JP2004353453A - 筒内直噴cngエンジンの燃料供給システム - Google Patents

筒内直噴cngエンジンの燃料供給システム Download PDF

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】高圧燃料噴射のメリットを最大限に生かし、エンジンの運転状況に応じて成層燃焼と均質燃焼を最適に切り替えること。
【解決手段】インジェクタ17と、デリバリパイプ13と、デリバリパイプ13内の圧力を検出する圧力センサ13aとを備え、成層燃焼と均質燃焼とを切り替え可能に構成されたCNGエンジン10の燃料供給システムにおいて、燃料供給ライン14にCNG燃料の圧力を減圧するための減圧システム(高圧レギュレータ)を無くし、デリバリパイプ13内の圧力に基づいて予め定めた燃焼マップエリアを選択し、当該燃焼マップエリア内に予め定められた制御方法に基づいて成層燃焼と均質燃焼とを切り替えるように構成した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、圧縮天然ガス(CNG:Compressed Natural Gas)を筒内に直接噴射し、成層リーンバーン運転領域を有する筒内直噴CNGエンジンの燃料供給システムに関し、さらに詳しくは、高圧燃料噴射のメリットを最大限に生かし、CNGエンジンの運転状況に応じて成層燃焼と均質燃焼を最適に切り替えることができる筒内直噴CNGエンジンの燃料供給システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、エネルギー対策や環境対策等の観点から、自動車用内燃機関の燃料として圧縮天然ガス(CNG)を利用するとともに、その燃費の向上や出力向上を図るべく、筒内にCNG燃料を燃料噴射弁によって直接噴射し、リーンバーン運転領域を有する筒内直噴CNGエンジン(以下、適宜CNGエンジンと記す)の開発が盛んに行われており、種々の技術が提案されている。
【0003】
このような筒内直噴CNGエンジンは、通常、CNG燃料を貯蔵するCNG燃料ボンベと、各気筒内にCNG燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、CNG燃料を高圧で蓄圧し各燃料噴射弁に分配するデリバリパイプと、デリバリパイプ内の圧力を検出する圧力センサと、CNG燃料ボンベとデリバリパイプとを接続する燃料供給パイプの途中に設けられ、CNG燃料を所定圧力に減圧する高圧レギュレータ(減圧システム)とを備え、成層燃焼と均質燃焼とを切り替え可能に構成されている。
【0004】
CNG燃料は、CNG燃料ボンベにおいて高圧(たとえば、最大20MPa程度)で蓄圧されているが、このCNG燃料ボンベから圧送されると、デリバリパイプに供給される前に上記高圧レギュレータによって一定圧力(たとえば、5MPa程度の低圧)に減圧される。
【0005】
したがって、従来は、上記一定圧力値に対応する燃焼マップが予め設定されており、このマップに基づき、エンジンの回転数と負荷状況等に応じた成層燃焼と均質燃焼とを切り替える制御を行っていた。
【0006】
なお、他の関連技術として、たとえば、吸気ポートにガス燃料を噴射するガス燃料噴射装置、すなわち、エンジン運転条件に応じて燃料噴射弁に導かれる燃料圧力を段階的に調整するガス燃料噴射装置が提案されている(特許文献1参照)。また、燃料噴射圧が変化しても、安定した燃焼状態を維持できる技術が提案されている(特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−284703号公報
【特許文献2】
特開平11−271311号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術にあっては、CNG燃料ボンベから出たCNG燃料が高圧レギュレータによって減圧されるので、高圧で筒内に直接噴射される場合のメリットを最大限利用できない。すなわち、CNG燃料を高圧噴射できれば、燃料噴射期間を短くでき圧縮行程噴射ができるため、成層燃焼成立範囲を拡大して高燃費にできるというメリットや、広範囲で圧縮行程噴射が可能になるため、均質燃焼でも出力が上がるというメリットを最大限利用できない。
【0009】
また、CNG燃料を比較的高圧で調圧した場合、上記高圧噴射のメリットは得られるが、CNG燃料ボンベの残圧を有効に利用できないので航続走行距離が伸びず、さらに燃料噴射弁のダイナミックレンジ不足から噴射量が小さい時の燃焼が成立しない可能性もある。
【0010】
また、高圧レギュレータと電磁弁開閉による減圧システムでは、燃料供給系統が複雑となり、過渡時等への応答性を確保できない虞もある。
【0011】
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、高圧燃料噴射のメリットを最大限に生かし、CNGエンジンの運転状況に応じて成層燃焼と均質燃焼を最適に切り替えることができる筒内直噴CNGエンジンの燃料供給システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、この発明に係る筒内直噴CNGエンジンの燃料供給システムは、燃焼室内に設けられCNG燃料を噴射する燃料噴射弁と、CNG燃料ボンベから圧送されてきた前記CNG燃料を前記燃料噴射弁に分配するデリバリパイプと、前記デリバリパイプ内の圧力を検出する圧力センサとを備え、成層燃焼と均質燃焼とを切り替え可能に構成された筒内直噴CNGエンジンの燃料供給システムにおいて、前記CNG燃料ボンベから前記燃料噴射弁に至る燃料供給ラインに当該CNG燃料の圧力を減圧するための減圧システムを無くし、前記デリバリパイプ内の圧力に基づいて予め定めた燃焼マップエリアを選択し、当該燃焼マップエリア内に予め定められた制御方法に基づいて成層燃焼と均質燃焼とを切り替えるように構成したことを特徴とするものである。
【0013】
したがって、この発明によれば、上記減圧システムが無いため、高圧燃料噴射のメリットを最大限に生かすことができ、CNGエンジンの運転状況に応じて上記燃焼マップエリアに基づき成層燃焼と均質燃焼を最適に切り替えることができる。
【0014】
また、この発明に係る筒内直噴CNGエンジンの燃料供給システムは、燃焼室内に複数の燃料噴射弁を設け、前記デリバリパイプ内の圧力に基づいて一部の燃料噴射弁を使い分けるか、またはすべての燃料噴射弁を使って前記CNG燃料を噴射するように構成したことを特徴とするものである。
【0015】
したがって、この発明によれば、ダイナミックレンジの狭い燃料噴射弁であっても、これらをデリバリパイプ内の圧力に基づいて選択的に使用することにより、要求される燃料噴射量を確保することができ、低圧から高圧まで広範囲に対応することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る筒内直噴CNGエンジンの燃料供給システムの実施の形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0017】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る筒内直噴CNGエンジンの燃料供給システムを示す模式図である。図1に示すように、CNGエンジン10は、CNG燃料をインジェクタ(燃料噴射弁)17によって燃焼室10aに直接噴射する直噴式であり、成層燃焼と均質燃焼とを切り替え可能に構成されている。このインジェクタ17は、要求される最小噴射量から最大噴射量までを網羅する広ダイナミックレンジのものを使用している。
【0018】
このCNGエンジン10は、基本的には通常の直噴式のガソリンエンジンと同様の構成となっているが、CNG燃料を供給できるようにするために、燃料供給系統の構成が当該ガソリンエンジンの場合と異なっている。なお、排気系統の構成は、図示を省略してある。
【0019】
CNG燃料ボンベ12は、CNG燃料を高圧(たとえば、最大20MPa程度)状態で貯蔵するためのものである。なお、図示を省略するが、CNG燃料ボンベ12は、ボンベ内の圧力を検出する圧力センサや、温度を検出する温度センサを備えている。このCNG燃料ボンベ12とCNGエンジン10のデリバリパイプ13とは、燃料供給パイプ(燃料供給ライン)14によって接続されている。
【0020】
このデリバリパイプ13は、燃料供給パイプ14で圧送されてきたCNG燃料を各インジェクタ17に分配するためのものであり、当該デリバリパイプ13内の圧力を検出する圧力センサ13aや、温度を検出する温度センサ13bを備えている。
【0021】
燃料供給パイプ14には、CNG燃料ボンベ12からデリバリパイプ13に圧送されてくるCNG燃料を所定圧力に調節するための高圧レギュレータ(減圧システム)は、設けられていない。この点が、従来の筒内直噴CNGエンジンの燃料供給システムと大きく異なっている。
【0022】
また、デリバリパイプ13直前の燃料供給パイプ14には、通常時は開弁され、圧抜き制御時等の必要時に閉弁される遮断弁16が設けられている。この圧抜き制御を行う理由は、次の通りである。
【0023】
すなわち、CNGエンジン10を停止(イグニションスイッチオフ)すると、CNG燃料中に含まれる汚染成分(コンプレッサーオイル等)がインジェクタ17の内部やシール部に付着し、インジェクタ17の動作不良やCNGエンジン10の始動不良を起こす虞があるので、これを抑制するために、CNGエンジン10の停止後にデリバリパイプ13内に残存するCNG燃料を抜き取る必要があるからである。
【0024】
したがって、この圧抜き制御は、CNGエンジン10の停止後に遮断弁16を閉弁し、デリバリパイプ13への新たな燃料供給を遮断するとともに、CNGエンジン10を所定時間回転させ、デリバリパイプ13内に残存するCNG燃料をインジェクタ17によって燃焼室10aに噴射して消費すればよい。このように、遮断弁16を設けることにより、デリバリパイプ13の圧抜き制御を容易に行うことができる。
【0025】
なお、CNGエンジン10、インジェクタ17、遮断弁16等は、圧力センサ13aや温度センサ13b等の各種センサ情報に基づいて、図示しない電子制御ユニット(ECU)によって制御されている。
【0026】
つぎに、CNGエンジン10の燃料供給システムの制御方法について図2〜図5に基づいて説明する。ここで、図2は、CNGエンジン10の燃料供給システムの制御方法を示すフローチャート、図3は、デリバリパイプ13内の圧力に応じて準備された燃焼マップエリアを示すマップ図である。
【0027】
また、図4は、選択された燃焼マップエリアにおける制御内容の一例を示す概念図である。図5は、燃焼マップエリア毎に成立する成層燃焼と均質燃焼の範囲を示すグラフ図であり、図5(1)に燃焼マップエリアAの燃焼範囲の一例を示し、図5(2)に燃焼マップエリアBの燃焼範囲の一例を示してある。
【0028】
図2に示すように、先ず、デリバリパイプ13内の圧力を圧力センサ13aによって計測する(ステップS10)。つぎに、計測された圧力値に対応する燃焼マップエリア(A,B,C,・・・・)を、図3に示すマップ図から選択する(ステップS11)。
【0029】
図3に示すように、この燃焼マップエリア(A,B,C,・・・・)は、補正は行うが基本的に同じ制御で成立する範囲で予め細かく設定されている。すなわち、CNG燃料ボンベ12内の燃料消費に伴い、燃料噴射圧力(デリバリパイプ13内圧力)が次第に低下してくるので、種々の圧力(たとえば、20MPa〜19MPa,19MPa〜18MPa,18MPa〜17MPa,・・・)に対応した燃焼マップエリア(A,B,C,・・・・)が設定されている。
【0030】
そしてさらに、図4に示すように、上記各燃焼マップエリア(A,B,C,・・・・)毎に、成層燃焼と均質燃焼の切り替え制御や、燃焼時の各パラメータマップ(たとえば、燃料噴射期間、燃料噴射時期、点火時期等のマップ)が予め細かく設定されている。このように設定することで、ロバスト性に乏しい成層燃焼(たとえば、燃料噴射量を変えたら噴射時期や点火時期等も変えないと、燃焼が成立しない)を精度良く制御できる。
【0031】
なお、従来技術では、前述したように、デリバリパイプ内の圧力は高圧レギュレータによって一定圧力(たとえば、5MPa程度の低圧)に減圧されているので、当該一つの圧力値に対応する燃焼マップが予め設定されているのみであり、本発明のように各圧力毎に多数の燃焼マップエリアが設定されているものではない。
【0032】
つぎに、上記ステップS11に続いて、選択された燃焼マップエリア内での制御ロジックで成層燃焼と均質燃焼を切り替える(ステップS12)。すなわち、CNGエンジン10の負荷および回転状況に応じて、予め設定されている各燃焼時の各パラメータマップ(たとえば、燃料噴射期間、燃料噴射時期、点火時期等のマップ)を用いて最適な燃焼制御を行う(図4参照)。
【0033】
また、上述したように、燃料供給パイプ14には、CNG燃料ボンベ12からデリバリパイプ13に圧送されてくるCNG燃料を減圧するための高圧レギュレータは設けられていない。したがって、CNG燃料ボンベ12から圧送されてくる高圧のCNG燃料をインジェクタ17から燃焼室10a内に直接噴射することができる。
【0034】
すなわち、噴射圧力が高いほど、短い噴射期間で多量のCNG燃料を圧縮行程で噴射することができるので、高負荷・高回転域まで成層燃焼を成立させることができ(たとえば、図5(1)参照)、燃費を向上させることができる。
【0035】
また、吸気行程でCNG燃料を燃焼室10a内に直接噴射すると、噴射されたCNG燃料によって新気の吸入が邪魔されて、その分、新気吸入量が減少し、この吸入空気量不足から出力が低下する。
【0036】
これに対し、本実施の形態1では、上述のように噴射圧力を高くできるので、広範囲に圧縮行程早期の噴射が可能となって吸入空気量を確保することができ、均質燃焼でも出力を向上させることができる。
【0037】
以上のように、この実施の形態1に係る筒内直噴CNGエンジンの燃料供給システムによれば、高圧燃料噴射のメリットを最大限に生かし、CNGエンジン10の運転状況に応じて成層燃焼と均質燃焼を最適に切り替えることができる。
【0038】
特に、ロバスト性に乏しい成層燃焼を高負荷・高回転域まで成立させることができ、燃費を向上させることができる。また、噴射圧力を高くできるので、広範囲に圧縮行程早期の噴射が可能となって吸入空気量を確保することができ、均質燃焼でも出力を向上させることができる。
【0039】
また、この筒内直噴CNGエンジンの燃料供給システムによれば、制御や燃焼パラメータ等の適合性をとるといったソフト面に関しては、従来技術よりも複雑化されるものの、燃料供給システムのハード面に関しては、高圧レギュレータ等の減圧システムを設けていないので、システム全体を簡素化することができる。
【0040】
すなわち、上記減圧システムを設けていないので、CNG燃料ボンベ12の残圧を有効利用でき、航続走行距離を伸ばすことができる。また、燃焼制御において過渡時(たとえば、減速時や加速時等)等への応答性の確保ができるとともに、大幅な部品点数の削減によるコストダウンを図ることができる。
【0041】
なお、上記実施の形態1においては、遮断弁16を設け、必要時にCNG燃料の供給を遮断できるように構成するものとして説明したが、当該遮断弁16を用いた上記圧抜き制御を実施しないのであれば、インジェクタ17自身が燃料遮断機能を備えているので、必ずしも遮断弁16を設けなくてもよい。
【0042】
また、上記実施の形態1においては、4気筒のCNGエンジン10を例にして本発明を適用したが、これに限定されず、4気筒以外の気筒数のCNGエンジンに適用してもよく、上記と同様の効果を期待できる。
【0043】
実施の形態2.
図6は、この発明の実施の形態2に係る筒内直噴CNGエンジンの燃料供給システムを示す模式図である。なお、以下の説明において、すでに説明した部材と同一もしくは相当する部材には、同一の符号を付して重複説明を省略する。
【0044】
図6に示すように、各燃焼室10a内に一対の第1インジェクタ17aおよび第2インジェクタ17bを対向配置し、これらにCNG燃料を供給するための燃料供給パイプ14やデリバリパイプ13等を配設したものである。なお、燃焼室10aにおいて、たとえば第1インジェクタ17aは吸気側に配設され、第2インジェクタ17bは排気側に配設されている。
【0045】
この燃料供給システムは、対向する一対のインジェクタ17a,17bのうち、デリバリパイプ13内の圧力に基づいて、以下に示すようにいずれか一方を使い分けるか、あるいは両方を使うことによって、要求される燃料噴射量を確保できるように構成したものである。
【0046】
すなわち、先ず、低圧側で燃料噴射を行う場合の制御例について説明する。たとえば、所定低圧時に第1インジェクタ17aが最小噴射量から最大噴射量まで噴射でき、第2インジェクタ17bが第1インジェクタ17aよりも低噴射量で噴射できる構成となっている場合に、デリバリパイプ13内の圧力が上記所定低圧値よりも上昇すると、第1インジェクタ17aによる最小噴射量では噴射量が多くなり過ぎるため、第1インジェクタ17aから第2インジェクタ17bに切り替えることにより最小噴射量を確保する。
【0047】
つぎに、高圧側で燃料噴射を行う場合の制御例について説明する。たとえば、所定高圧時に第1インジェクタ17aが最小噴射量から最大噴射量まで噴射でき、第2インジェクタ17bがさらに高噴射量を噴射できる構成となっている場合に、デリバリパイプ13内の圧力が上記所定高圧値よりも低下すると、第1インジェクタ17aは最大噴射量で噴射できなくなるので、要求噴射量を所定時間内に噴射できなくなる。そこで、第1インジェクタ17aから第2インジェクタ17bに切り替えて要求噴射量を確保するか、あるいは両方のインジェクタ17a,17bの使用に切り替え、両インジェクタ17a,17bによって要求噴射量を適宜分担して噴射することにより要求噴射量を確保する。
【0048】
このように、両インジェクタ17a,17bのうち、デリバリパイプ13内の圧力に基づいていずれか一方を使い分けるか、あるいは両方を使うことによって、要求される燃料噴射量を確保することができ、低圧から高圧まで広範囲に対応することができる。
【0049】
なお、システム全体の制御動作については、上記2つのインジェクタ17a,17bを選択的に使用する以外は、上記実施の形態1の場合と同様であるので、重複説明を省略する。
【0050】
以上のように、この実施の形態2に係る筒内直噴CNGエンジンの燃料供給システムによれば、両インジェクタ17a,17bのうち、デリバリパイプ13内の圧力に基づいていずれか一方を使い分けるか、あるいは両方を使うことによって、要求される燃料噴射量を確保することができ、低圧から高圧まで広範囲に対応することができる。
【0051】
したがって、ダイナミックレンジの狭いインジェクタ17a,17bであっても、低圧から高圧まで広範囲に対応することができ、広ダイナミックレンジのインジェクタの設置を要求されないので、インジェクタ17a,17bの設計が容易になりコストダウンを図ることができるとともに、上記実施の形態1の場合と同様の効果を期待できる。
【0052】
なお、上記実施の形態2においては、燃焼室10aにおいて、2つのインジェクタ17a,17bのうち、一方の第1インジェクタ17aを吸気側に配設し、他方の第2インジェクタ17bを排気側に配設するものとして説明したが、これに限定されず、たとえば、2つのインジェクタを、燃焼室10aの吸気側と点火プラグのある中央部付近に配設してもよく、また、3つ以上のインジェクタを燃焼室10aの吸気側、中央部、排気側のいずれかに配設してもよい。これらの場合にも、上記実施の形態2の場合と同様の要領で、デリバリパイプ13内の圧力に基づいて各インジェクタを選択的に使用し、要求される燃料噴射量を確保することによって、低圧から高圧まで広範囲に対応することができる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る筒内直噴CNGエンジンの燃料供給システムによれば、CNG燃料ボンベから燃料噴射弁に至る燃料供給ラインにCNG燃料の減圧システムを無くし、デリバリパイプ内の圧力に基づいて予め定めた燃焼マップエリアを選択し、当該燃焼マップエリア内に予め定められた制御方法に基づいて成層燃焼と均質燃焼とを切り替えるように構成したので、高圧燃料噴射のメリットを最大限に生かし、CNGエンジンの運転状況に応じて成層燃焼と均質燃焼を最適に切り替えることができる。
【0054】
特に、ロバスト性に乏しい成層燃焼を高負荷・高回転域まで成立させることができ、燃費を向上させることができる。また、噴射圧力を高くできるので、広範囲で圧縮行程噴射が可能となり、均質燃焼でも出力を向上させることができる。
【0055】
さらに、燃料供給システムのハード面に関しては、高圧レギュレータ等の減圧システムを設けていないので、CNG燃料ボンベの残圧を有効利用でき、航続走行距離を伸ばすことができる。また、システム全体を簡素化することができるので、燃焼制御において過渡時等への応答性の確保ができるとともに、大幅な部品点数の削減によるコストダウンを図ることができる。
【0056】
また、この発明に係る筒内直噴CNGエンジンの燃料供給システムによれば、燃焼室内に複数の燃料噴射弁を設け、これらの燃料噴射弁をデリバリパイプ内の圧力に基づいて選択的に使用して燃料噴射するように構成したので、ダイナミックレンジの狭い燃料噴射弁であっても、要求される燃料噴射量を確保することができ、低圧から高圧まで広範囲に対応することができる。また、広ダイナミックレンジの燃料噴射弁の設置を要求されないので、燃料噴射弁の設計が容易になり、コストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る筒内直噴CNGエンジンの燃料供給システムを示す模式図である。
【図2】CNGエンジンの燃料供給システムの制御方法を示すフローチャートである。
【図3】デリバリパイプ内の圧力に応じて準備された燃焼マップエリアを示すマップ図である。
【図4】選択された燃焼マップエリアにおける制御内容の一例を示す概念図である。
【図5】燃焼マップエリア毎に成立する成層燃焼と均質燃焼の範囲を示すグラフ図である。
【図6】この発明の実施の形態2に係る筒内直噴CNGエンジンの燃料供給システムを示す模式図である。
【符号の説明】
10 CNGエンジン
10a 燃焼室
12 CNG燃料ボンベ
13 デリバリパイプ
13a 圧力センサ
13b 温度センサ
14 燃料供給パイプ(燃料供給ライン)
16 遮断弁
17 インジェクタ(燃料噴射弁)
17a 第1インジェクタ(燃料噴射弁)
17b 第2インジェクタ(燃料噴射弁)

Claims (2)

  1. 燃焼室内に設けられCNG燃料を噴射する燃料噴射弁と、
    CNG燃料ボンベから圧送されてきた前記CNG燃料を前記燃料噴射弁に分配するデリバリパイプと、
    前記デリバリパイプ内の圧力を検出する圧力センサと、
    を備え、成層燃焼と均質燃焼とを切り替え可能に構成された筒内直噴CNGエンジンの燃料供給システムにおいて、
    前記CNG燃料ボンベから前記燃料噴射弁に至る燃料供給ラインに当該CNG燃料の圧力を減圧するための減圧システムを無くし、
    前記デリバリパイプ内の圧力に基づいて予め定めた燃焼マップエリアを選択し、当該燃焼マップエリア内に予め定められた制御方法に基づいて成層燃焼と均質燃焼とを切り替えるように構成したことを特徴とする筒内直噴CNGエンジンの燃料供給システム。
  2. 燃焼室内に複数の燃料噴射弁を設け、前記デリバリパイプ内の圧力に基づいて一部の燃料噴射弁を使い分けるか、またはすべての燃料噴射弁を使って前記CNG燃料を噴射するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の筒内直噴CNGエンジンの燃料供給システム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101749136A (zh) * 2008-12-19 2010-06-23 天津内燃机研究所 电控燃气缸内直喷发动机

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