるならば、空燃比補正係数KO2による空燃比補正方向がリーンとなっているので、学習値KREFから所定の減算値ΔKDECを減算し、それを空燃比補正係数KO2とする(ステップS63)。一方、実際の空燃比がリーンであるならば、空燃比補正係数KO2の変化方向がリッチとなっているので、学習値KREFに所定の加算値ΔKINCを加算し、それを空燃比補正係数KO2とする(ステップS64)。エンジンが安定運転状態ではないならば、空燃比補正係数KO2を学習値KREFに設定する(ステップS65)。ステップS63〜S65のいずれかの実行後、上記のステップS6に進んでPI制御の空燃比フィードバック制御処理を行う。
【0035】
このように空燃比制御ルーチンで設定された空燃比補正係数KO2が燃料噴射時間Toutの算出に反映されることにより、結果としてエンジンの供給混合気の空燃比が制御される。
次に、上記の空燃比制御ルーチンの実行によるNOx低減フィードバック制御の動作例を図8に従って説明する。
【0036】
図8において、F3=0のNOx低減フィードバック制御の不許可期間では、空燃比反転カウンタの計数値COUNTが段階的に減少して0になるまでを示している。この不許可期間では、ステップS6のPI制御の空燃比フィードバック制御処理によって空燃比補正係数KO2が減少し、酸素濃度センサ28の出力信号レベルが空燃比のリッチからリーンに反転した時点t1,t2,t3,t4の各々で空燃比反転カウンタの計数値COUNTが減少している。時点t4で空燃比反転カウンタの計数値COUNTが0に達すると、空燃比反転カウンタはINI回のリッチからリーンへの空燃比反転を計測したことになる。その後の時点t5にてステップS31にてKO2≦KREFの条件が満たされ、ステップS32にてF3=1と設定されることにより、NOx低減フィードバック制御の実施が許可される。すなわち、この時点t5からパータベーション制御が開始されることになり、先ず、その開始時にはF2=0のためステップS46にてKO2=KREF+ΔKINCと設定される。その結果、燃料噴射時間Toutが増量されるので、供給混合気の空燃比がリッチ化され、そのリッチ化状態が所定時間RFPだけ継続される。所定時間RFPの経過後、その時点ではF2=1となるためステップS52に進んでKO2=KREF−ΔKDECと設定される。その結果、燃料噴射時間Toutが減量されるので、供給混合気の空燃比がリーン化され、そのリーン化状態が所定時間RFMだけ継続される。よって、パータベーション制御によって空燃比がリッチとリーンとを短周期で繰り返すことになる。
【0037】
図8に示した動作例では、パータベーション制御継続中の時点t6にてエンジンの運転状態が不安定になったことが検出されたため、安定状態フラグF6が1(安定)から0(不安定)に反転し、その時点t6からパータベーション制御は中止されている。また、時点t6の直後に空燃比補正係数KO2はKREFにされた後、変化する。
【0038】
図9においてはエンジンの運転状態が不安定になったことが検出されたためにパータベーション制御から空燃比フィードバック制御に移行する場合の空燃比補正係数KO2の変化が示されている。安定状態フラグF6が1から0に反転し、図9に示す時点t7においてステップS65にて空燃比補正係数KO2はKREFにされた後、空燃比フィードバック制御処理が開始される。PI制御の空燃比フィードバック制御処理によって、その後、空燃比補正係数KO2が段階的に変化されることになる。
【0039】
また、パータベーション制御中にステップS21にてF1=1、すなわち酸素濃度センサ28による空燃比検出結果と空燃比補正係数KO2による空燃比補正方向との対応関係が一致しない状態と判別された場合には、パータベーション制御は中止される。パータベーション制御中に実際の空燃比はリーン側であったにも関わらず、酸素濃度センサ28による空燃比検出結果はリッチ側を示した場合には、図10に示すように、空燃比補正係数KO2、学習値KREF、酸素濃度センサ28の出力電圧、リッチ/リーン判定及びフラグF3は変化する。図10に示す時点t8にて実際のパータベーション制御による空燃比はリーン側であったにも関わらず、酸素濃度センサ28による空燃比検出結果はリッチ側を示したためにステップS44でフラグF1が1にセットされ、その結果、ステップS27にてフラグF3が1から0に反転され、パータベーション制御は実施不許可とされる。よって、パータベーション制御に代わってステップS13のNOx低減フィードバック制御終了処理が実行される。この時点で空燃比補正係数KO2はステップS63でKREF−ΔKDECに設定された後、直ちにPI制御の空燃比フィードバック制御が開始される。すなわち、パータベーション制御の中止時点の空燃比補正係数KO2の値がそのまま用いられる。その結果、供給混合気の空燃比のリーン化が図られるので、空燃比補正係数KO2は段階的に更に減少する。図10に示す時点t9では酸素濃度センサ28の出力電圧は理論空燃比に対応した反転閾値電圧THを下回り、空燃比反転カウンタの計数値COUNTが計数を開始する。学習値KREFは上記したように酸素濃度センサ28の出力反転時の空燃比補正係数KO2を平均化した値であるので、リーンからリッチへの反転時に徐々に低下する。図10に示した例では、空燃比反転カウンタの計数値COUNTが0に達した後の時点t10でパータベーション制御が再度開始される。
【0040】
なお、パータベーション制御中に実際の空燃比はリッチ側であったにも関わらず、酸素濃度センサ28による空燃比検出結果はリーン側を示した場合には、空燃比補正係数KO2、学習値KREF及び酸素濃度センサ28の出力電圧については図10に示した例とは逆の波形パターンとなる。
かかる空燃比制御装置を用いた車載内燃エンジンにおいては、空燃比フィードバック制御領域でも比較的低負荷及び低エンジン回転数領域ではPI制御の空燃比フィードバック制御が行われ、空燃比フィードバック制御領域でも高負荷及び高エンジン回転数領域ではNOx低減のためにパータベーション制御が行われる。これは、高負荷及び高エンジン回転数領域でNOxの排出量が急増することに基づいている。更に、この領域では低負荷及び低エンジン回転数領域に比べてパータベーション制御を行うことによる車両の振動がエンジン回転数の増加による振動によってマスキングされるので、パータベーション制御による運転者の操作性に与える影響を最小限に抑えることができる。すなわち、NOxの排出量が少ない低負荷及び低エンジン回転数領域ではPI制御の空燃比フィードバック制御によって良好な安定した操作性が得られ、またNOxの排出量が多い高負荷及び高エンジン回転数領域ではパータベーション制御によって操作性の悪化を最小限に抑えつつ三元触媒による排気ガス中のNOxの浄化を十分に図ることができる。パータベーション制御は例えば、理論空燃比を中心にして空燃比をリッチ側とリーン側とに周期的に振動させるので、リッチ排気ガス中の未燃焼成分とリーン排気ガス中の過剰酸素とが混在する状態を作り出すため三元触媒による排気ガス中のCO,HCの浄化だけでなくNOxの浄化がより活発に行われるのである。
【0041】
なお、上記した実施例においては、エンジンへの燃料噴射量を空燃比補正係数KO2に応じて調整することによって空燃比制御が実行されるが、エンジンに供給される空気量を調整する方式の空燃比制御装置にも本発明を適用することができる。
また、上記した実施例においては、本発明を二輪車に適用した場合について説明したが、いわゆる軽四輪車、三輪車等の他のエンジン搭載車両にも適用することができる。
【0042】
また、上記した実施例においては、目標空燃比は理論空燃比であるが、これに限定されない。目標空燃比はPI制御の空燃比フィードバック制御時とNOx低減フィードバック制御時でと異なっても良い。
更に、図4に示した各領域の判別はエンジン回転数Neとスロットル弁開度THとに応じて行っているが、エンジン回転数Neに代えて車速を用いても良く、また、スロットル弁開度THに代えて吸気管内負圧、或いはエンジンへの吸入空気量等のエンジン負荷を示すパラメータを用いることができる。
【0043】
【発明の効果】
以上の如く、本発明によれば、空燃比フィードバック制御領域でもエンジンの運転が安定した状態でパータベーション制御が実行されるので、良好な運転状態を維持しつつ三元触媒によって排気ガス中のNOxの低減を図ることができる。また、本発明は空燃比制御装置の基本的なハードウエア構成をそのまま用いることができるので、コストアップを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空燃比制御装置を適用した内燃エンジンのエンジン制御システムを示す図である。
【図2】図1のシステム中のECUの内部構成を示すブロック図である。
【図3】空燃比制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】空燃比フィードバック領域を示す図である。
【図5】NOxフィードバック制御実施許可判断のフローチャートである。
【図6】NOxフィードバック制御処理のフローチャートである。
【図7】NOxフィードバック制御終了処理のフローチャートである。
【図8】NOxフィードバック制御の動作例を示す図である。
【図9】NOxフィードバック制御終了時の動作例を示す図である。
【図10】NOxフィードバック制御終了時の動作例を示す図である。
【符号の説明】
1 吸気管
2 スロットル弁
3 エンジン本体
4 インジェクタ
6 燃料タンク
10 ECU
13 排気管
14 キャタライザ
22 CPU
【発明が属する技術分野】
本発明は、内燃エンジンに排気ガス中の未燃焼成分を低減させるために備えられる空燃比制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃エンジンにおいては、排気ガス中の未燃焼成分を低減させるために排気系に設けられた酸素濃度センサによって排気中の酸素濃度を検出し、その検出酸素濃度に応じてエンジンへの供給混合気の空燃比を理論空燃比付近の目標空燃比に向けてフィードバック制御する空燃比制御装置が設けられている。
【0003】
また、内燃エンジンの排気系には、通常、三元触媒を用いたキャタライザが設けられている。キャタライザは排気ガス中のCO,HC,NOxを理論空燃比付近において同時に低減させる機能を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
エンジンを高回転数領域や高負荷領域で比較的使用することが多い自動二輪車等の軽重量の車両の場合には、排気ガス中のNOx量が多いことが知られている。しかしながら、空燃比を理論空燃比付近に収束させる方式の従来の空燃比制御装置の使用下でのキャタライザによるNOxの浄化率は、他のCO,HC成分の浄化率に比べて非常に低く、NOxの低減を十分に図ることができないという問題点があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、エンジンを高回転数領域或いは高負荷領域で比較的使用することが多い車両に搭載された内燃エンジンの排気ガス中のCO,HCのみならずNOxの低減を十分に図ることができる空燃比制御装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の内燃エンジンの空燃比制御装置は、内燃エンジンの排気管に排気ガス中の酸素濃度に応じた出力信号を発生する酸素濃度センサを備え、酸素濃度センサの出力信号に応じて内燃エンジンの供給混合気の空燃比を目標空燃比に向けてフィードバック制御する空燃比制御装置であって、内燃エンジンの所定の高負荷及び高回転運転状態を検出して検出信号を発生する検出手段と、検出信号の発生時に酸素濃度センサの出力信号に応じて目標空燃比を中心にして空燃比をリッチ側とリーン側とに周期的に振動させるパータベーション制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0007】
この結果、NOxの排出量が増大する所定の高負荷及び高回転数領域ではパータベーション制御が行われ、排気ガス中のCO,HCと共にNOxの低減を十分に図ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本発明による空燃比制御装置が適用された二輪車搭載4サイクル内燃エンジンのエンジン制御システムを示している。
かかる内燃エンジンの吸気管1には、スロットル弁2が設けられ、スロットル弁2の開度に応じた量の吸入空気が吸気管1を介してエンジン本体3の吸入ポートに供給されるようになっている。エンジン本体3の吸気ポート近傍の吸気管1には燃料噴射用のインジェクタ4が設けられている。インジェクタ4には燃料タンク6から燃料供給管7が接続されている。燃料供給管7には、プランジャ式燃料ポンプ8が設けられている。燃料ポンプ8は後述のECU(電子制御ユニット)10による駆動によって燃料タンク6内の燃料を吸入側の燃料供給管7を介して吸い込みインジェクタ4に吐出側の燃料供給管7を介して圧送する。インジェクタ4はECU10による駆動によって燃料を吸気ポートに向けて噴射する。
【0009】
内燃エンジンの排気管13には、三元触媒を用いたキャタライザ14が設けられている。
また、エンジン本体3には点火プラグ11が固着されており、点火プラグ11は点火装置12に接続されており、ECU10が点火装置12に対して点火タイミングの指令を発することによってエンジン本体3のシリンダ内で火花放電を起こす。
【0010】
ECU10は、図2に示すように、入力インターフェース回路20と、回転数カウンタ21と、CPU(中央演算ユニット)22と、メモリ23と、駆動回路24〜25と、を備えている。
入力インターフェース回路20には、エンジン冷却水温を検出する水温センサ26、吸気管1内の負圧を検出する吸気圧センサ27、排気管13に設けられ排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素濃度センサ28、スロットル弁2の開度を検出するスロットル弁開度センサ31等のエンジン運転パラメータ検出手段が接続されている。酸素濃度センサ28は酸素濃度に応じて理論空燃比を閾値として空燃比がリッチ及びリーンのいずれであるかを示す2値出力型のセンサである。2値出力型のセンサに代えて酸素濃度比例出力型の酸素濃度センサを用いても良いことは勿論である。
【0011】
回転数カウンタ21には、エンジン回転数を検出するクランク角センサ29が接続されている。クランク角センサ29はエンジン本体3のクランク軸3aの回転に連動して図示しない回転体が所定の角度(例えば、15度)だけ回転する毎にクランクパルスが発生する。また、カム軸3bの回転に連動して図示しない回転体の近傍にカム角センサ30が設けられている。カム角センサ30は代表気筒のピストンの圧縮上死点を示すTDC信号又はクランク軸3aが720度回転する毎に基準位置信号をCPU22へ出力する。
【0012】
回転数カウンタ21はクランク角センサ29から出力されるクランクパルスによってリセットされて図示しないクロック発生器から出力されたクロックパルスを計数し、そのクロックパルス発生数を計数することによりエンジン回転数Neを示す信号を発生する。
CPU22には、入力インターフェース回路20からはセンサ26〜28による冷却水温Tw、吸気管内負圧PB、酸素濃度O2及びスロットル弁開度THの各検出情報、回転数カウンタ21からはエンジン回転数Neの情報並びにクランク角センサ29からTDC信号及び基準位置信号が供給される。
【0013】
CPU22は基準位置信号に同期して燃料ポンプ駆動開始時点、燃料噴射開始時点及び点火時期を設定し、また燃料噴射時間Tout及び燃料ポンプ駆動時間を算出する。燃料ポンプ駆動開始時点及び燃料ポンプ駆動時間は図示しない燃料ポンプ駆動設定ルーチンで設定される。メモリ23にはCPU22の動作プログラムやデータが記憶されている。
【0014】
燃料噴射時間Toutは例えば、次の算出式を用いて基本的には算出される。
Tout=Ti×KO2
ここで、Tiはエンジン回転数と吸気管内負圧とに応じてメモリ23からのデータマップ検索により決定される空燃比基準制御値である基本燃料噴射時間である。KO2は酸素濃度センサ28の出力信号に基づいた空燃比フィードバック制御において算出された空燃比補正係数である。空燃比補正係数KO2は後述の空燃比制御ルーチンにおいて決定される。
【0015】
なお、燃料噴射時間Toutの算出においては加速補正、減速補正等の各種の補正が加えられて燃料噴射時間Toutが決定されることが普通である。
ECU10内のCPU22は、所定の周期で空燃比制御ルーチンを実行する。空燃比制御ルーチンの実行においてCPU22は、図3に示すように、先ず、空燃比フィードバック制御領域であるか否かを判別する(ステップS1)。酸素濃度センサ28の出力信号に基づいた空燃比フィードバック制御領域は図4に示すようにエンジン回転数Neとスロットル弁開度THに応じて設定される。その設定情報はメモリ23に記憶されている。よって、メモリ23に記憶された空燃比フィードバック制御領域のデータに応じて空燃比フィードバック制御領域であるか否かは判別される。
【0016】
なお、図4では空燃比フィードバック制御領域にはPI制御の空燃比フィードバック制御領域とNOx低減フィードバック制御領域とがあることを示している。NOx低減フィードバック制御領域ではパータベーション制御が行われる。NOx低減フィードバック制御領域は図4に示したように、更に3つの領域、すなわち第1NOXFB領域、第2NOXFB領域及び第3NOXFB領域に区分されている。NOx低減フィードバック制御領域をこのように3つの領域に区分した理由は、より高精度の制御をするためにである。すなわち、後述する空燃比補正係数KO2の加算値ΔKINC、減算値ΔKDEC、KO2加算状態タイマの時間TMINCの初期値RFP、及びKO2減算状態タイマの時間TMDECの初期値RFMは3つの領域毎に設定される。
【0017】
また、各領域の境にはヒステリシス分が設けられている。すなわち、前回の判別では空燃比フィードバック制御領域外にあったときに次に空燃比フィードバック制御領域にあるか否かの判別には図4に実線で示した境界の値が閾値として用いられ、前回の判別では空燃比フィードバック制御領域内にあったときに次に空燃比フィードバック制御領域にあるか否かの判別には図4に波線で示した境界の値が閾値として用いられる。このことは、PI制御の空燃比フィードバック制御領域とNOx低減フィードバック制御領域との間、また第1NOXFB領域、第2NOXFB領域及び第3NOXFB領域の間でも同様である。
【0018】
空燃比フィードバック制御領域以外では酸素濃度センサ28の出力信号に無関係に空燃比を制御する空燃比オープルループ制御領域である。CPU22は、空燃比オープルループ制御領域と判別した場合には、オープン制御処理を行う(ステップS2)。オープン制御処理では空燃比補正係数KO2は1に等しくされ、上記した燃料噴射時間Toutの算出においては空燃比補正係数KO2を除く、加速補正、減速補正等の他の補正が加えられて燃料噴射時間Toutが決定される。
【0019】
CPU22は、空燃比フィードバック制御領域と判別した場合には、酸素濃度センサ28の出力信号を読み取り(ステップS3)、NOx低減フィードバック制御領域であるか否かを判別する(ステップS4)。メモリ23には図4に示した如き各領域の範囲(ヒステリシスを含む)を示すデータが予め記憶されているので、そのデータを用いてステップS4ではNOx低減フィードバック制御領域が判別される。すなわち、前回の判別ではPI制御の空燃比フィードバック制御領域内にあったときに次にNOx低減フィードバック制御領域にあるか否かの判別には図4に実線で示した境界の値が閾値として用いられ、前回の判別ではNOx低減フィードバック制御領域内にあったときに次にNOx低減フィードバック制御領域にあるか否かの判別には図4に波線で示した境界の値が閾値として用いられる。閾値はエンジン回転数及びスロットル弁開度共に排気ガス中のNOx量が急増する直前の値である。
【0020】
CPU22は、NOx低減フィードバック制御領域ではないと判別した場合には、前回の本ルーチン実行時にNOx低減フィードバック制御を行ったか否かを判別する(ステップS5)。前回の本ルーチン実行時にNOx低減フィードバック制御を行っていない場合には、PI制御の空燃比フィードバック制御処理を行う(ステップS6)。
【0021】
前回の本ルーチン実行時にNOx低減フィードバック制御を行った場合には、NOx低減フィードバック制御から空燃比フィードバック制御に移行するので、空燃比補正係数KO2を学習値KREF又は1に設定し(ステップS7)、その後、ステップS6に進んでPI制御の空燃比フィードバック制御処理を行う。ステップS7の学習値KREFとは上記のPI制御のI(積分)項による酸素濃度センサ28の出力反転時の空燃比補正係数KO2を平均化した値である。
【0022】
PI制御の空燃比フィードバック制御処理については公知であるので、ここでの詳細な説明は省略する。概略的に説明すると、酸素濃度センサ28の出力信号に応じて空燃比が例えば、理論空燃比よりリッチと判断されると、空燃比補正係数KO2はP(比例)項分だけ減少され、その後、所定の周期でI項分だけ減少される。一方、酸素濃度センサ28の出力信号に応じて空燃比が例えば、理論空燃比よりリーンと判断されると、空燃比補正係数KO2はP項分だけ増加され、その後、所定の周期でI項分だけ増加される。
【0023】
CPU22は、ステップS4においてNOx低減フィードバック制御領域であると判別した場合には、NOx低減フィードバック用係数及びタイマ時間を選択する(ステップS8)。ステップS8ではNOx低減フィードバック制御領域が上記した第1NOXFB領域、第2NOXFB領域及び第3NOXFB領域のいずれであるかが判別され、それに応じて空燃比補正係数KO2の加算値ΔKINC、減算値ΔKDEC、KO2加算状態タイマの時間TMINCの初期値RFP、及びKO2減算状態タイマの時間TMDECの初期値RFMが設定される。すなわち、第1NOXFB領域の場合、ΔKINC=ΔKINC1(例えば、0.03)、ΔKDEC=ΔKDEC1(例えば、0.03)、RFP=RFP1(例えば、250msec)、RFM=RFM1(例えば、250msec)である。第2NOXFB領域の場合、ΔKINC=ΔKINC2(例えば、0.08)、ΔKDEC=ΔKDEC2(例えば、0.03)、RFP=RFP2(例えば、2500msec)、RFM=RFM2(例えば、130msec)である。第3NOXFB領域の場合、ΔKINC=ΔKINC3(例えば、0.08)、ΔKDEC=ΔKDEC3(例えば、0.08)、RFP=RFP3(例えば、80msec)、RFM=RFM3(例えば、80msec)である。
【0024】
NOx低減フィードバック用係数及びタイマ時間の選択後、NOx低減フィードバック制御の実施許可を判断する(ステップS9)。
NOx低減フィードバック制御の実施許可判断は、図5に示すように、先ず、リッチ/リーン一致判定フラグF1が不一致を示す1であるか否かを判別する(ステップS21)。リッチ/リーン一致判定フラグF1は、後述のNOx低減フィードバック制御処理において設定される。すなわち、F1=0は、酸素濃度センサ28がリッチを示す出力信号レベルであるとき空燃比補正係数KO2が減少される状態であること、或いは酸素濃度センサ28がリーンを示す出力信号レベルであるとき空燃比補正係数KO2が増加される状態であることが検出されたことを表す。すなわち、空燃比補正係数の今回の算出値の空燃比補正の方向が酸素濃度センサ28の出力信号から判別された空燃比と所定の対応関係を有していることを表す。F1=1は、酸素濃度センサ28がリッチを示す出力信号レベルであるとき空燃比補正係数KO2が増加される状態であること、或いは酸素濃度センサ28がリーンを示す出力信号レベルであるとき空燃比補正係数KO2が減少される状態であることが検出されたことを表す。
【0025】
ステップS21においてF1=0と判別したならば、エンジンは安定運転状態であるか否かを判別する(ステップS22)。エンジンの安定運転状態の判別は、エンジン回転数Ne、スロットル弁開度TH及び吸気管内負圧PBのうちの少なくとも1のエンジン運転パラメータの今回値、前回値及び前々回値が所定の範囲内にあるときを検出することによって行われる。なお、今回値、前回値及び前々回値の各々は所定の周期のタイミングで検出されるエンジン運転パラメータの検出値である。エンジンの安定運転状態の判別は、本ルーチンとは別のルーチンで行って、その結果をステップS22では安定状態フラグF6によって判別しても良い。
【0026】
CPU22は、ステップS21においてF1=1と判別したならば、或いはステップS22においてエンジンが不安定運転状態にあると判別したならば、空燃比反転カウンタの計数値COUNTを初期値INI(例えば、6)に等しくさせ(ステップS23)、KO2加算状態タイマの時間TMINC及びKO2減算状態タイマの時間TMDECを0に等しくさせる(ステップS24)。空燃比反転カウンタは酸素濃度センサ28の出力信号レベルがリッチを示すレベルからリーンを示すレベルへ反転する毎に計数値COUNTをカウントダウンする。KO2加算状態タイマ及びKO2減算状態タイマ各々は時間値がセットされると、時間計測してその時間値が0に向けて減少するタイマである。
【0027】
CPU22は、更に、KO2加減要求フラグF2を0に等しくさせ(ステップS25)、リッチ/リーン一致判定フラグF1を0に等しくさせ(ステップS26)、NOx低減フィードバック制御許可フラグF3を0に等しくさせ(ステップS27)、NOx低減フィードバック制御実施フラグF4を1に等しくさせる(ステップS28)。F2=0は空燃比補正係数KO2の加算要求を示し、F1=0は上記したように酸素濃度センサ28による空燃比検出結果と空燃比補正係数KO2の今回の値の変化方向とが所定の対応関係を有していることを示す。F3=0はNOx低減フィードバック制御の不許可を示し、F4=1はNOx低減フィードバック制御が現在実際に行われていないことを示す。
【0028】
CPU22は、ステップS22においてエンジンが安定運転状態にあると判別したならば、空燃比反転カウンタの計数値COUNTが0であるか否かを判別する(ステップS29)。ステップS29ではエンジンが安定運転状態にあり、かつ酸素濃度センサ28による空燃比検出結果と空燃比補正係数KO2の変化方向とが対応している状態が少なくともINIの空燃比反転の回数だけ継続したか否かが判別される。空燃比反転カウンタの計数値COUNTが0に達している場合には酸素濃度センサ28の出力信号レベルはリッチを示すか否かを判別する(ステップS30)。ステップS30は後述のNOx低減フィードバック制御処理において酸素濃度センサフラグF5が0又は1に設定された結果に応じて判別することもできる。酸素濃度センサ28の出力信号レベルがリッチを示す場合には、空燃比補正係数KO2が学習値KREF以下であるか否かを判別する(ステップS31)。KO2≦KREFである場合には、NOx低減フィードバック制御許可フラグF3を1に等しくさせ(ステップS32)、これによってNOx低減フィードバック制御を実施許可状態とする。
【0029】
CPU22は、空燃比制御ルーチンのステップS9の実行後、NOx低減フィードバック制御の実施許可判断の結果をNOx低減フィードバック制御許可フラグF3によって判別する(ステップS10)。F3=1ならば、NOx低減フィードバック制御の実施は許可されているので、空燃比補正係数KO2を学習値KREFに設定し(ステップS11)、その後、NOx低減フィードバック制御処理を実行する(ステップS12)。F3=0ならば、NOx低減フィードバック制御の実施は許可されていないので、NOx低減フィードバック制御終了処理を行う(ステップS13)。その後、NOx低減フィードバック制御終了処理で設定された空燃比補正係数KO2を用いてPI制御の空燃比フィードバック制御処理を行う(ステップS6)。
【0030】
CPU22によるステップS12のNOx低減フィードバック制御処理がパータベーション制御を行う制御手段に相当する。
ステップS12のNOx低減フィードバック制御処理において、CPU22は図6に示すように、先ず、KO2加減要求フラグF2が1であるか否かを判別する(ステップS41)。F2=0ならば、空燃比補正係数KO2の加算要求時、すなわち空燃比をリッチ化すべき時であり、KO2減算状態タイマの時間TMDECが0に到達したか否かを判別する(ステップS42)。TMDEC>0ならば、NOx低減フィードバック制御処理を一旦終了する。TMDEC=0ならば、減算時間が終了したので酸素濃度センサ28の出力信号から実際の空燃比がリーンであるか否かを判別する(ステップS43)。実際の空燃比がリッチであるならば、酸素濃度センサ28による空燃比検出結果と空燃比補正係数KO2の変化方向とが対応した関係を有していないので、リッチ/リーン一致判定フラグF1を1に等しくさせる(ステップS44)。
【0031】
一方、実際の空燃比がリーンであるならば、酸素濃度センサ28による空燃比検出結果と空燃比補正係数KO2による空燃比補正方向との対応関係が一致するので、リッチ/リーン一致判定フラグF1を0に等しくさせる(ステップS45)。その後、学習値KREFに所定の加算値ΔKINCを加算し、それを空燃比補正係数KO2とする(ステップS46)。KO2加算状態タイマの時間TMINCに所定時間RFPを設定し(ステップS47)、更に、KO2加減要求フラグF2を1に等しくさせる(ステップS48)。
【0032】
CPU22はステップS41においてF2=1と判別したならば、空燃比補正係数KO2の減算要求時、すなわち空燃比をリーン化すべき時であり、KO2加算状態タイマの時間TMINCが0に到達したか否かを判別する(ステップS49)。TMINC>0ならば、NOx低減フィードバック制御処理を一旦終了する。TMINC=0ならば、加算時間が終了したので酸素濃度センサ28の出力信号から実際の空燃比がリーンであるか否かを判別する(ステップS50)。実際の空燃比がリーンであるならば、酸素濃度センサ28による空燃比検出結果と空燃比補正係数KO2による空燃比補正方向との対応関係が一致しないので、リッチ/リーン一致判定フラグF1を1に等しくさせる(ステップS44)。
【0033】
一方、実際の空燃比がリッチであるならば、酸素濃度センサ28による空燃比検出結果と空燃比補正係数KO2による補正方向との対応関係が一致するので、リッチ/リーン一致判定フラグF1を0に等しくさせる(ステップS51)。その後、学習値KREFから所定の減算値ΔKDECを減算し、それを空燃比補正係数KO2とする(ステップS52)。KO2減算状態タイマの時間TMDECに所定時間RFMを設定し(ステップS53)、更に、KO2加減要求フラグF2を0に等しくさせる(ステップS54)。
【0034】
ステップS13のNOx低減フィードバック制御終了処理において、CPU22は図7に示すように、先ず、エンジンは安定運転状態であるか否かを判別する(ステップS61)。このエンジンの安定運転状態の判別は、ステップS22の判別と同様である。エンジンが安定運転状態であれば、酸素濃度センサ28の出力信号から実際の空燃比がリーンであるか否かを判別する(ステップS62)。実際の空燃比がリッチであるならば、空燃比補正係数KO2による空燃比補正方向がリーンとなっているので、学習値KREFから所定の減算値ΔKDECを減算し、それを空燃比補正係数KO2とする(ステップS63)。一方、実際の空燃比がリーンであるならば、空燃比補正係数KO2の変化方向がリッチとなっているので、学習値KREFに所定の加算値ΔKINCを加算し、それを空燃比補正係数KO2とする(ステップS64)。エンジンが安定運転状態ではないならば、空燃比補正係数KO2を学習値KREFに設定する(ステップS65)。ステップS63〜S65のいずれかの実行後、上記のステップS6に進んでPI制御の空燃比フィードバック制御処理を行う。
【0035】
このように空燃比制御ルーチンで設定された空燃比補正係数KO2が燃料噴射時間Toutの算出に反映されることにより、結果としてエンジンの供給混合気の空燃比が制御される。
次に、上記の空燃比制御ルーチンの実行によるNOx低減フィードバック制御の動作例を図8に従って説明する。
【0036】
図8において、F3=0のNOx低減フィードバック制御の不許可期間では、空燃比反転カウンタの計数値COUNTが段階的に減少して0になるまでを示している。この不許可期間では、ステップS6のPI制御の空燃比フィードバック制御処理によって空燃比補正係数KO2が減少し、酸素濃度センサ28の出力信号レベルが空燃比のリッチからリーンに反転した時点t1,t2,t3,t4の各々で空燃比反転カウンタの計数値COUNTが減少している。時点t4で空燃比反転カウンタの計数値COUNTが0に達すると、空燃比反転カウンタはINI回のリッチからリーンへの空燃比反転を計測したことになる。その後の時点t5にてステップS31にてKO2≦KREFの条件が満たされ、ステップS32にてF3=1と設定されることにより、NOx低減フィードバック制御の実施が許可される。すなわち、この時点t5からパータベーション制御が開始されることになり、先ず、その開始時にはF2=0のためステップS46にてKO2=KREF+ΔKINCと設定される。その結果、燃料噴射時間Toutが増量されるので、供給混合気の空燃比がリッチ化され、そのリッチ化状態が所定時間RFPだけ継続される。所定時間RFPの経過後、その時点ではF2=1となるためステップS52に進んでKO2=KREF−ΔKDECと設定される。その結果、燃料噴射時間Toutが減量されるので、供給混合気の空燃比がリーン化され、そのリーン化状態が所定時間RFMだけ継続される。よって、パータベーション制御によって空燃比がリッチとリーンとを短周期で繰り返すことになる。
【0037】
図8に示した動作例では、パータベーション制御継続中の時点t6にてエンジンの運転状態が不安定になったことが検出されたため、安定状態フラグF6が1(安定)から0(不安定)に反転し、その時点t6からパータベーション制御は中止されている。また、時点t6の直後に空燃比補正係数KO2はKREFにされた後、変化する。
【0038】
図9においてはエンジンの運転状態が不安定になったことが検出されたためにパータベーション制御から空燃比フィードバック制御に移行する場合の空燃比補正係数KO2の変化が示されている。安定状態フラグF6が1から0に反転し、図9に示す時点t7においてステップS65にて空燃比補正係数KO2はKREFにされた後、空燃比フィードバック制御処理が開始される。PI制御の空燃比フィードバック制御処理によって、その後、空燃比補正係数KO2が段階的に変化されることになる。
【0039】
また、パータベーション制御中にステップS21にてF1=1、すなわち酸素濃度センサ28による空燃比検出結果と空燃比補正係数KO2による空燃比補正方向との対応関係が一致しない状態と判別された場合には、パータベーション制御は中止される。パータベーション制御中に実際の空燃比はリーン側であったにも関わらず、酸素濃度センサ28による空燃比検出結果はリッチ側を示した場合には、図10に示すように、空燃比補正係数KO2、学習値KREF、酸素濃度センサ28の出力電圧、リッチ/リーン判定及びフラグF3は変化する。図10に示す時点t8にて実際のパータベーション制御による空燃比はリーン側であったにも関わらず、酸素濃度センサ28による空燃比検出結果はリッチ側を示したためにステップS44でフラグF1が1にセットされ、その結果、ステップS27にてフラグF3が1から0に反転され、パータベーション制御は実施不許可とされる。よって、パータベーション制御に代わってステップS13のNOx低減フィードバック制御終了処理が実行される。この時点で空燃比補正係数KO2はステップS63でKREF−ΔKDECに設定された後、直ちにPI制御の空燃比フィードバック制御が開始される。すなわち、パータベーション制御の中止時点の空燃比補正係数KO2の値がそのまま用いられる。その結果、供給混合気の空燃比のリーン化が図られるので、空燃比補正係数KO2は段階的に更に減少する。図10に示す時点t9では酸素濃度センサ28の出力電圧は理論空燃比に対応した反転閾値電圧THを下回り、空燃比反転カウンタの計数値COUNTが計数を開始する。学習値KREFは上記したように酸素濃度センサ28の出力反転時の空燃比補正係数KO2を平均化した値であるので、リーンからリッチへの反転時に徐々に低下する。図10に示した例では、空燃比反転カウンタの計数値COUNTが0に達した後の時点t10でパータベーション制御が再度開始される。
【0040】
なお、パータベーション制御中に実際の空燃比はリッチ側であったにも関わらず、酸素濃度センサ28による空燃比検出結果はリーン側を示した場合には、空燃比補正係数KO2、学習値KREF及び酸素濃度センサ28の出力電圧については図10に示した例とは逆の波形パターンとなる。
かかる空燃比制御装置を用いた車載内燃エンジンにおいては、空燃比フィードバック制御領域でも比較的低負荷及び低エンジン回転数領域ではPI制御の空燃比フィードバック制御が行われ、空燃比フィードバック制御領域でも高負荷及び高エンジン回転数領域ではNOx低減のためにパータベーション制御が行われる。これは、高負荷及び高エンジン回転数領域でNOxの排出量が急増することに基づいている。更に、この領域では低負荷及び低エンジン回転数領域に比べてパータベーション制御を行うことによる車両の振動がエンジン回転数の増加による振動によってマスキングされるので、パータベーション制御による運転者の操作性に与える影響を最小限に抑えることができる。すなわち、NOxの排出量が少ない低負荷及び低エンジン回転数領域ではPI制御の空燃比フィードバック制御によって良好な安定した操作性が得られ、またNOxの排出量が多い高負荷及び高エンジン回転数領域ではパータベーション制御によって操作性の悪化を最小限に抑えつつ三元触媒による排気ガス中のNOxの浄化を十分に図ることができる。パータベーション制御は例えば、理論空燃比を中心にして空燃比をリッチ側とリーン側とに周期的に振動させるので、リッチ排気ガス中の未燃焼成分とリーン排気ガス中の過剰酸素とが混在する状態を作り出すため三元触媒による排気ガス中のCO,HCの浄化だけでなくNOxの浄化がより活発に行われるのである。
【0041】
なお、上記した実施例においては、エンジンへの燃料噴射量を空燃比補正係数KO2に応じて調整することによって空燃比制御が実行されるが、エンジンに供給される空気量を調整する方式の空燃比制御装置にも本発明を適用することができる。
また、上記した実施例においては、本発明を二輪車に適用した場合について説明したが、いわゆる軽四輪車、三輪車等の他のエンジン搭載車両にも適用することができる。
【0042】
また、上記した実施例においては、目標空燃比は理論空燃比であるが、これに限定されない。目標空燃比はPI制御の空燃比フィードバック制御時とNOx低減フィードバック制御時でと異なっても良い。
更に、図4に示した各領域の判別はエンジン回転数Neとスロットル弁開度THとに応じて行っているが、エンジン回転数Neに代えて車速を用いても良く、また、スロットル弁開度THに代えて吸気管内負圧、或いはエンジンへの吸入空気量等のエンジン負荷を示すパラメータを用いることができる。
【0043】
【発明の効果】
以上の如く、本発明によれば、空燃比フィードバック制御領域でもエンジンの運転が安定した状態でパータベーション制御が実行されるので、良好な運転状態を維持しつつ三元触媒によって排気ガス中のNOxの低減を図ることができる。また、本発明は空燃比制御装置の基本的なハードウエア構成をそのまま用いることができるので、コストアップを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空燃比制御装置を適用した内燃エンジンのエンジン制御システムを示す図である。
【図2】図1のシステム中のECUの内部構成を示すブロック図である。
【図3】空燃比制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】空燃比フィードバック領域を示す図である。
【図5】NOxフィードバック制御実施許可判断のフローチャートである。
【図6】NOxフィードバック制御処理のフローチャートである。
【図7】NOxフィードバック制御終了処理のフローチャートである。
【図8】NOxフィードバック制御の動作例を示す図である。
【図9】NOxフィードバック制御終了時の動作例を示す図である。
【図10】NOxフィードバック制御終了時の動作例を示す図である。
【符号の説明】
1 吸気管
2 スロットル弁
3 エンジン本体
4 インジェクタ
6 燃料タンク
10 ECU
13 排気管
14 キャタライザ
22 CPU
Claims (7)
- 内燃エンジンの排気管に排気ガス中の酸素濃度に応じた出力信号を発生する酸素濃度センサを備え、前記酸素濃度センサの出力信号に応じて前記内燃エンジンの供給混合気の空燃比を目標空燃比に向けてフィードバック制御する空燃比制御装置であって、
前記内燃エンジンの所定の高負荷及び高回転運転状態を検出して検出信号を発生する検出手段と、
前記検出信号の発生時には前記酸素濃度センサの出力信号に応じて前記目標空燃比を中心にして空燃比をリッチ側とリーン側とに周期的に振動させるパータベーション制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする空燃比制御装置。 - 前記検出手段は、前記内燃エンジンのエンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、前記内燃エンジンのスロットル弁の開度を検出するスロットル弁開度検出手段と、を有し、
前記エンジン回転数検出手段及び前記スロットル弁開度検出手段各々の検出値に応じて前記所定の高負荷及び高回転運転状態を検出することを特徴とする請求項1記載の空燃比制御装置。 - 前記検出手段は、前記所定の高負荷及び高回転運転状態を検出するために前記エンジン回転数検出手段及び前記スロットル弁開度検出手段各々の検出値に対してヒステリシスを有することを特徴とする請求項2記載の空燃比制御装置。
- 前記制御手段は、前記内燃エンジンへ噴射供給されるべき燃料噴射量を補正するための空燃比補正係数を前記酸素濃度センサの出力信号に応じて算出することにより空燃比フィードバック制御を行い、
前記パータベーション制御時には、基準値に所定の加算値を加算して前記空燃比補正係数を算出することと、前記基準値から所定の減算値を減算して前記空燃比補正係数を算出することを交互に実行することを特徴とする請求項1記載の空燃比制御装置。 - 前記制御手段は、前記酸素濃度センサの出力信号に応じて前記内燃エンジンに供給された混合気の空燃比を検出する空燃比検出手段を有し、
前記検出信号の発生時には、前記内燃エンジンの運転状態が安定していること、前記空燃比検出手段によって検出された空燃比が前記目標空燃比に対してリッチ側からリーン側へ反転したことが所定回数以上実行されたこと、前記空燃比検出手段によって検出された空燃比が前記目標空燃比よりリッチであること、かつ前記空燃比補正係数が基準値以下であることを検出したとき前記パータベーション制御を開始することを特徴とする請求項1又は4記載の空燃比制御装置。 - 前記制御手段は、前記パータベーション制御中において、前記内燃エンジンの運転状態が不安定になったこと、又は前記空燃比補正係数の算出の際に前記空燃比補正係数の今回の算出による変化方向が前記空燃比検出手段によって検出された空燃比と所定の対応関係を有していないことを検出したとき前記パータベーション制御を中止して前記空燃比フィードバック制御を行うことを特徴とする請求項1又は4記載の空燃比制御装置。
- 前記制御手段は、前記パータベーション制御中に前記内燃エンジンの運転状態が不安定になったことを検出したときに前記空燃比フィードバック制御を行う場合には、前記空燃比補正係数を前記基準値に設定し、前記空燃比補正係数の今回の算出値の空燃比補正の方向が前記空燃比検出手段によって検出された空燃比と所定の対応関係を有していないことを検出したときに前記空燃比フィードバック制御を行う場合には、前記空燃比補正係数をその時点の値から用いることを特徴とする請求項6記載の空燃比制御装置。
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070807 |