JP2004351975A - ステアバイワイヤシステムのフェールセーフ機構およびステアバイワイヤシステム - Google Patents

ステアバイワイヤシステムのフェールセーフ機構およびステアバイワイヤシステム Download PDF

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Abstract

【課題】電気系統の故障による影響が小さく、またコンパクトな構成を可能にするステアバイワイヤシステムのフェールセーフ機構の提供
【解決手段】本発明に係るステアバイワイヤシステムのフェールセーフ機構は、自動車ハンドルであるステアリングホイール1に連結された第1シャフト2と、ステアリングギア3に連結された第2シャフト4の間に装備されるステアバイワイヤ機構のクラッチ5に、操作レバー60を回動させる簡単な操作でテーパころ53を楔係合させる機構を備えたものを採用し、ステアバイワイヤシステムの不具合を、異常検知センサ11が検知し、クラッチ切替用アクチュエータ13を介してクラッチ5を操作し、第1シャフト2と第2シャフト4とを連結させて、ステアリングギア3を直接操舵可能にするように構成したものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ステアバイワイヤシステムに不具合が生じたときに、ステアリングホイールに連結されたシャフトとステアリングギアに連結されたシャフトを連結し、ステアリングホイールにより直接操舵可能にするステアバイワイヤシステムのフェールセーフ機構及びこのフェールセーフ機構を備えたステアバイワイヤシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、未だ市販されていないが、各所で自動車ハンドルであるステアリングホイールと操舵車輪であるステアリングギアが機械的に連結していないステアバイワイヤの開発が進んでいる。これは、車速検知による車輪舵角の自動制御を可能にしたり、車内レイアウトの自由度を増大させたりする等のメリットがあり、また車両のより安定した走行や運転性向上を可能にするものとして期待されている。
【0003】
斯かるステアバイワイヤの一例を図10に基づいて説明する。ステアバイワイヤ100は、図10に示すように、自動車ハンドルであるステアリングホイール110と、ステアリングホイール110に連結されたシャフト120と、操舵車輪であるステアリングギア130と、ステアリングギア130に連結されたシャフト140と、前記シャフト120に装着された反力シミュレータ150と、前記シャフト140に装着された操舵アクチュエータ160と、前記シャフト120とシャフト140との間に装着されたバックアップ用のクラッチ170と、前記反力シミュレータ150、操舵アクチュエータ160及びクラッチ170を制御するコントローラ180とを備えている。
【0004】
このステアバイワイヤ100は、適時にクラッチ170によるステアリングホイール110とステアリングギア130の連結を解除して、ステアリングホイール110の舵角に応じて、コントローラ180により、操舵アクチュエータ160を介してステアリングギア130の舵角を操作するとともに、反力シミュレータ150で操舵反力を制御可能な状態にすることができるようになっている。
【0005】
しかし、このようなステアバイワイヤは、万一、モータ等(例えば、上記の操舵アクチュエータ160や反力シミュレータ150など)に不具合が生じた場合に、ステアリングによる車両制御に不具合が生じる場合がある。これに対するフェールセーフ機構として、クラッチ170に電磁クラッチを用いることにより、ステアリングホイールとステアリングギアを連結し、ステアリングホイールにより直接操舵できるようにすることが提案されている。(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
特許文献1に記載された電磁クラッチ式のステアバイワイヤ200は、図11に示すように、ステアリングホイール210と、ステアリングホイール210に連結されたシャフト220と、操舵車輪としてのステアリングギア230と、ステアリングギア230に連結されたシャフト240と、前記シャフト220に装着された電磁クラッチ250と、前記シャフト240に装着された電磁クラッチ260と、これらの電磁クラッチ250、260間を連結するシャフト270と、前記シャフト270に装着されたギア280と、ギア280を駆動するモータ290と、前記シャフト240に装着されたギア300と、ギア300を駆動するモータ310と、前記シャフト220に装着された操舵角センサ320と、前記モータ290、310及び操舵角センサ320の入力信号によって前記電磁クラッチ250、260及びモータ290、310を制御するコントローラ330と、車速を検知してこのコントローラ330に入力する車速センサ340とを備えている。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−301639号公報の図1
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に記載されたステアバイワイヤ200は、電磁クラッチ250、260を使用しているため、電気系統の故障等により電力の供給が遮断された場合、電磁クラッチ250、260の切替え動作を行なうことができず、ステアリングホイール210とステアリングギア230の直接連結が不可能になる。また、電磁クラッチを使用することによって、ある程度の電力供給能力の確保が必要になるほか、設置スペースの拡大化など不都合な点が多い。
【0009】
そこで、本発明は、電気系統の故障による影響が小さく、またコンパクトな構成を可能にするステアバイワイヤシステムのフェールセーフ機構及びこのフェールセーフ機構を備えたステアバイワイヤシステムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明に係るステアバイワイヤシステムのフェールセーフ機構は、ステアリングホイールと、ステアリングホイールに連結された第1シャフトと、第1シャフトへ操舵反力を伝える第1モータと、ステアリングギアと、ステアリングギアに連結された第2シャフトと、第2シャフトへ操舵力を伝える第2モータと、第1シャフトと第2シャフトとの間に装着されて第1シャフトと第2シャフトとを連結または非連結状態に切替えるクラッチとを備えたステアバイワイヤ機構を有するステアバイワイヤシステムにおいて、クラッチが、第1シャフトの回転トルクが入力される入力部材と、第2シャフトに連結された被動部材と、入力部材と被動部材との間に形成した係合子収容空間と、係合子収容空間に配設され、入力部材と被動部材との間で周方向に楔係合可能な係合子と、前記係合子収容空間の軸方向の片側に設けられ、前記係合子が収容空間の軸方向片側へ移動した際、楔係合可能な位置と、係合子が軸方向反対側へ移動し、非係合状態になる位置とへ係合子を軸方向に移動させる操作手段を備えており、かつ、ステアバイワイヤシステムに不具合が生じたときに、操作手段を介して係合子を係合子収容空間の楔係合可能な位置に移動させて、第1シャフトと第2シャフトを連結し、ステアバイワイヤ機構を介さずにステアリングによる操舵を可能にするようにしたことを特徴としている。
【0011】
上記のクラッチは、操作手段により係合子を係合子収容空間の楔係合可能な位置に移動させれば被動部材が入力部材に対して従動回転し、第1シャフトと第2シャフトが連結されるようになっている。また、係合子を係合子収容空間の非係合状態になる位置に移動させれば被動部材が入力部材に対して従動回転しなくなり、第1シャフトと第2シャフトの連結が解除されるようになっている。このクラッチを用いれば、電磁クラッチに比べ小型軽量化及び低価格化が可能であり、また常時通電する必要がないので省力化の点でも有利であり、また電気系統に故障が生じた場合に手動でフェールセーフ機構を機能させるようにすることもできる。
【0012】
具体的には、ステアバイワイヤシステムに不具合が生じた場合には、自動操作又は手動操作により、クラッチを操作してステアリングホイールのシャフトとステアリングギアのシャフトを連結し、ステアリングホイールによってステアリングギアを操舵することができる状態になるようにするとよい。
【0013】
上記のクラッチは、具体的には、係合子がテーパころであり、テーパころを保持するとともに、入力部材と被動部材との間に軸方向に移動可能に配設した保持器を備え、係合子収容空間が、入力部材と被動部材との間で軸方向の片側が狭く、反対側に向けて漸次広くなるように形成されており、係合子収容空間の狭い側にテーパころが周方向に係合可能な係合位置を設け、広い側にテーパころの楔係合を解除する解除位置を設けており、かつ、テーパころの小径端を係合子収容空間の狭い側に向けて、テーパころを配設するとともに、操作手段が保持器と共にテーパころを軸方向に前後に移動させることを特徴としている。
【0014】
この場合、保持器の一端に、保持器の周方向の弾性変形を許容する切欠きを形成するとよい。これにより、入力された回転トルクを伝達するときや保持器を軸方向に相対移動させたときにおいて、保持器に生じる内部応力を緩和することができ、保持器の破損を防止することができる。
【0015】
また、入力部材と被動部材の何れか一方に周方向に係合したクラッチ部材を設け、クラッチ部材にテーパころが周方向に楔係合するカム面を形成するとよい。このように、テーパころが楔係合する異形カム面を備えたクラッチ部材を、別部材として設けることにより、カム面の成形など製造が容易になり、低コスト化を図ることができる。
【0016】
また、クラッチ部材に保持器を軸方向にガイドするガイド部を設けるとよい。これにより保持器を軸方向に真っ直ぐに移動させることができ、テーパころのスキューなどを抑止することができ、これにより保持器に想定外の負荷が掛かるのを防止できる。
【0017】
また、操作手段は、テーパころを保持器と共に係合子収容空間の狭い側に付勢する弾性付勢手段と、弾性付勢手段に抗してテーパころを保持器と共に係合子収容空間の広い側に移動させ、テーパころの楔係合状態を解除する係合状態解除手段とで構成することができる。
【0018】
この場合、弾性付勢手段は、係合子収容空間の広い側において、入力部材又は被動部材と、保持器の一端との間に組み込んだばね部材とすることができる。ばね部材としては、例えば、波形断面を有する波形ばねを組み込むことにより、確実な押圧付勢機能を得ることができ、またコンパクト化を図ることができる。
【0019】
係合状態解除手段は、保持器のテーパころ小端側の周縁部に軸方向に対向するように配設した押圧部を有する作動部材と、係合子収容空間に対して軸方向に相対的に静止した静止部材と、作動部材を静止部材に対して相対的に所定方向に回動させたときに、作動部材を軸方向に移動させ、押圧部で保持器と共にテーパころを押圧移動させるカム機構と、作動部材を回動操作する操作部とで構成することができる。
【0020】
静止部材には、軸受を介して入力部材及び被動部材を回転自在に外装するハウジングを適用することができる。
【0021】
また、作動部材を静止部材に対して相対的に回動させたときに弾性力を蓄積し、作動部材を静止部材に対して逆方向に相対的に回動させたときに、作動部材の押圧部を保持器のテーパころ小径端側の周縁部から離隔させる弾性復帰部材を備えているとよい。
【0022】
弾性復帰部材は、一端を作動部材に繋止し、他端を静止部材に繋止したコイルばねで構成することができる。このようなコイルばねは、例えば、静止部材としてのハウジングに装着し、一端を作動部材のレバー部に繋止し、他端をハウジングに繋止するとよい。
【0023】
フェールセーフ機構は、システムの異常を検知する異常検知センサと、クラッチを操作するクラッチ切替用アクチュエータと、異常検知センサによる異常検知信号に基づいてクラッチ切替用アクチュエータを操作するコントローラとを備え、異常検知センサから異常検知信号を受信した時に、コントローラがクラッチ切替用アクチュエータを介して、第1シャフトと第2シャフトを連結するようにクラッチを操作するとよい。この場合、運転者が異常を感知してからクラッチを手動で操作する場合に比較して、例えば、運転者が異常によりパニック状態に陥ってクラッチの切替え操作が遅れるといった事態が生じることがなく、自動的に短時間で、かつ的確に、フェールセーフ機構が機能するので、ステアバイワイヤシステムの安全性を向上させることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係るフェールセーフ機構を備えたステアバイワイヤシステムを図面に基づいて説明する。
【0025】
フェールセーフ機構を備えたステアバイワイヤシステムは、図1に示すように、自動車ハンドルであるステアリングホイール1と、このステアリングホイール1に連結された第1シャフト2と、ステアリングギア3と、このステアリングギア3に連結された第2シャフト4と、前記第1シャフト2と第2シャフト4との間に装着された機械式のクラッチ5とを備えている。
【0026】
ステアリングホイール1側の第1シャフト2には、ギア6を介して操舵反力を伝える第1モータ7が装着されており、ステアリングギア3側の第2シャフト4には、ギア8を介してステアリングギア3への操舵力を伝える第2モータ9が装着されている。また、クラッチ5には、システムの状態に応じて適時に、第1シャフト2と第2シャフト4を連結または非連結状態に切替える機構(例えば、クラッチ切替用アクチュエータ13)が取り付けられている。
【0027】
このステアバイワイヤシステムを制御する制御機構として、ステアリングホイール1の操舵角を検知する操舵角センサ10などの各種センサと、システムの異常を検知する異常検知センサ11と、コントローラ(制御装置)12とを備えている。操舵角センサ10は、例えば、第1シャフト2に設置されており、異常検知センサ11は、例えば、前記第1モータ7及び/又は第2モータ9に設置されている。コントローラ12は、操舵角センサ10の検知舵角に関する信号、及び、異常検知センサ11の異常検知信号に基づいて、第1モータ7、第2モータ9、クラッチ切替用アクチュエータ13に制御信号を出力する。そして、クラッチ切替用アクチュエータ13を介して、適時に、クラッチ5が操作され、ステアリングホイール1側の第1シャフト2とステアリングギア3側の第2シャフト4が連結され又は切り離されるようになっており、また、第1モータ7を介してステアリングホイール1の操舵角に応じた反力が第1シャフト2に与えられ、第2モータ9を介して第2シャフト4を介してステアリングギア3がアシスト操舵されるようになっている。また、異常検知センサ11がステアバイワイヤシステムの不具合を検知した時は、コントローラ12は、異常検知センサ11の異常検知信号に基づいて、クラッチ切替用アクチュエータ13に制御信号を出力する。そして、クラッチ切替用アクチュエータ13を介して、第1シャフト2と第2シャフト4とを連結するように、前記クラッチ5が切替え操作されるようになっている。
【0028】
以下、このステアバイワイヤシステムのフェールセーフ機構に用いられているクラッチ5の構成と動作について説明する。
【0029】
クラッチ5は、図2に示すように、ケーシングを兼ね前記第1シャフト2に連結されてその回転トルクを入力する入力軸51と、入力軸51の円筒状部51aの内周面に装着したクラッチ部材52と、係合子としてのテーパころ53と、テーパころ53を保持する保持器54と、この保持器54を軸方向に押圧する弾性付勢手段としての波形ばね55と、前記第2シャフト4に連結された被動部材としての出力軸56と、クラッチ部材52と出力軸56との間に形成される係合子収容空間58と、操作レバー60を備えた操作手段としての作動部材59を備えている。なお、図2は出力軸56が入力軸51に従動して回転し、第1シャフト2と第2シャフト4が連結された状態を示している。
【0030】
クラッチ部材52は、図3に示すように、入力軸51の円筒状部51aの内周面に装着可能な外径を備えた略円筒形状の部材である。クラッチ部材52の軸方向片側の周縁部(図中上側の周縁部)には、軸方向に延在した複数の係合片52aを周方向に所定の間隔で設けている。また、クラッチ部材52の内周面には、図4に示すように、後述するテーパころ53が係合する複数のカム面52bを、保持器54のポケット54aに対応させて周方向に所定の間隔で形成している。このカム面52bは、テーパころ53が正逆何れの回転方向にも係合するように、中央が深く、中央から回転方向の両側へ徐々に浅くなった形状を備えている。
【0031】
保持器54は、図3に示すように、クラッチ部材52の内周面に装着可能な外径を備えた略円筒形状の部材であり、テーパころ53を収容する複数のポケット54aを周方向に所定の間隔で形成している。この保持器54は、図5に示すように、例えば、12個のポケット54aを周方向等間隔に形成している。保持器54の各ポケット54aは、周方向に0.1mm以下の隙間若しくは軽い締めしろでもって、また軸方向に0.2mm以下の隙間をもって、テーパころ53を収納することができるようになっている。なお、保持器54のポケット54aは外径側および内径側の少なくとも一方に、ポケット54aの内側に向けて突出した突起を設けて、テーパころ53がポケット54aから脱落しないようにすることもできる。
【0032】
また、保持器54は、図3に示すように、軸方向片側の端部(図中上側の端部)に、外径方向に突出した複数の係合凸部54bを周方向に所定間隔に備えている。この係合凸部54bは、クラッチ部材52の係合片52a,52a間に組み込むことができるようになっており、この係合凸部54bとクラッチ部材52の係合片52aとを周方向に交互に係合させて、保持器54をクラッチ部材52の内周に組み込む。また、この係合凸部54bの周方向の中央部分には、半径方向に切欠き54cを形成している。
【0033】
保持器54は、図3に示すように、クラッチ部材52の係合片52aと保持器54の係合凸部54bを係合させた状態でクラッチ部材52の内周に組み込む。保持器54とクラッチ部材52は、図2に示すように、アッセンブリ状態で、クラッチ部材52の係合片52aを入力軸51の円筒状部51aの内側面に組み込んで、入力軸51の内周面に装着する。これにより、保持器54及びクラッチ部材52を入力軸51に取り付けることができる。
【0034】
このように入力軸51に組み込まれたクラッチ部材52は、係合片52aが入力軸51の周方向に係合しているので、入力軸51と一体的に回転する。また、保持器54は係合凸部54bがクラッチ部材52の係合片52aに周方向に係合しているので、クラッチ部材52及び入力軸51と一体的に回転するとともに、クラッチ部材52の係合片52aにガイドされて軸方向に摺動することができるようになっている。このように、クラッチ部材52の係合片52aは、保持器54を軸方向にガイドするガイド部としての機能を備えている。
【0035】
なお、図示を省略しているが、取り付け治具を用いて、保持器54にテーパころ53を取り付けた状態で、保持器54を入力軸51に組み込む。また、入力軸51、クラッチ部材52、保持器54、テーパころ53のアッセンブリを組み立てるときには、図2に示すように、入力軸51と保持器54の係合凸部54aとの間に波形ばね55を組み入れる。
【0036】
出力軸56は、図2に示すように、中間部位の外周面に軸方向に拡径したテーパ部56aを備えている。テーパ部56aの縮径側(図中上側)は3段の段差を設けており、径を段階的に小さくしている。
【0037】
図2に示す入力軸51、クラッチ部材52、保持器54、テーパころ53のアッセンブリは、テーパ部56aの縮径側の端部から出力軸56に装着する。出力軸56の1段目の段差部には、波形ばね55を組み込み、2段目の段差部はフリ−とし、3段目の段差部は軸受57を介して入力軸51に対して回転自在に装着する。
【0038】
この状態において、出力軸56のテーパ部56aとクラッチ部材52の内周面との間には、軸方向に片側(図中下側)が徐々に狭くなった係合子収容空間58が形成されており、保持器54のポケット54aに収容したテーパころ53を、この係合子収容空間58に配設している。この係合子収容空間58の狭い側58aは、テーパころ53がクラッチ部材52のカム面52bに周方向に楔係合可能な係合位置になっており、係合子収容空間58の広い側58bは、出力軸56のテーパ56aとクラッチ部材52の内周面との間隔がテーパころ53の外径よりも広いために、テーパころ53の周方向の楔係合状態が解除される解除位置になっている。
【0039】
作動部材59は、中央部に出力軸56に遊装可能な穴59aを備えている。作動部材59は、テーパ部56aの拡径側の端部から出力軸56に装着する。作動部材59の穴59aの内径端部およびその近傍は保持器54を押圧する押圧部59bとして機能する。作動部材59の反対側の面(保持器54に対向しない面)には、図6に示すように、周方向(図中、出力軸56の下端側から作動部材59を見た場合に左回方向)に徐々に突出した複数の楔突起59cが形成されている。
【0040】
ハウジングカバー61は、クラッチ部分を外装するハウジング(入力軸)51の開口端部を封口する蓋部材であり、入力軸51とともにハウジングを形成している。入力軸51の下部とハウジングカバー61の上部との間には周方向に開口した開口62を形成しており、この開口62から作動部材59の操作レバー60をハウジング(入力軸)51、ハウジングカバー61の外側に延在しており、操作レバー60を回動操作することができるようになっている。
【0041】
ハウジングカバー61は、その内側面61aを作動部材59に対向させて、出力軸56のテーパ部56aの拡径側から装着している。ハウジングカバー61の内側面61aには、図6に示すように、作動部材59の楔突起59cとは逆方向(図2中、出力軸56の下側からハウジングカバー61を見た場合に右回方向)に徐々に突出した楔突起61bを、作動部材59の楔突起59cに噛み合うように形成している。ハウジングカバー61に形成した楔突起61bと作動部材59に形成した楔突起59cは、作動部材59を軸方向(図上側)に移動させるための一対のカム機構63を構成している。
【0042】
ハウジング(入力軸)51は、前述のとおり、前記出力軸56の3段目の段差部に介装した軸受57により出力軸56に対して回転自在に取り付け、ハウジングカバー61は、図2に示すように、出力軸56ととの間に介装した軸受64を介して出力軸56に対して回転自在に取り付け、バーリングで加締めるなどの締結手段で締結する。
【0043】
上記入力軸51、クラッチ部材52、作動部材59、ハウジングカバー61は、例えば、冷間プレス加工によって安価に製造することができる。
【0044】
次に、このクラッチ5の動作を説明する。このクラッチ5は、図7に示すように、作動部材59の操作レバー60を左側(実線位置)に回動操作することにより、テーパころ53の楔係合を解除すると、入力軸51と出力軸56が非連結状態になり、第1シャフト2と第2シャフト4の連結状態が切り離される。
【0045】
詳しくは、操作レバー60を、図7の左側の実線位置に示すように、作動部材59の楔突起59cとハウジングカバー61の楔突起61bが噛み合う位置まで反時計方向に回動させる。これにより、作動部材59は、図8(a)及び図9(a)に示すように、作動部材59の楔突起59cがハウジングカバー61の楔突起61bに乗り上がって軸方向上側に移動する。保持器54は、作動部材59の押圧部59bにより波形ばね55の弾性力に抗して係合子収容空間58の広い側58bに押し出され、テーパころ53は保持器54と一緒に係合子収容空間58の広い側58bに移動する。保持器54が係合子収容空間58の広い側58bに位置するときは、出力軸56とクラッチ部材52との隙間が広くなっているので、クラッチ部材52に設けたカム52bに対するテーパころ53の周方向の楔係合が解除される。
【0046】
このとき、ステアリングホイール1に連結された第1シャフト2から入力軸51に回転トルクが入力されると、テーパころ53は、保持器54、クラッチ部材52及び入力軸51と一緒に回転するが、出力軸56とクラッチ部材52との隙間が広いので、クラッチ部材52のカム面52bには楔係合せず、出力軸56には回転トルクは伝達されない。これにより、第1シャフト2から第2シャフト4に回転トルクが伝達されず、ステアリングギア3をステアリングホイール1で直接操舵することが出来ない状態になる。また、この状態では、ステアリングギア3から出力軸56に回転トルクが逆入力された場合には、同様に、入力軸51には回転トルクが伝達されず、ステアリングギア3の操舵抵抗がステアリングホイール1に直接伝達されないようになる。
【0047】
一方、作動部材59の操作レバー60が、図7の右方向(2点鎖線で示す位置)に回動されると、保持器54は、図8(b)及び図9(b)に示すように、波形ばね55により係合子収容空間58の狭い側58aに弾性的に付勢され、テーパころ53は保持器54と一緒に係合子収容空58の狭い側58aに押し込まれる。このときテーパころ53は出力軸56とクラッチ部材52の係合面に対し、波形ばね55によって安定した付勢力が与えられている。保持器54が係合子収容空間58の狭い側58aにあるときは、出力軸56とクラッチ部材52との径方向の隙間が狭くなっているので、入力軸51に回転トルクが入力されたときに、テーパころ53がクラッチ部材52に設けたカム面52bに周方向に楔係合する。これにより、ステアリングホイール1に連結された第1シャフト2から入力軸51に回転トルクが入力されると、出力軸56に回転トルクが伝達され、出力軸56が入力軸51に対して正逆両方向に従動回転するようになり、ステアリングホイール1でステアリングギア3を直接操舵することができるようになる。また、この場合、ステアリングギア3に連結された第2シャフトから出力軸56に回転トルクが逆入力された場合にも、テーパころ53がクラッチ部材52に設けたカム面52bに周方向に楔係合しているので、出力軸56から入力軸51に回転トルクが逆入力される。このためステアリングギア3の操舵抵抗がステアリングホイール1に直接伝達されるようになる。
【0048】
このように、ステアリングホイール1に連結された第1シャフト2と、ステアリングギア3に連結された第2シャフトを非連結状態から連結状態に切替える場合には、操作レバー60を右側に回動させるとよい。このクラッチ5は、ハウジング(入力軸)51と操作レバー60との間に戻りばねとしてコイルばね65を設けているので、操作レバー60を右側に回動させ、作動部材59の楔突起59cとハウジングカバー61の楔突起61bの係合が外れると、コイルばね65によって、操作レバー60が自動的に左側に回動し元の位置に戻るようになっている。
【0049】
このとき、保持器54には、テーパころ53を介して周方向に大きな力が掛かるが、保持器54の係合凸部54bに形成した切欠き54c(図3参照)によって、保持器54の周方向の弾性変形を許容しているので、保持器54が破損するのを防止することができる。
【0050】
再び、図1に戻って、ステアバイワイヤシステム、及び、そのフェールセーフ機構の動作を説明する。
【0051】
ステアバイワイヤは、正常に機能している状態では、操舵角センサ10などのセンサから入力される入力信号に基づいて、コントローラ12によりクラッチ切替用アクチュエータ13を介してクラッチ5が操作され、ステアリングホイール1に連結された第1シャフト2とステアリングギア3に連結された第2シャフト4が適時に連結され又は切り離されるようになっている。そして、クラッチ5により第1シャフト2と第2シャフト4の連結が切り離されているときは、操舵角センサ10で第1シャフト2の操舵角を検知して、コントローラ12により第1モータ7を駆動して、第1シャフト2を介してステアリングホイール1に適当な操舵反力を与え、第2モータ9を駆動して、第1シャフト2の操舵角に応じた操舵角を第2シャフト4に与え、ステアリングギア3の操舵を補助するようになっている。
【0052】
ステアバイワイヤシステムのフェールセーフ機構は、モータ不具合等、ステアバイワイヤシステムに不具合が発生したときに、例えば、異常検知センサ11の異常検知信号に基づいて異常を検知し、自動または手動にて、クラッチ5の操作レバー60をロック位置へ外力にて操作して、ステアリングホイール1に連結された第1シャフト2とステアリングギア3に連結された第2シャフト4を連結し、ステアリングホイール1によりステアリングギア3を直接操舵できる状態にする。
【0053】
フェールセーフ機構を自動的に機能させる場合は、異常検知センサ11の異常検知信号に基づいて、コントローラ12からクラッチ切替用アクチュエータ13に制御信号を送り、クラッチ切替用アクチュエータ13を介して、クラッチ5を操作するようにすればよい。クラッチ切替用アクチュエータ13は、例えば、ソレノイドを使用して構成する。異常を検知したときに、ソレノイドへの電力の供給を遮断し、ばね等の弾性部材によって、クラッチ5の操作レバー60をロック位置へ操作するようにするとよい。
【0054】
以上、本発明の一実施形態に係るステアバイワイヤシステムのフェールセーフ機構、及び、ステアバイワイヤシステムを説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
【0055】
特に、クラッチ5は、上記実施形態で示したものに限定されず、同様の動作が可能なものであれば、他の構成のものを用いることができる。
【0056】
【発明の効果】
本発明に係るステアバイワイヤシステムのフェールセーフ機構は、ステアバイワイヤ機構のクラッチが、第1シャフトの回転トルクが入力される入力部材と、第2シャフトに連結された被動部材と、入力部材と被動部材との間に形成した係合子収容空間と、係合子収容空間に配設され、入力部材と被動部材との間で周方向に楔係合可能な係合子と、前記係合子収容空間の軸方向の片側に設けられ、前記係合子が収容空間の軸方向片側へ移動した際、楔係合可能な位置と、係合子が軸方向反対側へ移動し、非係合状態になる位置とへ係合子を軸方向に移動させる操作手段を備えており、かつ、ステアバイワイヤシステムに不具合が生じたときに、操作手段を介して係合子を係合子収容空間の楔係合可能な位置に移動させて、第1シャフトと第2シャフトを連結し、ステアバイワイヤ機構を介さずにステアリングによる操舵を可能にするようにしたので、モータ不具合等により、操舵不能になった場合や、電力の供給が遮断された場合でも、ステアリングホイールとステアリングギアとをクラッチにより連結させることができ、フェールセーフ機構を機能させることができる。このクラッチは、ドグクラッチと異なり、入出力の位相差を問わず連結させることが可能である。しかも、電磁クラッチに比べ小型軽量化及び低価格化が可能であり、また常時通電する必要がないので省力化の点でも有利である。
【0057】
また、クラッチの保持器の一端に、保持器の周方向の弾性変形を許容する切欠きを形成することにより、入力された回転トルクを伝達するときや保持器を軸方向に相対移動させたときにおいて、保持器に生じる内部応力を緩和することができ、保持器の破損を防止することができる。
【0058】
また、入力部材と被動部材の何れか一方に周方向に係合したクラッチ部材を設け、クラッチ部材にテーパころが周方向に楔係合するカム面を形成したので、カム面の成形など製造が容易になり、低コスト化を図ることができる。
【0059】
また、クラッチ部材に保持器を軸方向にガイドするガイド部を設けたので、保持器を軸方向に真っ直ぐに移動させることができ、テーパころのスキューなどを抑止することができ、これにより保持器に想定外の負荷が掛かるのを防止できる。
【0060】
また、本発明のステアバイワイヤシステムのフェールセーフ機構は、システムの異常を検知する異常検知センサと、クラッチを操作するクラッチ切替用アクチュエータと、異常検知センサによる異常検知信号に基づいてクラッチ切替用アクチュエータを操作するコントローラとを備え、異常検知センサから異常検知信号を受信した時に、コントローラがクラッチ切替用アクチュエータを介して、第1シャフトと第2シャフトを連結するようにクラッチを操作する構成にすることにより、運転者が異常を感知してからクラッチを手動で操作する場合に比較して、例えば、運転者が異常によりパニック状態に陥ってクラッチの切替え操作が遅れるといった事態が生じることがなく、自動的に短時間で、かつ的確に、フェールセーフ機構が機能することができ、ステアバイワイヤシステムの安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るステアバイワイヤシステムの概略構成図である。
【図2】本発明のステアバイワイヤシステムに用いる実施形態のクラッチの縦断側面図である。
【図3】図2のクラッチにおけるクラッチ部材及び保持器の分解斜視図である。
【図4】クラッチ部材に形成したカム面を示す要部拡大横断面図である。
【図5】テーパころの配設状態を示す横断面図である。
【図6】作動部材とハウジングとの間のカム機構を示す拡大正面図である。
【図7】非連結状態での操作レバーの位置を示す下面図である。
【図8】(a)は非連結状態での作動部材とハウジングカバーとの位置を示す要部拡大縦断面図、
(b)は連結状態での作動部材とハウジングカバーとの位置を示す要部拡大縦断面図である。
【図9】(a)は非連結状態での作動部材とハウジングカバーとのカム機構が係合していない状態を示す要部拡大正面図、
(b)は連結状態での作動部材とハウジングカバーとのカム機構が係合している状態を示す要部拡大正面図である。
【図10】従来のクラッチを用いたステアバイワイヤシステムの概略構成図である。
【図11】従来の電磁クラッチを用いたステアバイワイヤシステムの概略構成図である。
【符号の説明】
1 ステアリングホイール
2 第1シャフト
3 ステアリングギア
4 第2シャフト
5 クラッチ
6,8 ギア
7 第1モータ
9 第2モータ
10 操舵角センサ
11 異常検知センサ
12 コントローラ
13 クラッチ切替用アクチュエータ
51 入力軸(入力部材)
52 クラッチ部材
52b カム面
53 テーパころ(係合子)
54 保持器
54c 切欠き
55 波形ばね(ばね部材、弾性付勢手段)
56 出力軸(被動部材)
58 係合子収容空間
58a 係合子収容空間の狭い側
58b 係合子収容空間の広い側
59 作動部材(操作手段)
59b 押圧部
60 操作レバー(操作部)
61 ハウジングカバー(静止部材)
63 カム機構
65 コイルばね(弾性復帰部材)

Claims (13)

  1. ステアリングホイールと、ステアリングホイールに連結された第1シャフトと、第1シャフトへ操舵反力を伝える第1モータと、ステアリングギアと、ステアリングギアに連結された第2シャフトと、第2シャフトへ操舵力を伝える第2モータと、前記第1シャフトと第2シャフトとの間に装着されて第1シャフトと第2シャフトとを連結または非連結状態に切替えるクラッチとを備えたステアバイワイヤシステムにおいて、
    前記クラッチが、前記第1シャフトの回転トルクが入力される入力部材と、前記第2シャフトに連結された被動部材と、前記入力部材と被動部材との間に形成した係合子収容空間と、前記係合子収容空間に配設され、前記入力部材と被動部材との間で周方向に楔係合可能な係合子と、前記係合子収容空間の軸方向の片側に設けられ、前記係合子が収容空間の軸方向片側へ移動した際、楔係合可能な位置と、係合子が軸方向反対側へ移動し、非係合状態になる位置とへ係合子を軸方向に移動させる操作手段を備えており、
    かつ、ステアバイワイヤシステムに不具合が生じたときに、前記操作手段を介して前記係合子を係合子収容空間の楔係合可能な位置に移動させて、前記第1シャフトと第2シャフトを連結し、ステアバイワイヤシステムよらずにステアリングによる操舵を可能にするようにしたことを特徴とするステアバイワイヤシステムのフェールセーフ機構。
  2. 前記係合子がテーパころであり、前記テーパころを保持するとともに、前記入力部材と被動部材との間に軸方向に移動可能に配設した保持器を備え、
    前記係合子収容空間が、前記入力部材と被動部材との間で軸方向の片側が狭く、反対側に向けて漸次広くなるように形成されており、係合子収容空間の狭い側にテーパころが周方向に係合可能な係合位置を設け、広い側に前記テーパころの楔係合を解除する解除位置を設けており、
    かつ、テーパころの小径端を係合子収容空間の狭い側に向けて、前記テーパころを配設するとともに、前記操作手段が保持器と共にテーパころを軸方向に前後に移動させることを特徴とする請求項1に記載のステアバイワイヤシステムのフェールセーフ機構。
  3. 前記保持器が、一端に保持器の周方向の弾性変形を許容する切欠きを形成したものであることを特徴とする請求項2に記載のステアバイワイヤシステムのフェールセーフ機構。
  4. 前記入力部材と被動部材の何れか一方に、周方向に係合したクラッチ部材を設け、前記クラッチ部材にテーパころが周方向に楔係合するカム面を形成したことを特徴とする請求項2又は3に記載のステアバイワイヤシステムのフェールセーフ機構。
  5. 前記クラッチ部材に、保持器を軸方向にガイドするガイド部を設けたことを特徴とする請求項4に記載のステアバイワイヤシステムのフェールセーフ機構。
  6. 前記操作手段が、テーパころを保持器と共に係合子収容空間の狭い側に付勢する弾性付勢手段と、前記弾性付勢手段に抗して前記テーパころを保持器と共に係合子収容空間の広い側に移動させ、前記テーパころの楔係合状態を解除する係合状態解除手段とを備えていることを特徴とする請求項2から5の何れかに記載のステアバイワイヤシステムのフェールセーフ機構。
  7. 前記弾性付勢手段が、前記係合子収容空間の広い側において、前記入力部材又は被動部材と、保持器の一端との間に組み込んだばね部材からなることを特徴とする請求項6に記載のステアバイワイヤシステムのフェールセーフ機構。
  8. 前記係合状態解除手段が、前記保持器のテーパころ小径端側の周縁部に軸方向に対向するように配設した押圧部を有する作動部材と、
    前記係合子収容空間に対して軸方向に相対的に静止した静止部材と、
    前記作動部材を静止部材に対して相対的に所定方向に回動させたときに、作動部材を軸方向に移動させ、前記押圧部で保持器と共にテーパころを押圧移動させるカム機構と、
    前記作動部材を回動操作する操作部とを備えていることを特徴とする請求項2に記載のステアバイワイヤシステムのフェールセーフ機構。
  9. 前記静止部材が軸受を介して入力部材及び被動部材を回転自在に外装するハウジングであることを特徴とする請求項8に記載のステアバイワイヤシステムのフェールセーフ機構。
  10. 前記作動部材を静止部材に対して相対的に回動させたときに弾性力を蓄積し、前記作動部材を静止部材に対して逆方向に相対的に回動させたときに、前記作動部材の押圧部を保持器のテーパころ小径端側の周縁部から離隔させる弾性復帰部材を備えていることを特徴とする請求項8又は9に記載のステアバイワイヤシステムのフェールセーフ機構。
  11. 前記弾性復帰部材が、一端を作動部材に繋止し、他端を静止部材に繋止したコイルばねからなることを特徴とする請求項10に記載のステアバイワイヤシステムのフェールセーフ機構。
  12. 前記フェールセーフ機構は、システムの異常を検知する異常検知センサと、前記クラッチを操作するクラッチ切替用アクチュエータと、前記異常検知センサによる異常検知信号に基づいて前記クラッチ切替用アクチュエータを操作するコントローラとを備え、
    異常検知センサから異常検知信号を受信した時に、前記コントローラが前記クラッチ切替用アクチュエータを介して、前記第1シャフトと第2シャフトを連結するように前記クラッチを操作することを特徴とする請求項1から11の何れかに記載のステアバイワイヤシステムのフェールセーフ機構。
  13. 請求項1から12の何れかに記載されたフェールセーフ機構を備えたステアバイワイヤシステム。
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