JP2009024496A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒の上流側に空燃比センサを、下流側に酸素センサをそれぞれ備えた内燃機関に対し、触媒の浄化性能の向上を図ることができる内燃機関の空燃比制御装置を提供する。
【解決手段】触媒42の上流側に空燃比センサ76を、下流側に酸素センサ77をそれぞれ備えた排気系に対し、酸素センサ77の出力目標値を理論空燃比よりも僅かにリッチ側に設定するようにした空燃比制御において、酸素センサ77の出力値が上記出力目標値に収束した状態が所定時間継続した場合には、酸素センサ77の出力目標値をリーン側に強制的に変更し、S被毒を解消し、HC成分を酸化により排出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車用エンジンに代表される内燃機関の空燃比制御装置に係る。特に、本発明は、内燃機関の排気系に備えられた触媒の浄化性能の向上を図ることができる制御動作を実現するための対策に関する。
従来より、例えば下記の特許文献1及び特許文献2に開示されているように、自動車用エンジンの排気系において、触媒(例えば三元触媒)の上流側に空燃比センサ(以下、A/Fセンサと呼ぶ場合もある)を、触媒の下流側に酸素濃度センサ(以下、単に酸素センサと呼ぶ場合もある)をそれぞれ備えた構成が知られている。
このような構成とすることで、A/Fセンサの出力信号に基づき、触媒に流入する排気ガスの空燃比が目標空燃比(例えば理論空燃比)になるよう燃料噴射量がフィードバック制御されている(メインフィードバック制御)。また、このメインフィードバック制御と併せて、酸素センサの出力信号に基づきA/Fセンサの出力信号を補正する制御も行われている(サブフィードバック制御)。
ところで、このようにA/Fセンサ及び酸素センサを併用した排気系においては、触媒を経て排出される排気ガスのエミッション改善のために、上記酸素センサの出力電圧値として所定の目標値(以下、出力目標値と呼ぶ)を設定し、この酸素センサの実際の出力電圧値がこの出力目標値に近付くように、インジェクタからの燃料噴射量を制御している。
具体的には、NOx排出量を削減することに鑑みて、触媒から排出される排気ガスの空燃比が理論空燃比よりも僅かにリッチ側となるように酸素センサの出力目標値を設定しておく。これにより、触媒内部に還元雰囲気を作り出し、NOxの還元・浄化を促進することが可能になる。
より具体的な制御動作としては、酸素センサの出力電圧値が出力目標値よりもリーン側にずれた場合には、A/Fセンサの出力値を実際の出力値よりもリーン側に補正する。これにより、A/Fセンサの出力値が例えば理論空燃比に相当する値となるように燃料噴射量が増量されて混合気の空燃比がリッチ側に変更され、これによって酸素センサの出力電圧値を出力目標値に近付ける。逆に、酸素センサの出力電圧値が出力目標値よりもリッチ側にずれた場合には、A/Fセンサの出力値を実際の出力値よりもリッチ側に補正する。これにより、A/Fセンサの出力値が例えば理論空燃比に相当する値となるように燃料噴射量が減量されて混合気の空燃比がリーン側に変更され、これによって酸素センサの出力電圧値を出力目標値に近付ける。このような制御動作を継続することで、排気ガスのエミッション改善が継続的に行われるようにしている。
尚、上記インジェクタからの燃料噴射量は、他の制御によって大きく変化する。例えばエンジンの軽負荷時のフューエルカット制御や高負荷時の噴射量増量制御等によって燃料噴射量は大きく変動する。それに伴って、触媒から排出される排気ガスの空燃比も変化し、上記酸素センサの出力電圧値も大きく変動する。このため、実際には触媒内部は還元雰囲気となったり酸化雰囲気となったりして、上述したNOxの還元・浄化ばかりでなくHC,COの酸化・浄化も現実には行われる場合が多い。
特開2006−233943号公報 特開2007−32438号公報
ところが、上述した如く、NOx排出量を削減することに鑑みて、触媒から排出される排気ガスの空燃比が理論空燃比よりも僅かにリッチ側となるように酸素センサの出力目標値を設定している場合において、上記フューエルカット制御や噴射量増量制御等が実行されない状況が継続すると、触媒内部のリッチ状態も継続されることになる。例えば、自動車が平坦路を一定速度で走行している状態が継続する場合には、このような状況を招くことがある。
このような状況では、燃料中に含まれる硫黄による触媒の被毒(所謂、触媒のS被毒)を招き、触媒の還元能力が十分に発揮されなくなってNOx排出量の増大を招く可能性があった。また、燃料中のHC成分(例えばメタンガス成分)が多く排出される状態となって、例えばA/FセンサがこのHC成分に反応し、センサ出力の誤差が大きくなってしまう可能性もあった。例えば、この誤差によりA/Fセンサの出力値が、実際の排気ガスの空燃比よりもリッチ側の出力値として出力されてしまうことがあり、このような状況では、混合気の空燃比が必要以上にリーン側に設定されてしまい、この場合にもNOx排出量の増大を招く可能性があった。以上のように、NOx排出量を削減するための制御動作が、逆に、このNOx排出量の増大を招いてしまうことに繋がる可能性があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、触媒の下流側に酸素センサを備えた内燃機関に対し、触媒の浄化性能の向上を図ることができる内燃機関の空燃比制御装置を提供することにある。
−課題の解決原理−
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決原理は、触媒下流側の排気ガスを理論空燃比よりも僅かにリッチ側に設定するようにした空燃比制御に対し、この排気ガスのリッチ状態が継続されることに伴うS被毒などの不具合を解消するべく、この触媒下流側の排気ガスがリッチ状態に収束した後には、所定のタイミング(例えば、このリッチ状態への収束後、60sec経過したタイミング)で触媒下流側の排気ガスをリーン側に強制的に変更するようにしている。
−解決手段−
具体的に、本発明は、排気通路に設けられた触媒の下流側に配設されて排気中の酸素濃度に応じた出力値を出力する酸素センサを備え、この酸素センサによって検知される触媒下流側の酸素濃度が理論空燃比における酸素濃度よりもリッチ側である基準目標値になるように内燃機関へ導入する混合気の空燃比を制御するようにした内燃機関の空燃比制御装置を前提とする。この内燃機関の空燃比制御装置に対し、収束判定手段、リーン空燃比設定手段、リーン空燃比解除手段を備えさせている。収束判定手段は、上記酸素センサの実出力値が上記基準目標値に収束したことを判定する。リーン空燃比設定手段は、上記収束判定手段によって酸素センサの実出力値が上記基準目標値に収束したことが判定された場合に、触媒下流側の酸素濃度が理論空燃比における酸素濃度よりもリーン側に移行するように上記混合気の空燃比を制御する。リーン空燃比解除手段は、上記リーン空燃比設定手段によって混合気の空燃比が制御されて、酸素センサの実出力値がリーン側の値となった際に、このリーン空燃比設定手段による上記空燃比の制御を解除する。ここで、上記基準目標値とは、上記触媒内部に還元雰囲気を作り出してNOxの還元・浄化の促進を図るために設定される酸素濃度の目標値であって、実験的または経験的に設定される。また、実出力値とは、酸素センサが検出した触媒下流側の酸素濃度に応じて実際に出力しているセンサ出力値である。
この特定事項により、先ず、内燃機関の基本的な空燃比制御(以下、基本空燃比制御と呼ぶ)としては、上記酸素センサによって検知される触媒下流側の酸素濃度が理論空燃比における酸素濃度よりもリッチ側となるように燃料噴射量等を制御する。これにより、触媒内部に還元雰囲気を作り出してNOxの還元・浄化の促進を図っている。そして、触媒のS被毒などが懸念される状況、つまり、酸素センサの出力値が上記基準目標値に収束した状態が継続する状況では、この触媒下流側の酸素濃度が理論空燃比における酸素濃度よりもリーン側になるように燃料噴射量等を制御する。これにより、触媒内に硫黄分が存在している場合には、それを酸化させることでS被毒を解消し、また、HC成分が存在している場合には、それを酸化させることで、H2OやCO2として排出できることになる。これにより、触媒内が浄化され、触媒の排気浄化性能の向上を図ることができる。また、このようにして触媒内が浄化された後には、再び上述した基本空燃比制御に戻るように、触媒下流側をリーン側とする上記制御を解除する。このように、必要最小限の期間だけS被毒の解消やHC成分の排出を可能とする制御に切り換えておき、その他のタイミングでは上記基本空燃比制御であるNOxの還元・浄化を促進する制御を実施する。これにより、排気ガスのエミッション改善(NOx排出量の削減)を図りながらも、上記S被毒の解消及びHC成分の排出による触媒の浄化性能の安定化を図ることが可能になる。
また、本発明に係る解決手段として、酸素センサの出力目標値を変更していくことにより上記効果を奏することを可能にする構成として以下のものが挙げられる。
先ず、排気通路に設けられた触媒の下流側に配設されて排気中の酸素濃度に応じた出力値を出力する酸素センサを備え、この酸素センサの出力の目標値を理論空燃比における酸素濃度よりもリッチ側の値である基準目標値に設定して内燃機関へ導入する混合気の空燃比を制御するようにした内燃機関の空燃比制御装置を前提とする。この内燃機関の空燃比制御装置に対し、収束判定手段、リーン空燃比設定手段、リーン空燃比解除手段を備えさせている。収束判定手段は、上記酸素センサの実出力値が上記基準目標値に収束したことを判定する。リーン空燃比設定手段は、上記収束判定手段によって酸素センサの実出力値が上記基準目標値に収束したことが判定された場合に、触媒下流側の酸素濃度が理論空燃比における酸素濃度よりもリーン側に移行するように上記酸素センサの出力の目標値をリーン側の値に設定する。リーン空燃比解除手段は、上記リーン空燃比設定手段によって酸素センサの出力の目標値がリーン側の値に設定されて、酸素センサの実出力値がリーン側の値となった際に、このリーン空燃比設定手段による上記目標値のリーン側の値への設定を解除する。
この特定事項によっても、上述した解決手段の場合と同様に、触媒のS被毒などが懸念される状況では、触媒下流側の酸素濃度が理論空燃比における酸素濃度よりもリーン側に移行するように上記酸素センサの出力の目標値をリーン側の値に設定して、S被毒の解消やHC成分の排出が行える状態にする。これにより、排気ガスのエミッション改善を図りながらも触媒の浄化性能を安定して維持することが可能になる。尚、上記リッチ側の値及びリーン側の値については実験的または経験的に設定される。
上記触媒内部に還元雰囲気を作り出すための内燃機関の基本的な空燃比制御として具体的には、上記触媒の上流側に、排気の空燃比に応じた出力値を出力する空燃比センサを配設する。そして、上記酸素センサにより検出される触媒下流側の酸素濃度が基準目標値よりもリーン側であると検出された場合には、上記空燃比センサの出力値をリーン側に補正する一方、上記酸素センサにより検出される触媒下流側の酸素濃度が基準目標値よりもリッチ側であると検出された場合には、上記空燃比センサの出力値をリッチ側に補正する構成としている。
これにより、触媒下流側の酸素濃度が基準目標値よりもリーン側となった場合には、空燃比センサ出力値をリーン側に補正することで燃料噴射量としては増量されることになり、触媒下流側の酸素濃度が基準目標値に近付く。逆に、触媒下流側の酸素濃度が基準目標値よりもリッチ側となった場合には、空燃比センサ出力値をリッチ側に補正することで燃料噴射量としては減量されることになり、触媒下流側の酸素濃度が基準目標値に近付く。このようにして燃料噴射量を変更することで、触媒下流側の酸素濃度を理論空燃比における酸素濃度よりもリッチ側である基準目標値に合わせるようにし、NOxの還元・浄化を促進する制御が定常的に行われることになる。
上記空燃比の制御動作を行うリーン空燃比設定手段の具体的な構成としては以下のものが挙げられる。先ず、収束判定手段によって酸素センサの実出力値が上記基準目標値に収束したことが判定され、その状態が所定の触媒被毒発生推定時間だけ継続された際に、触媒下流側の酸素濃度が理論空燃比における酸素濃度よりもリーン側に移行するように混合気の空燃比を制御するようリーン空燃比設定手段が構成されている。
また、収束判定手段によって酸素センサの実出力値が上記基準目標値に収束したことが判定され、その状態が所定の触媒被毒発生推定時間だけ継続された際に、酸素センサの出力の目標値をリーン側の値に設定するようリーン空燃比設定手段が構成されている。
これら特定事項により、酸素センサの実出力値が上記基準目標値に収束し、その状態が所定時間だけ継続した場合には、上述したS被毒やHC成分による悪影響を招いている可能性が高い。このような状況となった場合に、触媒下流側の酸素濃度が理論空燃比における酸素濃度よりもリーン側に移行するように混合気の空燃比を制御する。これにより、必要最小限の期間だけS被毒の解消やHC成分の排出を可能とする制御を実施することができ、NOx排出量の削減を優先しながらもS被毒やHC成分による悪影響を効果的に解消できる。
上記空燃比の制御動作を解除するリーン空燃比解除手段の具体的な構成としては以下のものが挙げられる。先ず、酸素センサの実出力値がリーン側の値となってリーン空燃比設定手段による空燃比の制御を解除する際、触媒下流側の酸素濃度が上記基準目標値よりも更にリッチ側に移行するように上記混合気の空燃比を制御するようにリーン空燃比解除手段が構成されている。
また、酸素センサの実出力値がリーン側の値となってリーン空燃比設定手段による目標値のリーン側の値への設定を解除する際、酸素センサの出力の目標値を上記基準目標値よりも更にリッチ側に設定するようにリーン空燃比解除手段が構成されている。
これら特定事項により、触媒下流側の酸素濃度を理論空燃比における酸素濃度よりもリーン側に移行させた状態から、触媒内部に還元雰囲気を作り出すための内燃機関の基本空燃比制御に復帰させる際に、触媒下流側の酸素濃度を上記基準目標値よりも更にリッチ側に移行させることで、この基準目標値への復帰を短時間で迅速に行うことができる。つまり、触媒内部に還元雰囲気を作り出してNOxの還元・浄化の促進を図るための状態に早期に復帰させることができる。
本発明では、触媒下流側の排気ガスを理論空燃比よりも僅かにリッチ側に設定するようにした空燃比制御に対し、この排気ガスのリッチ状態が継続されることに伴うS被毒などの不具合を解消するべく、この触媒下流側の排気ガスがリッチ状態に収束した後に、触媒下流側の排気ガスをリーン側に強制的に変更するように空燃比を制御している。このため、触媒のS被毒の解消やHC成分の排出を可能としながらも、排気ガスのエミッション改善(NOx排出量の削減)を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、本発明に係る空燃比制御装置を自動車用4気筒ガソリンエンジン(内燃機関)に適用した場合について説明する。
−エンジン−
図1は本実施形態に係るエンジン1及びその吸排気系の概略構成を示す図である。なお、この図1ではエンジン1の1気筒の構成のみを示している。
本実施形態におけるエンジン1は、例えば4気筒ガソリンエンジンであって、燃焼室11を形成するピストン12及び出力軸であるクランクシャフト13を備えている。上記ピストン12はコネクティングロッド14を介してクランクシャフト13に連結されており、ピストン12の往復運動がコネクティングロッド14によってクランクシャフト13の回転へと変換されるようになっている。
上記クランクシャフト13には、外周面に複数の突起(歯)16を有するシグナルロータ15が取り付けられている。このシグナルロータ15の側方近傍にはクランクポジションセンサ(エンジン回転数センサ)71が配置されている。このクランクポジションセンサ71は、例えば電磁ピックアップであって、クランクシャフト13が回転する際にシグナルロータ15の突起16に対応するパルス状の信号(出力パルス)を発生する。
エンジン1のシリンダブロック17には、エンジン水温(冷却水温)を検出する水温センサ72が配置されている。
エンジン1の燃焼室11には点火プラグ2が配置されている。この点火プラグ2の点火タイミングはイグナイタ21によって調整される。このイグナイタ21はエンジンECU(Electronic Control Unit)6によって制御される。
エンジン1の燃焼室11には吸気通路3と排気通路4とが接続されている。吸気通路3と燃焼室11との間に吸気バルブ31が設けられており、この吸気バルブ31を開閉駆動することにより、吸気通路3と燃焼室11とが連通または遮断される。また、排気通路4と燃焼室11との間に排気バルブ41が設けられており、この排気バルブ41を開閉駆動することにより、排気通路4と燃焼室11とが連通または遮断される。これら吸気バルブ31及び排気バルブ41の開閉駆動は、クランクシャフト13の回転が伝達される吸気カムシャフト及び排気カムシャフト(共に図示省略)の各回転によって行われる。
上記吸気通路3には、エアクリーナ32、熱線式のエアフローメータ73、吸気温センサ74(エアフローメータに内蔵)、及び、エンジン1の吸入空気量を調整する電子制御式のスロットルバルブ33が配置されている。このスロットルバルブ33はスロットルモータ34によって駆動される。スロットルバルブ33の開度はスロットル開度センサ75によって検出される。
エンジン1の排気通路4には三元触媒42が配置されている。この三元触媒42は、酸素を貯蔵(吸蔵)するO2ストレージ機能(酸素貯蔵機能)を有しており、この酸素貯蔵機能により、空燃比が理論空燃比からある程度まで偏移したとしても、HC,CO及びNOxを浄化することが可能となっている。即ち、エンジン1の空燃比がリーンとなって、三元触媒42に流入する排気ガス中の酸素及びNOxが増加すると、酸素の一部を三元触媒42が吸蔵することでNOxの還元・浄化を促進する。一方、エンジン1の空燃比がリッチになって、三元触媒42に流入する排気ガスにHC,COが多量に含まれると、三元触媒42は内部に吸蔵している酸素分子を放出し、これらのHC,COに酸素分子を与え、酸化・浄化を促進する。
上記三元触媒42の上流側の排気通路4には空燃比センサ(A/Fセンサ)76が配置されている。この空燃比センサ76は、例えば限界電流式の酸素濃度センサが適用されており、広い空燃比領域に亘って空燃比に対応した出力電圧を発生する構成となっている。
また、三元触媒42の下流側の排気通路4には酸素センサ(O2センサ)77が配置されている。この酸素センサ77は、例えば起電力式(濃淡電池式)の酸素濃度センサが適用されている。
これら空燃比センサ76及び酸素センサ77の発生する信号は、それぞれA/D変換された後に、エンジンECU6に入力される。
そして、吸気通路3には燃料噴射用のインジェクタ35が配置されている。このインジェクタ35には、燃料タンクから燃料ポンプによって所定圧力の燃料が供給され、吸気通路3に燃料が噴射される。この噴射燃料は吸入空気と混合されて混合気となってエンジン1の燃焼室11に導入される。燃焼室11に導入された混合気(燃料+空気)は、エンジン1の圧縮行程を経た後、点火プラグ2にて点火されて燃焼・爆発する。この混合気の燃焼室11内での燃焼・爆発によりピストン12が往復運動してクランクシャフト13が回転する。以上のエンジン1の運転状態はエンジンECU6によって制御される。
−制御ブロックの説明−
以上のエンジン1の運転状態は上記エンジンECU6によって制御される。このエンジンECU6は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)61、ROM(Read Only Memory)62、RAM(Random Access Memory)63及びバックアップRAM64などを備えている。
ROM62は、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。
CPU61は、ROM62に記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。
RAM63は、CPU61での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリである。
バックアップRAM64は、エンジン1の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。
これらROM62、CPU61、RAM63及びバックアップRAM64は、バス67を介して互いに接続されるとともに、外部入力回路65及び外部出力回路66と接続されている。
外部入力回路65には、上記クランクポジションセンサ71、水温センサ72、エアフローメータ73、吸気温センサ74、スロットル開度センサ75、空燃比センサ76、酸素センサ77の他に、アクセル開度センサ78、カム角センサ79、ノックセンサ7A、吸気圧センサ7B等が接続されている。一方、外部出力回路66には、上記スロットルバルブ33を駆動するスロットルモータ34、上記インジェクタ35、イグナイタ21等が接続されている。
クランクポジションセンサ71は、上述した如くクランクシャフト13の近傍に配設されており、クランクシャフト13の回転角(クランク角CA)及び回転速度(エンジン回転数Ne)を検出するものである。
上記水温センサ72は、上記シリンダブロック17に形成されているウォータジャケット17a内を流れる冷却水の温度を検出し、その冷却水温信号をエンジンECU6に送信する。
エアフローメータ73は、吸入空気量を検出し、その吸入空気量信号をエンジンECU6に送信する。
吸気温センサ74は、上記エアフローメータ73と一体的に設けられ、吸入空気温度を検出して、その吸気温信号をエンジンECU6に送信する。
スロットル開度センサ75は、上記スロットルバルブ33の開度を検出し、そのスロットル開度信号をエンジンECU6に送信する。
空燃比センサ76は、燃焼室11から排出された排気の空燃比に対応した出力電圧を発生し、その出力電圧信号をエンジンECU6に送信する。
酸素センサ77は、三元触媒42の下流側における排気の酸素濃度に対応した出力電圧を発生し、その出力電圧信号をエンジンECU6に送信する。
アクセル開度センサ78は、ドライバにより操作されるアクセルペダルの開度(操作量)を検知し、その開度信号をエンジンECU6に送信する。
カム角センサ79は、吸気カムシャフトの近傍に配設されており、例えば第1番気筒の圧縮上死点(TDC)に対応してパルス信号を出力することにより気筒判別センサとして使用される。つまり、このカム角センサ79は、吸気カムシャフトの1回転毎にパルス信号を出力する。このカム角センサによるカム角の検出手法の一例としては、吸気カムシャフトと回転一体のロータの外周面の1箇所に外歯を形成しておき、この外歯と対面して電磁ピックアップで成る上記カム角センサ79を配置し、吸気カムシャフトの回転に伴って外歯がカム角センサ79の近傍を通過した際に、このカム角センサ79が出力パルスを発生するようになっている。このロータはクランクシャフト13の1/2の回転速度で回転するため、クランクシャフト13が720°回転する毎に出力パルスを発生する。言い換えると、ある特定の気筒が同一行程(例えば第1番気筒が圧縮上死点に達した時点)となる度に出力パルスを発生する構成である。
ノックセンサ7Aは、シリンダブロック17に伝わるエンジンの振動を圧電素子式(ピエゾ素子式)または電磁式(マグネット、コイル)などによって検出する振動式センサである。
吸気圧センサ7Bは、吸気系のサージタンクに備えられており、吸気通路3内の圧力(吸気管内圧力)を検出し、その吸気圧信号をエンジンECU6に送信する。
そして、エンジンECU6は、上記した各種センサの検出信号に基づいて、エンジン1の各種制御を実行する。例えば、エンジン1の排気通路4に配置した空燃比センサ76及び酸素センサ77の各出力に基づいて排気ガス中の酸素濃度を算出し、その算出した酸素濃度から得られる実際の空燃比が目標空燃比(例えば理論空燃比)に一致するように、インジェクタ35から吸気通路3に噴射する燃料噴射量を制御する「空燃比フィードバック制御」を実行する。
また、エンジンECU6は、所定のフューエルカット条件、例えばエンジン回転数が予め定められた所定値(フューエルカット回転数)以上でアクセルオフという条件が成立したときにフューエルカットを実行する。このようにフューエルカットを実行することにより、インジェクタ35からの燃料噴射が停止されて燃料消費率や排気エミッションが改善される。
なお、フューエルカット中に車両の速度が低下し、エンジン回転数がフューエルカット回転数よりも低くなったときには、エンジンストールを防止するためにフューエルカットを中止してインジェクタ35からの燃料噴射を行う。また、フューエルカット中にアクセルペダルが踏まれた場合(加速時)にも、フューエルカットを中止してインジェクタ35からの燃料噴射を行う。
−排気空燃比制御−
本実施形態では、上記酸素センサ77の出力信号(出力電圧信号)の出力値が所定の目標値(以下、基準目標値と呼ぶ場合もある)に一致するように燃料噴射量を制御する排気空燃比制御が行われている。以下、この排気空燃比制御の概略について説明する。
大気中へのNOx排出量を削減することに鑑み、排気ガスの空燃比が理論空燃比よりも僅かにリッチ側となるように酸素センサ77の出力電圧値の目標値が上記基準目標値として設定される。このため、酸素センサ77の出力電圧値が上記基準目標値に略一致した状態になると、触媒内部に還元雰囲気が作り出され、NOxの還元・浄化を促進することができることになる。
このように酸素センサ77の出力電圧値を上記基準目標値に一致させるための具体的な制御動作について以下に説明する。
先ず、酸素センサ77の出力電圧値が基準目標値よりもリーン側にずれた場合には、空燃比センサ76の出力値を実際の出力値よりもリーン側に補正して上記エンジンECU6に送信する。この補正量(サブフィードバック補正量)は、例えば酸素センサ77の出力電圧値の基準目標値に対する乖離量に応じて設定される。つまり、この乖離量が多いほど補正量も大きく設定される。これにより、燃料噴射量が増量され、混合気の空燃比がリッチ側に変更される。それに伴って排気ガスの空燃比もリッチ側に移行し、これによって酸素センサ77の出力電圧値がリッチ側に、つまり基準目標値に近づく側に変化することになる。
逆に、酸素センサ77の出力電圧値が基準目標値よりもリッチ側にずれた場合には、空燃比センサ76の出力値を実際の出力値よりもリッチ側に補正して上記エンジンECU6に送信する。この補正量(サブフィードバック補正量)も、例えば酸素センサ77の出力電圧値の基準目標値に対する乖離量に応じて設定される。つまり、この乖離量が多いほど補正量も大きく設定される。これにより、燃料噴射量が減量され、混合気の空燃比がリーン側に変更される。それに伴って排気ガスの空燃比もリーン側に移行し、これによって酸素センサ77の出力電圧値がリーン側に、つまり基準目標値に近づく側に変化することになる。
以上のような動作が繰り返されることにより、酸素センサ77の出力電圧値が基準目標値に近付けられることになる。そして、酸素センサ77の出力電圧値が上記基準目標値に略一致した状態になると、上述した如く三元触媒42の内部に還元雰囲気が作り出され、NOxの還元・浄化を促進することができることになる。
ところが、上述したフューエルカット制御等が実行されることなく、三元触媒42の内部のリッチ状態が継続される状況になると、上述した如く、S被毒やHC成分の悪影響によりNOx排出量の増大を招く可能性があった。本実施形態は、このような不具合を解消するために以下に述べるような酸素センサ出力目標値変更動作を実行することを特徴としている。
−酸素センサ出力目標値変更動作−
次に、本実施形態の特徴とする動作であって、三元触媒42の内部を浄化するために行われる掃気動作を実行するための酸素センサ出力目標値変更動作について、図3のフローチャート及び図4のタイミングチャートに沿って説明する。
上述したような排気空燃比制御動作中において、先ず、ステップST1で、酸素センサ77の出力値(実出力値)が目標値(基準目標値)に収束したか否かを判定する(収束判定手段による判定動作)。具体的には、上述した排気空燃比制御動作において、酸素センサ77の出力電圧値が基準目標値よりもリーン側にずれた場合に行われる空燃比センサ76の出力値のリーン側への補正量(サブフィードバック補正量)や、酸素センサ77の出力電圧値が基準目標値よりもリッチ側にずれた場合に行われる空燃比センサ76の出力値のリッチ側への補正量(サブフィードバック補正量)が所定範囲内の値に達した場合に、酸素センサ77の出力値が目標値に収束したと判断する。言い換えると、上述した如く酸素センサ77の出力値の目標値は、排気ガスの空燃比が理論空燃比よりもリッチ側となるように設定されている。このため、酸素センサ77の出力値が目標値に収束したということは、排気ガスの空燃比がリッチ側となっている状況である。このように排気ガスの空燃比がリッチ側となっている場合には、三元触媒42内部に還元雰囲気を作り出して、NOxの還元・浄化を促進することが可能な状態となっている。ここで、上記酸素センサ77の出力値の目標値(基準目標値)として具体的には、触媒下流側の排気ガスが理論空燃比にある場合の酸素濃度に対応する酸素センサ77の出力電圧値が例えば0.5Vであった場合には、上記酸素センサ77の出力電圧値の目標値としては、例えば0.6Vに設定されている。これら値はこれに限定されるものではない。
酸素センサ77の出力値が上記目標値に収束しておらず、ステップST1でNo判定された場合には、エンジン回転数に基づいて求められる酸素センサ77の出力目標値を算出し、この算出された出力目標値となるように燃料噴射量が設定される。例えば、エンジン回転数が高いほど酸素センサ77の出力目標値はリッチ側の値として設定される。このようにして酸素センサ77の出力目標値が変更された場合においても上述した排気空燃比制御は行われる。つまり、酸素センサ77の出力電圧値が目標値よりもリーン側にずれた場合に行われる空燃比センサ76の出力値のリーン側への補正動作や、酸素センサ77の出力電圧値が目標値よりもリッチ側にずれた場合に行われる空燃比センサ76の出力値のリッチ側への補正動作が行われて、酸素センサ77の出力信号の出力値を上記出力目標値に一致させるような制御動作が行われることになる。
ところで、上述した排気ガスの空燃比がリッチ側となっている状況が比較的長い時間継続されてしまうと、三元触媒42のS被毒や、HC成分の増大に伴うセンサ出力誤差が大きくなる可能性があり、NOx排出量の増大を招いてしまう可能性がある。
そこで、上記ステップST1において、酸素センサ77の出力値が目標値に収束したと判定(Yes判定)された場合には、ステップST3に移り、上記エンジンECU6に予め備えられているタイマがカウント中であるか否かを判定する。前回のルーチンで酸素センサ77の出力値が目標値に収束しておらず、今回のルーチンで酸素センサ77の出力値が目標値に収束した場合には、未だタイマのカウントは開始されていない(後述するステップST4を通過していない)ため、このステップST3ではNo判定されてステップST4に移り、タイマのカウントを開始する。このタイマは、リセット条件が成立してリセットがなされることなしに例えば60secをカウントするとタイムアップするものである。このタイマのタイムアップ時間もこれに限定されるものではない。ここでいうリセット条件の一つは、上記酸素センサ77の出力値が上記目標値に収束している状態が解除されること、つまり、ステップST1でNo判定されることである。
この酸素センサ77の出力値が目標値に収束した状態が所定時間(例えば60sec:触媒被毒発生推定時間)継続したか否かの判定は、上述した如く、排気ガスの空燃比がリッチ側となり、三元触媒42内部の還元雰囲気が比較的長い時間継続されてしまって、三元触媒42のS被毒や、HC成分の増大に伴うセンサ出力誤差が大きくなる状況となっているか否かを判定するための動作である。
上記酸素センサ77の出力値が目標値に収束している状態が継続されて、タイマがリセットがなされることなしにタイムアップすると、ステップST5でYes判定され、ステップST6に移る。このステップST6では、それまで設定されていた酸素センサ77の出力値の目標値(0.6V)を、リーン側の目標値(0.2V)に強制的に変更する(図4におけるタイミングT1)。つまり、インジェクタ35の燃料噴射量を減少させて混合気の空燃比がリーン側に移行するように設定する(リーン空燃比設定手段による空燃比の制御動作)。これにより、三元触媒42に導入される排気の酸素濃度が増大し、上記三元触媒42内の硫黄分を酸化させることでS被毒を解消し、HC成分を酸化させることで、H2OやCO2として排出できるようにする。つまり、上記硫黄分やHC成分に対する酸化・浄化を促進させる。
このような状態としておき、ステップST7において、酸素センサ77の出力値(実際の触媒下流側の排気ガスの酸素濃度に応じた出力値:実出力値)が0.2Vとして出力されたか否かを判定する。
酸素センサ77の出力値が0.2Vとして出力され、ステップST7でYes判定されると、ステップST8に移り、酸素センサ77の出力値の目標値を、リッチ側の目標値(0.8V)に強制的に変更する(図4におけるタイミングT2)。ここで設定されるリッチ側の目標値は、上記ステップST1で設定されていた目標値(排気ガスの空燃比が理論空燃比よりも僅かにリッチ側となるように設定されていた目標値:基準目標値)よりもさらにリッチ側の値とされる(リーン空燃比解除手段による空燃比制御の解除動作)。
これにより、インジェクタ35の燃料噴射量は急速に増量されることになり、触媒下流側の排気ガスの酸素濃度はリーン状態から急速にリッチ状態へと復帰していくことになる(図4における期間P1)。
そして、酸素センサ77の出力値が0.8Vとして出力され、ステップST9でYes判定されると、ステップST10に移り、酸素センサ77の出力値の目標値を、初期の目標値である0.6V(基準目標値)に戻し、通常の空燃比制御に復帰させる(図4におけるタイミングT3)。
以上説明したように、本実施形態では、三元触媒42のS被毒などが懸念される状況、つまり、酸素センサ77の出力値が上記目標値(触媒下流側の酸素濃度が理論空燃比における酸素濃度よりも僅かにリッチ側となるようにする目標値)に収束した状態が所定時間継続した場合には、この三元触媒42下流側の酸素濃度が理論空燃比における酸素濃度よりもリーン側になるように制御している。このため、三元触媒42内に硫黄分が存在している場合には、それを酸化させることでS被毒を解消し、また、HC成分が存在している場合には、それを酸化させることで、H2OやCO2として排出することができる。その結果、三元触媒42内が浄化され、その排気浄化性能の向上を図ることができる。
また、このようにして三元触媒42内が浄化された後には、三元触媒42下流側の酸素濃度が理論空燃比における酸素濃度よりも僅かにリッチ側である上記目標値よりも更にリッチ側に移行するように制御している。このため、三元触媒42下流側の酸素濃度を理論空燃比における酸素濃度よりもリーン側に移行させた状態から、三元触媒42内部に還元雰囲気を作り出すための空燃比制御に復帰させるのに要する時間の短縮化を図ることができ、三元触媒42内部に還元雰囲気を作り出してNOxの還元・浄化の促進を図るための状態に早期に復帰させることが可能である。
−他の実施形態−
以上説明した実施形態は、自動車用4気筒ガソリンエンジン1に本発明を適用した場合について説明した。本発明は、自動車用に限らず、その他の用途に使用されるエンジンに対しても適用可能である。また、気筒数やエンジン形式(直列型やV型や水平対向型等の別)についても特に限定されるものではない。
また、上述した実施形態では、触媒被毒発生推定時間を60secに設定していたが、本発明はこれに限るものではなく、エンジン回転数やエンジン負荷などに応じて、この触媒被毒発生推定時間を変更するようにしてもよい。例えば、エンジン回転数が高いほど、またエンジン負荷が大きいほど触媒被毒発生推定時間を短く設定する。これは、エンジン回転数が高いほど、またエンジン負荷が大きいほど単位期間当たりにおける燃料噴射量が多くなり、S被毒等が発生しやすい状況となるからである。
また、変更される酸素センサ77の出力目標値(上記0.2Vや0.8V)もエンジン回転数やエンジン負荷などに応じて変更するようにしてもよい。例えば、エンジン回転数が高いほど、またエンジン負荷が大きいほど出力目標値を低く設定することが挙げられる。
更に、上述した実施形態では、酸素センサ77の出力目標値を変更していくことで三元触媒42下流側の酸素濃度を変化させて上記効果を発揮させるための空燃比制御を行うものであった。つまり、酸素センサ77の出力目標値を変更していくことで、インジェクタ35からの燃料噴射量が自動的に制御されるものであった。本発明は、これに限らず、酸素センサ77の実出力値を認識し、それに基づいてインジェクタ35からの燃料噴射量を直接的に変更することで、上記効果を発揮させるための空燃比制御を行うものとしてもよい。つまり、三元触媒42のS被毒などが懸念される状況になると、インジェクタ35からの燃料噴射量を所定量だけ減量し、その後、酸素センサ77の出力値がリーン側の値(例えば0.2V)になった場合に、インジェクタ35からの燃料噴射量を所定量だけ増量するといった制御であってもよい。
実施形態に係るエンジン及びその吸排気系の概略構成を示す図である。 エンジンの制御系を示すブロック図である。 酸素センサ出力目標値制御動作の手順を示すフローチャート図である。 酸素センサの出力目標値と実出力値との変化状態の一例を示す図である。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
3 排気通路
42 三元触媒
76 空燃比センサ
77 酸素センサ

Claims (7)

  1. 排気通路に設けられた触媒の下流側に配設されて排気中の酸素濃度に応じた出力値を出力する酸素センサを備え、この酸素センサによって検知される触媒下流側の酸素濃度が理論空燃比における酸素濃度よりもリッチ側である基準目標値になるように内燃機関へ導入する混合気の空燃比を制御するようにした内燃機関の空燃比制御装置において、
    上記酸素センサの実出力値が上記基準目標値に収束したことを判定する収束判定手段と、
    上記収束判定手段によって酸素センサの実出力値が上記基準目標値に収束したことが判定された場合に、触媒下流側の酸素濃度が理論空燃比における酸素濃度よりもリーン側に移行するように上記混合気の空燃比を制御するリーン空燃比設定手段と、
    上記リーン空燃比設定手段によって混合気の空燃比が制御されて、酸素センサの実出力値がリーン側の値となった際に、このリーン空燃比設定手段による上記空燃比の制御を解除するリーン空燃比解除手段とを備えていることを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
  2. 排気通路に設けられた触媒の下流側に配設されて排気中の酸素濃度に応じた出力値を出力する酸素センサを備え、この酸素センサの出力の目標値を理論空燃比における酸素濃度よりもリッチ側の値である基準目標値に設定して内燃機関へ導入する混合気の空燃比を制御するようにした内燃機関の空燃比制御装置において、
    上記酸素センサの実出力値が上記基準目標値に収束したことを判定する収束判定手段と、
    上記収束判定手段によって酸素センサの実出力値が上記基準目標値に収束したことが判定された場合に、触媒下流側の酸素濃度が理論空燃比における酸素濃度よりもリーン側に移行するように上記酸素センサの出力の目標値をリーン側の値に設定するリーン空燃比設定手段と、
    上記リーン空燃比設定手段によって酸素センサの出力の目標値がリーン側の値に設定されて、酸素センサの実出力値がリーン側の値となった際に、このリーン空燃比設定手段による上記目標値のリーン側の値への設定を解除するリーン空燃比解除手段とを備えていることを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
  3. 上記請求項1または2記載の内燃機関の空燃比制御装置において、
    上記触媒の上流側には排気の空燃比に応じた出力値を出力する空燃比センサが配設されており、
    上記酸素センサにより検出される触媒下流側の酸素濃度が基準目標値よりもリーン側であると検出された場合には、上記空燃比センサの出力値をリーン側に補正する一方、上記酸素センサにより検出される触媒下流側の酸素濃度が基準目標値よりもリッチ側であると検出された場合には、上記空燃比センサの出力値をリッチ側に補正するよう構成されていることを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
  4. 上記請求項1または3記載の内燃機関の空燃比制御装置において、
    上記リーン空燃比設定手段は、収束判定手段によって酸素センサの実出力値が上記基準目標値に収束したことが判定され、その状態が所定の触媒被毒発生推定時間だけ継続された際に、触媒下流側の酸素濃度が理論空燃比における酸素濃度よりもリーン側に移行するように混合気の空燃比を制御する構成とされていることを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
  5. 上記請求項2または3記載の内燃機関の空燃比制御装置において、
    上記リーン空燃比設定手段は、収束判定手段によって酸素センサの実出力値が上記基準目標値に収束したことが判定され、その状態が所定の触媒被毒発生推定時間だけ継続された際に、酸素センサの出力の目標値をリーン側の値に設定する構成とされていることを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
  6. 上記請求項1、3または4記載の内燃機関の空燃比制御装置において、
    上記リーン空燃比解除手段は、酸素センサの実出力値がリーン側の値となってリーン空燃比設定手段による空燃比の制御を解除する際、触媒下流側の酸素濃度が上記基準目標値よりも更にリッチ側に移行するように上記混合気の空燃比を制御する構成となっていることを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
  7. 上記請求項2、3または5記載の内燃機関の空燃比制御装置において、
    上記リーン空燃比解除手段は、酸素センサの実出力値がリーン側の値となってリーン空燃比設定手段による目標値のリーン側の値への設定を解除する際、酸素センサの出力の目標値を上記基準目標値よりも更にリッチ側に設定する構成となっていることを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
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