JP2004351114A - ドラム式洗濯機 - Google Patents
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Abstract
【課題】ドラム回転時に生じる応力集中を抑制できるドラム式洗濯機を提供する。
【解決手段】後蓋9Bは、略長方形状の部材であって、ドラム6の周面壁6Aとほぼ等しい曲率で円弧状に湾曲している開口7の前辺7A側の湾曲部と、湾曲せずにほぼ平面状に形成されている開口7の後辺7B側の平面部とで構成される。その平面部は、後蓋9Bのほぼ中央部から後部にかけて形成されている。
【選択図】図3
【解決手段】後蓋9Bは、略長方形状の部材であって、ドラム6の周面壁6Aとほぼ等しい曲率で円弧状に湾曲している開口7の前辺7A側の湾曲部と、湾曲せずにほぼ平面状に形成されている開口7の後辺7B側の平面部とで構成される。その平面部は、後蓋9Bのほぼ中央部から後部にかけて形成されている。
【選択図】図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ドラム内に洗濯物を収容して洗濯を行うドラム式洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】
略水平方向に延びる軸線周りに回転可能な略円筒状のドラムの内部に洗濯物を収容して洗濯を行うドラム式洗濯機が知られている。この種の洗濯機は、たとえば、ドラムの外側を取り囲む外槽を有しており、この外槽内に所定量の水を貯めた状態でドラムを回転させることにより、ドラム内の洗濯物をドラム内面に突設されたバッフルによって持ち上げ、ある程度の高さから水面に向けて自然落下させるといった動作(たたき洗い)を繰り返して洗濯を行うことができるようになっている。
【0003】
ドラム式洗濯機の中には、その周面に洗濯物の出し入れのための開口を有しているものがある(たとえば、特許文献1参照)。この開口は、平面視で略長方形状であって、その長辺がドラムの周方向に沿って延びている。開口は、たとえば、ドラムの周方向に並ぶ2枚の蓋(前蓋および後蓋)により開閉することができる。前蓋の前端部は、ドラム周面の開口の前辺部に対して、ヒンジを介して回動可能に取り付けられている。一方、後蓋の後端部は、ドラム周面の開口の後端縁部に対して、ヒンジを介して回動可能に取り付けられている。各蓋を外側に回動させることにより、ドラムの開口を大きく開放することができる。
【0004】
前蓋および後蓋は、それぞれ、ドラム周面の曲率とほぼ同じ曲率で湾曲している。前蓋および後蓋が閉じられると、各蓋の外面がドラムの周方向に沿った状態となり、前蓋の後端部に形成されたフックと、後蓋の前端部に形成された係合孔とが係合する。
【0005】
【特許文献1】
特開2003−103095号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような構成の蓋を有するドラムを回転させると、各蓋のヒンジの取付位置近傍に応力が集中するという問題があった。特に、ドラムを高速回転させて洗濯物の脱水を行う場合などには、ヒンジの取付位置近傍により応力が集中し、蓋が変形するおそれがある。
また、ドラムを高速回転させると、前蓋のフックと後蓋の係合孔との係合位置にも応力が集中し、フックや係合孔が変形してしまうおそれがある。
【0007】
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、ドラム回転時に生じる応力集中を抑制できるドラム式洗濯機を提供することを目的とする。
また、この発明は、応力がかかっても、変形を生じにくく、確実に蓋を閉じておくことのできるドラム用蓋の係止構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記目的を達成するための請求項1記載の発明は、円周面板(6A)と円周面板(6A)の両側をふさぐ左右側面板とを有し、左右側面板の各中央部を回転軸心として回転するドラム(6)を備えたドラム式洗濯機(1)であって、ドラム(6)には、円周面板(6A)に、ドラム(6)内へ洗濯物を入出するため開口(7)が形成され、当該開口(7)は、円周面板(6A)の左右両側寄りの位置に、周方向に延びる一対の側辺と、円周面の回転方向前側に位置する前辺(7A)と、円周面板(6A)の回転方向後側に位置する後辺(7B)とにより区画されており、後辺(7B)側に後部がヒンジ結合され、前方部は自由端で、ヒンジ(19)を中心に回動して、ドラム(6)外方へ開く第1蓋(9B)と、前辺(7A)側に前部がヒンジ結合され、後方部は自由端で、ヒンジ(18)を中心に回動して、ドラム(6)外方へ開く第2蓋(9A)とを備え、前記第1蓋(9B)は第2蓋(9A)に比べてドラム(6)の周方向に長く、開口(7)の半分以上を覆う蓋であり、ヒンジ結合された側と反対側の自由端側から後部に向かっては、ドラム(6)の周方向に沿って、円周面板(6A)とほぼ等しい曲率で円弧状に湾曲しているが、その途中部からヒンジ結合された後部までは、ほぼ平面状に形成されていることを特徴とするドラム式洗濯機(1)である。
【0009】
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素などを表す。以下、この項において同じ。
この構成によれば、ドラムの高速回転による遠心力によって生じる応力を、第1蓋の一部分に集中させずに分散させることができる。このように第1蓋に加わる応力を分散させることにより、ドラムの高速回転中の第1蓋の変形を防ぐことができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、前記ドラム(6)の円周面板(6A)は、所定の内外径を有し、前記開口(7)の後辺(7B)沿いに、ヒンジ(19)が固定されるヒンジ固定領域(31)が形成され、このヒンジ固定領域(31)の後側には、後方からヒンジ固定領域(31)側に向かって円周面板(6A)が一段低くなるように段差(6B)がつけられており、この段差は、前記開口(7)の後辺(7B)沿いに形成されたヒンジ固定領域(31)から一定寸法離れた後方寄りの位置に形成されていることを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯機(1)である。
【0011】
この構成によれば、ヒンジ固定領域から一定寸法離れた後方寄りの位置に段差が設けられているので、ドラムの高速回転時にヒンジ固定領域に集中する応力をヒンジ固定領域よりも後方向にずらすことができる。したがって、ヒンジ固定領域や、当該ヒンジ固定領域に取り付けられたヒンジが変形するのを防止できる。
請求項3記載の発明は、前記ドラム(6)の円周板(6A)は、所定の内外径を有し、前記開口(7)の後辺(7B)沿いに、ヒンジ(19)が固定されるヒンジ固定領域(31)が形成され、このヒンジ固定領域(31)の後側には、後方からヒンジ固定領域(31)側に向かって円周面板(6A)が一段低くなるように段差がつけられており、この段差は、前記開口(7)の後辺(7B)沿いに形成されたヒンジ固定領域(31)の後側から後方に向かって緩やかに立ち上がる段差(6B)となっていることを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯機(1)である。
【0012】
この構成によれば、ヒンジ固定領域の後側から後方に向かって緩やかに立ち上がる段差が設けられているので、ヒンジ固定領域の応力集中を分散させることができる。したがって、ヒンジ固定領域や、当該ヒンジ固定領域に取り付けられたヒンジが変形するのを防止できる。
請求項4記載の発明は、前記開口(7)のヒンジ固定領域(31)に固定されるヒンジ(19)は、前記ヒンジ固定領域(31)をドラム(6)の円周面板(6A)の外側および内側から挟み込む状態でヒンジ固定領域(31)に固定されることを特徴とする請求項2または3記載のドラム式洗濯機(1)である。
【0013】
この構成によれば、ヒンジをヒンジ固定領域に挟み込むように固定することで、ヒンジをヒンジ固定領域に強力に固定させることができる。
請求項5記載の発明は、前記ドラム(6)の円周面板(6A)の内面には、前記ヒンジ固定領域(31)を挟み込む状態で固定されたヒンジ(19)の少なくとも端縁部を覆うように、バッフル(15)が取り付けられていることを特徴とする請求項4記載のドラム式洗濯機(1)である。
【0014】
この構成によれば、ヒンジの端縁部をバッフルで覆うことができるので、衣類等の洗濯時や乾燥時において、ヒンジの端縁部に衣類等が引っ掛かることを防ぐことができる。
請求項6記載の発明は、円周面板(6A)と円周面板(6A)の両側をふさぐ左右側面板とを有し、左右側面板の各中央部を回転軸心として回転するドラム(6)を備えたドラム式洗濯機(1)であって、ドラム(6)には、円周面板(6A)に、ドラム(6)内へ洗濯物を入出するため開口(7)が形成され、当該開口(7)は、円周面板(6A)の左右両側寄りの位置に、周方向に延びる一対の側辺と、円周面(6A)の回転方向前側に位置する前辺(7A)と、円周面板(6A)の回転方向後側に位置する後辺(7B)とにより区画されており、後辺(7B)側に後部がヒンジ結合され、前方部は自由端で、ヒンジ(19)を中心に回動して、ドラム(6)外方へ開く第1蓋(9B,24)と、前辺(7A)側に前部がヒンジ結合され、後方部は自由端で、ヒンジ(18)を中心に回動して、ドラム(6)外方へ開く第2蓋(9A,21)とを備え、前記第1蓋(9B,24)の自由端には、外方に向かって立ち上がったフックまたは係合孔(22,23)が設けられ、前記第2蓋(9A,21)の自由端には、前記第1蓋(9B,24)の自由端に設けられたフックまたは係合孔(22,23)と係合し得る係合孔または外方に向かって立ち上がったフック(20)が設けられ、第1蓋(9B,24)および第2蓋(9A,21)を閉じたときには、第1蓋(9B,24)の自由端および第2蓋(9A,21)の自由端が重なり、前記フック(20)と係合孔(22,23)とが係合して両蓋が閉成状態に維持されるものにおいて、前記係合孔(23)は、蓋の幅方向に延びる横長の孔であって、係合孔(23)を区画する辺のうち、自由端側の辺は、その中央部が自由端から遠ざかる方向に湾曲または屈曲していることを特徴とするドラム式洗濯機(1)である。
【0015】
この構成によれば、フックの端部と係合孔の端部とが接触しないので、ドラムの高速回転による遠心力によって生じる応力が、フックの端部および係合孔の端部に集中するのを防止できる。したがって、応力集中によってフックの端部および係合孔の端部が変形するのを防ぐことができる。
請求項7記載の発明は、円周面板(6A)と円周面板(6A)の両側をふさぐ左右側面板とを有し、左右側面板の各中央部を回転軸心として回転するドラム(6)を備えたドラム式洗濯機(1)であって、ドラム(6)には、円周面板(6A)に、ドラム(6)内へ洗濯物を入出するため開口(7)が形成され、当該開口(7)は、円周面板(6A)の左右両側寄りの位置に、周方向に延びる一対の側辺と、円周面(6A)の回転方向前側に位置する前辺(7A)と、円周面板(6A)の回転方向後側に位置する後辺(7B)とにより区画されており、後辺(7B)側に後部がヒンジ結合され、前方部は自由端で、ヒンジ(19)を中心に回動して、ドラム(6)外方へ開く第1蓋(9B,24)と、前辺(7A)側に前部がヒンジ結合され、後方部は自由端で、ヒンジ(18)を中心に回動して、ドラム(6)外方へ開く第2蓋(9A,21)とを備え、前記第1蓋(9B,24)の自由端には、外方に向かって立ち上がったフックまたは係合孔(22,23)が設けられ、前記第2蓋(9A,21)の自由端には、前記第1蓋(9B,24)の自由端に設けられたフックまたは係合孔(22,23)と係合し得る係合孔または外方に向かって立ち上がったフック(20)が設けられ、第1蓋(9B,24)および第2蓋(9A,21)を閉じたときには、第1蓋(9B,24)の自由端および第2蓋(9A,21)の自由端が重なり、前記フック(20)と係合孔(22,23)とが係合して両蓋が閉成状態に維持されるものにおいて、前記フック(20)は、蓋の幅方向に延びる横長のフック(20)であって、横長方向中央部が自由端から遠ざかる方向に湾曲または屈曲していることを特徴とするドラム式洗濯機(1)である。
【0016】
この構成によれば、フックの端部と係合孔の端部とが接触しないので、ドラムの高速回転による遠心力によって生じる応力が、フックの端部および係合孔の端部に集中するのを防止できる。したがって、応力集中によってフックの端部および係合孔の端部が変形するのを防ぐことができる。
請求項8記載の発明は、前記フック(20)は、第2蓋(9A,21)に取り付けられたフック板(21)により形成されていることを特徴とする請求項6または7記載のドラム式洗濯機(1)である。
【0017】
この構成によれば、フックに応力が集中した場合でも、フック板が変形するので、第2蓋自体が変形するのを防止できる。
請求項9記載の発明は、前記係合孔(22,23)は、第1蓋(9B)に貼り合わされた補強板(24)および第1蓋(9B)を貫通するように形成されていることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のドラム式洗濯機(1)である。
【0018】
この構成によれば、補強板および第1蓋を貫通するように係合孔が形成されているので、係合孔の周辺部の強度をより高くすることができる。したがって、係合孔の周辺部の変形をより効果的に防止できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明をする。
図1は、ドラム式洗濯機1の縦断面図であって、前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を右側から見た図を示している。
ドラム式洗濯機1は、その外形が略直方体形状の筐体2により区画されている。筐体2の上面2Aの手前側には、手前側に向かって低くなるように傾斜した傾斜面2Bが形成されていて、筐体2の上面2Aから傾斜面2Bにかけての左右方向中央部には、図示しない外蓋によって開閉可能な開口3が形成されている。
【0020】
筐体2の内部には、両端面が閉塞された略円筒状の外槽4が、その軸線が左右に略水平に延びるように、配置されている。外槽4は、その周面壁4Aの下部が、複数のダンパ5により支持されている。外槽4の内部には、洗濯物を内部に収容するためのドラム6が配置されている。ドラム6は、両端面が閉塞された略円筒状の形状を有しており、その軸線が左右に略水平に延びるように配置されていて、外槽4内で回転可能に設けられている。
【0021】
ドラム6の周面壁6Aには、洗濯物の出し入れのための開口7が形成されている。また、外槽4の周面壁4Aには、筐体2の開口3と対向する位置に開口8が形成されている。ドラム6の開口7は、外側に向かって回動可能なドラム蓋9により開閉できる一方、外槽4の開口8は、外側に向かって回動可能な中蓋10により開閉できる。筐体2の外蓋(図示せず)、外槽4の中蓋10およびドラム6のドラム蓋9をすべて開くことにより、ドラム6に対して洗濯物の出し入れを行うことができる。
【0022】
中蓋10は、断面略円弧状の部材であって、その後端部が、外槽4の周面壁4Aに対して回動可能に取り付けられている。中蓋10を閉じた状態では、中蓋10の先端部が外槽4の周面壁4Aに係合し、開口8が水密に閉じられるようになっている。
開口7は、平面視で略長方形状であって、その長辺がドラム6の周方向に沿って延びるように形成されている。開口7を開閉するためのドラム蓋9は、前蓋9Aと後蓋9Bとにより構成されている。前蓋9Aは、その前端部が、開口7の前辺に沿うようにドラム6の周面壁6Aに対して回動可能に取り付けられている。
一方、後蓋9Bは、その後端部が、開口7の後辺に沿うようにドラム6の周面壁6Aに対して回動可能に取り付けられている。これらの前蓋9Aの後端部と後蓋9Bの前端部とが係合することにより、開口7が閉じられるようになっている。
【0023】
前蓋9Aの前部および後蓋9Bの後部は、たとえば棒状の連結部材11により連結されていて、前蓋9Aおよび後蓋9Bの一方を回動させると、それに連動して他方も回動するようになっている。
ドラム6の左右両端面中央には、それぞれ、当該ドラム6の軸線に沿って延びる回転軸12が取り付けられている。回転軸12は、外槽4の左右端面に対して回転可能に取り付けられている。回転軸12には、たとえば、DD(ダイレクトドライブ)方式でドラム駆動用モータ(図示せず)が連結されていて、このドラム駆動用モータが回転駆動されることにより、回転軸12に連結されたドラム6が軸線回りに回転するようになっている。
【0024】
機内に水道設備から供給された水は、外槽4の周面壁4Aの後端部に接続された給水管13を介して、外槽4内に供給される。外槽4の周面壁4Aの最下部には、排水口14が形成されており、この排水口14に接続された排水バルブ(図示せず)を閉じた状態で給水を行うことにより、外槽4内に水を貯めることができるようになっている。
ドラム6の周面壁6Aには、多数の通水孔(図示せず)が形成されており、外槽4内に供給された水は、通水孔を通ってドラム6内に流入するようになっている。また、ドラム6の周面壁6Aの内面には、当該ドラム6の回転時にドラム6内の洗濯物を持ち上げるためのバッフル15が、円周方向に一定角度隔てて(たとえば、120°隔てて計3個)、それぞれ左右方向に延びるように突設されている。
【0025】
洗濯時には、ドラム6の回転に伴ってドラム6内の洗濯物がバッフル15によって持ち上げられ、ある程度の高さから自然落下するといった動作(タンブリング)が繰り返されることにより、洗濯物が外槽4内に貯められた水の水面にたたきつけられて、いわゆるたたき洗いが達成される。
また、外槽4内に貯まった水は、排水バルブを開くことにより、排水口14に接続された排水管16を通って機外に排出される。
【0026】
脱水時には、ドラム6が高速で回転されることにより、ドラム6内の洗濯物に含まれる水が遠心力により絞り出される。そして、この洗濯物から絞り出された水が通水孔を通って外槽4側へ飛散し、排水口14を介して機外に排出される。
このドラム式洗濯機1は、脱水後の洗濯物を乾燥させる機能も有している。すなわち、脱水後、乾燥装置(図示せず)から外槽4内(ドラム6内)に温風を送りつつドラム6を回転させることにより、洗濯物を乾燥させることができるようになっている。
【0027】
図2および図3は、ドラム6の構成を示した斜視図である。ドラム6の周面壁6Aに、開口7が形成されており、開口7はドラム蓋9により開閉可能とされている。開口7は、ドラム6の回転方向A1の前側に位置する前辺7Aと、ドラム6の回転方向A1の後側に位置する後辺7Bと、左右両側に周方向に伸びる一対の側辺とを備えており、平面視で略長方形状をしている。なお、開口7は、略長方形状に限らず、たとえば、正方形状のものでもよい。
【0028】
ドラム蓋9の前蓋9Aは、後蓋9Bに比べてドラム6の周方向に短く、その前部が開口7の前辺7Aにヒンジ部材18によりヒンジ結合され、後方部が自由端とされており、ヒンジ部材18を中心に回動し得る。後蓋9Bは、前蓋9Aに比べてドラム6の周方向に長く、開口7の半分以上を覆う蓋である。後蓋9Bは、その後部が開口7の後辺7Bにヒンジ部材19によりヒンジ結合され、前方部が自由端とされており、ヒンジ部材19を中心に回動し得る。
【0029】
前蓋9Aは、その後方部の上面に、フック板21を有する。このフック板21は、上方に向かって突出しドラム6の回転方向A1側に向かって傾斜する一対のフック20を有している。一対のフック20は、後蓋9Bの幅方向に並べて立設されている。また、後蓋9Bは、その前方部に、幅方向に並べて配置された二つの係合孔22が形成されている。さらに後蓋9Bの前方部の下面には、二つの係合孔23が形成された補強板24が取り付けられていて、係合孔23が係合孔22に重なるようになっている(図2においては図示せず)。フック20、係合孔22および23は、それぞれ幅方向に長手に延びている。なおフック20は、前蓋9Aの一部が突出してなるものであってもよい。補強板24を有する構成に限らず、フック20が後蓋9Bに形成された係合孔に直接係合するような構成であってもよい。また、後蓋9Bのみを一枚ものの蓋として採用するものであってもよい。
【0030】
フック板21および補強板24が、前蓋9Aおよび後蓋9Bに取付けられる構造となっているので、フック板21および補強板24に厚みをもたせることで、前蓋9Aおよび後蓋9Bの部材の厚さを変えることなく、フック20および係合孔23の強度を高めることができる。これにより、前蓋9Aと後蓋9Bとの連結時における連結力を強くすることができ、フック板21および補強板24が破損した場合等でも、フック板21および補強板24を取替えるだけで、もとの状態を維持することができる。
【0031】
開口7は、前蓋9Aが下になり、後蓋9Bが上になって、その一部が上下に重なり合うようにして閉じられる。このとき前蓋9Aに備えられたフック板21の二つのフック20が、補強板24の係合孔23に係合することにより開口7が閉じられる。また、前蓋9Aおよび後蓋9Bを、ドラム6内に押し込むように押すことでフック20と係合孔23との係合が解除され、後蓋9Bが、ヒンジ部材19を中心にしてドラム6の外方に回動し、前蓋9Aがヒンジ部材18を中心にしてドラム6の外方に回動することにより、開口7が開かれる(図3参照)。
【0032】
なお、前蓋9Aは、ドラム6の周方向の長さが極めて短く、蓋としての機能というよりも、後蓋9Bが開閉する際に、後蓋9Bの係合孔23とフック20の係合を解除したり、係合したりできるよう、開口7の前辺7Aを中心に揺動する揺動板(フック20付の揺動板)であってもよい。
図4は後蓋9Bの構成を詳しく示した斜視図であり、図5はドラム蓋9近傍の構成を概略的に示した断面図である。
【0033】
後蓋9Bは、平面視で略長方形状の部材であって、ドラム6の周面壁6Aとほぼ等しい曲率で円弧状に湾曲している開口7の前辺7A側の湾曲部33と、湾曲せずにほぼ平面状に形成されている開口7の後辺7B側の平面部34とで構成される。平面部34は、後蓋9Bのほぼ中央部から後部にかけて形成されるのが望ましい。また、後蓋9Bには、後蓋9Bの周方向に延び、なおかつ後蓋9Bの幅方向に並列された複数の凹凸条が形成されている。後蓋9Bは、凹凸条を備えているので、応力等に対する強度を増すことができる。
【0034】
従来のものは、後蓋9Bの全体が円弧状に湾曲しており、解析の結果、ドラム6の高速回転による遠心力によって生じる応力が、後蓋9Bのヒンジ部分近傍に集中し、いわゆる金属疲労を起こす可能性が確認されている。本発明では、後蓋9Bが平面部34を有することで、ドラム6の高速回転による遠心力によって生じる応力を、ヒンジ部分近傍に集中させずに分散させることができる。ヒンジ部分近傍に集中する応力を分散させることにより、ドラム6の高速回転中のヒンジ部分近傍の変形を防ぐことができる。
【0035】
なお、後蓋9Bは、平面部34および湾曲部33を含むような形状であれば、平面部34が後蓋9Bのほぼ中央部から後部にかけて形成されるものに限らず、もっと前側から後部にかけて形成されるものであってもよいし、もっと後側から後部にかけて形成されるものであってもよい。また、平面部34は、湾曲部33の曲率よりも小さい曲率で湾曲する湾曲面を含むような少し湾曲した形状のものであってもよい。上記形状を前蓋9Aに採用することも可能である。
【0036】
図6は、ドラム6の一部を示した斜視図である。開口7の後辺7Bの直後方部分は、ヒンジ部材18および19を取り付けるためのヒンジ固定領域31を構成しており、ドラム6の周面壁6Aは、ヒンジ固定領域31の部分が窪んだ形状となっている。より具体的には、ヒンジ固定領域31は1段低く形成されていて、周面壁6Aの外周面には、後方からヒンジ固定領域31側に向かって徐々に低くなる(すなわち、ヒンジ固定領域31の後側から後方に向かって緩やかに立ち上がる)傾斜面6Bが形成されている。このようにヒンジ固定領域31を1段低く形成することにより、当該ヒンジ固定領域31にヒンジ部材18および19を介して取り付けられた後蓋9Bを閉じた状態では、後蓋9Bの外面(上面)が周面壁6Aの外周面に対してほぼ面一となる。
【0037】
図6に破線で示すように、周面壁6Aがヒンジ固定領域31の直後方で略直角に窪んだ形状とした場合、ヒンジ固定領域31に応力が集中し、ドラム6の高速回転時などに当該ヒンジ固定領域31が変形してしまうおそれがある。この実施形態では、ヒンジ固定領域31と周面壁6Aの外周面とが傾斜面6Bで接続されているので、ヒンジ固定領域31の応力集中を分散させることができる。したがって、ヒンジ固定領域31や、当該ヒンジ固定領域31に取り付けられたヒンジ部材18および19が変形するのを防止できる。
【0038】
後方からヒンジ固定領域31側に向かって1段低くなるように周面壁6Aに形成する段差は、ヒンジ固定領域31から一定寸法離れた後方寄りの位置に配置されていてもよい。この構成によれば、ドラム6の高速回転時にヒンジ固定領域31に集中する応力をヒンジ固定領域31よりも後方にずらすことができる。したがって、ヒンジ固定領域31や、当該ヒンジ固定領域31に取り付けられたヒンジ部材18および19が変形するのを防止できる。この場合、段差を構成する面は、上記実施形態のような緩やかな傾斜面6Bに限らず、たとえば、もっと急な傾斜面であってもよいし、略直角に立ち上がるような面であってもよい。
【0039】
開口7の後辺7Bの後方に傾斜面6Bを設ける構成に限らず、開口7の前辺7Aの前方に傾斜面6Bを設けるような構成であってもよいし、開口7の後辺7Bの後方と前辺7Aの前方の双方に傾斜面6Bを設けるような構成であってもよい。
傾斜面6Bは、この実施形態のように平面で構成されるものに限らず、たとえば湾曲面により構成されるものであってもよい。
【0040】
図7はヒンジ部材18および19の取付態様を示した斜視図である。ヒンジ部材18および19は、前蓋9Aおよび後蓋9Bをドラム6にヒンジ結合させて、前蓋9Aおよび後蓋9Bを、一端を中心に回動可能とさせるものである。ヒンジ部材18および19には、たとえば、金属板を曲成して作った第1ヒンジ18Aおよび19Aが含まれる。第1ヒンジ18Aおよび19Aは、金属板を折り返すことにより形成された互いにほぼ平行な表固定面28および裏固定面29を備えていて、その折り返し部分は略円筒状に湾曲させられたピン保持部27となっている。ピン保持部27は、一定間隔ごとに切り欠かれている。また、表固定面28の端部は、略円筒状に湾曲されて曲げ端部30が形成されている。
【0041】
表固定面28がドラム6の外側となるように、表固定面28および裏固定面29でドラム6の周面壁6Aをはさみ、さらに、リベット等を用いて第1ヒンジ18Aおよび19Aが周面壁6Aに積層されて固定される。第1ヒンジ18Aおよび19Aは、表固定面28および裏固定面29で周面壁6Aをはさむ構造をその形態として備えるので、第1ヒンジ18Aおよび19Aをドラム6に、強力に固定させることができる。
【0042】
ヒンジ19には、後蓋9Bの後端に固定された第2ヒンジ35(図4参照)が含まれる。第2ヒンジ35は、第1ヒンジ19Aと同様に金属板を曲成して作ったはさみ込み構造を有しており、折り返し部分には、略円筒状に湾曲されたピン保持部36が備えられている。このピン保持部36は、第1ヒンジ19Aのピン保持部27の切欠部分に対応する位置以外の部分が切り欠かれている。第1ヒンジ19Aのピン保持部27と第2ヒンジ35のピン保持部36は、互いの切欠部分に入り込むようにして配置されることにより、各ピン保持部27,36が互いに左右方向に連設される。これらのピン保持部27,36に円柱状のピンを挿入することで、後蓋9Bが第1ヒンジ19Aに対してピンを中心に回動可能に取り付けられる。
【0043】
破線で示すように、バッフル15によって、裏固定面29の端縁部から途中部にかけて覆う構成を採用することも可能である。この構成を採用すると、衣類等の洗濯時や乾燥時において、裏固定面29の端縁部に衣類等が引っ掛かることを防ぐことができる。
図8は、フック板21と補強板24との連結状態を詳しく示した断面図である。前蓋9Aの上面に設けられたフック板21は、その先端に、上方に向かって突出しなおかつドラム6の回転方向A1側に向かって傾斜しているフック20を有する。また、後蓋9Bはその前部に係合孔22を有する。さらに後蓋9Bの上面の前端中央部には、後蓋9Bを覆う樹脂製のカバー部材32が設けられている。補強板24は、その係合孔23が後蓋9Bの係合孔22に重なるようにして後蓋9Bの下面に設けられる。前蓋9Aを下に、後蓋9Bを上にして前蓋9Aと後蓋9Bとが重ねられると、前蓋9Aに備えられたフック板21のフック20が、補強板24の係合孔23を貫通するように係合することによりフック板21と補強板24とが連結される。
【0044】
図9は、フック板21の平面図であり、図10は、フック板21をフック20側から見た正面図である。フック板21は板状の部材からなり、前蓋9Aの自由端側の側辺に、上方に向かって突出した一対のフック20を有する。フック20は、その中央部が前蓋9Aの自由端から遠ざかる方向に弓形に膨らんだ張出部20Aを有する形状とされている。
フック20の一方(右側)は、上方に向かって突出した部分における内側の端部が外側の端部より突出した傾斜形状を有している。また、フック20のもう一方(左側)は、上方に向かって山型に突出しており、その山の頂上点がもう一方のフック20の突出部分の最上点よりもさらに突出した形状とされている。
【0045】
なお、破線のように、左側のフック20も、内側の端部が外側の端部より突出した傾斜形状を有していてもよい。この場合、左側のフック20の突出部分の最上点が、もう一方のフック20の突出部分の最上点よりもさらに突出した形状とすれば、フック板21と補強板24とを連結させたときに、フック20が補強板24の係合孔23に引っ掛かりやすくなる。
図11は、補強板24の平面図である。補強板24は板状の部材からなり、当該補強板24の幅方向に延びる二つの横長の係合孔23を有している。二つの係合孔23は、それぞれ略長方形状であって、補強板24の幅方向に並べて形成されている。
【0046】
係合孔23は、後蓋9Bの自由端側の辺の中央部が、後蓋9Bの自由端から遠ざかる方向に弓形に膨らんだ張出部23Aを有する形状とされている。
フック板21と補強板24とが連結された状態においては、フック20の張出部20Aと、係合孔23の張出部23Aとが接触するようになっている。
従来のものは、フック20と係合孔23がいずれもフラット状に構成されており、解析の結果、ドラム6の高速回転による遠心力によって生じる応力が、フック20の端部と係合孔23の端部との接触部分に集中し、そのことよりフック20と係合孔23とがいわゆる金属疲労を起こす可能性が確認されている。本発明では、フック20の端部と係合孔23の端部とが接触しないので、ドラム6の高速回転による遠心力によって生じる応力で、フック20と係合孔23とが変形することを防ぐことができる。
【0047】
なお、フック20の形状は弓形に膨らむものに限られず、たとえば、前蓋9Bの自由端から遠ざかる方向に屈曲する形状のものでもよい。また、係合孔23の形状は、後蓋9Bの自由端側の辺が後蓋9Bの自由端から遠ざかる方向に弓形に膨らむものに限られず、たとえば、後蓋9Bの自由端から遠ざかる方向に屈曲する形状のものでもよい。
また、フック20および係合孔23は、それぞれ二つずつ設けられた構成に限らず、一つずつ設けられた構成であってもよいし、それぞれ三つ以上設けられた構成であってもよい。
【0048】
さらに、フック20が前蓋9A側に設けられ、係合孔23が後蓋9B側に設けられた構成に限らず、フック20が後蓋9B側に設けられ、係合孔23が前蓋9A側に設けられた構成であってもよい。
この発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドラム式洗濯機の縦断面図である。
【図2】前蓋および後蓋を閉じた状態におけるドラムの構成を示した斜視図である。
【図3】前蓋および後蓋を開いた状態におけるドラムの構成を示した斜視図である。
【図4】後蓋の構成を示した斜視図である。
【図5】ドラム蓋近傍の構成を概略的に示した断面図である。
【図6】ドラムの一部を示した斜視図である。
【図7】ヒンジ部材の取付態様を示した斜視図である。
【図8】フック板と補強板との連結状態を示した断面図である。
【図9】フック板の平面図である。
【図10】フック板をフック側から見た正面図である。
【図11】補強板の平面図である。
【符号の説明】
6 ドラム
6A 周面壁
6B 傾斜面
7 開口
7A 前辺
7B 後辺
9 ドラム蓋
9A 前蓋
9B 後蓋
18 ヒンジ部材
19 ヒンジ部材
20 フック
21 フック板
22 係合孔
23 係合孔
24 補強板
31 ヒンジ固定領域
33 湾曲部
34 平面部
【発明の属する技術分野】
この発明は、ドラム内に洗濯物を収容して洗濯を行うドラム式洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】
略水平方向に延びる軸線周りに回転可能な略円筒状のドラムの内部に洗濯物を収容して洗濯を行うドラム式洗濯機が知られている。この種の洗濯機は、たとえば、ドラムの外側を取り囲む外槽を有しており、この外槽内に所定量の水を貯めた状態でドラムを回転させることにより、ドラム内の洗濯物をドラム内面に突設されたバッフルによって持ち上げ、ある程度の高さから水面に向けて自然落下させるといった動作(たたき洗い)を繰り返して洗濯を行うことができるようになっている。
【0003】
ドラム式洗濯機の中には、その周面に洗濯物の出し入れのための開口を有しているものがある(たとえば、特許文献1参照)。この開口は、平面視で略長方形状であって、その長辺がドラムの周方向に沿って延びている。開口は、たとえば、ドラムの周方向に並ぶ2枚の蓋(前蓋および後蓋)により開閉することができる。前蓋の前端部は、ドラム周面の開口の前辺部に対して、ヒンジを介して回動可能に取り付けられている。一方、後蓋の後端部は、ドラム周面の開口の後端縁部に対して、ヒンジを介して回動可能に取り付けられている。各蓋を外側に回動させることにより、ドラムの開口を大きく開放することができる。
【0004】
前蓋および後蓋は、それぞれ、ドラム周面の曲率とほぼ同じ曲率で湾曲している。前蓋および後蓋が閉じられると、各蓋の外面がドラムの周方向に沿った状態となり、前蓋の後端部に形成されたフックと、後蓋の前端部に形成された係合孔とが係合する。
【0005】
【特許文献1】
特開2003−103095号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような構成の蓋を有するドラムを回転させると、各蓋のヒンジの取付位置近傍に応力が集中するという問題があった。特に、ドラムを高速回転させて洗濯物の脱水を行う場合などには、ヒンジの取付位置近傍により応力が集中し、蓋が変形するおそれがある。
また、ドラムを高速回転させると、前蓋のフックと後蓋の係合孔との係合位置にも応力が集中し、フックや係合孔が変形してしまうおそれがある。
【0007】
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、ドラム回転時に生じる応力集中を抑制できるドラム式洗濯機を提供することを目的とする。
また、この発明は、応力がかかっても、変形を生じにくく、確実に蓋を閉じておくことのできるドラム用蓋の係止構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記目的を達成するための請求項1記載の発明は、円周面板(6A)と円周面板(6A)の両側をふさぐ左右側面板とを有し、左右側面板の各中央部を回転軸心として回転するドラム(6)を備えたドラム式洗濯機(1)であって、ドラム(6)には、円周面板(6A)に、ドラム(6)内へ洗濯物を入出するため開口(7)が形成され、当該開口(7)は、円周面板(6A)の左右両側寄りの位置に、周方向に延びる一対の側辺と、円周面の回転方向前側に位置する前辺(7A)と、円周面板(6A)の回転方向後側に位置する後辺(7B)とにより区画されており、後辺(7B)側に後部がヒンジ結合され、前方部は自由端で、ヒンジ(19)を中心に回動して、ドラム(6)外方へ開く第1蓋(9B)と、前辺(7A)側に前部がヒンジ結合され、後方部は自由端で、ヒンジ(18)を中心に回動して、ドラム(6)外方へ開く第2蓋(9A)とを備え、前記第1蓋(9B)は第2蓋(9A)に比べてドラム(6)の周方向に長く、開口(7)の半分以上を覆う蓋であり、ヒンジ結合された側と反対側の自由端側から後部に向かっては、ドラム(6)の周方向に沿って、円周面板(6A)とほぼ等しい曲率で円弧状に湾曲しているが、その途中部からヒンジ結合された後部までは、ほぼ平面状に形成されていることを特徴とするドラム式洗濯機(1)である。
【0009】
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素などを表す。以下、この項において同じ。
この構成によれば、ドラムの高速回転による遠心力によって生じる応力を、第1蓋の一部分に集中させずに分散させることができる。このように第1蓋に加わる応力を分散させることにより、ドラムの高速回転中の第1蓋の変形を防ぐことができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、前記ドラム(6)の円周面板(6A)は、所定の内外径を有し、前記開口(7)の後辺(7B)沿いに、ヒンジ(19)が固定されるヒンジ固定領域(31)が形成され、このヒンジ固定領域(31)の後側には、後方からヒンジ固定領域(31)側に向かって円周面板(6A)が一段低くなるように段差(6B)がつけられており、この段差は、前記開口(7)の後辺(7B)沿いに形成されたヒンジ固定領域(31)から一定寸法離れた後方寄りの位置に形成されていることを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯機(1)である。
【0011】
この構成によれば、ヒンジ固定領域から一定寸法離れた後方寄りの位置に段差が設けられているので、ドラムの高速回転時にヒンジ固定領域に集中する応力をヒンジ固定領域よりも後方向にずらすことができる。したがって、ヒンジ固定領域や、当該ヒンジ固定領域に取り付けられたヒンジが変形するのを防止できる。
請求項3記載の発明は、前記ドラム(6)の円周板(6A)は、所定の内外径を有し、前記開口(7)の後辺(7B)沿いに、ヒンジ(19)が固定されるヒンジ固定領域(31)が形成され、このヒンジ固定領域(31)の後側には、後方からヒンジ固定領域(31)側に向かって円周面板(6A)が一段低くなるように段差がつけられており、この段差は、前記開口(7)の後辺(7B)沿いに形成されたヒンジ固定領域(31)の後側から後方に向かって緩やかに立ち上がる段差(6B)となっていることを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯機(1)である。
【0012】
この構成によれば、ヒンジ固定領域の後側から後方に向かって緩やかに立ち上がる段差が設けられているので、ヒンジ固定領域の応力集中を分散させることができる。したがって、ヒンジ固定領域や、当該ヒンジ固定領域に取り付けられたヒンジが変形するのを防止できる。
請求項4記載の発明は、前記開口(7)のヒンジ固定領域(31)に固定されるヒンジ(19)は、前記ヒンジ固定領域(31)をドラム(6)の円周面板(6A)の外側および内側から挟み込む状態でヒンジ固定領域(31)に固定されることを特徴とする請求項2または3記載のドラム式洗濯機(1)である。
【0013】
この構成によれば、ヒンジをヒンジ固定領域に挟み込むように固定することで、ヒンジをヒンジ固定領域に強力に固定させることができる。
請求項5記載の発明は、前記ドラム(6)の円周面板(6A)の内面には、前記ヒンジ固定領域(31)を挟み込む状態で固定されたヒンジ(19)の少なくとも端縁部を覆うように、バッフル(15)が取り付けられていることを特徴とする請求項4記載のドラム式洗濯機(1)である。
【0014】
この構成によれば、ヒンジの端縁部をバッフルで覆うことができるので、衣類等の洗濯時や乾燥時において、ヒンジの端縁部に衣類等が引っ掛かることを防ぐことができる。
請求項6記載の発明は、円周面板(6A)と円周面板(6A)の両側をふさぐ左右側面板とを有し、左右側面板の各中央部を回転軸心として回転するドラム(6)を備えたドラム式洗濯機(1)であって、ドラム(6)には、円周面板(6A)に、ドラム(6)内へ洗濯物を入出するため開口(7)が形成され、当該開口(7)は、円周面板(6A)の左右両側寄りの位置に、周方向に延びる一対の側辺と、円周面(6A)の回転方向前側に位置する前辺(7A)と、円周面板(6A)の回転方向後側に位置する後辺(7B)とにより区画されており、後辺(7B)側に後部がヒンジ結合され、前方部は自由端で、ヒンジ(19)を中心に回動して、ドラム(6)外方へ開く第1蓋(9B,24)と、前辺(7A)側に前部がヒンジ結合され、後方部は自由端で、ヒンジ(18)を中心に回動して、ドラム(6)外方へ開く第2蓋(9A,21)とを備え、前記第1蓋(9B,24)の自由端には、外方に向かって立ち上がったフックまたは係合孔(22,23)が設けられ、前記第2蓋(9A,21)の自由端には、前記第1蓋(9B,24)の自由端に設けられたフックまたは係合孔(22,23)と係合し得る係合孔または外方に向かって立ち上がったフック(20)が設けられ、第1蓋(9B,24)および第2蓋(9A,21)を閉じたときには、第1蓋(9B,24)の自由端および第2蓋(9A,21)の自由端が重なり、前記フック(20)と係合孔(22,23)とが係合して両蓋が閉成状態に維持されるものにおいて、前記係合孔(23)は、蓋の幅方向に延びる横長の孔であって、係合孔(23)を区画する辺のうち、自由端側の辺は、その中央部が自由端から遠ざかる方向に湾曲または屈曲していることを特徴とするドラム式洗濯機(1)である。
【0015】
この構成によれば、フックの端部と係合孔の端部とが接触しないので、ドラムの高速回転による遠心力によって生じる応力が、フックの端部および係合孔の端部に集中するのを防止できる。したがって、応力集中によってフックの端部および係合孔の端部が変形するのを防ぐことができる。
請求項7記載の発明は、円周面板(6A)と円周面板(6A)の両側をふさぐ左右側面板とを有し、左右側面板の各中央部を回転軸心として回転するドラム(6)を備えたドラム式洗濯機(1)であって、ドラム(6)には、円周面板(6A)に、ドラム(6)内へ洗濯物を入出するため開口(7)が形成され、当該開口(7)は、円周面板(6A)の左右両側寄りの位置に、周方向に延びる一対の側辺と、円周面(6A)の回転方向前側に位置する前辺(7A)と、円周面板(6A)の回転方向後側に位置する後辺(7B)とにより区画されており、後辺(7B)側に後部がヒンジ結合され、前方部は自由端で、ヒンジ(19)を中心に回動して、ドラム(6)外方へ開く第1蓋(9B,24)と、前辺(7A)側に前部がヒンジ結合され、後方部は自由端で、ヒンジ(18)を中心に回動して、ドラム(6)外方へ開く第2蓋(9A,21)とを備え、前記第1蓋(9B,24)の自由端には、外方に向かって立ち上がったフックまたは係合孔(22,23)が設けられ、前記第2蓋(9A,21)の自由端には、前記第1蓋(9B,24)の自由端に設けられたフックまたは係合孔(22,23)と係合し得る係合孔または外方に向かって立ち上がったフック(20)が設けられ、第1蓋(9B,24)および第2蓋(9A,21)を閉じたときには、第1蓋(9B,24)の自由端および第2蓋(9A,21)の自由端が重なり、前記フック(20)と係合孔(22,23)とが係合して両蓋が閉成状態に維持されるものにおいて、前記フック(20)は、蓋の幅方向に延びる横長のフック(20)であって、横長方向中央部が自由端から遠ざかる方向に湾曲または屈曲していることを特徴とするドラム式洗濯機(1)である。
【0016】
この構成によれば、フックの端部と係合孔の端部とが接触しないので、ドラムの高速回転による遠心力によって生じる応力が、フックの端部および係合孔の端部に集中するのを防止できる。したがって、応力集中によってフックの端部および係合孔の端部が変形するのを防ぐことができる。
請求項8記載の発明は、前記フック(20)は、第2蓋(9A,21)に取り付けられたフック板(21)により形成されていることを特徴とする請求項6または7記載のドラム式洗濯機(1)である。
【0017】
この構成によれば、フックに応力が集中した場合でも、フック板が変形するので、第2蓋自体が変形するのを防止できる。
請求項9記載の発明は、前記係合孔(22,23)は、第1蓋(9B)に貼り合わされた補強板(24)および第1蓋(9B)を貫通するように形成されていることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のドラム式洗濯機(1)である。
【0018】
この構成によれば、補強板および第1蓋を貫通するように係合孔が形成されているので、係合孔の周辺部の強度をより高くすることができる。したがって、係合孔の周辺部の変形をより効果的に防止できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明をする。
図1は、ドラム式洗濯機1の縦断面図であって、前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を右側から見た図を示している。
ドラム式洗濯機1は、その外形が略直方体形状の筐体2により区画されている。筐体2の上面2Aの手前側には、手前側に向かって低くなるように傾斜した傾斜面2Bが形成されていて、筐体2の上面2Aから傾斜面2Bにかけての左右方向中央部には、図示しない外蓋によって開閉可能な開口3が形成されている。
【0020】
筐体2の内部には、両端面が閉塞された略円筒状の外槽4が、その軸線が左右に略水平に延びるように、配置されている。外槽4は、その周面壁4Aの下部が、複数のダンパ5により支持されている。外槽4の内部には、洗濯物を内部に収容するためのドラム6が配置されている。ドラム6は、両端面が閉塞された略円筒状の形状を有しており、その軸線が左右に略水平に延びるように配置されていて、外槽4内で回転可能に設けられている。
【0021】
ドラム6の周面壁6Aには、洗濯物の出し入れのための開口7が形成されている。また、外槽4の周面壁4Aには、筐体2の開口3と対向する位置に開口8が形成されている。ドラム6の開口7は、外側に向かって回動可能なドラム蓋9により開閉できる一方、外槽4の開口8は、外側に向かって回動可能な中蓋10により開閉できる。筐体2の外蓋(図示せず)、外槽4の中蓋10およびドラム6のドラム蓋9をすべて開くことにより、ドラム6に対して洗濯物の出し入れを行うことができる。
【0022】
中蓋10は、断面略円弧状の部材であって、その後端部が、外槽4の周面壁4Aに対して回動可能に取り付けられている。中蓋10を閉じた状態では、中蓋10の先端部が外槽4の周面壁4Aに係合し、開口8が水密に閉じられるようになっている。
開口7は、平面視で略長方形状であって、その長辺がドラム6の周方向に沿って延びるように形成されている。開口7を開閉するためのドラム蓋9は、前蓋9Aと後蓋9Bとにより構成されている。前蓋9Aは、その前端部が、開口7の前辺に沿うようにドラム6の周面壁6Aに対して回動可能に取り付けられている。
一方、後蓋9Bは、その後端部が、開口7の後辺に沿うようにドラム6の周面壁6Aに対して回動可能に取り付けられている。これらの前蓋9Aの後端部と後蓋9Bの前端部とが係合することにより、開口7が閉じられるようになっている。
【0023】
前蓋9Aの前部および後蓋9Bの後部は、たとえば棒状の連結部材11により連結されていて、前蓋9Aおよび後蓋9Bの一方を回動させると、それに連動して他方も回動するようになっている。
ドラム6の左右両端面中央には、それぞれ、当該ドラム6の軸線に沿って延びる回転軸12が取り付けられている。回転軸12は、外槽4の左右端面に対して回転可能に取り付けられている。回転軸12には、たとえば、DD(ダイレクトドライブ)方式でドラム駆動用モータ(図示せず)が連結されていて、このドラム駆動用モータが回転駆動されることにより、回転軸12に連結されたドラム6が軸線回りに回転するようになっている。
【0024】
機内に水道設備から供給された水は、外槽4の周面壁4Aの後端部に接続された給水管13を介して、外槽4内に供給される。外槽4の周面壁4Aの最下部には、排水口14が形成されており、この排水口14に接続された排水バルブ(図示せず)を閉じた状態で給水を行うことにより、外槽4内に水を貯めることができるようになっている。
ドラム6の周面壁6Aには、多数の通水孔(図示せず)が形成されており、外槽4内に供給された水は、通水孔を通ってドラム6内に流入するようになっている。また、ドラム6の周面壁6Aの内面には、当該ドラム6の回転時にドラム6内の洗濯物を持ち上げるためのバッフル15が、円周方向に一定角度隔てて(たとえば、120°隔てて計3個)、それぞれ左右方向に延びるように突設されている。
【0025】
洗濯時には、ドラム6の回転に伴ってドラム6内の洗濯物がバッフル15によって持ち上げられ、ある程度の高さから自然落下するといった動作(タンブリング)が繰り返されることにより、洗濯物が外槽4内に貯められた水の水面にたたきつけられて、いわゆるたたき洗いが達成される。
また、外槽4内に貯まった水は、排水バルブを開くことにより、排水口14に接続された排水管16を通って機外に排出される。
【0026】
脱水時には、ドラム6が高速で回転されることにより、ドラム6内の洗濯物に含まれる水が遠心力により絞り出される。そして、この洗濯物から絞り出された水が通水孔を通って外槽4側へ飛散し、排水口14を介して機外に排出される。
このドラム式洗濯機1は、脱水後の洗濯物を乾燥させる機能も有している。すなわち、脱水後、乾燥装置(図示せず)から外槽4内(ドラム6内)に温風を送りつつドラム6を回転させることにより、洗濯物を乾燥させることができるようになっている。
【0027】
図2および図3は、ドラム6の構成を示した斜視図である。ドラム6の周面壁6Aに、開口7が形成されており、開口7はドラム蓋9により開閉可能とされている。開口7は、ドラム6の回転方向A1の前側に位置する前辺7Aと、ドラム6の回転方向A1の後側に位置する後辺7Bと、左右両側に周方向に伸びる一対の側辺とを備えており、平面視で略長方形状をしている。なお、開口7は、略長方形状に限らず、たとえば、正方形状のものでもよい。
【0028】
ドラム蓋9の前蓋9Aは、後蓋9Bに比べてドラム6の周方向に短く、その前部が開口7の前辺7Aにヒンジ部材18によりヒンジ結合され、後方部が自由端とされており、ヒンジ部材18を中心に回動し得る。後蓋9Bは、前蓋9Aに比べてドラム6の周方向に長く、開口7の半分以上を覆う蓋である。後蓋9Bは、その後部が開口7の後辺7Bにヒンジ部材19によりヒンジ結合され、前方部が自由端とされており、ヒンジ部材19を中心に回動し得る。
【0029】
前蓋9Aは、その後方部の上面に、フック板21を有する。このフック板21は、上方に向かって突出しドラム6の回転方向A1側に向かって傾斜する一対のフック20を有している。一対のフック20は、後蓋9Bの幅方向に並べて立設されている。また、後蓋9Bは、その前方部に、幅方向に並べて配置された二つの係合孔22が形成されている。さらに後蓋9Bの前方部の下面には、二つの係合孔23が形成された補強板24が取り付けられていて、係合孔23が係合孔22に重なるようになっている(図2においては図示せず)。フック20、係合孔22および23は、それぞれ幅方向に長手に延びている。なおフック20は、前蓋9Aの一部が突出してなるものであってもよい。補強板24を有する構成に限らず、フック20が後蓋9Bに形成された係合孔に直接係合するような構成であってもよい。また、後蓋9Bのみを一枚ものの蓋として採用するものであってもよい。
【0030】
フック板21および補強板24が、前蓋9Aおよび後蓋9Bに取付けられる構造となっているので、フック板21および補強板24に厚みをもたせることで、前蓋9Aおよび後蓋9Bの部材の厚さを変えることなく、フック20および係合孔23の強度を高めることができる。これにより、前蓋9Aと後蓋9Bとの連結時における連結力を強くすることができ、フック板21および補強板24が破損した場合等でも、フック板21および補強板24を取替えるだけで、もとの状態を維持することができる。
【0031】
開口7は、前蓋9Aが下になり、後蓋9Bが上になって、その一部が上下に重なり合うようにして閉じられる。このとき前蓋9Aに備えられたフック板21の二つのフック20が、補強板24の係合孔23に係合することにより開口7が閉じられる。また、前蓋9Aおよび後蓋9Bを、ドラム6内に押し込むように押すことでフック20と係合孔23との係合が解除され、後蓋9Bが、ヒンジ部材19を中心にしてドラム6の外方に回動し、前蓋9Aがヒンジ部材18を中心にしてドラム6の外方に回動することにより、開口7が開かれる(図3参照)。
【0032】
なお、前蓋9Aは、ドラム6の周方向の長さが極めて短く、蓋としての機能というよりも、後蓋9Bが開閉する際に、後蓋9Bの係合孔23とフック20の係合を解除したり、係合したりできるよう、開口7の前辺7Aを中心に揺動する揺動板(フック20付の揺動板)であってもよい。
図4は後蓋9Bの構成を詳しく示した斜視図であり、図5はドラム蓋9近傍の構成を概略的に示した断面図である。
【0033】
後蓋9Bは、平面視で略長方形状の部材であって、ドラム6の周面壁6Aとほぼ等しい曲率で円弧状に湾曲している開口7の前辺7A側の湾曲部33と、湾曲せずにほぼ平面状に形成されている開口7の後辺7B側の平面部34とで構成される。平面部34は、後蓋9Bのほぼ中央部から後部にかけて形成されるのが望ましい。また、後蓋9Bには、後蓋9Bの周方向に延び、なおかつ後蓋9Bの幅方向に並列された複数の凹凸条が形成されている。後蓋9Bは、凹凸条を備えているので、応力等に対する強度を増すことができる。
【0034】
従来のものは、後蓋9Bの全体が円弧状に湾曲しており、解析の結果、ドラム6の高速回転による遠心力によって生じる応力が、後蓋9Bのヒンジ部分近傍に集中し、いわゆる金属疲労を起こす可能性が確認されている。本発明では、後蓋9Bが平面部34を有することで、ドラム6の高速回転による遠心力によって生じる応力を、ヒンジ部分近傍に集中させずに分散させることができる。ヒンジ部分近傍に集中する応力を分散させることにより、ドラム6の高速回転中のヒンジ部分近傍の変形を防ぐことができる。
【0035】
なお、後蓋9Bは、平面部34および湾曲部33を含むような形状であれば、平面部34が後蓋9Bのほぼ中央部から後部にかけて形成されるものに限らず、もっと前側から後部にかけて形成されるものであってもよいし、もっと後側から後部にかけて形成されるものであってもよい。また、平面部34は、湾曲部33の曲率よりも小さい曲率で湾曲する湾曲面を含むような少し湾曲した形状のものであってもよい。上記形状を前蓋9Aに採用することも可能である。
【0036】
図6は、ドラム6の一部を示した斜視図である。開口7の後辺7Bの直後方部分は、ヒンジ部材18および19を取り付けるためのヒンジ固定領域31を構成しており、ドラム6の周面壁6Aは、ヒンジ固定領域31の部分が窪んだ形状となっている。より具体的には、ヒンジ固定領域31は1段低く形成されていて、周面壁6Aの外周面には、後方からヒンジ固定領域31側に向かって徐々に低くなる(すなわち、ヒンジ固定領域31の後側から後方に向かって緩やかに立ち上がる)傾斜面6Bが形成されている。このようにヒンジ固定領域31を1段低く形成することにより、当該ヒンジ固定領域31にヒンジ部材18および19を介して取り付けられた後蓋9Bを閉じた状態では、後蓋9Bの外面(上面)が周面壁6Aの外周面に対してほぼ面一となる。
【0037】
図6に破線で示すように、周面壁6Aがヒンジ固定領域31の直後方で略直角に窪んだ形状とした場合、ヒンジ固定領域31に応力が集中し、ドラム6の高速回転時などに当該ヒンジ固定領域31が変形してしまうおそれがある。この実施形態では、ヒンジ固定領域31と周面壁6Aの外周面とが傾斜面6Bで接続されているので、ヒンジ固定領域31の応力集中を分散させることができる。したがって、ヒンジ固定領域31や、当該ヒンジ固定領域31に取り付けられたヒンジ部材18および19が変形するのを防止できる。
【0038】
後方からヒンジ固定領域31側に向かって1段低くなるように周面壁6Aに形成する段差は、ヒンジ固定領域31から一定寸法離れた後方寄りの位置に配置されていてもよい。この構成によれば、ドラム6の高速回転時にヒンジ固定領域31に集中する応力をヒンジ固定領域31よりも後方にずらすことができる。したがって、ヒンジ固定領域31や、当該ヒンジ固定領域31に取り付けられたヒンジ部材18および19が変形するのを防止できる。この場合、段差を構成する面は、上記実施形態のような緩やかな傾斜面6Bに限らず、たとえば、もっと急な傾斜面であってもよいし、略直角に立ち上がるような面であってもよい。
【0039】
開口7の後辺7Bの後方に傾斜面6Bを設ける構成に限らず、開口7の前辺7Aの前方に傾斜面6Bを設けるような構成であってもよいし、開口7の後辺7Bの後方と前辺7Aの前方の双方に傾斜面6Bを設けるような構成であってもよい。
傾斜面6Bは、この実施形態のように平面で構成されるものに限らず、たとえば湾曲面により構成されるものであってもよい。
【0040】
図7はヒンジ部材18および19の取付態様を示した斜視図である。ヒンジ部材18および19は、前蓋9Aおよび後蓋9Bをドラム6にヒンジ結合させて、前蓋9Aおよび後蓋9Bを、一端を中心に回動可能とさせるものである。ヒンジ部材18および19には、たとえば、金属板を曲成して作った第1ヒンジ18Aおよび19Aが含まれる。第1ヒンジ18Aおよび19Aは、金属板を折り返すことにより形成された互いにほぼ平行な表固定面28および裏固定面29を備えていて、その折り返し部分は略円筒状に湾曲させられたピン保持部27となっている。ピン保持部27は、一定間隔ごとに切り欠かれている。また、表固定面28の端部は、略円筒状に湾曲されて曲げ端部30が形成されている。
【0041】
表固定面28がドラム6の外側となるように、表固定面28および裏固定面29でドラム6の周面壁6Aをはさみ、さらに、リベット等を用いて第1ヒンジ18Aおよび19Aが周面壁6Aに積層されて固定される。第1ヒンジ18Aおよび19Aは、表固定面28および裏固定面29で周面壁6Aをはさむ構造をその形態として備えるので、第1ヒンジ18Aおよび19Aをドラム6に、強力に固定させることができる。
【0042】
ヒンジ19には、後蓋9Bの後端に固定された第2ヒンジ35(図4参照)が含まれる。第2ヒンジ35は、第1ヒンジ19Aと同様に金属板を曲成して作ったはさみ込み構造を有しており、折り返し部分には、略円筒状に湾曲されたピン保持部36が備えられている。このピン保持部36は、第1ヒンジ19Aのピン保持部27の切欠部分に対応する位置以外の部分が切り欠かれている。第1ヒンジ19Aのピン保持部27と第2ヒンジ35のピン保持部36は、互いの切欠部分に入り込むようにして配置されることにより、各ピン保持部27,36が互いに左右方向に連設される。これらのピン保持部27,36に円柱状のピンを挿入することで、後蓋9Bが第1ヒンジ19Aに対してピンを中心に回動可能に取り付けられる。
【0043】
破線で示すように、バッフル15によって、裏固定面29の端縁部から途中部にかけて覆う構成を採用することも可能である。この構成を採用すると、衣類等の洗濯時や乾燥時において、裏固定面29の端縁部に衣類等が引っ掛かることを防ぐことができる。
図8は、フック板21と補強板24との連結状態を詳しく示した断面図である。前蓋9Aの上面に設けられたフック板21は、その先端に、上方に向かって突出しなおかつドラム6の回転方向A1側に向かって傾斜しているフック20を有する。また、後蓋9Bはその前部に係合孔22を有する。さらに後蓋9Bの上面の前端中央部には、後蓋9Bを覆う樹脂製のカバー部材32が設けられている。補強板24は、その係合孔23が後蓋9Bの係合孔22に重なるようにして後蓋9Bの下面に設けられる。前蓋9Aを下に、後蓋9Bを上にして前蓋9Aと後蓋9Bとが重ねられると、前蓋9Aに備えられたフック板21のフック20が、補強板24の係合孔23を貫通するように係合することによりフック板21と補強板24とが連結される。
【0044】
図9は、フック板21の平面図であり、図10は、フック板21をフック20側から見た正面図である。フック板21は板状の部材からなり、前蓋9Aの自由端側の側辺に、上方に向かって突出した一対のフック20を有する。フック20は、その中央部が前蓋9Aの自由端から遠ざかる方向に弓形に膨らんだ張出部20Aを有する形状とされている。
フック20の一方(右側)は、上方に向かって突出した部分における内側の端部が外側の端部より突出した傾斜形状を有している。また、フック20のもう一方(左側)は、上方に向かって山型に突出しており、その山の頂上点がもう一方のフック20の突出部分の最上点よりもさらに突出した形状とされている。
【0045】
なお、破線のように、左側のフック20も、内側の端部が外側の端部より突出した傾斜形状を有していてもよい。この場合、左側のフック20の突出部分の最上点が、もう一方のフック20の突出部分の最上点よりもさらに突出した形状とすれば、フック板21と補強板24とを連結させたときに、フック20が補強板24の係合孔23に引っ掛かりやすくなる。
図11は、補強板24の平面図である。補強板24は板状の部材からなり、当該補強板24の幅方向に延びる二つの横長の係合孔23を有している。二つの係合孔23は、それぞれ略長方形状であって、補強板24の幅方向に並べて形成されている。
【0046】
係合孔23は、後蓋9Bの自由端側の辺の中央部が、後蓋9Bの自由端から遠ざかる方向に弓形に膨らんだ張出部23Aを有する形状とされている。
フック板21と補強板24とが連結された状態においては、フック20の張出部20Aと、係合孔23の張出部23Aとが接触するようになっている。
従来のものは、フック20と係合孔23がいずれもフラット状に構成されており、解析の結果、ドラム6の高速回転による遠心力によって生じる応力が、フック20の端部と係合孔23の端部との接触部分に集中し、そのことよりフック20と係合孔23とがいわゆる金属疲労を起こす可能性が確認されている。本発明では、フック20の端部と係合孔23の端部とが接触しないので、ドラム6の高速回転による遠心力によって生じる応力で、フック20と係合孔23とが変形することを防ぐことができる。
【0047】
なお、フック20の形状は弓形に膨らむものに限られず、たとえば、前蓋9Bの自由端から遠ざかる方向に屈曲する形状のものでもよい。また、係合孔23の形状は、後蓋9Bの自由端側の辺が後蓋9Bの自由端から遠ざかる方向に弓形に膨らむものに限られず、たとえば、後蓋9Bの自由端から遠ざかる方向に屈曲する形状のものでもよい。
また、フック20および係合孔23は、それぞれ二つずつ設けられた構成に限らず、一つずつ設けられた構成であってもよいし、それぞれ三つ以上設けられた構成であってもよい。
【0048】
さらに、フック20が前蓋9A側に設けられ、係合孔23が後蓋9B側に設けられた構成に限らず、フック20が後蓋9B側に設けられ、係合孔23が前蓋9A側に設けられた構成であってもよい。
この発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドラム式洗濯機の縦断面図である。
【図2】前蓋および後蓋を閉じた状態におけるドラムの構成を示した斜視図である。
【図3】前蓋および後蓋を開いた状態におけるドラムの構成を示した斜視図である。
【図4】後蓋の構成を示した斜視図である。
【図5】ドラム蓋近傍の構成を概略的に示した断面図である。
【図6】ドラムの一部を示した斜視図である。
【図7】ヒンジ部材の取付態様を示した斜視図である。
【図8】フック板と補強板との連結状態を示した断面図である。
【図9】フック板の平面図である。
【図10】フック板をフック側から見た正面図である。
【図11】補強板の平面図である。
【符号の説明】
6 ドラム
6A 周面壁
6B 傾斜面
7 開口
7A 前辺
7B 後辺
9 ドラム蓋
9A 前蓋
9B 後蓋
18 ヒンジ部材
19 ヒンジ部材
20 フック
21 フック板
22 係合孔
23 係合孔
24 補強板
31 ヒンジ固定領域
33 湾曲部
34 平面部
Claims (9)
- 円周面板と円周面板の両側をふさぐ左右側面板とを有し、左右側面板の各中央部を回転軸心として回転するドラムを備えたドラム式洗濯機であって、
ドラムには、円周面板に、ドラム内へ洗濯物を入出するため開口が形成され、当該開口は、円周面板の左右両側寄りの位置に、周方向に延びる一対の側辺と、円周面の回転方向前側に位置する前辺と、円周面板の回転方向後側に位置する後辺とにより区画されており、
後辺側に後部がヒンジ結合され、前方部は自由端で、ヒンジを中心に回動して、ドラム外方へ開く第1蓋と、前辺側に前部がヒンジ結合され、後方部は自由端で、ヒンジを中心に回動して、ドラム外方へ開く第2蓋とを備え、
前記第1蓋は第2蓋に比べてドラムの周方向に長く、開口の半分以上を覆う蓋であり、ヒンジ結合された側と反対側の自由端側から後部に向かっては、ドラムの周方向に沿って、円周面板とほぼ等しい曲率で円弧状に湾曲しているが、その途中部からヒンジ結合された後部までは、ほぼ平面状に形成されていることを特徴とするドラム式洗濯機。 - 前記ドラムの円周面板は、所定の内外径を有し、
前記開口の後辺沿いに、ヒンジが固定されるヒンジ固定領域が形成され、このヒンジ固定領域の後側には、後方からヒンジ固定領域側に向かって円周面板が一段低くなるように段差がつけられており、
この段差は、前記開口の後辺沿いに形成されたヒンジ固定領域から一定寸法離れた後方寄りの位置に形成されていることを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯機。 - 前記ドラムの円周面板は、所定の内外径を有し、
前記開口の後辺沿いに、ヒンジが固定されるヒンジ固定領域が形成され、このヒンジ固定領域の後側には、後方からヒンジ固定領域側に向かって円周面板が一段低くなるように段差がつけられており、
この段差は、前記開口の後辺沿いに形成されたヒンジ固定領域の後側から後方に向かって緩やかに立ち上がる段差となっていることを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯機。 - 前記開口のヒンジ固定領域に固定されるヒンジは、前記ヒンジ固定領域をドラムの円周面板の外側および内側から挟み込む状態でヒンジ固定領域に固定されることを特徴とする請求項2または3記載のドラム式洗濯機。
- 前記ドラムの円周面板の内面には、前記ヒンジ固定領域を挟み込む状態で固定されたヒンジの少なくとも端縁部を覆うように、バッフルが取り付けられていることを特徴とする請求項4記載のドラム式洗濯機。
- 円周面板と円周面板の両側をふさぐ左右側面板とを有し、左右側面板の各中央部を回転軸心として回転するドラムを備えたドラム式洗濯機であって、
ドラムには、円周面板に、ドラム内へ洗濯物を入出するため開口が形成され、当該開口は、円周面板の左右両側寄りの位置に、周方向に延びる一対の側辺と、円周面の回転方向前側に位置する前辺と、円周面板の回転方向後側に位置する後辺とにより区画されており、
後辺側に後部がヒンジ結合され、前方部は自由端で、ヒンジを中心に回動して、ドラム外方へ開く第1蓋と、前辺側に前部がヒンジ結合され、後方部は自由端で、ヒンジを中心に回動して、ドラム外方へ開く第2蓋とを備え、
前記第1蓋の自由端には、外方に向かって立ち上がったフックまたは係合孔が設けられ、
前記第2蓋の自由端には、前記第1蓋の自由端に設けられたフックまたは係合孔と係合し得る係合孔または外方に向かって立ち上がったフックが設けられ、
第1蓋および第2蓋を閉じたときには、第1蓋の自由端および第2蓋の自由端が重なり、前記フックと係合孔とが係合して両蓋が閉成状態に維持されるものにおいて、
前記係合孔は、蓋の幅方向に延びる横長の孔であって、係合孔を区画する辺のうち、自由端側の辺は、その中央部が自由端から遠ざかる方向に湾曲または屈曲していることを特徴とするドラム式洗濯機。 - 円周面板と円周面板の両側をふさぐ左右側面板とを有し、左右側面板の各中央部を回転軸心として回転するドラムを備えたドラム式洗濯機であって、
ドラムには、円周面板に、ドラム内へ洗濯物を入出するため開口が形成され、当該開口は、円周面板の左右両側寄りの位置に、周方向に延びる一対の側辺と、円周面の回転方向前側に位置する前辺と、円周面板の回転方向後側に位置する後辺とにより区画されており、
後辺側に後部がヒンジ結合され、前方部は自由端で、ヒンジを中心に回動して、ドラム外方へ開く第1蓋と、前辺側に前部がヒンジ結合され、後方部は自由端で、ヒンジを中心に回動して、ドラム外方へ開く第2蓋とを備え、
前記第1蓋の自由端には、外方に向かって立ち上がったフックまたは係合孔が設けられ、
前記第2蓋の自由端には、前記第1蓋の自由端に設けられたフックまたは係合孔と係合し得る係合孔または外方に向かって立ち上がったフックが設けられ、
第1蓋および第2蓋を閉じたときには、第1蓋の自由端および第2蓋の自由端が重なり、前記フックと係合孔とが係合して両蓋が閉成状態に維持されるものにおいて、
前記フックは、蓋の幅方向に延びる横長のフックであって、横長方向中央部が自由端から遠ざかる方向に湾曲または屈曲していることを特徴とするドラム式洗濯機。 - 前記フックは、第2蓋に取り付けられたフック板により形成されていることを特徴とする請求項6または7記載のドラム式洗濯機。
- 前記係合孔は、第1蓋に貼り合わされた補強板および第1蓋を貫通するように形成されていることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のドラム式洗濯機。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20061108 |